説明

携帯電話装置およびプログラム

【課題】非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、金銭的価値を示す数値情報が更新される毎にその旨を報知できると共に、既存の携帯電話機能を利用して報知できるようにする。
【解決手段】CPU101は、非接触ICカード処理チップ114のカード残高が更新された際に、携帯電話機能を構成する報知部(報知用LED8、報知用スピーカ9)を駆動制御することによって当該カード残高が更新されたことを報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、現金、クレジットカードに代わるカード型電子貨幣としては、たとえば、ICカード内に記録されている電子財布の残高を記号で表示するようにした電子財布残高表示システムが知られている(特許文献1参照)。また、非接触ICカード内の電子マネーが更新(減額)された際に、その残高が少なくなった旨をサーバ経由でその利用者所持の携帯電話にメールにて通知するようにした決済情報通知サービスサーバが知られている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開平8−287169号公報
【特許文献2】特開2004−030271号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述した特許文献1にあっては、暗証番号の入力操作に応答してカード残高を記号表示することによって、カード残高を第三者に知られることなく、何時でも何処でも確認可能であるが、利用者の操作を前提とするものであった。また、上述した特許文献2にあっては、カード残高が少なくなった場合の通知に限られるほか、利用者所持の携帯電話に対してメール通知するため、サーバおよび通信コストを必要とするなどの問題が残る。
【0004】
ところで、近年、携帯電話装置および非接触ICカードの技術進歩に伴い、たとえば、定期券等として利用可能な携帯電話装置が実用化され、また、プリペイドカード等として利用可能な携帯電話装置も実用化され始めている。この種の携帯電話装置を定期券などの入出場管理用として利用する場合、外部機器であるICカードリーダライタとの間での交信が正常に行われれば、そのまま入出場が許可されるので、利用者にあっては交信の有無などを確認する必要はないが、プリペイドカードの代わりとして利用する場合、その場で交信の有無などを確認できれば、安心して使用できるはずである。すなわち、取引時に正常に取引されたか否か、支払額は幾らか、カード残高はどの位残っているかなど、様々な情報を知ることができれば、安心して使用できるはずであるが、その際、会計端末側の客用表示器側で支払い額などで確認しようとした場合、預かり金、小計などの表示データと錯誤するおそれがあり、また、カード残高を会計端末側で表示させることは、プライバシィなどの点で好ましくない。
【0005】
第1の発明の課題は、非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、金銭的価値を示す数値情報が更新される毎にその旨を報知できると共に、既存の携帯電話機能を利用して報知できるようにすることである。
【0006】
第2の発明の課題は、非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、金銭的価値を示す数値情報が更新される毎に更新後の新たな数値情報の概算を知ることができると共に、既存の携帯電話機能を利用して報知できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の発明(第1の発明)は、外部機器としてのカード処理装置との間で無線通信を行う非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、前記非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が前記カード処理装置との無線通信によって更新されたか否かを判別する判別手段と、この判別手段によって数値情報が更新されたことが判別された際に、当該数値情報が更新されたことを報知するために携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する報知制御手段とを具備したことを特徴とする。
さらに、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項15記載の発明)。
【0008】
なお、「非接触ICカード処理部」とは、その全体形状がカード形状を成している必要はなく、非接触ICカードの基本的な機能を備えたものである(以下、同様)。また、「金銭的価値を示す数値情報」とは、前払い金額などをデジタル表現した金額情報のほかに、サービス・ポイントなどであってもよく、金銭的価値を示す情報であれば、その内容は任意である(以下、同様)。また、「外部機器としてのカード処理装置」は、たとえば、ICカードリーダライタなどである(以下、同様)。
【0009】
なお、請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、前記報知制御手段は、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御する(請求項2記載の発明)。
【0010】
前記ICカード内の数値情報を更新する更新値を取得してメイン表示部あるいはサブ表示部に案内表示する案内手段を設ける(請求項3記載の発明)。
【0011】
前記報知制御手段は、前記ICカード内の数値情報を更新する更新値を前記非接触ICカード処理部から取得し、この更新値に応じて報知時間を可変制御する(請求項4記載の発明)。
【0012】
前記報知制御手段は、前記ICカード内の数値情報を更新する更新値を前記非接触ICカード処理部から取得し、この更新値に応じて報知パターンを可変制御する(請求項5記載の発明)。
【0013】
前記報知制御手段は、前記ICカード内の数値情報を更新する更新値を前記非接触ICカード処理部から取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる種類の報知部を当該更新値に応じて変更指定する(請求項6記載の発明)。
【0014】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部の数を当該更新値に応じて変更指定する(請求項7記載の発明)。
【0015】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御する(請求項8記載の発明)。
【0016】
請求項9記載の発明(第2の発明)は、外部機器としてのカード処理装置との間で無線通信を行う非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、前記非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が前記カード処理装置との無線通信によって更新された際に、更新後の新たな数値情報を取得する取得手段と、この取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報に応じて携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する報知制御手段とを具備したことを特徴とする。
さらに、コンピュータに対して、上述した請求項9記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項16記載の発明)。
【0017】
なお、請求項9記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、前記報知制御手段は、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御する(請求項10記載の発明)。
【0018】
前記報知制御手段は、前記取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報が予め設定されている数値以下であることを条件に、携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する(請求項11記載の発明)。
【0019】
前記報知制御手段は、前記取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報に応じて報知時間あるいは報知パターンを可変制御する(請求項12記載の発明)。
【0020】
前記報知制御手段は、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部を選択的に指定する場合に、前記非接触ICカード処理部の数値情報が更新された際には第1の報知部を選択指定し、更新後の新たな数値が予め設定されいる数値以下に達した際には第2の報知部を選択指定する(請求項13記載の発明)。
【0021】
前記報知制御手段は、更新後の新たな数値情報と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御する(請求項14記載の発明)。
【発明の効果】
【0022】
請求項1記載の発明(第1の発明)によれば、非接触ICカード処理部内の数値情報が更新された際に、携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御することによって当該数値情報が更新されたことを報知するようにしたから、たとえば、非接触ICカード機能付き携帯電話装置をプリペイドカードの代わりとして使用した場合、取引されたことを手元で即座に確認することができ、使用者に安心感を与えることができる。この場合、特別な操作を行わなくても、カード内容が更新される毎にその旨を報知することができ、サーバ等の特別な装置を設ける必要もなく、既存の携帯電話機能を利用しての報知が可能となり、利便性と実用性を高めることが可能となる。
なお、非接触ICカード処理部の性能、つまり、電波到達可能範囲(送信電波強度、受信電波感度)にもよるが、会計などの決済時には、携帯電話を所持したままの状態あるいは電話本体を外部機器であるカード処理装置にある程度接近させるだけで、自動更新が行われたことを知ることができる。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御するようにしたから、携帯電話機能に伴う報知か、数値情報の更新に伴う報知かを容易に識別することが可能となる。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、数値情報を更新する更新値を取得してメイン表示部あるいはサブ表示部に案内表示するようにしたから、たとえば、会計端末側の客用表示器に代わり、自己の携帯電話によって支払い額、料金、手数料などの更新金額を手元で容易に確認することができる。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値に応じて報知時間を可変制御するようにしたから、たとえば、支払い額などを数値表示によって確認しなくても、バイブレーションの継続時間あるいはアラーム音の継続時間、点滅ランプの点滅時間などによってその概算を知ることができる。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値に応じて報知パターンを可変制御するようにしたから、たとえば、支払い額などを数値表示によって確認しなくても、バイブレーションの強さ、アラーム音の回数、点滅ランプの点滅回数などによってその概算を知ることができる。
【0027】
請求項6記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、数値情報を更新する更新値を取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる種類の報知部を当該更新値に応じて変更指定するようにしたから、たとえば、支払い額などを数値表示によって確認しなくても、どの種類の報知部が駆動されたかによってその概算を知ることができる。
【0028】
請求項7記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、数値情報を更新する更新値を取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部の数を当該更新値に応じて変更指定するようにしたから、たとえば、支払い額などを数値表示によって確認しなくても、バイブレーションとアラーム音との組み合わせ、点滅ランプとアラーム音との組み合わせなどによってその概算を知ることができる。
【0029】
請求項8記載の発明によれば、上述した請求項1記載の発明と同様の効果を有する他、
数値情報を更新する更新値と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御するようにしたから、たとえば、支払い額が千円以上となった場合に報知を望む利用者と1万円以上となった場合に報知を望む利用者などのように利用者に応じた報知が可能となる。
【0030】
請求項9記載の発明(第2の発明)によれば、非接触ICカード処理部内の数値情報が更新された際に、更新後の新たな数値情報に応じて携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御するようにしたから、カードを利用しての取引時に、現在のカード残高を手元で即座に確認することができ、使用者に安心感を与えることができるほか、プライバシィの面でも効果的であり、しかも、既存の携帯電話機能を利用して報知することができるなど、利便性と実用性を高めることが可能となる。
【0031】
請求項10記載の発明によれば、上述した請求項9記載の発明と同様の効果を有する他、携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御するようにしたから、上述した請求項2記載の発明と同様の効果を有する。
【0032】
請求項11記載の発明によれば、上述した請求項9記載の発明と同様の効果を有する他、更新後の新たな数値情報が予め設定されている数値以下であることを条件に、携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御するようにしたから、たとえば、残金が少なくなったことをバイブレーション、アラーム音などによって知ることができる。
【0033】
請求項12記載の発明によれば、上述した請求項9記載の発明と同様の効果を有する他、更新後の新たな数値情報に応じて報知時間あるいは報知パターンを可変制御するようにしたから、上述した請求項4あるいは5記載の発明と同様の効果を有する。
【0034】
請求項13記載の発明によれば、上述した請求項9記載の発明と同様の効果を有する他、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部を選択的に指定する場合に、数値情報が更新された際には第1の報知部を選択指定し、更新後の新たな数値情報が予め設定されている数値以下に達した際には第2の報知部を選択指定するようにしたから、数値情報が更新される毎にバイブレーションなどによってその旨を知ることができるほか、たとえば、残金が少なくなったことをアラーム音などによって知ることができる。
【0035】
請求項14記載の発明によれば、上述した請求項9記載の発明と同様の効果を有する他、更新後の新たな数値情報と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御するようにしたから、たとえば、プリペイドカードにおいて、カード残高が2千円以下となった場合に報知を望む利用者と千円以下となった場合に報知を望む利用者などのように利用者に応じた報知が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0036】
(実施例1)
以下、図1〜図4を参照して本発明の第1実施例を説明する。
図1は、この実施例における携帯電話装置の外観図であり、(A)は、折り畳み型の装置本体を開いた状態での正面図、(B)は、その状態での背面図である。
この携帯電話装置は、通話機能、メール機能以外の付加機能として、カメラ撮影機能、インターネット機能、録音機能などが装備されている。この携帯電話装置の正面側には、図1(A)に示すように、キー操作部1、メイン表示部2のほか、通話機能を構成する音声スピーカ3およびマイクロホン4などが設けられている。
【0037】
また、携帯電話装置の背面側には、図1(B)に示すように、サブ表示部5、カメラ撮影機能を構成する撮影レンズ6およびフラッシュ用LED7、報知用LED8、報知用スピーカ9、アンテナ10、録音機能を構成するマイクロホン(録音マイク)11などが設けられている。キー操作部1は、ダイアル入力、文字入力、コマンド入力を行うものであり、メイン表示部2は、たとえば、2.4インチのカラー液晶画面であり、2640×1200ドットの画像サイズで表示する高精細ディスプレイである。サブ表示部5は、折り畳み式の装置本体を折り畳んだ状態において、たとえば、現在時刻、メッセージなどを案内表示する背面側の画面である。
【0038】
図2は、携帯電話装置の基本的な構成要素を示したブロック図である。
CPU101は、記憶部102内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話装置の全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶部102は、不揮発性メモリ(内部メモリ)であり、たとえば、ROM(フラッシュメモリなど)によって構成され、プログラム領域とデータ領域とを有し、このプログラム領域には、後述する図4に示す動作手順に応じて本実施例を実現するためのプログラムが格納されている。メモリ(たとえば、RAM)103は、ワーク領域を有する内部メモリであり、また、メモリカード104は、着脱自在な記録メディアであり、たとえば、スマートメディア、ICカードなどによって構成され、RAM103との間において画像データなどの授受が行われる。
【0039】
CPU101には、通信データ処理部105、オーディオインターフェイス106が接続されており、アンテナ10からの受信電波が無線部107によって検波、復調されると共にデジタル変換されて通信データ処理部105に与えられると、通信データ処理部105は、通話呼出、メール受信、インターネット受信かを判別し、通話呼出あるいはメール受信であれば、CPU101は、音源IC部108に設定されている着信音を読み出してアンプ(AMP)109に与え、報知用スピーカ9から着信音を発生出力させると共に、表示制御部110を介して報知用LED8を点滅駆動させる。この場合、着信音の発生を禁止する「マナーモード」にセットされている場合には、モータ制御部111を介して振動モータ112を駆動させる。
【0040】
また、CPU101には、その入出力周辺デバイスであるキー操作部1が接続されていると共に、表示制御部110を介してメイン表示部2、サブ表示部5、報知用LED8が接続されているほか、さらには、カメラ撮像部113、非接触ICカード処理チップ114が接続されている。カメラ撮像部113は、撮影レンズ、ミラー等のレンズ・ミラーブロック、CCDイメージセンサ等の撮像素子、その駆動系のほか、測距センサ、光量センサ、アナログ処理回路、信号処理回路、圧縮伸張回路等を備えたもので、光学ズームを調整制御したり、オートフォーカス時の駆動制御、シャッター駆動制御、露出、ホワイトバランス等を制御する。
【0041】
非接触ICカード処理チップ114は、その全体形状は任意であるが、非接触ICカードが持つ基本的な機能を備えたもので、前払い金額(たとえば、1万円あるいは5千円)が記録されている。この非接触ICカード処理チップ114は、専用CPU114A、メモリ部114B、アンテナ部114Cを有し、外部機器としてのカード処理装置(ICカードリーダライタ)201との間で微弱電波によって近距離通信が行われる。メモリ部114Bは、たとえば、フラッシュメモリなどによって構成され、図3に示すように、残高メモリM1、更新履歴メモリM2を有している。なお、アンテナ部114Cは、電波を送受信するもので、ICカードリーダライタ201からの受信電波によって誘起される起電力を非接触ICカードの動作電力として利用してもよいが、携帯電話側の電源部から非接触ICカードの動作電力を得るようにしてもよい。
【0042】
非接触ICカード処理チップ114は、ICカードリーダーライタ201からの受信電波を検出すると、残高メモリM1からカード残高を読み出してアンテナ部114Cから発信出力させる。この場合、ICカードリーダーライタ201は、たとえば、会計用端末(図示せず)に接続されており、非接触ICカード処理チップ114から受信取得したカード残金から今回の取引金額(請求金額)が減算されてカード残高の更新が行われると、この更新後の新たなカード残高をその取引先名、取引年月日、取引金額(更新金額)などの情報と共に、そのアンテナ(図示せず)から発信出力させる。
【0043】
ここで、非接触ICカード処理チップ114は、この更新後の新たなカード残高を取引先名、取引年月日、取引金額(更新金額)などの情報をICカードリーダーライタ201から受信取得すると共に、この更新後の新たなカード残高は、残高メモリM1に書き込まれてその内容が減額更新されるほか、取引先名、取引年月日、更新金額(今回の取引分の支払い金額)などの情報は、今回の取引に関する履歴データとして更新履歴メモリM2に書き込まれる。この場合、携帯電話側のCPU101は、非接触ICカード処理チップ114をアクセスして残高メモリM1の内容が更新されたかを監視するようにしているが、残高メモリM1の内容が更新されると、非接触ICカード処理チップ114が更新有り指示を携帯電話側のCPU101に与えるようにしてもよい。また、上述したように、非接触ICカード処理チップ114側にはカード専用CPU114Aを設けたが、このカード専用CPU114Aに代わって携帯電話側のCPU101がその動作を制御するようにしてもよい。
【0044】
携帯電話側のCPU101は、非接触ICカード処理チップ114をアクセスしてカード残高の更新が行われたか否かを監視しており、カード残高の更新が行われた際には、報知用LED8を点滅駆動させると共に、報知用スピーカ9からアラーム音を発生出力させてその旨を報知するほか、非接触ICカード処理チップ114内の更新履歴メモリM2から更新金額(今回の取引分の支払い金額)を読み出し、この更新金額に応じてモータ制御部111を介して振動モータ112を駆動させ、バイブレーションの強度および継続時間を可変制御するようにしている。
【0045】
次ぎに、この第1実施例における携帯電話装置の動作概念を図4に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、このフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードにしたがった動作が逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。このことは後述する他の実施例においても同様であり、記録媒体の他に、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用してこの実施例特有の動作を実行することもできる。
【0046】
図4は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の全体動作を示したフローチャートである。
先ず、CPU101は、電源オンに伴って待受モードとなると、予め設定されている壁紙用の修飾画像を読み出してメイン表示部2に表示出力させると共に、この待受画面が表示されている待受状態において、通話着信(メール受信)/カード残高の更新有無/入力操作の有無をチェックする(ステップA1、A2)。いま、通話着信あるいはメール受信を検出すると(ステップA1でYES)、「マナーモード」にセットされているかを調べる(ステップA3)。
【0047】
ここで、「マナーモード」が解除されていれば、報知用スピーカ9から着信音を出力させると共に、報知用LED8を点滅駆動させて着信報知を行うが(ステップA4)、「マナーモード」にセットされていれば、着信音に代わって出力振動モータ112を駆動させてバイブレーションを発生させるほか、報知用LED8を点滅駆動させて着信報知を行う(ステップA5)。そして、電話着信(メール受信)操作処理が行われる(ステップA6)。この場合、電話着信時には、オンフック操作(応答操作)に応じて通話可能状態となり、通話を切るオフフック操作(終了操作)が行われるまで電話着信操作処理が継続される。また、メール受信時には、受信メールをメールボックスに格納した後に、メール開封操作に応じて受信メールをメイン表示部2に表示させる。その後、ステップA1に戻って待受状態となる。
【0048】
一方、CPU101は、非接触ICカード処理チップ114からのカード残高の更新有り指示に応じてカード残高の減額更新が行われたか否かを監視しており(ステップA2)、カード残高の減額更新が行われた際には、報知用LED8を点滅駆動させると共に、報知用スピーカ9からアラーム音を発生出力させてその旨を報知する(ステップA7)。この場合、1秒間のランプ点滅と2回の断続音(アラーム音)によってカード残高が更新されたことを報知するようにしているが、その報知形態は任意であり、利用者の好みに応じて設定した報知内容であってもよい。このようなカード残高の更新に伴う報知は、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で行われる。次ぎに、非接触ICカード処理チップ114内の更新履歴メモリM2から更新金額(今回の取引分の支払い金額)を取得し(ステップA8)、モータ制御部111を介して振動モータ112を駆動させながら更新金額に応じてバイブレーションの強度および継続時間を可変制御する処理に移る。
【0049】
すなわち、更新金額が所定金額(たとえば、1000円)以上か否かをチェックし(ステップA9)、1000円未満の場合、つまり、利用者にとって支払い額がそれほど多くない場合には、バイブレーションの強度を「弱」、継続時間を「1秒」とするモータ駆動指令をモータ制御部111に与えて振動モータ112を駆動させる(ステップA10)。なお、このようなバイブレーションパターンを「単調パターン」と称する。また、更新金額が1000円以上であれば(ステップA9でYES)、さらに、更新金額が所定金額(たとえば、5000円)以上か否かをチェックする(ステップA11)。ここで、上述した所定金額「1000円」、「5000円」は、予め利用者が任意に入力して設定した情報であり、必要に応じてその設定値を書き換えることができるようにしている。たとえば、支払い額が千円以上となった場合に報知を望む利用者と1万円以上となった場合に報知を望む利用者などのように利用者に応じた報知に対応可能としている。
【0050】
ここで、1000円以上5000円未満の場合、つまり、利用者にとって支払い額がある程度多い場合には(ステップA11でNO)、バイブレーションの強度を「弱」、継続時間を「2秒」とするモータ駆動指令をモータ制御部111に与えて振動モータ112を駆動させる(ステップA12)。なお、このようなバイブレーションパターンを「パターン(2)」と称する。さらに、更新金額が5000円以上であれば(ステップA11でYES)、利用者にとって支払い額が高額であれば、バイブレーションの強度を「強」、継続時間を「2秒」とするモータ駆動指令をモータ制御部111に与えて振動モータ112を駆動させる(ステップA13)。なお、このようなバイブレーションパターンを「パターン(1)」と称する。
【0051】
次ぎに、更新金額が1000円以上の場合には(ステップA9でYES)、上述したバイブレーション報知のほかに、報知用LED8を点滅駆動させるようにしている(ステップA14)。なお、この場合、高速点滅を2秒間継続するようにしているが、アラーム音による報知であってもよい。ここで、カード残高の更新時の報知と更新金額に応じた報知とを区別可能とするために、たとえば、カード残高の更新時には、アラーム音報知、更新金額に応じた報知時には、ランプ点滅報知を行うようにしてもよい。また、カード残高の更新時には、たとえば、アラーム音とランプ点滅とを同時に行い、更新金額に応じた報知時には、たとえば、ランプ点滅のみによる報知時間をさらに延長するようにしてもよい。
【0052】
このようにして更新金額に応じた報知を行った後は、ステップA15に進み、この更新金額をサブ表示部5に案内表示させた後にステップA1に戻る。この待受状態において、何らかの入力操作が行われた際(ステップA2でNO)、たとえば、カメラ撮影記録処理、メール送信処理、インターネット接続・受信処理、その他の処理に関するキー操作が行われた際には、操作キーに対応する処理が行われる(ステップA16)。そして、ステップA1に戻って、再び待受状態となる。
【0053】
以上のように、この第1実施例においてCPU101は、非接触ICカード処理チップ114のカード残高が更新された際に、携帯電話機能を構成する報知部(報知用LED8、報知用スピーカ9)を駆動制御することによって当該カード残高が更新されたことを報知するようにしたから、たとえば、非接触ICカード機能付き携帯電話装置をプリペイドカードの代わりとして使用した場合、取引されたことを手元で即座に確認することができ、使用者に安心感を与えることができる。この場合、特別な操作を行わなくても、カード内容が更新される毎にその旨を報知することができ、サーバ等の特別な装置を設ける必要もなく、既存の携帯電話機能を利用しての報知が可能となり、利便性と実用性を高めることが可能となる。
【0054】
この場合、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部(報知用LED8、報知用スピーカ9)を駆動制御するようにしたから、携帯電話機能に伴う報知か、カード残高の更新に伴う報知かを容易に識別することが可能となる。
また、カード残高を更新する更新金額をサブ表示部5に案内表示するようにしたから、たとえば、会計端末側の客用表示器に代わり、自己の携帯電話によって支払い額、料金、手数料などの更新金額を手元で容易に確認することができる。
【0055】
また、CPU101は、非接触ICカード処理チップ114からカード残高を更新する更新金額を取得し、この更新金額に応じてバイブレーションの強さ、報知時間を可変制御するようにしたから、たとえば、支払い額などを数値表示によって確認しなくても、バイブレーションの継続時間、強さによってその概算を知ることができる。つまり、バイブレーションが「単調パターン」であれば、更新金額は1000円未満であり、「パターン(2)」であれば、更新金額は1000円以上5000円未満であり、「パターン(1)」であれば、更新金額は5000円以上であることを知ることができる。
【0056】
また、電話機能を構成する複数種の報知部(報知用LED8、報知用スピーカ9)の中から駆動対象となる種類、数の報知部を更新金額に応じて変更指定するようにしたから、たとえば、更新金額(支払い額)を数値表示によって確認しなくても、どの種類の報知部が駆動されたかによってその概算を知ることができる。この場合、駆動対象となる報知部の数を更新金額に応じて変更するようにしたから、バイブレーションとアラーム音との組み合わせ、点滅ランプとアラーム音との組み合わせなどによってその概算を知ることができる。
【0057】
なお、上述した第1実施例においては、非接触ICカード処理チップ114からカード残高を減額更新する更新金額を取得するようにしたが、非接触ICカード処理チップ114から更新前のカード残高を読み出して一時記憶しておき、カード残高の更新が行われた際に、更新後の新たなカード残高を非接触ICカード処理チップ114から読み出し、更新前のカード残高から更新後のカード残高を減算することによって今回の取引分の更新金額をCPU101側で算出取得するようにしてもよい。
【0058】
また、上述した第1実施例においては、更新金額をサブ表示部5に案内表示するようにしたが、折り畳み式の電話本体を開いている状態では、メイン表示部2に更新金額を案内表示するようにしてもよい。
また、上述した第1実施例においては、カード残高が更新されたことを報知するようにしたが、非接触ICカードをクレジットカードとして利用する場合には、たとえば、今回の取引金額が記録されてカード内容が更新された際に報知するようにしてもよい。
【0059】
一方、コンピュータに対して、上述した各手段を実行させるためのプログラムコードをそれぞれ記録した記録媒体(たとえば、CD−ROM、フレキシブルディスク、RAMカード等)を提供するようにしてもよい。すなわち、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が外部機器であるカード処理装置との無線通信によって更新されたか否かを判別する機能と、数値情報が更新されたことが判別された際に、当該数値情報が更新されたことを報知するために携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
(実施例2)
【0060】
以下、この発明の第2実施例について図5および図6を参照して説明する。
なお、上述した第1実施例においては、カード残高が更新されたことを報知したり、更新金額の概算を報知するようにしたが、この第2実施例においては、カード残高の更新報知のほかに、更新後の新たなカード残高の概算を報知するようにしたものである。
ここで、両実施例において基本的あるいは名称的に同一のものは、同一符号を付して示し、その説明を省略すると共に、以下、第2実施例の特徴部分を中心に説明するものとする。
【0061】
図5は、携帯電話側のメモリに103に任意に設定された残高設定額を説明するための図である。
この残高設定額は、たとえば、前払い金額として1万円あるいは5千円が記録されている非接触ICカード処理チップ114において、そのカード残高がどの程度少なくなったかを判定する際に使用されるもので、2種類の残高設定額(1)、(2)を記憶管理するようにしている。ここで、残高設定額(1)が“2500円”、残高設定額(2)が“500円”の場合を示し、これらの設定額と現在のカード残高とを比較することによってカード残高は、2500円以上か、2500円未満500円以上か、500円未満かを判定するようにしている。ここで、上述した残高設定額「2500円」、「500円」は、予め利用者が任意に入力して設定した情報であり、必要に応じてその設定値を書き換えることができるようにしている。たとえば、カード残高が2千円以下となった場合に報知を望む利用者と千円以下となった場合に報知を望む利用者などのように利用者に応じた報知に対応可能としている。なお、利用者が希望する残高を任意に設定する際には、3種類以上あるいは1種類の残高を設定するようにしてもよい。
【0062】
図6は、第2実施例における特徴部分(カード残高に伴う報知処理)を示したフローチャートであり、上述した図4のフローチャートのステップA2、A7〜A15に代わる報知処理を示している。なお、その他の部分については、上述の図4と同様であるため、その説明は省略するものとする。
先ず、CPU101は、上述した第1実施例と同様、非接触ICカード処理チップ114からのカード残高の更新有り指示に応じてカード残高の減額更新が行われたか否かを監視しており(ステップB1)、カード残高の減額更新が行われた際には、報知用LED8を点滅駆動させると共に、報知用スピーカ9からアラーム音を発生出力させてその旨を報知する(ステップB2)。この場合の報知も上述した第1実施例と同様である。そして、非接触ICカード処理チップ114内の残高メモリM1から現在のカード残高を読み出し(ステップB3)、このカード残高に応じた報知処理が行われる。
【0063】
すなわち、CPU101は、カード残高と残高設定額(1)とを比較し、カード残高は2500円以下かをチェックし(ステップB4)、残高設定額(1)を超えていてカード残高に余裕があれば、「単調パターン」で振動モータ112を駆動させる(ステップB5)。この場合、バイブレーションの強度は「弱」、継続時間は「1秒」となる。また、残高設定額(1)以下であれば(ステップB4でYES)、カード残高と残高設定額(2)とを比較し、カード残高は500円以下かをチェックする(ステップB6)。
【0064】
ここで、残高設定額(2)を超えている場合、つまり、2500円以下ではあるが、500円を超えていて、ある程度の余裕がある場合には(ステップB6でNO)、「パターン(2)」で振動モータ112を駆動させる (ステップB7)。この場合、バイブレーションの強度は「弱」、継続時間は「2秒」となる。さらに、残高設定額(2)以下でカード残高が少なくなった場合には (ステップB6でYES)、「パターン(1)」で振動モータ112を駆動させると共に、報知用スピーカ9を駆動させてアラーム音を2秒間発生出力させる(ステップB8)。この場合、バイブレーションの強度は「強」、継続時間は「2秒」となる。ここで、カード残高が残高設定額(1)以下であれば、バイブレーション報知後にステップB9に移り、カード残高をサブ表示部5に案内表示させる。その後、図4のステップA1に戻る。
【0065】
以上のように、この第2実施例においては、非接触ICカード処理チップ114のカード残高が更新された際に、更新後の新たなカード残高に応じて携帯電話機能を構成する報知部(振動モータ112、報知用スピーカ9)を駆動制御するようにしたから、カードを利用しての取引時に、現在のカード残高を手元で即座に確認することができ、使用者に安心感を与えることができるほか、プライバシィの面でも効果的であり、しかも、既存の携帯電話機能を利用して報知することができるなど、利便性と実用性を高めることが可能となる。
【0066】
この場合、更新後の新たなカード残高が予め設定されている残高設定額以下であることを条件に、携帯電話機能を構成する報知部(振動モータ112、報知用スピーカ9)を駆動制御するようにしたから、たとえば、残金が少なくなったことをバイブレーション、アラーム音などによって知ることができる。また、カード残高に応じてバイブレーションの強さ、報知時間を可変制御するようにしたから、カード残高を数値表示によって確認しなくても、バイブレーションの継続時間、強さによってその概算を知ることができる。
【0067】
なお、上述した第2実施例においては、カード残高が十分に残っている場合、つまり、残高設定額(1)を超えている場合にも報知動作を行うようにしたが、カード残高が少なくなった場合に限り、報知動作を行うようにしてもよい。
また、上述した第2実施例においては、2種類の残高設定額をユーザが任意に設定可能としたが、カード残高が少なくなった場合に、たとえば、千円単位、百円単位で報知動作を行うようにしてもよい。さらに、上述した第2実施例においては、カード残高をサブ表示部5に案内表示するようにしたが、折り畳み式の電話本体を開いている状態では、メイン表示部2にカード残高を案内表示するようにしてもよい。
【0068】
また、コンピュータが読み取り可能なプログラムコードを有する記録媒体であって、非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が外部機器であるカード処理装置との無線通信によって更新された際に、更新後の新たな数値情報を取得する機能と、取得した更新後の新たな数値情報に応じて携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する機能とを実現させるためのプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体を提供するようにしてもよい。
【0069】
上述した第1および2実施例においては、報知パターンを可変制御する場合に、バイブレーションの強さを変化させたが、アラーム音の回数、点滅ランプの点滅回数などを変化させてもよい。
また、上述した第1実施例では、報知パターンを更新金額に応じて可変制御する場合、第2実施例では、報知パターンをカード残高に応じて可変制御する場合を個別に示したが、更新金額およびカード残高を同時に報知するようにしてもよい。たとえば、更新金額に応じてバイブレーションパターンを可変制御し、カード残高に応じてランプの点滅パターンを可変制御すれば、同時に報知が可能となる。
【0070】
その他、上述したように、非接触ICカード処理チップ114においてアンテナ部114Cからの受信電波によって誘起される起電力を非接触ICカードの動作電力として利用してもよいが、携帯電話側の電源部から非接触ICカードの動作電力を得るようにしてもよい。
さらに、非接触ICカード処理チップ114側にはカード専用CPU114Aを設けたが、このカード専用CPU114Aに代わって携帯電話側のCPU101がその動作を制御するようにしてもよい。また、非接触ICカードは、クレジットカードとして利用したり、鉄道、バスの利用時の乗車券、買い物時にプリペイドカードとして利用するようにしてもよく、その利用形態は任意である。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】携帯電話装置の外観図であり、(A)は、折り畳み型の装置本体を開いた状態での正面図、(B)は、その状態での背面図。
【図2】携帯電話装置の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図3】非接触ICカード処理チップ114のメモリ部114Bに設けられている残高メモリM1、更新履歴メモリM2を示した図。
【図4】電源投入に伴って実行開始される携帯電話装置の全体動作を示したフローチャート。
【図5】携帯電話側のメモリに103に任意に設定された残高設定額を説明するための図。
【図6】第2実施例における特徴部分(カード残高に伴う報知処理)を示し、図4のステップA2、A7〜A15に代わる報知処理を示したフローチャート。
【符号の説明】
【0072】
1 キー操作部
2 メイン表示部
5 サブ表示部
8 報知用LED
9 報知用スピーカ
101 CPU
102 記憶部
112 振動モータ
114 非接触ICカード処理チップ
M1 残高メモリ
M2 更新履歴メモリ
201 ICカードリーダライタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器としてのカード処理装置との間で無線通信を行う非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、
前記非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が前記カード処理装置との無線通信によって更新されたか否かを判別する判別手段と、
この判別手段によって数値情報が更新されたことが判別された際に、当該数値情報が更新されたことを報知するために携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する報知制御手段と、
を具備したことを特徴とする携帯電話装置。
【請求項2】
前記携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、
前記報知制御手段は、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の携帯電話装置。
【請求項3】
前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得してメイン表示部あるいはサブ表示部に案内表示する案内手段を設けた、ことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項4】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値に応じて報知時間を可変制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項5】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値に応じて報知パターンを可変制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項6】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる種類の報知部を当該更新値に応じて変更指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項7】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部の数を当該更新値に応じて変更指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項8】
前記報知制御手段は、前記非接触ICカード処理部内の数値情報を更新する更新値を取得し、この更新値と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載の携帯電話装置。
【請求項9】
外部機器としてのカード処理装置との間で無線通信を行う非接触ICカード処理部を備えた携帯電話装置であって、
前記非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が前記カード処理装置との無線通信によって更新された際に、更新後の新たな数値情報を取得する取得手段と、
この取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報に応じて携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する報知制御手段と、
を具備したことを特徴とする携帯電話装置。
【請求項10】
前記携帯電話機能を構成する報知部は、振動モータ、点滅ランプ、スピーカ、メイン表示部、サブ表示部のうち、少なくともその何れかであり、
前記報知制御手段は、携帯電話機能として利用される報知形態とは異なる形態で当該報知部を駆動制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項9記載の携帯電話装置。
【請求項11】
前記報知制御手段は、前記取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報が予め設定されている数値以下であることを条件に、携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10記載の携帯電話装置。
【請求項12】
前記報知制御手段は、前記取得手段によって得られた更新後の新たな数値情報に応じて報知時間あるいは報知パターンを可変制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10記載の携帯電話装置。
【請求項13】
前記報知制御手段は、携帯電話機能を構成する複数種の報知部の中から駆動対象となる報知部を選択的に指定する場合に、前記非接触ICカード処理部内の数値情報が更新された際には第1の報知部を選択指定し、更新後の新たな数値情報が予め設定されている数値以下に達した際には第2の報知部を選択指定する、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10記載の携帯電話装置。
【請求項14】
前記報知制御手段は、更新後の新たな数値情報と予め任意に設定されている設定値とを比較し、この比較結果に応じて報知動作を制御する、
ようにしたことを特徴とする請求項9あるいは請求項10記載の携帯電話装置。
【請求項15】
コンピュータに対して、
非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が外部機器であるカード処理装置との無線通信によって更新されたか否かを判別する機能と、
数値情報が更新されたことが判別された際に、当該数値情報が更新されたことを報知するために携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項16】
コンピュータに対して、
非接触ICカード処理部内に記録されている金銭的価値を示す数値情報が外部機器であるカード処理装置との無線通信によって更新された際に、更新後の新たな数値情報を取得する機能と、
取得した更新後の新たな数値情報に応じて携帯電話機能を構成する報知部を駆動制御する機能と、
を実現させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−93912(P2006−93912A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−274349(P2004−274349)
【出願日】平成16年9月22日(2004.9.22)
【出願人】(504149100)株式会社カシオ日立モバイルコミュニケーションズ (893)
【Fターム(参考)】