説明

寸法測定システム

【課題】 携帯型測定部を無線通信不能な場所でも使用可能にした寸法測定システムの実現。
【解決手段】 端末無線装置42、寸法測定値を生成する寸法測定部21、及び寸法測定値を表示する表示器24を有する携帯型寸法測定装置16-1,16-2,16-3,16-4と、ベース無線装置35を有するベース装置10とを備え、携帯型寸法測定装置は、生成した寸法測定値をベース装置10に送信する寸法測定システムであって、携帯型寸法測定装置は、端末無線装置がベース無線装置に対して通信可能であるかを検出する無線通信状態検出回路を備え、通信不能状態の時には、寸法測定値をベース装置に送信する動作を自動的に停止すると共に寸法測定値を表示器に表示するようにし、通信可能状態になった時に、生成した寸法測定値をベース装置に送信する動作を自動的に再開する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内径、外径または深さのような寸法を測定する携帯型寸法測定装置と、携帯型寸法測定装置の測定した寸法測定値を無線通信で収集するベース装置とで構成される寸法測定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
加工装置や処理装置では、内径、外径または深さのような各部の寸法を測定して、加工状態や処理状態を管理することが行われている。従来の一般的な寸法測定装置は、オペレータが寸法測定装置保持して、その測定部を被測定部分に位置させて測定を行う形式であり、測定値をアナログ表示またはデジタル表示する表示器を有していた。また、表示を行うベース装置と、ベース装置にケーブルで接続された測定部とで構成され、測定部を被測定部分に位置させて測定を行う形式の装置もある。
【0003】
これに対して、製造工程をより精密に管理するため、コンピュータで寸法測定値を収集し、収集したデータを解析する寸法測定システムが使用されている。寸法測定システムは、コンピュータと、コンピュータとデータ通信可能に接続されたベース装置と、ベース装置にケーブルで接続された測定部とで構成される。一般に、ベース装置は寸法測定値を表示する表示器を有するが、寸法測定値の表示にコンピュータの表示機能を使用する場合には、ベース装置を設けず、測定部がケーブルで直接コンピュータに接続する場合もある。ここでは、ベース装置及びコンピュータを含めてベース装置と称することとする。また、測定部が寸法測定値を表示する表示器を有する場合や、複数の測定部が1個のベース装置に接続される場合もある。
【0004】
上記の寸法測定システムは、測定部とベース装置の間がケーブルで接続されるため、シリンダブロックなどの大型自動車部品を測定部で測定する場合、測定部に付いたケーブルが邪魔になるため、加工ラインから部品を取り出し、部品を専用検査台に移動して検査を行う必要があった。また、測定部とベース装置の間を接続するケーブルの断線が、もっとも生じ易い故障であった。そこで、測定部とベース装置の間の測定データを無線通信で伝送することが提案されている。無線通信で接続することにより、上記のような問題が解決できる。
【0005】
【特許文献1】特開平4−64011号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
携帯型測定部とベース装置の間を無線通信で接続する場合、携帯型測定部とベース装置の間の無線通信可能な距離は、電波の強度や途中の障害物の存在などにより、例えば10m程度に制限される。携帯型測定部とベース装置の間を無線通信で接続した従来の寸法測定システムは、ベース装置と携帯型測定部の間で無線通信が確立されていることを動作の条件にしており、無線通信が行えない場合には測定が行えなかった。このように、ケーブルが接続されておらず、自由に持ち運び可能な携帯型測定部であっても、使用範囲が制限されるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するもので、携帯型測定部とベース装置の間を無線通信で接続した寸法測定システムにおいて、携帯型測定部を無線通信不能な場所でも使用可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を実現するため、本発明の第1の態様の寸法測定システムは、携帯型測定部に寸法測定値を表示する表示器を設け、携帯型測定部は、ベース装置との間で無線通信無能の状態の時には、ベース装置への寸法測定値の送信動作を停止して表示器に寸法測定値を表示し、ベース装置との間で無線通信可能な状態の時にはベース装置への寸法測定値の送信動作を行う。
【0009】
すなわち、本発明の第1の態様の寸法測定システムは、端末無線装置、寸法測定値を生成する寸法測定部、及び前記寸法測定値を表示する表示器を有する携帯型寸法測定装置と、前記端末無線装置と無線通信するベース無線装置を有するベース装置とを備え、前記携帯型寸法測定装置は、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する寸法測定システムであって、前記携帯型寸法測定装置は、前記端末無線装置が前記ベース無線装置に対して通信可能であるかを検出する無線通信状態検出回路を備え、前記ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、生成前記寸法測定値を前記ベース装置に送信する動作を自動的に停止すると共に、生成した前記寸法測定値を前記表示器に表示するようにし、前記ベース無線装置に対して通信可能状態になった時に、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する動作を自動的に再開することを特徴とする。
【0010】
本発明の第1の態様によれば、測定部は、ベース装置との間で無線通信無能の状態の時には、ベース装置への寸法測定値の送信動作を停止するが、表示器に寸法測定値を表示するので、オペレータは表示器を見て測定部を操作することが可能である。
【0011】
また、上記目的を実現するため、本発明の第2の態様の寸法測定システムは、寸法測定部が寸法測定値を記憶する測定値記憶回路を備え、前記ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、前記寸法測定値を前記測定値記憶回路に記憶する。
【0012】
すなわち、本発明の第2の態様の寸法測定システムは、端末無線装置及び寸法測定値を生成する寸法測定部を有する携帯型寸法測定装置と、前記端末無線装置と無線通信するベース無線装置を有するベース装置とを備え、前記携帯型寸法測定装置は、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する寸法測定システムであって、前記携帯型寸法測定装置は、前記端末無線装置が前記ベース無線装置に対して通信可能であるかを検出する無線通信状態検出回路と、前記寸法測定値を記憶する測定値記憶回路を備え、前記ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、前記寸法測定値を前記測定値記憶回路に記憶することを特徴とする。
【0013】
本発明の第2の態様によれば、測定部は、ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、寸法測定値を前記測定値記憶回路に記憶するので、通信不能状態の間の寸法測定値も有効に利用できる。記憶された寸法測定値は、ベース装置に対して通信可能状態になった時に、自動またはスイッチ操作に応じて、測定部からベース装置に送信される。
【0014】
なお、本発明の第1の態様と第2の態様は、合わせて適用することが可能である。
【0015】
携帯型寸法測定装置は、オペレータに無線通信の状態を知らせるために、ベース無線装置に対して通信可能であるか通信不能であるかを示す表示器を備えることが望ましい。
【0016】
携帯型寸法測定装置は、操作性の上から、バッテリィ駆動であることが望ましい。
【0017】
また、1台のベース装置に対して、複数の携帯型寸法測定装置を無線通信で接続した寸法測定システムも可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、携帯型測定装置とベース装置の間を無線通信で接続した寸法測定システムにおいて、携帯型測定装置は、通信不能な場所でも使用可能であるため、使用範囲の制限がなくなり、使い勝手が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、本発明の実施例の寸法測定システムの全体構成を示す図である。図示のように、この寸法測定装置は、コラム10と、コラム10にケーブル(有線通信)で接続される4個のペンシル型ゲージ15−1〜15−4と、コラム10に無線通信で接続される4個のハンドゲージ16−1〜16−4とで構成される。ペンシル型ゲージ15−1〜15−4は、先端の触針の変位量を差動トランスで検出する。ハンドゲージ16−1〜16−4は、内径測定用で、直径方向に設けられた2個の触針の変位を差動トランスで検出することにより内径を測定するもので、バッテリィで駆動される。コラム10は、バーグラフ11と、バーグラフ11で寸法測定値を表示しているゲージの番号を表示するゲージ番号表示器12と、バーグラフ11で表示している寸法測定値をデジタル表示する測定値表示器13と、各種の操作を行うためのシートキー14とを備えている。また、コラム10は、ペンシル型ゲージ15−1〜15−4を接続するためのコネクタを、前面に2個、後面に2個備えており、後面には更に電源端子、電源スイッチ、RS−232Cなどの各種コネクタなどが設けられている。また、コラム10の上部にはハンドゲージ16−1〜16−4と無線通信するための無線回路が設けられている。
【0020】
図2は、コラム10の前面のバーグラフ11の部分の詳細を示す図である。図示のように、バーグラフ11は、カラー表示可能であり、寸法測定値をバー17で示すと共に、公差の上限値18と下限値19を異なる色で示す。例えば、バーグラフ11は、寸法測定値が公差内であれば緑色で表示し、公差外であれば赤色で表示し、公差の上限値18と下限値19は橙色で表示する。バーグラフ11の横には、目盛り20が記されている。バーグラフ11は、ペンシル型ゲージ15−1〜15−4及びハンドゲージ16−1〜16−4から読み取った寸法測定値のうち、指定された寸法測定値を表示する。
【0021】
動作モードの選択、表示する寸法測定値の外部からの指示、各寸法測定値の測定レンジ及び公差の入力などは、表示12を見ながらシートキー14を操作することにより行う。また、これらの操作は、RS−232Cを介して通信可能な制御用コンピュータ(図示せず)から操作することも可能である。更に、コラム10は、各ゲージからの寸法測定値を読み取り、オペレータの指示に応じてRS−232Cを介して制御用コンピュータに送る。制御用コンピュータに送られる寸法測定値は、コラム10で表示されたデータに限定されず、コラム10によりゲージから読み取られ、コラム10で表示されること無しに制御用コンピュータに送られる場合もある。
【0022】
なお、コラム10に制御用コンピュータを組み込んだ変形例や、ペンシル型ゲージ15−1〜15−4を接続するためのコネクタやハンドゲージ16−1〜16−4と無線通信するための無線回路を制御用コンピュータに設け、コラム10でのバーグラフなどの表示を制御用コンピュータの表示装置で行う変形例も可能である。ここでは、このような変形例におけるコラム10と制御用コンピュータの組み合わせもコラムの範囲であるとする。また、ハンドゲージ16−1〜16−4は、携帯型寸法測定装置に対応する。
【0023】
図1に示すように、ハンドゲージ16−1〜16−4は、それぞれLCDによる表示器とシートキーとで構成される操作部23を有している。図3は、ハンドゲージの操作部23の詳細を示す図である。図示のように、操作部23は、表示部を構成するLCD表示器24と、シートキー29と、インジケータ付きのシートキー30とを有する。LCD表示器24は、ハンドゲージの寸法測定値を表示するバーグラフ25、公差の上限値27及び下限値26、寸法測定値のデジタル値28、バテッリィの充電状態、無線通信状況、寸法測定値の保持(ホールド)状態などを表示する。
【0024】
各ハンドゲージにおける動作モードの選択、表示する寸法測定値の外部からの指示、各寸法測定値の測定レンジ及び公差の入力などは、LCD表示器24を見ながらシートキー29及びインジケータ付きのシートキー30を操作することにより行う。このように、各ハンドゲージは、表示器及び操作のためのキーを有しているので、コラム10と接続しなくても独立で使用可能である。
【0025】
図4は、コラム10において、表示処理を含めて各種の処理を行うコンピュータシステムの構成を示す図である。図示のように、バス39を介して、マイクロプロセッサ(MPU)21、ROM32、RAM33、入出力ポート34などが接続されている。入出力ポート34には、制御用コンピュータと接続されるRS−232C通信ポート38、シートキー、ペンシル型(有線)ゲージ15−1〜15−4、ハンドゲージ16−1〜16−4との通信のための無線回路35、バーグラフ表示器26、その他の表示器37などが接続されている。このようなコンピュータシステムについては広く知られているので、詳しい説明は省略する。
【0026】
図5は、ハンドゲージ16−1〜16−4のそれぞれに設けられ、表示処理を含めて各種の処理を行うコンピュータシステムの構成を示す図である。図示のように、図5のハンドゲージのコンピュータシステムは、図4のコラムのコンピュータシステムと類似の構成を有しているが、RS−232C通信ポート38、有線ゲージが接続されていない点、バーグラフ表示器26及びその他表示器37の替わりにLCD表示器及びそのドライバが接続されている点、及びアナログ測定信号をデジタル測定データに変換するA/D変換器41が接続されている点が異なる。
【0027】
上記のように、ハンドゲージ16−1〜16−4は、バッテリィ駆動であり、コラム10と無線通信で接続されているので、持ち運び自由であるが、コラム10とハンドゲージ16−1〜16−4の間で無線通信可能な範囲は、電波の強度や途中の障害物の存在などにより制限される。この範囲は、例えば、コラム10から半径10mの範囲である。本実施例では、ハンドゲージ16−1〜16−4は、コラム10との無線通信が不能になった場合、コラム10から独立して動作するシングルモードに移行し、コラム10との無線通信が再び可能になった場合、コラム10に寸法測定値を送信する接続モードに戻る。
【0028】
図6は、ハンドゲージ16−1〜16−4における、シングルモードと接続モードの間の移行に関する制御を示すフローチャートである。
【0029】
ステップ101では、無線通信状態を検出する。ステップ102では、検出した無線通信状態が無線通信可能であるか判定する。通信可能状態であれば、ステップ103に進み、キー操作により送信が指示されているか判定する。送信が指示されている時には、ステップ104に進んで、蓄積データを送信する。蓄積データの送信は、コラム10に対して割り込み処理を発生し、コラム10とハンドゲージとの間で通信状態が確立された後、蓄積されたデータの送信が行われる。なお、蓄積データのない状態で送信が指示された時には実質的な処理は行わない。その後ステップ105で、変数i及びjに1を入れて初期化した後、ステップ106に進む。変数iは蓄積されたデータの個数を示し、変数jは記憶したデータが二重に記憶されないように制御するための変数である。ステップ103で、送信が指示されていない時には、ステップ106に進む。ステップ106では、ゲージのデータの読み取りや表示およびデータのコラムへの送信などの接続モードの動作を行った後、ステップ101に戻る。
【0030】
以上の動作を簡単に説明すると、無線通信不能状態から無線通信可能状態に変化すると通常の接続モードの動作を行い、送信が指示されると蓄積したデータの送信を行った後、通常の接続モードに戻り、以後無線通信不能状態になるまで接続モードを維持する。
【0031】
ステップ102で通信不能状態と判定された時には、ステップ107でゲージのデータを読み取り、ステップ108でデータをハンドゲージのLCD24に表示する。ステップ109で、変数iが蓄積可能なデータ数の上限Iより大きいかを判定する。変数iが上限Iより大きい時には、ステップ110でデータ記憶がフル状態であることを表示した後、ステップ101に戻る。
【0032】
ステップ109で、変数iが上限Iより小さい時と判定された時には、ステップ111で、シートキーによりホールド状態が指示されているか判定する。ホールド状態はシートキーにより指示され、ホールド状態が指示されると、その時点の寸法測定値を表示した状態を維持すると共に、表示している寸法測定値をメモリに記憶する。ホールド状態が指示されていなければ、ステップ112に進み、変数jを1だけ増加させ、ステップ101に戻る。
【0033】
ホールド状態が指示されていれば、ステップ113で、変数jが1であるかを判定する。1でなければステップ101に戻り、1ならばステップ114に進む。ステップ114では、表示されているデータをi番目のデータとして記憶し、ステップ115でiを1だけ増加させ、jに0を入れてステップ111に戻る。
【0034】
以上の動作を簡単に説明すると、無線通信不能状態になると、データをハンドゲージのLCD24に表示し、コラム10にはデータを送信しないシングルモードに移行する。そして、ホールド状態が指示されるとデータを記憶する。一旦データを記憶すると、ホールド状態が解除されるまでその状態を維持し、新しくデータを記憶することは行わない。ホールド状態が解除されるとデータをハンドゲージのLCD24に表示する状態に戻る。記憶できるデータ量を超えると、データがフル状態であることを表示し、新たにデータを記憶することはない。
【0035】
上記の例では、無線通信不能状態から無線通信可能状態に変化した後、送信が指示されると蓄積したデータの送信を行ったが、無線通信不能状態から無線通信可能状態に変化した時に自動的に蓄積したデータの送信を行うことも可能である。図7は、このための処理を示すフローチャートであり、図6のステップ103から106の処理の替わりに行う処理である。
【0036】
ステップ102で、通信可能状態であると判定されると、ステップ121に進み、蓄積データがあるか判定する。蓄積データがない場合にはステップ124に進む。蓄積データがある場合には、ステップ122に進んで、蓄積データを送信し、ステップ105で、変数i及びjに1を入れて初期化した後、ステップ124に進む。ステップ124では、ゲージのデータの読み取りや表示およびデータのコラムへの送信などの接続モードの動作を行った後、ステップ101に戻る。
【0037】
図7の処理では、蓄積データがある状態で通信不能状態から通信可能状態に変化すると、ステップ122及び123を行い、蓄積データをコラム10に送信する。それ以降、通信可能状態が続いても蓄積データはないので通常の接続モードになる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上説明したように、本発明によれば、ベース装置(コラム)に対して無線通信で接続される携帯型寸法測定部を、ベース装置に対して無線通信できない場所でも使用できるようになり、そのような場所で測定した寸法測定値も有効に利用できるようになるので、寸法測定システムの利用範囲が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の寸法測定装置の全体構成を示す図である。
【図2】コラムのバーグラフ表示の詳細を示す図である。
【図3】ハンドゲージの操作部を示す図である。
【図4】コラムのコンピュータシステムの構成を示す図である。
【図5】ハンドゲージのコンピュータシステムの構成を示す図である。
【図6】実施例におけるハンドゲージのモード移行動作を示すフローチャートである。
【図7】実施例におけるハンドゲージのモード移行動作の変形例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0040】
10 コラム
11 バーグラフ
12、13 表示器
14 シートキー
15−1〜15−4 ペンシル型ゲージ
16−1〜16−4 ハンドゲージ
18 上限値
19 下限値
23 操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末無線装置、寸法測定値を生成する寸法測定部、及び前記寸法測定値を表示する表示器を有する携帯型寸法測定装置と、
前記端末無線装置と無線通信するベース無線装置を有するベース装置とを備え、
前記携帯型寸法測定装置は、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する寸法測定システムであって、
前記携帯型寸法測定装置は、前記端末無線装置が前記ベース無線装置に対して通信可能であるかを検出する無線通信状態検出回路を備え、前記ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、生成前記寸法測定値を前記ベース装置に送信する動作を自動的に停止すると共に、生成した前記寸法測定値を前記表示器に表示するようにし、前記ベース無線装置に対して通信可能状態になった時に、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する動作を自動的に再開することを特徴とする寸法測定システム。
【請求項2】
端末無線装置及び寸法測定値を生成する寸法測定部を有する携帯型寸法測定装置と、
前記端末無線装置と無線通信するベース無線装置を有するベース装置とを備え、
前記携帯型寸法測定装置は、生成した寸法測定値を前記ベース装置に送信する寸法測定システムであって、
前記携帯型寸法測定装置は、前記端末無線装置が前記ベース無線装置に対して通信可能であるかを検出する無線通信状態検出回路と、前記寸法測定値を記憶する測定値記憶回路を備え、前記ベース無線装置に対して通信不能状態の時には、前記寸法測定値を前記測定値記憶回路に記憶することを特徴とする寸法測定システム。
【請求項3】
前記携帯型寸法測定装置は、前記ベース無線装置に対して通信可能であるか通信不能であるかを示す表示器を備える請求項1または2に記載の寸法測定システム。
【請求項4】
前記携帯型寸法測定装置は、前記寸法測定値を表示する表示器を備える請求項2に記載の寸法測定システム。
【請求項5】
前記携帯型寸法測定装置は、記憶操作スイッチを備え、前記記憶操作スイッチの動作に応じて、前記寸法測定値を前記測定値記憶回路に記憶する請求項2に記載の寸法測定システム。
【請求項6】
前記携帯型寸法測定装置は、前記ベース無線装置に対して通信不能状態から通信可能状態に変化した後、前記測定値記憶回路に記憶した前記寸法測定値を、前記ベース装置に送信する請求項2または5に記載の寸法測定システム。
【請求項7】
前記携帯型寸法測定装置は、送信操作スイッチを備え、前記送信操作スイッチの動作に応じて、前記測定値記憶回路に記憶した前記寸法測定値を、前記ベース装置に送信する請求項6に記載の寸法測定システム。
【請求項8】
前記携帯型寸法測定装置は、前記ベース無線装置に対して通信不能状態から通信可能状態に変化した時に、前記測定値記憶回路に記憶した前記寸法測定値を、自動的に前記ベース装置に送信する請求項6に記載の寸法測定システム。
【請求項9】
前記携帯型寸法測定装置は、バッテリィを備え、バッテリィにより動作する請求項1から8のいずれか1項に記載の寸法測定システム。
【請求項10】
1台の前記ベース装置に対して、複数の前記携帯型寸法測定装置が無線通信で接続される請求項1から9のいずれか1項に記載の寸法測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−208288(P2006−208288A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−23194(P2005−23194)
【出願日】平成17年1月31日(2005.1.31)
【出願人】(000151494)株式会社東京精密 (592)
【出願人】(598060350)株式会社東精エンジニアリング (33)
【Fターム(参考)】