説明

微量アミン関連受容体に親和性を有するアミノメチル−2−イミダゾール

本発明は、式(I)で示される化合物及びその薬学的に活性な塩に関する。式(I)で示される化合物が微量アミン関連受容体(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出されている。本化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温ホメオスタシスの障害及び機能不全、睡眠及びサーカディアンリズムの障害並びに心血管障害の処置に使用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、式I:
【0002】
【化1】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、
ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−(CH−S−低級アルキル、
−(CH−O−低級アルキル、
−(CH−NHC(O)O−低級アルキル、
−(CH−アリール又は
−(CH−ヘテロアリールであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−O−(CH−アリール、
−O−(CH−ヘテロアリール、
−(CR−アリール又は
−(CR−ヘテロアリールであり;
Rは、水素、低級アルキル又はヒドロキシであり;
Arは、フェニル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル又はピリジン−3−イルであり;
nは、0、1又は2であり;nが2である場合には、二つのR基は、同一であってもそうでなくてもよく;
xは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;mが1である場合には、二つのR基は、同一であってもそうでなくてもよい]で示される化合物及びその薬学的に活性な塩に関するものであるが、以下の既知化合物:
K1=(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン(CAS 166096−14−6)、
K2=(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 166096−17−9)、
K3=(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 166096−16−8)、
K4=(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン(CAS 660405−06−1)、
K5=(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 660405−04−9)、
K6=ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン(CAS 371974−08−2)、
K7=エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン(CAS 35294−97−4)及び
K8=(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(CAS 744972−57−4)
を除くこととする。
【0003】
式Iで示される新規化合物の範囲から除外されている具体的な化合物は、例えば以下に挙げられる参考文献に記載されているか、又は公知の化合物ライブラリーに含まれている。
【0004】
本発明は、全てのラセミ混合物、対応する全ての鏡像異性体及び/又は光学異性体を含む。
【0005】
さらに、式Iで示される化合物の全ての互変異性体も本発明に包含される。
【0006】
式Iで示される化合物が、微量アミン関連受容体(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出されている。本化合物は、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温ホメオスタシスの障害及び機能不全、睡眠及びサーカディアンリズムの障害並びに心血管障害の処置に使用できる。
【0007】
旧知の生体アミン(セロトニン、ノルエピネフリン、エピネフリン、ドーパミン、ヒスタミン)は、中枢及び末梢神経系において神経伝達物質としての重要な役割を果たす[1]。それらの合成及び貯蔵は、それらの分解及び放出後の再取り込みと同様に、厳密に制御されている。生体アミンのレベルの不均衡が、多くの病理学的な条件下において、脳機能の変化の要因であることが知られている[2〜5]。いわゆる微量アミン(TA)と呼ばれる第二の種類の内在性アミン化合物は、構造、代謝及び細胞内局在に関して旧知の生体アミンと著しく重複する。TAは、p−チラミン、β−フェニルエチルアミン、トリプタミン及びオクトパミンを含み、それらは旧知の生体アミンより一般的に低いレベルで哺乳類の神経系に存在する[6]。
【0008】
それらの調節異常は、統合失調症及びうつ病のようなあらゆる精神疾患と[7]、ならびに注意欠陥多動性障害、偏頭痛、パーキンソン病、物質乱用及び摂食障害のような他の状態[8、9]と関連づけられてきた。
【0009】
長い間、TAに特異的な受容体は、ヒト及び他の哺乳類のCNSにおける解剖学的に分離した高親和性TA結合部位に基づいてのみ仮説が立てられていた[10、11]。このため、TAの薬理学的効果は、旧知の生体アミンの周知の機構、つまりそれらの放出を促すこと、それらの再取り込みを阻害すること又はそれらの受容体システムと「交差反応する」ことのずれかにより媒介されると考えられてきた[9、12、13]。この見解は、微量アミン関連受容体(TAAR)である、新規なGPCRファミリーのいくつかのメンバーが最近特定されたことにより著しく変化した[7、14]。ヒトには9種のTAAR遺伝子が存在し(3種の偽遺伝子を含む)、マウスには16種の遺伝子(1種の偽遺伝子を含む)が存在する。TAAR遺伝子はイントロンを含まず(例外が一つだけあり、TAAR2はイントロンを1つ含む)、同じ染色体セグメント上で互いに隣り合うように位置している。受容体遺伝子の系統的関連性は、綿密なGPCRファーマコフォア類似性比較及び薬理学的データと一致して、これらの受容体が三つの異なるサブファミリーを形成することを示唆する[7、14]。TAAR1は、4種の遺伝子(TAAR1〜4)の第一のサブクラスにあり、ヒトとげっ歯類の間で高度に保存されている。TAはGαを経由してTAAR1を活性化する。TA調節異常は、うつ病、精神病、注意欠陥多動性障害、物質乱用、パーキンソン病、偏頭痛、摂食障害、代謝障害のような種々の疾患の病因論に関与することが示され、そのためTAAR1リガンドはこれらの疾患の処置において高い可能性を有している。
【0010】
従って、微量アミン関連受容体に関する知見を増やすことに対して広範な興味がある。
【0011】
使用した参考文献:
【0012】
【表1】

【0013】
本発明の目的は、式(I)で示される新規な化合物、それらの製造、本発明の化合物に基づく医薬及びそれらの生産、そして同様に、例えばうつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、例えば統合失調症、神経障害、例えばパーキンソン病、神経変性障害、例えばアルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用、及び代謝障害、例えば摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温ホメオスタシスの障害及び機能不全、睡眠及びサーカディアンリズムの障害並びに心血管障害などの疾病の制御又は予防における式(I)で示される化合物の使用である。
【0014】
本発明の化合物を使用する適応症は、好ましくはうつ病、精神病、パーキンソン病、不安症及び注意欠陥多動性障害(ADHD)である。
【0015】
本発明で使用される用語「低級アルキル」は、1〜7個の炭素原子を含有する直鎖状又は分岐鎖状の飽和基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、2−ブチル、t−ブチルなどを意味する。好ましいアルキル基は、1〜4個の炭素原子を有する基である。
【0016】
本発明で使用される用語「低級アルケニル」は、2〜7個の炭素原子を含有する直鎖状又は分岐鎖状の基であって、少なくとも一つの結合が二重結合であるものを意味する。
【0017】
本発明で使用される用語「低級アルコキシ」は、上記に定義したアルキル残基であって、酸素原子を経由して結合している基を意味する。
【0018】
本発明で使用される用語「ハロゲンにより置換されている低級アルキル」は、上記に定義したアルキル基であって、少なくとも1個の水素原子がハロゲンにより置き換えられているもの、例えばCF、CHF、CHF、CHCF、CHCHCF、CHCFCFなどを意味する。
【0019】
本発明で使用される用語アリールは、フェニル、ナフタレン−1−イル又はナフタレン−2−イルより選択される芳香族基を意味する。
【0020】
本発明で使用される用語ヘテロアリールは、少なくとも1個のO、N又はS環原子を有する芳香族基であり、チオフェニル、ピリジニル、ピリミジニル、ベンゾフラニル又はインドリルからなる群より選択される;
【0021】
用語「ハロゲン」は、塩素、ヨウ素、フッ素及び臭素を意味する。
【0022】
用語「薬学的に許容し得る酸付加塩」は、無機及び有機酸、例えば塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、クエン酸、ギ酸、フマル酸、マレイン酸、酢酸、コハク酸、酒石酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩を包含する。
【0023】
化合物群の一つは、以下の式IA:
【0024】
【化2】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、
ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−(CH−S−低級アルキル、
−(CH−O−低級アルキル、
−(CH−NHC(O)O−低級アルキル、
−(CH−アリール又は
−(CH−ヘテロアリールであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−O−(CH−アリール、
−O−(CH−ヘテロアリール、
−(CR−アリール又は
−(CR−ヘテロアリールであり;
Rは、水素、低級アルキル又はヒドロキシであり;
X/Xは、独立にCH又はNであり(ここで、X及びXは、同時にはNではない);
nは、0、1又は2であり;nが2である場合には、二つのR基は、同一であってもそうでなくてもよく;
xは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;mが1である場合には、二つのR基は同一であってもそうでなくてもよい]で示される化合物及びその薬学的に活性な塩であるが、以下の既知化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン及び
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
を除くこととする。
【0025】
式Iで示される好ましい化合物は、Arが、フェニルであるものである。この群のうちで特に好ましいのは、Rが、低級アルキルであるものである。そのような化合物は、以下:
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
エチル−(3−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(3−クロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(2,5−ジフルオロ−フェニル)−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−m−トリル−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[3−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン
(3−ベンジル−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
ビフェニル−3−イル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
[3−(4−クロロ−フェノキシ)−フェニル]−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン又は
(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンである。
【0026】
さらに好ましくは、Arが、フェニルであり、Rが、−(CH−O−低級アルキルである化合物であり、例えば以下の化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−エチル)−フェニル−アミンである。
【0027】
さらに好ましくは、Arが、フェニルであり、Rが、水素である化合物であり、例えば以下の化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−ブロモ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3,4−ジフルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
K8=(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンである。
【0028】
本発明の更なる実施態様は、Arが、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル又はピリジン−3−イルである、式Iで示される化合物である。
【0029】
式Iで示される本化合物及びその薬学的に許容し得る塩は、当該技術分野において既知の方法により調製することができ、例えば以下に示される方法であって、
a)式II:
【0030】
【化3】


で示される化合物を、式III:
【0031】
【化4】


で示される化合物と反応させて、式I:
【0032】
【化5】


[式中、R、R、R、n及びArは、上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
b)式I−1:
【0033】
【化6】


で示される化合物を、式R2′−CHOで示される化合物と反応させて、式I−2:
【0034】
【化7】


[式中、R2′は、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、−(CHx−1−S−低級アルキル、−(CHx−1−O−低級アルキル、(CHx−1−NHC(O)O−低級アルキル又は(CHx−1−ヘテロアリール及び上記に定義した他の置換基である]で示される化合物とすること、又は
c)式I−1:
【0035】
【化8】


で示される化合物を、下記:
【0036】
【化9】


と反応させて、式I−3:
【0037】
【化10】


[式中、置換基は、上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
d)式V又はVIII:
【0038】
【化11】


で示される化合物の保護基を除去して、式I:
【0039】
【化12】


[式中、置換基は上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
e)式VII:
【0040】
【化13】


で示される化合物を還元して、式VIII:
【0041】
【化14】


で示される化合物とし、そして保護基を除去して式Iで示される化合物(ここで、置換基は、上記と同義である)とすること、又は
f)式XII:
【0042】
【化15】


で示される化合物を、式XI:
【0043】
【化16】


で示される化合物と反応させて、式XIII:
【0044】
【化17】


で示される化合物とし、そして保護基を除去して、式I−4:
【0045】
【化18】


[式中、置換基は上記と同義である]で示される化合物とすること、そして
所望の場合には、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換することを含む方法によって調製できる。
【0046】
式Iで示される化合物は、上記に記載した方法の変形及び以下のスキーム1〜5にしたがって調製できる。出発物質は、市販されているか、あるいは化学文献において既知であるか、又は当該技術分野において周知の方法にしたがって調製できる。
【0047】
【化19】

【0048】
式Iで示される化合物は、NaCNBH又はNaBH(OAc)の存在下、式IIで示されるアニリン及び式IIIで示されるイミダゾール−2−カルバルデヒドを使用する、還元的アミノ化によって調製できる。
【0049】
【化20】

【0050】
[式中、R2′は、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、−(CHx−1−S−低級アルキル、−(CHx−1−O−低級アルキル、(CHx−1−NHC(O)O−低級アルキル又は(CHx−1−ヘテロアリールである]
スキーム2は、還元的アミノ化に続くN−誘導体化による、式I−1、I−2又はI−3で示される化合物の調製を説明している。
【0051】
【化21】

【0052】
スキーム3は、式Vで示される化合物を、式Iで示される化合物とする脱保護について説明している。脱保護は、通常の方法で行われる。式Vで示される化合物は、方法1又は2にしたがって調製できる。
【0053】
【化22】

【0054】
スキーム4は、アミドの生成に続くアミド結合の還元及び保護基の除去による、式Iで示される化合物の調製を説明している。
【0055】
【化23】

【0056】
スキーム5は、4−フルオロピリジンを保護されたアミノメチルイミダゾールと反応させるピリジン化合物の生成による、式I−4で示される化合物(Xは、Nである)の調製を説明している。
【0057】
化合物の単離及び精製
本明細書に記載される化合物及び中間体の単離及び精製は、所望であれば、任意の適切な分離又は精製の手法、例えば濾過、抽出、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、厚層クロマトグラフィー、分取の低圧もしくは高圧液体クロマトグラフィー又はこれらの手法の組み合わせによっても達成することができる。適切な分離及び単離手法の具体的な説明は、以下の調製及び実施例を参照することにより得られる。しかしながら、他の同等の分離又は単離手法も、当然のことながら用いることができる。式Iで示されるキラル化合物のラセミ混合物は、キラルHPLCを用いることで分離できる。
【0058】
式Iで示される化合物の塩
式Iで示される化合物は塩基性であり、対応する酸付加塩に変換できる。変換は、少なくとも化学量論量の適した酸、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸など、及び有機酸、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、桂皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル酸などと処理することにより成し遂げられる。典型的には、遊離塩基を不活性有機溶媒、例えばジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、エタノール又はメタノールなどに溶解させ、酸を同様の溶媒中で加える。温度は0〜50℃に保たれる。結果として得られる塩は、自然に沈殿するか、又はより極性の低い溶媒により溶液から取り出してもよい。
【0059】
式Iで示される塩基性化合物の酸付加塩は、少なくとも化学量論的等量の適切な塩基、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニアなどと処理することによって、対応する遊離塩基に変換できる。
【0060】
式(I)で示される化合物及びその薬学的に使用され得る付加塩は、有益な薬理学的性質を有する。具体的には、本発明の化合物は微量アミン関連受容体(TAAR)、特にTAAR1に対して良好な親和性を有することが見出された。
【0061】
本化合物を、以下に与えられる試験にしたがって調べた。
【0062】
材料及び方法
TAAR発現プラスミド及び安定にトランスフェクトされた細胞株の構築
発現プラスミドの構築のために、ヒト、ラット及びマウスのTAAR1のコード配列を、基本的にLindemannら[14]により記載されているようにして、ゲノムDNAから増幅した。Expand High Fidelity PCR System (Roche Diagnostics)を1.5mM Mg2+と共に使用し、精製されたPCR生成物は製造者の使用説明書に従ってpCR2.1−TOPOクローニングベクター(Invitrogen)にクローンされた。PCR生成物は、pIRESneo2ベクター(BD Clontech, Palo Alto, California)にサブクローンされ、発現ベクターを、細胞株に導入する前に配列検証した。
【0063】
HEK293細胞(ATCC#CRL-1573)を基本的にLindemannら(2005)が記載したようにして培養した。安定的にトランスフェクトされた細胞株を生成するために、HEK293細胞を、TAARコード配列(上記に記載)を含むpIRESneo2発現プラスミドと共に、リポフェクトアミン2000(Invitrogen)によって、製造者の使用説明書に従ってトランスフェクトし、24時間のポストトランスフェクションを行い、培地に1mg/mlのG418(Sigma, Buchs, Switzerland)を補充した。約10日の培養期間の後、クローンを単離し、増幅し、cAMP Biotrak Enzyme immunoassay (EIA) System (Amersham)を用いて製造者により提供された非アセチル化EIA手順に従って微量アミン(全てSigmaから購入した化合物)に対する応答性を試験した。15継代に亘る培養期間において安定なEC50を示した単クローンの細胞株を、以降の全ての研究において使用した。
【0064】
膜の調製及び放射性リガンド結合
コンフルエンスの状態にある細胞を、Ca2+及びMg2+を含まず、10mM EDTAを含む氷冷リン酸緩衝生理食塩水ですすぎ、1000rpmで5分間、4℃で遠心分離してペレット化した。次にペレットを氷冷リン酸緩衝生理食塩水で2回洗浄し、細胞ペレットを液体窒素に浸すことで直ちに凍結させ、使用するまで−80℃で保存した。次に細胞ペレットを、10mM EDTAを含有するpH7.4のHEPES−NaOH(20mM)20mlに懸濁し、Polytron (PT 3000, Kinematica)を用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。ホモジネートを48000xgで30分間、4℃で遠心分離し、ペレットを、0.1mM EDTAを含有するpH7.4のHEPES−NaOH(20mM)(緩衝液A)20mlに再懸濁し、Polytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。次にホモジネートを48000xgで30分間、4℃で遠心分離し、ペレットを緩衝液A 20mlに再懸濁させ、Polytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。タンパク質濃度を、Pierce (Rockford, IL)の方法により決定した。次にホモジネートを48000xgで10分間、4℃で遠心分離し、1ml当りMgCl(10mM)及びCaCl gタンパク質、及び(2mM)を含むpH7.0のHEPES−NaOH(20mM)(緩衝液B)に再懸濁し、200においてPolytronを用いて10000rpmで10秒間ホモジナイズした。
【0065】
結合アッセイは、最終容量1mlにて4℃で、30分間のインキュベーション時間で行った。放射性リガンド[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンを、計算されたK値である60nMと同じ濃度で使用し、添加した放射性リガンド総濃度のおよそ0.1%の結合、及び結合全体の約70〜80%に相当する特異的結合を得た。非特異的結合は、適切な非ラベル化リガンド(10μM)の存在下で結合した[H]−rac−2−(1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフチル)−2−イミダゾリンの量として規定された。広い濃度範囲(10pM〜30μM)において競合リガンドを試験した。アッセイにおける最終ジメチルスルホキシド濃度は2%であり、放射性リガンド結合には影響しなかった。各実験は重複して行った。全てのインキュベーションは、0.3%ポリエチレンイミンに少なくとも2時間予め浸漬した、UniFilter−96プレート(Packard Instrument Company)及びガラスフィルターGF/Cを通す高速濾過、そしてFiltermate 96 Cell Harvester(Packard Instrument Company)の使用により停止させた。次に、チューブ及びフィルターを、1mlアリコートの冷緩衝液Bで3回洗浄した。フィルターは乾燥させず、Ultima gold(45μl/ウェル、Packard Instrument Company)に浸し、結合放射活性をTopCount Microplate Scintillation Counter(Packard Instrument Company)で数えた。
【0066】
好ましい化合物は、下記の表に示されるように、マウスのTAAR1に対するKi値(μM)は0.002〜0.100の範囲内にあった。
【0067】
【表2】

【0068】
式(I)で示される化合物及び式(I)で示される化合物の薬学的に許容され得る塩は、医薬、例えば医薬製剤の形態で用いることができる。医薬製剤は、例えば錠剤、コーティング錠、糖衣錠、硬及び軟ゼラチンカプセル剤、液剤、乳剤又は懸濁剤の剤形で経口投与され得る。しかし、投与はまた、例えば、坐剤の剤形で直腸内にも、例えば、注射液の剤形で非経口的にも遂行することができる。
【0069】
式(I)で示される化合物は、医薬製剤を製造するため、薬学的に不活性な無機又は有機担体と共に製剤化することができる。乳糖、トウモロコシデンプン又はその誘導体、タルク、ステアリン酸又はその塩などは、錠剤、コーティング錠、糖衣錠及び硬ゼラチンカプセル剤のための、そのような担体として使用することができる。軟ゼラチンカプセル剤のための適切な担体は、例えば、植物油、ロウ、脂肪、半固体及び液体ポリオールなどである。しかし、活性物質の性質によっては、軟ゼラチンカプセル剤の場合は、通常担体を必要としない。溶剤及びシロップ剤の製造に適切な担体は、例えば、水、ポリオール、グリセリン、植物油などである。坐剤に適切な担体は、例えば、天然又は硬化油、ロウ、脂肪、半液体又は液体のポリオールなどである。
【0070】
更に、医薬製剤は、防腐剤、可溶化剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤、甘味料、着色料、着香剤、浸透圧を変化させる塩、緩衝剤、マスキング剤又は酸化防止剤を含むことができる。これらはまた、更に他の治療上有益な物質を含むことができる。
【0071】
式(I)で示される化合物又はその薬学的に許容され得る塩及び治療上不活性な担体を含有する医薬もまた、式(I)で示される化合物及び/又は薬学的に許容され得る酸付加塩の1種以上と、所望により、他の治療上有益な物質の1種以上とを、治療上不活性な担体の1種以上と共に、ガレヌス製剤の投与形態にすることを含む製剤方法と同様に、本発明の目的である。
【0072】
本発明の最も好ましい適応症は、中枢神経系の障害を含むものであり、例えば、統合失調症、うつ病、認知障害及びアルツハイマー病の治療又は予防である。
【0073】
用量は、広い範囲内で変えることができ、当然特定の症例それぞれにおける個別の要求に適合させなければならない。経口投与の場合、成人への用量は、一般式(I)で示される化合物1日当たり約0.01mg〜約1000mg、又は対応する量の、その薬学的に許容され得る塩で変えることができる。1日量を、1回量として又は分割量として投与してよく、さらに、必要性が示される場合、上限を超えることもできる。
【0074】
錠剤の処方(湿式造粒法)
項目 成分 mg/錠剤
5mg 25mg 100mg 500mg
1.式(I)の化合物 5 25 100 500
2.無水乳糖DTG 125 105 30 150
3.Sta-Rx 1500 6 6 6 30
4.微晶質セルロース 30 30 30 150
5.ステアリン酸マグネシウム 1 1 1 1
合計 167 167 167 831
【0075】
製造手順
1.品目1、2、3及び4を混合し、精製水と共に造粒する。
2.顆粒を50℃で乾燥させる。
3.顆粒を適切な微粉砕装置に通す。
4.品目5を加え、3分間混合し、適切な成形機で圧縮する。
【0076】
カプセルの処方
項目 成分 mg/カプセル
5mg 25mg 100mg 500mg
1.式(I)の化合物 5 25 100 500
2.含水乳糖 159 123 148 ---
3.トウモロコシデンプン 25 35 40 70
4.タルク 10 15 10 25
5.ステアリン酸マグネシウム 1 2 2 5
合計 200 200 300 600
【0077】
製造手順
1.品目1、2及び3を適切なミキサーで30分間混合する。
2.品目4及び5を加え、3分間混合する。
3.適切なカプセルに充填する。
【0078】
実験
下記の実施例は本発明を説明するが、本発明の範囲を制限するものではない。
【0079】
実施例1
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−フェニル−アミン
【0080】
【化24】

【0081】
a) (1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
メタノール(7ml)中のアニリン(0.50g、5.37mmol)の溶液に、イミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(0.62g、6.45mmol)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(0.305g、8.05mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。次に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物を結晶化(酢酸エチル)により精製して、白色の固体(0.71g、76%)を得た;MS(ISP):174.1((M+H)+.)。
【0082】
b) (1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−フェニル−アミン
1,2−ジクロロエタン(10ml)中の(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン(0.71g、4.1mmol)の溶液に、2−メトキシプロペン(0.5ml、5.3mmol)、トリフルオロ酢酸(0.47ml、6.1mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.3g、6.1mmol)を連続して加えた。混合物を室温で一晩撹拌した後、水及び酢酸エチルを加えた。水相を酢酸エチルで2回抽出した後、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をカラムクロマトグラフィー(SiO、ヘプタン/酢酸エチル=1:1)により精製して、白色の固体(0.335mg、38%)を得た;MS(ISP):216.2((M+H)+.)。
【0083】
実施例2
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0084】
【化25】

【0085】
1,2−ジクロロエタン(10ml)中の3−クロロ−N−メチルアニリン(0.283g、2mmol)の溶液に、モレキュラーシーブ(2g、サイズ0.4nM)及びイミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(0.288g、3mmol)を加えた。混合物を室温で5分間撹拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(0.848g、4mmol)及び酢酸(5滴)を加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。処理するために、ジクロロメタン(50ml)及び1M 重炭酸ナトリウム溶液(30ml)を加え、混合物を振とうした。有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(カラム:Isolute(登録商標)フラッシュ−NH(Separtis);溶離剤:酢酸エチル/メタノール=95:5)を使用して精製し、白色の固体(0.13g、29%)を得た;MS(ISP):222.1((M+H)+.)。
【0086】
実施例3
2−[(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミノ]−エタノール
【0087】
【化26】

【0088】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにN−(2−ヒドロキシエチル)−アニリンを使用し、実施例2に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):218.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0089】
実施例4
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
【0090】
【化27】

【0091】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにN−メチル−4−メトキシアニリンを使用し、実施例2に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(EI):218.4(M+.)を同等の収率で得た。
【0092】
実施例5
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0093】
【化28】

【0094】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにN−メチル−p−クロロアニリンを使用し、実施例2に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):222.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0095】
実施例6
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
【0096】
【化29】

【0097】
a) 1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミド
N−メチル−3−メトキシアニリン(0.302g、2.0mmol)を、アセトニトリル(10ml)に溶解した。次に1−ベンジル−2−イミダゾールカルボン酸(0.302g、2.2mmol)、N−エチルジイソプロピルアミン(0.775g、6mmol)、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU;1.0g、3.1mmol)、及び完全な溶解のためにジメチルホルムアミド2mlを加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌した。処理するために、アセトニトリルを減圧下で蒸発させ、重炭酸ナトリウム溶液を加え、混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:ジクロロメタン/メタノール=97:3)を使用して精製して、明黄色の油状物(0.485g、75%)を得た;MS(ISP):322.2((M+H)+.)。
【0098】
b) (1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミド(0.20g、0.64mmol)の溶液を、テトラヒドロフラン(5ml)に溶解した。次にボラン−テトラヒドロフラン溶液(3.6ml、1M、3.6mmol)を0℃で加え、反応混合物を密閉管中で4時間加熱した。処理するために、塩酸(1M)を、ガスの発生が終了するまで加えた。次に有機溶媒を蒸発させ、さらに塩酸(3ml、1M)を加え、混合物を100℃に1時間加熱した。冷却した後、水酸化アンモニウム溶液(25%)を塩基性pHになるまで加え、混合物をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO:ヘプタン/酢酸エチル=1:1)により精製して、明黄色の油状物(0.086g、44%)を得た;MS(ISP):308.1((M+H)+.)。
【0099】
c) (1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
(1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン(0.077g、0.25mmol)を、エタノール(5ml)に溶解し、酢酸(0.075g、1.25mmol)及びパラジウム担持炭(15mg、10% Pd)を加え、混合物を60℃で90分間水素化した。触媒をCeliteを使用して濾別した。遊離塩基(酢酸を除去する)を得るために、溶液をSCX−カラム(Varianから0.5g、スルホン酸変性シリカゲル)に入れた。メタノール(1ml、廃棄)でSCXカラムを洗浄した後、生成物を、メタノール中のアンモニア(2ml、1M)で洗浄することによりカラムから遊離した。溶媒を蒸発させ、残留物を、カラム濾過(SiO;ジクロロメタン/メタノール=95:5)を使用して精製し、オフホワイトの固体(0.04g、74%)を得た;MS(ISP):218.0((M+H)+.)。
【0100】
実施例7
イソプロピル−(4−メチル−1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン
【0101】
【化30】

【0102】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりにイソプロピル−フェニル−アミンを、且つイミダゾール−2−カルボキシアルデヒドの代わりに4−メチル−イミダゾール−2−カルボキシアルデヒドを使用し、実施例2に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):230.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0103】
実施例8
(3−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0104】
【化31】

【0105】
工程a)でアニリンの代わりに3−フルオロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):234.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0106】
実施例9
(2−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0107】
【化32】

【0108】
a) 1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−イソプロピル−アミド
ジクロロメタン(15ml)中の1−ベンジル−2−イミダゾールカルボン酸(0.624g、3.0mmol)とジクロロメチレン−ジメチルイミニウムクロリド(0.487g、3.0mmol)の混合物を、室温で2時間撹拌した。次にN−イソプロピル−2−フルオロアニリン(0.306g、2.0mmol)及び重炭酸ナトリウム(0.840g、10mmol)を加え、撹拌を一晩続けた。処理するために、水を加え、混合物をジクロロメタンで2回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル=2:1)により精製して、無色の油状物(0.268g、40%)を得た;MS(ISP):338.3((M+H)+.)。
【0109】
b) (2−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
工程b)で1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミドの代わりに1−ベンジル−1H−イミダゾール−2−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−イソプロピル−アミドを使用し、実施例6b)及びc)に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):234.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0110】
実施例10
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0111】
【化33】

【0112】
工程a)でアニリンの代わりに4−フルオロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):234.0((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0113】
実施例11
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−イソプロピル−6−メチル−フェニル)−アミン
【0114】
【化34】

【0115】
メタノール(10ml)中の2−イソプロピル−6−メチル−アニリン(1.49g、10mmol)の溶液に、イミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(0.96g、10mmol)を加えた。混合物を60℃で一晩撹拌した後、水素化ホウ素ナトリウム(0.567g、15mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。次に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー(カラム:Isolute(登録商標)フラッシュ−NH(Separtis);溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル=1:1)により精製して、白色の固体(1.29g、56%)を得た;MS(ISP):230.1((M+H)+.)。
【0116】
実施例12
エチル−(3−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0117】
【化35】

【0118】
a) (1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミン
メタノール(7ml)中の3−フルオロアニリン(0.33g、3.0mmol)の溶液に、イミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(0.29g、3.0mmol)を加え、混合物を60℃で一晩撹拌した。冷却した後、水素化ホウ素ナトリウム(0.17g、4.5mmol)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。次に水を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて、蒸発させた。残留物をクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル)により精製して、明黄色の固体(0.315g、55%)を得た;MS(ISP):192.1((M+H)+.)。
【0119】
b) エチル−(3−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミン(0.19g、1mmol)を、メタノール(15ml)に溶解した。次にアセトアルデヒド(0.28ml、5mmol)、塩化亜鉛(0.55g、4mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.31g、5mmol)を加え、反応混合物を40℃で一晩撹拌した。冷却した後、反応混合物を塩化アンモニウム/氷に注ぎ、酢酸エチル(50ml 2回)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル=90:10)を使用して精製し、オフホワイトの固体(0.118g、54%)を得た;MS(ISP):220.2((M+H)+.)。
【0120】
実施例13
(2−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0121】
【化36】

【0122】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに2−クロロアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):208.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0123】
実施例14
(2−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0124】
【化37】

【0125】
工程a)でアニリンの代わりに2−クロロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):250.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0126】
実施例15
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0127】
【化38】

【0128】
工程a)でアニリンの代わりに3−クロロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):250.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0129】
実施例16
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0130】
【化39】

【0131】
工程a)でアニリンの代わりに4−クロロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):250.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0132】
実施例17
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(2−メトキシ−フェニル)−アミン
【0133】
【化40】

【0134】
工程a)でアニリンの代わりに2−メトキシアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):246.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0135】
実施例18
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メチルスルファニル−プロピル)−フェニル−アミン
【0136】
【化41】

【0137】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりに3−(メチルチオ)−プロピオンアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):262.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0138】
実施例19
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソブチル−フェニル−アミン
【0139】
【化42】

【0140】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりにイソブチルアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):230.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0141】
実施例20
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メチル−ブタ−2−エニル)−フェニル−アミン;(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メチル−ブチル)−フェニル−アミンとの1:1の混合物
【0142】
【化43】

【0143】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりに3−メチルクロトンアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):242.1;244.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0144】
実施例21
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−エチル)−フェニル−アミン
【0145】
【化44】

【0146】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりにメトキシアセトアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):232.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0147】
実施例22
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−(3,3,3−トリフルオロ−プロピル)−アミン
【0148】
【化45】

【0149】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりに3,3,3−トリフルオロプロピオンアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):270.4((M+H)+.)を得た。
【0150】
実施例23
{2−[(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミノ]−エチル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル
【0151】
【化46】

【0152】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりにN−(2−オキソエチル)カルバミン酸tert−ブチルを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):317.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0153】
実施例24
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−チオフェン−3−イルメチル−アミン
【0154】
【化47】

【0155】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりにアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりに3−チオフェンカルボキシアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):270.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0156】
実施例25
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−アミン
【0157】
【化48】

【0158】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3−メトキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):203.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0159】
実施例26
(2−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0160】
【化49】

【0161】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに2−フルオロアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):192.0((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0162】
実施例27
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−アミン
【0163】
【化50】

【0164】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに3−メトキシアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):231.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0165】
実施例28
エチル−(2−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0166】
【化51】

【0167】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに2−フルオロアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):220.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0168】
実施例29
エチル−(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0169】
【化52】

【0170】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに4−フルオロアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):220.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0171】
実施例30
(3−クロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0172】
【化53】

【0173】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに3−クロロアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):235.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0174】
実施例31
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
【0175】
【化54】

【0176】
工程a)でN−イソプロピル−2−フルオロアニリンの代わりに2−メトキシ−N−メチルアニリンを使用し、実施例9に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):218.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0177】
実施例32
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−フェニル−アミン
【0178】
【化55】

【0179】
工程a)でN−イソプロピル−2−フルオロアニリンの代わりにN−メチルアニリンを使用し、実施例9に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):188.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0180】
実施例33
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0181】
【化56】

【0182】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに4−フルオロアニリンを、且つ工程b)でアセトアルデヒドの代わりにホルムアルデヒドを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):206.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0183】
実施例34
(6−クロロ−ピリジン−3−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0184】
【化57】

【0185】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに5−アミノ−2−クロロピリジンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):208.6;210.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0186】
実施例35
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(3−メトキシ−フェニル)−アミン
【0187】
【化58】

【0188】
工程a)でアニリンの代わりに3−メトキシアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):246.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0189】
実施例36
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(3−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミン
【0190】
【化59】

【0191】
工程a)でアニリンの代わりに3−トリフルオロメトキシ−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):300.1((M+H)+.)を得た。
【0192】
実施例37
(2,5−ジフルオロ−フェニル)−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0193】
【化60】

【0194】
工程a)でアニリンの代わりに3,5−ジクロロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):284.2;286.1((M+H)+.)を得た。
【0195】
実施例38
(3−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0196】
【化61】

【0197】
工程a)でアニリンの代わりに3−クロロ−5−フルオロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):268.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0198】
実施例39
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−m−トリル−アミン
【0199】
【化62】

【0200】
工程a)でアニリンの代わりに3−メチルアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):230.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0201】
実施例40
(4−フルオロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0202】
【化63】

【0203】
工程a)でアニリンの代わりに4−フルオロ−3−メトキシアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):264.0((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0204】
実施例41
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0205】
【化64】

【0206】
工程a)でアニリンの代わりに3−ベンジルオキシアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):322.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0207】
実施例42
(3−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0208】
【化65】

【0209】
工程a)でアニリンの代わりに3−クロロ−5−トリフルオロメチル−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):318.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0210】
実施例43
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[3−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン
【0211】
【化66】

【0212】
工程a)でアニリンの代わりに3−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル−アミンを使用して、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):308.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0213】
実施例44
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
【0214】
【化67】

【0215】
工程a)でアニリンの代わりに3−フェノキシ−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):309.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0216】
実施例45
(3−ベンジル−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0217】
【化68】

【0218】
工程a)でアニリンの代わりに3−ベンジルアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):306.5((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0219】
実施例46
ビフェニル−3−イル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0220】
【化69】

【0221】
工程a)でアニリンの代わりにビフェニル−3−イルアミンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):292.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0222】
実施例47
ビフェニル−3−イル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0223】
【化70】

【0224】
工程a)でアニリンの代わりに4−フェノキシ−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):308.5((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0225】
実施例48
[4−(3,4−ジクロロ−フェノキシ)−フェニル]−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0226】
【化71】

【0227】
工程a)でアニリンの代わりに4−(3’,4’−ジクロロフェノキシ)−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):376.1;378.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0228】
実施例49
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[4−(4−トリフルオロメチル−フェノキシ)−フェニル]−アミン
【0229】
【化72】

【0230】
工程a)でアニリンの代わりに4−(4−トリフルオロメチル−フェノキシ)−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):376.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0231】
実施例50
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[4−(4−メトキシ−フェノキシ)−フェニル]−アミン
【0232】
【化73】

【0233】
工程a)でアニリンの代わりに4−(4−メトキシ−フェノキシ)−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):338.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0234】
実施例51
[3−(4−クロロ−フェノキシ)−フェニル]−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0235】
【化74】

【0236】
工程a)でアニリンの代わりに4−(4−クロロ−フェノキシ)−アニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):342.1;344.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0237】
実施例52
(2,6−ジフルオロ−ピリジン−4−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0238】
【化75】

【0239】
a) エチル−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イルメチル]−アミン
メタノール(3ml)中のエチルアミンの飽和溶液に、1−(2−トリメチルシリル)エトキシメチル−2−イミダゾールカルボキシアルデヒド(0.2g、0.88mmol)を加え、混合物を1時間撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(0.05g、1.3mmol)を加え、混合物を一晩50℃で撹拌した。水を加え、溶液を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO:酢酸エチル/メタノール=9:1)により精製して、黄色の油状物(0.176g、78%)を得た;MS(ISP):256.0((M+H)+.)。
【0240】
b) (2,6−ジフルオロ−ピリジン−4−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
エチル−[1−(2−トリメチルシラニル−エトキシメチル)−1H−イミダゾール−2−イルメチル]−アミン(0.1g、0.39mmol)と2,4,6−トリフルオロピリジン(0.2g;1.5mmol)の混合物を、マイクロ波レンジ中の密閉した容器中で170℃にて1.5時間加熱した。次に水及びジクロロメタンを加え、有機層を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物にテトラヒドロフラン中のフッ化テトラブチルアンモニウム溶液(1M、1ml、1mmol)を加え、混合物を一晩撹拌した。溶媒を蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(カラム:Isolute(登録商標)フラッシュ−NH、Separtis製;溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル=1:1)により精製して、白色の固体(0.01g、10%)を得た;MS(ISP):239.0((M+H)+.)。
【0241】
実施例53
{3−[(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミノ]−フェニル}−フェニル−メタノール
【0242】
【化76】

【0243】
工程a)でアニリンの代わりに3−アミノベンゾフェノンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):322.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0244】
実施例54
3−[(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミノ]−フェノール
【0245】
【化77】

【0246】
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(3H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン(0.285g、0.89mmol)を、エタノール(5ml)に溶解し、パラジウム担持炭(30mg、10% Pd)を加え、混合物を室温で5時間水素化した。触媒を濾別し、溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(カラム: Isolute(登録商標)フラッシュ−NH、Separtis製;溶離剤:酢酸エチル)により精製して、白色の泡状物(0.162g、79%)を得た;MS(ISP):232.1((M+H)+.)。
【0247】
実施例55
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[3−(ピリジン−4−イルオキシ)−フェニル]−アミン
【0248】
【化78】

【0249】
工程a)でアニリンの代わりに3−(ピリジン−4−イルオキシ)−フェニル−アミンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):309.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0250】
実施例56
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(3−ピリミジン−5−イル−フェニル)−アミン
【0251】
【化79】

【0252】
工程a)でアニリンの代わりに(3−ピリミジン−5−イル−フェニル)−アミンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):294.0((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0253】
実施例57
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メトキシ−ピリミジン−2−イル)−アミン
【0254】
【化80】

【0255】
工程b)で2,4,6−トリフルオロピリジンの代わりに2−クロロ−4−メトキシピリミジンを使用し、実施例52に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):234.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0256】
実施例58
(2−ベンジル−6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0257】
【化81】

【0258】
工程b)で2,4,6−トリフルオロピリジンの代わりに2−ベンジル−4,6−ジクロロピリミジンを使用し、実施例52に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):328.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0259】
実施例59
(2−ベンジル−ピリミジン−4−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0260】
【化82】

【0261】
(2−ベンジル−6−クロロ−ピリミジン−4−イル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(0.164g、0.5mmol)を、メタノール(5ml)に溶解し、ギ酸アンモニウム(0.315g、0.5mmol)及びパラジウム担持炭(0.164g、10% Pd)を加え、混合物を1時間還流した。冷却した後、触媒を濾別し、溶媒を蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー((カラム: Isolute(登録商標)フラッシュ−NH、Separtis製;溶離剤:酢酸エチル/メタノール=95:5)により精製して、白色の固体(0.100g、68%)を得た;MS(ISP):294.4((M+H)+.)。
【0262】
実施例60
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0263】
【化83】

【0264】
a) (3,4−ジクロロ−フェニル)−イソプロピル−アミン
3,4−ジクロロアニリン(5.0g、30.86mmol)を、メタノール(150ml)に溶解した。次にアセトン(22.7ml、308.6mmol)、塩化亜鉛(12.62g、92.58mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(7.76g、123.4mmol)を加え、反応混合物を40℃で一晩撹拌した。冷却した後、反応混合物を塩化アンモニウム/氷に注ぎ、酢酸エチル(200ml 2回)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させた。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:ヘプタン/酢酸エチル=95:5)を使用して精製し、オフホワイトの固体(5.03g、79.9%)を得た;MS(ISP):205.1([37Cl M+H]+.)、203.1([35Cl M+H])。
【0265】
b) (3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(3,4−ジクロロ−フェニル)−イソプロピル−アミン(0.30g、1.47mmol)を、メタノール(10ml)に溶解した。次にイミダゾール−2−カルボキシアルデヒド(0.22g、2.20mmol)、塩化亜鉛(0.60g、4.4mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.19g、2.9mmol)を加え、反応混合物を60℃で一晩撹拌した。冷却した後、反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:ジクロロメタン/メタノール勾配)を使用して精製し、白色の固体(0.007g、2%)を得た;MS(ISP):286.0([37Cl M+H]+.)、284.0([35Cl M+H])。
【0266】
実施例61
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
【0267】
【化84】

【0268】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3−フェノキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):266.2([M+H])を同等の収率で得た。
【0269】
実施例62
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0270】
【化85】

【0271】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3−ベンジルオキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):280.2([M+H])を同等の収率で得た。
【0272】
実施例63
(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0273】
【化86】

【0274】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに4−ベンジルオキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):280.0([M+H])を同等の収率で得た。
【0275】
実施例64
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0276】
【化87】

【0277】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに4−クロロ−3−メトキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):240.2([37Cl M+H]+.)、238.0([35Cl M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0278】
実施例65
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
【0279】
【化88】

【0280】
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミンの代わりに(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン(実施例61)を使用し、実施例12工程b)に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):294.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0281】
実施例66
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0282】
【化89】

【0283】
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミンの代わりに(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(実施例62)を使用し、実施例12工程b)に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):308.4((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0284】
実施例67
(4−ベンジルオキシ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0285】
【化90】

【0286】
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミンの代わりに(4−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(実施例63)を使用し、実施例12工程b)に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):308.3((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0287】
実施例68
(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0288】
【化91】

【0289】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに3,4−ジクロロアニリンを、且つ工程bの(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フルオロ−フェニル)−アミンの代わりに(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):272.1([37Cl M+H]+.)、270.2([35Cl M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0290】
実施例69
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
【0291】
【化92】

【0292】
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(0.10g、0.4mmol)(実施例64)を、アセトニトリル(4ml)に溶解した。次にホルムアルデヒド(0.08ml、1.1mmol、37%水溶液)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.08g、1.3mmol)を加え、反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO;溶離剤:メタノール/ジクロロメタンの勾配)を使用して精製し、白色の固体(0.006g、6%)を得た;MS(ISP):252.1([37Cl M+H]+.)、250.2([35Cl M+H]+.)。
【0293】
実施例70
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0294】
【化93】

【0295】
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミンの代わりに(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン(実施例64)を使用し、実施例1工程b)に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):282.1([37Cl M+H]+.)、280.2([35Cl M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0296】
実施例71
(3−ブロモ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0297】
【化94】

【0298】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3−ブロモアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):251.9;254.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0299】
実施例72
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メトキシ−フェニル)−アミン
【0300】
【化95】

【0301】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに4−メトキシアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):203.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0302】
実施例73
(3,4−ジフルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0303】
【化96】

【0304】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3,4−ジフルオロアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):209.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0305】
実施例74
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0306】
【化97】

【0307】
2−イソプロピル−6−メチル−アニリンの代わりに3−クロロ−4−フルオロアニリンを使用し、実施例11に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):228.1([37Cl M+H]+.)、226.1([35Cl M+H]+.)を同等の収率で得た。
【0308】
実施例75
(3−ブロモ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0309】
【化98】

【0310】
工程a)でアニリンの代わりに3−ブロモアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):296.1;294.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0311】
実施例76
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−(4−メトキシ−フェニル)−アミン
【0312】
【化99】

【0313】
工程a)でアニリンの代わりに4−メトキシアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):246.2((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0314】
実施例77
(3,4−ジフルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0315】
【化100】

【0316】
工程a)でアニリンの代わりに3,4−ジフルオロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):252.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0317】
実施例78
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
【0318】
【化101】

【0319】
工程a)でアニリンの代わりに3−クロロ−4−フルオロアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):268.1;270.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0320】
実施例79
(3−ブロモ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0321】
【化102】

【0322】
工程a)でアニリンの代わりに3−ブロモアニリンを使用し、実施例1に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):279.9;281.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0323】
実施例80
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(4−メトキシ−フェニル)−アミン
【0324】
【化103】

【0325】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに4−メトキシアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):231.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0326】
実施例81
(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0327】
【化104】

【0328】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに3,4−ジフルオロアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):237.9((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0329】
実施例82
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
【0330】
【化105】

【0331】
工程a)で3−フルオロアニリンの代わりに3−クロロ−4−フルオロアニリンを使用し、実施例12に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):253.9;255.8((M+H)+.)を同等の収率で得た。
【0332】
実施例83
2−[ビフェニル−3−イル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミノ]−エタノール
【0333】
【化106】

【0334】
3−クロロ−N−メチルアニリンの代わりに2−(ビフェニル−3−イルアミノ)−エタノールを使用し、実施例2に関して記載された手順と同様にして、標記化合物、MS(ISP):294.1((M+H)+.)を同等の収率で得た。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式I:
【化107】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、
ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−(CH−S−低級アルキル、
−(CH−O−低級アルキル、
−(CH−NHC(O)O−低級アルキル、
−(CH−アリール又は
−(CH−ヘテロアリールであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−O−(CH−アリール、
−O−(CH−ヘテロアリール、
−(CR−アリール又は
−(CR−ヘテロアリールであり;
Rは、水素、低級アルキル又はヒドロキシであり;
Arは、フェニル、ピリミジン−2−イル、ピリミジン−4−イル又はピリジン−3−イルであり;
nは、0、1又は2であり;nが2である場合には、二つのR基は、同一であってもそうでなくてもよく;
xは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;mが1である場合には、二つのR基は、同一であってもそうでなくてもよい]で示される化合物及びその薬学的に活性な塩(但し、以下の既知化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、及び
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンを除く)。
【請求項2】
式IA:
【化108】


[式中、
は、水素又は低級アルキルであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、
ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−(CH−S−低級アルキル、
−(CH−O−低級アルキル、
−(CH−NHC(O)O−低級アルキル、
−(CH−アリール又は
−(CH−ヘテロアリールであり;
は、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、
−O−(CH−アリール、
−O−(CH−ヘテロアリール、
−(CR−アリール又は
−(CR−ヘテロアリールであり;
Rは、水素、低級アルキル又はヒドロキシであり;
X/Xは、独立にCH又はNであり(ここで、X及びXは、同時にはNではない);
nは、0、1又は2であり;nが2である場合には、二つのR基は同一であってもそうでなくてもよく;
xは、0、1、2又は3であり;
mは、0又は1であり;mが1である場合には、二つのR基は同一であってもそうでなくてもよい]で示される化合物及びその薬学的に活性な塩(但し、以下の既知化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、及び
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンを除く)。
【請求項3】
Arがフェニルである、式Iで示される化合物。
【請求項4】
が低級アルキルである、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項5】
化合物が、以下:
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−メチル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−メトキシ−フェニル)−メチル−アミン
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
エチル−(3−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(3−クロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(2,5−ジフルオロ−フェニル)−(3H−イミダゾール−4−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−m−トリル−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−[3−(ピリジン−3−イルオキシ)−フェニル]−アミン
(3−ベンジル−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
ビフェニル−3−イル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
[3−(4−クロロ−フェノキシ)−フェニル]−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−イソプロピル−アミン
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン又は
(3,4−ジクロロ−フェニル)−エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンである、請求項4記載の式Iで示される化合物。
【請求項6】
が−(CH−O−低級アルキルである、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項7】
化合物が(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−エチル)−フェニル−アミンである、請求項6記載の式Iで示される化合物。
【請求項8】
が水素である、請求項3記載の式Iで示される化合物。
【請求項9】
化合物が、以下:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(3−フェノキシ−フェニル)−アミン
(3−ベンジルオキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(4−クロロ−3−メトキシ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−ブロモ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3,4−ジフルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
K8=(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミンである、請求項8記載の式Iで示される化合物。
【請求項10】
Arがピリミジン−2−イルである、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項11】
Arがピリミジン−4−イルである、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項12】
Arがピリジン−3−イルである、請求項1記載の式Iで示される化合物。
【請求項13】
式Iで示される化合物の製造方法であって、
a)式II:
【化109】


で示される化合物を、式III:
【化110】


で示される化合物と反応させて、式I:
【化111】


[式中、R、R、R、n及びArは、上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
b)式I−1:
【化112】


で示される化合物を、式R2′−CHOで示される化合物と反応させて、式I−2:
【化113】


[式中、R2′は、低級アルキル、低級アルケニル、ヒドロキシにより置換されている低級アルキル、ハロゲンにより置換されている低級アルキル、−(CHx−1−S−低級アルキル、−(CHx−1−O−低級アルキル、(CHx−1−NHC(O)O−低級アルキル又は(CHx−1−ヘテロアリール及び上記に定義した他の置換基である]で示される化合物とすること、又は
c)式I−1:
【化114】


で示される化合物を、下記:
【化115】


と反応させて、式I−3:
【化116】


[式中、置換基は上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
d)式V又はVIII:
【化117】


で示される化合物の保護基を除去して、式I:
【化118】


[式中、置換基は上記と同義である]で示される化合物とすること、又は
e)式VII:
【化119】


で示される化合物を還元して、式VIII:
【化120】


で示される化合物とし、そして保護基を除去して式Iで示される化合物(ここで、置換基は上記と同義である)とすること、又は
f)式XII:
【化121】


で示される化合物を、式XI:
【化122】


で示される化合物と反応させて、式XIII:
【化123】


で示される化合物とし、そして保護基を除去して、式I−4:
【化124】


[式中、置換基は上記と同義である]で示される化合物とすること、そして
所望の場合には、得られた化合物を薬学的に許容し得る酸付加塩に変換することを含む方法。
【請求項14】
請求項13記載の工程又は同等の方法により製造された、請求項1記載の化合物。
【請求項14】
請求項1記載の式Iで示される化合物及び、以下の化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン及び
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
の1種以上ならびに薬学的に許容し得る賦形剤を含有する医薬。
【請求項15】
うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経障害、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温ホメオスタシスの障害及び機能不全、睡眠及びサーカディアンリズムの障害、並びに心血管障害の処置のための、請求項14記載の医薬。
【請求項16】
うつ病、精神病、パーキンソン病、不安障害及び注意欠陥多動性障害(ADHD)の処置のための、請求項1記載の化合物を1種以上含有する、請求項15記載の医薬。
【請求項17】
請求項1記載の式Iで示される化合物及び、以下の化合物:
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
(4−フルオロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(4−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−(2−メトキシ−フェニル)−アミン、
(3−クロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン、
ベンジル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン、
エチル−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−フェニル−アミン及び
(3,4−ジクロロ−フェニル)−(1H−イミダゾール−2−イルメチル)−アミン
の、うつ病、不安障害、双極性障害、注意欠陥多動性障害、ストレス関連障害、精神障害、統合失調症、神経障害、パーキンソン病、神経変性障害、アルツハイマー病、てんかん、偏頭痛、高血圧症、物質乱用及び代謝障害、摂食障害、糖尿病、糖尿病合併症、肥満症、脂質代謝異常、エネルギーの消費及び吸収の障害、体温ホメオスタシスの障害及び機能不全、睡眠及びサーカディアンリズムの障害、並びに心血管障害の処置のための医薬の製造における使用。
【請求項18】
本明細書に記載の発明。

【公表番号】特表2010−506874(P2010−506874A)
【公表日】平成22年3月4日(2010.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532766(P2009−532766)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【国際出願番号】PCT/EP2007/060664
【国際公開番号】WO2008/046756
【国際公開日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(591003013)エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲー (1,754)
【氏名又は名称原語表記】F. HOFFMANN−LA ROCHE AKTIENGESELLSCHAFT
【Fターム(参考)】