説明

帳票生成装置および帳票生成方法およびプログラムおよび記録媒体

【課題】異なる複数のフォーム間で、煩雑なコンピュータ操作なしに、一方のフォームから読み取ったデータをもう一方のフォームに自動で貼り付けて印刷できるようにすること。
【解決手段】読み取ったフォーム画像上のマーク付けされた領域を検出してフォームマーク情報として記憶し,フォーム画像も記憶し、また、読み取ったフィールド画像上のマーク付けされた領域を検出してフィールドマーク情報として記憶しておく、そして、データ用紙からデータ画像を読み取り、読み取ったデータ画像から前記フォームマーク情報に対応する領域のデータを取得し、取得されたデータを矩形画像orOCR結果として記憶し、前記フォーム画像の前記フィールドマーク情報として記憶されたマークに対応する領域に、前記矩形画像orOCR結果として記憶されたデータを合成するように、MFP100のCPU101が制御する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ用紙からデータを読み取り、予め登録されているフォームにオーバレイ印刷する帳票生成装置および帳票生成方法およびプログラムおよび記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、指定された矩形エリア内の画像を取込む技術、あるいはその部分の画像のみを消去する技術が提案されている。
【0003】
特許文献1には、原稿のどの領域をスキャナで検出するかを、ユーザが予め一般の蛍光カラーマーカ等を用いて矩形領域で囲んでおき、該囲まれた矩形領域だけを走査する自動走査領域選択装置が提案されている。
【0004】
特許文献2には、マーカ等により囲まれた領域の画像を原稿画像から除いて、該囲まれた領域の画像を除いた原稿画像を用紙の表面に複写し、且つ、前記囲まれた領域の画像を用紙の裏面に作像する複写機が提案されている。
【特許文献1】特開2000−123181号公報
【特許文献2】特開平06−178021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来より、異なるフォームを用いて、一方のフォームから読み取ったデータを、もう一方のフォームに貼り付けて印刷したいといった要望がある。
【0006】
しかし、このような印刷を行おうとすると、従来の技術では、それぞれのフォームにおける各項目の位置情報と、フォーム間での項目の間連を、ユーザが逐次コンピュータ操作で指定していく必要があり、非常に煩雑な作業が強いられていた。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、異なる複数のフォーム間での各項目の関連付けを煩雑なコンピュータ操作なしに行うことができ、一方のフォームから読み取ったデータをもう一方のフォームに自動で貼り付けて(ユーザによる個々の貼り付け操作無しに貼り付けて)印刷する仕組みを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、フォームデータとフィールドデータとを合成する帳票生成装置において、フォーム用紙からフォーム画像を読み取り、該読み取られたフォーム画像上のマーク付けされた領域を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置を記憶する第1の記憶手段と、前記フォーム画像を記憶する第2の記憶手段と、フィールド用紙からフィールド画像を読み取り、該読み取られたフィールド画像上のマーク付けされた領域を検出する第2の検出手段と、前記第2の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置を記憶する第3の記憶手段と、前記第3の記憶手段に記憶されたマーク付けされた領域の位置に対応する領域のデータを取得する取得手段と、前記取得手段に取得されたデータを記憶する第4の記憶手段と、前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に記憶されたデータを合成する合成手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、異なる複数のフォーム間で同一の項目を同一のマーカで指定するといった簡単な準備を行うだけで、従来のような複雑なフォームの登録を必要とせず、コンピュータの知識がないユーザでも容易に、異なる複数のフォーム間で一方のフォームから読み取ったデータをもう一方のフォームに自動で貼り付けて(ユーザによる個々の貼り付け操作無しに貼り付けて)印刷することができる等の効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の一実施形態を示す帳票生成装置を適用可能な多機能周辺機器(MFP:Multi-Function Peripheral)の構成を説明するブロック図である。本実施形態では、MFP(カラーMFP)にてフォーム用紙とデータ用紙をスキャンして、当該MFP内でオーバレイ(合成処理)を行い、印刷を実施するものである。なお、パーソナルコンピュータ,スキャナ,プリンタにより本発明の帳票生成装置を構成してもよい。
【0011】
100は、本発明の帳票生成装置としてのMFPである。このMFP100において、101はCPUであり、ROM103又はハードディスク(HDD)105に格納されたプログラムをRAM102上等で実行して、バス114を介して接続される各部の動作を制御することにより、MFP100全体を統括制御する。
【0012】
104はハードディスクインタフェース(HDD I/F)であり、HDD105とのアクセスを制御する。
【0013】
106はスキャン部であり、原稿の画像を読み取り、原稿画像に応じた画像データを出力する。107はプリンタ部であり、画像処理部108からの画像データに応じた画像を記録材上に記録する。
【0014】
画像処理部108は、画像データの合成等の画像処理を実行する(フォームデータに文字データを合成する)。109はOCR処理部であり、画像データから文字情報を認識する。113は文字サイズ変更処理部であり、画像処理部108によりフォームデータに合成される文字データの文字サイズを変更処理する。
【0015】
110はネットワークインタフェース(LAN I/F)で、図示しないネットワークとの通信を制御する。
【0016】
111はI/Oであり、操作部112からの入力、操作部112へ出力を制御する。操作部112は、タッチパネルディスプレイ(操作パネル)とハードキーを備え、本MFP100への動作指示や動作設定等を行うためのものである。
【0017】
以下、図2〜図4を参照して、本発明の帳票生成装置における帳票生成処理の概要について説明する。
【0018】
<事前準備>
フォーム用の紙文書に、アンダーライン・マーカ(蛍光ペン等の(半透明な)インク)等の印を付けすることにより(蛍光ペン等の(半透明な)インクを塗布することにより)、差し替える部分を指定する(例えば、図2Aの201a〜201e)。
【0019】
データ用の紙文書に、アンダーライン・マーカ等の印を付け、データ部分を指定する(例えば、図3Aの301a〜301e)。
【0020】
なお、フォームとデータの関連付けは、アンダーライン・マーカ等の印によって関連付けられるものとする。また、矩形領域内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字、あるいはマーク等にても関連付けられるものとする。
【0021】
<実現方法>
<オペレーション(フォームの登録)>
図2Aは、本発明の帳票生成装置におけるフォーム登録処理を説明する模式図である。
【0022】
図2Aにおいて、210は本実施形態の操作パネルであり、MFP100の操作部112に設けられたものである。この操作パネル210には、「フォームの登録」ボタン211,「フィールドの登録」ボタン212,「オーバレイの実施」ボタン213,「キャンセル」ボタン214が表示されている。
【0023】
ユーザは、MFP100のスキャン部106の原稿台(不図示)にフォーム用の紙文書(フォーム用紙200)をセットし、操作パネル210より「フォームの登録」ボタン211を選択(タッチ)する。
【0024】
これにより、MFP100は、スキャン部106の原稿台にセットされたフォーム用の紙文書(フォーム用紙200)をスキャンする。そして、MFP100は、スキャン部106から出力されるフォーム画像データをRAM102内に保存する。
【0025】
次に、MFP100は、上記保存されたフォーム画像データよりマーク位置(矩形領域)を認識する(例えば、201a〜201e)。また、MFP100は、矩形内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字、マーク(例えば、201a内の星印1)も検出する。
【0026】
そして、このマーク検出後、MFP100は、OCR処理部109を有する場合は、検出した矩形領域内のOCR認識(文字、フォントタイプ、フォントサイズの認識)を実行する。そして、項番号を発番し(1,2,3,・・・の順に発番)、該項番号,上記マーク検出及びOCR認識結果をフォームマーク情報202(図2B)としてMFP100のHDD105内に保存する。
【0027】
図2Bは、本実施形態のフォームマーク情報を説明する模式図である。
【0028】
図2B(a)に示すように、保存対象となる情報は、項目番号,矩形位置情報(左上X座標,左上Y座標,矩形縦サイズ,矩形横サイズ)、色情報(R・G・B)、線種情報(ドットパターン)、フォント情報(フォントタイプ、フォントサイズ、文字色(R・G・B))、紐付け情報等である。なお、フォームマーク情報の一例を図2B(b)に示す。
【0029】
以下、フォーム登録処理の説明に戻る。
【0030】
次に、MFP100は、RAM102内に保持されていたフォーム画像データの矩形領域内から、上記検出したマーク(アンダーライン・マーカ等同一の色で記述されている文字、あるいはマーク)を消去する。
【0031】
そして、MFP100は、上記処理をフォーム画像データ内の全てのマークに対して行い、全てのマークに対して処理が終了すると、フォーム画像データをHDD105に保存する。
【0032】
図2Cは、本実施形態のフォーム画像の保存イメージを説明する模式図である。
【0033】
図2Cに示すように、フォーム画像データ(フォーム用紙200に対応)からマークを消去した画像データがフォーム画像203として保存される。そして、フォーム登録処理を終了する。
【0034】
<オペレーション(フィールドの登録)>
図3Aは、本発明の帳票生成装置におけるフィールド登録処理を説明する模式図である。
【0035】
ユーザは、MFP100のスキャン部106の原稿台(不図示)にフィールド用の紙文書(フィールド用紙300a,300b)をセットし、操作パネル210より「フィールドの登録」ボタン212を選択(タッチ)する。
【0036】
これにより、MFP100は、スキャン部106の原稿台にセットされたフィールド用紙(300a,300b等)を1枚スキャンする。そして、MFP100は、スキャン部106から出力されるフィールド画像データをRAM102内に保存する。なお、ここでMFP100は、フィールド用紙番号を発番しRAM102内に保存する。なお、フィールド用紙番号は1,2,3,・・・の順に発番する。
【0037】
次に、MFP100は、上記保存されたフィールド画像データよりマーク位置(矩形領域)を認識する(例えば、フィールド用紙300aの場合301a〜301c、フィールド用紙300bの場合301d〜301e)。また、MFP100は、矩形内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字、マーク(例えば、301a内の星印1)も検出する。以下、これらの認識情報をフィールドマークと呼ぶ。
【0038】
次に、MFP100は、HDD105に保存されたフォームマーク情報202を取得し、上記認識したフィールドマークの色情報,線種情報が一致するものを検出する。そして、一致するものがあった場合は、MFP100は、該一致したフィールドマークをフィールドマーク情報302(図3B)としてMFP100のHDD105内に保存する。
【0039】
図3Bは、本実施形態のフィールドマーク情報を説明する模式図である。
【0040】
図3B(a)に示すように、保存対象となる情報は、発番されたフィールド用紙番号,一致したフォームマーク情報(図2B)の項目番号,検出された矩形位置情報(左上X座標,左上Y座標,矩形縦サイズ,矩形横サイズ)、色情報(R・G・B)、線種情報(ドットパターン)、紐付け情報等である。なお、フィールドマーク情報の一例を図3B(b)に示す。
【0041】
以下、フィールド登録処理の説明に戻る。
【0042】
そして、MFP100は、上記処理をフォーム画像データ内の全てのマークに対して行い、全てのマークに対して処理が終了すると、次のフィールド用紙に対する処理を行う。そして、全てのフィールド用紙に対する処理が終了すると、フィールド登録処理を終了する。
【0043】
<オペレーション(オーバレイの実施)>
図4Aは、本発明の帳票生成装置におけるオーバレイの実施処理を説明する模式図である。
【0044】
オーバレイの実施は、データ読取処理,オーバレイ処理,印刷処理の順に実行される。
【0045】
まず、データ読取処理について説明する。
【0046】
ユーザは、MFP100のスキャン部106の原稿台(不図示)にデータの紙文書(データ用紙400)をセットし、操作パネル210より「オーバレイの実施」ボタン213を選択(タッチ)する。
【0047】
これにより、MFP100は、スキャン部106の原稿台にセットされたデータ用紙400を1枚スキャンする。そして、MFP100は、スキャン部106から出力されるデータ画像をRAM102内に保存する。なお、ここでMFP100は、フィールド用紙番号を発番しRAM102内に保存する。なお、フィールド用紙番号は1,2,3,・・・の順に発番する。
【0048】
次に、MFP100は、発番したフィールド用紙番号に紐つけられたフィールドマーク情報302内のいずれかの項目に対応する位置情報を取得し、該位置情報に基づいて上記データ画像の矩形領域を切り出す。
【0049】
さらに、MFP100は、OCR処理部109を有する場合は、上記切り出した矩形領域内のOCR認識(文字)を実施する。そして、MFP100は、上記切り出しに用いた位置情報に対応する項目番号,上記OCR認識結果,切り出した矩形領域画像データを、矩形画像orOCR結果401(図4B)としてMFP100のHDD105内に保存する。
【0050】
図4Bは、本実施形態の矩形画像orOCR結果を説明する模式図である。
【0051】
図4B(a)に示すように、保存対象となる情報は、対応するフィールドマーク情報の項目番号,文字データ(OCR処理部を備える場合のみ),矩形領域画像データである。なお、矩形画像orOCR結果401の一例を図4B(b)に示す。
【0052】
以下、データ読取処理の説明に戻る。
【0053】
そして、MFP100は、フィールド用紙番号に対応する全ての項目に対して上記切り出し処理〜保存処理を行う。そして、前記フィールド用紙番号に対応する全ての項目に対して処理が終了すると、MFP100は、さらにフィールドマーク情報302内の全ての項目に読み取ったデータの紐つけが終了したか判定し、まだ終了していない場合は、次のデータ用紙に対する処理を行う。
【0054】
そして、フィールドマーク情報302内の全ての項目に対して読み取ったデータの紐つけが終了した場合には、オーバレイ処理に処理を移行させる。
【0055】
オーバレイ処理では、まず、MFP100は、保存されているフォームマーク情報202,フォーム画像203,矩形画像orOCR結果401を取得する。
【0056】
そして、MFP100がOCR処理部109を備えている場合は、MFP100は、矩形画像orOCR結果401内の各文字データを、項目番号が一致するフォームマーク情報202の矩形領域位置情報に対応する位置に、フォームマーク情報202のフォント情報(フォントタイプ,フォントサイズ,色等)にて貼り付ける。
【0057】
一方、MFP100がOCR処理部109を備えている場合は、MFP100は、矩形画像orOCR結果401内の各画像データを、項目番号が一致するフォームマーク情報202内の矩形領域位置情報に対応するフォーム画像203内の位置に貼り付ける。
【0058】
そして、貼り付けが全て終了してフォーム画像203に対して印刷処理を実行する。
【0059】
以上の読み取り処理,オーバレイ処理,印刷処理を、原稿台上のデータ用紙400が無くなるまで繰り返し実行する。
【0060】
以下、図5〜図10のフローチャートを参照して、本発明の帳票生成装置における帳票生成処理について詳細に説明する。
【0061】
図5は、本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図1に示したMFP100における帳票生成処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S501〜S511は各ステップを示す。
【0062】
まず、操作パネル210の「フォームの登録」ボタン211が押下(タッチ)されると、ステップS501において、CPU101は、原稿台にセットされたフォーム用の紙文書(フォーム用紙200)をスキャン部106によりスキャンさせ、スキャン部106から出力されるフォーム画像データをRAM102内に保存する。
【0063】
次に、ステップS502において、CPU101は、フォーム登録処理を行い、フォームマーク情報202,フォーム画像203をHDD105に保存する。なお、フォーム登録処理の詳細は後述する図6に示す。
【0064】
次に、操作パネル210の「フィールドの登録」ボタン212が押下(タッチ)されると、ステップS503において、CPU101は、原稿台にセットされたフィールド用紙300の有無を判定し、フィールド用紙300が有ると判定した場合には、ステップS504において、フィールド用紙300をスキャン部106によりスキャンさせ、スキャン部106から出力されるフィールド用紙データをRAM102内に保存する。なお、図示しないが、ここで、CPU101は、フィールド用紙番号を発番しRAM102内に保存する。なお、フィールド用紙番号は1,2,3,・・・の順に発番する。
【0065】
次に、ステップS505において、CPU101は、フィールド登録処理を行い、フィールドマーク情報302をHDD105に保存する。なお、フィールド登録処理の詳細は後述する図7に示す。
【0066】
そして、CPU101は、ステップS503に処理を戻す。
【0067】
そして、ステップS503で、原稿台上のフィールド用紙300が終了したと判定した場合には、CPU101は、操作パネル210の「オーバレイの実施」ボタン213が押下(タッチ)されるまで待機する。
【0068】
そして、操作パネル210の「オーバレイの実施」ボタン213が押下(タッチ)されると、ステップS506において、CPU101は、原稿台にセットされたデータ用紙400の有無を判定し、データ用紙400が有ると判定した場合には、ステップS507において、データ用紙400をスキャン部106によりスキャンさせ、スキャン部106から出力されるデータ画像をRAM102内に保存する。なお、図示しないが、ここで、CPU101は、フィールド用紙番号を発番しRAM102内に保存する。なお、フィールド用紙番号は1,2,3,・・・の順に発番する。
【0069】
次に、ステップS508において、CPU101は、データ読取処理を行い、フォームマーク情報内の項目と読み取り情報(矩形情報orOCR情報)とを紐付けた矩形画像orOCR結果401をHDD105に保存する。なお、データ読取処理の詳細は後述する図8に示す。
【0070】
次に、ステップS509において、CPU101は、データ読取処理でフォームマーク情報内の全項目の紐付けが終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS506に処理を戻し、次のデータ用紙のスキャン処理を行う。
【0071】
一方、ステップS509で、データ読取処理でフォームマーク情報内の全項目の紐付けが終了したと判断した場合には、ステップS510に処理を進める。
【0072】
ステップS510では、CPU101は、オーバレイ処理を実行し、オーバレイされたフォーム画像をプリンタ部107に印刷処理させ、印刷結果402を出力させる。そして、ステップS506に処理を戻し、次のデータ用紙に処理を移行させる。
【0073】
そして、ステップS506で、原稿台上のデータ用紙400が終了したと判断した場合には、CPU101は、本帳票生成処理を終了する。
【0074】
以下、図6を参照して、図5のステップS502に示したフォーム登録処理について詳細に説明する。
【0075】
図6は、本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図5のステップS502に示したフォーム登録処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S601〜S608は各ステップを示す。
【0076】
まず、ステップS601において、CPU101は、RAM102に保存されているフォーム画像データを取得し、ステップS602において、上記取得したフォーム画像データよりマーク位置検出処理を実行して、マーク位置(矩形領域)の認識を行い、矩形内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字、マークも検出する。なお、このマーク位置検出処理の詳細は後述する図10に示す。
【0077】
次に、ステップS603において、CPU101は、ステップS602で検出された全てのマークに対してS604〜S607の処理が終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS602で検出したマークのうち未処理のいずれかのマークを選択し(以下、このマークを現在のマークと呼ぶ)、ステップS604に処理を進める。
【0078】
ステップS604では、CPU101は、MFP100にOCR処理部109が設けられているか否かを判定し、OCR処理部109が設けられていると判定した場合には、ステップS605に処理を進める。
【0079】
ステップS605では、CPU101は、現在のマークに対応する矩形領域内のOCR認識(文字、フォントタイプ、フォントサイズの認識)を実行し、ステップS606において、項目番号を発番して、該項目番号とともに上記マーク検出及びOCR認識結果をフォームマーク情報202(図2B)としてHDD105内に保存する。
【0080】
一方、ステップS604で、MFP100にOCR処理部109が設けられていないと判定した場合には、CPU101は、そのままステップS606に処理を進め、項目番号を発番して、該項目番号とともに上記マーク検出結果をフォームマーク情報202(図2B)としてHDD105内に保存する。
【0081】
次に、ステップS607において、CPU101は、RAM102内に保持されていたフォーム画像データから、現在のマーク(アンダーライン・マーカ等同一の色で記述されている文字、あるいはマーク)に対応する矩形領域を消去する(図2C参照)。そして、CPU101は、ステップS602に処理を戻す。
【0082】
そして、ステップS603で、ステップS602で検出された全てのマークに対してS604〜S607の処理が終了したと判定した場合には、CPU101は、ステップS608において、RAM102内に保持され、マーク領域が削除されたフォーム画像203(図2C)をHDD105に保存し、処理を終了する。
【0083】
以下、図7を参照して、図5のステップS505に示したフィールド登録処理について詳細に説明する。
【0084】
図7は、本発明における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図5のステップS503に示したフィールド登録処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S701〜S707は各ステップを示す。
【0085】
まず、ステップS701において、CPU101は、RAM102に保存されているフィールド画像データ,フィールド用紙番号を取得する。
【0086】
次に、ステップS702において、CPU101は、上記取得したフォーム画像データよりマーク位置検出処理を実行して、マーク位置(矩形領域)の認識を行い、矩形内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字、マークも検出する。なお、このマーク位置検出処理の詳細は後述する図10に示す。
【0087】
次に、ステップS703において、CPU101は、ステップS702で検出された全てのマークに対してS704〜S707の処理が終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS602で検出したマークのうち未処理のいずれかのマークを選択し(以下、このマークを現在のマークと呼ぶ)、ステップS704に処理を進める。
【0088】
ステップS704では、CPU101は、HDD105に保存されているフォームマーク情報202からフォーム情報を1つ取得する処理を行い、ステップS705に処理を進める。
【0089】
ステップS705では、CPU101は、全てのフォームマーク情報の読み込みを終了しており、ステップS704でフォームマーク情報を取得できなかった否かを判定する。
【0090】
ステップS705では、CPU101は、まだ全てのフォームマーク情報を読み込みが終了しておらず、ステップS704でフォームマーク情報を取得できたと判定した場合には、ステップS706に処理を進める。
【0091】
ステップS706では、CPU101は、ステップS704で取得したフォームマーク情報と現在のマークの色情報,線種等が一致するか否かを判定し、一致しないと判定した場合には、ステップS704に処理を戻し、次のフォームマーク情報を取得する。
【0092】
そして、ステップS706で、ステップS704で取得したフォームマーク情報と現在のマークの色情報,線種等が一致すると判断した場合には、ステップS707に処理を進める。
【0093】
ステップS707において、CPU101は、フィールド用紙番号,項目番頭とともに、現在のマークの検出結果をフィールドマーク情報302(図3B)としてHDD105内に保存する。そして、ステップS703に処理を戻す。
【0094】
また、ステップS705では、既に全てのフォームマーク情報の読み込みを終了しており、ステップS704でフォームマーク情報を取得できなかったと判定した場合、ステップS703に処理を戻す。
【0095】
そして、ステップS703で、ステップS702で検出された全てのマークに対してS704〜S707の処理が終了したと判定した場合には、CPU101は、処理を終了する。
【0096】
以下、図8を参照して、図5のステップS508に示したデータ読取処理について詳細に説明する。
【0097】
図8は、本発明における第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図5のステップS508に示したデータ読取処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S801〜S808は各ステップを示す。
【0098】
まず、ステップS801において、CPU101は、RAM102に保存されているデータ画像,フィールド用紙番号を取得し、ステップS802において、CPU101は、ステップS802で取得したフィールド用紙番号に対応するフィールドマーク情報302をHDD105から取得する。
【0099】
次に、ステップS803において、CPU101は、ステップS802で取得した全てのフィールドマーク情報に対してS804〜S808の処理が終了したか否かを判定し、まだ終了していないと判定した場合には、ステップS802で取得したフィールドマーク情報のうち矩形画像orOCR結果401にデータが格納されていない項目番号の最も小さいフィールドマーク情報を選択し(以下、このフィールドマーク情報を現在のフィールドマーク情報と呼ぶ)、ステップS804に処理を進める。
【0100】
ステップS804では、CPU101は、現在のフィールドマーク情報に対応する位置情報に基づいて画像データの矩形領域を切り出し、該切り出した矩形領域からマークを消去する。
【0101】
次に、ステップS805において、CPU101は、MFP100にOCR処理部109が設けられているか否かを判定し、OCR処理部109が設けられていると判定した場合には、ステップS806に処理を進める。
【0102】
ステップS806では、CPU101は、OCR処理部109を用いて、ステップS804で切り出した矩形領域内のOCR認識(文字)を実行し、ステップS807において、現在のフィールドマーク情報に対応する項目のOCR認識結果を矩形画像orOCR結果401(図4B)の文字データとしてHDD105内に保存する。そして、ステップS808に処理を進める。
【0103】
一方、ステップS805で、MFP100にOCR処理部109が設けられていないと判定した場合には、CPU101は、そのままステップS808に処理を進める。
【0104】
ステップS808では、CPU101は、ステップS804で切り出した矩形領域画像を現在のフィールドマーク情報に対応する項目のOCR認識結果を矩形画像orOCR結果401(図4B)の画像データとしてHDD105内に保存する。そして、ステップS803に処理を戻す。
【0105】
そして、ステップS803で、ステップS802で取得した全てのフィールドマーク情報に対してS804〜S808の処理が終了したと判断した場合には、CPU101は、本データ読み取り処理を終了する。
【0106】
以下、図9を参照して、図5のステップS510に示したオーバレイ処理(合成処理)について詳細に説明する。
【0107】
図9は、本発明における第5の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図5のステップS510に示したオーバレイ処理(合成処理)に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S901〜S907は各ステップを示す。
【0108】
まず、ステップS901において、CPU101は、HDD105に保存されているフォーム画像203を取得する。
【0109】
次に、ステップS902において、CPU101は、HDD105から矩形画像orOCR結果401を取得する。
【0110】
次に、ステップS903において、ステップS902で取得した全ての矩形画像orOCR結果に対してS904〜S907の処理が終了したと判定したか否かを判定し、まだ全ての矩形画像orOCR結果に対してS904〜S907の処理が終了していないと判定した場合には、CPU101は、ステップS902で検出した矩形画像orOCR結果のうち未処理のいずれかの矩形画像orOCR結果を選択し(以下、この矩形画像orOCR結果を現在の矩形画像orOCR結果と呼ぶ)、ステップS904に処理を進める。
【0111】
ステップS904では、CPU101は、HDD105からフォーム画像203を取得し、ステップS905に処理を進める。
【0112】
次に、ステップS905において、CPU101は、MFP100にOCR処理部109が設けられているか否かを判定し、OCR処理部109が設けられていると判定した場合には、ステップS906に処理を進める。
【0113】
ステップS906では、CPU101は、現在の矩形画像orOCR結果と項目番号が一致するフォームマーク情報の矩形領域位置情報に対応する矩形領域に、該フォームマーク情報のフォント情報(フォントタイプ、フォントサイズ、色等)にて、現在の矩形画像orOCR結果内の文字データを貼り付ける。なお、領域サイズが異なる場合は、CPU101は文字サイズ変更処理部113を用いて領域サイズに合わせたフォントサイズにて貼り付ける。また、CPU101は、縦横比を判断して自動的に縦書き、あるいは横書きに変更して貼り付けを行うように制御する。そして、ステップS903に処理を戻す。
【0114】
一方、ステップS905で、MFP100にOCR処理部109が設けられていないと判定した場合には、ステップS907に処理を進める。
【0115】
ステップS907では、CPU101は、現在の矩形画像orOCR結果と項目番号が一致するフォームマーク情報の矩形領域位置情報に対応する矩形領域に、現在の矩形画像orOCR結果内の画像データを貼り付ける。なお、領域サイズが異なる場合は、CPU101は画像データを領域サイズに合わせて拡縮して貼り付ける。そして、ステップS903に処理を戻す。
【0116】
そして、ステップS903で、ステップS902で取得した全ての矩形画像orOCR結果に対してS904〜S907の処理が終了したと判定した場合には、CPU101は、本オーバレイ処理を終了する。
【0117】
以下、図10を参照して、図6のステップS602,図7のステップS702に示したマーク検出処理について詳細に説明する。
【0118】
図10は、本発明における第6の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図6のステップS602,図7のステップS702に示したマーク検出処理に対応する。なお、このフローチャートの処理は、図1に示したCPU101がROM103又はHDD105に格納されるプログラムをRAM102上で実行することにより実現される。また、図中、S1001〜S1005は各ステップを示す。
【0119】
まず、ステップS1001において、CPU101は、対象となる画像データより色を持つ画素を検出する(特徴抽出(色))。
【0120】
次に、ステップS1002において、CPU101は、ステップS1001で抽出した色を持つ画素より線を抽出し、抽出した線から線種(ドットパターン)を特定する(特徴抽出(線種))。
【0121】
次に、ステップS1003において、CPU101は、ステップS1002で抽出した線・線種より形の判断を行う(特徴抽出(形))。例えば、同一の色・線種の線分が4点で重なり、且つ、交わった線分が長方形をなす場合は「長方形」と判断する。また、同一の色・線種の線分が重なっていない場合は「アンダーライン」と判断する。
【0122】
次に、ステップS1004において、CPU101は、ステップS1003の特徴抽出(形)で長方形と判断されたか否かを判定し、長方形と判断されたと判定した場合には、ステップS1005に処理を進める。
【0123】
ステップS1005では、CPU101は、ステップS1003で長方形と判断した各線分の接線が繋がっていない場合、各線分を延長し交差するように補正する(長方形の補正を行う)。そして、本マーク検出処理を終了する。
【0124】
一方、ステップS1004で、ステップS1003の特徴抽出(形)で長方形と判断されなかったと判定した場合には、CPU101は、このまま本マーク検出処理を終了させる。
【0125】
なお、図10には示していないが、同時に矩形内にアンダーライン・マーカ等と同一の色で記述されている文字・マーカの検出については、CPU101が、上記と同様に特徴抽出(色、形等)を実施した後、統計的アプローチにて対象となる識別マークの特徴分布より文字・マークを特定するものとする。
【0126】
また、文字・マークについては、統計的アプローチを実施することから、予め特定しておくものとする。なお、上述の統計的アプローチとは、事前にシステムにて使用する文字・マークを色,線種,角の数,線分の数等の情報を登録しておくことによって文字・マークを特定していく方法を示す。
【0127】
以上示したように、異なる複数のフォーム間で同一の項目を同一のマーカで指定するといった簡単な準備を行うだけで、異なる複数のフォーム間での各項目の関連付けを可能とし、一方のフォームから読み取ったデータをもう一方のフォームに自動で貼り付けて(ユーザによる個々の貼り付け操作無しに貼り付けて)印刷することができる。
【0128】
従って、従来のような複雑なフォームの登録を必要とせず、コンピュータの知識がないユーザでも容易に使用することが可能となる。
【0129】
例えば、本発明を年賀状印刷に用いる場合、ユーザは、年賀状の宛先の郵便番号,住所,氏名の矩形をマーカ等にて指定してフォームの登録を行い、また、昨年受け取った年賀状の送り主の郵便番号,住所,氏名の矩形をマーカ等にて指定してフィールドの登録を行い、続いてオーバレイの実施を指示するだけで、年賀状印刷アプリケーション等を所有していなくても、年賀状の印刷を容易に行うことができる。
【0130】
また、証券あるいはギフト用申込票等においても上記と同様な方法にて申込票から個伝票、あるいは個伝票から次期申込票等が簡単に作成することができる。
【0131】
〔他の実施形態1〕
フォーム用紙200に図11に示すような演算を定義したマークを記載することにより、CPU101が定義された演算を行って該演算結果をフィールド画像に貼り付けるように構成してもよい。
【0132】
図11は、フォーム用紙200上に記載可能な演算結果を貼り付ける矩形領域を定義するマークの一例を示した模式図である。
【0133】
図11において、1101は、((「マーク1111の項目の値」+「マーク1112の項目の値」―「マーク1113の項目の値」)×「マーク1114の項目の値」)の演算結果を貼り付ける矩形領域を定義したマークである。
【0134】
また、1102は、(「マーク1111の項目の値」÷「マーク1112の項目の値」)の演算結果を貼り付ける矩形領域を定義したマークである。
【0135】
さらに、1103は、((「マーク1111の項目の値」+「マーク1112の項目の値」)×1.05)の演算結果を貼り付ける矩形領域を定義したマークである。
【0136】
また、1104は、(全ての「マーク1111の項目の値」の合計)の演算結果を貼り付ける矩形領域を定義したマークである。なお、この場合、フィールド用紙300内にマーク1111が複数指定されているものとする。
【0137】
さらに、1105は、(全ての「マーク1112の項目の値」の乗算)の演算結果を貼り付ける矩形領域を定義したマークである。なお、この場合、フィールド用紙300内にマーク1112が複数指定されているものとする。
【0138】
なお、このような演算を定義したマークは、例えば「math」等をマークの右角に記載する等として他のマークと区別可能なものとする。
【0139】
そして、CPU101は、フォームの登録の際に、項目番号,矩形位置情報,色情報,フォント情報,紐付け情報とともに、このように定義された演算式を、フォームマーク情報202に、登録するものとする。例えば、1101の場合、演算式として「(項目1+項目2―項目3)×項目4」等を登録するものとする。
【0140】
なお、図11で示した演算の定義は一例であり、あらゆる数式の演算結果の貼り付けを定義可能である。
【0141】
以上のように、フォーム用紙に演算を定義したマークを記載するだけで、単に、あるフォームから読み取ったデータを他のフォームに貼り付けるだけでなく、あるフォームから読み取ったデータの演算結果を他のフォームに貼り付けて印刷することが容易にできるようになる。
【0142】
また、1106は、「マーク1111の項目の値」,「マーク1112の項目の値」,「マーク1113の項目の値」,「マーク1114の項目の値」を用いて作成した円グラフを貼り付ける矩形領域を定義したマークである。このように、グラフ名とそのグラフに用いるデータを定義したマークをフォーム用紙200上に記載することにより、CPU101が定義されたグラフを作成してフィールド画像に貼り付けるように構成してもよい。
【0143】
なお、このようなグラフを定義したマークは、例えば「graph」等をマークの右角に記載する等として他のマークと区別可能なものとする。
【0144】
このように、フォーム用紙にグラフを定義したマークを記載するだけで、あるフォームから読み取ったデータを用いたグラフを作成して他のフォームに貼り付けて印刷することが容易にできるようになる。
【0145】
〔他の実施形態2〕
「フィールドの登録」の際に、フィールド用紙を1枚毎スキャンする毎に、ユーザに、そのフィールド用紙の枚数(例えば、「1」,「2」,「可変量」等)を指定させてフィールドの登録を行わせるように構成してもよい。
【0146】
例えば、まず図3Aに示したフィールド用紙300aを「1」枚と指定し、続いてフィールド用紙300bを「可変量」と指定してフィールドの登録を行ったとする。これにより、フィールドマーク情報302に、項目番号,矩形位置情報,色情報,線種情報,紐付け情報とともに、上記用紙枚数が登録される。
【0147】
そして、上記の場合、1枚のフィールド用紙300aに対応するデータ用紙,複数枚のフィールド用紙300bを一組のデータ用紙とし、これを複数組、MFPにセットして、オーバレイの実施を指示することにより、上記一組のデータ用紙から読み取ったデータをフォーム画像に貼り付けて印刷することが可能となる。
【0148】
なお、上述のようにフィールド用紙の枚数に「可変量」が指定された場合、CPU101は、各フィールド用紙の特徴(例えば、(X1,Y1)の位置に画像「注文書」が有る等)を登録しておくものとする。そして、データ用紙の読み取りを行った際に、そのデータ用紙がどのフィールド用紙に対応しているかを、マッチング等の方法により判断して、読み取り処理を行うものとする。
【0149】
なお、上記各図で示した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
【0150】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0151】
以下、図12に示すメモリマップを参照して本発明に係る帳票生成装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0152】
図12は、本発明に係る本発明に係る帳票生成装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【0153】
なお、特に図示しないが、記録媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0154】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0155】
本実施形態における図5,図6,図7,図8,図9,図10に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記録媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記録媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0156】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0157】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0158】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,DVD−ROM,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM,シリコンディスク等を用いることができる。
【0159】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0160】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0161】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0162】
さらに、本発明を達成するためのソフトウェアによって表されるプログラムをネットワーク上のサーバ,データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0163】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0164】
以上示したように、異なる複数のフォーム間で、煩雑なコンピュータ操作なしに、一方のフォームから読み取ったデータをもう一方のフォームに自動で貼り付けて印刷できるようにする仕組を提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0165】
年賀状の印刷等に利用可能である。まず、ユーザは、年賀状の宛先の郵便番号,住所,氏名の矩形をマーカ等にて指定してフォームの登録を指示する。次に、ユーザは、昨年受け取った年賀状の送り主の郵便番号,住所,氏名の矩形をマーカ等にて指定してフィールドの登録を指示する。最後に、ユーザは、オーバレイの実施を指示する。これにより、年賀状印刷アプリケーション等を所有していなくても、昨年の年賀状から今年の年賀状の印刷を容易に行うことができる。
【0166】
また、証券あるいはギフト用申込票等においても上記と同様な方法にて申込票から個伝票、あるいは個伝票から次期申込票等が簡単に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0167】
【図1】本発明の一実施形態を示す帳票生成装置を適用可能な多機能周辺機器(MFP:Multi-Function Peripheral)の構成を説明するブロック図である。
【図2A】本発明の帳票生成装置におけるフォーム登録処理を説明する模式図である。
【図2B】本実施形態のフォームマーク情報を説明する模式図である。
【図2C】本実施形態のフォーム画像の保存イメージを説明する模式図である。
【図3A】本発明の帳票生成装置におけるフィールド登録処理を説明する模式図である。
【図3B】本実施形態のフィールドマーク情報を説明する模式図である。
【図4A】本発明の帳票生成装置におけるオーバレイの実施処理を説明する模式図である。
【図4B】本実施形態の矩形画像orOCR結果を説明する模式図である。
【図5】本発明における第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明における第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】本発明における第3の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明における第4の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図9】本発明における第5の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明における第6の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図11】フォーム用紙200上に記載可能な演算結果を貼り付ける矩形領域を定義するマークの一例を示した模式図である。
【図12】本発明に係る本発明に係る帳票生成装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記録媒体(記憶媒体)のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0168】
100 MFP
101 CPU
102 RAM
103 ROM
105 HDD
106 スキャン部
107 プリンタ部
108 画像処理部
109 OCR処理部
112 操作部
113 文字サイズ変更処理部
200 フォーム用紙
202 フォームマーク情報
203 フォーム画像
210 操作パネル
300 フィールド用紙
302 フィールドマーク情報
400 データ用紙
401 矩形画像orOCR結果
402 印刷結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォームデータとフィールドデータとを合成する帳票生成装置において、
フォーム用紙からフォーム画像を読み取り、該読み取られたフォーム画像上のマーク付けされた領域を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置を記憶する第1の記憶手段と、
前記フォーム画像を記憶する第2の記憶手段と、
フィールド用紙からフィールド画像を読み取り、該読み取られたフィールド画像上のマーク付けされた領域を検出する第2の検出手段と、
前記第2の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置を記憶する第3の記憶手段と、
前記第3の記憶手段に記憶されたマーク付けされた領域の位置に対応する領域のデータを取得する取得手段と、
前記取得手段に取得されたデータを記憶する第4の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に記憶されたデータを合成する合成手段と、
を有することを特徴とする帳票生成装置。
【請求項2】
前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段は、同一の特徴を有するマークによりマーク付けされた領域を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載の帳票生成装置。
【請求項3】
前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段は、前記マーク付けされた領域を、マークの色,線種を含む特徴で識別して検出する、ことを特徴とする請求項2に記載の帳票生成装置。
【請求項4】
前記第1の検出手段及び前記第2の検出手段により検出されるマークは、マーカ線により特徴付けられたマークである、ことを特徴とする請求項3に記載の帳票生成装置。
【請求項5】
前記第2の記憶手段は、前記フォーム用紙から読み取られたフォーム画像から前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域を削除した画像データをフォーム画像として記憶する、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の帳票生成装置。
【請求項6】
前記第1の記憶手段は、前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置とサイズを記憶するものであり、
前記合成手段は、前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に記憶されたデータを、前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域のサイズに合わせて拡大又は縮小して合成する、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の帳票生成装置。
【請求項7】
前記取得手段に取得されたデータの文字認識を行う文字認識手段を設け、
前記第4の記憶手段は、前記取得手段に取得されたデータと、前記文字認識手段による文字認識結果とを記憶するものであり、
前記合成手段は、前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に記憶された文字認識結果を合成する、ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の帳票生成装置。
【請求項8】
前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域に存在する文字のフォント情報を認識するフォント情報認識手段を設け、
前記第1の記憶手段は、前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置と、前記フォント情報認識手段によるフォント情報認識結果とを記憶するものであり、
前記合成手段は、前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第1の記憶手段に記憶されたフォント情報に対応するフォントで、前記第4の記憶手段に記憶された文字認識結果を合成する、ことを特徴とする請求項7に記載の帳票生成装置。
【請求項9】
前記第1の記憶手段は、前記第1の検出手段により検出されたマーク付けされた領域の位置とサイズを記憶するものであり、
前記合成手段は、前記文字認識手段により認識された文字認識結果を、前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域のサイズに合わせてフォントサイズを拡大又は縮小する、ことを特徴とする請求項7乃至8記載の帳票生成装置。
【請求項10】
前記第1の検出手段により検出されるマークは、前記第2の検出手段により検出されるマークと同一の特徴を有するマークを用いた演算式を定義可能なものであり、
前記第1の検出手段により検出されたマークに演算が定義されている場合には、前記第1の記憶手段は、該マーク付けされた領域の位置と、前記定義された演算式とを記憶するものであり、
前記合成手段は、前記第2の記憶手段に記憶されるフォーム画像の前記第1の記憶手段に記憶されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に記憶された文字認識結果の前記第1の記憶手段に記憶されたマークにより定義された演算式による演算結果を合成する、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれかに記載の帳票生成装置。
【請求項11】
前記取得手段は、データが記載されたデータ画像の前記第3の記憶手段に記憶された領域のデータを取得することを特徴とする請求項1乃至10に記載の帳票生成装置。
【請求項12】
フォームデータとフィールドデータとをオーバレイする帳票生成方法において、
フォーム用紙からフォーム画像を読み取り、該読み取られたフォーム画像上のマーク付けされた領域を検出する第1の検出ステップと、
前記第1の検出ステップにより検出されたマーク付けされた領域の位置を第1の記憶手段に登録させ、前記フォーム画像を第2の記憶手段に登録させる第1の登録ステップと、
フィールド用紙からフィールド画像を読み取り、該読み取られたフィールド画像上のマーク付けされた領域を検出する第2の検出ステップと、
前記第2の検出ステップにより検出されたマーク付けされた領域の位置を第3の記憶手段に登録させる第2の登録ステップと、
前記第3の記憶手段に登録されたマーク付けされた領域の位置に対応する領域のデータを取得する取得ステップと、
前記取得ステップに取得されたデータを第4の記憶手段を登録する第3の登録ステップと、
前記第2の記憶手段に登録されたフォーム画像の前記第1の記憶手段に登録されたマークに対応する領域の位置に対応する領域に、前記第4の記憶手段に登録されたデータを合成する合成ステップと、
を有することを特徴とする帳票生成方法。
【請求項13】
請求項1乃至11に記載された帳票生成装置をコンピュータに実現させるためのプログラム、又は、請求項12に記載された帳票生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項1乃至11に記載された帳票生成装置をコンピュータに実現させるためのプログラム、又は、請求項12に記載された帳票生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムをコンピュータが読み取り可能に記憶した記録媒体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−131381(P2008−131381A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−314605(P2006−314605)
【出願日】平成18年11月21日(2006.11.21)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】