説明

撮像装置

【課題】撮像画素と瞳分割型の焦点検出画素を混載する撮像素子を有する撮像装置において、適切な欠陥画素補正処理を行う。
【解決手段】欠陥画素の位置情報と欠陥画素補正処理情報と補正用画素位置情報とが、予め欠陥画素情報記憶メモリ221に格納される。欠陥画素が撮像画素310の場合、欠陥画素補正処理はメディアンフィルタ処理(処理「M」)である。欠陥画素が焦点検出画素の場合、欠陥画素補正処理は平均処理(処理「A」)である。補正用画素位置情報は、欠陥画素補正処理に用いられる画素の位置を「0x・・・」で表す24ビットデータである。ボディ駆動制御装置214は、欠陥画素位置において、欠陥画素補正処理情報と補正用画素位置情報とに基づき、欠陥画素補正処理を施した補正画素データを読み出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子における欠陥撮像画素の補正データとして、欠陥撮像画素の周囲のn×nの領域における撮像画素のデータのメディアンを採用する撮像装置が知られている。(たとえば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4−235472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、撮像画素と瞳分割型の焦点検出画素を混載する撮像素子を備えた撮像装置に対して、特許文献1に記載の撮像画素に適した欠陥画素補正処理を一律に適用した場合には、欠陥画素補正処理に撮像画素の画素信号と瞳分割型の焦点検出画素の画素信号とが混合することとなり、欠陥画素のデータが不適切に補正されてしまうという問題がある。欠陥画素が焦点検出画素の場合、正確な焦点検出を行うことができなくなる可能性がある。欠陥画素が撮像画素の場合は、画像品質が劣化する可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)請求項1に記載の撮像装置は、像を形成する光束を射出する光学系と、光束を受光して画素信号を出力する複数の撮像画素と、瞳分割型の複数の焦点検出画素とを二次元配列に従って配置した撮像素子と、複数の撮像画素に含まれる欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲の複数の撮像画素の画素信号に基づき第1の欠陥画素補正処理により補正するとともに、複数の焦点検出画素に含まれる欠陥焦点検出画素の画素信号を、該欠陥焦点検出画素の周囲の複数の焦点検出画素の画素信号に基づき第2の欠陥画素補正処理により補正する欠陥画素補正処理手段と、欠陥画素補正処理手段により補正された欠陥撮像画素の画素信号を含む複数の撮像画素の画素信号に基づいて、画像信号を生成する画像生成手段と、欠陥画素補正処理手段により補正された欠陥焦点検出画素の画素信号を含む複数の焦点検出画素の画素信号に基づいて、光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出手段とを備えることを特徴とする。
(2)請求項14に記載の撮像装置は、像を形成する光束を射出する光学系と、光束を受光して画素信号を出力する複数の撮像画素と、瞳分割型の複数の焦点検出画素とを二次元配列に従って配置した撮像素子と、複数の撮像画素に含まれる欠陥撮像画素および複数の焦点検出画素に含まれる欠陥焦点検出画素の各々の欠陥画素位置を示す欠陥画素位置情報と、該欠陥画素位置情報に応じて該欠陥画素位置の欠陥撮像画素または欠陥焦点検出画素の画素信号を補正する欠陥画素補正処理の種類を指定するための欠陥画素補正処理情報とを記憶する欠陥画素情報記憶手段と、欠陥画素情報記憶手段に記憶された欠陥画素位置情報および該欠陥画素位置情報に応じて記憶された欠陥画素補正処理情報に基づき欠陥撮像画素または欠陥焦点検出画素の画素信号を補正する欠陥画素補正処理手段と、欠陥画素補正処理手段により補正された欠陥撮像画素の画素信号を含む複数の撮像画素の画素信号に基づいて、画像信号を生成する画像生成手段と、欠陥画素補正処理手段により補正された欠陥焦点検出画素の画素信号を含む複数の焦点検出画素の画素信号に基づいて、光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、撮像画素と瞳分割型の焦点検出画素を混載する撮像素子を備えた撮像装置において、欠陥画素のデータの不適切な補正を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施の形態のデジタルスチルカメラの構成を示す横断面図である。
【図2】交換レンズの撮影画面上における焦点検出位置を示す図である。
【図3】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図4】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図5】撮像画素と焦点検出画素のマイクロレンズの形状を示す図である。
【図6】撮像画素の正面図である。
【図7】緑画素、赤画素および青画素の分光特性を示す図である。
【図8】焦点検出画素の分光特性を示す図である。
【図9】焦点検出画素の正面図である。
【図10】撮像画素の断面図である。
【図11】焦点検出画素の断面図である。
【図12】撮像画素が受光する撮影光束の様子を説明するための図である。
【図13】焦点検出画素が受光する撮影光束の様子を説明するための図である。
【図14】撮像素子の回路構成を簡略化して示す図である。
【図15】撮像画素および焦点検出画素における1つの光電変換部に対する基本回路構成を示す図である。
【図16】撮像素子の動作タイミングチャートである。
【図17】デジタルスチルカメラの撮像動作を示すフローチャートである。
【図18】一対のデータのずらし量kに対する相関量C(k)の関係を示す図である。
【図19】欠陥画素補正処理を行う際の画素データおよび処理の内容についての概念図である。
【図20】欠陥画素を除いた5×5画素のマトリックスを24ビットで表した図である。
【図21】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図22】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図23】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図24】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図25】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図26】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図27】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図28】欠陥画素補正処理の詳細を示すフローチャートである。
【図29】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図30】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図31】焦点検出画素の正面図である。
【図32】焦点検出画素の断面図である。
【図33】交換レンズの撮影画面上における焦点検出位置を示す図である。
【図34】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図35】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図36】焦点検出画素の正面図である。
【図37】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図38】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図39】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図40】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図41】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図42】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図43】交換レンズの撮影画面上における焦点検出位置を示す図である。
【図44】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図45】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【図46】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図47】欠陥画素を中心とした5×5の領域を示した図である。
【図48】撮像素子の詳細な構成を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
−−−第1の実施の形態−−−
第1の実施の形態の撮像装置として、レンズ交換式のデジタルスチルカメラを例に挙げて説明する。図1は第1の実施の形態のデジタルスチルカメラの構成を示す横断面図である。本実施の形態のデジタルスチルカメラ201は、交換レンズ202とカメラボディ203とから構成され、交換レンズ202がマウント部204を介してカメラボディ203に装着される。カメラボディ203にはマウント部204を介して種々の撮影光学系を有する交換レンズ202が装着可能である。
【0009】
交換レンズ202は、レンズ209、ズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210、絞り211、レンズ駆動制御装置206などを備えている。レンズ駆動制御装置206は、不図示のマイクロコンピューター、メモリ、駆動制御回路などから構成される。レンズ駆動制御装置206は、フォーカシング用レンズ210の焦点調節と絞り211の開口径調節のための駆動制御や、ズーミング用レンズ208、フォーカシング用レンズ210および絞り211の状態検出などを行う。また、後述するボディ駆動制御装置214との通信によりレンズ情報の送信とカメラ情報(デフォーカス量や絞り値など)の受信を行う。絞り211は、光量およびボケ量調整のために光軸中心に開口径が可変な開口を形成する。
【0010】
カメラボディ203は、撮像素子212、ボディ駆動制御装置214、液晶表示素子駆動回路215、液晶表示素子216、接眼レンズ217、メモリカード219、バッファメモリ220、欠陥画素情報記憶メモリ221などを備えている。撮像素子212には、撮像画素が二次元状(行と列)に配置されるとともに、焦点検出位置(焦点検出エリア)に対応した部分に焦点検出画素が組み込まれている。この撮像素子212については詳細を後述する。
【0011】
ボディ駆動制御装置214は、マイクロコンピューター、メモリ、駆動制御回路などから構成され、撮像素子212の駆動制御と、撮像素子212からの画素信号の読み出しおよび欠陥画素補正処理と、焦点検出画素の画素信号に基づく焦点検出演算と、交換レンズ202の焦点調節とを繰り返し行うとともに、画像信号の処理と記録、デジタルスチルカメラ201の動作制御などを行う。また、ボディ駆動制御装置214は電気接点213を介してレンズ駆動制御装置206と通信を行い、レンズ情報の受信とカメラ情報の送信を行う。
【0012】
液晶表示素子216は電気的なビューファインダー(EVF:Electronic View Finder)として機能する。液晶表示素子駆動回路215は撮像素子212から読み出されたスルー画像を液晶表示素子216に表示し、撮影者は接眼レンズ217を介してスルー画像を観察することができる。メモリカード219は、撮像素子212により撮像された画像を記憶する画像ストレージである。
【0013】
バッファメモリ220は、撮像素子212から読み出された画素信号を一時的に保持するメモリである。撮像素子212からは行順次に画素信号が読み出され、数行分の画素信号のデータがバッファメモリ220に保持される。欠陥画素情報記憶メモリ221は撮像素子212の欠陥画素に関する情報を記憶するメモリである。欠陥画素とは受光光量に対して異常な画素信号を発生する画素のことであって、例えば、いわゆる白キズ、黒キズとなる画素である。製造時において撮像素子212をカメラボディ201に組み込む際に、所定の一様照明状態を撮像素子212上に形成し、所定水準の画素信号が得られなかった画素を欠陥画素と認定する。該欠陥画素の位置情報(行、列)と該欠陥画素の種類とに応じた欠陥画素補正処理の種類および欠陥画素補正処理に用いる周囲の画素の位置に関する情報が、欠陥画素情報記憶メモリ221に記憶される。
【0014】
交換レンズ202を通過した光束により、撮像素子212の受光面上に被写体像が形成される。この被写体像は撮像素子212により光電変換され、撮像画素および焦点検出画素の画素信号がバッファメモリ220を介してボディ駆動制御装置214へ送られる。
【0015】
ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212の焦点検出画素からの画素信号に基づいてデフォーカス量を算出し、このデフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送る。また、ボディ駆動制御装置214は、撮像素子212の撮像画素の画素信号を処理して画像データを生成し、メモリカード219に格納するとともに、撮像素子212から読み出されたスルー画像信号を液晶表示素子駆動回路215へ送り、スルー画像を液晶表示素子216に表示させる。さらに、ボディ駆動制御装置214は、レンズ駆動制御装置206へ絞り制御情報を送って絞り211の開口制御を行う。
【0016】
レンズ駆動制御装置206は、フォーカシング状態、ズーミング状態、絞り設定状態、絞り開放F値などに応じてレンズ情報を更新する。具体的には、ズーミング用レンズ208とフォーカシング用レンズ210の位置と絞り211の絞り値を検出し、これらのレンズ位置と絞り値に応じてレンズ情報を演算したり、あるいは予め用意されたルックアップテーブルからレンズ位置と絞り値に応じたレンズ情報を選択する。
【0017】
レンズ駆動制御装置206は、受信したデフォーカス量に基づいてレンズ駆動量を算出し、レンズ駆動量に応じてフォーカシング用レンズ210を合焦位置へ駆動する。また、レンズ駆動制御装置206は受信した絞り値に応じて絞り211を駆動する。
【0018】
図2は、交換レンズ202の撮影画面上における焦点検出位置(焦点検出エリア)を示す図であり、後述する撮像素子212上の焦点検出画素列が焦点検出の際に撮影画面上で像をサンプリングする領域(焦点検出エリア、焦点検出位置)の一例を示す。この例では、矩形の撮影画面100上の中央(光軸上)および上下左右の5箇所に焦点検出エリア101〜105が配置される。長方形で示す焦点検出エリアの長手方向に、焦点検出画素が直線的に配列される。焦点検出エリア101、102、103においては焦点検出画素が水平方向に配列され、焦点検出エリア104、105においては焦点検出画素が水平方向に配列される。
【0019】
図3、図4は撮像素子212の詳細な構成を示す正面図である。図3は、図2における焦点検出エリア101、102、103の近傍を拡大した画素配列の詳細を示し、図4は、図2における焦点検出エリア104、105の近傍を拡大した画素配列の詳細を示す。撮像素子212には撮像画素310が二次元正方格子状に稠密に配列される。撮像画素310は赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)からなり、ベイヤー配列の配置規則によって配置されている。図4においては、垂直方向の焦点検出用に撮像画素と同一の画素サイズを有する垂直方向焦点検出用の焦点検出画素313、314が交互に、本来緑画素と赤画素とが連続的に配置されるべき垂直方向の直線上に連続して配列される。同じく、図3においては、水平方向の焦点検出用に撮像画素と同一の画素サイズを有する水平方向焦点検出用の焦点検出画素315、316が交互に、本来緑画素と青画素とが連続的に配置されるべき水平方向の直線上に連続して配列される。
【0020】
図5は、撮像画素と焦点検出画素とのマイクロレンズ10の形状を示す図である。撮像画素と焦点検出画素とのマイクロレンズ10の形状は、元々、画素サイズより大きな円形のマイクロレンズ9から画素サイズに対応した正方形の形状で切り出した形状をしている。マイクロレンズ10の光軸を通る対角線の方向の断面と、マイクロレンズ10の光軸を通る水平線の方向の断面とは、それぞれ図5に(a)、(b)で示す形状になっている。
【0021】
撮像画素310は、図6に示すように矩形のマイクロレンズ10、後述の遮光マスクで受光領域を正方形に制限された光電変換部11、および色フィルタ(不図示)から構成される。色フィルタは赤(R)、緑(G)、青(B)の3種類からなり、それぞれの分光感度は図7に示す特性を有している。撮像素子212には、各色フィルタを備えた撮像画素310がベイヤー配列されている。
【0022】
焦点検出画素313、314、315、316には全ての色に対して焦点検出を行うために全ての可視光を透過する白色フィルタが設けられており、その白色フィルタの分光感度特性は図10に示される。つまり、図7に示す緑画素、赤画素および青画素の分光感度特性を加算したような分光感度特性となり、そのような分光感度特性に対応する光波長領域は、緑画素、赤画素および青画素が高い分光感度を示す光波長領域を包括している。
【0023】
図9は焦点検出画素の正面図である。焦点検出画素313は、図9(a)に示すように矩形のマイクロレンズ10と後述の遮光マスクで受光領域を正方形の上半分(正方形を水平線で2等分した場合の上半分)に制限された光電変換部13、および白色フィルタ(不図示)とから構成される。
【0024】
また、焦点検出画素314は、図9(b)に示すように、矩形のマイクロレンズ10と後述の遮光マスクで受光領域を正方形の下半分(正方形を水平線で2等分した場合の下半分)に制限された光電変換部14、および白色フィルタ(不図示)とから構成される。
【0025】
焦点検出画素313と焦点検出画素314とをマイクロレンズ10を基準に重ね合わせて表示すると、遮光マスクで受光領域を制限された光電変換部13と14が垂直方向に並んでいる。
【0026】
また図9(a)、(b)において、正方形を半分にした受光領域の部分に正方形を半分にした残りの部分(破線部分)を加えると、撮像画素の受光領域と同じサイズの正方形となる。
【0027】
焦点検出画素315は、図9(c)に示すように、矩形のマイクロレンズ10と後述の遮光マスクで受光領域を正方形の左半分(正方形を垂直線で2等分した場合の左半分)に制限された光電変換部15、および白色フィルタ(不図示)とから構成される。
【0028】
また、焦点検出画素316は、図9(d)に示すように、矩形のマイクロレンズ10と後述の遮光マスクで受光領域を正方形の右半分(正方形を垂直線で2等分した場合の右半分)に制限された光電変換部16、および白色フィルタ(不図示)とから構成される。
【0029】
焦点検出画素315の正面図と焦点検出画素316の正面図とをマイクロレンズ10を基準に重ね合わせて表示すると、遮光マスクで受光領域を制限された光電変換部15と16が水平方向に並んでいる。
【0030】
また図9(c)、(d)において、正方形を半分にした受光領域の部分に正方形を半分にした残りの部分(破線部分)を加えると、撮像画素の受光領域と同じサイズの正方形となる。
【0031】
図10は、垂直方向の直線で撮像画素配列の断面をとった場合の撮像画素310の断面図である。撮像画素310では撮像用の光電変換部11の上に近接して遮光マスク30が形成され、光電変換部11は、遮光マスク30の開口部30aを通過した光を受光する。遮光マスク30の上には平坦化層31が形成され、その上に色フィルタ38が形成される。色フィルタ38の上には平坦化層32が形成され、その上にマイクロレンズ10が形成される。マイクロレンズ10により開口部30aの形状が前方に投影される。光電変換部11は半導体回路基板29上に形成される。
【0032】
図11は、垂直方向の直線で焦点検出画素313、314からなる焦点検出画素配列の断面をとった場合の焦点検出画素313、314の断面図である。焦点検出画素313、314では焦点検出用の光電変換部13,14の上に近接して遮光マスク30が形成され、光電変換部13,14は、遮光マスク30の開口部30b、30cを通過した光を受光する。遮光マスク30の上には平坦化層31が形成され、その上に白色フィルタ34が形成される。白色フィルタ34の上には平坦化層32が形成され、その上にマイクロレンズ10が形成される。マイクロレンズ10により開口部30b、30cの形状が前方に投影される。光電変換部13,14は半導体回路基板29上に形成される。
【0033】
焦点検出画素315、316の構造も焦点検出画素313、314の構造を90度回転しただけであって、基本的に図11に示す焦点検出画素の構造と同様である。
【0034】
図12は、図3、図4、図10に示す撮像画素310が受光する撮影光束の様子を説明するための図であって、垂直方向の直線で撮像画素配列の断面をとっている。
【0035】
撮像素子上に配列された全ての撮像画素の光電変換部11は、光電変換部11に近接して配置された前記遮光マスク開口30aを通過した光束を受光する。遮光マスク開口30aの形状は、各撮像画素のマイクロレンズ10によりマイクロレンズ10から測距瞳距離dだけ離間した射出瞳90上の全撮像画素共通な領域95に投影される。
【0036】
従って各撮像画素の光電変換部11は、領域95と各撮像画素のマイクロレンズ10を通過する光束71を受光し、領域95を通過して各撮像画素のマイクロレンズ10へ向う光束71によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
【0037】
図13は、図4、図11に示す焦点検出画素313,314が受光する焦点検出光束の様子を図12と比較して説明するための図であって、垂直方向の直線で焦点検出画素配列の断面をとっている。
【0038】
撮像素子上に配列された全ての焦点検出画素の光電変換部13,14は、光電変換部13,14に近接して配置された前記遮光マスク開口30b、30cを通過した光束を受光する。遮光マスク開口30bの形状は、各焦点検出画素313のマイクロレンズ10によりマイクロレンズ10から測距瞳距離dだけ離間した射出瞳90上の焦点検出画素313に全てに共通した領域93に投影される。同じく、遮光マスク開口30cの形状は、各焦点検出画素314のマイクロレンズ10により、マイクロレンズ10から測距瞳距離dだけ離間した射出瞳90上の焦点検出画素314に全てに共通した領域94に投影される。一対の領域93,94を測距瞳と呼ぶ。
【0039】
従って各焦点検出画素313の光電変換部13は、測距瞳93と各撮像画素のマイクロレンズ10を通過する光束73を受光し、測距瞳93を通過して各撮像画素のマイクロレンズ10へ向う光束73によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。また、各焦点検出画素314の光電変換部14は、測距瞳94と各撮像画素のマイクロレンズ10を通過する光束74を受光し、測距瞳94を通過して各撮像画素のマイクロレンズ10へ向う光束74によって各マイクロレンズ10上に形成される像の強度に対応した信号を出力する。
【0040】
一対の焦点検出画素313,314が受光する光束73,74が通過する射出瞳90上の測距瞳93と94を統合した領域は、撮像画素310が受光する光束71が通過する射出瞳90上の領域95と一致する。射出瞳90上において光束73,74は光束71に対して相補的な関係になっている。
【0041】
上述した一対の焦点検出画素313、314を交互にかつ直線状に多数配置する。各焦点検出画素の光電変換部の出力を測距瞳93および測距瞳94に対応した一対の出力グループにまとめることによって、測距瞳93と測距瞳94をそれぞれ通過する一対の光束が焦点検出画素配列上(垂直方向)に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。この情報に対して、後述する像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)を施すことによって、いわゆる瞳分割型位相差検出方式で一対の像の像ズレ量が検出される。さらに、像ズレ量に一対の測距瞳の重心間隔と測距瞳距離の比例関係に応じた変換演算を行うことによって、焦点検出位置(垂直方向)における予定結像面と結像面の偏差(デフォーカス量)が算出される。
【0042】
焦点検出画素315、316が受光する焦点検出光束も焦点検出画素313、314の受光する一対の焦点検出光束73,74を90度回転しただけであって、基本的に図13に示す光束と同様であり、測距瞳93、94を90度回転した一対の測距瞳が設定される。一対の焦点検出画素315、316を交互にかつ直線状に多数配置する。各焦点検出画素の光電変換部の出力を一対の測距瞳に対応した一対の出力グループにまとめることによって、一対の測距瞳をそれぞれ通過する一対の光束が焦点検出画素配列上(水平方向)に形成する一対の像の強度分布に関する情報が得られる。この情報に基づき、焦点検出位置(水平方向)における予定結像面と結像面の偏差(デフォーカス量)が算出される。
【0043】
撮像素子212はCMOSイメージセンサーとして構成される。図14に撮像素子212の回路構成概念図を示す。撮像素子212の回路構成を、水平方向8画素×垂直方向4画素のレイアウトに簡略化して説明する。図14は、図2の水平方向の焦点検出エリア101,102、103に対応して描かれており、水平方向に焦点検出画素315,316が同一の行に配置されている。垂直方向の焦点検出エリア104、105には、焦点検出画素313,314が、垂直方向に配置され、かつ互いに異なる行に配置される。
【0044】
2行目には、焦点検出画素315、316が配置されている。図14では、“○”で示す中央の4つの焦点検出画素315、316が、複数の焦点検出画素を代表して示されており、左右の2つずつの撮像画素310(“□”で示す)が、焦点検出画素の左右に配置された複数の撮像画素を代表して示されている。
【0045】
1行目、3行目、4行目には、撮像画素310のみが配置されている。図14では、1行目、3行目、4行目の撮像画素310が、焦点検出画素が配置された行の上下の複数の撮像画素のみからなる行を代表して示されている。
【0046】
図14において、ラインメモリ320は、1行分の画素の画素信号をサンプルホールドして一時的に保持するバッファであり、垂直信号線501に出力されている同一行の画素信号を垂直走査回路が発する制御信号ΦH1に基づいてサンプルホールドする。なお、ラインメモリ320に保持される画素信号は、制御信号ΦS1〜ΦS4の立ち上がりに同期してリセットされる。
【0047】
撮像画素310および焦点検出画素315、316からの画素信号の出力は、垂直走査回路が発生する制御信号(ΦS1〜ΦS4)により行ごとに独立に制御される。制御信号(ΦS1〜ΦS4)により選択された行の画素の画素信号は、垂直信号線501に出力される。
【0048】
ラインメモリ320に保持された画素信号は、水平走査回路が発生する制御信号(ΦV1〜ΦV8)により、順次、出力回路330に転送され、出力回路330において、設定された増幅度で増幅されて外部に出力される。
【0049】
撮像画素310および焦点検出画素315、316は、画素信号がサンプルホールドされた後、垂直走査回路が発生する制御信号(ΦR1〜ΦR4)によりリセットされ、制御信号ΦR1〜ΦR4の立ち下がりで次回の画素信号出力のための電荷蓄積を開始する。
【0050】
制御信号φSyncは垂直同期信号であって、フレーム毎に外部に出力される。また、制御信号ΦS1〜ΦS4、制御信号ΦR1〜ΦR4も外部に出力される。
【0051】
図15は、図14に示す撮像素子212の撮像画素310および焦点検出画素315、316の詳細回路図である。光電変換部はフォトダイオード(PD)で構成される。PDで蓄積された電荷は浮遊拡散層(フローティングディフュージョン:FD)に蓄積される。FDは増幅MOSトランジスタ(AMP)のゲートに接続されており、AMPはFDに蓄積された電荷の量に応じた信号を発生する。
【0052】
FD部は、リセットMOSトランジスタ510を介し、電源電圧Vddに接続されている。制御信号ΦRn(ΦR1〜ΦR3)によりリセットMOSトランジスタ510がONとなると、FDおよびPDに溜まった電荷がクリアされ、リセット状態となる。
【0053】
AMPの出力は、行選択MOSトランジスタ512を介して垂直出力線501に接続されている。制御信号ΦSn(ΦS1〜ΦS3)により行選択MOSトランジスタ512がONとなると、AMPの出力が垂直出力線501に出力される。
【0054】
図16は、図14に示す撮像素子212の動作タイミングチャートである。CMOSイメージセンサーにおいては、いわゆるローリングシャッタ動作により、画素のリセット、露光、信号の読み出しが以下のように各行毎に順次行われる。
【0055】
撮像素子212からの全画素の信号の出力(1フレーム分の画像信号の出力)に同期して、垂直同期信号φSyncが発せられる。1行目の撮像画素310は、垂直同期信号φSyncに同期して垂直走査回路が発する制御信号ΦS1により選択され、選択された撮像画素310の画素信号は垂直信号線501に出力される。制御信号ΦS1と同期して発せられる制御信号ΦH1により垂直信号線501に出力された1行目の画素信号は、ラインメモリ320に一時的に保持される。
【0056】
ラインメモリ320に保持された1行目の撮像画素310の画素信号は、水平走査回路から順次発せられる制御信号ΦV1〜ΦV8にしたがって出力回路330に転送され、出力回路330において、設定された増幅度で増幅されて外部に出力される。
【0057】
1行目の撮像画素310の画素信号のラインメモリ320への転送が終了した時点で、リセット回路より発せられる制御信号ΦR1により1行目の撮像画素310がリセットされ、制御信号ΦR1の立ち下がりで1行目の撮像画素310の次の電荷蓄積が開始される。
【0058】
1行目の撮像画素310の画素信号の、出力回路330からの出力が終了した時点で、2行目の撮像画素310および焦点検出画素315,316は、垂直走査回路が発する制御信号ΦS2により選択され、選択された撮像画素310の画素信号は垂直信号線501に出力される。
【0059】
以下、同様にして2行目の撮像画素310および焦点検出画素315,316の画素信号の保持および撮像画素310のリセット、画素信号の出力および次の電荷蓄積の開始が行われる。続いて3行目、4行目の撮像画素310の画素信号の保持および撮像画素310のリセット、撮像画素310の画素信号の出力および次の電荷蓄積の開始が行われる。全ての画素の画素信号の出力が終了すると、再び1行目に戻って上記動作が周期的に繰り返される。
【0060】
n行目の撮像画素310および焦点検出画素315,316のリセット動作は、制御信号φRnの立ち上がりから立ち下がりまでの時間に行われ、n行目の撮像画素310および焦点検出画素315,316の露光動作は、制御信号φRnの立ち下がりから、制御信号φSnの立ち上がりまでの時間(露光時間、蓄積時間)に行われ、n行目の撮像画素310および焦点検出画素315,316の信号読み出し動作は、制御信号φSnの立ち上がりから制御信号φSn+1の立ち上がりまでの時間に行われる。
【0061】
図17は、デジタルスチルカメラ201の撮像動作を示すフローチャートである。ボディ駆動制御装置214は、ステップS100でデジタルスチルカメラ201の電源がオンされると、ステップS110以降の撮像動作を開始する。ステップS110において、撮像素子212は、一定周期で撮像動作を繰り返す動作モード(例えば1秒間に60フレームを出力する)に設定される。そして1フレーム分の全画素データを読み出すとともに、欠陥画素に対して欠陥画素補正処理を施す。欠陥画素補正処理の詳細は後述する。続くステップS120では、撮像画素310のデータから一部を間引きしたデータを液晶表示素子216に表示(ライブビュー表示)させる。ステップS130では焦点検出画素313、314、315、316のデータに基づき5つの焦点検出エリア101〜105において焦点検出を行い、最終的に1つのデフォーカス量を算出する。デフォーカス量の信頼性が低い場合、またはデフォーカス量の算出が不能であった場合は、焦点検出不能となる。ステップS130におけるデフォーカス量の算出処理の詳細については後述する。
【0062】
ステップS140で、合焦近傍か否か、すなわち算出されたデフォーカス量の絶対値が所定値以内であるか否かを調べる。合焦近傍でないと判定された場合は、ステップS150へ進み、デフォーカス量をレンズ駆動制御装置206へ送信し、交換レンズ202のフォーカシングレンズ210を合焦位置に駆動させる。その後、ステップS110へ戻って上述した動作を繰り返す。
【0063】
なお、焦点検出不能な場合もこのステップに分岐し、レンズ駆動制御装置206へスキャン駆動命令を送信し、交換レンズ202のフォーカシングレンズ210を無限から至近までの間でスキャン駆動させる。その後、ステップS110へ戻って上述した動作を繰り返す。
【0064】
ステップS140で合焦近傍であると判定された場合はステップS160へ進み、シャッターボタン(不図示)の操作によりシャッターレリーズがなされたか否かを判別する。シャッターレリーズがなされていないと判定された場合はステップS110へ戻り、上述した動作を繰り返す。一方、シャッターレリーズがなされたと判定された場合はステップS170へ進み、レンズ駆動制御装置206へ絞り調整命令を送信し、交換レンズ202の絞り値を制御F値(撮影者または自動により設定されたF値)にする。絞り制御が終了した時点で、撮像素子212に被写体輝度に応じた露光時間による撮像動作を行わせ、撮像素子212の撮像画素310および全ての焦点検出画素313、314、315、316から画像データを読み出すとともに、欠陥画素に対して欠陥画素補正処理を施す。欠陥画素補正処理の詳細は後述する。
【0065】
ステップS180において、焦点検出画素列の各画素位置における仮想的な撮像画素のデータを焦点検出画素313、314、315、316の周囲の撮像画素310のデータと焦点検出画素313、314、315、316のデータに基づいて画素補間する。例えば特願2007−264557に開示された画素補間処理を行う。続くステップS190では、撮像画素310のデータおよび補間された仮想的な撮像画素のデータからなる画像データをメモリーカード219に記憶し、ステップS110へ戻って上述した動作を繰り返す。
【0066】
次に、図17のステップS130で用いられる一般的な像ズレ検出演算処理(相関演算処理、位相差検出処理)の詳細について説明する。簡単のため1つの焦点検出エリアの焦点検出画素配列に対する処理を記載するが、もう他の焦点検出エリアにおける処理も同様である。
【0067】
焦点検出画素313、314、または焦点検出画素315、316が検出する一対の像は、測距瞳がレンズの絞り開口により口径蝕を受けて光量バランスが崩れている可能性があるので、光量バランスに対して像ズレ検出精度を維持できるタイプの相関演算を施す。
【0068】
焦点検出画素列から読み出された一対のデータ列(A1〜A1、A2〜A2:Mはデータ数)に対し、特開2007−333720号公報に開示された相関演算式(1)を用い、相関量C(k)を演算する。
C(k)=Σ|A1×A2n+1+k−A2n+k×A1n+1| (1)
【0069】
式(1)において、Σ演算はnについて累積されるが、nのとる範囲は、像ずらし量kに応じてA1、A1n+1、A2n+k、A2n+1+kのデータが存在する範囲に限定される。像ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的ずらし量である。
【0070】
式(1)の演算結果は、図18(a)に示すように、一対のデータの相関が高いシフト量(図18(a)ではk=k=2)において相関量C(k)が極小(小さいほど相関度が高い)になる。式(2)〜(5)による3点内挿の手法を用いて連続的な相関量に対する極小値C(k)を与えるずらし量kを求める。
=k+D/SLOP (2)
C(k)= C(k)−|D| (3)
D={C(k−1)-C(k+1)}/2 (4)
SLOP=MAX{C(k+1)−C(k),C(k−1)-C(k)} (5)
【0071】
式(2)で算出されたずらし量kの信頼性があるかどうかは、以下のようにして判定される。図18(b)に示すように、一対のデータの相関度が低い場合は、内挿された相関量の極小値C(k)の値が大きくなる。したがって、C(k)が所定の閾値以上の場合は、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量kをキャンセルする。
【0072】
あるいは、C(k)をデータのコントラストで規格化するために、コントラストに比例した値となるSLOPでC(k)を除した値が所定値以上の場合は、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量kをキャンセルする。
【0073】
あるいはまた、コントラストに比例した値となるSLOPが所定値以下の場合は、被写体が低コントラストであり、算出されたずらし量の信頼性が低いと判定し、算出されたずらし量kをキャンセルする。
【0074】
図18(c)に示すように、一対のデータの相関度が低く、ずらし量の範囲kmin〜kmaxの間で相関量C(k)の落ち込みがない場合は、極小値C(k)を求めることができず、このような場合は焦点検出不能と判定する。
【0075】
算出されたずらし量kの信頼性があると判定された場合は、式(6)により像ズレ量shftに換算される。
shft=PY×k (6)
【0076】
式(6)において、PYは焦点検出画素313、314、または焦点検出画素315、316の画素ピッチの2倍(検出ピッチ)である。式(6)で算出された像ずらし量に所定の変換係数Kを乗じて、式(7)に表されるようにデフォーカス量defへ変換する。なお、変換係数Kは、焦点検出画素313、314、または焦点検出画素315、316が受光する一対の焦点検出光束の開き角に応じた値であって、測距瞳距離dを一対の測距瞳の重心間隔で除算した値である。
def=Kd×shft (7)
【0077】
図19は、ボディ駆動制御装置214が、欠陥画素情報記憶メモリ221に格納された欠陥画素情報に基づき、バッファメモリ220に一時的に格納された撮像素子212からの画素信号(画素データ)に対して欠陥画素補正処理を行う際の画素データおよび処理の内容についての概念図である。
【0078】
撮像素子212において、行及び列方向に配置された撮像画素310および焦点検出画素313、314、315、316の画素データは、ローリングシャッタ方式で行順次に読み出される。図19では、一番上の行から下方に向かって行順次に読み出される。
【0079】
撮像素子212から読み出された1行分の画素データは、6行分(L1〜L6)のラインメモリを備えたバッファメモリ220に、ラインメモリL1からFIFO(First In First Out)方式で格納されていく。すなわち、ラインメモリL1に全ての画素データが揃うと、ラインメモリL6に格納された1行分の画素データは廃棄され、ラインメモリL1〜L5に格納された5行分の画素データがラインメモリL2〜L6にシフトする。すなわち、バッファメモリ220には撮像素子212から読み出された5行分の完全な画素データが常時揃っていることになる。この5行分のデータの領域が撮像素子の画素データの読み出しの進行に応じて、上辺から下辺に移動していく。バッファメモリL4はバッファメモリ中心行である。
【0080】
カメラボディ201の組み立て時において、撮像素子212を所定輝度で一様照明して画素データを読み出し、該画素データに基づき白キズ画素(画素出力が飽和する画素または画素感度が所定閾値以上の画素)、黒キズ画素(画素出力が不足する画素または画素感度が所定閾値以下の画素)等の欠陥画素を抽出して、該欠陥画素の位置情報(行、列のアドレスで表される欠陥画素位置情報)が、欠陥画素情報記憶メモリ221に格納される。さらに該位置情報に付随して、該欠陥画素が撮像画素310であるか焦点検出画素313、314、315、316であるかに応じて定められる欠陥画素補正処理の種類についての情報(欠陥画素補正処理情報)が、欠陥画素情報記憶メモリ221に格納される。具体的には、欠陥画素が撮像画素310の場合には、欠陥画素補正処理はメディアンフィルタ処理(図19では、「M」として表す)であり、焦点検出画素313、314、315、316の場合は、平均処理(図19では、「A」として表す)である。さらに、欠陥位置情報に付随して、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域において該欠陥画素に施される欠陥画素補正処理に用いられる画素の位置を表す位置情報(補正用画素位置情報)が、欠陥画素情報記憶メモリ221に格納される。具体的には、図20のように欠陥画素を除いた5×5画素のマトリックスを24ビットで表した場合、欠陥画素補正処理に用いられる画素のビットを1、欠陥画素補正処理に用いられない画素のビットを0とした24ビットデータで補正用画素位置情報を表す。例えば、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の周囲に別の欠陥画素や焦点検出画素313、314、315、316がない場合には、図19に示すように、5×5画素の領域のうち“○”で示した画素が欠陥画素補正処理に用いられる。この場合、「0xCCC555」で表される24ビットデータが補正用画素位置情報となる。
【0081】
ボディ駆動制御装置214は、バッファメモリ220のバッファメモリ中心行Vnを検出するとともに、列Hを第1列から最終列まで走査しながら欠陥画素補正処理を行う。例えば、行Vn、列Hmで表される画素位置が欠陥画素情報記憶メモリ221に欠陥画素位置情報として登録されているか否かを調べる。欠陥画素位置情報として登録されていなければ、バッファメモリ220に格納されている画素中心行Vn、列Hmで表される画素位置の画素データをそのまま欠陥画素補正処理なしで画素データとして読み込む。欠陥画素位置情報として登録されている場合には、その欠陥画素位置情報に付随して欠陥画素情報記憶メモリ221に格納されている欠陥画素補正処理情報と補正用画素位置情報とに基づき、バッファメモリ220に格納されている画素中心行Vn、列Hmで表される画素位置の画素を中心とした5×5の画素データに対して欠陥画素補正処理を施して補正画素データとする。
【0082】
補正用画素位置情報は欠陥画素の周囲の状況に応じて変更される。図21(a)は、欠陥画素が撮像画素310(赤画素)であり、かつ該欠陥画素の周囲に別の欠陥画素や焦点検出画素313、314、315、316がない場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図21(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する赤画素となる。
【0083】
図22(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の1行下に焦点検出画素315、316(行方向に配列した一対の焦点検出画素315、316をA1、A2で示す)が行方向に配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図22(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する緑画素となる。
【0084】
図23(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の1列左に焦点検出画素313、314(列方向に配列した一対の焦点検出画素313、314をA3、A4で示す)が列方向に配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図23(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する緑画素となる。
【0085】
図24(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の1列右側から焦点検出画素315、316が行方向に配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図24(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する緑画素となる。
【0086】
図25(a)は欠陥画素が焦点検出画素315または316(A1)であり、焦点検出画素315、316が行方向に配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図25(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する焦点検出画素315または316(A1)となる。
【0087】
図26(a)は欠陥画素が焦点検出画素313または314(A3)であり、焦点検出画素313、314が列方向に配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図26(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する焦点検出画素313または314(A3)となる。
【0088】
図27(a)は欠陥画素が焦点検出画素315または316(A1)であり、行方向に配列している焦点検出画素315、316の左端の焦点検出画素315または316が欠陥画素であった場合における該欠陥画素を中心とした5×5の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図27(b)において“○”で示すように、該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域に存在する焦点検出画素315または316(A1)となる。
【0089】
図28を用いて、図17のステップS110およびステップS170における欠陥画素補正処理の詳細を説明する。本欠陥画素補間処理はボディ駆動制御装置214により実行される。ステップS200で行Vを1行目にリセットする。ステップS210で行Vがバッファメモリ中心行になるのを待機する。ステップS220で列Hを1列目にリセットする。ステップS230で行V、列Hで表される画素位置の画素を中心とした5×5のバッファメモリ領域を設定する。
【0090】
ステップS240で行V、列Hで表される画素位置が欠陥画素位置情報として欠陥画素情報に登録されているか否かを判定する。欠陥画素位置情報として登録されていない場合は、ステップS290で、5×5画素のバッファメモリ領域の中心位置の画素データを、行V、列Hで表される画素位置での画素データとして読み出し、ステップS300に進む。
【0091】
欠陥画素位置情報として登録されている場合は、該画素位置における欠陥画素の欠陥画素補正処理の種類を特定し、メディアンフィルタ処理の場合はステップS270に進む。補正用画素位置情報に応じて5×5のバッファメモリ領域内で補正に使用される画素データのメディアンを算出して画素データとし、ステップS300に進む。
【0092】
平均処理の場合は、ステップS280に進み、補正用画素位置情報に応じて5×5のバッファメモリ領域内で補正に使用される画素データの平均値を算出して画素データとし、ステップS300に進む。
【0093】
ステップS300において、列Hをインクリメントする。ステップS310では、列Hが最終列を超えたか否かを判定し、超えていない場合は、ステップS230に戻って上記処理を繰り返す。最終列を超えた場合は、ステップS320において、行Vをインクリメントする。ステップS330では、行Vが最終行を超えたか否かを判定し、超えていない場合は、ステップS210に戻って上記処理を繰り返す。最終行を超えた場合は、1フレーム分の欠陥画素の補正処理を終了する。
【0094】
なお、1行分の欠陥画素補正処理の実行時間は、撮像素子212からの1行分の画素データ読み出し時間より短くなるように設計される。
【0095】
また、カメラボディ203に組み込まれる撮像素子212は、予め欠陥画素の状態に応じて選別されており、全ての欠陥画素に対し該欠陥画素を中心とした5×5の領域において欠陥画素補正に用いられる補正用の画素が必ず所定個数以上存在する。すなわち、その所定個数を判定水準とすることにより、欠陥画素の密度が高く、欠陥画素補正処理が不能になってしまうような撮像素子212は欠陥品として排除される。例えば、正常な撮像素子212において、欠陥画素が撮像画素310の場合、該欠陥画素を中心とした5×5の領域には、欠陥画素補正に用いられる補正用の撮像画素310が3個以上存在するものとする。欠陥画素が焦点検出画素313、314、315、316の場合(ただし、焦点検出画素配列の端および端から2番目の焦点検出画素を除く)、該欠陥画素を中心とした5×5の領域においては、欠陥画素補正に用いられる補正用の焦点検出画素が2個以上存在するものとする。換言すると、同種類の焦点検出画素が連続して欠陥画素であることは無いこととなる。このようにして、焦点検出画素313、314、315、316に対する判定水準を撮像画素310に対する判定水準よりも厳しくすることにより、撮像素子212が選別される。こうして選別された撮像素子212においては、撮像画素310に比して、焦点検出画素313、314、315、316のうちのいずれか1種類の画素の配置密度が相対的に低い場合であっても、該焦点検出画素の画素信号の品質を維持することができるとともに、焦点検出精度の劣化を防止することができる。
【0096】
−−−変形例−−−
以上説明した実施形態において、欠陥画素補正処理に用いる画素の領域を、欠陥画素を中心とした5×5画素の領域として説明したが、N×N画素(N>5)の領域であっても構わない。ただし、焦点検出画素313、314、315、316の欠陥画素補正処理に用いる焦点検出画素は、欠陥焦点検出画素と同種類の2個の焦点検出画素であって、かつ欠陥焦点検出画素に最近接するものとする。
【0097】
以上説明した実施形態において、欠陥画素補正処理に用いる画素の領域を、欠陥画素を中心とした5×5画素の領域とし、該領域内で欠陥画素補正処理に用いる画素の、欠陥画素を基準とした相対的な位置を補正用画素位置情報として記憶しているので、5×5画素の領域内に別の欠陥画素が存在する場合にも対応できる。また、欠陥画素が撮像画素310であるか焦点検出画素313、314、315、316であるかに否かに関わらず対応することもできる。あるいは、欠陥画素が撮像領域の端にあった場合や、近傍に他の種類の画素がある場合にも対応することができる。さらには、撮像素子の中央と周辺とにおいて、撮像画素310の欠陥画素補正処理に用いる撮像画素の範囲を変えたいような場合にも対応することができる。
【0098】
以上説明した実施形態においては、欠陥画素に施す欠陥画素補正処理の種類を、欠陥画素位置に付随して、欠陥画素毎に、欠陥画素情報記憶メモリ221に記憶している。そのため、複数種類の欠陥画素補正処理を、画素信号読み出しシーケンスに同期してスムースに行うことが可能になるとともに、同一種類の画素においても、撮像素子の中央と周辺とにおいて、欠陥画素補正処理の種類を変えたいような場合にも対応することができる。
【0099】
以上説明した実施形態において、撮像画素310の欠陥画素補正処理としてメディアンフィルタを用いる理由は、像の2次元的な構造の違いに依らず比較的簡易に良好な補正性能が得られるためである。また、焦点検出画素313、314、315、316の欠陥画素補正処理として最近接の焦点検出画素の平均処理を用いる理由は以下のとおりである。すなわち、焦点検出画素の場合は、焦点検出画素の配列方向における最近接の焦点検出画素との相関が高く、最近接の焦点検出画素のみを欠陥画素補正処理に用いることで焦点検出精度の劣化を防ぐためである。焦点検出画素313、314、315、316の欠陥画素補正処理としてメディアンフィルタを用いた場合には、欠陥焦点検出画素から位置的に離れた焦点検出画素の信号が欠陥焦点検出画素の補正値として用いられる場合があり、このような場合には焦点検出精度が低下する場合がある。
【0100】
以上説明した実施形態においては、撮像画素310の欠陥画素補正処理としてメディアンフィルタを用い、焦点検出画素313、314、315、316の欠陥画素補正処理として最近接の焦点検出画素の一次元的な平均処理を用いているが、これに限定されるわけではない。
【0101】
例えば、撮像画素310の欠陥画素補正処理として、2次元的な平均処理や、2次元的なスプライン補間・ラグランジェ補間などの数値計算法を採用することが可能である。また、焦点検出画素313、314、315、316の欠陥画素補正処理として、2個の最近接の焦点検出画素およびその隣の2個の焦点検出画素の合計4個の焦点検出画素を用いた一次元的なスプライン補間を用いることもできる。
【0102】
以上説明した実施形態においては、撮像画素310の欠陥画素補正処理としてメディアンフィルタを用いるが、デジタルスチルカメラ201の動作シーケンスに応じて欠陥画素補正処理の種類を変更するようにしてもよい。例えば、図17の動作フローチャートにおいて、シャッターレリーズ前に電子ビューファインダー表示を繰り返し行っている間(ライブビュー動作モード)は、欠陥画素補正処理の精度は視認性に及ぼす影響が小さいので、撮像画素310の欠陥画素補正処理として比較的軽い処理である前置または後置画素置き換え処理を採用することにより処理負荷を軽減する。シャッターレリーズ後の欠陥画素補正処理としてはメディアンフィルタ処理を採用して画像品質を維持するようにしてもよい。
【0103】
図17の動作フローチャートにおいては、欠陥画素補正処理(ステップS170)の後に焦点検出画素位置における仮想的な撮像画素の画素信号を補間する処理(ステップS180)を行っているが、画素補間処理(ステップS180)の後に仮想的な撮像画素の画素信号を用いて再度欠陥画素補正処理をすることにより、さらに欠陥画素補正処理性能を向上させることができる。
【0104】
図17のステップS130で用いられる一般的な像ズレ検出演算処理(相関演算処理)として数式1を用いた演算を示したが、その他の演算を用いることもできる。例えば焦点検出画素列から読み出された一対のデータ列(A1〜A1、A2〜A2:Mはデータ数)に対し相関演算式(8)を用い、相関量C(k)を演算する。
C(k)=−Σ{(A1−A1av)×(A2n+k−A2av))/(A1dev×A2dev)} (8)
【0105】
Σ演算はnについて累積される。A1avおよびA1devは、nが累積される区間におけるA1の平均値および標準偏差である。A2avおよびA2devは、nが累積される区間におけるA2n+kの平均値および標準偏差である。
【0106】
像ずらし量kは整数であり、データ列のデータ間隔を単位とした相対的ずらし量である。
【0107】
式(8)の演算結果は、一対のデータの相関が高いずらし量において相関量C(k)が極小となるので、式(2)〜(5)による3点内挿の手法を用いて連続的な相関量に対する極小値C(k)を与えるずらし量kを求めることができる。
【0108】
式(2)〜(5)の代わりに2次関数を仮定した3点内挿の手法に基づく式(9)を用いて連続的な相関量に対する極小値C(k)を与えるずらし量kを求めるようにしてもよい。
=k+D/{C(k+1)+C(k−1)−2×C(k))} (9)
【0109】
−−−第2の実施の形態−−−
図3、図4に示す撮像素子212の部分拡大図では、各画素に1つの光電変換部を有する一対の焦点検出画素313,314および一対の焦点検出画素315,316を備える例を示したが、ひとつの焦点検出画素内に一対の光電変換部を備えるようにしてもよい。図29、図30は図3、図4に対応した撮像素子212の部分拡大図であり、焦点検出画素311および312は一対の光電変換部を備える。
【0110】
図31(a)に示す焦点検出画素311は、図9(a)、(b)に示す焦点検出画素313と焦点検出画素314のペアに相当した機能を果たし、図31(b)に示す焦点検出画素312は、図9(c)、(d)に示す焦点検出画素315と焦点検出画素316のペアに相当した機能を果たす。焦点検出画素311、312は、図31(a)、(b)に示すように、マイクロレンズ10と一対の光電変換部13,14および一対の光電変換部15,16から構成される。焦点検出画素311、312には白色フィルタが配置されており、その分光感度特性は、光電変換を行うフォトダイオードの分光感度と、赤外カットフィルタ(不図示)の分光感度特性とを総合した分光感度特性(図8参照)となる。つまり、図7に示す緑画素、赤画素および青画素の分光感度特性を加算したような分光感度特性となり、その焦点検出画素311、312が高い分光感度を示す光波長領域は、緑画素、赤画素および青画素が高い分光感度を示す光波長領域を包括している。
【0111】
図32は図31(a)に示した焦点検出画素311の断面図であって、光電変換部13,14の上に近接して遮光マスク30が形成され、光電変換部13,14は、遮光マスク30の開口部30dを通過した光を受光する。遮光マスク30の上には平坦化層31が形成され、その上に白色フィルタ34が形成される。白色フィルタ34の上には平坦化層32が形成され、その上にマイクロレンズ10が形成される。マイクロレンズ10により開口部30dに制限された光電変換部13,14の形状が前方に投影されて、一対の測距瞳を形成する。光電変換部13,14は半導体回路基板29上に形成される。
【0112】
焦点検出画素312の構造も焦点検出画素311の構造を90度回転しただけであって、基本的に図32に示す焦点検出画素311の構造と同様である。
【0113】
上記のような構成の焦点検出画素311,312を備えた撮像素子においても、本発明を適用することが可能である。例えば、焦点検出画素311の1つが欠陥画素である場合には、欠陥焦点検出画素311の光電変換部13,14の信号は、その欠陥焦点検出画素の上下の焦点検出画素311の光電変換部13,14の信号をそれぞれ平均することにより欠陥画素補正処理される。
【0114】
−−−第3の実施の形態−−−
図33は、交換レンズ202の撮影画面上における焦点検出位置(焦点検出エリア)を示す図であり、撮像素子212上の焦点検出画素列が焦点検出の際に撮影画面上で像をサンプリングする領域(焦点検出エリア、焦点検出位置)の一例を示す。この例では、矩形の撮影画面100上の中央および上下左右の5箇所に焦点検出エリア101〜105、ならびに撮影画面100の対角線方向に焦点検出エリア106〜109が配置される。焦点検出エリア106〜109においては、長方形で示す焦点検出エリアの長手方向に、焦点検出画素が斜め右上がり45度方向および斜め左上がり45度方向に直線的に配列される。
【0115】
図34、図35は撮像素子212の詳細な構成を示す正面図であり、撮像素子212上の焦点検出エリア106、108および焦点検出エリア107、109の近傍を拡大して示す。撮像素子212には撮像画素310が二次元正方格子状に稠密に配列される。撮像画素310は、赤画素(R)、緑画素(G)、青画素(B)からなり、ベイヤー配列の配置規則によって配置されている。焦点検出エリア106、108に対応する位置には、撮像画素310と同一の画素サイズを有し、白色フィルタを備えた焦点検出画素323、324が、交互に本来緑画素が連続的に配置されるべき斜め右上がり45度方向の直線上に連続して配列される。これとともに、焦点検出エリア107、109に対応する位置には、撮像画素310と同一の画素サイズを有し、白色フィルタを備えた焦点検出画素325、326が、交互に本来緑画素が連続的に配置されるべき斜め左上がり45度方向の直線上に連続して配列される。焦点検出画素323、324および焦点検出画素325、326は、本来緑画素が配置される画素位置に配置される。
【0116】
焦点検出画素323は、図36(a)に示すように、矩形のマイクロレンズ10、遮光マスクで受光領域を正方形の半分(正方形を左上がり45度方向の対角線で2等分した場合の右上半分)に制限された光電変換部23、および白色フィルタ(不図示)から構成される。
【0117】
また、焦点検出画素324は、図36(b)に示すように、矩形のマイクロレンズ10、遮光マスクで受光領域を正方形の半分(正方形を左上がり45度方向の対角線で2等分した場合の左下半分)に制限された光電変換部24、および白色フィルタ(不図示)から構成される。
【0118】
焦点検出画素323と焦点検出画素324とをマイクロレンズ10を基準に重ね合わせて表示すると、遮光マスクで受光領域を制限された光電変換部23と24とが右上がり斜め45度方向に並んでいる。
【0119】
また、図36(a)、(b)において、正方形を半分にした受光領域の部分に正方形を半分にした残りの部分(破線部分)を加えると、撮像画素の受光領域と同じサイズの正方形となる。
【0120】
焦点検出画素325は、図36(c)に示すように、矩形のマイクロレンズ10、遮光マスクで受光領域を正方形の半分(正方形を右上がり45度方向の対角線で2等分した場合の左上半分)に制限された光電変換部25、および白色フィルタ(不図示)から構成される。
【0121】
また、焦点検出画素326は、図36(d)に示すように矩形のマイクロレンズ10、遮光マスクで受光領域を正方形の半分(正方形を右上がり45度方向の対角線で2等分した場合の右下半分)に制限された光電変換部26、および白色フィルタ(不図示)から構成される。
【0122】
焦点検出画素325と焦点検出画素326とをマイクロレンズ10を基準に重ね合わせて表示すると、遮光マスクで受光領域を制限された光電変換部25と26とが左上がり斜め45度方向に並んでいる。
【0123】
また、図36(c)、(d)において、正方形を半分にした受光領域の部分に正方形を半分にした残りの部分(破線部分)を加えると、撮像画素の受光領域と同じサイズの正方形となる。
【0124】
上記のような斜め方向に配列された焦点検出画素を備えた撮像素子212においても、本発明を適用することが可能である。
【0125】
図37(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の右下に隣接して焦点検出画素323、324(一対の焦点検出画素323、324をA5、A6で示す)が右上がりに配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図37(b)において、“○”で示す緑画素である。
【0126】
図38(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の左下に隣接して焦点検出画素325、326(一対の焦点検出画素325、326をA7、A8で示す)が左上がりに配列されている場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図38 (b)に“○”で示す緑画素である。
【0127】
図39(a)は、欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素が斜め右上がり方向に配列している焦点検出画素323、324の左下端の焦点検出画素の斜め左下にある場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図39(b)に“○”で示す緑画素である。
【0128】
図40(a)は、欠陥画素が焦点検出画素323(A5)であり、焦点検出画素323、324が斜め右上がり方向に配列している場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図40(b)に“○”で示す焦点検出画素323(A5)である。
【0129】
図41(a)は、欠陥画素が焦点検出画素325(A7)であり、焦点検出画素325、326が斜め左上がり方向に配列している場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域の領域を示している。、欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図41(b)に“○”で示す焦点検出画素325(A7)である。
【0130】
図42(a)は、欠陥画素が焦点検出画素323(A5)であり、斜め右上がり方向に配列している焦点検出画素323、324の左下端の焦点検出画素が欠陥画素であった場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図42(b)に“○”で示す焦点検出画素323(A5)となる。
【0131】
−−−第4の実施の形態−−−
図43は、交換レンズ202の撮影画面上における焦点検出位置(焦点検出エリア)を示す図であり、撮像素子212上の焦点検出画素列が焦点検出の際に撮影画面上で像をサンプリングする領域(焦点検出エリア、焦点検出位置)の一例を示す。この例では、矩形の撮影画面100上の中央および上下左右の5箇所に焦点検出エリア111〜115、ならびに撮影画面100の対角方向の4カ所に焦点検出エリア116〜119が配置される。焦点検出エリア111〜115においては、水平方向および垂直方向に配列した焦点検出画素配列が、互いに十字型を形成するように交差している。焦点検出エリア116〜119においては、斜め右上がり方向および斜め左上がり方向に配列した焦点検出画素配列が、X型を形成するように交差している。
【0132】
図44、図45は撮像素子212の詳細な構成を示す正面図であり、撮像素子212上の焦点検出エリア111、112、113および焦点検出エリア116、118の近傍を拡大して示す。
【0133】
図44において、水平方向の焦点検出画素315、316の配列と垂直方向の焦点検出画素313、314の配列とが交差する交差位置には、水平方向の焦点検出画素315が配置される。交差位置にあるべき垂直方向の焦点検出画素314の画素信号は、該交差位置を挟む最近接の2つの垂直方向の焦点検出画素314の画素信号の平均により求められる。
【0134】
図45において、斜め右上がり方向の焦点検出画素323、324の配列と斜め左上がり方向の焦点検出画素325、326の配列とが交差する交差位置には、右上がり方向の焦点検出画素323が配置される。交差位置にあるべき斜め左上がり方向の焦点検出画素325の画素信号は、該交差位置を挟む最近接の2つの斜め左上がりの焦点検出画素325の画素信号の平均により求められる。
【0135】
上記のような交差した焦点検出画素配列を有する撮像素子においても、本発明を適用することが可能である。
【0136】
図46(a)は欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の左下で水平方向の焦点検出画素315、316と垂直方向の焦点検出画素313、314とが交差している場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図46(b)において、“○”で示す緑画素である。
【0137】
図47(a)は欠陥画素が撮像画素310(緑画素)であり、該欠陥画素の2画素下で斜め右上がり方向の焦点検出画素323、324と斜め左上がり方向の焦点検出画素325、326とが交差している場合における該欠陥画素を中心とした5×5画素の領域を示している。欠陥画素補正処理に用いられる補正用画素は、図47(b)において、“○”で示す緑画素である。
【0138】
−−−第5の実施の形態−−−
図3、図4に示す撮像素子212の部分拡大図では、各画素に1つの光電変換部を有する一対の焦点検出画素315,316および一対の焦点検出画素313,314を、1行または1列に交互に配列する例を示した。しかし、一対の焦点検出画素315,316および一対の焦点検出画素313,314を、2行または2列に連続して配列するようにしてもよい。図48は、撮像素子212の部分拡大図であり、焦点検出画素315が1行に連続して配置されるとともに、焦点検出画素316が隣接した1行に連続して配置される。このように焦点検出画素315、316を配列することにより、焦点検出画素315および焦点検出画素316がそれぞれ像を検出するサンプリング間隔が短くなり、焦点検出精度が向上する。
【0139】
上記のような構成の焦点検出画素配列を備えた撮像素子212においても、本発明を適用することが可能である。例えば、焦点検出画素315の1つが欠陥画素である場合には、欠陥焦点検出画素315の画素信号は、その欠陥焦点検出画素の左右の焦点検出画素315の画素信号を平均することにより欠陥画素補正処理される。
【0140】
−−−変形例−−−
上述した実施形態における撮像素子212では、焦点検出画素が白色フィルタを備えた例を示したが、撮像画素と同じ色フィルタ(例えば緑フィルタ)を備えるようにした場合にも本発明を適用することができる。
【0141】
上述した実施形態における撮像素子では、撮像画素がベイヤー配列の色フィルタを備えた例を示した。しかし、色フィルタの構成や配列はこれに限定されることはなく、補色フィルタ(緑:G、イエロー:Ye、マゼンタ:Mg,シアン:Cy)の配列やベイヤー配列以外の配列にも本発明を適用することができる。また色フィルタを備えないモノクロの撮像素子にも適用することができる。
【0142】
上述した実施形態においては、撮像素子212と光学系との間に光学要素を何も配置していないが、適宜必要な光学要素を挿入することが可能である。例えば、赤外カットフィルタや光学的ローパスフィルタ、ハーフミラーなどを設置してもよい。
【0143】
上述した実施形態においては、撮像素子212をCMOSイメージセンサーとしているが、CCDなどの他のタイプの撮像素子であってもよい。
【0144】
なお、撮像装置としては、上述したような、カメラボディに交換レンズが装着される構成のデジタルスチルカメラやフィルムスチルカメラに限定されない。例えば、レンズ一体型のデジタルスチルカメラ、フィルムスチルカメラ、あるいはビデオカメラにも本発明を適用することができる。さらには、携帯電話などに内蔵される小型カメラモジュール、監視カメラやロボット用の視覚認識装置、車載カメラなどにも適用できる。
【符号の説明】
【0145】
9、10 マイクロレンズ、
11、13、14、15、16、23、24、25、26 光電変換部、
29 半導体回路基板、
30 遮光マスク、30a、30b、30c、30d 開口部、
31、32 平坦化層、34 白色フィルタ、38 色フィルタ、
71、73、74 光束、
90 射出瞳、91 交換レンズの光軸、93、94 測距瞳、95 領域、
100 撮影画面、
101、102、103、104、105、106、107、108、109、111、112、113、114、115、116、117、118、119 焦点検出エリア、
201 デジタルスチルカメラ、202 交換レンズ、203 カメラボディ、
204 マウント部、206 レンズ駆動制御装置、
208 ズーミング用レンズ、209 レンズ、210 フォーカシング用レンズ、
211 絞り、212 撮像素子、213 電気接点、
214 ボディ駆動制御装置、
215 液晶表示素子駆動回路、216 液晶表示素子、217 接眼レンズ、
219 メモリカード、220 バッファメモリ、221 欠陥画素情報記憶メモリ、
310 撮像画素、
311、312、313、314、315、316、323、324、325、326 焦点検出画素、
320 ラインメモリ、330 出力回路、501 垂直出力線、
510 リセットMOSトランジスタ、512 行選択MOSトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像を形成する光束を射出する光学系と、
前記光束を受光して画素信号を出力する複数の撮像画素と、瞳分割型の複数の焦点検出画素とを二次元配列に従って配置した撮像素子と、
前記複数の撮像画素に含まれる欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲の前記複数の撮像画素の画素信号に基づき第1の欠陥画素補正処理により補正するとともに、前記複数の焦点検出画素に含まれる欠陥焦点検出画素の画素信号を、該欠陥焦点検出画素の周囲の前記複数の焦点検出画素の画素信号に基づき第2の欠陥画素補正処理により補正する欠陥画素補正処理手段と、
前記欠陥画素補正処理手段により補正された前記欠陥撮像画素の画素信号を含む前記複数の撮像画素の画素信号に基づいて、画像信号を生成する画像生成手段と、
前記欠陥画素補正処理手段により補正された前記欠陥焦点検出画素の画素信号を含む前記複数の焦点検出画素の画素信号に基づいて、前記光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項2】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記欠陥画素補正処理手段は、前記欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲に2次元的に配置された前記複数の撮像画素の画素信号に基づき前記第1の欠陥画素補正処理により補正するとともに、前記欠陥焦点検出画素の画素信号を、該欠陥焦点検出画素を通る直線上に配置された前記複数の焦点検出画素の画素信号に基づき前記第2の欠陥画素補正処理により補正することを特徴とする撮像装置。
【請求項3】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記第1の欠陥画素補正処理は、前記欠陥撮像画素の周囲の撮像画素の画素信号に対するメディアンフィルタ処理であることを特徴とする撮像装置。
【請求項4】
請求項2に記載の撮像装置において、
前記第2の欠陥画素補正処理は、前記欠陥焦点検出画素を挟む前記複数の焦点検出画素の画素信号に対する平均処理であることを特徴とする撮像装置。
【請求項5】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記第1の欠陥画素補正処理に用いる前記欠陥撮像画素の周囲の前記複数の撮像画素の範囲は、前記第2の欠陥画素補正処理に用いる前記欠陥焦点検出画素の周囲の前記複数の焦点検出画素の範囲より広いことを特徴とする撮像装置。
【請求項6】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記欠陥撮像画素および前記欠陥焦点検出画素の各々に関する欠陥画素情報を記憶する欠陥画素情報記憶手段をさらに備え、
前記欠陥画素補正処理手段は、前記欠陥画素情報に基づいて前記第1の欠陥画素補正処理および前記第2の欠陥画素補正処理の各々を行うことを特徴とする撮像装置。
【請求項7】
請求項6に記載の撮像装置において、
前記欠陥画素情報は、欠陥撮像画素および欠陥焦点検出画素の各々の欠陥画素位置を示す欠陥画素位置情報と、該欠陥画素位置情報に応じて記憶される欠陥画素補正処理の種類を指定するための欠陥画素補正処理情報とを含み、
前記欠陥画素補正処理は、前記第1の欠陥画素補正処理または前記第2の欠陥画素補正処理であることを特徴とする撮像装置。
【請求項8】
請求項7に記載の撮像装置において、
前記欠陥画素情報は、前記欠陥画素位置情報に応じて記憶される補正用画素位置情報をさらに含み、
前記補正用画素位置情報は、前記欠陥画素補正処理に用いる前記複数の撮像画素または前記複数の焦点検出画素の、前記欠陥画素位置を基準とした相対的な画素位置を表す情報であることを特徴とする撮像装置。
【請求項9】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記撮像素子は、前記複数の撮像画素が第1の判定水準に適合し、かつ前記複数の焦点検出画素が前記第1の判定水準より高い第2の判定水準に適合することを特徴とする撮像装置。
【請求項10】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記画像信号に基づく画像表示処理を行う表示手段と、
前記画像信号の記憶格納処理を行う画像記録手段と、
前記画像表示処理のみを行うライブビュー動作モードと前記記憶格納処理のみを行う撮影動作モードとを切り替える制御を行う切替制御手段とをさらに備え、
前記第1の欠陥画素補正処理は、前記ライブビュー動作モードにおいては、前記欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲の前記複数の撮像画素のうちの1つの撮像画素の画素信号と同一の画素信号に置き換える処理であって、前記撮影動作モードにおいては、前記欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲の前記複数の撮像画素の画素信号に対するメディアンフィルタ処理であることを特徴とする撮像装置。
【請求項11】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記複数の焦点検出画素は、複数の第1焦点検出画素と複数の第2焦点検出画素とを含み、
前記複数の焦点検出画素の各々は、マイクロレンズと光電変換部とを有し、
前記複数の第1焦点検出画素の各々の前記光電変換部は、前記光学系の絞り開口を通過する一対の焦点検出用光束のうちの一方を受光し、
前記複数の第2焦点検出画素の各々の前記光電変換部は、前記一対の焦点検出用光束のうちの他方を受光し、
前記複数の第1焦点検出画素の各々と前記複数の第2焦点検出画素の各々とは、一方向に交互に配置されて焦点検出画素列を構成することを特徴とする撮像装置。
【請求項12】
請求項1に記載の撮像装置において、
前記複数の撮像画素は、相異なる分光感度特性を有し、かつ所定の配置規則に従って配置される複数種類の撮像画素を含み、
前記複数の焦点検出画素の各々の位置において、前記複数の焦点検出画素の各々の周囲の前記複数種類の撮像画素の画素信号に基づき算出される補間画素信号を補間する補間手段をさらに備え、
前記画像生成手段は、前記欠陥画素補正処理手段により補正された前記欠陥撮像画素の画素信号を含む前記複数種類の撮像画素の画素信号と前記補間画素信号とに基づいて、前記画像信号を生成することを特徴とする撮像装置。
【請求項13】
請求項12に記載の撮像装置において、
前記欠陥画素補正処理手段は、前記欠陥撮像画素の画素信号を、該欠陥撮像画素の周囲の前記複数種類の撮像画素の画素信号と、該欠陥撮像画素の周囲の前記複数の焦点検出画素の各々の位置において前記補間手段により補間された補間画素信号とに基づき前記第1の欠陥画素補正処理により補正することを特徴とする撮像装置。
【請求項14】
像を形成する光束を射出する光学系と、
前記光束を受光して画素信号を出力する複数の撮像画素と、瞳分割型の複数の焦点検出画素とを二次元配列に従って配置した撮像素子と、
前記複数の撮像画素に含まれる欠陥撮像画素および前記複数の焦点検出画素に含まれる欠陥焦点検出画素の各々の欠陥画素位置を示す欠陥画素位置情報と、該欠陥画素位置情報に応じて該欠陥画素位置の前記欠陥撮像画素または前記欠陥焦点検出画素の画素信号を補正する欠陥画素補正処理の種類を指定するための欠陥画素補正処理情報とを記憶する欠陥画素情報記憶手段と、
前記欠陥画素情報記憶手段に記憶された欠陥画素位置情報および該欠陥画素位置情報に応じて記憶された欠陥画素補正処理情報に基づき前記欠陥撮像画素または前記欠陥焦点検出画素の画素信号を補正する欠陥画素補正処理手段と、
前記欠陥画素補正処理手段により補正された前記欠陥撮像画素の画素信号を含む前記複数の撮像画素の画素信号に基づいて、画像信号を生成する画像生成手段と、
前記欠陥画素補正処理手段により補正された前記欠陥焦点検出画素の画素信号を含む前記複数の焦点検出画素の画素信号に基づいて、前記光学系の焦点調節状態を検出する焦点検出手段とを備えることを特徴とする撮像装置。
【請求項15】
請求項14に記載の撮像装置において、
前記欠陥画素情報記憶手段は、前記欠陥画素位置情報に応じて補正用画素位置情報をさらに記憶し、
前記補正用画素位置情報は、前記欠陥画素補正処理に用いる前記複数の撮像画素または前記複数の焦点検出画素の、前記欠陥画素位置を基準とした相対的な画素位置を表す情報であることを特徴とする撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【公開番号】特開2011−44820(P2011−44820A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−190413(P2009−190413)
【出願日】平成21年8月19日(2009.8.19)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】