説明

多段スクリュー炭化炉

【課題】大型化することなく、スクリューコンベアの火炎による損傷を抑えた多段スクリュー炭化炉を提供すること。
【解決手段】 炉体2内を横切るスクリューコンベア10が、筒状のトラフ21内をスクリュー22が回転することによって被炭化物を搬送し、加熱された被炭化物から発生する乾留ガスを排気するガス吹出口35を有するものであり、千鳥状の配置によって縦方向に複数並べられ、接続シュート5によって連続的に接続されたものであって、スクリューコンベア10は、トラフ21が、その長手方向に直交する幅方向に広がった天井32を有し、トラフ21に形成されたガス吹出口35が、その天井32に対して上段のスクリューコンベア10から遠ざかる方向にオフセットして突設された多段スクリュー炭化炉1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被炭化物を多段のスクリュー搬送路によって搬送して炭化させる多段スクリュー炭化炉に関し、特に、下段のスクリュー搬送路から吹き出す火炎によって、その上段のスクリュー搬送路内の被炭化物を加熱・熱分解(炭化)せしめる多段スクリュー炭化炉に関する。
【背景技術】
【0002】
被炭化物を円筒状搬送路内で移送させ、これにより炭化物を連続的に生成する多段スクリュー炭化炉が下記特許文献1に記載されている。図9は、特許文献1に開示された炭化炉の炉体の内部を、スクリューコンベアの軸方向に見た断面図であり、図10は、図9に示す炉体の内部を、スクリューコンベアの側面側から見た断面図である。
【0003】
この多段スクリュー炭化炉100には、炉体110内を貫くように4段のスクリューコンベア101〜104が設けられ、図9に示すように高さ方向に千鳥状に配置されている。スクリューコンベア101(スクリューコンベア102〜104も同様)は、被炭化物を搬送するための搬送手段であり、複数個の吹出し口121を設けた円筒状のトラフ120からなり、その中にスクリュー125が回転可能に挿入されている。これらの吹出し口121は、図10に示すように、スクリューコンベア3の軸方向に所定間隔をあけて一直線上に形成されている。
【0004】
多段スクリュー炭化炉100では、最上段にあるスクリューコンベア101に被炭化物が供給され、スクリュー125の回転によって、炉体110内で加熱されたトラフ120の中を移動する。そして、そのスクリューコンベア101によって炉体110を横切るように端部まで送られ、接続シュートを通じて下段のスクリューコンベア102へと落下して移される。その後、被炭化物はスクリューコンベア102からスクリューコンベア103及び104へと順に移動し、加熱されたそれぞれのトラフ120内をスクリュー125によって送られる間に炭化する。
【0005】
【特許文献1】特開2001−192669号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1の多段スクリュー炭化炉100では、各トラフ120の上面に吹出し口121が設けられているので、内部で発生した乾留ガスは、その吹出し口121から炉体110内へと吹き出す。そして、その吹き出した乾留ガスは炉体110内の熱によって燃焼し、火炎となって上部のスクリューコンベアを加熱することになる。しかし、こうした火炎によって被炭化物の加熱が行われる場合、火炎が直接当たるトラフ120は高温に晒され、しかも鶏糞等の畜糞である被炭化物から発生する乾留ガスは、塩素や硫黄等の腐食性ガスが含まれているため、例えば2ヶ月程度の比較的短い時間でトラフ120に孔があいてしまっていた。
【0007】
そこで、火炎をトラフ120に直接当てないようにするため、スクリューコンベア101〜104を上下方向に離したり、千鳥状の配置によって広がった横方向の距離を更に大きくとることが考えられる。しかし、スクリューコンベア101〜104をそうした配置で構成すると、スクリューコンベア101〜104間の距離が大きくなって多段スクリュー炭化炉100を大型化させる他、接続シュートの距離も長くなるため、傾きが小さいと被炭化物の落下がスムーズに行われなくなる。
【0008】
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、大型化することなく、スクリューコンベアの火炎による損傷を抑えた多段スクリュー炭化炉を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る多段スクリュー炭化炉は、炉体内を横切るスクリューコンベアが、筒状のトラフ内をスクリューが回転することによって被炭化物を搬送し、加熱された被炭化物から発生する乾留ガスを排気するガス吹出口を有するものであり、千鳥状の配置によって縦方向に複数並べられ、接続シュートによって連続的に接続されたものであって、前記スクリューコンベアは、前記トラフが、その長手方向に直交する幅方向に広がった天井を有し、当該トラフに形成された前記ガス吹出口が、その天井に対して上段のスクリューコンベアから遠ざかる方向にオフセットして突設されたものであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る多段スクリュー炭化炉は、前記ガス吹出口が前記トラフの長手方向に連続して開口したものであることが好ましい。
また、本発明に係る多段スクリュー炭化炉は、前記ガス吹出口が、前記幅方向の両側に天井が存在するように形成されたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
よって、本発明の多段スクリュー炭化炉によれば、上下に位置する複数のスクリューコンベアが千鳥状に配置され、そのガス吹出口が上段のスクリューコンベアから遠ざかる方向にオフセットして形成されているので、乾留ガスの火炎が上段のスクリューコンベアを直接炙らないように離れた位置で加熱することにより、トラフ内の被炭化物を十分に加熱しながらも、過度の加熱を回避することでトラフの損傷を防止することが可能になる。そして、本発明では、単にスクリューコンベア同士の距離をとるのではなく、ガス吹出口をオフセットさせることにより、従来とほぼ同様の寸法間隔でスクリューコンベアを配置することにより、多段スクリュー炭化炉の大型化が防止できる。
【0012】
また、本発明の多段スクリュー炭化炉によれば、ガス吹出口がトラフの長手方向に沿って連続し、開口面積が従来より大きく形成されているため、吹き出る乾留ガスの流速が低減され、立ちのぼる火炎の背を小さく抑える。従って、この点からもトラフへの過度の加熱を回避した損傷防止が可能である。その一方で、乾留ガスの放出量が増加することによって発熱量が増加し、上段のスクリューコンベア内を移動する被炭化物を効率良く炭化させることが可能である。
更に、本発明の多段スクリュー炭化炉によれば、軽い乾留ガスが天井にぶつかり、勢いを落としてから吹き出るため、この点でも乾留ガスの流速低減によって火炎の背を小さく抑えたトラフの加熱が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明に係る多段スクリュー炭化炉の一実施形態について図面を参照しながら以下に説明する。図1乃至図3は、本実施形態の多段スクリュー炭化炉を示した図である。特に、図1は、多段スクリュー炭化炉をその側部側から示した断面図であり、図2は図1のA−A矢視断面図であり、図3は図1のB−B矢視断面図である。
本実施形態に係る多段スクリュー炭化炉1は、ホッパ4に投入した被炭化物を、角筒状の炉体2内で加熱した7つのスクリューコンベア10(11〜17)内を通して加熱・熱分解して炭化物を生成する装置である。
【0014】
スクリューコンベア10は、図1に示すように、縦方向に複数段(本実施形態では上下7段)にわたって設けられ、更に図2及び図3に示すように左右2列に配置されている。縦方向に並べられたスクリューコンベア10(11〜17)は、図3に示すように千鳥状に配置され、各々は筒状のトラフ21が炉体2の向かい合う壁面に架設されている。そして、このトラフ21内にはスクリュー22が挿入され、回転するスクリュー22によって被炭化物を搬送する搬送手段として構成されている。
【0015】
スクリュー22は、その回転軸に所定ピッチで螺旋状に形成された螺旋羽を有し、軸受けを介して回転可能に軸支されている。炉体2には、図2に示すように、ギヤードモータである駆動モータ28が複数固定され、スクリュー22の回転軸及び駆動モータ28の出力軸にそれぞれ固定したスプロケットが、チェーンを介して回転を伝達するように構成されている。従って、スクリュー22の回転速度、すなわちトラフ21内を移動する被炭化物の搬送速度は、この駆動モータ28の駆動制御によって調整できるようになっている。
【0016】
炉体2の上部には、被炭化物を最上段のスクリューコンベア11へ送り込むためのホッパ4が設けられている。ホッパ4には、スクリューコンベア11のスクリュー22と連続した螺旋羽の送込部25が形成されている。この送込部25における羽根のピッチや径は、スクリューコンベア10のスクリュー22より小さく形成されている。
【0017】
スクリューコンベア11〜17のトラフ21は、上下に並んだもの同士がシュート部5によって連結され、そのスクリューコンベア11〜17内を移動する被炭化物の搬送方向は交互に切り換えられる。そのため、上方のスクリューコンベア11の送出し終端側と、下方のスクリューコンベア12の送出し始端側とがシュート部5によって連結され、一つの搬送流路が形成されている。そして、最下段に位置するスクリューコンベア17には、その送出し終端側のシュート部5に冷却部6が設けられ、そこを通って不図示の回収部に回収される。冷却部6は、炉から出た炭化物が400〜500℃と高温であり、外気に触れると燃えてしまうため、水槽内をスクリューコンベアで搬送することによって間接冷却するものである。
【0018】
また、多段スクリュー炭化炉1には、図3に示すように、スクリューコンベア10からなる搬送部に、下方から熱気(熱風)を送る加熱部が構成されている。加熱部は、炉体2の下部に加熱室7が設けられ、そこへ火炎を噴射するバーナー8が取り付けられている。これにより、このバーナー8から噴射した火炎による熱が、加熱室7内から炉体2の炭化室9へと送られて、最下段のスクリューコンベア17を直に加熱しつつ、他のスクリューコンベア11〜16も昇温するようになっている。一方、そうした炉体2の上部には、炭化室9内で燃焼しなかった乾留ガスを燃焼させる再燃焼炉3が設けられている。
【0019】
多段スクリュー炭化炉1では、スクリューコンベア11〜17のスクリュー22が回転することによって被炭化物が搬送され、その際、加熱されたトラフ21内を移動する間に被炭化物が炭化する。そして、本実施形態では、被炭化物からは可燃性の乾留ガスが発生するため、この乾留ガスをトラフ21のガス吹出口から上方に向けて吹き出させ、それによって生じる火炎で上段に位置するスクリューコンベア10を加熱するよう構成されている。すなわち、バーナー8から噴射した火炎による加熱のほか、例えば下に位置するスクリューコンベア17からの火炎によって直上のスクリューコンベア16を加熱するように、乾留ガスによる火炎によってスクリューコンベア10を加熱するよう構成されている。
【0020】
ここで図4及び図5は、乾留ガスによる火炎によって加熱する状態を模式的に示した図であり、図4は従来型のスクリューコンベア70を、図5は、その改良型である本実施形態のスクリューコンベア10を比較して示している。また、図4及び図5ではいずれも、図(a)はスクリューコンベアの軸方向断面図を示し、図(b)はスクリューコンベアの側面図を示している。
【0021】
スクリューコンベア10,70は、図4(a)及び図5(a)に示すように、いずれも千鳥状に配置されて縦方向に並んでいる。図4に示す従来型のスクリューコンベア70は、前記課題でも述べたように、火炎がトラフ71に直接当たるようになっているため孔があいてしまう。これを回避するため、スクリューコンベア70同士の間隔を上下方向、或いは横方向に広げると多段スクリュー炭化炉を大型化させてしまう。そこで、本実施形態では、スクリューコンベア10同士の位置関係を従来のものと同じにしたままで、炭化炉全体を大型化させることなくトラフの損傷を抑える構成となっている。
【0022】
スクリューコンベア10では、トラフ21の形状を従来から変更し、図5(a)に示すようにU字形の上方開口側を平らな面板で塞ぐように形成し、更に上面に突き出したガス吹出口35がオフセットして突設されている。すなわち、従来のスクリューコンベア70は、図4(a)に示すように、ガス吹出口73の中心がスクリュー72の回転軸72a中心と重なっている。これに対して本実施形態では、図5(a)に示すように、ガス吹出口35がスクリュー22の回転軸22a中心位置から外れ、特に上段のスクリューコンベア10から遠ざかる方向にずれて形成されている。
【0023】
図6乃至図8は、本実施形態のトラフ21を具体的に示した図であり、図6は平面図、図7は側面図で、更に図8は、図7のC−C矢視断面図である。トラフ21は、搬送方向に見たときの断面形状がU字形のトラフ本体31と、このトラフ本体31の上方開口側を塞ぐように天井32と一体になって形成されている。そして、そのトラフ本体31は、シュート部5を通して落下する被炭化物を受ける顎部33が一端部に形成されている。ガス吹出口35は、図8に示すように、天井32を構成する平板が長手方向に沿って折り曲げられ、そうした一対の起立部32a,32bによって形成されている。起立部32a,32b同士は複数の連結棒36によって連結され、ガス吹出口35は、その連結棒36によって区切られた複数の開口部が連続した構成となっている。
【0024】
そして図8に示すように、ガス吹出口35の中心位置Cが、トラフ21の中央位置Oから距離Tだけオフセットした位置になるように形成されている。多段スクリュー炭化炉1に設置された状態では、図3に示すように、スクリューコンベア11〜17が千鳥状に配置されているため、それぞれのガス吹出口35もその振れ方向に応じ、同じように左右のいずれか一方にオフセットして形成されている。
【0025】
また、このガス吹出口35は、オフセット方向にある起立部32bがトラフ本体31の側面から所定距離Bだけ離れた位置で立ち上がるように形成されている。すなわち、トラフ本体31の側面から起立部32bが連続しないように、天井32を介して起立部32bが形成されている。これは、軽い乾留ガスがガス吹出口35から勢いよく吹き出してしまわないように、平らにした天井32にぶつかることにより、トラフ21内である程度滞留を起こしてから適当な流速で流れ出るようにしたものである。また、流速を小さくすることによって細かい灰の飛散も防いでいる。
【0026】
従って、仮に図4に示すスクリューコンベア70において、単にガス吹出口73をオフセットさせただけでは、こうした滞留を起こすことなく乾留ガスが勢い良く吹き出してしまう他、オフセットによってトラフ71内において開口部分よりも高い位置の頂部にガス溜まりができてしまう。従って、単純にガス吹出口をオフセットさせるだけでは十分ではなく、平らにした天井32に形成する必要がある。ただし、こうした乾留ガスの吹き出しの抑制や、ガス溜まりを防止できる構造であれば、必ずしも天井32が平らである必要はない。
【0027】
そこで、本実施形態の多段スクリュー炭化炉1では、こうした7つのスクリューコンベア10(11〜17)を被炭化物が順番に降りるように搬送され、その搬送過程で加熱によって炭化物が生成される。そして、被炭化物が加熱されて炭化する際には乾留ガスを発生させるため、その乾留ガスがトラフ21内からガス吹出口35を通って吹出し、炉体2内の加熱温度によって燃焼して火炎となる。その火炎は図5に示すように、直上のスクリューコンベア10を加熱し、この熱によってトラフ21内の被炭化物が熱を受けて炭化することになる。
【0028】
その際、ガス吹出口35は、上段のスクリューコンベア10から遠ざかる方向にオフセットして形成されているので、乾留ガスの火炎が上段のスクリューコンベア10を直接炙ることなく離れた位置で加熱することとなる。そのため、トラフ21内の被炭化物を十分に加熱しながらも、過度にスクリューコンベア10を加熱することを回避することができ、短い時間で孔があくようなトラフ21の損傷を防止することが可能になった。そして、これによってスクリューコンベア10の交換時期を大幅に延ばすことができ、多段スクリュー炭化炉1の運用におけるコスト削減が可能となった。
【0029】
また、本実施形態では、単にスクリューコンベア10同士の距離をとって前記効果を達成するのではなく、ガス吹出口35をオフセットさせることにより、従来とほぼ同様の寸法間隔でスクリューコンベア10を配置することによって、多段スクリュー炭化炉1の大型化の防止が可能となった。
【0030】
また、本実施形態の多段スクリュー炭化炉1は、ガス吹出口35がトラフ21の長手方向に沿って連続し、開口面積が従来より大きく形成されている。そのため、ガス吹出口35から吹き出る乾留ガスの流速が低減され、立ちのぼる火炎の背を小さく抑えることによって、この点からもトラフ21への過度の加熱を回避した損傷防止を可能としている。その一方で、乾留ガスの放出量が増加することによって発熱量が増加し、上段のスクリューコンベア10内を移動する被炭化物を効率良く炭化させることが可能になった。
更に、本実施形態では、軽い乾留ガスが平らな天井32にぶつかって勢いを落としてから吹き出すため、この点でもガス吹出口35から吹き出る乾留ガスの流速低減によって火炎の背を小さく抑えたトラフ21の加熱を可能としている。
【0031】
以上、本発明に係る多段スクリュー炭化炉の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では天井32をフラットにして構成したが、乾留ガスの流れを抑え、トラフ21内に溜まらないようにして吹出口35から吹き出るようにすれば、曲面や傾斜面などの適宜変更は可能である。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】多段スクリュー炭化炉の一実施形態を示した側部側からの断面図である。
【図2】多段スクリュー炭化炉を示した図1のA−A矢視断面図である。
【図3】多段スクリュー炭化炉を示した図1のB−B矢視断面図である。
【図4】従来型の多段スクリュー炭化炉に構成されたスクリューコンベアを簡略化して示した図であり、(a)はスクリューコンベアの軸方向断面図、(b)はスクリューコンベアの側面図である。
【図5】本実施形態の多段スクリュー炭化炉に構成されたスクリューコンベアを簡略に示した図であり、(a)はスクリューコンベアの軸方向断面図、(b)はスクリューコンベアの側面図である。
【図6】多段スクリュー炭化炉を構成するトラフを示した平面図である。
【図7】多段スクリュー炭化炉を構成するトラフを示した側面図である。
【図8】多段スクリュー炭化炉を構成するトラフを示した図7のC−C矢視断面図である。
【図9】従来の多段スクリュー炭化炉を構成するスクリューコンベアを示した軸方向断面図である。
【図10】従来の多段スクリュー炭化炉を構成するスクリューコンベアを示した側面側断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1 多段スクリュー炭化炉
2 炉体
5 接続シュート
10(11〜17) スクリューコンベア
21 トラフ
22 スクリュー
31 トラフ本体
32 天井
35 ガス吹出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
炉体内を横切るスクリューコンベアが、筒状のトラフ内をスクリューが回転することによって被炭化物を搬送し、加熱された被炭化物から発生する乾留ガスを排気するガス吹出口を有するものであって、千鳥状の配置によって縦方向に複数並べられ、接続シュートによって連続的に接続された多段スクリュー炭化炉において、
前記スクリューコンベアは、前記トラフが、その長手方向に直交する幅方向に広がった天井を有し、当該トラフに形成された前記ガス吹出口が、その天井に対して上段のスクリューコンベアから遠ざかる方向にオフセットして突設されたものであることを特徴とする多段スクリュー炭化炉。
【請求項2】
請求項1に記載の多段スクリュー炭化炉において、
前記ガス吹出口は、前記トラフの長手方向に連続して開口したものであることを特徴とする多段スクリュー炭化炉。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の多段スクリュー炭化炉において、
前記ガス吹出口は、前記幅方向の両側に天井が存在するように形成されたものであることを特徴とする多段スクリュー炭化炉。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−138088(P2009−138088A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−315530(P2007−315530)
【出願日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【出願人】(000004617)日本車輌製造株式会社 (722)
【Fターム(参考)】