説明

多層セラミック基板及びその製造方法

【課題】セラミックシート上の第1の導電パターンと第2の導電パターンとの間に絶縁パターンを介在して複数のセラミックシートを積層する時、層間短絡が発生する問題点を防止することができる多層セラミック基板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】複数のセラミックシート100a〜100dが積層されたセラミック積層体で構成された多層セラミック基板100は、セラミックシート100a〜100dに形成された第1の導電パターン120a〜120dと、第1の導電パターン120a〜120dを取り囲む第2の導電パターン140a〜140dと、第1の導電パターン120a〜120dと第2の導電パターン140a〜140dとの間に介在する絶縁パターン160a〜160dとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層セラミック基板及びその製造方法に関し、特に、導電パターン及び導電性ビアの層間ショットの発生を防止することができる多層セラミック基板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体素子などの電子部品を収納するためのセラミック基板は、複数のセラミックシートを積層して製造し、特に、複数の層からなる多層構造を用いて超小形化及び機能複合化を具現している。
【0003】
このような多層構造のセラミック基板を製造するためのセラミックシートとしては、通常、低温同時焼成セラミック(Low Temperature Co−fired Ceramic:LTCC)グリーンシートが用いられる該グリーンシート上に導電性ペーストを印刷して導電パターンを形成した後、各グリーンシートを積層して焼成することによって、複数の層からなる多層セラミック基板を製造する。
【0004】
そして、多層セラミック基板は、複数の異なる層上に位した導電パターンを導電性ビアを通じて垂直接続することによって、多層セラミック基板上に具現された回路をより集積化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国特許第10−2009−0042561号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前述のように、多層セラミック基板を集積化するためには、積層される層の数を増加させ、層間の厚さを薄くしなければならないため、複数の層間位置が正しくアライメントされないという問題点があった。このため、垂直接続された導電性ビアを介して複数の導電パターン間にショットが発生するという問題点があった。
【0007】
また、セラミック基板内部に層間浮び(delamination)現象が発生した場合、焼成後めっきを行う時、伝導性溶液が内部へ侵透してショットを引き起こすという問題点があった。
【0008】
本発明は上記の問題点に鑑みて成されたものであって、その目的は、セラミックシート上の第1の導電パターンと第2の導電パターンとの間に絶縁パターンを介在して複数のセラミックシートを積層する時、層間短絡が発生する問題点を防止することができる多層セラミック基板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を解決するために、本発明の一実施形態による多層セラミック基板は、複数のセラミックシートが積層されたセラミック積層体で構成された多層セラミック基板であって、前記セラミックシートに形成された第1の導電パターンと、該第1の導電パターンを取り囲む第2の導電パターンと、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する絶縁パターンとを含む。
【0010】
また、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間には、オープン領域が形成され、前記絶縁パターンは、前記オープン領域に接する前記第2の導電パターンの内周面に形成される。
【0011】
前記絶縁パターンは、前記第2の導電パターンの内周面と隣接する前記第2の導電パターンの上面一部まで延設される。
【0012】
なお、前記絶縁パターンと前記第1の導電パターンとの間の離間距離は、前記オープン領域の1/3以上2/3以下に設けられる。
【0013】
また、前記第2の導電パターンの上面に形成される絶縁パターンの幅は、100μm以上に設けられる。
【0014】
また、前記第1の導電パターン及び前記第2の導電パターンの各々に接続された第1及び第2の導電性ビアをさらに含み、前記絶縁パターンは、前記第2の導電パターンが他層にいる第1の導電性ビアによって第1の導電パターンと電気的に接続されてショットが発生することを防止するために、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する。
【0015】
前記第1の導電パターンは、キャッチパッド(catch pad)である。
【0016】
前記絶縁パターンは、スクリーン印刷方式によって前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する。
【0017】
また、前記絶縁パターンは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストで構成される。
【0018】
また、上記目的を解決するために、本発明の他の実施形態による多層セラミック基板の製造方法は、セラミックシート上に第1及び第2の導電パターンを形成するステップと、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に絶縁パターンを介在するステップと、前記のような方式によって製造された複数のセラミックシートを積層してセラミック積層体を形成するステップと、前記セラミック積層体に予め決められた圧力で加圧するステップと、該加圧されたセラミック積層体を焼成するステップとを含む。
【0019】
前記セラミックシートに第1及び第2の導電パターンを形成するステップの前に、前記セラミックシートに複数のホールを形成し、前記複数のホールに金属ペーストを充填して前記第1の導電パターン及び前記第2の導電パターンの各々に接続される第1及び第2の導電性ビアを形成するステップをさらに含む。
【0020】
また、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間には、オープン領域が形成され、前記絶縁パターンは、前記オープン領域に接する前記第2の導電パターンの内周面に形成される。
【0021】
前記絶縁パターンは、前記第2の導電パターンの内周面と隣接する前記第2の導電パターンの上面一部まで延設される。
【0022】
なお、前記絶縁パターンと前記第1の導電パターンとの間の離間距離は、前記オープン領域の1/3以上2/3以下に設けられる。
【0023】
また、前記第2の導電パターンの上面に形成される絶縁パターンの幅は、100μm以上に設けられる。
【0024】
前記第1の導電パターンは、キャッチパッドである。
【0025】
また、前記絶縁パターンは、スクリーン印刷方式によって前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する。
【0026】
前記絶縁パターンは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストで構成される。
【発明の効果】
【0027】
前述のように、本発明の一実施形態による多層セラミック基板及びその製造方法によれば、セラミックシート上の第1の導電パターンと第2の導電パターンとの間に絶縁パターンを介在して複数のセラミックシートを積層する時、層間短絡が発生する短所をより一層効果よく防止することができるという効果が奏する。
【0028】
すなわち、ショットの発生が予想される領域であるキャッチパッドのオープン領域や該オープン領域に接する第2の導電パターンに絶縁パターンを塗布してショットが発生する問題点を解決することができる。
【0029】
これにより、多層セラミック基板の信頼性をより一層向上することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の断面図である。
【図2】複数の第1の導電パターンが形成された多層セラミック基板の平面図である。
【図3】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図5】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【図9】本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の好適な実施の形態は、図面を参考にして詳細に説明する。次に示される各実施の形態は、当業者にとって本発明の思想が十分に伝達されるようにするために例として挙げられるものである。従って、本発明は、以下示している各実施の形態に限定されることなく他の形態で具体化される。そして、図面において、装置の大きさ及び厚さなどは、便宜上誇張して表現される。明細書全体に渡って同一の参照符号は、同一の構成要素を示している。
【0032】
本明細書で使われた用語は、実施形態を説明するためのものであって、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は文句で特別に言及しない限り複数形も含む。明細書で使われる「含む」とは言及された構成要素、ステップ、動作及び/又は、素子は、一つ以上の他の構成要素、ステップ、動作及び/又は、素子の存在または追加を排除しないことに理解されたい。
【0033】
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を詳しく説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態による多層セラミック基板の断面図で、図2は、複数の第1の導電パターンが形成された多層セラミック基板の平面図である。
【0035】
図1に示すように、多層セラミック基板100は、複数のセラミックシート100a〜100dで構成される。本明細書では、説明の便宜上、第1〜第4のセラミックシート100a、100b、100c、100dからなる多層セラミック基板について説明することにする。
【0036】
多層セラミック基板を説明する前に、セラミックシートに対して説明する。セラミックシートとしては、通常、低温同時焼成セラミックグリーンシートを使うが、このようなグリーンシートは、セラミック粉末及び結合剤によって製作され、液相または貼性を有する結合剤内にセラミック粉末が分散するような構成で具現される。
【0037】
前記のようなセラミック粉末と結合剤とを含む含有物がシート形状に加工されてグリーンシートが製作される。
【0038】
図1を再度参照すると、第1〜第4のセラミックシート100a〜100dは、第1の導電パターン120a〜120dと、これらの第1の導電パターン120a〜120dに接続された第1の導電性ビア122a〜122dと、第2の導電パターン140a〜140dと、これらの第2の導電パターン140a〜140dに接続された第2の導電性ビア142a〜142dと、絶縁パターン160a〜160dとを含んで構成される。
【0039】
第1の導電パターン120a〜120dは、第1〜第4のセラミックシート100a〜100d上に形成される手段であって、所定の電気伝導率を有する銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、金(Au)または鉄(Fe)の群より選ばれるいずれか一つで構成される。
【0040】
第1の導電パターン120a〜120dは、スクリーン印刷(Screen printing)方式によって第1〜第4のセラミックシート100a〜100d上の一部領域に形成される。
【0041】
また、第1の導電パターン120a〜120dは、キャッチパッドで構成される。該キャッチパッドは、層間回路の接続が容易になるように第1の導電性ビア122a〜122dより大きい直径を有するのが望ましい。
【0042】
第1の導電性ビア122aは、第1及び第2のセラミックシート100a、100bの第1の導電パターン120a、120bを垂直接続し、第1の導電性ビア122bは、第2及び第3のセラミックシート100b、100cの第1の導電パターン120b、120cを垂直接続し、第1の導電性ビア122cは、第3及び第4のセラミックシート100c、100dの第1の導電パターン120c、120dを垂直接続する。
【0043】
第2の導電パターン140a〜140dは、第1導電パターン120a〜120dを取り囲む手段であって、第1〜第4のセラミックシート100a〜100d上に形成される。
【0044】
図2に示すように、第2のセラミックシート100b上に複数(例えば、3個)の第1の導電パターン120bが形成され、第1の導電パターン120bと第2の導電パターン140bとの間にはオープン領域180bが介在され、3個の第1の導電パターン120bを取り囲む第2の導電パターン140bが形成される。
【0045】
すなわち、第2の導電パターン140bは、第1導電パターン120b及びオープン領域180bを除いた第2のセラミックシート100bの全域に形成される。これによって、図1に示した第2の導電パターン140bの長さdが図2での2個のオープン領域180b間の離間距離dになる。
【0046】
このような第2の導電パターン140a〜140dは、所定の電気伝導率を有する銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、金(Au)及び鉄(Fe)の群より選ばれるいずれか一つで構成され、スクリーン印刷方式によって塗布される。
【0047】
第2の導電性ビア142aは、第1及び第2のセラミックシート100a、100bの第2の導電パターン140a、140bを垂直接続し、第2の導電性ビア142bは、第2及び第3のセラミックシート100b、100cの第2の導電パターン140b、140cを垂直接続し、第2の導電性ビア142cは、第3及び第4のセラミックシート100c、100dの第2の導電パターン140c、140dを垂直接続する。
【0048】
絶縁パターン160a〜160dは、第1及び第2の導電パターン120a〜120d、140a〜140d間に介在され、第1及び第2の導電パターン120a〜120d、140a〜140d間を絶縁させる。
【0049】
このような絶縁パターン160a〜160dは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストで構成され、スクリーン印刷方式によって第1及び第2の導電パターン120a〜120d、140a〜140d間に塗布される。
【0050】
図2に示すように、第2のセラミックシート100b上に複数(例えば、3個)の第1の導電パターンが形成され、第1の導電パターン120bと第2の導電パターン140bとの間にオープン領域180bが形成された場合、絶縁パターン160bは、オープン領域180bに接する第2の導電パターン140bの内周面に形成され、第1の導電性ビア122aによって第1及び第2の導電パターン120b、140bが接続されて、ショットが発生することを防止することができる。
【0051】
また、絶縁パターン160aは、第2導電パターン140aの内周面と隣接する第2の導電パターン140aの上面一部まで延設されてショットが発生する問題点を効果よく防止することができる。
【0052】
言い換えれば、複数のセラミックシートを積層する時、層間の位置が正しくアライメントされなくてショットが発生する問題点を解決するために、ショットの発生が予想される領域である第1及び第2の導電パターン間または第1及び第2の導電パターン間の接触領域に絶縁パターンを形成して、複数の導電パターン間に電気的に接続されないようにして、ショットの発生を防ぐことができる。
【0053】
一方、絶縁パターン160aと第1導電パターン120aとの間の離間距離aは、スクリーン印刷方式で絶縁パターン160aを塗布する時、解像度を勘案して、オープン領域bの1/3以上2/3以下に設けられることが望ましい。これによって、解像度を減少させることなくオープン領域180a及び第2の絶縁パターン140aに絶縁パターン160aを効果よく形成することができる。
【0054】
また、第2の導電パターン140aの上面に形成される絶縁パターン120aの幅cは、スクリーン印刷方式で絶縁パターン160aを塗布する時の解像度及び位置合わせ時の捻りを勘案して、100μm以上に設けられることが望ましい。これによって、複数のセラミックシートを積層する時、層間の位置合わせが捻っても層間ショットが発生する問題点を効果よく防止することができる。
【0055】
以下、本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を説明する。
【0056】
図3〜図9は各々、本発明の一実施形態による多層セラミック基板の製造過程を示す断面図である。
【0057】
図3に示すように、第1のセラミックシート100aを準備する。このセラミックシートとしては、通常、低温同時焼成セラミックグリーンシートを使うが、該グリーンシートは、セラミック粉末及び結合剤で製作され、液相または貼性を有する結合剤内にセラミック粉末が分散するような構成によって得られる。
【0058】
このようなセラミック粉末と結合剤とを含む含有物がシート形状に加工されて、グリーンシートが製作される。
【0059】
図4のように、第1のセラミックシート100aをレーザドリルやリソグラフィ方式を用いて所定大きさに孔抜きすることによって複数のビアホール105aを形成する。
【0060】
そして、図5のように、複数のビアホール105aを銀、銅などの金属粉を主材料にするペーストで充填することによって、第1及び第2の導電性ビア122a、142aを形成する。
【0061】
続いて、図6に示すように、第1のセラミックシート100aに第1の導電パターン120a及び第2の導電パターン140aを形成する。
【0062】
第1の導電パターン120a〜120d及び第2の導電パターン140a〜140dは、第1〜第4のセラミックシート100a〜100d上に形成される手段であって、所定の電気伝導率を有する銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、金(Au)または鉄(Fe)の群より選ばれるいずれか一つで構成される。
【0063】
第1の導電パターン120a〜120d及び第2の導電パターン140a〜140dは、スクリーン印刷方式によって第1〜第4のセラミックシート100a〜100d上の一部領域に形成される。
【0064】
また、第1の導電パターン120a〜120dは、キャッチパッドで構成される。該キャッチパッドは、層間回路の接続が容易になるように第1の導電性ビア122a〜122dより大きい直径を有するのが望ましい。
【0065】
図2に示すように、第2のセラミックシート100b上に複数(例えば、3個)の第1の導電パターン120b及び第2の導電パターン140bが形成され、第1及び第2の導電パターン120b、140b間には、オープン領域180bが介在する。
【0066】
すなわち、第2の導電パターン140bは、第1導電パターン120b及びオープン領域180bを除いた第2のセラミックシート100bの全域に形成され、図1に示した第2の導電パターン140bの長さdが図2での2個のオープン領域180b間の離間距離dになる。
【0067】
このような第2の導電パターン140a〜140dは、所定の電気伝導率を有する銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、金(Au)または鉄(Fe)の群より選ばれるいずれか一つで構成され、スクリーン印刷方式によって塗布される。
【0068】
続いて、図7に示すように、第1の導電パターン120aと第2の導電パターン140aとの間に絶縁パターン160aを介在する。
【0069】
絶縁パターン160a〜160dは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストで構成され、スクリーン印刷方式によって第1及び第2の導電パターン120a〜120d、140a〜140d間に塗布される。
【0070】
前記のような絶縁パターンを塗布する理由は、複数のセラミックシートを積層する時、層間位置が正しくアライメントされなくてショットが発生するという問題を解決するためである。前述のように、ショットの発生が予想される領域である第1及び第2の導電パターン間または第1及び第2の導電パターン間の接触領域に絶縁パターンを形成して、複数の導電パターン間に電気的に接続されないようにして、ショットの発生を防ぐことができる。
【0071】
続いて、図8に示すように、前述のようにな方式によって製造された複数のセラミックシート100a〜100dを積層してセラミック積層体を形成する。
【0072】
その後、図9に示すように、セラミック積層体に予め決められた圧力で加圧し、該加圧されたセラミック積層体を焼成して多層セラミック基板100を製造する。
【0073】
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0074】
100 多層セラミック基板
100a〜100d 第1〜第4のセラミックシート
120a〜120d 第1の導電パターン
140a〜140d 第2の導電パターン
160a〜160d 絶縁パターン
180a〜180d オープン領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセラミックシートが積層されたセラミック積層体で構成された多層セラミック基板であって、
前記セラミックシートに形成された第1の導電パターンと、
前記第1の導電パターンを取り囲む第2の導電パターンと、
前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する絶縁パターンと
を含む多層セラミック基板。
【請求項2】
前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間には、オープン領域が形成され、
前記絶縁パターンは、前記オープン領域に接する前記第2の導電パターンの内周面に形成される請求項1に記載の多層セラミック基板。
【請求項3】
前記絶縁パターンは、
前記第2の導電パターンの内周面と隣接する前記第2の導電パターンの上面一部まで延設される請求項2に記載の多層セラミック基板。
【請求項4】
前記絶縁パターンと前記第1の導電パターンとの間の離間距離は、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間の離間距離の1/3以上2/3以下に設けられる請求項2または3に記載の多層セラミック基板。
【請求項5】
前記第2の導電パターンの上面に形成される絶縁パターンの幅は、100μm以上に設けられる請求項3に記載の多層セラミック基板。
【請求項6】
前記第1の導電パターンに接続された第1の導電性ビア及び前記第2の導電パターンに接続された第2の導電性ビアをさらに含み、
前記絶縁パターンは、前記第2の導電パターンが、他の層に含まれる第1の導電性ビアによって第1の導電パターンと電気的に接続されてショートが発生することを防止する請求項1から5の何れか1項に記載の多層セラミック基板。
【請求項7】
前記第1の導電パターンは、キャッチパッドである請求項1から6の何れか1項に記載の多層セラミック基板。
【請求項8】
前記絶縁パターンは、スクリーン印刷方式によって前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在する請求項1から7の何れか1項に記載の多層セラミック基板。
【請求項9】
前記絶縁パターンは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストからなる請求項1から8の何れか1項に記載の多層セラミック基板。
【請求項10】
セラミックシート上に第1及び第2の導電パターンを形成する形成ステップと、
前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に絶縁パターンを介在させる介在ステップと、
前記形成ステップ及び前記介在ステップを含む方法によって製造された複数のセラミックシートを積層してセラミック積層体を形成するステップと、
前記セラミック積層体に予め決められた圧力で加圧するステップと、
該加圧されたセラミック積層体を焼成するステップと
を含む多層セラミック基板の製造方法。
【請求項11】
前記形成ステップの前に、
前記セラミックシートに複数のホールを形成し、該複数のホールに金属ペーストを充填して前記第1の導電パターンに接続される第1の導電性ビア及び前記第2の導電パターンに接続される第2の導電性ビアを形成するステップを、さらに含む請求項10に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項12】
前記形成ステップは、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間にオープン領域を形成し、
前記介在ステップは、前記オープン領域に接する前記第2の導電パターンの内周面に前記絶縁パターンを形成する請求項10または11に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項13】
前記介在ステップは、前記絶縁パターンを、前記第2の導電パターンの内周面と隣接する前記第2の導電パターンの上面一部まで延設させる請求項12に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項14】
前記介在ステップは、前記絶縁パターンと前記第1の導電パターンとの間の離間距離を、前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間の離間距離の1/3以上2/3以下に設ける請求項12または13に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項15】
前記介在ステップは、前記絶縁パターンを、幅が100μm以上となるように、前記第2の導電パターンの上面に形成する請求項13に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項16】
前記第1の導電パターンは、キャッチパッドである請求項10から15の何れか1項に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項17】
前記介在ステップは、スクリーン印刷方式によって、前記絶縁パターンを前記第1の導電パターンと前記第2の導電パターンとの間に介在させる請求項10から16の何れか1項に記載の多層セラミック基板の製造方法。
【請求項18】
前記絶縁パターンは、誘電体ペーストまたは絶縁体ペーストからなる請求項10から17の何れか1項に記載の多層セラミック基板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−38385(P2013−38385A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−97705(P2012−97705)
【出願日】平成24年4月23日(2012.4.23)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】