説明

検知方法、露光方法、及びデバイス製造方法

【課題】固定子と可動子との間の距離の変化を検知可能な検知方法、この検知方法による検知結果に基づいて基板にパターンを転写露光する露光方法、及びこの露光方法を利用してデバイスを製造するデバイス製造方法を提供すること。
【解決手段】検知方法は、第1方向に沿って配列された複数の固定子に対して可動子を第1方向に沿って第1の速度で等速移動させ、等速移動させたときの可動子の第1方向における第1の推力の大きさを検出し、複数の固定子に対して可動子を第1方向に沿って第1の速度とは異なる第2の速度で等速移動させ、等速移動させたときの可動子の第1方向における第2の推力の大きさを検出し、第1及び第2の速度と、第1及び第2の推力の大きさとを用いて、固定子と可動子との間に作用するコギング力の大きさを算出し、算出ステップによって算出されたコギング力の大きさに基づいて、固定子と可動子との間の距離の変化を検知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータを構成する固定子と可動子との間の距離の変化を検知する検知方法、この検知方法による検知結果に基づいて基板にパターンを転写露光する露光方法、及びこの露光方法を利用してデバイスを製造するデバイス製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス等の電子デバイス又はマイクロデバイス(以下、デバイスと総称)は、マスク又はレチクル(以下、マスクと総称)上に形成されたパターンをガラスプレート又はウエハ(以下、基板と総称)上に転写するフォトリソグラフィ工程によって製造される。フォトリソグラフィ工程において使用される露光装置は、例えば、マスクを支持して2次元移動するマスクステージと、基板を支持して2次元移動する基板ステージとを有し、マスクステージと基板ステージとを逐次移動しながら投影光学系を介してマスク上に形成されたパターンを基板上に転写するものがある。
【0003】
このような露光装置では、マスクと基板との相対位置を高精度に制御して、マスク上に形成されたパターンを基板上に転写することが要求されるために、マスクステージ及び基板ステージ(以下、移動体装置と総称)の位置決め精度が重要な性能の一つになっている。
【0004】
従来の移動体装置として、Y軸方向へマスク又は基板を移動させる移動機構が、Y軸方向に直交するX軸方向へマスク又は基板を移動させる移動機構の上部に設けられた移動体装置が知られている。詳しくは、この移動体装置は、マスク又は基板を上面に保持するホルダ部と、ホルダ部をY軸方向に移動可能に下面から支持する第1のステージ部と、第1のステージ部をX軸方向に移動可能に下面から支持する第2のステージ部と、第1のステージ部をY軸方向に移動させる第1の移動機構と、第2のステージ部をX軸方向に移動させる第2の移動機構とを備える。
【0005】
このような移動体装置では、第2のステージ部をX軸方向に移動させるために必要な力は第1のステージ部をY軸方向に移動させるために必要な力より大きくなるために、第2の移動機構は第1の移動機構の駆動力よりも大きな駆動力を出力可能に構成する必要がある。このため、このような移動体装置では、第2の移動機構として、大きな推力を出力可能なコア付きリニアモータが採用されている。このコア付きリニアモータは、例えば、X軸方向に沿って極性が交互に異なるように配列された固定子としての複数の永久磁石と、永久磁石に対向配置された可動子としての電磁石とを備え、永久磁石と電磁石との間の隙間を1mm以下と極めて狭く設定することによって、X軸方向に大きな推力を出力可能に構成されている。なお、第2の移動機構としてリニアモータを備える移動体装置としては、特許文献1に開示されているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−254377号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、コア付きリニアモータでは、電磁石を構成する鉄心と永久磁石との間の磁気吸引作用によって、出力される推力の数倍もの大きさの磁気吸引力が推力方向に直交する方向に発生する。具体的には、例えば、大きさ4,000Nの推力を出力するコア付きリニアモータでは、10,000〜20,000N程度の大きさの磁気吸引力が推力方向に直交する方向に発生する。このため、従来の移動体装置では、磁気吸引力によって永久磁石と電磁石とが接触しないように、永久磁石及び電磁石はボルトによって強固に固定されている。
【0008】
しかしながら、移動体装置の移動距離が長い場合、移動方向に配置する永久磁石の数が増えるために、永久磁石を固定するために必要なボルト数が増える。このため、ボルトの締結不良によって永久磁石が強固に固定されていない状態が発生する可能性が高くなる。また、電磁石の移動に伴い永久磁石には磁気吸引力が作用している状態と作用してしない状態とが繰り返し発生する。この繰り返し応力によってボルトの締結不良が発生し、電磁石が強固に固定されていない状態が発生する可能性がある。
【0009】
永久磁石や電磁石が強固に固定されていない場合、磁気吸引力によって永久磁石と電磁石とが接触し、電磁石の移動に伴い永久磁石と電磁石との接触部において粉塵が発生する恐れがある。発生した粉塵は、露光装置内部の清浄度(クリーン度)を低下させ、露光装置の露光精度に影響を及ぼす可能性がある。このため、永久磁石と電磁石との間の距離の変化を検知可能な検知方法の提供が期待されている。
【0010】
本発明の態様は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、固定子と可動子との間の距離の変化を検知可能な検知方法、この検知方法による検知結果に基づいて基板にパターンを転写露光する露光方法、及びこの露光方法を利用してデバイスを製造するデバイス製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の態様に係る検知方法は、第1方向に沿って配列された複数の固定子に対して可動子を前記第1方向に沿って第1の速度で等速移動させ、該等速移動させたときの該可動子の前記第1方向における第1の推力の大きさを検出する第1の検出ステップと、前記複数の固定子に対して前記可動子を前記第1方向に沿って前記第1の速度とは異なる第2の速度で等速移動させ、該等速移動させたときの該可動子の前記第1方向における第2の推力の大きさを検出する第2の検出ステップと、前記第1及び第2の速度と、前記第1及び第2の推力の大きさとを用いて、前記固定子と前記可動子との間に作用するコギング力の大きさを算出する算出ステップと、前記算出ステップによって算出された前記コギング力の大きさに基づいて、前記固定子と前記可動子との間の距離の変化を検知する検知ステップとを含む。
【0012】
本発明の第2の態様に係る露光方法は、マスクを支持するマスクステージと、基板を支持する基板ステージとを有し、前記マスクに形成されたパターンを投影光学系を介して前記基板に転写する露光方法であって、前記マスクステージと前記基板ステージとの少なくとも一方に設けられた固定子と可動子との間の距離の変化を、本発明の第1の態様に係る検知方法によって検知することと、該検知方法の検知結果に基づいて前記基板に前記パターンを転写する制御を行うこととを含む。
【0013】
本発明の第3の態様に係るデバイス製造方法は、本発明の第2の態様に係る露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、前記パターンが形成された基板を処理することとを含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明の態様によれば、固定子と可動子との間の距離の変化を検知することができる検知方法、この検知方法による検知結果に基づいて基板にパターンを転写露光する露光方法、及びこの露光方法を利用してデバイスを製造するデバイス製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、一般的なリニアモータの構成を示す模式図である。
【図2】図2は、可動子の移動方向における可動子の速度分布及びリニアモータの推力分布を示す図である。
【図3】図3は、固定子と可動子との間の距離を変化させた場合と変化させていない場合におけるコギング力の分布状態を示す図である。
【図4】図4は、固定子と可動子との位置関係を示す模式図である。
【図5】図5は、固定子と可動子との間の距離を変化させた場合と変化させていない場合における可動子の移動方向におけるコギング力の平均値を示す図である。
【図6】図6は、固定子と可動子との間の距離を変化させた場合と変化させていない場合におけるコギング力の分布状態を示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態である露光装置の概略構成を示す模式図である。
【図8】図8は、図7に示す固定子ユニットの構成を説明するための部分拡大図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態である検知処理の流れを示すフローチャートである。
【図10】図10は、デバイス製造工程の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態である検知方法、露光方法、及びデバイス製造方法について説明する。
【0017】
〔本発明の概念〕
始めに、図1乃至図6を参照して、本発明に係る検知方法の概念について説明する。
【0018】
図1は、一般的なリニアモータの構成を示す模式図である。図1に示すリニアモータは、固定体部102側に設けられた、X軸方向に沿って極性が交互に異なるように配列された複数の永久磁石等の固定子101と、移動体部104側に設けられた、固定子101に対向配置された複数の電磁石を含む可動子103とを備え、固定子101と可動子103との間の電磁相互作用によって移動体部104をX軸方向に沿って移動するものである。
【0019】
このような構成を有するリニアモータでは、固定子101と可動子103との間には、可動子103の位置座標xに応じてその大きさが変化するコギング力cog(x)が発生する。このコギング力cog(x)とは、固定子101と可動子103との間に発生する磁気吸引力に起因する力であり、リニアモータが出力する推力方向成分の力である。可動子103の移動方向におけるコギング力cog(x)は、以下のようにして算出することができる。
【0020】
いま、可動子103が速度vel1で等速移動しているときには、コギング力cog(x)とリニアモータの推力Svout1との間には以下の数式(1)に示すような関係がある。また同様に、可動子103が速度vel1とは異なる速度vel2で等速移動しているときには、コギング力cog(x)とリニアモータの推力Svout2との間には以下の数式(2)に示すような関係がある。なお、数式(1),(2)中のパラメータc(x)は、可動子103の位置座標xにおける粘性係数[N/m・sec]を示す。
【0021】
【数1】

【数2】

【0022】
上記数式(1),(2)によれば、粘性係数c(x)は、以下の数式(3)のように表される。従って、以下の数式(3)を数式(1)又は数式(2)に代入することによって、可動子103の位置座標xにおけるコギング力cog(x)は以下に示す数式(4)のように表される。以上のことから、可動子103の位置座標xにおけるコギング力cog(x)は、異なる2つの速度vel1,vel2で可動子103が等速移動しているときのリニアモータの推力Svout1,Svout2を計測し、速度vel1,vel2と推力Svout1,Svout2とを以下に示す数式(4)に代入することによって算出することができる。実際に、図2(a)に示すように異なる2つの速度vel1,vel2で可動子103を等速移動させたときの推力Svout1,Svout2を図2(b)に示すように計測し、この計測結果を用いてコギング力cog(x)を算出した。算出結果を図3に示す。図3に実線で示すように、コギング力cog(x)は可動子103の位置座標xに応じて変化し、またその大きさの変化に再現性があることが確認された。
【0023】
【数3】

【数4】

【0024】
次に、固定子101と可動子103との間の距離とコギング力cog(x)との関係を明らかにするために、固定子101と可動子103との間の距離に伴うコギング力cog(x)の変化を検証した。始めに、図4に示す固定子101c(X軸方向の長さ500mm)を可動子103(X軸方向の長さ1000mm)の方向に0.5[mm]近づけた時のコギング力cog(x)の変化を検証した。検証の結果、固定子101cを可動子103の方向に近づけた場合、図3に破線(シム厚0.5[mm])で示すように、コギング力cog(x)は、固定子101cを可動子103に近づけていない場合(図3に示す実線(シム厚0.0[mm]))と比較して、固定子101cの位置に対応する範囲(位置−0.5〜0.5[m]の範囲)において大きくなっていることが知見された。詳しくは、可動子103の移動方向を複数区間に分け、各区間におけるコギング力cog(x)の平均値を算出した結果、固定子101cを可動子103の方向に近づけた場合、図5に示すように、コギング力cog(x)の平均値は、固定子101cを可動子103に近づけていない場合(図5に示す実線)と比較して、固定子101cの位置に対応する範囲(位置−0.5〜0.5[m]の範囲)において大きくなっていることが知見された。
【0025】
次に、可動子103に近づける固定子101を図4に示す固定子101cから固定子101aへと変更した時のコギング力cog(x)の分布状態の変化を検証した。この結果、図6に破線(シム厚0.5[mm])で示すように、コギング力cog(x)は、固定子101aの位置に対応する範囲(位置−1.5〜−0.5[m]の範囲)において大きくなり、固定子101と可動子103との間の距離が変化している箇所がスライドするのに応じてコギング力cog(x)の変化箇所もスライドすることが知見された。以上のことから、コギング力cog(x)を算出することによって、固定子101と可動子103との間の距離の変化を検出できることがわかる。そこで、本発明に係る検知方法では、可動子103の移動方向におけるコギング力cog(x)を算出し、算出されたコギング力cog(x)に基づいて固定子101と可動子103との間の位置の変化を検出することとする。
【0026】
なお、可動子103が速度vel1から加速度acc1で加速移動しているときには、コギング力cog(x)とリニアモータの推力Svout1との間には以下の数式(5)に示すような関係がある。また同様に、可動子103が速度vel1とは異なる速度vel2から加速度acc2で加速移動しているときには、コギング力cog(x)とリニアモータの推力Svout2との間には以下の数式(6)に示すような関係がある。なお、数式(5),(6)中のパラメータc(x)は可動子103の位置座標xにおける粘性係数[N/m・sec]を示し、パラメータmはリニアモータの駆動質量を示す。
【0027】
【数5】

【数6】

【0028】
上記数式(5),(6)によれば、粘性係数c(x)は、以下の数式(7)のように表される。従って、以下の数式(7)を数式(5)又は数式(6)に代入することによって、可動子103の位置座標xにおけるコギング力cog(x)は以下に示す数式(8)のように表される。以上のことから、可動子103の位置座標xにおけるコギング力cog(x)は、異なる2つの速度vel1,vel2で可動子103が加速移動しているときのリニアモータの推力Svout1,Svout2を計測し、速度vel1,vel2,加速度acc1,acc2,及び推力Svout1,Svout2を以下に示す数式(8)に代入することによっても算出することができる。以上のことから、可動子103が速度vel1から加速度acc1で加速移動しているとき及び可動子103が速度vel1とは異なる速度vel2から加速度acc2で加速移動しているときにモータが出力している推力Svout1,Svout2を計測し、この計測結果を用いてコギング力cog(x)を算出してもよい。
【0029】
【数7】

【数8】

【0030】
以下、図面を参照して、上記の概念に基づいて構成された本発明の一実施形態である露光装置の構成について説明する。なお、図面は模式的なものを含み、図面相互間において互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
【0031】
〔露光装置の構成〕
始めに、図7及び図8を参照して、本発明の一実施形態である露光装置の構成について説明する。図7は、本発明の一実施形態である露光装置の概略構成を示す模式図である。図8は、図7に示す固定子ユニットの構成を説明するための部分拡大図である。
【0032】
図7に示すように、本発明の一実施形態である露光装置1は、液晶表示装置等に用いられる矩形形状のガラスプレートP(以下、基板Pと略記)を露光対象物とするステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置である。この露光装置1は、照明系IOP,マスクMを保持するマスクステージMST,投影光学系PL,マスクステージMST及び投影光学系PLが搭載されたボディ2,基板Pを保持する基板ステージ装置PST,及びこれらの動作を制御する主制御装置Sを備える。
【0033】
以下、本明細書中では、露光時にマスクMと基板Pとが投影光学系PLに対しそれぞれ相対走査される方向をX軸方向として、水平面内でX軸方向に直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する方向をZ軸方向と定義する。また、X軸方向,Y軸方向,及びZ軸方向周りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx方向,θy方向,θz方向と表現する。
【0034】
照明系IOPは、米国特許第5,729,331号明細書に開示されている照明系と同様に構成されている。すなわち、照明系IOPは、それぞれ図示しない反射鏡,ダイクロイックミラー,シャッター,波長選択フィルタ,各種レンズ等を介して、図示しない水銀ランプ等の光源から射出された光を露光用照明光(以下、照明光と略記)ILとしてマスクMに照射する。照明光ILとしては、i線(波長365nm),g線(波長436nm),h線(波長405nm)等の光やi線,g線,h線の合成光を例示することができる。照明光ILの波長は、図示しない波長選択フィルタによって要求される解像度に応じて適宜切り替えることができる。
【0035】
マスクステージMSTには、回路パターンがそのパターン面(図7における下面)に形成されたマスクMが真空吸着によって固定されている。マスクステージMSTは、ボディ2の一部を構成する鏡筒定盤23の上面に固定されたマスクステージガイド24上に図示しないエアベアリングを介して非接触状態で搭載されている。マスクステージMSTは、コアレスリニアモータを含む図示しないマスクステージ駆動系によって、マスクステージガイド24上で、X軸方向に所定のストロークで駆動されると共に、Y軸方向及びθz方向にそれぞれ適宜微小駆動される。θz方向の回転情報を含むマスクステージMSTのXY平面内の位置情報は、マスクステージMSTが有する図示しない反射面に測長ビームを照射するレーザ干渉計3を含むマスク干渉計システムによって計測される。
【0036】
投影光学系PLは、マスクステージMSTの下方において、ボディ2の一部を構成する鏡筒定盤23によって支持されている。投影光学系PLは、米国特許第5,729,331号明細書に開示された投影光学系と同様に構成されている。すなわち、投影光学系PLは、レンズモジュール等を含む光学系を複数有し、複数の光学系は、Y軸方向にそって千鳥状に配列されている。複数の光学系それぞれとしては、例えば両側テレセントリックな等倍系で正立正像を形成するものが用いられる。
【0037】
照明系IOPは、複数の光学系に対応した複数の照明光ILをそれぞれマスクMに照射するように構成されている。このため、マスクM上には、千鳥状に配列された複数の照明光ILの照明領域が形成されると共に、投影光学系PLの下方に配置された基板P上には、複数の光学系それぞれに対応して、千鳥状に配列された複数の照明光ILの照明領域が形成される。この露光装置1では、基板P上に形成される複数の照明領域が合成されることによって、千鳥状に配置された複数の光学系からなる投影光学系PLが、Y軸方向を長手方向とする単一の長方形状(帯状)のイメージフィールドを有する投影光学系と同等に機能する。
【0038】
このため、照明系IOPからの照明光ILによってマスクM上の照明領域が照明されると、マスクMを通過した照明光ILによって、投影光学系PLを介して照明領域内のマスクMの回路パターンの投影像(部分正立像)が、投影光学系PLの像面側に配置される、表面にレジストが塗布された基板P上の照明領域に共役な照明光ILの照明領域に形成される。そして、マスクステージMSTと基板ステージ装置PSTとの同期駆動によって、照明領域に対してマスクMをX軸方向に相対移動させると共に、露光領域に対して基板PをX軸方向に相対移動させることによって、基板P上の1つのショット領域の走査露光が行われ、そのショット領域にマスクMの回路パターンが転写される。すなわち、この露光装置1では、照明系IOP及び投影光学系PLによって基板P上にマスクMの回路パターンが生成され、照明光ILによる基板P上のレジスト層の露光によって基板P上にその回路パターンが形成される。
【0039】
ボディ2は、基板ステージ架台21,一対のサイドコラム22,及び鏡筒定盤23を備える。基板ステージ架台21は、Y軸方向に延びる部材によって構成され、X軸方向に所定の間隔で2つ設けられている(図7では、2つの基板ステージ架台21は紙面垂直方向に重なっている)。2つの基板ステージ架台21それぞれは、Y軸方向の両端部が床面4上に設置された空気バネを含む防振装置5によって下方から支持され、床面4に対して振動的に分離されている。
【0040】
一対のサイドコラム22は、X軸方向に延びる部材によって構成され、2つの基板ステージ架台21の+Y側(図7における左方向)の端部上、及び−Y側(図7における右方向)の端部上にそれぞれ架け渡された状態で搭載されている。鏡筒定盤23は、水平面に平行な平板状の部材によって構成され、投影光学系PLを支持している。鏡筒定盤23の上面にはマスクステージガイド24が固定され、マスクステージガイド24の上面には図示しないエアベアリングを介して非接触状態でマスクステージMSTが搭載されている。鏡筒定盤23は、一対のサイドコラム22によってY軸方向の両端部が下方から支持されている。従って、ボディ2及びボディ2に支持された投影光学系PLは、床面4に対して振動的に分離されている。
【0041】
基板ステージ装置PSTは、定盤6,一対のベースフレーム7,及び基板ステージ8を備える。定盤6は、例えば石材によって形成された平面視でX軸方向を長手方向とする矩形形状の板状部材によって構成され、その上面は平面度が非常に高く仕上げられている。定盤6は、2つの基板ステージ架台21上に架け渡された状態で搭載されている。
【0042】
一対のベースフレーム7は、一方が定盤6の+Y側に、他方が定盤6の−Y側に配置されている。一対のベースフレーム7は、X軸方向に延びる部材であり、基板ステージ架台21に非接触状態(基板ステージ架台21を跨いだ状態)で床面4上に設置されている。一対のベースフレーム7の床面4との設置面には、Z軸方向に進退可能な高さ調整ネジ71が設けられている。高さ調整ネジ71をZ軸方向に進退させることによって一対のベースフレーム7のZ軸方向位置を調整することができる。一対のベースフレーム7の+Y側及び−Y側の側面及び上端面には、それぞれX軸方向に平行に延びるXリニアガイド部材72が固定されている。
【0043】
図8に示すように、一対のベースフレーム7の+Y側及び−Y側の側面には、X軸方向に所定間隔で配列された複数の固定子ユニット73が固定されている。各固定子ユニット73は、支持部材73aと、支持部材73aの表面側に接合された永久磁石73bとを備える。支持部材73aの裏面側は、取付ボルト73cによって一対のベースフレーム7の側面に固定されている。一対のベースフレーム7の長手方向の両端部近傍には、それぞれショックアブソーバを含む図示しないストッパ装置が固定されている。ストッパ装置は基板ステージ8のX軸方向に関する移動可能範囲を機械的に規定する。
【0044】
図7に戻る。基板ステージ8は、X粗動ステージ81,X粗動ステージ81上に搭載され、X粗動ステージ81と共にいわゆるガントリー式のXY2軸ステージ装置を構成するY粗動ステージ82、Y粗動ステージ82の上方に配置された微動ステージ83,及び定盤6上で微動ステージ83を下方から支持する重量キャンセル装置84を備える。X粗動ステージ81は、Y軸方向を長手方向とする平面視矩形形状の枠状部材によって構成され、その中央部にY軸方向を長手方向とする長孔状の開口部81aが形成されている。X粗動ステージ81の下面には、一対のXスライダ9が一対のベースフレーム7に対応する間隔で取り付けられている。
【0045】
一対のXスライダ9は、X軸方向から見て断面逆U字状の部材によって構成され、その一対の対向面間にベースフレーム7が挿入されている。Xスライダ9の一対の対向面及び天井面には、Xリニアガイド部材72にスライド可能に係合するスライダ93が固定されている。Xスライダ9の一対の対向面それぞれには、固定子ユニット73に対向する可動子ユニット94が固定されている。可動子ユニット94は、鉄芯にコイルを巻回することによって形成された電磁石を含む。固定子ユニット73と可動子ユニット94とは、X粗動ステージ81をX軸方向に駆動するためのローレンツ電磁力駆動方式のXリニアモータ(コア付きリニアモータ)を構成する。Xリニアモータは、X粗動ステージの位置情報を計測する計測系(エンコーダヘッド95aとエンコーダスケール95b)の出力に基づいて主制御装置Sによって制御される。
【0046】
X粗動ステージ81の上面には、Y軸方向に延びる複数のYリニアガイド部材81b(図7では、複数のYリニアガイド部材81bは紙面垂直方向に重なっている)、及びY軸方向に所定間隔で配列された複数の永久磁石からなる図示しない固定子ユニットが固定されている。X粗動ステージ81の上面であって、Yリニアガイド部材81bの長手方向近傍には、それぞれショックアブソーバを含むストッパ装置81cが固定されている。
【0047】
Y粗動ステージ82は、平面視略正方形状の枠状部材によって構成され、その中央部に平面視略正方形状の開口部82aが形成されている。Y粗動ステージ82の下面の四隅近傍には、Yリニアガイド部材81bにスライド可能に係合するスライダ82bが固定されている。Y粗動ステージ81の下面には、X粗動ステージ81の上面に固定された図示しない固定子ユニットに対向する電磁石を含む図示しない可動子ユニットが固定されている。図示しない固定子ユニットと図示しない可動子ユニットとは、Y粗動ステージ82をX粗動ステージ81上でY軸方向に駆動するためのローレンツ電磁力駆動方式のYリニアモータ(コア付きリニアモータ)を構成する。Yリニアモータは、Y粗動ステージ82の位置情報を計測する図示しない計測系の出力に基づいて、主制御装置Sによって制御される。Y粗動ステージ82のX軸方向に関する移動範囲はストッパ装置81cによって機械的に固定される。
【0048】
微動ステージ83は、平面視略正方形の高さの低い直方体状の部材からなるステージ本体83a、及びステージ本体83aの上面に固定された基板ホルダ83bを含む。微動ステージ83は、複数のボイスコイルモータを含む微動ステージ駆動系83cによって、Y粗動ステージ82に対して6自由度方向(X軸方向,Y軸方向,Z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向)に微小駆動される。微動ステージ83は、微動ステージ駆動系を介してY粗動ステージ82に同期駆動されることによって、Y粗動ステージ82と一体的にX軸方向及び/又はY軸方向に所定のストロークで移動される。基板ホルダ83bは、図示しない真空吸着装置を有し、その上面に基板Pを吸着保持する。
【0049】
ステージ本体83aの−Y側の側面には、ミラーベース83dを介してY軸方向に直交する反射面を有するY移動鏡(バーミラー)83eが固定されている。ステージ本体83aの−X側の側面には、図示しないミラーベースを介してX軸方向に直交する反射面を有する図示しないX移動鏡が固定されている。ステージ本体83aのXY平面内の位置情報は、Y移動鏡83e及びX移動鏡それぞれに測長ビームを照射し、その反射光を受光するレーザ干渉計を含む図示しない基板干渉計システムによって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。図示しない基板干渉計システムは、Y移動鏡83eに測長ビームを照射するYレーザ干渉計85、及び図示しないX移動鏡に測長ビームを照射する図示しないXレーザ干渉計を含む。図示しない基板干渉計システムの構成については、米国特許出願公開第2010/0018950号明細書に開示されている。
【0050】
重量キャンセル装置84は、Z軸方向に延びる一本の柱状部材によって構成され、レベリング装置86を介して微動ステージ83を下方から支持する。重量キャンセル装置84は、X粗動ステージ81の開口部81a内、及びY粗動ステージ82の開口部82a内に挿入されている。重量キャンセル装置84は、その下端に取り付けられた複数の気体静圧軸受、例えば3つのエアベアリング84aによって、定盤6上に所定のクリアランスを介して非接触状態で支持されている。重量キャンセル装置84は、その内部に設けられた図示しない空気バネ等が発生する上向きの力でその支持対象物、具体的には、微動ステージ83及び基板P、レベリング装置86等の重量(重力加速度による下向きの力)を打ち消す。
【0051】
重量キャンセル装置84は、板バネ又はバネ性を有さない薄い鋼板を含む図示しない複数の連結装置によってY粗動ステージ82に機械的に接続されている。これにより、重量キャンセル装置84は、Y粗動ステージ82と一体的にX軸及び/又はY軸方向に移動する。重量キャンセル装置84は、その上端に取り付けられた図示しないエアベアリングから噴出される気体の静圧によって、レベリング装置86を下方から所定のクリアランスを介して非接触支持している。
【0052】
従って、微動ステージ83と重量キャンセル装置84とは、X軸方向及びY軸方向に関して振動的に分離されている。レベリング装置86は、複数の気体静圧軸受を含み、微動ステージ83を水平面に対してチルト可能(水平面に平行な軸線周りに微小角度回転可能)に下方から非接触支持している。重量キャンセル装置84,レベリング装置86、及び図示しない連結装置の具体的構成は、米国特許出願公開第2010/0018950号明細書に開示されている。
【0053】
このような構成を有する露光装置1では、主制御装置Sが以下に示す検知処理を実行することによって、X粗動ステージ81をX軸方向に駆動するための固定子ユニット73と可動子ユニット94との間のY軸方向の距離の変化を検知する。以下、図9に示すフローチャートを参照して、この検知処理を実行する際の主制御装置Sの動作について説明する。なお、以下に示す検知処理は、X粗動ステージ81を駆動するコア付きリニアモータに対するものであるが、Y粗動ステージ82やマスクステージMST等のX粗動ステージ81以外の移動体装置を駆動するリニアモータに対しても同様の検知処理を行うことができる。
【0054】
〔検知処理〕
図9は、本発明の一実施形態である検知処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すフローチャートは、露光装置1の電源がオフ状態からオン状態に切り替えられたタイミングで開始となり、検知処理はステップS1の処理に進む。なお、この検知処理は、露光装置1の電源がオン状態である間、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
【0055】
ステップS1の処理では、主制御装置Sが、Xスライダ9、すなわち可動子ユニット94を速度vel1で等速移動させたときにコア付きリニアモータが出力する推力の大きさSvout1を検出する。これにより、ステップS1の処理は完了し、検知処理はステップS2の処理に進む。
【0056】
ステップS2の処理では、主制御装置Sが、Xスライダ9、すなわち可動子ユニット94を速度vel1とは異なる速度vel2で等速移動させたときにコア付きリニアモータが出力する推力の大きさSvout2を検出する。これにより、ステップS2の処理は完了し、検知処理はステップS3の処理に進む。
【0057】
ステップS3の処理では、主制御装置Sが、速度vel1,vel2とステップS1,S2の処理によって検出された推力の大きさSvout1,Svoutとを上述の数式(4)に代入することによってXスライダ9の移動方向におけるコギング力の分布状態を算出する。また、主制御装置Sは、算出されたコギング力の分布状態に関するデータを次回の検知処理において使用するために記憶する。これにより、ステップS3の処理は完了し、検知処理はステップS4の処理に進む。
【0058】
ステップS4の処理では、主制御装置Sが、ステップS3の処理によって得られたコギング力の分布状態が前回の検知処理によって記憶されたコギング力の分布状態から変化しているか否かを判別する。判別の結果、コギング力の分布状態に変化がない場合、主制御装置Sは検知処理をステップS5の処理に進める。一方、コギング力の分布状態に変化がある場合には、主制御装置Sは検知処理をステップS6の処理に進める。
【0059】
ステップS5の処理では、主制御装置Sが、固定子ユニット73と可動子ユニット94との間のY軸方向の距離は変化していない正常状態であると判断する。これにより、ステップS5の処理は完了し、一連の検知処理は終了する。
【0060】
ステップS6の処理では、主制御装置Sが、固定子ユニット73と可動子ユニット94との間のY軸方向の距離が変化していると判断し、露光動作を行っている場合には露光動作を即時停止したり、メンテナンスの必要がある旨のメッセージを出力したりする等の所定の処理を実行する。これにより、ステップS6の処理は完了し、一連の検知処理は終了する。
【0061】
以上の説明から明らかなように、本発明の一実施形態である検知処理によれば、主制御装置Sが、可動子ユニット94を速度vel1で等速移動させたときの推力の大きさSvout1と、可動子ユニット94を速度vel1とは異なる速度vel2で等速移動させたときの推力の大きさSvout2とを検出し、速度vel1,vel2と推力の大きさSvout1,Svoutとを用いて可動子ユニット94の移動方向におけるコギング力の分布状態を算出する。そして、主制御装置Sは、コギング力の分布状態が変化しているか否かに基づいて、固定子ユニット73と可動子ユニット94との間の距離の変化を検知する。
【0062】
これにより、固定子ユニット73と可動子ユニット94との接触を速やかに検知することが可能となり、可動子ユニット94の移動に伴い固定子ユニット73と可動子ユニット94との接触部において粉塵が発生し、発生した粉塵によって露光装置1内部の清浄度が低下することを抑制できる。そして、この結果、本露光装置1によれば、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写することができる。なお、主制御装置Sが、コギング力の大きさが所定値以上であるか否かを判別し、コギング力が所定値以上である位置において固定子ユニット73と可動子ユニット94との間の距離が変化していると判定するようにしてもよい。
【0063】
〔デバイス製造工程〕
最後に、図10を参照して、本発明の一実施形態である露光装置1を用いてデバイスを製造する場合のデバイス製造工程の流れについて説明する。
【0064】
図10は、デバイス製造工程の一例を示すフローチャートである。図10に示すように、デバイスは、デバイスの機能、性能、パターンを設計するステップS11、設計結果に基づいてマスクを製作するステップS12、デバイスの基材である基板を製造してレジストを塗布するステップS13、露光装置1によってマスクのパターンを基板に露光する工程、露光した基板を現像する工程、現像した基板の加熱及びエッチング工程等を含む基板処理ステップS14、ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程等の加工プロセスを含むデバイス組立ステップS15,及び検査ステップS16等を経て製造される。つまり、このデバイス製造工程は、露光装置1を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、そのパターンが形成された基板を処理することとを含む。そして、この露光装置1によれば、基板上にレチクルのパターンを忠実に転写することができるので、このデバイス製造工程によれば、デバイスを高精度に製造することができる。
【0065】
以上、本発明者らによってなされた発明を適用した実施の形態について説明したが、上記実施形態による本発明の開示の一部をなす記述及び図面により本発明は限定されることはない。すなわち、上記実施形態に基づいて当業者等によりなされる他の実施形態、実施例、実施形態の組み合わせ、及び運用技術等は、全て本発明の範疇に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 露光装置
7 ベースフレーム
8 基板ステージ
9 Xスライダ
73 固定子ユニット
81 X粗動ステージ
82 Y粗動ステージ
94 可動子ユニット
101 固定子
102 固定体部
103 可動子
104 移動体部
MST マスクステージ
S 主制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って配列された複数の固定子に対して可動子を前記第1方向に沿って第1の速度で等速移動させ、該等速移動させたときの該可動子の前記第1方向における第1の推力の大きさを検出する第1の検出ステップと、
前記複数の固定子に対して前記可動子を前記第1方向に沿って前記第1の速度とは異なる第2の速度で等速移動させ、該等速移動させたときの該可動子の前記第1方向における第2の推力の大きさを検出する第2の検出ステップと、
前記第1及び第2の速度と、前記第1及び第2の推力の大きさとを用いて、前記固定子と前記可動子との間に作用するコギング力の大きさを算出する算出ステップと、
前記算出ステップによって算出された前記コギング力の大きさに基づいて、前記固定子と前記可動子との間の距離の変化を検知する検知ステップと、
を含むことを特徴とする検知方法。
【請求項2】
前記算出ステップは、前記可動子の前記第1方向の位置に対応して前記コギング力の大きさを算出し、
前記検知ステップは、前記第1方向の位置に対する前記コギング力の大きさの分布状態を求め、該分布状態に基づいて、前記固定子と前記可動子との間の距離の変化を検知するステップを含むことを特徴とする請求項1に記載の検知方法。
【請求項3】
前記検知ステップは、前記算出ステップによって算出された前記コギング力の大きさが所定値以上である場合もしくは該所定値より大きい場合に、前記固定子ユニットと前記可動子ユニットとの間の距離が変化していると判定するステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の検知方法。
【請求項4】
前記算出ステップは、前記可動子の前記第1方向の位置に対応して前記コギング力の大きさを算出し、
前記検知ステップは、前記前記コギング力の大きさが所定値以上もしくは該所定値よりも大きくなる前記第1方向の位置において前記固定子ユニットと前記可動子ユニットとの間の距離が変化していると判定するステップを含むことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか1項に記載の検知方法。
【請求項5】
前記固定子及び前記可動子の一方は永久磁石であり、前記固定子及び前記可動子の他方は鉄心にコイルが巻回された電磁石であることを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか1項に記載の検知方法。
【請求項6】
マスクを支持するマスクステージと、基板を支持する基板ステージとを有し、前記マスクに形成されたパターンを投影光学系を介して前記基板に転写する露光方法であって、前記マスクステージと前記基板ステージとの少なくとも一方に設けられた固定子と可動子との間の距離の変化を、請求項1〜5のうち、いずれか1項に記載の検知方法によって検知することと、該検知方法の検知結果に基づいて前記基板に前記パターンを転写する制御を行うこととを含むことを特徴とする露光方法。
【請求項7】
請求項6に記載の露光方法を用いて基板上に感光層のパターンを形成することと、前記パターンが形成された基板を処理することと、を含むことを特徴とするデバイス製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−55064(P2012−55064A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−194799(P2010−194799)
【出願日】平成22年8月31日(2010.8.31)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】