説明

抗うつ薬としての飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル−アミン類

本発明は、 飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類, その製造方法, この化合物を含む医薬 及び飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類を医薬の製造に使用する方法並びにうつ病及び(又は)痛みの治療方法に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、 飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類, その製造方法, この化合物を含む医薬及び飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類を医薬の製造に使用する方法並びにうつ病 及び(又は)痛みの治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
うつ病は、抑うつ性症候群が問題となる情動障害である。この際、これは不機嫌に気が滅入るか又は悲しい気分になることである。抑うつ性疾患に、単極性軽度うつ病, 気分変調症, メランコリー, 双極性うつ病、精神錯乱のある又は精神錯乱のない重度うつ病, 中程度のうつ病, (双極性障害I, 躁病及び重度うつ病; 双極性障害II, 軽躁病及び重度うつ病; 循環気質人格-障害, 軽躁病 及び軽度のうつ病) が含まれる。うつ病の治療に、 その抑うつ作用がモノアミンノルアドレナリン (NA) 又は セロトニン (5-HT) の再取り込み阻害に基づいている抗うつ薬が広範囲に使用されている (非特許文献1)。 モノアミン再取り込み阻害剤は不安障害の治療にも使用される(非特許文献2)。不安障害は全般性不安障害, パニック発作, 強迫症候群, 社会不安障害, 単純恐怖症, 広場恐怖症, 心的外傷後ストレス障害 (PTSD) に分けられる。
【0003】
退行性疼痛阻害経路が脊髄の領域で活性化されるので、本来の抗うつ作用と共に、ノルアドレナリン及びセロトニンの再取り込み阻害は独立した鎮痛作用ももたらす。
【0004】
モノアミン再取り込み阻害剤は臨床上単剤治療に, しかしまた慢性疼痛 (特に神経障害性の痛み)の治療用佐薬としても使用される(非特許文献3)。患者に即した、特に慢性疼痛の治療への切迫した要求が依然としてある。 古典的なオピエートは 強い〜より強い痛みの治療に際して十分に有効であるが、これに反して神経障害性の痛みに際してその有効性は満足のいくものではない。
【0005】
モノアミン再取り込み阻害剤の使用は、副作用、たとえば適応障害, セロトニン症候群又は QT-延長によって制限される。
【非特許文献1】Pacher, P., Kohegyi, E., Kecskemeti, V., Furst, S., Current Medicinal Chemistry 2001, 8, 89-100。
【非特許文献2】Goddard, A. W., Coplan, J.D., Gorman, J. M., Charney, D. S., In: Neurobiology of mental illness, Charney, D.S., Nestler, E.J., Bunney, B.S. (Hrsg.), Oxford Univerity Press, New York, 1999, S. 548-563。
【非特許文献3】Sindrup, in: Yaksh, T.L., et al., Anesthesia. Biological foundations. Philadelphia: Lippincott-Raven, 1997, 987-997。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が基礎とする課題は、うつ病, 不安障害又は痛みの治療に適する新規化合物を提供することにある。更に、 この化合物はモノアミン再取り込み阻害剤の可能な限り僅かな副作用、たとえば適応障害, セロトニン症候群又はQT-延長を有しなければならない。その他の課題は、 不安状態,尿失禁, 線維筋痛症, 摂食障害, 大食, 多動性障害, 薬物依存, -中毒及び-禁断症状,トリコチロマニー,ツレット症候群, 皮膚疾患、たとえば帯状疱疹後神経痛 及び掻痒症, 精神病, 記憶障害, 認知障害及びアルツハイマー病の治療用新規な有効物質を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、下記一般式 I で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類がノルアドレナリン 及び(又は)セロトニンの再取り込みを阻害することを見出した。この物質は顕著な抑うつ性, 抗不安性 及び抗侵害受容性作用を有し、それゆえにうつ病, 不安障害及び 痛みの治療に適する。本発明の化合物は、抑うつ性不機嫌又は不安障害に関連する慢性疼痛状態の治療に対して特に効力を有する。
【0008】
更に、この物質は偏頭痛, 尿失禁, 線維筋痛症, 摂食障害, 大食, 多動性障害, 薬物依存, -中毒及び -禁断症状,トリコチロマニー,ツレット症候群, 皮膚疾患、たとえば帯状疱疹後神経痛及び掻痒症, 精神病, 記憶障害, 認知障害及びアルツハイマー病の治療に適する。
【0009】
したがって本発明の対象は、そのラセミ化合物, エナンチオマー, ジアステレオマー, 特にそのエナンチオマー 又は ジアステレオマーの混合物、あるいは1個の単独のエナンチオマー 又はジアステレオマー並びにその遊離塩基又は生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩の形にもある、下記一般式 I
【0010】
【化1】

【0011】
{式中、
W は CH2, O, S, SO又はSO2であり、そしてn は 0 - 3であり、
R1及び R2 は相互に無関係にH, C1-C10-アルキル,C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は 環中のC-原子がS, O又はNR3
[式中、R3 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), アリール(1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか、
又は
R1 及び R2 は一緒になってC3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は. 環中のC-原子がS, O又はNR4
[式中、
R4 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環を形成し,
YはH; OH, Clから選ばれ、そして X 及びZ は同時にHであるか、
又は
X 及び Y は一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y 及び Z は一緒になって結合を形成し、そして X はHであり,
そして
G は ピリジン-3-イル又は ピリジン-4-イルから選ばれる。}
で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類である。この場合、G は置換されていないか又は1回以上置換されていてよい。
【0012】
その際、基 G に関して、概念 "置換されている" は本発明の範囲内で少なくとも1個の水素基が、F, Cl, Br, I, CN, CF3, NO2, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR5
[ 式中、
R5 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
OR6, OC(O)R6, OC(S)R6, C(O)R6, C(O)OR6, C(S)R6, C(S)OR6, SR6, S(O)R6 又はS(O2)R6
[式中、
R6 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR7
〔式中、
R7 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3- C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール 又は ヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。];
NR8R9C(O)NR8R9 又は S(O2)NR8R9
[式中、
R8 及び R9 は相互に無関係にH, C1-C18-アルキル, C2-C18-アルケニル 又は C3-C18-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、
R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール又は ヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか、
又は
R8 及びR9 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環を形成する。];
アルキルアリール, アリール又はヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)によって置換されていることを意味する。
【0013】
W はCH2, O 又は Sであり、そして nは0 - 3 であり、
そして
R1及び R2 は相互に無関係に H, C1-C10-アルキル, アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか,
又は
R1 及びR2 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を 形成し,
そして
基Gが置換されていないか又は Cl, Br 又は OR6 (式中、R6 はH 又は C1-C10-アルキルである。)によって置換されている、
化合物が好ましい。
【0014】
概念"置換されている" (これは基 Gに対する上記定義に関係しない)は,本発明の範囲において水素基をF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって置換することを意味し、この場合多数回置換された基とは、異なる原子に及び同一の原子に多数回置換された基を意味し、たとえば3回、たとえばCF3の場合のように同一のC-原子に、又は-CH(OH)-CH=CH-CHCl2の場合のように異なる位置に置換された基を意味する。
【0015】
用語“C1-C10-アルキル”は本発明の範囲において1 〜10個の炭素原子を有する炭化水素を意味する。たとえば置換されていないか 又は1回以上置換されているメチル, エチル, プロピル, イソプロピル, n-ブタン, sec. ブチル, tert. ブチル, n-ペンタン, ネオペンチル, n-ブタン, sec. ブチル, tert. ブチル, n-ヘキサン, n-ヘプタン, n-オクタン, n-ノナン, n-デカンが挙げられる。
【0016】
用語“C2-C10-アルケニル”又は“C2-C10-アルキニル”は本発明の範囲において2 〜10個の炭素原子を有する炭化水素を意味する。たとえば置換されていないか 又は1回以上置換されているエテニル, プロペニル, ブテニル, ペンテニル, ヘキセニル, ヘプテニル, オクテニル、又は置換されていないか 又は1回以上置換されているエチニル, プロピニル, ブチニル, ペンチニル, ヘキシニル, ヘプチニル, オクチニルが挙げられる。
【0017】
用語 C3-C7-シクロアルキルは、本発明の範囲において3 〜 7個の炭素原子を有する環状炭化水素を意味する。たとえば飽和 又は 不飽和, 置換されていないか 又は1回以上置換されているシクロプロピル, シクロブチル, シクロペンチル, シクロヘキシル, シクロヘプチル, シクロヘキセニル又は シクロヘプテニルが挙げられる。その際本発明の範囲において “適当なヘテロ環”とは、環中の少なくとも1個のC-原子がS, O又はNによって置換されたC3-C7-シクロアルキルを意味する。たとえばこれに関してピロリジン, ピラン, チオラン, ピペリジン又は テトラヒドロフランが挙げられる。
【0018】
用語“アリール”は、本発明の範囲においてフェニル類又はナフチル類を意味する。
【0019】
用語“アルキルアリール” は本発明の範囲において C1-C10-アルキルによって置換されたアリールを意味し、この際用語“アリール及びアルキル”は上記と同一の意味を有する。
【0020】
用語“ヘテロアリール”は本発明の範囲において5- 又は6-員の, 場合により縮合されたアリール系を有する, 芳香族化合物(これは 窒素, 酸素及び(又は)硫黄より成る群から選ばれた1個又は2個のヘテロ原子を含む)を意味する。この群においてたとえばフラン、 チオフェン, ピロール, ピリジン, ピリミジン, キノリン, イソキノリン, フタラジン又はキナゾリンが挙げられる。
【0021】
“生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩”なる概念は、本発明の範囲において
それぞれの有効物質と無機酸又は有機酸の塩を意味し、これは生理学的に- 特にヒト 及び(又は) 哺乳類 での使用で- 許容し得る。
【0022】
次の本発明の化合物並びにその塩が特に好ましい:
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する二塩酸塩(1)、
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (2)、
2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (3)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン及びその対応する塩酸塩 (4)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩;ジアステレオ異性体 1 (5)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (6)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (7)、
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する二塩酸塩 (8)、
2-[(ベンジル-メチル-アミノ)-メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (9)、
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (10)、
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (11)、
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (12)、
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (13)、
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (14)、
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン及びその対応する塩酸塩 (15)、
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (16)、
ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (17)、
ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (18)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (19)、
[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン及び [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミンからなる混合物 及びその対応する塩酸塩 (20)、
1-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-メチルアミノメチル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (21)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロペンタノール塩酸塩 (22)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (23)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (24)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及び[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (25)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (26)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (27)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (28)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (29)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロペンタノール及びその対応する塩酸塩 (30)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (31)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (32)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (33)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (34)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (35)、
(2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (36)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (37)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (38)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (39)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩 からなる混合物(40)、
2-ジプロピルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (41)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (42)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (43)、
2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (44)、
モルホリン-4-イルメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (45)、
2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (46)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (47)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (48)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (49)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (50)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (51)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-ピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩 (52)、
ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (53)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (54)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (55)、
2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (56)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-1-ヒドロキシ-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール 及びその対応する二塩酸塩 (57)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (58)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩 及び5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物 (59)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (60)、
2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (61)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (62)、
2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 1) 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 2) 及びその対応する塩酸塩からなる混合物(63)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (64)、
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (65)、
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (66)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (67)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (68)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (69)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (70)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (71)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (72)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (73)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (74)、
5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (75)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (76)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (77)、
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (78)、
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (79)、
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (80)。
【0023】
本発明の別の対象は、上記一般式 Iで表わされる 飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類の製造方法である。A はCH2, O, S, SO又はSO2の意味を有する。
【0024】
先ず、一般式 IIで表わされるシクロアルカノンを 式 III で表わされるインモニウム塩 又はパラホルムアルデヒド 及び 式 IV で表わされるアミンと反応させて、一般式 I で表わされるヘテロアリールシクロアルキルメチルアミンを製造する。この場合 R10 は R1と同様な意味を有し、そして R11 はR2と同様な意味を有する。
ついで、このようにして得られたマンニッヒ-塩基を 式 Vで表わされる金属有機化合物 (式中、 Z はリチウムを意味し、そしてV は G と同様な意味を有する。)と反応させる。マンニッヒ-塩基と式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。) の反応を、脂肪族エーテル、たとえばジエチルエーテル 及び(又は) テトラヒドロフラン中で-70°C 〜60°Cの温度で実施することができる。R10 又は R11 又は 両方が同時に水素である場合、マンニッヒ-反応で一般式 III 又は IV で表わされる化合物(式中、R10 又は R11 又は R10 及びR11 はベンジル基である。)を使用する。これは反応工程の適当な箇所で、適当な化合物と触媒活性された水素(この際担体、たとえば活性炭上に担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)の反応によって除去される。
【0025】
【化2】

【0026】
式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。)は、 式 VIで表わされるハロゲン化合物(式中、 A はCl, Br 又は I を意味し、そしてV は G に相当する意味を有する。)をたとえばn-ブチルリチウム/ヘキサン-溶液とハロゲン-リチウム置換によって反応させて製造し, それによって一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られる。したがって先ず一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られる。一般式 VIIで表わされる化合物と塩化チオニルの反応 、ついで塩基性後処理によって、一般式 IXaで表わされる化合物が得られる。多くの場合、一般式VIII, IXa 及び IXbで表わされる化合物(式中、R10 は R1 と同様な意味を有し, R11 は R2と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)からなる混合物が生じる。これをカラムクロマトグラフィー又は結晶化によって分離することができる。一般式 IXa で表わされる化合物を一般式 VII で表わされる化合物と硫酸の反応によって適切に得ることができる。
【0027】
ついで一般式 IXa 又は IXbで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)を触媒活性された水素(この際担体、活性炭上に担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)を用いて水素添加して, 式 Xで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 は R2と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)を生じさせる。
【0028】
水素添加を溶剤、たとえば酢酸エチルエステル又はC1 - C4-アルキルアルコール中で0,1 〜 10 バールの圧力で及び 20°C から 80°Cの温度で実施する。
【0029】
AがSである場合、この化合物を反応工程の適当な箇所でさらに酸化剤を用いて対応するSO又はSO2 -化合物に変えることができる。
【0030】
【化3】

【0031】
上記反応条件下で、 OH- SH 及び NH2-基は望まれない副反応を中止することができる。したがってこれは保護基を有するか又はNH2 の場合 NO2 で置換し、そして最後の反応段階で保護基を離脱させるかあるいは NO2-基を還元するのが好ましい。したがって、本発明の別の対象は上記方法の変法にある。その際少なくとも1個の 、式 I 中に含くまれる OH-基 をOSi(Ph)2tert.but.-基によって, 少なくとも1個の SH-基をS-p-メトキシベンジル基によって及び(又は) 少なくとも1個の NH2-基をNO2-基によって置換し、ついで全反応工程の終了後 、OSi(Ph)2tert.but.-基をテトラブチルアンモニウムフルオライド を用いてテトラヒドロフラン中で及び(又は) 少なくとも1個の p-メトキシベンジル基を金属アミン、好ましくはナトリウムアミンを用いて離脱させるか及び(又は)少なくとも1個の NO2-基をNH2に還元する。
【0032】
更にカルボン酸- 又は チオカルボン酸-基はBuLi-反応の条件下で事情によっては安定でないので、そのメチルエステル を変換させ、目的生成物をBuLi-反応から最後の反応段階でKOH-溶液又はNaOH-溶液を用いて メタノール中で 40°C - 60°Cでけん化するのが好ましい。したがって本発明のその他の対象は、BuLi-反応の後、少なくとも1個の C(O)OCH3- 及び(又は) C(S)OCH3-基を有する目的生成物をKOH-溶液又はNaOH-溶液を用いてメタノール中で40°C - 60°Cでけん化する、上記方法の変法である。
【0033】
個々の反応工程で得られる化合物の精製は結晶化又はカラムクロマトグラフィー分離によって行われる。
【0034】
式Iで表わされる化合物は、生理学的に許容し得る酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸及び(又は)アスパラギン酸を用いて公知の方法でその塩に変えることができる。塩形成を溶剤、たとえばジイソプロピルエーテル, 酢酸アルキルエステル, アセトン及び(又は)2-ブタノン中で実施するのが好ましい。塩酸塩の製造のために、 トリメチルクロロシランが水含有溶液の形で特に適する。
【0035】
本発明の一般式 Iで表わされる飽和及び不飽和のヘテロアリールシクロアルキル-メチル-アミン類は毒物学的に危険がなく、したがって医薬中の医薬有効物質として適する。
【0036】
したがって本発明の別の対象は、少なくとも1種の一般式 I で表わされる本発明の化合物並びに場合により生理学的に許容し得る助剤を含む医薬である。好ましくは、本発明の医薬は痛み (特に慢性痛, 神経障害性の痛み, 炎症性疼痛), 偏頭痛, 線維筋痛症 の克服のために又は うつ病 (単極性, 重度 うつ病(精神錯乱のある又は精神錯乱のない),中程度のうつ病, 軽度うつ病, メランコリー, 双極性うつ病; 双極性障害I (躁病及び 重度 うつ病), 双極性障害II (軽躁病 及び 重度うつ病) 循環気質人格障害(軽躁病 及び軽度うつ病), サブタイプ), 不安状態(サブタイプ全般性不安障害, パニック発作, 強迫障害, 社会不安障害, 恐怖症, PSTD), 睡眠障害, 尿失禁(ストレス性- 及び切迫性-), 摂食障害, 大食, 注意欠陥多動性障害, 中毒及び依存, トリコチロマニー, 神経安定並びに記憶障害の治療に適する。
【0037】
少なくとも1種の一般式 I で表わされる化合物を痛み (特に慢性痛, 神経障害性の痛み, 炎症性疼痛), 偏頭痛, 線維筋痛症 の克服用医薬の製造に又はうつ病 (単極性, 重度うつ病(精神錯乱のある又は精神錯乱のない),中程度のうつ病, 軽度うつ病, メランコリー, 双極性うつ病; 双極性障害I (躁病及び 重度 うつ病), 双極性障害II (軽躁病 及び 重度うつ病) 循環気質人格障害 (軽躁病 及び軽度うつ病), サブタイプ), 不安状態(サブタイプ全般性不安障害, パニック発作, 強迫障害, 社会不安障害, 恐怖症, PSTD), 睡眠障害, 尿失禁(ストレス性- 及び切迫性-), 摂食障害, 大食, 注意欠陥多動性障害, 中毒及び依存, トリコチロマニー, 神経安定並びに記憶障害の治療用医薬の製造に使用することも同様に本発明の対象である。
【0038】
本発明の医薬は、 液状,半固形又は固形の医薬形として, たとえば 注射用溶液 、滴剤, 液剤, シロップ, スプレー, 懸濁液、 錠剤, パッチ, カプセル,硬膏剤, 座薬、軟膏, クリーム, ローション, ゲル, エマルション, エアゾールの形で又は多微粒子の形で, たとえばペレット及び顆粒の形で存在することができ、そしてそのままでも投与することができる。
【0039】
少なくとも1種の一般式I で表わされる化合物のほかに、本発明の医薬は好ましくは担体材料、増量剤、溶剤、希釈剤、界面活性剤、染料、保存剤、崩壊剤、滑沢剤、潤滑剤、香料及び結合剤より成る群から選ばれる通常さらに生理学的に許容し得る医薬助剤を含む。
【0040】
生理学的に許容し得る助剤の選択及びその使用量は、医薬が経口、皮下、腸管外、静脈内、腹腔内、経皮、筋肉内、鼻腔内、口腔、直腸内又は局所に、たとえば注射で皮膚に、粘膜に及び目に投与されねばならないかどうかによる。経口投与に、錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、ペレット、滴剤、液剤又はシロップの形の製剤、腸管外、外用及び吸入投与に、溶液、懸濁液、容易に再構成される乾燥製剤及びスプレーの形の製剤が適する。溶解された形で又は場合により主な浸透を促進する剤の添加下に硬膏剤の形でのデポ製剤の形の一般式 Iで表わされる本発明の化合物は、適する経皮適用製剤である。経口又は経皮投与可能な製剤形は、一般式Iで表わされる本発明の化合物を遅延させて遊離することもできる。
【0041】
本発明の医薬の製造は、通常の、当業者に周知の手段、装置、方法及び処理を用いて行われる。たとえばこれは“Remington's Pharmaceutical Sciences ”, Hrsg. A.R. Gennaro, 17. Ed., Mack Publishing Company,Easton, Pa. (1985), 特にTeil 8, Kapitel 76-93 に記載されている。対応する文献の記載はここに参考文献として採用され、そして開示されたものとみなす。
【0042】
その都度の一般式 Iで表わされる本発明の飽和又は不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチルアミン類の患者に投与すべき量は、変化させることができ、たとえば 患者の体重又は年齢並びに投与の種類、症状及び病気の重さの度合にしたがう。通常、少なくとも1種の一般式 Iで表わされる本発明の化合物を患者の体重1kgあたり 0.005 〜500 mg, 好ましくは 0.05 〜 5 mgを投与する。
【0043】
更に、本発明は、本発明により使用される化合物を適用するうつ病, 不安障害及び(又は)痛みの治療方法にも関する。
【実施例】
【0044】
次の実施例に、本発明の化合物、並びにその製造方法及びこれを用いて実施された有効性試験を示す。
【0045】
その際一般的に次の事項が適用される:
製造された化合物の収率は最適化されていない。
【0046】
全ての温度は未修正である。
【0047】
カラムクロマトグラフィーの固定相として、シリカゲル(シリカゲル 60)(0.040〜0.063mm)(E.メルク社、ダルムシュタット)を使用した。
【0048】
薄層クロマトグラフィー試験は、HPTLC−既製プレート(HPTLC−既成プレート,シリカゲル 60 F 254,E.メルク社,ダルムシュタット)を用いて実施した。
【0049】
クロマトグラフィー試験のための展開剤の混合比は常に容量/容量で表示した。
「エーテル」の記載はジエチルエーテルを意味する。
その他に明記しない限り、融点範囲50℃-70℃を有する石油エーテルを使用する。
例 1:
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩
750 mlのジエチルエーテル (高純度)中に54 ml の3-ブロモピリジン を有する溶液に、30分以内に-35〜 -40 °Cの温度で 224 ml のn-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l )を滴下する。この温度で更に20分後に、絶えず冷却しながら、90 mlのジエチルエーテル (高純度)に溶解された86,9 g の2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノンを30分以内に滴下し、再度 60 分、-30 °Cに軽く温めながら攪拌する。ついで反応混合物を 0 °C に加温下で150 mlの水を添加し、相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (139 g) を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して142 ml のクロロトリメチルシランを、ついで20,2 ml の水 を添加し、12 時間 氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2時間 90 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。63,9 g の2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0050】
この方法によって 例 80: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩 を示す。
【0051】
同様につぎの化合物が得られる:
例 12: 1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプタノール 塩酸塩。
【0052】
例 16:1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロオクタノール 塩酸塩。
例 17: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘプタノール 塩酸塩。
例 18: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロオクタノール 塩酸塩。
例 19: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩。
例 21: 1-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-メチルアミノメチル-シクロヘキサノール 塩酸塩。
例 22: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロペンタノール塩酸塩。
例 30: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロペンタノール塩酸塩。
例 34: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロオクタノール 塩酸塩。
例 56: 2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプタノール 塩酸塩。
例 57:5-(2-ジメチルアミノメチル-1-ヒドロキシ-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール 二塩酸塩。
例 61: 2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクタノール 塩酸塩。
例 78:1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキサノール 塩酸塩。
【0053】
下記アルコール類の場合、マンニッヒ-反応でパラホルムアルデヒド 及びその対応するアミンを使用する:
例 41: 2-ジプロピルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩。
例 44: 2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール塩酸塩。
例 45: モルホリン-4-イルメチル-1-ピリジン-3-イル- 塩酸塩。
例 46: 2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩。
【0054】
74,9 g の2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、激しいガスの発生下に 129 ml の塩化チオニルを滴下し, 混合物を攪拌下に2,5 時間 60 〜 65 °Cに加熱し、ついで水流ポンプ減圧で蒸発させる。冷却後、先ず200 ml の水, ついで100 ml の苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) を添加し, ついで2回テトラヒドロフラン 及び 酢酸エチルの同一容量混合物それぞれ 250 mlを用いて抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (48,9 g) を350 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して 57,4 ml のクロロトリメチルシランを、ついで 8,1 ml の水を添加し、ついで12 時間 氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し, 2 時間 90 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。34,7 gの粗ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩が得られる。
【0055】
最後の精製のために、上記処理後に製造された粗ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩168 g を650 mlの 沸騰無水エタノールに溶解させ、 攪拌下に 氷浴中で冷却して 新たに結晶化させる。室温で一晩攪拌後、吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、 4,5 時間、120 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。121 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩 (融点215 〜218 °C)が得られる。
例 1と同様に製造する:
例 23: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 28: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 32: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 38: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 39: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 42: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 47: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 54:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 64:5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
例 65: ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 68:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 74:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 76:5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
【0056】
一部前記化合物の製造で位置異性オレフィンも生じる:
例 20: [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン塩酸塩 及び[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 25: [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 40: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 58: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 59: 5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩 及び 5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物。
例 67: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
【0057】
オレフィンと共に、 下記例に関して例 1 に記載した処理工程の後次の塩素化誘導体も生じる。これらをカラムクロマトグラフィーによってオレフィンから分離する:
例 8: (2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン 二塩酸塩。
例 13: [2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 14: (2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル- 塩酸塩。
例 15: [2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン塩酸塩。
例 36: (2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 2:
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩
37,6 mlのシクロヘキサノン, 5,75 gのパラホルムアルデヒド, 38 mlの 氷酢酸 及び30,2 g のベンジルメチルアミン 塩酸塩を攪拌下に 25 分間105 °C (浴温度)に加熱し, 混合物を減圧で (10 ミリバール) 蒸発させて, 残留物を100 ml の2-ブタノン中に取り、そして再度減圧で 蒸発させる。 残留物を150 ml の2-ブタノンと共に還流加熱する。室温に冷却後、 濾過し、 ついで濾過残留物を減圧で 乾燥させる。36 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル-]-シクロ-ヘキサノンか得られる。
【0058】
180 ml のジエチルエーテル (高純度)中に12,1 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-45 〜-50 °Cの温度で50 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l)を 滴下する。 この温度でもう20分後、 連続的に冷却しながら、50 mlのジエチルエーテル (高純度)に溶解された 25,2 gの 2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-シクロヘキサノンを 30分以内に 滴下し、再度 60分攪拌する。ついで冷却器を除き、-20 °C の反応混合物を0 °Cに加温しながら 54 ml の水を添加し, 相を分離し, 水性相 を3回テトラヒドロフラン及び 酢酸エチルの同一容量混合物を用いて抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (33,0 g)をまず アセトン/酢酸エチル (V:V = 1:2)を用いて, ついで再度 純粋な酢酸エチルを用いて シリカゲル上でクロマトグラフィー分離し, 得られ生成物分画 (23,6 g) を230 mlの 酢酸エチルに溶解させ, 2,74 ml の水 及び19,3 ml のクロロトリメチルシランを添加し、混合物(これから油が生じる)を, 蒸発乾固させる。残留物を 90 ml の水 及び17,9 ml の苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) に取り, 2回 それぞれ 90 ml 酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。新たに23,6 g の粗生成物が得られ, 230 mlの アセトンに溶解されたこの生成物に100 ml のアセトンに溶解された2,74 ml の水 及び19,3 ml のクロロトリメチルシランを添加する。上澄みを生じた固体からデカンテーションさせ、 残留物を 230 mlのアセトンと共に 50 °C に加温する。 冷却後、新たにデカンテーションし、残留物を減圧 (50 ミリバール)で 50 °Cで 乾燥させる。28,8 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)-メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0059】
11,1 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩を窒素下に110 mlの氷酢酸に溶解させ, 触媒として活性炭 (10 質量パーセント) 上に担持された2,0 gのパラジウムを添加し、 攪拌下に 2,0 バール の水素圧で水素吸収が終了するまで攪拌する。混合物を吸引濾取し, 濾液を蒸発させ, 残留物を75 mlのイソプロパノールと共に一晩攪拌し、得られた沈殿を吸引濾取し、ついで乾燥させる。6,18 g の2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩 が得られる。
【0060】
5,20 gの2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、 26 mlの 塩化チオニルを滴下し, 混合物を攪拌下に 90 分間加熱し (浴温度 65 °C) 、ついで水流ポンプ減圧で蒸発させる。冷却後、希苛性ソーダ溶液 (2 mol/l) を添加し, テトラヒドロフラン及び 酢酸エチルの同一容量混合物を用いて繰り返し抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (3,25 g) を25 ml の無水エタノール及び8 mlの酢酸エチルに溶解させ、連続して4,1 ml のクロロトリメチルシラン及び0,58 ml の水を添加する。沈殿した固体 (1,84 g) を吸引濾取し (例 79参照), 母液を希苛性ソーダ溶液 (2 mol/l)で塩基性とし, テトラヒドロフラン及び酢酸エチルの同一容量混合物を用いて繰り返し抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた残留物(1,45 g) を0,05 質量%アンモニア水溶液 (25 質量パーセント)が添加されたメタノールを用いてシリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。生成物分画(0,52 g)を、50 mlの 酢酸エチル に溶解させ、そして0,66 ml のクロロトリメチルシラン、ついで92 μl の水 を添加する。沈殿として0,57 g メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩が得られる。
例 3: 2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩は例 2に記載されている。
例 79:
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
例 2に記載されているように、1,84 g のメチル-(2-ピリジン-3-イルシクロヘキシ-2-エニルメチル)アミンが得られ, これをそこに記載されているようにアセトン中で水 及びクロロトリメチルシランを用いてその対応する塩酸塩 に変える。
例 4:
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
750 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に54 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-35 〜-40 °C の温度で224 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。この温度でもう20分後に連続的に冷却しながら90 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された 86,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノンを30分以内に滴下し 再度60 分間、-30 °Cに軽く加温しながら攪拌する。ついで反応混合物を0 °Cに加温しながら 150 mlの水 を添加し, 相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (139 g)を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して142 ml のクロロトリメチルシラン及び20,2 ml の水 を添加し、12 時間氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2 時間90 °Cで減圧 (約50 ミリバール)で 乾燥させる。63,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0061】
例 5: 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 又はその塩酸塩をこれによって開示する。
【0062】
7,8 gの ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、氷冷下に 40 mlの 96%硫酸を添加する。ガス発生の終了後混合物を45 分間室温で攪拌する。 ついでこの溶液を約 400 gの砕かれた氷上に注ぐ。ついで氷冷下に水酸化ナトリウムドロップの添加によってアルカリ性とし、混合物を3 回全体で600 mlの酢酸エステルで抽出する。一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、50°Cで 減圧で 回転させる(einrotiert)。その結果、4,2 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩が得られる。
【0063】
同様に下記の化合物を製造する:
例 24: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 29: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 33: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 37: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 43: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 48:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 49:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 55:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 66: ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 69:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 71:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 73:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 75:5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
例 6:
シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)アミン塩酸塩
6,90 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩を70 mlのメタノールに溶解させ、ついで活性炭 (10 質量パーセント)上に担持された1,04 gの パラジウムの存在下に5 時間 2 バールの水素圧で水素添加する。ついで濾過し, 濾液を減圧で 蒸発させ, 残留物を2モル苛性ソーダ溶液、及び酢酸エチル及びテトラヒドロフランの同一容量の混合物を用いてその塩基に変え、これを酢酸エチル抽出する。乾燥及び蒸発後に、残留物 (4,47 g)をメタノール, 酢酸エチル 及び n-ヘキサンの 同一容量の混合物を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。主分画(3,72 g) を約 40 mlの アセトン/エタノール (V/V = 9:1)に溶解させ、半モル当量の水及びモル当量のクロロトリメチルシランを添加する。
一晩攪拌後に、蒸発乾固させる。 蒸発させて, 残留物を72 mlの THF 及び18 mlの エタノールで30 分間超音波浴中で処理し、懸濁液を一晩攪拌し、 吸引濾取し、残留物を 乾燥させる。2,42 gの シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)アミン塩酸塩(融点219-222 °C)が得られる。
例 7:
トランス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル) 塩酸塩
750 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に54 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-35 〜 -40 °Cの温度で 224 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。この温度でもう20 分後に、 連続的に冷却しながら、90 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された86,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノン30分以内に滴下し、再度60 分-30 °Cに軽く加温しながら攪拌する。ついで0 °Cに反応混合物を加温しながら 、150 ml の水 を添加し, 相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (139 g)を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して 142 ml のクロロトリメチルシラン 及び20,2 ml の水 を添加し、12 時間氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2 時間90 °Cで 減圧 (約50 ミリバール)で 乾燥させる。63,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0064】
7,8 gの ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、 氷冷下に 40 mlの 96%硫酸を添加する。 ガス発生の終了後混合物を45 分間 室温で攪拌する。ついでこの溶液を約 400 gの砕いた氷上に注ぐ。ついで氷冷下に水酸化ナトリウムドロップの添加によってアルカリ性とし、混合物を3 回全体で600 mlの酢酸エステルを用いて抽出する。 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、50°Cで 減圧で回転させる。その結果、4,2 gの目的化合物が得られる。
【0065】
3,0 gのジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩をエタノール(100 ml)に溶解させ、ついで炭上の担持されたパラジウム (10% Pd, 300 mg) を添加する。懸濁液を4 時間 圧力 4 バールで水素(0,82リットル)で水素添加する。ついで触媒を濾過によって分離し、溶剤 回転蒸発器で蒸留する。3,1 gの白色吸湿性固体が得られる。
【0066】
粗生成物を、苛性ソーダ溶液を用いるアルカリ性化及び引き続きの酢酸エチルを用いて抽出によって塩基に変える。ついで2回シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する(ジイソプロピルエーテル : メタノール: アンモニア = 300 : 150 : 1 及び アセトニトリル : エタノール : アンモニア = 200:100:1)。 得られた粗生成物 (70 mg) を酢酸エチルに溶解させ る(20 ml)。ついで氷冷下に トリメチルクロロシラン (0,08 ml; 0,63 mmol) 及び水 (0,01 ml; 0,55 mmol) を添加し、30 分間攪拌する。濾過の後、ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン塩酸塩 (0,09 g)が白色固体として得られる。
【0067】
下記化合物を例 7と同様に製造する:
例 26: シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 27: トランス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 31: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 35: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 60: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 62: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル- 塩酸塩。
例 63: シス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及びトランス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 70: トランス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩。
例 72: シス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 77: 5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール 塩酸塩。
例 9:
2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩
2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩の製造は例 2に記載されている。
例 10:
ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩
5,5 gの 2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イルシクロ-ヘキサノール 塩酸塩 及び27,5 mlの塩化チオニルを、1時間、浴温度 75 °Cで加熱する。 減圧で蒸発させた後、残留物を酢酸エチル及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) に取り, 有機相を分離させ, 乾燥させる。得られた粗生成物 (3,7 g) をジイソプロピルエーテル/酢酸エチル (V/V = 2:1)を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。1,23 gの ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イルシクロヘキシ-1-エニルメチル)アミンが得られ 、これを約 25 mlの アセトン に溶解させ、1,66 μl の水 及び1,18 ml のクロロトリメチルシランを用いてその対応する塩酸塩に変える。
例 11:
ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
例 10に対して記載したように、また1,37 gの ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミンが得られ, これを約 30 mlの アセトンに溶解させ、 1,86μl の水 及び1,30 ml のクロロトリメチルシラン を用いてその対応する塩酸塩に変える。
例 50:
シス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロチオピラン -4-オール塩酸塩
5,00 gの テトラヒドロチオピラン-4-オンを15 mlの アセトニトリルに溶解させ、 4,03 gの N,N-ジメチル-メチレンアンモニウムクロライドを、ついで 40μl のアセチルクロライド を添加する。60 °Cの 浴温度で45 分 攪拌した後、60 時間 室温で攪拌し, 生じた沈殿を吸引濾取し、乾燥させる。 8,17 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロチオピラン-4-オン塩酸塩 (融点 155-157 °C )が得られる。これから ジクロロメタン及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) を用いてその対応する塩基を遊離させる。
【0068】
110 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に7,5 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、 15 分以内に-40 〜 -45 °Cの温度で 31 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l)を滴下する。- 50 °Cでもう60 分後に 連続的に冷却しながら45 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された10,8 gの 3-ジメチルアミノメチル-テトラヒドロチオピラン-4-オンを 15 分以内に 滴下し、一晩室温に加温しながら攪拌する。約15 °Cで25 ml の水 を添加し, 相を分離し, 水性相 を2回ジエチルエーテル抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (15,0 gの) をメタノール, 酢酸エチル及び n-ヘキサンの同一容量の混合物を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。主分画(7,83 gの) を約 80 mlのエタノールに溶解させ、2,2モル当量のクロロトリメチルシラン 及び水 を用いてシス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オールの塩酸塩 (融点 262-263 °C に変える。
例 51:
トランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロチオピラン-4-オール 塩酸塩
例 50に対して記載したようにカラムクロマトグラフィーで副生成物として1,03 gの極性ジアステレオ異性体トランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イルテトラヒドロチオピラン-4-オール塩酸塩が得られ, これを同様にその対応する塩酸塩に変える。
例 52:
シス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロピラン -4-オール塩酸塩
9,6 gの テトラヒドロピラン-4-オンを29 mlの アセトニトリルに溶解させ、9,69 gの N,N-ジメチル-メチルアンモニウムクロライド、ついで100 μl のアセチルクロライド を添加する。60 °C 浴温度 で45 分攪拌した後、60 時間 室温で攪拌し, 生じ沈殿を吸引濾取し、乾燥させる。16,4 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロピラン-4-オン塩酸塩 が得られる。これから ジクロロメタン及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント)を用いてその対応する塩基を遊離させる。
【0069】
125 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に 8,4 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、 15 分以内に-40 〜 -45 °Cの温度で 35 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。 - 50 °C でもう60 分後、連続的に冷却しながら 45 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された8,7 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロピラン-4-オンを 15 分以内に滴下し、一晩室温に加温しながら攪拌する。約15 °Cで28 mlの水 を添加し, 相を分離し, 水性相 を2回ジエチルエーテル抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (13,5 g)を、メタノール及びジクロロメタンの 同一容量混合物を用いてシリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。少量(1,5 g)の極性 トランス-ジアステレオ異性体と共に、主分画(3,70 g)を約 40 mlの エタノールに溶解させ、 2,2モル当量のクロロトリメチルシラン 及び水を用いてシス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イルテトラヒドロピラン -4-オール塩酸塩 (融点 276-277 °C)の塩酸塩に変える。
例 53:
ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)アミン塩酸塩
シス- 及びトランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロピラン -4-オ−ル塩酸塩の混合物4,95 g 及び 6,6 mlの塩化チオニルを、
2 時間 浴温度65 °Cで、ついで一晩 室温で攪拌する。 減圧で蒸発させた後、 残留物を酢酸エチル及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント)に取り、 有機相を分離させ, 乾燥させる。 得られた粗生成物 (2,2 g)をメタノール及びジクロロメタンの同一容量混合物を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィー分離する。0,82 gの 目的生成物と共に、 1.26 gの混合分画が得られ, これを再度同様な条件下でクロマトグラフィー分離する。その結果、全体で0,96 gの目的生成物が得られ, これを約 10 ml のエタノールに溶解させ、 0,18 ml の水及び1,23 ml のクロロトリメチルシランを用いてジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)アミン の対応する塩酸塩(融点 244-248 °C)に変える。
【0070】
薬理試験
a)5-HT- 及び NA-再取り込み阻害の試験
この試験管内試験を実施するために、シナプトゾームをラット脳領域から新たに単離する。それぞれいわゆる“P2 ”-フラクションを使用する。これは正確にGray, E.G. 及び Whittaker, V.P. (1962, J. Anat. 76, 79-88)にしたがって調製する。NA- 再取り込みに関しては、この小胞性粒子を雄性ラット脳の視床下部から、そして5-HT- 再取り込みに関しては、脊髄+橋-領域(Medulla + Pons-Region)から単離する。
【0071】
次の特有値をそのNA- 及び 5HT-取り込み阻害について検出した:
NA-再取り込み: Km = 0,32 ± 0,11 μM
5-HT-再取り込み: Km = 0,084 ± 0,011μM
(それぞれ N = 4, すなわち平均値 ± SEM (これは三重-パラレル試験で実施された 4 つの独立した試験法から得られる))。
詳細な方法の説明は、文献
:Frink, M.Ch., Hennies, H.-H., Englberger, W. 等 (1996, Arzneim.-Forsch./Drug Res. 46 (III), 11, 1029-1036) にある(その開始をマイクロタイタープレート(250 μl /ウエル) 上で室温で行うこともできる。)。
評価:
一定の供試化合物濃度(たとえば調製物中に1 x 10-6M 又は 1 x 10-5 M)での% 阻害と共に, 薬用量依存性を調べる。 この場合、 IC50-値が得られ、これは“Cheng-Prusoff 方程式” (Cheng, Y.C. und Prusoff, W.H., 1973, Biochem. Pharmacol. 22, 3099-3108)にしたがって 阻害定数(Ki) で換算することができる。 このIC50 値はコンピュータ-プログラム“Figure P” (Version 6.0, Biosoft, ケンブリッジ, 英国)を用いて得られる。Km-値は Lineweaver, H. 及びBurk, D. (1934, J. Am. Chem. Soc. 56, 658-666)にしたがって算出される。 KD-値を示すために、コンピュータ-プログラム“ Ligand”(Version 4, Biosoft, 英国) を利用する。
【0072】
本発明の化合物に関して、セロトニン- 又は ノルアドレナリン再取り込みの明らかな阻害が測定される。ヴェンラファキシン(Venlafalaxin) 及びデュロキセチンと比較される5-HT- 及びNA-再取り込み阻害の選択された試験の結果を、下記表に示す。
表 1
【0073】
【表1】

【0074】

【0075】
b) マウスのホルマリン-テストで痛覚麻痺作用試験
ホルマリン-テスト(Dubuisson, D. and Dennis, S.G., 1977, Pain, 4, 161 - 174)は、急性痛及び慢性痛に対するモデルである。ここに提示する試験で慢性疼痛要素を評価する。
後肢の背部位に1回ホルマリン注射することによって、自由に動き回る実験動物において二相性侵害反応(biphasische nociceptive Reaktion)を誘発させる。この反応は3つの相互に異なる挙動基準の観察によって把握される。
【0076】
ホルマリン を、20 μl の容量及び1 % の濃度で各動物の右後肢の背部位に皮下注射する。正常な挙動(スコア 0) と異なる特別な挙動変化, たとえば少し持ち上げる (スコア 1) 及び肢を振るわせる (スコア 2), 並びにかむ-及び舐める反応 (スコア 3) を、ホルマリン投与後60分まで3分間隔で 連続的に観察し、記録する。 挙動変化を別個に評価し(スコア 0-3) 、そして痛み率(pain-rate)(PR)を次の式を用いて算出する:
PR = [(T0 x 0) + (T1 x 1) + (T2 x 2) + (T3 x 3) / 180
この際、T0, T1, T2, T3はそれぞれ時間(秒)に相当し、動物は挙動ぐせ0, 1, 2 又は 3を示す。グループサイズは10匹の動物である(n=10)。
PR-算定に基づいて、供試化合物の作用をコントロールに対する変化として百分率で決定する。ED50-測定は回帰分析を用いて行われる。
例1による化合物 に関して、侵害受容挙動の薬用量依存性阻害を観察する。結果を表2 に示す。
表 2
マウスのホルマリン-テスト
【0077】
【表2】

【0078】
c)マウスの強制水泳試験 (Porsolt-Test) での抗うつ作用試験
式 I で表わされる本発明の化合物の抗うつ作用の測定試験をマウスの強制水泳試験 (Porsolt-Test)で行う(Porsolt, R. 等, Arch. Int. Pharmacodyn. Vol. 229, S. 327-336, (1977))。雄性マウス(体重20-25 g)を別々に 6 分間 平坦な水槽に入れ, これからマウスは逃げ出すことができず、それゆえに強制的に泳ねばならない。2〜3時間後、動物は泳ごうとしなくなり、そして不動状態に移行する。動物の収容後2 - 6 分間隔で、不動状態の持続時間を測定する。物質- 及び賦形剤グループはそれぞれ10 匹の動物を包含する。不動状態の持続時間の変化を、賦形剤コントロールに対して示す。賦形剤コントロールに対する差異をStudent’s T-Testを用いて有意差を調べる。抗うつ薬 は不動状態の短縮を誘発する。
【0079】
例 1 による化合物に関して、不動状態の著しい短縮及び同時に抗うつ作用を強制水泳試験で調べる。結果を表3に示す。
表 3
マウスの強制水泳試験
【0080】
【表3】

【0081】
d)マウスの 隔離誘発されたPup 発声テストでの抗不安作用試験
抗不安作用を調べるために、マウスの 隔離誘発されたPup 発声テストを使用する (Fish, E.W., Sekinda, M., Ferrari, P. F., Dirks, A., Miczek, K. A., Psychopharmacology, Vol. 149, S. 277-285, (2000))。 テストに、7 〜 13匹のマウスの同腹子を使用する。 生後 7 日目で、動物を母親から離し、内部温度約 34°C のインキュベーションかごに入れる。超音波域での発声の測定のために、動物を別々に、防音されたテスト小部屋の温度調節された平板 (23cm x 23 cm, 仕切り(Raster)によって2cm x 2cmの区間で分ける, 19±1°C)上に 30秒間で置く。超音波-発声を高周波-コンデンンサーマイクロフォンを用いて取り, フィルターにかけ、増幅してデジタル化し、市販のソウトウエアの使用下で記録し、分析する。テストのために、前もっての値(Vor-werten )30 秒以内に少なくとも6 回の発声及び体重3,5 〜5,5 gを有する動物のみを使用する。 皮下 (s. c.)に 物質- 又は 賦形剤注射後、動物を10分間定温放置カゴに戻し、ついで新たに別々にテスト小部屋の温度調節された床板上に 4分間置く。発声数に加えて,プレートの仕切りを横切ること並びにマウスの体のねじれを、運動活性又は協調性への物質の影響を調べるために測定する。 発声率, 仕切りを横切ること及び体のねじれの変化を賦形剤コントロールに対して示す。抗不安薬に対して、発声率の減少で表す。
【0082】
例 1による化合物に関して、発声率に顕著な現象を測定する。この化合物の投与後、仕切りを横切ること及び体のねじれの顕著な変化は観察されなかった。それ故、選択的抗不安作用は隔離誘発されたPup 発声テストで運動及び協調に何ら影響を与えることなく検出される。例 1 による化合物に対する結果並びにヴェンラファキシン及びシタロプラムに対する結果を、3つの下記表に示す。
表 4
【0083】
【表4】

【0084】
表5
【0085】
【表5】

【0086】
表 6
【0087】
【表6】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、 飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類, その製造方法, この化合物を含む医薬 及び飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類を医薬の製造に使用する方法並びにうつ病 及び(又は)痛みの治療方法に関する。
【背景技術】
【0002】
うつ病は、抑うつ性症候群が問題となる情動障害である。この際、これは不機嫌に気が滅入るか又は悲しい気分になることである。抑うつ性疾患に、単極性軽度うつ病, 気分変調症, メランコリー, 双極性うつ病、精神錯乱のある又は精神錯乱のない重度うつ病, 中程度のうつ病, (双極性障害I, 躁病及び重度うつ病; 双極性障害II, 軽躁病及び重度うつ病; 循環気質人格-障害, 軽躁病 及び軽度のうつ病) が含まれる。うつ病の治療に、 その抑うつ作用がモノアミンノルアドレナリン (NA) 又は セロトニン (5-HT) の再取り込み阻害に基づいている抗うつ薬が広範囲に使用されている (非特許文献1)。 モノアミン再取り込み阻害剤は不安障害の治療にも使用される(非特許文献2)。不安障害は全般性不安障害, パニック発作, 強迫症候群, 社会不安障害, 単純恐怖症, 広場恐怖症, 心的外傷後ストレス障害 (PTSD) に分けられる。
【0003】
退行性疼痛阻害経路が脊髄の領域で活性化されるので、本来の抗うつ作用と共に、ノルアドレナリン及びセロトニンの再取り込み阻害は独立した鎮痛作用ももたらす。
【0004】
モノアミン再取り込み阻害剤は臨床上単剤治療に, しかしまた慢性疼痛 (特に 神経障害性の痛み)の治療用佐薬としても使用される(非特許文献3)。患者に即した、特に慢性疼痛の治療への切迫した要求が依然としてある。 古典的なオピエートは 強い〜より強い痛みの治療に際して十分に有効であるが、これに反して神経障害性の痛みに際してその有効性は満足のいくものではない。
【0005】
モノアミン再取り込み阻害剤の使用は、副作用、たとえば適応障害, セロトニン症候群又はQT-延長によって制限される。
【非特許文献1】Pacher, P., Kohegyi, E., Kecskemeti, V., Furst, S., Current Medicinal Chemistry 2001, 8, 89-100。
【非特許文献2】Goddard, A. W., Coplan, J.D., Gorman, J. M., Charney, D. S., In: Neurobiology of mental illness, Charney, D.S., Nestler, E.J., Bunney, B.S. (Hrsg.), Oxford Univerity Press, New York, 1999, S. 548-563。
【非特許文献3】Sindrup, in: Yaksh, T.L., et al., Anesthesia. Biological foundations. Philadelphia: Lippincott-Raven, 1997, 987-997。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が基礎とする課題は、うつ病, 不安障害又は痛みの治療に適する新規化合物を提供することにある。更に、 この化合物はモノアミン再取り込み阻害剤の可能な限り僅かな副作用、たとえば適応障害, セロトニン症候群又はQT-延長を有しなければならない。その他の課題は、 不安状態,尿失禁, 線維筋痛症, 摂食障害, 大食, 多動性障害, 薬物依存, -中毒及び -禁断症状,トリコチロマニー,ツレット症候群, 皮膚疾患、たとえば帯状疱疹後神経痛 及び掻痒症, 精神病, 記憶障害, 認知障害及びアルツハイマー病の治療用新規な有効物質を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、下記一般式 I で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類がノルアドレナリン 及び(又は) セロトニンの再取り込みを阻害することを見出した。この物質は顕著な抑うつ性, 抗不安性 及び抗侵害受容性作用を有し、それゆえにうつ病, 不安障害及び 痛みの治療に適する。本発明の化合物は、抑うつ性不機嫌又は不安障害に関連する慢性疼痛状態の治療に対して特に効力を有する。
【0008】
更に、この物質は偏頭痛, 尿失禁, 線維筋痛症, 摂食障害, 大食, 多動性障害, 薬物依存, -中毒及び -禁断症状,トリコチロマニー,ツレット症候群, 皮膚疾患、たとえば帯状疱疹後神経痛及び掻痒症, 精神病, 記憶障害, 認知障害及びアルツハイマー病の治療に適する。
【0009】
したがって本発明の対象は、そのラセミ化合物, エナンチオマー, ジアステレオマー, 特にそのエナンチオマー 又は ジアステレオマーの混合物、あるいは1個の単独のエナンチオマー 又はジアステレオマー並びにその遊離塩基又は生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩の形にもある、下記一般式 I
【0010】
【化1】

【0011】
{式中、
W はCH2であり, この際 Y は H 又は Clから選ばれ、そして同時に X及び ZはH であるか 、又は
X 及びYは一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y及びZは一緒になって結合を形成し、そしてXはHであるか ,
あるいは
W はO, S, SO 又は SO2であり、この際Y はH, OH, Cl から選ばれ、そして X及び ZはH であるか、
又は
X 及びYは一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y及びZは一緒になって結合を形成し、そしてXはHであるか ,
そしてnは0 - 3 であり,
R1及び R2は相互に無関係に H, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない),又は環中のC-原子がS, O又はNR3
[式中、R3 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又はC2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), アリール(F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか ;
あるいは
R1 及び R2 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR4
[式中、R4 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環を形成し,
そして
G はピリジン-3-イル 又は ピリジン-4-イル から選ばれる。}
で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類である。この場合、G は置換されていないか又は1回以上置換されていてよい。
【0012】
その際、基 G に関して、概念 "置換されている" は本発明の範囲内で少なくとも1個の水素基がF, Cl, Br, I, CN, CF3, NO2, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR5
[ 式中、R5 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
OR6, OC(O)R6, OC(S)R6, C(O)R6, C(O)OR6, C(S)R6, C(S)OR6, SR6, S(O)R6 又は S(O2)R6
[式中、R6 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR7
〔式中、 R7 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3- C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール 又は ヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。];
NR8R9C(O)NR8R9 又は S(O2)NR8R9
[式中、 R8 及び R9は相互に無関係に
H, C1-C18-アルキル, C2-C18-アルケニル 又は C3-C18-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール又は ヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか、
又は
R8 及びR9 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール, アリール又はヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成する。]
によって置換されている。
【0013】
W がCH2, O 又は Sであり、そして nは0 - 3 であり、
そして
R1 及び R2 が相互に無関係に H, C1-C10-アルキル, アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか,
又は
R1 及びR2が一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を 形成し,
そして
基Gが置換されていないか又は Cl, Br 又は OR6 (式中、R6 はH 又は C1-C10-アルキルである。)によって置換されている、
化合物が好ましい。
【0014】
概念"置換されている"(これは基 Gに対する上記定義に関係しない)は,本発明の範囲において水素基をF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって置換することを意味し、この場合多数回置換された基とは、異なる原子に及び同一の原子に多数回置換された基を意味し、たとえば3回、たとえばCF3の場合のように同一のC-原子に、又は-CH(OH)-CH=CH-CHCl2の場合のように異なる位置に置換された基を意味する。
【0015】
用語“C1-C10-アルキル”
は本発明の範囲において1 〜10個の炭素原子を有する炭化水素を意味する。たとえば置換されていないか 又は1回以上置換されているメチル, エチル, プロピル, イソプロピル, n-ブタン, sec. ブチル, tert. ブチル, n-ペンタン, ネオペンチル, n-ブタン, sec. ブチル, tert. ブチル, n-ヘキサン, n-ヘプタン, n-オクタン, n-ノナン, n-デカンが挙げられる。
【0016】
用語“C2-C10-アルケニル”
又は“C2-C10-アルキニル”は本発明の範囲において2 〜10個の炭素原子を有する炭化水素を意味する。たとえば置換されていないか 又は1回以上置換されているエテニル, プロペニル, ブテニル, ペンテニル, ヘキセニル, ヘプテニル, オクテニル、又は置換されていないか 又は1回以上置換されているエチニル, プロピニル, ブチニル, ペンチニル, ヘキシニル, ヘプチニル, オクチニルが挙げられる。
【0017】
用語 C3-C7-シクロアルキルは、本発明の範囲において3 〜 7個の炭素原子を有する環状炭化水素を意味する。たとえば飽和 又は 不飽和, 置換されていないか 又は1回以上置換されているシクロプロピル, シクロブチル, シクロペンチル, シクロヘキシル, シクロヘプチル, シクロヘキセニル又は シクロヘプテニルが挙げられる。その際本発明の範囲において “適当なヘテロ環”とは、環中の少なくとも1個のC-原子がS, O又はNによって置換されたC3-C7-シクロアルキルを意味する。たとえばこれに関してピロリジン, ピラン, チオラン, ピペリジン又は テトラヒドロフランが挙げられる。
【0018】
用語“アリール”は、本発明の範囲においてフェニル類又はナフチル類を意味する。
【0019】
用語“アルキルアリール” は本発明の範囲において C1-C10-アルキルによって置換されたアリールを意味し、この際用語“アリール及びアルキル”は上記と同一の意味を有する。
【0020】
用語“ヘテロアリール”は本発明の範囲において5- 又は6-員の, 場合により縮合されたアリール系を有する, 芳香族化合物(これは 窒素, 酸素及び(又は)硫黄より成る群から選ばれた1個又は2個のヘテロ原子を含む)を意味する。この群においてたとえばフラン、 チオフェン, ピロール, ピリジン, ピリミジン, キノリン, イソキノリン, フタラジン又はキナゾリンが挙げられる。
【0021】
“生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩”なる概念は、本発明の範囲において
それぞれの有効物質と無機酸又は有機酸の塩を意味し、これは生理学的に- 特にヒト 及び(又は) 哺乳類 での使用で- 許容し得る。
【0022】
次の本発明の化合物並びにその塩が特に好ましい:
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン 及びその対応する二塩酸塩 (1)、
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (2)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン 及びその対応する塩酸塩 (4)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (6)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (7)、
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (10)、
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (11)、
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (13)、
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (14)、
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン及びその対応する塩酸塩 (15)、
[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン 及び [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミンからなる混合物 及びその対応する塩酸塩 (20)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (23)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (24)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及び[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (25)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (26)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (27)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (28)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (29)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (31)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (32)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (33)、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (35)、
(2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (36)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (37)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (38)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (39)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩 からなる混合物(40)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (42)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (43)、
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (47)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (48)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (49)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (50)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (51)、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-ピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩 (52)、
ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (53)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (54)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (55)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (58)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩 及び5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物 (59)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (60)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (62)、
2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 1) 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 2) 及びその対応する塩酸塩からなる混合物(63)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (64)、
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (65)、
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (66)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (67)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (68)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (69)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (70)、
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (71)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (72)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (73)、
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (74)、
5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (75)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (76)、
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (77)、
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (79)。
【0023】
本発明の別の対象は、上記一般式 Iで表わされる 飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類の製造方法である。A はCH2, O, S, SO又はSO2の意味を有する。
【0024】
先ず、一般式 IIで表わされるシクロアルカノンを 式 III で表わされるインモニウム塩 又はパラホルムアルデヒド 及び 式 IV で表わされるアミンと反応させて、一般式 I で表わされるヘテロアリールシクロアルキルメチルアミンを製造する。この場合 R10 は R1と同様な意味を有し、そして R11 はR2と同様な意味を有する。
ついで、このようにして得られたマンニッヒ-塩基を 式 Vで表わされる金属有機化合物 (式中、 Z はリチウムを意味し、そしてV は G と同様な意味を有する。)と反応させる。マンニッヒ-塩基と式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。) の反応を、脂肪族エーテル、たとえばジエチルエーテル 及び(又は) テトラヒドロフラン中で-70°C 〜60°Cの温度で実施することができる。R10 又は R11 又は 両方が同時に水素である場合、マンニッヒ-反応で一般式 III 又は IV で表わされる化合物(式中、R10 又は R11 又は R10及びR11はベンジル基である。)を使用する。これは反応工程の適当な箇所で、適当な化合物と触媒活性された水素(この際担体、たとえば活性炭上に担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)の反応によって除去される。
【0025】
【化2】

【0026】
式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。)は、 式 VIで表わされるハロゲン化合物(式中、 A はCl, Br 又は I を意味し、そしてV は G に相当する意味を有する。)をたとえばn-ブチルリチウム/ヘキサン-溶液とハロゲン-リチウム置換によって反応させて製造し, それによって一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られる。
したがって先ず一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られる。一般式 VIIで表わされる化合物と塩化チオニルの反応 、ついで塩基性後処理によって、一般式 IXaで表わされる化合物が得られる。多くの場合、一般式VIII, IXa 及び IXbで表わされる化合物(式中、R10 は R1 と同様な意味を有し, R11 は R2と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)からなる混合物が生じる。これをカラムクロマトグラフィー又は結晶化によって分離することができる。一般式 IXa で表わされる化合物を一般式 VII で表わされる化合物と硫酸の反応によって適切に得ることができる。
【0027】
ついで一般式 IXa 又は IXbで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)を触媒活性された水素(この際担体、活性炭上に担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)を用いて水素添加して, 式 Xで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 は R2と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)を生じさせる。
【0028】
水素添加を溶剤、たとえば酢酸エチルエステル又はC1 - C4-アルキルアルコール中で0,1 〜 10 バールの圧力で及び 20°C から 80°Cの温度で実施する。
【0029】
AがSである場合、この化合物を反応工程の適当な箇所でさらに酸化剤を用いて対応するSO 又はSO2 -化合物に変えることができる。
【0030】
【化3】

【0031】
上記反応条件下で、 OH- SH 及び NH2-基は望まれない副反応を中止することができる。したがってこれは保護基を有するか又はNH2 の場合 NO2 で置換し、そして最後の反応段階で保護基を離脱させるかあるいは NO2-基を還元するのが好ましい。したがって、本発明の別の対象は上記方法の変法にある。その際少なくとも1個の 、式 I 中に含くまれる OH-基 をOSi(Ph)2tert.but.-基によって, 少なくとも1個の SH-基をS-p-メトキシベンジル基によって及び(又は) 少なくとも1個の NH2-基をNO2-基によって置換し、ついで全反応工程の終了後 、OSi(Ph)2tert.but.-基をテトラブチルアンモニウムフルオライド を用いてテトラヒドロフラン中で及び(又は) 少なくとも1個の p-メトキシベンジル基を金属アミン、好ましくはナトリウムアミンを用いて離脱させるか及び(又は)少なくとも1個の NO2-基をNH2に還元する。
【0032】
更にカルボン酸- 又は チオカルボン酸-基はBuLi-反応の条件下で事情によっては安定でないので、そのメチルエステル を変換させ、目的生成物をBuLi-反応から最後の反応段階で KOH-溶液又はNaOH-溶液を用いて メタノール中で 40°C - 60°Cでけん化するのが好ましい。したがって本発明のその他の対象は、BuLi-反応の後、少なくとも1個の C(O)OCH3- 及び(又は) C(S)OCH3-基を有する目的生成物をKOH-溶液又はNaOH-溶液を用いてメタノール中で40°C - 60°Cでけん化する、上記方法の変法である。
【0033】
個々の反応工程で得られる化合物の精製は結晶化又はカラムクロマトグラフィー分離によって行われる。
【0034】
式Iで表わされる化合物は、生理学的に許容し得る酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、メタンスルホン酸、ギ酸、酢酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、マンデル酸、フマル酸、乳酸、クエン酸、グルタミン酸及び(又は)アスパラギン酸を用いて公知の方法でその塩に変えることができる。塩形成を溶剤、たとえばジイソプロピルエーテル, 酢酸アルキルエステル, アセトン及び(又は)2-ブタノン中で実施するのが好ましい。塩酸塩の製造のために、 トリメチルクロロシランが水含有溶液の形で特に適する。
【0035】
本発明の一般式 Iで表わされる飽和及び不飽和のヘテロアリールシクロアルキル-メチル-アミン類は毒物学的に危険がなく、したがって医薬中の医薬有効物質として適する。
【0036】
したがって本発明の別の対象は、少なくとも1種の一般式 I で表わされる本発明の化合物並びに場合により生理学的に許容し得る助剤を含む医薬である。好ましくは、本発明の医薬は痛み (特に慢性痛, 神経障害性の痛み, 炎症性疼痛), 偏頭痛, 線維筋痛症 の克服のために又は うつ病 (単極性, 重度 うつ病(精神錯乱のある又は精神錯乱のない),中程度のうつ病, 軽度うつ病, メランコリー, 双極性うつ病; 双極性障害I (躁病及び 重度 うつ病), 双極性障害II (軽躁病 及び 重度うつ病) 循環気質人格障害(軽躁病 及び軽度うつ病), サブタイプ), 不安状態(サブタイプ全般性不安障害, パニック発作, 強迫障害, 社会不安障害, 恐怖症, PSTD), 睡眠障害, 尿失禁(ストレス性- 及び切迫性-), 摂食障害, 大食, 注意欠陥多動性障害, 中毒及び依存, トリコチロマニー, 神経安定並びに記憶障害の治療に適する。
【0037】
少なくとも1種の一般式 I で表わされる化合物を痛み (特に慢性痛, 神経障害性の痛み, 炎症性疼痛), 偏頭痛, 線維筋痛症 の克服用医薬の製造に又はうつ病 (単極性, 重度うつ病(精神錯乱のある又は精神錯乱のない),中程度のうつ病, 軽度うつ病, メランコリー, 双極性うつ病; 双極性障害I (躁病及び 重度 うつ病), 双極性障害II (軽躁病 及び 重度うつ病) 循環気質人格障害 (軽躁病 及び軽度うつ病), サブタイプ), 不安状態(サブタイプ全般性不安障害, パニック発作, 強迫障害, 社会不安障害, 恐怖症, PSTD), 睡眠障害, 尿失禁(ストレス性- 及び切迫性-), 摂食障害, 大食, 注意欠陥多動性障害, 中毒及び依存, トリコチロマニー, 神経安定並びに記憶障害の治療用医薬の製造に使用することも同様に本発明の対象である。
【0038】
本発明の医薬は、 液状,半固形又は固形の医薬形として, たとえば 注射用溶液 、滴剤, 液剤, シロップ, スプレー, 懸濁液、 錠剤, パッチ, カプセル,硬膏剤, 座薬、軟膏, クリーム, ローション, ゲル, エマルション, エアゾールの形で又は多微粒子の形で, たとえばペレット及び顆粒の形で存在することができ、そしてそのままでも投与することができる。
【0039】
少なくとも1種の一般式I で表わされる化合物のほかに、本発明の医薬は好ましくは担体材料、増量剤、溶剤、希釈剤、界面活性剤、染料、保存剤、崩壊剤、滑沢剤、潤滑剤、香料及び結合剤より成る群から選ばれる通常さらに生理学的に許容し得る医薬助剤を含む。
【0040】
生理学的に許容し得る助剤の選択及びその使用量は、医薬が経口、皮下、腸管外、静脈内、腹腔内、経皮、筋肉内、鼻腔内、口腔、直腸内又は局所に、たとえば注射で皮膚に、粘膜に及び目に投与されねばならないかどうかによる。経口投与に、錠剤、糖衣錠、カプセル、顆粒、ペレット、滴剤、液剤又はシロップの形の製剤、腸管外、外用及び吸入投与に、溶液、懸濁液、容易に再構成される乾燥製剤及びスプレーの形の製剤が適する。溶解された形で又は場合により主な浸透を促進する剤の添加下に硬膏剤の形でのデポ製剤の形の一般式 Iで表わされる本発明の化合物は、適する経皮適用製剤である。経口又は経皮投与可能な製剤形は、一般式Iで表わされる本発明の化合物を遅延させて遊離することもできる。
【0041】
本発明の医薬の製造は、通常の、当業者に周知の手段、装置、方法及び処理を用いて行われる。たとえばこれは“Remington's Pharmaceutical Sciences ”, Hrsg. A.R. Gennaro, 17. Ed., Mack Publishing Company,Easton, Pa. (1985), 特にTeil 8, Kapitel 76-93 に記載されている。対応する文献の記載はここに参考文献として採用され、そして開示されたものとみなす。
【0042】
その都度の一般式 Iで表わされる本発明の飽和又は不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチルアミン類の患者に投与すべき量は、変化させることができ、たとえば 患者の体重又は年齢並びに投与の種類、症状及び病気の重さの度合にしたがう。通常、少なくとも1種の一般式 Iで表わされる本発明の化合物を患者の体重1kgあたり 0.005 〜500 mg, 好ましくは 0.05 〜 5 mgを投与する。
【0043】
更に、本発明は、本発明により使用される化合物を適用するうつ病, 不安障害及び(又は)痛みの治療方法にも関する。
【実施例】
【0044】
次の実施例に、本発明の化合物、並びにその製造方法及びこれを用いて実施された有効性試験を示す。
【0045】
その際一般的に次の事項が適用される:
製造された化合物の収率は最適化されていない。
【0046】
全ての温度は未修正である。
【0047】
カラムクロマトグラフィーの固定相として、シリカゲル(シリカゲル 60)(0.040〜0.063mm)(E.メルク社、ダルムシュタット)を使用した。
【0048】
薄層クロマトグラフィー試験は、HPTLC−既製プレート(HPTLC−既成プレート,シリカゲル 60 F 254,E.メルク社,ダルムシュタット)を用いて実施した。
【0049】
クロマトグラフィー試験のための展開剤の混合比は常に容量/容量で表示した。
「エーテル」の記載はジエチルエーテルを意味する。
その他に明記しない限り、融点範囲50℃-70℃を有する石油エーテルを使用する。
例 1:
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩
750 mlのジエチルエーテル (高純度)中に54 ml の3-ブロモピリジン を有する溶液に、30分以内に-35〜 -40 °Cの温度で 224 ml のn-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l )を滴下する。この温度で更に20分後に、絶えず冷却しながら、90 mlのジエチルエーテル (高純度)に溶解された86,9 g の2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノンを30分以内に滴下し、再度 60 分、-30 °Cに軽く温めながら攪拌する。ついで反応混合物を 0 °C に加温下で150 mlの水を添加し、相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (139 g) を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して142 ml のクロロトリメチルシランを、ついで20,2 ml の水 を添加し、12 時間 氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2時間 90 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。63,9 g の2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0050】
74,9 g の2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、激しいガスの発生下に 129 ml の塩化チオニルを滴下し, 混合物を攪拌下に2,5 時間 60 〜 65 °Cに加熱し、ついで水流ポンプ減圧で蒸発させる。冷却後、先ず200 ml の水, ついで100 ml の苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) を添加し, ついで2回テトラヒドロフラン 及び 酢酸エチルの同一容量混合物それぞれ 250 mlを用いて抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (48,9 g) を350 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して 57,4 ml のクロロトリメチルシランを、ついで 8,1 ml の水を添加し、ついで12 時間 氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し, 2 時間 90 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。34,7 gの粗ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩が得られる。
【0051】
最後の精製のために、上記処理後に製造された粗ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩168 g を650 mlの 沸騰無水エタノールに溶解させ、 攪拌下に 氷浴中で冷却して 新たに結晶化させる。室温で一晩攪拌後、吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、 4,5 時間、120 °Cで 減圧で (約 50 ミリバール) 乾燥させる。121 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン 二塩酸塩 (融点215 〜218 °C)が得られる。
【0052】
例 1と同様に製造する:
例 23: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 28: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 32: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 38: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 39: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 42: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 47: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 54:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 64:5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
例 65: ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 68:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 74:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 76:5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
一部前記化合物の製造で位置異性オレフィンも生じる:
例 20: [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン塩酸塩 及び[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 25: [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 40: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 58: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 59: 5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩 及び 5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物。
例 67: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
【0053】
オレフィンと共に、 下記例に関して例 1 に記載した処理工程の後次の塩素化誘導体も生じる。これらをカラムクロマトグラフィーによってオレフィンから分離する:
【0054】
例 13: [2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 14: (2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル- 塩酸塩。
例 15: [2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン塩酸塩。
例 36: (2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 2: メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩
37,6 mlのシクロヘキサノン, 5,75 gのパラホルムアルデヒド, 38 mlの 氷酢酸 及び30,2 g のベンジルメチルアミン 塩酸塩を攪拌下に 25 分間105 °C (浴温度)に加熱し, 混合物を減圧で (10 ミリバール) 蒸発させて, 残留物を100 ml の2-ブタノン中に取り、そして再度減圧で 蒸発させる。 残留物を150 ml の2-ブタノンと共に還流加熱する。室温に冷却後、 濾過し、 ついで濾過残留物を減圧で 乾燥させる。36 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル-]-シクロ-ヘキサノンか得られる。
【0055】
180 ml のジエチルエーテル (高純度)中に12,1 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-45 〜-50 °Cの温度で50 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l)を 滴下する。 この温度でもう20分後、 連続的に冷却しながら、50 mlのジエチルエーテル (高純度)に溶解された 25,2 gの 2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-シクロヘキサノンを 30分以内に 滴下し、再度 60分攪拌する。ついで冷却器を除き、-20 °C の反応混合物を0 °Cに加温しながら 54 ml の水を添加し, 相を分離し, 水性相 を3回テトラヒドロフラン及び 酢酸エチルの同一容量混合物を用いて抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (33,0 g)をまず アセトン/酢酸エチル (V:V = 1:2)を用いて, ついで再度 純粋な酢酸エチルを用いて シリカゲル上でクロマトグラフィー分離し, 得られ生成物分画 (23,6 g) を230 mlの 酢酸エチルに溶解させ, 2,74 ml の水 及び19,3 ml のクロロトリメチルシランを添加し、混合物(これから油が生じる)を, 蒸発乾固させる。残留物を 90 ml の水 及び17,9 ml の苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) に取り, 2回 それぞれ 90 ml 酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。新たに23,6 g の粗生成物が得られ, 230 mlの アセトンに溶解されたこの生成物に100 ml のアセトンに溶解された2,74 ml の水 及び19,3 ml のクロロトリメチルシランを添加する。上澄みを生じた固体からデカンテーションさせ、 残留物を 230 mlのアセトンと共に 50 °C に加温する。 冷却後、新たにデカンテーションし、残留物を減圧 (50 ミリバール)で 50 °Cで 乾燥させる。28,8 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)-メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0056】
11,1 g の2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩を窒素下に110 mlの氷酢酸に溶解させ, 触媒として活性炭 (10 質量パーセント) 上に担持された2,0 gのパラジウムを添加し、 攪拌下に 2,0 バール の水素圧で水素吸収が終了するまで攪拌する。混合物を吸引濾取し, 濾液を蒸発させ, 残留物を75 mlのイソプロパノールと共に一晩攪拌し、得られた沈殿を吸引濾取し、ついで乾燥させる。6,18 g の2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩 が得られる。
【0057】
5,20 gの2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、 26 mlの 塩化チオニルを滴下し, 混合物を攪拌下に 90 分間加熱し (浴温度 65 °C) 、ついで水流ポンプ減圧で蒸発させる。冷却後、希苛性ソーダ溶液 (2 mol/l) を添加し, テトラヒドロフラン及び 酢酸エチルの同一容量混合物を用いて繰り返し抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (3,25 g) を25 ml の無水エタノール及び8 mlの酢酸エチルに溶解させ、連続して4,1 ml のクロロトリメチルシラン及び0,58 ml の水を添加する。沈殿した固体 (1,84 g) を吸引濾取し (例 79参照), 母液を希苛性ソーダ溶液 (2 mol/l)で塩基性とし, テトラヒドロフラン及び酢酸エチルの同一容量混合物を用いて繰り返し抽出し, 一緒にされた抽出物を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた残留物(1,45 g) を0,05 質量%アンモニア水溶液 (25 質量パーセント)が添加されたメタノールを用いてシリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。生成物分画(0,52 g)を、50 mlの 酢酸エチル に溶解させ、そして0,66 ml のクロロトリメチルシラン、ついで92 μl の水 を添加する。沈殿として0,57 g メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩が得られる。
【0058】
例 79:メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
例2に記載されているように、1,84 g のメチル-(2-ピリジン-3-イルシクロヘキシ-2-エニルメチル)アミンが得られ, これをそこに記載されているようにアセトン中で水 及びクロロトリメチルシランを用いてその対応する塩酸塩 に変える。
例 4:ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
750 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に54 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-35 〜-40 °C の温度で224 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。この温度でもう20分後に連続的に冷却しながら90 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された 86,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノンを30分以内に滴下し 再度60 分間、-30 °Cに軽く加温しながら攪拌する。ついで反応混合物を0 °Cに加温しながら 150 mlの水 を添加し, 相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (139 g)を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して142 ml のクロロトリメチルシラン及び20,2 ml の水 を添加し、12 時間氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2 時間90 °Cで減圧 (約50 ミリバール)で 乾燥させる。63,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0059】
7,8 gの ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、氷冷下に 40 mlの 96%硫酸を添加する。ガス発生の終了後混合物を45 分間室温で攪拌する。 ついでこの溶液を約 400 gの砕かれた氷上に注ぐ。ついで氷冷下に水酸化ナトリウムドロップの添加によってアルカリ性とし、混合物を3 回全体で600 mlの酢酸エステルで抽出する。一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、50°Cで 減圧で 回転させる(einrotiert)。その結果、4,2 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩が得られる。
【0060】
同様に下記の化合物を製造する:
例 24: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)- 塩酸塩。
例 29: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 33: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 37: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 43: ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 48:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 49:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 55:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 66: ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩。
例 69:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 71:[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 73:[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 75:5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3- 塩酸塩。
例 6:シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)アミン塩酸塩
6,90 gの ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩を70 mlのメタノールに溶解させ、ついで活性炭 (10 質量パーセント)上に担持された1,04 gの パラジウムの存在下に5 時間 2 バールの水素圧で水素添加する。ついで濾過し, 濾液を減圧で 蒸発させ, 残留物を2モル苛性ソーダ溶液、及び酢酸エチル及びテトラヒドロフランの同一容量の混合物を用いてその塩基に変え、これを酢酸エチル抽出する。乾燥及び蒸発後に、残留物 (4,47 g)をメタノール, 酢酸エチル 及び n-ヘキサンの 同一容量の混合物を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。主分画(3,72 g) を約 40 mlの アセトン/エタノール (V/V = 9:1)に溶解させ、半モル当量の水及びモル当量のクロロトリメチルシランを添加する。
【0061】
一晩攪拌後に、蒸発乾固させる。 蒸発させて, 残留物を72 mlの THF 及び18 mlの エタノールで30 分間超音波浴中で処理し、懸濁液を一晩攪拌し、 吸引濾取し、残留物を 乾燥させる。2,42 gの シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)アミン塩酸塩(融点219-222 °C)が得られる。
例 7:
トランス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル) 塩酸塩
750 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に54 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、30分以内に-35 〜 -40 °Cの温度で 224 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。この温度でもう20 分後に、 連続的に冷却しながら、90 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された86,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-シクロ-ヘキサノン30分以内に滴下し、再度60 分-30 °Cに軽く加温しながら攪拌する。ついで0 °Cに反応混合物を加温しながら 、150 ml の水 を添加し, 相を分離し, 水性相を2回酢酸エチルで抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (139 g)を700 mlの無水エタノールに溶解させ, 連続して 142 ml のクロロトリメチルシラン 及び20,2 ml の水 を添加し、12 時間氷浴中で攪拌する。沈殿した固体を吸引濾取し, 少量の無水エタノールで洗浄し、2 時間90 °Cで 減圧 (約50 ミリバール)で 乾燥させる。63,9 gの 2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩が得られる。
【0062】
7,8 gの ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール 塩酸塩に、 氷冷下に 40 mlの 96%硫酸を添加する。 ガス発生の終了後混合物を45 分間 室温で攪拌する。ついでこの溶液を約 400 gの砕いた氷上に注ぐ。ついで氷冷下に水酸化ナトリウムドロップの添加によってアルカリ性とし、混合物を3 回全体で600 mlの酢酸エステルを用いて抽出する。 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ、50°Cで 減圧で回転させる。その結果、4,2 gの目的化合物が得られる。
【0063】
3,0 gのジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩をエタノール(100 ml)に溶解させ、ついで炭上の担持されたパラジウム (10% Pd, 300 mg) を添加する。懸濁液を4 時間 圧力 4 バールで水素(0,82リットル)で水素添加する。ついで触媒を濾過によって分離し、溶剤 回転蒸発器で蒸留する。3,1 gの白色吸湿性固体が得られる。
【0064】
粗生成物を、苛性ソーダ溶液を用いるアルカリ性化及び引き続きの酢酸エチルを用いて抽出によって塩基に変える。ついで2回シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する(ジイソプロピルエーテル : メタノール: アンモニア = 300 : 150 : 1 及び アセトニトリル : エタノール : アンモニア = 200:100:1)。 得られた粗生成物 (70 mg) を酢酸エチルに溶解させ る(20 ml)。ついで氷冷下に トリメチルクロロシラン (0,08 ml; 0,63 mmol) 及び水 (0,01 ml; 0,55 mmol) を添加し、30 分間攪拌する。濾過の後、ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン塩酸塩 (0,09 g)が白色固体として得られる。
【0065】
下記化合物を例 7と同様に製造する:
例 26: シス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 27: トランス-ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 31: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 35: ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン塩酸塩。
例 60: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 62: [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル- 塩酸塩。
例 63: シス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩及びトランス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物。
例 70: トランス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩。
例 72: シス-[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩。
例 77: 5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール 塩酸塩。
例 10:ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)アミン塩酸塩
5,5 gの 2-[(ベンジルメチルアミノ)メチル]-1-ピリジン-3-イルシクロ-ヘキサノール 塩酸塩 及び27,5 mlの塩化チオニルを、1時間、浴温度 75 °Cで加熱する。 減圧で蒸発させた後、残留物を酢酸エチル及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) に取り, 有機相を分離させ, 乾燥させる。得られた粗生成物 (3,7 g) をジイソプロピルエーテル/酢酸エチル (V/V = 2:1)を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。1,23 gの ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イルシクロヘキシ-1-エニルメチル)アミンが得られ 、これを約 25 mlの アセトン に溶解させ、1,66 μl の水 及び1,18 ml のクロロトリメチルシランを用いてその対応する塩酸塩に変える。
【0066】
例 11:ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン塩酸塩
例 10に対して記載したように、また1,37 gの ベンジルメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミンが得られ, これを約 30 mlの アセトンに溶解させ、 1,86μl の水 及び1,30 ml のクロロトリメチルシラン を用いてその対応する塩酸塩に変える。
例 50:シス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロチオピラン -4-オール塩酸塩
5,00 gの テトラヒドロチオピラン-4-オンを15 mlの アセトニトリルに溶解させ、 4,03 gの N,N-ジメチル-メチレンアンモニウムクロライドを、ついで 40μl のアセチルクロライド を添加する。60 °Cの 浴温度で45 分 攪拌した後、60 時間 室温で攪拌し, 生じた沈殿を吸引濾取し、乾燥させる。 8,17 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロチオピラン-4-オン塩酸塩 (融点 155-157 °C )が得られる。これから ジクロロメタン及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント) を用いてその対応する塩基を遊離させる。
110 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に7,5 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、 15 分以内に-40 〜 -45 °Cの温度で 31 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l)を滴下する。- 50 °Cでもう60 分後に 連続的に冷却しながら45 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された10,8 gの 3-ジメチルアミノメチル-テトラヒドロチオピラン-4-オンを 15 分以内に 滴下し、一晩室温に加温しながら攪拌する。約15 °Cで25 ml の水 を添加し, 相を分離し, 水性相 を2回ジエチルエーテル抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。 得られた粗生成物 (15,0 gの) をメタノール, 酢酸エチル及び n-ヘキサンの同一容量の混合物を用いて シリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。主分画(7,83 gの) を約 80 mlのエタノールに溶解させ、2,2モル当量のクロロトリメチルシラン 及び水 を用いてシス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オールの塩酸塩 (融点 262-263 °C に変える。
例 51:トランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロチオピラン-4-オール 塩酸塩
例 50に対して記載したようにカラムクロマトグラフィーで副生成物として1,03 gの極性ジアステレオ異性体トランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イルテトラヒドロチオピラン-4-オール塩酸塩が得られ, これを同様にその対応する塩酸塩に変える。
例 52:シス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロピラン -4-オール塩酸塩
9,6 gの テトラヒドロピラン-4-オンを29 mlの アセトニトリルに溶解させ、9,69 gの N,N-ジメチル-メチルアンモニウムクロライド、ついで100 μl のアセチルクロライド を添加する。60 °C 浴温度 で45 分攪拌した後、60 時間 室温で攪拌し, 生じ沈殿を吸引濾取し、乾燥させる。16,4 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロピラン-4-オン塩酸塩 が得られる。これから ジクロロメタン及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント)を用いてその対応する塩基を遊離させる。
【0067】
125 mlの ジエチルエーテル (高純度)中に 8,4 mlの 3-ブロモピリジンを有する溶液に、 15 分以内に-40 〜 -45 °Cの温度で 35 mlの n-ブチルリチウム溶液 (ヘキサン中に2,5 mol/l) を滴下する。 - 50 °C でもう60 分後、連続的に冷却しながら 45 mlの ジエチルエーテル (高純度)に溶解された8,7 gの 3-ジメチルアミノメチルテトラヒドロピラン-4-オンを 15 分以内に滴下し、一晩室温に加温しながら攪拌する。約15 °Cで28 mlの水 を添加し, 相を分離し, 水性相 を2回ジエチルエーテル抽出し, 一緒にされた有機相を硫酸マグネシウムを介して乾燥させ, 濾過し、ついで蒸発させる。得られた粗生成物 (13,5 g)を、メタノール及びジクロロメタンの 同一容量混合物を用いてシリカゲル上で クロマトグラフィー分離する。少量(1,5 g)の極性 トランス-ジアステレオ異性体と共に、主分画(3,70 g)を約 40 mlの エタノールに溶解させ、2,2モル当量のクロロトリメチルシラン 及び水を用いてシス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イルテトラヒドロピラン -4-オール塩酸塩 (融点 276-277 °C)の塩酸塩に変える。
例 53:ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)アミン塩酸塩
シス- 及びトランス-3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロピラン -4-オ−ル塩酸塩 の混合物4,95 g及び 6,6 mlの塩化チオニルを、
2 時間 浴温度65 °Cで、ついで一晩 室温で攪拌する。 減圧で蒸発させた後、 残留物を酢酸エチル及び苛性ソーダ溶液 (32 質量パーセント)に取り、 有機相を分離させ, 乾燥させる。 得られた粗生成物 (2,2 g)をメタノール及びジクロロメタンの同一容量混合物を用いてシリカゲル上でクロマトグラフィー分離する。0,82 gの 目的生成物と共に、1.26 gの混合分画が得られ, これを再度同様な条件下でクロマトグラフィー分離する。
【0068】
その結果、全体で0,96 gの目的生成物が得られ, これを約 10 ml のエタノールに溶解させ、 0,18 ml の水及び1,23 ml のクロロトリメチルシランを用いてジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)アミン の対応する塩酸塩(融点 244-248 °C)に変える。
【0069】
薬理試験
a)5-HT- 及び NA-再取り込み阻害の試験
この試験管内試験を実施するために、シナプトゾームをラット脳領域から新たに単離する。それぞれいわゆる“P2 ”-フラクションを使用する。これは正確にGray, E.G. 及び Whittaker, V.P. (1962, J. Anat. 76, 79-88)にしたがって調製する。NA- 再取り込みに関しては、この小胞性粒子を雄性ラット脳の視床下部から、そして5-HT- 再取り込みに関しては、脊髄+橋-領域(Medulla + Pons-Region)から単離する。
【0070】
次の特有値をそのNA- 及び 5HT-取り込み阻害について検出した:
NA-再取り込み: Km = 0,32 ± 0,11 μM
5-HT-再取り込み: Km = 0,084 ± 0,011μM
(それぞれ N = 4, すなわち平均値 ± SEM (これは三重-パラレル試験で実施された 4 つの独立した試験法から得られる))。
【0071】
詳細な方法の説明は、文献:Frink, M.Ch., Hennies, H.-H., Englberger, W. 等 (1996, Arzneim.-Forsch./Drug Res. 46 (III), 11, 1029-1036) にある(その開始をマイクロタイタープレート(250 μl /ウエル) 上で室温で行うこともできる。)。
評価:
一定の供試化合物濃度(たとえば調製物中に1 x 10-6M 又は 1 x 10-5 M)での% 阻害と共に, 薬用量依存性を調べる。 この場合、 IC50-値が得られ、これは“Cheng-Prusoff 方程式” (Cheng, Y.C. und Prusoff, W.H., 1973, Biochem. Pharmacol. 22, 3099-3108)にしたがって 阻害定数(Ki) で換算することができる。 このIC50 値はコンピュータ-プログラム“Figure P” (Version 6.0, Biosoft, ケンブリッジ, 英国)を用いて得られる。Km-値は Lineweaver, H. 及びBurk, D. (1934, J. Am. Chem. Soc. 56, 658-666)にしたがって算出される。 KD-値を示すために、コンピュータ-プログラム“ Ligand”(Version 4, Biosoft, 英国) を利用する。
【0072】
本発明の化合物に関して、セロトニン- 又は ノルアドレナリン再取り込みの明らかな阻害が測定される。ヴェンラファキシン(Venlafaxin) 及びデュロキセチンと比較される5-HT- 及びNA-再取り込み阻害の選択された試験の結果を、下記表に示す。
【0073】
表 1
【表1】


【0074】
b)マウスのホルマリン-テストで痛覚麻痺作用試験
ホルマリン-テスト(Dubuisson, D. and Dennis, S.G., 1977, Pain, 4, 161 - 174)は、急性痛及び慢性痛に対するモデルである。ここに提示する試験で慢性疼痛要素を評価する。
【0075】
後肢の背部位に1回ホルマリン注射することによって、自由に動き回る実験動物において二相性侵害反応(biphasische nociceptive Reaktion)を誘発させる。この反応は3つの相互に異なる挙動基準の観察によって把握される。
ホルマリン を、20 μl の容量及び1 % の濃度で各動物の右後肢の背部位に皮下注射する。正常な挙動(スコア 0) と異なる特別な挙動変化, たとえば少し持ち上げる (スコア 1) 及び肢を振るわせる (スコア 2), 並びにかむ-及び舐める反応 (スコア 3) を、ホルマリン投与後60分まで3分間隔で 連続的に観察し、記録する。 挙動変化を別個に評価し(スコア 0-3) 、そして痛み率(pain-rate)(PR)を次の式を用いて算出する:
PR = [(T0 x 0) + (T1 x 1) + (T2 x 2) + (T3 x 3) / 180
この際、T0, T1, T2, T3はそれぞれ時間(秒)に相当し、動物は挙動ぐせ0, 1, 2 又は 3を示す。グループサイズは10匹の動物である(n=10)。
PR-算定に基づいて、供試化合物の作用をコントロールに対する変化として百分率で決定する。ED50-測定は回帰分析を用いて行われる。
例1による化合物 に関して、侵害受容挙動の薬用量依存性阻害を観察する。結果を表2 に示す。
【0076】
表 2
マウスのホルマリン-テスト
【表2】

【0077】
c)マウスの強制水泳試験 (Porsolt-Test) での抗うつ作用試験
式 I で表わされる本発明の化合物の抗うつ作用の測定試験をマウスの強制水泳試験 (Porsolt-Test)で行う(Porsolt, R. 等, Arch. Int. Pharmacodyn. Vol. 229, S. 327-336, (1977))。雄性マウス(体重20-25 g)を別々に 6 分間 平坦な水槽に入れ, これからマウスは逃げ出すことができず、それゆえに強制的に泳ねばならない。2〜3時間後、動物は泳ごうとしなくなり、そして不動状態に移行する。動物の収容後2 - 6 分間隔で、不動状態の持続時間を測定する。物質- 及び賦形剤グループはそれぞれ10 匹の動物を包含する。不動状態の持続時間の変化を、賦形剤コントロールに対して示す。賦形剤コントロールに対する差異をStudent’s T-Testを用いて有意差を調べる。抗うつ薬 は不動状態の短縮を誘発する。
【0078】
例 1 による化合物に関して、不動状態の著しい短縮及び同時に抗うつ作用を強制水泳試験で調べる。結果を表3に示す。
【0079】
表 3
マウスの強制水泳試験
【表3】

【0080】
d)マウスの 隔離誘発されたPup 発声テストでの抗不安作用試験
抗不安作用を調べるために、マウスの 隔離誘発されたPup 発声テストを使用する (Fish, E.W., Sekinda, M., Ferrari, P. F., Dirks, A., Miczek, K. A., Psychopharmacology, Vol. 149, S. 277-285, (2000))。 テストに、7 〜 13匹のマウスの同腹子を使用する。 生後 7 日目で、動物を母親から離し、内部温度約 34°C の定温放置かごに入れる。超音波域での発声の測定のために、動物を別々に、防音されたテスト小部屋の温度調節された平板 (23cm x 23 cm, 仕切り(Raster)によって2cm x 2cmの区間で分ける, 19±1°C)上に 30秒間で置く。超音波-発声を高周波-コンデンンサーマイクロフォンを用いて取り, フィルターにかけ、増幅してデジタル化し、市販のソウトウエアの使用下で記録し、分析する。テストのために、 前もっての値(Vor-werten )30 秒以内に少なくとも6 回の発声及び体重3,5 〜5,5 gを有する動物のみを使用する。 皮下 (s. c.)に 物質- 又は 賦形剤注射後、動物を10分間インキュベーションカゴに戻し、ついで新たに別々にテスト小部屋の温度調節された床板上に 4分間置く。発声数に加えて,プレートの仕切りを横切ること並びにマウスの体のねじれを、運動活性又は協調性への物質の影響を調べるために測定する。 発声率, 仕切りを横切ること及び体のねじれの変化を賦形剤コントロールに対して示す。抗不安薬に対して、 発声率の減少で表す。
【0081】
例 1による化合物に関して、発声率に顕著な現象を測定する。この化合物の投与後、仕切りを横切ること及び体のねじれの顕著な変化は観察されなかった。それ故、選択的抗不安作用は隔離誘発されたPup 発声テストで運動及び協調に何ら影響を与えることなく検出される。例 1 による化合物に対する結果並びにヴェンラファキシン 及びシタロプラムに対する結果を、3つの下記表に示す。
【0082】
表 4
【表4】

【0083】
表5
【表5】

【0084】
表 6
【表6】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
そのラセミ化合物; エナンチオマー, ジアステレオマー, 特にエナンチオマー 又はジアステレオマーの混合物、あるいは1個の単独のエナンチオマー 又はジアステレオマー、並びにその遊離塩基又は生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩, 特に塩酸塩の形にもある,
一般式 I
【化1】

{式中、
W は CH2, O, S, SO又はSO2であり、そしてn は 0 - 3であり、
R1及び R2 は相互に無関係にH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない),又は環中のC-原子がS, O又はNR3
[式中、
R3 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又はC2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), アリール(1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか ;
あるいは
R1 及び R2 は一緒になってC3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR4
[式中、
R4はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環を形成し,
YはH; OH, Clから選ばれ、そしてX 及びZ は同時にHであるか、
又は
X 及び Y は一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y 及び Z は一緒になって結合を形成し、そして X はHであり,
そして
G はピリジン-3-イル又は ピリジン-4-イルから選ばれ、そして置換されていないか又は 1回以上置換されており, この際少なくとも1個の水素原子は F, Cl, Br, I, CN, CF3, NO2, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR5
[ 式中、
R5はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
OR6, OC(O)R6, OC(S)R6, C(O)R6, C(O)OR6, C(S)R6, C(S)OR6, SR6, S(O)R6 又は S(O2)R6
[式中、
R6はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR7
〔式中、
R7 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3- C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール又は ヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。];
NR8R9C(O)NR8R9 又はS(O2)NR8R9
[式中、
R8及び R9 は相互に無関係にH, C1-C18-アルキル, C2-C18-アルケニル又は C3-C18-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、
R10はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール又は ヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか、
又は
R8及びR9 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール, アリール又はヘテロアリール(それぞれ1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成する。]
によって置換されている。}
で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類。
【請求項2】
Wが CH2 であり、そしてn は0 - 3 である、請求項1記載の一般式Iで表わされる化合物。
【請求項3】
W が O, S, SO又はSO2 であり、そしてn は 0 - 3である、請求項1記載の一般式Iで表わされる化合物。
【請求項4】
W が O 又はS であり、そしてn は 0 - 3である、請求項3記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項5】
R1 及び R2 が相互に無関係にH, C1-C10-アルキル, アルキルアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか,
又は
R1 及び R2 が一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, 1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成し、
基Gが置換されていないか 又は Cl, Br 又は OR6(式中、R6 はH 又は C1-C10-アルキルである。) によって置換されている、請求項1 〜 4のいずれか1つに記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項6】
化合物が、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン 及び対応する二塩酸塩 (1)
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (2)
2-メチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (3)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン及びその対応する塩酸塩 (4)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩;ジアステレオ異性体 1 (5)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (6)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (7)
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する二塩酸塩 (8)
2-[(ベンジル-メチル-アミノ)-メチル]-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (9)
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (10)
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (11)
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (12)
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (13)
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (14)
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン及びその対応する塩酸塩 (15)
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (16)
ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (17)
ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (18)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロヘキサノール 及びその対応する塩酸塩 (19)
[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン 及び [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミンからなる混合物 及びその対応する塩酸塩 (20)
1-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-メチルアミノメチル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (21)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-4-イル-シクロペンタノール塩酸塩 (22)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (23)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (24)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (25)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (26)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (27)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (28)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (29)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロペンタノール及びその対応する塩酸塩 (30)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (31)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (32)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (33)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (34)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (35)
(2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (36)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (37)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (38)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (39)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩からなる混合物 (40)
2-ジプロピルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (41)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (42)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (43)
2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (44)
モルホリン-4-イルメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (45)
2-{[メチル-(2-ピリジン-2-イル-エチル)-アミノ]-メチル}-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (46)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (47)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (48)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (49)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (54)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (55)
2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプタノール及びその対応する塩酸塩 (56)
5-(2-ジメチルアミノメチル-1-ヒドロキシ-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール及びその対応する二塩酸塩 (57)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (58)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩及び5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物 (59)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (60)
2-ジメチルアミノメチル-1-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクタノール及びその対応する塩酸塩 (61)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (62)
2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 1) 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 2)及びその対応する塩酸塩からなる混合物 (63)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (64)
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (65)
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (66)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (67)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (68)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (69)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (70)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (71)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体2 (72)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (73)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (74)
5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (75)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (76)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (77)
1-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (78)
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (79)
2-ジメチルアミノメチル-1-ピリジン-3-イル-シクロヘキサノール及びその対応する塩酸塩 (80)
から選ばれる、請求項1, 2 又は5のいずれか1つに記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項7】
化合物が、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (50)
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (51)
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-ピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩 (52)
ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (53)
から選ばれる、請求項1, 3, 4 及び5のいずれか1つに記載の一般式 Iで表わされる化合物。
【請求項8】
一般式 IIで表わされるシクロアルカノンを式 IIIで表わされるインモニウム塩 又はパラホルムアルデヒド 及び式 IV で表わされるアミンと反応させ, この場合式III及びIV中、R10 は R1 と同様な意味を有し、そしてR11 はR2 と同様な意味を有し, 得られたマンニッヒ-塩基を 式 Vで表わされる金属有機化合物 (式中、 Z はLi であり、そしてV は G に相当する意味を有する。)と溶剤中で -70°C 〜60°Cで反応させ, この場合式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。)を 式VIで表わされるハロゲン化合物(式中、 A はCl, Br 又は I を意味し、そしてV は G に相当する意味を有する。)を好ましくはn-ブチルリチウム/ヘキサン-溶液と ハロゲン-リチウム置換によって反応させて製造し, それによって一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られ, これを塩化チオニルと反応させ 、ついで塩基性で後処理して、一般式VIII, IXa 及び IXbで表わされる化合物(式中、R10 は R1 と同様な意味を有し, R11 は R2 と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)からなる混合物とし、これらの化合物を分離し, ついで一般式 IXa 及びIXb で表わされる化合物の水素添加を、触媒活性された水素(この際担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)を用いて溶剤中で0,1 〜 10 バールの圧力で及び 20°C から 80°Cの温度で行い、式 Xで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 は R2 と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)とすることを特徴とする、一般式 I で表わされる化合物並びにその薬学的に許容し得る塩の製造方法。
【請求項9】
少なくとも1個の、式 I 中に含まれるOH-基をOSi(Ph)2tert.but.-基, 少なくとも1個の SH-基をS-p-メトキシベンジル基によって置換するか及び(又は)少なくとも1個の NH2-基をNO2-基によって置換し、ついで全反応工程の終了後、OSi(Ph)2tert.but.-基をテトラブチルアンモニウムフルオライドを用いてテトラヒドロフラン中で離脱させるか及び(又は)少なくとも1個の p-メトキシベンジル基 を金属アミン、好ましくはナトリウムアミンを用いて離脱させるか及び(又は)少なくとも1個の NO2-基をNH2に還元する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
BuLi-反応の後、少なくとも1個の C(O)OCH3- 及び(又は)C(S)OCH3-基を有する目的生成物を、KOH-溶液 又はNaOH-溶液を用いて メタノール中で40°C - 60°Cで けん化する、 請求項8 又は9記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種の一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を含む医薬。
【請求項12】
一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を、うつ病, 不安障害及び(又は)痛みの治療用医薬の製造に使用する方法。
【請求項13】
少なくとも1種の 一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩及び少なくとも1種の医薬用助剤を含む医薬調合物。
【請求項14】
一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を含む医薬の治療上有効な量を投与することを特徴とする、哺乳類 及び(又は) ヒトの苦痛状態 及び(又は) うつ病 及び(又は)不安障害を治療する方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
そのラセミ化合物; エナンチオマー, ジアステレオマー, 特にエナンチオマー 又はジアステレオマーの混合物、あるいは1個の単独のエナンチオマー 又はジアステレオマー、並びにその遊離塩基又は生理学的に許容し得る酸と共に形成される塩, 特に塩酸塩の形にもある, 一般式 I
【化1】

{式中、
W はCH2 であり, この際 Y は H 又は Clから選ばれ、そして同時に X及び ZはH であるか 、
又は
X 及びYは一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y及びZは一緒になって結合を形成し、そしてXはHであるか ,
あるいは
W はO, S, SO 又は SO2 であり、この際Y はH, OH, Cl から選ばれ、そして X及び ZはH であるか、
又は
X 及びYは一緒になって結合を形成し、そして ZはHであるか、
又は
Y及びZは一緒になって結合を形成し、そしてXはHであるか ,
そしてnは0 - 3 であり,
R1及び R2 は相互に無関係に H, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない),又は環中のC-原子がS, O又はNR3
[式中、R3 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又はC2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), アリール(F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか ;
あるいは
R1 及び R2 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR4
[式中、R4 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環を形成し,
そして
G は ピリジン-3-イル 又は ピリジン-4-イル から選ばれ、そして置換されていないか 又は 1回以上置換されており, この際少なくとも1個の水素原子は F, Cl, Br, I, CN, CF3, NO2, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR5
[ 式中、R5 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。]
によって置換された適当なヘテロ環;
OR6, OC(O)R6, OC(S)R6, C(O)R6, C(O)OR6, C(S)R6, C(S)OR6, SR6, S(O)R6 又は S(O2)R6
[式中、R6 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C2-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR7
〔式中、 R7 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル又は C3- C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール 又は ヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。];
NR8R9C(O)NR8R9 又は S(O2)NR8R9
[式中、 R8 及び R9 は相互に無関係に
H, C1-C18-アルキル, C2-C18-アルケニル 又は C3-C18-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない), 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アリール又は ヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか、
又は
R8 及びR9 は一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成するか, 又は環中のC-原子がS, O又はNR10
〔式中、R10 はH, C1-C10-アルキル, C2-C10-アルケニル 又は C3-C10-アルキニル(それぞれ分枝状又は非分枝状, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれる。〕
によって置換された適当なヘテロ環;
アルキルアリール, アリール又はヘテロアリール(それぞれF, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成する。]
によって置換されている。}
で表わされる飽和及び不飽和ヘテロアリールシクロアルキルメチル-アミン類。
【請求項2】
Wが CH2 であり、 そしてn は 0 - 3 である、請求項1記載の一般式Iで表わされる化合物。
【請求項3】
W が O, S, SO又はSO2 であり、そしてn は 0 - 3である、請求項1記載の一般式Iで表わされる化合物。
【請求項4】
W が O 又は S であり、そしてn は 0 - 3である、請求項3記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項5】
R1 及び R2 が相互に無関係にH, C1-C10-アルキル, アルキルアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない); アルキルヘテロアリール(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によって1回以上置換されているか又は置換されていない)から選ばれるか,又は
R1 及び R2 が一緒になって C3-C7-シクロアルキル(飽和又は不飽和, F, Cl, Br, I, NH2, SH 又は OH, OCH3 によってによって1回以上置換されているか又は置換されていない)を形成し、そして
基Gが置換されていないか 又は Cl, Br 又は OR6(式中、 R6 はH 又は C1-C10-アルキルである。) によって置換されている、請求項1 〜 4のいずれか1つに記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項6】
化合物が、
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する二塩酸塩 (1)
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (2)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)アミン及びその対応する塩酸塩 (4)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (6)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (7)
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (10)
ベンジル-メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (11)
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (13)
(2-クロロ-2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (14)
[2-クロロ-2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチルアミン及びその対応する塩酸塩 (15)
[2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-メチル-アミン 及び [2-(4-ブロモ-6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-メチル-アミンからなる混合物 及びその対応する塩酸塩 (20)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (23)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (24)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (25)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (26)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘプチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (27)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (28)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (29)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロペンチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (31)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (32)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (33)
ジメチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロオクチルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (35)
(2-クロロ-2-ピリジン-4-イル-シクロヘプチルメチル)-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (36)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (37)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘプト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (38)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (39)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン塩酸塩 及びジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン塩酸塩からなる混合物 (40)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロオクト-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (42)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (43)
ジメチル-(2-ピリジン-4-イル-シクロペント-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (47)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (48)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (49)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (54)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (55)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩からなる混合物 (58)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩 及び5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール; 塩酸塩からなる混合物 (59)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘプチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (60)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (62)
2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 1) 及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシルメチル]-ジメチル-アミン (ジアステレオ異性体 2)及びその対応する塩酸塩からなる混合物 (63)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘキシ-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (64)
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-1-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (65)
ジプロピル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (66)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン塩酸塩 及び [2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (67)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (68)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロヘキシ-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (69)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (70)
[2-(6-クロロ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (71)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクチルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (72)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-2-エニルメチル]-ジメチル-アミン 及びその対応する塩酸塩 (73)
[2-(5-メトキシ-ピリジン-3-イル)-シクロオクト-1-エニルメチル]-ジメチル-アミン及びその対応する塩酸塩 (74)
5-(7-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (75)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプト-1-エニル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (76)
5-(2-ジメチルアミノメチル-シクロヘプチル)-ピリジン-3-オール及びその対応する塩酸塩 (77)
メチル-(2-ピリジン-3-イル-シクロヘキシ-2-エニルメチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (79)
から選ばれる、請求項1, 2 又は5のいずれか1つに記載の一般式 I で表わされる化合物。
【請求項7】
化合物が、
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 1 (50)
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-チオピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩; ジアステレオ異性体 2 (51)
3-ジメチルアミノメチル-4-ピリジン-3-イル-テトラヒドロ-ピラン-4-オール及びその対応する塩酸塩 (52)
ジメチル-(4-ピリジン-3-イル-5,6-ジヒドロ-2H-ピラン-3-イル-メチル)-アミン及びその対応する塩酸塩 (53)
から選ばれる、請求項1, 3, 4 及び5のいずれか1つに記載の一般式 Iで表わされる化合物。
【請求項8】
一般式 IIで表わされるシクロアルカノンを 式 III で表わされるインモニウム塩 又はパラホルムアルデヒド 及び 式 IV で表わされるアミンと反応させ, この場合 式III及びIV中、R10 は R1 と同様な意味を有し、そして R11 はR2 と同様な意味を有し, 得られたマンニッヒ-塩基を 式 Vで表わされる金属有機化合物 (式中、 Z はLi であり、そしてV は G に相当する意味を有する。)と溶剤中で -70°C 〜60°Cで反応させ, この場合式 Vで表わされるリチウム有機化合物(式中、Z はLi であり、そして V は G に相当する意味を有する。)を 式 VIで表わされるハロゲン化合物(式中、 A はCl, Br 又は I を意味し、そしてV は G に相当する意味を有する。)を好ましくはn-ブチルリチウム/ヘキサン-溶液と ハロゲン-リチウム置換によって反応させて製造し, それによって一般式 VIIで表わされる生成物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 はR2 と同様な意味を有し、そして V は G に相当する意味を有する。)が得られ, これを塩化チオニルと反応させ 、ついで塩基性で後処理して、一般式VIII, IXa 及び IXbで表わされる化合物(式中、R10 は R1 と同様な意味を有し, R11 は R2 と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)からなる混合物とし、これらの化合物を分離し, ついで一般式 IXa 及び IXb で表わされる化合物の水素添加を、触媒活性された水素(この際担持された白金又はパラジウムを触媒として使用する)を用いて 溶剤中で0,1 〜 10 バールの圧力で及び 20°C から 80°Cの温度で行い、式 Xで表わされる化合物(式中、R10 はR1 と同様な意味を有し, R11 は R2 と同様な意味を有し、 そして V は G に相当する意味を有する。)とすることを特徴とする、一般式 I で表わされる化合物並びにその薬学的に許容し得る塩の製造方法。
【請求項9】
少なくとも1個の、式 I 中に含まれるOH-基を OSi(Ph)2tert.but.-基, 少なくとも1個の SH-基をS-p-メトキシベンジル基によって置換するか及び(又は) 少なくとも1個の NH2-基をNO2-基によって置換し、ついで全反応工程の終了後、OSi(Ph)2tert.but.-基をテトラブチルアンモニウムフルオライドを用いてテトラヒドロフラン中で離脱させるか及び(又は)少なくとも1個の p-メトキシベンジル基を金属アミン、好ましくはナトリウムアミンを用いて離脱させるか及び(又は) 少なくとも1個の NO2-基をNH2 に還元する、請求項8記載の方法。
【請求項10】
BuLi-反応の後、 少なくとも1個の C(O)OCH3- 及び(又は)C(S)OCH3-基を有する目的生成物を、KOH-溶液 又はNaOH-溶液を用いて メタノール中で40°C - 60°Cで けん化する、 請求項8 又は9記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種の一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を含む医薬。
【請求項12】
一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を、うつ病, 不安障害及び(又は)痛みの治療用医薬の製造に使用する方法。
【請求項13】
少なくとも1種の 一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩及び少なくとも1種の医薬用助剤を含む医薬調合物。
【請求項14】
一般式 I で表わされる化合物又はその薬学的に許容し得る塩を含む医薬の治療上有効な量を投与することを特徴とする、哺乳類 及び(又は) ヒトの苦痛状態 及び(又は) うつ病 及び(又は)不安障害を治療する方法。

【公表番号】特表2006−523182(P2006−523182A)
【公表日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−566009(P2004−566009)
【出願日】平成15年12月19日(2003.12.19)
【国際出願番号】PCT/EP2003/014653
【国際公開番号】WO2004/063161
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(390035404)グリュネンタール・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (127)
【Fターム(参考)】