説明

情報処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラム

【課題】電源からの電力の供給が再開されたときに漏洩防止の対象とする情報を復元することができる情報処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラムを得る。
【解決手段】CPU32により、電力が供給されなくても記憶している情報が保持されると共に、予め定められた情報処理の処理対象とする処理対象情報を記憶するためのHDD35に当該処理対象情報が記憶された状態で、操作されることによって電源40からの電力の供給と当該供給の停止とを切り換える副電源スイッチ60Bに対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、HDD35に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を、副電源スイッチ60Bによる切り換え状態にかかわらず記憶している情報が保持されるRAM33に移動するように制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、記憶媒体に複数ページの画像データを順次転送して書き込み、その書き込んだ複数ページの画像データを順次読み出せるようにした画像データ記憶装置において、前記記憶媒体を不揮発性記憶媒体と揮発性記憶媒体によって構成し、複数ページの画像データを1ページ毎に前記不揮発性記憶媒体と前記揮発性記憶媒体とに分けて転送して書き込む分割書込手段を設けたことを特徴とする画像データ記憶装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、データ処理を行うデータ処理部と、このデータ処理部がデータ処理に使用するメモリと、前記データ処理部がデータ処理を行う際に前記メモリの領域不足を検出するメモリ不足検出部と、データ処理の対象となるデータを暗号化する暗号化部と、前記メモリ不足検出部が前記メモリの領域不足を検出した場合に、外部記憶装置に前記暗号化部によって暗号化された前記データを書き込む送受信処理部とを備えることを特徴とするデータ処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−172845号公報
【特許文献2】特開2008−52318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、電源からの電力の供給が再開されたときに漏洩防止の対象とする情報を復元することができる情報処理装置、画像形成装置、画像形成システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の情報処理装置は、操作されることによって電源からの電力の供給と当該供給の停止とを切り換える切換手段と、電力が供給されなくても記憶している情報が保持されると共に、予め定められた情報処理の処理対象とする処理対象情報を記憶するための第1記憶手段と、前記切換手段による切り換え状態にかかわらず記憶している情報が保持される第2記憶手段と、前記第1記憶手段に前記処理対象情報が記憶された状態で前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を前記第2記憶手段に移動するように制御する制御手段と、を備えている。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段が、前記第1記憶手段に前記処理対象情報が記憶された状態で前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給される状態に復帰するときに装置を前記電力の供給が停止される前の動作状態に復帰させるために必要な復帰情報を前記第2記憶手段の一部の記憶領域に記憶するように制御すると共に、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を前記第2記憶手段における前記復帰情報の記憶領域以外の領域に移動するように制御するものである。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第2記憶手段が、システムメモリであり、前記制御手段が、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部の移動を、前記第2記憶手段における前記復帰情報の記憶領域を含む前記復帰に用いられる領域以外の領域に行うように制御するものである。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記制御手段が、前記第2記憶手段における前記復帰に用いられる領域以外の領域の記憶容量に応じて当該第2記憶手段に移動する前記処理対象情報の一部の情報量を決定するものである。
【0010】
一方、上記目的を達成するために、請求項5に記載の画像形成装置は、請求項1から請求項4の何れか1項記載の情報処理装置と、前記処理対象情報として画像情報を用いて当該画像情報により示される画像を形成する形成手段と、を備えている。
【0011】
また、上記目的を達成するために、請求項6に記載の画像形成システムは、請求項5記載の画像形成装置と、前記画像形成装置に予め定められた通信回線を介して前記画像情報を送信する送信手段を備えた画像送信装置と、を有する。
【0012】
さらに、上記目的を達成するために、請求項7に記載のプログラムは、コンピュータを、電力が供給されなくても記憶している情報が保持されると共に、予め定められた情報処理の処理対象とする処理対象情報を記憶するための第1記憶手段に当該処理対象情報が記憶された状態で、操作されることによって電源からの電力の供給と当該供給の停止とを切り換える切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を、前記切換手段による切り換え状態にかかわらず記憶している情報が保持される第2記憶手段に移動するように制御する制御手段、として機能させるためのものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、請求項5、請求項6および請求項7に記載の発明によれば、電源からの電力の供給が再開されたときに漏洩防止の対象とする情報を復元することができる、という効果が得られる。
【0014】
また、請求項2に記載の発明によれば、電源からの電力の供給が再開されたときに装置の動作状態を電力の供給が停止される前の動作状態に復帰させることができる、という効果が得られる。
【0015】
また、請求項3に記載の発明によれば、第1記憶手段を新たに設ける場合に比較して、より低価格で本発明を実現できる、という効果が得られる。
【0016】
また、請求項4に記載の発明によれば、第2記憶手段における復帰に用いられる領域以外の領域の記憶容量に応じずに当該第2記憶手段に移動する処理対象情報の一部の情報量を決定する場合に比較して、より確実に漏洩防止の対象とする情報を復元することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態に係る画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る画像形成装置の要部斜視図である。
【図3】実施の形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図4】実施の形態に係るパーソナル・コンピュータの電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態に係る画像形成装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係る電源切断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態に係るRAMのメモリ・マップを示す模式図である。
【図8】第1の実施の形態に係る電源投入処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第2の実施の形態に係る電源切断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る電源投入処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、ここでは、本発明の情報処理装置を画像形成装置に適用した場合の形態例について説明する。
【0019】
[第1の実施の形態]
図1には、本発明が適用された本実施の形態に係る画像形成システム90の構成例が示されている。同図に示されるように、本実施の形態に係る画像形成システム90は、複数の画像形成装置10と、複数のパーソナル・コンピュータ70とを備えている。各画像形成装置10と各パーソナル・コンピュータ70は、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット、イントラネット等の予め定められた通信回線80を介して接続されており、各画像形成装置10と各パーソナル・コンピュータ70は通信回線80を介して各種データの送受信を相互に行う。
【0020】
図2には、本実施の形態に係る画像形成装置10の構成が示されている。この画像形成装置10には、通信回線80を介して各種データを受信し、受信したデータに基づく画像形成処理を行うプリント機能、原稿に記録された画像を記録紙に複写する複写機能、不図示の電話回線を介して各種データの送信および受信を行うファクシミリ機能等が搭載されている。
【0021】
本実施の形態に係る画像形成装置10には、装置上部に原稿読取部12が設けられ、原稿読取部12の下方に画像形成部14が配置されている。原稿読取部12は、原稿カバー16内に原稿搬送部18を備えている。原稿搬送部18は、原稿カバー16に設けられている原稿給紙部16A上に載せられた原稿20を順に引き込んで図示しないプラテンガラス上に搬送して原稿20に記録された画像の読み取りを行う。また、原稿搬送部18は、画像の読み取りが終了した原稿20を原稿カバー16に設けられている原稿排出部16B上に排出する。
【0022】
また、原稿読取部12には、ユーザによる各種の指示操作を受け付けるユーザインタフェース22が設けられている。このユーザインタフェース22は、ソフトウェアプログラムによって指示操作の受け付けを実現する表示ボタンや各種情報が表示されるタッチパネル式のディスプレイ24、テンキーやスタートボタンなどのハードウェアキー26等が設けられている。ユーザインタフェース22は、ディスプレイ24の表示ボタンやハードウェアキー26によって複写機能を用いるときの複写枚数の設定や倍率設定、ファクシミリ機能を用いるときの電話機のダイヤルキー等として用いられる。
【0023】
一方、画像形成部14は、画像形成用の記録媒体となる記録紙が収容される給紙格納部28を備えている。画像形成部14では、給紙格納部28に収容されている記録紙を、1枚ずつ取り出し、例えば、電子写真プロセスによって画像データに基づいた画像を記録紙に形成する。また、画像形成部14では、画像形成を行った記録紙を順に図示しない排紙部上へ排出する。
【0024】
図3には、本実施の形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成が示されている。
【0025】
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像形成装置10は、装置全体の動作を司るCPU(中央処理装置)32と、各種のデータやプログラム等が一時的に格納され、システムメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)33と、装置全体を制御する制御プログラムを含む各種のプログラムが記憶されるROM(Read Only Memory)34と、を含んで構成されたコントロール・ユニット30が備えられており、コントロール・ユニット30の各部がシステムバスなどのバス(bus)36によって電気的に接続されている。
【0026】
一方、画像形成装置10には、各種のデータやアプリケーション・プログラム等を記憶するHDD(Hard Disk Drive)35と、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22のディスプレイ24への各種の操作画面等の表示を制御する表示制御部42と、ユーザインタフェース22に接続され、ユーザインタフェース22を介して入力される操作指示を検出する操作入力検出部44と、が備えられており、これらがバス36に電気的に接続されている。
【0027】
また、画像形成装置10には、原稿読取部12による光学的な画像の読み取り動作、および原稿搬送部18による原稿送り動作を制御する読取制御部46と、画像形成部14による画像形成処理を制御する画像形成制御部48とが備えられている。また、画像形成装置10は、通信回線80に接続され、当該通信回線80に接続された他の外部装置と通信データの送受信を行う通信回線インタフェース(通信回線I/F)部50と、不図示の電話回線に接続され、当該電話回線に接続されているファクシミリ装置とファクシミリデータの送受信を行うファクシミリインタフェース(ファクシミリI/F)部54と、ファクシミリインタフェース部54を介したファクシミリデータの送受信を制御する送受信制御部38とを備えている。そして、画像形成装置10では、送受信制御部38、読取制御部46、画像形成制御部48、通信回線インタフェース部50、およびファクシミリインタフェース部54がバス36に電気的に接続されている。
【0028】
これにより、画像形成装置10では、CPU32により、RAM33、ROM34、およびHDD35へのアクセスと、表示制御部42を介したユーザインタフェース22のディスプレイ24への操作画面、各種のメッセージなどの情報の表示の制御と、読取制御部46を介した原稿読取部12および原稿搬送部18の作動の制御と、画像形成制御部48を介した画像形成部14の作動の制御と、通信回線インタフェース部50を介した通信データの送受信の制御と、送受信制御部38によるファクシミリインタフェース部54を介したファクシミリデータの送受信の制御と、を各々実行する。また、画像形成装置10では、CPU32により、操作入力検出部44によって検出された操作情報に基づくユーザインタフェース22における操作内容の把握が行われて、この操作内容に基づく各種の制御を実行する。
【0029】
一方、画像形成装置10には、画像形成装置10の各部へ駆動用の電力を供給する電源40が備えられている。
【0030】
電源40は、主電源スイッチ60Aを介して電源プラグ41に電気的に接続されると共に、画像形成装置10における給電先の各部に電気的に接続されている。電源40は、電源プラグ41が商用電源のコンセントに接続され、かつ主電源スイッチ60Aが接続状態(オン状態)とされている状態で商用交流電力が印加され、この状態で給電先の各部に予め定められた電力が供給可能とされる。
【0031】
また、画像形成装置10には主電源スイッチ60Aの他に、副電源スイッチ60Bが備えられている。
【0032】
ここで、主電源スイッチ60Aは、電源40への電力の供給および当該供給の停止を切り換えるものであり、この主電源スイッチ60Aを切断状態(オフ状態)とすることによって、画像形成装置10への電源電力の供給が完全に停止される。従って、主電源スイッチ60Aは、画像形成装置10の最初の設置時や移動時等に使用されるスイッチであり、ユーザが通常接続状態を切り換えて使用するものではないため、画像形成装置10の筐体内に設けられており、通常は接続状態(オン状態)とされている。
【0033】
これに対し、副電源スイッチ60Bは、ユーザが主に使用するスイッチであり、接続状態(オン状態)とすることにより、電源40から給電先の各部への電力の供給が行われる一方、切断状態(オフ状態)とすることにより、RAM33を除く上記各部への電力供給が停止される。
【0034】
そして、本実施の形態に係る画像形成装置10には、副電源スイッチ60Bが接続状態から切断状態に移行されたとき、副電源スイッチ60Bの再接続後に画像形成装置10を副電源スイッチ60Bの切断前の動作状態に復帰させるために必要な情報(以下、「復帰情報」という。)をRAM33の予め定められた領域に記憶し、その状態を副電源スイッチ60Bが再び接続状態とされるまで維持しておき、当該接続状態とされた時点で上記復帰情報を用いて、画像形成装置10を副電源スイッチ60Bの切断前の動作状態に復帰させる機能(以下、「動作復帰機能」という。)が搭載されている。
【0035】
次に、図4を参照して、本実施の形態に係るパーソナル・コンピュータ70の電気系の要部構成について説明する。
【0036】
同図に示すように、本実施の形態に係るパーソナル・コンピュータ70は、パーソナル・コンピュータ70全体の動作を司るCPU70Aと、CPU70Aによる各種処理プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるRAM70Bと、各種制御プログラムや各種パラメータ等が予め記憶されたROM70Cと、各種のデータやアプリケーション・プログラム等を記憶するHDD70Dと、各種の情報を入力するために用いられるキーボード70Eと、各種の情報を表示するために用いられるディスプレイ70Fと、通信回線80に接続され、当該通信回線80に接続された他の装置と通信データの送受信を行う通信回線インタフェース(通信回線I/F)部70Gと、が備えられており、これら各部はシステムバス70Hにより電気的に相互に接続されている。
【0037】
従って、CPU70Aは、RAM70B、ROM70C、およびHDD70Dに対するアクセス、キーボード70Eを介した各種入力情報の取得、ディスプレイ70Fに対する各種情報の表示、および通信回線インタフェース部70Gを介した通信回線80に接続されている装置との各種情報の授受を各々行う。
【0038】
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10は、HDD35に対し、ユーザ毎に専用の記憶領域としていわゆる親展ボックスの領域を設けることが可能とされている。この親展ボックスには、ユーザの指示操作に応じて、原稿の読み取りによって得られた画像データや、パーソナル・コンピュータ70から通信回線インタフェース部70Gおよび通信回線80を介して送信された画像データ、テキストデータ等の各種データが記憶される。親展ボックスに記憶された各種データは、例えばパスワードなどでアクセス制限をすることができるようになっている。
【0039】
そして、本実施の形態に係る画像形成装置10には、副電源スイッチ60Bが切断状態とされているときの親展ボックスに記憶されている各種データの漏洩を防止する情報漏洩防止機能が搭載されている。
【0040】
図5には、本実施の形態に係る画像形成装置10の情報漏洩防止機能を実行する際の機能的な構成を示す機能ブロック図が示されている。
【0041】
同図に示されるように、本実施の形態に係る画像形成装置10のコントロール・ユニット30は制御部30Aを備えている。
【0042】
この制御部30Aは、HDD35の記憶領域内の親展ボックス領域に画像データ、テキストデータ等の各種データが記憶された状態で副電源スイッチ60Bに対する操作によって電源40からの電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、上記親展ボックス領域に記憶されている各種データの一部が、RAM33における前記復帰情報の記憶領域を含む上記動作復帰機能による復帰に用いられる領域以外の領域に移動されるように制御する。
【0043】
そして、制御部30Aは、副電源スイッチ60Bに対する操作によって電力が供給される状態に移行したとき、RAM33に移動された上記各種データの一部のデータを読み出し、HDD35の記憶領域内の親展ボックス領域における対応するデータに組み込む(合成する)ことにより当該各種データを復元するように制御する。
【0044】
以上のように構成された画像形成装置10の各構成要素による処理は、例えばROM34に記憶されたプログラムを実行することにより、コンピュータを利用してソフトウェア構成により実現してもよい。この場合、当該プログラムに本発明のプログラムが含まれることになる。但し、ソフトウェア構成による実現に限られるものではなく、ハードウェア構成や、ハードウェア構成とソフトウェア構成の組み合わせによって実現してもよいことは言うまでもない。
【0045】
以下では、本実施の形態に係る画像形成装置10が、上記プログラムを実行することにより上記各構成要素による処理を実現するものとされている場合について説明する。この場合、当該プログラムを画像形成装置10に予めインストールしておく形態や、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に格納された状態で提供される形態、有線または無線による通信手段を介して配信される形態等を適用してもよい。
【0046】
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置10の作用として、本発明に特に関係する、副電源スイッチ60Bが接続状態から切断状態に移行された際の本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図6は、この際に本実施の形態に係る画像形成装置10のCPU32によって実行される電源切断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM34に予め記憶されている。
【0047】
同図のステップ100では、画像形成装置10を、予め定められた低電力モードに移行させるための処理を実行する。
【0048】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記低電力モードに移行させるための処理として、画像形成部14における図示しない加熱定着部等の電気的に加熱される部位の余熱温度を低下させる処理、およびユーザインタフェース22におけるディスプレイ24による表示を停止させる処理を適用している。
【0049】
次のステップ102では、画像形成装置10を、予め定められたスリープモードに移行させるための処理を実行する。
【0050】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記スリープモードに移行させるための処理として、原稿読取部12、画像形成部14、およびユーザインタフェース22への給電を停止させる処理を適用している。
【0051】
次のステップ104では、この時点で実行されているアプリケーション・プログラムを停止させ、次のステップ106にて、HDD35の親展ボックスにデータが記憶されているか否かを判定して、否定判定となった場合は後述するステップ120に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ108に移行する。
【0052】
ステップ108では、前述した復帰情報をRAM33の予め定められた領域に記憶する。ここで、当該復帰情報の記憶について説明する。
【0053】
図7には、本実施の形態に係る画像形成装置10におけるRAM33のメモリ・マップが示されている。
【0054】
同図に示すように、本実施の形態に係るRAM33は、割り込みベクタ領域と、プログラム領域A,プログラム領域B,プログラム領域Cの3つのプログラム領域が含まれるプログラム領域と、プログラムワーク領域と、スタック領域と、の4つの領域が設けられている。
【0055】
ここで、割り込みベクタ領域は、CPU32に対する割り込み処理を実行するために、どこのアドレスに飛べばよいのかを示す情報が記憶される領域である。また、プログラム領域Aは、副電源スイッチ60Bが接続状態に移行されて電源電力が投入された際に最初に実行される初期化プログラムや、本電源切断処理プログラムおよび後述する電源投入処理プログラム(図8も参照。)が展開される領域であり、プログラム領域Bは、画像データの送受信の制御や、画像データを展開する処理等を実行する制御プログラムが展開される領域であり、プログラム領域Cは、アプリケーション・プログラムが展開される領域である。
【0056】
さらに、プログラムワーク領域は、プログラム領域に展開されたプログラムを実行する際のワークエリアとして用いられる領域であり、スタック領域は、副電源スイッチ60Bが切断状態とされた時点の画像形成装置10の各種の設定値等が記憶される領域である。
【0057】
本実施の形態に係る画像形成装置10では、上記復帰情報が、当該副電源スイッチ60Bが切断状態とされた時点の画像形成装置10の各種の設定値とされており、上記ステップ108では、当該設定値を上記復帰情報としてスタック領域に記憶する。
【0058】
ところで、本実施の形態に係る画像形成装置10では、副電源スイッチ60Bが切断状態に移行された後に接続状態に復帰された際には、前述した動作復帰機能を実行するために上記初期化プログラムが実行されるため、プログラム領域Aおよび割り込みベクタ領域が用いられる一方、スタック領域に記憶した復帰情報が用いられる。このため、本実施の形態に係る画像形成装置10では、副電源スイッチ60Bが切断状態とされた時点から再び接続状態とされて当該動作復帰機能が実行されるまでは、RAM33における割り込みベクタ領域、プログラム領域A、およびスタック領域を他の目的に使用することができない。
【0059】
そこで、次のステップ110では、RAM33の割り込みベクタ領域、プログラム領域A、およびスタック領域を除く領域の記憶容量をRAM33の空き容量として取得する。なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、図7に示されるメモリ・マップを示す情報が、メモリ管理テーブルとしてROM34に予め記憶されているため、当該メモリ管理テーブルを参照することにより、上記空き領域が取得される。
【0060】
次のステップ112では、HDD35の親展ボックスに記憶されている全てのデータ(以下、「親展データ」という。)をHDD35から読み出し、次のステップ114にて、読み出した親展データを上記ステップ110の処理によって取得した空き容量に収まるデータ(以下、「退避分割データ」という。)と、他のデータ(以下、「保持分割データ」という。)の2つのデータに分割する処理(以下、「データ分割処理」という。)を実行する。
【0061】
なお、本実施の形態に係る画像形成装置10では、このデータ分割処理を、各々複数ビット構成とされた各データのMSB(Most Significant Bit)側における上記空き容量に応じたビット数分のデータを上記退避分割データとして抽出し、残りのデータを上記保持分割データとすることにより行っている。
【0062】
次のステップ118では、上記ステップ114の処理によって得られた退避分割データをRAM33の空き領域(本実施の形態では、割り込みベクタ領域、プログラム領域A、およびスタック領域を除く領域)に記憶すると共に、上記ステップ114の処理によって得られた保持分割データにHDD35の親展ボックスにおける対応する親展データを置き換える。
【0063】
なお、ここでRAM33に記憶する退避分割データは、最終的にはHDD35の親展ボックスに記憶されている、対応する保持分割データと合成する必要があるため、本ステップ118では、上記保持分割データと、これに対応する退避分割データとを関連付ける関連付け情報(図示省略。)をRAM33のスタック領域に記憶するようにする。
【0064】
次のステップ120では、既に電力の供給を停止した部位(原稿読取部12、画像形成部14、およびユーザインタフェース22)とRAM33とを除く部位への給電を停止させるように電源40を制御し、その後に本電源切断処理プログラムを終了する。
【0065】
次に、図8を参照して、副電源スイッチ60Bが接続状態から切断状態に移行された後、再び接続状態に移行された際の本実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図8は、この際に本実施の形態に係る画像形成装置10のCPU32によって実行される電源投入処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムもROM34に予め記憶されている。
【0066】
同図のステップ200では、HDD35の親展ボックスに保持分割データが記憶されているか否かを判定し、否定判定となった場合は後述するステップ210に移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ202に移行する。
【0067】
ステップ202では、RAM33から退避分割データおよび上記関連付け情報を読み出すと共に、HDD35の親展ボックスから保持分割データを読み出し、次のステップ206にて、読み出した退避分割データおよび保持分割データを上記関連付け情報を用いて上記電源切断処理プログラムのステップ114の処理によって適用した分割手法と逆の手法により合成することによって親展データを復元し、さらに次のステップ208にて、復元した親展データに、HDD35に記憶されている、対応する保持分割データを置き換える。
【0068】
次のステップ210では、上記電源切断処理プログラムによってRAM33に記憶した復帰情報を用いて、画像形成装置10の動作状態を副電源スイッチ60Bが切断状態とされた時点における動作状態に復帰させる動作復帰処理を実行し、その後に本電源投入処理プログラムを終了する。
【0069】
[第2の実施の形態]
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、本第2の実施の形態に係る画像形成システム90の構成は上記第1の実施の形態に係る画像形成システム90(図1〜図4参照。)と同一であるので、ここでの説明は省略し、以下、図9を参照して、副電源スイッチ60Bが接続状態から切断状態に移行された際の本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図9は、この際に本第2の実施の形態に係る画像形成装置10のCPU32によって実行される電源切断処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムの図6と同一の処理を実行するステップについては図6と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0070】
同図のステップ116では、ステップ114の処理によって得られた退避分割データおよび保持分割データに対し、予め定められた暗号化手法によって暗号化を施して、次のステップ118’にて、暗号化された退避分割データをRAM33の空き領域(本実施の形態では、割り込みベクタ領域、プログラム領域A、およびスタック領域を除く領域)に記憶すると共に、暗号化された保持分割データにHDD35の親展ボックスにおける対応する親展データを置き換える。
【0071】
次に、図10を参照して、副電源スイッチ60Bが接続状態から切断状態に移行された後、再び接続状態に移行された際の本第2の実施の形態に係る画像形成装置10の作用を説明する。なお、図10は、この際に本第2の実施の形態に係る画像形成装置10のCPU32によって実行される電源投入処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムの図8と同一の処理を実行するステップについては図8と同一のステップ番号を付して、その説明を省略する。
【0072】
同図のステップ204では、ステップ202の処理によって読み出した退避分割データおよび保持分割データを上記電源切断処理プログラムのステップ116の処理において適用した暗号化方式に対応する復号化方式によって復号化し、次のステップ206’にて、復号化した退避分割データおよび保持分割データを上記関連付け情報を用いて上記電源切断処理プログラムのステップ114の処理によって適用した分割手法と逆の手法により合成することによって親展データを復元する。
【0073】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施の形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0074】
また、上記の実施の形態は、クレーム(請求項)にかかる発明を限定するものではなく、また実施の形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件の組み合わせにより種々の発明が抽出される。実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0075】
例えば、上記各実施の形態では、情報漏洩防止機能をソフトウェア構成によって実現した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、当該情報漏洩防止機能をハードウェア構成により実現する形態としてもよい。この場合の形態例としては、例えば、図5に示した画像形成装置10の構成要素と同一の処理を実行する機能デバイスを作成して用いる形態が例示される。この場合は、上記各実施の形態に比較して、情報漏洩防止機能のための処理の高速化が期待される。
【0076】
また、上記各実施の形態では、本発明の情報処理装置として画像形成装置を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、パーソナル・コンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant、携帯情報端末)等の各種コンピュータや、スペクトラム・アナライザ、シンクロスコープ、ロジック・アナライザ等の各種計測装置等の、本発明の第2記憶手段に相当する記憶手段を有する他の装置を本発明の情報処理装置として適用する形態としてもよい。
【0077】
また、上記各実施の形態では、本発明の第2記憶手段として、副電源スイッチ60Bが切断状態とされても電力が供給されるRAM33を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一例としてフラッシュ・メモリ等の、電力が供給されなくても記憶内容が保持され、かつ電気的に書き換え可能な記憶手段を適用する形態としてもよい。なお、本発明の第2記憶手段としてフラッシュ・メモリを適用する場合は、当該フラッシュ・メモリの退避分割データを記憶する領域を予め消去する必要があることは言うまでもない。
【0078】
また、上記各実施の形態では、本発明の第1記憶手段としてHDDを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、フラッシュ・メモリ等の半導体記憶素子、フレキシブル・ディスク等の可搬記録媒体等を適用する形態としてもよい。
【0079】
また、上記各実施の形態では、電源切断処理プログラムにおいて、低電力モード、スリープモードを経た後に電源オフ状態に移行させる処理を実行する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、上記低電力モードおよびスリープモードを経ることなく、電源オフ状態に直接移行させる処理を実行する形態としてもよい。なお、上記各実施の形態で説明した、低電力モードおよびスリープモードの各モードへ移行させる処理の内容も一例であり、当該処理の内容は上記実施の形態に記載した内容に限定されないことは言うまでもない。
【0080】
また、上記各実施の形態では、本発明の処理対象情報としてHDD35の親展ボックスに記憶された情報を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、HDD35の親展ボックス以外の記憶領域に記憶されている情報を本発明の処理対象情報として適用する形態としてもよい。
【0081】
また、上記各実施の形態では、退避分割データおよび保持分割データに分割する手法として、各データのMSB側における上記空き容量に応じたビット数分のデータを上記退避分割データとして抽出し、残りのデータを上記保持分割データとする手法を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前述した特許文献1に開示されている手法等の他の従来既知の分割手法を適用する形態としてもよいことは言うまでもない。
【0082】
また、上記各実施の形態では、親展データを退避分割データと保持分割データに分割し、退避分割データをRAM33に記憶する一方、保持分割データにHDD35の親展ボックスに記憶されている親展データを置き換えることにより、結果的に親展データの一部をRAM33に移動させる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、親展データから一部のデータを退避分割データとして読み出すと共に、親展データにおける当該読み出したデータ部分を予め定められたデータに書き換えることにより、親展データそのものを保持分割データに置き換える形態等としてもよい。
【0083】
また、上記各実施の形態では、本発明の第2記憶手段としてシステムメモリを適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電力が供給されなくても記憶内容が保持されるメモリを設け、当該メモリを本発明の第2記憶手段として適用する形態としてもよい。
【0084】
また、上記第2の実施の形態では、退避分割データおよび保持分割データの双方を暗号化する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、退避分割データおよび保持分割データの何れか一方を暗号化する形態としてもよい。
【0085】
また、上記各実施の形態では、親展データの一部を退避分割データとしてRAM33に移動する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、親展データの全てをRAM33に移動する形態としてもよい。
【0086】
その他、上記各実施の形態で説明した画像形成システム90、画像形成装置10、およびパーソナル・コンピュータ70の構成(図1〜図5参照。)は一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要な部分を削除したり、新たな部分を追加したりしてもよいことは言うまでもない。
【0087】
さらに、上記各実施の形態で説明した電源切断処理プログラムおよび電源投入処理プログラムの各々の処理の流れ(図6,図8〜図10参照。)も一例であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0088】
10 画像形成装置
12 原稿読取部
14 画像形成部
22 ユーザインタフェース
30 コントロール・ユニット
30A 制御部
32 CPU
33 RAM
35 HDD
40 電源
50 通信回線インタフェース部
60A 主電源スイッチ
60B 副電源スイッチ
70 パーソナル・コンピュータ
70A CPU
70G 通信回線インタフェース部
80 通信回線
90 画像形成システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作されることによって電源からの電力の供給と当該供給の停止とを切り換える切換手段と、
電力が供給されなくても記憶している情報が保持されると共に、予め定められた情報処理の処理対象とする処理対象情報を記憶するための第1記憶手段と、
前記切換手段による切り換え状態にかかわらず記憶している情報が保持される第2記憶手段と、
前記第1記憶手段に前記処理対象情報が記憶された状態で前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を前記第2記憶手段に移動するように制御する制御手段と、
を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記第1記憶手段に前記処理対象情報が記憶された状態で前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記切換手段に対する操作によって前記電力が供給される状態に復帰するときに装置を前記電力の供給が停止される前の動作状態に復帰させるために必要な復帰情報を前記第2記憶手段の一部の記憶領域に記憶するように制御すると共に、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を前記第2記憶手段における前記復帰情報の記憶領域以外の領域に移動するように制御する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2記憶手段は、システムメモリであり、
前記制御手段は、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部の移動を、前記第2記憶手段における前記復帰情報の記憶領域を含む前記復帰に用いられる領域以外の領域に行うように制御する
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記第2記憶手段における前記復帰に用いられる領域以外の領域の記憶容量に応じて当該第2記憶手段に移動する前記処理対象情報の一部の情報量を決定する
請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか1項記載の情報処理装置と、
前記処理対象情報として画像情報を用いて当該画像情報により示される画像を形成する形成手段と、
を備えた画像形成装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成装置と、
前記画像形成装置に予め定められた通信回線を介して前記画像情報を送信する送信手段を備えた画像送信装置と、
を有する画像処理システム。
【請求項7】
コンピュータを、
電力が供給されなくても記憶している情報が保持されると共に、予め定められた情報処理の処理対象とする処理対象情報を記憶するための第1記憶手段に当該処理対象情報が記憶された状態で、操作されることによって電源からの電力の供給と当該供給の停止とを切り換える切換手段に対する操作によって前記電力が供給されている状態から停止される状態に移行するとき、前記第1記憶手段に記憶されている前記処理対象情報の少なくとも一部を、前記切換手段による切り換え状態にかかわらず記憶している情報が保持される第2記憶手段に移動するように制御する制御手段、
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−51262(P2011−51262A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−203115(P2009−203115)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】