説明

撮像ユニット

【課題】実装後の回路基板と固体撮像素子との熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを容易に低減することができること。
【解決手段】本発明の一実施の形態において、撮像ユニット1は、固体撮像素子2を実装するプリント基板3と、このプリント基板3と同じ熱膨張係数を有するダミー基板4とを備える。ダミー基板4は、プリント基板3に実装した状態の固体撮像素子2をこのプリント基板3と協同して挟むように固体撮像素子2に固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CCDまたはCMOS等の固体撮像素子を備えた撮像ユニットに関し、特に、固体撮像素子の反りを低減可能な撮像ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、デジタルカメラおよびデジタルビデオカメラを始め、被検体の臓器内部を観察するための内視鏡、撮像機能を備えた携帯電話機など、各種態様の電子撮像装置が登場している。電子撮像装置は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子を備えた撮像ユニットを内蔵し、レンズ等の光学系によって固体撮像素子の受光部に被写体の光学像を結像し、この固体撮像素子の光電変換処理によって被写体の画像データを撮像する。
【0003】
このような撮像ユニットの固体撮像素子は、一般に、受光部側のサブストレートに形成された複数の突起電極上に金属バンプが各々固定されたベアチップ状態の素子であり、加熱処理等によって回路基板上にフリップチップ実装され、このような各金属バンプ等を介して回路基板の回路配線と電気的に接続される。また、このように固体撮像素子を実装後の回路基板には、この固体撮像素子の受光部を覆うようにカバーガラスが接着剤等によって取り付けられる。この結果、回路基板上の固体撮像素子の受光部は、このカバーガラスの内側に封止される。
【0004】
なお、このような撮像ユニットの従来例として、例えば、CCDの辺に沿って形成される異方性導電膜の一部分に、異方性導電膜を形成しない異方性導電膜未形成部を設け、形成した異方性導電膜をTABテープに熱圧着する際に、このCCDおよび光学ガラス等によって囲まれる空洞部から空気を排出して、この空洞部内の空気の熱膨張によってTABテープとCCDとの接続部に機械的応力を加えないようにした光電変換装置がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3207319号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、フリップチップ実装等の実装技術によって回路基板に固体撮像素子を実装した場合、この実装工程における加熱処理によって、回路基板および固体撮像素子は、共に熱膨張しつつ接合される。その後、このような接合状態の回路基板および固体撮像素子は、常温まで温度低下しつつ、共に熱収縮する。しかしながら、このような回路基板および固体撮像素子の間には熱膨張係数に差があるため、これら両者の熱収縮に差が生じ、これに起因して、実装後の固体撮像素子に反りが発生するという問題点がある。
【0007】
上述した固体撮像素子の反りは、固体撮像素子の受光部の平坦性を損なって被写体に焦点を合わせ難くなる等の固体撮像素子の撮像機能低下を招来する可能性がある。また、このような固体撮像素子の反りに起因する問題は、固体撮像素子の大型化および薄型化に伴って一層顕著になる。
【0008】
なお、上述した特許文献1に記載の光電変換装置は、CCD実装装置にCCDを実装後に内部の空洞部から空気とともにゴミ等の異物をバキューム吸引してこの空洞部から異物を除去し、その後、封止樹脂によって封止して製造される。しかし、このような内部の空洞部からのバキューム処理を行って異物除去とともに熱膨張後の空気を排気した場合であっても、上述した熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを低減することは困難である。仮に、このようなバキューム技術によって固体撮像素子の反りを低減できるとしても、撮像ユニットの製造装置自体がバキューム装置等を備えた大規模なものとなるため、設備投資等によって撮像ユニットの製造コストアップを招来してしまう。
【0009】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、実装後の回路基板と固体撮像素子との熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを容易に低減することができる撮像ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる撮像ユニットは、固体撮像素子を実装する回路基板と、前記回路基板と同じ熱膨張係数を有し、前記回路基板に実装した状態の前記固体撮像素子を前記回路基板と協同して挟むように前記固体撮像素子に固定するダミー基板と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記ダミー基板は、前記固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記ダミー基板は、接着剤によって前記固体撮像素子に固定され、前記固体撮像素子は、硬化した場合に前記接着剤と同じ熱膨張係数を有する接着剤によって前記回路基板に固定されることを特徴とする。
【0013】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記固体撮像素子と前記ダミー基板とを接着する前記接着剤は、硬化した場合に前記固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記ダミー基板は、少なくとも前記固体撮像素子と前記ダミー基板との接着範囲を覆うことを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記ダミー基板および前記固体撮像素子の接着範囲は、前記回路基板および前記固体撮像素子の接着範囲と同様の範囲であることを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記回路基板には、前記固体撮像素子の受光部に対応する開口部が形成され、前記受光部と前記開口部とを対向させた態様で前記固体撮像素子が実装され、前記ダミー基板には、前記開口部と同形状であるとともに前記固体撮像素子を介して前記開口部と対向するダミー開口部が形成されることを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる撮像ユニットは、上記の発明において、前記ダミー基板は、前記回路基板と同じ材質の基板であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる撮像ユニットでは、固体撮像素子を実装する回路基板と同じ熱膨張係数を有するダミー基板と前記回路基板とによって協同して実装状態の前記固体撮像素子を挟むように構成している。この結果、実装後の回路基板と固体撮像素子との熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを容易に低減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】図1は、本発明の実施の形態にかかる撮像ユニットの一構成例を示す断面模式図である。
【図2】図2は、図1に示す撮像ユニットのA−A線断面模式図である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態にかかる撮像ユニットの製造方法の一例を示すフローチャートである。
【図4】図4は、固体撮像素子の裏面にダミー基板を取り付ける状態を示す模式図である。
【図5】図5は、ダミー基板付の固体撮像素子をプリント基板にフリップチップ実装する状態を示す模式図である。
【図6】図6は、プリント基板にカバーガラスを取り付ける状態を示す模式図である。
【図7】図7は、同じ熱膨張係数を有するプリント基板とダミー基板とによって固体撮像素子を挟み込んで固体撮像素子の表裏両側の反りを相殺する状態を示す模式図である。
【図8】図8は、ダミーの金属ボールによって固体撮像素子にダミー基板を溶着した一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に、本発明にかかる撮像ユニットの実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下では、本発明にかかる撮像ユニットの一例として、回路基板にフリップチップ実装した固体撮像素子を備える撮像ユニットを例示するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態にかかる撮像ユニットの一構成例を示す断面模式図である。図2は、図1に示す撮像ユニットのA−A線断面模式図である。図1,2に示すように、この実施の形態にかかる撮像ユニット1は、被写体の画像を撮像する固体撮像素子2と、固体撮像素子2をフリップチップ実装するプリント基板3と、プリント基板3と同じ熱膨張係数を有し、このプリント基板3と協同して固体撮像素子2を挟むダミー基板4と、プリント基板3にフリップチップ実装した状態の固体撮像素子2を封止するカバーガラス5とを備える。
【0022】
固体撮像素子2は、CCDまたはCMOSイメージセンサ等に例示されるベアチップ状の半導体素子であり、被写体からの光を受光してこの被写体の画像を撮像する撮像機能を有する。具体的には、固体撮像素子2は、サブストレート等のチップ基板上に、被写体からの光を受光する受光部2aと、撮像動作を実行するための駆動回路が形成された駆動回路部2bと、駆動回路部2bと電気的に接続された複数の突起電極2cとを備える。
【0023】
受光部2aは、格子形状等の所定の形状に配置される画素群およびマイクロレンズ等を用いて実現され、固体撮像素子2のチップ基板上に形成される。駆動回路部2bは、このような受光部2aの周辺に形成される。複数の突起電極2cは、固体撮像素子2のチップ基板に形成された配線(図示せず)を介して駆動回路部2bと電気的に接続される。なお、これら複数の突起電極2cは、駆動回路部2bの周辺(例えば対向する2辺または4辺)に形成される。
【0024】
上述したような構成を有する固体撮像素子2は、図2に示すように、カバーガラス5によって受光部2aおよび駆動回路部2bを保護された状態でプリント基板3の開口部3aと受光部2aとを対向させた状態でプリント基板3にフリップチップ実装される。このフリップチップ実装によって、固体撮像素子2の複数の突起電極2cは、プリント基板3の配線層(図示せず)と電気的に接続される。さらに、このような固体撮像素子2とプリント基板3との実装強度は、接着剤6によって補強される。このようにプリント基板3に実装された固体撮像素子2において、受光部2aは、プリント基板3の開口部3aおよびカバーガラス5を通過した被写体からの光を受光し、この受光した光を光電変換処理する。駆動回路部2bは、受光部2aによって光電変換処理された信号をもとに被写体の画像信号を生成し、この生成した画像信号を複数の突起電極2c等を介してプリント基板3の配線層に出力する。
【0025】
なお、複数の突起電極2cの各々は、ワイヤボンディング方式によって形成された金または銅等のスタッドバンプであってもよいし、めっき方式によって形成された金、銀、銅、インジウムまたは半田等の金属バンプであってもよい。或いは、複数の突起電極2cの各々は、金属ボールまたは表面に金属めっきを施した樹脂ボールであってもよいし、印刷等によってパターン形成された導電性接着剤であってもよい。
【0026】
プリント基板3は、上述した固体撮像素子2の撮像機能を実現するための回路が形成された多層構造または単層構造の回路基板である。具体的には、プリント基板3は、固体撮像素子2の撮像機能を実現するために必要な回路配線等がパターン形成された配線層(図示せず)を備え、この配線層上に、上述した固体撮像素子2の複数の突起電極2cを接続する複数の電極パッドを備える。また、このようなプリント基板3には、図1に示すように、固体撮像素子2の受光部2aに対応する開口部3aが形成される。
【0027】
開口部3aは、固体撮像素子2の受光部2aに対応して設計された開口寸法を有し、この受光部2aに対する被写体からの光の入射を可能にする。一方、特に図1,2に図示しないが、プリント基板3の配線層は、固体撮像素子2の撮像機能を実現するために必要な回路配線等がパターン形成された導電層である。この配線層には、固体撮像素子2に配置された複数の突起電極2cに対応する複数の電極パッドが形成される。このような配線層の各電極パッドには、熱圧着技術または超音波接続技術等によって、これら複数の突起電極2cが各々接続される。
【0028】
なお、上述した単層構造または多層構造のプリント基板3は、外力の印加によって容易に変形可能である柔軟なフレキシブル回路基板であってもよいし、フレキシブル回路基板に比して変形し難いリジッド回路基板であってもよい。また、図1,2には、この実施の形態にかかる撮像ユニット1の一部分、具体的には固体撮像素子2およびその近傍が図示されている。すなわち、上述したプリント基板3の外形は、プレート状または帯状等の所望の外形に設計される。
【0029】
ダミー基板4は、プリント基板3の熱収縮に起因する固体撮像素子2の反りを低減するために固体撮像素子2の裏面に固定する部材である。具体的には、ダミー基板4は、上述したプリント基板3と同じ熱膨張係数を有し、プリント基板3に実装された状態の固体撮像素子2をこのプリント基板3と協同して挟むように固体撮像素子2に固定される。なお、ダミー基板4の材質は、ポリイミドまたはガラスエポキシ等のプリント基板3と同じ材質であることが望ましいが、プリント基板3とダミー基板4との熱膨張係数が同じであれば、プリント基板3と異なる材質であってもよい。
【0030】
また、図1に示すように、ダミー基板4は、ダミー開口部4aが形成された枠体である。このダミー基板4のダミー開口部4aは、図2に示すように、プリント基板3の開口部3aと同形状であるとともに実装状態の固体撮像素子2を介してこの開口部3aと対向するように形成される。すなわち、実装状態の固体撮像素子2の受光部2とダミー開口部4aとの相対位置関係は、この受光部2とプリント基板3の開口部3aとの相対位置関係と同じである。
【0031】
一方、ダミー基板4は、固体撮像素子2の剛性に比して強い剛性を有し、図1,2に示すように、接着剤7によって固体撮像素子2の裏面に固定される。この場合、接着剤7によるダミー基板4と固体撮像素子2との接着範囲は、プリント基板3と固体撮像素子2との接着範囲、すなわちプリント基板3と固体撮像素子2との間隙に充填される接着剤6の介在範囲と同様の範囲である。さらには、ダミー基板4は、少なくとも固体撮像素子2とダミー基板4との接着範囲、すなわち接着剤7の介在範囲を覆うことが望ましい。
【0032】
このように固体撮像素子2の裏面に固定されたダミー基板4は、固体撮像素子2を実装した状態のプリント基板3と同様に熱膨張し、これによって、この固体撮像素子2の表裏両面の間における熱膨張差を略零に補正して加熱処理時における固体撮像素子2の熱応力に起因する表裏両面間の歪み(すなわち固体撮像素子2の表面側および裏面側の各反り)を相殺する。同様に、このようなダミー基板4は、固体撮像素子2を実装した状態のプリント基板3と同様に熱収縮し、これによって、この固体撮像素子2の表裏両面の間における熱収縮差を略零に補正して温度低下時における固体撮像素子2の表面側および裏面側の各反りを相殺する。
【0033】
なお、本発明において、上述した固体撮像素子2の表裏両面のうち、受光部2aと駆動回路部2bと突起電極2cとが形成された側のベアチップ面、すなわち固体撮像素子2の機能面が固体撮像素子2の表面であり、この機能面と反対側の面が固体撮像素子2の裏面である。
【0034】
カバーガラス5は、固体撮像素子2の受光部2aへの光透過性を損なうことなく受光部2aを封止する。具体的には、カバーガラス5は、被写体からの光、すなわち固体撮像素子2の受光部2aが受光すべき光に対して透明な板状の透光性部材であり、固体撮像素子2をフリップチップ実装した状態のプリント基板3の開口部3aを閉塞する。すなわち、図1,2に示すように、カバーガラス5は、プリント基板3の開口部3aを閉じるように接着剤8によってプリント基板3に固定される。このようにプリント基板3上に固定されたカバーガラス5は、フリップチップ実装後の固体撮像素子2の受光部2aを内部に気密封止し、この結果、この受光部2aへの光透過性を損なうことなく、このプリント基板3の開口部3a側からの異物混入を防止する。
【0035】
接着剤6は、上述した固体撮像素子2とプリント基板3とを確実に固定するためのものである。具体的には、接着剤6は、エポキシ系、フェノール系、シリコン系、ウレタン系またはアクリル系等の絶縁性接着剤である。接着剤6は、図2に示すように、固体撮像素子2の受光部2aとプリント基板3の開口部3aとの間の領域に進入しないように、フリップチップ実装後の固体撮像素子2とプリント基板3との間隙に充填される。また、接着剤6は、このプリント基板3上の固体撮像素子2の周囲に沿って裾野形状を形成する状態になるまで塗布される。これによって、接着剤6は、この固体撮像素子2とプリント基板3との間隙を閉塞する。このように充填および塗布された接着剤6は、加熱処理または紫外線照射処理等によって硬化する。この結果、接着剤6は、所定の剛性を有した状態になるとともに、固体撮像素子2とプリント基板3とを接着してこの固体撮像素子2とプリント基板3との実装強度、すなわち固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント基板3との接合強度を補強する。さらに、接着剤6は、固体撮像素子2とプリント基板3との間隙を介しての受光部2aへの異物混入および不要光の入射を防止する。
【0036】
なお、接着剤6は、上述した絶縁性接着剤に限定されず、異方導電性接着剤であってもよい。この場合、接着剤6は、上述した固体撮像素子2のフリップチップ実装において、固体撮像素子2とプリント基板3とを接着するとともに、このフリップチップ実装された固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント基板3の各電極パッドとを各々電気的に接続する。また、接着剤6が異方導電性接着剤である場合、上述した突起電極2cを用いずに固体撮像素子2とプリント基板3とを電気的に接続することができる。この場合、接着剤6は、固体撮像素子2の各電極パッドとプリント基板3の配線層内の各電極パッドとを各々電気的に接続する。一方、接着剤6は、固体撮像素子2とダミー基板4とを接着した硬化状態の接着剤7と同じ熱膨張係数を有することが望ましい。この結果、ダミー基板4は、プリント基板3と同時に熱膨張または熱収縮した際に、固体撮像素子2の表裏両側間の熱膨張差または熱収縮差を一層確実に補正して、より確実に固体撮像素子2の表面側の反りと裏面側の反りとを相殺することができる。
【0037】
接着剤7は、上述した固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を固定するためのものである。具体的には、接着剤7は、エポキシ系、フェノール系、シリコン系、ウレタン系またはアクリル系等の絶縁性接着剤である。接着剤7は、図1,2に示すように、固体撮像素子2とダミー基板4との間において固体撮像素子2とプリント基板3とを固定する接着剤6の接着範囲と同様の範囲に介在する。すなわち、接着剤7による固体撮像素子2とダミー基板4の接着範囲は、接着剤6による固体撮像素子2とプリント基板3との接着範囲と同様の範囲である。このような接着剤7は、図2に示すように、ダミー基板4のダミー開口部4aの外側であって固体撮像素子2の裏面における受光部2aより外側の領域に介在するように固体撮像素子2またはダミー基板4に塗布される。このように塗布された接着剤7は、加熱処理または紫外線照射処理等によって硬化する。この結果、接着剤7は、所定の剛性を有した状態になるとともに、固体撮像素子2とダミー基板4とを接着する。この場合、硬化状態の接着剤7は、上述した硬化状態の接着剤6と同じ熱膨張係数を有するとともに、固体撮像素子2の剛性に比して強い剛性を有することが望ましい。この結果、硬化状態の接着剤7は、上述したダミー基板4による固体撮像素子2の反り低減作用を支援することができる。
【0038】
接着剤8は、上述したプリント基板3とカバーガラス5とを接着するためのものである。具体的には、接着剤8は、エポキシ系、フェノール系、シリコン系、ウレタン系またはアクリル系等の絶縁性接着剤である。接着剤8は、図2に示すように、プリント基板3の開口部3aに進入しないように、プリント基板3またはカバーガラス5に塗布され、これによって、このプリント基板3とカバーガラス5との間隙を閉塞する。このように塗布された接着剤8は、加熱処理または紫外線照射処理等によって硬化する。この結果、接着剤8は、プリント基板3とカバーガラス5とを接着するとともに、このようなプリント基板3とカバーガラス5との間隙を介しての開口部3aさらには受光部2aへの異物混入および不要光の入射を防止する。
【0039】
つぎに、本発明の実施の形態にかかる撮像ユニット1の製造方法について説明する。図3は、本発明の実施の形態にかかる撮像ユニットの製造方法の一例を示すフローチャートである。図4は、固体撮像素子の裏面にダミー基板を取り付ける状態を示す模式図である。図5は、ダミー基板付の固体撮像素子をプリント基板にフリップチップ実装する状態を示す模式図である。図6は、プリント基板にカバーガラスを取り付ける状態を示す模式図である。本発明の実施の形態にかかる撮像ユニット1は、上述した固体撮像素子2とプリント基板3とダミー基板4とカバーガラス5とを撮像ユニット1の構成部品として予め準備し、接着剤6〜8等を用いてこれらの各構成部品を組み合わせることによって製造される。
【0040】
すなわち、図3に示すように、まず、固体撮像素子2にダミー基板4を取り付ける(ステップS101)。このステップS101において、固体撮像素子2の裏面には、図4に示すように、受光部2aの裏側チップ面(点線部分)を取り囲む態様で少なくとも各突起電極2cの反対側のチップ面に塗布される。ダミー基板4は、ダミー開口部4aと受光部2aの裏側チップ面とを合わせる(対向させる)態様でこの固体撮像素子2の裏面に取り付けられ、予め塗布された接着剤7によって固体撮像素子2に接着される。この場合、固体撮像素子2とダミー基板4との間に介在する接着剤7は、UV照射処理または加熱処理等によって硬化される。なお、このような硬化状態の接着剤7は、後述するステップS103における硬化状態の接着剤6と同じ熱膨張係数を有することが望ましい。
【0041】
つぎに、ステップS101の工程によって製造されたダミー基板4付の固体撮像素子2をプリント基板3にフリップチップ実装する(ステップS102)。このステップS102において、ダミー基板4取り付け済みの固体撮像素子2(以下、ダミー基板付撮像素子11という)は、まず、図5に示すようにプリント基板3上の実装範囲3c内に対して位置決めされた上でプリント基板3に仮付けされる。この仮付け処理において、ダミー基板付撮像素子11とプリント基板3との位置決めは、固体撮像素子2の各突起電極2cとプリント基板3の各電極パッド3bとを対毎に位置合わせして達成する。その後、このように互いに位置決め処理したプリント基板3とダミー基板付撮像素子11とを仮付けし、これによって、各突起電極2cと各電極パッド3bとを対毎に仮接合する。
【0042】
このように仮付け処理後のプリント基板3およびダミー基板付撮像素子11は、リフロー炉等の所定の加熱装置に投入され、この加熱装置によって加熱処理される。このような加熱処理によって、ダミー基板付撮像素子11の各突起電極2cは、プリント基板3の各電極パッド3bに溶着接合され、この結果、ダミー基板付撮像素子11とプリント基板3とのフリップチップ実装が達成される。この場合、ダミー基板付撮像素子11内の固体撮像素子2は、その裏面側のダミー基板4と表面(実装面)側のプリント基板3との間に挟み込まれた状態になって加熱処理される。また、ダミー基板付撮像素子11は、プリント基板3の開口部3aと固体撮像素子2の受光部2aとを対向させた状態でプリント基板3と電気的に接続される。
【0043】
続いて、ステップS102におけるフリップチップ実装後のプリント基板3とダミー基板付撮像素子11の固体撮像素子2との間隙に接着剤6を充填する(ステップS103)。このステップS103において、接着剤6は、受光部2aと開口部3aとの間の領域に進入しないように、上述したフリップチップ実装後のプリント基板3とダミー基板付撮像素子11の固体撮像素子2との間隙に充填され、さらに、このプリント基板3上の固体撮像素子2の周囲に沿って裾野形状を形成する状態になるまで塗布される。これによって、接着剤6は、この固体撮像素子2とプリント基板3との間隙を閉塞する。このような接着剤6は、UV照射処理または加熱処理等によって硬化される。この結果、ダミー基板付撮像素子11の各突起電極2cとプリント基板3の各電極パッド3bとの接合強度が補強される。
【0044】
このように固体撮像素子2とプリント基板3との間で硬化した接着剤6は、上述したように、固体撮像素子2とダミー基板4との接着範囲(すなわち接着剤7の介在範囲)と同様の範囲、すなわち図5の点線によって示される実装範囲3c内であって開口部3aの外側の範囲に介在してプリント基板3とダミー基板付撮像素子11とを固定する。なお、このような硬化状態の接着剤6は、上述した硬化状態の接着剤7と同じ熱膨張係数を有することが望ましい。
【0045】
ここで、この時点における固体撮像素子2は、プリント基板3とダミー基板4とによって挟み込まれた状態になっている。また、このような固体撮像素子2、プリント基板3およびダミー基板4は、硬化状態の接着剤6,7による固着作用によって、三層構造に一体化している。
【0046】
その後、このダミー基板付撮像素子11を実装済みのプリント基板3にカバーガラス5を取り付けて(ステップS104)、このダミー基板付撮像素子11の固体撮像素子2を封止する。このステップS104において、カバーガラス5は、図6に示すように、ダミー基板付撮像素子11を搭載したプリント基板3に取り付けられる。この場合、このプリント基板3の基板面またはカバーガラス5に予め塗布した接着剤8によって、プリント基板3およびカバーガラス5が接着される。なお、接着剤8は、プリント基板3の基板面またはカバーガラス5の表面であってプリント基板3の開口部3aに対向するカバーガラス面、すなわち図6に示す透光領域5aの外側に介在して、プリント基板3とカバーガラス5との間隙を閉塞する。このようにプリント基板3に接着されたカバーガラス5は、固体撮像素子2の受光部2aへの光入射を可能にしつつ、内部に受光部2aを封止する。なお、接着剤8は、UV照射等によって常温硬化してもよいし、加熱処理によって熱硬化してもよい。
【0047】
上述したステップS101〜S104の各製造工程を順次行うことによって、図1,2に示した構成を有する撮像ユニット1を製造することができる。このように製造された撮像ユニット1は、デジタルカメラおよびデジタルビデオカメラを始め、被検体の臓器内部を観察するための内視鏡、撮像機能を備えた携帯電話機等、各種態様の電子撮像装置に内蔵することができる。
【0048】
つぎに、固体撮像素子2の反り低減作用について説明する。図7は、同じ熱膨張係数を有するプリント基板とダミー基板とによって固体撮像素子を挟み込んで固体撮像素子の表裏両側の反りを相殺する状態を示す模式図である。この実施の形態にかかる撮像ユニット1の製造工程において、固体撮像素子2は、上述したように、接着剤7によって裏面側にダミー基4を固定された後、加熱処理等によってプリント基板3にフリップチップ実装される。
【0049】
このようなフリップチップ実装工程において、図7に示すように、プリント基板3は、加熱処理によって熱膨張するとともに、固体撮像素子2との熱膨張係数差に起因して固体撮像素子2の表面側(実装面側)に熱膨張力F1を作用させて、この固体撮像素子2の表面側を強制的に膨張させようとする。これと同時に、ダミー基板4は、この加熱処理によって熱膨張するとともに、固体撮像素子2との熱膨張係数差に起因して固体撮像素子2の裏面側に熱膨張力F11を作用させて、この固体撮像素子2の裏面側を強制的に膨張させようとする。
【0050】
ここで、プリント基板3およびダミー基板4の各熱膨張係数は、上述したように同じである。このため、プリント基板3と固体撮像素子2との熱膨張係数差は、ダミー基板4と固体撮像素子2との熱膨張係数差と同じである。したがって、この固体撮像素子2の表面側に作用する熱膨張力F1および裏面側に作用する熱膨張力F11は、同程度の熱応力である。このようなプリント基板3の熱膨張作用およびダミー基板4の熱膨張作用によって、固体撮像素子2の表裏両側は同様に熱膨張し、これによって、この固体撮像素子2の表裏両側間の熱膨張差は零に補正される。このため、固体撮像素子2に作用する曲げ力F3が相殺され(図7参照)、この結果、上述した加熱処理時における固体撮像素子2の表面側の反りと裏面側の反りとが相殺されて加熱処理時における固体撮像素子2の平坦性が維持される。
【0051】
一方、プリント基板3は、上述したフリップチップ実装工程後に温度低下し、これに伴って熱収縮するとともに、固体撮像素子2との熱膨張係数差に起因して固体撮像素子2の表面側に熱収縮力F2を作用させて、この固体撮像素子2の表面側を強制的に収縮させようとする。これと同時に、ダミー基板4は、この温度低下に伴って熱収縮するとともに、固体撮像素子2との熱膨張係数差に起因して固体撮像素子2の裏面側に熱収縮力F12を作用させて、この固体撮像素子2の裏面側を強制的に収縮させようとする。
【0052】
ここで、プリント基板3およびダミー基板4の各熱膨張係数は、上述したように同じであるため、プリント基板3と固体撮像素子2との熱膨張係数差は、ダミー基板4と固体撮像素子2との熱膨張係数差と同じである。したがって、この固体撮像素子2の表面側に作用する熱収縮力F2および裏面側に作用する熱収縮力F12は、同程度の熱応力である。このようなプリント基板3の熱収縮作用およびダミー基板4の熱収縮作用によって、固体撮像素子2の表裏両側は同様に熱収縮し、これによって、この固体撮像素子2の表裏両側間の熱収縮差は零に補正される。このため、固体撮像素子2に作用する曲げ力F3は、上述した熱膨張の場合と同様に相殺され(図7参照)、この結果、温度低下に伴う固体撮像素子2の表面側の反りと裏面側の反りとが相殺されてフリップチップ実装後の固体撮像素子2の平坦性が維持される。
【0053】
他方、上述したダミー基板4は、固体撮像素子2の剛性に比して強い剛性を有していれば、熱膨張力F1,F11または熱収縮力F2,F12に起因して固体撮像素子2に作用する曲げ力F3に対抗する反作用力を有することができ、この結果、固体撮像素子2の反りを一層低減する。また、硬化状態の接着剤7は、硬化状態の接着剤6と同じ熱膨張係数を有する場合、上述したフリップチップ実装工程において接着剤6と同様の熱膨張および熱収縮を行う。このため、固体撮像素子2とプリント基板3との熱膨張係数差並びに固体撮像素子2とダミー基板4との熱膨張係数差は、一層零に補正し易くなり、この結果、ダミー基板4は、上述した固体撮像素子2の反りを一層確実に低減することができる。さらに、硬化状態の接着剤7は、固体撮像素子2の剛性に比して強い剛性を有していれば、上述した曲げ力F3に対抗するダミー基板4の反作用力を補強することができ、この結果、ダミー基板4による固体撮像素子2の反り低減作用を支援することができる。
【0054】
なお、ダミー基板4は、上述したフリップチップ実装工程後における加熱処理(例えば、接着剤8の熱硬化処理等)の前後においても、上述したフリップチップ実装工程の場合と同様に、固体撮像素子2の曲げ力F3を相殺して固体撮像素子2の反りを低減することができる。この結果、ダミー基板4は、この固体撮像素子2の受光部2aの平坦性を維持することができる。
【0055】
以上、説明したように、本発明の実施の形態では、固体撮像素子を実装するプリント基板と同じ熱膨張係数を有するダミー基板と固体撮像素子とを固定し、このようなプリント基板とダミー基板とによって協同して固体撮像素子を挟むように構成した。このため、加熱処理時および温度低下時における固体撮像素子の表裏両側間の熱変形差(すなわち熱膨張差および熱収縮差)を補正することができ、これによって、この固体撮像素子の熱膨張または熱収縮に起因する曲げ力に対抗してこの固体撮像素子の表面側の反りと裏面側の反りとを相殺することができ、この結果、フリップチップ実装後のプリント基板と固体撮像素子との熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを容易に低減することができる。
【0056】
また、固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有するダミー基板を用いることによって、上述した熱膨張力または熱収縮力に起因して固体撮像素子に作用する曲げ力に対抗するダミー基板の反作用力を高めることができ、この結果、この固体撮像素子の反りを一層確実に低減することができる。
【0057】
さらに、プリント基板に固体撮像素子を固定する接着剤の熱膨張係数と固体撮像素子の裏面にダミー基板を固定する接着剤の熱膨張係数とを同じにすることによって、固体撮像素子とプリント基板との熱膨張係数差並びに固体撮像素子とダミー基板との熱膨張係数差を一層零に補正し易くなり、この結果、ダミー基板によって固体撮像素子の反りを一層確実に低減することができる。
【0058】
また、硬化した場合に固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有する接着剤を用いて固体撮像素子にダミー基板を固定することによって、上述した固体撮像素子の曲げ力に対抗するダミー基板の反作用力を補強することができ、この結果、このダミー基板による固体撮像素子の反り低減作用を支援することができる。
【0059】
なお、上述した実施の形態では、ダミー基板4は、少なくとも固体撮像素子2とダミー基板4との接着範囲である接着剤7の介在範囲を覆っていたが、この場合、ダミー基板4の外形サイズは、固体撮像素子2の外形サイズ以上であればよく、さらには、ダミー基板4の外形は、固体撮像素子2の外形に対して相似形であることが望ましい。これによって、固体撮像素子2全体に亘って隈なく固体撮像素子2の反りを低減できるからである。
【0060】
また、上述した実施の形態では、プリント基板3に固体撮像素子2を固定する接着剤6の熱膨張係数と固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を固定する接着剤7の熱膨張係数とが同じであったが、さらに、双方の接着剤6,7が同一材質であることが望ましい。これによって、接着剤6,7の熱膨張係数差および硬化収縮量の差を共に容易に零にできるとともに、撮像ユニット1の製造部材を調達し易くなり、この結果、撮像ユニット1の製造コストを低減することができるからである。
【0061】
さらに、上述した実施の形態では、プリント基板3にカバーガラス5を固定していたが、これに限らず、上述したカバーガラス5の代わりに、アクリル板等の被写体からの光に対して透明な透光性部材をプリント基板3に固定してもよい。
【0062】
また、上述した実施の形態では、ダミー基板4にプリント基板3の開口部3aと同形状のダミー開口部4aを形成していたが、これに限らず、ダミー基板4の剛性が固体撮像素子2の剛性に比して強ければ、開口部3aとダミー開口部4aとを同形状にしなくてもよく、さらには、ダミー基板4にダミー開口部4aを形成しなくてもよい。
【0063】
さらに、上述した実施の形態では、ダミー基板4の剛性は、固体撮像素子2の剛性に比して強いことが望ましいが、固体撮像素子2にダミー基板4を固定する硬化状態の接着剤7の剛性が固体撮像素子2の剛性に比して十分に強ければ、ダミー基板4の剛性は、固体撮像素子2の剛性に比して必ずしも強くなくてもよい。
【0064】
また、上述した実施の形態では、固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を取り付け(ステップS101参照)、その後、このダミー基板4を取り付け済みの固体撮像素子2(すなわちダミー基板付撮像素子11)をプリント基板3にフリップチップ実装していたが、これに限らず、先に、ダミー基板4を固定する前の固体撮像素子2をプリント基板3に仮実装(仮接合)し、この仮実装後の固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を固定してから加熱処理して、プリント基板3に対する固体撮像素子2のフリップチップ実装(本実装)を達成してもよい。
【0065】
さらに、上述した実施の形態では、接着剤7によって固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を接着していたが、これに限らず、接着剤7を用いず、ダミー基板4の基板面および固体撮像素子2の裏面の少なくとも一方に金属メタライズを施し、加熱処理によって固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を溶着してもよい。図8は、ダミーの金属ボールによって固体撮像素子にダミー基板を溶着した一例を示す模式図である。具体的には図8に示すように、ダミー基板4の基板面および固体撮像素子2の裏面の少なくとも一方にダミーの金属ボールを複数配置し、これら複数の金属ボールの溶着によって固体撮像素子2の裏面にダミー基板4を固定してもよいし、半田等の金属部材をめっき処理して溶着してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
以上のように、本発明にかかる撮像ユニットは、CCDまたはCMOS等の固体撮像素子を備えた撮像ユニットに有用であり、特に、実装後の回路基板と固体撮像素子との熱収縮差に起因する固体撮像素子の反りを容易に低減することができる撮像ユニットに適している。
【符号の説明】
【0067】
1 撮像ユニット
2 固体撮像素子
2a 受光部
2b 駆動回路部
2c 突起電極
3 プリント基板
3a 開口部
3b 電極パッド
3c 実装範囲
4 ダミー基板
4a ダミー開口部
5 カバーガラス
5a 透光領域
6,7,8 接着剤
11 ダミー基板付撮像素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固体撮像素子を実装する回路基板と、
前記回路基板と同じ熱膨張係数を有し、前記回路基板に実装した状態の前記固体撮像素子を前記回路基板と協同して挟むように前記固体撮像素子に固定するダミー基板と、
を備えたことを特徴とする撮像ユニット。
【請求項2】
前記ダミー基板は、前記固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有することを特徴とする請求項1に記載の撮像ユニット。
【請求項3】
前記ダミー基板は、接着剤によって前記固体撮像素子に固定され、
前記固体撮像素子は、硬化した場合に前記接着剤と同じ熱膨張係数を有する接着剤によって前記回路基板に固定されることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像ユニット。
【請求項4】
前記固体撮像素子と前記ダミー基板とを接着する前記接着剤は、硬化した場合に前記固体撮像素子の剛性に比して強い剛性を有することを特徴とする請求項3に記載の撮像ユニット。
【請求項5】
前記ダミー基板は、少なくとも前記固体撮像素子と前記ダミー基板との接着範囲を覆うことを特徴とする請求項3または4に記載の撮像ユニット。
【請求項6】
前記ダミー基板および前記固体撮像素子の接着範囲は、前記回路基板および前記固体撮像素子の接着範囲と同様の範囲であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか一つに記載の撮像ユニット。
【請求項7】
前記回路基板には、前記固体撮像素子の受光部に対応する開口部が形成され、前記受光部と前記開口部とを対向させた態様で前記固体撮像素子が実装され、
前記ダミー基板には、前記開口部と同形状であるとともに前記固体撮像素子を介して前記開口部と対向するダミー開口部が形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の撮像ユニット。
【請求項8】
前記ダミー基板は、前記回路基板と同じ材質の基板であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の撮像ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−66092(P2011−66092A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213780(P2009−213780)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】