説明

外部共振型レーザ光源装置及びレーザ光射出セット

【課題】波長変換素子を備える外部共振型レーザ光源装置において、波長変換後の光を効率的に利用することが可能な技術を提供する。
【解決手段】外部共振型レーザ光源装置は、共振用の第1,第2のミラーと、レーザ媒質と、レーザ媒質と第2のミラーとの間に配置され、基本波光について波長変換を行って、第1の変換光と無変換光とを射出する波長変換素子と、レーザ媒質と波長変換素子との間に配置され、無変換光が第2のミラーで反射して再び波長変換素子に入射して波長変換された第2の変換光を、所定の方向に反射させる第3のミラーと、を有するレーザ光射出セットを複数備え、複数のレーザ光射出セットは、第1の変換光が同じ方向に射出されると共に反射変換光が互いに近づくように配置され、外部共振型レーザ光源装置は、さらに、各レーザ光射出セットから射出された反射変換光を、第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向して射出する偏向部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長変換素子を備える外部共振型レーザ光源装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プロジェクタやモニタ装置等の照明用光源として、高効率なレーザ光源装置が用いられることがある。このレーザ光源装置として、非線形光学結晶等から成る波長変換素子を備え、この波長変換素子において赤外線を可視光(例えば、緑色光や青色光等)に波長変換して射出するものがある(下記特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2006−100772号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述のような波長変換素子を備えたレーザ光源装置として、レーザ光源(例えば、半導体レーザアレイや固体レーザ装置等)から射出された光を、レーザ光源の外部に配置された共振器で共振して増幅し、より強度の高いレーザ光を射出するものがある。このような外部共振型レーザ光源装置では、レーザ光源から射出された光の一部は、波長変換素子において波長変換されて外部に射出される。一方、波長変換素子において波長変換されなかった光(無変換光)は、外部共振器を構成するミラーで反射し、再びレーザ媒質に入射して増幅に用いられる。しかしながら、この外部共振の復路において無変換光が再び波長変換素子に入射すると、入射した光の一部は波長変換されるが、この波長変換後の光は、レーザ媒質に入射しても増幅に用いられずに吸収されてしまう。それゆえ、波長変換後の光を、効率的に照明用光源として用いることは困難であった。
【0005】
本発明は、波長変換素子を備える外部共振型レーザ光源装置において、波長変換後の光を効率的に利用することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の外部共振型レーザ光源装置は、共振用の第1のミラーと、外部共振の対象となる基本波光を前記第1のミラーに向けて反射する共振用の第2のミラーと、前記第1のミラーと前記第2のミラーとの間に配置され、前記基本波光を射出するレーザ媒質と、前記レーザ媒質と前記第2のミラーとの間に配置され、入射する前記基本波光について波長変換を行って、波長変換された後の第1の変換光と、波長変換されなかった無変換光と、を射出する波長変換素子と、前記レーザ媒質と前記波長変換素子との間に配置され、前記無変換光が前記第2のミラーにおいて反射して再び前記波長変換素子に入射して波長変換された第2の変換光を、所定の方向に反射させて反射変換光を射出する第3のミラーと、を有するレーザ光射出セットを複数備え、前記複数のレーザ光射出セットは、各レーザ光射出セットから射出される前記第1の変換光が同じ方向に射出されると共に、各レーザ光射出セットから射出される前記反射変換光が互いに近づくように配置されており、前記外部共振型レーザ光源装置は、さらに、各レーザ光射出セットから射出された前記反射変換光を、それぞれ前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向して射出する偏向部を備えることを要旨とする。
【0007】
本発明の外部共振型レーザ光源装置では、第2の変換光は、第3のミラーによって反射変換光として射出され、さらに、第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向して射出されるので、第2の変換光をレーザ媒質において吸収させずに利用することができ、波長変換後の光を効率的に利用することができる。また、各レーザ光射出セットから射出される反射変換光が互いに近づくように構成されているので、偏向部において偏向した反射変換光のビーム間隔を比較的狭くすることができ、レーザ光射出セットの下流側の光学系の大きさを比較的小さくすることができる。
【0008】
上記外部共振型レーザ光源装置において、前記偏向部は、前記複数のレーザ光射出セットとは別に構成され、前記偏向部は、複数の偏向面を有し、前記複数のレーザ光射出セットから射出される前記反射変換光を、それぞれ異なる前記偏向面によって、前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向するようにしてもよい。
【0009】
このような構成とすることで、各レーザ光射出セットから射出される反射変換光を第1の変換光と同じ方向に偏向することができ、波長変換後の光を効率的に利用することができる。
【0010】
上記外部共振型レーザ光源装置において、各レーザ光射出セットにおいて、前記第3のミラーが前記偏向部として働くようにしてもよい。
【0011】
このような構成とすることで、反射変換光を第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向して射出するために、レーザ光射出セットとは別の装置として偏向部を構成しなくともよい。従って、レーザ光射出セットとは別の装置として偏向部を構成する場合に比べて、部品点数を減らすことができ、外部共振型レーザ光源装置を小型化することができる。また2つのレーザ光射出セットの間の距離を比較的短くすることができるので、偏向した反射変換光のビーム間隔を比較的狭くすることができ、レーザ光射出セットの下流側の光学系の大きさを比較的小さくすることができる。
【0012】
上記外部共振型レーザ光源装置において、前記複数のレーザ光射出セットのうち、少なくとも1つのレーザ光射出セットにおいて、前記偏向部として働く前記第3のミラーによって前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向された前記反射変換光は、前記波長変換素子を透過しない光路を通るようにしてもよい。
【0013】
このような構成とすることで、少なくとも1つのレーザ光射出セットにおいて、第3のミラーを用いて偏向した反射変換光が波長得変換素子において吸収されることを抑制することができ、反射変換光の利用効率の低下を抑制することができる。また、かかるレーザ光射出セットにおいて、波長変換素子は、第3のミラーを用いて偏向された反射変換光を入射しないので、反射変換光の熱等に起因する波長変換素子の劣化を抑制することができる。また、反射変換光が波長変換素子を透過しない光路を通るようにするために波長変換素子の厚みを小さくすることで、レーザ光射出セットを小型化することができ、外部共振型レーザ光源装置全体も小型化することができる。
【0014】
なお、本発明は、上述した外部共振型レーザ光源装置としての構成の他、上記外部共振型レーザ光源装置に用いられるレーザ光射出セットとしても構成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.第4の実施例:
E.第5の実施例:
F.第6の実施例:
G.第7の実施例:
H.変形例:
【0016】
A.第1の実施例:
図1は、本発明の一実施例としての外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。この外部共振型レーザ光源装置1000は、レーザ光射出セット100aと、レーザ光射出セット100bと、これら2つのレーザ光射出セット100a,100bの間に配置された偏向用のプリズム200と、を備えている。2つのレーザ光射出セット100a,100bは、互いにプリズム200を挟んで対称となる構成を有している。プリズム200は、表面に反射膜が形成された複数の偏向面を有しており、偏向面に入射する光(可視光)を全反射する。
【0017】
レーザ光射出セット100aは、半導体レーザアレイ110aと、偏向ミラー120aと、波長変換素子130aと、出力ミラー140aと、射出窓150aと、射出窓160aと、ペルチェ素子170aと、を備えている。射出窓150a及び射出窓160aは、研磨された光学ガラスから成る。ペルチェ素子170aは、波長変換素子130aの側面のうち、射出窓160aとは逆側の側面に接着されている。半導体レーザアレイ110aは、複数のレーザ素子111aがY軸方向に一列に並ぶ一次元のアレイ構造を有する。
【0018】
図2は、図1に示すレーザ素子111aの内部構造の概略を示す説明図である。このレーザ素子111aは、面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)素子であり、共振用ミラー21と、内部共振用ミラー22と、クラッド層及び活性層等からなるレーザ媒質23と、を備えている。レーザ素子111aは、共振用ミラー21と内部共振用ミラー22との間で共振(以下、「内部共振」と呼ぶ)して得られるレーザ光(以下、「基本レーザ光」と呼ぶ。)をZ軸方向に射出する。内部共振用ミラー22は、内部共振した光の一部を透過して、レーザ素子111aにおける基本レーザ光の出力窓の役割を果たす。共振用ミラー21は、全反射ミラーであり、内部共振用ミラー22との間における内部共振に用いられるのと共に、出力ミラー140a(図1)と対をなして外部共振器を構成する。
【0019】
波長変換素子130a(図1)は、第2高調波発生(SHG:Second Harmonic Generation)の現象、すなわち、2個の光子が2倍の振動数をもつ1つの光子に変換される(1/2の波長の光に変換される)2次の非線形光学現象を引き起こす素子であり、強誘電体材料に分極反転構造が形成されたものである。例えば、波長変換素子130aとして、PPLN(Periodically Poled LiNb3)を用いることができる。波長変換素子130aは、波長変換の対象となる光の波長について温度依存性が認められる。そこで、レーザ光射出セット100aでは、ペルチェ素子170aを用いて波長変換素子130aを冷却することで、波長変換素子130aの温度を一定に保つようにして、所定の波長の光について波長変換を行うようにしている。ペルチェ素子170aの駆動制御は、図示せざる温度制御部によって、ペルチェ素子170aに流れる電流を制御することで実行する。なお、波長変換素子130aの波長変換効率は、ペルチェ素子170aを用いて一定に保たれる温度において20%であるものとする。なお、ペルチェ素子170aに代えて、または、ペルチェ素子170aと共に、ヒータを用いて波長変換素子130aの温度を一定に保つようにすることもできる。
【0020】
ここで、外部共振型レーザ光源装置1000における「外部共振型」とは、半導体レーザアレイ110aから射出される光を、半導体レーザアレイ110aの外部に設けた共振器によって共振させて増幅する方式であることを示す。すなわち、レーザ光射出セット100aは、レーザ素子111aから射出される基本レーザ光を、出力ミラー140aと共振用ミラー21(図2)とで構成される外部共振器を用いて更に共振して増幅させ、より高い出力のレーザ光として射出する。具体的には、レーザ素子111aから射出した基本レーザ光W1a(波長:1064nm)は、偏向ミラー120aを透過して波長変換素子130aに入射して、光W2aとして波長変換素子130aから射出される。波長変換素子130aの変換効率は20%であるので、光W1aの20%は波長が532nmの光に変換される。また、光W1aの残りの一部(1%程度)は波長変換素子130aに吸収される。そして、光W1aのうち、波長変換素子130aにおいて、波長変換及び吸収がなされなかった残りの光(光1aの約79%)は、透過することとなる。従って、光W2aには、波長変換後の光(波長:532nm)と波長変換されなかった光(波長:1064nm)とが含まれている。
【0021】
図3(A)は、図1に示す出力ミラー140aの反射特性を模式的に示す説明図である。出力ミラー140aは、ガラス基板に誘電体薄膜層(TiO2層やSiO2層など)が形成されたものである。そして、この出力ミラー140aは、1064nmを中心波長とする所定の幅の波長域において、局域的に高い反射率を示し、その他の波長域では低い反射率を示す。したがって、光W2a(図1)に含まれる光のうち、波長が1064nmの光(赤外線)は100%反射し、波長が532nmの光(緑色光)は、ほぼ透過してレーザ光射出セット100aの外部へと射出される。
【0022】
出力ミラー140aにおいて反射された光R1a,R3a(波長:1064nm)は、再び波長変換素子130aに入射する。なお、光R1aと光R3aとは、同じ光であるが、説明の便宜上分けて記載している。光R1aは、波長変換素子130aにおいて波長変換され、波長が532nmの光R2aとなって偏向ミラー120aに入射する。一方、光R3aは、波長変換素子130aにおいて波長変換されずにそのまま透過して、偏向ミラー120aに入射する。
【0023】
図3(B)は、図1に示す偏向ミラー120aの反射特性を模式的に示す説明図である。偏向ミラー120aは、532nmを中心波長とする所定の幅の波長域において、局域的に高い反射率を示し、その他の波長域では低い反射率を示す。したがって、光R2a(図1)は、波長が532nmであるので、偏向ミラー120aにおいて反射される。ここで、偏向ミラー120aは、光R2aの光軸に対して所定の角度(45°)を成しており、光R2aは、偏向ミラー120aにおいて光軸を90°曲げられて、射出窓160aからレーザ光射出セット100aの外部へと射出される。一方、光R3aは、波長が1064nmであるので、偏向ミラー120aを透過してレーザ素子111aに入射する。そして、レーザ素子111aに入射した光R3aは、レーザ素子111a内部で増幅に供されることとなる。
【0024】
射出窓160aから射出された光R5aは、プリズム200において反射されて、光W4aとして光W2aと同じ方向に進み、外部共振型レーザ光源装置1000の外部へと射出される。以上の説明は、レーザ光射出セット100aについてであったが、レーザ光射出セット100bについても同様である。
【0025】
なお、上述した共振用ミラー21(図2)が請求項における第1のミラーに相当する。また、出力ミラー140a(140b)が請求項における第2のミラーに、偏向ミラー120a(120b)が請求項における第3のミラーに、プリズム200が請求項における偏向部に、光W2a(W2b)のうち、波長が532nmの光が請求項における第1の変換光に、光W2a(W2b)のうち、波長が1064nmの光が請求項における無変換光に、光R2a(R2b)が請求項における第2の変換光に、光R5a(R5b)が、請求項における反射変換光に、それぞれ相当する。
【0026】
このように、外部共振型レーザ光源装置1000では、外部共振の復路(出力ミラー140a,140b→共振用ミラー21)で波長変換された後の光R2a(R2b)を、レーザ素子111a(111b)内部で吸収することなく、外部共振型レーザ光源装置1000の外部への射出に利用する。それゆえ、外部共振型レーザ光源装置1000において、波長変換後の光を効率的に利用することができる。また、光R5a,R5bを、光W2a,W2bと同じ方向に偏向するためのプリズム200を、レーザ光射出セット100aとレーザ光射出セット100bとで共用している。したがって、レーザ光射出セット100a,100bのそれぞれにプリズムを用意する構成に比べて、部品点数を減らすことができる。また、レーザ光射出セット100a,100bのそれぞれにプリズムを用意する構成に比べて、光W4a,W4bのビーム間隔を比較的狭くすることができる。それゆえ、光W4a,W4bの下流側における光学系(図示省略)を小型化することができ、外部共振型レーザ光源装置1000全体のサイズも小型化することができる。また、ペルチェ素子170a(170b)は、波長変換素子130a(130b)の側面のうち、射出窓160a(160b)とは逆側の側面に接着されている。したがって、ペルチェ素子170a(170b)を、射出窓160a(160b)と同じ側の側面に接着させた場合に比べて、偏向ミラー120a(120b)と射出窓160a(160b)との間の距離を短くすることができ、外部共振型レーザ光源装置1000を小型化することができる。
【0027】
B.第2の実施例:
図4は、第2の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。この外部共振型レーザ光源装置1000aは、レーザ光射出セットの数が4つである点において、外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と異なり、他の構成については、第1の実施例と同じである。
【0028】
この外部共振型レーザ光源装置1000aは、4つのレーザ光射出セット100a,100b,100c,100dを備えている。レーザ光射出セット100a,100bは、図1に示すレーザ光射出セット100a,100bと同じである。また、レーザ光射出セット100cの構成は、レーザ光射出セット100aと同じであり、レーザ光射出セット100dの構成は、レーザ光射出セット100bと同じである。なお、図4は、光の射出方向(Z軸方向)から見た図であり、レーザ光射出セット100aから光W3aが射出されている。同様にして、レーザ光射出セット100bからW3bが、レーザ光射出セット100cからW3cが、レーザ光射出セット100dからW3dが、それぞれ射出されている。また、光R5aがプリズム200において反射され、光W4aとして射出されている。同様にして、光R5bがプリズム200で反射されて光W4bとして射出され、光R5cがプリズム200で反射されて光W4cとして射出され、光R5dがプリズム200で反射されて光W4dとして射出されている。
【0029】
このような構成とすることで、2つのレーザ光射出セット100a,100bで射出する構成に比べてより多くの光量を得ることができる。また、このような構成において、光W4a〜W4dのビーム間隔を第1の実施例と同程度に抑えることができるので、光W4a〜W4dの下流における光学系(図示省略)のサイズを、第1の実施例と同程度とすることができる。
【0030】
C.第3の実施例:
図5は、第3の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。この外部共振型レーザ光源装置1000bは、プリズム200を備えていない点、及びレーザ光射出セット100bにおける偏向ミラー120bの位置がずれている点において、外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と異なり、他の構成については、第1の実施例と同じである。第1の実施例では、光R5a(R5b)を、光W3a(W3b)と同じ方向に偏向するのにプリズム200を用いていたが、外部共振型レーザ光源装置1000bでは、プリズム200に代えて、対向する外部共振型レーザ光源装置が備える偏向ミラー120b(120a)を利用する。すなわち、対向する外部共振型レーザ光源装置の偏向ミラーが第1の実施例におけるプリズム200と同じ働きをする。なお、図5では、図示の便宜上、光R3a(R3b),光R4a(R4b)は省略している。
【0031】
具体的には、レーザ光射出セット100aにおいて、外部共振の復路で波長変換された後の光R2aは、偏向ミラー120aで反射されて、光R5aとして射出窓160aから射出する。外部共振型レーザ光源装置1000dは、第1の実施例と異なりプリズム200を備えていないので、光R5aは、射出窓160bを通ってレーザ光射出セット100bに入射することとなる。レーザ光射出セット100bに入射した光R5aは、偏向ミラー120bで反射され、光W5bとして波長変換素子130bに入射する。光W5bは、波長が532nmであるので、波長変換素子130bにおいて波長変換されずに透過する。この透過光W6bは、出力ミラー140aを透過して、光7bとして外部に射出する。
【0032】
レーザ光射出セット100bにおいても同様にして、光R5bは、射出窓160bから射出された後、射出窓160aを通ってレーザ光射出セット100aに入射する。そして、光R5bは、偏向ミラー120aで偏向され、波長変換素子130a及び出力ミラー140aを透過して、光W7aとして外部に射出する。なお、偏向ミラー120bは、偏向ミラー120aに比べて−Z方向にずれている。従って、例えば、レーザ光射出セット100aでは、偏向ミラー120aにおいて、光R2aが偏向される位置と、光R5bが偏向される位置と、は異なることとなる。同様にして、レーザ光射出セット100bでは、偏向ミラー120bにおいて、光R2bが偏向される位置と、光R5aが偏向される位置と、は異なることとなる。
【0033】
以上のような構成とすることで、プリズム200を備えた構成に比べて、レーザ光射出セット100aとレーザ光射出セット100bとの間の距離を短くすることができる。従って、外部共振型レーザ光源装置1000から射出する光W3a,W3b,W7a,W7bのビーム間隔を比較的狭くすることができ、光W3a,W3b,W7a,W7bの下流における光学系(図示省略)を比較的小型化することができる。また、プリズム200を備えた構成に比べて、部品点数を減らすことができ、外部共振型レーザ光源装置1000b全体のサイズを小型化することができる。
【0034】
D.第4の実施例:
図6は、第4の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。この外部共振型レーザ光源装置1000cは、波長変換素子130a(130b)及びペルチェ素子170a(170b)の設置位置が異なる点において、外部共振型レーザ光源装置1000b(図5)と異なり、他の構成については、第3の実施例と同じである。なお、図6では、図示の便宜上、光R3a(R3b),光R4a(R4b)は省略している。第3の実施例では、対向するレーザ光射出セット100b(100a)から入射した光R5b(R5a)は、偏向ミラー120a(120b)において偏向され、波長変換素子130a(130b)に入射する。上述したように、波長変換素子130a(130b)では入射する光の一部が吸収されるので、光W5a(W5b)は波長変換素子130a(130b)において一部が吸収されてしまい、光の利用効率が低減する。これに対して、第4の実施例では、光W5a(W5b)が波長変換素子130a(130b)において吸収されないように構成されている。
【0035】
具体的には、波長変換素子130a(図6)のX軸方向の厚みは、第1の実施例における波長変換素子130a(図1)の厚みに比べて小さい。そして、波長変換素子130aには、光W2a,R1a,R3a(図示省略)のみが透過し、光W5aは波長変換素子130aを透過しない光路を通るように構成されている。同様にして、レーザ光射出セット100bにおいても、波長変換素子130bのX軸方向の厚みは、第1の実施例における波長変換素子130b(図1)の厚みに比べて小さい。そして、波長変換素子130bを透過する光は、光W2b,R1b,R3b(図示省略)のみであり、光W5bは、波長変換素子130bを透過しない光路を通るように構成されている。なお、レーザ光射出セット100bでは、光W5bの光路上にペルチェ素子170bが位置しないように、ペルチェ素子170bが射出窓160bと同じ側の波長変換素子130bの側面に配置されている。
【0036】
このような構成とすることで、光W5a(W5b)は、波長変換素子130a(130b)に入射しない光路を通るので、波長変換素子130a(130b)で吸収されない。従って、光W5a(W5b)の利用効率の低減を抑制することができる。また、波長変換素子130a(130b)は、光W5a(W5b)を入射しないので、かかる光の熱による波長変換素子130a(130b)の劣化を抑制することができる。さらに、波長変換素子130a(130b)の厚みを小さくすることができるので、レーザ光射出セット100a(100b)を小型化することができる。
【0037】
E.第5の実施例:
図7は、第5の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。この外部共振型レーザ光源装置1000dは、レーザ光射出セット100a(図1)に相当するレーザ光射出部190aと、レーザ光射出セット100b(図1)に相当するレーザ光射出部190bとが、1つの筐体300に格納されている点において、外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と異なり、他の構成については第1の実施例と同じである。なお、この構成において、レーザ光射出部190a,190bは、請求項におけるレーザ光射出セットに相当する。
【0038】
このような構成においても、外部共振の復路で波長変換された後の光R2a(R2b)を、レーザ素子111a(111b)内部で吸収することなく、外部共振型レーザ光源装置1000外部への射出(照明)に利用することができる。また、レーザ光射出部190aとレーザ光射出部190bとを1つの筐体内に格納することで、レーザ光射出部190aとレーザ光射出部190bとの間の距離を比較的短くすることができる。従って、外部共振型レーザ光源装置1000dから射出される光のビーム間隔を、外部共振型レーザ光源装置1000(図1)に比べて狭くすることができる。それゆえ、外部共振型レーザ光源装置1000dから射出される光の下流側の光学系(図示省略)を小型化することができる。
【0039】
F.第6の実施例:
図8は、本発明の外部共振型レーザ光源装置を適用したモニタ装置の概略構成図である。このモニタ装置400は、装置本体410と、光伝送部420と、を備えている。装置本体410は、上述した第1の実施例における外部共振型レーザ光源装置1000(図1)を備えている。また、装置本体410は、集光レンズ350と、カメラ411と、を備えている。
【0040】
光伝送部420は、光を送る側のライトガイド421と、光を受ける側のライトガイド422と、を備えている。各ライドガイド421,422は、多数本の光ファイバを束ねたものであり、レーザ光を遠方に送ることができる。光を送る側のライトガイド421の入射側には外部共振型レーザ光源装置1000が配置され、他方の射出側には拡散板423が配置されている。光を受ける側のライトガイド422の入射側には結像レンズ424が配置されている。
【0041】
外部共振型レーザ光源装置1000から射出されたレーザ光は、集光レンズ350で集められ、ライトガイド421を伝って拡散板423により拡散されて被写体を照射する。そして、被写体からの反射光は、結像レンズ424に入射して、ライトガイド422を伝ってカメラ411に送られる。このようにして、レーザ光源装置100により射出したレーザ光によって被写体を照射したことで得られる反射光に基づく画像を、カメラ411で撮像することができる。なお、モニタ装置400において、外部共振型レーザ光源装置1000に代えて、上述した外部共振型レーザ光源装置1000a〜1000dのいずれかを備えるようにしてもよい。
【0042】
G.第7の実施例:
図9は、本発明の外部共振型レーザ光源装置を適用したプロジェクタの概略構成図である。このプロジェクタ500は、赤色光を射出するレーザ光源装置1000Rと、緑色光を射出するレーザ光源装置1000Gと、青色光を射出するレーザ光源装置1000Bと、を備えている。レーザ光源装置1000Rは、レーザ素子の射出する基本レーザ光の中心波長が1270nmである点において外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と異なる。さらに、レーザ光源装置1000Rは、波長変換素子において波長が635nmの赤色光に波長変換される点、出力ミラーにおいて局域的に高い反射率を示す中心波長が1270nmである点、及び偏向ミラーにおいて局域的に高い反射率を示す中心波長が532nmである点において、外部共振型レーザ光源装置1000と異なる。レーザ光源装置1000Gは、外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と同じ構成である。レーザ光源装置1000Bは、レーザ素子の射出する基本レーザ光の中心波長が900nmである点において外部共振型レーザ光源装置1000(図1)と異なる。さらに、レーザ光源装置1000Bは、波長変換素子において波長が450nmの青色光に波長変換される点、出力ミラーにおいて局域的に高い反射率を示す中心波長が900nmである点、及び偏向ミラーにおいて局域的に高い反射率を示す中心波長が450nmである点において、外部共振型レーザ光源装置1000と異なる。
【0043】
また、プロジェクタ500は、各外部共振型レーザ光源装置1000R,1000G,1000Bから射出された各色のレーザ光LBr,LBg,LBbをパソコン(図示省略)等から送られてきた画像信号に応じてそれぞれ変調する液晶ライトバルブ504R,504G,504Bを備えている。また、プロジェクタ500は、液晶ライトバルブ504R,504G,504Bから射出された光を合成するクロスダイクロイックプリズム506と、投写レンズ507と、を備えている。
【0044】
さらに、プロジェクタ500は、各外部共振型レーザ光源装置1000R,1000G,1000Bから射出されたレーザ光の照度分布を均一化させるため、各外部共振型レーザ光源装置1000R,1000G,1000Bよりも光路下流側に、均一化光学系502R,502G,502Bが配置されている。プロジェクタ500は、これらの均一化光学系502R,502G,502Bによって照度分布が均一化された光で液晶ライトバルブ504R,504G,504Bを照射している。なお、均一化光学系502R,502G,502Bは、例えば、ホログラムとフィールドレンズとの組み合わせによって構成することができる。
【0045】
各液晶ライトバルブ504R,504G,504Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム506に入射する。このクロスダイクロイックプリズム506は、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。そして、合成された光は投写レンズ507によってスクリーン510上に投写され、拡大された画像が表示される。
【0046】
各外部共振型レーザ光源装置1000R,1000G,1000Bでは、外部共振の復路で波長変換された後の光を、各液晶ライトバルブ504R,504G,504Bの照射に利用する。従って、プロジェクタ500全体として波長変換後の光を効率的に利用することができる。なお、モニタ装置400において、外部共振型レーザ光源装置1000R,1000G,1000Bに代えて、上述した外部共振型レーザ光源装置1000a〜1000dのいずれかを適用するようにしてもよい。
【0047】
H.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
【0048】
H1.変形例1:
上述した第1の実施例では、外部共振型レーザ光源装置の備えるレーザ光射出セットの数は2つであり、第2の実施例では、4つであった。しかしながら、外部共振型レーザ光源装置の備えるレーザ光射出セットの数は2又は4に限るものではなく、2以上の任意の数としてもよい。例えば、互いに対向する2つレーザ光射出セットを4組備え、合計8つのレーザ光射出セットを備える構成とすることもできる。なお、複数のレーザ光射出セットのうち、一部のレーザ光射出セットについては、対向するレーザ光射出セットが存在しない構成としてもよい。例えば、外部共振型レーザ光源装置が4つのレーザ光射出セットを備える構成において、4つのうち2つのレーザ光射出セットは互いに対向するように配置され、残りの2つはいずれも他のレーザ光射出セットとも対向しないように配置するようにしてもよい。このように、少なくとも2つのレーザ光射出セットが対向する構成であれば、全てのレーザ光射出セットが他のレーザ光射出セットと対向しない構成に比べて、外部に射出するレーザ光のビーム間隔を小さくすることができる。また、光W5a(W5b)を偏向するためのプリズムを対向する2つのレーザ光射出セットで共有することができ、外部共振型レーザ光源装置全体を小型化することができる。
【0049】
H2.変形例2:
上述した各実施例では、外部共振の復路で波長変換された光R2a(R2b)は、偏向ミラー120a(120b)において光軸を90°曲げられていたが、90°に限らず任意の角度に曲げるようにしてもよい。この場合、例えば、第1の実施例については、射出窓160a(160b)の位置を、偏向ミラー120a(120b)において曲げられた光軸が通るようにずらせばよい。また、射出窓160aから射出された光R5a(R5b)が、プリズム表面において、光W3a(W3b)と同じ方向に偏向するような適切な角度の側面を持つプリズムを、プリズム200に代えて備えるようにすればよい。また、波長変換された光R2aと光R2bとを、それぞれ異なる角度で曲げるようにしてもよい。以上の説明から理解できるように、波長変換された光R2aと光R2bとが互いに近づくように、偏向ミラー120a,120bにおいて光軸を曲げることで、レーザ光射出セット100a,100bから射出される光(W4a,W4b,W7a,W7b)のビーム間隔を比較的狭くすることができる。したがって、レーザ光射出セット100a,100bの下流側の光学系を小型化することができる。
【0050】
H3.変形例3:
上述した第1の実施例では、反射光R5a(R5b)を、光W3a(W3b)と同じ方向に偏向するのにプリズム200を用いていたが、プリズム200に限らず任意の偏向装置を用いることができる。例えば、平面板状のガラス基板の表面に反射膜を形成した反射板を、各レーザ光射出セット100a,100bごとに用意して、かかる反射板を偏向装置として用いるようにしてもよい。
【0051】
H4.変形例4:
上述した各実施例では、外部共振型レーザ光源装置1000,1000a〜1000dが備えるレーザ素子111a,111bは、面発光レーザ素子(VCSEL)であるものとしたが、VCSELに代えて、光の共振する方向が基板面に対して平行となる端面発光型のレーザ素子であってもよい。また、光源は、内部共振を行う半導体レーザ素子から成るものでなくとも、内部共振を行わない固体レーザやガスレーザ等を射出するレーザ装置から成るものであってもよい。例えば、光源がYAG(Yttrium Aluminum Garnet)レーザ装置で構成される場合、励起用光源(例えば半導体レーザ)からの光をYAG結晶のレーザロッドに照射して得られた光(請求項における基本波光に相当)を、外部共振器で共振して増幅させて射出することとなる。かかる構成においても、外部共振の復路で波長変換された光を外部射出(照明)に利用することができ、波長変換後の光を効率的に利用することができる。
【0052】
H5.変形例5:
上述した各実施例では、レーザ光射出セット100a(100b)では、複数のレーザ素子111a(111b)が、アレイ化されていたが、1つのレーザ素子を備える構成であってもよい。かかる構成であってもレーザ光射出セットを多数備える構成とすることで、ビーム間隔が比較的狭く、外部共振型レーザ光源装置全体として高い出力のレーザ光を射出することができる。
【0053】
H6.変形例6:
上述した第4の実施例では、レーザ光射出セット100a及びレーザ光射出セット100bのいずれにおいても、偏向ミラー120a(120b)において偏向された光W5a(W5b)は、波長変換素子130a(130b)を透過しない光路を通っていたが、いずれか一方のレーザ光射出セット100a,100bにおいてのみ、光W5a(W5b)が波長変換素子130a(130b)を透過しない光路を通る構成としてもよい。すなわち、外部共振型レーザ光源装置が複数のレーザ光射出セットを備える構成においては、これらの複数のレーザ光射出セットのうち少なくとも1つのセットにおいて、対向するレーザ光射出セット100から入射した光が波長変換素子130を透過しない光路を通るようにすることで、光の利用効率の低減を抑制することができる。
【0054】
H7.変形例7:
上述した第7の実施例では、プロジェクタ500における光変調手段としては、液晶ライトバルブを用いるものであったが、液晶ライトバルブに限らず、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス:米国Texas Instruments社の商標)など、他の任意の変調手段を用いる構成であってもよい。また、上述した第1〜第5の実施例におけるレーザ光源装置1000,1000a〜1000dは、モニタ装置(第6の実施例)及びプロジェクタ(第7の実施例)以外にも、照明装置など、光源を必要とする任意の装置に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施例としての外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】図1に示すレーザ素子111aの内部構造の概略を示す説明図。
【図3】出力ミラー140aの反射特性と、偏向ミラー120aの反射特性と、を模式的に示す説明図。
【図4】第2の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図。
【図5】第3の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図。
【図6】第4の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図。
【図7】第5の実施例における外部共振型レーザ光源装置の概略構成を示す説明図。
【図8】本発明の外部共振型レーザ光源装置を適用したモニタ装置の概略構成図。
【図9】本発明の外部共振型レーザ光源装置を適用したプロジェクタの概略構成図。
【符号の説明】
【0056】
20…半導体レーザアレイ
21…共振用ミラー
22…内部共振用ミラー
23…レーザ媒質
100a,100b,100c,100d…レーザ光射出セット
110a,110b…半導体レーザアレイ
111a,111b…レーザ素子
120a,120b…偏向ミラー
130a,130b…波長変換素子
140a,140b…出力ミラー
150a,150b…射出窓
160a,160b…射出窓
170a,170b…ペルチェ素子
190a,190b…レーザ射出部
200…プリズム
300…筐体
350…集光レンズ
400…モニタ装置
410…装置本体
411…カメラ
420…光伝送部
421,422…ライトガイド
423…拡散板
424…結像レンズ
500…プロジェクタ
502R,502G,502B…均一化光学系
504R,504G,504B…液晶ライトバルブ
506…クロスダイクロイックプリズム
507…投写レンズ
510…スクリーン
1000,1000a〜1000d,1000R,1000G,1000B…外部共振型レーザ光源装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部共振型レーザ光源装置であって、
共振用の第1のミラーと、
外部共振の対象となる基本波光を前記第1のミラーに向けて反射する共振用の第2のミラーと、
前記第1のミラーと前記第2のミラーとの間に配置され、前記基本波光を射出するレーザ媒質と、
前記レーザ媒質と前記第2のミラーとの間に配置され、入射する前記基本波光について波長変換を行って、波長変換された後の第1の変換光と、波長変換されなかった無変換光と、を射出する波長変換素子と、
前記レーザ媒質と前記波長変換素子との間に配置され、前記無変換光が前記第2のミラーにおいて反射して再び前記波長変換素子に入射して波長変換された第2の変換光を、所定の方向に反射させて反射変換光を射出する第3のミラーと、
を有するレーザ光射出セットを複数備え、
前記複数のレーザ光射出セットは、各レーザ光射出セットから射出される前記第1の変換光が同じ方向に射出されると共に、各レーザ光射出セットから射出される前記反射変換光が互いに近づくように配置されており、
前記外部共振型レーザ光源装置は、さらに、各レーザ光射出セットから射出された前記反射変換光を、それぞれ前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向して射出する偏向部を備えることを特徴とする外部共振型レーザ光源装置。
【請求項2】
請求項1に記載の外部共振型レーザ光源装置において、
前記偏向部は、前記複数のレーザ光射出セットとは別に構成され、
前記偏向部は、複数の偏向面を有し、前記複数のレーザ光射出セットから射出される前記反射変換光を、それぞれ異なる前記偏向面によって、前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向する、
外部共振型レーザ光源装置。
【請求項3】
請求項1に記載の外部共振型レーザ光源装置において、
各レーザ光射出セットにおいて、前記第3のミラーが前記偏向部として働く、
外部共振型レーザ光源装置。
【請求項4】
請求項3に記載の外部共振型レーザ光源装置において、
前記複数のレーザ光射出セットのうち、少なくとも1つのレーザ光射出セットにおいて、前記偏向部として働く前記第3のミラーによって前記第1の変換光の射出方向と同じ方向に偏向された前記反射変換光は、前記波長変換素子を透過しない光路を通る、
外部共振型レーザ光源装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の外部共振型レーザ光源装置において用いられる前記レーザ光射出セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−160015(P2008−160015A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−349722(P2006−349722)
【出願日】平成18年12月26日(2006.12.26)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】