説明

容器の首のストッパ及びそのようなストッパを製造するためにプラスチック材料をモールド成形するための成形機

ストッパ(1)は、容器の首の周りにストッパを締め付けるための環状のスカート(12)と、スカートの中央軸(X−X)に垂直な端壁(10)と、端壁の内面(10A)からスカートに延びる環状の密閉リップ(16)とを有する。突起部(22)は、容器内に過度の圧力が発生したときに端壁の動作を伝えるため、端壁の内面をリップの周辺部の内面(16B)に接続する。この過度の圧力を確実に解放し、かつその実行を容易にするために、この突起部は、端壁の内面と、リップ部分の内面と、リップ部分を通過すると共にスカートの軸に対して整放線方向の直線(L)に沿って端壁の内面と交差する幾何学的平面(P)と、によって規定された全空間を占める。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器のストッパ、及びそのようなストッパを製造するためのプラスチック成形機に関する。
【0002】
本発明がとりわけ関係するのは、ストッパの外側スカートを、特に回して締め付けることによって容器の首に締め付けるときに、洩れない状態で首を閉じるとともに、容器内部に広がるいかなる過度の圧力をも機械的に発散させることを可能にするストッパである。そのようなストッパが真に有利なのは、不適切な状態で長時間保存されると発酵する可能性のある液体を含んだ容器を閉じるために使用される場合、及び/又は、例えば、首から直接飲む消費者によって容器が最初に開けられた後に汚される場合である。そのような液体とは、例えば、ミルク、フルーツジュース、ミルク入りコーヒー溶液、茶系溶液などである。そのような容器又はそのようなストッパが過度の圧力の影響で突如破壊されたり、ユーザが液体を浴びたり、又は容器を開けた際にストッパで負傷するような危険が避けられる。
【0003】
この目的を達成するために、欧州特許出願公開第1666370号明細書(EP−A−1666370)、米国特許第6021912号明細書(US−A−6012912)及び欧州特許出願公開第1657177号明細書(EP−A−1657177)は、それぞれ、外部スカートの内部に延びる環状の密閉リップを有するとともにストッパの端壁の内面から突き出たストッパであって、首がストッパによって閉じられたときに洩れない状態で容器の首の内部に位置するストッパを提供している。容器内部に広がっている圧力が所定の閾値を越えると、リップの内側周辺の点を端壁の内面に接触させるとともに内面に沿ってリップの中央軸に対して半径方向に走る1つ又は2つ以上の細いリブの作用の下で、密閉リップは容器の首から局所的に離れ、リップと首との間の洩れない接触状態が破られる。1つ又は2つ以上の半径方向のリブは、定常状態で容器の首に接続される外側スカートに対して、端壁が受ける外側への膨らみ、すなわち“ドーム状”への動きの一部を密閉リップに局所的に伝わることを可能にするが、この膨らみは容器における過度の圧力から生じるものである。逆に、そのようなリブが存在する故に、製作上及び利用上の問題が元々存在し、また上述の2つの文献の教示によるストッパが市場に不在であることも説明がつくであろう。各リブの幾何学的形態のため、リブの各側面端はストッパの端壁に90°の角度を有する角度帯で接続される。これらの角度帯は、モールド成形するのが困難であり、高価で複雑な成形機が要求されるだけでなく、変形後に洗浄するのも困難である。したがって、ストッパを容器の首の所定位置に配置する前にストッパを殺菌することがかなり困難になっている。これに加え、使用時において、リブの機械的な動きは不十分である。第一に、そのようなリブが精密であるが故、すなわち、リブがストッパの中心軸の周辺方向において小寸法であるが故、密閉リップに接続される各リブの端は、ストッパが容器の首の周りに設置されるとき、少し曲がる傾向がある。その結果、容器内に続けて過度の圧力が加わると、端壁すなわち天井壁の膨らみが始まることによって、局所的にみると密閉リップを随伴させる働きをするのではなく、リブの曲がりを直す方向に働く。第二に、容器内に過度の圧力がないとき、リップによって得られる密閉の特徴が、そのリブ又は各リブの周辺で突然なくなり、それによってストッパによって得られる全体の密閉性が制限されることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1666370号明細書
【特許文献2】米国特許第6021912号明細書
【特許文献3】欧州特許出願公開第1657177号明細書
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、過度の圧力を除去する機能を確実にかつ容易に得ることのできるストッパを提供することである。
【0006】
この目的のために、本発明は、請求項1で規定される容器の首のためのストッパを提供する。
【0007】
本発明の基本的な考えは、90°の角度又は突起部間の鋭角の領域、及び端壁の内面と密閉スカートとの双方を平らにすることである。これを達成するために、本発明は、この突起部を面取り部のように成形しようとすることであり、これによって、ストッパをモールド成形し、変形し、及び殺菌することを著しく容易にする。これらの有利な点は、端壁、密閉リップ、及び面取り部の間で規定される全体の空間を占めるために必要な追加の材料よりも重要である。これに加えて、この追加の材料の存在によって、変形する危険を制限し、特に、ストッパが容器の首の周りに配置されるとき、突起部が曲がる危険を制限する。その結果、容器内部の過度の圧力によりこの突起部が圧力を加えられると、その突起部の動きは確実性があり、容器内に拡がる圧力が正確に所定の値に到達するとすぐにその過度の圧力は開放される。これに加えて、本発明の突起部の幾何学的な定義を考えると、突起部を規定する平面と密閉リップの内面との間の交差部は、無視できないスカートの周辺部を越えて延びるとともに、欧州特許出願公開第1666370号明細書(EP−A−1666370)、米国特許第6021912号明細書(US−A−6012912)及び欧州特許出願公開第1657177号明細書(EP−A−1657177)で提案されたリブと同種類の細いリブと関連する周辺部と比べてかなり大きな曲線を形成する。このように、シールによって得られる密閉の特徴は、リップの周辺付近で幅広く良好に得られ、突起部で突然その特徴が無くなることはない。
【0008】
本発明のストッパの有利な特徴は、単独で又は技術的に可能な組み合わせにより、従属請求項2から8で明確にされる。
【0009】
本発明は、さらに、容器の首のためのストッパを製造するために、プラスチック材料をモールド成形して製造するための機械を提供し、この機械は請求項9で規定される。
【0010】
本発明の機械によって、上記で規定されたストッパを製造することが可能となる。実際、本発明の機械の面取り部は、既存の成形機の内核の端を機械加工することにより、特に研磨することによって得られる。このように、本発明の機械は、実際的かつ安価であるという利点を提供するということが理解される。
【0011】
本発明の成形機の有利な特徴は、請求項10で規定される。
【0012】
本発明は、単に例を通して、及び添付の図を参照することによって得られる以下の記載を読めば、一層理解される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明のストッパの長手方向の断面図である。
【図2】図2は、図1の矢印IIに沿って見られる図であって、図2の線I−Iによって示されている図1の断面図である。
【図3】図3は、図1の矢印IIIにほぼ対応している方向から見たストッパの斜視図である。
【図4】図4は、図1に類似した図であって、容器の首に組み込まれたストッパを示しており、容器の内部に過度の圧力が存在していない状態の図である。
【図5】図5は、図1に類似した図であって、容器の首に組み込まれたストッパを示しており、容器の内部に過度の圧力が存在している状態の図である。
【図6】図6は、本発明の成形機の長手方向の略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1から3は、図4及び5に示されるように、容器の首2に固定されるように適合されたストッパ1を示している。実際には、首2は、特に、容器がガラス又はプラスチック材料で作られたボトルである場合、容器の残りの部分と一体で形成されるか、或いは、首は、容器の壁に、その壁を貫通する開口部で永久に固定されるように適合される。
【0015】
ストッパ1及び首2は、それぞれ、ストッパが首に固定されたとき、軸X−Xにほぼ一致する長手方向の中央軸を有するほぼ筒状の形状を有している。ここで、考慮されることとして、“内側”という用語は、軸X−Xに向かってほぼ半径方向で、軸X−Xに対向するストッパ又は首の領域を示しており、他方、“外側”という用語は、ほぼ反対方向に対向するストッパ又は首の領域を示している。
【0016】
首2は、ほぼ円筒状であって、円形の基部及び軸X−Xとを有する本体4を有する。本体の外側面において、首は突起状のねじ山6を有する。
【0017】
ストッパ1は、容器に対向する軸端で開口し、他方、その反対端において、ほぼ円盤状で軸X−Xに中心を有する端壁10によって閉じられる。軸X−Xに中心を有する筒状のスカート12は、端壁10の外側周辺から容器の方向に向かって軸方向に延びている。このスカート12は、その内側の面に、ねじ山6と相補的な突起状のねじ山14を備えており、スカート12を本体4の外側面の周りにねじ込むことができるとともに回して外すことができる。
【0018】
ストッパ1は、さらに、“球根状のリップ”と呼んでもよい、軸X−Xに中心を有する環状のリップ16を有する。このリップ16は、外側のスカート12の内側において、端壁10から容器に向かって軸状に延びている。図4及び5に示されるように、ストッパは首2にねじ込まれると、端壁10は首の周りで延び、一方、スカート12は本体4を外側から取り囲み、過度の圧力がある場合を除いて、以下で説明されるように、リップ16は、外側周辺全体にわたって、本体4の内側面に対して密閉状態で押圧される。そのため、リップ16は、端壁10から遠位にあるリップの軸方向の端において、外側に向かう突起状のバルブを備えており、このバルブはリップの外側面16Aの周辺全体にわたって凸面18を有している。この凸面18は、リップ16の外側周辺全体にわたって延びる波頂線18Aを含んでおり、また、表面18の残りの部分よりも軸X−Xからより遠くであって半径方向に位置している。ストッパ1が首2に固定されると、この波頂線18Aは、本体4の内側面に対して接触状態になることによって密閉線を形成する。
【0019】
この例では、円筒形状で、円形基部をなし、かつ軸X−Xを中心に有するリップ16の内面16Bは、図2及び3を見れば明らかなように、リップ16の外周部分161を除くリップの内周全体にわたり、直角を有する角度領域を介して、端壁10の内面10Aに、すなわちスカート12の内部に面するとともに軸X−Xに垂直な端壁の面に接続される。 この部分161の周辺において、上述の角度領域は面取り部によって平坦にされる、すなわち軸X−Xに対して傾斜しており、かつリップ部分161を通過するとともに軸X−Xを中心に有する円形の弦を形成する直線Lに沿う面10Aに交差する平面P(図1)上に有る面20によって平坦にされる。平面P、面10A、及びリップ部分161の面16Bによって規定される空間全体は、ストッパ1の材料によって占められ、ストッパの内部に向かうとともに端壁10とリップ部分161の内面に相互接続される突起部22を形成する。言い換えると、図2及び3から分かるように、ストッパ1が内部から観察されると、この突起部22は唯一の可視可能な面、すなわち、第一に、鈍角領域α(図1)を介して直線Lに沿った面10Aだけに、第二に、鈍角領域β(図1)を介して曲線Mに沿った面16Bだけに接続される面20を有している。
【0020】
首2がストッパ1によって閉じられている間に容器内に過度の圧力がかかる場合、すなわち、容器内の圧力が所定の閾値を越えると、この過度の圧力によって端壁10は、図5の矢印Fに示されるように膨らむ、すなわちドーム状になる一方、スカート12は、首2の本体4に取り付けられているので、スカート12は変化のないままである。この膨らむ動きは、突起部22を介して端壁10からリップ部分161に伝わり、その結果、図5の右部分を見れば明らかなように、表面18と本体4の内面との間の密閉接触が壊れるまで、リップ部分は半径方向の内側に動かされる。波頂線18Aによって得られる密閉は、リップ部分161の周辺で壊れ、それによって、過度の圧力が首2の外側方向に取り除かれる。例では、上記の閾値は、発酵の可能性のある流動食を含んだ一般的に入手可能な市販の容器については、2バールから8バールの範囲である。
【0021】
実際の実施形態として、突起部22に関する寸法付けの有利な例は、以下に明記されており、これらの寸法付けの例は、単独で又は一部若しくは全部の組み合わせで考慮されることが理解できるであろう。
・特に、端壁10からリップ部分161への動きを良好に伝えることを補償するために 、平面Pと軸X−Xとの間の線Lに垂直なストッパ1の長手方向の断面で形成され る角度γは、図1に示されているように、30°から60°の範囲にあり、好まし くは、45°±5°である。
・首2に対する密閉に関して、リップ16の作用が突然なくなるのを防止するために、 リップ部分161は軸X−Xを中心に有する角度δに拡がっており、この角度σは 、直線Lと曲線Mとの間の2つの接触点によって規定される角度領域としてより詳 細に規定されるとともに、30°より大きな値、図2に示されているように、好ま しくは80°±5°に等しい値を有している。
・特に、突起部22の作用をより確実にして、突起部が密閉線18Aにおいてリップ部 分161を随伴し、密閉線18Aが壊れるようにするために、図1に示されるよう に、面10Aと線Mとの間の最大の軸方向の距離に対応する寸法であって、表面2 0の最大の軸方向の寸法d20は、面10Aと面10Aに対向する面18の端との間 の軸方向の寸法d18よりも大きい。そして、
・特に、突起部の信頼性を損なうことなく突起部22が作られる材料の品質を制限し、 リップ部分161の周辺で材料が収縮する可能性を制限するために、図1に示され ているように、上述の寸法d20は、面10Aと波頂線18Aとの間の軸状距離d18 Aよりも小さい。
【0022】
ストッパ1を製造するために、ポリプロピレン又はポリエチレンのような半剛性のプラスチック材料を使用して成形される。この成形品は、端壁10、スカート12、リップ16、及び突起部22が一体で形成されている。
【0023】
実際には、例えば、図6に示される成形機30が使用される。この成形機は、空洞の外側モールド32を有しており、このモールド32は、円筒形状でかつ円形の基部を有するとともに長手方向の軸Y−Yに中心を有する内部空洞を有している。この軸Y−Yはストッパ1の成形品の端部において軸X−Xに対応している。成形機30は、さらに、一方が他方の内部になるように配置された、同軸で管状のコアを2つ有している。すなわち、外側コア34と内側コア36である。
【0024】
使用するときは、コア34及び36は、図6に示されるように、軸Y−Yに中心を有する一方、モールド32の成形品の内側に配置される。この配置で成形機30を使用する場合においては、モールド32並びにコア34及びコア36は、プラスチック材料を受け入れるための容積Vをそれらの間に規定する。この材料は、1つ又はそれ以上の領域において、容積Vに注入される。この例では、プラスチック材料は、矢印I1によって示されるように、軸Y−Yが通過するモールド32の領域を通して注入されるとともに、矢印I2によって示されるように、コア34と36との間に軸方向にも注入される。この容積Vを規定するモールド32の面並びにコア34及び36の面は、ストッパ1を成形するように形付けられる。このように、モールド32の内側面32Aとコア34の外側面34Aは、それらの間であって、軸Y−Yに対して半径方向に、容積Vの第一の副容積V1を規定し、スカート12を成形する。モールド32の内側の軸方向面32Bとコア34と36の軸方向面34Bと36Aは、それらの間であって、軸Y−Yに沿った方向に、第二の副容積V2を規定し、端壁10を成形する。コア34の内側面34Cとコア36の外側面36Bは、それらの間であって、半径方向に、容積Vの第三の副容積V3を規定し、リップ16を成形する。
【0025】
突起部22を成形するために、容積Vは、第四の副容積V4を有している。この第四の副容積V4は、V2を含まない副容積V2と、V3を含まない副容積V3の周辺部と、軸方向面36Aと内部コア36の外側面36Bとを相互接続する面取り部38との間で規定される全空間を占めている。この面取り部38は、成形機30によるストッパ1の成形品の端部において、平面Pに対応する平面に位置している。言い換えると、この平面は、軸Y−Yを中心に有する円の弦を形成する直線に沿って軸方向面36Aと交差し、かつ、副容積V4が位置するV3の一部を、その2点間であって軸Y−Yの周辺方向に規定する、2点において上記直線と交差する曲線に沿って、外側面36Bと交差する。
【0026】
主の成形用本体361の内部で同軸に、内部コア36は型抜きのプッシャー362を有するのが有利である。このプッシャー362は、プラスチック材料が注入された後に、本体361に対して軸Y−Yに沿って平行に動かされ、それによって、モールド32が除去された後にストッパ1がコア34から及び本体361から型抜きされるように適合されている。これらの状況の下で、面取り部38は、本体361及びプッシャー362にそれぞれ属する2つの基本面381及び382によって構成されることによって、本体361とプッシャー362との両方に規定される。
【0027】
ストッパ1及び成形機30の様々な配置、変形も可能である。以下に例を示す。
・上記距離d20に対して、特に、容器の首に対して密閉状態で接触するように設計され たリップ16の外側領域の特定の幾何学的形状に依存して、上述のように規定され た寸法以外の寸法付けが可能である。実際には、球形のリップ、弓形のリップ等、 市場に最も頻繁に出くわす密閉リップの幾何学的形状の観点から、いかなる状況で も対応可能な距離d20の寸法は、密閉リップ16の軸方向の寸法の2分の1、すな わち、端壁10の内側面10Aと、端壁10に対向するリップ端との間の軸方向の 距離の2分の1にほぼ等しくなるように構成される。及び/又は、
・ねじ山6及び14が、スカート12及び容器の首2との間で取り外し可能に締め付け ることができる以外の実施形態。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の首(2)のためのストッパ(1)であって、
長手方向の軸(X−X)に中心を有するとともに、前記首の周りに締め付けられるように適合された管状のスカート(12)と、
前記スカートの長手方向の端部の一方を閉じるとともに前記軸に垂直に延びる端壁(10)と、
前記軸に中心を有するとともに、前記端壁の内面(10A)から前記スカートの内部に延びる環状の密閉リップ(16)と、
前記端壁(10)の内面(10A)と前記リップ(16)の周辺部分(161)の内面(16B)とを相互接続するとともに、前記スカート(12)に対する前記端壁(10)のリップの動きに伝わるように適合され、前記スカート内部の圧力が所定の閾値を超えたときに、前記リップの部分(161)が前記軸(X−X)の方向に向かって半径方向に動かされる突起部(22)と、を有し、
前記突起部(22)は、前記端壁(10)の内面(10A)と、前記リップ(16)の前記部分(161)の内面(16B)と、前記リップの部分を通過しかつ前記軸(X−X)に中心を有する円の弦を形成する直線(L)に沿って端壁の内面と交差する平面(P)と、によって併せて規定される全空間を占めることを特徴とするストッパ。
【請求項2】
前記直線(L)に垂直なスカート(12)の長手方向の断面において、前記平面(P)及び前記軸(X−X)は、30°から60°の範囲にある角度(γ)を形成することを特徴とする請求項1に記載のストッパ。
【請求項3】
前記角度(γ)が45°と等しいことを特徴とする請求項2に記載のストッパ。
【請求項4】
前記リップ(16)の前記部分(161)は、前記軸(X−X)周りに30°の範囲を越えて拡がっていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のストッパ。
【請求項5】
前記リップ(16)の前記部分(161)は、前記軸(X−X)周りに80°の範囲に拡がっていることを特徴とする請求項4に記載のストッパ。
【請求項6】
前記リップ(16)の外面(16A)の全周にわたり、前記リップ(16)が、前記容器の首(2)に対して密閉した状態で位置するように適合された凸面を規定し、かつ、前記端壁(10)の内面(10A)と、前記平面(P)と前記リップ(16)の前記部分(161)の内面(16B)との交差線(M)との間の軸方向の最大距離(d20)は、端壁(10)の内面(10A)と、前記端壁に対向する前記凸面(18)の端との間の軸方向の距離(d18)よりも大きいことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のストッパ。
【請求項7】
前記リップ(16)の外面(16A)の全周にわたり、前記リップ(16)が凸面(18)を有し、この凸面(18)はその残りの部分よりも前記軸(X−X)から半径方向に離れて位置する周辺の波頂線(18A)を有するとともに、前記波頂線(18A)に沿って前記首(2)に対して密閉状態で位置するように適合されており、かつ、前記端壁(10)の内面(10A)と、前記平面(P)と前記リップ(16)の前記部分(161)の内面(16B)との交差線(M)との間の軸方向の最大距離(d20)は、端壁(10)の内面(10A)と、前記波頂線(18A)との間の軸方向の距離(d18)よりも小さいことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のストッパ。
【請求項8】
前記端壁(10)の内面(10A)と、前記平面(P)と前記リップ(16)の前記部分(161)の内面(16B)との交差線(M)との間の軸方向の最大距離(d20)は、リップ(16)の軸方向の寸法の2分の1と等しいことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のストッパ。
【請求項9】
容器(2)のためのストッパ(1)を製造するためのプラスチック材料をモールド成形するための成形機(30)であって、当該成形機(30)は、軸(Y−Y)に中心を有する空洞のモールド(32)と、一方が他方の内側に配置されるとともに前記プラスチック材料を受容するための容積(V)を規定するように前記モールド内部に同軸に配置される同軸かつ管状の内側及び外側の2つのコア(34、36)とを有し、前記容積は、
前記モールド(32)の内側面(32A)と前記外側コア(34)の外側面(34A)との間に半径方向に規定される第一の副容積(V1)と、
前記モールド(32)の内側の軸方向面(32B)と、外側コア(34)及び内側のコア(36)の各軸方向面(34B、36A)との間であって軸方向に規定される第二の副容積(V2)と、
前記外側コア(34)の内側面(34C)と、前記内側コア(36)の外側面(36B)との間で半径方向に規定される第三の副容積(V3)と、を有し、
前記第一の副容積(V1)は、前記ストッパ(1)のスカート(12)をモールド成形するために適合されており、このスカート(12)は管状で、前記軸に中心を有し、かつ容器の首(2)の周りに締め付けられるように適合されており、
前記第二の副容積(V2)は、前記スカート(12)の長手方向の端の一方を閉じるとともに前記軸に垂直に延びる前記ストッパの端壁(10)を成形するように適合されており、
前記第三の副容積(V3)は、前記ストッパの環状の密閉リップ(16)をモールド成形するように適合されている一方、前記リップは前記軸を中心に有し、かつ前記端壁(10)の内面(10A)から前記スカートの内側に延びており、
前記プラスチック材料を受容するための前記容積は、さらに、前記第二の副容積(V2)であってこの副容積を含まない部分と、前記第三の副容積(V3)の周辺部であってこの周辺部を含まない部分と、前記軸方向面(36A)及び前記内部コア(36)の前記外側面(36B)を相互接続するとともに前記軸(Y−Y)を中心に有する円の弦を形成する直線に沿って前記軸方向面(36A)と交差する平面に位置する面取り部(38)との間で規定される全空間を占める第四の副容積(V4)を有し、
前記第四の副容積(V4)は、前記ストッパ(1)の突起部(22)を成形するように適合されていることを特徴とする成形機。
【請求項10】
前記内部コア(36)は、主の成形用本体(361)と、前記主の成形用本体の内部に前記軸(Y−Y)に沿って移動するように配置された型抜きのプッシャー(362)とを有し、前記面取り部(38)は、前記主の成形用本体と前記プッシャーとによってそれぞれ規定される2つの面(381、382)を有することを特徴とする請求項9に記載の成形機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2011−527269(P2011−527269A)
【公表日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−517209(P2011−517209)
【出願日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際出願番号】PCT/FR2009/051360
【国際公開番号】WO2010/004213
【国際公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【出願人】(391053799)テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ (13)
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH−1009 Pully,Switzerland
【Fターム(参考)】