説明

屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造

【課題】 屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲の拡大を図ると共に、施工の手間を解消して施工費用の削減を図り得る屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を提供する。
【解決手段】 金属屋根板20は、流れ方向の下側に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部21を備えている。太陽電池モジュール1は、矩形パネルからなるモジュール本体2とその周囲に設けられた枠体10とからなる。上側枠体11には、金属屋根板20における断面コの字状の屋根材下側係止部21の先端部21aを挿入した状態で屋根材下側係止部21の先端部21aを挟持する上側枠体挟持凹部15aが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設した屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造に関するものであり、詳細には、太陽電池モジュールと金属屋根板とを一体に葺設した屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、太陽光エネルギーを利用し、家庭等で電力を発電する住宅用太陽光発電システムが普及しつつある。この住宅用太陽光発電システムを家屋に設置する場合に、従来、例えば、特許文献1に開示されているように、瓦一体型太陽電池モジュールと称されるものがある。
【0003】
上記特許文献1の瓦一体型太陽電池モジュール100は、図13に示すように、屋根面
101上に太陽電池モジュール102と瓦103とが順次設置されたものからなっており、図14に示すように、太陽電池モジュール102は瓦103に替えて設けられている。
【0004】
上記太陽電池モジュール102は、図15に示すように、平板状に配列された複数の太陽電池セル102aの周縁部が枠体102bによって囲まれてなっている。上記太陽電池セル102aは矩形状であって、その表面には強化ガラス板、透明樹脂板又は耐候性フィルム板等が積層されている。この太陽電池セル102aが平板状に配列され、その周縁部が金属製等の枠体102bによって嵌合されている。
【0005】
上記太陽電池モジュール102と瓦103との組み付け方法について、図16〜図18に基づいて説明する。図16は、下方に位置する瓦103と太陽電池モジュール102との組み付け構造部110を示す断面図であり、図17は、太陽電池モジュール102と太陽電池モジュール102との組み付け構造部120を示す断面図であり、図18は、太陽電池モジュール102と上方に位置する瓦103との組み付け構造部130を示す断面図である。
【0006】
図16に示すように、まず、下方に位置する瓦103の上側と、太陽電池モジュール102とを一部重ねて、太陽電池モジュール102の枠体102bの側面部にてネジ111を通して野地板104に固定する。
【0007】
また、太陽電池モジュール102同士の組み付けは、図17に示すように、まず、下側の太陽電池モジュール102の上部と上側の太陽電池モジュール102の下部とを重ねて載置する。次いで、太陽電池モジュール102の上側の枠体102bに連結された連結金具121にネジ122を通して野地板104に固定する。また、下側に位置する太陽電池モジュール102と上側に位置する太陽電池モジュール102との組み付けは、後金具122及び補強バー123を介してビス124a・124b・124cを用いて太陽電池モジュール102の枠体102bに固定する。
【0008】
さらに、太陽電池モジュール102と上側に位置する瓦103との組み付けは、図18に示すように、まず、太陽電池モジュール102の上側と、瓦103の下側とを一部重ねて載置する。次いで、太陽電池モジュール102を、前記図17と同様にして、太陽電池モジュール102の上側の枠体102bに連結された連結金具121にネジ122を通して野地板104に固定する。なお、上側に位置する瓦103は、太陽電池モジュール102に単に載置されているだけである。その理由は、この上側に位置する瓦103は、前記図15に示すように、瓦103の上部でネジ111を通して野地板104に固定されるためである。
【0009】
上記構成の瓦一体型太陽電池モジュール100では、瓦103を葺くときに太陽電池モジュール102を一緒に葺く。したがって、一旦、瓦103を全て葺いた後、アングル等にてなる支持台に太陽電池モジュール102を設置するのに比べて、2度手間とならず、2重の施工費用がかかるという問題を解消できるという利点がある。
【特許文献1】特開2003−262020号公報(平成15年9月19日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来の太陽電池モジュールの屋根取り付け部の構造では、太陽電池モジュール102と太陽電池モジュール102との組み付け構造部120においては、ネジ111を通して野地板104に固定することが必須となっている。したがって、施工に手間がかかり、施工費用の低減を十分に図ることができないという問題点を有している。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲の拡大を図ると共に、施工の手間を解消して施工費用の削減を図り得る屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記課題を解決するために、屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設した屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、上記屋根材は、平板を加工してなる金属屋根板から構成されていることを特徴としている。
【0013】
従来、瓦一体型太陽電池モジュールは存在していたが、金属屋根材一体型太陽電池モジュールは存在しなかった。
【0014】
しかし、本発明によれば、屋根材は、平板を加工してなる金属屋根板から構成されている。このため、金属屋根材においても、金属屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設することができ、これによって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲を金属屋根についてまで拡大を図ることができる。また、金属屋根は、平板を加工して葺かれるので、瓦屋根よりも施工が簡単である。この結果、太陽電池モジュールを金属屋根に容易に一体的に取り付けることができる。
【0015】
したがって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲の拡大を図ると共に、施工の手間を解消して施工費用の削減を図り得る屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を提供することができる。
【0016】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材は、流れ方向の下側に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部を備えている一方、前記太陽電池モジュールは、矩形パネルからなるモジュール本体とその周囲に設けられた枠体とからなり、かつ、上記枠体における流れ方向上側の上側枠体には、上記屋根材における断面コの字状の屋根材下側係止部の先端部を挿入した状態で該屋根材下側係止部の先端部を挟持する上側枠体挟持部が設けられていることを特徴としている。
【0017】
上記の発明によれば、流れ方向下段の太陽電池モジュールに、流れ方向上段の屋根材を取り付けるときには、上側枠体における上側枠体挟持部に断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部を挿入すればよい。
【0018】
この結果、流れ方向下段の太陽電池モジュールに流れ方向上段の屋根材を容易に取り付けることができる。特に、従来の瓦一体型太陽電池モジュールでは、太陽電池モジュールの流れ方向上段に瓦を取り付けるときには、単に瓦を載置するだけで固定をしてなかった。この点、本発明では、太陽電池モジュールと金属屋根材とを係止するので、接合強度が大きくなる。
【0019】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材は、流れ方向の上側に、180度に折り返した折り返し部を有する一方、前記太陽電池モジュールは、矩形パネルからなるモジュール本体とその周囲に設けられた枠体とからなり、かつ、上記枠体における流れ方向下側の下側枠体には断面L字状の下側枠体被挟持部が設けられていると共に、上記下側枠体における断面L字状の下側枠体被挟持部の先端部が上記屋根材における180度に折り返した折り返し部に挿入されることにより該先端部が該折り返し部にて挟持固定されていることを特徴としている。
【0020】
上記の発明によれば、流れ方向下段の屋根材に、流れ方向上段の太陽電池モジュールを取り付けるときには、屋根材の折り返し部に太陽電池モジュールの下側枠体における断面L字状の下側枠体被挟持部を挿入すればよい。
【0021】
この結果、流れ方向下段の屋根材に流れ方向上段の太陽電池モジュールを容易に取り付けることができる。
【0022】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材の流れ方向の上側における折り返し部には、はぜ締め固定される吊子が設けられていることを特徴としている。
【0023】
上記の発明によれば、屋根材の流れ方向の上側における折り返し部には、はぜ締め固定される吊子が設けられているので、この吊子を例えば釘又は木ネジにて野地板に固定することにより、屋根材を固定することができる。
【0024】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材の一方の側端部には、該屋根材の一方の側端部を挿入可能に折り返して形成された一方側端部挿入用凹部と、前記太陽電池モジュールの枠体における流れ方向の横側における一方横側枠体との接合部分の下側に形成された雨樋部とを有する一方側部ジョイントが設けられていることを特徴としている。
【0025】
上記の発明によれば、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合するときには、屋根材に一方側部ジョイントを取り付け、この一方側部ジョイントと太陽電池モジュールの一方横側枠体とを例えば突き合わせて接合する。なお、屋根材に一方側部ジョイントを取り付けるときには、一方側部ジョイントにおける、折り返して形成された一方側端部挿入用凹部に屋根材を挿入することにより、容易に、屋根材に一方側部ジョイントを取り付けることができる。
【0026】
また、このように、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合したときに、例えばその突合せ部分における雨じまいが問題となる。しかし、本発明では、接合部分の下側には、一方側部ジョイントの雨樋部が設けられている。したがって、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合したときの、その接合部分での雨じまいを、瓦一体型太陽電池モジュールに比べて容易かつ確実に行うことができる。
【0027】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材の他方の側端部には、該屋根材の他方の側端部を挿入可能に、折り返して形成された他方側端部挿入用凹部を有し、前記太陽電池モジュールの枠体における流れ方向の他方の横側における、下側から張り出して形成された雨受部を有する他方横側枠体との突合せを可能とする断面L字形状の他方側部ジョイントが設けられていることを特徴としている。
【0028】
上記の発明によれば、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合するときには、屋根材に断面L字形状の他方側部ジョイントを取り付け、この他方側部ジョイントと太陽電池モジュールの他方横側枠体とを突き合わせて接合する。なお、屋根材に断面L字形状の他方側部ジョイントを取り付けるときには、他方側部ジョイントにおける、折り返して形成された他方側端部挿入用凹部に屋根材を挿入することにより、容易に、屋根材に一方側部ジョイントを取り付けることができる。
【0029】
また、このように、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合したときに、その突合せ部分における雨じまいが問題となる。しかし、本発明では、接合部分の下側には、他方横側枠体において下側から張り出して形成された雨受部が存在する。したがって、太陽電池モジュールと屋根材とを横並びに接合したときの、その接合部分での雨じまいをこの雨受部にて行うことができる。
【0030】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、前記屋根材の側端部には、該屋根材の側端部を挿入可能に、折り返して形成された側端部挿入用凹部を有し、該屋根材の側端部を覆い隠すケラバキャップが設けられていることを特徴としている。
【0031】
上記の発明によれば、屋根材の側端部には、該屋根材の側端部を覆い隠すケラバキャップが設けられている。そして、屋根材にケラバキャップを取り付けるときには、ケラバキャップの側端部挿入用凹部に、屋根材該屋根材の側端部を挿入する。この結果、屋根材にケラバキャップを容易に取り付けることができる。
【0032】
また、本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、流れ方向に沿う各段の前記屋根材と前記太陽電池モジュールとの継ぎ目が、連続する段では一直線に重ならないように、上記屋根材と太陽電池モジュールとが並べて葺設されていることを特徴としている。
【0033】
すなわち、流れ方向に沿う各段の前記屋根材と前記太陽電池モジュールとの継ぎ目が、連続する段で一直線に重なると、雨樋を通る雨量が倍になり、雨樋から雨が溢れる虞がある。
【0034】
この点、本発明では、流れ方向に沿う各段の前記屋根材と前記太陽電池モジュールとの継ぎ目が、連続する段では一直線に重ならないように、上記屋根材と太陽電池モジュールとが並べて葺設されている。
【0035】
したがって、雨樋から雨が溢れるのを防止することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、以上のように、屋根材は、平板を加工してなる金属屋根板から構成されているものである。
【0037】
それゆえ、金属屋根材においても、金属屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設することができ、これによって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲を金属屋根についてまで拡大を図ることができる。また、金属屋根は、平板を加工して葺かれるので、瓦屋根よりも施工が簡単である。この結果、太陽電池モジュールを金属屋根に容易に一体的に取り付けることができる。
【0038】
したがって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲の拡大を図ると共に、施工の手間を解消して施工費用の削減を図り得る屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の一実施形態について図1ないし図12に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0040】
本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造は、図2に示すように、屋根板としてスチール等の金属からなる金属屋根板20に太陽電池モジュール1を一体に取り付ける場合を対象としている。
【0041】
上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において使用される太陽電池モジュール1は、図3に示すように、平板状に配列された複数の太陽電池セルにてなるモジュール本体2と、その周縁部に設けられた枠体10とからなっている。上記モジュール本体2は矩形状であって、その表面には強化ガラス板、透明樹脂板又は耐候性フィルム板等が積層されている。上記の太陽電池セルが平板状に配列されたモジュール本体2は、その周縁部に設けられた金属製等の枠体10に嵌合されている。
【0042】
すなわち、本実施の形態で取り付ける太陽電池モジュール1は、従来技術で説明した太陽電池モジュール102と同じ形態をしている。ただし、太陽電池モジュール1は必ずしもこれに限らず、枠体10を本実施の形態のように加工することにより他の形態のものでも使用可能である。
【0043】
上記枠体10は、例えばアルミニウム(Al)等の金属にてなっており、同図に示すように、流れ方向上側の上側枠体11と、流れ方向下側の下側枠体12と、一方横側枠体としての右側枠体13と、他方横側枠体としての左側枠体14とからなっている。
【0044】
上記上側枠体11は、図4及び図1に示すように、下部に、断面コの字形状の上側枠体用吊子5を取り付けるための上側枠体用吊子取り付け凹部11aを有している。
【0045】
また、下側枠体12は、図4及び図5に示すように、断面L字状の下側枠体被挟持部12aを有しており、この下側枠体被挟持部12aの先端部12aaが、金属屋根板20における180度に折り返した折り返し部22に挿入されることにより、この先端部12aaがこの折り返し部22にて挟持固定されるようになっている。
【0046】
上記右側枠体13は、図6及び図7に示すように、該右側枠体13の上面から右側に延びる右側張り出し部13aを有している。
【0047】
また、上記左側枠体14は、図6及び図8に示すように、該左側枠体14の下面から左に延びる雨受部としての左側張り出し雨受部14aを有している。
【0048】
一方、上記金属屋根板20は、図9に示すように、例えばスチールからなる金属屋根板を折り曲げ加工したものからなっている。具体的には、金属屋根板20は、図10に示すように、流れ方向の下側における端部に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部21を有している。また、金属屋根板20における流れ方向の上側の端部には、金属屋根板を180度に谷折り返した折り返し部22が形成されている。この折り返し部22には、図9に示すように、はぜ締め固定される吊子としての屋根板上側用吊子6が設けられるようになっている。すなわち、屋根板上側用吊子6は、図5に示すように、その吊子先端部6aと金属屋根板20の屋根板上側先端部23とをはぜ締めすることにより、屋根板上側用吊子6と金属屋根板20の折り返し部22とが一体に固定されるようになっている。
【0049】
また、上記金属屋根板20は、両側面においては、図6及び図11(a)(b)に示すように、一方側部ジョイントとしてのモジュール右ジョイント7と、他方側部ジョイントとしてのモジュール左ジョイント8とが設けられている。
【0050】
上記モジュール右ジョイント7は、図7及び図11(b)に示すように、上記金属屋根板20の側端部を挿入可能に,折り返して形成された一方側端部挿入用凹部7aと、上記太陽電池モジュール1の枠体10における流れ方向の横側における右側枠体13との接合部分の下側に形成された雨樋部7bとを有している。本実施の形態では、この雨樋部7bは、断面コの字状に形成されている。
【0051】
また、モジュール左ジョイント8は、図8及び図11(a)に示すように、上記金属屋根板20の側端部を挿入可能に折り返して形成された他方側端部挿入用凹部8aを有し、太陽電池モジュール1の枠体10における左側枠体14との突合せを可能とする断面L字形状に形成されている。
【0052】
上記構成の太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを並べて一体に葺設した本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造について説明する。
【0053】
まず、太陽電池モジュール1の流れ方向の上側と金属屋根板20との取付構造Aについて、図4及び図1に基づいて説明する。
【0054】
本実施の形態では、図4及び図1に示すように、太陽電池モジュール1の枠体10における流れ方向上側の上側枠体11には、上側枠体挟持部15が設けられている。したがって、太陽電池モジュール1における流れ方向の上側の段に金属屋根板20を葺設するときには、この上側枠体挟持部15における上側枠体挟持凹部15aに、金属屋根板20における断面コ字状の屋根材下側係止部21の先端部21aを挿入する。これにより、金属屋根板20は容易に太陽電池モジュール1の上側枠体11に取り付けられる。なお、これに先立って、太陽電池モジュール1の上側枠体11の下部では、上側枠体用吊子取り付け凹部11aに断面コの字形状の上側枠体用吊子5を取り付けておく。さらに、この上側枠体用吊子5を、図示しない例えば釘又は木ねじにて野地板に固定しておく。
【0055】
次に、太陽電池モジュール1の流れ方向の下側と金属屋根板20との取付構造Bについて、図4、図5及び図9に基づいて説明する。
【0056】
本実施の形態では、図4、図5及び図9に示すように、金属屋根板20における流れ方向の上側には、180度に折り返した折り返し部22が設けられている。そして、この折り返し部22では、屋根板上側用吊子6の吊子先端部6aが一体にはぜ締めされている。
【0057】
したがって、この折り返し部22には、金属屋根板20の平板との間に隙間22aがあるので、この隙間22aに、太陽電池モジュール1の下側枠体12における断面L字状の下側枠体被挟持部12aの先端部12aaが挿入される。これにより、太陽電池モジュール1は容易に金属屋根板20の流れ方向の上側に容易に取り付けられる。なお、これに先立って、上記屋根板上側用吊子6は、図示しない例えば釘又は木ねじにて野地板に固定される。
【0058】
次に、太陽電池モジュール1の右側面部と金属屋根板20との取付構造Cについて、図6及び図7に基づいて説明する。
【0059】
本実施の形態では、図6及び図7に示すように、太陽電池モジュール1の右側面部に葺設される金属屋根板20には、予め、モジュール右ジョイント7が設けられている。このモジュール右ジョイント7には、端部に、一方側端部挿入用凹部7aが設けられているので、この一方側端部挿入用凹部7aに金属屋根板20の端部を挿入することにより、容易に、金属屋根板20にモジュール右ジョイント7を取り付けることができる。
【0060】
したがって、太陽電池モジュール1の右側枠体13における右側張り出し部13aの先端と、上記モジュール右ジョイント7の雨樋部7bとを突き合わせることにより、容易に、太陽電池モジュール1と金属屋根板20の各側面同士を接合することができる。この場合、太陽電池モジュール1の右側枠体13における右側張り出し部13aの先端と、上記モジュール右ジョイント7の雨樋部7bとの突き合わせ部分に多少の隙間13bがあったとしても、この突き合わせ部分の下方は雨樋部7bとなっているので、雨が野地板にまで浸透することはない。
【0061】
次に、太陽電池モジュール1の左側面部と金属屋根板20との取付構造Dについて、図6及び図8に基づいて説明する。
【0062】
本実施の形態では、図6及び図8に示すように、太陽電池モジュール1の左側面部に葺設される金属屋根板20には、予め、モジュール左ジョイント8が設けられている。すなわち、モジュール左ジョイント8は、側端部に、他方側端部挿入用凹部8aを有して断面L字形状に形成されているので、この他方側端部挿入用凹部8aに金属屋根板20を挿入することにより、金属屋根板20にモジュール左ジョイント8を容易に取り付けることができる。
【0063】
本実施の形態では、太陽電池モジュール1の左側枠体14における左側張り出し雨受部14aと、上記モジュール左ジョイント8とを突き合わせることにより、容易に、太陽電池モジュール1と金属屋根板20の各側面同士を接合することができる。この場合、左側枠体14における左側張り出し雨受部14aと、上記モジュール左ジョイント8との突き合わせ部分に多少の隙間8bがあったとしても、この突き合わせ部分の下方は左側張り出し雨受部14aとなっているので、雨が野地板にまで浸透することはない。
【0064】
次に、流れ方向の金属屋根板20同士の取付構造Eについて、図4及び図12に基づいて説明する。
【0065】
流れ方向の金属屋根板20同士の取り付けるときには、図4及び図12に示すように、まず、流れ方向の下側の金属屋根板20に、180度に折り返した折り返し部22にて屋根板上側用吊子6の吊子先端部6aを一体にはぜ締めしておく。次いで、流れ方向の上側の金属屋根板20における断面コ字状の屋根材下側係止部21の先端部21aを上記折り返し部22に挿入する。これにより、流れ方向上側の金属屋根板20は容易に流れ方向下側の金属屋根板20に取り付けられる。
【0066】
最後に、金属屋根板20の側端部に、ケラバキャップを取り付ける方法について説明する。このケラバキャップ31・32は、図6〜図9に示すように、屋根の端部において、金属屋根板20の側端部を覆い隠すためのものである。
【0067】
本実施の形態では、ケラバキャップ31・32は、断面L字形状に形成されていると共に、このケラバキャップ31・32の端部には折り返して形成された側端部挿入用凹部、金属屋根板20の側端部を挿入可能に、折り返して形成された側端部挿入用凹部31a・32aを有している。したがって、このケラバキャップ31・32を金属屋根板20に取り付けるときには、ケラバキャップ31・32の側端部挿入用凹部31a・32aに金属屋根板20の端部を挿入させることによって、容易に、このケラバキャップ31・32を金属屋根板20に取り付けることができる。
【0068】
このように、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、屋根材は、平板を加工してなる金属屋根板20から構成されている。このため、金属屋根板20においても、金属屋根板20と太陽電池モジュール1とを並べて葺設することができ、これによって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲を金属屋根板20についてまで拡大を図ることができる。また、金属屋根板20は、平板を加工して葺かれるので、瓦屋根よりも施工が簡単である。この結果、太陽電池モジュール1を金属屋根板20に容易に一体的に取り付けることができる。
【0069】
したがって、屋根材一体型太陽電池モジュールの施工範囲の拡大を図ると共に、施工の手間を解消して施工費用の削減を図り得る屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を提供することができる。
【0070】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20は、流れ方向の下側に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部21を備えている一方、太陽電池モジュール1は、矩形パネルからなるモジュール本体2とその周囲に設けられた枠体10とからなり、かつ、枠体10における流れ方向上側の上側枠体11には、金属屋根板20における断面コの字状の屋根材下側係止部21の先端部21aを挿入した状態で該屋根材下側係止部21の先端部21aを挟持する上側枠体挟持部15が設けられている。
【0071】
このため、流れ方向下段の太陽電池モジュール1に、流れ方向上段の金属屋根板20を取り付けるときには、上側枠体11における上側枠体挟持部15に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部21を挿入すればよい。
【0072】
この結果、流れ方向下段の太陽電池モジュール1に流れ方向上段の金属屋根板20を容易に取り付けることができる。特に、従来の瓦一体型太陽電池モジュールでは、太陽電池モジュールの流れ方向上段に瓦を取り付けるときには、単に瓦を載置するだけで固定をしてなかった。この点、本実施の形態では、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを係止するので、接合強度が大きくなる。
【0073】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20は、流れ方向の上側に、180度に折り返した折り返し部22を有する一方、太陽電池モジュール1は、矩形パネルからなるモジュール本体2とその周囲に設けられた枠体10とからなり、かつ、枠体10における流れ方向下側の下側枠体12には断面L字状の下側枠体被挟持部12aが設けられていると共に、下側枠体12における断面L字状の下側枠体被挟持部12aの先端部12aaが金属屋根板20における180度に折り返した折り返し部22に挿入されることにより該先端部12aaが折り返し部22にて挟持固定されている。
【0074】
このため、流れ方向下段の金属屋根板20に、流れ方向上段の太陽電池モジュール1を取り付けるときには、金属屋根板20の折り返し部22に太陽電池モジュール1の下側枠体12における断面L字状の下側枠体被挟持部12aを挿入すればよい。
【0075】
この結果、流れ方向下段の金属屋根板20に流れ方向上段の太陽電池モジュール1を容易に取り付けることができる。
【0076】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20の流れ方向の上側における折り返し部22には、はぜ締め固定される屋根板上側用吊子6が設けられている。
【0077】
このため、屋根板上側用吊子6を例えば釘又は木ネジにて野地板に固定することにより、金属屋根板20を固定することができる。
【0078】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20の一方の側端部には、金属屋根板20の一方の側端部を挿入可能に、折り返して形成された一方側端部挿入用凹部7aと、太陽電池モジュール1の枠体10における流れ方向の横側における右側枠体13との接合部分の下側に形成された雨樋部7bとを有するモジュール右ジョイント7が設けられている。
【0079】
このため、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合するときには、金属屋根板20にモジュール右ジョイント7を取り付け、このモジュール右ジョイント7と太陽電池モジュール1の右側枠体13とを例えば突き合わせて接合する。なお、金属屋根板20にモジュール右ジョイント7を取り付けるときには、モジュール右ジョイント7における、折り返して形成された一方側端部挿入用凹部7aに金属屋根板20を挿入することにより、容易に、金属屋根板20にモジュール右ジョイント7を取り付けることができる。
【0080】
また、このように、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合したときに、例えばその突合せ部分における雨じまいが問題となる。しかし、本実施の形態では、接合部分の下側には、モジュール右ジョイント7の雨樋部7bが設けられている。したがって、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合したときの、その接合部分での雨じまいを瓦一体型太陽電池モジュールに比べて容易かつ確実に行うことができる。
【0081】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20の他方の側端部には、金属屋根板20の他方の側端部を挿入可能に、折り返して形成された他方側端部挿入用凹部8aを有し、太陽電池モジュール1の枠体における流れ方向の他方の横側における、下側から張り出して形成された左側張り出し雨受部14aを有する左側枠体14との突合せを可能とする断面L字形状のモジュール左ジョイント8が設けられている。
【0082】
このため、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合するときには、金属屋根板20に断面L字形状のモジュール左ジョイント8を取り付け、このモジュール左ジョイント8と太陽電池モジュール1の左側枠体14とを突き合わせて接合する。なお、金属屋根板20に断面L字形状のモジュール左ジョイント8を取り付けるときには、モジュール左ジョイント8における、折り返して形成された他方側端部挿入用凹部8aに金属屋根板20を挿入することにより、容易に、金属屋根板20にモジュール左ジョイント8を取り付けることができる。
【0083】
また、このように、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合したときに、その突合せ部分における雨じまいが問題となる。しかし、本実施の形態では、接合部分の下側には、左側枠体14において下側から張り出して形成された左側張り出し雨受部14aが存在する。したがって、太陽電池モジュール1と金属屋根板20とを横並びに接合したときの、その接合部分での雨じまいをこの左側張り出し雨受部14aにて行うことができる。
【0084】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、金属屋根板20の側端部には、金属屋根板20の側端部を挿入可能に、折り返して形成された側端部挿入用凹部31a・32aを有し、金属屋根板20の側端部を覆い隠すケラバキャップ31・32が設けられている。
【0085】
このため、金属屋根板20にケラバキャップ31・32を取り付けるときには、ケラバキャップ31・32の側端部挿入用凹部31a・32aに、金属屋根板20の側端部を挿入する。この結果、金属屋根板20にケラバキャップ31・32を容易に取り付けることができる。
【0086】
また、本実施の形態の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造では、流れ方向に沿う各段の金属屋根板20と太陽電池モジュール1との継ぎ目が、連続する段では一直線に重ならないように、金属屋根板20と太陽電池モジュール1とが並べて葺設されている。
【0087】
すなわち、流れ方向に沿う各段の金属屋根板20と太陽電池モジュール1との継ぎ目が、連続する段で一直線に重なると、雨樋を通る雨量が倍になり、雨樋から雨が溢れる虞がある。
【0088】
この点、本実施の形態では、流れ方向に沿う各段の金属屋根板20と太陽電池モジュール1との継ぎ目が、連続する段では一直線に重ならないように、金属屋根板20と太陽電池モジュール1とが並べて葺設されている。具体的には、図2に示すように、金属屋根板20と太陽電池モジュール1とは、格子状ではなく、レンガ積みのように互い違いに、配列されている。したがって、雨樋から雨が溢れるのを防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、金属屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設した屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明における屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造の実施の一形態を示すものであり、太陽電池モジュールの流れ方向の上側と金属屋根板との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図2】上記屋根材一体型太陽電池モジュールの全体像を示す平面図である。
【図3】上記屋根材一体型太陽電池モジュールにおける太陽電池モジュールの構成を示す斜視図である。
【図4】上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造を示す流れ方向の断面図である。
【図5】太陽電池モジュールの流れ方向の下側と金属屋根板との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図6】太陽電池モジュールの側面部と金属屋根板との取付構造示す正面からみた断面図である。
【図7】太陽電池モジュールの右側面部と金属屋根板との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図8】太陽電池モジュールの左側面部と金属屋根板との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図9】上記屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造の一部を切り欠いて示す斜視図である。
【図10】上記屋根材一体型太陽電池モジュールに使用される金属屋根板の構造を示す斜視図である。
【図11】(a)はモジュール左ジョイントの構成を示す斜視図であり、(b)はモジュール右ジョイントの構成を示す斜視図である。
【図12】金属屋根板と金属屋根板との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図13】従来の瓦一体型太陽電池モジュールの取付構造を示す斜視図である。
【図14】上記瓦一体型太陽電池モジュールの取付構造を示す流れ方向の断面図である。
【図15】上記瓦一体型太陽電池モジュールにおける太陽電池モジュールの構成を示す斜視図である。
【図16】上記瓦一体型太陽電池モジュールにおける、流れ方向の下側の瓦と太陽電池モジュールとの取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図17】上記瓦一体型太陽電池モジュールにおける、太陽電池モジュールと太陽電池モジュールとの流れ方向の取付構造を示す要部拡大断面図である。
【図18】上記瓦一体型太陽電池モジュールにおける、太陽電池モジュールの流れ方向の上側と瓦との取付構造を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 太陽電池モジュール
2 モジュール本体
5 上側枠体用吊子
6 屋根板上側用吊子(吊子)
7 モジュール右ジョイント(一方側部ジョイント)
7a 一方側端部挿入用凹部
7b 雨樋部
8 モジュール左ジョイント(他方側部ジョイント)
8a 他方側端部挿入用凹部
10 枠体
11 上側枠体
11a 上側枠体用吊子取り付け凹部
12 下側枠体
12a 下側枠体被挟持部
12aa 下側枠体被挟持部の先端部
13 右側枠体(一方横側枠体)
13a 右側張り出し部
13b 隙間
14 左側枠体(他方横側枠体)
14a 左側張り出し雨受部(雨受部)
15 上側枠体挟持部
15a 上側枠体挟持凹部
20 金属屋根板(屋根材)
21 屋根材下側係止部
21a 屋根材下側係止部の先端部
22 折り返し部
22a 隙間
31・32 ケラバキャップ
31a 側端部挿入用凹部
32a 側端部挿入用凹部
A 太陽電池モジュールの流れ方向の上側と金属屋根板との取付構造
B 太陽電池モジュールの流れ方向の下側と金属屋根板との取付構造
C 太陽電池モジュールの右側面部と金属屋根板との取付構造
D 太陽電池モジュールの左側面部と金属屋根板との取付構造
E 流れ方向の金属屋根板20同士の取付構造

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根材と太陽電池モジュールとを並べて葺設した屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造において、
上記屋根材は、平板を加工してなる金属屋根板から構成されていることを特徴とする屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項2】
前記屋根材は、流れ方向の下側に、断面コの字状に折り返してなる屋根材下側係止部を備えている一方、
前記太陽電池モジュールは、矩形パネルからなるモジュール本体とその周囲に設けられた枠体とからなり、かつ、上記枠体における流れ方向上側の上側枠体には、上記屋根材における断面コの字状の屋根材下側係止部の先端部を挿入した状態で該屋根材下側係止部の先端部を挟持する上側枠体挟持部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項3】
前記屋根材は、流れ方向の上側に、180度に折り返した折り返し部を有する一方、
前記太陽電池モジュールは、矩形パネルからなるモジュール本体とその周囲に設けられた枠体とからなり、かつ、上記枠体における流れ方向下側の下側枠体には断面L字状の下側枠体被挟持部が設けられていると共に、
上記下側枠体における断面L字状の下側枠体被挟持部の先端部が上記屋根材における180度に折り返した折り返し部に挿入されることにより該先端部が該折り返し部にて挟持固定されていることを特徴とする請求項1記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項4】
前記屋根材の流れ方向の上側における折り返し部には、はぜ締め固定される吊子が設けられていることを特徴とする請求項3記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項5】
前記屋根材の一方の側端部には、
該屋根材の一方の側端部を挿入可能に、折り返して形成された一方側端部挿入用凹部と、
前記太陽電池モジュールの枠体における流れ方向の横側における一方横側枠体との接合部分の下側に形成された雨樋部とを有する一方側部ジョイントが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項6】
前記屋根材の他方の側端部には、
該屋根材の他方の側端部を挿入可能に、折り返して形成された他方側端部挿入用凹部を有し、前記太陽電池モジュールの枠体における流れ方向の他方の横側における、下側から張り出して形成された雨受部を有する他方横側枠体との突合せを可能とする断面L字形状の他方側部ジョイントが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項7】
前記屋根材の側端部には、
該屋根材の側端部を挿入可能に、折り返して形成された側端部挿入用凹部を有し、該屋根材の側端部を覆い隠すケラバキャップが設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。
【請求項8】
流れ方向に沿う各段の前記屋根材と前記太陽電池モジュールとの継ぎ目が、連続する段では一直線に重ならないように、上記屋根材と太陽電池モジュールとが並べて葺設されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の屋根材一体型太陽電池モジュールの取付構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−177001(P2006−177001A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370222(P2004−370222)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(390033710)株式会社かな和工業 (12)
【出願人】(598042275)株式会社 セキノ興産 (15)
【Fターム(参考)】