説明

手提げ袋の製造方法

【課題】新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法を提供すること。
【解決手段】新聞紙10から帯形成体20を二つ形成する帯形成体形成工程と、帯体21を形成する帯体形成工程と、筒体23を形成する筒体形成工程と、縦ガセット部27を筒体23の両側部にそれぞれ形成する縦ガセット部形成工程と、筒体23の底部に底ガセット部30aを形成する底ガセット部形成工程と、有底袋状の袋体31を形成する袋体形成工程と、袋体開口部32を形成する袋体開口部形成工程と、取手部33を袋体開口部32の近傍の所定箇所に接着し、補強紙片34を取手部33の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、デパート、商店等においては、各種の手提げ付きの紙袋が買物袋として顧客に提供されている。これらの手提げ袋は、袋本体が一重の紙からなるものが大部分であるが、強度アップやデザイン性アップの観点から、紙袋本体に樹脂をコーテング或いはラミネートしたものも提供されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、袋本体が紙製であって、手提げ部分がビニール等の紙以外の材質である手提げ袋が提供されている。
【特許文献1】特開2000−85796号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような従来の手提げ袋は、いわゆるレジ袋と比べれば再利用されることが多いが、元々、多数回の再利用を前提として提供されていないため、耐久性に難があり、結局、使い捨てされてしまうことが多かった。
【0005】
また、紙以外の材質が含まれる手提げ袋がゴミとして廃棄された場合、これを古紙として再利用するには分別の手間(コスト)がかかるため、結局、古紙として再利用されずに、焼却処分又は埋め立て処分されていた。
【0006】
一方、新聞、折り込み広告、雑誌、包装紙等の古紙の回収と再利用は、パルプ原木資源の節約と国内外の森林資源の温存につながる。また、古紙を回収し再利用すれば、固形廃棄物を減らすことができ、自治体によるゴミ収集と処理への負担を軽減できる。
【0007】
したがって、資源の有効利用や自然環境の保護の要請に応えるべく、特に、一般家庭で廃棄される量が多い新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法の提供が望まれていた。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、以下のような手提げ袋の製造方法を提供する。
【0010】
(1) 見開き状態の新聞紙の一組の長辺が所定間隔を空けて平行となるように当該新聞紙を谷折りして単位片を形成し、前記単位片の一組の長辺を二等分する中心線に当該単位片の一の短辺が一致するように谷折りして形成された折り返し短片部と当該折り返し短片部以外の部分である長片部とからなる帯形成体を二つ形成する帯形成体形成工程と、二つの前記帯形成体を前記長辺の折り目が同一端部に来るように配置し、一方の前記帯形成体の前記折り返し短片部を他方の前記帯形成体の前記長片部に差し込んで相互に接着することにより帯体を形成する帯体形成工程と、前記帯体の長手方向両端部を所定量重ね合わせて接着することにより筒体を形成する筒体形成工程と、前記筒体の対向する面同士を密着させるように当該筒体の両側部をそれぞれ山折りして側部基準線を形成し、当該側部基準線を基準にして前記筒体の側面部の一部を当該筒体の内方に向けて襞状に折り込むことによって当該側部基準線と平行な縦ガセット部を当該筒体の両側部にそれぞれ形成する縦ガセット部形成工程と、前記縦ガセット部が折り畳まれた状態の前記筒体の一の開口部側端部の所定量を前記側部基準線と直交するように谷折りして底部形成体を形成し、当該底部形成体に折り畳まれている前記縦ガセット部の開口部側端部を当該底部形成体の内方から外方に向けて矩形状の底部用端片部として折り起こし、更に当該底部用端片部の幅方向両端縁部にそれぞれ三角形状の三角片部が形成されるように当該底部形成体の開口部を面状に展開することによって前記筒体の底部に底ガセット部を形成する底ガセット部形成工程と、前記開口部の展開によって前記底部用端片部の幅方向両端縁部にそれぞれ形成された一対の略等脚台形状の底片部のうち、一方の底片部を谷折りして前記底部用端片部に接着した後、他方の底片部を谷折りして前記底部用端片部及び前記一方の底片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、前記袋体の開口周縁部の所定量を当該袋体の内方に折り込んで当該袋体の内面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0011】
(1)の発明によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法を提供することができる。
【0012】
(2) (1)に記載の発明においては、前記帯形成体形成工程は、前記新聞紙として見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせて形成した重合片を用い、前記帯形成体を形成した後に当該重合片を分離することにより所定の折り目を有する前記帯形成体を二つ同時に形成することが好ましい。
【0013】
(2)の発明によれば、同一形状の帯形成体を迅速かつ正確に作製することができる。
【0014】
(3) (1)又は(2)に記載の発明においては、前記縦ガセット部形成工程は、前記筒体形成工程で接着されてなる接着部を前記縦ガセット部の幅方向の端部に位置させることが好ましい。
【0015】
(3)の発明によれば、前記接着部が目立たなくなり、手提げ袋の見栄えを良くすることができる。
【0016】
(4) 見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせて重合片を形成する重合片形成工程と、前記重合片の一の短辺と平行な線を谷折り線として当該重合片を谷折りし更に重ね合わせることで当該一の短辺を一辺とする略正方形状の正方形片を形成し、当該正方形片の一の対角線を谷折り線として当該正方形片を谷折りし重ね合わせることで略直角二等辺三角形状の三角片を形成する三角片形成工程と、前記三角片の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部を形成して当該第1折り返し三角片部を前記三角片に接着し、更に、前記三角片の他の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部を形成して当該第2折り返し三角片部を前記三角片及び前記第1折り返し三角片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、前記袋体の開口部を形成する略直角三角形状の一対の三角小片のうち、一方の三角小片を当該袋体の開口部の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片に臨む前記第2折り返し三角片部の開口部に差し込んで相互に接着すると共に、他方の三角小片を当該袋体の開口部の他方の外周縁部側に折り返し当該袋体の外面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を、前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0017】
(4)の発明によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法を提供することができる。
【0018】
(5) 見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせてなる重合片を二つ形成する重合片形成工程と、一方の前記重合片の一の短辺を当該重合片の一の長辺に一致するように谷折りして重ね合わせることで略台形状の第1台形片を形成する第1台形片形成工程と、他方の前記重合片の一の短辺を当該重合片の一の長辺に一致するように谷折りして重ね合わせることで前記第1台形片と線対称の形状となる第2台形片を形成する第2台形片形成工程と、前記第1台形片の折り目と前記第2台形片の折り目とが重なるように前記第1台形片又は前記第2台形片のいずれか一方を他方に差し込むことによって全体形状が略直角二等辺三角形となる三角片を形成する三角片形成工程と、前記三角片の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部を形成して当該第1折り返し三角片部を前記三角片に接着し、更に、前記三角片の他の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部を形成して当該第2折り返し三角片部を前記三角片及び前記第1折り返し三角片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、前記袋体の開口部を形成する略直角三角形状の一対の三角小片のうち、一方の三角小片を当該袋体の開口部の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片に臨む前記第2折り返し三角片部の開口部に差し込んで相互に接着すると共に、他方の三角小片を当該袋体の開口部の他方の外周縁部側に折り返し当該袋体の外面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を、前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、を含むことを特徴とする。
【0019】
(5)の発明によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な比較的大型の手提げ袋の製造方法を提供することができる。
【0020】
(6) (5)に記載の発明においては、前記袋体の側面部の一部を当該袋体の内方に向けて襞状に折り込むことによって当該袋体の側部に縦ガセット部を形成する縦ガセット部形成工程を含むことが好ましい。
【0021】
(6)の発明によれば、手提げ袋への収容量が増加した場合にも容易に対応することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではない。
〔第1実施形態〕
この第1実施形態は、広く一般に流通しているサイズの日刊紙等の新聞古紙を用いることにより、後述する図10に示す手提げ袋40を製造する方法を提供するものである。以下、手提げ袋40の製造方法について図1〜図10を参照して説明する。
【0024】
ここで、図1は、二枚の新聞紙を重ねる重合片形成工程を示す平面図である。図2は、帯形成体形成工程を示す斜視図である。図3は、帯体形成工程及び筒体形成工程を示す斜視図である。図4は、縦ガセット部形成工程を示す斜視図である。図5は、底ガセット部形成工程を示す斜視図である。図6は、袋体形成工程を示す斜視図である。図7は、袋体開口部形成工程を示す斜視図である。図8は、取手部を形成する工程を示す斜視図である。図9は、補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。図10は、手提げ袋を示す斜視図である。
【0025】
<重合片形成工程の説明>
先ず、図1に示すように、古紙である見開き状態の二枚の新聞紙10,10を用意し、当該新聞紙10,10の四隅が一致するように重ね合わせて重合片10pを形成する。新聞紙10は長方形であり、短辺11、長辺12を有すると共に、一組の長辺12,12を二等分する中心線13を有する。なお、説明の便宜上、図中の新聞紙10には、符号A及びBを付してある。
【0026】
<帯形成体形成工程の説明>
次に、図2(a)に示すように、この重合片10p(見開き状態の新聞紙10)の一組の長辺12,12が所定間隔k(例えば、1cm程度)を空けて平行となるように当該新聞紙10を谷折りして単位片15を形成する。この谷折り時に折り目14が形成される。
【0027】
次に、図2(b)に示すように、単位片15の一組の長辺12,12を二等分する中心線13に当該単位片15の一の短辺11が一致するように谷折りして形成された折り返し短片部18と当該折り返し短片部18以外の部分である長片部19とからなる帯形成体20を二つ同時に形成する。
【0028】
すなわち、重合片10pを分離することにより、折り目14及び谷折り線17を有する帯形成体20を二つ同時に形成する。このように、重合片10pを用いて帯形成体20を二つ同時に形成することにより、同一形状の帯形成体20,20を迅速かつ正確に作製することができる。
【0029】
<帯体形成工程及び筒体形成工程の説明>
次に、図3(a)及び図3(b)に示すように、二つの帯形成体20,20を、折り目14が同一端部に来るように配置し、一方の帯形成体20の折り返し短片部18を他方の帯形成体20の長片部19に差し込んで当該差し込み部分を相互に接着することにより帯体21を形成する。なお、接着剤としては、天然由来成分のものを使用することが好ましい。
【0030】
次に、図3(b)及び図3(c)に示すように、帯体21の長手方向両端部22,22の所定量k2(例えば、1cm程度)を重ね合わせて接着することにより筒体23を形成する。そして、筒体23の対向する面23b,23b同士を密着させるように当該筒体23の両側部をそれぞれ山折りして側部基準線24,24を形成する。
【0031】
<縦ガセット部形成工程の説明>
次に、図4(a)及び図4(b)に示すように、側部基準線24を基準にして筒体23の側面部の一部を当該筒体23の内方に向けて襞状に折り込むことによって側部基準線24と平行な縦ガセット部27を筒体23の両側部にそれぞれ形成する。すなわち、筒体23の側部基準線24から所定の長さk3(例えば、7cm程度)の位置で谷折り線25を形成し、更にこの谷折り線25を基準にして上記長さk3の半分の長さk4(例えば、3.5cm程度)の位置で谷折り線26を形成する。このとき、帯体21の長手方向両端部22,22を所定量重ね合わせて接着してなる接着部は、縦ガセット部27の幅方向の端部に位置させることが好ましい。これにより、当該接着部が目立たなくなり、見栄えを良くすることができる。
【0032】
そして、図4(b)に示すように、上記谷折り線25を山折りして山折り線25aを形成することで、筒体23の一方の側面部に縦ガセット部27を形成する。筒体23の他方の側面部にも同様の要領で縦ガセット部27を形成すればよい。
【0033】
なお、上記「ガセット部」とは、袋状の包装体等において、当該袋を構成する側面或いは底面部分等を内方に向けて襞状に折り込むことにより、当該包装体の内容量が増加したときに当該襞部分が外方に広がるように形成された、いわゆる「マチ」をいう。
【0034】
<底ガセット部形成工程の説明>
次に、図5(a)に示すように、縦ガセット部27が折り畳まれた状態の筒体23の一の開口部23a側端部の所定長さk5(例えば、9cm程度)を、側部基準線24と直交するように谷折りして底部形成体28を形成する。
【0035】
次に、図5(b)及び図5(c)に示すように、底部形成体28に折り畳まれている縦ガセット部27の開口部23a側端部を当該底部形成体28の内方から外方に向けて矩形状の底部用端片部27aとして折り起こす。そして、更に底部用端片部27aの幅方向両端縁部にそれぞれ三角形状の三角片部29が形成されるように底部形成体28の開口部23aを面状に展開する。これによって、筒体23の底部に底ガセット部30aを形成することができる。
【0036】
<袋体形成工程の説明>
次に、図6に示すように、筒体23の開口部23aの展開によって底部用端片部27aの幅方向両端縁部にそれぞれ形成された一対の略等脚台形状の底片部30のうち、一方の底片部30を谷折りして底部用端片部27aに接着した後、他方の底片部30を谷折りして底部用端片部27a及び一方の底片部30に接着する。これによって、有底袋状の袋体31を形成する。なお、符号31aは、袋体31の開口部である。
【0037】
<袋体開口部形成工程の説明>
次に、図7に示すように、袋体31の開口部31aの周縁部の所定長さk6(例えば、2cm程度)を袋体31の内方に折り込んで、袋体31の内面31bに接着することによって袋体開口部32を形成する(図9(a)参照)。これによって、袋体31の開口部31aの体裁を整えることができる。
【0038】
<取手部形成工程の説明>
次に、図8(a)及び(b)に示すように、新聞紙10の一部の紙片10aを、例えば、箸等の棒状のものに巻き付けて紐状に形成し、これを適宜の長さ(例えば、30cm程度)に切ることによってU字状の取手部33を二つ作製する。なお、紙片10aは、例えば、新聞紙10の4分の1程度の大きさが好ましい。また、紙片10aを箸等の棒状のものに巻き付けて紐状にする際には、適宜、紙面に接着剤を塗布しながら行うことが好ましい。
【0039】
次に、図9(a)に示すように、上記のように作製された取手部33の両端部を、袋体31の内面31bであって袋体開口部32の長手方向中心部に接着する。そして、更に、新聞紙10の一部の紙片10cを半分に折って接着して作製した補強紙片34を、取手部33の接着箇所を覆うように接着して補強する。
【0040】
また、図示例を省略するが、他方の取手部33についても同様に袋体31に接着し、補強紙片34にて接着し、補強する。なお、紙片10cは、図9(b)に示すように、新聞紙10の2分の1程度の大きさに形成された紙片10bを、更に12分の1にカットして形成したものが好ましい。
【0041】
このように、上記各工程を経ることによって、図10に示すような、手提げ袋40を簡便に製造することができる。また、手提げ袋40に縦ガセット部27及び底ガセット部30a(図5(c)参照)を設けたことにより、手提げ袋40への収容量が増加した場合にも容易に対応することができる。
【0042】
以上のように、この第1実施形態によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋40の製造方法を提供することができる。
【0043】
また、手提げ袋40は、新聞紙10を複数回重ね合わせて形成されているので、日常の買い物等の用途において十分な強度を有する。
【0044】
また、手提げ袋40は、新聞紙10を素材としているので、紙面に記載された様々な文字や図形、写真等によってオリジナリティ溢れるデザイン性を有している。
【0045】
更に、買い物等の合間に、手提げ袋40に印刷されている様々な文字を読んだり、図形や写真等を見ることによって楽しむこともできる。
【0046】
また、手提げ袋40は、新聞古紙のみを利用して製造されているため、焼却処分が可能であり、廃棄に際しての環境への悪影響が少ない。
【0047】
なお、上記第1実施形態においては、重合片10pを用いて帯形成体20を二つ同時に形成するものとして説明したが、これに限定されず、重合片10pを用いずに、二つの帯形成体20,20を個別に形成してもよい。
〔第2実施形態〕
この第2実施形態では、古紙である新聞紙を用い、後述する図16に示す手提げ袋60を製造する方法について図11〜図16を参照して説明する。
【0048】
ここで、図11は、二枚の新聞紙を重ねる重合片形成工程を示す平面図である。図12は、三角片形成工程を示す斜視図である。図13は、袋体形成工程を示す斜視図である。図14は、袋体開口部形成工程を示す斜視図である。図15は、補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。図16は、手提げ袋を示す正面図である。
【0049】
<重合片形成工程の説明>
先ず、図11に示すように、古紙である見開き状態の二枚の新聞紙10,10を用意し、当該新聞紙10,10の四隅が一致するように重ね合わせて重合片10pを形成する。
【0050】
<三角片形成工程の説明>
図12(a)に示すように、先ず、後述の谷折り線42(図12(b)参照)の形成位置を決めるために、重合片10pの一の短辺11を一の長辺12に一致するように対角線(谷折り線)41aで谷折りし、略直角二等辺三角形状の三角片41を形成する。このとき、対角線41aと他の一の長辺12との交点として、点mが求まる。上記点mが求まったら、上記三角片41を一旦元通りに開く。
【0051】
そして、図12(b)に示すように、重合片10pの一の短辺11と平行となるように、上記点mの位置における谷折り線42で重合片10pを谷折りして重ね合わせることで、当該一の短辺11を一辺とする略正方形状の正方形片43を形成する。
【0052】
次に、図12(c)に示すように、正方形片43の一の対角線41a(図12(b)参照)を谷折り線として当該正方形片43を谷折りし重ね合わせることで略直角二等辺三角形状の三角片41を形成する。
【0053】
<袋体形成工程の説明>
次に、図13(a)に示すように、三角片41の一の底角の頂部44を対辺45に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線46を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部47を形成して、当該第1折り返し三角片部47を三角片41に接着する。
【0054】
次に、図13(b)に示すように、三角片41の他の一の底角の頂部48を対辺49に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線50を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部51を形成する。
【0055】
そして、更に当該第2折り返し三角片部51を三角片41及び第1折り返し三角片部47に接着することによって有底袋状の袋体52を形成する。なお、袋体52の頂部には、開口部53を挟む略直角三角形状の一対の三角小片54a,54bが形成されている。
【0056】
<袋体開口部形成工程の説明>
次に、図14(a)に示すように、一対の三角小片54a,54bのうち、一方の三角小片54aを袋体52の開口部53の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片54aに臨む第2折り返し三角片部51の開口部51aに差し込んで相互に接着する。
【0057】
また、図14(b)に示すように、他方の三角小片54bを、袋体52の開口部53の他方の外周縁部側に折り返し、当該袋体52の外面52aに接着する。これによって、袋体52には、袋体開口部55が形成される。
【0058】
<取手部形成工程の説明>
次に、図15に示すように、上記第1実施形態の場合(図8参照)と同様に作製した取手部33の両端部を、袋体52の内面であって袋体開口部55の長手方向中心部に接着する。そして、更に、新聞紙10の一部の紙片10cを半分に折って接着して作製した補強紙片34を、取手部33の接着箇所を覆うように接着して補強する。また、図示例を省略するが、他方の取手部33についても同様に袋体52に接着し、補強紙片34にて接着し、補強する。
【0059】
このように、上記各工程を経ることによって、図16に示すような、手提げ袋60を簡便に製造することができる。
【0060】
以上のように、この第2実施形態によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な手提げ袋60の製造方法を提供することができる。
【0061】
また、手提げ袋60は、新聞紙10を複数回重ね合わせて形成されているので、日常の買い物等の用途において十分な強度を有する。
【0062】
また、手提げ袋60は、新聞紙10を素材としているので、紙面に記載された様々な文字や図形、写真等によってオリジナリティ溢れるデザイン性を有している。
【0063】
更に、買い物等の合間に、手提げ袋60に印刷されている様々な文字を読んだり、図形や写真等を見ることによって楽しむこともできる。
【0064】
また、手提げ袋60は、新聞古紙のみを利用して製造されているため、焼却処分が可能であり、廃棄に際しての環境への悪影響が少ない。
【0065】
なお、上記第2実施形態においては、図12(a)に示したように、先ず、三角片41を折って、点mを求めてから、図12(b)に示す正方形片43を形成するものとして説明したが、これに限定されず、図12(a)に示した工程を省略して、定規等で採寸して直接、正方形片43を形成した後、図12(c)に示した工程を行ってもよい。
〔第3実施形態〕
この第3実施形態では、古紙である新聞紙を用い、後述する図22(b)に示す手提げ袋80を製造する方法について図17〜図22を参照して説明する。
【0066】
ここで、図17は、二枚の新聞紙を重ねた重合片を二つ形成する重合片形成工程を示す平面図である。図18は、三角片形成工程を示す斜視図である。図19は、袋体形成工程を示す斜視図である。図20は、袋体開口部形成工程を示す斜視図である。図21は、補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。図22は、縦ガセット部形成工程を経た手提げ袋を示す正面図である。
【0067】
<重合片形成工程の説明>
先ず、図17に示すように、古紙である見開き状態の4枚の新聞紙10を用意し、当該新聞紙10,10の四隅が一致するように重ね合わせて重合片10pを二つ形成する。
【0068】
<三角片形成工程の説明>
図18(a)に示すように、一方の重合片10pの一の短辺11を当該重合片10pの一の長辺12に一致するように谷折りして三角片部62を形成し、当該三角片部62を重合片10pに重ね合わせることで略台形状の第1台形片61を形成する。
【0069】
次に、図18(b)に示すように、他方の重合片10pの一の短辺11を当該重合片10pの一の長辺12に一致するように谷折りして三角片部64を形成し、当該三角片部64を重合片10pに重ね合わせることで第1台形片61と線対称の形状となる第2台形片63を形成する。
【0070】
次に、図18(a)及び図18(b)に示すように、第1台形片61の折り目62aと第2台形片63の折り目64aとが重なるように、第1台形片61の三角片部62に第2台形片63を差し込むことによって全体形状が略直角二等辺三角形となる三角片65を形成する。
<袋体形成工程の説明>
次に、図19(a)に示すように、三角片65の一の底角の頂部63aを対辺66に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線67を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部68を形成して、当該第1折り返し三角片部68を三角片65に接着する。
【0071】
次に、図19(b)に示すように、三角片65の他の一の底角の頂部61aを対辺69に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線70を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部71を形成する。
【0072】
そして、更に当該第2折り返し三角片部71を三角片65及び第1折り返し三角片部68に接着することによって有底袋状の袋体72を形成する。なお、袋体72の頂部には、開口部73を挟む略直角三角形状の一対の三角小片74a,74bが形成されている。
【0073】
<袋体開口部形成工程の説明>
次に、図20(a)に示すように、袋体72の開口部73を形成する略直角三角形状の一対の三角小片74a,74bのうち、一方の三角小片74aを当該袋体72の開口部73の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片74aに臨む第2折り返し三角片部71の開口部71aに差し込んで相互に接着する。
【0074】
また、図20(b)に示すように、他方の三角小片74bを、当該袋体72の開口部73の他方の外周縁部側に折り返し、当該袋体72の外面72aに接着する。これによって袋体72には、袋体開口部75が形成される。
<取手部形成工程の説明>
次に、図21(a)に示すように、上記第1実施形態の場合(図8参照)と同様に作製した取手部33の両端部を、袋体72の内面であって袋体開口部75の長手方向中心部に接着する。なお、取手部33の長さは、35cm程度であることが好ましい。
【0075】
そして、更に、新聞紙10の一部の紙片10eを半分に折って接着して作製した補強紙片34aを、取手部33の接着箇所を覆うように接着して補強する。また、図示例を省略するが、他方の取手部33についても同様に袋体72に接着し、補強紙片34aにて接着し、補強する。なお、紙片10eは、図21(b)に示すように、新聞紙10の2分の1程度の大きさに形成された紙片10dを、更に6分の1にカットして形成したものが好ましい。
【0076】
<縦ガセット部形成工程の説明>
次に、図22(a)及び図22(b)に示すように、袋体72の一部の側面部76を、所定の折り込み線76aを基準にして袋体72の内方に向けて襞状に折り込むことによって、袋体72の両側部に縦ガセット部77をそれぞれ形成する。
【0077】
このように、上記各工程を経ることによって、図22(b)に示すような、縦ガセット部77,77を有する比較的大型の手提げ袋80を簡便に製造することができる。
【0078】
以上のように、この第3実施形態によれば、新聞古紙を用いて容易に製造できると共に、使用済み時にも更に古紙として再利用可能な比較的大型の手提げ袋80の製造方法を提供することができる。
【0079】
また、手提げ袋80は、新聞紙10を複数回重ね合わせて形成されているので、日常の買い物等の用途において十分な強度を有する。
【0080】
また、手提げ袋80は、新聞紙10を素材としているので、紙面に記載された様々な文字や図形、写真等によってオリジナリティ溢れるデザイン性を有している。
【0081】
更に、買い物等の合間に、手提げ袋80に印刷されている様々な文字を読んだり、図形や写真等を見ることによって楽しむこともできる。
【0082】
また、手提げ袋80は、新聞古紙のみを利用して製造されているため、焼却処分が可能であり、廃棄に際しての環境への悪影響が少ない。
【0083】
なお、上記第3実施形態においては、第1台形片61に第2台形片63を差し込むことによって三角片65を形成するものとして説明したが、これに限定されず、例えば、第2台形片63に第1台形片61を差し込むことによって三角片65を形成してもよい。この場合も上記実施形態の場合と同様の効果を期待できる。
【0084】
また、上記第3実施形態においては、袋体72の両側部に縦ガセット部77を設ける縦ガセット部形成工程を含むものとして説明したが、これに限定されず、縦ガセット部形成工程を含まなくてもよい。この場合、図22(a)に示すような縦ガセット部77を有しない手提げ袋80を製造することができる。
【0085】
また、上記第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態においては、各工程の説明で接着剤による接着箇所を示したが、接着箇所はこれらに限定されず、新聞紙10の重ね合わせ箇所等を必要に応じて適宜、接着してもよい。
【0086】
また、上記第1実施形態、第2実施形態及び第3実施形態においては、古紙である新聞紙10として、広く一般に流通しているサイズの日刊紙等を用いるものとして説明したが、これに限定されず、他のサイズの新聞紙に本発明を適用することもできる。また、新聞紙のみならず、広告紙、包装紙等その他の古紙や、これらの任意の組み合わせに本発明を適用することもできる。これらの場合も上記実施形態の場合と同様の効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】二枚の新聞紙を重ねる重合片形成工程を示す平面図である。
【図2】帯形成体形成工程を示す斜視図である。
【図3】帯体形成工程及び筒体形成工程を示す斜視図である。
【図4】縦ガセット部形成工程を示す斜視図である。
【図5】底ガセット部形成工程を示す斜視図である。
【図6】袋体形成工程を示す斜視図である。
【図7】袋体開口部形成工程を示す斜視図である。
【図8】取手部を形成する工程を示す斜視図である。
【図9】補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。
【図10】手提げ袋を示す斜視図である。
【図11】二枚の新聞紙を重ねる重合片形成工程を示す平面図である。
【図12】三角片形成工程を示す斜視図である。
【図13】袋体形成工程を示す斜視図である。
【図14】袋体開口部形成工程を示す斜視図である。
【図15】補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。
【図16】手提げ袋を示す正面図である。
【図17】二枚の新聞紙を重ねた重合片を二つ形成する重合片形成工程を示す平面図である。
【図18】三角片形成工程を示す斜視図である。
【図19】袋体形成工程を示す斜視図である。
【図20】袋体開口部形成工程を示す斜視図である。
【図21】補強紙片によって取手部を補強する工程を示す斜視図である。
【図22】縦ガセット部形成工程を経た手提げ袋を示す正面図である。
【符号の説明】
【0088】
10 新聞紙
10p 重合片
11 短辺
12 長辺
13 中心線
14 折り目
15 単位片
17 谷折り線
18 折り返し短片部
19 長片部
20 帯形成体
21 帯体
22 長手方向両端部
23 筒体
23a 開口部
23b 対向する面
24 側部基準線
25 谷折り線
25a 山折り線
26 谷折り線
27 縦ガセット部
27a 底部用端片部
28 底部形成体
29 三角片部
30 底片部
30a 底ガセット部
31 袋体
31a 開口部
31b 内面
32 開口部
33 取手部
34,34a 補強紙片
41 三角片
41a 対角線
42 谷折り線
43 正方形片
44 頂部
45 対辺
46 谷折り線
47 三角片部
48 頂部
49 対辺
50 谷折り線
51 三角片部
51a 開口部
52 袋体
52a 外面
53 開口部
54a,54b 三角小片
55 袋体開口部
61 第1台形片
61a 頂部
62 三角片部
62a 折り目
63 第2台形片
63a 頂部
64 三角片部
64a 折り目
65 三角片
66 対辺
67 谷折り線
68 三角片部
69 対辺
70 谷折り線
71 三角片部
71a 開口部
72 袋体
72a 外面
73 開口部
74a,74b 三角小片
75 袋体開口部
76 側面部
76a 折り込み線
77 縦ガセット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
見開き状態の新聞紙の一組の長辺が所定間隔を空けて平行となるように当該新聞紙を谷折りして単位片を形成し、前記単位片の一組の長辺を二等分する中心線に当該単位片の一の短辺が一致するように谷折りして形成された折り返し短片部と当該折り返し短片部以外の部分である長片部とからなる帯形成体を二つ形成する帯形成体形成工程と、
二つの前記帯形成体を前記長辺の折り目が同一端部に来るように配置し、一方の前記帯形成体の前記折り返し短片部を他方の前記帯形成体の前記長片部に差し込んで相互に接着することにより帯体を形成する帯体形成工程と、
前記帯体の長手方向両端部を所定量重ね合わせて接着することにより筒体を形成する筒体形成工程と、
前記筒体の対向する面同士を密着させるように当該筒体の両側部をそれぞれ山折りして側部基準線を形成し、当該側部基準線を基準にして前記筒体の側面部の一部を当該筒体の内方に向けて襞状に折り込むことによって当該側部基準線と平行な縦ガセット部を当該筒体の両側部にそれぞれ形成する縦ガセット部形成工程と、
前記縦ガセット部が折り畳まれた状態の前記筒体の一の開口部側端部の所定量を前記側部基準線と直交するように谷折りして底部形成体を形成し、当該底部形成体に折り畳まれている前記縦ガセット部の開口部側端部を当該底部形成体の内方から外方に向けて矩形状の底部用端片部として折り起こし、更に当該底部用端片部の幅方向両端縁部にそれぞれ三角形状の三角片部が形成されるように当該底部形成体の開口部を面状に展開することによって前記筒体の底部に底ガセット部を形成する底ガセット部形成工程と、
前記開口部の展開によって前記底部用端片部の幅方向両端縁部にそれぞれ形成された一対の略等脚台形状の底片部のうち、一方の底片部を谷折りして前記底部用端片部に接着した後、他方の底片部を谷折りして前記底部用端片部及び前記一方の底片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体の開口周縁部の所定量を当該袋体の内方に折り込んで当該袋体の内面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、
前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、
を含むことを特徴とする手提げ袋の製造方法。
【請求項2】
前記帯形成体形成工程は、前記新聞紙として見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせて形成した重合片を用い、前記帯形成体を形成した後に当該重合片を分離することにより所定の折り目を有する前記帯形成体を二つ同時に形成することを特徴とする請求項1に記載の手提げ袋の製造方法。
【請求項3】
前記縦ガセット部形成工程は、前記筒体形成工程で接着されてなる接着部を前記縦ガセット部の幅方向の端部に位置させることを特徴とする請求項1又は2に記載の手提げ袋の製造方法。
【請求項4】
見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせて重合片を形成する重合片形成工程と、
前記重合片の一の短辺と平行な線を谷折り線として当該重合片を谷折りし更に重ね合わせることで当該一の短辺を一辺とする略正方形状の正方形片を形成し、当該正方形片の一の対角線を谷折り線として当該正方形片を谷折りし重ね合わせることで略直角二等辺三角形状の三角片を形成する三角片形成工程と、
前記三角片の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部を形成して当該第1折り返し三角片部を前記三角片に接着し、
更に、前記三角片の他の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部を形成して当該第2折り返し三角片部を前記三角片及び前記第1折り返し三角片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体の開口部を形成する略直角三角形状の一対の三角小片のうち、一方の三角小片を当該袋体の開口部の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片に臨む前記第2折り返し三角片部の開口部に差し込んで相互に接着すると共に、他方の三角小片を当該袋体の開口部の他方の外周縁部側に折り返し当該袋体の外面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、
前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を、前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、
を含むことを特徴とする手提げ袋の製造方法。
【請求項5】
見開き状態の二枚の新聞紙を四隅が一致するように重ね合わせてなる重合片を二つ形成する重合片形成工程と、
一方の前記重合片の一の短辺を当該重合片の一の長辺に一致するように谷折りして重ね合わせることで略台形状の第1台形片を形成する第1台形片形成工程と、
他方の前記重合片の一の短辺を当該重合片の一の長辺に一致するように谷折りして重ね合わせることで前記第1台形片と線対称の形状となる第2台形片を形成する第2台形片形成工程と、
前記第1台形片の折り目と前記第2台形片の折り目とが重なるように前記第1台形片又は前記第2台形片のいずれか一方を他方に差し込むことによって全体形状が略直角二等辺三角形となる三角片を形成する三角片形成工程と、
前記三角片の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第1折り返し三角片部を形成して当該第1折り返し三角片部を前記三角片に接着し、
更に、前記三角片の他の一の底角の頂部を対辺に接するように谷折りし、かつ、当該谷折りによって形成される谷折り線を底辺とすると共に当該他の一の底角を頂角とする三角形が略二等辺三角形となるように第2折り返し三角片部を形成して当該第2折り返し三角片部を前記三角片及び前記第1折り返し三角片部に接着することによって有底袋状の袋体を形成する袋体形成工程と、
前記袋体の開口部を形成する略直角三角形状の一対の三角小片のうち、一方の三角小片を当該袋体の開口部の一方の外周縁部側に折り返し、かつ、当該一方の三角小片に臨む前記第2折り返し三角片部の開口部に差し込んで相互に接着すると共に、他方の三角小片を当該袋体の開口部の他方の外周縁部側に折り返し当該袋体の外面に接着することによって袋体開口部を形成する袋体開口部形成工程と、
前記新聞紙の一部を用いて紐状に作製した取手部を、前記袋体の内面であって前記袋体開口部の近傍の所定箇所に接着し、前記新聞紙の一部を用いて作製した補強紙片を前記取手部の接着箇所を覆うように接着する取手部形成工程と、
を含むことを特徴とする手提げ袋の製造方法。
【請求項6】
前記袋体の側面部の一部を当該袋体の内方に向けて襞状に折り込むことによって当該袋体の側部に縦ガセット部を形成する縦ガセット部形成工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の手提げ袋の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2010−105266(P2010−105266A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279386(P2008−279386)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(597174481)株式会社四万十ドラマ (1)
【Fターム(参考)】