説明

材料を乾燥し熱処理する方法及び装置

本発明は高含水率材料をリサイクル又は再使用のために乾燥又は低含水率製品に変換する装置及び方法を開示する。装置システムは、ガスタービン発電機ユニット(好ましくは熱源)、乾燥容器及び処理ユニットからなる。ここで、ガスタービンと乾燥容器の接続部は実質的に全てのガスタービン排気を乾燥容器に導く空気の乾燥容器への進入を実質的に排除する。ここで、処理ユニットは乾燥容器からの乾燥した材料をグラニュール、ペレット、又は最終製品用の他の所望の形態に形成する。オプションとして、装置及び方法はさらに製造施設からの換気空気を処理してそこからの排出を低減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機又は無機の廃棄物、中間物質、原料を、動物又は人間の食料、燃料製品、さらなる新たな加工のためのリサイクル可能な材料、肥料またはソイルビルダー製品、体積を減少して廃棄する製品、市場での最終有益製品として結うような製品に経済的に変換する方法、装置及び設備に関する。
【背景技術】
【0002】
食品、加味、薬品、その他の製造、加工及び包装の工業処理設備は、より大きく、さらに集約してきている。この結果、これらの設備により生み出される廃棄物の流れはますます大きくなり、地方に集約され、政府規制により廃棄がより困難で高価になり、生ごみ処理に利用される埋立処分場の数や大きさが増加している。かつて以上に多くの人々が家庭の内外で調理加工済み食品を消費している。これはアメリカだけでなく他の国でも同様である。この現象は莫大な量の廃棄物、すなわち、生ごみ、過完熟食品、トリミング、腐敗品、調理中に破棄された動物部分を生成し、これらは大きな処理施設に集約され、都市下水、埋立地、又は焼却炉に廃棄されなければならない。廃棄物は、家庭、公共施設、航空機、ホテルその他の用途に冷凍食品、加工調理済、すぐ食べられるミックスサラダ、加熱するだけで食べられる食品等のようなインスタント食品を製造している施設で大量に生成される。このような廃棄物は一般に水分が多く、燃料として経済価値が少ないため、処分するのが困難である。従来、廃棄物の処分及び/又は有益で、リサイクル可能で、処分可能な製品への変換の問題に取り組んでいる種々の複雑な方法や装置がある。しかしながら、最も古い方法や装置は、経済性、特定の装置で加工や処理ができる破棄物の種類の限定、方法や装置を実施することで引き起こされる環境問題、その他の問題を考察すると、実際的でないし、望ましいものではない。さらに、伝染性海綿状脳障害(TSE)、特に牛海綿状脳障害(BSE)、及びスクレピー病の暴発は、廃棄物がリサイクル用又は処分用に加工されるか否かにかかわらず、病原体の不活性化を必須としている。臓物、胃、死体のような動物廃棄物は、BSE、TSE等と関連する菌、バクテリア、ウィルス、プリオンを含む病原菌を搬送しやすい。従来の利用可能方法は、技術的観点から満足のゆくほど有効ではないし、経済的にも望ましくない。したがって、従来の技術的又は経済的な欠点のない、食品加工廃棄物、食肉処分場廃棄物及び類似の廃棄物を加工し及び/又は廃棄する方法の要求がある。
【0003】
消化、焼却、体積減少、及び/又は分解により上記問題に取り組む従来技術の公報の例として、ディキンソンらの米国特許第5685153号、シュミットの米国特許第6197081号、デッグアルモらの米国特許第6506311号、カルチナーの米国特許第6534105号、テランらの米国特許第6638757号、チトマスの米国特許第6716360号、カルチナーによる米国特許出願第2002/0122850号、岡本らによる米国特許出願第2003/0098227号、ランダルブらによる米国特許出願第2004/0055716号があるが、これらの開示は参照することでその全体をここに組み入れる。
【0004】
廃棄物の処理及び処分の操作に存在する他の問題は、食肉処理場や動物飼料精製工場の操業による大気汚染であり、メタン及びCOを含む温室効果ガスの排出、有毒臭気を有するガスの排出を含む。住宅地区が拡大するにつれ、多くの人が種々の食品加工やその他の工業に隣接した土地に侵入しており、有毒臭気増大に関する住民からの不満があがっている。従来技術は、工業生産設備や廃棄物処分施設からの有毒臭気を制御し防止する問題に十分に経済的に取り組んでいない。
【0005】
また、高含水率物からの水の除去、廃棄物流れか否かに拘わらず、プロセス流れ、最終製品の流れ、中間プロセス流れの希釈という一般的な問題がある。高含水率のプロセス流れからの水の除去は、高価であり、エネルギー集約的で時間がかかる。
【0006】
以上のことから、種々の廃棄物を処分し、有毒な温室効果ガスを制御し、廃棄物を有用でリサイクル可能な製品に変換し、高含水率プロセス流れから水を有効に経済的に除去する、環境的及び経済的に受容できる技術の本質的に満たされていない要求があることが明らかである。本発明は、これらの要求のいくつか又は全てにかなった方法、装置、システム及び製品に向けられている。
【特許文献1】米国特許第5685153号
【特許文献2】米国特許第6197081号
【特許文献3】米国特許第6506311号
【特許文献4】米国特許第6534105号
【特許文献5】米国特許第6638757号
【特許文献6】米国特許第6716360号
【特許文献7】米国特許出願第2002/0122850号
【特許文献8】米国特許出願第2003/0098227号
【特許文献9】米国特許出願第2004/0055716号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、有機、無機廃棄物を、動物飼料、燃料、加工や他の用途のリサイクル可能材料として有用な製品に変換する経済的で単純化された方法、システム及び装置を提供する。本発明はさらに、種々の工場や廃棄物処理施設からの有毒で臭気のある温室効果ガスを制御し収容する経済的で単純化された方法、システム及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一つの局面において、本発明は、廃棄物原料を処理する方法において、ガスタービン発電機を運転して、電気と排ガスを生成する工程と、廃棄物原料を著しく乾燥させることなく約20重量%以下の含水率を有する乾燥材料を生成するのに十分な接触時間、乾燥容器内で前記排ガスを少なくとも約30重量%の含水率を有する廃棄物原料と接触させる工程と、オプションとして前記乾燥材料を処理して従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット又はプリルの形態の製品に形成する工程とからなる、廃棄物処理方法を提供する。
【0009】
他の局面では、本発明は、廃棄物原料を処理する方法において、ガスタービン発電機を運転して、電気と1000°F以上の温度を有する排ガスを生成する工程と、約20重量%以下の含水率を有する乾燥材料を生成するのに十分な接触時間、乾燥容器内で前記1000°F以上の温度を有する排ガスを少なくとも約30重量%の含水率を有する廃棄物原料と接触させる工程と、オプションとして乾燥材料をグラニュー化、ペレット化又はプリル化して、従来の取扱い、輸送に適した製品形態に生成する工程とからなる、廃棄物原料処理方法を提供する。オプションとして、排ガスと廃棄物原料の接触は廃棄物原料を著しく乾燥させることなく行う、廃棄物原料処理方法を提供する。
【0010】
他の局面では、本発明は、廃棄物原料を乾燥及び/又は変換する装置において、廃棄物原料を受け入れ、前記ガスタービンから接続部を介して排ガスを受け入れるようにされた乾燥容器と組み合わせたガスタービンからなり、前記ガスタービンと前記乾燥容器の間の接続部は前記乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされ、オプションとして前記乾燥容器は、前記排ガスと前記廃棄物原料の直接接触により前記廃棄物原料を乾燥及び/又は変換するようにされている装置を提供する。
【0011】
他の局面では、本発明は、廃棄物原料を処理する移動可能な装置において、廃棄物原料を乾燥又は熱処理して乾燥又は変換材料を生成するようにされた少なくとも1つの移動可能な乾燥ユニットと、前記乾燥ユニットからの乾燥又は変換材料を従来の取扱い、輸送に適した形態を有する製品に形成するようにされた少なくとも1つの移動可能な処理ユニットと、からなる移動可能な装置を提供し、オプションとして前記乾燥ユニットがガスタービンと乾燥容器とからなる移動可能な装置を提供する。さらに、本発明はオプションとして、前記ガスタービンと乾燥容器が、ガスタービン排ガスを乾燥容器に送るようにされるとともに、乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされた装置により接続されている移動可能な装置を提供する。
【0012】
他の局面では、本発明は、電気を生成するようにされたガスタービンエンジンからなる第1スキッド搭載ユニットと、ガスタービンに接続され、ガスタービン排ガスを受け入れ、乾燥容器に空気の進入を排除するようにガスタービンに接続するようにされた乾燥容器からなる第2スキッド搭載ユニットと、からなる移動可能な装置を提供する。オプションとして、処理ユニットからなる第3スキッド搭載ユニットが設けられている。好ましくは、本発明の移動可能な装置は、列車搭載、トラック搭載、半トレーラー搭載のユニットからなる。他の局面では、本発明は、ガスタービンと乾燥ユニットからなり、加えて単一のスキッド搭載又はトラック搭載設備のために構成され大きさが決められたオプションとしての処理ユニットからなる移動可能な装置を提供する。他のオプションとしての局面は、
移動可能なユニットのためのエンクロージャを有し、主として騒音減少と気候状態からの保護とを操作する。
【0013】
他の局面では、本発明は、著しく酸化することなく十分な温度で、望まれない有機物、微生物、生存種子、農薬、細菌、ホルモン、プリオン又はウィルスを有する廃棄物材料に存在するほぼ全ての望まれない成分を破壊又は無害形態に変換するのに十分な時間、熱処理された廃棄物原料からなる製品を提供する。好ましくは、前記製品は、破壊又は変換されない検出可能レベル以下の望まれない成分を含み、オプションとしてさらに従来の取扱い、輸送に適した製品の形態の熱処理材料を提供する。この発明は、さらに、廃棄物原料を著しく酸化することなく、閉じ込められた空間で、廃棄物原料をガスタービン排ガスと接触させた結果、吸収され合成されたNOx、SOx又はCOx成分を含む、熱処理された廃棄物原料からなる製品を提供する。
【0014】
他の局面では、本発明は、著しく酸化することなく十分な温度で、従来の乾燥製品の取扱い、輸送に適したグラニュー、ペレット、プリルの製品に成形するのに適した自己結合製品を提供するのに十分な時間、熱処理された廃棄物原料からなる乾燥又は変換された材料又は製品を提供する。
【0015】
他の局面では、本発明は、廃棄物原料からの温室効果ガスと有毒又は臭気のあるガス、及び/又は廃棄物原料を生成する設備によって放出されるガスを処理する装置及び方法において、燃焼空気取入口を有するガスタービンと、換気空気を排出する設備とからなり、燃焼空気取入口は前記設備から排出される換気空気の一部及び好ましくはほぼ全部を受け入れるようにされているガス処理装置及び方法を提供する。前記ガスタービンはオプションとしてガスタービン発電機からなり、オプションとしてガスタービン排気を受け入れ、廃棄物原料を受け入れて熱処理するようにされた乾燥容器を含むことができる。他の局面では、この発明は、製造ガス、有毒又は臭気のあるガス、往復エンジンの燃焼空気取入口を通るガスを処理する装置を提供し、オプションとして発電機を含み、オプションとしてエンジン排気を受け入れるようにされた乾燥容器を含む。
【0016】
他の局面では、本発明は、廃棄物原料を処理する装置において、廃棄物原料を生成する設備から換気空気を受け入れるようにされた燃焼空気取入口を有するガスタービンと、前記ガスタービンから排ガスを受け入れるようにされた接続部を有するとともに、廃棄物原料を受け入れる入口を有する乾燥容器と、からなる廃棄物原料処理装置を提供する。オプションとして、燃焼空気取入口は設備の換気装置に接続するようにされ、これにより燃焼空気取入口は前記設備から排出される実質的に全ての換気空気を受け入れる。さらにこの局面において、前記乾燥機容器と前記ガスタービン排ガスとの間の接続部は前記乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされている。
【0017】
前記局面及び他の局面は以下の説明から当業者に明らかである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明は廃棄物と工業施設からのガスによって生じる環境汚染のますます増加する問題の経済的、効率的な単純化された解決手段を提供する。今まで提供された従来の方法及び装置は廃棄物とガスの安全で環境的に受け入れられる形態への変換が十分に効率的ではなかったし、大小の商業施設に対して経済的に実現可能ではなかった。従来の装置に存在する他の問題は、不経済な運転、浄化できないこと、空気汚染を防止できないことである(実際にはプロセスの運転において追加の環境問題を生じる)。
【0019】
従来の装置の例とそれらの欠陥は以下のものを含む。好気性であろうと嫌気性であろう消化工程が遅く、非能率であり、埋立地に廃棄しなければならないような汚泥を生じる。燃料用のバイオガス、典型的にはメタンを生成するように設計された消化又は堆肥化システムは、燃料の経済的に有益な燃料を生成しないし、運転が高価である。なぜなら、燃料生成は十分な速度で生成されないし、経済的な運転のための十分な熱価(thermal value)を有しないし、燃焼したときに環境的に受け入れられない排気を発生し及び/又は可変の内容物により効率的に燃焼することが困難である「低質(dirty)」燃料であるからである。この可変で一貫性のない容量の汚染物と燃料価(fuel value)は、腐食や制御できない予測できない燃焼条件により、実際に幾つかの装置及びガスタービンのようなエンジンを損傷する。有用な汚泥や堆肥を生成するように設計された消化や堆肥化装置は、生成した汚泥や堆肥製品に有害で耕作地での使用や廃棄が禁じられている生物又は化学汚染物が通常無いとはいえないという欠点を有している。この結果、生物ガス生成設備は劣化汚泥を生成し、該劣化汚泥は環境的に受容できる方法で、そのような汚泥を取り扱う資格のある埋立施設で廃棄するのが高価である。
【0020】
熱処理と化学処理を利用する処理装置は、安全な最終製品を製造するのに効率が悪く、有効ではない。これらは、pH調整と化学物質添加を含み、通常は微生物を死滅させるために加熱する。いくつかの加熱処理装置は圧力(高温調理のため)、マイクロ波加熱、放射線その他の補充処理を利用しているが、これらは運転コストを増加するだけで、製品品質又は環境浄化の利益を減少している。多くの場合、処理の複雑性と処理工程の組合せを付加した結果、処理全体からの環境への影響よりも、利用した資源と生成した副産物からの環境への影響が大きい。多くの装置は代替的又は付加的な副産物を生成し、これらの副産物は汚染され、運転に付随の環境汚染を引き起こす。燃焼、部分燃焼、ガス化、熱分解を伴う装置は、同様に効率が悪く、十分に有効ではない。なぜなら、燃焼は代替的又は付加的な空気汚染を防止するために含まれていなければならない付加的な廃水を生成するからである。また、燃焼及び熱分解装置は十分に殺菌されている製品を生成しているが、その製品は発癌物質のような燃焼及び熱分解の副産物を含んでいるかもしれないので、動物飼料、リサイクル、又は他の所望の用途には不適切であり、望ましくはないが埋立地に廃棄する必要がある。そして、燃焼又は部分燃焼装置は、潜在的に制御不能であり、突発的な火事の危険性があり、処理設備の損害を最小限に押さえ、最悪の場合には安全問題を引き起こす。
【0021】
従来の装置は、工業製造設備や廃棄物処理設備で生成される有毒ガスと温室効果ガスの問題に満足のゆく取り組みはしていなかった。このようなガスの発生源は、製造工程そのもの、生成廃棄物、廃棄物の生物変換又は分解である。これらのガスは典型的には換気され大気に放出されるが、有毒臭気のために近隣住民に好ましくないし、そこに含まれる温室効果ガスによって生じる大気汚染により環境的にも好ましくない。
【0022】
本発明は、廃棄物原料を有用で環境的に受け入れられる材料と製品に変換する方法、装置及びシステムの形態の新規な技術を提供する。さらに、本発明は、製造設備で生成され、また該製造設備からの廃棄物の生物変換で生成される有毒ガス及び温室効果ガスの望まれない環境への影響を減少し排除する技術を提供する。本発明の主な利点の一つは、本発明による廃棄物原料処理において、全ての廃棄固体を方法と装置に含めることができ、本発明による方法及び装置により生成される最終製品の一部として組み入れることができることである。したがって、本発明は全ての廃棄物減量固体を本発明により製造された最終製品に変換し及び/又は組み入れることにより、残りの汚泥や他の固体を埋立地に廃棄する必要性を完全に排除することができる。原料から除去された水は、廃棄物源又は他の再使用設備に回収し再使用することが好ましい。これは、堆肥化中にラグーンや廃棄パイルから放出される温室効果ガスとともに水を大気に失う既存の廃棄ラグーン(lagoon)やパイルと比べて、本発明により経済的に提供される著しい環境的利益であり、水保存因子である。
【0023】
ここでは、「廃棄物原料」の用語は、有機物、無機物又はこれらの組合せをからなる廃棄物を意味し包含するように使用される。有機物のカテゴリーには、農業施設からの木又はセルロース及び化学廃棄物、例えばバガス、もみ殻、わら、アルファルファ、果樹園及びぶどう園の剪定、かんきつ類パルプ、トウモロコシの穂軸、ビートパルプ、孵化場廃棄物、庭ごみ、造園廃棄物、キノコ栽培ごみ等;林業及び材木施設からの例えば、破片木材、のこくず、樹皮、枝等;パルプ及び製紙施設からの硫酸塩パルプからのクラフトミル黒液;脱インキ事業からの廃棄物;保育事業からの、枯れた又は病気の植物;ビル破壊及び建設からの廃棄物;合成プラスチック又は自動車シュレッダーダスト(ASR);加工又は前加工食品製造からの食品加工廃棄物例えば、冷凍食品、前調理食品、すぐ食べられるサラダミックス、加熱するだけの調理食品、缶詰食品、食品サービス業例えばレストラン、公共食事提供者、機内食提供者等からの廃棄物;食肉処理場及び肉魚肉包装施設からの残飯、骨、臓物、皮、家禽廃棄物、羽、羽毛粉、毛、毛粉、シーフード粉、血液、血粉、骨粉等;農場、飼育場、食肉処理場、獣医病院からの家畜、家禽、ペットの死骸;廃棄されなければならない死骸、体の一部、臓器又は組織の任意の源からの牛、羊、ヤギ、馬、鶏、ガチョウ、カモ、その他の事実上の動物;医療設備からの体の一部、臓器、組織;発酵、蒸留施設廃棄物例えば、醤油廃棄物、ワイン及び酒のおり、豆腐くず、ぶどうの皮、種子、すりつぶしたもの及び酸っぱくなったすりつぶしの残り等;チーズ製造施設、リサイクル廃棄施設からの例えば、紙、プラスチック、タイヤ、発砲スチレン、ボール紙等;有機物を含むその他のサービス、加工及び製造施設からの廃棄物がある。無機物のカテゴリーには、鉱業施設、製鋼施設、鋳物施設、井戸掘削施設からの製品流れ、廃棄物流れ、及び材料、ホウ酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、二酸化シリコン、二酸化チタン、アルミナ三水和物、セラミックファイバー、酸化鉄、石膏、石膏ボード、シリカ、石灰、炭酸カルシウム等がある。本発明で有益な他の原料は、修復加工用の汚染土、例えば、炭化水素燃料、農薬、硝酸、PCB等で汚染された土である。当業者に明らかなように、有機及び無機廃棄物の混合物は本発明で有用である。本発明で使用するのに好ましい廃棄物原料は、従来の方法により処理又は加工するのを不経済にし、望ましくなくする高含水率を有するものである。大きな構成材の廃棄物例えば、剪定、ビル破壊材、果物ピット、タイヤ、骨、死骸等は、本発明を実施するために選択された装置及び設備で処理するのに適した粒子サイズに粉砕し、又は刻むのが好ましい。サイジングは、ミル、チョッパー、シュレッダーのような任意の適切な器具を使用して行われる。サイジングは、外部環境への噴霧した病原菌の放出を回避するために、閉じ込められた空間で行われるべきである。典型的には、廃棄物は高含水率を有する。「廃棄物原料」の用語は、ここでは中間生成物、廃棄物ではない他の製品にさらに処理するための原料を含むように使用されている。例えば、本発明は、プロセス流れから水を除去する有効な方法と装置を提供することができ、及び/又は製品流れを変換又は反応製品に(バッチ又は連続運転で)熱的に変換し反応させる加熱を提供する。本発明の種々の用途の他の例は、食肉処理場の廃棄風を乾燥し処理してかなりのタンパク及び/又はカルシウム含有率を有するスラリー又は固形(例えば粒状)の動物飼料を生成すること;製材及び製紙廃棄物又は中間流れを処理してリサイクル可能なセルロース、紙、木材、又はパーチクルボード、カードボード等の製造に有益な製品を生成し、又は燃料として有用な固形セルロース又は木製品を生成すること;ジャガイモ加工設備からのジャガイモ川その他の廃棄物を乾燥及び処理して動物飼料サプルメント又は肥料/ソイルビルダー製品(fertilizer/soil builder product)を生成すること;オートミール、コーンフレーク、コーンシロップ、コーンミール、マッシュポテト、砂糖、ミルク、チーズ、スナックフード、その他の食品のような人間の食料、又はペットフードの生産設備におけるプロセス流れから水を除去し、及び/又は変換(調理、低温殺菌、消毒等)すること;薬、化学及びその他の生産設備におけるプロセス流れから水を除去し、及び/又は変換又は反応させることを含む。明らかなように、本発明の装置及び方法は、変換や反応のない脱水、脱水のない変換や反応、又はこれらの任意の組合せ又は混合により、原料を処理するのに使用することができる。本発明の方法と装置は、特定の個々の施設で設置するように適合させることができ、廃棄物流れを阻止して、そのような廃棄物流れが市営汚水処理場に侵入し悩ませるのを防止する。例えば、公共機関や飛行機等用の調理済食品を提供する大きな食品処理施設は、通常市営の下水管や埋立地に廃棄食品を投棄している。本発明による廃棄物処理装置及びユニットは、そのような食品廃棄物を処理して経済的価値を有する動物飼料、肥料/ソイルビルダー製品のような有用な製品を生成し、及び公共下水処理場の負担を軽減する。多くの公共下水処理場が最大容量に達し、市が新たな又は拡張施設を建設する大きな資本支出に直面しているので、本発明は大きな製造施設の現場で廃棄物流れを処理して有用な製品を生成し、市営下水処理場の負担を軽減する経済的に魅力的な代替案を提供する。本発明の装置は、建物、病院、ホテル等からの生下水、有機有害廃棄物等を現場で衛生的に処理して、肥料や、リサイクル可能又は安全に投棄できる製品を現場で生成し、これにより市営下水処理場の負担をさらに軽減する。動物廃棄物及び都市下水を処理するように設計された本発明の特徴は、2004年7月19日に出願された同一出願人の同時係属の米国特許出願第10/894645号に開示され、その開示内容は参照することでここに組み入れる。
【0024】
本発明は従来技術に対して単純化され経済的に効率的な代替案を提供し、その好ましい局面では100%有効な製品を提供し、廃棄物原料固体を有用な製品に100%変換し、種々の廃棄物原料処理から残った固体を投棄するという従来技術では未解決であった問題を排除する。本発明は、処理される廃棄物原料に依存するが、廃棄物を食品、動物飼料製品、燃料製品、肥料又はソイルビルダー/ソイルサプルメント製品、効率的なリサイクル、再生産、再使用又は輸送に適した製品、経済的に受容可能な使用及び/又は投棄に適した安全な製品に処理するのに主に有用である。本発明によると、廃棄物原料の堆肥化、消化、燃焼及び酸化が回避され、少なくとも最小化されれば、廃棄物原料からの製品の動植物栄養価は最大化される。本発明では、好ましくは例えば1000°F以上の高温ガスと直接接触させることによる廃棄物原料の高温処理は、そのような熱処理が廃棄物原料の著しい酸化、燃焼、又は熱分解をすることなく十分な時間行われたときに、有機物、微生物(遺伝子組み換え有機物、バクテリア、病原体、及びその他の微生物を含む)、種子、農薬、抗生物質、ホルモン、プリオン及びウィルスを含む廃棄物原料に存在する望ましくないほぼ全ての成分を破壊し又は無害な形態に変換する。著しい酸化及び/又は熱分解「調理」又はその逆をすることなく、十分な時間、十分に高い温度での処理は、廃棄物原料を自己結合製品に転化又は変換させ、これにより通常結合剤や集塊添加剤を加えることなく、従来の製品取扱い、輸送機器及び設備で使用できる十分な物理的硬度及び強度を有する、従来のペレット、グラニュール、プリル又は他の形態に形成することができる。さらに、本発明の方法及び装置は、所望の含水率レベルまで脱水され、及び/又は物理的又は化学的に望み通りに変換、反応又は改変された廃棄物原料(中間プロセス流れと中間生成物を含む)からなる液体又はスラリー製品を製造するようにすることができる。本発明はさらに、廃棄物原料から除去された水を再生し再循環し、該水はプロセス水、家畜用水、灌漑又はその他の産業用に使用し、また本方法で生成された固体(細粒その他)を回収しリサイクルするのに使用することができ、これにより商業的使用に適した望ましい製品以外に本発明から生成される多くの固体製品はなくなる。特定の原料を処理又は加工して、最終使用、リサイクル又は廃棄のための特定の所望の固体、液体又はスラリー製品を生成するための本発明の方法、装置及び設備の選択及び適用は、本明細書の記載から当業者に明らかである。
【0025】
本発明によると、高温ガスを廃棄物原料と接触させる最も有効な方法は、ガスタービン及び好ましくはガスタービン発電機からの排ガスである。本発明の装置によると、ガスタービンは地方でも入手できる従来の燃料源から燃料が供給される。なぜなら、従来の燃料は最も有効で信頼性があり、制御可能なガスタービンの運転を与えるからである。ガスタービン発電機から生成される電気は、本発明の実施の収入源としての地方高圧送電線網(local power grid)に販売することが好ましいが、本発明で使用される方法から電力と熱を回収するための使用と組み合わせて、本発明の装置の運転に内部的に使用することができる。生成された電力を地方高圧送電線網に単に販売することは、好ましく、本発明の実施上最も有効である。これにより、特定の最小又は必要レベルの電気出力と該電気出力のレベルを変更しないという要求に案じたり脅迫されることなく、廃棄物原料を処理して所望の品質と量の製品を生成する最も効率的で有効な方法で、本発明の方法及び設備を変更することができる。
【0026】
本発明の方法と装置の一つの重要な特徴は、ガスタービンと該ガスタービンからの排ガスを受け入れる廃棄物原料乾燥容器が互いに接続され、乾燥容器への外部空気の導入が本質的に排除され、乾燥容器がガスタービンから直接排ガスを受け入れることが好ましいことである。乾燥容器がガスタービン排気から最大熱を受けるために、最も有効な運転では、介在する熱交換器、サイレンサ、その他の機器を通過することなく、100%のガスタービン排ガスが乾燥容器に移動することが好ましい。しかし、乾燥容器の運転に必要でない過剰の排ガスは進路を変えて、本発明の装置の他の工程で必要な熱を提供することは認められる。また、排ガスはガスタービン内の従来の有効な燃焼比から生じ、最小又は限定された量の自由酸素を含み、本質的に未燃焼の燃料と露出した炎を含まないようにすることが好ましく、さらに最適排ガス温度(EGT)が達成され、単位消費燃料当たり最大の熱を生成するようにすることが好ましい。もし望まれるなら、燃焼はピークEGT運転に対しては二段燃焼率(stoichiometric ratio)、本発明の方法及び装置に対しては最大温度及び最大熱入力とすることができる。排ガス中に過剰酸素は無いことで乾燥容器への外部空気の誘導が排除され、露出した炎が無いこと、とここで述べた温度での運転により、乾燥容器の廃棄物原料の著しい酸化が防止され、最大栄養価が廃棄物原料中に保存され最終製品に閉じ込められ、乾燥容器の出力が乾燥した酸化しやすい材料であるとき、装置の火災損害の危険性が排除され、乾燥容器内の突発的火事からの安全運転が提供される。排ガスに過剰燃料が無いことで、排ガスが、大気に放出される前に本発明の実施により流出する蒸気から洗い落さなければならないような炭化水素の源となるのが防止される。本発明の他の好ましい実施では、空気又は酸素を制御された量と比で導入し、乾燥容器内の廃棄物原料の望ましい酸化と化学変換を提供することが望ましく、又は必須となる。
【0027】
本発明の方法と装置の実施においては、廃棄物原料が有機物であるとき、できるだけ新鮮であるべきであり、高含水率が良好である。換言すれば、そのような廃棄物材料は、本発明による処理の前に、堆肥化、分解、腐食、消化、その他の生物変換を受けないか、できるだけ少なくすべきである。これは、最終製品に最高の栄養価と有機物量を与え、生成された製品が食品、動物飼料製品、肥料又はソイルビルダー製品又は栄養価と有機物量が以下に説明するように重要であるその他の製品である場合には望ましい。またこれは、肥料(又は土)その他の製品への炭素の最大隔離(sequestration)を与え、炭素がメタン、CO2及びその他の温室効果ガスとして大気に放出されるのを防止する。
【0028】
本発明のいくつかの好ましい局面は、本発明の装置の好ましい設計によって有効に達成され、それはスキッド搭載又はトラックで輸送するのに適したその他の形態にプロセスユニットをモジュール化することである。これにより、本発明の全システムを適切にサイズ決めして、種々の設備や製造施設に現地で設置し、設備や施設から廃棄物原料が生成された後直ちにそれらを処理することができる。そのような設備に対する好ましいシステムは、経済的及び環境的な効率を与える。なぜなら、処理又は投棄のために遠い場所に廃棄物原料を輸送するコストや環境的影響が排除されるからである。廃棄物原料をある場所から他の場所に輸送する必要性を排除することは、施設間のバイオセキュリティーのメリットを与える。すなわち、有害又は望ましくない植物や動物の病気の輸送や蔓延を排除する。
この設計により、客や仲買人の廃棄物原料を処理することができ、本発明を実施するのに利用された設備システムの資本投資の利用を最大にするために、トラック搭載ユニットをある廃棄物原料の生産又は収集地から他の地に容易に移動することができる。このような移動可能性により本発明の設備を完全に利用することができる。本発明の設備は効率的で経済的な運転のために適当なサイズに大きさを決めることができ、一つの場所での永久的な設置が必要とされないか、経済的に正当と認められる特定の領域にある幾つかの異なる運転又は製造場所でパートタイムで使用することができる。本発明の装置は個々の運転又は製造場所に対して適当なサイズに大きさを決めて、フルタイムで運転してその場所で連続的に生成される廃棄物原料を連続的に処理し、これにより製造設備の運転中は何時でも、蓄積した廃棄物原料又は過剰な廃棄物原料が最小化される。また多量の原料が利用でき、本発明の多数の標準モジュールが処理される原料容量に合致するように設置される場合に(大きなユニットを設計し建設するよりも)、モジュール設計により最大の投資資本率が可能になる。複数のユニット設置により、ユニットのメンテナンスのための運転が過剰になり、その場所での原料の容量が減少した場合に、あるユニットを他の場所に移動するフレキシビリティが生じる。
【0029】
この発明で使用するためには、廃棄物原料は、少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも50重量%、さらに好ましくは少なくとも70重量%のように高含水率を有することが好ましい。高い含水率は素材の機械化された取扱いを容易にし、原料を均一にするために融合したり混合することにより使用の準備をすることを容易にする。典型的には、廃棄物原料は、特に食肉処理場、農場、林業、造園及び類似の事業において、オージェ搬送機(auger)、フロントエンドローダ、バックホー、コンベヤベルト等により移送される。しかしながら、これらの又は他の事業では、廃棄物原料はポンプで汲み上げ可能なスラリーの形態に調製してもよく、この場合廃棄物原料の含水率は、90%、95%、98%のように高くてもよい。さらに、廃棄物原料は固形物が溶解された溶液であってもよく、ここで水分が本発明の方法及び装置内で原料から蒸発するにつれて固形物は沈殿する。本発明はこのような高含水率の廃棄物原料を効率的に経済的に処理して、最終製品の形態で固形分を回収するだけでなく、プロセス水を回収する。このプロセス水は、工業又はプロセス、家畜飲料水、作物又は造園灌漑等にリサイクルすることができる。本発明は、乾燥容器で生成された過剰な蒸気を下流側、上流側、又は他の近傍の設備で廃棄物原料の予熱、プロセス熱等に使用することができるという事実により、高含水率の廃棄物原料を有効に経済的に取り扱うことができる。高含水率廃棄物原料を開放ラグーンに保持する代わりに、多くの工業や製造事業で従来行われているように、本発明は、本質的に迅速な処理のために囲い又はタンクに廃棄物を保持することができ、これにより空気汚染、臭気、開放ラグーンと関連した環境問題を排除することができる。本発明はここに開示されたように、水と固形物だけでなく製造事業で生成されたガスを収容し処理するように適合させることができる。ある場合には、本発明の装置で廃棄物を処理する前に、例えば遠心分離機、フィルタ又はプレスにより高含水率廃棄物から水分を機械的に分離することは、経済的な運転にためには好ましい。このような分離水は、前述したような用途にリサイクルすることができる。明らかではあるが、原料を混合し、加工のために所望の複合含水率(湿潤及び乾燥原料)に高めて、所望の製品特性を提供することができる。
【0030】
生の廃棄物原料は、典型的にはわら、より糸、針金、小石、ジュート、又はプラスチック袋などの他の材料を含む。このような材料は、レベルが異常に高くなければ、本発明では有害な効果をもたらすことなく廃棄物原料の一部として処理可能である。しかしながら、通常そのような材料、乾燥容器又は下流側の処理機器を損傷するような特に小石、針金等は分離することが好ましい。さもなければ、廃棄物原料を切断し、擦りつぶし又は他の準備をして、より糸、袋などの品目を小片に細かく砕くことで廃棄物原料を準備することが望ましい。小片は本発明の方法と装置の通常の実施又は製品の最終使用と著しく干渉することなく、最終製品に加工することができる。不活性又は生物分解性であるそのような材料は、有害な効果なく、肥料や動物製品に含めることができることに注意すべきであり、これは本発明による処理中に廃棄物原料からそのような材料を除去することが経済的に有効でない場合に特に望ましい。切断、擦りつぶし、チッピング、チョッピング、押しつぶし等による廃棄物原料は、処理する原料の均一性を向上するだけでなく、前述したわら、木片、庭ごみ等の原料に他の材料の添加を促進する。さらに、廃棄物原料準備は、非常に乾燥した廃棄物に有益である洗浄工程を含み、該洗浄工程は最終製品には望まれない過剰な塩分又は他の成分を除去するのに有用である。
【0031】
ここでは、「ガスタービン」の用語は、圧縮タービンステージと、燃焼ゾーンと、少なくとも500°F、好ましくは少なくとも約700°F、さらに好ましくは少なくとも約900°F、さらに好ましくは約1000°F以上の排ガス温度を生成することができる排気タービンステージとを有する任意のタービンエンジンを意味し包含するように使用されている。ガスタービンはその効率的な運転と高熱出力のために本発明で使用するのに好ましい熱源である。ガスタービン発電機は発電機によりエネルギーを生成するために本発明で使用するのにさらに好ましく、エネルギーは本発明の装置の運転の経済性を向上するために利用され販売される。発電機は典型的には、生成される電気を使用/販売することの利便性により電気発電機である。しかしながら、発電機は、ポンプ、オージェ、コンベヤ及び他のタイプの本発明の装置内の機器又は近傍の施設の機器の水圧モータを駆動することができる水圧ポンプ、パワーパックのような望まれる他の任意のタイプのエネルギー発生器とすることができる。必要熱量及びシステム経済性は、ガスタービン又はガスタービン発電機が使用されるか否かを決定する。与えられた小サイズのガスタービンから高温排ガスと高熱出力を有することが望まれる場合、小サイズのガスタービン発電機の代わりにガスタービンを使用することが望ましい。ガスタービンに比べて、ガスタービン発電機は吸収エネルギーの排ガスをさらに膨張し冷却し発電機を駆動する。ここで、高温ガスにエネルギーが含まれているガスタービンは本発明の乾燥容器で使用するのに利用される。これは、収入源又は電気の経済的利益又はガスタービンによる他のエネルギー生産物を持つよりもりも、小さな(運搬可能な)高温ユニットを持つことが、本発明の実施で経済的に最も重要であるときのオプションとすることができる。
【0032】
本発明で有用なガスタービン又はガスタービン発電機は、任意の利用可能な燃料源から特定のガスタービン及び本発明により設計された処理機器に適した燃料が供給される。好ましい従来の燃料は無硫天然ガス、ディーゼル油、灯油、ジェット燃料である。なぜなら、ガスタービンはこれらのタイプの良好な品質の燃料で最も効率的に動くように設計され、またこれらの燃料は本発明のユニットがもっとも効率的に配置された遠くの農業施設でも普通に入手できるからである。しかしながら、ガスタービンに給油するのに使用することができる他の燃料はメタン、プロパン、ブタン、水素、生物ガス、生物液体燃料(メタン、オイル、ディーゼル及びエタノール)である。本発明の装置は生物燃料を生成しないので、本発明で使用されるガスタービン用の燃料は、好ましくはパイプラインで、本発明が利用される地方で入手できなければならない。燃料が地方で入手可能でなければ、ディーゼルのような燃料は必要なら現地にトラックで運ぶことができる。
【0033】
商業的に入手できる本発明で有用なガスタービン及びガスタービン発電機燃料の例は、以下のものを含む(定格メガワット(MW)出力は概算である)。
− 標準状態で定格出力3.9MW又は5.0MWのロールスロイスガスタービンエンジンアリソン501-KB5、-KB5S、又は-KB7
− 定格出力7.0MWを有するヨーロッパガスタービントルネード
− 定格出力9.4MWを有するソーラーマーズ90及び定格出力10.7MWを有するソーラーマーズ100
− 定格出力5.5MWを有するソーラータルス60及び定格
2,5メートルトン/時(2500kg/時)の公称生産出力能力に対しては、システム全体に設計された断熱性及び熱回収効率に依存するが、大きさが約4MWのガスタービン発電機を使用することができる。小さな単一の半トレーラー又はトラックシステムでは、ユニットはより小さい大きさにしてもよい。生産出力が0.3メトリックトン/時のような小さな生産出力システムでは、ソーラーサターン0.8MW、ソーラースパルタン0.2MW又はキャップストーン0.5MW又は0.3MW発電機のような小さな発電機をシステム効率と要求熱入力範囲に応じて使用することができる。本発明によるシステムはガソリンやディーゼル発電機のようなレシプロエンジンからの排ガス熱を利用するように設計することもできることは分かるであろう。
【0034】
本発明の乾燥容器は、廃棄物原料を乾燥するのに適し、また排ガスが廃棄物原料に接触する乾燥容器の乾燥チャンバに著しい量の外部空気を進入させることなくガスタービン排ガスを受け入れ、廃棄物原料を受け入れるようにすることができる任意のタイプと形態にすることができる。本発明の目的のためにガスタービン排気を乾燥容器に接続する設計の目的は、任意の多くの外部空気が乾燥容器に進入するのを排除し、廃棄物原料の著しい酸化を防止するのを助けることである。前に指摘したように、これらのタイプの廃棄物原料に存在する有機物、炭素及び/又は栄養価を保存し、火事を防止し、安全な運転を提供することが好ましい。この発明で使用されているように、乾燥容器に対する最も有効な排ガス温度(EGT)を生成するために、また最小の自由酸素を含む乾燥容器に導入するガスを生成するために、タービンは従来通りの燃焼空気に対する燃料の比で運転される。自由酸素を最小化するために従来の燃焼比状態で運転され、排ガス中に自由酸素を無くするために二段燃焼率で運転され、原料の著しい酸化を排除するために著しい外部空気が乾燥容器に進入するのを防止するように乾燥容器に接続されているとすれば、従来の油又はガスバーナとレシプロエンジンからの排ガスのようなガスタービン以外の熱ガスの代案の供給源を使用し、乾燥容器に接続することができることは、本発明の開示から当業者に分かることである。もちろん、そのような代案の追加の熱ガス源は、オプションとして本発明の乾燥容器に接続することができ、ガスタービンの排ガス出力を補足するのに使用することができ、始動、遮断、急増負荷状態、又はガスタービンがオフラインになった場合のバックアップに必要であれば乾燥容器に追加の熱入力容量を提供する。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態では、主に廃棄物原料に存在し取り込まれた空気、廃棄物原料に存在する水分に溶解した空気、及び燃料と空気の二段燃焼比が達成されない期間中にタービン排ガスに存在する過剰の酸素があるため、外部空気の全てを排除することができないし、廃棄物原料の酸化を完全に排除することができないことは分かるであろう。さらに、ある場合には、熱処理及び変換が生じてそのような材料を腐食又は変換したときに、廃棄物原料に存在する有機物又はその他の材料から酸素が生成され解放される。したがって、「空気の導入の排除」や「著しく酸化させることなく」等のここで使用される用語は、前記運転上の前後関係で使用され、また廃棄物原料又は排ガスの一部として装置に進入し又は熱変換処理で生成される空気又は酸素を排除するように意図されていないとか、空気が廃棄物原料とともに装置に進入した結果生じる酸化を防止するように意図されていないという認識や意図的意味で使用されている。しかしながら、このようなレベルの酸化は、本発明の範囲や、背景、実施、又はここで使用されている用語の意味の範囲内では、重要であるとは考えられていない。同様に、「著しく熱分解することなく」は、ここでは例えば米国特許第6039774号に記載されているようにせいぜい廃棄物原料の重要でない部分が熱分解されないという意味で使用されている。熱分解生成物は本発明の方法及び製品では望ましくない。本発明の方法及び設備は、廃棄物原料の所望の乾燥を達成し、農薬、プリオン、有機物、種子等のような種々の廃棄物原料の成分の所望の変換及び破壊を達成するように運転されるが、著しい酸化を回避し、好ましくは著しい熱分解を回避し、又は少なくとも酸化を最小化し、熱分解を最小化するように運転される。ここでの開示に従うと、特定の廃棄物原料を処理して所望の結果を達成し、最終製品中の栄養価を最大にするために、乾燥容器内の排ガス温度、接触時間及び/又は残留時間、乾燥容器内の固体及び蒸気相の含水率、及びその他の変数を制御することは、本発明のある利用分野の当業者に明らかである。本発明の他の利用では、本発明の装置を使用して作られる最終製品の特性が原料の酸化又は熱分解を必要とする場合には、本発明の温度、接触時間、他の運転パラメータは所望のレベルの又は度合いの酸化又は熱分解を達成するように適合することができる。
【0036】
乾燥又は低含水率の廃棄物原料は、湿潤又は高含水率の廃棄物原料よりも、粒子間の隙間に多くの空気が取り込まれやすい。乾燥容器に導入する前に、乾燥廃棄物原料からそのような取込み空気を排除することは通常経済的には実施できないかもしれない。しかしながら、本発明の他の運転上の局面と一致するが、高水分で低空気の廃棄物原料を使用することが好ましいし、また水を乾燥廃棄物原料に加えて本発明の装置で処理する前にそこから空気を置換することが好ましい。乾燥容器への空気及び酸素の導入を最小化することは、廃棄物の栄養成分、過剰の空気や酸素が乾燥容器内に存在するとすれば火事や安全上の問題を引き起こすようなわら、埃等の原料の他の成分の著しい酸化を防止するのに好ましい。
【0037】
外部空気の排除も経済的効率のために好ましい。なぜなら、過剰の又は外部空気を加熱することは廃棄物原料を加熱することとともに処理の効率を減少するからである。廃棄物原料が非常に低い含水率で、本発明の好ましい運転には乾燥しすぎるような幾つかの場合には、原料、タービン排気、タービン空気取入口、又は乾燥容器に水を加えて、乾燥容器の水分レベルを有効な運転のレベルに上昇させ、乾燥容器から所望の含水率と所望の自己結合特性を備えた固形材料を生成することができる。乾燥廃棄物原料に水を加えた後、干し草の混合やローラによる押圧のように、混合、コネ、押圧を行うことは、乾燥容器に導入するまえに原料から空気を置換するのに役立つことができる。非常に乾燥した廃棄物原料の場合は、惨は乾燥容器に入れる前に加えられる処理助剤と考えてもよい。
【0038】
乾燥容器の作用は、通常、乾燥又は廃棄物原料の含水率を減少することであるが、廃棄物原料を高温加熱して望まれない成分を変換又は破壊し、原料に化学的又は熱的変化を達成して最終製品に望まれる特性を提供することであることは分かるであろう。前述したように、本発明の一つの特徴は、外部空気から著しく酸化させることなく廃棄物原料の種々の成分を熱的変換することである。廃棄物原料の成分は非常に多く多様であるので、何の特定の化学反応が種々の熱的変換で生じているは明確には理解されない。出願人は特定の理論やそれに関する憶測に束縛されることは望まない。しかしながら、ある観察を行った。以下の観察結果を理解することは、当業者が本発明を効果的に能率的に実施することを可能にする。
【0039】
第一は、ここで説明した有機物や化学製品のような望まれない成分の熱的変換及び破壊である。第二は、廃棄物原料の種々の成分の熱的、化学又は物理的な変換である。例えば生成された製品は本質的に自己結合固形製品とすることができ、該製品は結合剤や類似の材料を付加することなく高い物理学的強度のペレット、グラニュール、プリルに形成することができる。ペレット化、グランッユール化、プリル化された製品を形成するための従来の結合剤は本発明の実施例で使用することができるが、自己結合する材料を生成するための熱処理温度と滞留時間で運転して、結合剤を付加することなくペレット化/グラニュール化/プリル化することができることが好ましい。有る程度、原料中の有機物が化学的に変更され、及び/又は熱的に変換されて、「調理」されると、それはリガンド、セルロース、スターチ、炭水化物等を最終製品で結合剤として作用することができる材料に変換すると信じられている。これは、粒子強度、自由流動固化防止及び砕けにくい特性を有する最終製品の形成を可能にする結合プロフィールを与え、従来の乾燥製品の取扱い、輸送、適用を有利にする。有機物の割合が非常に高いものから非常に低いものまでの廃棄物原料は、追加の結合剤を付加することなく、良好な強度のペレット、グラニュール、又はプリル製品を形成する自己結合材料に変換することができる。もちろん、望まれるなら、追加の結合剤を付加して本発明の最終固形製品の強度特性を向上してもよい。第三は、非常に低い含水率の廃棄物原料を処理するいくつかの事業では、実際にはいかなる著しい乾燥も生じない、すなわち、乾燥容器に入る原料の含水率が乾燥容器を出る材料と本質的に同じであり、乾燥容器は本質的にオーブンとして作用するという認識である。この場合、生じる重要な処理は、原料に存在する有機物又は他の成分の少なくとも一部の熱処理、又は変換及び/又は化学変換(「調理」)である。
【0040】
本発明で使用することができる乾燥容器のタイプは、例えば、内部スクレーパ、攪拌板及び/又は櫂を有するか有しないロータリードラムや、スクレーパ及び/又は攪拌板及び/又は櫂を有するか有しない固定「ヤマアラシ」ドラムドライヤー、ベーキングオーブン、及び当業者に自明な他の装置である。本発明で有用な又は本発明で使用するのに適した商業的に入手可能な乾燥容器の例は、シモンドライヤーリミッテドのスコットASTドライヤー(登録商標)システム、ドラムドライヤー、ウィスモントターボドライヤーシステム、ダスクエンジニアリングカンパニーインコーポレーテッドのドライヤーである。さらに、本発明で有用な又は本発明で使用するのに適した乾燥容器の例は、ダスケらの米国特許第5746006号、ルーカーの米国特許第5570517号、第6367163号に開示され、それらの開示は参照することでここに組み入れる。
【0041】
前述したように、本発明の装置で廃棄物原料から水分を除去することにより、「乾燥容器」は必ずしも常に主としてドライヤーとして機能しない。また、乾燥容器は、廃棄物原料を十分な温度に十分な時間加熱してここに開示したような所望の最終材料及び製品を生成する熱処理/変換/変性容器又はオーブンとして機能する。さらに、乾燥容器は、タービン排ガス又は他の熱源と廃棄物原料とを直接接触する必要がないが、廃棄物原料を間接加熱して本発明により望まれる乾燥及び/又は熱処理/変換/変性を達成する。乾燥容器は腐食、浸食、過度の摩耗を防止するために適切な材料で裏打ち(line)することができる。認識することができる。本発明の装置は特定の設備又は事業で種々の形態で種々の機能を達成するようにすることができる。例えば、2つの乾燥容器を直列に運転することができ、すなわち高含水量の原料を第1乾燥容器で乾燥し、第1乾燥容器からの出力を第2乾燥容器で熱的に処理して所望の化学又は物理的変換又は変性を達成する。このような配置では、排ガスは、2つの乾燥容器間の単一のガスタービン排気スプリットから供給することができるし、又は2つの離れたガスタービンによって供給することができる。この例から、本発明の方法、装置及びシステムは種々の機器要素を直列又は並列で運転し、本発明の教示に従って所望の種々の処理機能を実行し、効率的で経済的な運転を達成することができる。
【0042】
本発明で使用するのに適した乾燥容器の他の局面は、乾燥容器が好ましくはガスタービン又は高温排ガスを提供する他のエンジンのサイレンサとして機能することである。ガスタービン(本質的にはジェット飛行機エンジン)が高レベルの騒音を生じ近隣環境に影響を与えることは公知である。電力生成又は他の目的で使用される定常ガスタービンは、ガスタービンの排ガスの騒音を受容レベルに消音するようにサイレンサを設置することが地方、州、連邦規制により通常要求される。このようなサイレンサはコストの経済的欠点を有するとともに、ガスタービン排気に背圧を生じるという欠点を有し、それはガスタービン運転の効率を減少する。本発明による一つの利点は、ガスタービン排ガスと好ましくは外部空気に対して閉じられている乾燥容器との間の接続により、乾燥容器はガスタービンのサイレンサとして有効に機能することである。これは高含水率の廃棄物原料の存在との組み合わせで作用する乾燥容器の内部形状構造の結果の少なくとも一部であり、その組み合わせはガスタービン排気ノイズを吸収し消音するのに有効である。これはまた大気に対して閉鎖されている乾燥機の下流側端によるものである。なぜなら、乾燥容器からの蒸気とオフガスは、凝縮、洗浄、リサイクルするため、及び大気に放出される前に閉鎖システム内の下流側の処理で熱回収するために、収集される。工程及び機器装置の種々の点で換気する能力は、始動、遮断、逆転、又は原料の変動を受け入れることが望ましいが、最終製品出力とクレーンガス換気のみ有する閉鎖システムとして通常は運転されることは当業者に明らかである。タービン排ガスは、他の処理ユニットでの補足熱のため、又は始動、停止又は逆転のために必要であるとき、乾燥容器を迂回することで、オプションとして部分的に又は一時的に全体的に他の下流側ユニットにそらすことができる。
【0043】
本発明により与えられる他の利点は、蒸気及びオフガスを適当なファン、ベントブロワー等により乾燥容器の排出端から抽出し、乾燥容器の上流側入口で圧力を減少させ、これによりガスタービン破棄の背圧を減少することができることである。これにより、ガスタービンの運転の効率が増加する。なぜなら、ガスタービン排気と乾燥容器の間の接続が外部空気に開放していないためである。商業的なシステムの設計は、始動、遮断又は逆転運転中に使用するために、ガスタービン排気と乾燥容器の間の接続部にティー又は他の形状により接続されたベント又は従来のサイレンサを含むが、前述したように本発明の方法及び装置のための通常の運転形態に利用されないことは、理解されるであろう。本発明の運転の最良の効率を達成するためには、ガスタービンと乾燥容器の間の最小の熱及びエネルギー損失で排ガスを乾燥容器に引き渡すために、ガスタービン排気と乾燥容器入口との間の接続部は障害物がないことが好ましい。ガスタービン発電機の運転は、電力生産のために最適又は最良のガスタービン運転状態ではないかもしれないが、廃棄物原料の乾燥、熱変換、化学的変性、及びその他の必要な処理に対する最適な効率と経済性のために制御されることが好ましいこともここの開示から認められるであろう。電力生産は、このシステムに対するコスト回収収入源である。しかし、本発明の運転の全体的経済性は、有効な乾燥容器運転のための最適排気熱出力と、所望の特性を有する生産物の下流側での生産とに好ましく、電力生産には好ましくないガスタービン運転条件では良好である。本発明の特定の設置に対するこのような運転条件の決定は、ここでの教示に従うことにより、当業者に明らかである。このタイプのガスタービン制御システムは、2004年7月19日に出願された本願出願人の同時係属の米国特許出願第10/894875号に開示され、その開示内容は参照することでその全体をここに組み入れる。
【0044】
本発明により与えられる他の利点は、著しい外部空気が存在することなく、乾燥容器の制限された空間でのガスタービン排ガスの廃棄物原料との接触から生じる。ガスタービン排ガス中のNOxとSOxの放出及び有る程度のCOとCOの放出は、NOxとSOx成分の廃棄物原料への吸収又は錯化により、実質的に減少し、ある場合にはゼロに減少する。ここで、これらは、乾燥容器を流出する乾燥され又は処理された材料、及びグラニュラー、ペレット、又はプリル又は他の形態に処理された後の製品に吸収され、錯化され、固定されたまま残る。これは、NOxとSOx(及びCO/CO)の大気への放出を低減し又は排除し、窒素、硫黄、及び炭素成分を本発明の方法及び装置により生産される栄養価に加えるという利点を与える。
【0045】
乾燥容器に対する運転条件及び手順は、本発明の開示のここでの教示に従えば当業者に明らかである。乾燥容器に入る典型的なタービン排ガス温度は、廃棄物原料の水分及び他の成分、乾燥容器からの出力される飼料又はソイルビルダー材料の所望の条件に依存するが、約500°Fから約1500°Fの範囲である。小さなエンジンを備えた小さな装置では、入口排ガス温度は約300°F又は約350°Fのように低くすることができる。好ましい範囲は、約600°Fから約1200°Fであり、入口温度は少なくとも約650°Fであり、最も好ましくは少なくとも約700°Fであることが好ましい。乾燥容器に進入するガスの温度及び流量は、廃棄物原料の含水率及び他の特性に部分的に依存する。含水率が高いとその含水率を減少するために明らかに入口ガス温度を大体において高くする必要がある。高含水率の廃棄物原料が高温ガスと接触する本発明の装置で付加効率が達成されると信じられている。このような接触により、水蒸気が廃棄物原料から離脱するにつれて直ちに過熱蒸気が生成され、該過熱蒸気は近傍の廃棄物原料から出る水分を加熱し押し出す。この機構は廃棄物原料を迅速に乾燥し低含水率にする原因となり、これにより乾燥容器内の廃棄物原料の残りの滞留時間が本発明による所望の熱処理/変換/変性すなわち「調理」に貢献すると信じられている。いくつかの廃棄物原料はより低温が必要であるが、自己結合又は他の所望の特性を有する製品を生成するのに必要な変換すなわち「調理」を達成するのに、より長い滞留時間が必要である。乾燥容器を出る材料の温度は、典型的には、約150°Fから約450°F、好ましくは約200°Fから約350°Fの範囲である。ある運転では、材料の乾燥容器出口温度は少なくとも約175°Fであり、好ましくは少なくとも約200°Fである。
【0046】
本発明の材料及び製品の自己結合特性は、本発明の重要な好ましい特徴の一つである。従来の結合剤及び添加剤はオプションとしてグラニュール、ペレット、プリルの所望の物理的強度特性を所望の形状及び形態で与えるのに使用することができるが、好ましくは、運転条件は廃棄物原料を調理し変換して動物飼料製品、リサイクル可能製品、燃料製品等のような自己結合製品を生成するものでなければならない。このような運転条件は、結合特性を有する成分に変換することができる廃棄物原料の含水率及び含有機物率に依存する。理解されたり、特定の理論に拘束されるものではないが、澱粉、タンパク質及び糖は結合剤として作用するグルテン状又は他の材料に変換され、油及びリガンドタイプの成分は重合されて結合剤として作用すると信じられている。いずれの場合でも、運転条件は、排ガスの温度、廃棄物原料と排ガスの間の接触時間、原料固形物により達成される温度、上昇温度での乾燥容器内の廃棄物原料固形物の滞留時間、及び他のプロセス要因を含む。これらの条件は、上昇しなければならない固形物の温度、及び自己結合製品を生成するために固形物が温度上昇を受ける時間の長さを決定する。このような温度は、固形物の増加に対して一定温度ではないが、ある時間にわたって最大まで上昇し、ある時間にわたって下降し、又は乾燥容器出力が出口で急冷される場合には迅速に下降するような温度プロフィールであってもよい。最適な自己結合製品を達成するのに最適な条件は、ここの開示に従って、特定の廃棄物原料に対して決定することができる。
【0047】
既存の製造設備は、直ちに有効に本発明を利用して、既存のラグーンその他の廃棄物貯蔵投棄施設の必要性や使用を排除することができる。本発明により全ての新鮮な廃棄物原料を処理することで、ラグーンやコンポスト廃棄物パイルは必要でなくなる。さらに、本発明の装置及びプロセスを設置した既存の事業は、施設で日常処理される新鮮な廃棄物原料と混合してラグーンや貯蔵場の内容物を原料として工程に供給することで、既存のラグーン及び廃棄物貯蔵場を一掃することができる。同様に、既存の廃棄物パイルはこの工程の原料として使用し、廃棄物パイルを日常処理される新鮮な廃棄物原料と混合することで、一掃することができる。もちろん、新しい施設の設計や建設において、本発明の設備やプロセスを組み入れることで、本発明により廃棄物が連続又は毎日処理されるので、廃棄物の貯蔵又は消化のためのラグーンや他のスペースの必要性が排除される。
【0048】
本発明は、最大量の炭素を土に封鎖(sequestering)し、炭素がメタン、CO及び他の温室効果ガスとして大気に失われるのを防止することで、農業その他の事業の多くの段階で環境的な利益を与える。廃棄物が分解し消化すると、(主として嫌気性消化により)アンモニアを含むメタン、CO及びその他のガスを大気に放出する。分解又は消化前に新鮮な廃棄物を処理することで、廃棄物の炭素及び窒素含有率は保持され、本発明により生成される乾燥グラニュール肥料又はその他の製品に調製され、温室効果ガスとして大気に放出されるのが防止される。本発明の肥料製品が土に適用されると、炭素及び窒素は土に進入し、ここで土微生物と自然過程により炭素と窒素は作物成長での植物吸収に利用可能となる。同様に、廃棄物を堆肥にする現在の方法は、堆肥にしている間に炭素と窒素を大気に放出して喪失している。本発明の肥料製品は堆肥化に代わって堆肥化の必要性を排除し、これにより堆肥化により生じる空気汚染を排除している。
【0049】
ここで使用されている「変換材料」の用語は、本発明により乾燥容器内で廃棄物原料の含水率を既存のレベルから低いレベルの減少し、及び/又はここでいう化学的変性及び変換を達成することで生成される乾燥廃棄物原料を言及し意味するのに使用されている。「変換材料」は、さらに処理して顧客、商業的、工業的使用に適した最終肥料製品にするのに適切な中間生成物であると考えられる。典型的には、乾燥容器からの変換材料はミリングにより処理され、粉末又は粗挽き粉(meal)を生成し、該粉末又は粗挽き粉をグラニュール化、ペレット化、プリル化し、従来の取扱い、包装及び/又は輸送に適した最終製品を生成する。変換材料はまた製粉(milling)され、又は粉にされて、リサイクル又は意図された使用をすることができるスラリー又は他の液体、又は汲み上げ可能な製品にされる。地域経済は、乾燥容器から生成される材料又は本発明の装置から生成される最終製品で造られる最終用途を決定すること、及び乾燥容器からの材料が以下に説明するようにさらに処理を受けるか否かに影響を与える。
【0050】
ここで使用されている「グラニュール」、「グラニュール化」等の用語は、本発明により生成される材料又は製品の任意のグラニュール形態に言及しており、従来のグラニュール方法や装置で生成される従来のグラニュール、パウダー、ダスト、パンくず等を含み、さらに以前に形成されたペレットやプリルを粉砕し、粉々にすることを含む。「ペレット」、「ペレット化」等の用語は、本発明により生成される材料又は製品の任意のペレット形態を言及し、典型的にはスラリー又はペーストを引く抜き、所望のサイズに切断、裁断、破砕するような従来のペレット化方法及び装置で造られた円筒、弾丸(billet)、球又は他の形状を含む。「プリル」、「プリル化」等の用語は、本発明により生成され、
噴霧塔処理、フリーズドライ処理などを含む従来のプリル方法及び装置で造られた材料又は製品の任意のプリル形態を言及している。
【0051】
押し出しペレタイザーは、本発明と関連して又は本発明の一部として使用する好ましい処理装置の一つである。なぜなら、それは乾燥容器で生成される材料の自己結合特性を利用しているからであり、また材料の「調理」を提供し又はさらに「調理」に貢献し、本発明の基本の及び/又は向上した自己結合特性の製品を生成する温度と圧力の条件で、運転することができるからである。典型的な運転では、乾燥容器からの材料は、製粉され、ミリング装置からの粉末又は粗挽き粉は、高温高圧で押し出し可能でペレット又は他の形状を形成することができる材料を形成するのに十分な蒸気又は水、例えば乾燥容器からの蒸気又は腹水と混合される。押し出しペレタイザーで達成される加熱と温度は、加熱スクリュ、ダイ又はドラムからくるか、又は高圧圧縮のエネルギーからくる。いずれの場合でも、押し出し可能な材料は高温まで加熱される。いくつかの廃棄物原料に対しては、押し出しペレタイザーでの高温と高圧は、材料のある成分をさらに「調理」又は変換し、得られるペレット化、グラニュール化、プリル化された製品の自己結合特性を付加し向上するのに貢献する。このような押し出しペレタイザーの典型的な運転条件は、使用する押し出し装置に依存するが、約20重量%まで又はそれ以上の含水率の押し出し可能な材料である。押し出し機の温度及び圧力は、従来の押し出し装置で通常使用されているものである。他の運転条件は、処理される廃棄物原料と形成された製品の所望の特性に依存して、使用することができる。生成されたペレットは、乾燥して、含水率を安定した製品貯蔵に適したレベル例えば約10重量%に減少することができる。この処理のこの時点で除去された水分は、ここに開示された本発明の装置の他の工程及び処理で使用するためにリサイクルすることができる。
【0052】
廃棄物原料は典型的には約50重量%と約90重量%の間、好ましくは約60重量%と約80重量%の間、最も好ましくは約65重量%と約75重量%の間の含水率を有する。(ここで使用されている重量パーセントは、水分の全重量に基づく当該成分のパーセントである。)例えば約40重量%、約30%のような低含水率の廃棄物原料は本発明で処理することができる。好ましい廃棄物原料は少なくとも約50重量%、好ましくは約60重量%、最も好ましくは少なくとも約70重量%の含水率を有する。廃棄物原料がこの範囲の高含水率を有しているとき、処理の効果は乾燥容器の入口での蒸気又は過熱蒸気の本質的に瞬間的な生成から達成される。ここで、1000°Fの排気ガスは大気圧又は大気圧下の圧力で高含水率の廃棄物原料と接触する。このように生成された蒸気及び過熱蒸気は、廃棄物原料の隣接又は近傍の及び下流側の粒子の乾燥、調理、及び変換に貢献し、処理の効率を向上する。廃棄物原料がバッチ処理で、又は同一バッチ処理の異なる部分(上部、底部、屋内、屋外等)で混合又は融合され、均一な廃棄物原料特性を与えることは本発明の方法及び装置の運転に好ましい。この好ましい調製により、乾燥容器からより均一な材料の生成が可能であり、プロセス運転の制御が単純化される。廃棄物原料の温度は典型的には大気温度、すなわち、約30°Fから約100°Fの範囲であるが、凍った塊が原料調製又は乾燥容器及び原料供給装置の運転の邪魔をしない場合は30°Fより低くすることもできる。廃棄物原料は製造設備又はプロセス機器からの任意の温度で使用してもよく、温度を上昇してもよい。本発明の装置の経済性は、廃棄物原料が高温であり、又は乾燥容器に導入される前に予熱されれば、通常向上する。予熱が行われる場合、本発明で使用する直前に行い、堆肥化及び生物変換を最小にするのが好ましい。このような原料予熱を利用する場合、ステージング(staging)及び原料準備領域での例えば熱交換器、ソーラーヒーティング、加熱コンベヤ又はオージェ、加熱コンクリートスラブのような所望の任意の方法で行ってもよく、また本発明の方法装置から回収されリサイクルされた熱で行ってもよい。
【0053】
タービン排ガスと廃棄物原料の間の接触時間は、原料の含水率、乾燥容器出力材料に望まれる含水率、望まれる化学変性/変換、乾燥由岐に進入する排ガスの容量及び温度、その他の要因を含むいくつかの変数によって決定される。接触時間は、所望の乾燥を提供するだけでなく、廃棄物原料固形物の粒子を十分に高温に上昇し、有機物、微生物、種子、農薬、抗生物資、ホルモン、プリオン、ウィルス等の原料に存在する望まれない成分を
無害な形態に破壊し変換するために調整される。所望のレベルの前記成分の破壊及び変換、所望のレベルの自己結合、その他の所望の特性が達成される限り、粒子により達成される実際の温度は重要ではない。所望の接触時間は、乾燥容器の容量とサイズにより、また原料と排ガスの処理量により、変更し調整することができる、排ガスから原料への熱伝達及び原料が加熱される温度は、主として原料に対する排ガスの質量比の関数である。ガスタービン発電機を備えた乾燥容器の例は、1000°Fで約122000lb./hr.の排ガス出力を得るロールスロイス製のアリソン501-KB5発電機(定格3.9MW)で、米国ミネソタ州ニュープラグのスコットエクイップメントカンパニー製の約26立方メートル(m)の内容積を有するロータリーチューブラードライヤーモデルAST8424に接続されている。廃棄物原料は小粒子サイズに細かく砕かれ、約70重量%の含水率と約65°Fの温度を有する食肉処分場廃棄物であり、約6500kg./hr.の率、すなわち約10m3/hr.(約16200lb./hr.)の率で乾燥容器に供給され、約10から18分の乾燥容器内の固形物の平均又は公称滞留時間と、約7.5の廃棄物原料に対する排ガスの重量比を提供する。乾燥容器出力は、約200°Fである。原料に対する排ガスの重量比は、一般に約15:1と約1:1、好ましくは約10:1と約3:1、さらに好ましくは約10:1と約3:1の間である。必要熱量は、少なくとも約20:1又は少なくとも約25:1の比又はそれ以上を必要とする。ここで、原料は低温で非常に高い含水率を有し、排ガスは高温又は最大温度ではない。乾燥容器を通る排ガス流れ及び廃棄物原料流れは、所望の結果、種々のシステム設計、経済的考慮に依存して、並行流、対向流、一段、多段等にしてもよい。
【0054】
乾燥容器からの出力は、蒸気、水蒸気、燃焼ガス、固形物からなり、所望の形態に乾燥され、及び/又は熱処理され、変換されている。ガス及び/又は固形物の典型的な乾燥容器出口温度は通常、約200°Fから約約350°Fの範囲であるが、経済性、製品品質及び/又は処理効率の理由のために、より低い又はより高い温度も選択し、及び/又は望まれてもよい。出口温度は、少なくとも約110°Fから少なくとも約500°F、好ましくは少なくとも約180°F、さらに好ましくは少なくとも約200°Fである。乾燥容器を出る固形材料は約10重量%から約15重量%の間の含水率を有することが一般に望ましいが、約5重量%から約25重量%の範囲とすることができる。重ねて、同様の理由により、乾燥容器出口固形物のより低い又はより高い含水率が選択され、及び/又は望まれてもよい。乾燥容器を出る蒸気、水蒸気及び燃焼ガスは通常、熱交換器(下流側でグラニュール化又はペレット化、上流側で原料又はタービン吸気の予熱に有用なプロセス熱の回収のため)、コンデンサ(上流又は下流で使用し、農業で利用し、又は廃棄するプロセス水の回収のため)、スクラバー、フィルタ又はサイクロン(ガス又は液体に捕捉された固形物の回収のため、ガス及び液体の放出が環境的に受容できるようにするため)及び他の従来のプロセス機器を通過する。
【0055】
乾燥容器から出力される固形物は、ここでは変換材料と言及するが、製粉(milling)、グラニュール化、ペレット化、プリル化、又はその他の工程によって典型的にはさらに処理し、最終飼料、燃料、リサイクル又はその他の製品を包装又はばら積みの分配、輸送及び使用に望まれる形態で生成する。このような本発明で有用な製粉、グラニュール化、ペレット化、プリル化の機器及び設備は従来公知のものである。なぜなら、乾燥容器からの出力は固形物と蒸気の成分からなり、これらはそれら自身を処理に貸すからである。製品がなんであれ、どんな形態であれ、本発明の装置と設備は、廃棄物原料を環境的及び経済的に有効に処理し、環境障害物として除去して経済的に有用な製品を提供し、市営下水管又は埋立地への投棄を排除する。本発明は、廃棄物原料から多様な製品及び材料を製造するのに使用することができるが、好ましい材料と製品は、燥容器又は他の設備での加熱、化学変性及び/又は乾燥処理で変換又は破壊されずに残っている著しく望まれない成分がないものである。本発明により生成される製品と材料は、有用な飼料、燃料、リサイクル可能な又は他の製品であることが好ましいが、本発明は埋立地に投棄する容量の少ない固形物を生成することにおいて有用であり、埋立地から地上水又は地下水に侵出する有害な成分のレベルが低いか又は量がない固形物を提供する利点がある。
【0056】
本発明により生成される製品と材料は、有用であり、特定の特性と特徴を要求する最終用途に望まれるように他の材料、製品又は化学製品との融合も含む。このような他の材料と添加剤は、工程の任意の点で付加し及び融合し;廃棄物原料と融合し、乾燥容器へ付加、任意の点のプロセス水への付加し、乾燥容器を出る材料への追加、製粉、グラニュール化、ペレット化の工程の一部として追加し、最終製品と簡単に混合し、使用の時点で袋詰め又は包装する前に最終製品との単純に混合又は融合することができる。例えば、最終製品は、通常比較的臭気がないが、気持ちの良い臭気を与えるか不愉快な臭気を遮蔽することができる他の材料と融合することができる。そのような材料は、合成(香水)又は天然であり、天然材料が好ましい。天然の有機材料は、サルビア、ミント、フェンネル、ガーリック、ローズマリー、パイン、シトリス、及び有機入力としての照明を妨げない類似の材料を含めることができる。融合の他の材料は、鉄、ミネラル、炭素、ゼオライト、パーライト、化学肥料(尿素、硝酸アンモニウム)、農薬、及び製品を特定の用途に適合させる他の材料を含めることができる。
【0057】
本発明の装置は、製造施設から、種々の処理施設から、肥料化施設又は有機廃棄物からの有毒臭気及び温室効果ガス(「排出ガス」と言及する)の大気への放出を減少し、ある運転では本質的に排除するのに使用することができる形態を含む。製造施設は、該製造施設の近傍の人口地域からの圧力の増加による連邦及び州機関の規制の増加を受ける。この規制は2つの局面の空気品質に向けられている。第一は、放出ガス中の有毒臭気であり、メルカプタンと悪臭を有し住宅地域に不愉快な多くの他の有機成分を含む。第二は、温室効果ガス放出であり、空気品質に有害である。温室効果ガスは、CO、CH、及びNOを含み、大気へのCO等価効果の用語で言及される。メタン(普通は堆肥廃棄物貯蔵場又はラグーンから放出される)は約23のCO等価係数(USDOEにより使用されている)を有し、大気に放出される1kgのCHは放出される23kgのCOと等価であることを意味する。(いくつかの源は約21の等価係数を与える。)CHは有機廃棄物の生物変換で生成される主な温室効果ガスであり、CO及びNガスも生成される。NOが大気に放出されるのを防止するのが特に好ましい。なぜなら、約310のCO等価係数を有すると見積もられているからである。本発明は、ここに開示されているように、排出ガスを収容し処理すること、廃棄物原料を迅速に処理して有機物の分解又は微生物変換を防止すること、及び/又は廃棄物原料を処理する前に行われる分解又は微生物変換からの排出物を収容し処理することで、排出ガスの大気への放出を本質的に排除するために使用される。
【0058】
本発明の装置は、製造設備からの排出ガスの放出を本質的に排除することに特に有益である。本発明の基本装置では、ガスタービン廃棄が乾燥容器に接続されている。製造設備で生成される排ガスを制御するために、ガスタービン空気取入口は製造施設の排気系に接続され、施設から排気される換気空気がガスタービン空気取入口に導かれるようになっており、ここで2つの処理が通常行われる。第一は、排出ガスがレギュラーガスタービン燃料供給とともに燃焼され、これによりCHをHOとCOに変換し、メルカプタンと他の有毒又は刺激性成分をHO、CO、NO、及びSOに変換する。第二に、ガスタービンから排ガスは廃棄物原料と接触され、ここで、NO及びSO及びある程度のCOガスは、乾燥及び/又は熱処理されるにつれて、廃棄物原料に吸収され又は廃棄物原料と合成されて、変換材料を形成し、好ましくは最終製品を形成する。本発明のこの局面は、排出ガスが大気に入るのを防止する。
【0059】
排出ガスを制御するために本発明を迅速に直接及び有効に利用することができる既存の製造施設は、通常は完全に閉鎖され、新鮮空気入口と排気出口により換気されるようなものであり、特に加熱と空気調和により気候制御されるようなものである。このような施設からの排気はガスタービン燃焼空気入口に導かれる。さらに、施設は経済的に(例えば帆布(canvas)壁により)包囲し、強制空気により(気候制御とともに又はそれなしに)換気して、製造設備からの本質的に全ての排出ガスを収集し、該排ガス換気空気をガスタービン空気取入口に導くことができる。
【0060】
本発明のこの局面を利用する場合、製造施設から排気される全ての換気空気がガスタービン空気取入口に導かれ、排ガスが大気に放出されるのを防止するように運転することが好ましいことが認められる。ガスタービンに必要な残りの燃焼空気は従来の空気フィルタを通して大気空気からくるが、施設の排ガスはガスタービン入口空気フィルタを通過し、取り込まれた埃や他の粒子によりタービン部品の損傷又は腐食を防止することが好ましい。空気フィルタに収集された固形物は、乾燥容器又は装置内の他のプロセスユニットに供給し、本発明の装置により生成される最終製品に組み込むことができる。排出ガスのメタン又は他の酸化性のガスは、本発明の装置の必要燃料の重要な部分を通常は構成しないが、燃焼されて熱を生成し、大気には放出されない。それにもかかわらず、燃焼した排出ガスの全てのkgは等価kgだけ外部ガスタービン必要燃料を減少する。本発明のこの局面はまたタービン入口騒音制御の利益を与える。タービン排気に対するサイレンサとして作用する乾燥容器と同様に、タービン入口を閉鎖することで、製造施設から閉鎖システムに送られる空気は、高周波タービン入口騒音を実質的に収容して消音する。
【0061】
以上の説明はガスタービンを使用することに関しているが、排出ガスを制御する本発明のこの局面の同様の利用は、いかなる熱源を使用しても行うことができる。熱源がガスタービン、ガスタービン発電機、レシプロガス又はディーゼルエンジン、又は従来のオイル又はガスバーナ(図1の107)であろうとなかろうと、製造施設の排気空気は燃焼空気取入口に導かれ、排出ガスは燃焼され、好ましくは燃焼ガスは廃棄物原料と接触させられる。
【0062】
本発明の方法、装置及び設備のさらなる開示と実例として、図1の概略フローチャートを参照する。図示する例示的な方法では、ガスタービン発電機装置100はガスタービン101と発電機102からなる。ガスタービンは空気取入口フィルタ104と燃料供給ライン103を有する。望まれるなら、オプションとしてバイパス排気サイレンサ106は、始動、停止、逆転(upset)のために含めることができ、これらの間ガスタービンは運転しているが、排気ガスは乾燥容器に導くことはできない。しかしながら、乾燥容器200は本発明の装置の通常運転においてサイレンサとして機能する。代案として、サイレンサ106の代わりに、乾燥容器の回りの排気ガスバイパス(図5の908参照)をセパレータ208及び/又はセパレータ600のような任意の適当な下流側装置に導くことができ、一時的なサイレンサ機構を提供することができる。この配置により別個のサイレンサのコストと別個のサイレンサに必要なスペースを排除することができ、これは可動のトラック搭載装置には重要な配慮である。ガスタービン101の排気は乾燥容器200にコネクタ105により接続されている。オプションとして空気入口(不図示)は、乾燥容器200のためにコネクタ105又はどこかに含めることができ、始動、停止、又は他の理由のために、特に排気ガス又は廃棄物原料が乾燥容器200に存在しないとき乾燥容器又は装置を清浄することができる。しかしながら、両者が存在するとき、乾燥容器への空気の導入を排除し、乾燥容器200で処理される材料の著しい酸化を排除するために、そのような空気入口を閉鎖して、使用しない。補助熱源と乾燥容器用の燃焼ガスを提供するために、オプションとしてバーナ107を含め、コネクタ105またはどこかに設けることができる。オプションとしての補助熱源は始動、停止、プロセス逆転、タービン機能停止中に有益であり、ピーク負荷又は異常な高含水率原料に出会ったときに所望の処理量を維持するのに有益である。
【0063】
廃棄物原料は典型的にはポンプ、オージェ搬送機(auger)又は特定の原料に適したものなどのような機械的手段により装置に導入される。この実施例では、フロントエンドローダ201は固形廃棄物原料をロックセパレータ、ミキサー、チョッパー装置202に投入する。原料はさらに混合され、スクリュコンベヤ203,204で分離された異物は215を介して乾燥容器200に供給される。原料は、ローダ201でこの装置に装入する前に、所望の均一性を得るために、予め混合し調製することができ、例えば組み合わせ混合することができる保管干草の列(storage windrow)にすることができる。
【0064】
乾燥容器200からの出力は配管205,206によってセパレータ208に移送され、ここで個体とガスに分離される。ガスは配管209とブロワー210を通り、配管211を介して大気に放出され、又は配管212を介して下流側の処理に移送される。ブロワー210はセパレータ208及び乾燥容器200の圧力を低減するように駆動され、
乾燥容器内の水の沸点を低下し、乾燥容器内の水の沸点を低下し、タービン排気の背圧を減少し、タービン出力と効率を増加する。代案として、ブロワー210は廃棄物原料の転換又は「調理」が望まれる場合に高温処理するために乾燥容器内の増加圧力を維持するように駆動することができる。乾燥容器200からの出力はオプションの熱交換器207を通り、プロセス熱を回収し、該プロセス熱を下流側で使用し、又は廃棄物原料又はタービン吸込空気を予熱するのに使用することができる。セパレータ208から出力される固体は配管、コンベヤ又はオージェ搬送装置301、及びオプションであるミキサー及びコンディショナー302,303を介してボールミル又はハンマーミル300に渡される。さらに、リサイクルループ305からのリサイクルされた細粒(fines)のような固体は、配管304を介して303で混合され、組み合わされてボールミル又はハンマーミル300に供給される。本装置の種々の点で発生する細粒及び規定外材料は収集してループ305を介してリサイクルされ、任意の点で製品加工装置に再導入され、配管304を介してミリング装置300で、配管404を介してペレタイザー400で、廃棄物原料準備202,203,204で、又はその他の地点でさらに加工される。本発明の装置の重要な能力は、細粒又は規格外固形物をリサイクルループ305を介して完全にリサイクルし、結局は最終製品に組み入れることである。このため、本発明の装置は、廃棄物原料固形物(加工できない石や異物を除く)を最終製品に100%変換し、例えば埋立て地に処分しなければならないような固体廃棄物流れを生成しない。
【0065】
ボールミル又はハンマーミル300は「ミール(meal)」と称する均一な小粒子サイズで短繊維長さの材料を製造するのに使用される。ミールは、ペレタイザー400で加工して、乾燥製品に通常使用される従来の加工、包装、保管に対する十分な硬度と機械的耐久性を有する製品を提供する。ボールミル又はハンマーミル300の出力は、セパレータ310を通過し、ここで蒸気が除去され、配管315を介してセパレータ600に送られ、リサイクルループ305を介して固形物をリサイクルし、ブロワー601とベント602を介して蒸気を大気に排出する。セパレータ310は細粒又はリサイクルするのに適した材料を取り出し、ミールをミキサー311に引き渡す。ミールは配管312を介してセパレータ401に送られ、配管408を介してペレタイザー400に直接送られるか、配管409aと409bを介して保持又はサージ容器402に送られて、他の材料、配管404からのリサイクル材料、添加剤と混合され、プロセスの始動、停止、逆転の場合に保持する。サージ容器402から、ミールはミキサー403を通り、配管417を介して直接ペレタイザー400に、又は配管412を介してミキサー311に送られて、望まれるときには新鮮ミールと混合される。
【0066】
ペレタイザー400からのペレットは熱交換器、蒸気除去装置405を通過し、そこから直接配管406,414を介して最終製品クリーニング装置407,415に、さらに配管416a、416b、501及び503を介して最終製品輸送貯蔵容器500に移送され、又は配管413及びサージ容器410を介して粉砕グラニュレータ装置411に移送され、それから最終製品クリーニング装置407、415に移送される。最終製品は配管501、503を介して、又は貯蔵容器500を介してトラック502に積載され、市場に輸送される。最終製品クリーニング装置415で分離された細粒および規格外製品はリサイクルループ305を介して再循環し、再加工することができる。粉砕グラニュレータ装置411はペレットを、該ペレットと同じ硬度、機械的耐久性、安定性を有するより小さな粒子又は顆粒サイズに変換する。固形物は、当該材料や環境を考慮して、従来のオージェ搬送装置、コンベヤベルト、気圧チューブコンベヤ等によって本発明の処理装置間を搬送される。この装置は、乾燥容器200から材料又は製品(直接使用のために包装することができる)、ミル装置300からミール(その後の処理又は直接使用のために袋に入れることができる)、最終製品クリーニング装置415から顆粒状製品、ペレット製品、又は小球製品を生成するように設計し構成することができる。
【0067】
本発明による装置の操作例は次の表から理解できる。この例はロールスロイスのアリソン501−KB5(定格3.9MW)ガスタービン発電機とスコットエクイップメントカンパニーのドライヤーモデルAST8424を使用し、食肉処理場の廃棄物を加工してタンパク源動物飼料製品を生成する。
【0068】
【表1】

【0069】
図2は、廃棄物原料が毎日又は周期的に利用可能な所望の製造操業現場に輸送しそこで運転することができるスキッド搭載、トラック搭載、列車搭載型の装置における本発明の一つの形態を示す。第1ユニット700はガスタービン101と発電機102からなる。第2ユニット701は乾燥容器200とセパレータ208からなる。乾燥容器200は廃棄物原料入口215を有し、静止時及び運転時にコネクタ105によりガスタービン排ガスに接続される。第2ユニット702はボールミルやペレタイザーのような特定の操作に望ましい処理装置からなる。出力製品は501を介して貯蔵装置500又は市場への輸送用のトラック502に搬送される。オプション装置には、市場向けの最終製品の袋詰め装置、包装装置を含めることができる。
【0070】
図3は、図2と同様の装置を示すが、異なる形態で操業地に設置される。本発明の移動可能なトラック搭載装置は利用可能なスペースに制限のある種々の現場に適用可能であることは明らかである。
【0071】
図4Aは、本発明の装置の他の移動可能な形態の平面図、図4Bはその立面図であり、ここで全ての操作ユニットは一つの半トレーラートラック800a、800bに搭載されている。ガスタービンユニット100の排気はコネクタ105により乾燥容器200に接続されている。乾燥容器200は廃棄物原料入口215を有し、配管206によりセパレータ208に接続されている。セパレータ208は配管209により蒸気/空気クリーナセパレータ600に接続され、該セパレータ600はベント602を介して大気に開放される。セパレータ308の底出口は配管301を介してボールミルユニット300に接続されている。ボールミルユニット300の出口は配管312を介してペレタイザーユニット400に接続され、ペレタイザーユニットは配管414により製品クリーニングユニット415に接続されている。クリーニングユニット415は製品出口416を有している。図2,3,4には示されていないが、雨よけ及び騒音吸収のために全ユニットを覆う
スキッド搭載又はトラック搭載ユニット用のオプションの囲い(enclosure)がある。
【0072】
図5は、本発明のオプションのいくつかの装置の概略プロセスフローチャートである。製造設備エンクロージャ900と廃棄物ピット901は包囲され、新鮮空気902で換気されている。前記設備からの換気空気903は供給燃焼空気904の一部としてフィルタ104を介してガスタービン101に供給される。廃棄物ピット901は、同じエンクロージャの中に入れるか、別個の保持タンク又は囲まれたラグーン(lagoon)とすることができ、これにより、廃棄物により放出される全ての蒸気を収容し、燃焼用の設備換気空気903と地方で入手可能な天然ガスのような従来のガスタービン燃料103とともに、ガスタービン101に送ることができる。これにより、廃棄物が本発明の装置で処理される前に生じる生物変換による生物ガスを含み、製造設備からの温室効果ガス、有毒ガス、刺激性ガス及び廃棄物が大気に放出されるのが防止される。これは本発明の商業的使用の機会を与え、温室効果ガスの放出が減少した空気の質の信用を得ることができるだけでなく、近くの居住地域の隣人に受け入れやすい製造運転方法を提供することができる。運転及び廃棄物によって生じる全ての有毒で刺激性のある臭気が装置内に収容され、最終製品に組み入れられ、大気に放出される前に無毒で臭気の無い成分に変換されるからである。
【0073】
ガスタービン発電機101/102は電力905を生成し、地方電力会社906に販売されるか、製造設備での使用又は本発明の装置の処理ユニットでの使用のために907で分配される。いくつか製造設備は、903を介して全ての温室効果ガスを収容し処理するために開放製造設備を包囲し、換気装置を設置し運転するコストが、換気装置の運転のための電力905を使用することにより、少なくとも部分的にそうでなければ実質的に相殺されることが分かるであろう。例えば、通常開放した製造設備をテニスコートで使用されているような拡張可能なテントで覆い、そのような設備からの全ての放出ガスを収容し収集するための経済的な装置を提供し、これらのガスを903を介して本発明により処理することは、実行可能であり、政府規制によりある場合に必要である。商業的運転の経済性、燃料コスト、電気の販売/購入価格、設備の資本費用は、電気を製造設備で内部的に使用するか、電力会社に販売するか、本発明の装置で使用するか、近くの設備で使用するか、又はこれらの組み合わせで使用するか否かで決定する。
【0074】
ガスタービン101からの排気ガスは、外気が乾燥機に進入するのを防ぐ接続部105により乾燥容器200に送られる。ここで開示されているように、乾燥容器200及び本装置のどこかでの廃棄物原料の酸化が最小になり実質的に回避されるように運転される。乾燥容器200はガスタービンのサイレンサとしての役目もする。オプションのバイパス908は、乾燥容器がオフラインのときにガスタービン排気を消音し、一時運転中に排気ガスを大気に開放する前に清浄するために、排ガスをセパレータ/コンデンサ208のような下流側の機器に送ることができるように設けることができる。このバイパスは、別個のサイレンサを設けるコストを削除して、乾燥容器がオフラインのときのガスタービンの騒音制限を満足し、移動可能なトラック搭載ユニットに対するさらにコンパクトな設計を提供することができる。
【0075】
廃棄物原料215は、接続部105からの排ガスと、代替又は補助の熱源107から提供される補助熱とともに、乾燥容器200に供給される。廃棄物原料は設備900の廃棄物ピット901から直接くることが好ましく、このため新鮮で、生物変換の時間がほとんど無いか、全く無い。即時設備からの廃棄物と組み合わせ又は混合するために持ち込まれる備蓄された廃棄物や他の設備からの廃棄物のような他の廃棄物原料源910を使用し、又は含めることができる。ここに開示されたように、他の植物廃棄物、有機材料、無機材料、又は添加材を、本発明の装置で処理するための廃棄物と組み合わせることができる。
【0076】
乾燥容器200からの出力は、下流側でさらに処理するために固体912を分離するように設計されたセパレータ/コンデンサに205を介して送られ、水蒸気を凝縮して再生水913にし、大気に排出するガス914を清浄する。再生水は、製造設備で使用し、廃棄物原料を準備し調製し、家畜用に使用し、作物の灌漑に使用するためにリサイクルされたプロセス水として下流側で使用することができる。セパレータユニット208からの固体出力912は通常さらにミリング、小球化、顆粒化、袋に入れる等により処理される。しかしながら、固体912は他のタイプの製品を生成するための中間体として使用することができる。例えば、乾燥材料は梱包し、成形し、ポンピングのためにスラリー化することができ、単独で又は燃焼用の他の材料と組み合わせて使用し材料の燃焼価を利用することができる。望まれるときには、乾燥容器200の機能、セパレータ208の機能、少なくとも第1段階のガス/固体分離は、一つの容器に組み合わせて、他の分離、水蒸気の凝縮、及び熱回収機能を行うことができる。
【0077】
下流側の操作では、水蒸気は回収され、再使用のためにセパレータ/コンデンサ208に再循環される。明らかなように、本発明の装置は、特別な動物飼料操作の処理の要求と経済性に依存して、種々の配置と設計に適用可能である。図5に示されていない
従来の種々の熱回収と再循環の局面は、図5に示されていないが、図1に示す精製リサイクル305、種々の熱回収及び予熱に適用するためのガス/蒸気流れ914の使用、装置の種々の所望の地点での結合剤、添加剤、及び混合材料の挿入、ガスタービンの効率と出力を増加するための例えば水の噴霧による燃焼空気及び/又は設備換気空気の冷却、非常に高含水率の廃棄物原料の脱水等を含む通常のプロセスエンジニアリング設計能力を使用して、本発明の装置を商業的に設置するように設計することができる。最終のペレット化、顆粒化、小球化された製品915は、従来の搬送、輸送、最終用途のために、袋に入れ又は船積みされたバルクとすることができる。
【0078】
当業者に明らかなように、単独設置において、多段ガスタービン、同一又はタイプとサイズが異なる他のエンジン及び/又はバーナをマニホールドに集めて、同一又はタイプとサイズが異なる多段の乾燥容器に送ることができる。これは、原料処理能力を増加するだけでなく、変化する供給原料負荷を処理し、運転を停止することなく装置のメンテナンスを行うという運転のフレキシビリティを与える。
【0079】
当業者に明らかなように、本発明はピーク電力を発生し、分散電力を発生する手段を提供する。本発明による各モジュールユニットが例えば4MWガスタービン発電機を含むとき、その25ユニットはオンライン効率を有し、24/7ベースで95%以上の信頼性をもって、100MWの電力を発生する。25ユニットが、本質的に農業施設(酪農場、肥育場、養豚場、養鶏場)、食品加工プラント、小さな市営下水処理場、その他の田園地区、又は廃棄物が生成され電力が必要とされる製造設備に設置されている。これらの25ユニットは、製造や市営の顧客に電力が必要とされる場所の近くに100MWの電力を分散発生する。本発明の分散発生は、負担が大きく拡張にコストがかかるインフラである長距離伝送線を使用することなく、直接ユーザに電力を提供する。本発明は廃棄物変換を変換して環境を浄化し、有益な肥料、動物食品その他の有益な製品を製造することと組み合わせた効率的な分散電力発生のシステムを提供する。さらに、本発明の装置は、16/5、16/6又はその他のピークスケジュールであろうとなかろうと、ピーク電力需要にかなった電力を生成するように運転することができる。廃棄物は通常フレキシブルなスケジュールで処理することができるので、電力製造スケジュールはフレキシブルであり、廃棄物処理に不利益な効果をもたらすことなくピーク需要にあわせることができる。多くの工業設備では、電力消費がピークのときに廃棄物流れが生成されるので、本発明の装置が施設廃棄物を処理する一方当該施設に電力を提供することは理想的である。
【0080】
以上本発明の様々な実施例を説明したが、これらは例としてのものであり、本発明の意図や請求の範囲内で種々の変更や修正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明による方法及び設備を使用して廃棄物原料を処理する方法の概略図。
【図2】携帯スキッド搭載の運搬可能なユニットの形態の本発明によるプロセスユニットの平面図。
【図3】携帯スキッド搭載の運搬可能なユニットの形態の本発明によるプロセスユニットの他の形態の平面図。
【図4A】半トレーラートラックに搭載された本発明のシステムの形態の平面図。
【図4B】半トレーラートラックに搭載された本発明のシステムの形態の側面図
【図5】本発明による方法を使用して温室効果ガス、有毒臭気、及びその他のガスの大気への排出を防止する方法の概略図。
【符号の説明】
【0082】
100 ガスタービン発電機装置
101 ガスタービン
102 発電機
104 空気取入口フィルタ
105 コネクタ
200 乾燥容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物原料を処理する方法において、
ガスタービン発電機を運転して、電気と1000°F以上の温度を有する排ガスを生成する工程と、
廃棄物原料を著しく乾燥させることなく約20重量%以下の含水率を有する乾燥材料を生成するのに十分な接触時間、乾燥容器内で前記1000°F以上の温度を有する排ガスを少なくとも約30重量%の含水率を有する廃棄物原料と接触させる工程とからなる、廃棄物原料処理方法。
【請求項2】
前記廃棄物原料と接触する排ガスは約1100°Fと約1600°Fの間の初期温度である請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記廃棄物原料は少なくとも約50重量%の水分を有する請求項1に記載の方法。
【請求項4】
肥料を粒状化し、グラニュー化、ペレット化又はプリル化して、従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適した製品を生成する工程をさらに有する請求項3に記載の方法。
【請求項5】
廃棄物原料を処理する方法において、
ガスタービン発電機を運転して、電気と排ガスを生成する工程と、
廃棄物原料を著しく乾燥させることなく約20重量%以下の含水率を有する乾燥材料を生成するのに十分な接触時間、乾燥容器内で前記排ガスを少なくとも約30重量%の含水率を有する廃棄物原料と接触させる工程と、
前記乾燥材料を処理して従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット又はプリルの形態の製品に形成する工程とからなる、廃棄物処理方法。
【請求項6】
前記乾燥製品は約10重量%以下の含水率を有する請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記原料は有機廃棄物からなる請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記原料は無機廃棄物からなる請求項5に記載の方法。
【請求項9】
廃棄物原料を処理する装置において、
ガスタービンと、
前記ガスタービンから接続部を介して排ガスを受け入れ、廃棄物原料を受け入れる乾燥容器とからなり、
前記ガスタービンと前記乾燥容器の間の接続部は前記乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされている装置。
【請求項10】
前記ガスタービンと前記乾燥容器の間の接続部はさらに本質的に100%のガスタービン排気ガスを前記乾燥容器に導くようにされた請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記乾燥容器は、前記排ガスと前記廃棄物原料の直接接触により前記廃棄物原料を乾燥し熱処理し、変換材料を生成するようにされている請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記乾燥容器から変換材料を受け入れて該変換材料をグラニュー、ペレット、プリルの形態に成形する処理ユニットをさらに有する請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記ガスタービンはガスタービン発電機を有する請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記乾燥容器は前記排ガスからの熱により前記廃棄物原料を間接加熱するようにされた請求項9に記載の装置。
【請求項15】
著しく酸化することなく十分な温度で、望まれない有機物、微生物、生存種子、農薬、細菌、ホルモン、プリオン又はウイルスを有する廃棄物材料に存在するほぼ全ての望まれない成分を破壊又は無害形態に変換するのに十分な時間、熱処理された廃棄物原料からなる変換材料。
【請求項16】
従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット、プリルの形態の請求項15に記載の変換材料からなる製品。
【請求項17】
著しく酸化することなく十分な温度で、従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット、プリルの製品に成形するのに適した自己結合廃棄物を提供するのに十分な時間、熱処理された廃棄物原料からなる製品。
【請求項18】
約15重量%以下の水分を有する請求項17に記載の製品。
【請求項19】
著しく酸化することなく十分な温度で、前記廃棄物を自己結合(self-binding)にし、従来の乾燥製品の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット、プリルに成形するのに適した十分な時間、熱処理された廃棄物原料からなる製品。
【請求項20】
約15重量%以下の水分を有する請求項19に記載の有機肥料又はソイルビルダー。
【請求項21】
廃棄物原料を処理する移動可能な装置において、
廃棄物原料を乾燥し変換材料を生成するようにされた少なくとも1つの移動可能な乾燥ユニットと、
前記乾燥ユニットからの変換材料を従来の取扱い、輸送、使用に適した形態を有する製品に形成するようにされた少なくとも1つの移動可能な処理ユニットと、
からなる移動可能な装置。
【請求項22】
前記乾燥ユニットはガスタービン発電機と乾燥容器からなる請求項21に記載の移動可能な装置。
【請求項23】
前記ガスタービンと乾燥容器は、ガスタービン排ガスを乾燥容器に送るようにされるとともに、乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされた装置により接続されている請求項22に記載の移動可能な装置。
【請求項24】
廃棄物原料を著しく酸化することなく、閉じ込められた空間で、廃棄物原料をガスタービン排ガスと接触させることで、吸収され合成されたNOx、SOx又はCOx成分を含む、熱処理された廃棄物原料。
【請求項25】
従来の取扱い、輸送、使用に適したグラニュー、ペレット、プリルの形態の請求項24に記載の熱処理材料。
【請求項26】
放出ガスを処理する装置において、
燃焼空気取入口を有するガスタービンと、
換気空気を施設から排出させる製造設備とからなり、
前記燃焼空気取入口は前記施設から排出される換気空気の少なくとも1部を受け入れるようにされている放出ガス処理装置。
【請求項27】
前記燃焼空気取入口は、排出された換気空気の少なくとも1部を当該燃焼空気取入口に導くようにされた接続部によって施設に接続されている請求項26に記載の装置。
【請求項28】
前記ガスタービンはガスタービン発電機からなる請求項27に記載の装置。
【請求項29】
前記ガスタービンの排ガスは、廃棄物原料を受け入れるようにされた乾燥容器に接続されている請求項28に記載の装置。
【請求項30】
廃棄物原料を処理する装置において、
製造施設に接続され、該施設から空気を排出するようにされた製造施設ベントから空気を受け入れるようにされた燃焼空気取入口を有するガスタービンと、
前記ガスタービンから排ガスを受け入れるようにされた接続部を有するとともに、廃棄物原料を受け入れる入口を有する乾燥容器と、
からなる廃棄物原料処理装置。
【請求項31】
前記乾燥機容器と前記ガスタービンの間の接続部は、前記乾燥容器への空気の導入を実質的に排除するようにされている請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記ガスタービンはガスタービン発電機からなる請求項30に記載の装置。
【請求項33】
製造設備からの放出ガスの大気放出を減少する方法において、
放出ガスを生成する設備の1部を包囲してガスを収容する工程と、
前記ガスの少なくとも1部をガスタービン、油又はガスバーナ、往復エンジンの燃焼空気取入口に導く工程と、
前記タービン、バーナ、エンジンからの排ガスの少なくとも一部を、廃棄物原料を乾燥し処理する乾燥容器に導く工程と、
からなる放出ガス減少方法。
【請求項34】
前記ガスタービンはガスタービン発電機からなる請求項33に記載の方法。
【請求項35】
製品を製造する方法において、
ガスタービン、油又はガスバーナ、又は往復エンジンから高温燃焼排ガスを生成する工程と、
製造設備からの換気空気をガスタービン、バーナ、又はエンジンの燃焼空気取入口に導く工程と、
前記高温燃焼排ガスを廃棄物原料と接触させる工程と、
からなる製品製造方法。
【請求項36】
前記廃棄物原料の著しい酸化を実質的に防止するようにされた閉じ込められた装置内で、前記排ガスを前記廃棄物原料と接触させる工程を有する請求項60に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【公表番号】特表2008−506529(P2008−506529A)
【公表日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−522668(P2007−522668)
【出願日】平成17年7月19日(2005.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2005/025640
【国際公開番号】WO2006/014670
【国際公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【出願人】(507020381)アースリニュー・アイピー・ホールディングズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (4)
【氏名又は名称原語表記】EarthRenew IP Holdings LLC
【Fターム(参考)】