説明

携帯電話印刷システム

【課題】 携帯電子機器から各種の情報を印刷装置に接続して印刷する場合に、広告内容に応じた課金減額処理を実現すると共に、広告主にユーザ情報を所定の手段で通知することにより、情報のフィードバックによるサービスの向上を図ること。
【解決手段】 携帯電子機器110に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)を、携帯電子機器110で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつインターネット120を介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して携帯電子機器110の利用情報を通知する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インターネットに接続された印刷装置を用い、携帯電話などの携帯電子機器から所望の情報を印刷する携帯電話印刷システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ITの急速な普及に伴い、特に携帯電話やPDA(Personal Digital Assistance)に代表される携帯電子機器の利用台数が急激に伸びてきている。携帯電子機器はこれまでのパーソナルコンピュータとは異なり、単一目的の用途に特化される代わりに広範囲なユーザ層を考慮し、非常に使いやすくなっている。携帯電子機器としては、各方式の携帯電話、PHS、PDAなどがあり、電話、スケジュール管理、住所録、電話帳などの機能を持っている。
【0003】さらにこれらの携帯電子機器の最近の動向としてインターネットへの接続による各種の情報のやり取りが多くなってきている。たとえば、E−mailで世界中の人たちとメール通信をリアルタイムで、かつどこでも行なうことができるようなサービスが提供されている。この場合、Webブラウザでインターネット上のプロバイダからダイレクトに検索したデータを取得することができる。これを応用し、インターネット上で提供されているオンラインショッピングやチケットの手配、銀行振り込みといった手続きが携帯電子機器から行なえるようになっている。
【0004】ところが、携帯電子機器はこのような利便性を備える一方で、取得情報を記録紙に印刷する機構(プリンタ)が小型化ゆえにスペース上装備することが難しく、自機で印刷を行なうことができないという不便な点をもっている。これは、単一目的に特化されたがゆえにプリンタを使用するためのソフトウェア(プリンタドライバ)が携帯電子機器では動作されないことと共に、携帯性を重視したためプリンタと接続するコネクタがないなどのハードウェア的要因がある。
【0005】このような状況の中で携帯電子機器は一般的に小さな操作パネルしか装備していないので、表示している情報を大きな状態で確認したいとか、手元に記録された状態で残しておきたい要求が特に高くなってきている。しかし、携帯電子機器は非常に安価であるために、本体の数倍から数十倍もの高価な専用プリンタを購入することはユーザにとって負担になるところであり、現実的ではない。
【0006】また、コンビニエンスストアや一般のオフィスに導入されている複写機は、ほとんどがデジタル化され、さらにMFP(Multi Function Peripheral)化されてきており、パーソナルコンピュータやその他のデバイスから印刷機能をもつものからアクセス可能になっている。さらにネットワーク接続され、イントラネット上で共有プリンタとして使用されることが多い。
【0007】そこで、コンビニエンスストアやオフィスに設置されたMFP機能のデジタル複写機と携帯電子機器とを接続し、印刷機能を実現するシステムが要望されている。このシステムでは、携帯電子機器が保持している個人識別情報や印刷装置の環境情報を、携帯電子機器が有するE−mailや電話帳、インターネットコンテンツなどの情報の印刷結果に、インターネット上の広告情報を追加印刷することにより、ユーザにより多くの情報を提供する印刷結果が望まれている。また、広告を追加することにより、印刷に対する課金額を減額し、印刷利用時における経済性を向上させることが期待されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記に示されるように、携帯電子機器と印刷装置とを接続し、インターネットを通じて広告情報をダウンロードした内容に付加して印刷する際に、広告による課金減額の情報を通知する場合、広告主にその利用頻度やユーザ情報が通知されないため、的確なサービスの向上を図ることができなかったり、ユーザ情報のプライバシー管理が難しいといった問題点があった。
【0009】また、携帯電子機機器から電子メールや参照情報をそのまま閲覧すると、低解像度の表示画面であるので、たとえば地図情報などにおいて詳細がわからない場合が多く実用性がない。このため、携帯電子機器で検索したURLから、パーソナルコンピュータなどの大画面にその地図情報を表示して閲覧するといった操作を行なうといった煩わしさがあった。
【0010】本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、携帯電子機器から各種の情報を印刷装置に接続して印刷する場合に、広告内容に応じた課金減額処理を実現すると共に、広告主にユーザ情報を所定の手段で通知することにより、情報のフィードバックによるサービスの向上を図ることを第1の目的とする。
【0011】また、パーソナルコンピュータを使用することなく、携帯電子機器から高解像度の印刷情報を出力可能にすることを第2の目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1にかかる携帯電話印刷システムにあっては、少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)を、同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知するものである。
【0013】この発明によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)を、同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつンターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合に、広告情報に関する課金減額を実行することにより、広告内容に応じた減額が可能になると共に、広告主にユーザ情報を所定の手段で通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になる。
【0014】また、請求項2にかかる携帯電話印刷システムにあっては、少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知するものである。
【0015】この発明によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつインターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になる。
【0016】また、請求項3にかかる携帯電話印刷システムにあっては、少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)に付加し、さらに同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知するものである。
【0017】この発明によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)に付加し、さらに同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつインターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になる。
【0018】また、請求項4にかかる携帯電話印刷システムにあっては、少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続され、電子メールとWebブラウズ可能な携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記携帯電子機器で抽出された前記電子メール中の地図の位置情報を含むURLから当該情報を印刷する場合、前記インターネット経由で当該地図のURLに対応する情報を前記印刷装置にダウンロードするものである。
【0019】この発明によれば、携帯電子機器で所望の地図情報を検索し、その詳細情報を確認する際に、検索された前記電子メール中の地図の位置情報を含むURLから、インターネット経由で当該地図のURLに対応する情報を印刷装置にダウンロードして印刷することにより、パーソナルコンピュータを使用することなく、携帯電子機器から高解像度の印刷情報の出力が可能になる。
【0020】また、請求項5にかかる携帯電話印刷システムにあっては、少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続され、電子メールとWebブラウズ可能な携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記インターネット上の地図の位置情報やコメントを含むドキュメントを参照し、当該参照情報のURLを前記携帯電子機器に保存し、当該情報を印刷する場合、前記インターネット経由で当該情報のURLに対応する情報を前記印刷装置にダウンロードするものである。
【0021】この発明によれば、インターネット上の地図の位置情報やコメントを含むドキュメントを参照し、当該参照情報のURLを携帯電子機器に保存し、当該情報を印刷する場合、インターネット経由で当該情報のURLに対応する情報を前記印刷装置にダウンロードすることにより、パーソナルコンピュータの出力画面用の高解像度の地図情報などが得られる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる携帯電話印刷システムの好適な実施の形態について添付図面を参照し、詳細に説明する。なお、本発明はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0023】(実施の形態1)まず、この実施の形態における携帯電話印刷システムの構成について説明する。図1R>1は、本発明の実施の形態における印刷装置の第1の構成を示すブロック図である。この印刷装置100aは、印刷部101と、中央処理部102と、操作部103と、ネットワークインタフェース部104と、一対一インタフェース部105と、を備えている。
【0024】印刷部101は、中央処理部102からの印刷処理要求および印刷イメージにしたがって、所定の作像プロセス方式(電子写真、インクジェット、サーマルなど)により記録紙に印刷するものである。中央処理部102は、CPU,ROM,RAMなどのマイクロコンピュータシステムで構成され、制御プログラムにしたがって印刷装置全体を制御するものである。特に、中央処理部102は、操作部103を介してユーザの要求を受け、かつステータス状態や警告をユーザに通知したり、携帯電話などの機器と一対一で通信処理が可能に構成され、さらに印刷部101へ印刷処理要求を出力するものである。また、中央処理部102は、本装置の環境情報(設置場所、住所、店の名前、日時)を保持している。
【0025】操作部103は、テンキーや印刷ボタンなどの各種ボタン、表示パネルなどにより構成され、ユーザへの表示機能や入力機能を備えている。ネットワークインタフェース部104は、ネットワークに接続するための機構を有し、固有のネットワーク識別子をもち、OA機器や携帯電話などの機器に対して情報の伝達が可能に構成されている。このため、ネットワークインタフェース部104は、中央処理部102からの要求をネットワークに送出したり、ネットワークからの情報を中央処理部102に伝達する機能をもっている。
【0026】一対一インタフェース部105は、携帯電話などの機器と一体一で接続するためのインタフェースであり、中央処理部102の要求を変換して携帯電話などの機器に伝え、かつ携帯電話などの機器からの応答を中央処理部102に伝えるものである。
【0027】図2は、図1における印刷装置100aを用いたシステムの構成を示すブロック図である。ここでは、インターネット120上に、印刷装置100aと、携帯電話やPDA、PHSなどの携帯型情報端末である携帯電子機器110と、さらに図示していないがパーソナルコンピュータやサーバと、が接続されている。
【0028】図3は、本発明の実施の形態における印刷装置100bの第2の構成を示すブロック図であり、印刷装置100bとして図1の一対一インタフェース部105が削除された構成となっている。図4は、図2における印刷装置100bを用いたシステムの構成を示すブロック図であり、インターネット120に、印刷装置100bと、携帯電子機器110と、さらに複数のパーソナルコンピュータやサーバ(図示せず)がそれぞれ接続されている。すなわち、携帯電子機器110と印刷装置100bはインターネット120を介して通信可能に構成されている。
【0029】インターネット120は、たとえば通信プロトコルとしてTCP/IP(Transmission Control Protocol/(Internet Protocol)に準拠したシステムとする。
【0030】また、携帯電子機器110は、無線通信の場合、アナログ方式、デジタル方式の何れであってもよいが、無線区間の通信が比較的安定し、高速通信が可能なデジタル方式(たとえば、TDMA:Time Division Multiple Access,あるいは次世代移動通信システムであるIMT−2000など)が好ましい。また、携帯電子機器110として、使用地域がたとえばヨーロッパなどにおいてはGSM(Global System for Mobile Communication)、アメリカなどで採用されているAMPS(American Mobile Phone System)、IS−54、IS−136,IS−95であってもよい。
【0031】すなわち、携帯電子機器110には、PDC(Personal Digital Celluler)方式やcdmaOne(Code DivisionMultiple Access:符号分割多元接続)、あるいは第3世代型方式(たとえば、wideband−CDMA,cdma2000など)といったIMT−2000方式の採用が可能である。また、高速移動ではなく、比較的狭い範囲の移動であれば、PHS(Personal Handy−phoneSystem)であってもよい。なお、PHS方式の場合には、無線通信網の内部構成が公知のPHSシステムとなる。
【0032】図5は、印刷装置100a(または100b)が保持する情報例を示す説明図である。ここではコンビニエンスストアに印刷装置が設置されている例を示しており、情報の種類として、たとえば、設置場所200、住所201、店の名前202、日時203、広告URL204が挙げられる。なお、URLは、Uniform Resource Locatorの略であり、インターネット上のオブジェクト(情報の記録場所)を示す識別子である。
【0033】図6は、携帯電子機器110が保持する情報例を示す説明図であり、(a)に示すURL情報、(b)に示す電話帳情報、(c)に示すE−mail情報、(d)に示す自携帯自局番号、自メールアドレス、携帯電子機器所有者名の各情報が保持されている。
【0034】図7は、広告URL204の具体例を示す記述例であり、課金情報を含むものである。この広告URL204は、XMLで表現される。(a)は、KOUKOKUタグ内のkakin属性が課金用情報であり、この場合は、10円減額する。また、ユーザ情報をrireki@test.ricoh.co.jpにE−mailする情報が付加されている。また、(b)は、KOUKOKUタグ内のkakin属性として、10円減額する課金用情報を含み、ユーザ情報をhttp://test.ricoh.co.jpにHTTPプロトコルで転送する情報が付加されている。
【0035】なお、データ記述言語であるXML(eXtensible MarkupLanguage:拡張可能なマーク付け言語)は、SGML(Standard Generalized Markup Language:標準一般化マーク付け言語)とHTML(HyperText Markup Languege:ハイパーテキストマーク付け言語)の融合で開発された次世代のインターネットデータ交換フォーマットであり、インターネット上で文書やデータを交換したり、配布したりする際における汎用のデータ記述言語である。
【0036】つぎに、以上のように構成されたシステムの動作例についてフローチャートを参照し、説明する。図8は、本発明の実施の形態にかかる第1の動作例を示すフローチャートである。まず、印刷装置100a(100b)の中央処理部102は、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110に接続されているか否かを判断する(ステップS11)。ここで、接続されている場合には、操作部103を操作し、携帯電子機器110に保持されている情報の種類(E−mail情報、電話帳情報、URL情報:図6参照)を表示する(ステップS12)。
【0037】続いて、上記表示において操作選択が行なわれると課金額を初期化する(ステップS13)。ここで、E−mail情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からE−mail情報を取得する(ステップS14)。一方、ステップS13において電話帳情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110から電話帳情報を取得する(ステップS15)。一方、ステップS13においてURL情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からURL情報を取得し(ステップS16)、URL情報からURL先情報をダウンロードする(ステップS24)。
【0038】続いて、上記ステップS14、ステップS15、ステップS24のいずれかが終了すると、さらに、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110から個人識別情報(自局番号、所有者メールアドレス、所有者名)を取得する(ステップS17)。つぎに、E−mail情報/電話帳情報/URL先情報を印刷画像情報Xに変換し(ステップS18)、さらに個人識別情報Aを印刷画像情報Yに変換し(ステップS19)、これをヘッダやフッタの位置に配置する。
【0039】続いて、広告URL先情報をダウンロードして印刷画像情報Zに変換し、広告内kakin属性を課金額Bとする(ステップS20)。さらに、上記印刷画像情報X,Y,Zをオーバラップして転送および印刷を行ない(ステップS21)、課金額Bをユーザに請求し(ステップS22)、広告URL先情報に含まれるfeedback情報を取得し、個人識別情報Aを転送する(ステップS23)。
【0040】図9は、本発明の実施の形態にかかる第2の動作例を示すフローチャートである。まず、印刷装置100a(100b)の中央処理部102は、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110に接続されているか否かを判断する(ステップS31)。ここで、接続されている場合には、操作部103を操作し、携帯電子機器110に保持されている情報の種類(E−mail情報、電話帳情報、URL情報:図6参照)を表示する(ステップS32)。
【0041】続いて、上記表示において操作選択が行なわれると課金額を初期化する(ステップS33)。ここで、E−mail情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からE−mail情報を取得する(ステップS34)。一方、ステップS33において電話帳情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110から電話帳情報を取得する(ステップS35)。一方、ステップS33においてURL情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からURL情報を取得し(ステップS36)、URL情報からURL先情報をダウンロードする(ステップS44)。
【0042】続いて、上記ステップS34、ステップS35、ステップS44のいずれかが終了すると、さらに、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して印刷装置環境情報(設置場所、住所、店の名前、日時:図5参照)を取得する(ステップS37)。つぎに、E−mail情報/電話帳情報/URL先情報を印刷画像情報Xに変換し(ステップS38)、さらに印刷装置環境情報Aを印刷画像情報Yに変換し(ステップS39)、これをヘッダやフッタの位置に配置する。
【0043】続いて、広告URL先情報をダウンロードして印刷画像情報Zに変換し、広告内kakin属性を課金額Bとする(ステップS40)。さらに、上記印刷画像情報X,Y,Zをオーバラップして転送および印刷を行ない(ステップS41)、課金額Bをユーザに請求し(ステップS42)、広告URL先情報に含まれるfeedback情報を取得し、個人識別情報Aを転送する(ステップS43)。
【0044】図10は、本発明の実施の形態にかかる第3の動作例を示すフローチャートである。まず、印刷装置100a(100b)の中央処理部102は、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110に接続されているか否かを判断する(ステップS51)。ここで、接続されている場合には、操作部103を操作し、携帯電子機器110に保持されている情報の種類(E−mail情報、電話帳情報、URL情報:図6参照)を表示する(ステップS52)。
【0045】続いて、上記表示において操作選択が行なわれると課金額を初期化する(ステップS53)。ここで、E−mail情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からE−mail情報を取得する(ステップS54)。一方、ステップS53において電話帳情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110から電話帳情報を取得する(ステップS55)。一方、ステップS53においてURL情報が選択(■)されると、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して携帯電子機器110からURL情報を取得し(ステップS56)、URL情報からURL先情報をダウンロードする(ステップS65)。
【0046】続いて、上記ステップS54、ステップS55、ステップS65のいずれかが終了すると、さらに、ネットワークインタフェース部104あるいは一対一インタフェース部105を介して個人識別情報(自局番号、所有者メールアドレス、所有者名)Aを携帯電子機器110から取得する(ステップS57)。
【0047】続いて、印刷装置環境情報B(設置場所、住所、店の名前、日時:図5参照)を取得する(ステップS58)。つぎに、E−mail情報/電話帳情報/URL先情報を印刷画像情報Xに変換し(ステップS59)、さらに個人識別情報Aと印刷装置環境情報Bを印刷画像情報Yに変換し(ステップS60)、これをヘッダやフッタの位置に配置する。
【0048】続いて、広告URL先情報をダウンロードして印刷画像情報Zに変換し、広告内kakin属性を課金額Bとする(ステップS61)。さらに、上記印刷画像情報X,Y,Zをオーバラップして転送および印刷を行ない(ステップS62)、課金額Bをユーザに請求し(ステップS63)、広告URL先情報に含まれるfeedback情報を取得し、個人識別情報Aと印刷装置環境情報Bを転送する(ステップS64)。
【0049】(実施の形態2)ここでは、前述した図1〜図4と同一の構成により、第三者がパーソナルコンピュータなどを使用してインターネット120上で検索した地図の位置情報を含むURLを電子メールで携帯電子機器110に送り、その携帯電子機器110が印刷装置100a(100b)に接続すると、印刷装置100a(100b)が携帯電子機器110に保持されている電子メール情報を読み取り、特別なアルゴリズムを用いて電子メール中の地図の位置情報を含むURLを抽出し、インターネット120経由で該当URLをダウンロードして印刷するものである。
【0050】また、第三者がパーソナルコンピュータなどを使用してインターネット120上で投稿した地図の位置情報やコメントを含むドキュメントがインターネット120上のサーバに保管されており、携帯電子機器110が当該サーバ上のドキュメントを参照して該当URLを携帯電子機器110内部に保持した後、携帯電子機器110を印刷装置100a(100b)に接続すると、印刷装置100a(100b)が携帯電子機器110内部に保持されているドキュメントURLを読み取り、特別なアルゴリズムを用いてドキュメント中の地図の位置情報URLを抽出し、インターネット120経由で該当URLをダウンロードして印刷するものである。なお、携帯電子機器110はインターネット120に接続する機能およびWebブラウズ機能が搭載されているものとする。以下、これらの具体例について説明する。
【0051】図11にこの実施の形態2にかかる地図URLパターン検索データの保持構造例のテーブルを示す。ここでは、複数の地図情報がURL別に格納されている。図12に地図の位置情報およびコメントを含むドキュメントの蓄積例を示す。ここでは、一般向け地図コンテンツと携帯電子機器向け地図コンテンツのURLがあらかじめ一対一で対応している。また、図13にURL変換テーブルを示す。このURL変換テーブルは、元URLと変換先URLとが対応して格納されている。
【0052】つぎに、この実施の形態2の動作について説明する。図14は、この実施の形態2にかかる第1の動作例を示すフローチャートである。まず、一対一インタフェース部105に接続されたか否かを判断し(ステップS71)、接続が確認されたならば、電子メールを一行読み取り(ステップS72)、その内容が地図URLと等しいものであるか否かを判断する(ステップS73)。ここで、等しくなければ、さらに電子メールが終了であるか否かを判断し(ステップS74)、終了でなければ、ステップS72に戻る。
【0053】ステップS73において電子メールの内容が地図URLと等しいと判断したならば、操作部103へ確認の表示を行なう(ステップS75)。この表示により、ユーザの承諾がなされたか否かを判断し(ステップS76)、承諾が確認されたならば、該当URLのデータをインターネット120からダウンロードし(ステップS77)、印刷処理を実行する(ステップS78)。
【0054】さらに上記動作について説明する。第三者がパーソナルコンピュータなどを使って地図情報を検索した内容を下記のような内容の電子メールで携帯電子機器110に送付する。つまり、パーソナルコンピュータなどで検索したURLがそのまま格納されている。
【0055】From:serach@pc.ne.jpTo:keitai@denwa.ne.jpSubject:地図検索結果お探しの地図情報は下記のURLです。
http://www.mapion.co.jp/cgi−bin/mno=1091988500195500000&coco=258,421&icon=mark_loc
【0056】続いて、携帯電子機器110が上述の電子メールを受け取り、一体一インタフェース部105を介して印刷装置100aに接続される。印刷装置100aの中央処理部102は、携帯電子機器110中の電子メールのURLを抽出し、地図URLパターン検索保持構造(図11参照)と比較し、操作部103を通してユザへの印刷意思の確認を行なった後、ネットワークインタフェース部104を介して抽出済みURLをダウンロードし、印刷を実行する。
【0057】図15は、この実施の形態2にかかる第2の動作例を示すフローチャートである。まず、一対一インタフェース部105に接続されたか否かを判断し(ステップS81)、接続が確認されたならば、ブックマークURLを読み取り(ステップS82)、その内容が地図URLと等しいものであるか否かを判断する(ステップS83)。ここで、等しくなければ、さらにブックマークが終了であるか否かを判断し(ステップS84)、終了でなければ、ステップS82に戻る。
【0058】ステップS83においてブックマークの内容が地図URLと等しいと判断したならば、操作部103へ確認の表示を行なう(ステップS85)。この表示により、ユーザの承諾がなされたか否かを判断し(ステップS86)、承諾が確認されたならば、ブックマークURLを変換テーブルにしたがって該当URLに変換し(ステップS87)、該当URLのデータをインターネット120からダウンロードし(ステップS88)、印刷処理を実行する(ステップS89)。
【0059】さらに上記動作について説明する。第三者がパーソナルコンピュータなどを使って地図情報を検索し、コメントを付加し、図12の構成でインターネット120上のサーバにドキュメントとして保存される。携帯電子機器110は上記ドキュメント(URL)を参照する。ユーザによる承認があった場合には、「ブックマーク」などの名称で呼ばれるURL保持手段に地図情報を含むドキュメントURLを保存する。
【0060】続いて、携帯電子機器110を印刷装置100aに接続する。印刷装置100aの中央処理部102は携帯電子機器110の「ブックマーク」のURLを抽出し、地図URLパターン検索データ保持構造と比較した後、操作部103を介してユーザへの印刷意思の確認を行なう。ユーザが承諾した場合、あらかじめ印刷装置100aに保存されているURL変換テーブル(図13R>3参照)を使ってURL変換を行ない、ネットワークインタフェース部104を介して抽出済みURLをダウンロードし、印刷を実行する。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明にかかる携帯電話印刷システム(請求項1)によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)を、同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつンターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合に、広告情報に関する課金減額を実行するため、広告内容に応じた確実な減額実現すると共に、広告主にユーザ情報を所定の手段で通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になるので、その情報にしたがった的確なサービスが実現する。
【0062】また、本発明にかかる携帯電話印刷システム(請求項2)によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつインターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行するため、確実な課金処理が実現すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になるので、その情報にしたがった的確なサービスが実現する。
【0063】また、本発明にかかる携帯電話印刷システム(請求項3)によれば、携帯電子機器から印刷装置に接続し、印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)に付加し、さらに同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつインターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行するため、確実な課金が実現すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することにより、広告主に利用頻度やユーザ情報をフィードバックすることが可能になるので、その情報にしたがった的確なサービスが実現する。
【0064】また、本発明にかかる携帯電話印刷システム(請求項4)によれば、携帯電子機器で所望の地図情報を検索し、その詳細情報を確認する際に、検索された前記電子メール中の地図の位置情報を含むURLから、インターネット経由で当該地図のURLに対応する情報を印刷装置にダウンロードして印刷することが可能であるため、パーソナルコンピュータを使用することなく、携帯電子機器と印刷装置を接続するだけで、携帯電子機器から高解像度の印刷情報を出力することができる。
【0065】また、本発明にかかる携帯電話印刷システム(請求項5)によれば、インターネット上の地図の位置情報やコメントを含むドキュメントを参照し、当該参照情報のURLを携帯電子機器に保存し、当該情報を印刷する場合、インターネット経由で当該情報のURLに対応する情報を印刷装置にダウンロードすることが可能なため、パーソナルコンピュータの出力画面用の高解像度の地図情報などを印刷情報として得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における印刷装置の第1の構成を示すブロック図である。
【図2】図1における印刷装置を用いたシステムの構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態における印刷装置の第2の構成を示すブロック図である。
【図4】図2における印刷装置を用いたシステムの構成を示すブロック図である。
【図5】印刷装置が保持する情報例を示す説明図である。
【図6】携帯電子機器が保持する情報例を示す説明図である。
【図7】広告URLの具体記述例を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態1にかかる第1の動作例を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の形態1にかかる第2の動作例を示すフローチャートである。
【図10】本発明の実施の形態1にかかる第3の動作例を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施の形態2にかかる地図URLパターン検索データの保持構造テーブルを示す図表である。
【図12】本発明の実施の形態2にかかる地図の位置情報およびコメントを含むドキュメントの蓄積例を示す説明図である。
【図13】本発明の実施の形態2にかかURL変換テーブルを示す図表である。
【図14】本発明の実施の形態2にかかる第1の動作例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態2にかかる第2の動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100a,100b 印刷装置
101 印刷部
102 中央処理部
103 操作部
104 ネットワークインタフェース部
105 一対一インタフェース部
110 携帯電子機器
120 インターネット

【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)を、同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することを特徴とする携帯電話印刷システム。
【請求項2】 少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することを特徴とする携帯電話印刷システム。
【請求項3】 少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続される携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記印刷装置の環境情報(設置場所、住所、店名、日時)を、前記携帯電子機器に内蔵されている個人識別情報(自局番号、自メールアドレス、所有者名)に付加し、さらに同じく携帯電子機器で作成、取得した情報(電子メール、アドレス帳、インターネットコンテンツ)に付加し、かつ前記インターネットを介してダウンロードした情報に付加して印刷する場合、前記情報に付随する広告による課金減額処理を実行すると共に、当該広告主に対して当該携帯電子機器の利用情報を通知することを特徴とする携帯電話印刷システム。
【請求項4】 少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続され、電子メールとWebブラウズ可能な携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記携帯電子機器で抽出された前記電子メール中の地図の位置情報を含むURLから当該情報を印刷する場合、前記インターネット経由で当該地図のURLに対応する情報を前記印刷装置にダウンロードすることを特徴とする携帯電話印刷システム。
【請求項5】 少なくとも、インターネットに通信可能に接続された印刷装置と、前記インターネットおよび(または)前記印刷装置に通信可能に接続され、電子メールとWebブラウズ可能な携帯電子機器と、を備えた携帯電話印刷システムにおいて、前記インターネット上の地図の位置情報やコメントを含むドキュメントを参照し、当該参照情報のURLを前記携帯電子機器に保存し、当該情報を印刷する場合、前記インターネット経由で当該情報のURLに対応する情報を前記印刷装置にダウンロードすることを特徴とする携帯電話印刷システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図11】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図12】
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【図8】
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【図13】
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【図9】
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【図10】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2003−202969(P2003−202969A)
【公開日】平成15年7月18日(2003.7.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−402027(P2001−402027)
【出願日】平成13年12月28日(2001.12.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】