説明

放電ランプ点灯装置及びそれを用いた映像表示装置

【課題】
放電ランプ点灯装置において、点灯開始時のノイズによる演算処理回路の誤動作をなくせる技術の提供。
【解決手段】
演算処理回路をセット状態またはリセット状態にするリセット回路及び該リセット回路を制御する制御回路を設け、放電ランプ点灯開始前後の高圧発生期間中の全てにおいて、マイコン等の演算処理回路をリセット状態にする構成とする。また、演算処理回路をストップモード状態にするリセット回路及び該演算処理回路を制御する制御回路を設け、放電ランプ点灯開始前後の高圧発生期間中の全てにおいて、マイコン等の演算処理回路をストップモード状態にする構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶プロジェクタ等の映像表示装置に用いる放電ランプ点灯装置に係り、特に、点灯開始時のノイズによるマイコン等演算処理回路の誤動作をなくし安定動作を確保するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶プロジェクタ等の映像表示装置の光源としては、変換効率が高く点光源に近いという理由から、メタルハライドランプや高圧水銀ランプなど高圧用の放電ランプが使用されている。これら放電ランプの点灯には、点灯に必要な電圧及び電流を供給するために、専用の放電ランプ点灯装置が使用される。しかしながら、放電ランプ点灯装置内では、放電ランプの点灯を開始させるための高電圧に起因するノイズによって、マイコン等の演算処理回路に誤動作が発生し易い。誤動作が発生した場合には、周辺回路が破壊されるおそれがある。このための対策技術としては、例えば、特開2001−338779号公報(特許文献1)に記載されたものがある。該公報記載の技術は、NAND回路を制御してランプ状態信号を規制し、リセット部のリセットを遅延させることで、イグニッションノイズ等を回避するとしたものである。
【0003】
【特許文献1】特開2001−338779号公報(図1、図4)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、上記公報記載の従来技術では、リセット期間前にイグニッション発生期間(高電圧発生期間)があるため、該イグニッション発生期間中にマイコン等の演算処理回路が誤動作し周辺回路が故障するおそれがある。
本発明の課題点は、上記従来技術の状況に鑑み、映像表示装置の放電ランプ点灯装置において、点灯開始時のノイズによる演算処理回路の誤動作をなくし安定動作を確保できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題点を解決するために、本発明では、映像表示装置用の放電ランプ点灯装置として、マイコン等の演算処理回路をセット状態またはリセット状態にするリセット回路及び該リセット回路を制御する制御回路を設け、放電ランプ点灯開始前後の高圧発生期間中の全てにおいて、マイコン等の演算処理回路をリセット状態にする構成とする。また、マイコン等の演算処理回路をストップモード状態にするリセット回路及び該演算処理回路を制御する制御回路を設け、放電ランプ点灯開始前後の高圧発生期間中の全てにおいて、マイコン等の演算処理回路をストップモード状態にする構成とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、映像表示装置用の放電ランプ点灯装置において、点灯開始時のノイズによるマイコン等の演算処理回路の誤動作をなくし安定動作を確保することが可能となる。演算処理回路の周辺回路の破壊も回避される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1〜図4は、本発明の第1の実施例の説明図である。図1は、本発明の放電ランプ点灯装置を用いた投射型映像表示装置の概念図、図2は、第1の実施例としての放電ランプ点灯装置の構成例図、図3は、図2の放電ランプ点灯装置の動作説明図、図4は、図2の放電ランプ点灯装置中のパルス発生回路の説明図である。
図1において、リフレクタ77と放電ランプ78は、映像表示素子76の背面から光を照射する光源を構成している。映像表示素子76を透過した光は、光学系75によりスクリーン74に投射される。映像表示素子76は例えば、液晶パネルであり、映像信号に基づき映像表示素子駆動回路79により駆動され、照射された光を該映像信号に対応して変調し光学像を形成する。該光学像はスクリーン74上に拡大投射され、映像が映し出される。放電ランプ点灯装置80は上記放電ランプ78の起動と点灯制御を行う。
【0008】
図2は、第1の実施例として上記放電ランプ点灯装置80の構成を示す。
図2において、1は電源入力端子、2はMOS−FET、3はダイオード、4はチョークコイル、5はコンデンサ、6、7は抵抗器、8、9、10、11はMOS−FET、12は抵抗器、13は放電ランプ、14はイグナイタ回路、15は演算処理回路、18はPWM制御回路、19は、PWM制御回路18のON/OFF信号入力端子、20は、PWM制御回路18の制御電圧入力端子、21はドライブ回路、22はドライブ回路、23はドライブ回路22のON/OFF信号入力端子、24、25はドライブ回路22の入力端子、26は、放電ランプの点灯を開始させる信号(以下、ランプオン信号という)を入力する端子、27はリセット回路、28は、第2の制御回路としてのパルス発生回路、30は、入力された電源電力を制御し所定の出力電力とする第1の制御回路としての電力制御回路、31は、電力制御回路30からの出力電力を交流変換する交流変換回路である。イグナイタ回路14は、交流変換回路31の出力に基づき、放電ランプの点灯を開始させるための所定の高電圧を発生する。演算処理回路15は、電力制御回路30からの出力電力に基づく電圧情報または電流情報、すなわち電力制御回路30からの出力電力に基づき発生する抵抗器6、7や抵抗器12の電圧から電圧情報や電流情報を検出し、該検出した電圧情報や電流情報と上記放電ランプ13の駆動電流情報とに基づき、電力制御回路30のPWM制御回路18を制御し、電力制御回路30からの出力電力が一定となるようにする。リセット回路27は、演算処理回路15をセット状態またはリセット状態にする。パルス発生回路28は、イグナイタ回路14の高電圧出力開始情報または上記放電ランプ13の点灯開始情報に基づく制御信号によりリセット回路27の出力を制御する。
【0009】
MOS−FET2とダイオード3とチョークコイル4とコンデンサ5とドライブ回路21とPWM制御回路18は電力制御回路30を構成する。MOS−FET8、9、10、11とドライブ回路22は交流変換回路31を構成する。イグナイタ回路14は高電圧パルスを発生させ放電ランプ13を起動する。
【0010】
演算処理回路15は、例えばマイコンで構成され、抵抗器6、7で分圧した電圧により出力電圧を検知し、さらに抵抗器12に発生する電圧により出力電流を検知する。また、上記出力電圧検出結果及び上記出力電流検出結果に基づき、出力電力を演算して出力電力が一定となるように上記PWM制御回路18の制御電圧入力端子20に制限電圧を与えて制御する。また、それら検出結果と演算処理回路15内部で決定する制限値LV、LVとを比較する。ここで、LVは出力電圧制限値を表し、LVは出力電流制限値を表す。出力電圧検出結果がLV以上となった場合、放電ランプ点灯装置が停止するようにPWM制御回路18のON/OFF信号入力端子19、及びドライブ回路22のON/OFF信号入力端子23に信号を伝達し、また出力電流検出結果がLV以上となった場合、出力電流がLVで決定される電流値で制限されるようにPWM制御回路18の制御電圧入力端子20に制御電圧を与え、PWM制御回路18を制御する。また、演算処理回路15は、リセット回路27からのリセット信号によりハードリセットされる。リセット回路27は、パルス発生回路28によりその出力が制御される。パルス発生回路28にはタイマーが内蔵されており、ランプオン入力端子26からの入力後、放電ランプ点灯開始から高圧発生期間(後述、図3のt〜tの期間)、リセット回路27の出力がLowとなるように制御する。
【0011】
以下、放電ランプ点灯装置の基本的な動作について説明する。
まず、図3を参照しながら、放電ランプ13を起動させる手順を説明する。
図3は、放電ランプ点灯装置の電源電圧が投入され、ランプオン入力端子26からの入力を受けてから、安定な点灯状態となるまでの出力電圧の動作を説明するタイミングチャートである。図3において、ランプオン信号sは、図2のランプオン入力端子26における信号の変化を示す。
放電ランプ点灯装置の電源電圧が投入されると、電源電圧がある閾値以上になった時点でリセット回路27の出力sがHighとなり、演算処理回路15は、内部のコンピュータがプログラムにより所定の手順の動作を実行開始する。次に、時間tでランプオン信号sが入力(図3ではアクティブHigh)されると、電力制御回路30の出力電圧としては、ランプ13が点灯していないため、最大電圧Vが出力される。さらに、該電圧Vに、イグナイタ回路14からの高電圧パルスが重畳され、電圧Vが放電ランプ13に印加され、ランプが起動する。次に、時間tで高電圧小電流のグロー放電が開始し、さらに、時間tで低電圧大電流のアーク放電に移行する。ランプ温度の上昇とともにランプ電圧が上昇していく。時間tで、交流変換回路31が動作を開始し、高圧放電ランプ13はAC点灯モードに移行する。その後、時間tで定常電圧Vになると、電力制御回路30は定電力制御により放電ランプ13に一定電力を供給する。ここでt〜tの期間は高電圧パルスVが重畳されるためノイズが発生し易くなる。そこでt〜tの期間は、パルス発生回路28は出力sをHighとし、これをリセット回路27に入力する。リセット回路27はパルス発生回路28は出力(s)を受けて、t〜tの期間リセット信号を出力する。よって、演算処理回路17はt〜tの期間、リセット状態が継続することで誤動作することを防止する。
【0012】
図4は、図2の構成におけるパルス発生回路28の構成例である。
図4において、40はランプオン信号入力端子、41はワンショット回路、42はタイマー回路、43はNOR回路、44、45はトランジスタ、46は電源入力端子、47は抵抗器、49はパルス発生回路出力端子である。放電ランプ点灯装置の外部より図2のランプオン入力端子14にランプオン信号が入力されると、図4のランプオン信号入力端子40にランプオン信号sが入力され、ワンショット回路41によりランプオン信号の切り替わりエッジを検出し、ある一定時間Highの方形波信号aを出力し、タイマー回路42及びトランジスタ44のベースに入力される。タイマー回路42は、上記ワンショット回路41の方形波信号を入力されると、タイマーをリセットスタートし、ある一定時間ΔT(図3のt〜tの期間)経過後にLowからHighとなる信号aを出力する。また、NOR回路43は、信号aと、トランジスタ44、45、電源入力端子46、抵抗器47で構成される信号aが入力される。また、NOR回路43の出力がHighの場合、トランジスタ45がONし、信号aをLowにラッチする。
【0013】
ワンショット回路41より信号aが出力されたとすると、トランジスタ44がONするため、信号aがHighを出力している期間中NOR回路43の出力がLowとなる。また、信号aによりタイマー回路42がリセットスタートされるため、信号aはLowとなっている。そのためNOR回路43の出力がHighとなり、トランジスタ45がONすることで信号aはLowにラッチし、信号(a)入力待機状態となる。このとき、パルス発生回路出力端子49は、LowからHighに切り替わり、図2のリセット回路27の出力を制御する。その後、タイマー回路42のタイマー時間ΔTが経過すると、タイマー回路出力、すなわち信号aがLowからHighに切り替わる。それによって、NOR回路43の出力がHighからLowに切り替わるため、トランジスタ45がOFFとなり、信号aのラッチは解除され、信号aはHighとなり、次にランプオン信号入力端子40に信号が入力されるのを待機する状態となる。この時、パルス発生回路出力端子49は、Highラッチが解除されLowに切り替わり、図2のリセット回路27を制御する。以上の動作により、放電ランプの高圧発生期間、すなわちタイマー時間ΔTの間、演算処理回路15をリセット状態にすることができる。
【0014】
この結果、本発明の第1の実施例によれば、高圧放電ランプの状態やばらつきによらず速やかな安定点灯を実現でき、また高圧発生期間t〜t(=ΔT)の間、演算処理回路15が停止しているため、高圧発生ノイズによる演算処理回路15の誤動作を防止することができる。
【0015】
図5は、本発明の第2の実施例としての放電ランプ点灯装置の構成例図である。本第2の実施例は、演算処理回路15の動作停止機能(ストップモード機能)を用いる場合である。これにより、上記第1の実施例と同様の効果が得られる。図5の構成において、図2に示した第1の実施例の構成に対応する部分には同一符号を付す。第1の実施例と異なる部分はリセット回路29である。リセット回路29以外は第1の実施例と同じであるため、説明を省略する。
【0016】
演算処理回路15は例えばマイコンで構成される。マイコンには一般的にストップモードと呼ばれるCPU停止機能がある。これは外部端子からの制御により内部クロックを停止し、動作を保持する機能である。本第2の実施例では該CPU停止機能を利用する。このため、リセット回路29は、外部からの制御(外部制御)を行う必要がなくなるため、該リセット回路29には外部制御を行わない構成の回路を用いることができる。
【0017】
以下、図6を用いて本第2の実施例の動作を説明する。
図6は、上記図5に示した第2の実施例の放電ランプ点灯装置の動作を示すタイミングチャートである。
図6において、放電ランプ点灯装置の電源電圧が投入されると、電源電圧がある閾値以上になった時点でリセット回路29の出力sがHighとなり、演算処理回路15内のコンピュータは、プログラムにより、所定の手順の動作を実行する。次にランプオン信号sが入力(図6ではアクティブHigh)されると、ランプ13を点灯させるため、高電圧パルスさせる。以降のランプ点灯動作は、第1の実施例と同じであるため説明を省略する。
高電圧パルスの発生期間では、第1の実施例の場合と同様、パルス発生回路28がHighを出力(s)し、これを演算処理回路15へ入力する。演算処理回路15は、信号sがHighの期間はストップモードに移行し、動作を停止する。信号sがLowに戻れば、演算処理回路15は動作を再開する。これにより高圧発生期間の誤動作を防止する。
以上のように、本第2の実施例によれば、演算処理回路15のCPU停止機能を利用することで高圧発生期間の誤動作を防止することができ、かつ、リセット回路も外部制御のない構成のものを使用することができる。
【0018】
図7は、本発明の第3の実施例の構成例図である。本第3の実施例は、フラッシュROM等の書き換え可能なメモリを内蔵した演算処理回路を利用し、オンボードでプログラムを書き換え可能にした場合の例である。
図7において、上記図2に示した第1の実施例と同じ部分には、該図2の場合と同じ符号を付す。第1の実施例と異なる部分は、情報を書き換え可能なメモリとしてのフラッシュROM151aを内蔵した演算処理回路151、出力をHighとLowに選択できるディップスイッチ33、外部端子34、35、電力制御回路30や交流変換回路31が実装された第1の基板としての本体基板36、演算処理回路151が実装された第2の基板としての演算処理基板32などを備える点である。第1の実施例と同じ構成要素についてはその説明を省略する。
【0019】
本第3の実施例の放電ランプ点灯装置においても、マイコン等の演算処理回路151にはマスクROMを用いるとする。放電ランプの種類が変った場合などにはフラッシュROM151aのプログラム内容も変えることが予想される。フラッシュROM151aはプログラムをオンボードで書き換え可能である。オンボードでの書き換えを行うために本第3の実施例では、第2の基板としての演算処理基板32の外部端子34、35を利用する。外部端子34、35はそれぞれ、抵抗器6、7と抵抗器12を演算処理回路151のAD入力へ接続するための端子である。この外部端子34、35をそれぞれ、オンボード書き換えのためのRXD信号、TXD信号を入出力するための端子としても用いる。RXD信号はプログラムデータの受信信号、TXD信号はその返信信号である。オンボード書き換えのRXD信号、TXD信号の信号仕様は一般的なマイコンの場合と同じであるため、その説明を省略する。
【0020】
第2の基板としての演算処理基板32が、第1の基板としての本体基板36と接続された状態で、フラッシュROM151aのプログラムの書き換えを行うと、該書き換えの期間中は演算処理回路151の出力が不定となり、電力制御回路30や交流変換回路31を破壊するおそれがある。従って、該プログラムの書き換え時は、演算処理基板32を本体基板36と切り離した状態とし、該演算処理基板32を独立させる。このため、プログラム書き換え時は、外部端子34、35をそれぞれ、RXD信号、TXD信号のための専用端子として使う。また、ディップスイッチ33のHigh/Lowにより、プログラム書き換えのON/OFFを制御する。例えば、ディップスイッチ33がLowの場合は、プログラムの書き換えは不可として、外部端子34からRXD信号が入力されても許可しないようにする。一方、ディップスイッチ33がHighの場合は、プログラムの書き換えは可能とし、外部端子34からRXD信号を取り込み、書き換えを行う。書き換えが終了すれば、演算処理基板32と本体基板36を接続して通常動作を行わせる。
【0021】
なお、本第3の実施例では、演算処理基板32上に演算処理回路151とディップスイッチ33を配したが、演算処理基板32側にPWM制御回路18やドライブ回路22などを配してもよい。また、本第3の実施例では、RXD信号、TXD信号と共通化する端子を外部端子34、35としたが、他の外部端子を用いてもよい。また、演算処理回路151は、フラッシュROM151aを内蔵する構成としたが、フラッシュROM151aが外付けされる構成であってもよい。
以上のように、本第3の実施例の構成によれば、オンボードで容易にフラッシュROM151aに対しプログラムの書き換えが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の放電ランプ点灯装置を用いた投射型映像表示装置の概念図である。
【図2】本発明の第1の実施例としての放電ランプ点灯装置の構成例図である。
【図3】図2の放電ランプ点灯装置の動作説明図である。
【図4】図2の放電ランプ点灯装置中のパルス発生回路の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施例としての放電ランプ点灯装置の構成例図である。
【図6】図5の放電ランプ点灯装置の動作説明図である。
【図7】本発明の第3の実施例としての放電ランプ点灯装置の構成例図である。
【符号の説明】
【0023】
1…電源入力端子、
2、8、9、10、11…MOS−FET、
3…ダイオード、
4…チョークコイル、
5…コンデンサ、
6、7、12、47…抵抗器、
13、78…放電ランプ、
14…イグナイタ回路、
15、151…演算処理回路、
18…PWM制御回路、
19、20、23、24、25…入力端子、
21、22…ドライブ回路、
26、40…ランプオン信号入力端子、
27、29…リセット回路、
28…パルス発生回路、
33…ディップスイッチ、
32…演算処理基板、
34、35…外部端子、
36…本体基板、
41…ワンショット回路、
42…タイマー回路、
43…NOR回路、
44、45…トランジスタ、
46…電源入力端子、
74…スクリーン、
75…光学系、
76…映像表示素子、
77…リフレクタ、
79…映像表示素子駆動回路、
80…放電ランプ点灯装置、
151a…フラッシュROM。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放電ランプに電力を供給して点灯を行う放電ランプ点灯装置であって、
入力された電源電力を制御し所定の出力電力とする第1の制御回路と、
上記電力制御回路からの出力電力を交流変換する交流変換回路と、
上記交流変換回路の出力に基づき、上記放電ランプの点灯を開始させるための所定の高電圧を発生するイグナイタ回路と、
上記電力制御回路からの出力電力に基づく電圧情報または電流情報と上記放電ランプの駆動電流情報とに基づき、上記電力制御回路を制御する演算処理回路と、
上記演算処理回路をセット状態またはリセット状態にするリセット回路と、
上記イグナイタ回路の高電圧出力開始情報または上記放電ランプの点灯開始情報に基づく制御信号により上記リセット回路の出力を制御する第2の制御回路と、
を備え、
少なくとも上記高電圧発生期間中は、上記演算処理回路をリセット状態にし、該演算処理回路の上記電力制御回路に対する制御動作を停止させる構成としたことを特徴とする放電ランプ点灯装置。
【請求項2】
上記第2の制御回路は、タイマー回路を有し、上記制御信号を所定の設定期間にわたり継続させて発生する構成である請求項1に記載の放電ランプ点灯装置。
【請求項3】
放電ランプに電力を供給して点灯を行う放電ランプ点灯装置であって、
入力された電源電力を制御し所定の出力電力とする第1の制御回路と、
上記電力制御回路からの出力電力を交流変換する交流変換回路と、
上記交流変換回路の出力に基づき、上記放電ランプの点灯を開始させるための所定の高電圧を発生するイグナイタ回路と、
上記電力制御回路からの出力電力に基づく電圧情報または電流情報と上記放電ランプの駆動電流情報とに基づき、上記電力制御回路を制御する演算処理回路と、
上記演算処理回路をストップモード状態にするリセット回路と、
上記イグナイタ回路の高電圧出力開始情報または上記放電ランプの点灯開始情報に基づく制御信号により上記演算処理回路を制御する第2の制御回路と、
を備え、
少なくとも上記高電圧発生期間中は、上記演算処理回路をストップモード状態にし、該演算処理回路の上記電力制御回路に対する制御動作を停止させる構成としたことを特徴とする放電ランプ点灯装置。
【請求項4】
放電ランプに電力を供給して点灯を行う放電ランプ点灯装置であって、
入力された電源電力を制御し所定の出力電力とする第1の制御回路と、
上記電力制御回路からの出力電力を交流変換する交流変換回路と、
上記交流変換回路の出力に基づき、上記放電ランプの点灯を開始させるための所定の高電圧を発生するイグナイタ回路と、
情報を書き換え可能な不揮発性メモリが内蔵または外付けされ、上記電力制御回路からの出力電力に基づく電圧情報または電流情報と上記放電ランプの駆動電流情報とに基づき、上記電力制御回路を制御する演算処理回路と、
上記演算処理回路をセット状態、リセット状態またはストップモード状態にするリセット回路と、
上記イグナイタ回路の高電圧出力開始情報または上記放電ランプの点灯開始情報に基づく制御信号により上記リセット回路または上記演算処理回路を制御する第2の制御回路と、
上記第1の制御回路、上記交流変換回路または上記イグナイタ回路が実装された第1の基板と、
少なくとも上記演算処理回路が実装され、端子を介して上記第1の基板に接続される第2の基板と、
を備えて成り、
上記第1、第2の基板間が接続状態にある時は、両基板間で信号の授受を行い、少なくとも上記高電圧発生期間中は、上記演算処理回路をリセット状態またはストップモード状態にし、該演算処理回路の上記電力制御回路に対する制御動作を停止させ、上記第1、第2の基板間が非接続状態にある時は、該第2の基板単独で該第2の基板上の上記不揮発性メモリにプログラムを書き込み可能とした構成を特徴とする放電ランプ点灯装置。
【請求項5】
上記第2の基板は、上記第1の基板との接続を行う端子を有し、該端子から、上記不揮発性メモリ内のプログラムを書き換えるための信号が入力される構成である請求項4に記載の放電ランプ点灯装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の放電ランプ点灯装置と、
上記放電ランプ点灯装置側から照射された光を変調し映像信号に対応した光学像を形成する映像表示素子と、
映像信号に基づき上記映像表示素子を駆動する駆動回路と、
を備えて成ることを特徴とする映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−127894(P2006−127894A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−314177(P2004−314177)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(000153535)株式会社日立メディアエレクトロニクス (452)
【Fターム(参考)】