説明

微小回折監視照明装置

能動的な赤外線監視照明装置は、発光ダイオード(LED)列に被せられた、統計学的に一方向性を有する微小回折材料を利用して、LEDからの光を目標物の画像上に屈折させる。同装置は、エネルギー分布プロファイルを、現在の広角目標物と広角カメラ監視システムのアスペクト比に一致する距離まで送り届ける。屈折光の分布は楕円形である。この分布は、LED列内のLEDの様々な個数、明度、及び角度に関連して異なる回折材料を使用することによって変化させることができる。この照明様式を用いると、照明装置の有効範囲が大幅に拡大する。赤外線(IR)放射を垂直方向に10度の窓に制限することによって、広大な地上レベルの光景に対しより多くの有効電力を提供できるようになり、IR照明を監視撮影に更に有効に活用することができ、特に、多車線での車両ナンバープレートの捕捉が可能になる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微光映像監視用の赤外線照明の分野、及び屈折器技術の応用、特に微小回折工学に基づく材料に関する。本発明は、更に、複数の車線の車両ナンバープレートの読み取りの様な広角映像監視に関する。
【背景技術】
【0002】
照明の逆二乗則により、目標面積に注ぐ光の強さは、距離の二乗に比例して低下する。一般的な監視光景を見るのにカメラとレンズの装置を使用すると、画像の一定の割合部分に前景が含まれ、一定量で背景が含まれる。目標面積の前景を照らすのに必要な又は最適な光の量は、一般に、目標面積の背景を照らすのに必要な光の量よりずっと少ない。更に、監視の目標面積は、殆どの目標面積が人や車両が往き交う水平な地上面積に基づいているため、通常は、垂直方向よりも水平方向への広がりが大きい。
【0003】
殆どの照明システムは、円形に発散するビームを発生させ、その様なビームをカメラと共に使用する場合、ビームのピークが最遠目標点を指すようにするためのインストーラーが必要になる。目標距離が固定されている場合は、垂直方向には最適のビームプロファイルがある。同じ距離で更に視野を広げて眺めようと、円形照明を合わせていくと、照明装置は、垂直方向の最適位置から更に遠ざかり、より多くの光が無駄になってしまう。更に、光源のピークが目標のラインより上側を指すため、光の大部分は目標面積より上側に行ってしまい利用されなくなる。
【0004】
微光写真撮影又は映像撮影に赤外線照明を使用したシステムは数多くある。写真又は映像照明にLEDを使用したシステムも数多くある。これらのシステムの中には、照明を拡散又は集束するために屈折又は反射要素を利用しているものもある。
【0005】
照度を高めるためにLEDを屈折又は反射要素と併用した照明装置は多岐に亘り、目標物上の照明の分布を変えるために、及び/又は光を節約することによって照明の効率を高めるために、LEDからの光の経路を定める多種多様な屈折器を含んでいる。
【0006】
光にマイクロプリズム又は同様の構造物を嵌め込んで、光を屈折させて目標物に当てるようにした装置も数多くある。これらの装置の中には、投光器又は同様のシステムに、或いは逆光照明用のメディア効果システムに使用されているものもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明までは幾つかの必要性が組合わさって、広角夜間監視映像撮影、特に、数台の車両のヘッドライトが監視カメラに向けられている時の車両ナンバープレートの捕捉と読み取りについては、微光照明装置の技術に制限を課してきた。エネルギーを節約するには、監視照明をパルス状にする必要がある。移動目標物に当たった後カメラに戻るパルス状の照明に、監視カメラを同期させる必要がある。複数の車両が複数の車線に亘って走行している場合、又は複数の車線の車両が目標物になっている場合は、広い面積を照らす必要がある。多車線の高速道路の様な広大な広角光景の中から高速で移動している極めて小さいナンバープレートを捕捉するためには、広角高画素密度カメラに整合する広角有効照明が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、微小回折材料を、赤外線LED列の様な発光マニホールドの前方に設置して、目標面積上の照明の形状を微光条件下の広角監視に合わせて変える監視照明装置システムを提供している。作り出される照明野は、楕円ガウス形状を有している。照明装置は、照明装置によって作り出される光パターンに整合するアスペクト比感度を有する広角監視カメラと共に使用するように設計されている。この画期的な組み合わせは、最適な垂直方向のプロファイルから大きく外れること無く幅広の照明パターンを得られることから、監視及び夜間の映像及び写真撮影用の背景照明の品質を飛躍的に向上させる突破口となっている。
【0009】
本発明は、多車線交通の広角視野の様な広域写真及び映像撮影範囲を得るために感度を上げることのできる非対称照明パターンを作り出す能力、より効率的な背景照明のためのコセカント二乗分布に基づく照明の垂直方向の広がりの最適化、普通は新しい角度構成に合わせて使用されることになるLEDの個数の削減、及び目には見えない光害を含めた光害の減少、という成果をもたらす。
【0010】
本発明は、多車線道路の監視が広角アスペクトを有するメガピクセルカメラを巨大ワイドモニターと組み合わせて行われる、インテリジェント安全交通システムに有用である。本発明の監視照明装置システムでは、提供される光は、視野の最上部及び最下部の光が不要な場所ではより少なくなり、広がりのある中央領域ではより多くなる。監視照明装置システムでは、従って、電力が節約される。それにより、照明装置システムの光源の利用可能な電力及び熱放散特性を、広角の水平方向の問題面積を効果的に照らすために活用することができる。その結果、光は微小回折材料によって目標の各小区分に効率的に集束されるため、光景内のより小さい目標の各小区分の超高品質画像捕捉を実現するのに必要な光は全体としてより少なくなる。
【0011】
本発明は、「一方向性」、即ち、統計学的に、第1出力面の方がもう一つの出力面よりも光の指向性が強い、例えば、水平方向の出力面の方が垂直方向の出力面よりも光の指向性が強い、微小回折材料が、700から1000ナノメートルの赤外線範囲内の、約850ナノメートルの波長を有する光を放射する発光ダイオード(LED)の平坦なアレイの様な、複数の光源を備えている発光マニホールドの前方に取り付けられた、監視照明装置システムを提供している。特に効率的な実施形態では、システムは、発光マニホールドの前方に取り付けられた一方向微小回折材料により投射される光のパターンに実質的に整合するアスペクト比感度を持つ監視カメラを有している。
【0012】
本発明は、水平方向の材料のセットと垂直方向の材料のセットを組み合わせて、レンズ形状のより小さなサブセットから異なる非対称の組み合わせを作り出す、微小回折材料の重層構造を採用することができ、組み合わせの中には、最大回折角度を拡大することができるものもある。
【0013】
更に、本発明は、照明装置の中心線より上側に下側とは異なる微小回折材料を使用し、非対称な垂直方向ビームプロファイルを提供することで、更に効率的に光を利用し、結果的に照明距離が伸びるようにしている。
【0014】
本発明は、従って、先行技術の照明装置よりも有効距離が格段に伸び、例えば、60度の光分散角度を有するLEDを備えた光源では、微小回折前は54メートルにあったのに対し110メートルに伸びている。照明の前景/背景比は、本発明では遙かに均一になり、このことは、カメラは露光を前景に合わせようとする必要がないため、一段と良好な画像を得るのに役立ち、即ち、光を目標の光景に対しより上手く利用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】照明装置の或る区分を上から下に見た図であり、発光マニホールドを出た光線が一方向微小回折材料を通過して水平方向に回折されていく様子を示している。
【図1B】照明装置の同区分の側面図であり、発光マニホールドを出た光線が一方向微小回折材料を通過するが垂直方向には殆ど回折していない様子を示している。
【図2A】一方向微小回折材料の水平方向断面図である。
【図2B】一方向微小回折材料の垂直方向断面図である。
【図3】微小回折材料の構造を高倍率で示している。
【図4】矩形LEDアレイの斜視図であり、吸熱器と定電流電源装置を示している。
【図5】矩形LEDアレイに被せられた一方向微小回折材料の斜視図である。
【図6】従来型の赤外線照明装置に照らされた目標物画像の図である。円形のビームパターンが広がって非対称の目標物の範囲を取り込むにつれ、その電力密度がどのように小さくなっていくかを説明している。
【図7】一方向微小回折材料の矩形のLEDアレイ照明装置に照らされた目標物画像の図である。楕円形又は非対称のビームパターンを使うと、実際に無駄になる光が無くなることを示している。
【図8】照明装置の中心線より上側に下側とは異なる材料を使って、非対称の垂直方向ビームプロファイルが得られるようにした、本発明の別の実施形態を示している。
【図9A】照明装置が放射する光の分布関数を、光の量と水平方向発散角度についてプロットしたものである。関数の半値全幅(FWHM)が示されている。
【図9B】照明装置が放射する光の分布関数を、光の量と垂直方向発散角度についてプロットしたものである。関数の半値全幅(FWHM)が示されている。
【図10A】円形ビームを用いた従来型の照明装置に照らされた車両とそのナンバープレートを示している。
【図10B】微小回折発光マニホールド照明装置を使って、同様の面積を照明-ビームで照らした場合の2台の車両とそれらのナンバープレートを示している。
【図11A】微小回折発光マニホールド照明装置に照らされた4車線道路の光景と、広角CCTVカメラにより捕捉され広角モニターに表示された同じ光景を示している。
【図11B】微小回折発光マニホールド照明装置に照らされ、4台のCCTV映像カメラよって一度に2車線捕捉された、4車線道路の光景を示している。合成された画像が広角モニターに表示されている。
【図12A】照明装置の或る区分を上から下に見た図であり、発光マニホールドを出た光線が球面レンズを通過して細くなった後、一方向微小回折材料を通過して水平方向に回折されていく様子を示している。
【図12B】照明装置の同区分の側面図であり、発光マニホールドを出た光線が球面レンズを通過して細くなった後、一方向微小回折材料を通過するが、垂直方向には殆ど回折されていない様子を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1Aは発光マニホールド11を上から下に見た図であり、発光マニホールド11は、12と13の様な多数の近点光源を含んでおり、17の様な光線を一方向微小回折材料14を通して送り出し、一方向微小回折材料14は、光線を点18で水平方向に発散させるので、出て行く光線15と16は、より大きな角度で照明装置から外に進んで行く。
【0017】
図1Bは発光マニホールド1を側面から見た図であり、点光源12が一番上に示され、近点光源2と3は、図1Aの可視面より下側に在る。マニホールド1からの光は、微小回折材料4を通過するが、微小回折材料の一方向性の性質は、光を、点8で垂直方向に大きく発散させることなく通過させることができる。5と6の様な出て行く光線は、引き続きそれらの初期軌道に近い軌道を辿って行く。
【0018】
図2Aでは、光線25と26で特徴づけられているLED20からの光のビームは、微小回折シート22の拡大水平断面上の微小回折レンズ21を通過している。光線25と26は、微小回折レンズ21上の点23と24で更に大きい入射角に回折されている。光線の新しい軌道は、それぞれ点線で表わされている元の経路と対比させて27と28で示されている。
【0019】
図2Bでは、光線34と35で特徴づけられているLED30からの光のビームは、微小回折シート32の拡大垂直断面を通過している。光線34と35の新しい軌道は、それぞれ36と37で示されているが、元の軌道とほとんど一致している。これは、微小回折シートのレンズ構造が垂直方向には極めて平坦であることによる。この倍率では、レンズを画定する曲率は認められず、点31と33に視認できる変曲は無い。
【0020】
次に図3には、微小回折材料の或る極小区画を非常に高い倍率で示しており、ナノスケールの屈折構造122、123、124、及び125が波の様に見えている。波頭が長くて相対的に平坦なので、垂直面の回折が水平面より小さくなっている。ナノスケール構造が整列しているので、微小回折シートは、統計学的に、水平面の様な1つの面では、この第1の面に垂直な面、例えば垂直面とは異なる角度で光を屈折させる傾向を呈する。
【0021】
図4では、矩形のLEDアレイ41が、照明ハウジング43のフレーム42内に取り付けられている。ハウジング43には、吸熱器45と定電流電源46が装備されている。ブラケット44で取り付けることができる。発光マニホールドの前方窓47は、短い波長の光を遮断しながら、実質的に全ての赤外線光エネルギーを通す光学フィルタ特性を有している。
【0022】
図5では、微小回折材料で構成されたシート50が、LEDアレイ51の小区分に被せられていることが示されている。52と54の様なLEDは、微小回折材料のシート50の下にややぼやけて見えている。LEDアレイ51は、LEDハウジング53に収納されている。
【0023】
図6では、円形のビームパターン71の電力密度は、ビームが広がって非対称の目標物である73(家)と72(屋根)の範囲を取り込んでいくと、小さくなっていく。総電力が、より大きな円70の面積に亘って分割されるのである。このとき、電力の多くが、目標物より上側と下側で浪費されている。
【0024】
図7では、楕円形又は非対称のビームパターン81が使用されており、ビームが屋根82と家83の様な幅広の目標物を照らしている間、円形ビーム80が楕円形ビーム81の上側と下側に伸びている面積内には、事実上無駄な光は存在していない。これは、利用可能な光の非常に効率的な使用法であり、而して、獲得できる撮像距離を伸ばすか、又は特定の用途に必要になるかもしれない多数の照明装置の個数を削減するか、又は特定の用途に必要な照明装置の寸法を縮小して必要な電力を減らすのに、利用することができる。
【0025】
図8では、照明装置の中心線91より上側に下側とは異なる材料を使用し、非対称の垂直方向ビームプロファイル93が得られるようにしている。更に効率的な光の使用法が実現されているので、結果的に、照明距離が伸びている。従来型の照明装置では、ビームプロファイルは、垂直方向軸90に沿ってもっと大きく広がった92によく似たプロファイルになるはずである。
【0026】
図9Aでは、照明装置が放射した光の分布が鐘状の曲線としてプロットされている。縦軸には光の量が、横軸の照明装置からの光の水平方向発散角度に対して示されている。関数の半値全幅(FWHM)は、−67.5から+67.5の間に示されており、照明装置からの光の有意水平方向発散角度は130度であり、曲線の頂点は照明野の中心に向かって角度がゼロになっていることを示している。
【0027】
図9Bでは、照明装置が放射した光の分布が鐘状の曲線としてプロットされている。縦軸には光の量が、横軸の照明装置からの光の垂直方向発散角度に対して示されている。関数の半値全幅(FWHM)は、6から12度の間に示されており、照明装置からの光の垂直方向発散が極めて小さいことを示している。
【0028】
図10Aでは、目標物であるナンバープレート62と反射板64と66が、従来型の赤外線ビーム60で照らされている。画像は、光の集中が不十分なために、ぼやけている。これは、従来型の照明装置では、多くの光が背景を照らすのに浪費されるために生じる問題である。
【0029】
図10Bでは、点線68で分離されている2車線が、微小回折監視照明装置のより幅の広いビーム61で照らされている。最も左の車線では、目標物のナンバープレート63と反射板65及び67は、全て、発光マニホールド微小回折照明装置によって作り出された集中楕円形照明ビーム61によって鮮明に照らし出されている。照明ビームの効率のおかげで、図10Bの照明ビームの総面積と総電力使用量は10Aのものに匹敵しているという事実にも関わらず、最も右の車線の第2の目標物であるナンバープレート69も照らし出されている。微小回折材料は、回折の主軸が水平面内にあり、水平方向の発散がLEDのアレイの角発散の2倍よりも大きい範囲にあり、垂直方向の発散が微小回折材料の影響を実質的に受けていない、楕円ガウス分布の屈折光を投射するように、形成され、配置されている。ナンバープレートの用途では、一方向微小回折材料は、カメラがその場の照明をもっと上手く利用できるようにすることによって、既存の監視照明装置及びカメラシステムと比べて同じか又はそれより少ない照明で、多数の車線をカバーすることができるようになる。
【0030】
図11Aは、発光マニホールド微小回折照明装置201が4車線道路213から成る光景211を照らしている状態を示している。道路の画像は、広角CCTVカメラ202によって捕捉され、カメラは、その画像を広角映像モニター203へ伝送し、画像はモニターに215として映し出される。照明装置から外に向かっている矢印(例えば200)は、出て行く光を表している。内に向かってカメラを指している矢印(例えば199)は、照らされている光景211から入ってくる光を表している。
【0031】
図11Bは、発光マニホールド微小回折照明装置204が4車線道路214から成る光景212を照らしている状態を示している。道路の画像は、4つの一体化された特殊化カメラ205、206、207、208によって集合的に捕捉されている。カメラ205と206は、協働して、下向きの矢印210によって表わされている、道路の最も左の2車線からの光を捕捉する。これらのカメラの一方を日中用として最適化し、他方を夜間用として最適化してもよい。代わりに、これらのカメラの1つをナンバープレート画像の捕捉用として最適化し、他方を車両の運転者又は乗客の画像を捕捉するのに最適化してもよい。カメラ207と208は、照らし出された道路214の最も右の2車線に向けられている。それらを、カメラ205及び206と同じやり方で特殊化してもよい。システムから多車線の道路に投射される広角光は、システムに向かって走行する車両のナンバープレート又は乗客の、広角メガピクセル監視カメラへの映像入力と同期するように、パルス状にすることができる。映像入力は、その後、道路を走行する車両のナンバープレート情報を読み取るために、英数字パターン認識ソフトウェアによって処理することができる。多車線道路216の画像は、対応して、広角モニター217に表示される。
【0032】
標準的な120度の円形照明パターンを有する表面実装型LEDのアレイを6度の球面レンズと組み合わせて、細いビームを作り出し、そのビームを指向的に微小回折させてもよい。図12Aは、発光マニホールド311を上から下に見た図であり、発光マニホールド311には、312と313の様な複数の近点光源が収納されており、光源が317の様な光線を321と322の様な球面レンズを通して送り出すと、光線はレンズによって323と324のように細くされる。光線は、その後、一方向微小回折材料314を通過する際に、微小回折材によって点318で水平方向に発散させられるので、出て行く光線315と316は、より大きい角度で照明装置から外に進んで行く。図12Bは、発光マニホールド331を側面から見た図であり、点光源312が一番上に示され、点光源332と333は、図12Aの可視面より下側に在る。マニホールド331からの光、例えば325は、326の様な球面レンズを通過し、同レンズによって、327と328のように細くされる。光線は、次に、微小回折材料334を通過するが、微小回折材料の一方向性の性質は、光を、点338で垂直方向に大きく発散させること無く通過させることができる。335と336の様な出ていく光線は、引き続き、327と328に示されているそれらの微小回折材料以前の軌道に近い軌道を辿って行く。
【0033】
本明細書中に説明した発明は、その精神又は本質的な特性から逸脱することなく、他の特定の形態に、及び追加的なオプション及び付属品を加えて、具現化することができる。従って、ここで開示されている実施形態は、全ての点で説明を目的としており、限定を課すものと捉えられるべきではなく、本発明の範囲は、上記の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、従って、特許請求の範囲の等価物の意味及び範囲に含まれる全ての変更は、その中に包含されるものとする。
【符号の説明】
【0034】
1 発光マニホールド
2、3 近点光源
4 微小回折材料
5、6 出て行く光線
11 発光マニホールド
12、13 光源
14 一方向微小回折材料
15、16 出て行く光線
17 光線
20 LED
21 微小回折レンズ
22 微小回折シート
25、26 光線
27、28 軌道
30 LED
32 微小回折シート
34、35 光線
36、37 軌道
41 LEDアレイ
42 フレーム
43 ハウジング
44 ブラケット
45 吸熱器
46 電源装置
47 前方窓
50 微小回折材料シート
51 LEDアレイ
52、54 LED
53 ハウジング
60 赤外線ビーム
61 楕円形ビーム
62、63 ナンバープレート
64、65、66、67 反射板
68 分離線
69 ナンバープレート
70 より大きなビーム円
71 円形ビームパターン
72 家
73 屋根
80 円形ビーム
81 楕円形又は非対称のビームパターン
82 屋根
83 家
90 垂直方向軸
91 照明装置の中心線
92、93 ビームプロファイル
122、123、124、及び125 屈折構造
199 入ってくる光
200 出ていく光
202 広角CCTVカメラ
203 広角映像モニター
204 発光マニホールド微小回折照明装置
205、206、207、208 カメラ
210 光の向き
211、212 光景
213、214 4車線道路
215 画像
216 多車線道路
217 広角モニター
311 発光マニホールド
312、313 光源
315 一方向微小回折材料
315、316、317、323、324 光線
321、322、326 球面レンズ
327、328 微小回折材料以前の軌道
331 発光マニホールド
332、333 光源
334 微小回折材料
335、336 出ていく光線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向微小回折材料が、発光マニホールドの前方に取り付けられている監視照明装置システム。
【請求項2】
前記一方向微小回折材料は、水平方向の発散が前記発光マニホールド内の光源の角発散の2倍より大きい範囲にある出力光を投射し、垂直方向の発散が前記微小回折材料による影響を実質的に受けていない出力光を投射する、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項3】
前記発光マニホールドの前方に取り付けられている前記一方向微小回折材料によって投射される光パターンに一致するアスペクト比感度を有する監視カメラを追加的に備えている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項4】
前記発光マニホールドは、平坦なアレイ状の複数のLEDを備えている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項5】
前記マニホールドは、赤外線を放射する、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項6】
前記発光マニホールド内の光源は、照明装置本体の背面に熱経路を提供している吸熱器に取り付けられている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項7】
前記微小回折材料は、接着剤によって、前記発光マニホールドの前面プレートに取り付けられている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項8】
前記発光マニホールドの前方窓は、短い波長の光を遮断しながら、実質的に全ての赤外線光エネルギーを通す光学フィルタ特性を有している、請求項4に記載の監視照明装置システム。
【請求項9】
前記微小回折材料は、楕円形ガウス分布の屈折光を目標面積に投射するように形成され、配置されている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項10】
回折の主軸は水平面内にある、請求項9に記載の監視照明装置システム。
【請求項11】
前記微小回折材料は、水平方向の発散が前記マニホールド内の光源の出力光の角発散の2倍から13倍の範囲にある出力光を投射する、請求項2に記載の監視照明装置システム。
【請求項12】
前記微小回折材料は、そのガウス分布の半値全幅水平方向発散が30から130度の範囲にある光を投射する、請求項9に記載の監視照明装置システム。
【請求項13】
前記微小回折材料は、そのガウス分布の半値全幅垂直方向発散が6から12度の範囲にある光を投射する、請求項9に記載の監視照明装置システム。
【請求項14】
前記微小回折材料は、ポリカーボネート、ポリエステル、アクリル、又はガラスの等級の成員の1つから形成されている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項15】
前記微小回折材料は水平散光器である、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項16】
前記微小回折材料は楕円形散光器である、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項17】
微小回折材料の第1層には、微小回折材料の第2層が被せられており、前記第2層は、前記第1層とは異なる回折特性を有しているので、前記第1層と前記第2層が組み合わされると、水平方向アスペクトより垂直方向アスペクトの方が非対称性が強いパターンが投射される、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項18】
異なる回折特性を有する微小回折材料の多数の挿入可能な随意的な層が、目標物照明用途の多様性を提供する、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項19】
矩形のLEDアレイを備えている、請求項4に記載の監視照明装置システム。
【請求項20】
円形のLEDアレイを備えている、請求項4に記載の監視照明装置システム。
【請求項21】
平坦な矩形のLEDアレイは、水平方向軸と垂直方向軸の比が16対14である、請求項19に記載の監視照明装置システム。
【請求項22】
平坦な矩形のLEDアレイは、700から1000ナノメートルの範囲の中心波長出力光を有している、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項23】
前記平坦なアレイに使用されているLEDの前記出力光分布角度の、前記微小回折材料による水平方向対垂直方向の角度的広がりの比は、2より大きい、請求項4に記載の監視照明装置システム。
【請求項24】
前記照明源は単一のレーザーダイオードである、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項25】
平坦なLEDアレイは、定電流電源によって駆動されている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項26】
前記システムから目標面積に投射される広角光は、前記目標面積内の目標物画像から広角メガピクセル監視カメラへの映像入力と同期するようにパルス状にされている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項27】
広角光が前記システムから道路に投射され、前記監視カメラに送られた映像入力は、前記道路を走行する車両のナンバープレート情報を読み取るために、英数字パターン認識モジュールによって処理される、請求項26に記載の監視照明装置システム。
【請求項28】
広角光が前記システムから多車線道路に投射され、前記監視カメラに送られた映像入力は、前記システムに向かって前記道路の異なる車線を走行する車両のナンバープレート情報を読み取るために、英数字パターン認識モジュールによって処理される、請求項27に記載の監視照明装置システム。
【請求項29】
前記照明装置の中心線より上側に下側とは異なる微小回折材料を使用して、非対象垂直方向ビームプロファイルと伸びた照明距離を提供している、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項30】
前記一方向微小回折材料は、統計学的に、水平面では垂直面とは異なる角度で光を屈折させる傾向を呈するナノスケール構造を備えたシートである、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項31】
複数の監視カメラを使用し、広角目標面積からの画像を受信する、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項32】
広角円形照明を用いたLEDアレイには、より細い光のビームを一方向微小回折材料に投射するレンズアレイが被せられている、請求項1に記載の監視照明装置システム。
【請求項33】
a)前記複数の光源は、照明装置本体の背面に熱経路を提供し定電流電源によって駆動されている吸熱器に取り付けられた平坦な赤外線LEDアレイであり、前記LEDアレイは、広角円形照明を有し、より細い光のビームを前記一方向微小回折材料の中へ投射するレンズアレイが被せられており、
b)前記発光マニホールドの前方窓は、短い波長の光を遮断しながら、実質的に全ての赤外線光エネルギーを通す光学フィルタ特性を有しており、
c)前記微小回折材料は、統計学的に、水平面では垂直面とは異なる角度で光を屈折させる傾向を呈するナノスケール構造を備えたシートであり、
回折の主軸が前記水平面にあり、水平方向の発散が前記LEDアレイの角発散の2倍より大きい範囲にあり、垂直方向の発散が前記微小回折材料による影響を実質的に受けていない、楕円形のガウス分布の屈折光を投射するように、配置されている、請求項2に記載の監視照明装置システム。
【請求項34】
広角光が、前記システムから多車線道路に投射され、前記システムに向かって走行する車両のナンバープレートの、広角メガピクセル監視カメラへ送られる映像入力と同期するようにパルス状にされ、前記映像入力は、前記道路を走行する車両のナンバープレート情報を読み取るために、英数字パターン認識モジュールによって処理される、請求項30に記載の監視照明装置システム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【公表番号】特表2010−504596(P2010−504596A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529474(P2009−529474)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【国際出願番号】PCT/CA2006/001570
【国際公開番号】WO2008/037049
【国際公開日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【出願人】(509084633)
【Fターム(参考)】