説明

携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム

【課題】 本発明の課題は、ゲームデータ確認システムにおいて、遊戯カードの意匠性を損なわずに、低コストにて遊戯カードに記録された情報を確認できるゲームデータ確認システムを提供することである。
【解決手段】 ゲーム機とゲームWEBサーバ装置と携帯端末装置とがネットワーク接続されて構成された携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムにおいて、ゲーム機にて作成したゲームデータを、ゲームカードとWEBサーバ装置とに記録して、携帯端末装置にて、ゲームカードに付属する二次元コードを撮影して所在情報を解読して、この所在情報でWEBサーバ装置にアクセスして、ゲームデータWEBページを受信して表示することで、ゲームカードに記録したゲームデータの内容を確認することができるゲームデータ確認システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームの進行状況に応じて、登場人物が持つ情報が変化するゲームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームの登場人物のデータをメモリーカードに記録させて、ゲームの進行状況に伴って、登場人物の特性が変化することを楽しむゲームが流行している。
【0003】
たとえば、特許文献1には、ゲームの登場人物の能力の値が、遊戯カードのICチップに記録されて、同時に、その値が、カード上に印字される技術が開示されている。(従来技術1)
【特許文献1】特開2003−169962号公報(3〜10頁、図1〜8)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来技術1では、遊戯カードに情報を印刷するために、カード記録読取部に印刷部を設ける必要があるために、装置が高価になるという問題があった。また、遊戯カードに印刷領域を設けるために、遊戯カードの意匠に制限を与えるという欠点があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術を考慮してなされたものであって、本発明の課題は、ゲームデータ確認システムにおいて、遊戯カードの意匠性を損なわずに、低コストにて遊戯カードに記録された情報を確認できるゲームデータ確認システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。すなわち、請求項1に記載の発明は、ゲーム機とゲームWEBサーバ装置と携帯端末装置とがネットワーク接続されて構成された携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムにおいて、前記ゲーム機は、ゲーム識別情報と登場人物特性データを含むゲームデータを作成して、ゲームカードに記録するゲームデータ記録手段と、ゲームカードのカード識別情報を取得して、カード識別情報とゲームデータを送信するゲームデータ送信手段と、ゲームカードからゲームデータを取得するゲームデータ読取手段と、を備えたゲーム機であって、前記ゲームWEBサーバ装置は、ゲームデータ表示用ページを記録するカード識別情報を関連付けたゲームデータフォルダを記憶する記憶手段ゲームデータを受信して、ゲームデータWEBページを作成して、ゲームデータフォルダに、格納するゲームデータ読取格納手段と、カード識別情報を含む所在情報を受け付けて、所在情報のカード識別情報が指示するゲームデータフォルダに格納されているゲームデータWEBページを返信するゲームデータ読取呈示手段と、を備えたWEBサーバ装置であって、前記携帯端末装置二次元コードを撮影して、ビットマップデータを作成して、メモリーに保持する撮影手段と、前記保持されたビットマップデータを復号して、所在情報を含むテキストデータを取り出す二次元コード復号手段と、所在情報を送信して、ゲームデータWEBページを受信して、表示するブラウザと、を備えた端末装置であることを特徴とする携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムである。
【0007】
したがって、ゲーム機にて作成したゲームデータを、ゲームカードとWEBサーバ装置とに記録して、携帯端末装置にて、ゲームカードの二次元コードを撮影解読することで、WEBサーバ装置からゲームデータWEBページを受信して表示することができて、表示画面を見ることで、ゲームカードに記録したゲームデータの内容を確認することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記所在情報は、URLであることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、ゲームデータ表示用ページを記録するゲーム識別情報を関連付けたゲームデータフォルダを使用する携帯端末装置を利用したゲーム方法であって、ゲーム識別情報と登場人物特性データを含むゲームデータとゲームデータWEBページとを作成するゲームデータ作成ステップと、ゲームデータWEBページを、所定の場所に格納するゲームデータ格納ステップと、二次元コードを携帯端末装置に読み取らせる二次元コード読み取りステップと、携帯端末装置が二次元コードを解読して、所在情報を含むテキストデータを取り出す二次元コード解読ステップと、前記所在情報を送信して、ゲームデータWEBページを受信して、表示する表示ステップと、を含んだ手順でなされることを特徴とする携帯端末装置を利用したゲーム方法である。
【0010】
請求項4に記載の発明は、前記所在情報は、URLであることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置を利用したゲーム方法である。
【0011】
請求項5に記載の発明は、コンピュータに組込むことによって、コンピュータを請求項1、または、請求項2に記載の携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムとして動作させるコンピュータプログラムである。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0013】
本願発明によれば、ゲームデータ確認システムにおいて、意匠性を損なわない形態の遊戯カードを用いることを可能にして、また、遊戯カードに記録された情報を低コストで確認できるゲームデータ確認システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面等を参照しながら、本発明の実施の形態について、更に詳しく説明する。図1は、携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム1の全体構成図である。携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム1は、インターネット経由で、接続されるゲーム機100とゲームWEBサーバ装置500と携帯端末装置300とから構成される。ゲーム参加者950は、ゲーム機100で、ゲームを楽しみ、ゲームデータ800を作成させる。
【0015】
ゲーム機100は、ゲームカード900とゲームデータ800の読み書きをする。ゲームカード900は、ゲームWEBサーバ装置500に接続するためのURLを記録した二次元コードが付属している。携帯端末装置300は、ゲームカード900の二次元コードを読み取ることで、ゲームWEBサーバ装置500に接続して、ゲームデータWEBページを取得して表示する。
【0016】
ゲームWEBサーバ装置500は、ゲーム機100から、ゲームデータ800を受信して記録して、携帯端末装置300からの要求に応じて、ゲームデータWEBページ593を提供する。
【0017】
なお、URLとは、Uniform Resource Locatorの略で、インターネット上にある情報の住所の記述方式で、サーバ名、フォルダ名、ファイル名、情報の種類などで構成される。
【0018】
ここで、WEBサーバ装置500とネットワークにて接続されているゲーム機100は、ゲームセンタに設置されている業務用ゲーム機であっても、或いは、家庭用ゲーム機であっても、その形態は問わない。また、携帯端末装置300が、ゲーム機100の機能を備えてもよい。
【0019】
図2は、二次元コード最適表示システムの大まかな動作フローの説明図である。ゲーム参加者950が楽しんだゲームの登場人物の能力情報や経験情報を含むゲームデータ800をゲームカード900に記録する。(図2(ア))。ゲームカード900に記録したゲームデータ800とゲームカード識別情報をゲームWEBサーバ装置500に転送する(同(イ))。ゲームWEBサーバ装置500ゲームカード900に記録したゲーム情報とゲームカード識別情報を登録する(同(カ))。
【0020】
携帯端末装置300ゲーム参加者は、ゲームカード900の二次元コード画像を撮影する(同(サ))。二次元コードを復号して、ゲームカード900識別情報を含んだゲームWEBサーバ装置のURLを取得する(同(シ))。携帯端末装置300は、URL920にて、ゲームWEBサーバ装置500にゲームデータWEBページ593(詳細は後述する。)の提供を依頼して、取得して、表示する(同(ス))。ゲームWEBサーバ装置500は、携帯端末装置300のURL920による請求におうじて、ゲームデータWEBページ593を提供する(同(タ))。
【0021】
ゲーム参加者950は、表示内容を見て、ゲームカード900からゲームデータ800をゲーム機100に、読み取らせて、ゲームを再開する(同(ナ))
【0022】
図3は、本発明による携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム1の詳細な構成図である。携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム1は、インターネット経由で、接続されるゲーム機100とゲームWEBサーバ装置500と携帯端末装置300とから構成される。
【0023】
ゲーム機100は、ゲームデータ記録手段140とゲームデータ送信手段160とゲームデータ読取手段170とを備える。
【0024】
ゲームデータ記録手段140は、ゲーム識別情報800aと登場人物特性データを含むゲームデータ800をゲームカード900に記録する。ゲームデータ送信手段160は、ゲームカード900のカード識別情報900aを取得して、カード識別情報900aとゲームデータ800を送信する。ゲームデータ読取手段170は、ゲーム識別情報800aを含むゲームデータ800を取得する。
【0025】
ゲームデータ記録手段140とゲームデータ送信手段160とゲームデータ読取手段170とは、コンピユータ・プログラムである。
【0026】
携帯端末装置300は、撮影手段310と二次元コード復号手段330とブラウザ350とを備える。
【0027】
撮影手段310は、二次元コードを撮影して、ビットマップデータを作成して、メモリーに保持する。二次元コード復号手段330は、保持されたビットマップデータを復号して、カード識別情報を含む所在情報(たとえば、URL)を含むテキストデータを取り出す。ブラウザ350は、URLを送信して、ゲームデータWEBページ593を受信して、表示する。
【0028】
二次元コード復号手段330とブラウザ350とは、コンピユータ・プログラムである。撮影手段310は、携帯端末装置300に付属するカメラ装置である。
【0029】
ゲームWEBサーバ装置500は、ゲームデータ読取格納手段560とゲームデータ呈示手段550と記憶手段590とを備える。記憶手段590は、ゲームデータフォルダ591を記憶する。
【0030】
カード識別情報を関連付けたゲームデータフォルダ591は、ゲームデータ表示用ページ593を記録する。
【0031】
ゲームデータ読取格納手段560は、カード識別情報900aとゲームデータ800を受信して、ゲームデータWEBページ593を作成して、カード識別情報900aに対応したゲームデータフォルダ591に、格納する。ゲームデータ呈示手段550は、カード識別情報を含む所在情報(たとえば、URL)を受け付けて、URLが指示するゲームデータフォルダ591に格納されているゲームデータWEBページ593を返信する。
【0032】
ゲームデータ読取格納手段560とゲームデータ呈示手段550とは、コンピユータ・プログラムである。記憶手段590は、ゲームWEBサーバ装置500に内蔵される不揮発メモリ領域である。ゲームデータフォルダ591は、プログラム可読なデータの集合体である。
【0033】
図4と図5は、二次元コードデータの形式とゲームデータの形式の説明図である。図4で示した二次元コードデータ910は、カード識別情報900aとURL920を含むデータである。カード識別情報900aは、ユニークな文字列である。URL920は、ゲームWEBサーバ装置500の所在情報とゲームデータフォルダ591の配置情報を含むデータである。
【0034】
図5で示したゲームデータ800は、ゲーム識別情報800aと登場人物特性データ820を含むデータである。ゲーム識別情報800aは、ユニークな文字列である。登場人物特性データ820は、ゲームの登場人物の能力の値や経験の値のようなゲームを通じて得られるデータである。
【0035】
図6は、本発明による携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム1のフローチャートである。
(1)ゲーム機100のゲームデータ記録手段140は、ゲーム識別情報800aと登場人物特性データを含むゲームデータ800をゲームカード900に記録する。(ステップS360 )
(2)ゲーム機100のゲームデータ送信手段160は、ゲームカード900のカード識別情報900aを取得して、カード識別情報900aとゲームデータ800を送信する。(ステップS361)
(3)ゲームWEBサーバ装置500のゲームデータ読取格納手段560は、カード識別情報900aとゲームデータ800を受信して、を作成して、ゲームデータフォルダ591に、格納する。(ステップS362)
(4)携帯端末装置300の撮影手段310は、二次元コードを撮影して、ビットマップデータを作成して、メモリーに保持する。(ステップS363)
(5)携帯端末装置300の二次元コード復号手段330は、保持されたビットマップデータを復号して、URL920を含むテキストデータを取り出す。(ステップS364)
(6)携帯端末装置300のブラウザ350は、ゲームWEBサーバ装置500に、URL920を送信する。(ステップS365)
(7)ゲームWEBサーバ装置500のゲームデータ呈示手段550は、URL920を受け付けて、URL920が指示するゲームデータフォルダ591に格納されているゲームデータWEBページ593を返信する。 (ステップ366)
(8)携帯端末装置300のブラウザ350は、ゲームデータWEBページ593を受信して、表示する。(ステップS367 )
(9)ゲーム機100のゲームデータ読取手段170は、ゲーム識別情報800aを含むゲームデータ800を取得する。(ステップS368)
【0036】
なお、ゲームデータ800は、ゲームWEBサーバ装置500に記録されたものを携帯端末装置300が受信して保存することで、ゲームカード900を使用しなくても良い。このときは、ゲーム機100は、携帯端末装置300のゲームデータ800をゲームWEBサーバ装置500経由で取得すればよい。
【0037】
次に、具体的なゲームを例示する。
(実施事例2:競馬ゲーム)
【0038】
図7と図8は、遊戯カード900の外観図である。ゲームカード900(たとえば、遊戯カード、トレーディングカード。以下、遊戯カード)は、表面にキャラクタ等が装飾されており、さらに、カード識別情報900a(全てのカードで異なる通し番号を含んだユニークなID)を二次元コードが印字されている。図7は、遊戯カード900の表面の例である。ゲームの名称、キャラクタ意匠(写真、イラスト等)が印刷されている。
【0039】
図8は、遊戯カード900の裏面の例である。二次元コード3、通し番号4、キャラクタの能力の初期値等のキャラクタデータ2などが印刷されている。このとき、表面のキャラクタ意匠並びに裏面のキャラクタデータは、意匠性を高るべくオフセット印刷等によりフルカラーで印刷を行い、二次元コード3、通し番号4については、インクジェットプリンタ等を用いて全てのカードで異なる内容が印字可能であるものとする。ここで、二次元コードには、全てのカードの能力値、通し番号等を保存したゲームWEBサーバ装置500のアドレス、(たとえば、URL)、全てのカードで異なる値を示す番号等のデータが含まれているものとする。
【0040】
なお、この遊戯カード900に記録されているキャラクタの能力値データは、偽造防止用に、暗号化されている。
【0041】
次のゲームの利用者が、ゲームを進める手順を説明する。先ず、このゲームの利用者は、図7と図8に示した表面に馬の写真、イラスト等の書かれたカード並びに騎手の写真、イラストの書かれた専用のカードを購入する。これらカードは裏面に各馬、騎手の能力が、例えば馬の場合であれば性別、スタミナ、先行型か追い込み型か等の形でデータ化されて印字されており、またその能力データを記録した記録媒体が埋め込まれており、ユニークなID900aが二次元コード等で印字されている。
【0042】
ここで、内臓されたICチップにゲームのキャラクタの能力データを含んだゲームデータ593を記録する。遊戯カード900は、ゲーム機に付属の読取装置でデータ593を読取り、そのデータ内容を電子ゲームに反映させて、ゲームを楽しむ。遊戯カード900の読み書き装置は、接触式、若しくは、非接触式いずれでも、可能なものとする。携帯端末装置300は、カメラ付携帯電話や二次元バーコード読取装置を備えたコンピュータや専用端末でよい。
【0043】
ところで、遊戯カード900の発行元は、このユニークなID900aの内容を全て記録したゲームWEBサーバ装置500を設置しておき、カード所有者はカメラ付携帯電話等のネットワーク接続可能な携帯端末装置300を用いて、遊戯カードのユニークなID900aを読取る事でゲームWEBサーバ装置500に自動的に問い合わせを行う。ゲームWEBサーバ装置500では、問い合わせ内容に基づき、ユニークなID900aに対応したキャラクタの能力値等を携帯電話500に返し表示させる事で、遊戯カード900の所有者はキャラクタの問い合わせ時点での能力値を知る事が可能となる。
【0044】
そこで、遊戯カード900の所有者が、例えば、ゲームセンタ等に設置されている電子ゲームで遊んだ場合、電子ゲームの結果を、電子ゲームのデータ読み書き装置により遊戯カード900に能力値を記録するときに、ゲームWEBサーバ装置500にも能力値が通信され、ユニークなID900aの記録内容は、書き換えられる。また、一般的に普及している家庭用ゲーム機等で遊んだ場合、データ読み書き装置を備えたゲーム機をネットワークに接続して、同様の操作を行う事が可能となる。
【0045】
まず、ゲームセンターの多人数参加型の専用電子ゲーム装置の例を説明する。
(実施事例2の変形例1)
図9は、ゲームセンターにて、電子ゲームを遊ぶ場合のフローを示す。この電子ゲームにおいては、実際の競馬を模した形となっており、参加者950は電子ゲーム上にて仮想的に開催されるレースに対して、勝ち馬を予想し、懸賞コイン等を掛け、予想が的中すればコインが払い戻される。また、カードを購入したゲームへの参加者950はそれぞれ手持ちの馬カード及び騎手カードを仮想レースに参加させることが出来、自分の参加させた馬カード、騎手カードがレースにおいて入賞等した場合にも、やはりコインが払い戻されるものとする。先ず、電子ゲームへの参加者950は電子ゲームに設置されている読み書き装置に自分の馬カード、騎手カードをセットする。すると、自分のゲーム台の表示部にはカードの記録媒体中のデータが表示され、馬、騎手のゲーム開始時点での能力値を確認する事が出来る。ここで、ゲームの参加者950は自分の手持ちのカードから、仮想レースの距離、馬場状態、馬のスタミナ、調教時の状態等を考慮し、レースに参加させる馬、騎手を決定し、読取装置にセットし、決定ボタン等を押す事でレースに参加させる。ゲームへの参加者950全員がレースに参加させる馬、騎手を決定した後、仮想レースがスタートする。仮想レースにおいては、参加している馬、騎手の能力値等より途中経過、結果が決定され、その内容は大型スクリーン等でゲームの参加者950全員が見る事が出来る事が望ましい。仮想レースの終了後、各馬、騎手カードにはその内部に埋め込まれた記録媒体に対して、読み書き装置によりスタミナの減少、筋力、経験値等のレースに参加したことにより変化した能力値が書き込まれ、同時にゲームWEBサーバ装置500にもユニークなID900aに加えて同一の能力値が送信される。ゲームWEBサーバ装置500では更新された能力値が保持される。ここで、ゲームの結果に基づいて懸賞コインが発行されるという性質から、カードの偽装等が懸念される為、ゲームセンター等での電子ゲームにおいてはゲーム参加時に記録媒体中の暗号コード等を用いて偽装防止図る事が望ましい。ゲームの参加者950は次回電子ゲームに参加する際にはユニークなID900aに記録された、前回までの能力変更値が反映された馬、騎手により仮想レースに参加する事ができ、馬、騎手を成長させる楽しみを持つ。
【0046】
つぎに、このゲームの利用者が、ゲームセンター以外においても、馬カードの能力値を変化させる場合を説明する。
(実施事例2の変形例2)
図10は、ゲームセンター以外でゲームをするフローである。先ずこのゲームの利用者は、カードに印字された二次元コードを携帯電話等で読取る。携帯電話からは自動的にゲームWEBサーバ装置500にアクセスを行い、ユニークなID900aに対応した馬カードの現在の能力値を携帯電話に送り返す。携帯電話には予め馬の調教を模したミニゲーム等が記録されており、ゲームの利用者はミニゲームを行う事で、馬の能力値を変化させる。例えば、調教を模したゲームを行うと、スタミナが増える、馬の脚の早さが早くなる等である。ミニゲーム終了時にこのゲームの利用者はゲームの結果をゲームWEBサーバ装置500に転送する事で、ミニゲームの結果をゲームWEBサーバ装置500に記録された馬の能力値に反映させる事が出来、ゲームの利用者は空き時間においても自分の馬カードの能力を上げるという楽しみ方が可能となる。さらには、このゲームの利用者は馬、騎手カードを通常のトレーディングカードとして使用する事も可能である。例えば数人がカードを持ち寄り、1台の携帯電話において各馬、騎手の二次元コードを読み込ませ、ゲームWEBサーバ装置500にアクセスを行い、転送されたそれぞれの馬カードの能力値に基づき、予め携帯電話に記録されたミニレースゲームを行い、結果に基づいてカードの交換を行う等である。
【0047】
さらに、このゲームにおいて、2頭の馬から子馬を繁殖させる例を説明する。
(実施事例2の変形例3)
図11は、馬の繁殖させる場合のフローである。例えば手持ちの牡馬、牝馬カードの二次元コードを読取り、ゲームWEBサーバ装置500に転送する。さらにこのゲームの利用者はゲームの主催者に対し、繁殖の依頼を行う。ゲームの主催者は、先に転送した2頭の馬カードの能力、血統等を考慮し新たな馬カードを発行し、申込者に発送する。こうして入手した新たな馬カードは上記電子ゲーム等に使用することが出来、同時に所謂レアカード的な要素を付加する事も可能となる。ここで、このゲームの主催者はゲームの参加者950のゲームWEBサーバ装置500への参加料、馬カードの発行等により、継続的に利益を得る事が可能となる。
【0048】
(実施例3:格闘ゲーム)
格闘ゲームの実施例について、説明する。ゲームカード900(たとえば、キャラクタカード)の形態、機能については、上記競馬ゲームと同一である。ゲームセンター等には1対1での対戦型の電子ゲームが設置されており、ゲームの参加者950は電子ゲームに設置されている読み書き装置に、それぞれ自分の手持ちのキャラクタカード900をセットする。読み書き装置で読取られたキャラクタカード900のデータは画面上に表示され、ゲームの参加者950はキャラクタの能力、対戦相手のキャラクタ等を考慮し、ゲームに使用するキャラクタを選択する。ゲームを開始すると、ゲームの参加者950は、カード900の能力値を反映したキャラクタを操作し、仮想的な格闘を行う。ゲームの結果、勝ち負け、格闘技の回数等に応じてキャラクタの能力、経験値は変化し、変化した能力値、経験値はカード900内の記録媒体に記録されると共に、ゲームWEBサーバ装置500に転送される。
【0049】
ゲームの参加者950は次回同一のキャラクタカード900でゲームに参加した際には、同様にゲームWEBサーバ装置500と通信を行い、前回までのゲームにて変化した能力値、経験値を反映したゲームキャラクタで電子ゲームを行う事が出来る。さらに、経験値の蓄積により、キャラクタに応じた必殺技が使えるようになる、経験値を持ったカード900をゲームの主催者に送付する事により新たな成長型のカード900と交換してもらえる等要素を盛り込むことにより、所謂レアカード的な要素を付加する事も可能となる。さらにゲームの参加者950は上記競馬ゲームと同様、カード記載の二次元コードを用いてゲームWEBサーバ装置500にアクセスし、携帯電話300等でミニゲームを行う事によりキャラクタの経験値、能力値等を変化させる事が可能であり、キャラクタを成長させる楽しみを享受する事が可能となる。
【0050】
また、遊戯カード900を交換する遊び方もできる。
【0051】
また、ゲームセンター等に設置されている業務用電子ゲーム機装置100に基づき説明を行ったが、家庭用の電子ゲーム機100においても、ネットワーク接続し、且つICチップの読取り、書込み装置或は2次元コードの読取装置を接続する事で、家庭においても構築可能な安価な環境にて上記例に示したバリエーションに富んだ遊び方を行う事が可能である。
【0052】
また、カードの所有者は、携帯電話300を用いて遊戯カード900の二次元コードに含まれるゲームIDを読取って、携帯電話300に記録されているミニゲームを行い、このミニゲームの結果(ゲームデータ593)を、携帯電話300に保存して、同時に、携帯電話300からゲームWEBサーバ装置500に送信して登録する事で、ミニゲームのキャラクタの能力値を保存できて、ゲームセンタに行かなくても、ゲームを遊ぶ事が可能であり、ゲームデータ593を保存することが可能なる。
【0053】
なお、上記の実施例に限定されることなく、ゲームセンターの複雑な電子ゲーム、家庭用のゲーム、携帯電話のミニゲーム等のゲームの結果をゲームWEBサーバ装置500にて一括して管理し、それぞれのゲームの結果をキャラクタの能力値に反映させる仕様のゲームにおいては、様々なゲームに応用可能であるものとする。
【0054】
また、遊戯カード900を一般的なトレーディングカードとして使用することも、当然、可能であり、その際にも複数人にて二次元コードを読取りながら対戦、カード交換する等、従来のトレーディングカードを用いた遊びに比較してバリエーションに富んだ遊び方が可能となる。
【0055】
以上詳しく説明したように、本願発明によれば、ゲームデータ確認システムにおいて、意匠性を損なわない形態の遊戯カードを用いることが可能となり、また、遊戯カードに記録された情報を低コストで確認できるゲームデータ確認システムを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムの全体構成図
【図2】携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムの大まかな動作フローの説明図
【図3】携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムの構成図
【図4】二次元コードデータの形式
【図5】ゲームデータの形式
【図6】携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムのフローチャート
【図7】ゲームカード外観の例(表)
【図8】ゲームカード外観の例(裏)
【図9】実施例2のフローチャート(1)
【図10】実施例2のフローチャート(2)
【図11】実施例2のフローチャート(3)
【符号の説明】
【0057】
1 携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム
100 ゲーム機
140 ゲームデータ記録手段
160 ゲームデータ送信手段
170 ゲームデータ読取手段
300 携帯端末装置
310 撮影手段
330 二次元コード復号手段
350 ブラウザ
500 ゲームWEBサーバ装置
550 ゲームデータ呈示手段
560 ゲームデータ読取格納手段
590 記憶手段
591 ゲームデータフォルダ
593 ゲームデータWEBページ
900a カード識別情報
800 ゲームデータ
800a ゲーム識別情報
820 登場人物特性データ
910 二次元コードデータ
920 URL
950 ゲーム参加者











・・・




















図5





【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲーム機とゲームWEBサーバ装置と携帯端末装置とがネットワーク接続されて構成された携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムにおいて、
前記ゲーム機は、
ゲーム識別情報と登場人物特性データを含むゲームデータを作成して、ゲームカードに記録するゲームデータ記録手段と、
ゲームカードのカード識別情報を取得して、カード識別情報とゲームデータを送信するゲームデータ送信手段と、
ゲームカードからゲームデータを取得するゲームデータ読取手段と、
を備えたゲーム機であって、
前記ゲームWEBサーバ装置は、
ゲームデータ表示用ページを記録するカード識別情報を関連付けたゲームデータフォルダを記憶する記憶手段と、
ゲームデータを受信して、ゲームデータWEBページを作成して、ゲームデータフォルダに、格納するゲームデータ読取格納手段と、
カード識別情報を含む所在情報を受け付けて、所在情報のカード識別情報が指示するゲームデータフォルダに格納されているゲームデータWEBページを返信するゲームデータ読取呈示手段と、
を備えたWEBサーバ装置であって、
前記携帯端末装置
二次元コードを撮影して、ビットマップデータを作成して、メモリーに保持する撮影手段と、
前記保持されたビットマップデータを復号して、所在情報を含むテキストデータを取り出す二次元コード復号手段と、
所在情報を送信して、ゲームデータWEBページを受信して、表示するブラウザと、
を備えた端末装置であって、
ゲーム機にて作成したゲームデータを、ゲームカードとWEBサーバ装置とに記録して、携帯端末装置にて、ゲームカードに付属する二次元コードを撮影解読することで、WEBサーバ装置からゲームデータWEBページを受信して表示することができて、表示画面を見ることで、ゲームカードに記録したゲームデータの内容を確認することができる
ことを特徴とする携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム。
【請求項2】
前記所在情報は、URLである
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システム。
【請求項3】
ゲームデータ表示用ページを記録するゲーム識別情報を関連付けたゲームデータフォルダを使用する携帯端末装置を利用したゲーム方法であって、
ゲーム識別情報と登場人物特性データを含むゲームデータとゲームデータWEBページとを作成するゲームデータ作成ステップと、
ゲームデータWEBページを、所定の場所に格納するゲームデータ格納ステップと、
二次元コードを携帯端末装置に読み取らせる二次元コード読み取りステップと、
携帯端末装置が二次元コードを解読して、所在情報を含むテキストデータを取り出す二次元コード解読ステップと、
前記所在情報を送信して、ゲームデータWEBページを受信して、表示する表示ステップと、
を含んだ手順でなされることを特徴とする携帯端末装置を利用したゲームデータ確認方法。
【請求項4】
前記所在情報は、URLである
ことを特徴とする請求項3に記載の携帯端末装置を利用したゲームデータ確認方法。
【請求項5】
コンピュータに組込むことによって、コンピュータを請求項1、または、請求項2に記載の携帯端末装置を利用したゲームデータ確認システムとして動作させるコンピュータプログラム。
【請求項6】
請求項5に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−54441(P2007−54441A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−245110(P2005−245110)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】