説明

情報端末

【課題】操作者を適確に指定された目的地まで導くことである。
【解決手段】被写体を撮影する撮影部32と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部26と、自己位置を測定する測定部10と、目的地の位置情報を入力する入力部28と、前記自己位置を起点とし前記目的地を終点とする経路に関する情報をサーバに対して送信する送信部48と、前記経路において現在の位置を確認するための補助情報を前記サーバから受信する受信部48と、前記スルー画上に前記補助情報に基づく画像を重ねて表示させる表示制御部27とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報端末に関するものである。
【背景技術】
【0002】
操作者を指定された目的地まで案内する情報端末が知られている(例えば、特許文献1参照)。この情報端末によれば、操作者は情報端末の表示部に表示された経路に従って目的地まで辿り着くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−18573号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この情報端末においては、操作者は経路上において周囲の具体的な状況を知ることができないため、情報端末の案内に従っても目的地に辿り着けない場合がある。
【0005】
本発明の目的は、操作者を適確に指定された目的地まで導くことができる情報端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報端末は、被写体を撮影する撮影部と、前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、自己位置を測定する測定部と、目的地の位置情報を入力する入力部と、前記自己位置を起点とし前記目的地を終点とする経路に関する情報をサーバに対して送信する送信部と、前記経路において現在の位置を確認するための補助情報を前記サーバから受信する受信部と、前記スルー画上に前記補助情報に基づく画像を重ねて表示させる表示制御部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の情報端末によれば、操作者を適確に指定された目的地まで導くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】実施の形態に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【図3】実施の形態に係るデジタルカメラの処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態に係る情報端末をデジタルカメラを例にして説明する。図1は、実施の形態に係るデジタルカメラ2の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ2は、CPU8を備え、CPU8には、GPS衛星から受信した信号に基づいて自己位置を測位するGPS10、自己位置を基準とした撮影方位を計測する方位センサ14、撮影方向の水平面に対する傾斜角度を計測する傾斜角センサ16、音声を取得するマイク及び音声を出力するスピーカ等を備える音声入出力部18、USB機器が接続されるUSBポート20が接続されている。
【0010】
また、CPU8には、スルー画像等を表示するLCD表示部26の表示制御を行う表示制御部27、LCD表示部26に表示されるアイコン等を指で触れることにより入力の操作を行うタッチパネル28、鏡筒部29内に設けられた一部のレンズを駆動するモータ制御部30、被写体を撮影するための撮像素子32、受信した画像データ等を一時的に記憶する記憶部34、記憶部34に記憶されている画像データにホワイトバランス調整等の画像処理を行う画像処理部36、GPS10により測位した自己位置情報等を記憶する情報記憶部38、Exif等の所定のファイル形式で画像データ等を記憶するメモリカード44、LCD表示部26の表示、制御等を行うためのプログラムを格納するプログラムメモリ46、webサーバやデジタルサイネージとの間で画像データ等の送受信を行う無線通信部48が接続されている。
【0011】
図2は、実施の形態に係るデジタルカメラ2の処理を示す図である。まず、タッチパネル28の操作により指定された目的地に操作者を案内する案内モードが設定されると、CPU8は、撮像素子32によりスルー画像の撮影を開始し、LCD表示部26にスルー画像を表示する(ステップS1)。次に、CPU8は、GPS10により自己位置の測位を行うことにより自己位置情報を取得し、取得した自己位置情報を情報記憶部38に記憶する(ステップS2)。
【0012】
次に、CPU8は、プログラムメモリ46に記憶されている、「目的地を入力してください。」等のメッセージの画像データを読み出し、この画像データに基づく画像をLCD表示部26に表示する。ここで、操作者によりタッチパネル28が操作され、例えば、「東京タワー」のように目的地の名称が入力されると(ステップS3)、CPU8は、入力された目的地に関する情報を情報記憶部38に記憶する。
【0013】
次に、CPU8は、情報記憶部38から自己位置情報及び目的地に関する情報を読み出し、無線通信部48を介してwebサーバに対して送信する(ステップS4)。なお、ここでは、自己位置を起点とし、目的地を終点とする経路に関する情報として、自己位置情報及び目的地に関する情報をwebサーバに対して送信する。webサーバは、自己位置情報及び目的地に関する情報を受信すると、webサーバ内に記憶されている目的地の名称と地理的な位置とを対応づけたファイルを読み出し、このファイルに基づいて目的地の位置情報を取得する。例えば、目的地が「東京タワー」である場合、「北緯35°39′31″、東経139°44′43″」という目的地の位置情報を取得する。ここで、目的地の位置情報は、webサーバからデジタルカメラ2に対して送信される。デジタルカメラ2は、無線通信部48を介して目的地の位置情報を受信し、情報記憶部38に記憶する。
【0014】
また、webサーバは、目的地の位置情報を取得すると、webサーバ内に記憶されている、地図情報等のデータベースに基づいて自己位置を起点とし目的地を終点とする、例えば、道順等の経路を検索する。次に、webサーバは、webサーバ内に記憶されている、「周辺の風景を撮影し、撮影した画像を添付して返信してください。」等のメッセージの情報を読み出し、検索した経路上に位置するwebサーバと通信可能な情報端末(例えば、撮影機能及びGPS機能を備えたデジタルカメラや携帯電話等)に対して、メッセージの情報に基づく内容の電子メールを送信する。なお、webサーバと通信可能な情報端末の位置情報は、webサーバと通信可能な情報端末から一定時間間隔でwebサーバに送信され、webサーバにおいて電子メールのアドレスに関連付けられて記憶される。
【0015】
経路上に位置する情報端末により経路上の風景が撮影され、撮影された画像の画像データを添付した電子メールが返信されると、CPU8は、電子メールに添付された画像データを無線通信部48を介してwebサーバから受信し、受信した画像データを記憶部34に記憶する(ステップS5)。なお、撮影された画像の画像データには、撮影時の情報端末の位置情報がタグ情報として付加されている。
【0016】
次に、CPU8は、経路上に位置しwebサーバと通信可能なデジタルサイネージ(経路上の位置に固定され、かつ、自己の位置情報を記憶するデジタルサイネージ)の位置情報を、無線通信部48を介してwebサーバから受信し、受信したデジタルサイネージの位置情報を記憶部34に記憶する(ステップS6)。次に、CPU8は、GPS10により現在位置の測位を行うことによりデジタルカメラ2の現在位置情報を再度取得する(ステップS7)。
【0017】
次に、CPU8は、現在位置から目的地の間の位置情報を有する画像データの中で、現在位置から最も近い位置の位置情報を有する画像データを記憶部34から読み出し、画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像を、スルー画上において画像データの位置情報に対応する位置に表示する(ステップS8)。
【0018】
次に、CPU8は、現在位置から目的地の間に位置するデジタルサイネージの中で、現在位置から最も近い位置に存在するデジタルサイネージの位置情報を記憶部34から読み出し、また、プログラムメモリ46に記憶されている、例えば、フラグ等の画像の画像データを読み出して、スルー画上においてデジタルサイネージの位置情報に対応する位置にフラグ等の画像を表示する(ステップS9)。
【0019】
次に、CPU8は、操作者が目的地に到着したか否かの判定を行う(ステップS10)。即ち、目的地の位置情報を記憶部34から読み出し、目的地の位置情報に基づく位置と、現在位置の位置情報に基づく位置とが一致するか否かの判定を行う。操作者が目的地に到着した場合(ステップS10:Yes)、即ち、目的地の位置情報に基づく位置と、現在位置の位置情報に基づく位置とが一致する場合は、一連の処理を終了する。
【0020】
一方、操作者が目的地に到着していない場合(ステップS10:No)、即ち、目的地の位置情報に基づく位置と、現在位置の位置情報に基づく位置とが一致しない場合は、ステップS7の処理に戻る。これにより、操作者がデジタルカメラ2のLCD表示部26を見ながら経路上を進行した場合、操作者が目的地に近づくにつれてスルー画上に表示されるサムネイル画像及びデジタルサイネージの位置を示すフラグ等の画像が適宜更新される。
【0021】
この実施の形態に係るデジタルカメラ2によれば、自己位置を起点とし目的地を終点とする経路上に存在する情報端末から画像データを受信し、画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像をスルー画上に表示することにより、操作者を適確に指定された目的地まで導くことができる。また、現在位置から最も近い位置に存在するデジタルサイネージの位置をスルー画上に表示するため、操作者はデジタルサイネージの位置を手掛かりに目的地に辿り着くことができる。また、目的地に近づくにつれてスルー画上に表示されるサムネイル画像及びデジタルサイネージの位置を示すフラグ等の画像が適宜更新されるため、操作者は経路上における周囲の具体的な状況を正確に把握することができる。
【0022】
図3は、実施の形態においてデジタルサイネージに画像を表示させる場合におけるデジタルカメラ2の処理を示す図である。まず、CPU8は、GPS10により現在位置の測位を行うことにより現在位置情報を取得し(ステップS21)、現在位置から目的地の間に位置するデジタルサイネージの中で、現在位置に最も近いデジタルサイネージの位置をスルー画上に表示する(ステップS22)。
【0023】
ここで、デジタルサイネージは、近距離に存在する外部機器との間でwebサーバを介さずに直接無線通信を行う機能を有しており、デジタルサイネージから所定の距離内に無線通信が可能な近距離無線通信領域を形成している。また、デジタルサイネージは、近距離無線通信領域内に間歇的に所定の信号を発信している。
【0024】
CPU8は、無線通信部48を介してデジタルサイネージから所定の信号を受信したか否かの判定を行う(ステップS23)。即ち、スルー画上に表示されたデジタルサイネージの位置を手掛かりにデジタルサイネージに近づいた操作者が、デジタルサイネージから所定の距離内にデジタルカメラ2を近づけたか否かの判定を行う。
【0025】
デジタルサイネージから所定の信号を受信しなかった場合(ステップS23:No)、即ち、操作者がデジタルサイネージに近づかずに通り過ぎた場合や、デジタルサイネージに近づいてもデジタルカメラ2をデジタルサイネージの近距離無線通信領域に差し入れなかった場合等は、ステップS21の処理に戻る。一方、デジタルサイネージから所定の信号を受信した場合(ステップS23:Yes)、即ち、操作者がデジタルサイネージに近づいてデジタルカメラ2をデジタルサイネージの近距離無線通信領域に差し入れた場合は、デジタルカメラ2はデジタルサイネージとの間で無線通信を確立し、記憶部34から画像データを読み出して、無線通信部48を介してデジタルサイネージに送信する(ステップS24)。
【0026】
デジタルサイネージは、画像データを受信すると、デジタルサイネージ内に記憶されている所定の地図情報を読み出し、地図情報に基づく地図を表示部に表示し、また、地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像データに基づく画像を所定の時間表示する。
【0027】
次に、CPU8は、現在位置から目的地の間に、現在位置に最も近いデジタルサイネージ以外にデジタルサイネージが存在するか否かの判定を行う(ステップS25)。なお、この判定は、記憶部34に記憶されているデジタルサイネージの位置情報を検出することにより行う。現在位置から目的地の間に、現在位置に最も近いデジタルサイネージ以外にデジタルサイネージが存在しない場合(ステップS25:No)、CPU8は、音声入出力部18により警告音を報知する(ステップS26)。これにより、操作者は、これ以上デジタルサイネージの位置を手掛かりにすることができないことを認識することができる。
【0028】
一方、現在位置から目的地の間に、現在位置に最も近いデジタルサイネージ以外にデジタルサイネージが存在する場合(ステップS25:Yes)、CPU8は、現在位置から次に近い位置に存在するデジタルサイネージの位置情報を記憶部34から読み出して、無線通信部48を介してデジタルサイネージに送信する(ステップS27)。
【0029】
デジタルサイネージは、現在位置から次に近い位置に存在するデジタルサイネージの位置情報を受信すると、デジタルサイネージ内に記憶されている、例えば、フラグ等の画像の画像データを読み出して、表示部に表示されている地図上において、現在位置から次に近い位置に存在するデジタルサイネージの位置情報に対応する位置にフラグ等の画像を所定の時間表示し、ステップS21の処理に戻る。
【0030】
この実施の形態においては、デジタルサイネージの表示部に画像を表示させることにより、操作者は大きな画面で画像データに基づく画像を確認することができる。また、地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像データに基づく画像を表示するため、操作者は、現在位置の周囲の状況を客観的に認識することができる。また、現在位置から次に近い位置に存在するデジタルサイネージの位置をデジタルサイネージの表示部に表示することにより、操作者を段階的に目的地まで導くことができる。また、デジタルサイネージの表示部に表示された地図に古い情報が表記されている場合であっても現在の情報を的確に認識することができる。例えば、デジタルサイネージの表示部に表示された地図上の「洋服店」と表記されている位置に「コンビニエンスストア」の画像が重ねて表示されていれば、最近「洋服店」が「コンビニエンスストア」に変更されたことが認識できる。
【0031】
なお、上述の実施の形態においては、デジタルカメラ2のLCD表示部26に表示されるスルー画上に一枚のサムネイル画像を表示しているが、複数枚のサムネイル画像を表示してもよい。例えば、現在位置から目的地の間の位置情報を有する画像データの中で、現在位置を基準とする所定の距離内(例えば、10m以内)の位置情報を有する画像データのサムネイル画像をスルー画上に表示するようにしてもよい。これにより、操作者は、現在位置から比較的近い位置の状況をサムネイル画像によって確認することができる。また、スルー画上において複数枚のサムネイル画像が重複する場合は、現在位置に近い位置の位置情報を有する画像データのサムネイル画像を優先的に表示させるようにしてもよい。
【0032】
また、上述の実施の形態においては、GPS10が平面上における現在位置を測位し、デジタルサイネージが平面上における位置情報を有する場合を例に説明しているが、GPS10に現在位置の高度(海抜)を測定する機能を設け、かつ、デジタルサイネージが高度情報を有するようにしてもよい。これにより、操作者が実際にすぐに近づくことができるデジタルサイネージの位置のみを表示することができる。例えば、ビルの各階の同じ場所にデジタルサイネージが設置されており、操作者がビルの10階にいる場合、ビルの10階に存在するデジタルサイネージの位置のみをスルー画上に表示することができる。
【0033】
また、上述の実施の形態において、CPU8が方位センサ14によりデジタルカメラ2のスルー画像の撮影方位を計測するようにし、かつ、情報端末により撮影が行われた画像の画像データに撮影時の方位情報がタグ情報として付加されるようにしてもよい。例えば、デジタルカメラ2の撮影方位と略同一方位の方位情報を有する画像データの中で、現在位置から最も近い位置の位置情報を有する画像データのサムネイル画像のみをスルー画上に表示するようにしてもよい。これにより、画像データが多い場合に、スルー画上に表示するサムネイル画像を絞り込むことができる。また、情報端末により撮影が行われた画像の画像データに撮影時の時刻情報がタグ情報として付加されるようにしてもよい。これにより、操作者は、スルー画上に表示されたサムネイル画像がいつ撮影された画像データに基づくものであるかを正確に認識することができる。また、現在の時刻に近い時間を有する画像のみをスルー画上に表示することができる。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、現在位置から目的地の間の位置情報を有する画像データの中で、現在位置から最も近い位置の位置情報を有する画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像をスルー画上に表示する場合を例に説明しているが、目的地から最も近い位置の位置情報を有する画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像をスルー画上に表示してもよい。この場合、スルー画上に表示されるサムネイル画像は、目的地を入力してからそれほど時間が経過していない間に撮影された画像データに基づくものであるため、操作者は現時点における目的地の周囲の具体的な状況を的確に把握することができる。例えば、スルー画上に表示されたサムネイル画像を見て、目的地の混雑状況等を予め把握することができる。
【0035】
また、上述の実施の形態において、デジタルカメラ2が有料画像の画像データを受信した場合、操作者に料金支払いの意思があるか否かを確認するようにしてもよい。そして、支払いの意思が確認でき、かつ、所定の決済処理が行われた場合に、有料画像の画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像を、スルー画上において有料画像の画像データの位置情報に対応する位置に表示するようにしてもよい。一方、支払いの意思が確認できなかった場合、CPU8は、プログラムメモリ46に記憶されている、例えば、フラグ等の画像の画像データを読み出して、スルー画上において有料画像の画像データの位置情報に対応する位置にフラグ等の画像を表示するようにしてもよい。
【0036】
また、上述の実施の形態においては、webサーバにおいて自己位置を起点とし目的地を終点とする経路を検索しているが、デジタルカメラ2において経路を検索するようにしてもよい。例えば、情報記憶部38に地図情報等のデータベースを記憶しておき、CPU8は、情報記憶部38から読み出したデータベースに基づいて自己位置を起点とし目的地を終点とする経路を検索するようにしてもよい。この場合、検索した経路に関する情報を無線通信部48を介してwebサーバに送信する。
【0037】
また、上述の実施の形態においては、デジタルカメラ2のLCD表示部26にスルー画を表示する場合を例に説明しているが、LCD表示部26に地図を表示し、地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像データに基づく画像を表示してもよい。例えば、情報記憶部38に地図データを記憶しておき、CPU8は、情報記憶部38から読み出した地図データに基づく地図をLCD表示部26に表示し、地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像データに基づく画像を表示してもよい。ここで、CPU8は、無線通信部48を介してwebサーバから地図データを受信するようにしてもよい。これにより、操作者は、客観的に現在の位置を認識ことができる。また、地図データに基づく地図をLCD表示部26の一部に表示し、LCD表示部26の一部に表示された地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示してもよい。
【0038】
また、上述の実施の形態において、デジタルサイネージは、画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示した地図等を表示部の一部に表示するようにしてもよい。例えば、表示部を左右2画面に分割し、左側の画面に画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示した地図等を表示し、右側の画面に公衆回線等を介して配信元から配信された広告情報に基づく広告等を表示するようにしてもよい。これにより、デジタルサイネージの本来の目的である広告等の表示を行ったまま、画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示した地図等を表示することができる。なお、画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示した地図等を全画面で表示部に表示する場合には、デジタルカメラ2を介して操作者に対して広告等の表示を停止した時間分の料金を支払う意思があるか否かを確認するようにしてもよい。
【0039】
また、上述の実施の形態においては、デジタルサイネージの表示部に画像データの位置情報に対応する位置に画像を表示した地図等を表示する場合を例に説明しているが、デジタルサイネージの表示部に目的地の方向を示す画像を表示するようにしてもよい。例えば、デジタルサイネージは、デジタルカメラ2から目的地の位置情報を受信する。次に、デジタルサイネージ内に記憶されているデジタルサイネージの位置情報及び矢印の画像等の画像データを読み出し、受信した目的地の位置情報及びデジタルサイネージの位置情報に基づいて矢印の画像の方向を調整して表示部に表示するようにしてもよい。これにより、操作者は、デジタルサイネージを基準とした目的地の方向を認識することができる。また、デジタルサイネージは、目的地の位置情報と共に操作者のニックネーム等の情報をデジタルカメラ2から受信し、矢印の画像と共にニックネームを表示部に表示するようにしてもよい。これにより、デジタルサイネージが複数のデジタルカメラ2からデータを受信し、複数の矢印の画像がデジタルサイネージの表示部に表示された場合においても、それぞれのデジタルカメラ2の操作者は、どの矢印の画像が自分のものであるかをニックネームにより判別することができる。
【0040】
また、上述の実施の形態においては、画像データを受信したデジタルサイネージが画像データに基づく画像を表示部に所定の時間表示する場合を例に説明しているが、操作者がデジタルサイネージに対して画像の表示を中止する旨を指示できるようにしてもよい。例えば、タッチパネル28の操作により無線通信部48を介してデジタルサイネージに対して画像の表示を中止する旨の信号を送信し、デジタルサイネージが信号を受信した場合に画像の表示を中止するようにしてもよい。また、デジタルカメラ2を近距離無線通信領域外に遠ざけた場合に画像の表示を中止するようにしてもよい。また、画像と共に地図の表示を中止するようにしてもよい。
【0041】
また、上述の実施の形態においては、操作者がデジタルカメラ2をデジタルサイネージの近距離無線通信領域に差し入れたときに、画像データをデジタルサイネージに送信する場合を例に説明しているが、デジタルカメラ2をデジタルサイネージの近距離無線通信領域に差し入れたときに、そのデジタルサイネージの位置情報を受信するようにしてもよい。そして、CPU8は、そのデジタルサイネージの位置情報から所定の距離内に位置情報を有する画像データを記憶部34から読み出し、画像データに付加されて記憶されているサムネイル画像を、スルー画上において画像データの位置情報に対応する位置に表示するようにしてもよい。また、操作者がデジタルカメラ2をデジタルサイネージの近距離無線通信領域に差し入れたときに、デジタルサイネージは画像データを受信し、地図上において画像データの位置情報に対応する位置に画像データに基づく画像を表示すると共に、デジタルサイネージ内に記憶されているフラグ等の画像の画像データを読み出して、地図上においてデジタルサイネージの自己位置に対応する位置にフラグ等の画像を表示してもよい。これにより、GPS10により測位を行うことができない地下街等においても、操作者は現在位置を認識することができる。
【0042】
また、上述の実施の形態において、CPU8は、複数のデジタルサイネージの位置情報を受信する場合を例に説明しているが、経路上に複数のデジタルサイネージが存在する場合、現在位置の最も近くに位置するデジタルサイネージの位置情報のみを受信するようにしてもよい。
【0043】
また、上述の実施の形態において、複数の画像データをデジタルサイネージに送信する場合を例に説明しているが、現在位置の最も近くに位置する位置情報を有する画像データをデジタルサイネージに対して送信するようにしてもよい。この場合、画像データを受信したデジタルサイネージにおいて、画像データに基づく画像を表示部に表示するようにしてもよい。
【0044】
また、上述の実施の形態においては、図3のステップS25において、現在位置から目的地の間に、現在位置に最も近いデジタルサイネージ以外にデジタルサイネージが存在しない場合、音声入出力部18により警告音を報知しているが、デジタルカメラ2にバイブレータを備え、バイブレータの振動により報知を行ってもよい。
【0045】
また、上述の実施の形態においては、操作をタッチパネル機能により行っているが、ボタン操作により行ってもよい。
【符号の説明】
【0046】
2…デジタルカメラ、8…CPU、10…GPS、14…方位センサ、12…傾斜角センサ、18…音声入出力部、20…USBポート、26…LCD表示部、27…表示制御部、28…タッチパネル、32…撮像素子、34…記憶部、36…画像処理部、38…情報記憶部、44…メモリカード、46…プログラムメモリ、48…無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影する撮影部と、
前記撮影部からの撮影信号に基づいてスルー画を表示する表示部と、
自己位置を測定する測定部と、
目的地の位置情報を入力する入力部と、
前記自己位置を起点とし前記目的地を終点とする経路に関する情報をサーバに対して送信する送信部と、
前記経路において現在の位置を確認するための補助情報を前記サーバから受信する受信部と、
前記スルー画上に前記補助情報に基づく画像を重ねて表示させる表示制御部と
を備えることを特徴とする情報端末。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記経路上の該情報端末に最も近い位置の前記補助情報に基づく画像を他の画像に優先して表示させ、前記経路上の前記自己位置から前記現在位置の間に位置する前記補助情報に基づく画像を表示させないことを特徴とする請求項1に記載の情報端末。
【請求項3】
前記補助情報は、前記経路に位置するデジタルサイネージの位置情報を含むことを特徴とする請求項2に記載の情報端末。
【請求項4】
前記補助情報は、前記経路に位置するカメラにより撮影された画像の画像データ及び前記画像が撮影された位置情報を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の情報端末。
【請求項5】
前記送信部は、前記画像データ及び前記画像が撮影された位置情報を前記デジタルサイネージに対して送信することを特徴とする請求項4に記載の情報端末。
【請求項6】
前記送信部は、該情報端末と前記デジタルサイネージとの距離が所定の距離内である場合に前記画像データ及び前記画像が撮影された位置情報を前記デジタルサイネージに対して送信することを特徴とする請求項5に記載の情報端末。
【請求項7】
前記デジタルサイネージの位置情報は、緯度情報、経度情報及び高度情報を含むことを特徴とする請求項3〜6の何れか一項に記載の情報端末。
【請求項8】
前記画像データは、更に方位情報及び時刻情報の中の少なくとも一方を有することを特徴とする請求項4〜7の何れか一項に記載の情報端末。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−113580(P2012−113580A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263045(P2010−263045)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】