携帯端末装置
【課題】表示領域の大画面化と操作性の向上を両立させるとともに、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現した携帯端末装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明にかかる携帯端末装置100は、所定の通信先にデータを送信可能な通信部210と、データに基づく象徴画像を表示する表示部110と、表示部110に重畳されるタッチセンサ130aと、タッチセンサ130aにおける所定の摺動動作を検出して、通信部210にデータを送信させる制御部200と、を備えることを特徴とする。
【解決手段】本発明にかかる携帯端末装置100は、所定の通信先にデータを送信可能な通信部210と、データに基づく象徴画像を表示する表示部110と、表示部110に重畳されるタッチセンサ130aと、タッチセンサ130aにおける所定の摺動動作を検出して、通信部210にデータを送信させる制御部200と、を備えることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置に関し、詳しくは、タッチセンサをデータ入力手段とする携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などに代表される携帯端末装置は、小型化と軽量化に加えて高機能化が進行している。その結果、通話やメールといった通信関連の機能のみでなく、カメラ、音楽再生、テレビジョンなど、コンピュータに匹敵するほどの機能が取り込まれてきている。
【0003】
このような高機能化に伴って、様々なアプリケーションを快適に使用するために、表示領域の大画面化の要請がある。しかし、小型化が進行している携帯端末装置において筐体の面積は制限される傾向にあるため、表示領域の大画面化を図れば、必然的に操作部に割り当てられる面積が減少してしまう。このため、同じ操作キーにいくつもの機能を兼用させたり、メニューの階層を深くしたりしなければならず、操作性の低下を招くこととなる。
【0004】
そこで、特許文献1には、2つの画面(液晶ディスプレイ)を開閉可能に装備し、開くことによって2画面を連接および連動させることにより、表示面積の大型化と装置サイズの小型化を両立させた画像表示装置が開示されている。また、特許文献2には、画面(データ表示画面)と同じ面に第1のタッチセンサを有し、反対側の面に第2のタッチセンサを有することにより、第2のタッチセンサを指紋認証などのための補助入力手段として用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−079157号公報
【特許文献2】特開2007−141029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記特許文献1の構成にあっては、アプリケーション動作画面を(収納時の)装置サイズに比して大きくすることはできるものの、単に表示面積を増やしたに過ぎない。また特許文献2の構成にあっては、従来利用されていなかった裏面に入力手段を配置してはいるものの、裏面の入力手段を表面の入力手段の補助として用いて操作性の向上を図ったに過ぎない。すなわち、表示領域の大画面化と操作性の向上といった相反する要請に応えるものではない。
【0007】
さらに、これらにおいては、ユーザの操作と充分な連携性を有するユーザインターフェースが実現されているとは言い難い。例えば、データを送信する際のアクションにおいては、アイコンの表示、選択にとどまっており、依然として改善の余地がある。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、表示領域の大画面化と操作性の向上を両立させるとともに、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現した携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明にかかる携帯端末装置の代表的な構成は、所定の通信先にデータを送信可能な通信部と、データに基づく象徴画像を表示する表示部と、表示部に重畳されるタッチセンサと、タッチセンサにおける所定の摺動動作を検出して、通信部にデータを送信させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記所定の摺動動作とは、タッチセンサが象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動が検知されると共に、摺動が離間する際のこの摺動の速度が所定速度以上であること、あるいはタッチセンサの検知可能領域外まで摺動が継続されたこととするとよい。
【0011】
上記制御部は、表示部において、摺動と連動して象徴画像の表示位置を移動させてもよい。
【0012】
上記制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を摺動の離間する際の方向に向かって表示部の画面外へと消失させてもよい。
【0013】
上記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させてもよい。
【0014】
上記制御部は、摺動の離間する際の方向が赤外線ポートが配置された方向以外だった場合、象徴画像を摺動の離間する際の方向に始動させた後、方向転換させて、赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させてもよい。
【0015】
表示部と赤外線ポートの相対的な位置関係を記憶したメモリをさらに備え、通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、制御部は、赤外線通信によりデータを送信させる場合に、予め所定の通信先とのネゴシエーション時に位置関係を交換して、自機および所定の通信先における位置関係に基づいて算出した方向に向かって、象徴画像を表示部の画面外へと消失させてもよい。
【0016】
上記制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を速度に基づき画面外へと消失させてもよい。
【0017】
上記制御部は、データに摺動の離間する際の方向または速度、若しくは象徴画像の少なくとも1つを包含した付加情報を添付し、通信部に送信させてもよい。
【0018】
当該携帯端末装置の位置情報あるいは日時情報を取得する取得部をさらに備え、制御部は、データの送信後に、表示部に位置情報あるいは日時情報を少なくとも1つを包含した消印画像を表示させてもよい。
【0019】
上記制御部は、データに消印画像を包含した付加情報を添付し、通信部に送信させてもよい。
【0020】
上記課題を解決するために本発明にかかる携帯端末装置の他の代表的な構成は、方向または速度の少なくとも1つと象徴画像を包含した付加情報が添付されたデータを所定の通信元から受信可能な通信部と、データの受信をユーザに表示する表示部と、受信に伴い付加情報を解析して、表示部に方向または速度に基づいて象徴画像の表示を行わせる制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、表示領域の大画面化と操作性の向上を両立させるとともに、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現した携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態にかかる携帯端末装置の外観を説明する6面図である。
【図2】本実施形態にかかる携帯端末装置の概略的な機能を示すブロック図である。
【図3】両手でタッチセンサを摺動する様子を示す図である。
【図4】アクティブなアプリケーションの切替に伴う表示部の表示画面を示す図である。
【図5】象徴画像の表示について説明する図である。
【図6】象徴画像の表示の移動について説明する図である。
【図7】データの送信工程および受信工程を説明する図である。
【図8】赤外線通信におけるデータの送信工程および受信工程を説明する図である。
【図9】赤外線通信における象徴画像の移動方向の他の例を示す図である。
【図10】象徴画像の表示の移動を赤外線ポートが配置された方向とした場合の制御例を示す図である。
【図11】データの送信工程および受信工程の他の例を説明する図である。
【図12】データの送信工程の他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0024】
[外観構成]
図1は本実施形態にかかる携帯端末装置100の外観を説明する6面図である。図1に示すように、携帯端末装置100は、筐体の1つの面に配置された表示部110と、表示部110に重畳されるタッチセンサ130aとを備えている。
【0025】
本実施形態では、表示部110の反対側にさらに第2表示部120を設け、表示領域の大画面化を図っている。ただし、本実施形態において第2表示部120は必須では無い。
【0026】
表示部110と第2表示部120とは長辺において湾曲し、それぞれが連接することによって筐体の外周を巻回するように配置されている。そして筐体の外形(表面においてはタッチセンサ130aが外形を構成している)は、表示部110および第2表示部120が湾曲する方向を含む断面の形状が略楕円形となっている。すなわち表示部110と第2表示部120とによって全体的に平たい筒のような形状となっている。この筒の両端には、端部部材114、116が備えられている。
【0027】
なお、略楕円形とは正確な楕円以外の形状も含む。例えば、端部が全体的に丸みを帯びた形状である主表面が平坦であって端部が半円を描く長丸形状、さらに長丸形状の主表面の中央部が膨出した形状、楕円形を短軸または長軸方向につぶした形状も略楕円形に含まれるものとする。
【0028】
筐体の1つの側面に当たる端部部材114の端面には、音声出力部142、電源ボタン146、赤外線ポート214aが備えられている。また、この端部部材114の端面と対向して配置される端部部材116の端面には、音声入力部144が備えられている。音声出力部142および音声入力部144を端部部材114、116の端面(筐体の側面)に配置することにより、通話する際には筐体の表裏に関係なく把持することができる。
【0029】
さらに、端部部材114の第2表示部120と連接する面には、カメラ140が備えられている。表示部110、第2表示部120両方の画面にカメラ140の撮影対象を表示可能とすれば、表裏どちらの側からでも、画像を認識して撮影を行うことができる。
【0030】
表示部110と端部部材114および端部部材116とのそれぞれの間の部分であって、筐体の短手方向の略中央部分には、筐体内部に配置されたステレオスピーカ148(図2参照)から発せられた音を、筐体外部へと出力するための放音口150a、150bがそれぞれ形成されている。
【0031】
同様に、第2表示部120と端部部材114および端部部材116とのそれぞれの間の部分であって、筐体の短手方向の略中央部分には、筐体内部に設けられたステレオスピーカ148から発せられた音を、筐体外部へと出力するための放音口150c、150dがそれぞれ形成されている。
【0032】
放音口150a、150b、150c、150dには、ステレオスピーカ148から発せられた音を誘導する導音路(図示せず)が連結されており、それぞれより音を均等に発することが可能である。
【0033】
[機能構成]
図2は本実施形態にかかる携帯端末装置100の概略的な機能を示すブロック図である。図2に示すように、携帯端末装置100は、機能構成要素として、上述した表示部110、第2表示部120、操作部130(タッチセンサ130a)、カメラ140、音声出力部142、音声入力部144、ステレオスピーカ148に加えて、制御部200、通信部210、メモリ230、取得部240を含んで構成される。
【0034】
制御部200は、中央処理装置(CPU)を含む半導体集積回路により携帯端末装置100全体を管理および制御する。具体的には、メモリ230に記憶され得る様々なアプリケーション(タスク)等を用いて、通話機能、文字入力機能、音楽再生機能、TV視聴機能などを遂行する。制御部200は、特に、表示制御部202、切替制御部204、送信制御部206を包含する。
【0035】
表示制御部202は、表示部110および第2表示部120を制御する。換言すれば、表示部110、第2表示部120の画面に表示される画像を設定する。本実施形態においては、通常、タッチセンサ130aを重畳する表示部110には少なくともアクティブなアプリケーション(入力対象たるアプリケーション)が表示される。そして、特に、そのアプリケーションが所定の通信先にデータを送信可能なアプリケーションであった場合、このデータに基づいた象徴画像112が画面内に表示され得る。
【0036】
象徴画像112とは、送信するデータを象徴してユーザに視認させる画像を示す。具体的には、象徴画像112として、アイコン、サムネイル等を利用できる。この象徴画像112に対する所定の摺動動作が、送信制御部206のトリガ(引き金)となるが、詳細については後述するものとする。
【0037】
また、表示制御部202は、通信部210によってデータが受信される際に、象徴画像112をポップアップ表示させる。なお、これについても、詳細は後述するものとする。
【0038】
切替制御部204は、片手によりタッチセンサ130aへ操作が行なわれた場合、その操作をアクティブなアプリケーションに送信する(現在の表示画面に対する入力操作)。また、両手でタッチセンサ130aが摺動(スイープ)された場合に、アクティブなアプリケーションを切り替える。
【0039】
図3は両手でタッチセンサ130aを摺動する様子を示す図、図4はアクティブなアプリケーションの切替に伴う表示部110の表示画面を示す図である。図3(a)に示すように、両手でタッチセンサ130aを摺動方向202aに摺動すると、その方向に画像が連続的にスクロールして、アクティブなアプリケーションが所定のアプリケーションに切り替えられる。また、図3(b)に示すように、タッチセンサ130aを摺動方向202bに摺動すると、上記とは逆の方向に連続的にスクロールして、アクティブなアプリケーションが所定のアプリケーションに切り替えられる。
【0040】
詳細には、図4に示すように、Phone(通話)、Mail(メール)、IrDA(赤外線通信)、Navi(ナビゲーション)、Camera(カメラ)、Media(メディア)といったアクティブなアプリケーションに切り替えられ得る所定のアプリケーションが予め設定される。そして、これらのアプリケーションが、順序を有して配列され、タッチセンサ130aへの摺動方向202a、202bに対応して切り替えられる。
【0041】
なお、切り替えられたアプリケーション(アクティブなアプリケーション)は、その起動アイコンをタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)されることにより起動する。
【0042】
送信制御部206は、タッチセンサ130aにおける所定の摺動動作を検出して、通信部210に所定の通信先にデータを送信させる。かかる所定の摺動動作を、データを送信させる際のトリガ(引き金)とすることで、直感的な操作が可能となる。なお、本実施形態では、特に、象徴画像112に対して(タッチセンサ130aの象徴画像112に重畳する部分に対して)所定の摺動動作が行われた場合を送信のトリガ(引き金)とする。
【0043】
なお、本実施形態において所定の摺動動作とは、タッチセンサが象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動(画面を擦る動作)が検知されると共に、この摺動が離間する際の摺動の速度が所定速度以上であること、あるいはタッチセンサの検知可能領域外まで摺動が継続されたことを意味する。上述した両手でのタッチセンサ130aの摺動とこの所定の摺動動作との判断基準は、適宜設定してよく、例えば摺動の速度で判断してもよいし、両手か片手かで判断してもよい。
【0044】
通信部210は、特定の通信方式を通じて、基地局210aとの通信を確立し、または通信先の端末と直接ネゴシエーションすることにより、所定の通信先とのデータの送受信を行う。通信部210は、無線通信部212、赤外線通信部214、IEEE 802.15.1[以下、特に、Bluetooth216(登録商標)とする]、IEEE 802.11諸規格(無線LAN218)、IEEE 802.15.4[以下、特に、ZigBee220(登録商標)とする]を包含する。
【0045】
無線通信部212は、CDMAやWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)といった通信方式を通じて基地局210aとの通信を確立し、通信相手との音声通信やWebサーバとのデータ通信を遂行する。
【0046】
赤外線通信部214は、赤外線(IrDA)通信によりデータの送受信を行う。赤外線は高い指向性を有し、この通信は赤外線ポート214aを互いに向かい合わせて行われる。そのため、セキュリティ確保に好適な利点を有する。近年は、赤外線通信の伝送速度においても高速化が進んでいるため、赤外線通信は今後到来されるセキュリティ社会において急速な発展を成し得る可能性を内包している。
【0047】
Bluetooth216は、2.4GHz帯の電波を用いて、機器間の通信を行う短距離無線通信技術である。通例、Bluetooth216は、10mから100m程度の機器間の接続に用いられ、障害物があっても通信可能である利点を有する。
【0048】
無線LAN218は、所定のアクセスポイントを通じて、当該携帯端末装置100をインターネットに接続する。
【0049】
ZigBee220は、Bluetooth216と同様に2.4GHz帯の電波を用いて機器間の通信を行う短距離無線通信技術である。Bluetooth216よりも省電力で低コストであり、アドホック通信によるメッシュネットワークを構成できる利点を有している。
【0050】
メモリ230は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュ記憶部、HDD等で構成され、制御部200で処理されるプログラムやその他のデータファイルを記憶する。具体的には、メモリ230には、象徴画像112や、アクティブなアプリケーションに切り替えられ得る所定のアプリケーションの変更テーブルなどが包含されている。
【0051】
取得部240は、携帯端末装置100の位置情報および日時情報を取得する。位置情報は、基地局210aから送出されたおおまかな位置情報でもよいし、GPSを搭載することにより得た正確な位置情報でも勿論構わない。日時情報は内蔵された時計等により取得される。
【0052】
表示部110および第2表示部120は、樹脂基板上にトランジスタを形成したTFT液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(organic Electro Luminescence Display)、コレステリック液晶ディスプレイ(Cholesteric Liquid Crystal Display)等で構成され、ユーザにデータを出力する。
【0053】
操作部130は、いわゆるデータ入力手段であり、キーボード、十字キー、ジョイスティック等の可動スイッチで構成される。本実施形態では、操作部130としてタッチセンサ130aを包含する。
【0054】
タッチセンサ130aは、透明または半透明の素材で形成され、表示部110に重畳される。タッチセンサ130aの接触の感知方法としては、圧力の変化を感知する感圧式と静電気による電気信号を感知する静電容量の2通りがある。
【0055】
カメラ140は、筐体内部に配置され、任意の画像に対する撮影機能を担う。撮影された画像は、メモリ230に保存され得る。
【0056】
音声出力部142はスピーカで構成され、携帯端末装置100で受信した通話相手の音声信号を音声に変えて出力する。
【0057】
音声入力部144はマイク等の音声認識装置で構成され、通話時に入力されたユーザの音声を携帯端末装置100内で処理可能な電気信号に変換する。
【0058】
ステレオスピーカ148は、着信音や、タッチセンサ130aの操作音、TV音声、音楽、アラーム音等を出力する。
【0059】
[送信動作]
図5は、象徴画像112の表示について説明する図である。ここでは、メールアプリケーションを例に挙げて説明する。図5(a)に示すように、象徴画像112を表示させるには、所定の通信先に送信するデータを作成(選択)する。これにより、図5(b)、図5(c)に示すような象徴画像112が表示部110に表示される。なお、図5(b)は、アイコン形式の象徴画像112を示す例であり、図5(c)はサムネイル形式の象徴画像112を示す例である。
【0060】
図6は、象徴画像112の表示の移動について説明する図である。ここでは、図5(b)の象徴画像112(アイコン形式)を例に挙げて説明する。図6(a)、(b)、(c)に示すように、象徴画像112の表示位置は、表示制御部202により、摺動と連動して移動される。換言すれば、ユーザの操作に伴い表示部110の表示が変動する。故に、ユーザの操作との連携性を向上させる効果を奏し得る。なお、図6に示す状態から、所定の摺動動作を行うことにより所定の通信先にデータが送信される。
【0061】
図7は、データの送信工程および受信工程を説明する図である。ここでは、メールアプリケーションを例に挙げて説明する。また、以下、上述した携帯端末装置100において、特にデータを送信する側を携帯端末装置100a、データを受信する側を携帯端末装置100bとして説明する。
【0062】
(送信工程)
本実施形態にかかるデータの送信工程を説明する。まず、図7(a)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0063】
次に、図7(b)に示すように、その状態から任意の方向へと所定の摺動動作を行う。これにより、データ(メールの本文データや画像データ等の実体データ)に、摺動の離間する際の方向(上記任意の方向)、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)、および象徴画像112の少なくとも1つを包含した付加情報が添付され、所定の通信先へ送信される。付加情報は、例えばデータ(実体情報)のヘッダに格納することができる。
【0064】
また、図7(b)に示すように、これに起因して表示部110には、象徴画像112を摺動の離間する際の方向に向かって画面外へと消失させるアニメーションが、表示制御部202により表示される。このアニメーションにおいて、象徴画像112が画面外へと消失する(移動する)速度は、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)に基づく。換言すれば、象徴画像112を強くはじくほど(上記速度が速いほど)、象徴画像112がより速く画面外へと消失する(移動する)。
【0065】
(受信工程)
本実施形態にかかるデータの受信工程を説明する。まず、図7(c)に示すように、携帯端末装置100bにおいて、携帯端末装置100a(通信元)から付加情報が添付されたデータを受信すると、表示制御部202により象徴画像112が表示部110にポップアップ表示される。この象徴画像112は、付加情報が包含する摺動の方向(通信元の装置においてタッチセンサ130aが摺動された方向)から表示部110の画面内に出現する。そして、象徴画像112は、表示部110の中心に向かって移動する。このときの移動(出現)の速度は、付加情報が包含する摺動の速度(通信元の装置においてタッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)に基づく。
【0066】
次に、図7(d)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。ここで、象徴画像112をタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)することにより受信した実体データを表示することができる。
【0067】
上述したように、携帯端末装置100aにおいては、送信するデータを示す象徴画像に接触して所定の摺動動作を行うことで、はじいた方向に見合ったアニメーションが表示されるとともに、はじいた方向等を示唆する付加情報が通信先に添付され送信される。そして、携帯端末装置100bにおいては、受信に際して、この付加情報に基づいたアニメーションが表示される。故に、ユーザの操作との一体感、連携性を向上させる。すなわち、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現することが可能となる。
【0068】
なお、上記ではメールアプリケーションを例に挙げて説明したが、当然これに限らず、音声通信、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN、ZigBee等を利用したアプリケーションにも同様に適用できる。
【0069】
また、携帯端末装置100bにおいて、データ(実体情報)の受信に際して付加情報に基づいた表示を行う手法としては、上記のように通信元(携帯端末装置100a)にて付加情報をヘッダに格納することによりデータ(実体情報)よりも先に付加情報を受信させてもよいが、表示部110の表示自体を遅延させても当然よい。
【0070】
また、携帯端末装置100bにおいて、上記では筐体に対して(筐体を基準として)はじかれた方向から、象徴画像112を出現させているが、通信元(携帯端末装置100a)の位置情報に基づく方向から象徴画像112を出現させてもよい。詳しくは、例えば、東京にいる携帯端末装置100aのユーザが、大阪にいる携帯端末装置100bのユーザへとデータを送信した場合、携帯端末装置100bでは象徴画像112を東方向から西方向へと移動するように出現させてもよい。なお、これらの方向は、例えば4方向(上下左右、東西南北等)、8方向など都合に応じて適宜、近似・分割して設定してよい。
【0071】
また、携帯端末装置100aにおいて、上記のように摺動の離間する際の方向(上記任意の方向)、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)、および象徴画像112を付加情報に包含してもよいが、少なくともこの中のいずれかを包含すればよい。故に、象徴画像112は、各端末のメモリ230に記憶されたものなどで代替されてもよい。すなわち、各端末において象徴画像112を消失、移動、出現させるアニメーションは、付加情報に包含されてもよいし、メモリ230に記憶されたものでもよい。また、これに限らず、このアニメーションは、Webサーバ等を通じて取得されてもよい。
【0072】
また、携帯端末装置100bにおいて、上記のようにデータを受信した場合に、象徴画像112に関するアニメーションを表示させてもよいが、受信したデータを表示する場合に(実体データの開示)このアニメーションを表示させてもよい。
【0073】
また、携帯端末装置100aにおいて、上記では象徴画像112と重畳する部分に接触して所定の摺動動作を行うことによりデータを送信するとしたが、これに限らない。タッチセンサ130aが所定の摺動動作を検出した場合に、データを送信するようにしてもよい。
【0074】
また、データを受信する側の携帯端末装置100bにおいては、少なくとも表示部110と、制御部200と、通信部210と、を備えればよく、タッチセンサ130a等は必須ではない。
【0075】
図8は、赤外線通信におけるデータの送信工程および受信工程を説明する図である。赤外線通信は、互いに赤外線ポート214aを向き合わせて行われ、ユーザが表示を視認する確立も高くなる。
【0076】
以下、赤外線通信における送信工程および受信工程を説明する。携帯端末装置100a、100bは、それぞれ表示部110と赤外線ポート214aの相対的な位置関係(位置関係データ)をメモリ230に保持している。
【0077】
まず、図8(a)に示すように、赤外線通信においては通信元である携帯端末装置100aと通信先である携帯端末装置100bとのネゴシエーション時に、互いのメモリ230に記憶された赤外線ポート214aの位置関係(位置関係データ)を交換(送受信)する。これにより、互いに相手の端末が「どの向き」にあり、「どの程度の距離」離れているのか割り出すことができる。
【0078】
次に、図8(b)に示すように、携帯端末装置100aにおいて、表示された象徴画像112に対して所定の摺動動作を行う。このとき、互いの赤外線ポート214aの位置関係から摺動の離間する際の方向、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)が特定される。そして、この方向・速度、および象徴画像112を包含した付加情報を添付したデータが、携帯端末装置100aから携帯端末装置100bへと送信される。
【0079】
これに伴い携帯端末装置100aの表示部110では、上記方向・速度に基づいて象徴画像112が移動するアニメーションが表示される。また、携帯端末装置100bでは、受信した付加情報に基づき、どのような方向からどのくらいの速度で象徴画像112が移動してくるのか計算される。そして、この計算に則って、携帯端末装置100bの表示部110にも象徴画像112が移動するアニメーションが表示される。すなわち、2つの端末の画面があたかも連接しているように(物理的に隣の端末に飛んでいくように)象徴画像112の表示が、送信側から受信側へと移動する。
【0080】
このように隣の端末に象徴画像112が飛んで行くように見せることができるのは、ネゴシエーション時に上述した位置関係(位置関係データ)を交換(送受信)しているため、赤外線ポート214aを基準として象徴画像112の表示部110上の位置を特定できるためである。すなわち、この位置関係から携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が、画面外へ消失する際に移動する経路、およびその経路に伴う距離を赤外線ポート214aに対する表示部110上の座標に基づき特定することができる。そのため、携帯端末装置100bでは、携帯端末装置100aの表示部110上を象徴画像112が移動して画面外へと消失するまでの時間や方向(消失座標位置)を、付加情報に包含された速度、および位置関係から特定可能となるその経路に伴う距離や方向(消失座標位置)に基づき正確に算出することができ、対応した表示を行なうことができる。故に、あたかも物理的に隣の端末に飛んでいくような表示が可能となる。
【0081】
次に、図8(c)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。ここで、象徴画像112をタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)することにより受信したデータを表示することができる。
【0082】
なお、図9は、赤外線通信における象徴画像112の移動方向の他の例を示す図である。上記のように、ネゴシエーション時に送信側と受信側のそれぞれにおいて、位置関係データを交換(送受信)している。したがって、双方の表示部の相対的な位置(姿勢)を知ることができる。すなわち双方の赤外線ポート214は通信する際には対向しており(携帯端末装置100cの赤外線ポートは見えていない)、そしてそれぞれの端末において表示部と赤外線ポートとの位置関係がわかるのであるから、結果的に双方の表示部110の位置関係を知ることができる。
【0083】
従って、例えば図9に示すように、送信側の携帯端末装置100aの表示部110における象徴画像112の初期位置から、携帯端末装置100cの表示部110における到達位置に向かってまっすぐ象徴画像112を移動させることができる。すなわち、位置関係データには、それぞれの端末における表示部110と赤外線ポート214aとの位置関係(距離と座標位置)を含ませる。送信側の携帯端末装置100aにおいては、この位置関係から象徴画像112が画面外へ消失する際に移動する経路、およびその経路に伴う距離を赤外線ポート214aに対する表示部110上の座標に基づき特定することができる。一方、受信側の携帯端末装置100cでは、携帯端末装置100aの表示部110から到達する象徴画像112の経路と、出現させるべきタイミングを算出することができる。これにより、あたかも物理的に隣の端末に飛んでいくような表示が可能となる。
【0084】
故に、上述した構成によれば、赤外線通信においてはユーザが表示を視認する可能性が高いため、携帯端末装置100aから100bへと象徴画像112が移動する速度を求め、送信側から受信側へとなめらかに移動させることで、ユーザの操作との一体感を確立し、延いては趣向性の向上効果をも奏し得る。
【0085】
また、通信先の方向を一意に特定できるため、摺動の離間する際の方向に限らず象徴画像112を赤外線ポート214aが配置された方向の画面外へと移動(消失)させることとしても、高い連携性を確保することができる。しかし、このような場合、摺動の離間する際の方向が、赤外線ポート214aが配置された方向以外だと、ユーザの操作に反して象徴画像112が移動することになる。そこで、以下のような手法を採用してもよい。
【0086】
図10は、象徴画像112の表示の移動を赤外線ポート214aが配置された方向とした場合の制御例を示す図である。まず、図10(a)に示すように、摺動の離間する際の方向が、赤外線ポート214aが配置された方向以外だった場合、象徴画像112はその方向へと始動する。次に、図10(b)に示すように、象徴画像112は赤外線ポート214aが配置された方向へと徐々に方向転換する。そして、図10(c)に示すように、その方向にて画面外へと消失する。このような、象徴画像112の表示は、例えば、予めメモリ230に移動の方向に応じた、数パターンのアニメーションを記憶させることにより表示させることができる。
【0087】
上述した構成によれば、赤外線通信において象徴画像112の移動する方向を1方向に限定しても連携性の低下を招くことがない。故に、簡易な構成でユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現できる。
【0088】
図11はデータの送信工程および受信工程の他の例を説明する図、図12はデータの送信工程の他の例を説明する図である。本発明の主意は、ユーザの操作と一体感のあるユーザインタフェースを実現するために、所定の摺動動作をトリガ(引き金)としてデータを送信することにあり、かかる概念に包含される携帯端末装置は本発明の範疇内であると解される。そこで、以下他の例として、図11、図12を用いて、上述した表示部110の表示とは挙動が異なる送信工程および受信工程を説明する。まず、図11を参照しながら、他の例の1つである送信工程および受信工程について説明する。
【0089】
(送信工程)
まず、図11(a)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0090】
次に、図11(b)に示すように、その状態から所定の摺動動作を行う。これにより、後述する消印画像242を包含した付加情報を添付したデータが、携帯端末装置100bへと送信される。これに伴い、携帯端末装置100aの表示部110では、象徴画像112がポストへと投函されるアニメーションが表示される。摺動の離間する際の方向が、ポストの方向と異なる場合、上述したように象徴画像112を徐々に方向転換させて投函されるようにするとよい。
【0091】
次に、図11(c)に示すように、携帯端末装置100aの表示部において、消印画像242が表示される。この消印画像242は、取得部240が取得した位置情報や日時情報を包含する。これにより、通信先と通信元において消印画像を共有できるため、双方に連帯感をもたらすことができる。
【0092】
(受信工程)
まず、図11(c)に示すように、携帯端末装置100bにおいて、携帯端末装置100a(通信元)からデータを受信すると、表示制御部202により象徴画像112が表示部110にポップアップ表示される。詳しくは、ポストへの投函に対応して郵便として運ばれてくるアニメーションが表示される。
【0093】
次に、図11(d)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。
【0094】
次に、図11(e)に示すように、携帯端末100bにおいても付加情報に包含された消印画像242が表示される。
【0095】
上述した構成によっても、ユーザの操作と一体感のある(所定の摺動動作に対応した)ユーザインタフェースを実現することができる。
【0096】
次に、図12を参照しながら、他の例の1つである送信工程について説明する。ここでは、携帯端末装置100aは、さらに指紋認証部250を備えるものとする。
【0097】
(送信工程)
まず、図12(a)に示すように、タッチセンサ130aの一端に設けられた指紋認証部250と接触する。
【0098】
次に、図12(b)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0099】
次に、図12(c)に示すように、その状態から所定の摺動動作を行う。これにより、後述する消印画像244を包含した付加情報を添付したデータが送信される。また、表示部110には、象徴画像112を摺動の離間する際の方向に向かって画面外へと消失させるアニメーションが、表示制御部202により表示される。
【0100】
次に、図12(d)に示すように、携帯端末装置100aにおいて、消印画像244が表示される。この消印画像244には、取得部240が取得した位置情報や日時情報に加え、指紋認証部250により所有者本人と確認されたことが表示される。これによれば、通信先と通信元の双方に連帯感をもたらすだけではなく、他人がなりすましたデータの送信を識別することができ、次世代の電子認証システムとしての機能を果たし得る。
【0101】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明はタッチセンサをデータ入力手段とする携帯端末装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0103】
100(100a、100b、100c)…携帯端末装置、110…表示部、112…象徴画像、114…端部部材、116…端部部材、120…第2表示部、130…操作部、130a…タッチセンサ、140…カメラ、142…音声出力部、144…音声入力部、148…ステレオスピーカ、150a、150b、150c、150d…放音口、200…制御部、202…表示制御部、202a、202b…摺動方向、204…切替制御部、206…送信通信部、210…通信部、210a…基地局、212…無線通信部、214…赤外線通信部、214a…赤外線ポート、216…Bluetooth、218…無線LAN、220…ZigBee、230…メモリ、240…取得部、242、244…消印画像、250…指紋認証部
【技術分野】
【0001】
本発明は携帯端末装置に関し、詳しくは、タッチセンサをデータ入力手段とする携帯端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話やPHS(Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などに代表される携帯端末装置は、小型化と軽量化に加えて高機能化が進行している。その結果、通話やメールといった通信関連の機能のみでなく、カメラ、音楽再生、テレビジョンなど、コンピュータに匹敵するほどの機能が取り込まれてきている。
【0003】
このような高機能化に伴って、様々なアプリケーションを快適に使用するために、表示領域の大画面化の要請がある。しかし、小型化が進行している携帯端末装置において筐体の面積は制限される傾向にあるため、表示領域の大画面化を図れば、必然的に操作部に割り当てられる面積が減少してしまう。このため、同じ操作キーにいくつもの機能を兼用させたり、メニューの階層を深くしたりしなければならず、操作性の低下を招くこととなる。
【0004】
そこで、特許文献1には、2つの画面(液晶ディスプレイ)を開閉可能に装備し、開くことによって2画面を連接および連動させることにより、表示面積の大型化と装置サイズの小型化を両立させた画像表示装置が開示されている。また、特許文献2には、画面(データ表示画面)と同じ面に第1のタッチセンサを有し、反対側の面に第2のタッチセンサを有することにより、第2のタッチセンサを指紋認証などのための補助入力手段として用いる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−079157号公報
【特許文献2】特開2007−141029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし上記特許文献1の構成にあっては、アプリケーション動作画面を(収納時の)装置サイズに比して大きくすることはできるものの、単に表示面積を増やしたに過ぎない。また特許文献2の構成にあっては、従来利用されていなかった裏面に入力手段を配置してはいるものの、裏面の入力手段を表面の入力手段の補助として用いて操作性の向上を図ったに過ぎない。すなわち、表示領域の大画面化と操作性の向上といった相反する要請に応えるものではない。
【0007】
さらに、これらにおいては、ユーザの操作と充分な連携性を有するユーザインターフェースが実現されているとは言い難い。例えば、データを送信する際のアクションにおいては、アイコンの表示、選択にとどまっており、依然として改善の余地がある。
【0008】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、表示領域の大画面化と操作性の向上を両立させるとともに、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現した携帯端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明にかかる携帯端末装置の代表的な構成は、所定の通信先にデータを送信可能な通信部と、データに基づく象徴画像を表示する表示部と、表示部に重畳されるタッチセンサと、タッチセンサにおける所定の摺動動作を検出して、通信部にデータを送信させる制御部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記所定の摺動動作とは、タッチセンサが象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動が検知されると共に、摺動が離間する際のこの摺動の速度が所定速度以上であること、あるいはタッチセンサの検知可能領域外まで摺動が継続されたこととするとよい。
【0011】
上記制御部は、表示部において、摺動と連動して象徴画像の表示位置を移動させてもよい。
【0012】
上記制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を摺動の離間する際の方向に向かって表示部の画面外へと消失させてもよい。
【0013】
上記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させてもよい。
【0014】
上記制御部は、摺動の離間する際の方向が赤外線ポートが配置された方向以外だった場合、象徴画像を摺動の離間する際の方向に始動させた後、方向転換させて、赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させてもよい。
【0015】
表示部と赤外線ポートの相対的な位置関係を記憶したメモリをさらに備え、通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、制御部は、赤外線通信によりデータを送信させる場合に、予め所定の通信先とのネゴシエーション時に位置関係を交換して、自機および所定の通信先における位置関係に基づいて算出した方向に向かって、象徴画像を表示部の画面外へと消失させてもよい。
【0016】
上記制御部は、通信部にデータを送信させる場合に、象徴画像を速度に基づき画面外へと消失させてもよい。
【0017】
上記制御部は、データに摺動の離間する際の方向または速度、若しくは象徴画像の少なくとも1つを包含した付加情報を添付し、通信部に送信させてもよい。
【0018】
当該携帯端末装置の位置情報あるいは日時情報を取得する取得部をさらに備え、制御部は、データの送信後に、表示部に位置情報あるいは日時情報を少なくとも1つを包含した消印画像を表示させてもよい。
【0019】
上記制御部は、データに消印画像を包含した付加情報を添付し、通信部に送信させてもよい。
【0020】
上記課題を解決するために本発明にかかる携帯端末装置の他の代表的な構成は、方向または速度の少なくとも1つと象徴画像を包含した付加情報が添付されたデータを所定の通信元から受信可能な通信部と、データの受信をユーザに表示する表示部と、受信に伴い付加情報を解析して、表示部に方向または速度に基づいて象徴画像の表示を行わせる制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、表示領域の大画面化と操作性の向上を両立させるとともに、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現した携帯端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態にかかる携帯端末装置の外観を説明する6面図である。
【図2】本実施形態にかかる携帯端末装置の概略的な機能を示すブロック図である。
【図3】両手でタッチセンサを摺動する様子を示す図である。
【図4】アクティブなアプリケーションの切替に伴う表示部の表示画面を示す図である。
【図5】象徴画像の表示について説明する図である。
【図6】象徴画像の表示の移動について説明する図である。
【図7】データの送信工程および受信工程を説明する図である。
【図8】赤外線通信におけるデータの送信工程および受信工程を説明する図である。
【図9】赤外線通信における象徴画像の移動方向の他の例を示す図である。
【図10】象徴画像の表示の移動を赤外線ポートが配置された方向とした場合の制御例を示す図である。
【図11】データの送信工程および受信工程の他の例を説明する図である。
【図12】データの送信工程の他の例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。係る実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また、本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0024】
[外観構成]
図1は本実施形態にかかる携帯端末装置100の外観を説明する6面図である。図1に示すように、携帯端末装置100は、筐体の1つの面に配置された表示部110と、表示部110に重畳されるタッチセンサ130aとを備えている。
【0025】
本実施形態では、表示部110の反対側にさらに第2表示部120を設け、表示領域の大画面化を図っている。ただし、本実施形態において第2表示部120は必須では無い。
【0026】
表示部110と第2表示部120とは長辺において湾曲し、それぞれが連接することによって筐体の外周を巻回するように配置されている。そして筐体の外形(表面においてはタッチセンサ130aが外形を構成している)は、表示部110および第2表示部120が湾曲する方向を含む断面の形状が略楕円形となっている。すなわち表示部110と第2表示部120とによって全体的に平たい筒のような形状となっている。この筒の両端には、端部部材114、116が備えられている。
【0027】
なお、略楕円形とは正確な楕円以外の形状も含む。例えば、端部が全体的に丸みを帯びた形状である主表面が平坦であって端部が半円を描く長丸形状、さらに長丸形状の主表面の中央部が膨出した形状、楕円形を短軸または長軸方向につぶした形状も略楕円形に含まれるものとする。
【0028】
筐体の1つの側面に当たる端部部材114の端面には、音声出力部142、電源ボタン146、赤外線ポート214aが備えられている。また、この端部部材114の端面と対向して配置される端部部材116の端面には、音声入力部144が備えられている。音声出力部142および音声入力部144を端部部材114、116の端面(筐体の側面)に配置することにより、通話する際には筐体の表裏に関係なく把持することができる。
【0029】
さらに、端部部材114の第2表示部120と連接する面には、カメラ140が備えられている。表示部110、第2表示部120両方の画面にカメラ140の撮影対象を表示可能とすれば、表裏どちらの側からでも、画像を認識して撮影を行うことができる。
【0030】
表示部110と端部部材114および端部部材116とのそれぞれの間の部分であって、筐体の短手方向の略中央部分には、筐体内部に配置されたステレオスピーカ148(図2参照)から発せられた音を、筐体外部へと出力するための放音口150a、150bがそれぞれ形成されている。
【0031】
同様に、第2表示部120と端部部材114および端部部材116とのそれぞれの間の部分であって、筐体の短手方向の略中央部分には、筐体内部に設けられたステレオスピーカ148から発せられた音を、筐体外部へと出力するための放音口150c、150dがそれぞれ形成されている。
【0032】
放音口150a、150b、150c、150dには、ステレオスピーカ148から発せられた音を誘導する導音路(図示せず)が連結されており、それぞれより音を均等に発することが可能である。
【0033】
[機能構成]
図2は本実施形態にかかる携帯端末装置100の概略的な機能を示すブロック図である。図2に示すように、携帯端末装置100は、機能構成要素として、上述した表示部110、第2表示部120、操作部130(タッチセンサ130a)、カメラ140、音声出力部142、音声入力部144、ステレオスピーカ148に加えて、制御部200、通信部210、メモリ230、取得部240を含んで構成される。
【0034】
制御部200は、中央処理装置(CPU)を含む半導体集積回路により携帯端末装置100全体を管理および制御する。具体的には、メモリ230に記憶され得る様々なアプリケーション(タスク)等を用いて、通話機能、文字入力機能、音楽再生機能、TV視聴機能などを遂行する。制御部200は、特に、表示制御部202、切替制御部204、送信制御部206を包含する。
【0035】
表示制御部202は、表示部110および第2表示部120を制御する。換言すれば、表示部110、第2表示部120の画面に表示される画像を設定する。本実施形態においては、通常、タッチセンサ130aを重畳する表示部110には少なくともアクティブなアプリケーション(入力対象たるアプリケーション)が表示される。そして、特に、そのアプリケーションが所定の通信先にデータを送信可能なアプリケーションであった場合、このデータに基づいた象徴画像112が画面内に表示され得る。
【0036】
象徴画像112とは、送信するデータを象徴してユーザに視認させる画像を示す。具体的には、象徴画像112として、アイコン、サムネイル等を利用できる。この象徴画像112に対する所定の摺動動作が、送信制御部206のトリガ(引き金)となるが、詳細については後述するものとする。
【0037】
また、表示制御部202は、通信部210によってデータが受信される際に、象徴画像112をポップアップ表示させる。なお、これについても、詳細は後述するものとする。
【0038】
切替制御部204は、片手によりタッチセンサ130aへ操作が行なわれた場合、その操作をアクティブなアプリケーションに送信する(現在の表示画面に対する入力操作)。また、両手でタッチセンサ130aが摺動(スイープ)された場合に、アクティブなアプリケーションを切り替える。
【0039】
図3は両手でタッチセンサ130aを摺動する様子を示す図、図4はアクティブなアプリケーションの切替に伴う表示部110の表示画面を示す図である。図3(a)に示すように、両手でタッチセンサ130aを摺動方向202aに摺動すると、その方向に画像が連続的にスクロールして、アクティブなアプリケーションが所定のアプリケーションに切り替えられる。また、図3(b)に示すように、タッチセンサ130aを摺動方向202bに摺動すると、上記とは逆の方向に連続的にスクロールして、アクティブなアプリケーションが所定のアプリケーションに切り替えられる。
【0040】
詳細には、図4に示すように、Phone(通話)、Mail(メール)、IrDA(赤外線通信)、Navi(ナビゲーション)、Camera(カメラ)、Media(メディア)といったアクティブなアプリケーションに切り替えられ得る所定のアプリケーションが予め設定される。そして、これらのアプリケーションが、順序を有して配列され、タッチセンサ130aへの摺動方向202a、202bに対応して切り替えられる。
【0041】
なお、切り替えられたアプリケーション(アクティブなアプリケーション)は、その起動アイコンをタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)されることにより起動する。
【0042】
送信制御部206は、タッチセンサ130aにおける所定の摺動動作を検出して、通信部210に所定の通信先にデータを送信させる。かかる所定の摺動動作を、データを送信させる際のトリガ(引き金)とすることで、直感的な操作が可能となる。なお、本実施形態では、特に、象徴画像112に対して(タッチセンサ130aの象徴画像112に重畳する部分に対して)所定の摺動動作が行われた場合を送信のトリガ(引き金)とする。
【0043】
なお、本実施形態において所定の摺動動作とは、タッチセンサが象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動(画面を擦る動作)が検知されると共に、この摺動が離間する際の摺動の速度が所定速度以上であること、あるいはタッチセンサの検知可能領域外まで摺動が継続されたことを意味する。上述した両手でのタッチセンサ130aの摺動とこの所定の摺動動作との判断基準は、適宜設定してよく、例えば摺動の速度で判断してもよいし、両手か片手かで判断してもよい。
【0044】
通信部210は、特定の通信方式を通じて、基地局210aとの通信を確立し、または通信先の端末と直接ネゴシエーションすることにより、所定の通信先とのデータの送受信を行う。通信部210は、無線通信部212、赤外線通信部214、IEEE 802.15.1[以下、特に、Bluetooth216(登録商標)とする]、IEEE 802.11諸規格(無線LAN218)、IEEE 802.15.4[以下、特に、ZigBee220(登録商標)とする]を包含する。
【0045】
無線通信部212は、CDMAやWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)といった通信方式を通じて基地局210aとの通信を確立し、通信相手との音声通信やWebサーバとのデータ通信を遂行する。
【0046】
赤外線通信部214は、赤外線(IrDA)通信によりデータの送受信を行う。赤外線は高い指向性を有し、この通信は赤外線ポート214aを互いに向かい合わせて行われる。そのため、セキュリティ確保に好適な利点を有する。近年は、赤外線通信の伝送速度においても高速化が進んでいるため、赤外線通信は今後到来されるセキュリティ社会において急速な発展を成し得る可能性を内包している。
【0047】
Bluetooth216は、2.4GHz帯の電波を用いて、機器間の通信を行う短距離無線通信技術である。通例、Bluetooth216は、10mから100m程度の機器間の接続に用いられ、障害物があっても通信可能である利点を有する。
【0048】
無線LAN218は、所定のアクセスポイントを通じて、当該携帯端末装置100をインターネットに接続する。
【0049】
ZigBee220は、Bluetooth216と同様に2.4GHz帯の電波を用いて機器間の通信を行う短距離無線通信技術である。Bluetooth216よりも省電力で低コストであり、アドホック通信によるメッシュネットワークを構成できる利点を有している。
【0050】
メモリ230は、ROM、RAM、EEPROM、不揮発性RAM、フラッシュ記憶部、HDD等で構成され、制御部200で処理されるプログラムやその他のデータファイルを記憶する。具体的には、メモリ230には、象徴画像112や、アクティブなアプリケーションに切り替えられ得る所定のアプリケーションの変更テーブルなどが包含されている。
【0051】
取得部240は、携帯端末装置100の位置情報および日時情報を取得する。位置情報は、基地局210aから送出されたおおまかな位置情報でもよいし、GPSを搭載することにより得た正確な位置情報でも勿論構わない。日時情報は内蔵された時計等により取得される。
【0052】
表示部110および第2表示部120は、樹脂基板上にトランジスタを形成したTFT液晶ディスプレイ(Thin Film Transistor Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(organic Electro Luminescence Display)、コレステリック液晶ディスプレイ(Cholesteric Liquid Crystal Display)等で構成され、ユーザにデータを出力する。
【0053】
操作部130は、いわゆるデータ入力手段であり、キーボード、十字キー、ジョイスティック等の可動スイッチで構成される。本実施形態では、操作部130としてタッチセンサ130aを包含する。
【0054】
タッチセンサ130aは、透明または半透明の素材で形成され、表示部110に重畳される。タッチセンサ130aの接触の感知方法としては、圧力の変化を感知する感圧式と静電気による電気信号を感知する静電容量の2通りがある。
【0055】
カメラ140は、筐体内部に配置され、任意の画像に対する撮影機能を担う。撮影された画像は、メモリ230に保存され得る。
【0056】
音声出力部142はスピーカで構成され、携帯端末装置100で受信した通話相手の音声信号を音声に変えて出力する。
【0057】
音声入力部144はマイク等の音声認識装置で構成され、通話時に入力されたユーザの音声を携帯端末装置100内で処理可能な電気信号に変換する。
【0058】
ステレオスピーカ148は、着信音や、タッチセンサ130aの操作音、TV音声、音楽、アラーム音等を出力する。
【0059】
[送信動作]
図5は、象徴画像112の表示について説明する図である。ここでは、メールアプリケーションを例に挙げて説明する。図5(a)に示すように、象徴画像112を表示させるには、所定の通信先に送信するデータを作成(選択)する。これにより、図5(b)、図5(c)に示すような象徴画像112が表示部110に表示される。なお、図5(b)は、アイコン形式の象徴画像112を示す例であり、図5(c)はサムネイル形式の象徴画像112を示す例である。
【0060】
図6は、象徴画像112の表示の移動について説明する図である。ここでは、図5(b)の象徴画像112(アイコン形式)を例に挙げて説明する。図6(a)、(b)、(c)に示すように、象徴画像112の表示位置は、表示制御部202により、摺動と連動して移動される。換言すれば、ユーザの操作に伴い表示部110の表示が変動する。故に、ユーザの操作との連携性を向上させる効果を奏し得る。なお、図6に示す状態から、所定の摺動動作を行うことにより所定の通信先にデータが送信される。
【0061】
図7は、データの送信工程および受信工程を説明する図である。ここでは、メールアプリケーションを例に挙げて説明する。また、以下、上述した携帯端末装置100において、特にデータを送信する側を携帯端末装置100a、データを受信する側を携帯端末装置100bとして説明する。
【0062】
(送信工程)
本実施形態にかかるデータの送信工程を説明する。まず、図7(a)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0063】
次に、図7(b)に示すように、その状態から任意の方向へと所定の摺動動作を行う。これにより、データ(メールの本文データや画像データ等の実体データ)に、摺動の離間する際の方向(上記任意の方向)、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)、および象徴画像112の少なくとも1つを包含した付加情報が添付され、所定の通信先へ送信される。付加情報は、例えばデータ(実体情報)のヘッダに格納することができる。
【0064】
また、図7(b)に示すように、これに起因して表示部110には、象徴画像112を摺動の離間する際の方向に向かって画面外へと消失させるアニメーションが、表示制御部202により表示される。このアニメーションにおいて、象徴画像112が画面外へと消失する(移動する)速度は、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)に基づく。換言すれば、象徴画像112を強くはじくほど(上記速度が速いほど)、象徴画像112がより速く画面外へと消失する(移動する)。
【0065】
(受信工程)
本実施形態にかかるデータの受信工程を説明する。まず、図7(c)に示すように、携帯端末装置100bにおいて、携帯端末装置100a(通信元)から付加情報が添付されたデータを受信すると、表示制御部202により象徴画像112が表示部110にポップアップ表示される。この象徴画像112は、付加情報が包含する摺動の方向(通信元の装置においてタッチセンサ130aが摺動された方向)から表示部110の画面内に出現する。そして、象徴画像112は、表示部110の中心に向かって移動する。このときの移動(出現)の速度は、付加情報が包含する摺動の速度(通信元の装置においてタッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)に基づく。
【0066】
次に、図7(d)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。ここで、象徴画像112をタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)することにより受信した実体データを表示することができる。
【0067】
上述したように、携帯端末装置100aにおいては、送信するデータを示す象徴画像に接触して所定の摺動動作を行うことで、はじいた方向に見合ったアニメーションが表示されるとともに、はじいた方向等を示唆する付加情報が通信先に添付され送信される。そして、携帯端末装置100bにおいては、受信に際して、この付加情報に基づいたアニメーションが表示される。故に、ユーザの操作との一体感、連携性を向上させる。すなわち、ユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現することが可能となる。
【0068】
なお、上記ではメールアプリケーションを例に挙げて説明したが、当然これに限らず、音声通信、赤外線通信、Bluetooth、無線LAN、ZigBee等を利用したアプリケーションにも同様に適用できる。
【0069】
また、携帯端末装置100bにおいて、データ(実体情報)の受信に際して付加情報に基づいた表示を行う手法としては、上記のように通信元(携帯端末装置100a)にて付加情報をヘッダに格納することによりデータ(実体情報)よりも先に付加情報を受信させてもよいが、表示部110の表示自体を遅延させても当然よい。
【0070】
また、携帯端末装置100bにおいて、上記では筐体に対して(筐体を基準として)はじかれた方向から、象徴画像112を出現させているが、通信元(携帯端末装置100a)の位置情報に基づく方向から象徴画像112を出現させてもよい。詳しくは、例えば、東京にいる携帯端末装置100aのユーザが、大阪にいる携帯端末装置100bのユーザへとデータを送信した場合、携帯端末装置100bでは象徴画像112を東方向から西方向へと移動するように出現させてもよい。なお、これらの方向は、例えば4方向(上下左右、東西南北等)、8方向など都合に応じて適宜、近似・分割して設定してよい。
【0071】
また、携帯端末装置100aにおいて、上記のように摺動の離間する際の方向(上記任意の方向)、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)、および象徴画像112を付加情報に包含してもよいが、少なくともこの中のいずれかを包含すればよい。故に、象徴画像112は、各端末のメモリ230に記憶されたものなどで代替されてもよい。すなわち、各端末において象徴画像112を消失、移動、出現させるアニメーションは、付加情報に包含されてもよいし、メモリ230に記憶されたものでもよい。また、これに限らず、このアニメーションは、Webサーバ等を通じて取得されてもよい。
【0072】
また、携帯端末装置100bにおいて、上記のようにデータを受信した場合に、象徴画像112に関するアニメーションを表示させてもよいが、受信したデータを表示する場合に(実体データの開示)このアニメーションを表示させてもよい。
【0073】
また、携帯端末装置100aにおいて、上記では象徴画像112と重畳する部分に接触して所定の摺動動作を行うことによりデータを送信するとしたが、これに限らない。タッチセンサ130aが所定の摺動動作を検出した場合に、データを送信するようにしてもよい。
【0074】
また、データを受信する側の携帯端末装置100bにおいては、少なくとも表示部110と、制御部200と、通信部210と、を備えればよく、タッチセンサ130a等は必須ではない。
【0075】
図8は、赤外線通信におけるデータの送信工程および受信工程を説明する図である。赤外線通信は、互いに赤外線ポート214aを向き合わせて行われ、ユーザが表示を視認する確立も高くなる。
【0076】
以下、赤外線通信における送信工程および受信工程を説明する。携帯端末装置100a、100bは、それぞれ表示部110と赤外線ポート214aの相対的な位置関係(位置関係データ)をメモリ230に保持している。
【0077】
まず、図8(a)に示すように、赤外線通信においては通信元である携帯端末装置100aと通信先である携帯端末装置100bとのネゴシエーション時に、互いのメモリ230に記憶された赤外線ポート214aの位置関係(位置関係データ)を交換(送受信)する。これにより、互いに相手の端末が「どの向き」にあり、「どの程度の距離」離れているのか割り出すことができる。
【0078】
次に、図8(b)に示すように、携帯端末装置100aにおいて、表示された象徴画像112に対して所定の摺動動作を行う。このとき、互いの赤外線ポート214aの位置関係から摺動の離間する際の方向、摺動の速度(タッチセンサ130aから離間する際の摺動の速度)が特定される。そして、この方向・速度、および象徴画像112を包含した付加情報を添付したデータが、携帯端末装置100aから携帯端末装置100bへと送信される。
【0079】
これに伴い携帯端末装置100aの表示部110では、上記方向・速度に基づいて象徴画像112が移動するアニメーションが表示される。また、携帯端末装置100bでは、受信した付加情報に基づき、どのような方向からどのくらいの速度で象徴画像112が移動してくるのか計算される。そして、この計算に則って、携帯端末装置100bの表示部110にも象徴画像112が移動するアニメーションが表示される。すなわち、2つの端末の画面があたかも連接しているように(物理的に隣の端末に飛んでいくように)象徴画像112の表示が、送信側から受信側へと移動する。
【0080】
このように隣の端末に象徴画像112が飛んで行くように見せることができるのは、ネゴシエーション時に上述した位置関係(位置関係データ)を交換(送受信)しているため、赤外線ポート214aを基準として象徴画像112の表示部110上の位置を特定できるためである。すなわち、この位置関係から携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が、画面外へ消失する際に移動する経路、およびその経路に伴う距離を赤外線ポート214aに対する表示部110上の座標に基づき特定することができる。そのため、携帯端末装置100bでは、携帯端末装置100aの表示部110上を象徴画像112が移動して画面外へと消失するまでの時間や方向(消失座標位置)を、付加情報に包含された速度、および位置関係から特定可能となるその経路に伴う距離や方向(消失座標位置)に基づき正確に算出することができ、対応した表示を行なうことができる。故に、あたかも物理的に隣の端末に飛んでいくような表示が可能となる。
【0081】
次に、図8(c)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。ここで、象徴画像112をタップ(片手によるタッチセンサ130aの操作)することにより受信したデータを表示することができる。
【0082】
なお、図9は、赤外線通信における象徴画像112の移動方向の他の例を示す図である。上記のように、ネゴシエーション時に送信側と受信側のそれぞれにおいて、位置関係データを交換(送受信)している。したがって、双方の表示部の相対的な位置(姿勢)を知ることができる。すなわち双方の赤外線ポート214は通信する際には対向しており(携帯端末装置100cの赤外線ポートは見えていない)、そしてそれぞれの端末において表示部と赤外線ポートとの位置関係がわかるのであるから、結果的に双方の表示部110の位置関係を知ることができる。
【0083】
従って、例えば図9に示すように、送信側の携帯端末装置100aの表示部110における象徴画像112の初期位置から、携帯端末装置100cの表示部110における到達位置に向かってまっすぐ象徴画像112を移動させることができる。すなわち、位置関係データには、それぞれの端末における表示部110と赤外線ポート214aとの位置関係(距離と座標位置)を含ませる。送信側の携帯端末装置100aにおいては、この位置関係から象徴画像112が画面外へ消失する際に移動する経路、およびその経路に伴う距離を赤外線ポート214aに対する表示部110上の座標に基づき特定することができる。一方、受信側の携帯端末装置100cでは、携帯端末装置100aの表示部110から到達する象徴画像112の経路と、出現させるべきタイミングを算出することができる。これにより、あたかも物理的に隣の端末に飛んでいくような表示が可能となる。
【0084】
故に、上述した構成によれば、赤外線通信においてはユーザが表示を視認する可能性が高いため、携帯端末装置100aから100bへと象徴画像112が移動する速度を求め、送信側から受信側へとなめらかに移動させることで、ユーザの操作との一体感を確立し、延いては趣向性の向上効果をも奏し得る。
【0085】
また、通信先の方向を一意に特定できるため、摺動の離間する際の方向に限らず象徴画像112を赤外線ポート214aが配置された方向の画面外へと移動(消失)させることとしても、高い連携性を確保することができる。しかし、このような場合、摺動の離間する際の方向が、赤外線ポート214aが配置された方向以外だと、ユーザの操作に反して象徴画像112が移動することになる。そこで、以下のような手法を採用してもよい。
【0086】
図10は、象徴画像112の表示の移動を赤外線ポート214aが配置された方向とした場合の制御例を示す図である。まず、図10(a)に示すように、摺動の離間する際の方向が、赤外線ポート214aが配置された方向以外だった場合、象徴画像112はその方向へと始動する。次に、図10(b)に示すように、象徴画像112は赤外線ポート214aが配置された方向へと徐々に方向転換する。そして、図10(c)に示すように、その方向にて画面外へと消失する。このような、象徴画像112の表示は、例えば、予めメモリ230に移動の方向に応じた、数パターンのアニメーションを記憶させることにより表示させることができる。
【0087】
上述した構成によれば、赤外線通信において象徴画像112の移動する方向を1方向に限定しても連携性の低下を招くことがない。故に、簡易な構成でユーザの操作と一体感があるユーザインタフェースを実現できる。
【0088】
図11はデータの送信工程および受信工程の他の例を説明する図、図12はデータの送信工程の他の例を説明する図である。本発明の主意は、ユーザの操作と一体感のあるユーザインタフェースを実現するために、所定の摺動動作をトリガ(引き金)としてデータを送信することにあり、かかる概念に包含される携帯端末装置は本発明の範疇内であると解される。そこで、以下他の例として、図11、図12を用いて、上述した表示部110の表示とは挙動が異なる送信工程および受信工程を説明する。まず、図11を参照しながら、他の例の1つである送信工程および受信工程について説明する。
【0089】
(送信工程)
まず、図11(a)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0090】
次に、図11(b)に示すように、その状態から所定の摺動動作を行う。これにより、後述する消印画像242を包含した付加情報を添付したデータが、携帯端末装置100bへと送信される。これに伴い、携帯端末装置100aの表示部110では、象徴画像112がポストへと投函されるアニメーションが表示される。摺動の離間する際の方向が、ポストの方向と異なる場合、上述したように象徴画像112を徐々に方向転換させて投函されるようにするとよい。
【0091】
次に、図11(c)に示すように、携帯端末装置100aの表示部において、消印画像242が表示される。この消印画像242は、取得部240が取得した位置情報や日時情報を包含する。これにより、通信先と通信元において消印画像を共有できるため、双方に連帯感をもたらすことができる。
【0092】
(受信工程)
まず、図11(c)に示すように、携帯端末装置100bにおいて、携帯端末装置100a(通信元)からデータを受信すると、表示制御部202により象徴画像112が表示部110にポップアップ表示される。詳しくは、ポストへの投函に対応して郵便として運ばれてくるアニメーションが表示される。
【0093】
次に、図11(d)に示すように、象徴画像112が表示部110の中心に達すると、アニメーション(象徴画像112の移動)が終了する。
【0094】
次に、図11(e)に示すように、携帯端末100bにおいても付加情報に包含された消印画像242が表示される。
【0095】
上述した構成によっても、ユーザの操作と一体感のある(所定の摺動動作に対応した)ユーザインタフェースを実現することができる。
【0096】
次に、図12を参照しながら、他の例の1つである送信工程について説明する。ここでは、携帯端末装置100aは、さらに指紋認証部250を備えるものとする。
【0097】
(送信工程)
まず、図12(a)に示すように、タッチセンサ130aの一端に設けられた指紋認証部250と接触する。
【0098】
次に、図12(b)に示すように、携帯端末装置100aにおいて象徴画像112が表示された部分に重畳するように、タッチセンサ130aと接触する。
【0099】
次に、図12(c)に示すように、その状態から所定の摺動動作を行う。これにより、後述する消印画像244を包含した付加情報を添付したデータが送信される。また、表示部110には、象徴画像112を摺動の離間する際の方向に向かって画面外へと消失させるアニメーションが、表示制御部202により表示される。
【0100】
次に、図12(d)に示すように、携帯端末装置100aにおいて、消印画像244が表示される。この消印画像244には、取得部240が取得した位置情報や日時情報に加え、指紋認証部250により所有者本人と確認されたことが表示される。これによれば、通信先と通信元の双方に連帯感をもたらすだけではなく、他人がなりすましたデータの送信を識別することができ、次世代の電子認証システムとしての機能を果たし得る。
【0101】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は係る実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0102】
本発明はタッチセンサをデータ入力手段とする携帯端末装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0103】
100(100a、100b、100c)…携帯端末装置、110…表示部、112…象徴画像、114…端部部材、116…端部部材、120…第2表示部、130…操作部、130a…タッチセンサ、140…カメラ、142…音声出力部、144…音声入力部、148…ステレオスピーカ、150a、150b、150c、150d…放音口、200…制御部、202…表示制御部、202a、202b…摺動方向、204…切替制御部、206…送信通信部、210…通信部、210a…基地局、212…無線通信部、214…赤外線通信部、214a…赤外線ポート、216…Bluetooth、218…無線LAN、220…ZigBee、230…メモリ、240…取得部、242、244…消印画像、250…指紋認証部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の通信先にデータを送信可能な通信部と、
前記データに基づく象徴画像を表示する表示部と、
前記表示部に重畳されるタッチセンサと、
前記タッチセンサにおける所定の摺動動作を検出して、前記通信部に前記データを送信させる制御部と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記所定の摺動動作とは、前記タッチセンサが前記象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動が検知されると共に、該摺動が離間する際の該摺動の速度が所定速度以上であること、あるいは該タッチセンサの検知可能領域外まで該摺動が継続されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示部において、前記摺動と連動して前記象徴画像の表示位置を移動させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記摺動の離間する際の方向に向かって前記表示部の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記摺動の離間する際の方向が前記赤外線ポートが配置された方向以外だった場合、前記象徴画像を該摺動の離間する際の方向に始動させた後、方向転換させて、該赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記表示部と前記赤外線ポートの相対的な位置関係を記憶したメモリをさらに備え、
前記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、
前記制御部は、前記赤外線通信により前記データを送信させる場合に、予め前記所定の通信先とのネゴシエーション時に前記位置関係を交換して、自機および前記所定の通信先における前記位置関係に基づいて算出した方向に向かって、前記象徴画像を前記表示部の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記速度に基づき画面外へと消失させることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記データに前記摺動の離間する際の方向または前記速度、若しくは前記象徴画像の少なくとも1つを包含した付加情報を添付し、前記通信部に送信させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
当該携帯端末装置の位置情報あるいは日時情報を取得する取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記データの送信後に、前記表示部に前記位置情報あるいは前記日時情報を少なくとも1つを包含した消印画像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記データに前記消印画像を包含した付加情報を添付し、前記通信部に送信させることを特徴とする請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
方向または速度の少なくとも1つと象徴画像を包含した付加情報が添付されたデータを所定の通信元から受信可能な通信部と、
前記データの受信をユーザに表示する表示部と、
前記受信に伴い前記付加情報を解析して、前記表示部に前記方向または前記速度に基づいて前記象徴画像の表示を行わせる制御部と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項1】
所定の通信先にデータを送信可能な通信部と、
前記データに基づく象徴画像を表示する表示部と、
前記表示部に重畳されるタッチセンサと、
前記タッチセンサにおける所定の摺動動作を検出して、前記通信部に前記データを送信させる制御部と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【請求項2】
前記所定の摺動動作とは、前記タッチセンサが前記象徴画像に重畳する領域での接触を検知した後、摺動が検知されると共に、該摺動が離間する際の該摺動の速度が所定速度以上であること、あるいは該タッチセンサの検知可能領域外まで該摺動が継続されたことを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示部において、前記摺動と連動して前記象徴画像の表示位置を移動させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記摺動の離間する際の方向に向かって前記表示部の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項5】
前記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記摺動の離間する際の方向が前記赤外線ポートが配置された方向以外だった場合、前記象徴画像を該摺動の離間する際の方向に始動させた後、方向転換させて、該赤外線ポートが配置された方向の画面外へと消失させることを特徴とする請求項5に記載の携帯端末装置。
【請求項7】
前記表示部と前記赤外線ポートの相対的な位置関係を記憶したメモリをさらに備え、
前記通信部は、赤外線通信を行う赤外線ポートを有し、
前記制御部は、前記赤外線通信により前記データを送信させる場合に、予め前記所定の通信先とのネゴシエーション時に前記位置関係を交換して、自機および前記所定の通信先における前記位置関係に基づいて算出した方向に向かって、前記象徴画像を前記表示部の画面外へと消失させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記通信部に前記データを送信させる場合に、前記象徴画像を前記速度に基づき画面外へと消失させることを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか1項に記載の携帯端末装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記データに前記摺動の離間する際の方向または前記速度、若しくは前記象徴画像の少なくとも1つを包含した付加情報を添付し、前記通信部に送信させることを特徴とする請求項2に記載の携帯端末装置。
【請求項10】
当該携帯端末装置の位置情報あるいは日時情報を取得する取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記データの送信後に、前記表示部に前記位置情報あるいは前記日時情報を少なくとも1つを包含した消印画像を表示させることを特徴とする請求項1に記載の携帯端末装置。
【請求項11】
前記制御部は、前記データに前記消印画像を包含した付加情報を添付し、前記通信部に送信させることを特徴とする請求項9に記載の携帯端末装置。
【請求項12】
方向または速度の少なくとも1つと象徴画像を包含した付加情報が添付されたデータを所定の通信元から受信可能な通信部と、
前記データの受信をユーザに表示する表示部と、
前記受信に伴い前記付加情報を解析して、前記表示部に前記方向または前記速度に基づいて前記象徴画像の表示を行わせる制御部と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2010−257259(P2010−257259A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107110(P2009−107110)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】
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