説明

情報表示装置及び情報表示方法

【課題】施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現する。
【解決手段】地図を下地として表示画面に表示するとともに、POIに関する情報を示すアイコンをPOI特定の場所に対応する地図上の位置に表示する際に、不具合表示検出部42が、複数のアイコンを表示することによって表示画面の視認性が劣化してしまわないかを判断し、視認性の劣化が起こり得る場合には、表示変更部43が表示画像の変更を行う。具体的には、アイコン同士の重複表示、アイコンによる下地の地図の隠匿、同一ジャンルのアイコンの冗長表示などの不具合を検出すると、地図縮尺の縮小、冗長アイコンの削除、アイコン密度の調整、多面体アイコンによる表示などの処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設などのPOI(Point of Interest)を示すランドマークアイコン(アイコン)を地図上に表示する情報表示装置及び情報表示方法に関し、特に、車載ナビゲーション装置やPC(Personal Computer:パーソナルコンピュータ)、携帯電話機、携帯情報端末などの表示画面に表示された地図上に、施設のランドマークアイコンを複数個表示することが可能な情報表示装置及び情報表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の車載ナビゲーション装置は、地図上に周辺施設を表示する機能を有しており、所望施設のジャンルをユーザに選択させて地図上に該当施設群を表示することが可能である。なお、従来の車載カーナビゲーション装置では、表示画面の視認性を保つために、アイコンの表示数が制限されており、例えばアイコンの表示数の上限が200件に設定されている。
【0003】
また、従来の車載ナビゲーション装置は、ユーザが表示させたい施設ジャンルを選択することで、地図上に所望ジャンルのランドマークアイコンを表示する機能を有している。例えば、ユーザがコンビニエンスストアを選択すると、表示されている地図上のすべてのコンビニエンスストアを示すアイコンが多数表示される。
【0004】
また、Google(登録商標)マップなどを始めとする地図表示サービスにおいては、大量の施設情報を地図上に表示できるように、地図上の位置情報を示すアイコンと、その位置に存在する施設情報とを分離して表示する転位方式が採用されている。
【0005】
また、下記の特許文献1、2には、同一地点に重複して設定されているピン型アイコンが地図上で重なってみえにくくなってしまうことを防ぐため、ピン型アイコンが伸びる方向をそれぞれ異なる方向とすることで、同一地点を指し示す複数のピン型アイコンが重畳しないように地図上に表示する技術が開示されている。
【特許文献1】特開2001−311626号公報(段落0152、図25)
【特許文献2】特開2007−093610号公報(段落0155、図25)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術におけるアイコン表示数の制限では、同一地点に多数のアイコンが集中して表示されるような場合には、アイコン表示数を制限した場合であっても、アイコンが重なり合うことで他のアイコンの下に隠れてしまったり、多数のアイコン表示によって地図が隠れてしまったりすることにより、表示画面の視認性が低下してしまうという課題がある(図3参照)。
【0007】
また、従来の技術における車載ナビゲーション装置では、ユーザが表示させたい施設ジャンルを選択することで、その所望ジャンルのランドマークアイコンが多数表示されるが、ユーザにとって有用なランドマークアイコンは数件にすぎず、さらに多数表示されたランドマークアイコンのうち、ユーザが実際に立ち寄る施設は通常1件のみである。
【0008】
また、従来の技術における転位方式によれば、各アイコンを小さくすることが可能となり、アイコン表示数を制限した場合であっても、アイコンが重なり合うことで他のアイコンの下に隠れてしまったり、多数のアイコン表示によって地図が隠れてしまったりするという課題はある程度回避できるものの、同一地点に多数のアイコンが集中して表示されるような場合には、依然として上記の課題が発生してしまうことになる。また、特許文献1、2に開示されている技術に関しても同様に、同一地点に多数のアイコンが集中して表示されるような場合には、依然として上記の課題が発生してしまうことになる。
【0009】
以下、従来の技術に係る課題をまとめる。従来の技術には、アイコン重畳表示問題、地図隠匿問題、同種アイコン重複表示問題の3つの課題が存在する。
【0010】
従来の技術において生じるアイコン重畳表示問題は、地図画面上の同一座標に複数の施設を示すランドマークアイコンを重畳して表示してしまうため、一部又はすべてのランドマークアイコンが見えなくなってしまう問題である。
【0011】
このアイコン重畳表示問題は、検索結果が多い場合(表示すべきランドマークアイコン数が多い場合)や、地図の縮尺を拡大した場合などに発生しやすく、例えば都心部の地図及び施設を表示する際に頻発する問題である。なお、上述のように、アイコン重畳表示問題は、従来の技術における転位方式を採用しても発生し得るものである。
【0012】
また、従来の技術において生じる地図隠匿問題は、地図画面上に局所的にランドマークアイコンを集中して表示した場合、その局所の地図がランドマークアイコンによって見えなくなってしまう問題である。この地図隠匿問題においては、表示するランドマークアイコン数が膨大になり、かつランドマークアイコンが局所的に集中することによって、その局所の下地となる地図が見えなくなり、ランドマークアイコンによって示される位置関係を把握するための基準となる地図が認識できなくなってしまうという問題が生じる。
【0013】
また、同種アイコン重複表示問題は、表示したい施設ジャンルを選択することで地図上に所望ジャンルのランドマークアイコンが表示される機能において、所望ジャンルの施設の検索結果が膨大な数となった場合に、その検索結果が多数表示される(例えば、コンビニエンスストアを選択すると、周辺のすべてのコンビニエンスストアを示すアイコンが表示される)ことに起因する問題である。通常、多数の検索結果が表示されたとしても、通常、ユーザは複数表示された施設のうち1箇所あるいは数箇所にしか行かないので、多数の検索結果をすべて表示するのは冗長である。なお、本明細書では、上記のアイコン重畳表示問題、地図隠匿問題、同種アイコン重複表示問題のうちのいずれか1つ以上の条件が発生して、ユーザが表示画面に表示された画像を見づらいと感じた場合(あるいは、ユーザが表示画面に表示された画像から必要な情報を取得しづらいと感じた場合)を、表示画面の視認性が劣化したと表現することがある。
【0014】
従来の技術に係る上記の各課題を解決するため、本発明は、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現する情報表示装置及び情報表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記の目的を達成するため、本発明によれば、地図を下地として表示画面に表示するとともに、特定の場所に関する情報を示すアイコンを、前記特定の場所に対応する前記地図上の位置に表示する表示手段と、
前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまう場合に、前記アイコンの表示方法を変更することによって前記表示画面の視認性の劣化を防ぐ表示変更手段とを、
有する情報表示装置が提供される。
上記の構成により、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現することが可能となる。
【0016】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示画面を閲覧しているユーザが、前記表示画面に複数の前記アイコンが表示されていることによる前記表示画面の視認性の劣化を感じた場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまっていることを示す情報を入力するユーザ入力手段を有する情報表示装置が提供される。
上記の構成により、ユーザは、多数のアイコンが表示されることによって表示画面が見づらくなった際に、表示の不具合を解消するための指示を入力することが可能となる。
【0017】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、複数のアイコンを表示することによって、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまわないかを判断する視認性劣化判断手段を有する情報表示装置が提供される。
上記の構成により、所定の基準に基づいて、表示画面の視認性の劣化を判断することが可能となる。
【0018】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記視認性劣化判断手段は、複数のアイコンが重複して前記表示画面に表示されることで所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまわないかを判断し、前記所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまう状態が発生する場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、アイコン重畳表示問題の発生を検出することが可能となる。
【0019】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記視認性劣化判断手段は、複数のアイコンが前記表示画面に表示されることで前記下地として表示されている前記地図が視認できなくなってしまわないかを判断し、複数のアイコンによって隠されることなく前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の上限値以上となった場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、地図隠匿問題の発生を検出することが可能となる。
【0020】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記視認性劣化判断手段は、同一のジャンルに属する前記アイコンが所定の上限数以上表示されてしまわないかを判断し、同一のジャンルに属する前記アイコンが前記所定の上限数以上表示されてしまう場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、同種アイコン重複表示問題の発生を検出することが可能となる。
【0021】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記地図の縮尺を縮小するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0022】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記地図の縮尺を縮小するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0023】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される前記アイコンの個数が所定数より少なくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0024】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記アイコンの表示個数を制限するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0025】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上の単位エリアごとにアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0026】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される同一のジャンルに属する前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、表示画面上の単位エリアごとに同一ジャンルに属するアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0027】
また、本発明によれば、上記の構成に加えて、前記表示変更手段は、重複して表示される複数のアイコンが各面に貼り付けられた多面体アイコンによって表示するように構成されている情報表示装置が提供される。
上記の構成により、複数のPOIに係る情報を1つの多面体アイコンによって表示することが可能となる。
【0028】
また、上記の目的を達成するため、本発明によれば、地図を下地として表示画面に表示するとともに、特定の場所に関する情報を示すアイコンを、前記特定の場所に対応する前記地図上の位置に表示する表示ステップと、
前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまう場合に、前記アイコンの表示方法を変更することによって前記表示画面の視認性の劣化を防ぐ表示変更ステップとを、
有する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現することが可能となる。
【0029】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示画面を閲覧しているユーザが、前記表示画面に複数の前記アイコンが表示されていることによる前記表示画面の視認性の劣化を感じた場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまっていることを示す情報を入力するユーザ入力ステップを有する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、ユーザは、多数のアイコンが表示されることによって表示画面が見づらくなった際に、表示の不具合を解消するための指示を入力することが可能となる。
【0030】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、複数のアイコンを表示することによって、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまわないかを判断する視認性劣化判断ステップを有する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、所定の基準に基づいて、表示画面の視認性の劣化を判断することが可能となる。
【0031】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記視認性劣化判断ステップにおいて、複数のアイコンが重複して前記表示画面に表示されることで所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまわないかを判断し、前記所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまう状態が発生する場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、アイコン重畳表示問題の発生を検出することが可能となる。
【0032】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記視認性劣化判断ステップにおいて、複数のアイコンが前記表示画面に表示されることで前記下地として表示されている前記地図が視認できなくなってしまわないかを判断し、複数のアイコンによって隠されることなく前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の上限値以上となった場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、地図隠匿問題の発生を検出することが可能となる。
【0033】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記視認性劣化判断ステップにおいて、同一のジャンルに属する前記アイコンが所定の上限数以上表示されてしまわないかを判断し、同一のジャンルに属する前記アイコンが前記所定の上限数以上表示されてしまう場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、同種アイコン重複表示問題の発生を検出することが可能となる。
【0034】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記地図の縮尺を縮小する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0035】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記地図の縮尺を縮小する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0036】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される前記アイコンの個数が所定数より少なくなるように、前記アイコンの表示を制限する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0037】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記アイコンの表示個数を制限する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上におけるアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0038】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上の単位エリアごとにアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0039】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される同一のジャンルに属する前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、表示画面上の単位エリアごとに同一ジャンルに属するアイコンの相対的な表示面積を少なくするとともに、地図の表示面積を多くすることが可能となる。
【0040】
また、本発明によれば、上記の処理に加えて、前記表示変更ステップにおいて、重複して表示される複数のアイコンが各面に貼り付けられた多面体アイコンによって表示する情報表示方法が提供される。
上記の構成により、複数のPOIに係る情報を1つの多面体アイコンによって表示することが可能となる。
【発明の効果】
【0041】
本発明は、上記の構成及び処理を有しており、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。
【0043】
まず、図1を参照しながら、本発明の実施の形態における構成例について説明する。図1には、本発明の実施の形態における情報表示装置を含む車載ナビゲーション装置の構成の一例が図示されている。なお、本明細書では、本発明に係る情報表示装置が車載ナビゲーション装置に組み込まれた場合について説明するが、地図を背景(下地又は下位層図)として表示するとともに、POIの位置を示すPOIアイコンを地図上に表示する任意の表示装置(例えば、PC、携帯電話機、携帯情報端末など)に本発明を適用することが可能である。
【0044】
図1に図示されている車載ナビゲーション装置は、車両状態検出部10、情報取得部20、外部出力部30、制御部40、操作入力部51、地図データ格納部52を有している。
【0045】
車両状態検出部10は、車両の現在の位置や移動状況などを検出する機能を有しており、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機11、車速センサ12、移動方向センサ13などによって構成される。
【0046】
GPS受信機11は、GPS衛星からのGPS信号を受信して、受信したGPS信号から車両の現在位置を特定する機能を有している。また、車速センサ12、例えば、車輪の回転数や車両の位置情報の推移などに基づいて、車両が移動する速さを検出する機能を有している。また、移動方向センサ13は、例えば、移動体の回転角を計測するジャイロや、地球の磁場を検出する地磁気センサなどの検出結果に基づいて、車両の移動方向を検出する機能を有している。
【0047】
なお、車両状態検出部10の構成は上記の各機器に限定されるものではなく、任意の技術を用いて車両の状態を検出するための機器により構成することが可能である。
【0048】
また、情報取得部20は、車載ナビゲーション装置の外部から情報を取得する機能を有しており、例えば、FM(Frequency Modulation:周波数変調)波受信部21、ビーコン受信部22、ネットワーク接続部23によって構成される。
【0049】
FM波受信部21は、FM多重放送によって送信されているVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)情報を受信し、VICS情報を抽出する機能を有している。また、ビーコン受信部22は、電波ビーコンや光ビーコンによって送信されているVICS情報を受信し、VICS情報を抽出する機能を有している。また、ネットワーク接続部23は、例えば、車両メーカが提供するネットワークやインターネットなどへ無線通信を介して接続し、ネットワーク上のデータベースから情報を取得する機能を有している。
【0050】
なお、情報取得部20の構成は上記の各機器に限定されるものではなく、任意の技術を用いて必要な情報を取得するための機器により構成することが可能である。また、情報取得部20は、例えば可搬性記憶媒体への情報の読み書きを行うためのインタフェースを有し、このインタフェースを通じて可搬性記憶媒体内に格納されている情報を取得することも可能である。
【0051】
また、外部出力部30は、ユーザ(特に、車両に乗車している運転手や同乗者)に対して情報を提供する機能を有しており、例えば、モニタ31、スピーカ32を有している。
【0052】
モニタ31は、画像や映像を表示するための表示機器であり、例えば、車両案内用の地図や誘導経路、施設(POI)に関する情報などを表示画面上に表示することが可能である。また、スピーカ32は、音声を出力するための音声出力機器であり、音声による案内情報や、安全運転を促す警告音などを出力することが可能である。
【0053】
なお、外部出力部30の構成は上記の各機器に限定されるものではなく、任意の技術を用いてユーザに情報を提供するための機器により構成することが可能である。
【0054】
また、制御部40は、車載ナビゲーション装置の主要な処理及び制御を行うとともに、例えば、CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)がプログラムを実行することによって、車載ナビゲーション装置における様々な機能を実現することが可能である。制御部40は、例えば、車両案内部41、不具合表示検出部42、表示変更部43などの各種機能を実現することが可能である。なお、上述のように、制御部40内の車両案内部41、不具合表示検出部42、表示変更部43の各機能はCPUで実行可能なプログラムによって記述することが可能であり、制御部40で実行される処理(例えば、後述の図2に図示されている動作)はプログラムによって実現可能である。
【0055】
車両案内部41は、車両の現在地や目的地に関する情報、目的地までの経路情報、任意の地点周辺の施設に関する情報など、様々なナビゲーション情報を提供するための機能を有している。車両案内部41は、例えば、地図を下地として表示画面に表示するとともに、特定の場所に関する情報を示すアイコンを、その特定の場所に対応する地図上の位置に表示することによって、施設の存在する場所(あるいは特定の場所に存在する施設)に関する情報を視覚的に提供することが可能である。
【0056】
また、不具合表示検出部42は、複数のアイコンを表示する際に表示に不具合が発生し、ユーザが見にくい表示画面(視認性が劣化した表示画面)となってしまう状態を検出する視認性劣化判断機能を有している。なお、不具合表示検出部42は、表示画面上に画像を表示してから、その表示された画像に関してアイコン表示による不具合が発生しているか否かを検出してもよく、また、例えば、表示されるべき画像を表示画面上に表示される前に取得し、これから表示する画像に関してアイコン表示による不具合が発生しているか否かを検出してもよい。
【0057】
不具合表示検出部42によって検出される不具合のある表示とは、例えば、上述の発明が解決しようとする課題で説明したような、アイコン同士の重畳によって前面に存在するアイコンで背面のアイコンが隠れてしまう重畳表示、多数のアイコンが地図上に表示された結果、下地の地図が見えなくなってしまう地図隠匿、実際にはほとんど必要とはならないようなアイコンが表示される(例えば、同種ジャンルのPOIを示すアイコンが多数重複して表示される)の冗長な重複表示などであり、不具合表示検出部42は、これらの不具合のある表示のそれぞれに関する視認性(見やすさ/見にくさ)を数値化し、所定のレベル(基準値)以上の視認性の劣化を検出した場合に、表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出する。
【0058】
また、表示変更部43は、不具合表示検出部42からの指示に基づいて、表示画面の視認性の劣化を招く表示の不具合(重畳表示、地図隠匿、重複表示などによる見にくさ)を解消するように、アイコン表示に係る表示方法の変更を行って、表示画面の再構成を行う機能を有している。なお、表示の不具合を解消する方法としては、後述のように、例えば、地図縮尺を自動的に縮小する方法、アイコン(特に、同種ジャンルのPOIを示す冗長アイコン)の数量を削減する方法、地図上のアイコン密度を自動的に調整する方法、多面体アイコンを採用する方法などが挙げられる。
【0059】
また、操作入力部51は、ユーザが車載ナビゲーション装置へ指示を入力するためのリモートコントローラ(リモコン)や操作パネルなどの入力インタフェースである。また、地図データ格納部52は、車両案内部41が表示画面上に地図やアイコンを表示する際に用いられる地図データやアイコンデータ、様々なPOIに関する情報が格納された記録媒体である。
【0060】
なお、ここでは、車載ナビゲーション装置が不具合表示検出部42を有しており、自動的に表示の不具合の発生を検出することができるように構成されているが、例えば、表示画面上に表示された地図やアイコンを見にくいと感じたユーザが、操作入力部51を介して、表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出できるようにしてもよい。すなわち、例えば、表示画面を閲覧しているユーザによる入力をトリガとして、アイコン表示に係る不具合の解消が行われてもよい。また、この場合、表示の不具合を感じたユーザが、表示の不具合の解消を指示する入力と共に、その表示方法の改善方法を指定できるようにしてもよい。
【0061】
次に、図2を参照しながら、本発明の実施の形態における動作例について説明する。図2には、本発明の実施の形態における情報表示装置の動作の一例が図示されている。
【0062】
図2において、地図を下地としてPOIなどをアイコンによって示す表示を表示画面上に行う表示イベントが発生した場合(ステップS101)、不具合表示検出部42は、アイコン表示による不具合が発生しているか否かを検出する(ステップS102)。アイコン表示による不具合が発生していない場合には、不具合表示検出部42は、表示の不具合を解消する指示を表示変更部43に送出せず、そのまま表示が行われる(ステップS104)。
【0063】
一方、不具合表示検出部42が、アイコン表示による不具合が発生していると判断した場合には、表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出し、表示変更部43が、不具合表示検出部42からの指示に基づいて、アイコン表示による不具合を解消するように表示方法の変更を行って、表示画面に表示される画像の再作成を行う(ステップS103)。そして、アイコン表示による不具合が表示変更部43によって解消された画像が、表示画面上に表示される(ステップS104)。
【0064】
次に、不具合表示検出部42が、アイコン表示による不具合が発生していると判断する場合の具体的な方法について説明する。
【0065】
不具合表示検出部42は、例えば、アイコン同士の重畳によって前面に存在するアイコンで背面のアイコンが隠れてしまう状態を不具合のある表示とみなし、アイコン同士の重畳によって前面に存在するアイコンで背面のアイコンが隠れてしまう状態の発生を検出した場合に、その表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出することが可能である。
【0066】
なお、アイコンの重畳表示による表示の不具合が発生したとみなされる検出基準は任意に設定可能であり、例えば、表示されるべきアイコンのうちの所定の上限数以上のアイコンが表示画面上で視認不可能な状態になってしまう(隠れてしまう)場合に、表示の不具合(視認性の劣化)が発生していると決定してもよい。なお、この所定の上限値は、ユーザが自分の見にくさを感じるレベルに基づいて、ユーザ自身で設定できるようにしてもよい。
【0067】
また、不具合表示検出部42は、例えば、多数のアイコンが地図上に表示された結果、下地として表示されている地図が把握できなくなってしまう地図隠匿の状態を不具合のある表示とみなし、この地図隠匿状態の発生を検出した場合に、その表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出することが可能である。
【0068】
なお、地図の隠匿による表示の不具合が発生したとみなされる検出基準は任意に設定可能であり、例えば、複数のアイコンによって隠されることなく表示画面上で視認可能な地図の表示総面積Smと、表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の上限値(例えば、20/80)以上となってしまう場合に、表示の不具合(視認性の劣化)が発生していると決定してもよい。なお、この所定の上限値は、ユーザが自分の見にくさを感じるレベルに基づいて、ユーザ自身で設定できるようにしてもよい。
【0069】
また、地図の表示総面積Smやアイコンの表示総面積Siの計算方法は任意のアルゴリズムに従って行われればよく、例えば、2D地図(2次元表示の地図)の場合は平面(X軸及びY軸によって形成される面)上で面積の計算が行われ、3D地図(3次元表示の地図)の場合には、奥行き(Z軸)も考慮して面積の計算が行われるようにしてもよい。
【0070】
また、不具合表示検出部42は、例えば、同種(同一ジャンル)に係る多数のPOIが表示されてしまう状態を不具合のある表示とみなし、その表示の不具合を解消するよう表示変更部43に指示を送出することが可能である。
【0071】
なお、同一ジャンルに係る多数のPOIの表示による表示の不具合が発生したとみなされる検出基準は任意に設定可能であり、例えば、同一ジャンルに属するアイコンが所定の上限数以上表示されてしまう場合に、表示の不具合(視認性の劣化)が発生していると決定してもよい。なお、この所定の上限値は、ユーザが自分の見にくさを感じるレベルに基づいて、ユーザ自身で設定できるようにしてもよい。
【0072】
次に、表示変更部43が、アイコン表示による不具合を解消する具体的な方法について説明する。
【0073】
表示変更部43は、不具合表示検出部42から表示の不具合を解消するよう指示を受けると、例えば、地図の縮尺を縮小した表示画像を新たに作成することによって、表示の不具合を解消することが可能である。例えば、図3に図示されているような表示が行われようとしている場合に、表示変更部43は、この表示の不具合を解消するために、図5に図示されているような地図を縮小した表示画像を作成する。なお、元の図3に図示されている画像領域は、図4において2点鎖線で囲まれた領域である。
【0074】
この地図の縮尺を縮小する方法によれば、表示される地図領域が広くなるため、アイコンによって隠匿されているエリアの周辺情報が地図によって表示され、隠匿されている地図の情報を周辺情報から把握(推測)できるようになるので、特に地図隠匿問題に対して有効である。なお、表示変更部43は、例えば、表示画面上で視認可能な地図の表示総面積Smと、表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値(例えば、20/80)より小さくなるように(あるいは所定の値20/80に一致するように)、地図の縮尺を縮小してもよい。
【0075】
また、地図を縮小することで、例えばアイコンを表示する面積を増やすことができるようになるため、アイコン重畳表示問題を解消することも可能となる。
【0076】
また、表示変更部43は、不具合表示検出部42から表示の不具合を解消するよう指示を受けると、アイコン(特に、同一ジャンルのPOIを示すアイコン)の数量を削減することによって、表示の不具合を解消することが可能である。
【0077】
なお、表示変更部43は、表示画面に表示されるアイコンの個数が所定数(例えば、10個程度)より少なくなるように、アイコンの表示を制限してもよく、あるいは、表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値(例えば、20/80)より小さくなるように、アイコンの表示個数を制限してもよい。
【0078】
また、同一ジャンルのアイコンに着目し、同一ジャンルのアイコンの個数を所定数(例えば、5程度)より少なくしたり、同一ジャンルのアイコンの表示総面積Siに係る比率Si/Smを所定の値より小さくしたりすることで、同一ジャンルのアイコンを冗長に表示しないようにできるので、特に、同種アイコンの重複表示問題に対して有効である。
【0079】
なお、アイコンが複数種類存在している場合には、各ジャンルのアイコンを統合したすべてのアイコンが表示された際に表示の不具合が発生しないようにする必要があり、例えば、N種類のアイコンが存在する場合には、各ジャンルのアイコンの基準値をNで割った値に制限し、各ジャンルにおけるアイコンの個数の上限値を(全体の上限値/N)としたり、各ジャンルにおけるアイコンの表示面積の比率Si/Smの上限値を(全体の上限値/N)としたりすることが可能である。
【0080】
また、各ジャンルにおいて平均した上限値を割り当てるのではなく、例えば、ユーザ嗜好の学習結果や一般的な傾向を考慮して、より大きな上限値を設定すべきジャンルや、より少ない上限値を設定すればよいジャンルを定めるなど、各ジャンルの上限値に重み付けを行ってもよい。また、複数のアイコンを表示する必要がないジャンルに関しては、例えば、アイコンの表示個数の上限値を1に設定すればよい。
【0081】
また、アイコンの個数を削減することで、例えばアイコンが重複して表示される可能性が低減したり、隠匿されてしまう地図の面積が少なくなったりするため、アイコン重畳表示問題や地図隠匿問題を解消することも可能となる。
【0082】
また、表示変更部43は、不具合表示検出部42から表示の不具合を解消するよう指示を受けると、例えば、地図上のアイコン密度を調整(すなわち、低減)することによって、表示の不具合を解消することが可能である。アイコン密度は、例えば、単位面積(あるいは単位空間)当たりのアイコン数(又はアイコン占有面積)として定義することが可能であり、このアイコン密度を減らすためには、表示画面上の単位面積(あるいは単位空間)当たりのアイコン数(又はアイコン占有面積)を小さくすればよい。なお、アイコン密度は、表示画面上の局所的なエリアで計算されてもよく、表示画面全体におけるアイコンの表示個数で計算されてもよい。
【0083】
なお、表示変更部43は、例えば、アイコンの表示が集中しているエリアでは局所的にアイコンの表示個数を減らしたり、面積の小さなアイコンを使用したりすることで、アイコン密度の表示密度が所定値より小さくなるようにすることが可能である。この結果、アイコンの個数やアイコンが占有する面積を削減され、例えばアイコンが重複して表示される可能性が低減したり、隠匿されてしまう地図の面積が少なくなったりするため、特に、アイコン重畳表示問題や地図隠匿問題に対して有効である。
【0084】
また、各ジャンルのアイコンに関してそれぞれ独立してアイコン密度の調整を行った場合には、同一ジャンルに属するアイコンの表示個数を削減することが可能となり、同種アイコン重複表示問題を解消することも可能となる。
【0085】
また、表示変更部43は、不具合表示検出部42から表示の不具合を解消するよう指示を受けると、地図上の同一地点(又はある地点の近隣エリア)を示すPOIを1つにまとめて、複数のアイコンが各面に貼り付けられた多面体アイコンで表示することによって、表示の不具合を解消することが可能である。
【0086】
例えば、図6に図示されているような多面体アイコンの各面に、同一地点又は近隣エリアのPOIを示す複数のアイコンを貼り付け、この多面体アイコンを表示することによって、1つのアイコンの表示面積(多面体アイコンの表示面積)で複数のPOIを示すことが可能となる。
【0087】
なお、図6には、(a)正4面体、(b)立方体、(c)正8面体の各面にアイコンが貼り付けられた多面体アイコンが図示されている。図6からも分かるように、各面が均等に表示されるように多面体アイコンを回転させることが望ましい。
【0088】
なお、表示変更部43は、上述の地図縮尺の縮小、冗長アイコンの削除、アイコン密度の調整、多面体アイコンによる表示の処理を同時に行うことによって、表示の不具合を解消することも可能である。
【0089】
以上、説明したように、本発明の実施の形態によれば、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現することが可能となる。これにより、ユーザが情報を取得するまでの時間が短縮されるようになる。また、アイコンの表示個数や表示面積を制御できることから、より視認性に優れた大きなアイコンを設計することも可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0090】
本発明は、施設などのPOIを示すランドマークアイコンを地図上に表示する際に、視認性に優れた画像表示を実現することが可能であり、施設などのPOIを示すアイコンを地図上に表示する技術に適用可能であり、特に、車載ナビゲーション装置、PC、携帯電話機、携帯情報端末などの表示画面に表示された地図上に、施設のランドマークアイコンを複数個表示する技術に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の実施の形態における情報表示装置を含む車載ナビゲーション装置の構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における情報表示装置の動作の一例を示す図である。
【図3】従来の技術において、表示画面上に多数のアイコンが表示されることで、アイコン同士が重畳し、アイコンによって下地の地図が隠れてしまっている状態の一例を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態において、図3に図示されているような不具合を有する表示画像の地図の縮尺を縮小することで表示の不具合を解消した状態の一例を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態において、図3に図示されているような不具合を有する表示画像の同種アイコンの表示個数を制限することで表示の不具合を解消した状態の一例を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態における情報表示装置がアイコンとして使用する多面体アイコンの一例を示す図であり、(A)は正4面体アイコン、(B)は立方体アイコン、(C)は正8面体アイコンの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0092】
10 車両状態検出部
11 GPS受信機
12 車速センサ
13 移動方向センサ
20 情報取得部
21 FM波受信部
22 ビーコン受信部
23 ネットワーク接続部
30 外部出力部
31 モニタ
32 スピーカ
40 制御部
41 車両案内部
42 不具合表示検出部
43 表示変更部
51 操作入力部
52 地図データ格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
地図を下地として表示画面に表示するとともに、特定の場所に関する情報を示すアイコンを、前記特定の場所に対応する前記地図上の位置に表示する表示手段と、
前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまう場合に、前記アイコンの表示方法を変更することによって前記表示画面の視認性の劣化を防ぐ表示変更手段とを、
有する情報表示装置。
【請求項2】
前記表示画面を閲覧しているユーザが、前記表示画面に複数の前記アイコンが表示されていることによる前記表示画面の視認性の劣化を感じた場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまっていることを示す情報を入力するユーザ入力手段を有する請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
複数のアイコンを表示することによって、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまわないかを判断する視認性劣化判断手段を有する請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記視認性劣化判断手段は、複数のアイコンが重複して前記表示画面に表示されることで所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまわないかを判断し、前記所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまう状態が発生する場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記視認性劣化判断手段は、複数のアイコンが前記表示画面に表示されることで前記下地として表示されている前記地図が視認できなくなってしまわないかを判断し、複数のアイコンによって隠されることなく前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の上限値以上となった場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項6】
前記視認性劣化判断手段は、同一のジャンルに属する前記アイコンが所定の上限数以上表示されてしまわないかを判断し、同一のジャンルに属する前記アイコンが前記所定の上限数以上表示されてしまう場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断するよう構成されている請求項3に記載の情報表示装置。
【請求項7】
前記表示変更手段は、前記地図の縮尺を縮小するよう構成されている請求項1から6のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項8】
前記表示変更手段は、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記地図の縮尺を縮小するよう構成されている請求項1から6のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項9】
前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される前記アイコンの個数が所定数より少なくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている請求項1から8のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項10】
前記表示変更手段は、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記アイコンの表示個数を制限するよう構成されている請求項1から8のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項11】
前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている請求項1から10のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項12】
前記表示変更手段は、前記表示画面に表示される同一のジャンルに属する前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限するよう構成されている請求項1から10のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項13】
前記表示変更手段は、重複して表示される複数のアイコンが各面に貼り付けられた多面体アイコンによって表示するように構成されている請求項1から12のいずれか1つに記載の情報表示装置。
【請求項14】
地図を下地として表示画面に表示するとともに、特定の場所に関する情報を示すアイコンを、前記特定の場所に対応する前記地図上の位置に表示する表示ステップと、
前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまう場合に、前記アイコンの表示方法を変更することによって前記表示画面の視認性の劣化を防ぐ表示変更ステップとを、
有する情報表示方法。
【請求項15】
前記表示画面を閲覧しているユーザが、前記表示画面に複数の前記アイコンが表示されていることによる前記表示画面の視認性の劣化を感じた場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまっていることを示す情報を入力するユーザ入力ステップを有する請求項14に記載の情報表示方法。
【請求項16】
複数のアイコンを表示することによって、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまわないかを判断する視認性劣化判断ステップを有する請求項14に記載の情報表示方法。
【請求項17】
前記視認性劣化判断ステップにおいて、複数のアイコンが重複して前記表示画面に表示されることで所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまわないかを判断し、前記所定の上限数以上のアイコンが前記表示画面上で視認できなくなってしまう状態が発生する場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する請求項16に記載の情報表示方法。
【請求項18】
前記視認性劣化判断ステップにおいて、複数のアイコンが前記表示画面に表示されることで前記下地として表示されている前記地図が視認できなくなってしまわないかを判断し、複数のアイコンによって隠されることなく前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の上限値以上となった場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する請求項16に記載の情報表示方法。
【請求項19】
前記視認性劣化判断ステップにおいて、同一のジャンルに属する前記アイコンが所定の上限数以上表示されてしまわないかを判断し、同一のジャンルに属する前記アイコンが前記所定の上限数以上表示されてしまう場合に、前記表示画面の視認性が所定のレベル以下に劣化してしまうと判断する請求項16に記載の情報表示方法。
【請求項20】
前記表示変更ステップにおいて、前記地図の縮尺を縮小する請求項14から19のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項21】
前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記地図の縮尺を縮小する請求項14から19のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項22】
前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される前記アイコンの個数が所定数より少なくなるように、前記アイコンの表示を制限する請求項14から21のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項23】
前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面上で視認可能な前記地図の表示総面積Smと、前記表示画面における複数のアイコンの表示総面積Siとの比率Si/Smが所定の値より小さくなるように、前記アイコンの表示個数を制限する請求項14から21のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項24】
前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限する請求項14から23のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項25】
前記表示変更ステップにおいて、前記表示画面に表示される同一のジャンルに属する前記アイコンの表示密度が所定値より小さくなるように、前記アイコンの表示を制限する請求項14から23のいずれか1つに記載の情報表示方法。
【請求項26】
前記表示変更ステップにおいて、重複して表示される複数のアイコンが各面に貼り付けられた多面体アイコンによって表示する請求項14から25のいずれか1つに記載の情報表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−157816(P2009−157816A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337736(P2007−337736)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(502324066)株式会社デンソーアイティーラボラトリ (332)
【Fターム(参考)】