説明

検査装置

【課題】欠陥検査装置では、微細化につれて致命欠陥の信号強度が減少するので、SN比を確保するには、ウェハの散乱光によるノイズを低減する必要がある。散乱源であるパターンエッジラフネスや表面ラフネスは、ウェハ全体に広がっている。そのため、ノイズを低減するには、照明領域を縮小するのが有効であることを本発明では見出した。すなわち、照明領域をスポット状とし、スポットビームの寸法を縮小するのが有効であることを本発明では見出した。
【解決手段】時間的・空間的に分割した複数のスポットビームを試料に照射する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の欠陥を検査する検査装置,検査方法に関する。例えば、半導体デバイス製造におけるウェハなどの、パターンが形成された試料の欠陥検査装置に係り、特に光学式欠陥検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造プロセスでは、スパッタや化学気相成長による成膜,化学機械研磨による平坦化,リソグラフィとエッチングによるパターニングを多数繰り返す。半導体デバイスの歩留まりを確保するために、製造プロセスの途中でウェハを抜き取り、欠陥検査を行う。
【0003】
欠陥とは、ウェハ表面の異物,膨れ,スクラッチやパターン欠陥(ショート,オープン,ホールの開口不良など)である。
【0004】
欠陥検査の目的は、第1に製造装置の状態を管理すること、第2に不良が発生した工程とその原因を特定することにある。半導体デバイスの微細化に伴い、欠陥検査装置に対して、高い検出感度が要求されている。
【0005】
ウェハには同一のパターンを有する数百のデバイス(チップと呼ぶ)が作製される。また、デバイスのメモリ部などでは、繰り返しパターンを有する多数のセルが形成される。
欠陥検査装置では、隣接するチップ間または隣接するセル間で画像を比較する方法が使用されている。
【0006】
ウェハに光を照射して画像を撮像する光学式欠陥検査装置は、電子線など他方式の欠陥検査装置に比べてスループットが高いので、インライン検査に多く使用されている。
【0007】
従来の光学式欠陥検査装置に関して、特表2005−521064号公報(特許文献1)が開示されている。特許文献1では、レーザ光源より射出したビームから、複数の移動レンズにより複数のスポットビームを生成し、ウェハに照射する。複数のスポットビームをライン上で走査しつつ、スポットビームに対応する検出器を並列動作することにより、単一スポットビームに比べてスループットを向上している。
【0008】
その他の技術としては、特許文献2−4が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特表2005−521064号公報
【特許文献2】特表2005−517906号公報
【特許文献3】米国特許第6724473号
【特許文献4】米国特許第6248988号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
半導体デバイスの微細化に伴い、光学式欠陥検査装置に対して検出感度の向上が要求されており、光学系についてはSN比の確保が重要課題となっている。
【0011】
微細化につれて致命欠陥の信号強度が減少するので、SN比を確保するには、ウェハの散乱光によるノイズを低減する必要がある。散乱源であるパターンエッジラフネスや表面ラフネスは、ウェハ全体に広がっている。そのため、ノイズを低減するには、照明領域を縮小するのが有効であることを本発明では見出した。すなわち、例えば、照明領域をスポット状とし、スポットビームの寸法を縮小するのが有効であることを本発明では見出した。
【0012】
特許文献1は、音響光学素子を用いて移動レンズを生成している。媒質内の音波の伝播を時間的・空間的に制御して屈折率分布を生成するのであるが、収差が残存するので、スポットビームの寸法の縮小には限界がある。また、スポットビームの走査速度に限界があるので、スループットをさらに向上するのは難しい。
【0013】
本発明の目的は、半導体デバイスの微細化に対応し、微小なスポットビームを用いた高感度かつ高スループットの欠陥検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は例えば以下の特徴を有する。
【0015】
本発明は、時間的及び空間的に分割された複数の照明領域を試料上に形成する時間的空間的分割光学系を有することを特徴とする。ここで、照明領域とは、例えば、スポット照明,線状照明,線状照明をさらに絞った細線照明、またはそれらを微小に形成したものと表現することができる。また、時間的分割とは、例えば被検査物上に異なる時間に複数の照明領域を形成することと表現することができる。空間的分割とは、被検査物上に互いに離れた複数の照明領域を形成することと表現することができる。本発明は、これら時間的分割、及び空間的分割のうち少なくとも1つを制御することを特徴とする。
【0016】
本発明は、試料上に異なる時間に離散的に照明領域を形成し、検出器側ではこれらを連続的な信号として検出することを特徴とする。
【0017】
本発明は、該照明光学系は、該複数の照明領域を該試料において単一のライン上に配列することを特徴とする。
【0018】
本発明は、該時間的空間的分割光学系は、パルスビームを形成するパルスビーム生成部と、前記パルスビームを分割して時間的な差を設ける時間分割ユニットと、前記パルスビームを分割して空間的な差を設ける空間分割ユニットと、前記時間分割ユニット、及び前記空間分割ユニットによって時間的及び空間的に分割されたパルスビームを複数の照明スポットとして前記試料に照射する結合ユニットと、を有することを特徴とする。
【0019】
本発明は、該複数の照明領域の個数,寸法、及び間隔の少なくとも1つは可変であることを特徴とする。
【0020】
本発明は、該ラインに垂直な方向に試料を走査する走査部を有することを特徴とする。
【0021】
本発明は、該検出光学系は暗視野型であることを特徴とする。
【0022】
本発明は、該照明光学系は、該試料に垂直な方向から、該複数の照明スポットを該試料に形成することを特徴とする。
【0023】
本発明は、該照明光学系は、該試料に斜めの方向から、該複数の照明スポットを該試料に形成することを特徴とする。
【0024】
本発明は、複数の検出光学系と複数の画像センサとを有し、それぞれの画像を撮像することを特徴とする。
【0025】
本発明は、撮像した複数の画像を統合処理することを特徴とする。
【0026】
本発明は、該検出光学系は明視野型であることを特徴とする。
【0027】
本発明は、該欠陥検査装置は、配線が形成された試料を検査する欠陥検査装置であり、該配線のピッチから算出される周波数で、該センサの検出結果をサンプリングする処理部を有することを特徴とする。
【0028】
本発明は、該センサは少なくとも1つ以上の画素を有するセンサであり、該センサの1画素の大きさに相当する時間の中で、撮像を開始する開始時間と撮像を終了する終了時間を変える制御部を有することを特徴とする。
【0029】
本発明は、互いに平行な複数のライン上において、互いに離れた複数の照明スポットを該試料に形成する空間分割光学系を有することを特徴とする。
【0030】
本発明は、複数の開口を配列したマスクと、該開口の像を該試料に投影する投影光学系と、を有することを特徴とする。
【0031】
本発明は、該照明光学系は、複数の発光素子を配列したアレイ状光源と、該発光素子の像を該試料に投影する投影光学系と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
本発明は例えば以下の効果を奏する。以下の効果は独立して奏される場合もあれば、複合して奏される場合もある。
(1)従来より低ノイズの検査を行うことができる。
(2)従来より広視野の光学系を構成することができる。
(3)従来より高感度な欠陥検出が可能となる。
(4)従来より高スループットの欠陥検査が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係る、ビームを時間的・空間的に分割して照明する欠陥検査装置の第1の実施形態を示す図である。
【図2】ビームを時間的・空間的に分割する光学系を説明する図である。
【図3】時間的・空間的分割のタイムチャートを示す図である。
【図4】時間的・空間的に分割したスポットビームによるウェハの照明を示す図である。
【図5】ウェハ端における可変照明領域を説明する図である。
【図6a】斜方検出光学系の円形開口のウェハ面への投影図を示す図である。
【図6b】検出光学系の輪帯開口のウェハ面への投影図を示す図である。
【図7】複数の検出光学系を有する、第2の実施形態を示す図である。
【図8】第2の実施形態において、複数の斜方検出光学系の開口のウェハ面への投影図を示す図である。
【図9】スポットビームをウェハに斜め方向から照射する、第3の実施形態を示す図である。
【図10】第3の実施形態において、複数の検出光学系の開口のウェハ面への投影図を示す図である。
【図11】本発明に係る、ビームを空間的に分割して照明する欠陥検査装置の第4の実施形態を示す図である。
【図12】空間的に分割したスポットビームによるウェハの照明を説明する図である。
【図13】マスクの構造を示す図である。
【図14】シャッタアレイを示す図である。
【図15】複数の検出光学系を有する、第5の実施形態を示す図である。
【図16】スポットビームをウェハに斜め方向から照射する、第6の実施形態を示す図である。
【図17】アレイ状光源を有する、第7の実施形態を示す図である。
【図18】アレイ状光源を示す図である。
【図19】実施例8を説明する図である。
【図20】実施例9を説明する図である。
【図21】実施例10を説明する図である。
【図22】実施例11を説明する図である。
【図23】実施例12を説明する図である。
【図24】実施例13を説明する図である。
【図25】検出光学系の例を示す図である。
【図26】従来のサンプリングの課題を示す図である。
【図27】本発明のサンプリング方法を示す図である。
【図28】サンプリングの値を決める手順を説明する図である。
【図29】サンプリングの値を決める処理の結果を示す図である。
【図30】従来の課題を示す図である。
【図31】蓄積時間と本発明の制御方法を説明する図である。
【図32】本発明の制御例を示す図である。
【図33】本発明のシステム構成例を示す図である。
【図34】撮像タイミングのずれ量を計測する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を用いて説明する。なお、以下の実施例に開示される内容は独立して実施することもできるし、組み合わせて実施することもできる。
【実施例1】
【0035】
本発明の第1の実施形態(以下、実施例1と称す)として、時間的・空間的分割照明による、半導体ウェハを対象とする暗視野欠陥検査装置について説明する。
【0036】
第1実施例の概略構成を図1に示す。主要部は、光源1,時間的・空間的分割光学系3,照明光学系4,検出光学系6,画像センサ7,画像処理系8,ステージ9,制御系10、及び操作系11である。
【0037】
光源1から射出したビームは、ミラー2で反射され、時間的・空間的分割光学系3に入射する。ここで、ビームは所定の形状,偏光,パワーに調整され、さらに時間的・空間的に分割されて、複数のビームが射出する。時間的・空間的ビーム分割の詳細は後述する。
【0038】
上記の複数のビームは、照明光学系4によりそれぞれスポット状に集光され、ウェハ5に垂直な方向からウェハ上の異なる位置を照射する。上記のスポットビームの照射位置は、ウェハ上でY軸に平行なライン上にある。
【0039】
ウェハで散乱された光は、検出光学系6により集光される。検出光学系の光軸は、ウェハに垂直な方向から所定の角度傾いている。正反射光は検出光学系の開口外に射出するので、複数のスポットビーム位置での暗視野像が画像センサ7に結像する。
【0040】
画像はA/D変換器(図示しない)によりデジタル信号に変換され、画像処理系8に伝送される。これらの動作と並行して、ステージ9をX軸方向に走査する。
【0041】
画像処理系8には、検査チップと隣接し、同一パターンを有するチップで撮像した参照画像が記録されている。検査画像と参照画像に対して、位置合わせなどの処理を行った後、両者の差画像を出力する。差画像の輝度を予め設定した閾値と比較し、欠陥を検出する。
【0042】
欠陥の位置座標は、制御系10に伝送され、所定の検査終了後に操作系11に表示される。
【0043】
時間的・空間的ビーム分割の詳細を、図2を用いて説明する。ここでは、時間的に4分割、空間的に8分割の実施例を述べるが、時間的にも空間的にも分割数を増減させることは可能である。
【0044】
各ビームは平行ビームであり、図2ではその主光線を示す。時間的・空間的分割光学系の主要部は、時間分割ユニット12a〜12c,空間分割ユニット13a〜13d、及び結合ユニット14a〜14cである。
【0045】
初めに時間的分割について説明する。入射ビームは、直線偏光のパルスビームである。
入射ビームはまず、時間分割ユニット12aによりビームL1とL1′に1:3の強度比で分割される。ビームL1′は、時間分割ユニット12bによりビームL2とL2′に1:2の強度比で分割される。ビームL2′は、時間分割ユニット12cによりビームL3とL4に1:1の強度比で分割される。
【0046】
ビームL1,L2,L3、及びL4は、空間分割ユニットの入射位置において、互いに光路長が異なるので、射出パルス間に光路差に対応する時間差が生じている。つまり、ビームL1,L2,L3、及びL4が空間分割ユニットに入射するまでの光路長を変える機構(機械的にでも、光学的にでも良い)を設けることで時間分割の分割間隔を変えることができる。また、例えば、所要の光路差を得るために、各時間分割ユニットの間に、適切な長さの光ファイバを設けても良い。
【0047】
また、ビームL1,L2,L3、及びL4の強度は互いに等しくなっている。時間分割ユニットとしては、1/2波長板と偏光ビームスプリッタ等を使用できる。1/2波長板の光学軸を偏光ビームスプリッタに対して所定の方向に設定することにより、上記のビーム分割が可能である。
【0048】
次に、空間的分割について説明する。ビームL1は、空間分割ユニット13aにより、互いに進行方向が異なるビームL11とL12に1:1の強度比で分割される。
【0049】
同様に、ビームL2はビームL21とL22に、ビームL3はビームL31とL32に、ビームL4はビームL41とL42に分割される。空間分割ユニットとしては、ウォラストンプリズムと1/2波長板,回折格子,音響光学素子、等を使用できる。
【0050】
例えば、1つの空間分割ユニットが、光学特性の異なる複数のウォラストンプリズム,複数の1/2波長板、又は複数の回折格子を有することで、空間分割の分割間隔を変えることができる。また、音響光学素子を用いる場合には、その駆動信号を変える制御を行えば、空間分割の分割間隔を変えることができる。
【0051】
次に、ビームの結合について説明する。ビームL41,L42とビームL31,L32は結合ユニット14cに入射し、結合ユニット14bに向かって射出する。ビームL41,L42,L31,L32とビームL21,L22は結合ユニット14bに入射し、結合ユニット14aに向かって射出する。ビームL41,L42,L31,L32,L21,L22とビームL11,L12は結合ユニット14aに入射し、互いに進行方向が異なる8本のビームが、4通りのパルス時間差で射出する。このパルス時間差は、時間分割ユニットでの光路差と結合ユニットでの光路差の和に対応する。結合ユニットとしては、1/2波長板と偏光ビームスプリッタ等を使用できる。
【0052】
次に、時間的・空間的ビーム分割のタイムチャートを図3に示す。ウェハ上の位置Y1とY5は時間T1に、位置Y2とY6は時間T2=T1+ΔTに、位置Y3とY7は時間T3=T1+2ΔTに、位置Y4とY8は時間T4=T1+3ΔTに、それぞれ照射する。
【0053】
時間差ΔTは、前述の時間的・空間的分割光学系によるパルス時間差である。光源の発光周期ΔTsの経過後、同様に照射を繰り返す。互いに照射時間が異なれば、照射ビームの位置が隣接していても、画像センサにおけるノイズは照射ビームの位置が離れているのと同じに抑制できる。
【0054】
また、ビームを分割することにより、照明出力のピーク値は光源出力のピーク値に比べて減少するので、ウェハの照射損傷を抑制できる利点もある。
【0055】
次に、時間的・空間的に分割したスポットビームによるウェハの照明を図4に示す。8個のスポットビームの中心は、Y軸に平行な直線上にある。スポットビームの寸法Dは、散乱光によるノイズが小さく(望ましくは十分小さく)なるように設定し、例えば1μm程度とする。
【0056】
また、同一時間に照射する2つのスポットビーム位置の間隔Ssは、検出光学系の解像度より大きく(望ましくは十分大きく)設定し、互いの散乱光が画像センサの画素に混入しないようにする。
【0057】
また、隣接する2つのスポットビーム位置の間隔Stは、それぞれのスポットビームをY軸に投影すると、重なるように設定する。この条件でステージをX軸方向に走査すると、隙間無く画像を撮像できる。つまり、スポットビームの集合とステージ走査を組み合わせることにより、ラインビームによる照明と等価な撮像領域が得られる。
【0058】
なお、スポットビームの強度プロファイルはガウス分布を形成する。そこで、図4において、時間的には分割されているが、画像センサ7では隣合う関係で検出される少なくとも2つ以上の照明スポット401,402の間隔を、照明時間を同一とした場合に重なり合う両者の強度プロファイル403と404の和が概略平坦、又は実質的に平坦になるような間隔に設定する。そして、このような関係を他の照明スポット同士においても適用する。
【0059】
言い換えるなら、画像センサ7側から見ると、時間的,空間的に分割された図4の照明スポットの強度プロファイルの総和は、照明位置(Y1−Y8)において、概略、又は実質的に平坦であると表現することができる。
【0060】
他の表現としては、試料上に異なる時間的,空間的に離散的に照明領域を形成し、検出器側ではこれらを連続的な信号として検出すると表現することができる。
【0061】
このようにすることで、照明領域Y1〜Y8に亘って強度プロファイルが概略平坦、または実質的に平坦なラインビームによって、照明されたのと等価な検査を行うことができる。
【0062】
なお、時間的及び空間的に分割された照明スポットの照射方法は、本実施例に限定されない。パルスビームを分割して、試料上に時間的、及び空間的に分割された照明スポットを形成できるのであれば、時間分割ユニット,空間分割ユニット,結合ユニットの光学的な配置やそれらの組み合わせは自由である。
【0063】
画像センサ7は、例えばCCD1次元センサまたはCCD2次元センサである。これらのセンサは例えば、光を電気信号へ変換する光電変換センサと表現することができる。CCD1次元センサ(長方形画素)の場合、照明領域全体のX軸方向寸法は画素の長辺方向寸法に比べて小さく設定する。長方形画素は、後述のように、オーバーサンプリングによる撮像が可能である。
【0064】
また、画像センサとしてマルチピクセルフォトンカウンタ(MPPC)を使用しても良い。MPPCは極微弱光の検出に適しているので、微小欠陥の検出に有効である。
【0065】
上記の構成により、1μm程度のスポットビームによる高感度検査と、ラインビームに相当する視野寸法による高スループット検査を両立できる。
【0066】
また、本実施例1では、ステージ走査中にスポットビームの個数,寸法、及び間隔の少なくとも1つを動的に制御することにより、照明領域の長さを可変にできる。制御手段としては、例えば、時間的・空間的分割光学系の下流側に液晶シャッタを設け、スポットビームごとに遮光/透過を制御すれば良い。図5に示すように、照明領域の可変機能は、ウェハ端の検査に有効である。
【0067】
また、光源は、パルスレーザだけでなく、連続発振レーザ,LED,放電ランプなどの連続発振光源も使用できる。連続発振光源の場合、時間的・空間的分割光学系の上流側に、ビームをパルス化する手段を追加すれば良い。可視光領域,紫外光領域、及び遠紫外光領域において、その場合は必要な波長やパワーなどに応じて、最適な光源を選択する。
【0068】
検出光学系6には、レンズから成る屈折型,ミラーから成る反射型,ミラーとレンズを組み合せた反射・屈折型、及びフレネルゾーンプレートなどの回折型を使用できる。
【0069】
また、検出光学系6には、図1に示したような、光軸がウェハに垂直な方向から所定の角度傾いた円形開口の他に、光軸がウェハに垂直な方向の輪帯開口を使用することもできる。円形開口と輪帯開口について、ウェハ面への投影図をそれぞれ図6aと図6bに示す。ここで、NAは開口数の意味である。NA=1の円はウェハ面に平行な方向を表し、円の中心はウェハ面に垂直な方向を表す。
【0070】
輪帯開口の場合、散乱光の集光立体角を大きくできるので、欠陥からの散乱光が微弱でも信号強度を確保することが可能である。
【実施例2】
【0071】
本発明の第2の実施形態(以下、実施例2と称す)を、図7に示す。第1実施例と同じ構成の説明は省略する。
【0072】
実施例2では、検出光学系6aと画像センサ7aにより暗視野像を撮像し、検出光学系6bと画像センサ7bにより別の暗視野像を撮像する。これらの画像を画像処理系に伝送する。図示しないが、さらに検出光学系と画像センサを設けても良い。
【0073】
実施例2のように複数の検出光学系を備える場合について、開口のウェハ面への投影図を図8に示す。ここでは、検出光学系の光軸の方位角(ウェハ面内の角度)が互いに異なっている。一般に、欠陥からの散乱光の角度分布は様々である。また、ノイズ源からの散乱光の角度分布も様々である。
【0074】
実施例2では、複数の画像の中でSN比が高い画像を用いることにより、単一の画像を用いる第1実施例に比べて、欠陥検出の確率を高めることができる。また、複数の画像を統合処理することにより、出力画像のSN比を元の画像に比べて向上し、欠陥検出の確率をさらに高めることもできる。
【実施例3】
【0075】
本発明の第3の実施形態(以下、実施例3と称す)を、図9に示す。第1実施例と同じ構成の説明は省略する。実施例3は実施例1において説明したような時間的・空間的に分割された複数のスポットビーム群をウェハに斜め方向から照射し、ウェハ表面に対して垂直な方向で検出するものである。
【0076】
ウェハで散乱された光は、検出光学系6により集光される。検出光学系6の光軸は、ウェハに垂直である。正反射光は検出光学系6の開口外に射出するので、複数のスポットビーム位置での暗視野像が画像センサ7に結像する。
【0077】
実施例3では、検出光学系の光軸がウェハに垂直なので、第1実施例に比べて、散乱光の集光立体角がさらに大きいという利点がある。
【0078】
また本実施例3でも、検出光学系6と画像センサ7の組を複数を設けることができる。
複数の検出光学系を備える場合について、開口のウェハ面への投影図を図10に示す。
【0079】
ここでは、検出光学系の光軸の仰角(ウェハ面からの角度)と方位角の少なくとも一方が、互いに異なっている。一般に、欠陥からの散乱光の角度分布は、欠陥の種類や寸法、パターンの形状や下地の構造などによって異なる。また、ノイズ源からの散乱光の角度分布も、パターンの形状や下地の構造などによって異なる。そのため、複数の画像の中でSN比が高い画像を用いて欠陥を検出することにより、単一の画像を用いて欠陥を検出するのに比べて、欠陥検出の確率を高めることができる。また、複数の画像を統合処理することにより、出力画像のSN比を元の画像に比べて向上し、欠陥検出の確率をさらに高めることもできる。
【実施例4】
【0080】
本発明の第4の実施形態(以下、実施例4と称す)として、空間的分割照明による、半導体ウェハを対象とする暗視野欠陥検査装置について説明する。
【0081】
実施例4は、上述した実施例1−3とは異なり、開口を有する光学素子(例えば、後述するマスク17)を用いて空間的に分割された照明スポットを形成するものである。
【0082】
実施例4の概略構成を図11に示す。光源1から射出したビームは、ミラー2で反射され、マスク照明光学系16に入射する。ここで、ビームは所定の形状,偏光,パワーに調整され、マスク17に入射する。マスク17には、所定の複数の開口が配列されている。
図11では、開口はX軸方向に3箇所示されているが、開口はY軸方向には多数配列されている。マスク17を移動することにより、様々な所定の複数の開口を、光路に挿入することが可能である。それぞれの開口を透過したビームは発散するが、ウェハ照明光学系18により集光される。マスク17とウェハとは、ウェハ照明光学系に対して共役になっているので、開口の像がウェハに投影される。このようにして、ウェハ5に垂直な方向から、複数のスポットビームをウェハに照射する。検出光学系以降の構成は、第1実施例と同じなので、説明は省略する。
【0083】
次に、上記のスポットビームとステージ走査による撮像について、説明する。図12は、空間的に分割したスポットビームによるウェハの照明を示す。照明ライン1,照明ライン2、及び照明ライン3は、X軸(ステージの走査方向)に垂直である。検出光学系が斜方検出の場合は、光軸外でデフォーカスが生じるので、照明ラインの間隔は焦点深度以内となるよう設定にする。それぞれの照明ライン上に、互いに重ならないようにスポットビームを配列する。スポットビームの寸法は、散乱光によるノイズが十分小さくなるように設定し、例えば1μm程度とする。また、照明ラインの長さは検査装置の視野寸法と同じにする。スポットビームの間隔は、それぞれの照明ラインをY軸に投影すると、スポットビームが重なるように設定する。この条件でステージをX軸方向に走査すると、隙間無く画像を撮像できる。つまり、スポットビームの集合とステージ走査を組み合わせることにより、ラインビームによる照明と等価な撮像領域が得られる。
【0084】
画像センサ7は、例えばCCD1次元センサまたはCCD2次元センサである。
【0085】
CCD1次元センサ(長方形画素)の場合、照明領域全体のX軸方向寸法は画素の長辺方向寸法に比べて小さく設定する。また、スポットビームのY軸方向の間隔は、画素の短辺寸法の整数倍に設定する。長方形画素は、後述のように、オーバーサンプリングによる撮像が可能である。
【0086】
CCD2次元センサ(正方形画素)の場合、照明ラインの間隔は画素寸法の整数倍に設定する。また、スポットビームのY軸方向の間隔も、画素寸法の整数倍に設定する。スポットビームの寸法と配列を固定すると、2次元センサの画素寸法は1次元センサに比べて小さいので、高解像度の撮像が可能である。
【0087】
また、画像センサ7としてマルチピクセルフォトンカウンタ(MPPC)を使用しても良い。MPPCは極微弱光の検出に適しているので、微小欠陥の検出に有効である。
【0088】
上記の構成により、1μm程度のスポットビームによる高感度検査と、ラインビームに相当する視野寸法による高スループット検査を両立できる。
【0089】
マスク17の構造は、図13に示すように、光を透過する基板に遮光膜を成膜し、スポットビームに対応する開口を形成したものである。半導体リソグラフィ用フォトマスクと同様の工程により、微小かつ多数の開口を容易に製作できる。
【0090】
また、マスク17の構造は、図14に示すように、複数の液晶素子を2次元に配列したシャッタアレイとしても良い。制御系は、液晶素子ごとに透光と遮光を制御する機能を有する。スポットビームの寸法と間隔を自在に設定できるので、色々な画素寸法に容易に対応可能である。また、ステージ走査中にスポットビームの個数を動的に制御することにより、照明領域の長さを可変にできるので、ウェハ端の検査にも有効である。
【0091】
光源1としては、パルスレーザ,連続発振レーザ,LED,放電ランプなどを使用できる。可視光領域,紫外光領域、及び遠紫外光領域において、必要な波長やパワーなどに応じて、最適な光源を選択する。
【実施例5】
【0092】
本発明の第5の実施形態(以下、実施例5と称す)を、図15に示す。本実施例5では、実施例4のようなマスク照明光学系16,マスク17によって空間的に分割された光を、ウェハ照明光学系18を介して、ウェハ5に対して垂直方向から照明し、ウェハ5から発生した散乱光を、複数の検出光学系6a,6bと画像センサ7a,7bとで検出するものである。なお、検出光学系以降の構成は、第2実施例と同じなので、説明は省略する。
【実施例6】
【0093】
本発明の第6の実施形態(以下、実施例6と称す)を、図16に示す。複数のスポットビーム群をウェハに斜めの方向から照射する。ここで、ビームの断面形状が円形の場合、ウェハ上のビーム径はY方向に伸びてしまう。所定のビーム径を得るために、マスク17のY方向の開口寸法(あるいはシャッタアレイのY方向の素子寸法)は、X方形より小さくするのが有効である。検出光学系以降の構成は、第3実施例と同じなので、説明は省略する。
【実施例7】
【0094】
本発明の第7の実施形態(以下、実施例7と称す)を、図17に示す。第4実施例と同じ構成の説明は省略する。
【0095】
本実施例7では、複数の発光素子を2次元に配列したアレイ状光源19を使用する。発光素子としては、例えばLEDを使用できる。
【0096】
制御系10は、発光素子ごとに発光と消光を制御する機能を有する。
【0097】
本実施例7では、スポットビームの寸法と間隔を自在に設定できるので、色々な画素寸法に容易に対応可能である。
【0098】
また、ステージ走査中にスポットビームの個数を動的に制御することにより、照明領域の長さを可変にできるので、ウェハ端の検査にも有効である。実施例7は、第4実施例に比べて、マスク照明光学系とマスクが無いので、装置構成の簡略化という利点も得られる。
【実施例8】
【0099】
実施例8として、時間的分割についてのバリエーションを説明する。本実施例8の特徴は主に連続発振レーザ(以降、CWレーザと称す。)と音響光学素子とを用いて時間的分割照明光学系を構成する点にある。以降の説明では、この時間的分割照明光学系について主に説明する。
【0100】
図19は本実施例8を説明する図である。
【0101】
光源から照射された連続発振レーザLS0は音響光学素子801に入射する。音響光学素子801は制御部802からのある周波数の駆動信号によって制御される。これによって、CWレーザLS0を駆動信号の周波数に依存した時間差を有するパルスレーザLS1・LS2として扱うことができる。なお、この周波数を制御することでLS1・LS2の時間差を制御することができる。LS1はミラー803、LS2はミラー804でそれぞれ反射され、パワー・偏光・ON/OFF制御系805・806に入射する。パワー・偏光・ON/OFF制御系805・806はそれぞれ照度・偏光制御用のλ/2板,λ/4板と照明のON/OFFを制御するシャッタとを有する。これにより、CWレーザを用いた時間分割照明光学系を提供することができる。
【実施例9】
【0102】
実施例9として、時間的分割についての他のバリエーションを説明する。本実施例9の特徴は主に連続発振レーザ(以降、CWレーザと称す。)と液晶シャッタとを用いて時間的分割照明光学系を構成する点にある。以降の説明では、この時間的分割照明光学系について主に説明する。
【0103】
CWレーザLS0は、λ/2板901に入射した後、偏光ビームスプリッタ902に入射し、2つの光に分岐される。偏光ビームスプリッタ902の後ろの光路には液晶シャッタ903,904が配置されている。分岐された光はそれぞれ液晶シャッタ903・904にそれぞれ入射する。制御部802は液晶シャッタ903・904のON/OFFをある時間差をもって制御する。これによって、CWレーザLS0を液晶シャッタ903・904間のON/OFFの時間差に依存したパルスレーザLS1・LS2として扱うことができる。LS1・LS2は、パワー・偏光・ON/OFF制御系905・906に入射する。パワー・偏光・ON/OFF制御系905・906はそれぞれ照度・偏光制御用のλ/2板,λ/4板と照明のON/OFFを制御するシャッタとを有する。
【0104】
なお、前述した時間差は、パワー・偏光・ON/OFF制御系905・906内のシャッタを制御することで行ってもよい。また、時間差をゼロとすれば同時照明として扱うこともできる。
【実施例10】
【0105】
次に実施例10について説明する。実施例10は、実施例8,9でのLS1,LS2をウェハに対して異なる仰角で照明する例である。
【0106】
本実施例10は、複数の仰角からある時間差をもって被検査物上へ照明領域を形成し、被検査物から発生した散乱光を、複数の仰角で検出し、検出結果に照明時の時間差に関する情報,検出時の仰角に関する情報を付加することを特徴とする。
【0107】
図21は本実施例10を説明する図である。実施例8又は9で時間差をもったLS1,LS2は、ミラー1001,1002,レンズ1003,1004によって、ウェハ10015に対して異なる仰角をもって照明される。これによって、時間分割異仰角照明を実現することができる。
【0108】
ウェハ10015で発生した散乱光は、それぞれ、レンズ10013,10014で集光され、検出器10005,10006で検出され光電変換され、A/D変換部10007,10008でアナログ信号からデジタル信号に変換される。
【0109】
ここで、検出器側から見ると、検出した信号がどの時間に発生したものか分からない。
そこで、本実施例10では、以下の構成をさらに有する。
【0110】
本実施例10では、LS1の光路にレンズ10018、LS2の光路にレンズ10010をそれぞれ設ける。そして、LS1をフォトダイオード10009、LS2を10011で検出する。フォトダイオード10009の検出信号ADS1、フォトダイオード10011の検出信号ADS2は論理和部10012、及びマルチプレクサ10016,10017へ送られる。論理和部10012の信号ADSはA/D変換部10007,10008へ送られ、A/D変換部10007,10008の信号はそれぞれマルチプレクサ10016,10017へ送られる。
【0111】
マルチプレクサ10016は、検出器10005の信号に時間差に関する情報を付加する。より具体的には、検出器10005の信号に以下のものを付加する。
(1)LS1の照射により発生した散乱光であることを示す情報
(2)LS2の照射により発生した散乱光であることを示す情報
【0112】
マルチプレクサ10017は、検出器10006の信号に時間差に関する情報を付加する。より具体的には、検出器10006の信号に以下のものを付加する。
(3)LS1の照射により発生した散乱光であることを示す情報
(4)LS2の照射により発生した散乱光であることを示す情報
【0113】
すなわち、本実施例10では、検出結果に照明時の時間差に関する情報,検出時の仰角に関する情報を付加することができると表現することができる。
【0114】
欠陥はその形状,種類等によって、散乱光の散乱仰角,方位角に違いがある。よって、本実施例10では、照明仰角,検出仰角に関する情報を正しく知ることができるので欠陥の分類精度を向上させることができる。
【0115】
また、本実施例10は、異なる照明仰角,検出仰角について説明したが、方位角について適用しても良い。
【実施例11】
【0116】
次に実施例11について説明する。上述した実施例1−10では、図示はしていないが、被検査物上に形成された回路パターン等からの回折光の影響を除いて、検出器では欠陥からの散乱光のみを検出するために検出光学系のフーリエ面に空間フィルタを配置しても良い。
【0117】
しかし、空間フィルタのみでは回折光を遮光できない場合がある。それは、回路パターン上には、メモリセル部,複雑なパターンで形成されるロジック部,繰り返しパターンで形成されるペリ部など複数のパターンがあるのに対して、空間フィルタの遮光パターンが一様であることに起因している。すなわち、空間フィルタでは、ある領域からの回折光は遮光できても、その他の領域からの回折光は完全に遮光できない。そのため、検出器がこの欠陥以外の領域の回折光も検出してしまい、飽和してしまうという課題がある。本実施例11はこの課題を解決するものである。
【0118】
図22は、本実施例11を説明する図である。
【0119】
本実施例11では、検査に先立ち図22(a)のように、ウェハ座標2001,チップ座標2003を得る。これにより、ウェハ内のどの位置にチップ2002があるか、チップ2002内のどの位置に種類の異なる領域A,B,Cがあるかが分かる。このウェハ座標2001,チップ座標2003は回路パターンの設計データ、ウェハのノッチ位置等から十分得られる。
【0120】
次に、光を照明し、複数画素を有するセンサで散乱光を検出することで、図22(b)の飽和特性を得る。横軸はセンサの蓄積時間であり、縦軸は飽和電圧である。飽和特性2004は領域Aでの飽和特性であり、飽和特性2005は領域Bでの飽和特性であり、飽和特性2006は領域Cでの飽和特性である。本実施例11では、傾きが急峻であることから領域Aでの飽和特性2004が最も高いことが分かる。なお、飽和特性は光学的シミュレーションにより求めても良い。
【0121】
次に実際の検査を行うが、その際にはウェハ内座標2001,チップ座標2002に基づいてセンサの画素がどの領域からの散乱光を検出しているか把握し、センサの画素ごとに飽和特性を制御する。より具体的には、被検査物を搬送する搬送系の信号からウェハ座標2001,チップ座標2002、いずれの領域かを決定し、センサの画素ごとに図22(b)の飽和特性を正規化した上で、領域に対応した飽和特性を最も飽和特性の低い飽和特性に合わせる。本実施例11であれば、領域Aからの散乱光を検出しているセンサの画素は、その飽和特性2004を飽和特性2006に合わせることとなる。なお、いずれの画素がいずれの領域の散乱光を検出しているかは、検出光学系の光学的な配置を事前に知っておけば、十分知ることができる。
【0122】
このように飽和特性を画素ごとに制御することでセンサの飽和を防ぐことができる。なお、本実施例11の制御方法は、他の実施例の構成に適用することができる。
【実施例12】
【0123】
次に実施例12について説明する。実施例12はセンサの飽和を防ぐ他のバリエーションである。
【0124】
実施例12では、センサの画素ごとにその電荷蓄積量を観察し、電荷蓄積量を制御することを特徴とする。
【0125】
図22は実施例12を説明する図である。
【0126】
図22(a)は複数の画素を有するセンサを説明している。本実施例12では、4画素23001−23004を有する。
【0127】
図22(b)は1画素の詳細な構成を説明している。本実施例12ではセンサの画素はCMOS構造となっている。散乱光はフォトダイオード2301によって光電変換される。光電変換された電荷はストレージ領域2302に蓄積される。一定時間蓄積された電荷は、出力電圧として出力される。本実施例12では、ストレージ領域の電荷量を制御部2307で観察し、ドレイン領域に流入する電荷量を制御する。より具体的には、ストレージ領域2302の電圧を電圧比較器2305で比較する。さらにその比較結果に応じてスイッチ選択部2306がスイッチを切り替えることでドレイン領域の制御電圧を制御し、ドレイン領域に流入する電荷量を制御する。すなわちストレージ領域に流入する電荷量が制御されることとなる。このような制御を画素ごとに行うことでセンサの飽和を防ぐことができる。
【実施例13】
【0128】
次に実施例13について説明する。実施例13は、本明細書に開示される時間分割空間分割照明,空間分割照明,時間分割照明の少なくとも1つと、検出光学系の光学的な配置に関するものである。
【0129】
図24は、本実施例13を説明する図である。図24(a)は本実施例13の光学的な配置を斜めから説明する図であり、図24(b)は本実施例13の光学的な配置をウェハ12003の上から説明する図である。
【0130】
本実施例13では、ウェハ24003に対して入射角θで光24001を入射させ(斜方照明)、本明細書に開示される時間空間分割照明スポット24011,空間分割照明スポット24012,時間分割照明スポット24013の少なくとも1つをウェハ24003上に形成する。
【0131】
本実施例13では散乱光を検出して結像するための検出光学系24005、及び24006を有する。この検出光学系24005、及び24006は図24(a)において、光24001の光軸とウェハ24002に対して垂直な線によって形成される入射面24015に垂直な方向24004に互いに対向するように仰角αで配置されている。
【0132】
さらに、図24(b)において、検出光学系24005の検出開口24009と検出光学系24006の検出開口24010とは、第1の軸24008に対して線対称であり、かつ第1の軸24008に垂直な第2の軸24007に対して線対称(809)である。
【0133】
また検出光学系で結像された像を検出する検出器の視点に立つと本実施例13は以下の特徴を有する。
(1)時間空間分割照明スポット24011を形成する場合
・照明スポット24018と照明スポット24017とは、回折光の影響を受けない程度に十分離れている。
・照明スポット24018の強度プロファイルと照明スポット24017の強度プロファイルとは、検出器から見ると概略、又は実質的に平坦である。
(2)空間分割照明スポット24012を形成する場合
・照明スポット24018と照明スポット24017とは、線状照明を照明した場合よりもノイズの影響が少なくなる程度に十分離れている。
(3)時間分割照明スポット24013を形成する場合
・照明スポット24018の強度プロファイルと照明スポット24017の強度プロファイルとは、検出器から見ると概略、又は実質的に平坦である。
【0134】
このようにすることによって、線状照明を実際に照射した場合よりもノイズを少なくしつつ、検出器からみると実質的に線状の照明領域を形成しているのと同等の効果を得ることができる。
また、検出器から見た強度プロファイルを平坦にすることで、線状照明を照射した場合よりもノイズを少なくしつつ、実質的に強度プロファイルが広範囲に亘って平坦な線状の照明光で検査したのと同等の効果を得ることができる。また、本実施例の光学的な配置ではより高感度な検査も可能となる。
【実施例14】
【0135】
次に、実施例14について説明する。本実施例14では、散乱光の検出、及び画像処理について主に説明する。なお、本実施例14では、照明光学系等、検査装置としての他の構成は、実施例1−7に開示される構成を適宜用いることもできるし、時間的・空間的に分割していない線状の照明光を使用することもできる。
【0136】
図25は本実施例14の検出光学システムの一例を示している。検出光学システム1911は、レンズ群1913と検出器1912で構成されており、ウェハに照射された照明領域の像を形成する機能を有する。以降、検出器1912はラインセンサ(x方向に1画素、y方向に複数画素が配列されている)を例とし、ウェハはx方向にスキャン移動、y方向にステップ移動する場合で説明する。
【0137】
図26で従来の課題を説明する。図26(a)は、ウェハ上の配線群1021が、配線ピッチpで配置されており、x方向にウェハをスキャン移動する例である。図26(a)は、検出器1912の画素Aが撮像する領域の軌跡を示している。図26(a)では、配線ピッチpとは無関係な間隔でサンプリングしている。
【0138】
この時の信号とサンプリングの関係を示したのが図26(b)である。図26(b)は、横軸がウェハ位置、縦軸が信号強度を示しており、配線の信号強度1022は、配線群1021からの反射,散乱光を無限小の画素で撮像した場合の波形である。これに対し、図26(a)で示した有限の画素寸法でサンプリングすると、図26(b)の矢印に示す位置でサンプリングすることになる。
【0139】
その結果、図26(c)に示す位置の信号が得られるが、従来の方法では、配線群1021の信号強度の変動周期に対してサンプリング周期が無相関なため、配線群1021の各配線の信号量がばらついてしまい、このばらつきが欠陥検出時のノイズとなってしまう。
【0140】
なお、前記配線の信号強度の周波数よりも十分大きい周波数(サンプリング定理で算出される周波数以上)でサンプリングし、信号補間により配線の信号強度が復元できる場合は、この限りではない。
【0141】
一方、図27は本実施例14のサンプリング方法を示している。本実施例14のサンプリング方法は、配線群1021の配線ピッチpから算出される周波数でサンプリングする方法である。
【0142】
図27(a)は配線群1021と画素Aの撮像領域の軌跡を示している。この時の配線群1021の信号強度とサンプリング位置の関係を示したのが図27(b)である。
【0143】
本実施例14では、配線ピッチpとほぼ同じ間隔でサンプリングしている。
【0144】
本実施例14のサンプリングの結果が図27(c)である。本実施例14のサンプリング方法を用いることにより、信号強度のばらつきが低減できる。
【0145】
本実施例14により、隣接回路パターン(配線パターンや穴パターンの他、被検査物に形成されているパターン)や、隣接ダイ内の同一位置の回路パターンもしくは、CAD情報から計算した回路パターンとの信号比較を行う上で、比較対象となる回路パターン間の信号差が小さくなり、欠陥検出ノイズを小さくすることができる。
【0146】
本実施例14は、サンプリング周期を配線群1021の配線ピッチpに合わせる例で説明したが、他の表現としては、検出器1912で撮像する時のサンプリングのタイミングを、信号比較処理を行う回路パターン同士で合わせると表現することができる。
【0147】
そのため、配線ピッチpでサンプリングしても良いし、配線ピッチpの整数倍または(1/整数)倍の間隔でサンプリングしても良い。ピッチpの整数倍でサンプリングした場合は、サンプリング方向(スキャン方向)の撮像分解能が高くなり、検出感度が向上する利点があり、(1/整数)倍でサンプリングした場合は、撮像画素が少なくなるため、検査速度を向上できる利点がある。
【0148】
次に、サンプリングの決め方を説明する。事前に回路パターンのピッチが分かっている場合は、このピッチ情報からサンプリング間隔を決めれば良い。
【0149】
一方、回路パターンのピッチが不明の場合は、図28で説明するシーケンスでサンプリング間隔を決めれば良い。
【0150】
つまり、まず、サンプリングの初期値を設定する(ステップ2201)。
【0151】
次に、予め決めたサンプリング間隔で画像を取得する(ステップ2202)。この画像は、信号比較処理で比較対象となる位置の画像である。
【0152】
該取得画像に対して、画像間で差を算出し(ステップ2203)、差の絶対値の和を算出する(ステップ2204)。
【0153】
次に、サンプリング間隔を変え(例えば10%変える)(ステップ2205)、再度画像取得し、差の絶対値の和を算出する。この動作を繰り返すことにより、図29のグラフを作成することができる。
【0154】
図29は、横軸にサンプリング間隔、縦軸に画像間の差の絶対値の和をプロットしたグラフである。サンプリング間隔が適正な場合は、該和の値が小さくなるため、該和が最小となる位置を回路パターンのピッチと決めれば良い。回路パターンのピッチが決まった後、前述のようにピッチの整数倍または(1/整数)倍となるようにサンプリングピッチを決めれば良い。
【0155】
以上、本実施例14では、単独の検出光学系を備えた場合のサンプリング方法を説明した。
【実施例15】
【0156】
次に、複数の検出光学系を備えた場合の課題と解決方法を実施例15として説明する。
【0157】
図30は課題を説明する図である。図30(a)は検出光学システム1011,検出光学システム1061で構成されており、各々、レンズ群2401,2403と検出器2402,2404で構成されている。
【0158】
図30は、検出光学システム1011の焦点位置と検出光学システム1061の焦点位置が同一位置にある構成であり、図30(a)はウェハの位置が前記焦点位置に配置されている図である。つまり、図30(a)の上面図に示すように、検出光学システム1011と検出光学システム1061のウェハ上の画素位置の中心が重なるような配置である。
そのため、各々の画素位置の中心において、検出光学系1011と検出光学系1061は、ウェハ上の同じ位置を撮像できる状態である。
【0159】
これに対し、図30(b)は、ウェハのZ位置がずれた場合を示している。ウェハのZ位置がずれると、検出光学システム1011の光軸とウェハとの交点は点Aとなり、検出光学システム1061の光軸とウェハとの交点は点Bとなるため、双方の検出光学システムの画素中心位置がずれることになる。これを説明したのが、図30(b)の上面図である。このように画素中心の位置がずれると、検出光学システム1011と検出光学システム1061とで撮像する位置がずれることになるため、検出光学システム1011と検出光学システム1061の撮像結果を統合して処理する場合に画像処理による位置合わせ処理などが必要となり、データ処理の規模が大きくなるという課題がある。
【0160】
そこで、本実施例15の撮像方法を図31で説明する。まず、図31(a)は撮像の蓄積時間について説明している。つまり、時間Sでウェハ上パターン(図31ではKの文字)を撮像開始し、検出器の蓄積時間Δtの時間だけウェハを移動しながら光または電荷を蓄積し、時間Eで撮像を終了しており、この撮像開始から撮像終了までの時間が検出器の蓄積時間(Δt)である。
【0161】
本実施例15の撮像方法は、検出器の1画素の大きさに相当する時間の中で、撮像を開始する時間Sと撮像を終了する時間Eを任意に変えることができることが特徴である。これは、開始時間Sと蓄積時間Δtを変えると考えても良い。このように、1画素内での撮像タイミングを制御することにより、1画素内での撮像位置のずれを補正することができ、図30で説明した課題を解決できる。
【0162】
図31(b)にタイムチャートを示す。従来の方法では、1画素分の移動距離に相当する時間tAが蓄積時間としていた。
【0163】
一方、本実施例15では、開始時間tSと終了時間tEを制御し、画素内での撮像位置がずれた分だけtSをずらすことにより、ウェハのZ位置の変動でずれた撮像位置を補正して画像を取得することができる。
【0164】
Best Focus位置とZ位置がずれた時に対する違いを図32に示す。本実施例15では、検出光学システム1011の光軸方向はウェハの法線方向がほぼ一致しており、検出光学システム1061の光軸の方向はウェハの法線に対して傾いている場合で説明する。
【0165】
なお、検出光学系の光軸がウェハの法線に対して傾斜している場合、光軸が傾斜している方向にウェハ上の画素寸法が長くなるため、検出光学システム1011のウェハ上画素寸法と検出光学システム1061のウェハ上画素寸法は異なっている。
【0166】
図32に示すように、検出光学系の光軸がウェハの法線とほぼ同一の検出光学システム1011では、ウェハのZが上下しても、検出器の画素中心位置は変わらないため、画素に対する時間S(tSa,tSb)と時間E(tEa,tEb)は画素中心に対して対称になるように設定すれば良い。
【0167】
一方、検出光学システムの光軸とウェハの法線が傾いている検出光学システム1061では、Best Focus位置の時間S(tSc),時間E(tEc)に対して、Focusずれ位置の時間S(tSd),時間E(tEd)をずらす制御を加えることにより、Focusずれの影響を補正することができる。
【0168】
本実施例15の検査装置の構成を図33で説明する。本実施例15の検査装置は図示していない照明光学系と検出光学システム1011,1061,ウェハ高さ計測機構1091,タイミング制御機構1092,信号統合処理1093で構成されている。
【0169】
本実施例15の検査装置では、まず、検出光学系の焦点位置付近のウェハ高さをウェハ高さ計測機構1091で計測し、高さ情報をタイミング制御機構1092へ送信し、タイミング制御機構1092では、検出器から得られた信号に対して、事前に決めておいたタイミングで電荷を蓄積,伝送する。
【0170】
なお、前記事前に決めたタイミングというのは、検出光学システムの光軸の傾き角度とウェハのZ位置から決まる値である。タイミング制御機構1092から出力された信号は、信号統合処理1093で信号処理され、欠陥検出処理が施される。
【0171】
なお、ウェハの高さが大きくずれる場合は、自動焦点合わせ機構を追加して、ウェハのZ高さを制御しても良い。
【0172】
次に、検出光学システム1011と検出光学システム1061の撮像タイミングのずれ量を計測する方法を説明する。上述したように、幾何計算で算出することも可能であるし、本方法で説明するように実測で算出することも可能であるため、ここでは、実測方法を説明する。
【0173】
撮像タイミングのずれ量を計測するには、同一の欠陥(標準粒子でも可)を撮像し、信号量を計測すれば良い。図34に計測結果例を示す。図34は、横軸が検出器の蓄積時間、縦軸が各々の蓄積時間で得られる信号量である。図34(a)が例えば、検出光学システム1011の結果、図34(b)が例えば、検出光学システム1061の結果とする。
ウェハ上での撮像位置が異なる場合、図34(a),(b)に示すように、蓄積時間に対する信号量の増加のタイミングがずれた結果が得られる。そこで、信号の増加始めのタイミングであるtSA,tSBを計測すれば、tSAとtSBとの差を撮像タイミングのずれ量として用いることができる。
【0174】
以上の実施形態では、半導体ウェハを対象とする暗視野欠陥検査装置について説明したが、本発明は明視野視欠陥検査装置にも適用可能である。
【0175】
また、本発明は、パターンの形成されていない鏡面ウェハ,磁気記憶媒体や液晶デバイスなどのパターンが形成された試料にも広く適用可能である。
【符号の説明】
【0176】
1 光源
2,2a,2b,15a,15b ミラー
3 時間的・空間的分割光学系
4 照明光学系
5 ウェハ
6,6a,6b 検出光学系
7,7a,7b 画像センサ
8 画像処理系
9 ステージ
10 制御系
11 操作系
12a,12b,12c 時間分割ユニット
13a,13b,13c,13d 空間分割ユニット
14a,14b,14c 結合ユニット
16 マスク照明光学系
17 マスク
18 ウェハ照明光学系

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料の欠陥を検査する検査装置において、
該試料に光を照射する照明光学系と、
該照明光学系による照明領域のからの光を検出する検出光学系と、
該検出光学系によって検出された光を光電変換するセンサと、
該センサの検出結果を用いて前記欠陥を検出する処理部と、を有し、
さらに、
該照明光学系は、
時間的及び空間的に分割された複数の照明領域を該試料上に形成する時間的空間的分割光学系を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該複数の照明スポット間の間隔は、
該センサ側において、該複数の照明領域のガウスプロファイルが平坦となるような間隔であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項3】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
該複数の照明領域を該試料において単一のライン上に配列することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項4】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該時間的空間的分割光学系は、
パルスビームを形成するパルスビーム生成部と、
前記パルスビームを分割して時間的な差を設ける時間分割ユニットと、
前記パルスビームを分割して空間的な差を設ける空間分割ユニットと、
前記時間分割ユニット、及び前記空間分割ユニットによって時間的及び空間的に分割されたパルスビームを複数の照明スポットとして前記試料に照射する結合ユニットと、を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項5】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該複数の照明領域の個数,寸法、及び間隔の少なくとも1つは可変であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項6】
請求項3記載の欠陥検査装置において、
該ラインに垂直な方向に試料を走査する走査部を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項7】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該検出光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項8】
請求項7記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
該試料に垂直な方向から、該複数の照明領域を該試料に形成することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項9】
請求項7記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
該試料に斜めの方向から、該複数の照明領域を該試料に形成することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項10】
請求項7記載の欠陥検査装置において、
複数の検出光学系と複数の画像センサとを有し、それぞれの画像を撮像することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項11】
請求項10記載の欠陥検査装置において、
撮像した複数の画像を統合処理することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項12】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該検出光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項13】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
前記欠陥検査装置は、配線が形成された試料を検査する欠陥検査装置であり、
該配線のピッチから算出される周波数で、該センサの検出結果をサンプリングする処理部を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項14】
請求項1記載の欠陥検査装置において、
該センサは少なくとも1つ以上の画素を有するセンサであり、
該センサの1画素の大きさに相当する時間の中で、撮像を開始する開始時間と撮像を終了する終了時間を変える制御部を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項15】
試料の欠陥を検査する検査装置において、
前記試料に光を照射する照明光学系と、
該照明光学系による照明領域のからの光を検出する検出光学系と、
該検出光学系によって検出された光を光電変換するセンサと、
前記センサの検出結果を用いて前記欠陥を検出する処理部と、を有し、
さらに、
前記照明光学系は、
互いに平行な複数のライン上において、互いに離れた複数の照明スポットを該試料に形成する空間分割光学系を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項16】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
複数の開口を配列したマスクと、
該開口の像を該試料に投影する投影光学系と、を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項17】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
複数の発光素子を配列したアレイ状光源と、
該発光素子の像を該試料に投影する投影光学系と、を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項18】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該試料における該複数の照明スポットの個数,寸法、および間隔の少なくとも1つは可変であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項19】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該ラインに垂直な方向に試料を走査する走査部を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項20】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該検出光学系は暗視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項21】
請求項20記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、
該試料に垂直な方向から、該スポットビーム群を該試料に照射することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項22】
請求項20記載の欠陥検査装置において、
該照明光学系は、該試料に斜めの方向から、該スポットビーム群を該試料に照射することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項23】
請求項20記載の欠陥検査装置において、
複数の検出光学系と複数の画像センサとを有し、それぞれの画像を撮像することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項24】
請求項23記載の欠陥検査装置において、
撮像した複数の画像を統合処理することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項25】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該検出光学系は明視野型であることを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項26】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
前記欠陥検査装置は、配線が形成された試料を検査する欠陥検査装置であり、
該配線のピッチから算出される周波数で、該センサの検出結果をサンプリングする処理部を有することを特徴とする欠陥検査装置。
【請求項27】
請求項15記載の欠陥検査装置において、
該センサは少なくとも1つ以上の画素を有するセンサであり、
該センサの1画素の大きさに相当する時間の中で、撮像を開始する開始時間と撮像を終了する終了時間を変える制御部を有することを特徴とする欠陥検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【公開番号】特開2012−137348(P2012−137348A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289105(P2010−289105)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】