説明

差動装置の保護装置

【課題】 低摩擦係数路面を短時間で確実に判定して差動装置の保護を図る。
【解決手段】 シフトアップ制限手段M5は、左右車輪速差算出手段M3で算出した左右の駆動輪WFL,WFRの車輪速差が第1閾値以上になったときに、自動変速機Tのシフトアップを制限して差動装置Dを保護する。前後車輪速差算出手段M2が算出した駆動輪WFL,WFRおよび従動輪WRL,WRRの車輪速差が第2閾値以上になると、つまり路面摩擦係数が低いことが確認されるとシフトアップ制限手段M5が第1閾値を引き下げるので、駆動輪WFL,WFRのスリップ量が大きくなる前にシフトアップを制限して差動装置Dを確実に保護することができる。一方、その分だけ第1閾値を高めに設定することができるので、ドライ路面で不必要なシフトアップの制限が行われてしまうのを未然に防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、前輪および後輪の一方である駆動輪と、前記前輪および前記後輪の他方である従動輪と、駆動源および前記駆動輪間に配置された差動装置と、左右の前記駆動輪の車輪速差を算出する左右車輪速差算出手段と、前記左右車輪速差算出手段で算出した左右の前記駆動輪の車輪速差が第1閾値以上になったときに前記差動装置に入力される回転数を低減することで該差動装置を保護する入力回転数低減手段とを備える差動装置の保護装置に関する。
【背景技術】
【0002】
低摩擦係数の氷上等における車両の発進時にスリップ状態判定手段が駆動輪のスリップ状態を判定した場合に、自動変速機を2速変速段にホールドして3速変速段へのシフトアップを制限することで、差動装置の耐久性に悪影響が及ぶのを防止するものにおいて、1速変速段から2速変速段へのシフトアップに要する時間が所定時間よりも短い場合に2速変速段から3速変速段へのシフトアップを制限することで、前記スリップ状態判定手段によるスリップ状態の判定が時間的に間に合わない場合でも、好ましくないシフトアップを回避できるようにしたものが、下記特許文献1により公知である。
【0003】
また車両の発進時に左右の駆動輪の車輪速差が所定値以上になった場合に、車両が低摩擦係数の氷上等にあって左右の駆動輪の一方がスリップしていると判断し、自動変速機の2速変速段から3速変速段へのシフトアップを制限することで差動装置の保護を図るものも公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−63210号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1に記載された発明のスリップ状態判定手段は、駆動輪の車輪速から算出した車体加速度と、スロットル開度や自動変速機の変速段から算出した基準車体加速度とを比較して駆動輪のスリップ状態を判定するので、多くのパラメータを演算処理することが必要であり、判定時間が長くなったり判定漏れが生じたりする可能性があった。
【0006】
また左右の駆動輪の車輪速差が所定値以上になった場合に車両が低摩擦係数の氷上等にあると判断するものでは、左右の駆動輪の車輪速差が一時的に所定値未満になるとシフトアップの制限が解除されてしまい、再制御が不能になる問題がある。更に、左右の駆動輪の車輪速差を用いる手法は、高摩擦係数のドライ路面でスリップ状態を誤判定しないという要請と、低摩擦係数路面でスリップ状態をできるだけ早期に判定するという要請とを両立させようとすると、誤判定が発生し易くなる問題がある。
【0007】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、低摩擦係数路面を短時間で確実に判定して差動装置の保護を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、前輪および後輪の一方である駆動輪と、前記前輪および前記後輪の他方である従動輪と、駆動源および前記駆動輪間に配置された差動装置と、左右の前記駆動輪の車輪速差を算出する左右車輪速差算出手段と、前記左右車輪速差算出手段で算出した左右の前記駆動輪の車輪速差が第1閾値以上になったときに前記差動装置の入力回転数を低減することで該差動装置を保護する入力回転数低減手段とを備える差動装置の保護装置において、前記駆動輪および前記従動輪の車輪速差を算出する前後車輪速差算出手段を備え、前記入力回転数低減手段は、前記前後車輪速差算出手段で算出した前記駆動輪および前記従動輪の車輪速差が第2閾値以上になったときに、前記第1閾値を引き下げることを特徴とする差動装置の保護装置が提案される。
【0009】
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、前記駆動源および前記差動装置間に配置された自動変速機を備え、前記入力回転数低減手段は、前記自動変速機のシフトアップを制限することで前記差動装置を保護することを特徴とする差動装置の保護装置が提案される。
【0010】
尚、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応し、実施の形態のシフトアップ制限手段M5は本発明の入力回転数低減手段に対応し、実施の形態の左右の前輪WFL,WFRは本発明の駆動輪に対応し、実施の形態の左右の後輪WRL,WRRは本発明の従動輪に対応する。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の構成によれば、入力回転数低減手段は、左右車輪速差算出手段で算出した左右の駆動輪の車輪速差が第1閾値以上になったときに差動装置の入力回転数を低減するので、駆動輪がスリップ状態にあるときに差動装置の入力回転数が増加するのを防止して差動装置を保護することができる。前後車輪速差算出手段が算出した駆動輪および従動輪の車輪速差が第2閾値以上になると、つまり路面摩擦係数が低いことが確認されると、入力回転数低減手段が第1閾値を引き下げるので、駆動輪のスリップ量が大きくなる前に差動装置の入力回転数の増加を制限して差動装置を確実に保護することができる。しかも、その分だけ第1閾値のデフォルト値を高めに設定することができるので、ドライ路面で不必要な差動装置の入力回転数の増加の制限が行われてしまうのを未然に防止することができる。
【0012】
また請求項2の構成によれば、左右車輪速差算出手段で算出した左右の駆動輪の車輪速差が第1閾値以上になると、入力回転数低減手段が自動変速機のシフトアップを制限するので、差動装置の入力回転数を増加するのを確実に防止して差動装置を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】フロントエンジン・フロントドライブの車両を示す図。
【図2】電子制御ユニットのブロック図。
【図3】作用を説明するフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図1〜図3に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
図1に示すように、フロントエンジン・フロントドライブの車両は、エンジンEにより自動変速機Tおよび差動装置Dを介して駆動される駆動輪たる左右の前輪WFL,WFRと、車両の走行に伴って回転する従動輪たる左右の後輪WRL,WRRとを備える。
【0016】
電子制御ユニットUには、左右の前輪WFL,WFRにそれぞれ設けられた車輪速センサSFL,SFRで検出した車輪速と、左右の後輪WRL,WRRにそれぞれ設けられた車輪速センサSRL,SRRで検出した車輪速と、アクセル開度センサSAで検出したアクセル開度とが入力される。電子制御ユニットUは、前記各信号に基づいて自動変速機Tのシフトチェンジを制御することで、自動変速機Tに所望の変速段を確立するとともに差動装置Dの保護を図る。
【0017】
図2に示すように、電子制御ユニットUは、車速算出手段M1と、前後車輪速差算出手段M2と、左右車輪速差算出手段M3と、シフトチェンジ制御手段M4と、シフトアップ制限手段M5とを備える。
【0018】
車速算出手段M1および前後車輪速差算出手段M2には、左右の前輪WFL,WFRの車輪速センサSFL,SFRと左右の後輪WRL,WRRの車輪速センサSRL,SRRとが接続される。車速算出手段M1は、車輪速センサSFL,SFR;SRL,SRRで検出した四輪の車輪速の平均値として車速を算出する。尚、車速の算出方法は上記に限定されず、従動輪である左右の後輪WRL,WRRの車輪速の平均値として算出する等、他の適宜の方法を採用することができる。
【0019】
前後車輪速差算出手段M2は、左右の前輪WFL,WFRの車輪速の平均値から、左右の後輪WRL,WRRの車輪速の平均値を減算することで、前後車輪速差を算出する。氷上のような低摩擦係数路面における車両の発進時に駆動輪である前輪WFL,WFRがスリップすると、前輪WFL,WFRの車輪速は急激に増加するが、車両が充分に加速しないために従動輪である後輪WRL,WRRの車輪速は前輪WFL,WFRの車輪速ほど増加せず、その結果として前後車輪速差が増加する。従って、前後車輪速差算出手段M2で算出した前後車輪速差は路面摩擦係数の大小を判断する指標となる。
【0020】
左右車輪速差算出手段M3は、左右の前輪WFL,WFRの車輪速の一方から他方を減算して左右車輪速差を算出する。氷上のような低摩擦係数路面における車両の発進時に、駆動輪である前輪WFL,WFRが乗る路面の僅かな摩擦係数の差によって一方の前輪WFL,WFRがスリップすると、差動装置Dの機能によりスリップした側の前輪WFL,WFRに駆動力が配分されるため、左右車輪速差が急激に増加する。
【0021】
シフトチェンジ制御手段M4は、車速算出手段M1で算出した車速と、アクセル開度センサSAで検出したアクセル開度とを変速マップに適用して変速段を検索し、この変速段を確立すべく自動変速機Tのシフトアップおよびシフトダウンを制御する。
【0022】
ところで、氷上のような低摩擦係数路面で車両が発進するとき、エンジンEの駆動力が伝達される駆動輪である前輪WFL,WFRだけが路面に対してスリップする場合がある。このとき、上述したように左右の前輪WFL,WFRが乗る路面の一部に僅かな摩擦係数の差があると、差動装置Dの機能により一方の前輪が回転を停止して他方の前輪だけが激しくスリップする状態になり、この状態で自動変速機Tがシフトアップすると差動装置Dの左右の差回転が過大になって耐久性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0023】
このような不都合を回避するために、シフトアップ制限手段M5は左右車輪速差算出手段M3で算出した左右車輪速差が第1閾値以上になると、前記シフトマップで検索した変速段に関わらずに、自動変速機Tの2速変速段から3速変速段へのシフトアップを制限することで、上述した差動装置Dの保護を図るようになっている。第1閾値は可変値であり、その初期設定値(デフォルト値)はドライ路面(摩擦係数が大きい路面)適した比較的に大きい値であり、それが減少方向に補正された値は氷上(摩擦係数が小さい路面)に適した比較的に小さい値となる。
【0024】
即ち、前後車輪速差算出手段M2で算出した前後車輪速差が第2閾値以上になると、つまり路面摩擦係数が小さい状態になると、シフトアップ制限手段M5は前記第1閾値をデフォルト値から引き下げる方向に補正し、これにより上述した2速変速段から3速変速段へのシフトアップをより強く制限する。
【0025】
その理由は以下の通りである。左右車輪速差による低摩擦係数路面の判定は、左前輪WFLの車輪速および右前輪WFRの車輪速の比較に基づくものであるため、左右一方の前輪WFL,WFRだけが局所的な低摩擦係数路面を踏んだ場合に路面全体が低摩擦係数であると誤判定する可能性がある。一方、前後車輪速差による低摩擦係数路面の判定は、左右の前輪WFL,WFRの平均車輪速および左右の後輪WRL,WRRの平均車輪速の比較に基づくものであるため、一輪だけが局所的な低摩擦係数路面を踏んだ場合に路面全体が低摩擦係数であると誤判定する可能性が低くなり、これにより低摩擦係数路面を短時間で的確に判定することができる。
【0026】
従って、前後車輪速差算出手段M2が低摩擦係数路面を精度良く判定すると、その判定に基づいてシフトアップ制限手段M5が第1閾値を引き下げる方向に補正するので、路面摩擦係数が低いときに自動変速機Tの2速変速段から3速変速段へのシフトアップをより強く制限することができ、差動装置Dの一層確実な保護が可能になる。
【0027】
また路面摩擦係数が低いことが判定されると第1閾値が引き下げられるため、第1閾値のデフォルト値を高めに設定しておいても、低摩擦係数路面において2速変速段から3速変速段へのシフトアップを確実に制限することが可能となる。一方、第1閾値のデフォルト値を高めに設定したことで、摩擦係数が大きいドライ路面において2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が不必要に実行されてしまうのを未然に防止することができる。
【0028】
また従来のものでは、前後車輪速差が第2閾値以上の状態で、スリップしている前輪WFL,WFRのグリップが僅かに回復して前後車輪速差が第2閾値未満になると、2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が解除され、3速変速段へのシフトアップが実行されてしまう。その結果、前後車輪速差が再び第2閾値以上になっても、2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が不能になってしまう問題があった。
【0029】
それに対して本実施の形態では、前後車輪速差が第2閾値以上の状態で、スリップしている前輪WFL,WFRのグリップが僅かに回復して前後車輪速差が第2閾値未満になっても、その時点で2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が解除されることはなく、前後車輪速差が前記第2閾値よりも小さい第3閾値未満になったときに、つまり路面摩擦係数が高くなって前輪WFL,WFRのスリップがほぼ完全に解消されたときに、2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が解除される。
【0030】
これにより、スリップしている前輪WFL,WFRのグリップが僅かに回復した場合に2速変速段から3速変速段へのシフトアップの制限が不用意に解除されるのを防止し、その後に前輪WFL,WFRが再びスリップを開始した場合であっても3速変速段へのシフトアップを確実に制限することができる。
【0031】
図3のフローチャートは、シフトアップ制限手段M5による上記作用を纏めたものである。
【0032】
先ずステップS1で前後車輪速差算出手段M2により算出した前後車輪速差が第2閾値以上であれば、ステップS2で前輪WFL,WFRのスリップが大きい(路面摩擦係数が比較的に小さい)と判断し、ステップS3で第1閾値をデフォルト値から減少方向に補正する。前記ステップS1で前後車輪速差が第2閾値未満であれば、ステップS4で前輪WFL,WFRのスリップが小さい(路面摩擦係数が比較的に大きい)と判断し、ステップS5で第1閾値を減少補正せずにデフォルト値に保持する。
【0033】
そしてステップS6で左右車輪速差算出手段M3により算出した左右車輪速差が第1閾値(デフォルト値およびデフォルト値の減少補正値の両方を含む)以上になれば、低路面摩擦係数の路面で前輪WFL,WFRがスリップしていると判断し、ステップS7で自動変速機Tが2速変速段から3速変速段のシフトアップするのを制限し、差動装置Dの左右差回転が過剰にならないようにして損傷を防止する。前記ステップS2で前後車輪速差が第3閾値未満になり、かつステップS8でタイヤのグリップが回復して前輪WFL,WFRのスリップが解消したと判断されると、ステップS9で2速変速段から3速変速段のシフトアップの制限が解除され、車両のスムーズな加速が可能になる。
【0034】
タイヤのグリップが回復したことは、車速が所定値以上になること、アクセルペダル開度が所定値以上になること、スロットル開度が所定値以上になること、トルクコンバータのスリップ率が所定値以上になることの何れかにより判定される。
【0035】
以上のように、前後車輪速差算出手段M2が算出した前輪WFL,WFRの平均車輪速および後輪WRL,WRRの車輪速の差である前後車輪速差が第2閾値以上になって路面摩擦係数が低いことが確認されると、シフトアップ制限手段M5が第1閾値を引き下げるので、駆動輪である前輪WFL,WFRのスリップ量が大きくなる前にシフトアップを制限して差動装置Dを確実に保護することができる。これにより、第1閾値のデフォルト値を高めに設定することができるので、ドライ路面で不必要なシフトアップの制限が行われてしまうのを未然に防止することができる。
【0036】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0037】
例えば、実施の形態ではシフトアップ制限手段M5が自動変速機Tのシフトアップを制限することで差動装置Dの保護を図っているが、スロットルバルブを閉じてエンジン回転数を低減する等の他の手段で差動装置Dの入力回転数を低減しても良い。
【0038】
また実施の形態では前輪WFL,WFRが駆動輪で後輪WRL,WRRが従動輪である車両を例示したが、本発明は前輪WFL,WFRが従動輪で後輪WRL,WRRが駆動輪である車両に対しても適用することができる。
【符号の説明】
【0039】
D 差動装置
E エンジン(駆動源)
M2 前後車輪速差算出手段
M3 左右車輪速差算出手段
M5 シフトアップ制限手段(入力回転数低減手段)
T 自動変速機
WFL 左前輪(駆動輪)
WFR 右前輪(駆動輪)
WRL 左後輪(従動輪)
WRR 右後輪(従動輪)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前輪および後輪の一方である駆動輪(WFL,WFR)と、
前記前輪および前記後輪の他方である従動輪(WRL,WRR)と、
駆動源(E)および前記駆動輪(WFL,WFR)間に配置された差動装置(D)と、 左右の前記駆動輪(WFL,WFR)の車輪速差を算出する左右車輪速差算出手段(M3)と、
前記左右車輪速差算出手段(M3)で算出した左右の前記駆動輪(WFL,WFR)の車輪速差が第1閾値以上になったときに前記差動装置(D)の入力回転数を低減することで該差動装置(D)を保護する入力回転数低減手段(M5)とを備える差動装置の保護装置において、
前記駆動輪(WFL,WFR)および前記従動輪(WRL,WRR)の車輪速差を算出する前後車輪速差算出手段(M2)を備え、
前記入力回転数低減手段(M5)は、
前記前後車輪速差算出手段(M2)で算出した前記駆動輪(WFL,WFR)および前記従動輪(WRL,WRR)の車輪速差が第2閾値以上になったときに、前記第1閾値を引き下げることを特徴とする差動装置の保護装置。
【請求項2】
前記駆動源(E)および前記差動装置(D)間に配置された自動変速機(T)を備え、 前記入力回転数低減手段(M5)は、前記自動変速機(T)のシフトアップを制限することで前記差動装置(D)を保護することを特徴とする、請求項1に記載の差動装置の保護装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−132978(P2011−132978A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290674(P2009−290674)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】