説明

振動モータおよび振動モータ取り付け構造

【課題】角型のモータを使い振動錘をモータケースの内側に配置した構造において、より確実に効率よく振動を外部に伝える。
【解決手段】回転軸11の振動錘5が固定された側の端部を軸受により、モータケース2の端部に設けられた凸部3の内側で保持する。振動モータ1を取り付ける側の基板等に凸部3が嵌る嵌め込み部を用意し、そこに凸部3を嵌め込むことで、振動モータ1の基板等への取り付けが行われる。凸部3は内側で回転軸11を保持し、その部分は振動錘5に近い部分であるので、凸部を介して振動が効率よく外部に伝わる構造が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動モータおよび振動モータ取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話等の携帯機器に使用される振動モータが知られている。特許文献1には、振動錘をモータケース内に納めた振動モータが開示されている。特許文献2には、外部に振動錘を配置し、金属製のホルダーで円筒型のモータを基板に固定した振動モータが開示されている。振動モータの多くは、モータの外側から突出したシャフトに振動用錘を装着して、このモータの回転による振動を取り付けられる基板や筐体等を通して、外部に伝えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-52147号公報
【特許文献2】特開2008-283758号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータの外側に振動錘を配置する構造では、振動錘を正常に回転させるために、基板や筐体と錘が接触しないようにするために、クリアランスを設ける必要がある。また、振動は、モータと接触する基板面より取り出すしかない。
【0005】
特許文献1では、振動錘をモータケースに納めた構造としている。モータケースの内側に振動錘を納めた構造にすると、振動錘による制約がなくなり取り付け等のハンドリングが非常にやりやすくなるが、錘を外側に配置したものに比べ、錘をモータケースの円周方向のサイズより大きく出来ないため、錘を大きく出来ない。また、錘を大きく(重く)しようとすると軸方向に長くするしかなくモータの軸長が長くなる。また、このような制約がある中で、特許文献1に記載されている振動モータは、円筒型のモータケースの構造とされているので、外部に振動を伝える部分が少なく、効率よく発生した振動を外部に伝える構造ではない。
【0006】
また、特許文献1に記載の振動モータは、その図4に記載されているように、振動の発生源となる振動錘が配置されている側の端部はバネ電極を介して外部と接触し、また振動もクッション9を介して外部に伝わる構造とされている。この構造では、振動錘の回転によって生じた振動が効率よく外部に伝わらず損失が多く、振動モータとしてのエネルギー効率は低くなる。携帯電話等の携帯型の機器は、低消費電力化の要求が厳しいので、振動モータのエネルギー効率が低いことは好ましくない。
【0007】
このような背景において、本発明は、角型のモータを使い振動錘をモータケースの内側に配置した構造において、より確実に効率よく振動を外部に伝えることができる振動モータを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、角型のモータケースと、前記モータケースの内部に配置されたロータと、前記ロータの回転中心に位置する回転軸と、前記モータケース内に配置され、前記回転軸に取り付けられた振動錘と、前記モータケースの軸方向の端部に設けられた給電端子部と、前記モータケースの前記給電端子部が設けられた側と軸方向反対側の端部に設けられた軸方向に突出する凸部とを備え、前記ロータの前記凸部の側において、前記振動錘が前記回転軸に取り付けられ、前記凸部の内側で前記回転軸が回転自在な状態で保持されていることを特徴とする振動モータである。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、回転軸の振動錘が配置された側がモータケースの凸部の内側で保持されるので、凸部から効果的に振動を外部に伝えることができる。また、モータケースが角型であるので、モータケースの平坦面を介して振動を外部に伝えることができ、振動を効率よく利用することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記モータケースは4面の平坦な側面を有し、前記平坦な側面のそれぞれには、前記振動錘の一部が納まる開口部が設けられていることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、開口部を振動錘の逃げ部として機能させることで、開口部がない場合に比較して、振動錘の外形をより大きくすることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記開口部は薄型フィルムによって塞がれていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記振動錘は、軸方向に突出して延長する延長部を備え、前記延長部は、前記ロータに巻かれたコイルを避けた構造とされていることを特徴とする。請求項4に記載の発明によれば、軸方向に延長した部分で振動錘の重量が確保され、より大きな振動を生じさせることができる。また、ロータに巻かれたコイルを避けた構造とすることで、軸方向の寸法を抑えつつ振動錘の偏心した重量部分を確保することができる。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動モータが取り付けられる取り付け構造であって、前記角型のモータケースが面で接触する平坦面と、前記凸部が嵌る凹部と、前記端子部と接触する端子受け部とを備えることを特徴とする振動モータ取り付け構造である。請求項5に記載の発明によれば、振動が取り出しやすいモータケースの凸部が凹部に嵌ることで振動モータの取り付けが行われるので、振動モータからの振動が効率よく取り付けた相手部材に伝わる。また、モータケースが平坦面に面で接触するので、広い接触面積を確保でき、この部分を介しての効果的な振動の伝達が行われる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載の発明によれば、角型のモータを使い振動錘をモータケースの内側に配置した構造において、より確実に効率よく振動を外部に伝えることができる振動モータが提供される。
【0015】
請求項2に記載の発明によれば、開口部を設けない場合に比較して、振動錘の径方向の寸法を大きくすることができる。
【0016】
請求項3に記載の発明によれば、開口部からモータケース内への塵や異物の進入が防止される。
【0017】
請求項4に記載の発明によれば、軸方向の寸法を抑えつつ振動モータの重量を大きくすることができる。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、振動モータの振動を外部に効率よく伝えることができる振動モータ取り付け構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施形態の振動モータの斜視図である。
【図2】実施形態の振動モータの断面図である。
【図3】実施形態の振動モータの断面図である。
【図4】実施形態の振動錘の軸方向から見た正面図と軸方向で切断した断面図である。
【図5】機器への振動モータの取り付け構造を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
1. 第1の実施形態
(外観構造)
図1には、発明を利用した振動モータ1が示されている。図1(A)には、開口部を薄型フィルムで覆っていない状態が示され、図1(B)には、開口部を薄型フィルムで覆った状態が示されている。図1に示す振動モータ1は、角型のモータケース2を備えている。モータケース2は、鉄製で軸方向から見て断面形状が角が丸い略四角形状の筒型を有している。
【0021】
モータケース2の軸方向の端面には、軸方向に突出する凸部3が設けられている。凸部3は、後述するようにモータケース2の内側に開放する空間を有し、そこで振動モータ1の回転軸を回転自在な状態で保持している。図1(A)に示すように、モータケース1の側面に当たる4面ある平坦面には、開口部4a、4b、4c、4dが設けられている。ここで、開口部4aと4cが対向する位置関係にあり、開口部4bと4dが対向する位置関係にある。開口部4a、4b、4c、4dは、振動錘5とモータケース1とが干渉しないように、振動錘5の一部(外側の周囲の部分)を収容する位置関係で設けられている。振動錘5が回転すると、その外周の部分が開口部4a、4b、4c、4dの部分に逃げ、振動錘5とモータケース2との干渉(接触)が生じないようにされている。振動錘5は、軸方向から見ると、片側に重量分布が偏った偏心構造を有し、軸回りの重量分布が偏った状態で回転することで振動を発生する。
【0022】
モータケース2には、切り欠き部が設けられ、この切り欠き部を利用して樹脂性のハウジング6が嵌め込まれている。ハウジング6は、軸方向で考えて凸部3と反対の側の端部に嵌め込まれている。後述するようにハウジング6は、凸部3と反対側において回転軸を回転自在な状態で保持し、またロータに駆動電流を供給するブラシ給電部を備えている。また、ハウジング6から+と−の給電用の給電端子が軸方向に突出している。図1には、この2つの給電端子の一つが、給電端子7aとして示されている。
【0023】
使用状態において、図1(A)に示す開口部4a、4b、4c、4dは、薄型フィルムによって外側から覆われ塞がれている。図1(B)には、開口部4aが薄型フィルム8aによって塞がれ、開口部4bが薄型フィルム8bによって塞がれた状態が示されている。図1(B)では明らかでないが、開口部4c、4dも同様に薄型フィルムで塞がれた状態で使用される。薄型フィルムは、厚さが1mm以下の樹脂フィルムによって構成されている。この薄型フィルムは、開口部よりも少し大きな寸法に裁断されており、モータケース2の外側から開口部の縁の部分に接着剤によって貼り付けられている。
【0024】
(内部構造)
図2には、振動モータ1を軸方向に沿って切断した断面構造が示されている。図2に示すように、振動モータ1は、回転軸11を備えている。モータケース2の凸部3は、内側から見ると凹部となっており、そこに回転軸11の一端側が、軸受12によってモータケース2に対して回転自在な状態で保持されている。回転軸11の他端側は、軸受13によって回転自在な状態で保持されている。
【0025】
軸受13は、板金を凹型に成形した軸保持部14によって保持され、軸保持部14は、ハウジング6に取り付けられている。上述したようにハウジング6は、モータケース2に嵌め込まれている。また、ハウジング6は、ブラシ給電部15を保持している。ブラシ給電部15へは、給電端子7a、7bを介して駆動電流が外部から供給される。
【0026】
回転軸11には、ブラシ給電部15から駆動電流を受ける電極16が設けられた回転部材17が固定されている。また、回転軸11には、ロータ18が固定されている。ロータ18は、図から明らかでないが複数の極歯を備え、各極歯にはコイル(ロータコイル)19が巻かれている。このコイル19には、図示省略した配線により電極16から駆動電流が供給される。これらロータ18に係る構造は、通常のDCブラシ付きモータと同じである。
【0027】
図2に示すように、ロータ18の凸部3の側において、回転軸11に振動錘5が取り付けられている。振動錘5は、回転軸11に対して、重量分布が偏った構造とされ、回転時に振動を発生し易い構造とされている。図2に示す状態において、振動錘5の外周は、開口部4aに収容され、開口部4aが設けられていることで、振動錘5とモータケース2の干渉(接触)が回避されている。振動錘5が回転すると、振動錘5の外周部分は、モータケース2に設けられた開口部4a、4b、4c、4dの部分を通過する。
【0028】
以上の構造によれば、回転軸11は、振動錘5が取り付けられた部分からロータ18と反対側の方向に突出した部分が軸受12により回転自在な状態で保持されている。そして軸受12は、モータケース2の凸部3の内側の凹部(凸部3はモータケース2の内部から見ると、凹型に窪んだ空間を構成している)に取り付けられ、凸部3の内側に回転軸11が回転自在な状態で保持された構造とされている。
【0029】
(振動モータの取り付け構造)
図5には、実施形態の振動モータを取り付ける構造が示されている。図5(A)には、振動モータ1を取り付けるための基板51が示されている。基板51は、振動モータが取り付けられる機器(例えば、携帯電話)の筐体や構成部材の一部等であってもよい。基板51の表面のモータケース2と接触する部分には、半田付けが可能な金属被膜が設けられている。また、基板51には、基板面から突出する固定部52が取り付けられている。固定部52は、開口構造(または凹型構造)とされた嵌め込み部53を備えている。この嵌め込み部53は、モータケース2の凸部3が嵌る形状とされている。この固定部52も半田付けが可能な材質で構成されている。
【0030】
また、基板51には、端子受け部54、55が設けられている。端子受け部54、55のそれぞれは、基板上に起立する隙間を有したバネ性を有する2枚の導電板を備えている。この2枚の導電板は、両者の間の隙間寸法が、振動モータ1の給電端子7a、7b(図2参照)の厚みよりも狭くなるように設定されている。端子受け部54、55には、図示省略した駆動回路から+と−の電圧が供給される。
【0031】
以下、基板51に振動モータ1を固定する手順を説明する。まず、モータケース1の外周および凸部3に半田の馴染みを良くするためのメッキ処理(例えば、SnCuメッキ処理)を施した振動モータ1を用意する。そして、モータケース1の凸部3を基板51側の固定部52の嵌め込み部53にあてがい、給電端子7a、7b(図2参照)を端子受け部54、55の導電板の隙間に押し込む。この際、嵌め込み部53に凸部3を嵌め込むのと同時に、給電端子7a、7b(図2参照)の端子受け部54、55に対する押し込みをモータケース2の底面が基板51の表面に密着するまで行う。こうして、図5(B)、図5(C)に示す状態を得る。この状態で、モータケース2と基板51の接触部分に半田を流し込み、モータケース2を基板51に固定する。また、嵌め込み部53に嵌め込まれた凸部3の部分に半田を流し込み、凸部3の固定部52に対する結合状態を固定化する。こうして、振動モータ1の基板51への固定が行われる。
【0032】
(優位性)
モータケースの外部に振動錘がある場合、外部振動錘と接触しないよう、周囲との間にクリアランスを設ける必要があるが、モータケース2の内部に振動錘5を配置することで、その必要は無く、また、振動錘5が内部にあることで、振動モータ1のハンドリングがしやすくなる(つまり扱いやすくなる)。また、角型のモータケース2が面で基板51に接触しているため、振動モータ1から基板51に振動が伝わりやすい構造が得られる。
【0033】
また、開口部4a、4b、4c、4dを設けることで、角型構造の断面寸法を抑えることができ、小型化を追及した振動モータを得ることができる。すなわち、仮に開口部4a、4b、4c、4dを設けない場合、実施形態の構造に比較して、振動錘5の径方向の寸法を小さくしないと、回転時に振動錘5とモータケース2との接触が発生する。これに対して、図示する開口部4a、4b、4c、4dを設ける構造とすることで、モータケース2に収めた振動錘5の径方向の寸法をより大きくすることができる。換言すると、モータケース2の断面寸法を抑えつつ、振動錘5の径方向の寸法を大きくできる。これにより、限られた寸法において、振動錘5の回転モーメントを大きくでき、より効果的に振動を発生させることができる。
【0034】
また、開口部4a、4bを薄型フィルム8a、8bで塞ぐことで、開口部4a、4bから塵や異物がモータケース2の内部に進入しない構造が得られる。この点は、図1(B)では図示されていない他の開口部の部分についても同じである。
【0035】
振動錘5に近い側の回転軸11の端部近くを保持した軸受12がモータケース2の凸部3の内側で保持され、この凸部3が固定部52の嵌め込み部53に嵌め込まれて、基板51への振動モータ1の取り付けが行われている。すなわち、回転軸11の振動錘5の回転に起因する振動が最も激しい部分を、軸受12を介して凸部3の内側で押さえ込み、更に凸部3を基板51の側の固定部52に嵌め込み固定している。こうすることで、凸部3が固定部材兼振動伝達部として機能し、回転軸11の振動が基板51に効率よく伝わる構造が得られる。この構造によれば、振動モータ1の振動を吸収するような構造体(バネや弾性部材)を介さず、また最短距離で振動源からの振動が基板51に伝わるので、所定の振動を得るのに必要な消費電力がより少なくて済む、エネルギー効率の高い振動モータが得られる。
【0036】
以上説明したように、本実施形態では、回転軸11の振動錘5が固定された側の端部を軸受により、モータケース2の端部に設けられた凸部3の内側で保持している。そして、振動モータ1を取り付ける側の基板51に凸部3が嵌る嵌め込み部53を用意し、そこに凸部3を嵌め込むことで、振動モータ1の基板51への取り付けが行われている。ここで、凸部3は内側で回転軸11を保持し、その部分は振動錘5に近い部分であるので、凸部3を介して振動が効率よく基板51に伝わる構造が得られる。
【0037】
2.第2の実施形態
図3には、発明を利用した振動モータ30が記載されている。振動モータ30は、図1、図2の振動モータ1とモータケースの構造と振動錘の構造が異なっている。以下、振動モータ1と異なる部分について説明する。振動モータ30は、モータケース31を備えている。モータケース31は、図1、図2のモータケース2において、開口部4a、4b、4c、4dが設けられていない構造とされている。
【0038】
振動モータ30は、振動モータ1と同様な位置に振動錘32を備えている。振動錘32は、振動錘5よりも径方向の寸法が小さく。他方で振動錘32は、軸方向に張り出す延長部32a、32bを備えている。図4には、振動錘32の軸方向から見た正面図(A)と、(A)におけるE−Eの線で切断した断面図(B)が示されている。延長部32aと32bを設けることで、偏心した錘部分を確保し、より大きな振動が発生するようにしている。また、延長部32aがコイル19と干渉しないように内側の部分33をくり抜いた構造とし、回転時に振動錘32がコイル19を避ける構造としている、こうすることで、軸方向の寸法が大きくならいようにしつつ、大きな振動が得られる構造としている。なお、本実施形態における軸方向に延長部を備えた振動錘について、第1の実施形態で説明したモータケース2の側面平坦面に開口部を設けて、振動錘の径方向の寸法を大きくしてももちろん良い。
【0039】
3.第3の実施形態
図5に示す組立工程において、凸部3の基板51側の固定部52への嵌め込み、および給電端子7a、7b(図2参照)の端子受け部54、55の導電板の隙間への押し込みによって、半田付けを行わずにモータケース2の基板51への固定を行う構造も可能である。この場合のモータ1の基板51への取り付けは、まずモータケース1の凸部3を基板51側の固定部52の嵌め込み部53にあてがい、給電端子7a、7b(図2参照)を端子受け部54、55の導電板の隙間に押し込み、そして嵌め込み部53に凸部3を嵌め込むのと同時に、給電端子7a、7b(図2参照)の端子受け部54、55に対する押し込みをモータケース2の底面が基板51の表面に密着するまで行うことで行われる。この固定構造は、半田付けを行わないので、より製造工程が簡素化される。
【0040】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0041】
本発明は、振動モータに利用することができる。
【符号の説明】
【0042】
1、30…振動モータ
2、31…モータケース
3…凸部
4a、4b、4c、4d…開口部
5…振動錘
6…ハウジング、
7a、7b…給電端子
8a、8b…薄型フィルム
11…回転軸
12、13…軸受
14…軸保持部
15…ブラシ給電部
16…電極
17…回転部材
18…ロータ
19…コイル
51…基板
52…固定部
53…嵌め込み部
54、55…端子受け部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
角型のモータケースと、
前記モータケースの内部に配置されたロータと、
前記ロータの回転中心に位置する回転軸と、
前記モータケース内に配置され、前記回転軸に取り付けられた振動錘と、
前記モータケースの軸方向の端部に設けられた給電端子部と、
前記モータケースの前記給電端子部が設けられた側と軸方向反対側の端部に設けられた 軸方向に突出する凸部と
を備え、
前記ロータの前記凸部の側において、前記振動錘が前記回転軸に取り付けられ、
前記凸部の内側で前記回転軸が回転自在な状態で保持されていることを特徴とする振動モータ。
【請求項2】
前記モータケースは4面の平坦な側面を有し、
前記平坦な側面のそれぞれには、前記振動錘の一部が納まる開口部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の振動モータ。
【請求項3】
前記開口部は薄型フィルムによって塞がれていることを特徴とする請求項2に記載の振動モータ。
【請求項4】
前記振動錘は、軸方向に突出して延長する延長部を備え、
前記延長部は、前記ロータに巻かれたコイルを避けた構造とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の振動モータ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の振動モータが取り付けられる取り付け構造であって、
前記角型のモータケースが面で接触する平坦面と、
前記凸部が嵌る凹部と、
前記端子部と接触する端子受け部と
を備えることを特徴とする振動モータ取り付け構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−255279(P2011−255279A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−130368(P2010−130368)
【出願日】平成22年6月7日(2010.6.7)
【出願人】(000114215)ミネベア株式会社 (846)
【Fターム(参考)】