小型カート
【課題】ゴルフカートにおけるルーフパネル下方の搭乗者が雨水の排水で濡れないようにする。
【解決手段】メインシャーシ3の前部と後部から立設するフロントピラー11及びリヤピラー12にて支持されるルーフパネル13は、その幅方向の左右両側端部から幅の中央方向に向かって下向き傾斜する傾斜面40、40と、幅方向の中央部にて前後方向に延びる樋部41とを備える。樋部40はルーフパネル13の後方に向かって下向き傾斜しており、樋部40の後端部に排水口42を穿設し、これに連結した縦樋体44はリヤカウル10の通し孔に向かって垂下させる。
【解決手段】メインシャーシ3の前部と後部から立設するフロントピラー11及びリヤピラー12にて支持されるルーフパネル13は、その幅方向の左右両側端部から幅の中央方向に向かって下向き傾斜する傾斜面40、40と、幅方向の中央部にて前後方向に延びる樋部41とを備える。樋部40はルーフパネル13の後方に向かって下向き傾斜しており、樋部40の後端部に排水口42を穿設し、これに連結した縦樋体44はリヤカウル10の通し孔に向かって垂下させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ場でゴルフクラブ用バッグ(以下、単にゴルフバッグと称する)の運搬及びゴルファーの移動に用いるゴルフカートや遊園地等の野外で人の移動等に使用されるサイドオープン型のカート(以下、単に小型カートという)に係り、より詳しくは、搭乗者が座る座席部等の上方を覆うルーフパネルの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、前後輪が備えられた機体の前後部にフロントカウルとリヤカウルを設け、フロントカウルとリヤカウルの間に、2人用の前部ゴルファー搭乗部を設け、リヤカウルの上面に2人用の後部ゴルファー搭乗部を設ける一方、リヤカウルの後部にゴルフクラブ用バッグ(ゴルフバッグ)の載置部を備え、さらにフロントピラー及びリヤピラーによってルーフパネルを前下り傾斜状にて支えた技術が知られていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
この合成樹脂製のルーフパネルでは、車幅方向の両側縁部と、車幅方向の中途部とに機体の前後方向に延びる上向き開放溝状の排水ガイド溝が形成され、これらの排水ガイド溝の前端に連通する車幅方向に長い前端凹溝がルーフパネルの前縁部に形成され、前記前端凹溝の一部を切欠きしていた。これにより、ルーフパネルに溜まった雨水は、ルーフパネルの前縁の左右両側端から、フロントの透明板(フロントガラス)の表面を伝って、フロントカウルの表面方向に落とす構成であった。
【0004】
他方、特許文献2では、側面視で中央部が高く、前後位置で低くなる凸湾曲状のルーフパネルの車幅方向の両側に前後方向に延びる樋部を形成する。ルーフパネルの前部左右両側を支持するフロントピラー及びリヤピラーの外周をモール材で覆い、且つこのモール材に断面コ字状の樋部を形成し、この樋部を伝わせてルーフパネルに溜まった雨水を機体下に案内する構成が開示されている。
【特許文献1】特開平11−78975号公報(図1〜図3参照)
【特許文献2】特開2001−191951号公報(図3、図4及び図8参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1の技術では、ルーフパネルに溜まった雨水の全てがフロントの透明板の表面を伝って落ちるので、走行中では、前記透明板の表面を伝い落ちる途中にこの透明板の表面に当たった風の影響を受けて雨水が透明板の左右両側縁から裏面側に巻き込まれ、吹き込む。従って、フロントの透明板に近い側の搭乗者の前面が雨水で濡れ易いという問題があった。
【0006】
他方、特許文献2の技術でも、ルーフパネルの全体に降りかかった雨水が当該ルーフパネルの左右両側縁の樋部に一旦寄せ集められるので、雨量が多い時には、その樋部から雨水が溢れて、ルーフパネルの下方の搭乗者の側部が濡れ易いという問題があった。
【0007】
本発明は上記の従来の技術の問題点を解決し、ルーフパネル下の搭乗者が雨水で濡れないように構成されたルーフパネルを備えた小型カートを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、前後輪が備えられた機体の前部と後部の上面にフロントカウルとリヤカウルを設け、この両カウルの間の少なくとも上方を覆うルーフパネルが支柱を介して支持されてなる小型カートにおいて、前記ルーフパネルは、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面を有し、且つ前記ルーフパネルの左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の樋部が前記左右傾斜面と接続するように形成され、前記ルーフパネルの後端部には前記樋部の後端部と連通してルーフパネルの下方へ雨水を導くための排水口が形成され、該排水口に縦樋体が接続されているものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の小型カートにおいて、前記ルーフパネルの後端部には、前記樋部上に溜まった雨水がルーフパネルの後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部が一体的に形成されているものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の小型カートにおいて、前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、ルーフパネルに降った雨は、当該ルーフパネルの左右両側の傾斜面に沿ってルーフパネルの幅方向中央側に集まり、その集まった雨水は後下り傾斜する樋部に沿ってルーフパネルの後端側に流れる。そして、このルーフパネルの後端部分に設けられた排水口を介して機外に排水できるのである。このようにして、ルーフパネルに降った雨水のすべてをルーフパネルの左右中央であって後端側に集めて外に排出するので、従来のルーフパネルの構成に比べて搭乗者が雨水で濡れることを大幅に改善できるという効果を奏する。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、ルーフパネルの後端部に集まった雨水は、当該ルーフパネルの後端部の左右に長い上向き突条部でせき止められるから、ルーフパネルの後端縁から雨水が多量に落下してリヤカウル上で雨水が飛び散らないので、搭乗者の後面も雨水で濡れない。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されているものであるから、ルーフパネルで受け止められた雨水の全てが縦樋体内を伝ってリヤカウルの内部で地面に落下する。従って、地面に落ちた雨水の跳ね返り飛沫で搭乗者の足元を濡らすことも防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して詳述する。図1は2人分のゴルフバッグを載せることができるゴルフカートの側面図、図2は同正面図、図3は同斜視図、図4は同背面図、図5は同平面図、図6はフロントカウル及びリヤカウル部の側面図、図7はフロントカウル及びリヤカウル部の平面図、図8はルーフパネル部等の平面図、図9はルーフパネル部の側面図、図10は図8のX−X線矢視側断面図、図11は図8のXI−XI線矢視のルーフパネルの側断面図、図12はルーフパネルの排水口部分の拡大断面図、図13は図8のXIII−XIII線矢視拡大断面図、図14は図8のXIV −XIV 線矢視拡大断面図、図15(a)はルーフパネルの他の実施形態の平面図、図15(b)は図15(a)のXVb −XVb 線矢視断面図である。
【0015】
図1乃至図5に示すように、2人分のゴルフバッグを後部に載せた2人乗り用のゴルフカートでは、その機体であるメインシャーシ3に左右一対の前輪1及び後輪2を備える。そして、メインシャーシ3には、電動走行モータ4を備える駆動ケース5と、前記走行モータ4の電源であるバッテリ6と、制御ボックス7と、充電用コントローラ部8とが設けられている。走行駆動力は電動走行モータ4から駆動ケース5を介して左右両後輪2に伝達される。また、左右一対の前輪1の上側、及び左右一対の後輪2の上側は、それぞれ合成樹脂製またはガラス繊維強化プラスチック製のフロントカウル9、リヤカウル10によって覆われている。
【0016】
フロントカウル9及びリヤカウル10の上面側に左右一対のフロントピラー11及びリヤピラー12をそれぞれ立設させ、フロントピラー11及びリヤピラー12によって合成樹脂製のルーフパネル13を支える。
【0017】
さらに、前記リヤカウル10の上面前部に座席部14を形成し、2人のゴルファーが座る座席15を座席部14に設ける。また前輪1を操舵する丸ハンドル16は座席部14の左側前方に立設されたステアリングポスト16aの上端に設けられている。前記丸ハンドル16の操作により前輪1を操舵する。ステアリングポスト16aの側部下方にはフロントカウル9に、アクセルペダル17及びブレーキペダル18が取付けられている。
【0018】
実施形態では、前記フロントカウル9をメインシャーシ3の前部に載せ、このメインシャーシ3から立設する前部フレーム21の上面に、フロントカウル9をボルトにより締結固定する。
【0019】
リヤカウル10は、その上面前部に座席部14が形成され、その後部側に左右の後輪2を覆うフェンダ部23と、フェンダ部23の間で高さの低い2人用バッグ載置部24とが一体的に形成されている。
【0020】
リヤカウル10をメインシャーシ3から立設する後部フレーム22に載せ、かつリヤカウル10の上面にリヤピラー12を載せ、リヤピラー12及びリヤカウル10の上面側からボルトにて共締する。また、フロントカウル9の後端部及びリヤカウル10の前端部はメインシャーシ3の前後方向中途部上面に固定されたステップ板26に対してボルト締結する。
【0021】
従って、リヤカウル10における前記の2人用バッグ載置部24は、左右両側部を左右のフェンダ部23によって囲まれ、かつ前方を座席部14によって囲まれ、後方と上方に向けて開放するように形成されている。
【0022】
左右のリヤピラー12の前面には横長の背面シート27が図示しないブラケット等を介して連結されている。前記左右のリヤピラー12の上下中途部を横長ステー29にて連結し、その横長ステー29から後向きに突出する左右一対のフランジ30の後端には、2人分(2個)のゴルフバッグ28の側面(前面)上部を支えるための横長であって左右両側端部が平面視で後向き湾曲形成された支持アーム31が連結されている(図9参照)。他の実施形態として、リヤカウル10の上面に別途立設した支持杆(図示せず)に支持アーム31を連結しても良い。
【0023】
前記支持アーム31は、2人用バッグ載置部24の前側略直上に配置されている。そして、2人用バッグ載置部24に2人分のゴルフバッグ28を直立状に載せ、図8に示すゴムバンド等の締結具(包括具)32の一端を支持アーム31の一側端のフック部31aに係止する。ゴムバンド32の中途部を2人分(2個)のゴルフバッグ28の後側面上部に掛け回し、さらにゴムバンド32の他端を支持アーム31の他端のフック部31aに係止する。これにより、2個のゴルフバッグ28は、支持アーム31とゴムバンド等の締結具(包括具)32とにより挟み付けて倒れ不能に固定できるように構成されている。
【0024】
リヤカウル10における上面前部の座席部14に座席15をヒンジ15aを介して前方に展開自在に設ける。座席15の後側の背面シート27の左右両側にハンドレスト33が固定されている。
【0025】
座席15によって開閉自在に閉鎖する開口34がリヤカウル10における座席部14に開設させる。前記リヤカウル10の内側に、バッテリ6(実施形態では、リチウムイオンバッテリを使用する)を挟んで左右に、前記電動モータ4の駆動及び発電制動の制御を実行するための制御ボックス7、充電用コントローラ部8を配置させ、例えばメンテナンス、点検作業を前記開口34を介して行えるように構成する。前記充電用コントローラ部8に対向するリヤカウル10の前面に充電用(100または200ボルト用)のコンセント35が設けられている(図7参照)。
【0026】
図9及び図13に示す如く、前記フロントカウル9の上面に左右長手のピラー受け部57を形成する。そして、左右一対のフロントピラー11の下端部に連結した下枠体11aをピラー受け部57に載せ、ボルト58及びナット59によって下枠体11aをフロントカウル9に固定させる。左右一対のフロントピラー11の上端部間を上枠体11bにて連結する。左右一対のフロントピラー11と上下枠体11b,11aによりフロント窓枠体を構成する。一対のフロントピラー11及び下枠体11aに形成された溝60に透明な合成樹脂製の正面パネル61の左右縁及び下端縁を差込む。上枠体11bに正面パネル61の上端をボルト62及びナット63によって固定する一方、左右のフロントピラー11の溝60の箇所で正面パネル61の側縁をビス62aにて固定する(図13及び図14参照)。
【0027】
ゴルフボール、ヘッドカバーなどを入れる左右一対の小物入れカゴ64aをフェンダ部23の上面に設ける。また、前記背面シート51後側の一対のリヤピラー12間を横長の小物入れカゴ64bによって連結させる。一方、フロントカウル9の上面に小物入れカゴ64cを固定する。前記フロントカウル9及びリヤカウル10は、合成樹脂の成形加工によって形成するが、鉄板を板金加工(プレス加工)して形成してもよい。
【0028】
左右一対のフロントピラー11及び上端間が横梁65aで連結された左右一対のリヤピラー12をフロントカウル9及びリヤカウル10の上面に立設固定した後、左右一対のフロントピラー11の上枠体11bと上梁65bの上面に前後方向に長い左右一対の上梁65bを載せてボルトナット固定し、この一対の上梁65b上に固定したブラケット66にルーフパネル13を載置してボルト67にて固定する。
【0029】
図8、図9、図10、図11及び図12に示すように、合成樹脂材またはガラス繊維強化プラスチック製のルーフパネル13は、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面40、40を有し、且つルーフパネル13の左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の断面上向きコ字状等に開放された樋部41が前記左右傾斜面40、40と接続するように形成されている。ルーフパネル13の後端部には樋部41の後端部と連通してルーフパネル13の下方へ雨水を導くための排水口42が形成され、この排水口42となる筒43に軟質合成樹脂製パイプ状の縦樋体44が接続されているものである。このとき、筒43に被嵌した縦樋体44を弾性リング状のクリップ等で固定する。
【0030】
そして、ルーフパネル13の後端部には、樋部41上に溜まった雨水がルーフパネル13の後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部45が一体的に形成されているものである(図10参照)。
【0031】
前記排水口42である筒43に接続された縦樋体44はほぼ垂直方向に垂下され、この縦樋体44の下部がリヤカウル10の上面に穿設された通し孔46に貫通接続される。この通し孔46は実施形態では図7に示すように、駆動ケース5の上方に開口される。通し孔46を通過した縦樋体44は駆動ケース5の側面方向に曲げられた後、その下端排出孔が地面に向かって開口されているものである。
【0032】
ルーフパネル13の第2実施形態は図15(a)及び図15(b)に示す。この実施形態では、ルーフパネル13の左右幅方向(機体の幅方向)の中途部に、当該左右幅方向に適宜間隔にて2本の樋部47a,47bがルーフパネル13の前後方向(機体の前後方向)に延びるように形成されており、且つ各樋部47a,47bはルーフパネル13の後方に向かって下向き傾斜状に形成されている。そして、ルーフパネル13の左右両側端部から、各樋部47a,47bに向かって下向きの傾斜面49a,49b形成され、各樋部47a,47bの一側に連設されている。さらに、左右両樋部47a,47bの間を繋ぐ広幅面はルーフパネル13の前方向から見た断面が山形(上下逆V字状)の傾斜面50に形成されているが、平坦面であっても良い。
【0033】
そして、ルーフパネル13の後端部には、両樋部47a,47b上に溜まった雨水がルーフパネル13の後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部51が一体的に形成され、この2つの樋部47a,47bの後端部に連通する排水路52には、ルーフパネル13の下方へ雨水を導くための排水口53が形成され、第1実施形態と同様に垂下する縦樋体(図示せず)を介してリヤカウル10よりも機体下方に雨水を導いて排水する構成である。
【0034】
なお、第1及び第2実施形態のルーフパネル13の左右両側端縁及び前後端縁は下向きに屈曲形成されているが、上向き屈曲であっても良い。
【0035】
上述のように、本発明のルーフパネル13では、当該ルーフパネル13に降った雨は、その左右両側の傾斜面40(49a,49b)に沿ってルーフパネルの幅方向中央側に集まり、その集まった雨水は後下り傾斜する樋部41(47a,47b)に沿ってルーフパネル13の後端側に流れる。そして、このルーフパネルの後端部分に設けられた排水口42(53)を介して機外に排水できるのである。このようにして、ルーフパネルに降った雨水のすべてをルーフパネル13の左右中央であって後端側に集めて外に排出するので、従来のルーフパネルの構成に比べて搭乗者が雨水で濡れることを大幅に改善できるという効果を奏する。
【0036】
ルーフパネル13の後端部に集まった雨水は、当該ルーフパネルの後端部の左右に長い上向き突条部45(51)でせき止められるから、ルーフパネルの後端縁から雨水が多量に落下してリヤカウル上で雨水が飛び散らないので、搭乗者の後面も雨水で濡れない。
【0037】
さらに、排水口42(53)に接続された縦樋体44の下部がリヤカウル10に穿設された通し孔46に接続され、縦樋体44の下端排出孔が地面に向かって開口されているものであるから、ルーフパネル13で受け止められた雨水の全てが縦樋体44内を伝ってリヤカウルの内部で地面に直接落下する。従って、地面に落ちた雨水の跳ね返り飛沫で搭乗者の足元を濡らすことも防止できるという効果を奏する。
【0038】
なお、樋部41(47a,47b)と、傾斜面40(49a,49b)とにより、ルーフパネル13の前後方向の曲げに対する剛性が高くなり、ビビリ音の発生も少なくできるのである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】2人分のゴルフバッグを載せるゴルフカートの側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】同斜視図である。
【図4】同背面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】フロントカウル及びリヤカウル部の側面図である。
【図7】フロントカウル及びリヤカウル部の平面図である。
【図8】ルーフパネル部の平面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図8のX−X線矢視断面図である。
【図11】図8のXI−XI線矢視断面図である。
【図12】排水口部分の拡大断面図である。
【図13】図8のXIII−XIII線矢視一部切欠き拡大断面図である。
【図14】図8のXIV −XIV 線矢視拡大断面図である。
【図15】(a)はルーフパネルの第2実施形態の平面図、(b)は図15(a)のXVb −XVb 線矢視一部切欠き拡大断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 前輪
2 後輪
3 メインシャーシ
9 フロントカウル
10 リヤカウル
11 フロントピラー
12 リヤピラー
13 ルーフパネル
15 座席
40 傾斜面
41 樋部
42 排水口
43 筒
44 縦樋体
46 通し孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフ場でゴルフクラブ用バッグ(以下、単にゴルフバッグと称する)の運搬及びゴルファーの移動に用いるゴルフカートや遊園地等の野外で人の移動等に使用されるサイドオープン型のカート(以下、単に小型カートという)に係り、より詳しくは、搭乗者が座る座席部等の上方を覆うルーフパネルの構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、前後輪が備えられた機体の前後部にフロントカウルとリヤカウルを設け、フロントカウルとリヤカウルの間に、2人用の前部ゴルファー搭乗部を設け、リヤカウルの上面に2人用の後部ゴルファー搭乗部を設ける一方、リヤカウルの後部にゴルフクラブ用バッグ(ゴルフバッグ)の載置部を備え、さらにフロントピラー及びリヤピラーによってルーフパネルを前下り傾斜状にて支えた技術が知られていた(例えば、特許文献1)。
【0003】
この合成樹脂製のルーフパネルでは、車幅方向の両側縁部と、車幅方向の中途部とに機体の前後方向に延びる上向き開放溝状の排水ガイド溝が形成され、これらの排水ガイド溝の前端に連通する車幅方向に長い前端凹溝がルーフパネルの前縁部に形成され、前記前端凹溝の一部を切欠きしていた。これにより、ルーフパネルに溜まった雨水は、ルーフパネルの前縁の左右両側端から、フロントの透明板(フロントガラス)の表面を伝って、フロントカウルの表面方向に落とす構成であった。
【0004】
他方、特許文献2では、側面視で中央部が高く、前後位置で低くなる凸湾曲状のルーフパネルの車幅方向の両側に前後方向に延びる樋部を形成する。ルーフパネルの前部左右両側を支持するフロントピラー及びリヤピラーの外周をモール材で覆い、且つこのモール材に断面コ字状の樋部を形成し、この樋部を伝わせてルーフパネルに溜まった雨水を機体下に案内する構成が開示されている。
【特許文献1】特開平11−78975号公報(図1〜図3参照)
【特許文献2】特開2001−191951号公報(図3、図4及び図8参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記特許文献1の技術では、ルーフパネルに溜まった雨水の全てがフロントの透明板の表面を伝って落ちるので、走行中では、前記透明板の表面を伝い落ちる途中にこの透明板の表面に当たった風の影響を受けて雨水が透明板の左右両側縁から裏面側に巻き込まれ、吹き込む。従って、フロントの透明板に近い側の搭乗者の前面が雨水で濡れ易いという問題があった。
【0006】
他方、特許文献2の技術でも、ルーフパネルの全体に降りかかった雨水が当該ルーフパネルの左右両側縁の樋部に一旦寄せ集められるので、雨量が多い時には、その樋部から雨水が溢れて、ルーフパネルの下方の搭乗者の側部が濡れ易いという問題があった。
【0007】
本発明は上記の従来の技術の問題点を解決し、ルーフパネル下の搭乗者が雨水で濡れないように構成されたルーフパネルを備えた小型カートを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、前後輪が備えられた機体の前部と後部の上面にフロントカウルとリヤカウルを設け、この両カウルの間の少なくとも上方を覆うルーフパネルが支柱を介して支持されてなる小型カートにおいて、前記ルーフパネルは、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面を有し、且つ前記ルーフパネルの左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の樋部が前記左右傾斜面と接続するように形成され、前記ルーフパネルの後端部には前記樋部の後端部と連通してルーフパネルの下方へ雨水を導くための排水口が形成され、該排水口に縦樋体が接続されているものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の小型カートにおいて、前記ルーフパネルの後端部には、前記樋部上に溜まった雨水がルーフパネルの後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部が一体的に形成されているものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の小型カートにおいて、前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されているものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、ルーフパネルに降った雨は、当該ルーフパネルの左右両側の傾斜面に沿ってルーフパネルの幅方向中央側に集まり、その集まった雨水は後下り傾斜する樋部に沿ってルーフパネルの後端側に流れる。そして、このルーフパネルの後端部分に設けられた排水口を介して機外に排水できるのである。このようにして、ルーフパネルに降った雨水のすべてをルーフパネルの左右中央であって後端側に集めて外に排出するので、従来のルーフパネルの構成に比べて搭乗者が雨水で濡れることを大幅に改善できるという効果を奏する。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、ルーフパネルの後端部に集まった雨水は、当該ルーフパネルの後端部の左右に長い上向き突条部でせき止められるから、ルーフパネルの後端縁から雨水が多量に落下してリヤカウル上で雨水が飛び散らないので、搭乗者の後面も雨水で濡れない。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されているものであるから、ルーフパネルで受け止められた雨水の全てが縦樋体内を伝ってリヤカウルの内部で地面に落下する。従って、地面に落ちた雨水の跳ね返り飛沫で搭乗者の足元を濡らすことも防止できるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の最良の実施形態について図面を参照して詳述する。図1は2人分のゴルフバッグを載せることができるゴルフカートの側面図、図2は同正面図、図3は同斜視図、図4は同背面図、図5は同平面図、図6はフロントカウル及びリヤカウル部の側面図、図7はフロントカウル及びリヤカウル部の平面図、図8はルーフパネル部等の平面図、図9はルーフパネル部の側面図、図10は図8のX−X線矢視側断面図、図11は図8のXI−XI線矢視のルーフパネルの側断面図、図12はルーフパネルの排水口部分の拡大断面図、図13は図8のXIII−XIII線矢視拡大断面図、図14は図8のXIV −XIV 線矢視拡大断面図、図15(a)はルーフパネルの他の実施形態の平面図、図15(b)は図15(a)のXVb −XVb 線矢視断面図である。
【0015】
図1乃至図5に示すように、2人分のゴルフバッグを後部に載せた2人乗り用のゴルフカートでは、その機体であるメインシャーシ3に左右一対の前輪1及び後輪2を備える。そして、メインシャーシ3には、電動走行モータ4を備える駆動ケース5と、前記走行モータ4の電源であるバッテリ6と、制御ボックス7と、充電用コントローラ部8とが設けられている。走行駆動力は電動走行モータ4から駆動ケース5を介して左右両後輪2に伝達される。また、左右一対の前輪1の上側、及び左右一対の後輪2の上側は、それぞれ合成樹脂製またはガラス繊維強化プラスチック製のフロントカウル9、リヤカウル10によって覆われている。
【0016】
フロントカウル9及びリヤカウル10の上面側に左右一対のフロントピラー11及びリヤピラー12をそれぞれ立設させ、フロントピラー11及びリヤピラー12によって合成樹脂製のルーフパネル13を支える。
【0017】
さらに、前記リヤカウル10の上面前部に座席部14を形成し、2人のゴルファーが座る座席15を座席部14に設ける。また前輪1を操舵する丸ハンドル16は座席部14の左側前方に立設されたステアリングポスト16aの上端に設けられている。前記丸ハンドル16の操作により前輪1を操舵する。ステアリングポスト16aの側部下方にはフロントカウル9に、アクセルペダル17及びブレーキペダル18が取付けられている。
【0018】
実施形態では、前記フロントカウル9をメインシャーシ3の前部に載せ、このメインシャーシ3から立設する前部フレーム21の上面に、フロントカウル9をボルトにより締結固定する。
【0019】
リヤカウル10は、その上面前部に座席部14が形成され、その後部側に左右の後輪2を覆うフェンダ部23と、フェンダ部23の間で高さの低い2人用バッグ載置部24とが一体的に形成されている。
【0020】
リヤカウル10をメインシャーシ3から立設する後部フレーム22に載せ、かつリヤカウル10の上面にリヤピラー12を載せ、リヤピラー12及びリヤカウル10の上面側からボルトにて共締する。また、フロントカウル9の後端部及びリヤカウル10の前端部はメインシャーシ3の前後方向中途部上面に固定されたステップ板26に対してボルト締結する。
【0021】
従って、リヤカウル10における前記の2人用バッグ載置部24は、左右両側部を左右のフェンダ部23によって囲まれ、かつ前方を座席部14によって囲まれ、後方と上方に向けて開放するように形成されている。
【0022】
左右のリヤピラー12の前面には横長の背面シート27が図示しないブラケット等を介して連結されている。前記左右のリヤピラー12の上下中途部を横長ステー29にて連結し、その横長ステー29から後向きに突出する左右一対のフランジ30の後端には、2人分(2個)のゴルフバッグ28の側面(前面)上部を支えるための横長であって左右両側端部が平面視で後向き湾曲形成された支持アーム31が連結されている(図9参照)。他の実施形態として、リヤカウル10の上面に別途立設した支持杆(図示せず)に支持アーム31を連結しても良い。
【0023】
前記支持アーム31は、2人用バッグ載置部24の前側略直上に配置されている。そして、2人用バッグ載置部24に2人分のゴルフバッグ28を直立状に載せ、図8に示すゴムバンド等の締結具(包括具)32の一端を支持アーム31の一側端のフック部31aに係止する。ゴムバンド32の中途部を2人分(2個)のゴルフバッグ28の後側面上部に掛け回し、さらにゴムバンド32の他端を支持アーム31の他端のフック部31aに係止する。これにより、2個のゴルフバッグ28は、支持アーム31とゴムバンド等の締結具(包括具)32とにより挟み付けて倒れ不能に固定できるように構成されている。
【0024】
リヤカウル10における上面前部の座席部14に座席15をヒンジ15aを介して前方に展開自在に設ける。座席15の後側の背面シート27の左右両側にハンドレスト33が固定されている。
【0025】
座席15によって開閉自在に閉鎖する開口34がリヤカウル10における座席部14に開設させる。前記リヤカウル10の内側に、バッテリ6(実施形態では、リチウムイオンバッテリを使用する)を挟んで左右に、前記電動モータ4の駆動及び発電制動の制御を実行するための制御ボックス7、充電用コントローラ部8を配置させ、例えばメンテナンス、点検作業を前記開口34を介して行えるように構成する。前記充電用コントローラ部8に対向するリヤカウル10の前面に充電用(100または200ボルト用)のコンセント35が設けられている(図7参照)。
【0026】
図9及び図13に示す如く、前記フロントカウル9の上面に左右長手のピラー受け部57を形成する。そして、左右一対のフロントピラー11の下端部に連結した下枠体11aをピラー受け部57に載せ、ボルト58及びナット59によって下枠体11aをフロントカウル9に固定させる。左右一対のフロントピラー11の上端部間を上枠体11bにて連結する。左右一対のフロントピラー11と上下枠体11b,11aによりフロント窓枠体を構成する。一対のフロントピラー11及び下枠体11aに形成された溝60に透明な合成樹脂製の正面パネル61の左右縁及び下端縁を差込む。上枠体11bに正面パネル61の上端をボルト62及びナット63によって固定する一方、左右のフロントピラー11の溝60の箇所で正面パネル61の側縁をビス62aにて固定する(図13及び図14参照)。
【0027】
ゴルフボール、ヘッドカバーなどを入れる左右一対の小物入れカゴ64aをフェンダ部23の上面に設ける。また、前記背面シート51後側の一対のリヤピラー12間を横長の小物入れカゴ64bによって連結させる。一方、フロントカウル9の上面に小物入れカゴ64cを固定する。前記フロントカウル9及びリヤカウル10は、合成樹脂の成形加工によって形成するが、鉄板を板金加工(プレス加工)して形成してもよい。
【0028】
左右一対のフロントピラー11及び上端間が横梁65aで連結された左右一対のリヤピラー12をフロントカウル9及びリヤカウル10の上面に立設固定した後、左右一対のフロントピラー11の上枠体11bと上梁65bの上面に前後方向に長い左右一対の上梁65bを載せてボルトナット固定し、この一対の上梁65b上に固定したブラケット66にルーフパネル13を載置してボルト67にて固定する。
【0029】
図8、図9、図10、図11及び図12に示すように、合成樹脂材またはガラス繊維強化プラスチック製のルーフパネル13は、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面40、40を有し、且つルーフパネル13の左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の断面上向きコ字状等に開放された樋部41が前記左右傾斜面40、40と接続するように形成されている。ルーフパネル13の後端部には樋部41の後端部と連通してルーフパネル13の下方へ雨水を導くための排水口42が形成され、この排水口42となる筒43に軟質合成樹脂製パイプ状の縦樋体44が接続されているものである。このとき、筒43に被嵌した縦樋体44を弾性リング状のクリップ等で固定する。
【0030】
そして、ルーフパネル13の後端部には、樋部41上に溜まった雨水がルーフパネル13の後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部45が一体的に形成されているものである(図10参照)。
【0031】
前記排水口42である筒43に接続された縦樋体44はほぼ垂直方向に垂下され、この縦樋体44の下部がリヤカウル10の上面に穿設された通し孔46に貫通接続される。この通し孔46は実施形態では図7に示すように、駆動ケース5の上方に開口される。通し孔46を通過した縦樋体44は駆動ケース5の側面方向に曲げられた後、その下端排出孔が地面に向かって開口されているものである。
【0032】
ルーフパネル13の第2実施形態は図15(a)及び図15(b)に示す。この実施形態では、ルーフパネル13の左右幅方向(機体の幅方向)の中途部に、当該左右幅方向に適宜間隔にて2本の樋部47a,47bがルーフパネル13の前後方向(機体の前後方向)に延びるように形成されており、且つ各樋部47a,47bはルーフパネル13の後方に向かって下向き傾斜状に形成されている。そして、ルーフパネル13の左右両側端部から、各樋部47a,47bに向かって下向きの傾斜面49a,49b形成され、各樋部47a,47bの一側に連設されている。さらに、左右両樋部47a,47bの間を繋ぐ広幅面はルーフパネル13の前方向から見た断面が山形(上下逆V字状)の傾斜面50に形成されているが、平坦面であっても良い。
【0033】
そして、ルーフパネル13の後端部には、両樋部47a,47b上に溜まった雨水がルーフパネル13の後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部51が一体的に形成され、この2つの樋部47a,47bの後端部に連通する排水路52には、ルーフパネル13の下方へ雨水を導くための排水口53が形成され、第1実施形態と同様に垂下する縦樋体(図示せず)を介してリヤカウル10よりも機体下方に雨水を導いて排水する構成である。
【0034】
なお、第1及び第2実施形態のルーフパネル13の左右両側端縁及び前後端縁は下向きに屈曲形成されているが、上向き屈曲であっても良い。
【0035】
上述のように、本発明のルーフパネル13では、当該ルーフパネル13に降った雨は、その左右両側の傾斜面40(49a,49b)に沿ってルーフパネルの幅方向中央側に集まり、その集まった雨水は後下り傾斜する樋部41(47a,47b)に沿ってルーフパネル13の後端側に流れる。そして、このルーフパネルの後端部分に設けられた排水口42(53)を介して機外に排水できるのである。このようにして、ルーフパネルに降った雨水のすべてをルーフパネル13の左右中央であって後端側に集めて外に排出するので、従来のルーフパネルの構成に比べて搭乗者が雨水で濡れることを大幅に改善できるという効果を奏する。
【0036】
ルーフパネル13の後端部に集まった雨水は、当該ルーフパネルの後端部の左右に長い上向き突条部45(51)でせき止められるから、ルーフパネルの後端縁から雨水が多量に落下してリヤカウル上で雨水が飛び散らないので、搭乗者の後面も雨水で濡れない。
【0037】
さらに、排水口42(53)に接続された縦樋体44の下部がリヤカウル10に穿設された通し孔46に接続され、縦樋体44の下端排出孔が地面に向かって開口されているものであるから、ルーフパネル13で受け止められた雨水の全てが縦樋体44内を伝ってリヤカウルの内部で地面に直接落下する。従って、地面に落ちた雨水の跳ね返り飛沫で搭乗者の足元を濡らすことも防止できるという効果を奏する。
【0038】
なお、樋部41(47a,47b)と、傾斜面40(49a,49b)とにより、ルーフパネル13の前後方向の曲げに対する剛性が高くなり、ビビリ音の発生も少なくできるのである。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】2人分のゴルフバッグを載せるゴルフカートの側面図である。
【図2】同正面図である。
【図3】同斜視図である。
【図4】同背面図である。
【図5】同平面図である。
【図6】フロントカウル及びリヤカウル部の側面図である。
【図7】フロントカウル及びリヤカウル部の平面図である。
【図8】ルーフパネル部の平面図である。
【図9】図8のIX−IX線矢視断面図である。
【図10】図8のX−X線矢視断面図である。
【図11】図8のXI−XI線矢視断面図である。
【図12】排水口部分の拡大断面図である。
【図13】図8のXIII−XIII線矢視一部切欠き拡大断面図である。
【図14】図8のXIV −XIV 線矢視拡大断面図である。
【図15】(a)はルーフパネルの第2実施形態の平面図、(b)は図15(a)のXVb −XVb 線矢視一部切欠き拡大断面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 前輪
2 後輪
3 メインシャーシ
9 フロントカウル
10 リヤカウル
11 フロントピラー
12 リヤピラー
13 ルーフパネル
15 座席
40 傾斜面
41 樋部
42 排水口
43 筒
44 縦樋体
46 通し孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後輪が備えられた機体の前部と後部の上面にフロントカウルとリヤカウルを設け、この両カウルの間の少なくとも上方を覆うルーフパネルが支柱を介して支持されてなる小型カートにおいて、
前記ルーフパネルは、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面を有し、且つ前記ルーフパネルの左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の樋部が前記左右傾斜面と接続するように形成され、
前記ルーフパネルの後端部には前記樋部の後端部と連通してルーフパネルの下方へ雨水を導くための排水口が形成され、該排水口に縦樋体が接続されているていることを特徴とする小型カート。
【請求項2】
前記ルーフパネルの後端部には、前記樋部上に溜まった雨水がルーフパネルの後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型カート。
【請求項3】
前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されていることを特徴とする請求項1または2に記載の小型カート。
【請求項1】
前後輪が備えられた機体の前部と後部の上面にフロントカウルとリヤカウルを設け、この両カウルの間の少なくとも上方を覆うルーフパネルが支柱を介して支持されてなる小型カートにおいて、
前記ルーフパネルは、その左右側端部より左右中央側に向かって下向きの傾斜面を有し、且つ前記ルーフパネルの左右方向の中途部には機体の後方に向かって下向きに傾斜する1乃至複数の樋部が前記左右傾斜面と接続するように形成され、
前記ルーフパネルの後端部には前記樋部の後端部と連通してルーフパネルの下方へ雨水を導くための排水口が形成され、該排水口に縦樋体が接続されているていることを特徴とする小型カート。
【請求項2】
前記ルーフパネルの後端部には、前記樋部上に溜まった雨水がルーフパネルの後端から後に乗り越えないように阻止するための左右に長い上向き突条部が一体的に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型カート。
【請求項3】
前記排水口に接続された縦樋体の下部がリヤカウルに穿設された通し孔に接続され、前記縦樋体の下端排出孔が地面に向かって開口されていることを特徴とする請求項1または2に記載の小型カート。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2006−27571(P2006−27571A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−213363(P2004−213363)
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(396024440)有限会社スガイ総業 (19)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月21日(2004.7.21)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り
【出願人】(396024440)有限会社スガイ総業 (19)
【Fターム(参考)】
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