情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラム
【課題】情報提供先の通信装置の所在及び提供日時に応じて適切な情報を提供することができる情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムの提供。
【解決手段】様々な場所、様々な日時に発信された発信情報から、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを抽出し、互いに関連つけて情報提供装置40に記憶する。移動端末装置10から情報提供の要求を受けた場合、情報提供装置40は要求元の所在及び日時を特定し、特定した所在及び日時に近いキーワードを選択し、これらのキーワードを基に検索サーバ30からコンテンツを取得する。情報提供装置40は、検索サーバから取得したコンテンツを加工して移動端末装置10へ送信する。
【解決手段】様々な場所、様々な日時に発信された発信情報から、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを抽出し、互いに関連つけて情報提供装置40に記憶する。移動端末装置10から情報提供の要求を受けた場合、情報提供装置40は要求元の所在及び日時を特定し、特定した所在及び日時に近いキーワードを選択し、これらのキーワードを基に検索サーバ30からコンテンツを取得する。情報提供装置40は、検索サーバから取得したコンテンツを加工して移動端末装置10へ送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供先の通信装置の所在及び提供日時に応じて適切な情報を提供することができる情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人が訪れる店舗、施設、観光地などの評価や感想に関する情報が、利用者によって、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などに書き込まれている。また同様に、店舗、施設、観光地の運営者や管理者によって、最新の情報が提供されている。これらの情報をユーザが参照することで、店舗、施設、観光地を利用または来訪するか否かの判断材料として活用することができる。
【0003】
ここで、特許文献1は、インターネットで公開されている情報コンテンツのURLと、そのURLが関連する位置情報(緯度・経度情報)を対応付けて記憶し、ユーザが参照したい地域の地理的位置を特定する情報(地域特定情報)を提示することで、当該地域に関する情報コンテンツを参照することが可能な情報検索システムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、コンテンツから店舗位置情報を抽出し、コンテンツ要約情報及び店舗位置情報を情報要素とする構造化情報を作成しておき、移動端末の現在位置情報を取得した際に、構造化情報を参照して、その現在位置の近隣に存在する店舗を特定し、特定された店舗に対応した提供用コンテンツを作成するコンテンツ提供方法が開示されている。
【0005】
特許文献1及び特許文献2によれば、ユーザは移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置に関する、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などの情報コンテンツを参照することができる。
【0006】
特許文献3は、ユーザの位置を測位可能な携帯端末を活用し、店舗、施設、観光地を利用または来訪した利用者、あるいは店舗、施設、観光地の運営者や管理者から、その場の位置情報ならびに評判情報(いわゆる「口コミ情報」)を取得し、取得した位置情報に基づいて、当該位置を含む周辺エリア内に位置するユーザに対し、取得した評判情報を配信する情報配信方法が開示されている。
【0007】
特許文献3によれば、店舗、施設、観光地などの利用者の携帯端末を介して取得した評判情報を、当該店舗、施設、観光地周辺エリア内に位置するユーザに対し、迅速に配信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−76280号公報
【特許文献2】特開2007−264766号公報
【特許文献3】特開2003−303148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯電話など移動端末を介して、現在地点周辺に関する情報を得たいとき、移動端末からインターネットで公開されている情報コンテンツを参照するには、インターネットで公開されている雑多な情報から目的のキーワードを入力して情報を検索する情報検索システムを活用する方法が考えられる。
【0010】
ここで、移動端末は主に携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、無線通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants )などの端末であり、それらの端末を用いて情報を入力する場合、携帯端末による文字入力はPC端末のキーボードによる文字入力と比較して、入力キーの数、大きさなどが制限されているため、ユーザにとって文字入力に手間がかかる。情報検索システムを利用して目的の情報を得る場合、目的の情報が得られるまで何度も検索キーワードを入力することが多く、携帯電話機を用いた度重なる検索キーワードの入力は、ユーザへの負担が大きいという問題がある。
【0011】
特許文献1及び特許文献2によれば、移動端末から情報検索システムに対して検索キーワードを入力することなく、移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置に関する、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などの情報コンテンツを参照することができる。
【0012】
しかしながら、特許文献1による手法では、インターネットで公開されている情報コンテンツのURLと、そのURLが関連する位置情報(緯度・経度情報)をあらかじめ対応付けて記憶しておく必要があり、膨大な数が存在するインターネットの情報コンテンツに適用することは困難である。また、特許文献2でも同様に、情報提供を行うためには、インターネットで公開されている膨大な数のコンテンツから店舗位置に関する情報を抽出し、コンテンツ要約情報と店舗位置情報とを関連付けた構造化情報を作成しておかなければならない。
【0013】
また別の手法として、特許文献3によれば、移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置周辺の口コミ情報を得ることができる。
【0014】
しかしながら、得られる口コミ情報は、移動端末から発信された情報であり、前述のとおり移動端末の文字入力は手間がかかる。特に、携帯電話機を用いて長い文章を入力する場合、ユーザの負担は大きい。そのため、移動端末から得られる口コミ情報は比較的短い文章であると考えられ、情報を得たいユーザにとって、必要十分な情報を含んでいない場合が多いと考えられる。
【0015】
本願は、上記の課題を解決するため、比較的移動端末の容易な操作により、ユーザの位置及び日時に応じて適切な情報を抽出し、提供することが可能な情報提供方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願に開示する情報提供装置は、外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段とを備え、送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明による場合は、情報提供先の通信装置(第2の通信装置)の所在及び日時を基に相関が高いキーワードを抽出し、抽出したキーワードを検索キーワードとして検索装置を用いて情報検索を行い、得られた検索結果を前記通信装置へ提供する構成としているため、情報提供先の所在及び日時に応じて適切な情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る情報提供システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】移動端末装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】発信情報管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】発信情報管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図5】検索サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】コンテンツ検索データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図7】情報提供装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図9】キーワード管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図10】情報提供装置による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。
【図11】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図12】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図13】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図14】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図15】情報提供装置から提供された情報を移動端末装置に表示させた際の表示例を示す模式図である。
【図16】発信情報管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図17】各投稿画像と撮影日時及び撮影場所との対応関係を示す図である。
【図18】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図19】キーワード管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図20】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図21】情報提供装置による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。
【図22】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図23】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図24】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図25】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係る情報提供システムの全体構成を示す模式図である。本実施の形態に係る情報提供システムは、通信可能に互いに接続された移動端末装置10,10,…,10、発信情報管理装置20、検索サーバ30、情報提供装置40を備える。
【0020】
移動端末装置10は、携帯型電話機、PDA、カーナビゲーション端末などのユーザが所持し、ユーザと共に移動する通信端末装置である。移動端末装置10は、自身の現在位置情報、及び日時情報を取得する機能を有し、現在位置情報及び日時情報を情報提供装置40へ送信し、情報提供装置40から現在位置及び現在日時に応じた情報を取得する。
【0021】
発信情報管理装置20は、ユーザが発信した情報(発信情報)を管理する装置であり、携帯電話向け口コミ情報システム、携帯電話向けSNSシステム、携帯電話向け電子メールシステムなどが該当する。発信情報管理装置20では、情報の発信場所、発信日時、コメント文(発信情報)が互いに関連付けられて登録され、様々な発信場所、発信日時における発信情報が管理される。
発信情報管理装置20に登録したい情報をユーザが取得した場合、ユーザは、移動端末装置10を用いてその場で即時的に情報を発信情報管理装置20へ発信することができる。また、登録したい情報を取得した後、場所を移動してパーソナルコンピュータなどの据え置き型の装置(不図示)を用いて事後的に情報を発信するようにしてもよい。なお、事後的に情報を発信する場合であっても、情報を取得した場所の情報および日時情報が発信する情報に含まれていることが望ましい。
【0022】
検索サーバ30は、検索キーワードを外部から受け付けて検索結果を検索キーワードの送信元へ返信する既存のインターネット検索サービスを提供する装置である。検索サーバ30では、インターネットで公開されている様々なコンテンツを定期的に収集し、収集したコンテンツから検索キーワードを抽出すると共に、コンテンツの要約情報を作成して互い関連付けて記憶する。外部から検索キーワードを受け付けた場合、検索キーワードに対応付けられて記憶されている要約情報を読み出し、読み出した要約情報を検索キーワードの送信元へ検索結果として返信する。
【0023】
情報提供装置40は、移動端末装置10に対して情報を提供する際、この移動端末装置10の所在、及び情報を提供する日時に応じた最適な情報を選択的に提供する。このとき、情報提供装置40は、発信情報管理装置20に登録されている発信情報のうち、情報提供先の移動端末装置10の所在及び情報の提供日時と近い発信情報を抽出し、抽出した発信情報から1又は複数の検索キーワードを生成する。そして、生成した検索キーワードを検索サーバ30へ送信して検索サーバ30から検索結果を取得し、取得した検索結果を基に移動端末装置10へ提供すべき情報を生成して、移動端末装置10へ提供する。
【0024】
図2は移動端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。移動端末装置10は、位置情報取得部11、時刻情報取得部12、情報提供要求部13、情報受信部14を備える。
【0025】
位置情報取得部11は、GPSデバイスなどにより移動端末装置10の現在位置情報(緯度及び経度)を取得する。時刻情報取得部12は、時計デバイスなどにより現在日時を取得する。
【0026】
情報提供要求部13は、位置情報取得部11で取得した移動端末装置10の現在位置、及び時刻情報取得部12で取得した現在日時の情報を情報提供装置40へ送信し、現在位置及び現在日時に応じた情報提供を要求する。この情報提供の要求は、例えば、移動端末装置10にて所定のキー操作を行うことにより実行される。
情報受信部14は、情報提供の要求に対して情報提供装置40から送信されてくる情報を受信し、ユーザに対して提示する。
【0027】
本実施の形態では、ユーザが所定のキー操作を行うことにより、情報提供の要求を情報提供装置へ送信する構成としたが、移動端末装置10が接近したことを検出する既存のシステムを、特定の施設、店舗、駅の改札等に設置しておき、検出した日時、場所、移動端末装置10の情報を情報提供装置40へ送信して、情報提供装置40から移動端末装置10へ情報提供を行う構成としてもよい。
【0028】
図3は発信情報管理装置20の機能的構成を示すブロック図である。発信情報管理装置20は、情報参照受付部21、情報参照処理部22、発信情報管理データベース23を備える。
【0029】
情報参照受付部21は、発信情報管理データベース23で管理している発信情報に対する読み出し参照要求を受付ける。情報参照処理部22は、情報参照受付部21で受付けた発信情報に対する読み出し参照要求を処理し、発信情報管理データベース23から発信情報を読み出し、読み出した発信情報を要求元へ送信する。
【0030】
図4は発信情報管理データベース23の記憶内容の一例を示す概念図である。発信情報管理データベース23では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報が管理され、例えば、投稿日時(発信時点)、緯度及び経度(発信場所)、コメント(移動端末装置10を用いて発信した情報)が互いに関連付けられて記憶される。
【0031】
図5は検索サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。検索サーバ30は、情報検索受付部31、情報検索部32、コンテンツ検索データベース33を備える。
【0032】
情報検索受付部31は、検索サーバ30に対する情報検索要求を受付ける。その際、要求元から検索キーワードを受信する。情報検索部32は、情報検索受付部31で受付けた検索キーワードにマッチするウェブページのURLを、コンテンツ検索データベース33から検索し、要求元に送信する。
【0033】
図6はコンテンツ検索データベース33の記憶内容の一例を示す概念図である。コンテンツ検索データベース33では、インターネットで公開されているウェブページのURLとそのウェブページに現れるキーワード(検索キーワード)との対応付けを管理する。
【0034】
図7は情報提供装置40の機能的構成を示すブロック図である。情報提供装置40は、情報提供受付部41、キーワード記憶部42、キーワード抽出部43、キーワード評価部44、情報検索要求部45、情報提供部46、キーワード管理データベース47を備える。
【0035】
情報提供受付部41は、情報提供装置40に対する情報提供要求を受付ける。その際、要求元から移動端末装置10の現在位置情報(緯度及び経度)、現在日時を受信する。
【0036】
キーワード記憶部42は、発信情報管理装置20に対して情報参照を要求することにより、投稿日時、緯度、経度、コメントを含む発信情報を取得し、取得した発信情報から、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを抽出して、互いに対応付けてキーワード管理データベース47に記憶する。このとき、キーワードは発信情報に含まれるコメント文を形態素解析を行って得られる単語群から名詞を選択して記憶する。
【0037】
キーワード抽出部43は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する。このとき、移動端末装置10が移動中である場合、その進行方向を識別し、移動端末装置10の移動中である場合、その進行方向を識別し、移動端末の位置から進行方向の方角を中心とした一定区域内に存在するキーワードを抽出するようにしてもよい。
【0038】
キーワード評価部44は、キーワード抽出部43で抽出したキーワードに対する重み付け評価を行う。現在位置情報及び現在日時を情報提供受付部41にて受信することにより、情報提供先を検出することができるため、キーワード評価部44は、検出された装置の所在及び検出時点(日時)と、抽出したキーワードに対応付けられている発信場所及び発信日時とを比較することにより、抽出したキーワードに対する重み付け評価を行う。
例えば、情報提供先の装置の所在と情報の発信場所との間の相対距離、情報提供先の装置の検出日と情報の発信日との間の相対日数、情報提供先の装置の検出時刻と情報の発信時刻との間の相対時間をそれぞれ算出し、相対距離、相対日数、相対時間がより近いキーワードに高い評価を与える。
【0039】
なお、相対距離、相対日数、相対時間に対する重み付けは適宜設定することが可能である。例えば、情報提供者が重み付けを予め設定しておくことも可能である。また、情報提供先の装置の所在及び検出時点に応じて、動的に重み付けを設定することも可能である。例えば、情報提供先の所在が特定の場所(例えば、駅、観光スポット)を示す場合、相対距離に対して大きな重みを設定するようにしてもよく、情報提供先の検出日が特定の日付(例えば、土曜・日曜日、祝祭日、イベント開催日など)を示す場合、相対日数に対して大きな重みを設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、相対日数及び相対時間の双方を評価に含めるようにしたが、相対日数又は相対時間の何れか一方のみを評価に含めるようにしてもよい。
【0040】
情報検索要求部45は、キーワード評価部44で評価したキーワードのうち上位から一定数を検索キーワードとして送信することにより、検索サーバ30に対して情報検索を要求する。この際、キーワードに対応付けられている緯度及び経度を基に、地名(都道府県、市町村名など)やランドマーク(店舗、施設、観光スポット)の情報を取得し、検索キーワードに追加する構成としてもよい。
【0041】
情報提供部46は、検索要求に対する応答として検索サーバ30より返信される検索結果を受信し、情報提供先として検出した装置(移動端末装置10)へ提供する。このとき、情報提供部46は、受信した検索結果をそのまま移動端末装置10へ送信してもよいが、移動端末装置10側で閲覧しやすいように検索結果を加工することが望ましい。例えば、携帯電話機のような移動端末装置10では一度に表示できる情報量が限られるため、検索サーバ30により検索される全ての検索結果を提供せずに、上位の検索結果を提供するようにしてもよい。また、検索結果の全文を提供せずに、検索されたコンテンツのタイトル(又はタイトルの一部)のみを提供する構成としてもよい。
【0042】
次に、情報提供装置40によるキーワード登録処理について説明する。図8は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿日時、緯度(発信緯度)、経度(発信経度)、コメントを抽出する(ステップS11)。
【0043】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS12)、記憶すべきデータが存在する場合には(S12:YES)、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS13)。このとき、コメントに1つの名詞しか含まれていない場合には、1つのキーワードのみが抽出され、複数の名詞が含まれている場合には、複数のキーワードが抽出される。ステップS12で記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S12:NO)、キーワード登録処理を終了する。
また、情報提供装置40は、発信情報に含まれる投稿日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS14)。
【0044】
次いで、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS15)。
【0045】
図9はキーワード管理データベース47の記憶内容の一例を示す概念図である。キーワード管理データベース47では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報のキーワードが管理され、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報から抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードが互いに対応付けられて記憶される。
【0046】
次に、情報提供装置40による情報提供処理について説明する。図10は情報提供装置40による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、移動端末装置10から現在位置情報(緯度及び軽度)、現在日時を受信したか否かを判断することによって情報提供要求を受付けたか否かを判断する(ステップS21)。情報提供要求を受付けていないと判断した場合(S21:NO)、処理をステップS21へ戻して、情報提供要求を受付けるまで待機する。
【0047】
情報提供要求を受付けたと判断した場合(S21:YES)、情報提供装置40は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する(ステップS22)。このとき、移動端末装置10の現在位置が緯度X、経度Yとした場合、緯度がX±α、経度がY±αの範囲でキーワードを抽出する。
【0048】
次いで、情報提供装置40は、キーワード管理データベース47からキーワードが抽出されたか否かを判断する(ステップS23)。該当するキーワードが抽出されなかった場合(S23:NO)、情報提供装置40は処理をステップS21へ戻す。
【0049】
該当するキーワードが抽出された場合(S23:YES)、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信日付と移動端末装置10の検出日との間の近接度を評価する(ステップS24)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された日付(発信日付)と情報提供先の移動端末装置10を検出した日付(検出日)との差(日数)をt1としたとき、評価加減率Et1(%)を、Et1=1/(t1+1)により算出する。この評価加減率Et1は、両日付の差に反比例し、同じ日の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0050】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信時刻と移動端末装置10の検出時刻との間の近接度を評価する(ステップS25)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された時刻(発信時刻)と情報提供先の移動端末装置10を検出した時刻(検出時刻)との差(時間)をt2としたとき、評価加減率Et2(%)を、Et2=1/(t2+1)により算出する。この評価加減率Et2は、両時刻の差に反比例し、同じ時刻の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0051】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信場所と移動端末装置10の所在との間の近接度を評価する(ステップS26)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された場所(緯度及び経度)と情報提供先の移動端末装置10の所在(緯度及び経度)との相対距離(km)をdとしたとき、評価加減率Ed(%)を、Ed=1/(d+1)により算出する。この評価加減率Et2は、相対距離に反比例し、同じ場所の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0052】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対する重み付け評価を行う(ステップS27)。重み付け評価Eは、ステップS24〜S26で算出したEt1,Et2,Edを掛け合わせた、Et1×Et2×Edにより算出する。
【0053】
なお、本実施の形態では、ステップS24〜S26で相対日数、相対時刻、相対距離に対する評価値として評価加減率Et1,Et2,Edを演算する構成としたが、評価式は上記のものに限定する必要はなく、相対日数、相対時刻、相対距離がそれぞれ近くなるにつれて評価値が大きくなるように設定された評価式を用いればよい。
また、本実施の形態では、ステップS24〜S26でそれぞれ相対日数、相対時刻、相対距離に対する評価値を算出する手順としたが、評価値を算出する順番はこの限りではない。更に、個々の評価値を算出せずに、最終的な重み付け評価Eを、E=1/{(t1+1)×(t2+1)×(d+1)}により算出するようにしてもよい。
【0054】
図11〜図14は実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。図11及び図12は移動端末装置10が2009年4月7日13時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合、図13及び図14は移動端末装置10が2009年12月24日21時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合のキーワード抽出例、キーワード評価結果の算出例を示している。
図11に示した例では、移動端末装置10の所在が兵庫県明石市であるため、兵庫県明石市近傍で投稿された所定数(例えば12個)の情報が抽出され、それぞれについて、相対日付に対する評価値Et1、相対時刻に対する評価値Et2、相対距離に対する評価値Edが算出され、それらを乗算して最終的な評価結果(重み付け評価E)が算出されている。
最終的な評価結果が高い順にソートすると図12のようになり、「明石市周辺」の「4月7日」「13時0分」に最も近い情報として、「4月8日」「12時50分」に発信された「明石公園、花見」というキーワードの評価が1位となる。これにより、ユーザにとって最適な情報として、「明石公園、花見」に関するインターネットのウェブページを検索サーバ30を通じて検索し、検索結果として得られた情報を移動端末装置10へ提供する。
【0055】
図13についても同様であり、移動端末装置10の所在が兵庫県明石市であるため、兵庫県明石市近傍で投稿された所定数(12個)の情報が抽出され、それぞれについて、相対日付に対する評価値Et1、相対時刻に対する評価値Et2、相対距離に対する評価値Edが算出され、それらを乗算して最終的な評価結果(重み付け評価E)が算出されている。
最終的な評価結果が高い順にソートすると図14のようになり、「明石周辺」の「12月24日」「21時0分」に最も近い情報として、「12月24日」「20時55分」に発信された「明石海峡大橋、ライトアップ」というキーワードの評価が1位となる。これにより、ユーザにとって最適な情報として、「明石海峡大橋、ライトアップ」に関するインターネットのウェブページを検索し、その情報を提供する。
【0056】
ステップS27で個々のキーワードに対する重み付け評価を行った後、情報提供装置40は、評価値が閾値以上のキーワードのうち、上位から一定数のキーワードを抽出する(ステップS28)。そして、情報提供装置40は、キーワードが抽出されたか否かを判断し(ステップS29)、キーワードが抽出されなかった場合(S29:NO)、処理をステップS21へ戻す。このとき、情報提供先の移動端末装置10に対し、提供する情報が存在しなかった旨を通知するようにしてもよい。
【0057】
キーワードが抽出されたと判断した場合(S29:YES)、情報提供装置40は、抽出されたキーワードを検索キーワードとして検索サーバ30へ送信することにより、検索要求を行う(ステップS30)。そして、情報提供装置40は、検索サーバ30から検索結果としてURLを受信したか否かを判断し(ステップS31)、URLを受信した場合(S31:YES)、そのURLの情報を情報提供先の移動端末装置10に対して提供する(ステップS32)。このとき、検索結果が複数ある場合、一定数のURLを情報提供先に提示する。
【0058】
あるキーワードについて検索結果のURLを情報提供先に提示した場合(S32)、又はステップS31でURLを受信しなかった場合、すなわち該当するURLが存在しなかった場合(S31:NO)、情報提供装置40は、ステップS28で抽出されたすべてのキーワードについて検索要求を行ったか否かを判断し(ステップS33)、検索要求を行っていないキーワードがある場合には(S33:NO)、処理をステップS30へ戻す。また、すべてのキーワードについて検索要求を行った場合(S33:YES)、処理をステップS21へ戻す。
【0059】
図15は情報提供装置40から提供された情報を移動端末装置10に表示させた際の表示例を示す模式図である。この例では、評価値が上位3位以内、かつ評価値が0.0001以上の「キーワード」に関する情報コンテンツを、端末の現在位置近傍の地図上に2件提示する画面を例示している。
画面上では、評価値が1位のキーワードは「明石公園、花見」であり、「明石公園」及び「花見」を検索キーワードとして検索した結果、「明石公園のお花見情報」、「明石のおすすめ花見…」の検索結果が得られたことをコンテンツのタイトルを表示することにより提示している。各検索結果はコンテンツに対するハイパーリンクとして配置され、移動端末装置10による選択操作により、該当するコンテンツを表示できるように構成されている。
評価値が2位のキーワード「桜、満開」、3位のキーワード「明石公園、桜」についても同様であり、評価値が2位のキーワード「桜、満開」に対して「お花見ニュース」、「さくら情報」というコンテンツのタイトルが検索結果として提示され、評価値が3位のキーワード「明石公園、桜」に対して「明石公園(wikipedia)」、「明石公園の桜スポット」というコンテンツのタイトルが検索結果として提示されている様子を示している。
【0060】
以上により、ユーザ近傍の、日付・時刻が最も近い発信情報を、ユーザにとって最適な情報として抽出し、その発信情報から抽出したキーワードを検索キーワードとしてインターネットで公開されているウェブページを抽出することにより、ユーザにとって最適な情報を提供することが可能となる。
【0061】
実施の形態2.
実施の形態1では、発信情報管理装置20にて管理する発信情報を移動端末装置10から取得する際、移動端末装置10で得られる位置情報(緯度及び経度)及び時刻情報を受信し、発信情報管理データベース23に記憶させる構成としたが、発信情報がデータとして場所及び日時の情報を含んでいる場合、発信情報から場所及び日時の情報を抽出し、発信情報管理データベース23に記憶させる構成としてもよい。
実施の形態2では、その一例として、Exif情報(Exif : Exchangeable image file format)を持つ画像データ(撮影データ)の投稿を受付け、投稿された画像データから撮影場所及び撮影日時の情報を抽出して管理する構成について説明する。
【0062】
実施の形態2では、ユーザの発信情報は、デジタルカメラ等により撮影された画像データ、及びこの画像データについて作成されたコメントである。発信情報管理装置20は、移動端末装置10等から取得した発信情報を発信情報管理データベース23に記憶し、様々な場所、日時に撮影された画像と情報(コメント)を管理する。画像投稿サイト、画像に対応した携帯電話向けSNSシステム、画像に対応した携帯電話向け電子メールシステムなどが該当する。
【0063】
図16は発信情報管理データベース23の記憶内容の一例を示す概念図である。発信情報管理データベース23では、ユーザが様々な場所、様々な日時に撮影したJPEG画像データ、及びこのJPEG画像データに関するコメントが管理される。図16に示した例では、JPEG画像データのファイル名及びコメントのテキスト文が関連付けられて記憶されている様子を示している。
【0064】
情報提供装置40は、発信情報管理装置20に対する情報参照を要求することにより、発信情報を取得し、取得したJPEG画像データの撮影時の情報であるExif情報から、撮影日付、撮影時刻、撮影緯度、撮影経度を抽出し、また、コメントからキーワードを抽出し、対応付けてキーワード管理データベース47に記憶する。このとき、キーワードは発信情報のテキスト文を日本語形態素解析して得られた単語群から名詞だけを選択して用いる。
【0065】
図17は各投稿画像と撮影日時及び撮影場所との対応関係を示す図である。情報提供装置40は、投稿画像データファイルのJPEG画像データに含まれるExif情報を参照することにより、撮影日時、撮影緯度、撮影経度の情報を取得することができる。情報提供装置40は、Exif情報から得られる撮影日時、撮影緯度、撮影経度と、コメントから抽出されるキーワードとを関連付けて記憶させることにより、実施の形態1と同様のキーワード管理データベース47を得る。このとき、撮影日時を発信情報の発信日付、発信時刻とし、撮影緯度及び撮影経度をそれぞれ発信緯度及び発信経度としてキーワード管理データベース47で管理する。
【0066】
図18は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿画像データ、コメントを抽出する(ステップS41)。
【0067】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS42)、記憶すべきデータが存在する場合には(S42:YES)、投稿画像のExif情報から撮影日時、撮影緯度、撮影経度を抽出する(ステップS43)。また、実施の形態1と同様にして、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS44)。このとき、コメントに1つの名詞しか含まれていない場合には、1つのキーワードのみが抽出され、複数の名詞が含まれている場合には、複数のキーワードが抽出される。ステップS42で記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S42:NO)、キーワード登録処理を終了する。
また、情報提供装置40は、撮影日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS45)。本実施の形態では、投稿画像の発信日時に依らず、Exif情報から得られる撮影日時を発信日付及び発信時刻として取り扱う。
【0068】
次いで、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS46)。
【0069】
実施の形態3.
実施の形態1では、情報を取得しようとしている移動端末装置10の所在及び日時と、発信情報の発信場所及び発信日時との近接度に応じた評価を行う構成としたが、キーワードが固有名詞である場合、他のキーワード(一般名詞)よりも特徴的なキーワードであると予想されるため、キーワードに含まれる固有名詞の数に応じて重み付け評価を行う構成としてもよい。
実施の形態3では、キーワードに含まれる固有名詞の数に応じて重み付け評価を行う構成について説明する。
【0070】
情報提供装置40が、キーワード管理データベース47に記憶させるキーワードを発信情報から抽出する際、キーワードに含まれる固有名詞の数をカウントする。そのため、情報提供装置40は、カウントすべき固有名詞が登録された固有名詞辞書を持ち、キーワードとして抽出された名詞がこの固有名詞辞書に登録されているか否かをを判定することにより、固有名詞の数をカウントする。
情報提供装置40は、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、固有名詞の数を関連付けてキーワード管理データベース47に記憶させる。
【0071】
図19はキーワード管理データベース47の記憶内容の一例を示す概念図である。キーワード管理データベース47では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報のキーワードが管理される。キーワード管理データベース47には、発信情報から抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、キーワードに含まれる固有名詞の数が互いに対応付けられて記憶される。
【0072】
図20は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿日時、緯度(発信緯度)、経度(発信経度)、コメントを抽出する(ステップS51)。
【0073】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS52)、記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S52:NO)、キーワード登録処理を終了する。
記憶すべきデータが存在する場合には(S52:YES)、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS53)。また、情報提供装置40は、抽出したキーワードから固有名詞の数をカウントする(ステップS54)。
更に、情報提供装置40は、発信情報に含まれる投稿日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS55)。
【0074】
そして、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、固有名詞の数を、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS56)。
【0075】
次に、情報提供装置40による情報提供処理について説明する。図21は情報提供装置40による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、移動端末装置10から現在位置情報(緯度及び軽度)、現在日時を受信したか否かを判断することによって情報提供要求を受付けたか否かを判断する(ステップS61)。情報提供要求を受付けていないと判断した場合(S61:NO)、処理をステップS61へ戻して、情報提供要求を受付けるまで待機する。
【0076】
情報提供要求を受付けたと判断した場合(S61:YES)、情報提供装置40は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する(ステップS62)。このとき、移動端末装置10の現在位置が緯度X、経度Yとした場合、緯度がX±α、経度がY±αの範囲でキーワードを抽出する。
【0077】
次いで、情報提供装置40は、キーワード管理データベース47からキーワードが抽出されたか否かを判断する(ステップS63)。該当するキーワードが抽出されなかった場合(S63:NO)、情報提供装置40は処理をステップS61へ戻す。
【0078】
該当するキーワードが抽出された場合(S63:YES)、情報提供装置40は、実施の形態1と同様にして、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信日付と移動端末装置10の検出日との間の近接度、情報の発信時刻と移動端末装置10の検出時刻との間の近接度、情報の発信場所と移動端末装置10の所在との間の近接度を評価する(ステップS64〜66)。すなわち、情報提供装置40は、評価加減率Et1(%)、Et2(%)Ed(%)を算出する。
【0079】
次いで、情報提供装置40は、固有名詞の数に応じた重み付け評価を行う(ステップS67)。ここで、評価式の一例として、キーワードに含まれる固有名詞の数をpとしたとき、評価加減率Ep(%)をEp=pにより算出する。この評価加減率Epは、固有名詞の数に比例し、0個の場合に0%、1個の場合に100%となり、多くなるほど高くなる。
【0080】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対する重み付け評価を行う(ステップS68)。重み付け評価Eは、ステップS64〜S67で算出したEt1,Et2,Ed,Epを掛け合わせた、Et1×Et2×Ed×Epにより算出する。
【0081】
図22〜図25は実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。図22及び図23は移動端末装置10が2009年4月7日13時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合、図24及び図25は移動端末装置10が2009年12月24日21時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合のキーワード抽出例、キーワード評価結果の算出例を示している。
図23では、実施形態1と同様に、「明石周辺」の「4月7日」「13時0分」に最も近い情報として、「4月8日」「12時50分」に発信された「明石公園, 花見」というキーワードの評価が1位となる。2位には第1実施形態とは異なり、固有名詞を含んだ「明石公園, 桜」というキーワードがピックアップされる。
なお、図25に示した評価結果の順位は、実施の形態1と同様である。
【0082】
ステップS68で個々のキーワードに対する重み付け評価を行った後、情報提供装置40は、評価値が閾値以上のキーワードのうち、上位から一定数のキーワードを抽出する(ステップS69)。そして、情報提供装置40は、キーワードが抽出されたか否かを判断し(ステップS70)、キーワードが抽出されなかった場合(S70:NO)、処理をステップS61へ戻す。このとき、情報提供先の移動端末装置10に対し、提供する情報が存在しなかった旨を通知するようにしてもよい。
【0083】
キーワードが抽出されたと判断した場合(S70:YES)、情報提供装置40は、抽出されたキーワードを検索キーワードとして検索サーバ30へ送信することにより、検索要求を行う(ステップS71)。そして、情報提供装置40は、検索サーバ30から検索結果としてURLを受信したか否かを判断し(ステップS72)、URLを受信した場合(S72:YES)、そのURLの情報を情報提供先の移動端末装置10に対して提示する(ステップS73)。このとき、検索結果が複数ある場合、一定数のURLを情報提供先に提示する。
【0084】
あるキーワードについて検索結果のURLを情報提供先に提示した場合(S73)、又はステップS31でURLを受信しなかった場合、すなわち該当するURLが存在しなかった場合(S72:NO)、情報提供装置40は、ステップS28で抽出されたすべてのキーワードについて検索要求を行ったか否かを判断し(ステップS74)、検索要求を行っていないキーワードがある場合には(S74:NO)、処理をステップS71へ戻す。また、すべてのキーワードについて検索要求を行った場合(S74:YES)、処理をステップS61へ戻す。
【0085】
本実施の形態では、地名、ランドマークなどの固有名詞を含んだキーワードの評価が高くなるため、検索キーワードとしては地名、ランドマークなどを含んだキーワードが選択される可能性が高くなる。その結果、情報提供先の場所に適切な情報を検索して、提供することが可能となる。
【0086】
なお、実施の形態1〜3では、ユーザから発信された情報を発信情報管理装置20にて管理し、その情報から発信日時、発信場所、キーワード等を抽出し、情報提供装置40にて管理する構成としたが、情報提供装置40が発信情報管理装置20の機能を持ち、情報提供装置40にてユーザから発信された情報を管理する構成としてもよい。
【0087】
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0088】
(付記1)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、
第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、
該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、
該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段と
を備え、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする情報提供装置。
【0089】
(付記2)
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在、及び、検出時点の近傍の発信場所あるいは発信時点と関連付けられている1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする付記1に記載の情報提供装置。
【0090】
(付記3)
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点との近接度を評価する評価手段を備え、該評価手段による評価結果に従って1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする付記1に記載の情報提供装置。
【0091】
(付記4)
一の発信場所及び発信時点に関連付けて記憶している1又は複数のキーワードに含まれる固有名詞の数を算出する手段を備え、前記評価手段は、算出した固有名詞の数に応じて重み付けした評価を行うようにしてあることを特徴とする付記3に記載の情報提供装置。
(付記5)
【0092】
前記選択手段が選択した1又は複数のキーワードと関連付けて記憶してある発信場所を、送信すべき検索キーワードに追加する手段を備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0093】
(付記6)
前記選択手段が選択した1又は複数のキーワードと関連付けて記憶してある発信場所の近傍のランドマークを特定する手段と、特定したランドマークの名称を送信すべき検索キーワードに追加する手段とを備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0094】
(付記7)
前記第2の通信装置は、携帯型通信装置又は移動通信装置であり、
前記第2の通信装置の移動先に係る情報を取得する手段と、取得した移動先に係る情報を送信すべき検索キーワードに追加する手段とを備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0095】
(付記8)
前記発信時点は、情報を発信した日付又は時刻を含むことを特徴とする付記1から付記7の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0096】
(付記9)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置に通信可能に接続された情報提供装置を用いて、前記通信装置に対する情報提供を行う方法において、
第1の通信装置から発信される情報を受信し、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定し、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出し、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶し、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出し、
検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定し、
特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶してあるキーワードから選択し、
選択したキーワードを前記検索装置へ送信し、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、
生成した情報を前記第2の通信装置へ提供する
ことを特徴とする情報提供方法。
【0097】
(付記10)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置に接続されたコンピュータに、前記検索装置から取得した検索結果を基に通信装置へ提供すべき情報を生成させるステップを実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、外部から受付けた情報の発信場所及び発信時点を特定させるステップと、
コンピュータに、前記情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出させるステップと、
コンピュータに、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶させるステップと、
コンピュータに、情報の提供先の通信装置を検出させるステップと、
コンピュータに、検出させた通信装置の所在及び検出時点を特定させるステップと、
コンピュータに、特定させた前記通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶させてあるキーワードから選択させるステップと、
コンピュータに、選択させたキーワードを前記検索装置へ送信させるステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0098】
10 携帯端末装置
20 発信情報管理装置
30 検索サーバ
40 情報提供装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供先の通信装置の所在及び提供日時に応じて適切な情報を提供することができる情報提供装置、情報提供方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、人が訪れる店舗、施設、観光地などの評価や感想に関する情報が、利用者によって、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などに書き込まれている。また同様に、店舗、施設、観光地の運営者や管理者によって、最新の情報が提供されている。これらの情報をユーザが参照することで、店舗、施設、観光地を利用または来訪するか否かの判断材料として活用することができる。
【0003】
ここで、特許文献1は、インターネットで公開されている情報コンテンツのURLと、そのURLが関連する位置情報(緯度・経度情報)を対応付けて記憶し、ユーザが参照したい地域の地理的位置を特定する情報(地域特定情報)を提示することで、当該地域に関する情報コンテンツを参照することが可能な情報検索システムが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、コンテンツから店舗位置情報を抽出し、コンテンツ要約情報及び店舗位置情報を情報要素とする構造化情報を作成しておき、移動端末の現在位置情報を取得した際に、構造化情報を参照して、その現在位置の近隣に存在する店舗を特定し、特定された店舗に対応した提供用コンテンツを作成するコンテンツ提供方法が開示されている。
【0005】
特許文献1及び特許文献2によれば、ユーザは移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置に関する、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などの情報コンテンツを参照することができる。
【0006】
特許文献3は、ユーザの位置を測位可能な携帯端末を活用し、店舗、施設、観光地を利用または来訪した利用者、あるいは店舗、施設、観光地の運営者や管理者から、その場の位置情報ならびに評判情報(いわゆる「口コミ情報」)を取得し、取得した位置情報に基づいて、当該位置を含む周辺エリア内に位置するユーザに対し、取得した評判情報を配信する情報配信方法が開示されている。
【0007】
特許文献3によれば、店舗、施設、観光地などの利用者の携帯端末を介して取得した評判情報を、当該店舗、施設、観光地周辺エリア内に位置するユーザに対し、迅速に配信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−76280号公報
【特許文献2】特開2007−264766号公報
【特許文献3】特開2003−303148号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯電話など移動端末を介して、現在地点周辺に関する情報を得たいとき、移動端末からインターネットで公開されている情報コンテンツを参照するには、インターネットで公開されている雑多な情報から目的のキーワードを入力して情報を検索する情報検索システムを活用する方法が考えられる。
【0010】
ここで、移動端末は主に携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、無線通信機能を備えたPDA(Personal Digital Assistants )などの端末であり、それらの端末を用いて情報を入力する場合、携帯端末による文字入力はPC端末のキーボードによる文字入力と比較して、入力キーの数、大きさなどが制限されているため、ユーザにとって文字入力に手間がかかる。情報検索システムを利用して目的の情報を得る場合、目的の情報が得られるまで何度も検索キーワードを入力することが多く、携帯電話機を用いた度重なる検索キーワードの入力は、ユーザへの負担が大きいという問題がある。
【0011】
特許文献1及び特許文献2によれば、移動端末から情報検索システムに対して検索キーワードを入力することなく、移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置に関する、インターネットで公開されているブログ、ウィキペディア、掲示板などの情報コンテンツを参照することができる。
【0012】
しかしながら、特許文献1による手法では、インターネットで公開されている情報コンテンツのURLと、そのURLが関連する位置情報(緯度・経度情報)をあらかじめ対応付けて記憶しておく必要があり、膨大な数が存在するインターネットの情報コンテンツに適用することは困難である。また、特許文献2でも同様に、情報提供を行うためには、インターネットで公開されている膨大な数のコンテンツから店舗位置に関する情報を抽出し、コンテンツ要約情報と店舗位置情報とを関連付けた構造化情報を作成しておかなければならない。
【0013】
また別の手法として、特許文献3によれば、移動端末を介し位置情報を提示することで、その位置周辺の口コミ情報を得ることができる。
【0014】
しかしながら、得られる口コミ情報は、移動端末から発信された情報であり、前述のとおり移動端末の文字入力は手間がかかる。特に、携帯電話機を用いて長い文章を入力する場合、ユーザの負担は大きい。そのため、移動端末から得られる口コミ情報は比較的短い文章であると考えられ、情報を得たいユーザにとって、必要十分な情報を含んでいない場合が多いと考えられる。
【0015】
本願は、上記の課題を解決するため、比較的移動端末の容易な操作により、ユーザの位置及び日時に応じて適切な情報を抽出し、提供することが可能な情報提供方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本願に開示する情報提供装置は、外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段とを備え、送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明による場合は、情報提供先の通信装置(第2の通信装置)の所在及び日時を基に相関が高いキーワードを抽出し、抽出したキーワードを検索キーワードとして検索装置を用いて情報検索を行い、得られた検索結果を前記通信装置へ提供する構成としているため、情報提供先の所在及び日時に応じて適切な情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態に係る情報提供システムの全体構成を示す模式図である。
【図2】移動端末装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】発信情報管理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】発信情報管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図5】検索サーバの機能的構成を示すブロック図である。
【図6】コンテンツ検索データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図7】情報提供装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図8】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図9】キーワード管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図10】情報提供装置による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。
【図11】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図12】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図13】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図14】実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図15】情報提供装置から提供された情報を移動端末装置に表示させた際の表示例を示す模式図である。
【図16】発信情報管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図17】各投稿画像と撮影日時及び撮影場所との対応関係を示す図である。
【図18】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図19】キーワード管理データベースの記憶内容の一例を示す概念図である。
【図20】情報提供装置によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。
【図21】情報提供装置による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。
【図22】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図23】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図24】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【図25】実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
実施の形態1.
図1は本実施の形態に係る情報提供システムの全体構成を示す模式図である。本実施の形態に係る情報提供システムは、通信可能に互いに接続された移動端末装置10,10,…,10、発信情報管理装置20、検索サーバ30、情報提供装置40を備える。
【0020】
移動端末装置10は、携帯型電話機、PDA、カーナビゲーション端末などのユーザが所持し、ユーザと共に移動する通信端末装置である。移動端末装置10は、自身の現在位置情報、及び日時情報を取得する機能を有し、現在位置情報及び日時情報を情報提供装置40へ送信し、情報提供装置40から現在位置及び現在日時に応じた情報を取得する。
【0021】
発信情報管理装置20は、ユーザが発信した情報(発信情報)を管理する装置であり、携帯電話向け口コミ情報システム、携帯電話向けSNSシステム、携帯電話向け電子メールシステムなどが該当する。発信情報管理装置20では、情報の発信場所、発信日時、コメント文(発信情報)が互いに関連付けられて登録され、様々な発信場所、発信日時における発信情報が管理される。
発信情報管理装置20に登録したい情報をユーザが取得した場合、ユーザは、移動端末装置10を用いてその場で即時的に情報を発信情報管理装置20へ発信することができる。また、登録したい情報を取得した後、場所を移動してパーソナルコンピュータなどの据え置き型の装置(不図示)を用いて事後的に情報を発信するようにしてもよい。なお、事後的に情報を発信する場合であっても、情報を取得した場所の情報および日時情報が発信する情報に含まれていることが望ましい。
【0022】
検索サーバ30は、検索キーワードを外部から受け付けて検索結果を検索キーワードの送信元へ返信する既存のインターネット検索サービスを提供する装置である。検索サーバ30では、インターネットで公開されている様々なコンテンツを定期的に収集し、収集したコンテンツから検索キーワードを抽出すると共に、コンテンツの要約情報を作成して互い関連付けて記憶する。外部から検索キーワードを受け付けた場合、検索キーワードに対応付けられて記憶されている要約情報を読み出し、読み出した要約情報を検索キーワードの送信元へ検索結果として返信する。
【0023】
情報提供装置40は、移動端末装置10に対して情報を提供する際、この移動端末装置10の所在、及び情報を提供する日時に応じた最適な情報を選択的に提供する。このとき、情報提供装置40は、発信情報管理装置20に登録されている発信情報のうち、情報提供先の移動端末装置10の所在及び情報の提供日時と近い発信情報を抽出し、抽出した発信情報から1又は複数の検索キーワードを生成する。そして、生成した検索キーワードを検索サーバ30へ送信して検索サーバ30から検索結果を取得し、取得した検索結果を基に移動端末装置10へ提供すべき情報を生成して、移動端末装置10へ提供する。
【0024】
図2は移動端末装置10の機能的構成を示すブロック図である。移動端末装置10は、位置情報取得部11、時刻情報取得部12、情報提供要求部13、情報受信部14を備える。
【0025】
位置情報取得部11は、GPSデバイスなどにより移動端末装置10の現在位置情報(緯度及び経度)を取得する。時刻情報取得部12は、時計デバイスなどにより現在日時を取得する。
【0026】
情報提供要求部13は、位置情報取得部11で取得した移動端末装置10の現在位置、及び時刻情報取得部12で取得した現在日時の情報を情報提供装置40へ送信し、現在位置及び現在日時に応じた情報提供を要求する。この情報提供の要求は、例えば、移動端末装置10にて所定のキー操作を行うことにより実行される。
情報受信部14は、情報提供の要求に対して情報提供装置40から送信されてくる情報を受信し、ユーザに対して提示する。
【0027】
本実施の形態では、ユーザが所定のキー操作を行うことにより、情報提供の要求を情報提供装置へ送信する構成としたが、移動端末装置10が接近したことを検出する既存のシステムを、特定の施設、店舗、駅の改札等に設置しておき、検出した日時、場所、移動端末装置10の情報を情報提供装置40へ送信して、情報提供装置40から移動端末装置10へ情報提供を行う構成としてもよい。
【0028】
図3は発信情報管理装置20の機能的構成を示すブロック図である。発信情報管理装置20は、情報参照受付部21、情報参照処理部22、発信情報管理データベース23を備える。
【0029】
情報参照受付部21は、発信情報管理データベース23で管理している発信情報に対する読み出し参照要求を受付ける。情報参照処理部22は、情報参照受付部21で受付けた発信情報に対する読み出し参照要求を処理し、発信情報管理データベース23から発信情報を読み出し、読み出した発信情報を要求元へ送信する。
【0030】
図4は発信情報管理データベース23の記憶内容の一例を示す概念図である。発信情報管理データベース23では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報が管理され、例えば、投稿日時(発信時点)、緯度及び経度(発信場所)、コメント(移動端末装置10を用いて発信した情報)が互いに関連付けられて記憶される。
【0031】
図5は検索サーバ30の機能的構成を示すブロック図である。検索サーバ30は、情報検索受付部31、情報検索部32、コンテンツ検索データベース33を備える。
【0032】
情報検索受付部31は、検索サーバ30に対する情報検索要求を受付ける。その際、要求元から検索キーワードを受信する。情報検索部32は、情報検索受付部31で受付けた検索キーワードにマッチするウェブページのURLを、コンテンツ検索データベース33から検索し、要求元に送信する。
【0033】
図6はコンテンツ検索データベース33の記憶内容の一例を示す概念図である。コンテンツ検索データベース33では、インターネットで公開されているウェブページのURLとそのウェブページに現れるキーワード(検索キーワード)との対応付けを管理する。
【0034】
図7は情報提供装置40の機能的構成を示すブロック図である。情報提供装置40は、情報提供受付部41、キーワード記憶部42、キーワード抽出部43、キーワード評価部44、情報検索要求部45、情報提供部46、キーワード管理データベース47を備える。
【0035】
情報提供受付部41は、情報提供装置40に対する情報提供要求を受付ける。その際、要求元から移動端末装置10の現在位置情報(緯度及び経度)、現在日時を受信する。
【0036】
キーワード記憶部42は、発信情報管理装置20に対して情報参照を要求することにより、投稿日時、緯度、経度、コメントを含む発信情報を取得し、取得した発信情報から、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを抽出して、互いに対応付けてキーワード管理データベース47に記憶する。このとき、キーワードは発信情報に含まれるコメント文を形態素解析を行って得られる単語群から名詞を選択して記憶する。
【0037】
キーワード抽出部43は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する。このとき、移動端末装置10が移動中である場合、その進行方向を識別し、移動端末装置10の移動中である場合、その進行方向を識別し、移動端末の位置から進行方向の方角を中心とした一定区域内に存在するキーワードを抽出するようにしてもよい。
【0038】
キーワード評価部44は、キーワード抽出部43で抽出したキーワードに対する重み付け評価を行う。現在位置情報及び現在日時を情報提供受付部41にて受信することにより、情報提供先を検出することができるため、キーワード評価部44は、検出された装置の所在及び検出時点(日時)と、抽出したキーワードに対応付けられている発信場所及び発信日時とを比較することにより、抽出したキーワードに対する重み付け評価を行う。
例えば、情報提供先の装置の所在と情報の発信場所との間の相対距離、情報提供先の装置の検出日と情報の発信日との間の相対日数、情報提供先の装置の検出時刻と情報の発信時刻との間の相対時間をそれぞれ算出し、相対距離、相対日数、相対時間がより近いキーワードに高い評価を与える。
【0039】
なお、相対距離、相対日数、相対時間に対する重み付けは適宜設定することが可能である。例えば、情報提供者が重み付けを予め設定しておくことも可能である。また、情報提供先の装置の所在及び検出時点に応じて、動的に重み付けを設定することも可能である。例えば、情報提供先の所在が特定の場所(例えば、駅、観光スポット)を示す場合、相対距離に対して大きな重みを設定するようにしてもよく、情報提供先の検出日が特定の日付(例えば、土曜・日曜日、祝祭日、イベント開催日など)を示す場合、相対日数に対して大きな重みを設定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、相対日数及び相対時間の双方を評価に含めるようにしたが、相対日数又は相対時間の何れか一方のみを評価に含めるようにしてもよい。
【0040】
情報検索要求部45は、キーワード評価部44で評価したキーワードのうち上位から一定数を検索キーワードとして送信することにより、検索サーバ30に対して情報検索を要求する。この際、キーワードに対応付けられている緯度及び経度を基に、地名(都道府県、市町村名など)やランドマーク(店舗、施設、観光スポット)の情報を取得し、検索キーワードに追加する構成としてもよい。
【0041】
情報提供部46は、検索要求に対する応答として検索サーバ30より返信される検索結果を受信し、情報提供先として検出した装置(移動端末装置10)へ提供する。このとき、情報提供部46は、受信した検索結果をそのまま移動端末装置10へ送信してもよいが、移動端末装置10側で閲覧しやすいように検索結果を加工することが望ましい。例えば、携帯電話機のような移動端末装置10では一度に表示できる情報量が限られるため、検索サーバ30により検索される全ての検索結果を提供せずに、上位の検索結果を提供するようにしてもよい。また、検索結果の全文を提供せずに、検索されたコンテンツのタイトル(又はタイトルの一部)のみを提供する構成としてもよい。
【0042】
次に、情報提供装置40によるキーワード登録処理について説明する。図8は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿日時、緯度(発信緯度)、経度(発信経度)、コメントを抽出する(ステップS11)。
【0043】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS12)、記憶すべきデータが存在する場合には(S12:YES)、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS13)。このとき、コメントに1つの名詞しか含まれていない場合には、1つのキーワードのみが抽出され、複数の名詞が含まれている場合には、複数のキーワードが抽出される。ステップS12で記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S12:NO)、キーワード登録処理を終了する。
また、情報提供装置40は、発信情報に含まれる投稿日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS14)。
【0044】
次いで、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS15)。
【0045】
図9はキーワード管理データベース47の記憶内容の一例を示す概念図である。キーワード管理データベース47では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報のキーワードが管理され、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報から抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードが互いに対応付けられて記憶される。
【0046】
次に、情報提供装置40による情報提供処理について説明する。図10は情報提供装置40による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、移動端末装置10から現在位置情報(緯度及び軽度)、現在日時を受信したか否かを判断することによって情報提供要求を受付けたか否かを判断する(ステップS21)。情報提供要求を受付けていないと判断した場合(S21:NO)、処理をステップS21へ戻して、情報提供要求を受付けるまで待機する。
【0047】
情報提供要求を受付けたと判断した場合(S21:YES)、情報提供装置40は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する(ステップS22)。このとき、移動端末装置10の現在位置が緯度X、経度Yとした場合、緯度がX±α、経度がY±αの範囲でキーワードを抽出する。
【0048】
次いで、情報提供装置40は、キーワード管理データベース47からキーワードが抽出されたか否かを判断する(ステップS23)。該当するキーワードが抽出されなかった場合(S23:NO)、情報提供装置40は処理をステップS21へ戻す。
【0049】
該当するキーワードが抽出された場合(S23:YES)、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信日付と移動端末装置10の検出日との間の近接度を評価する(ステップS24)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された日付(発信日付)と情報提供先の移動端末装置10を検出した日付(検出日)との差(日数)をt1としたとき、評価加減率Et1(%)を、Et1=1/(t1+1)により算出する。この評価加減率Et1は、両日付の差に反比例し、同じ日の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0050】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信時刻と移動端末装置10の検出時刻との間の近接度を評価する(ステップS25)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された時刻(発信時刻)と情報提供先の移動端末装置10を検出した時刻(検出時刻)との差(時間)をt2としたとき、評価加減率Et2(%)を、Et2=1/(t2+1)により算出する。この評価加減率Et2は、両時刻の差に反比例し、同じ時刻の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0051】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信場所と移動端末装置10の所在との間の近接度を評価する(ステップS26)。ここで、評価式の一例として、情報が投稿された場所(緯度及び経度)と情報提供先の移動端末装置10の所在(緯度及び経度)との相対距離(km)をdとしたとき、評価加減率Ed(%)を、Ed=1/(d+1)により算出する。この評価加減率Et2は、相対距離に反比例し、同じ場所の場合に100%となり、離れるほど低くなる。
【0052】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対する重み付け評価を行う(ステップS27)。重み付け評価Eは、ステップS24〜S26で算出したEt1,Et2,Edを掛け合わせた、Et1×Et2×Edにより算出する。
【0053】
なお、本実施の形態では、ステップS24〜S26で相対日数、相対時刻、相対距離に対する評価値として評価加減率Et1,Et2,Edを演算する構成としたが、評価式は上記のものに限定する必要はなく、相対日数、相対時刻、相対距離がそれぞれ近くなるにつれて評価値が大きくなるように設定された評価式を用いればよい。
また、本実施の形態では、ステップS24〜S26でそれぞれ相対日数、相対時刻、相対距離に対する評価値を算出する手順としたが、評価値を算出する順番はこの限りではない。更に、個々の評価値を算出せずに、最終的な重み付け評価Eを、E=1/{(t1+1)×(t2+1)×(d+1)}により算出するようにしてもよい。
【0054】
図11〜図14は実施の形態1でのキーワード評価結果の一例を示す図である。図11及び図12は移動端末装置10が2009年4月7日13時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合、図13及び図14は移動端末装置10が2009年12月24日21時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合のキーワード抽出例、キーワード評価結果の算出例を示している。
図11に示した例では、移動端末装置10の所在が兵庫県明石市であるため、兵庫県明石市近傍で投稿された所定数(例えば12個)の情報が抽出され、それぞれについて、相対日付に対する評価値Et1、相対時刻に対する評価値Et2、相対距離に対する評価値Edが算出され、それらを乗算して最終的な評価結果(重み付け評価E)が算出されている。
最終的な評価結果が高い順にソートすると図12のようになり、「明石市周辺」の「4月7日」「13時0分」に最も近い情報として、「4月8日」「12時50分」に発信された「明石公園、花見」というキーワードの評価が1位となる。これにより、ユーザにとって最適な情報として、「明石公園、花見」に関するインターネットのウェブページを検索サーバ30を通じて検索し、検索結果として得られた情報を移動端末装置10へ提供する。
【0055】
図13についても同様であり、移動端末装置10の所在が兵庫県明石市であるため、兵庫県明石市近傍で投稿された所定数(12個)の情報が抽出され、それぞれについて、相対日付に対する評価値Et1、相対時刻に対する評価値Et2、相対距離に対する評価値Edが算出され、それらを乗算して最終的な評価結果(重み付け評価E)が算出されている。
最終的な評価結果が高い順にソートすると図14のようになり、「明石周辺」の「12月24日」「21時0分」に最も近い情報として、「12月24日」「20時55分」に発信された「明石海峡大橋、ライトアップ」というキーワードの評価が1位となる。これにより、ユーザにとって最適な情報として、「明石海峡大橋、ライトアップ」に関するインターネットのウェブページを検索し、その情報を提供する。
【0056】
ステップS27で個々のキーワードに対する重み付け評価を行った後、情報提供装置40は、評価値が閾値以上のキーワードのうち、上位から一定数のキーワードを抽出する(ステップS28)。そして、情報提供装置40は、キーワードが抽出されたか否かを判断し(ステップS29)、キーワードが抽出されなかった場合(S29:NO)、処理をステップS21へ戻す。このとき、情報提供先の移動端末装置10に対し、提供する情報が存在しなかった旨を通知するようにしてもよい。
【0057】
キーワードが抽出されたと判断した場合(S29:YES)、情報提供装置40は、抽出されたキーワードを検索キーワードとして検索サーバ30へ送信することにより、検索要求を行う(ステップS30)。そして、情報提供装置40は、検索サーバ30から検索結果としてURLを受信したか否かを判断し(ステップS31)、URLを受信した場合(S31:YES)、そのURLの情報を情報提供先の移動端末装置10に対して提供する(ステップS32)。このとき、検索結果が複数ある場合、一定数のURLを情報提供先に提示する。
【0058】
あるキーワードについて検索結果のURLを情報提供先に提示した場合(S32)、又はステップS31でURLを受信しなかった場合、すなわち該当するURLが存在しなかった場合(S31:NO)、情報提供装置40は、ステップS28で抽出されたすべてのキーワードについて検索要求を行ったか否かを判断し(ステップS33)、検索要求を行っていないキーワードがある場合には(S33:NO)、処理をステップS30へ戻す。また、すべてのキーワードについて検索要求を行った場合(S33:YES)、処理をステップS21へ戻す。
【0059】
図15は情報提供装置40から提供された情報を移動端末装置10に表示させた際の表示例を示す模式図である。この例では、評価値が上位3位以内、かつ評価値が0.0001以上の「キーワード」に関する情報コンテンツを、端末の現在位置近傍の地図上に2件提示する画面を例示している。
画面上では、評価値が1位のキーワードは「明石公園、花見」であり、「明石公園」及び「花見」を検索キーワードとして検索した結果、「明石公園のお花見情報」、「明石のおすすめ花見…」の検索結果が得られたことをコンテンツのタイトルを表示することにより提示している。各検索結果はコンテンツに対するハイパーリンクとして配置され、移動端末装置10による選択操作により、該当するコンテンツを表示できるように構成されている。
評価値が2位のキーワード「桜、満開」、3位のキーワード「明石公園、桜」についても同様であり、評価値が2位のキーワード「桜、満開」に対して「お花見ニュース」、「さくら情報」というコンテンツのタイトルが検索結果として提示され、評価値が3位のキーワード「明石公園、桜」に対して「明石公園(wikipedia)」、「明石公園の桜スポット」というコンテンツのタイトルが検索結果として提示されている様子を示している。
【0060】
以上により、ユーザ近傍の、日付・時刻が最も近い発信情報を、ユーザにとって最適な情報として抽出し、その発信情報から抽出したキーワードを検索キーワードとしてインターネットで公開されているウェブページを抽出することにより、ユーザにとって最適な情報を提供することが可能となる。
【0061】
実施の形態2.
実施の形態1では、発信情報管理装置20にて管理する発信情報を移動端末装置10から取得する際、移動端末装置10で得られる位置情報(緯度及び経度)及び時刻情報を受信し、発信情報管理データベース23に記憶させる構成としたが、発信情報がデータとして場所及び日時の情報を含んでいる場合、発信情報から場所及び日時の情報を抽出し、発信情報管理データベース23に記憶させる構成としてもよい。
実施の形態2では、その一例として、Exif情報(Exif : Exchangeable image file format)を持つ画像データ(撮影データ)の投稿を受付け、投稿された画像データから撮影場所及び撮影日時の情報を抽出して管理する構成について説明する。
【0062】
実施の形態2では、ユーザの発信情報は、デジタルカメラ等により撮影された画像データ、及びこの画像データについて作成されたコメントである。発信情報管理装置20は、移動端末装置10等から取得した発信情報を発信情報管理データベース23に記憶し、様々な場所、日時に撮影された画像と情報(コメント)を管理する。画像投稿サイト、画像に対応した携帯電話向けSNSシステム、画像に対応した携帯電話向け電子メールシステムなどが該当する。
【0063】
図16は発信情報管理データベース23の記憶内容の一例を示す概念図である。発信情報管理データベース23では、ユーザが様々な場所、様々な日時に撮影したJPEG画像データ、及びこのJPEG画像データに関するコメントが管理される。図16に示した例では、JPEG画像データのファイル名及びコメントのテキスト文が関連付けられて記憶されている様子を示している。
【0064】
情報提供装置40は、発信情報管理装置20に対する情報参照を要求することにより、発信情報を取得し、取得したJPEG画像データの撮影時の情報であるExif情報から、撮影日付、撮影時刻、撮影緯度、撮影経度を抽出し、また、コメントからキーワードを抽出し、対応付けてキーワード管理データベース47に記憶する。このとき、キーワードは発信情報のテキスト文を日本語形態素解析して得られた単語群から名詞だけを選択して用いる。
【0065】
図17は各投稿画像と撮影日時及び撮影場所との対応関係を示す図である。情報提供装置40は、投稿画像データファイルのJPEG画像データに含まれるExif情報を参照することにより、撮影日時、撮影緯度、撮影経度の情報を取得することができる。情報提供装置40は、Exif情報から得られる撮影日時、撮影緯度、撮影経度と、コメントから抽出されるキーワードとを関連付けて記憶させることにより、実施の形態1と同様のキーワード管理データベース47を得る。このとき、撮影日時を発信情報の発信日付、発信時刻とし、撮影緯度及び撮影経度をそれぞれ発信緯度及び発信経度としてキーワード管理データベース47で管理する。
【0066】
図18は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿画像データ、コメントを抽出する(ステップS41)。
【0067】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS42)、記憶すべきデータが存在する場合には(S42:YES)、投稿画像のExif情報から撮影日時、撮影緯度、撮影経度を抽出する(ステップS43)。また、実施の形態1と同様にして、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS44)。このとき、コメントに1つの名詞しか含まれていない場合には、1つのキーワードのみが抽出され、複数の名詞が含まれている場合には、複数のキーワードが抽出される。ステップS42で記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S42:NO)、キーワード登録処理を終了する。
また、情報提供装置40は、撮影日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS45)。本実施の形態では、投稿画像の発信日時に依らず、Exif情報から得られる撮影日時を発信日付及び発信時刻として取り扱う。
【0068】
次いで、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワードを、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS46)。
【0069】
実施の形態3.
実施の形態1では、情報を取得しようとしている移動端末装置10の所在及び日時と、発信情報の発信場所及び発信日時との近接度に応じた評価を行う構成としたが、キーワードが固有名詞である場合、他のキーワード(一般名詞)よりも特徴的なキーワードであると予想されるため、キーワードに含まれる固有名詞の数に応じて重み付け評価を行う構成としてもよい。
実施の形態3では、キーワードに含まれる固有名詞の数に応じて重み付け評価を行う構成について説明する。
【0070】
情報提供装置40が、キーワード管理データベース47に記憶させるキーワードを発信情報から抽出する際、キーワードに含まれる固有名詞の数をカウントする。そのため、情報提供装置40は、カウントすべき固有名詞が登録された固有名詞辞書を持ち、キーワードとして抽出された名詞がこの固有名詞辞書に登録されているか否かをを判定することにより、固有名詞の数をカウントする。
情報提供装置40は、発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、固有名詞の数を関連付けてキーワード管理データベース47に記憶させる。
【0071】
図19はキーワード管理データベース47の記憶内容の一例を示す概念図である。キーワード管理データベース47では、ユーザが様々な場所、様々な日時に発信した情報のキーワードが管理される。キーワード管理データベース47には、発信情報から抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、キーワードに含まれる固有名詞の数が互いに対応付けられて記憶される。
【0072】
図20は情報提供装置40によるキーワード登録処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、発信情報管理装置20の発信情報管理データベース23に登録されている発信情報を取得し、発信情報に含まれている投稿日時、緯度(発信緯度)、経度(発信経度)、コメントを抽出する(ステップS51)。
【0073】
情報提供装置40は、キーワード管理データベース47に記憶すべきデータが存在するか否かを判断し(ステップS52)、記憶すべきデータが存在しないと判断した場合には(S52:NO)、キーワード登録処理を終了する。
記憶すべきデータが存在する場合には(S52:YES)、抽出したコメントについて形態素解析を行うことにより、コメントに含まれる名詞をキーワードとして抽出する(ステップS53)。また、情報提供装置40は、抽出したキーワードから固有名詞の数をカウントする(ステップS54)。
更に、情報提供装置40は、発信情報に含まれる投稿日時から情報の発信日付及び発信時刻を抽出する(ステップS55)。
【0074】
そして、情報提供装置40は、抽出した発信日付、発信時刻、発信緯度、発信経度、キーワード、固有名詞の数を、キーワード管理データベース47に記憶する(ステップS56)。
【0075】
次に、情報提供装置40による情報提供処理について説明する。図21は情報提供装置40による情報提供処理の手順を説明するフローチャートである。情報提供装置40は、移動端末装置10から現在位置情報(緯度及び軽度)、現在日時を受信したか否かを判断することによって情報提供要求を受付けたか否かを判断する(ステップS61)。情報提供要求を受付けていないと判断した場合(S61:NO)、処理をステップS61へ戻して、情報提供要求を受付けるまで待機する。
【0076】
情報提供要求を受付けたと判断した場合(S61:YES)、情報提供装置40は、移動端末装置10の現在位置(所在)を中心とした一定区域内に存在するキーワードをキーワード管理データベース47から抽出する(ステップS62)。このとき、移動端末装置10の現在位置が緯度X、経度Yとした場合、緯度がX±α、経度がY±αの範囲でキーワードを抽出する。
【0077】
次いで、情報提供装置40は、キーワード管理データベース47からキーワードが抽出されたか否かを判断する(ステップS63)。該当するキーワードが抽出されなかった場合(S63:NO)、情報提供装置40は処理をステップS61へ戻す。
【0078】
該当するキーワードが抽出された場合(S63:YES)、情報提供装置40は、実施の形態1と同様にして、抽出した個々のキーワードに対し、情報の発信日付と移動端末装置10の検出日との間の近接度、情報の発信時刻と移動端末装置10の検出時刻との間の近接度、情報の発信場所と移動端末装置10の所在との間の近接度を評価する(ステップS64〜66)。すなわち、情報提供装置40は、評価加減率Et1(%)、Et2(%)Ed(%)を算出する。
【0079】
次いで、情報提供装置40は、固有名詞の数に応じた重み付け評価を行う(ステップS67)。ここで、評価式の一例として、キーワードに含まれる固有名詞の数をpとしたとき、評価加減率Ep(%)をEp=pにより算出する。この評価加減率Epは、固有名詞の数に比例し、0個の場合に0%、1個の場合に100%となり、多くなるほど高くなる。
【0080】
次いで、情報提供装置40は、抽出した個々のキーワードに対する重み付け評価を行う(ステップS68)。重み付け評価Eは、ステップS64〜S67で算出したEt1,Et2,Ed,Epを掛け合わせた、Et1×Et2×Ed×Epにより算出する。
【0081】
図22〜図25は実施の形態3でのキーワード評価結果の一例を示す図である。図22及び図23は移動端末装置10が2009年4月7日13時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合、図24及び図25は移動端末装置10が2009年12月24日21時0分に兵庫県明石市周辺の旬な情報を要求した場合のキーワード抽出例、キーワード評価結果の算出例を示している。
図23では、実施形態1と同様に、「明石周辺」の「4月7日」「13時0分」に最も近い情報として、「4月8日」「12時50分」に発信された「明石公園, 花見」というキーワードの評価が1位となる。2位には第1実施形態とは異なり、固有名詞を含んだ「明石公園, 桜」というキーワードがピックアップされる。
なお、図25に示した評価結果の順位は、実施の形態1と同様である。
【0082】
ステップS68で個々のキーワードに対する重み付け評価を行った後、情報提供装置40は、評価値が閾値以上のキーワードのうち、上位から一定数のキーワードを抽出する(ステップS69)。そして、情報提供装置40は、キーワードが抽出されたか否かを判断し(ステップS70)、キーワードが抽出されなかった場合(S70:NO)、処理をステップS61へ戻す。このとき、情報提供先の移動端末装置10に対し、提供する情報が存在しなかった旨を通知するようにしてもよい。
【0083】
キーワードが抽出されたと判断した場合(S70:YES)、情報提供装置40は、抽出されたキーワードを検索キーワードとして検索サーバ30へ送信することにより、検索要求を行う(ステップS71)。そして、情報提供装置40は、検索サーバ30から検索結果としてURLを受信したか否かを判断し(ステップS72)、URLを受信した場合(S72:YES)、そのURLの情報を情報提供先の移動端末装置10に対して提示する(ステップS73)。このとき、検索結果が複数ある場合、一定数のURLを情報提供先に提示する。
【0084】
あるキーワードについて検索結果のURLを情報提供先に提示した場合(S73)、又はステップS31でURLを受信しなかった場合、すなわち該当するURLが存在しなかった場合(S72:NO)、情報提供装置40は、ステップS28で抽出されたすべてのキーワードについて検索要求を行ったか否かを判断し(ステップS74)、検索要求を行っていないキーワードがある場合には(S74:NO)、処理をステップS71へ戻す。また、すべてのキーワードについて検索要求を行った場合(S74:YES)、処理をステップS61へ戻す。
【0085】
本実施の形態では、地名、ランドマークなどの固有名詞を含んだキーワードの評価が高くなるため、検索キーワードとしては地名、ランドマークなどを含んだキーワードが選択される可能性が高くなる。その結果、情報提供先の場所に適切な情報を検索して、提供することが可能となる。
【0086】
なお、実施の形態1〜3では、ユーザから発信された情報を発信情報管理装置20にて管理し、その情報から発信日時、発信場所、キーワード等を抽出し、情報提供装置40にて管理する構成としたが、情報提供装置40が発信情報管理装置20の機能を持ち、情報提供装置40にてユーザから発信された情報を管理する構成としてもよい。
【0087】
以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0088】
(付記1)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、
第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、
該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、
該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段と
を備え、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする情報提供装置。
【0089】
(付記2)
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在、及び、検出時点の近傍の発信場所あるいは発信時点と関連付けられている1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする付記1に記載の情報提供装置。
【0090】
(付記3)
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点との近接度を評価する評価手段を備え、該評価手段による評価結果に従って1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする付記1に記載の情報提供装置。
【0091】
(付記4)
一の発信場所及び発信時点に関連付けて記憶している1又は複数のキーワードに含まれる固有名詞の数を算出する手段を備え、前記評価手段は、算出した固有名詞の数に応じて重み付けした評価を行うようにしてあることを特徴とする付記3に記載の情報提供装置。
(付記5)
【0092】
前記選択手段が選択した1又は複数のキーワードと関連付けて記憶してある発信場所を、送信すべき検索キーワードに追加する手段を備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0093】
(付記6)
前記選択手段が選択した1又は複数のキーワードと関連付けて記憶してある発信場所の近傍のランドマークを特定する手段と、特定したランドマークの名称を送信すべき検索キーワードに追加する手段とを備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0094】
(付記7)
前記第2の通信装置は、携帯型通信装置又は移動通信装置であり、
前記第2の通信装置の移動先に係る情報を取得する手段と、取得した移動先に係る情報を送信すべき検索キーワードに追加する手段とを備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0095】
(付記8)
前記発信時点は、情報を発信した日付又は時刻を含むことを特徴とする付記1から付記7の何れか1つに記載の情報提供装置。
【0096】
(付記9)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置に通信可能に接続された情報提供装置を用いて、前記通信装置に対する情報提供を行う方法において、
第1の通信装置から発信される情報を受信し、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定し、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出し、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶し、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出し、
検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定し、
特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶してあるキーワードから選択し、
選択したキーワードを前記検索装置へ送信し、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、
生成した情報を前記第2の通信装置へ提供する
ことを特徴とする情報提供方法。
【0097】
(付記10)
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置に接続されたコンピュータに、前記検索装置から取得した検索結果を基に通信装置へ提供すべき情報を生成させるステップを実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、外部から受付けた情報の発信場所及び発信時点を特定させるステップと、
コンピュータに、前記情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出させるステップと、
コンピュータに、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶させるステップと、
コンピュータに、情報の提供先の通信装置を検出させるステップと、
コンピュータに、検出させた通信装置の所在及び検出時点を特定させるステップと、
コンピュータに、特定させた前記通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶させてあるキーワードから選択させるステップと、
コンピュータに、選択させたキーワードを前記検索装置へ送信させるステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【符号の説明】
【0098】
10 携帯端末装置
20 発信情報管理装置
30 検索サーバ
40 情報提供装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、
第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、
該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、
該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段と
を備え、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在、及び、検出時点の近傍の発信場所あるいは発信時点と関連付けられている1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点との近接度を評価する評価手段を備え、該評価手段による評価結果に従って1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置に通信可能に接続された情報提供装置を用いて、前記通信装置に対する情報提供を行う方法において、
第1の通信装置から発信される情報を受信し、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定し、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出し、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶し、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出し、
検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定し、
特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶してあるキーワードから選択し、
選択したキーワードを前記検索装置へ送信し、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、
生成した情報を前記第2の通信装置へ提供する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項5】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置に接続されたコンピュータに、前記検索装置から取得した検索結果を基に通信装置へ提供すべき情報を生成させるステップを実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、外部から受付けた情報の発信場所及び発信時点を特定させるステップと、
コンピュータに、前記情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出させるステップと、
コンピュータに、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶させるステップと、
コンピュータに、情報の提供先の通信装置を検出させるステップと、
コンピュータに、検出させた通信装置の所在及び検出時点を特定させるステップと、
コンピュータに、特定させた前記通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶させてあるキーワードから選択させるステップと、
コンピュータに、選択させたキーワードを前記検索装置へ送信させるステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項1】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置と通信可能になしてあり、前記検索装置から得られる検索結果を基に生成した情報を通信装置へ提供する情報提供装置において、
第1の通信装置から発信される情報を受信する手段と、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定する手段と、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出する手段と、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶する記憶手段と、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出する検出手段と、
該検出手段により検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定する特定手段と、
該特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを前記記憶手段に記憶されているキーワードから選択する選択手段と、
該選択手段が選択したキーワードを前記検索装置へ送信する手段と
を備え、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、生成した情報を前記第2の通信装置へ提供するようにしてあることを特徴とする情報提供装置。
【請求項2】
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在、及び、検出時点の近傍の発信場所あるいは発信時点と関連付けられている1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記選択手段は、前記特定手段が特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点との近接度を評価する評価手段を備え、該評価手段による評価結果に従って1又は複数のキーワードを選択するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項4】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置、及び情報を送受信する複数の通信装置に通信可能に接続された情報提供装置を用いて、前記通信装置に対する情報提供を行う方法において、
第1の通信装置から発信される情報を受信し、
受信した情報の発信場所及び発信時点を特定し、
受信した情報から該情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出し、
前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶し、
情報を提供すべき第2の通信装置を検出し、
検出された第2の通信装置の所在及び検出時点を特定し、
特定した前記第2の通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶してあるキーワードから選択し、
選択したキーワードを前記検索装置へ送信し、
送信したキーワードに対して前記検索装置から返信される検索結果を基に前記第2の通信装置へ提供すべき情報を生成し、
生成した情報を前記第2の通信装置へ提供する
ことを特徴とする情報提供方法。
【請求項5】
外部から受信した検索キーワードに対して検索結果を返信する検索装置に接続されたコンピュータに、前記検索装置から取得した検索結果を基に通信装置へ提供すべき情報を生成させるステップを実行させるコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータに、外部から受付けた情報の発信場所及び発信時点を特定させるステップと、
コンピュータに、前記情報の特徴を表す1又は複数のキーワードを抽出させるステップと、
コンピュータに、前記情報について特定した発信場所及び発信時点と、前記情報から抽出した1又は複数のキーワードとを関連付けて記憶させるステップと、
コンピュータに、情報の提供先の通信装置を検出させるステップと、
コンピュータに、検出させた通信装置の所在及び検出時点を特定させるステップと、
コンピュータに、特定させた前記通信装置の所在及び検出時点と、前記記憶手段に記憶されている発信場所及び発信時点とに基づいて、検索キーワードとして用いる1又は複数のキーワードを、記憶させてあるキーワードから選択させるステップと、
コンピュータに、選択させたキーワードを前記検索装置へ送信させるステップと、
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2011−65470(P2011−65470A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−216041(P2009−216041)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]