説明

情報提供運用装置、情報再生装置および情報提供システム

【課題】 移動体に対して位置情報の有効範囲に応じた情報を提供する情報提供運用装置、情報再生装置および情報提供システムを提供する。
【解決手段】 情報提供運用装置1は、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定ユニット3と、設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を設定する再生条件設定ユニット5と、設定された再生条件の情報を移動体の情報再生システム10に転送する広告・位置情報S1とを備え、設定された有効範囲において、設定された再生条件により、移動体の情報再生システム10に対して情報を提供するので、移動体に対して情報提供を行うためのトリガとなる指標として有効範囲指定可能な位置情報を用いることにより、位置による情報提供の管理および制御を容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、移動体に対して情報を提供する情報提供運用装置、情報再生装置および情報提供システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、移動体における情報提供装置として、例えば電車内においてニュースや広告を液晶表示装置に再生する情報表示装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来の情報表示装置では、同じ情報を繰り返し再生し続けるか、または情報を繰り返しランダムに再生し続けるようにして、実際に再生する情報とは別の制御情報を基にして、制御機器もしくはオペレーターが制御のきっかけを作っていたため、広告などは単に繰り返し再生されるだけとなり、きめ細かなユーザーニーズを捉えた情報提供をすることが困難であるという不都合があった。
【0004】そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、移動体に対して位置情報の有効範囲に応じた情報を提供する情報提供運用装置、情報再生装置および情報提供システムを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の情報提供運用装置は、移動体の情報再生部に対して情報を提供する情報提供運用装置において、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を移動体の情報再生部に転送する転送手段とを備え、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生部に対して情報を提供するものである。
【0006】本発明の情報再生装置は、情報提供運用部から提供される情報を再生する移動体の情報再生装置において、情報提供運用部から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、情報提供運用部から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを備え、現在位置に対応した情報を再生するものである。
【0007】本発明の情報提供システムは、情報提供運用装置から移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、移動体の情報再生装置が情報提供運用装置から提供される情報を再生する情報提供システムにおいて、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を移動体の情報再生部に転送する転送手段とを備え、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供する情報提供運用装置と、情報提供運用装置から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、情報提供運用装置から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを備え、現在位置に対応した情報を再生する情報再生装置とを備え、情報提供運用装置の位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、情報再生装置により現在位置に対応した情報を再生するものである。
【0008】従って本発明によれば、以下の作用をする。本発明の情報提供運用装置によれば、移動体の情報再生部に対して情報を提供する情報提供運用装置において、位置情報設定手段で移動体の位置情報の有効範囲を設定し、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して再生条件設定手段で情報の再生条件を設定し、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を転送手段で移動体の情報再生部に転送し、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生部に対して情報を提供する。
【0009】本発明の情報再生装置によれば、情報提供運用部から提供される情報を再生する移動体の情報再生装置において、情報提供運用部から提供される情報を蓄積手段で受け取って蓄積し、移動体の現在位置を現在位置検出手段で検出し、情報提供運用部から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を再生条件判定手段で判定し、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生手段で再生し、現在位置に対応した情報を再生する。
【0010】本発明の情報提供システムによれば、情報提供運用装置から移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、移動体の情報再生装置が情報提供運用装置から提供される情報を再生する情報提供システムにおいて、情報提供運用装置では、移動体の位置情報の有効範囲を位置情報設定手段で設定し、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を再生条件設定手段で設定し、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を転送手段で移動体の情報再生部に転送し、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、情報再生装置では、情報提供運用装置から提供される情報を蓄積手段で受け取って蓄積し、移動体の現在位置を現在位置検出手段で検出し、情報提供運用装置から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を再生条件判定手段で判定し、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生手段で再生し、現在位置に対応した情報を再生し、情報提供運用装置の位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、情報再生装置により現在位置に対応した情報を再生する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態の情報提供システムは、移動体において、情報提供を行うためのトリガーとなる指標として、有効範囲指定可能な位置情報を利用することにより、情報提供を管理および制御することを可能とし、位置による情報提供を実現するものである。
【0012】図1は、本実施の形態が適用される位置・時間に関連した広告・情報提供システムの概要を示す図である。図1において、情報提供システムは、情報の管理および運用を行う情報運用システム1と、移動体において情報運用システム1から転送される情報を再生する再生システム10とを有して構成される。
【0013】また、情報運用システム1は、情報の提供に伴う課金の処理を行う課金システム6と、情報の編集を行う編集システム2とを有して構成される。
【0014】また、編集システム2は、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置設定ユニット3と、移動体の位置情報の有効範囲における時間を設定する時間設定ユニット4と、位置設定ユニット3からの位置情報の有効範囲と時間設定ユニット4から位置情報の有効範囲における時間とから情報の再生条件を設定して再生システム10に再生条件に基づいた広告・位置・時間情報S1を転送する再生条件設定ユニット5とを有して構成される。ここで、再生システム10への広告・位置・時間情報S1の転送は、インターフェースを介して行っても良く、また、着脱可能なディスク状記録媒体や、板状記録媒体を用いてもよい。
【0015】また、課金システム6は、位置設定ユニット3からの位置情報の有効範囲に対応する位置係数を計算する位置係数計算ユニット7と、時間設定ユニット4からの位置情報の有効範囲における時間に対応する時間係数を計算する時間係数計算ユニット8と、位置係数計算ユニット7からの位置係数および時間係数計算ユニット8からの時間係数に基づいて課金金額を計算する課金金額計算ユニット9とを有して構成される。
【0016】また、再生システム10は、情報運用システム1から転送される情報を受け取って蓄積する情報蓄積媒体11と、GPS(Global Positioning System)衛星18からの情報に基づいて現在位置を検出する位置検出ユニット13と、現在時間を検出する時間検出ユニット14と、位置検出ユニット13からの現在位置情報および時間検出ユニット14からの現在時間情報と情報蓄積媒体11に蓄積された情報運用システム1から転送された再生条件とにより、再生条件に一致する現在位置および現在時間であるか否かを判定する再生条件判定ユニット12と、再生条件に一致する現在位置および現在時間に対応した情報を再生する再生ユニット15とを有して構成される。
【0017】このように構成された情報提供システムの動作を以下に説明する。まず、情報運用システム1の編集システム2において、位置設定ユニット3は移動体の位置情報の有効範囲を設定する。時間設定ユニット4は移動体の位置情報の有効範囲における時間を設定する。再生条件設定ユニット5は、位置設定ユニット3からの位置情報の有効範囲と時間設定ユニット4から位置情報の有効範囲における時間とから情報の再生条件を設定して再生システム10に再生条件に基づいた広告・位置・時間情報S1を転送する。
【0018】次に、再生システム10において、情報蓄積媒体11は情報運用システム1から転送される情報を受け取って蓄積する。位置検出ユニット13はGPS衛星18からの情報に基づいて現在位置を検出する。時間検出ユニット14は現在時間を検出する。再生条件判定ユニット12は位置検出ユニット13からの現在位置情報および時間検出ユニット14からの現在時間情報と情報蓄積媒体11に蓄積された情報運用システム1から転送された再生条件とにより、再生条件に一致する現在位置および現在時間であるか否かを判定する。再生ユニット15は再生条件に一致する現在位置および現在時間に対応した情報を再生する。
【0019】ここで、情報運用システム1の課金システム6において、位置係数計算ユニット7は位置設定ユニット3からの位置情報の有効範囲に対応する位置係数を計算する。時間係数計算ユニット8は、時間設定ユニット4からの位置情報の有効範囲における時間に対応する時間係数を計算する。課金金額計算ユニット9は位置係数計算ユニット7からの位置係数および時間係数計算ユニット8からの時間係数に基づいて課金金額を計算する。
【0020】そして、情報視聴者16は再生システム10により再生された情報を視聴した後に、例えば、広告情報の視聴に対応する課金金額に応じた所定の広告効果S2を情報提供者および広告主17に支払う。広告効果S2は例えば情報提供者および広告主17の銀行口座への振り込みなどで行う。
【0021】さらに、情報提供者および広告主17は広告内容や位置条件および時間条件を基にした課金金額に応じた広告費用S3を情報運用システム1の課金システム6に支払う。広告費用S3は例えば情報運用システム1の課金システム6の銀行口座への振り込みなどで行う。
【0022】次に、上述した情報運用システム1の課金システム6における課金・料金設定を説明する。図2は、課金・料金設定の概要を示す図である。図2において、位置係数計算ユニット7は、広告位置による料金への重み付けである位置係数(p)22および広告範囲による料金への重み付けである範囲係数(w)23を計算する。時間係数計算ユニット8は、広告時間による料金への重み付けである時間係数(t)24を計算する。
【0023】課金金額計算ユニット9は、以下の数1式に示すように、位置係数計算ユニット7により計算された広告位置による料金への重み付けである位置係数(p)22および広告範囲による料金への重み付けである範囲係数(w)23と、時間係数計算ユニット8により計算された広告時間による料金への重み付けである時間係数(t)24とを加算して、加算値に設定料金の基本となる範囲および時間当たりの金額(m)21を乗算して広告のための金額Mを計算する。
【0024】
【数1】M=(p+w+t)m
【0025】次に、上述した情報運用システム1の位置設定ユニット3における位置情報設定を説明する。図3は、位置情報設定の概要を示す図である。図3Aにおいて、範囲指定方法を示すように、緯度経度による中心位置31に対して、内側の境界を示す内側半径32および外側の境界を示す外側半径33を指定する。例えば、内側半径32として100メートル、外側半径33として200メートルを指定する。
【0026】そして、中心位置31から内側半径32および外側半径33の間のドーナツ状の範囲の向きを示す方向34およびドーナツ状の円周に沿った方向範囲35を指定する。例えば、方向34として260度、方向範囲35として方向34の前後20度を指定する。これにより、斜線部分で示された範囲が有効範囲設定位置36として指定される。
【0027】図3Bにおいて、範囲指定例を示すように、新宿駅を中心位置として、外側半径を原宿と渋谷の中間位置とし、方向および方向範囲を山手線沿線とし、内側半径を0とした指定37をすることにより、斜線で示された扇形の範囲指定をすることができる。これにより、例えば、山手線で新宿駅と渋谷駅の間を移動している電車内で広告情報を再生することを指定することができる。
【0028】次に、上述した情報運用システム1の時間設定ユニット4における時間情報設定を説明する。図4は、時情報設定の概要を示す図である。図4において、41で時間範囲の指定を示すように、年・月・週・日・曜日・祝日・時間・分・秒の各条件で指定する。これにより、季節の別、平日または休日の別、出勤時およびお昼時および帰宅時の別に応じた広告情報を再生することを指定することができる。
【0029】次に、上述した情報運用システム1の位置設定ユニット3における位置・時間情報と広告情報のリンク書式を説明する。図5は、位置・時間情報と広告情報のリンク書式の概要を示す構成図である。
【0030】図5において、位置情報51である緯度・経度52は必須項目である。これに対して、リンクファイル53と、利用可能範囲54と、利用可能時間55は追加可能項目である。
【0031】ここで、リンクファイル53は、ビデオデータ、オーディオデータ、静止画データ、テキストデータなどのリンクファイルであり、広告に使用することができる情報56となる。
【0032】また、利用可能範囲54は、リンクファイル53が利用可能になる範囲であり、広告する範囲57となる。
【0033】また、利用可能時間55は、リンクファイル53が利用可能になる時間であり、広告する時間58となる。
【0034】これにより、上述したリンク書式を用いることにより、位置および時間に関連した広告情報の設定を行うことができる。
【0035】図6は、位置・時間情報と広告情報のリンク書式の概要のテキストを示す図である。図6において、位置・時間情報と広告情報のリンク書式のフォーマットであるGLORIE(Global・Location・Information・Exchange:グローバル・ロケーション・インフォメーション・イクスチェンジ)のドキュメント形式の定義(Document Type Definition GLORIE.DTD)61を示す。
【0036】<!ELEMENT linkfile(image*,voice*,audio*,speech*,text*,multimedia*,optional−media*)>62は、ビデオデータ、オーディオデータ、静止画データ、テキストデータなどのリンクファイル63であり、広告に使用することができる情報64を示す。
【0037】<!ELEMENT activate−radius(outmost,inmost)><!ELEMENT activate−direction(dcenter,deviation)>65は、リンクファイルが利用可能になる範囲66であり、広告する範囲67を示す。
【0038】<!ELEMENT activate−time(ttdl)>68は、リンクファイルが利用可能になる時間69であり、広告する時間70を示す。
【0039】以下に、本実施の形態の具体的適用例を説明する。図7は、山手線TV(テレビジョン)広告に対する採用による営業品質の向上を示す図である。図7に示す山手線商業圏71〜80を各位置情報の有効範囲として設定し、山手線を電車で移動した場合に、山手線の電車内の再生システムにおいて再生されるTV(テレビジョン)広告を山手線商業圏71〜80に応じて切り替えて再生することにより、電車の進行に応じて各山手線商業圏71〜80に対応した広告を行うものである。
【0040】ここで、TV(テレビジョン)広告の再生システムへの広告・位置・時間情報の転送は、インターフェースを介して行っても良く、また、着脱可能なディスク状記録媒体や、板状記録媒体を用いてもよい。
【0041】図7において示すように、山手線沿線には多くの商業圏71〜80が存在し、頻繁に通過する商業圏71〜80内での買い物をするお客が多い。また、位置の情報だけでなく、時間によっても商品・店の選択肢が異なってくる。
【0042】そこで、山手線内のTV(テレビジョン)広告を位置・時間によって細分化することにより、以下の効果を得ることができる。第1に、場所、時間により広告資源、時間を区切ることによる広告主増加と利益拡大を図ることができる。第2に、1つの広告に対する再生時間の短縮による広告主側の経費削減を図ることができる。第3に、地域密着型、時間密着型による営業効果の拡大を図ることができる。
【0043】図8は、飛行機内の案内システムのシステム構成を示す図である。図8において、機内案内システムは、飛行機の緯度・経度を検出するGPS受信機81と、飛行機の進行方向を撮像して画像信号S11を出力する前方向カメラ82と、飛行機の下方を撮像して画像信号S12を出力する下方向カメラ83と、飛行ルート地図画像を生成して画像信号S13を出力するルート地図画像生成装置84と、画像信号S14を出力すると共に制御信号S15により制御を行うパーソナルコンピュータ(パソコン)85と、前方向カメラ82からの画像信号S11と下方向カメラ83からの画像信号S12とルート地図画像生成装置84からの画像信号S13とパソコン85のハードディスクからの画像信号S14を制御信号S15により切り替えるビデオ切替装置86と、ビデオ切替装置86により切り替えられた画像信号を客室内でスクリーン上に表示する客室内表示スクリーン87とを有して構成される。
【0044】ここで、機内案内システムのパソコン85のハードディスクへの広告・位置・時間情報の転送は、インターフェースを介して行っても良く、また、着脱可能なディスク状記録媒体や、板状記録媒体を用いてもよい。
【0045】このように構成された機内案内システムは、以下のように動作する。飛行機の離陸時には、前方向カメラ82による画像信号S11または下方向カメラ83による画像信号S12をパソコン85からの制御信号S15によりビデオ切替装置86で切り替えて客室内表示スクリーン87上に表示する。具体的には、空港内では、前方向カメラ82による図9Aに示す空91と滑走路92の前方カメラ画像の画像信号S11を客室内表示スクリーン87上に表示し、滑走路から外れるとき、下方向カメラ83による図9Bに示す海93と滑走路94の下方カメラ画像の画像信号S12を客室内表示スクリーン87上に表示する。
【0046】また、飛行中は、ルート地図画像生成装置84からの図9Cに示す飛行機95の飛行経路画像の画像信号S13をパソコン85からの制御信号S15によりビデオ切替装置86で切り替えて客室内表示スクリーン87上に表示する。なお、水平飛行時には、機内案内、救命胴衣の付け方のビデオ画像を表示するようにしても良い。
【0047】また、景観の良い場所を通過するときには、その旨を案内放送すると共に、パソコン85のハードディスクからの図10Aに示す富士山101の景勝地説明画像の画像信号S14をパソコン85からの制御信号S15によりビデオ切替装置86で切り替えて客室内表示スクリーン87上に表示する。なお、飛行ルートが変更になったときでも、自動的に追従するように制御される。
【0048】そして、着陸滑走路が近づいたら、下方向カメラ83による図9Bに示す下方カメラ画像の画像信号S12を客室内表示スクリーン87上に表示する。また、パソコン85のハードディスクからの図10Bに示す駐車場102、タクシー乗り場103およびバス乗り場104などの空港案内画像または図10Cに示すホテル105のホテル広告画像の画像信号S14をパソコン85からの制御信号S15によりビデオ切替装置86で切り替えて客室内表示スクリーン87上に表示する。なお、着陸地の広告を季節によって表示したり、地域に応じた土産物の広告を表示してもよい。
【0049】これにより、位置情報の有効範囲に応じた各種画像を表示することができるので、飛行路線に応じて位置情報の有効範囲に対応した画像を切り替えるだけで簡単に飛行路線に応じた切替を可能とすることができる。
【0050】また、飛行経路によらずに、離着陸時の位置情報の有効範囲データおよび画像データを共有することができる。また、期待を航空会社間で貸し借りする場合にも、パソコン85のハードディスクのデータを転送するだけで用意に適用することができる。
【0051】また、上述した実施の形態では、情報運用システムと再生システムとは別体で設ける例を示したが、一体で構成するようにしても良い。
【0052】
【発明の効果】この発明の情報提供運用装置は、移動体の情報再生部に対して情報を提供する情報提供運用装置において、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を移動体の情報再生部に転送する転送手段とを備え、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生部に対して情報を提供するので、移動体に対して情報提供を行うためのトリガとなる指標として有効範囲指定可能な位置情報を用いることにより、位置による情報提供の管理および制御を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0053】また、この発明の情報提供運用装置は、上述において、位置情報設定手段は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けさせ、再生条件設定手段は、位置情報の有効範囲に関連付けされた提供すべき情報を書き込むので、位置情報に関連した情報の提供を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0054】また、この発明の情報再生装置は、情報提供運用部から提供される情報を再生する移動体の情報再生装置において、情報提供運用部から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、情報提供運用部から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを備え、現在位置に対応した情報を再生するので、移動体における情報再生のトリガとなる指標として有効範囲指定可能な位置情報を用いることにより、現在位置に対応した情報を再生するすることができるという効果を奏する。
【0055】また、この発明の情報再生装置は、上述において、位置情報の有効範囲は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けられ、再生条件は、位置情報の有効範囲に関連付けされた提供すべき情報が読み出されるので、位置情報に関連した情報の再生を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0056】また、この発明の情報提供システムは、情報提供運用装置から移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、移動体の情報再生装置が情報提供運用装置から提供される情報を再生する情報提供システムにおいて、移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、位置情報設定手段により設定された移動体の位置情報の有効範囲に対応して情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を移動体の情報再生部に転送する転送手段とを有し、位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供する情報提供運用装置と、情報提供運用装置から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、情報提供運用装置から提供され、蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを有し、現在位置に対応した情報を再生する情報再生装置とを備え、情報提供運用装置の位置情報設定手段により設定された有効範囲において、再生条件設定手段により設定された再生条件により、移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、情報再生装置により現在位置に対応した情報を再生するので、移動体に対して情報提供を行うためのトリガとなる指標として有効範囲指定可能な位置情報を用いることにより、位置による情報提供の管理および制御を容易に行うことができ、現在位置に対応した情報を再生することができ、これにより、目的および対象を絞り込み、ユーザーのニーズに沿った情報提供を行うことにより、情報提供者の経費削減を図ることができると共に、情報品質の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0057】また、この発明の情報提供システムは、上述において、位置情報設定手段は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けさせ、再生条件設定手段は、位置情報の有効範囲に関連付けされた提供すべき情報を書き込むので、位置情報に関連した情報の提供を容易に行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態が適用される位置・時間に関連した広告・情報提供システムの概要を示す図である。
【図2】課金・料金設定の概要を示す図である。
【図3】位置情報設定の概要を示す図であり、図3Aは範囲指定方法、図3Bは範囲指定例である。
【図4】時情報設定の概要を示す図である。
【図5】位置・時間情報と広告情報のリンク書式の概要を示す構成図である。
【図6】位置・時間情報と広告情報のリンク書式の概要のテキストを示す図である。
【図7】山手線TV(テレビジョン)広告に対する採用による営業品質の向上を示す図である。
【図8】飛行機内の案内システムのシステム構成を示す図である。
【図9】スクリーン上の画像表示例を示す図であり、図9R>9Aは前方カメラ画像、図9Bは下方カメラ画像、図9Cは飛行経路画像である。
【図10】スクリーン上の案内、広告画像表示例を示す図であり、図10Aは景勝地説明画像、図10Bは空港案内画像、図10Cはホテル広告画像である。
【符号の説明】
1……情報運用システム、2……編集システム、3……位置設定ユニット、4……時間設定ユニット、5……再生条件設定ユニット、6……課金システム、7……位置係数計算ユニット、8……時間係数計算ユニット、9……課金金額計算ユニット、10……再生システム、11……情報蓄積媒体、12……再生条件判定ユニット、13……位置検出ユニット、14……時間検出ユニット、15……再生ユニット、16……情報視聴者、17……情報提供者および広告主、18……GPS衛星、S1……広告・位置・時間情報、S2……広告効果、S3……広告費用、21……設定料金の基本となる範囲および時間当たりの金額、22……広告位置による料金への重み付け(位置係数)、23……広告範囲による料金への重み付け(範囲係数)、24……広告時間による料金への重み付け(時間係数)、25……広告の為の金額、31……緯度経度による中心位置、32……内側半径、33……外側半径、34……方向、35……方向範囲、36……有効範囲設定位置、37……内側半径を0とした範囲指定、41……年・月・週・日・曜日・祝日・時間・分・秒の各条件での時間指定、51……位置情報、52……緯度経度、53……リンクファイル、54……利用可能範囲、55……利用可能時間、56、64……広告に使える情報、57、67……広告する範囲、58、70……広告する時間、71〜80……山手線商業圏、81……GPS、82……前方カメラ、83……下方カメラ、84……ルート地図画像生成装置、85……パソコン、86……ビデオ切替装置、67……客室内表示スクリーン、

【特許請求の範囲】
【請求項1】 移動体の情報再生部に対して情報を提供する情報提供運用装置において、上記移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、上記位置情報設定手段により設定された上記移動体の位置情報の有効範囲に対応して上記情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、上記再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を上記移動体の情報再生部に転送する転送手段とを備え、上記位置情報設定手段により設定された有効範囲において、上記再生条件設定手段により設定された再生条件により、上記移動体の情報再生部に対して情報を提供することを特徴とする情報提供運用装置。
【請求項2】 請求項1記載の情報提供運用装置において、上記位置情報設定手段は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けさせ、上記再生条件設定手段は、上記位置情報の有効範囲に上記関連付けされた提供すべき情報を書き込むことを特徴とする情報提供運用装置。
【請求項3】 情報提供運用部から提供される情報を再生する移動体の情報再生装置において、上記情報提供運用部から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、上記移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、上記情報提供運用部から提供され、上記蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、上記再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを備え、現在位置に対応した情報を再生することを特徴とする情報再生装置。
【請求項4】 請求項3記載の情報再生装置において、上記位置情報の有効範囲は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けられ、上記再生条件は、上記位置情報の有効範囲に上記関連付けされた提供すべき情報が読み出されることを特徴とする情報再生装置。
【請求項5】 情報提供運用装置から移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、移動体の情報再生装置が情報提供運用装置から提供される上記情報を再生する情報提供システムにおいて、上記移動体の位置情報の有効範囲を設定する位置情報設定手段と、上記位置情報設定手段により設定された上記移動体の位置情報の有効範囲に対応して上記情報の再生条件を設定する再生条件設定手段と、上記再生条件設定手段により設定された再生条件の情報を上記移動体の情報再生部に転送する転送手段とを備え、上記位置情報設定手段により設定された有効範囲において、上記再生条件設定手段により設定された再生条件により、上記移動体の情報再生装置に対して情報を提供する情報提供運用装置と、上記情報提供運用装置から提供される情報を受け取って蓄積する蓄積手段と、上記移動体の現在位置を検出する現在位置検出手段と、上記情報提供運用装置から提供され、上記蓄積手段に蓄積された位置情報の有効範囲情報と現在位置情報とを基に、提供される情報の再生条件を判定する再生条件判定手段と、上記再生条件判定手段により判定された再生条件により、現在位置に対応して位置情報の有効範囲に応じた情報を再生する再生手段とを備え、現在位置に対応した情報を再生する情報再生装置とを備え、上記情報提供運用装置の上記位置情報設定手段により設定された有効範囲において、上記再生条件設定手段により設定された再生条件により、上記移動体の情報再生装置に対して情報を提供し、上記情報再生装置により現在位置に対応した情報を再生することを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】 請求項5記載の情報提供システムにおいて、上記位置情報設定手段は、有効範囲指定可能な位置情報にリンクさせて、提供すべき情報を関連付けさせ、上記再生条件設定手段は、上記位置情報の有効範囲に上記関連付けされた提供すべき情報を書き込むことを特徴とする情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図7】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2002−169737(P2002−169737A)
【公開日】平成14年6月14日(2002.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2000−368874(P2000−368874)
【出願日】平成12年12月4日(2000.12.4)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【出願人】(397011373)ソニーコミュニケーションネットワーク株式会社 (17)
【Fターム(参考)】