撮像手段の垂直度判定方法
【課題】撮像手段21を備えた評価装置を用いて液晶モジュールWの表示品位の評価を行う際に、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、所定方向から見たときの液晶モジュールWに対する撮像手段21の垂直度を適正に判定できるようにする。
【解決手段】液晶モジュールWの表示面d上に所定の領域を設定し、その上で、液晶モジュールWを上記所定方向に延びる回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎に撮像手段21により撮像して、該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、次いで、上記領域における回転軸Pに直交する方向での輝度の変化が略線対称となる角度位置を求め、しかる後、その角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、撮像手段21が垂直であると判定する。
【解決手段】液晶モジュールWの表示面d上に所定の領域を設定し、その上で、液晶モジュールWを上記所定方向に延びる回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎に撮像手段21により撮像して、該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、次いで、上記領域における回転軸Pに直交する方向での輝度の変化が略線対称となる角度位置を求め、しかる後、その角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、撮像手段21が垂直であると判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学測定装置による液晶モジュールの評価時に該液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定する技術に関し、特に装置全体の複雑化を伴わずに垂直度を判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光学測定装置を用いて液晶モジュールの検査を行う際には、光学測定装置上における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定する必要がある。従来のそのような装置としては、特許公報1および特許公報2に記載したものが知られている。
【0003】
特許公報1に記載のものは、液晶モジュールの周辺に設けられている特定の接続端子を利用するものであって、その接続端子をCCDカメラなどの撮像手段により撮像し、その撮像画面における接続端子の位置に基づいて、上記辺方向における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定するようになされている。
【0004】
特許文献2に記載のものは、液晶モジュールの表示面上の所定の位置にマークを設けておき、そのマークを撮像手段により撮像し、その撮像画面内におけるマークの画像の位置に基づいて、表示面方向(X−Y方向)における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定するようになされている。
【特許文献1】特開平10−153631号公報
【特許文献2】特開2003−247808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液晶モジュールの表示品位の評価を行うには、液晶モジュール自体の視野角特性により、液晶モジュールに対する光学測定装置の光軸の垂直度が特に問題になる。
【0006】
これに対しては、レーザ変位計などの測距手段を用いて垂直度の判定を行うことが考えられるが、その場合には、装置が複雑になるという難点がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、光学測定装置を用いて液晶モジュールの評価を行う際に、光学測定装置に付属のエリアセンサなどの撮像手段を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成すべく、本発明では、液晶モジュールの表示面上では、該表示面に対する撮像手段の光軸の角度が垂直であるときを対称軸としてその前後の角度における光学データが略線対称をなす点に着目し、光学データから得られる特性から逆に対称軸を求め、その対称軸の位置に光軸が位置するか否かでもって垂直度を判定するようにした。
【0009】
具体的には、本発明では、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法を前提としている。
【0010】
そして、上記の撮像手段を所定の軸心回りに回転させつつ該撮像手段により表示面を上記所定方向に直交する方向にスキャン撮像して該表示面の輝度データを取得し、次いで、上記撮像手段の回転位置による輝度の変化が略線対称となる対称軸の位置する回転位置を求め、しかる後、上記対称軸の位置する回転位置に上記撮像手段が位置するか否かにより撮像手段の垂直度を判定するようにする。
【0011】
尚、上記の構成において、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールの表示面を白色表示にして、撮像手段により撮像することや、撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けて撮像することや、液晶モジュールを、該液晶モジュールの表示面に対する該撮像手段の光軸が所定方向から見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させるようにすることを、単独に又は2つ以上を組み合わせて行うことができる。
【0012】
また、上記構成の場合と同じく、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法として、上記の構成とは異なり、液晶モジュールの表示面上に、上記所定方向とは異なる方向に延びる直線状のラインを設け、その上で、上記液晶モジュールを、上記所定方向に延びる直線回りに回転させる一方、該液晶モジュールの任意の回転位置毎に上記撮像手段により液晶モジュールの表示面を上記ラインに交差する方向にスキャン撮像して表示面の輝度のピーク値を取得し、次いで、上記液晶モジュールの回転位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する回転位置を求め、しかる後、上記対称軸の位置する回転位置に上記液晶モジュールが位置するか否かにより撮像手段の垂直度を判定するようにすることもできる。
【0013】
この場合には、ラインを、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることや、液晶モジュールの回転軸を、該液晶モジュールの表示面上に設定することや、撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けてスキャン撮像することを、単独に又は2つ以上を組み合わせて行うことができる。
【0014】
さらに、上記2つの構成の場合と同じく、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法として、上記2つの構成とは異なり、上記液晶モジュールの表示面上における、少なくとも、上記所定方向に直交する方向に並ぶ2箇所の部位にマークを設け、その上で、上記液晶モジュールの表示面に略水平な方向に上記撮像手段を移動させつつ、該撮像手段により任意の移動位置において上記各マークをそれぞれ撮像して該マークの画像を取得し、次いで、上記各マークの画像のボケ量が互いに一致する撮像手段の移動位置を求め、しかる後、上記移動位置に撮像手段が位置するか否かにより該撮像手段の垂直度を判定するようにすることもできる。
【0015】
この場合には、各領域は、液晶モジュール自体の作動により該液晶モジュールが表示するものとすることや、ボケ量として、境界部分における輝度の変化率を用いるようにすることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を、撮像手段を用いて判定することができる。よって、光学測定装置を用いて液晶モジュールの評価を行う際に、光学測定装置の撮像手段や又は光学測定装置に付属のエリアセンサなどの撮像手段を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液晶モジュール用評価装置の要部の構成を模式的に示しており、この評価装置は、液晶モジュールWの表示品位を評価するために用いられる。尚、液晶モジュールWとは、図示は省略するが、液晶パネルと、この液晶パネルの背面側に配置されたバックライトと、液晶パネルの各画素を駆動する駆動回路とを備えたものであり、上記駆動回路に対して給電がなされかつ信号が入力されることで表示面dに任意の画像を表示できるものである。
【0019】
本評価装置は、液晶モジュールWを表示面dが略鉛直面となる状態に支持する支持機構10を備えている。具体的には、支持機構10は、支持台11と、この支持台11上に出力軸を上向きにして設置された電動モータ12と、この電動モータ12の出力軸に駆動連結された保持台13とを有しており、その保持台13により液晶モジュールWを保持するようになっている。電動モータ12は、保持台13を鉛直方向に延びる回転軸Pの回りに水平面内において正逆2方向に所定の角度ずつ回転させるようになっている。電動モータ12にはモータコントローラ14が接続されており、このモータコントローラ14により電動モータ12の回転方向および回転角度がコントロールされるようになっている。また、本評価装置は、保持台13上の液晶モジュールWの駆動回路に給電を行う液晶モジュール用電源15と、駆動回路に信号を出力する液晶モジュール用信号発生器16とを備えている。
【0020】
一方、上記支持機構10の近傍には、本評価装置の撮像機構20が配置されており、撮像機構20は、評価用の撮像手段(図示せず)と、この撮像手段に連設されたCCDカメラからなるエリアセンサ21とを有する。エリアセンサ21は、雲台22を介して三脚23により支持されており、雲台22により水平方向および上下方向に向きを変更できるようになっている。また、このエリアセンサ21には、該エリアセンサ21を水平面内において鉛直軸回りに回転させるとともに、鉛直面内において水平軸回りに回転させるカメラ用アクチュエータ(図示)せずが連設されている。
【0021】
そして、本評価装置は、上記のモータコントローラ14,液晶モジュール用信号発生器16,エリアセンサ21,カメラ用アクチュエータなどからの信号が入力されるとともに、それらに対して制御信号を出力する装置本体30を備えている。この装置本体30では、該装置本体30に予め設定されているプログラムにより、液晶モジュールWの角度位置情報と、エリアセンサ21の水平回転位置および上下回転位置の情報と、エリアセンサ21により撮像された画像の光学データとに基づいて、液晶モジュールWの表示面上における任意の位置における輝度を求めることができるようになっている。また、この装置本体30には、該装置本体30に取り込まれた数値データおよび画像データや、それらのデータに基づいて装置本体30により演算されて得られた数値データおよび画像データなどを表示する表示モニタ31と、評価作業者が装置本体30に指令を入力するための入力部としてのキーボード(図示せず)とがそれぞれ接続されている。
【0022】
以上のように構成された評価装置を用いて、液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の垂直度を判定する方法を、図2に基づいて説明する。
【0023】
上記液晶モジュールWの表示面d上に、所定の領域を設定する。本実施形態では、液晶モジュールWの作動により表示面dの全面を白色表示にする。
【0024】
その上で、上記液晶モジュールWを支持機構10の回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎にエリアセンサ21により撮像し、上記領域における各角度位置毎の輝度データを取得する。所定角度は、エリアセンサ21の水平方向における視野角の範囲内とする。尚、本実施形態では、エリアセンサ21を、該エリアセンサ21の光軸が液晶モジュールWの回転軸Pに略交差する方向に向けて撮像する。また、液晶モジュールWは、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見て略垂直となる角度位置を含む範囲内において回転させる。
【0025】
次いで、上記の輝度データに基づき、液晶モジュールWの角度位置と輝度との関係を示す特性図を作成する。その特性図を、図3に示す。尚、同特性図の横軸は、左側が図2(a)に実線で示す角度位置側であり、右側が仮想線で示す角度位置側である。この特性図から判るように、各角度位置におけるエリアセンサ21の撮像画面では、水平方向において輝度が連続的に変化している。このとき、例えば、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0と、角度位置θがθ=θ1であるときの撮像範囲s1とを比較すると、図4に拡大して示すように、角度位置θがθ=θ1であるときの撮像範囲s1では、右側に向かって輝度が漸次減少していることが判る。これに対し、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0では、輝度は、該撮像範囲s0の中央から左右両側に向かってそれぞれ漸次減少している。つまり、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0の中央に輝度のピークが存在しており、よって、液晶モジュールWの角度位置θがθ=θ0であるときに、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見たときに略垂直であるということが判る。
【0026】
尚、以上のようにして得られた結果の運用方法としては、液晶モジュールWの表示面dに対する評価用撮像手段の光軸の垂直度を判定するために用いるようにしてもよいし、液晶モジュールWの表示面dに対して評価用撮像手段の光軸が垂直になるように該液晶モジュールWおよび評価用撮像手段の相対位置を設定するために用いるようにしてもよい。
【0027】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向から見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面上に所定の領域を設定し、その上で、液晶モジュールWを回転軸P回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎にエリアセンサ21により撮像して該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、次いで、上記領域における略水平方向での輝度の変化が略線対称となる液晶モジュールの角度位置を求め、しかる後、その角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、評価装置を用いて液晶モジュールWの評価を行う際に、評価装置のエリアセンサ21を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールWに対する評価装置の垂直度を判定することができる。
【0028】
(実施形態2)
図5および図6は、本発明の実施形態2に係る垂直度判定方法を示しており、図5は、液晶モジュールWの表示面dを示す正面図,図6は、液晶モジュールWおよびエリアセンサ21の位置関係を模式的に示す平面図(a)および側面図(b)である。尚、本実施形態では、上記実施形態1の場合と同じ構成の評価装置を用いている。
【0029】
先ず、液晶モジュールWの表示面d上に、略水平方向に延びるラインLを設ける。本実施形態では、液晶モジュールWの作動により略水平方向に延びる白色のラインLを該液晶モジュール自体に表示させる。背景は、黒色(図5では「網掛け」で示す)とする。
【0030】
その上で、上記液晶モジュールWを、実施形態1の場合と同じく、回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上のラインLを各角度位置毎にエリアセンサ21により略鉛直方向にスキャン撮像して、該ラインLにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得する。尚、本実施形態では、エリアセンサ21を、該エリアセンサ21の光軸が液晶モジュールWの回転軸Pに略交差する方向に向け、その向きを維持したまま上下方向(図示する例では上から下に向かう方向)にスキャン撮像する。また、液晶モジュールWは、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させる。
【0031】
図7は、液晶モジュールWの複数の角度位置における各輝度の変化を併せて示す特性図である。尚、同特性図の横軸は、エリアセンサ21のスキャン撮像時の上下回転位置であり、また、角度位置の相異なる輝度曲線は、互いに異なる線種(一点鎖線,二点鎖線,点線,破線など)にて表示している。この特性図において、各角度位置の輝度の変化はスキャン方向において略線対称であり、各角度位置における輝度のピークは、上記ラインLに対応している。また、エリアセンサ21の上下回転位置における輝度のピーク位置およびピーク値は、液晶モジュールWの角度位置によって互いに異なっている。
【0032】
次に、上記の特性図から、角度位置と輝度のピーク値との関係を示す別の特性図を作成し、この特性図に基づいて、輝度の変化が略線対称となる液晶モジュールWの角度位置θを求める。その特性図を、図8に示す。図示する例では、角度位置θがθ=θ0であるときを中心にしてその左右が略線対称である。そして、液晶モジュールWの角度位置θがθ=θ0であるときに、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見たときに略垂直であるということになる。因みに、本実施形態の方法による角度分解能は、0.1〜0.2°であり、液晶モジュールWの評価装置用として、十分な精度であることが判った。
【0033】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向から見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面d上に略水平方向に延びるラインLを設け、その上で、液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上のラインLを各角度位置毎にエリアセンサ21により上下方向にスキャン撮像して該ラインLにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得し、次いで、液晶モジュールWの角度位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する角度位置を求め、しかる後、その求められた角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、本実施形態によっても、実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0034】
(実施形態3)
図9および図10は、本発明の実施形態3に係る垂直度判定方法の概略を示しており、図9は、液晶モジュールの表示面を示す正面図,図10は、液晶モジュールおよびエリアセンサの相対位置関係を示す平面図(a)および側面図(b)である。尚、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同じ構成の評価装置を用いている。
【0035】
先ず、液晶モジュールWの表示面d上に、互いに輝度の異なる2つのエリアa,bが略水平方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域R1,R2を設定する。本実施形態では、表示面dの縦方向略中央部分における横方向両端部に2つの領域R1,R2を設定するとともに、表示面dの縦方向略中央よりも上側部分を白色表示にする一方、下側部分を黒色表示としすることで、各領域R1,R2の上側エリアaを白色に、また、下側エリアbを黒色にしている。
【0036】
その上で、上記液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、各角度位置毎に液晶モジュールW上の上記2つの領域R1,R2をそれぞれエリアセンサ21により撮像して、該2つの領域R1,R2における複数の角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得する。一方の領域R1における複数の角度位置毎の輝度データの特性図を、図11に併せて示す。
【0037】
上記の特性図において、輝度の高い部分(同図の左側部分)は、領域R1における上側エリアaの輝度を示しており、輝度の低い部分(同図の右側部分)は、同領域R1における下側エリアbの輝度を示している。そして、上側エリアaから下側エリアbに移行する部分は、上下両エリアa,b間の境界における輝度の変化を示しており、その変化率が低いほど、上記境界に対するエリアセンサ21のピントがボケていることを示している。その境界における輝度変化をエリアセンサ21のスキャン方向に拡大した拡大特性図を、図12に示す。この拡大特性図に示す例では、点線,破線,一点鎖線,点線,二点鎖線の順に傾きが小さくなっており、二点鎖線で示される角度位置のときにエリアセンサ21のボケ量が最小であることが判る。
【0038】
そして、以上の作業を各領域R1,R2毎に行い、2つの領域R1,R2間においてエリアセンサ21のボケ量が互いに同じになる液晶モジュールWの角度位置を求める。また、両方の領域R1,R2をそれぞれ撮像したときの水平方向におけるエリアセンサ21の2つの角度位置間の中間の角度位置を求める。そして、液晶モジュールWが、上記求められた角度位置に位置し、かつ、エリアセンサ21が、上記中間角度位置に位置付けられたとき、液晶モジュールWの表示面に対するエリアセンサ21の光軸が、鉛直方向に見て垂直となることが判る。尚、本実施形態に係る方法によれば、角度分解能は0.2〜0.3°であり、この場合も、液晶モジュールWの評価装置用として、十分な精度が得られることが判る。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向に見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面d上に、互いに輝度の異なる2つのエリアa,bが水平方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域R1,R2を設定し、その上で、液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の各領域R1,R2をエリアセンサ21により撮像して該2つの領域R1,R2における各角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得し、次いで、各領域R1,R2における両エリアa,b間の境界部分の画像のボケ量が互いに一致する液晶モジュールWの角度位置を求め、しかる後、エリアセンサ21が2つの領域R1,R2をそれぞれ撮像するときに該エリアセンサ21の位置する2つの角度位置の真ん中の角度位置に位置し、かつ液晶モジュールWが上記角度位置に位置するときに、該エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、本実施形態によっても、実施形態1の場合と同様の効果を奏することができる。
【0040】
尚、上記の実施形態3において、液晶モジュールWの表示面上に設定する2つの領域R1,R2について、表示面dの全面を水平方向の境界でもって白色表示部分と黒色表示部分とに区画した上で、2つの領域R1,R2を該各領域が白色エリアaと黒色エリアbとを含むようにして設定しているが、その表示の形態は特に限定されるものではない。例えば、図12に示す変形例1のように、液晶モジュールWの表示面d上における横方向両端部に例えば矩形状の部分cを設定し、各矩形部分cの輝度を該部分cとは異なる他の部分の輝度と異ならせ(図示する例では、矩形部分cは黒色表示,他の部分は白色表示)、各矩形部分cの横方向外側に位置する境界の部分を、他の部分の一部である白色エリアaと、矩形部分cの一部である黒色エリアbとからなる領域R1,R2とするようにしてもよい。また、図13に示す変形例2のように、液晶モジュールWの表示面d上の縦方向略中央に横方向に延びる帯状の部分eを設定し、その帯状部分eを他の部分と輝度を異ならせ(図示する例では、帯状部分eは黒色表示、他の部分は白色表示)、長さ方向両端部の境界の部分を、他の部分の一部である白色エリアaと、帯状部分eの一部である黒色エリアbとからなる領域R1,R2とするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る液晶モジュール評価装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】図2は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す平面図(a)および側面図(b)である。
【図3】図3は、液晶モジュールの角度位置と該液晶モジュールの表示面の輝度との関係を模式的に示す特性図である。
【図4】図4は、図3の特性図の要部を拡大して示す要部特性図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態2における液晶モジュールの表示面を模式的に示す正面図である。
【図6】図6は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す図2相当図である。
【図7】図7は、液晶モジュールの角度位置毎のエリアセンサのスキャン方向における輝度の各変化を併せて示す特性図である。
【図8】図8は、液晶モジュールの角度位置と該液晶モジュールの各角度位置における輝度のピーク値との関係を模式的に示す特性図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態3における液晶モジュールの表示面を模式的に示す図5相当図である。
【図10】図10は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す図2相当図である。
【図11】図11は、液晶モジュールの角度位置毎のエリアセンサのスキャン方向における輝度の各変化を併せて示す特性図である。
【図12】図12は、図11の特性図の要部を横軸を伸張させて示す要部特性図である。
【図13】図13は、実施形態3の変形例1のマークを示す図9相当図である。
【図14】図14は、実施形態3の変形例2のマークを示す図9相当図である。
【符号の説明】
【0042】
21 エリアセンサ(撮像手段)
W 液晶モジュール
d 表示面
P 回転軸
L ライン
R1,R2 領域
a 白色エリア(エリア)
b 黒色エリア(エリア)
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学測定装置による液晶モジュールの評価時に該液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定する技術に関し、特に装置全体の複雑化を伴わずに垂直度を判定する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光学測定装置を用いて液晶モジュールの検査を行う際には、光学測定装置上における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定する必要がある。従来のそのような装置としては、特許公報1および特許公報2に記載したものが知られている。
【0003】
特許公報1に記載のものは、液晶モジュールの周辺に設けられている特定の接続端子を利用するものであって、その接続端子をCCDカメラなどの撮像手段により撮像し、その撮像画面における接続端子の位置に基づいて、上記辺方向における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定するようになされている。
【0004】
特許文献2に記載のものは、液晶モジュールの表示面上の所定の位置にマークを設けておき、そのマークを撮像手段により撮像し、その撮像画面内におけるマークの画像の位置に基づいて、表示面方向(X−Y方向)における液晶モジュールの位置ずれの有無を判定するようになされている。
【特許文献1】特開平10−153631号公報
【特許文献2】特開2003−247808号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、液晶モジュールの表示品位の評価を行うには、液晶モジュール自体の視野角特性により、液晶モジュールに対する光学測定装置の光軸の垂直度が特に問題になる。
【0006】
これに対しては、レーザ変位計などの測距手段を用いて垂直度の判定を行うことが考えられるが、その場合には、装置が複雑になるという難点がある。
【0007】
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、光学測定装置を用いて液晶モジュールの評価を行う際に、光学測定装置に付属のエリアセンサなどの撮像手段を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成すべく、本発明では、液晶モジュールの表示面上では、該表示面に対する撮像手段の光軸の角度が垂直であるときを対称軸としてその前後の角度における光学データが略線対称をなす点に着目し、光学データから得られる特性から逆に対称軸を求め、その対称軸の位置に光軸が位置するか否かでもって垂直度を判定するようにした。
【0009】
具体的には、本発明では、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法を前提としている。
【0010】
そして、上記の撮像手段を所定の軸心回りに回転させつつ該撮像手段により表示面を上記所定方向に直交する方向にスキャン撮像して該表示面の輝度データを取得し、次いで、上記撮像手段の回転位置による輝度の変化が略線対称となる対称軸の位置する回転位置を求め、しかる後、上記対称軸の位置する回転位置に上記撮像手段が位置するか否かにより撮像手段の垂直度を判定するようにする。
【0011】
尚、上記の構成において、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールの表示面を白色表示にして、撮像手段により撮像することや、撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けて撮像することや、液晶モジュールを、該液晶モジュールの表示面に対する該撮像手段の光軸が所定方向から見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させるようにすることを、単独に又は2つ以上を組み合わせて行うことができる。
【0012】
また、上記構成の場合と同じく、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法として、上記の構成とは異なり、液晶モジュールの表示面上に、上記所定方向とは異なる方向に延びる直線状のラインを設け、その上で、上記液晶モジュールを、上記所定方向に延びる直線回りに回転させる一方、該液晶モジュールの任意の回転位置毎に上記撮像手段により液晶モジュールの表示面を上記ラインに交差する方向にスキャン撮像して表示面の輝度のピーク値を取得し、次いで、上記液晶モジュールの回転位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する回転位置を求め、しかる後、上記対称軸の位置する回転位置に上記液晶モジュールが位置するか否かにより撮像手段の垂直度を判定するようにすることもできる。
【0013】
この場合には、ラインを、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることや、液晶モジュールの回転軸を、該液晶モジュールの表示面上に設定することや、撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けてスキャン撮像することを、単独に又は2つ以上を組み合わせて行うことができる。
【0014】
さらに、上記2つの構成の場合と同じく、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法として、上記2つの構成とは異なり、上記液晶モジュールの表示面上における、少なくとも、上記所定方向に直交する方向に並ぶ2箇所の部位にマークを設け、その上で、上記液晶モジュールの表示面に略水平な方向に上記撮像手段を移動させつつ、該撮像手段により任意の移動位置において上記各マークをそれぞれ撮像して該マークの画像を取得し、次いで、上記各マークの画像のボケ量が互いに一致する撮像手段の移動位置を求め、しかる後、上記移動位置に撮像手段が位置するか否かにより該撮像手段の垂直度を判定するようにすることもできる。
【0015】
この場合には、各領域は、液晶モジュール自体の作動により該液晶モジュールが表示するものとすることや、ボケ量として、境界部分における輝度の変化率を用いるようにすることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を、撮像手段を用いて判定することができる。よって、光学測定装置を用いて液晶モジュールの評価を行う際に、光学測定装置の撮像手段や又は光学測定装置に付属のエリアセンサなどの撮像手段を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールに対する光学測定装置の垂直度を判定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液晶モジュール用評価装置の要部の構成を模式的に示しており、この評価装置は、液晶モジュールWの表示品位を評価するために用いられる。尚、液晶モジュールWとは、図示は省略するが、液晶パネルと、この液晶パネルの背面側に配置されたバックライトと、液晶パネルの各画素を駆動する駆動回路とを備えたものであり、上記駆動回路に対して給電がなされかつ信号が入力されることで表示面dに任意の画像を表示できるものである。
【0019】
本評価装置は、液晶モジュールWを表示面dが略鉛直面となる状態に支持する支持機構10を備えている。具体的には、支持機構10は、支持台11と、この支持台11上に出力軸を上向きにして設置された電動モータ12と、この電動モータ12の出力軸に駆動連結された保持台13とを有しており、その保持台13により液晶モジュールWを保持するようになっている。電動モータ12は、保持台13を鉛直方向に延びる回転軸Pの回りに水平面内において正逆2方向に所定の角度ずつ回転させるようになっている。電動モータ12にはモータコントローラ14が接続されており、このモータコントローラ14により電動モータ12の回転方向および回転角度がコントロールされるようになっている。また、本評価装置は、保持台13上の液晶モジュールWの駆動回路に給電を行う液晶モジュール用電源15と、駆動回路に信号を出力する液晶モジュール用信号発生器16とを備えている。
【0020】
一方、上記支持機構10の近傍には、本評価装置の撮像機構20が配置されており、撮像機構20は、評価用の撮像手段(図示せず)と、この撮像手段に連設されたCCDカメラからなるエリアセンサ21とを有する。エリアセンサ21は、雲台22を介して三脚23により支持されており、雲台22により水平方向および上下方向に向きを変更できるようになっている。また、このエリアセンサ21には、該エリアセンサ21を水平面内において鉛直軸回りに回転させるとともに、鉛直面内において水平軸回りに回転させるカメラ用アクチュエータ(図示)せずが連設されている。
【0021】
そして、本評価装置は、上記のモータコントローラ14,液晶モジュール用信号発生器16,エリアセンサ21,カメラ用アクチュエータなどからの信号が入力されるとともに、それらに対して制御信号を出力する装置本体30を備えている。この装置本体30では、該装置本体30に予め設定されているプログラムにより、液晶モジュールWの角度位置情報と、エリアセンサ21の水平回転位置および上下回転位置の情報と、エリアセンサ21により撮像された画像の光学データとに基づいて、液晶モジュールWの表示面上における任意の位置における輝度を求めることができるようになっている。また、この装置本体30には、該装置本体30に取り込まれた数値データおよび画像データや、それらのデータに基づいて装置本体30により演算されて得られた数値データおよび画像データなどを表示する表示モニタ31と、評価作業者が装置本体30に指令を入力するための入力部としてのキーボード(図示せず)とがそれぞれ接続されている。
【0022】
以上のように構成された評価装置を用いて、液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の垂直度を判定する方法を、図2に基づいて説明する。
【0023】
上記液晶モジュールWの表示面d上に、所定の領域を設定する。本実施形態では、液晶モジュールWの作動により表示面dの全面を白色表示にする。
【0024】
その上で、上記液晶モジュールWを支持機構10の回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎にエリアセンサ21により撮像し、上記領域における各角度位置毎の輝度データを取得する。所定角度は、エリアセンサ21の水平方向における視野角の範囲内とする。尚、本実施形態では、エリアセンサ21を、該エリアセンサ21の光軸が液晶モジュールWの回転軸Pに略交差する方向に向けて撮像する。また、液晶モジュールWは、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見て略垂直となる角度位置を含む範囲内において回転させる。
【0025】
次いで、上記の輝度データに基づき、液晶モジュールWの角度位置と輝度との関係を示す特性図を作成する。その特性図を、図3に示す。尚、同特性図の横軸は、左側が図2(a)に実線で示す角度位置側であり、右側が仮想線で示す角度位置側である。この特性図から判るように、各角度位置におけるエリアセンサ21の撮像画面では、水平方向において輝度が連続的に変化している。このとき、例えば、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0と、角度位置θがθ=θ1であるときの撮像範囲s1とを比較すると、図4に拡大して示すように、角度位置θがθ=θ1であるときの撮像範囲s1では、右側に向かって輝度が漸次減少していることが判る。これに対し、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0では、輝度は、該撮像範囲s0の中央から左右両側に向かってそれぞれ漸次減少している。つまり、角度位置θがθ=θ0であるときの撮像範囲s0の中央に輝度のピークが存在しており、よって、液晶モジュールWの角度位置θがθ=θ0であるときに、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見たときに略垂直であるということが判る。
【0026】
尚、以上のようにして得られた結果の運用方法としては、液晶モジュールWの表示面dに対する評価用撮像手段の光軸の垂直度を判定するために用いるようにしてもよいし、液晶モジュールWの表示面dに対して評価用撮像手段の光軸が垂直になるように該液晶モジュールWおよび評価用撮像手段の相対位置を設定するために用いるようにしてもよい。
【0027】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向から見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面上に所定の領域を設定し、その上で、液晶モジュールWを回転軸P回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の上記領域を各角度位置毎にエリアセンサ21により撮像して該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、次いで、上記領域における略水平方向での輝度の変化が略線対称となる液晶モジュールの角度位置を求め、しかる後、その角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、評価装置を用いて液晶モジュールWの評価を行う際に、評価装置のエリアセンサ21を利用することで、レーザ変位計などの測距手段を用いる場合のような装置の複雑化を招くことなく、液晶モジュールWに対する評価装置の垂直度を判定することができる。
【0028】
(実施形態2)
図5および図6は、本発明の実施形態2に係る垂直度判定方法を示しており、図5は、液晶モジュールWの表示面dを示す正面図,図6は、液晶モジュールWおよびエリアセンサ21の位置関係を模式的に示す平面図(a)および側面図(b)である。尚、本実施形態では、上記実施形態1の場合と同じ構成の評価装置を用いている。
【0029】
先ず、液晶モジュールWの表示面d上に、略水平方向に延びるラインLを設ける。本実施形態では、液晶モジュールWの作動により略水平方向に延びる白色のラインLを該液晶モジュール自体に表示させる。背景は、黒色(図5では「網掛け」で示す)とする。
【0030】
その上で、上記液晶モジュールWを、実施形態1の場合と同じく、回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上のラインLを各角度位置毎にエリアセンサ21により略鉛直方向にスキャン撮像して、該ラインLにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得する。尚、本実施形態では、エリアセンサ21を、該エリアセンサ21の光軸が液晶モジュールWの回転軸Pに略交差する方向に向け、その向きを維持したまま上下方向(図示する例では上から下に向かう方向)にスキャン撮像する。また、液晶モジュールWは、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させる。
【0031】
図7は、液晶モジュールWの複数の角度位置における各輝度の変化を併せて示す特性図である。尚、同特性図の横軸は、エリアセンサ21のスキャン撮像時の上下回転位置であり、また、角度位置の相異なる輝度曲線は、互いに異なる線種(一点鎖線,二点鎖線,点線,破線など)にて表示している。この特性図において、各角度位置の輝度の変化はスキャン方向において略線対称であり、各角度位置における輝度のピークは、上記ラインLに対応している。また、エリアセンサ21の上下回転位置における輝度のピーク位置およびピーク値は、液晶モジュールWの角度位置によって互いに異なっている。
【0032】
次に、上記の特性図から、角度位置と輝度のピーク値との関係を示す別の特性図を作成し、この特性図に基づいて、輝度の変化が略線対称となる液晶モジュールWの角度位置θを求める。その特性図を、図8に示す。図示する例では、角度位置θがθ=θ0であるときを中心にしてその左右が略線対称である。そして、液晶モジュールWの角度位置θがθ=θ0であるときに、該液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸が鉛直方向に見たときに略垂直であるということになる。因みに、本実施形態の方法による角度分解能は、0.1〜0.2°であり、液晶モジュールWの評価装置用として、十分な精度であることが判った。
【0033】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向から見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面d上に略水平方向に延びるラインLを設け、その上で、液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上のラインLを各角度位置毎にエリアセンサ21により上下方向にスキャン撮像して該ラインLにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得し、次いで、液晶モジュールWの角度位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する角度位置を求め、しかる後、その求められた角度位置に液晶モジュールWが位置するときに、エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、本実施形態によっても、実施形態1の場合と同様の効果を得ることができる。
【0034】
(実施形態3)
図9および図10は、本発明の実施形態3に係る垂直度判定方法の概略を示しており、図9は、液晶モジュールの表示面を示す正面図,図10は、液晶モジュールおよびエリアセンサの相対位置関係を示す平面図(a)および側面図(b)である。尚、本実施形態においても、上記実施形態1の場合と同じ構成の評価装置を用いている。
【0035】
先ず、液晶モジュールWの表示面d上に、互いに輝度の異なる2つのエリアa,bが略水平方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域R1,R2を設定する。本実施形態では、表示面dの縦方向略中央部分における横方向両端部に2つの領域R1,R2を設定するとともに、表示面dの縦方向略中央よりも上側部分を白色表示にする一方、下側部分を黒色表示としすることで、各領域R1,R2の上側エリアaを白色に、また、下側エリアbを黒色にしている。
【0036】
その上で、上記液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、各角度位置毎に液晶モジュールW上の上記2つの領域R1,R2をそれぞれエリアセンサ21により撮像して、該2つの領域R1,R2における複数の角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得する。一方の領域R1における複数の角度位置毎の輝度データの特性図を、図11に併せて示す。
【0037】
上記の特性図において、輝度の高い部分(同図の左側部分)は、領域R1における上側エリアaの輝度を示しており、輝度の低い部分(同図の右側部分)は、同領域R1における下側エリアbの輝度を示している。そして、上側エリアaから下側エリアbに移行する部分は、上下両エリアa,b間の境界における輝度の変化を示しており、その変化率が低いほど、上記境界に対するエリアセンサ21のピントがボケていることを示している。その境界における輝度変化をエリアセンサ21のスキャン方向に拡大した拡大特性図を、図12に示す。この拡大特性図に示す例では、点線,破線,一点鎖線,点線,二点鎖線の順に傾きが小さくなっており、二点鎖線で示される角度位置のときにエリアセンサ21のボケ量が最小であることが判る。
【0038】
そして、以上の作業を各領域R1,R2毎に行い、2つの領域R1,R2間においてエリアセンサ21のボケ量が互いに同じになる液晶モジュールWの角度位置を求める。また、両方の領域R1,R2をそれぞれ撮像したときの水平方向におけるエリアセンサ21の2つの角度位置間の中間の角度位置を求める。そして、液晶モジュールWが、上記求められた角度位置に位置し、かつ、エリアセンサ21が、上記中間角度位置に位置付けられたとき、液晶モジュールWの表示面に対するエリアセンサ21の光軸が、鉛直方向に見て垂直となることが判る。尚、本実施形態に係る方法によれば、角度分解能は0.2〜0.3°であり、この場合も、液晶モジュールWの評価装置用として、十分な精度が得られることが判る。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、液晶モジュールWの表示品位の評価を行うための評価装置において、鉛直方向に見たときの液晶モジュールWの表示面dに対するエリアセンサ21の光軸の垂直度を判定する方法として、液晶モジュールWの表示面d上に、互いに輝度の異なる2つのエリアa,bが水平方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域R1,R2を設定し、その上で、液晶モジュールWを回転軸Pの回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールW上の各領域R1,R2をエリアセンサ21により撮像して該2つの領域R1,R2における各角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得し、次いで、各領域R1,R2における両エリアa,b間の境界部分の画像のボケ量が互いに一致する液晶モジュールWの角度位置を求め、しかる後、エリアセンサ21が2つの領域R1,R2をそれぞれ撮像するときに該エリアセンサ21の位置する2つの角度位置の真ん中の角度位置に位置し、かつ液晶モジュールWが上記角度位置に位置するときに、該エリアセンサ21が垂直であると判定するようにしたので、本実施形態によっても、実施形態1の場合と同様の効果を奏することができる。
【0040】
尚、上記の実施形態3において、液晶モジュールWの表示面上に設定する2つの領域R1,R2について、表示面dの全面を水平方向の境界でもって白色表示部分と黒色表示部分とに区画した上で、2つの領域R1,R2を該各領域が白色エリアaと黒色エリアbとを含むようにして設定しているが、その表示の形態は特に限定されるものではない。例えば、図12に示す変形例1のように、液晶モジュールWの表示面d上における横方向両端部に例えば矩形状の部分cを設定し、各矩形部分cの輝度を該部分cとは異なる他の部分の輝度と異ならせ(図示する例では、矩形部分cは黒色表示,他の部分は白色表示)、各矩形部分cの横方向外側に位置する境界の部分を、他の部分の一部である白色エリアaと、矩形部分cの一部である黒色エリアbとからなる領域R1,R2とするようにしてもよい。また、図13に示す変形例2のように、液晶モジュールWの表示面d上の縦方向略中央に横方向に延びる帯状の部分eを設定し、その帯状部分eを他の部分と輝度を異ならせ(図示する例では、帯状部分eは黒色表示、他の部分は白色表示)、長さ方向両端部の境界の部分を、他の部分の一部である白色エリアaと、帯状部分eの一部である黒色エリアbとからなる領域R1,R2とするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の実施形態1に係る液晶モジュール評価装置の全体構成を示す模式図である。
【図2】図2は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す平面図(a)および側面図(b)である。
【図3】図3は、液晶モジュールの角度位置と該液晶モジュールの表示面の輝度との関係を模式的に示す特性図である。
【図4】図4は、図3の特性図の要部を拡大して示す要部特性図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態2における液晶モジュールの表示面を模式的に示す正面図である。
【図6】図6は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す図2相当図である。
【図7】図7は、液晶モジュールの角度位置毎のエリアセンサのスキャン方向における輝度の各変化を併せて示す特性図である。
【図8】図8は、液晶モジュールの角度位置と該液晶モジュールの各角度位置における輝度のピーク値との関係を模式的に示す特性図である。
【図9】図9は、本発明の実施形態3における液晶モジュールの表示面を模式的に示す図5相当図である。
【図10】図10は、液晶モジュールおよびエリアセンサの動きを模式的に示す図2相当図である。
【図11】図11は、液晶モジュールの角度位置毎のエリアセンサのスキャン方向における輝度の各変化を併せて示す特性図である。
【図12】図12は、図11の特性図の要部を横軸を伸張させて示す要部特性図である。
【図13】図13は、実施形態3の変形例1のマークを示す図9相当図である。
【図14】図14は、実施形態3の変形例2のマークを示す図9相当図である。
【符号の説明】
【0042】
21 エリアセンサ(撮像手段)
W 液晶モジュール
d 表示面
P 回転軸
L ライン
R1,R2 領域
a 白色エリア(エリア)
b 黒色エリア(エリア)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、所定の領域を設定し、
その上で、上記液晶モジュールを上記所定方向に延びる回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュール上の上記領域を各角度位置毎に上記撮像手段により撮像して、該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、
次いで、上記領域における上記回転軸に直交する方向での輝度の変化が略線対称となる角度位置を求め、
しかる後、上記輝度変化の略線対称である角度位置に上記液晶モジュールが位置するときに、上記撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールの作動により該液晶モジュールの表示面を白色表示にして、撮像手段により撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けて撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールを、該液晶モジュールの表示面に対する該撮像手段の光軸が所定方向から見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項5】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、上記所定方向とは異なる方向に延びるラインを設け、
その上で、上記液晶モジュールを上記所定方向に延びる回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールの上の上記ラインを各角度位置毎に上記撮像手段により横切る方向にスキャン撮像して、該ラインにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得し、
次いで、上記液晶モジュールの角度位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する角度位置を求め、
しかる後、上記対称軸の位置する角度位置に上記液晶モジュールが位置するときに、上記撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項6】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
ラインは、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項7】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールの回転軸を、該液晶モジュールの表示面上に設定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項8】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの軸心に略交差する方向に向けてスキャン撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項9】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、互いに輝度の異なる2つのエリアが上記所定方向に直交する方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域を設定し、
その上で、上記液晶モジュールを所定の回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールの表示面上の上記各領域を上記撮像手段により撮像して、該2つの領域における各角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得し、
次いで、上記各領域における両エリア間の境界部分の画像のボケ量が互いに一致する上記液晶モジュールの角度位置を求め、
しかる後、上記撮像手段が上記2つの領域をそれぞれ撮像するときに該撮像手段の位置する2つの角度位置の真ん中の角度位置に位置しかつ上記液晶モジュールが上記角度位置に位置するときに、該撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項10】
請求項9に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
各領域の2つのエリアは、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項11】
請求項9に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
ボケ量として、境界部分における輝度の変化率を用いることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項1】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、所定の領域を設定し、
その上で、上記液晶モジュールを上記所定方向に延びる回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュール上の上記領域を各角度位置毎に上記撮像手段により撮像して、該領域における各角度位置毎の輝度データを取得し、
次いで、上記領域における上記回転軸に直交する方向での輝度の変化が略線対称となる角度位置を求め、
しかる後、上記輝度変化の略線対称である角度位置に上記液晶モジュールが位置するときに、上記撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールの作動により該液晶モジュールの表示面を白色表示にして、撮像手段により撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項3】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの回転軸に略交差する方向に向けて撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項4】
請求項1に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールを、該液晶モジュールの表示面に対する該撮像手段の光軸が所定方向から見て略垂直となる角度位置を含む角度位置範囲にて回転させることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項5】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、上記所定方向とは異なる方向に延びるラインを設け、
その上で、上記液晶モジュールを上記所定方向に延びる回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールの上の上記ラインを各角度位置毎に上記撮像手段により横切る方向にスキャン撮像して、該ラインにおける各角度位置毎の輝度のピーク値を取得し、
次いで、上記液晶モジュールの角度位置による上記ピーク値の変化が略線対称となる対称軸の位置する角度位置を求め、
しかる後、上記対称軸の位置する角度位置に上記液晶モジュールが位置するときに、上記撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項6】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
ラインは、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項7】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
液晶モジュールの回転軸を、該液晶モジュールの表示面上に設定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項8】
請求項5に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
撮像手段を、該撮像手段の光軸が液晶モジュールの軸心に略交差する方向に向けてスキャン撮像することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項9】
所定方向から見たときの液晶モジュールの表示面に対する撮像手段の光軸の垂直度を判定する撮像手段の垂直度判定方法であって、
上記液晶モジュールの表示面上に、互いに輝度の異なる2つのエリアが上記所定方向に直交する方向において線対称となる位置に配置されてなる2つの領域を設定し、
その上で、上記液晶モジュールを所定の回転軸回りに所定角度ずつ回転させる一方、該液晶モジュールの表示面上の上記各領域を上記撮像手段により撮像して、該2つの領域における各角度位置毎の輝度データをそれぞれ取得し、
次いで、上記各領域における両エリア間の境界部分の画像のボケ量が互いに一致する上記液晶モジュールの角度位置を求め、
しかる後、上記撮像手段が上記2つの領域をそれぞれ撮像するときに該撮像手段の位置する2つの角度位置の真ん中の角度位置に位置しかつ上記液晶モジュールが上記角度位置に位置するときに、該撮像手段が垂直であると判定することを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項10】
請求項9に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
各領域の2つのエリアは、液晶モジュールの作動により該液晶モジュールが表示するものとすることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【請求項11】
請求項9に記載の撮像手段の垂直度判定方法において、
ボケ量として、境界部分における輝度の変化率を用いることを特徴とする撮像手段の垂直度判定方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−127703(P2010−127703A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−301247(P2008−301247)
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月26日(2008.11.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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