説明

推奨経路表示システム

【課題】 車両等の交通手段の搭乗者に対して更にスムーズな車両走行を可能にするための情報を提示することのできる推奨経路表示システムを提供する。
【解決手段】 本発明に係る推奨経路表示システム10は、路側ビーコン2からのビーコン電波を受信すると、車両4の現在位置を検出可能な場合であって、更に、目的地点までの各交差点(S1〜S6)に介在する各信号機(31〜38)に関する地理的情報及び色変化タイミングに関する信号特性情報を受信できている場合には、当該情報に基づいて、目的地点に達するための経路の内、所定の範囲内の速度で走行することで当該経路上に設置される各信号機を青色点灯時間帯に通過可能であるかの検証を行い、通過可能である経路を推奨経路とし、当該推奨経路を走行する際の推奨される速度範囲と併せて搭乗者に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現在地点から所定の目的地点に向かう際の一の経路を決定し、当該決定された経路を表示する推奨経路表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、スムーズな車両走行を支援するためのナビゲーション装置が各種提案され、実用化されている。かかるナビゲーション装置は、路上に設置された通信装置(以下、適宜「路側ビーコン」と称する)から放射された位置情報、道路情報等の各種情報を含む電波(以下、適宜「ビーコン電波」と称する)を車両において受信することによって、当該車両の現在位置を認識し、搭乗者に表示すると共に、交差点の位置、交差点の名称、交差点の形状、道路規制情報、渋滞・事故情報等のように搭乗者にとって有用な道路情報を得ることが行われている。
【0003】
路側ビーコンは、道路交通網に所定距離ごとに配置されたビーコンアンテナを備え、このビーコンアンテナから位置情報及び道路方向情報を含む信号を比較的狭い範囲に放射する。道路を走行する車両は、この信号を受信してナビゲーション装置に取込み、上記位置情報及び道路方向情報に基づいて車両の現在位置或いは方位を正しいものに較正することができる。
【0004】
ところで、道路に沿って設置された一連の信号機は、ある時差をもって信号が切り替わるように設定されており、車両がある範囲内の速度で走行した場合、所定の範囲内に設置された信号機については、全て青信号での通過が可能に構成されている。このことは、裏を返せば、上記範囲外の速度で走行すると、場合によっては連続して赤信号に遭遇する事態が起こり得ることを示唆するものである。そこで、上記ビーコン電波を受信して、車両の位置検出や走行に必要な情報を取り入れる際、各信号機の位置に関する情報や色変化のタイミングに関する情報を併せて取り入れることで、車両の信号停車回数を極力減らし、スムーズな走行を可能にする路側通信受信装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。以下、この従来技術について図面を参照して説明する。
【0005】
図5は、一連の信号機が設置された一道路の模式図である。図5に示されるように、道路の路側には道路に向けて信号を放射するビーコンアンテナ82が設置されている。道路にはビーコンアンテナ82から距離L83の位置に信号機83が設置されており、信号機83から距離L84の位置に信号機84が設置されており、信号機84から距離L85の位置に信号機85が設置されており、信号機85から距離L86の位置に信号機86が設置されている。そして、ビーコンアンテナ82から放射されるビーコン電波は、この道路を走行中の車両81に搭載された受信アンテナによって受信される。
【0006】
図6は、車両81に搭載される路側通信受信装置90の概略構成を示すブロック図である。図6に示されるように、路側通信受信装置90は、車載アンテナ92、受信手段93、演算手段94、及び表示手段95を備えて構成される。
【0007】
ビーコンアンテナ82から放射されるビーコン電波が車載アンテナ92によって受信されると、受信手段93において、当該受信された電波が検波及び増幅される。その後、この受信手段93の出力が演算手段94に送られ、受信手段93の出力信号に含まれる種々の情報を取得すべく復調処理が施された後、当該情報に基づいて所定の演算処理が施される。
【0008】
ビーコン電波には、ビーコンアンテナ82が情報収集可能な信号機(以下、適宜「対応信号機」と称する)に関する地理的情報と、色変化のタイミングに関する信号特性情報とが含まれる。以下では、図5に示される信号機83、84、85、86の各信号機が夫々ビーコンアンテナ82の対応信号機であるとする。
【0009】
図7は、ビーコン電波より取得された各信号機の地理的情報及び信号特性情報に基づいて、各信号機の位置と信号機の色変化のタイミングを図示したグラフであり、縦軸が距離を、横軸が時刻を夫々表している。信号機83は、時刻t83において青信号に変化した後、時間T83b経過後に黄信号に変化し、その後、更に時間T83y経過後に赤信号に変化し、その後、時間T83r経過後に再び青信号に変化する色変化サイクルを繰り返す。信号機84は、信号機83から時間Tb84だけ遅れて赤信号から青信号に変化した後、時間T84b経過後に黄信号に変化し、その後、更に時間T84y経過後に赤信号に変化し、その後、時間T84r経過後に再び青信号に変化する色変化サイクルを繰り返す。信号機85、86についても、同様に所定時間毎の青、黄、赤の色変化サイクルを繰り返す。
【0010】
演算手段94は、図7に示されるような各信号機の位置と信号機の色変化タイミングを把握すると、次に、全ての信号機を青信号点灯時間帯に通過できるための速度範囲を決定する。具体的には、対象となる起点の信号機が青色に点灯する時間帯と、終点の信号機が青色に点灯する時間帯とを結ぶ直線群を引き、その両信号機間に設置される他の信号機についても青色に点灯する時間帯で通過可能となるような直線群を決定する。これらの直線群の内、傾きが最小となる直線における当該傾きが、全信号機を青色で通過することができる最低速度(図7における最低速度Vm)を示しており、逆に、傾きが最大となる直線の当該傾きが、全信号機を青色で通過することができる最高速度(図7における最低速度VM)を示すこととなる。即ち、このように算出された最低速度Vmと最高速度VMの範囲(以下、「推奨速度範囲」と称する)内の速度で走行することで、各信号機83、84、85、86夫々を全て青色で通過することが可能となる。演算手段94は、このように算出された推奨速度範囲の情報を表示手段95に与え、表示手段95によって当該内容が表示される。車両81の搭乗者は、表示手段95に表示される内容を確認することで、推奨速度範囲内の速度で走行することにより、各信号機83、84、85、86夫々を全て青信号で通過することが可能であることを知ることができ、ストレスのないスムーズな走行を実現することができる。
【0011】
【特許文献1】特開平5−128399号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、特許文献1に記載の路側通信受信装置は、所定の範囲内に設置された対象となる信号機を全て青色で通過することができるための推奨速度範囲を算出し、表示する機能を有するのみであるため、例えば推奨速度範囲の下限値が法定速度を上回る場合のように、搭乗者が実際に車両を推奨速度範囲内の速度で走行させることが容易でないような値が算出される場合があった。かかる場合、搭乗者が当該速度で車両を走行させることは現実的に好ましくなく、搭乗者は推奨速度範囲以外の速度で車両を走行させる必要を生じ、結果的に赤信号点灯時に信号機に差し当たることとなり、スムーズな走行が実現できないという問題があった。
【0013】
本発明は、上記問題点に鑑み、車両等の交通手段の搭乗者に対して更にスムーズな車両走行を可能にするための情報を提示することのできる推奨経路表示システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するための本発明に係る推奨経路表示システムは、現在地点から所定の目的地点に交通手段によって移動する際の、既存の道路上における一の経路を決定し、当該決定された経路を表示する推奨経路表示システムであって、前記現在地点から前記目的地点の経路間に介在する信号機の設置位置に関する地理的情報と、前記信号機の色変化のタイミングに関する信号特性情報とを受信可能な受信手段と、前記地理的情報及び前記信号特性情報に基づいて、所定の範囲内の速度で前記現在地点から前記目的地点に移動する場合に推奨される一の経路である推奨経路を決定する演算手段と、前記演算手段によって決定された前記推奨経路を表示する表示手段と、を備え、前記演算手段が、前記現在地点から前記目的地点に到達するための任意の一の経路を選択し、前記一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に、当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲を算出し、算出された速度範囲が前記所定の範囲内である場合には、当該一の経路を前記推奨経路とすることを第1の特徴とする。
【0015】
本発明に係る推奨経路表示システムの上記第1の特徴構成によれば、一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が演算手段によって算出された後、当該速度範囲が所定の範囲内にあるか否かの判断を介し、当該所定の範囲内に含まれる場合に限って前記一の経路が推奨経路とされる。このため、例えば前記所定の範囲内として、法定速度の範囲内である旨の設定をしておくことで、経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することが可能であるとして選択された推奨経路を、実際に搭乗者が法定速度の範囲内の速度で走行することで、当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができ、これによって搭乗者はスムーズな走行を実現することができる。
【0016】
このとき、前記受信手段が、各経路における法定速度に関する情報を受信可能に構成されているものとしても構わない。
【0017】
又、本発明に係る推奨経路表示システムが、操作者によって行先地点を指定可能に構成されている場合、現在地点において受信手段によって情報の受信が可能な信号機の内、前記行先地点に向かう経路の途上であって現在地点から最も離れた位置に設置される信号機の設置位置又はその近傍位置を前記目的地点とするものとしても構わない。このとき、交通手段(車両等)が移動することによって受信手段によって情報の受信が可能な信号機が変化するに連れ、連続的に推奨経路を選択及び表示を行う構成とすることができる。
【0018】
又、本発明に係る推奨経路表示システムは、上記第1の特徴構成に加えて、前記一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲外である場合には、前記現在地点から前記目的地点に到達するための前記一の経路以外の他の経路を選択し、当該選択された他の経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲内であるか否かの判断を更に行い、前記所定の範囲内である場合には、当該選択された他の経路を前記推奨経路とすることを第2の特徴とする。
【0019】
本発明に係る推奨経路表示システムの上記第2の特徴構成によれば、前記一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲外である場合においても、現在地点から目的地点に達するまでの前記一の経路とは別の他の経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲内である場合には、当該他の経路を推奨経路として決定するため、実際に搭乗者が当該選択された推奨経路を所定の範囲内の速度で走行することで、当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができ、これによって搭乗者はスムーズな走行を実現することができる。
【0020】
又、本発明に係る推奨経路表示システムは、上記第1又は第2の特徴構成に加えて、前記演算手段が、前記現在地点から前記目的地点に到達するための選択可能経路が複数存在する場合、前記選択可能経路の内、前記目的地点までの移動距離が最短である経路を選択し、当該選択された経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲内であるか否かの判断を行うことを第3の特徴とする。
【0021】
本発明に係る推奨経路表示システムの上記第3の特徴構成によれば、現在地点から目的地点に達するまでの経路が複数存在する場合、これらの経路の中から移動距離が最短である一の経路を選択して、当該経路を前記所定の範囲内の速度で走行する場合に、当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができるかどうかの判断を行い、通過可能である場合には当該経路を推奨経路として決定する構成であるため、搭乗者が当該推奨経路を前記所定の範囲内の速度で走行することにより、目的地点まで赤信号に遭遇することなく短時間で移動することができ、搭乗者はスムーズな走行を実現することができる。
【0022】
又、現在地点から目的地点に達するまでの複数の経路の内、移動距離が最短である一の経路を前記所定の範囲内の速度で走行する場合に当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができない旨の判断がされた場合に、当該最短経路を除く他の経路の内で移動距離が最短である一の経路を選択して、当該経路を前記所定の範囲内の速度で走行する場合に当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができるかどうかの判断を同様に行う構成とすることにより、搭乗者に対して、赤信号に遭遇しない経路の内、最も短時間で目的地点に到達することのできる一の経路を推奨経路として推奨することができる。搭乗者は当該推奨経路を前記所定の範囲内の速度で走行することにより、目的地点まで赤信号に遭遇することなく短時間で移動することができ、搭乗者はスムーズな走行を実現することができる。
【0023】
又、本発明に係る推奨経路表示システムは、上記第1〜第3の何れか一の特徴構成に加えて、前記表示手段が、前記推奨経路と共に、当該推奨経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲を併せて表示可能に構成されることを第4の特徴とする。
【0024】
本発明に係る推奨経路表示システムの上記第4の特徴構成によれば、搭乗者に対し、目的地点に到達するまでに赤信号に遭遇することなくスムーズな走行を実現するための経路及び走行速度について通知することができるので、搭乗者は、単に通知される経路を通知される速度範囲内の速度で走行することにより赤信号に遭遇することなくスムーズに目的地点まで到達することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の構成によれば、一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が演算手段によって算出された後、当該速度範囲が所定の範囲内にあるか否かの判断を介し、当該所定の範囲内に含まれる場合に限って前記一の経路が推奨経路とされる。このため、例えば前記所定の範囲内として、法定速度の範囲内である旨の設定をしておくことで、経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することが可能であるとして選択された推奨経路を、実際に搭乗者が法定速度の範囲内の速度で走行することで、当該経路上に介在する信号機を青色点灯時に通過することができ、これによって搭乗者はスムーズな走行を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下において、本発明に係る推奨経路表示システム(以下、適宜「本発明システム」と称する)の実施形態について図面を参照して説明する。
【0027】
本発明システムは、搭乗者が車両等の交通手段(以下、代表して「車両」と称する)によって現在地点から所定の目的地点まで移動する場合、所定の範囲内の速度で目的地点までの経路を移動すると、当該経路上に介在する信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過することが可能となるような経路を決定し、搭乗者に対して認識させることを特徴とするものである。
【0028】
図1は、一連の信号機を有する一道路の模式図である。図1に示されるように、道路の路側には道路に向けて信号電波(以下、「ビーコン電波」と称する)を放射するビーコンアンテナ2を搭載した路側ビーコンが設置されている。又、図1上に記載の車両4は、本発明に係る経路表示システム10を搭載している。この経路表示システム10は、ビーコン電波を受信可能に構成されており、車両4がビーコンアンテナ2から所定の距離の範囲内に存在する場合には、ビーコンアンテナ2から放射されたビーコン電波が車両4に搭載され本発明システム10によって受信される。
【0029】
又、図1内には交差点S1、S2、S3、S4、S5、S6が図示されており、交差点S1内には信号機31が、交差点S2内には信号機32が、交差点S3内には信号機33が、交差点S4内には信号機34が、交差点S5内には信号機35及び36が、交差点S6内には信号機37及び38が、夫々設置されている。尚、交差点S1はビーコンアンテナ2から距離L01の位置に存在し、交差点S2は交差点S1から距離L12の位置に存在し、交差点S3は交差点S2から距離L23の位置に存在し、交差点S4は交差点S2から距離L24の位置に存在し、交差点S5は交差点S3から距離L35の位置、及び交差点S4から距離L45の位置に存在し、交差点S6は交差点S3から距離L36の位置、及び交差点S5から距離L57の位置に存在する。ここで、一の地点(交差点)から他の地点(交差点)までの「距離」とは、道路上を一の地点から他の地点まで移動したときの移動距離を表すこととする。
【0030】
ビーコンアンテナ2は、発信元である当該ビーコンアンテナ2に関する情報、及び、当該ビーコンアンテナ2が情報収集可能な信号機(以下、適宜「対応信号機」と称する)の設置位置に関する地理的情報、及び対応信号機の色変化のタイミングに関する信号特性情報を含む信号をビーコン電波として放射する。ここでは、図1に図示されている各信号機31〜38がビーコンアンテナ2の対応信号機であるものとする。
【0031】
図2は、車両4に搭載される推奨経路表示システム10の概略構成を示すブロック図である。図2に示される推奨経路表示システム10は、車載アンテナ11、受信手段12、演算手段13、及び表示手段14で構成される。
【0032】
車載アンテナ11は、ビーコンアンテナ2から放射されるビーコン電波を受信可能なアンテナである。受信手段12は、特定の周波数成分の信号を選択する同調回路や、重畳されている信号電波を復調する復調回路、信号を増幅して出力する増幅回路等で構成されており、車載アンテナ11によって受信したビーコン電波より上記地理的情報、及び信号特性情報を取得することができる。
【0033】
演算手段13は、受信手段12によって取得された地理的情報及び信号特性情報に基づいて後述する所定の演算を行うことで、所定の目的地点まで移動する場合に、所定の範囲内の速度で当該目的地点までの経路を移動すると、当該経路上に介在する信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過することが可能となるような一の経路(以下、「推奨経路」と称する)を決定する機能的手段であり、CPU及び各種記憶装置等で構成される。この記憶装置には、後述する本演算手段13によって行われる演算プロセスが記録されているものとして良い。
【0034】
表示手段14は、演算手段13によって決定された推奨経路を表示可能に構成される情報出力用インターフェースであり、例えば液晶ディスプレイ等の表示装置で構成される。
【0035】
以下、演算手段13によって推奨経路を決定する方法について図3及び図4を参照して説明を行う。
【0036】
図3は、ビーコンアンテナ2から送られたビーコン電波より取得された各信号機31〜38の地理的情報及び信号特性情報に基づいて、各信号機の位置と信号機の色変化のタイミングを図示したグラフであり、横軸は時刻を、縦軸はビーコンアンテナ2(が搭載された路側ビーコン)からの距離を夫々示している。図3では、各信号機31〜38の夫々の色変化のタイミングを、青信号点灯時間帯を白塗区間で表し、黄信号点灯時間帯を薄黒塗区間で表し、赤信号点灯時間帯を濃黒塗区間で表している。又、図4は、ビーコンアンテナ2より送信されたビーコン電波が車載アンテナ11によって受信されてから演算手段13によって推奨経路が決定されるまでの手順を示すフローチャートであり、以下の説明文中における各ステップは、図4に示されるフローチャート内の各ステップを表すものとする。
【0037】
まず、車両4が搭載する車載アンテナ11がビーコンアンテナ2から放射されたビーコン電波を受信する(ステップ#1)と、受信手段12によって所定の処理が施されてビーコン電波に重畳された情報を取得し、当該情報が演算手段13に与えられる。演算手段13は、受信手段12から与えられる情報の内、まず、ビーコン電波の発信元であるビーコンアンテナ2に関する情報に基づいて車両4の現在位置が検出できるかどうかの検証を行い(ステップ#2)、現在位置の検出が可能であれば(ステップ#2においてYes)、車両4の現在位置を検出する(ステップ#3)。一方、現在位置の検出が不能である場合(ステップ#2においてNo)、ビーコンアンテナ2からビーコン電波を正しく受信できていないため、再度ビーコン電波の受信待機状態へ移行する(RETURN)。
【0038】
車両4の現在位置検出後、ビーコンアンテナ2の対応信号機に関する情報が正しく受信されているかの確認を行い(ステップ#4)、受信できている場合には(ステップ#4においてYes)、対応信号機に関する地理的情報及び信号特性情報に基づいて目的地点までの推奨経路を決定する(ステップ#5)。一方、対応信号機に関する情報が正しく受信されていない場合には(ステップ#4においてNo)、ステップ#3において検出された現在位置に関する情報を表示手段14に与え、表示手段14によって車両4の現在位置についての情報を出力し(ステップ#7)、再度ビーコン電波の受信待機状態へ移行する(RETURN)。
【0039】
ステップ#5において、演算手段13によって一の推奨経路が決定される場合、後述するように、当該推奨経路を走行する際に推奨される速度範囲(以下、「推奨速度範囲」と称する)が併せて導出されるため、推奨経路及び推奨速度範囲を表示手段14に与え、表示手段14によってこれらの情報を出力する(ステップ#6)。又、推奨経路及び推奨速度範囲に関する情報に加え、ステップ#3によって検出された車両4の現在位置についても併せて表示手段14によって出力し(ステップ#7)、再度ビーコン電波の受信待機状態へ移行する(RETURN)。
【0040】
以下、ステップ#5において演算手段13によって目的地点までの推奨経路を決定する演算方法について、図3のグラフを参照して説明する。
【0041】
ビーコン電波より取得される各信号機の地理的情報より、演算手段13は隣接交差点に設置される信号機相互の距離間隔を把握する。又、各信号機の信号特性情報より、演算手段13は、各時刻毎に点灯している信号点灯色を把握する。尚、地理的情報としては、例えば各信号機毎に当該信号機が設置される交差点を識別する識別情報、隣接交差点の識別情報、及び、隣接交差点との間の距離に関する情報が含まれる。一方、信号特性情報としては、例えば、各信号機毎に、青色点灯時間、黄色点灯時間、赤色点灯時間、及び、少なくとも一の色変化(例えば赤色から青色への変化)が起こる一のタイミング時刻に関する情報が含まれる。尚、地理的情報は、少なくとも各信号機が設置される交差点間の距離が把握可能な構成であればどのような情報構成であっても構わないし、信号特性情報は、各信号機において任意の時刻における信号点灯色が特定可能な構成であればどのような構成であっても構わない。
【0042】
演算手段3は、上記特徴を有する地理的情報及び信号特性情報によって、ビーコンアンテナ2の対応信号機全ての地理的位置関係と時刻毎の信号点灯状態を把握する。図3は、このように演算手段3によって把握されたビーコンアンテナ2の対応信号機全ての地理的位置関係と時刻毎の信号点灯状態をグラフ化したものである。
【0043】
例えば、ビーコンアンテナ2から距離L01の位置にある交差点S1に設置されている信号機31は、時刻t31で赤信号から青信号に変化する。そして、青信号を時間T31b点灯後、黄信号に変化する。そして、黄信号を時間T31y点灯後、赤信号に変化する。そして、赤信号を時間T31r点灯後、再び青信号に変化する。以下、このサイクルを繰り返す。
【0044】
又、交差点S1から距離L12の位置にある交差点S2に設置されている信号機32は、信号機31が赤信号から青信号に変化する時刻t31より時間Tb32経過後、赤信号から青信号に変化する。そして、青信号を時間T32b点灯後、黄信号に変化する。そして、黄信号を時間T32y点灯後、赤信号に変化する。そして、赤信号を時間T32r点灯後、再び青信号に変化する。以下、このサイクルを繰り返す。
【0045】
以下、同様に、他の信号機32〜38夫々についても、地理的情報及び信号特性情報に基づいてグラフ化を行うことで、図3のグラフを得る。
【0046】
演算手段3は、図3に示されるように、ビーコンアンテナ2の対応信号機全ての地理的位置関係と時刻毎の信号点灯状態を把握すると、目的地点に達することが可能な経路を選定する。尚、ここでいう目的地点とは、例えば、推奨経路表示システム10が操作者によって行先地点を指定可能に構成されている場合においては、ビーコンアンテナ2の対応信号機の内、前記行先地点に向かう経路の途上であって現在地点から最も離れた位置に設置される信号機の設置交差点を採用するものとしても構わない。以下では、一例として、当該目的地点が図1における交差点S6であるとして説明を行う。この場合、図1上に図示されている車両4の位置から交差点S6へ向かう経路としては、交差点S1、S2、S3を夫々この順に経由してS6へ達する経路(以下、「経路A」と符号を付す)、交差点S1、S2、S4、S5を夫々この順に経由して交差点S6へ達する経路(以下、「経路B」と符号を付す)、及び交差点S1、S2、S3、S5を夫々この順に経由して交差点S6へ達する経路(以下、「経路C」と符号を付す)の3経路が候補として選定される。尚、図面内の煩雑さを回避するため、図1上には各経路の図示を省略している。
【0047】
演算手段3は、上記選定された3経路から一の経路をまず選択し、当該経路によって目的地点たる交差点S6まで各交差点を青信号で通過することが可能かどうかを検証する。具体的には、現在地点に最も近い位置の交差点S1に設置されている信号機31が青色に点灯する時間帯と、目的地点に最も近い交差点S6に設置されている信号機37又は信号機38(信号機37と信号機38の何れの信号機に該当するかは、交差点S6に対して侵入する際の進行方向に依存する)が青色に点灯する時間帯とを結ぶ直線群を引き、選択されている経路内において、その両信号機間に設置される他の信号機についても青色に点灯する時間帯で通過可能となるような直線が引けるかどうかを検証する。そして、複数の直線(直線群)が引ける場合には、これらの直線群の内、傾きが最小となる直線の当該傾きが全信号機を青色で通過することができる最低速度を示しており、逆に、傾きが最大となる直線の当該傾きが全信号機を青色で通過することができる最高速度を示すこととなる。
【0048】
例えば、交差点S1、S2、S3を夫々この順に経由して交差点S6へ達する経路Aにおいては、現在地点からの進行方向に向けて交差点S1に設置される信号機31が青色に点灯する時間帯と、交差点S3からの進行方向に向けて交差点S6に設置される信号機38が青色に点灯する時間帯とを、交差点S1からの進行方向に向けて交差点S2に設置される信号機32及び交差点S2からの進行方向に向けて交差点S3に設置される信号機33が夫々青色に点灯する時間帯と交差するように直線で結ぶ(以下、この直線の条件を「交差条件」と称する)。尚、図3においてビーコンアンテナ2の位置に達する時刻t2とは、現在位置がビーコンアンテナ2の位置よりも手前でビーコン電波を受信した場合に、現在の走行速度、及び現在位置とビーコンアンテナ2の位置までの距離に基づき、車両4がビーコンアンテナ2の位置に到達すると予想される時刻を示しているが、ビーコンアンテナ2の近傍でビーコンアンテナ2からのビーコン電波を受信した場合においては、現在地点からビーコンアンテナ2までの移動時間は考慮しなくても良い。以下では、演算手段4によって、時刻t2に車両4がビーコンアンテナ2の設置位置に到達すると想定されたとして説明を行う。
【0049】
演算手段4は、上記のように、車両4が時刻t2にビーコンアンテナ2の設置位置に到達するものとした場合に、当該位置を起点とした上述の交差条件に合致した直線が引けるかどうかを検証する。図3の例では、かかる交差条件を満足する直線を引くことが可能であり、このとき、信号機31、32、33、及び38が全て青色点灯時間帯となるように結ばれる直線の内、最も傾きが大きい直線が図3中の直線m1に該当し、逆に最も傾きが小さい直線が図3中の直線m2に該当する。即ち、直線m2の傾きが示す最低速度から直線m1の傾きが示す最高速度の間の速度(以下、「経路Aに係る可能速度範囲」と称すると共に、混同を招く恐れのない範囲内で「可能速度範囲」と略称する)で車両14が経路Aを走行することにより、目的地点たる交差点S6まで各交差点を青信号で通過することができる。
【0050】
次に、上記のように、各交差点を青信号で通過するための経路Aに係る可能速度範囲が算定されると、この可能速度範囲が予め定められている所定の範囲内となり得るかどうかの確認を行う。そして、この所定の範囲内に係る可能速度範囲が存在しない場合には、計算対象であった経路(ここでは経路Aに相当)を推奨経路ではないと判断し、他の経路について同様の演算を行う。このように構成することにより、例えば、前記所定の範囲として、法定速度範囲の値を設定することで、全ての可能速度範囲に係る速度が法定速度を超過する範囲として算定された場合には、演算対象経路を推奨経路とは見なさず、法定速度範囲外の速度走行を推奨するような事態を回避することができる。以下では、所定の範囲が法定速度範囲を意味するものとして説明を行うが、このことは、所定の範囲として法定速度範囲が設定されることを限定するものではなく、どのような値で設定しても構わない。
【0051】
例えば、上記例において、直線m2の傾きが示す速度(経路Aによって交差点S6に向かうまでの全ての交差点を青信号で通過可能な最低速度)が所定の法定速度より高速であったとする。この場合、経路Aによって交差点S6に向かうまでの全ての交差点を青信号で通過可能な速度範囲が所定の範囲内に属さないため、経路Aを推奨経路とすることなく、他の経路を選択し、経路Aと同様の検証を行う。
【0052】
例えば、交差点S1、S2、S4、S5を夫々この順に経由して交差点S6へ達する経路Bについての検証を行う際には、現在地点からの進行方向に向けて交差点S1に設置される信号機31が青色に点灯する時間帯と、交差点S5からの進行方向に向けて交差点S6に設置される信号機37が青色に点灯する時間帯とを、交差点S1からの進行方向に向けて交差点S2に設置される信号機32、及び交差点S2からの進行方向に向けて交差点S4に設置される信号機34、及び交差点S4からの進行方向に向けて交差点S5に設置される信号機35が夫々青色に点灯する時間帯と交差するような交差条件を満足する直線で結ぶことができるかどうかの検証を行う。図3においては、かかる交差条件を満足する直線を結ぶことができず、経路Bに目的地点たる交差点S6に向かう場合には、必ず何れかの交差点において赤信号に遭遇することが判明するため、この経路についても推奨経路の対象からは除外し、他の対象となる経路が存在する場合には、当該対象となる経路から一の経路を選択して更に同様の検証を行う。図1の例では、交差点S1、S2、S3、S5を夫々この順に経由して交差点S6へ達する経路Cがその対象として存在するため、当該経路Cについて同様の検証を行う。
【0053】
経路Cについての検証を行う際には、現在地点からの進行方向に向けて交差点S1に設置される信号機31が青色に点灯する時間帯と、交差点S5からの進行方向に向けて交差点S6に設置される信号機37が青色に点灯する時間帯とを、交差点S1からの進行方向に向けて交差点S2に設置される信号機32、及び交差点S2からの進行方向に向けて交差点S3に設置される信号機33、及び交差点S3からの進行方向に向けて交差点S5に設置される信号機36が夫々青色に点灯する時間帯と交差するような交差条件を満足する直線で結ぶことができるかどうかの検証を行う。図3の例では、かかる交差条件を満足する直線を引くことが可能であり、このとき、信号機31、32、33、36、及び37が全て青色点灯時間帯となるように結ばれる直線の内、最も傾きが大きい直線が図3中の直線m3であり、逆に最も傾きが小さい直線が図3中の直線m4である。即ち、直線m4の傾きが示す最低速度(以下、「速度Vm」と符号を付す)から直線m3の傾きが示す最高速度(以下、「速度VM」と符号を付す)の間の速度(以下、「経路Cに係る可能速度範囲」と称すると共に、混同を招く恐れのない範囲内で「可能速度範囲」と略称する)で車両14が経路Cを走行することにより、目的地点たる交差点S6まで各交差点を青信号で通過することができる。
【0054】
次に経路Aのときと同様に、経路Cに係る可能速度範囲が予め定められている法定速度範囲内となり得るかどうかの確認を行う。そして、法定速度範囲内に係る可能速度範囲が存在したとすると、当該経路Cを推奨経路として決定すると共に、法定速度範囲内に係る可能速度範囲(以下、「推奨速度範囲」と称する)を推奨経路と共に表示手段14に出力する。例えば、法定速度が速度Vmと速度VMとの範囲内における速度Vrであったとすると、推奨速度範囲を速度Vmcから速度Vrまでの範囲内の速度と決定し、表示手段14に出力する。
【0055】
このように構成することにより、搭乗者は、表示手段14に表示されている推奨経路を、表示手段14に表示されている推奨速度範囲内の速度で車両14を走行することで、目的地点たる交差点S6までの間、法定速度を遵守しつつ経路上の全ての交差点を青信号で通過でき、これによって搭乗者に対してスムーズな走行を実現させることができる。
【0056】
尚、現在地点から目的地点に到達可能な経路が複数存在する場合において、目的地点まで各交差点を青信号で通過することが可能かどうかを検証する対象となる一の経路の選択方法は、例えば、現在地点から目的地点までの走行距離が最も短い経路から順次検証を行う構成とすることができる。この場合、現在地点から目的地点まで所定の範囲内の速度による走行によって各交差点を青信号で通過することが可能であると最初に判断された経路に従って搭乗者が走行することで、ストレスのないスムーズな走行を実現しつつ、短時間で目的地点に到達することが可能となる。更に、走行中、順次自動的に目的地点が設定されて当該演算が自動的に行われる構成とすることにより、連続的にスムーズな走行を実現することができる。
【0057】
又、可能速度範囲が所定の範囲内となり得るかどうかの検証を行う際、「所定の範囲内」として上述の実施形態のように「法定速度範囲内」である旨の設定を行う場合、かかる法定速度範囲の情報を、ビーコン電波によって取得可能に構成されているものとしても良い。この場合、隣接する交差点間の道路毎に法定速度に関する情報が演算手段13に対して与えられ、演算手段13が、かかる情報に基づいて可能速度範囲が法定速度範囲内となり得るかどうかの検証を行う構成であるものとすることができる。このとき、演算対象となっている経路上に、異なる法定速度を示す箇所が複数存在する場合には、夫々の箇所毎に可能速度範囲が法定速度範囲内となり得るかどうかの検証を行うものとすれば良い。
【0058】
尚、上述の実施形態では、各信号機が青、黄、赤の3色間を相互に変化させる構成であるものとして説明を行ったが、黄色が存在しない信号機や、右折のみや直進のみ等の指定された進行方向に対する進行のみを許可するような矢印信号が設置されている信号機についても、同様の方法により対応することが可能である。
【0059】
尚、上述の実施形態では、本発明に係る推奨経路表示システムが車両に搭載される場合を例に挙げて説明を行ったが、車両に限らずあらゆる交通手段に搭載することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】一連の信号機が設置された一道路の模式図
【図2】車両に搭載される本発明に係る推奨経路表示システムの概略構成を示すブロック図
【図3】対応信号機の位置と信号機の色変化のタイミングを図示したグラフ
【図4】演算手段が推奨経路を決定する手順を示すフローチャート
【図5】一連の信号機が設置された一道路の模式図
【図6】車両に搭載される従来の路側通信受信装置の概略構成を示すブロック図
【図7】各信号機の位置と信号機の色変化のタイミングを図示したグラフ
【符号の説明】
【0061】
2: ビーコンアンテナ
4: 車両
10: 本発明に係る推奨経路表示システム
11: 車載アンテナ
12: 受信手段
13: 演算手段
14: 表示手段
31、32、33、34、35、36、37、38: 信号機
81: 車両
82: ビーコンアンテナ
83、84、85、86: 信号機
90: 従来構成の路側通信受信装置
92: 車載アンテナ
93: 受信アンテナ
94: 演算手段
95: 表示手段
S1、S2、S3、S4、S5、S6: 交差点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地点から所定の目的地点に交通手段によって移動する際の、既存の道路上における一の経路を決定し、当該決定された経路を表示する推奨経路表示システムであって、
前記現在地点から前記目的地点の経路間に介在する信号機の設置位置に関する地理的情報と、前記信号機の色変化のタイミングに関する信号特性情報とを受信可能な受信手段と、
前記地理的情報及び前記信号特性情報に基づいて、所定の範囲内の速度で前記現在地点から前記目的地点に移動する場合に推奨される一の経路である推奨経路を決定する演算手段と、
前記演算手段によって決定された前記推奨経路を表示する表示手段と、を備え、
前記演算手段が、
前記現在地点から前記目的地点に到達するための任意の一の経路を選択し、
前記一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に、当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲を算出し、
算出された速度範囲が前記所定の範囲内である場合には、当該一の経路を前記推奨経路とすることを特徴とする推奨経路表示システム。
【請求項2】
前記演算手段が、
前記一の経路に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲外である場合には、前記現在地点から前記目的地点に到達するための前記一の経路以外の他の経路を選択し、
当該選択された他の経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲内であるか否かの判断を更に行い、前記所定の範囲内である場合には、当該選択された他の経路を前記推奨経路とすることを特徴とする推奨経路表示システム。
【請求項3】
前記演算手段が、
前記現在地点から前記目的地点に到達するための選択可能経路が複数存在する場合、前記選択可能経路の内、前記目的地点までの移動距離が最短である経路を選択し、当該選択された経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲が前記所定の範囲内であるか否かの判断を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の推奨経路表示システム。
【請求項4】
前記表示手段が、前記推奨経路と共に、当該推奨経路内に介在する前記信号機が青色を点灯する時間帯に当該信号機を通過するために移動に要する速度範囲を併せて表示可能に構成されることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の推奨経路表示システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−8782(P2008−8782A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−180152(P2006−180152)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】