説明

情報端末装置

【課題】 現金等の取り扱いを含む多目的の情報端末装置の操作性を向上させる。
【解決手段】 紙幣出し入れ部700、硬貨受け入れ部800、硬貨払い出し部900等の現金取引口を備え、現金を取り扱う第1筐体100と、この第1筐体100の上に載置され、タッチパネルを兼ねる起立したディスプレイ300、テンキー部400、カードインタフェース部500、レシートプリンタ部600等の情報操機能を備えた第2筐体200で構成された情報端末装置である。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報端末装置に関し、特に、現金の受払機能等の金融端末機能を兼ね備えた多機能の情報端末装置等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、金融サービスの自由化や顧客の利便性向上の要請等に呼応して、ATM(現金自動預け払い機)を金融機関の支店のみならず、広く普及して店舗数の多いコンビニエンスストア等に設置する動きが見られる。
【0003】ところで、このようなコンビニエンスストア等に設置されるATMは、設置スペースの効率的な利用等の観点から、多機能な情報端末として機能させることが必要となる。
【0004】よく知られているように、従来のATMは、紙幣などの取扱い機構が内蔵された堅牢な箱状の筐体を構成し、この筐体の前面上部を後方に追いやってその前部に水平面を形成し、水平面にタッチパネルを兼ねたCRTまたは液晶デイスプレイを一体に埋め込んで設置し、このCRTデイスプレイ設置部位よりも奥の位置に、紙幣や硬貨の現金の受払を行う現金取引口を配置した構成となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術のATMの構成では、CRTディスプレイの画面が利用者以外から見えにくいため、タッチパネルからの入力操作における暗証番号等の保護等には有効であるが、当該ディスプレイを販売促進用の広告情報表示等のプレゼンテーションに兼用するには不向きである。
【0006】また、現金を取り扱うATM等の機器には関連法規等の規制にて高度の堅牢さか要求されるが、ディスプレイを筐体に一体に埋め込んだ従来技術の構成では、ディスプレイ等のぶんだけ堅牢にすべき筐体の容積が大きくなり、必要以上にコスト高になる。
【0007】また、筐体の上面にディスプレイや現金取引口を平面的に配列した構成であるため筐体の設置面積が大きくなる。
【0008】さらに、現金取引口がディスプレイよりも奥側に設けられているため、現金等の操作位置が利用者から遠くなり、たとえば車椅子の利用者等には特に不便となる。
【0009】本発明の目的は、現金等の取り扱いを含む多目的の情報端末装置の操作性を向上させることが可能な技術を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、設置スペースの低減を実現することが可能な情報端末装置を提供することにある。
【0011】本発明の他の目的は、多様な利用者に対する利便性を向上させることが可能な情報端末装置を提供することにある。
【0012】本発明の他の目的は、入力情報の秘匿と、広告情報表示等のプレゼンテーション機能の向上とを両立させることが可能な情報端末装置を提供することにある。
【0013】本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0015】本発明の情報端末装置は、現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含む構成としたものである。
【0016】すなわち、現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、利用者に正対するように起立した情報表示画面を備えた第2の筐体を縦方向に組み合わせることで、実装上も効率的なレイアウトになり、銀行店舗以外のコンビニエンスストア等の設置に向けて、コンパクトで使いやすく、また、ATM以外の物品や情報等の販売、情報検索等の多機能な利用に適した形態となる。
【0017】また、情報入力操作は、第2の筐体の操作主面に情報表示画面および情報入出力機能部を集中して配置されているので、すべての操作において、使用される画面が最も見やすくなるとともに、視点や視線の高さや角度等が異なる健常者および車椅子利用者の双方で快適な利用が可能になる。
【0018】また、第1の筐体の現金取引口は、情報表示画面の手前側に位置する第1および第2の操作主面に配置されているので、立位の健常者のみならず、車椅子利用者においても、現金取引口の奥まで確実に視認でき、紙幣や硬貨等の取り残し等の不安等もなくなる。
【0019】また、情報表示画面のタッチパネルによる入力、テンキーによる暗証番号の入力、レシートの発行、カードの挿抜、といった現金取り扱い以外の操作インタフェースを第2の筐体において情報表示画面の近傍に関連付けてレイアウトすることで、同種の操作が分かりやすく整理され、不慣れな利用者等においても操作方法を想起しやすくなり、操作性が向上する。
【0020】また、第2の筐体において、操作主面の情報表示画面の下方中央に操作凹部を彫り込んで形成し、この中にテンキーを配置したことで、利用者の利き腕等に関係なく良好な操作性が実現されるとともに、テンキーの操作状態は外部から見えにくいので、暗証番号等の入力の秘匿性も保たれる。
【0021】下部の第1の筐体を現金系、その上部の第2の筐体を情報系に分離したことで、各々に適した堅牢さや防犯レベルを設定でき、第2の筐体の情報系については過剰な防犯品質を回避してコスト低減が図れるとともに、ロールペーパー補給等の日常的な保守管理を防犯性能を損なうことなく簡便に実行でき、第1の筐体の現金系については、そのぶんだけより高い堅牢さ等の防犯性能を高めることができる。
【0022】硬貨受け入れ口および硬貨払い出し口を第1の筐体に別個に配置したことで、通常の自動販売機の操作感を実現できる。
【0023】また、外部情報通信機能を内蔵したパネル状の第3の筐体を情報端末装置の側面に配置することで、情報通信機能を含めた情報端末装置の設置スペースの低減や、操作主面の隠蔽による守秘性の向上等を実現できる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の一実施の形態である情報端末装置の構成の一例を示す斜視図であり、図2は、その正面図、図3は、その側面図、図4は、その上部平面図である。
【0026】図1〜図4の本実施の形態の情報端末装置において、100は第1筐体、200は第2筐体、300はディスプレイ、400はテンキー部、500はカードインタフェース部、600はレシートプリンタ部、700は紙幣出し入れ部、800は硬貨受け入れ部、900は硬貨払い出し部である。
【0027】第2筐体200は、利用者2000に臨む側面が開閉可能な上パネル201となっている。この上パネル201は、たとえば1000mm程度の凸の丸みを帯び、上端部が後方に傾斜した傾斜面をなす。
【0028】この上パネル201には、タッチパネル機能を有するディスプレイ300が、たとえば、水平方向から70°程度起立した傾斜姿勢で配置されている。
【0029】さらに、この上パネル201において、ディスプレイ300の下方中央には、テンキー部400が設けられ、このテンキー部400の右側にカードインタフェース部500、左側にレシートプリンタ部600が配置されている。
【0030】一方、第1筐体100は、利用者2000の臨む上端面において、上述の上パネル201の手前側に、開閉可能な下パネル101が、奥行き方向に高くなる傾斜面をなして配置されている。
【0031】この下パネル101には、右側に紙幣出し入れ部700が設けられ、左側に硬貨受け入れ部800が配置されている。
【0032】また、第1筐体100の、利用者2000の臨む側面に開閉可能な前扉102が設けられ、この前扉102の左側中央部には、硬貨払い出し部900が配置されている。
【0033】図5は、上パネル201、下パネル101、前扉102を開いた状態を示す斜視図である。
【0034】下側の第1筐体100の内部には、右側に紙幣処理機構103が配置され、左側上部に硬貨処理機構104が配置され、左下側に本体電源105が配置されている。
【0035】特に、前記紙幣処理機構103及び硬化処理機構104を構成する各装置を、後で述べるように、上下に積層する配置構成とするので、紙幣の投入や回収の際に前後方向に紙幣容器を引き出すことができる得る構造としている。このため、前方に引き出すので、紙幣の投入や回収の作業を前方または後方から簡単な設計変更で可能とすることができる。なお、この実施の形態では、背面側にも開閉扉を備えている。
【0036】上側の第2筐体200の内部底部には、カードインタフェース部500から出し入れされる図示しないカード等の処理を行うカード処理機構501が右側に配置され、中央部には内部的に取引経過をハードコピーに印刷して記録するジャーナルプリンタ1000が配置され、左側にレシートプリンタ部600のプリンタ機構601や当該プリンタ機構601にて使用されるロールペーパー602等が配置されている。
【0037】このように、本実施の形態の情報端末装置では、大局的な構成として、現金取引関係の構成を第1筐体100に集中して配置し、それ以外の情報入出力操作関係を第2筐体200に集中して配置したので、各々に適した堅牢さや防犯レベルを設定でき、第2筐体200については過剰な防犯品質を回避してコスト低減が図れるとともに、ロールペーパー602補給等の日常的な保守管理を防犯性能を損なうことなく簡便に実行でき、第1筐体100については、そのぶんだけより高い堅牢さ等の防犯性能を高めることができる。
【0038】特に、この実施の形態では、前記第2筐体200の前面を1枚の上パネル201で構成し、前記第2筐体を2枚の下パネル101と前扉102とから構成しているので、日常的な保守管理においては、前記上パネル201の開閉で行い、通貨の補充や回収時には、前記下パネル101と前扉102の開閉で行うことができる。
【0039】しかも、この実施の形態では、前記上パネル201に紙幣出し入れ部700や硬化受け入れ部800を設けているので、この操作性を向上させるために、この下パネルを傾斜させる必要がある。しかし、このような傾斜構造をとると、内部のメンテナンスや紙幣交換作業の際に第1筐体100の前方の開口部分が小さくなるので、この実施の形態では、前記下パネル101を後方ヒンジのはね上げ式の開閉構造とし、前扉102は片側にヒンジ部を設けた開閉構造としている。これにより、前記第1筐体100の前部を大きく開口することができるので作業性を向上させることができる。しかも、前扉102の上端部は前記下パネル101に覆い被せられ、それぞれには鍵が独立して設けられているので、前記前扉102は下パネル101を開かないと開放することができないので、安全性をより向上させることができる。
【0040】一方、前記上パネル201は、上部を回転軸としてはね上げ式の開閉構造としているので、解放時にこの上パネル201が邪魔にならないので、作業性を向上させることができる。更に、ディスプレイ300を構成する液晶デバイスは、この上パネル201の裏面側に取り付けられているので、この液晶デバイスのメンテナンスも容易となる。
【0041】さらに、本実施の形態における第2筐体200の内部構成の配置についてみると、ディスプレイ300等の入力インタフェースを傾斜した上パネル201に備えた構成の当該第2筐体200では、内部空間の奥行き断面形状が台形となり、底部に奥行き方向に長い構成要素を収納しやすい。これを利用して、第2筐体200の左側底部に奥行き寸法が最も大きいプリンタ機構601、および当該プリンタ機構601に関係の深いカード処理機構501を底部右側に同じ高さに収納したことで、使いやすく、かつ実装効率を高めて第2筐体200をよりコンパクトにすることが可能になる。
【0042】また、この実施の形態では、前記第2筐体200と第1筐体100の主たる構造体を分離させた構造とすることにより、第2筐体200を他の端末装置と構造的にまた電気的に簡単に接続することができる。
【0043】また、利用者から見て、ディスプレイ300の手前側に、テンキー部400、カードインタフェース部500、レシートプリンタ部600および下パネル101の紙幣出し入れ部700、硬貨受け入れ部800等が位置するので、従来のATMのように、ディスプレイの奥側にこれらの構成を配置した場合に比較して、ディスプレイ300の画面が大型化しても、硬貨や紙幣等が利用者から遠くならず、操作性が向上する。たとえば、視点の低い車椅子の利用者でも、紙幣出し入れ部700、硬貨受け入れ部800等がよく見え、紙幣の取り忘れ等の懸念が解消される。
【0044】また、この実施の形態では、テンキー部400の後方に、前記プリンタ機構部601及びカード処理機構より奥行きの小さいジャーナルプリンタ1000を配置することで、前記テンキー部を凹状にすることができるので、実装効率を高めて第2の筐体200をよりコンパクトにすることができる。
【0045】なお、この実施の形態では、装置の履歴を前記ジャーナルプリンタ1000で行っているが、これに替えて、たとえばCDR(コンパクトディスクレコーダブル)を媒体としたCDRドライブ等を設けるようにしても良い。この場合、CDRドライブは前記ジャーナルプリンタ1000より小型化が図れるので、このスペースに他の記録再生装置を配置しても良い、この記録装置としては、音楽データを販売する場合に使用するMD(ミニディスク)などの可搬流通記録媒体がある。更に、前記記録装置の設置にともなって新たにMD等の可搬流通記録媒体の出し入れ口が必要であれば、前記テンキー部402のキー配置面の上部の傾斜面(上側側面401b)に設けるようにすると良い。
【0046】また、この実施の形態では、前記テンキー部402を前記デイスプレイ300の中心位置のほぼ下方に配置することで、右手、左手操作に対応した配置としているが、左側に前記カードインターフエイス部500とレシートプリンタ部600を配置し、右側にテンキー部402を配置するようにしてもよい。これにより右手操作に適した配置とすることができる。
【0047】次に、本実施の形態における情報端末装置の各種寸法や角度の設定例および当該設定例に基づいて得られる操作性向上等について説明する。
【0048】図2に例示されるように、本実施の形態の情報端末装置では、第1筐体100および第2筐体200の幅寸法w100が、約570mm、全体の高さ寸法H100が1400mm、ディスプレイ300の中央部までの高さ寸法H200が1240mm、カードインタフェース部500およびレシートプリンタ部600の中心部までの高さ寸法H300が1030mm、紙幣出し入れ部700および硬貨受け入れ部800の中心部までの高さ寸法H500が872mm、硬貨払い出し部900の中心部までの高さ寸法H600が494mm、と設定されている。
【0049】全体の高さ寸法H100は、たとえばコンビニエンスストア等における商品陳列棚の高さに整合するように設定されたものである。これにより、違和感なく、コンビニエンスストアの店舗内に設置できる。
【0050】また、h200〜h500の設定の根拠については、図6に例示されるように、一般的に、立ち姿勢でディスプレイ300に対するタッチパネル操作をする際の情報端末装置からの距離400mm〜600mmのうち、一番近い400mmの位置に日本人成人の95パーセンタイル値の眼高(1677mm)を想定し、この位置から、紙幣出し入れ部700および硬貨受け入れ部800の奥端まで見えるようするためである。この結果、上パネル201の情報入力系各部(ディスプレイ300、テンキー部400、カードインタフェース部500、レシートプリンタ部600)よび下パネル101の金銭取引系各部(紙幣出し入れ部700および硬貨受け入れ部800)が利用者2000からよく見えるようになり、操作性が向上する。
【0051】また、図7および図8に例示されるように、ディスプレイ300が水平方向からの起立角度θdがほぼ70°で起立した傾斜姿勢であるため、たとえばディスプレイ300を視野角に制約のある液晶ディスプレイ等を採用した場合でも、起立した健常者および視点のより低い車椅子利用者の双方で、タッチパネル操作の良好な操作性や視認性を実現できる。
【0052】次に、上述した本実施の形態の情報端末装置の各部の構成についてより詳細に説明する。
【0053】まず、図9および図10にて、テンキー部400の構成例を説明する。
【0054】本実施の形態のテンキー部400は、上パネル201において、ディスプレイ300の下側の中央部に彫り込まれた窪み部401の内部に配置されている。すなわち、窪み部401は、左右対称な曲面からなり、上パネル201の平面に交差する左右側面部401aと、上側側面401bおよび底面401cからなる。左右側面部401aの上パネル201の平面に対する開口部の左右方向の幅寸法w200は、上パネル201の表面に沿って下側に漸減している。そして、底面401cにテンキー402が配列されている。
【0055】テンキー402が配列される底面401cは、水平面に対して起立角度θtが、たとえば40度で起立し、底面401cに配列されたテンキー402は、正面の立位の利用者および車椅子の健常者の双方から見やすくなっているとともに、正面位置以外からは、左右側面部401aによってテンキー402が隠蔽され暗証番号入力等の守秘性が保たれる。
【0056】また、操作性についてみると、窪み部401を構成する左右側面部401aは、開口部の幅寸法w200は、上パネル201の表面に沿って下側に漸減するため、手前側が狭く、奥側が広くなる。従って、奥側のテンキー402の操作時には利用者の掌全体を窪み部401内に入れて操作し、手前側のテンキー402の操作は利用者の指先部分で操作することにより、操作にまったく支障はない。
【0057】次に、図11、図12、図13および図14にて、硬貨受け入れ部800の構成例をより詳細に説明する。
【0058】図11は、硬貨受け入れ部800の斜視図、図12は、その平面図、図13は、図11の線XIII−XIIIの部分の断面図、図14は、図11の線XIV−XIVの部分の断面図である。
【0059】下パネル101の硬貨受け入れ部800の配置位置には、硬貨を連想させる円形突起部101aが設けられ、この円形突起部101aの中央部に、硬貨受け入れ部800が配置されている。
【0060】硬貨受け入れ部800は、スリット801、このスリット801を取り囲む非対称逃げ凹部802、シャッタ803等からなる。
【0061】スリット801は、長手方向の軸線が、左右方向に対して時計周り方向に、傾斜角度θsが、たとえば18度程度傾斜しており、図15のような、利用者の右手による硬貨投入動作が行いやすくなっている。
【0062】また、スリット801の軸方向は、鉛直方向に対して利用者の手前側に軸傾斜角度θvが、たとえば19度程度で傾斜しており、同様に利用者の右手による硬貨投入動作が行いやすくなっている。なお、この軸傾斜角度θvは、硬貨が自然落下でスリット801に落ち込む範囲で任意に大きくしてよい。
【0063】また、幅寸法w300は、複数枚の硬貨を重ねて一括して投入可能な値(たとえば、12.5mm程度)に設定されている。
【0064】さらに、非対称逃げ凹部802は、スリット801を挟んで、上下に非対称な形状を呈している。すなわち、スリット801の上側を取り囲む領域は、鉛直方向に対するテーパ角度θfがたとえば50度以下程度の擂鉢形状部802aと、その底部をなし、同じくテーパ角度θf′がたとえば48度程度の指逃げエリア802cとなっており、当該擂鉢形状部802aに落とし込まれた硬貨が自重でスリット801内に入り込むように案内するとともに、シャッタ803の作動時に、スリット801の途中に落ち込んで停止した硬貨を図13のように、指逃げエリア802cにて、利用者が確実に摘み出す空間を構成する。
【0065】また、非対称逃げ凹部802において、スリット801の下側を取り囲む領域は、丸みを帯びた硬貨案内面802bとなっており、利用者にて投入される硬貨が確実にスリット801内に落ち込む構造となっている。
【0066】このように、本実施の形態の硬貨受け入れ部800は、下パネル101上において、通常のATMの構成と同様に紙幣出し入れ部700の左側に配置されているので、ATMとして使用する場合の利用者の違和感を緩和できるとともに、右手による硬貨投入操作においても、スリット801の傾斜角度θsにより、図15のように、利用者の手首等に負担をかけずに、硬貨投入操作が可能になる。
【0067】また、スリット801を挟んで上下に非対称な上述のような非対称逃げ凹部802により、硬貨を確実にスリット801に落とし込むことができるとともに、投入された硬貨がシャッタ803にて、スリット801の途中に止まった場合でも確実に取り出すことが可能となる。
【0068】また、硬貨受け入れ部800は、下パネル101に形成された硬貨を連想させる円形突起部101aの中央部に配置されているので、硬貨払い出し部900と分離して配置した場合でも、利用者が戸惑うこともなくなる。
【0069】次に、図16〜図25にて、本実施の形態における硬貨払い出し部900の構成例について説明する。
【0070】図16は、本実施の形態の硬貨払い出し部900の正面図であり、図17は、その側断面図、図18は、図17において線XVIII−XVIIIの部分の断面図、図19は、図17において線XIX−XIXの部分の断面図、図20は、図17において線XX−XXの部分の断面図、である。
【0071】本実施の形態の硬貨払い出し部900は、利用者の掌が出入りする受取口901、その底部に硬貨が溜まるカップ902からなる。
【0072】本実施の形態の場合、上述の図2に例示されるように、硬貨払い出し部900は、硬貨受け入れ部800と分離されて前扉102の低い位置に存在するので、以下のようにして、利用者が硬貨を取出易いように工夫した。
【0073】本実施の形態における硬貨受け入れ部800の構成、作用についての説明を行う前に、硬貨受け入れ部800の中の「硬貨を取る動作」について述べることとする。
【0074】硬貨を取る動作手の力を抜き、指が自然に伸びた状態で、第二指から第四指までの先が揃って硬貨受け入れ部800のカップ902の底面につき、そのまま指を曲げることで、掌へ硬貨を掻き寄せる。
【0075】このとき、片手で硬貨を取り出すことを考えると、掌は受取口901の受取口手前側縁901aへ接触していなければならない。掌が受取口手前側縁901aへ接触していないとき、第一指が図24のように受取口の外へ出ている状態であれば、数枚の硬貨を取り出すことは容易であるが、より多くの硬貨を取り出すことは困難である。第一指を他の指と揃えて受け取り口の中へ入れた場合、掌が受取口手前側縁901aへ接触していなければ片手での硬貨の取り出しは不可能である。
【0076】以降、指先がカップ902の底面に、掌が受取口手前側縁901aへ接触する上記の硬貨を取る動作を「硬貨を取る動作」と表記する。
【0077】図21のように、主操作部位(本実施の形態においてはディスプレイ300の画面中央の点)より使用者が操作しやすい距離に立ったときの使用者の視点までの水平距離をD(本実施の形態の場合、一例として400mm)、主操作部より硬貨受け入れ部800の受取口手前側縁901aまでの水平距離をa(本実施の形態の場合、一例として180mm)とすると、Dは操作のしやすい距離であるのですべての使用者において共通とできる。aも硬貨受け入れ部800の取りつけられる製品に依存するものであるので、すべての使用者において共通である。
【0078】さらに、Dを保った位置に自然な立位を取った使用者が、指を含め力を入れず自然な状態に伸ばした上肢(長さL、端点(第三指先)X))を前方へ挙上させたときのXの軌跡を円弧R、線分LとXを含む水平面の成す角をθ、硬貨受け入れ部800のカップ902の底面902aの最も低い点をPとしたとき、硬貨受け入れ部800の設置場所の条件を以下の通り定義する。
【0079】条件A:Pが、45°<θ<90°かつRおよびRの下方に含まれる条件B:Pが、θ<90°に含まれ、かつ条件Aに含まれない条件Aにおいて「硬貨を取る動作」を行うとき、上肢を指を含め力を入れず自然に伸ばした状態で行うと使用者の負担は最も軽くなると予想され、そのような状態で使用されることが予想される。また、図22の左側に示されるように、自然な立位ではXがPに届かず、使用者が腰、膝、足首等を屈曲させたとき、線分LがXを含む水平面と成す角をθ1とすると、θ1≧θであるから、Pより硬貨受け入れ部800の受取口手前側縁901aまでの高さをh、水平距離をdとすると、h>dでなければ、「硬貨を取る動作」を行うことはできない。
【0080】条件Bにおいて「硬貨を取る動作」を行うとき、自然な立位で、手首は掌屈、背屈させることなく、肘関節を屈曲させた状態で行うと、使用者の負担は最も軽くなると予想され、そのような状態で使用されることが予想される。このとき、肘関節からXまでの線分LがXを含む水平面と成す角をθ2(図22の右側)とすると、θ2≦θであるから、h<dでなければ、「硬貨を取る動作」を行うことはできない。
【0081】本実施の形態において硬貨受け入れ部800の設置場所は条件Aに当てはまるので、h>dとすることにより、図23のように、利用者の手首部分を自然の延ばした楽な姿勢で、使用者の負担の極力少ない状態で「硬貨を取る動作」を行うことを可能としている。なお、図23において、床面からカップ902の底面902aまでの高さ寸法H600′は、本実施の形態の場合、340mmである。また、本実施の形態の場合、h=55mm、d=41.5mmである。
【0082】使用者の視線に平行で硬貨受け入れ部800の中心を通る硬貨受け入れ部800の鉛直断面において、硬貨受け入れ部800の受取口手前側縁901aの接線が水平面と成す角をλ1(図17)とすると、「硬貨を取る動作」の最終段階として、硬貨を握った手がスムーズに抜き出せるためには、λ1<90°でなければならない。よって本実施の形態においては、λ1<90°とした。
【0083】使用者と正対し点Pを通る硬貨受け入れ部800の鉛直断面(図17)において、底面の幅をw1、底面からd高い位置の幅をw2とすると、w1は「硬貨を取る動作」において、硬貨を掌へ掻き寄せる役割を担う主な指である、第二指より第四指までを揃えた幅であることが望ましい。w2は最大手幅(図25)に手が側面に当たらない程度の隙間分の長さを足した幅であることが望ましい。また、w1、w2は硬貨が横へこぼれることを防止するため、より多くの人の使用において上記の値を満たす範囲で、狭いほど良い。
【0084】底面を成す線分と側面を成す線分sがλ2の角度を成すとき、λ2<90°であるが、λ2は、揃えた第二指より第四指までが底面に届く値を取らなければならない。ただし、側面を成す線分sは直線である必要は無い。
【0085】図19の断面に平行で、点Pより硬貨受け入れ部800の受取口手前側縁901aの方向の断面においてw1は一定であり、これが硬貨を取る動作における硬貨の移動路となる。また、同条件においてλ2も一定であり、これが硬貨を取る動作における硬貨のガイドとなる。このガイドにより、硬貨は横へこぼれることなく、常に指の中に収まることとなる。
【0086】尚、図25の最大手幅の定義は、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所編、社団法人人間生活工学研究センター発行、設計のための人体寸法データ集(1996)による。
【0087】次に、図26にて、本実施の形態の情報端末装置における紙幣処理機構103の内部構成および作用の一例について説明する。
【0088】図26において、CSMは入出金口(紙幣出し入れ部700)、TSは一時保留部、BCは鑑別部、BOXは取り忘れ回収部、RJBは運用リジェクト部、CBは装填/回収カセット、RJBSは装填リジェクト部、RB1はリサイクルボックス(千円札用)、RB2はリサイクルボックス(万円札用)である。
【0089】本実施の形態の場合、入出金口CSM、一時保留部TS、鑑別部BC、取り忘れ回収部BOX、運用リジェクト部RJB、装填/回収カセットCB、リサイクルボックスRB1およびRB2を縦方向に積層することにより、設置面積を小さくしている。
【0090】装填/回収カセットCBは、前扉102を開いて出し入れされ、更に装填/回収カセットCBの図示しない扉を開いて外部から紙幣を出し入れされる。装填/回収カセットCBの紙幣は、装填されると、まず、鑑別部BC、一時保留部TS、鑑別部BCの経路をへて、リサイクルボックスRB1およびRB2に振り分けられる。また、鑑別時に不良と判定された紙幣は、装填リジェクト部RJBSに収納される。
【0091】外部からの入出金口CSMを通じた入金の場合には、入金された紙幣は、鑑別部BCによる鑑別を経て一時保留部TSに収納され、取引確定後、鑑別部BCを経て金種を判別した後、リサイクルボックスRB1およびRB2に振り分けられる。この時、不良と判別された紙幣は、運用リジェクト部RJBに収納される。
【0092】出金操作では、必要な金額の紙幣がリサイクルボックスRB1およびRB2から鑑別部BCを経て入出金口CSMに排出される。この時、不良の紙幣は、一時保留部TSに収納され、取引終了後、運用リジェクト部RJBに収納される。
【0093】次に、図27〜図31を用いて、本実施の形態の情報端末装置における硬貨処理機構104の内部構成および作用の概要について説明する。
【0094】図27において、104aは補充庫、104bは一時保留部、104cは繰り出し部、104dはリジェクト庫、104eはホッパ、104fは出金ベルト、104gは回収庫、である。
【0095】本実施の形態の場合、回収庫104gの上側に、出金ベルト104f、ホッパ104e、一時保留部104b、繰り出し部104c等を積層することで、設置スペースを小さくしている。
【0096】硬貨の補充では、図27において、外部から前扉102を開いて補充庫104aを装填されると、まず硬貨を補充庫104aから繰り出し部104cに搬送し(矢印■)、さらに、当該繰り出し部104cを作動させ、一時保留部104bを経て(矢印■)各金種別のホッパ104eに振り分けて収納される(矢印■)。なお、ホッパ104eが満杯を検出したら満杯回収を行う。
【0097】図28に示されるように、一時保留部104bからの硬貨の回収では、各金種別にホッパ104eに回収を行う(矢印■)。また、ホッパ104e内の硬貨を回収庫104gに回収する(矢印■)。
【0098】図29に示されるように、入金処理の場合には、硬貨受け入れ部800から投入された硬貨は、繰り出し部104cを介して硬貨を選別しながら、一時保留部104bまで搬送する(矢印■)。この時、リジェクト硬貨は図29の破線矢印で示されるリジェクト通路を経て出金ベルト104fに送られる。その後、図30に示されるように、一時保留部104bの硬貨は、ホッパ104eに収納され、5円硬貨、10円硬貨は回収庫104gに入る(矢印■)。
【0099】図31に示されるように、硬貨の払い出しの場合には、各ホッパ104eから、出金ベルト104fに必要に金額、金種の硬貨が放出され、出金ベルト104fの搬送動作にて、硬貨払い出し部900のカップ902に放出される。
【0100】図32〜図34を用いて、本実施の形態の情報端末装置の設置形態の一例について説明する。コンビニエンスストア等への情報端末装置の設置では、遠隔地の金融機関等の管理センタと情報ネットワークを介して接続される必要があり、ルータその他のような情報通信インタフェースが必要となる。
【0101】本実施の形態では、図32に例示されるように、情報端末装置の側面に、パネル状の第3筐体3000を配置し、この第3筐体3000の内部に上述の情報通信インタフェースを収納した構成とすることで、通信インタフェース機能を含めた情報端末装置全体の設置効率を高めている。
【0102】第3筐体3000は、奥行き寸法は、図33および図34に例示されるように、下側の第1筐体100とぼぼ等しくなっている。これにより、第1筐体100の上に載置された第2筐体200では、水平面から起立した姿勢のディスプレイ300が実装された上パネル201が、第3筐体3000に隠れて側方から見えなくなり、金融操作の場合には、守秘性が高まる。
【0103】また、特に図示しないがパネル状の第3筐体3000を挟んで複数の情報端末装置を並べて配置し、第3筐体3000に内蔵された情報通信インタフェースを、複数の情報端末装置が共用する構成としてもよい。その場合には、間の第3筐体3000が隣り合う情報端末装置の仕切りの役目をして、守秘性が高まる。
【0104】以上説明したように本実施の形態の情報端末装置によれば、現金の受払を行う現金取引口を備えた第1筐体100と、利用者に正対するように起立したディスプレイ300を備えた第2筐体200を縦方向に組み合わせることで、実装上も効率的なレイアウトになり、銀行店舗以外のコンビニエンスストア等の設置に向けて、コンパクトで使いやすく、また、ATM以外の物品や情報等の販売、情報検索等の多機能な利用に適した形態となる。
【0105】また、情報入力操作は、第2筐体の上パネル201にタッチパネルを兼ねたディスプレイ300やテンキー部400、カードインタフェース部500、レシートプリンタ部600等の情報入出力機能部が集中して配置されているので、すべての操作において、使用されるディスプレイ300の画面が最も見やすくなるとともに、視点や視線の高さや角度等が異なる健常者および車椅子利用者の双方で快適な利用が可能になる。
【0106】また、第1筐体100の紙幣出し入れ部700、硬貨受け入れ部800、硬貨払い出し部900等の現金取引口は、ディスプレイ300の手前側に位置する第1および第2の操作主面に配置されているので、立位の健常者のみならず、車椅子利用者においても、現金取引口の奥まで確実に視認でき、紙幣や硬貨等の取り残し等の不安等もなくなる。
【0107】また、ディスプレイ300のタッチパネルによる入力、テンキーによる暗証番号の入力、レシートの発行、カードの挿抜、といった現金取り扱い以外の操作インタフェースを第2筐体200においてディスプレイ300の近傍に関連付けてレイアウトすることで、同種の操作が分かりやすく整理され、不慣れな利用者等においても操作方法を想起しやすくなり、操作性が向上する。
【0108】また、第2筐体200において、操作主面の情報表示画面の下方中央に操作凹部を彫り込んで形成し、この中にテンキー402を配置したことで、利用者の利き腕等に関係なく良好な操作性が実現されるとともに、テンキー402の操作状態は外部から見えないので、暗証番号等の入力の秘匿性も保たれる。
【0109】下部の第1筐体100を現金系、その上部の第2筐体200を情報系に分離したことで、各々に適した堅牢さや防犯レベルを設定でき、第2筐体200の情報系については過剰な防犯品質を回避してコスト低減が図れるとともに、ロールペーパー602の補給等の日常的な保守管理を防犯性能を損なうことなく簡便に実行でき、第1筐体100の現金系については、そのぶんだけより高い堅牢さ等の防犯性能を高めることができる。
【0110】硬貨受け入れ部800および硬貨払い出し部900を第1筐体100に別個に配置したことで、通常の自動販売機の操作感を実現できる。
【0111】また、ルータ等の外部情報通信機能を内蔵したパネル状の第3筐体3000を情報端末装置の側面に配置することで、情報通信機能を含めた情報端末装置の設置スペースの低減や、操作主面の隠蔽による守秘性の向上等を実現できる。
【0112】以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0113】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0114】本発明の情報端末装置によれば、現金等の取り扱いを含む多目的の情報端末装置の操作性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0115】本発明の情報端末装置によれば、設置スペースの低減を実現することができる、という効果が得られる。
【0116】本発明の情報端末装置によれば、多様な利用者に対する利便性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0117】本発明の情報端末装置によれば、入力情報の秘匿と、広告情報表示等のプレゼンテーション機能の向上とを両立させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である情報端末装置の構成の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態である情報端末装置の構成の一例を示す正面図である。
【図3】本発明の一実施の形態である情報端末装置の構成の一例を示す側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態である情報端末装置の構成の一例を示す上部平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態である情報端末装置のメンテナンス時の開放状態の一例を示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態である情報端末装置の操作性を説明する概念図である。
【図7】本発明の一実施の形態である情報端末装置の操作性を説明する概念図である。
【図8】本発明の一実施の形態である情報端末装置の操作性を説明する概念図である。
【図9】本発明の一実施の形態である情報端末装置のテンキー部の構成例を説明する正面図である。
【図10】本発明の一実施の形態である情報端末装置の操作性を説明する概念図である。
【図11】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨受け入れ部の構成例を示す斜視図である。
【図12】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨受け入れ部の構成例を示す平面図である。
【図13】図11の線XIII−XIIIの部分の断面図である。
【図14】図11の線XIV−XIVの部分の断面図である。
【図15】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨受け入れ部の操作性を説明する概念図である。
【図16】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の構成例を示す正面図である。
【図17】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の構成例を示す側断面図である。
【図18】図17において線XVIII−XVIIIの部分の断面図である。
【図19】図17において線XIX−XIXの部分の断面図である。
【図20】図17において線XX−XXの部分の断面図である。
【図21】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の操作性を説明する概念図である。
【図22】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の操作性を説明する概念図である。
【図23】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の操作性を説明する概念図である。
【図24】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の操作性を説明する概念図である。
【図25】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨払い出し部の操作性を説明する概念図である。
【図26】本発明の一実施の形態である情報端末装置における紙幣処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図27】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図28】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図29】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図30】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図31】本発明の一実施の形態である情報端末装置における硬貨処理機構の内部構成および作用の一例を説明する概念図である。
【図32】本発明の一実施の形態である情報端末装置の設置形態の一例を説明する正面図である。
【図33】本発明の一実施の形態である情報端末装置の設置形態の一例を説明する側面図である。
【図34】本発明の一実施の形態である情報端末装置の設置形態の一例を説明する平面図である。
【符号の説明】
100 第1筐体
101 下パネル(操作サブ面)
101a 円形突起部
102 前扉
103 紙幣処理機構
104 硬貨処理機構
104a 補充庫
104b 一時保留部
104c 繰り出し部
104d リジェクト庫
104e ホッパ
104f 出金ベルト
104g 回収庫
105 本体電源
200 第2筐体
201 上パネル(操作主面)
300 ディスプレイ
400 テンキー部
401 窪み部
401a 左右側面部
401b 上側側面
401c 底面
402 テンキー
500 カードインタフェース部
501 カード処理機構
600 レシートプリンタ部
601 プリンタ機構
602 ロールペーパー
700 紙幣出し入れ部
800 硬貨受け入れ部
801 スリット
802 非対称逃げ凹部
802a 擂鉢形状部
802b 硬貨案内面
802c 指逃げエリア
803 シャッタ
900 硬貨払い出し部
901 受取口
901a 受取口手前側縁
902 カップ
902a 底面
1000 ジャーナルプリンタ
2000 利用者
3000 第3筐体

【特許請求の範囲】
【請求項1】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第2筐体の前記情報表示画面及び情報入出力部を備えた操作主面は、前記第1筐体の前面より後方に形成され、前記第1筐体は、前記操作主面の前部に前方に傾斜する操作サブ面を備え、該操作サブ面に現金取引口を設けており、前記操作主面と前記操作サブ面及び前記第1筐体の前面は、開閉可能に設けられていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項2】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第2の筐体の前記情報入出力機能部は、前記情報表示画面の下方中央に配置されたテンキー入力部と、前記テンキー入力部の左右に配置された明細表出力部およびカードインタフェース部からなることを特徴とする情報端末装置。
【請求項3】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第1の筐体の前記現金取引口は、紙幣の受払を行う紙幣取引口と、硬貨の受け入れを行う硬貨受け入れ口と、硬貨の払い出しを行う硬貨払い出し口からなり、前記紙幣取引口および前記硬貨受け入れ口は、前記第1の筐体において、前記第2の筐体の前記操作主面よりも前記利用者の手前側の上端部に傾斜して設けられた第1の操作主面に配置され、前記硬貨払い出し口は、前記第1の筐体において、前記利用者に臨む第2の操作主面に配置されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項4】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第2の筐体の前記情報入出力機能部は、前記情報表示画面の下方中央に配置されたテンキー入力部と、前記テンキー入力部の左右に配置された明細表出力部およびカードインタフェース部からなり、前記テンキー入力部は、前記第2の筐体の前記操作主面に形成された操作凹部内に配置され、前記操作凹部の前記操作主面に対する開口部の左右方向の横幅寸法は、前記操作主面の下側に向かって漸減していることを特徴とする情報端末装置。
【請求項5】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第1の筐体の前記現金取引口は、紙幣の受払を行う紙幣取引口と、硬貨の受け入れを行う硬貨受け入れ口と、硬貨の払い出しを行う硬貨払い出し口からなり、前記紙幣取引口および前記硬貨受け入れ口は、前記第1の筐体において、前記第2の筐体の前記操作主面よりも前記利用者の手前側の上端部に傾斜して設けられた第1の操作主面に配置され、前記硬貨払い出し口は、前記第1の筐体において、前記利用者に臨む第2の操作主面に配置され、前記第1の操作主面に配置された前記硬貨受け入れ口は、複数枚の硬貨を同時に投入可能な幅寸法を有し前記第1の筐体の幅方向に対して長手方向の軸線が時計周り方向に傾斜したスリット部と、前記スリット部を取り囲み、前記スリット部の長手方向に関して非対称な傾斜角度を有し前記硬貨を前記スリット部に案内する傾斜案内面とを含むことを特徴とする情報端末装置。
【請求項6】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、前記第1の筐体の前記現金取引口は、紙幣の受払を行う紙幣取引口と、硬貨の受け入れを行う硬貨受け入れ口と、硬貨の払い出しを行う硬貨払い出し口からなり、前記紙幣取引口および前記硬貨受け入れ口は、前記第1の筐体において、前記第2の筐体の前記操作主面よりも前記利用者の手前側の上端部に傾斜して設けられた第1の操作主面に配置され、前記硬貨払い出し口は、前記第1の筐体において、前記利用者に臨む第2の操作主面に配置され、前記第1の筐体の前記第2の操作主面に配置された前記硬貨払い出し口は、前記硬貨が溜まるカップの底部中心から前記利用者の掌が触れる前記カップの開口縁までの水平距離が、前記底部中心から前記開口縁までの高さよりも小さく設定されていることを特徴とする情報端末装置。
【請求項7】 現金の受払を行う現金取引口を備えた第1の筐体と、前記第1の筐体上に搭載され、利用者に臨む操作主面に、水平方向から起立した傾斜姿勢で配置された情報表示画面および情報入出力機能部を備えた第2の筐体とを含み、パネル状の第3の筐体を前記第1および第2の筐体の左右の少なくとも一方の側面に設置し、前記第3の筐体内に、一組または複数組の前記第1および第2の筐体に共通な外部情報通信機能を内蔵させたことを特徴とする情報端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図11】
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【図14】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図12】
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【図13】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図25】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2001−155215(P2001−155215A)
【公開日】平成13年6月8日(2001.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−338959
【出願日】平成11年11月30日(1999.11.30)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】