説明

検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラム

【課題】所望の検索結果に絞り込むまでに多くの工数を要していた。
【解決手段】検索文字列の入力を受け付け、検索対象となる文字列が記録された記録媒体から前記検索文字列を含む第1文字列を検索し、前記記録媒体から前記検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索し、前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を前記第1態様と異なる第2態様によって前記表示部に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、文字列検索において、入力済みの文字列に誤入力された文字が含まれる場合であっても、誤入力された文字を利用者が修正する労力を省略できるように支援する技術が知られている。例えば、特許文献1には入力された文字列の文字間に1文字挿入し、また、入力された文字列の中の1文字を他の1文字に置換して検索を行って利用者に提示することで、誤入力が生じた場合の修正労力を削減する技術が開示されている。さらに、特許文献2には入力間違いが発生しやすい文字を他の文字と置き換えた合成語を作成してデータベースから検索する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−242681号公報
【特許文献2】特開2009−265013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術においては、検索文字列の入力文字数を増やしながら検索結果を絞り込んでいく検索において、効率的な検索を行うことができなかった。すなわち、1文字ずつ文字を入力して検索文字列を指定するユーザインタフェースや、施設名や住所等を構成し得る単語の候補を選択肢として表示して選択を受け付けるユーザインタフェースにおいては、文字の入力や候補の選択をするたびに検索文字列を含む検索結果を絞り込むことができる。しかし、従来の技術のように、入力された文字列に基づく検索と、誤入力された文字を修正した場合の検索とを行って、各検索結果を絞り込むための選択肢を表示する構成においては、前者の検索のみを行う場合と比較して選択肢の数が増大する。従って、検索結果を絞り込むまでの工数も増大し、効率的に検索を行うことができない。例えば、ナビゲーション装置において住所を指定して施設を検索する場合、住所の一部が一致する施設の数は極めて多数となる。このような装置において入力された文字列に基づく検索と、誤入力された文字を修正した場合の検索とを行う構成では、検索結果を絞り込むための選択肢に基づいて利用者が所望の検索結果に絞り込むまでに多くの工数を要してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、効率的な検索を行うための技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するため、本発明においては、記録媒体から検索文字列を含む第1文字列を検索する第1検索と、記録媒体から検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する第2検索とを実行し、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様と異なる第2態様によって表示部に表示する。すなわち、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とを区別できるような状態で各選択肢を表示する。従って、利用者は、各選択肢を視認して、誤入力をしていない場合に選択可能な選択肢と誤入力が修正された場合に選択可能な選択肢とを区別することができ、入力済みの検索文字列と選択肢とを視認しながら効率的に検索結果を絞り込むことが可能になる。
【0006】
記録媒体には検索対象となる文字列が記録されていれば良く、文字列が示す各種の情報が検索対象となり得る。例えば、ナビゲーション装置が備える記録媒体に記録された地図情報には、目的地等として設定し得る施設を示す情報が含まれ、施設には名称や属性、住所等が対応付けられる。そこで、これらの名称や属性、住所など、文字によって表現される情報は本発明における検索対象の文字列となり得る。
【0007】
検索文字列受付手段は、利用者による入力操作を受け付けて検索対象となる文字列を検索文字列として取得することができればよい。すなわち、入力した検索文字列による検索を行って検索結果を絞り込むことが可能であればよい。文字列は、1文字ずつ入力可能であっても良いし、複数の文字、例えば、単語毎に入力可能に構成されていてもよい。
【0008】
第1検索手段は、記録媒体から検索文字列を含む第1文字列を検索することができればよい。すなわち、検索文字列に誤入力がないと仮定した場合の検索結果を第1文字列として取得することができればよい。第1文字列は0個以上の文字列となり得る。すなわち、第1文字列が0個であれば検索文字列と一致する文字列が記録媒体に記録されていないことになり、第1文字列が1個であれば検索文字列に一致する検索結果が得られたことになり、第1文字列が複数個であれば検索結果をさらに絞り込むことになる。
【0009】
第2検索手段は、記録媒体から修正文字列を含む第2文字列を検索することができればよい。すなわち、検索文字列に誤入力があったと仮定した場合の検索結果を第2文字列として取得することができればよい。修正文字列は、検索文字列に基づいて生成された検索文字列と異なる文字列であれば良く、検索文字列の1文字以上を他の文字に置換して生成してもよいし、検索文字列の文字間に1文字以上の文字を挿入して生成しても良い。修正文字数は任意であり、例えば、検索文字列の文字数や検索文字列に対する修正比率等によって決定しても良い。また、修正対象の選択手法も任意であり、例えば、典型的な誤入力が発生したと仮定し(文字の重複や文字入力UI上で近い位置に配置された文字等)、誤入力を修正するための正しい文字を推定しても良いし、典型的な単語(記録媒体での記録数が所定数以上である単語や頻繁に使用される単語等)に類似する単語を当該典型的な単語に修正する構成等を採用可能である。
【0010】
表示制御手段は、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様と異なる第2態様によって表示部に表示することができればよい。すなわち、利用者に対して検索結果を絞り込むための選択肢を提供する際に、当該選択肢を特定するために検索した検索手法が第1検索、第2検索のいずれであるのかを区別できるように表示を制御することができればよい。
【0011】
検索結果を絞り込むための選択肢は、選択肢の選択に基づいて再検索が行われることによって検索結果が絞り込まれるように利用者に提供される情報であれば良く、文字によって選択肢が提供されても良いし、文字列によって選択肢が提供されても良い。前者としては、選択肢となる文字を選択可能な状態とし、選択肢とならない文字を選択不可能にする構成を採用可能である。検索結果を絞り込むための選択肢を表示する態様は特に限定されず、色、文字の種類、強調程度、アイコンなど、各種の態様によって表示可能である。また、第1態様と第2態様とは、互いに異なっていれば良く、検索結果を絞り込むための選択肢の表示態様が異なることによって、異なる検索キー(検索文字列あるいは修正文字列)に基づく検索であることを区別できるように構成されていればよい。
【0012】
さらに、検索結果を絞り込むための選択肢として表示部に表示された文字の入力を1文字ずつ受け付けることで検索文字列の入力を受け付ける構成としても良い。すなわち、第1文字列に含まれる前記検索文字列に続く文字を、前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とし、前記第2文字列に含まれる前記修正文字列に続く文字を、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする。この結果、検索文字列に続く文字が第1態様で表示され、修正文字列に続く文字が第2態様で表示されることになる。この構成において、検索文字列に続く文字および修正文字列に続く文字は検索結果を絞り込むための選択肢であり、これら以外の文字は検索結果を絞り込むための選択肢ではない。従って、第1態様および第2態様で表示された各文字のいずれか1文字を選択することで検索結果を絞り込むことができる。
【0013】
ここで、検索結果を絞り込むための選択肢としての1文字が選択された場合、検索文字列に当該選択された1文字が追加された文字列を新たな検索文字列として再度第1検索および第2検索を実行することで、検索文字列としての文字の入力の進捗に応じて検索結果が絞り込まれる構成とすることが好ましい。以上の構成によれば、利用者は、入力可能な文字を特定するために検索した検索手法が第1検索、第2検索のいずれであるのかを区別しつつ検索結果を絞り込むための選択肢である文字を入力することが可能になる。なお、検索結果を絞り込むために選択された1文字が修正文字列に続く文字であった場合、当該修正文字列に当該選択された1文字が追加された文字列を新たな検索文字列としてもよい。
【0014】
さらに、第2検索は修正文字列を含む文字列の検索であれば良く、修正文字列に対して他の文字を加えて生成した文字列を含む文字列の検索であっても良い。例えば、修正文字列の後に、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっていない文字を加えて生成した文字列を含む第2文字列を検索する構成を採用可能である。この検索によって第2文字列が得られた場合、修正文字列の後に加えられた文字が第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となる。すなわち、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢として第1態様で文字が表示される状況において、当該第1態様で表示される文字以外の文字が、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢としての文字となるように構成する。この構成において、第1態様で表示された文字は検索文字列に基づいて検索された第1文字列を絞り込むための選択肢であり、第2態様で表示された文字は修正文字列に基づいて検索された第2文字列を絞り込むための選択肢であり、両者に重複がない状態で選択肢を提示することができる。
【0015】
さらに、検索結果を絞り込むための選択肢として表示部に表示された文字列の選択を受け付けることで検索文字列の入力を受け付ける構成としても良い。すなわち、第1文字列から検索文字列に続く文字を含む文字列を抽出して第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とし、第2文字列から修正文字列に続く文字を含む文字列を抽出して第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする。この結果、検索文字列に続く文字を含む文字列が第1態様で表示され、修正文字列に続く文字を含む文字列が第2態様で表示されることになる。すなわち、検索文字列や修正文字列に続く文字を含む文字列を選択可能にすることで、1文字ずつ入力するユーザインタフェースより高速に検索結果を絞り込むことが可能になる。
【0016】
なお、検索文字列に続く文字を含む文字列や修正文字列に続く文字を含む文字列は、検索文字列や修正文字列の後に続く文字を含んでいれば良く、当該文字列は検索文字列の後のみに続く文字列や修正文字列の後のみに続く文字列であっても良いし、検索文字列を含む文字列や修正文字列を含む文字列であっても良い。後者において修正文字列を含む文字列が表示される場合、検索文字列に対して行った修正の内容とともに第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を明示することが可能になる。
【0017】
さらに、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とが同一である場合に、当該同一の選択肢を第1態様および第2態様と異なる第3態様によって表示部に表示する構成としても良い。この構成によれば、第1態様で表示された選択肢が、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢ではないことを明示することができる。また、第2態様で表示された選択肢が、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢ではないことを明示することができる。さらに、第3態様で表示された選択肢が、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、かつ、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であることを明示することができる。
【0018】
本発明のように、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とを異なる態様で表示する手法は、この処理を行う方法やプログラムとしても適用可能である。また、以上のような検索支援装置、方法、プログラムは、単独の装置として実現される場合もあれば、複数の装置として実現される場合もある。また、車両に備えられる各部と共有の部品を利用して実現される場合もあれば、車両に搭載されない各部と連携して実現される場合もあり、各種の態様を含むものである。また、一部がソフトウェアであり一部がハードウェアであったりするなど、適宜、変更可能である。さらに、検索支援装置を制御するプログラムの記録媒体としても発明は成立する。むろん、そのソフトウェアの記録媒体は、磁気記録媒体であってもよいし光磁気記録媒体であってもよいし、今後開発されるいかなる記録媒体においても全く同様に考えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】検索支援装置を示すブロック図である。
【図2】検索支援処理を示すフローチャートである。
【図3】ユーザインタフェースの例を示す図である。
【図4】ユーザインタフェースの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ここでは、下記の順序に従って本発明の実施の形態について説明する。
(1)検索支援装置の構成:
(2)検索支援処理:
(3)他の実施形態:
【0021】
(1)検索支援装置の構成:
図1は、本発明の1実施形態にかかる検索支援装置の構成を示すブロック図である。本実施形態において検索支援装置は、ナビゲーション装置10によって実現される。ナビゲーション装置10は、CPU、RAM、ROM等を備える制御部20と記録媒体30とを備えており、制御部20は、記録媒体30やROMに記憶されたプログラムを実行することができる。本実施形態においては、このプログラムの一つとして複数のプログラムモジュールからなるナビゲーションプログラムを実行可能であり、当該ナビゲーションプログラムを構成する一つのプログラムモジュールとして検索支援プログラム21を備えている。ナビゲーションプログラムは、車両の現在位置から目的地までの走行経路を探索し、当該走行経路に従って車両を走行させるための支援を行う機能を制御部20に実現させるプログラムである。
【0022】
本実施形態においては、ナビゲーションプログラムによる機能を実現するため、車両にGPS受信部40と車速センサ41とジャイロセンサ42とユーザI/F部43とが備えられている。GPS受信部40は、GPS衛星からの電波を受信し、図示しないインタフェースを介して車両の現在位置を算出するための信号を出力する。車速センサ41は、車両が備える車輪の回転速度に対応した信号を出力する。ジャイロセンサ42は、車両の旋回についての角加速度を検出し、車両の向きに対応した信号を出力する。制御部20は、GPS受信部40,車速センサ41,ジャイロセンサ42等の出力信号および後述する地図情報30aに基づいて車両の現在位置を特定する。
【0023】
ユーザI/F部43は、ユーザに各種の情報を提供し、またはユーザの指示を入力するためのインタフェース部であり、図示しないタッチパネルディスプレイやスピーカーなどを備えている。制御部20は、当該ユーザI/F部43に対して制御信号を出力して任意の画像をタッチパネルディスプレイに表示させ、任意の音声をスピーカーから出力させる。また、制御部20は、ユーザI/F部43の出力信号に基づいて利用者の指示内容を特定する。
【0024】
記録媒体30には予め地図情報30aが記憶されている。地図情報30aは、車両が走行する道路上に設定されたノードを示すノードデータ、ノード間の道路の形状を特定するための形状補間点データ、ノード同士の連結を示すリンクデータ、道路あるいは道路の周辺に存在する複数の施設を示す施設情報30b等を含んでいる。施設情報30bは、複数の施設のそれぞれに対して名称や属性、位置(座標および住所)等の情報が対応づけられることによって定義される。本実施形態において、施設情報30bに対応付けられた名称、属性、住所は文字列によって表現されており、当該文字列を検索対象とすることができる。
【0025】
ナビゲーションプログラムは、GPS受信部40と車速センサ41とジャイロセンサ42の出力信号に基づいて車両の現在位置を特定し、地図情報30aを参照して予め設定された目的地までの経路を車両が走行するように案内する機能を制御部20に実現させる。利用者は、地図情報30aに含まれる施設情報30bから検索文字列をキーにして所望の文字列が対応付けられた施設を検索して目的地とすることが可能である。本実施形態において、当該目的地を検索する機能を制御部20に実現させるため、検索支援プログラム21は、検索文字列受付部21aと第1検索部21bと第2検索部21cと表示制御部21dとを備えている。
【0026】
検索文字列受付部21aは、検索文字列の入力を受け付ける機能を制御部20に実現させるモジュールであり、制御部20は、ユーザI/F部43の出力信号を取得することによって検索文字列の入力を受け付ける。本実施形態においては、後述する表示制御部21dの処理によって制御部20がユーザI/F部43に対して制御信号を出力し、ユーザI/F部43のタッチパネルディスプレイに検索結果を絞り込むための選択肢としての文字および文字列を表示する。従って、制御部20は、検索文字列受付部21aの処理により、タッチパネルディスプレイ上に表示された文字の選択に対応してユーザI/F部43から出力される信号を受け付けることで、検索文字列の入力を1文字ずつ受け付けることができる。また、制御部20は、検索文字列受付部21aの処理により、タッチパネルディスプレイ上に表示された文字列の選択に対応してユーザI/F部43から出力される信号を受け付けることで、検索文字列の入力を複数の文字列毎に受け付けることもできる。
【0027】
第1検索部21bは、記録媒体30から検索文字列を含む第1文字列を検索する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、施設情報30bを参照し、検索文字列を含む文字列(施設に対して対応付けられた名称や属性、位置等)を検索する。検索文字列を含む文字列が対応付けられた施設を示す情報が施設情報30bに含まれていた場合、制御部20は、当該検索文字列を含む文字列を第1文字列とする。すなわち、施設に対して対応付けられた名称や属性、位置等を第1文字列とする。なお、第1文字列が複数個存在する場合、それぞれの第1文字列に検索文字列と一致する文字列が含まれるため、検索結果の候補が複数個存在する状態となる。この場合においてそれぞれの第1文字列を比較すると、検索文字列に続く文字や当該文字を含む文字列が異なり得るため、検索文字列に対して当該検索文字列に続く文字を加えることで検索結果を絞り込むことが可能になる。そこで、本実施形態においては、第1文字列のうち、検索文字列に続く文字と、当該文字が検索文字列に加えられて生成された文字列とが、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とされる。なお、本実施形態において、制御部20は、検索文字列に続く文字を検索文字列に加えて生成した文字列が予め決められた単語になる場合に、当該単語を第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする。ここで、当該単語は施設に関連する文字列として多用される単語であり、対応付けられた施設の数が所定値以上となる単語が予め特定される。
【0028】
第2検索部21cは、記録媒体30から検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する機能を制御部20に実現させるモジュールである。すなわち、制御部20は、検索文字列に誤入力があったと仮定した場合の検索結果を第2文字列として取得するため、検索文字列を修正して修正文字列を生成する。そして、修正文字列を含む文字列(施設に対して対応付けられた名称や属性、位置等)が対応付けられた施設を示す情報が施設情報30bに含まれていた場合、制御部20は、当該修正文字列を含む文字列を第2文字列とする。すなわち、施設に対して対応付けられた名称や属性、位置等を第2文字列とする。
【0029】
なお、本実施形態においては、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢としての文字と第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢としての文字とが一致することを防止するため、修正文字列に対してさらに文字を加えて第2文字列を検索する。すなわち、修正文字列の後に、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっていない文字を加えた文字列を生成し、当該生成された文字列を含む第2文字列を検索する。検索によって第2文字列が得られた場合、修正文字列の後に加えられた文字が第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となるため、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢としての文字と第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢としての文字とが一致することを防止することができる。
【0030】
なお、第2文字列においても、当該第2文字列が複数個存在する場合、検索結果の候補が複数個存在する状態となる。そこで、修正文字列に続く文字を含む文字列は、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とされる。本実施形態において、制御部20は、修正文字列に続く文字を修正文字列に加えて生成した文字列が上述の予め決められた単語になる場合に、当該単語を第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする。ここで、修正文字列は、検索文字列と異なる文字列であれば良く、本実施形態において制御部20は、検索文字列の1文字以上を他の文字に置換して修正文字列を生成する。当該修正文字列の生成法は特に限定されず、その例を後に詳述する。
【0031】
表示制御部21dは、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示し、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様と異なる第2態様によって表示する機能を制御部20に実現させるモジュールである。本実施形態において、検索結果を絞り込むための選択肢の態様は文字や文字列を表示するためのアイコンの態様であり、第1態様と第2態様とでは文字や文字列を表示するための枠と枠内の色が異なる。
【0032】
そこで、制御部20は、ユーザI/F部43に対して、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢である文字や文字列を表示し、当該文字や文字列の枠および枠内の色が予め決められた第1態様となるように制御信号を出力する。また、制御部20は、ユーザI/F部43に対して、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢である文字や文字列を表示し、当該文字や文字列の枠および枠内の色が予め決められた第2態様となるように制御信号を出力する。この結果、タッチパネルディスプレイにおいては第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢が第1態様で表示され、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢が第2態様で表示される。
【0033】
なお、上述のように、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢や第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢は文字や文字列であり、ユーザI/F部43のタッチパネルディスプレイは、検索文字列受付部21aの処理によって検索文字列を受け付ける装置でもある。従って、表示制御部21dの処理によって第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢や第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢が表示されると、これらの選択肢のいずれかを選択することによって検索結果を絞り込むことができる。
【0034】
また、以上の処理によれば、利用者は、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とを区別することができる。従って、利用者は、各選択肢を視認して、誤入力をしていない場合に選択可能な選択肢と誤入力が修正された場合に選択可能な選択肢とを区別することができ、入力済みの検索文字列と選択肢とを視認しながら効率的に検索結果を絞り込むことが可能になる。
【0035】
さらに、第2文字列を検索するための文字列は、修正文字列の後に、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっていない文字を加えることによって生成された文字列である。従って、第1文字列に含まれる検索文字列に続く文字と、第2文字列に含まれる修正文字列に続く文字とは一致せず、第1態様で表示された選択肢としての文字と、第2態様で表示された選択肢としての文字に重複がない状態で選択肢を提示することができる。
【0036】
さらに、以上の処理によれば、検索結果を絞り込むための選択肢を1文字ずつ入力するユーザインタフェースに加え、第1文字列から検索文字列に続く文字を含む文字列が抽出されて第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とされ、第2文字列から修正文字列に続く文字を含む文字列が抽出されて第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とされる。従って、1文字ずつ入力するユーザインタフェースより高速に検索結果を絞り込むことも可能な状況となっている。
【0037】
(2)検索支援処理:
次に、本実施形態にかかる検索支援処理を詳細に説明する。図2は、検索支援処理を示すフローチャートであり、当該検索支援処理は検索支援プログラム21によって制御部20が利用者に目的地を選択させる際に実行される。また、図3Aは、検索文字列を入力するためのユーザインタフェースの例を示す図である。本例においては、検索結果を絞り込むための選択肢としての日本語の文字を示す丸ボタンCを画面中央に示し、画面上部に入力済みの検索文字列を表示する検索文字列表示エリアAを示し、検索文字列表示エリアAの右側に文字の修正指示を行うボックスMを示し、画面下部に検索結果を絞り込むための選択肢としての文字列を示すボックスCsを示し、当該ボックスの右横に入力完了を示すボタンEを示したインタフェースになっている。
【0038】
図2に示す検索支援処理は、利用者がユーザI/F部43において、目的地となり得る施設に対応付けられた文字列を検索する処理の実行指示を行った場合に実行される。検索支援処理が実行されると、制御部20は、まず、ユーザI/F部43に対して制御信号を出力し、図3Aに示すようなユーザインタフェース画面を表示する。このとき、検索文字列表示エリアAには文字が入力されていない状態であり、丸ボタンCにおいては全ての文字が入力可能である。
【0039】
次に、制御部20は、検索文字列受付部21aの処理により、検索文字列の入力を受け付ける(ステップS100)。すなわち、目的地となり得る施設に対応付けられた文字列を検索する処理の実行指示が行われた後、文字列の検索が完了する前の段階において初めてステップS100が実行された場合(以下、初回実行と呼ぶ)、全ての文字に対応する丸ボタンCが選択肢となり、ボックスCsが選択肢となっていない状態で制御部20が文字の入力を受け付ける。1文字以上の文字が入力された後に、ループ処理の過程でステップS100が実行された場合(以下、ループ実行と呼ぶ)、後述の処理によって選択肢となっている文字に対応する丸ボタンCおよび選択肢となっている文字列に対応するボックスCsの選択を制御部20が受け付ける。なお、ユーザI/F部43において入力完了を示すボタンEに対する操作が行われると、制御部20は、ボタンEに対する操作が行われる前に選択された選択肢が、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢(以下、第1選択肢と呼ぶ)のみであったか否かを判定する。選択された選択肢が第1選択肢のみであった場合、制御部20は、ボタンEの操作が行われる前に選択された第1選択肢からなる文字列が対応付けられた施設を特定し、特定された施設を目的地として確定するための画面を表示させる。一方、ボタンEに対する操作が行われる前に選択された選択肢が、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢(以下、第2選択肢と呼ぶ)を含む場合、制御部20は、ボタンEの操作が行われる前に選択された選択肢からなる文字列(第2選択肢からなる文字列、あるいは第1選択肢と第2選択肢との組み合わせからなる文字列)が対応付けられた施設を特定し、特定された施設を目的地として確定するための画面を表示させる。
【0040】
次に、制御部20は、表示制御部21dの処理により、検索文字列表示エリアA内の表示文字列を更新する(ステップS105)。すなわち、制御部20は、ステップS100にて受け付けられた内容を反映した文字(あるいは文字列)を検索文字列表示エリアAに表示させる。例えば、ステップS100の初回実行後にステップS105が実行された場合、ステップS100にて選択された文字を検索文字列表示エリアAに表示する。
【0041】
また、ステップS100のループ実行後にステップS105が実行された場合、ステップS100にて、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっている文字あるいは第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっている文字が選択されたのであれば、制御部20は、既に検索文字列表示エリアAに表示されている文字列(検索文字列)に、当該選択された文字を加えた文字列によって検索文字列表示エリアAの表示文字列を更新する。すなわち、本実施形態においては、第2選択肢の文字が選択されることによって、検索文字列に誤入力された文字が含まれると推定される状態であっても、検索文字列表示エリアAにおいては誤入力を修正せずに入力された文字を表示していく。一方、ステップS100にて、第1選択肢となっている文字列あるいは第2選択肢となっている文字列が選択されたのであれば、制御部20は、当該選択された文字列によって検索文字列表示エリアAの表示文字列を更新する。
【0042】
次に、制御部20は、第1検索部21bの処理により、受け付けた文字列を検索文字列として第1文字列を検索する(ステップS110)。すなわち、制御部20は、ステップS105にて更新された表示文字列が検索文字列であるとみなし、施設情報30bを参照して検索文字列を含む第1文字列を検索する。そして、制御部20は、表示制御部21dの処理により、第1選択肢を特定する(ステップS115)。すなわち、制御部20は、第1文字列に含まれる検索文字列に続く文字を特定し、第1選択肢の文字とする。また、制御部20は、検索文字列に続く文字を検索文字列に加えて生成した文字列が上述の単語に該当する場合には、当該単語を示す文字列を第1選択肢の文字列とする。
【0043】
次に、制御部20は、表示制御部21dの処理により、第1選択肢を第1態様で表示する(ステップS120)。すなわち、制御部20は、第1選択肢の文字を特定し、当該第1選択肢の文字に対応する丸ボタンCのそれぞれを第1態様で表示する。また、制御部20は、第1選択肢の文字列を特定し、当該第1選択肢の文字列に対応するボックスCsのそれぞれを第1態様で表示する。なお、図3Aにおいては、実線の枠線内において白い背景に黒い文字を表示する態様が第1態様である例を示している。
【0044】
次に、制御部20は、第2検索部21cの処理により、修正文字列を決定する(ステップS125)。すなわち、制御部20は、検索文字列の1文字以上を他の文字に置換して修正文字列を生成する。本実施形態においては、典型的な誤入力を修正するために以下の3種類の手法を用いて修正文字列を生成する。すなわち、文字が重複した場合には、重複している文字を1文字に修正する。また、検索文字列を構成する文字のそれぞれを対象とし、ユーザインタフェース上で対象の文字に近い位置に配置された文字で当該対象の文字を置換する。例えば、図3に示すユーザインタフェースにおいて、任意の文字を入力するための丸ボタンCの上下左右に他の文字を入力するための丸ボタンCが存在する場合には、当該上下左右に存在する丸ボタンCに対応した文字で対象の文字を置換する。
【0045】
さらに、典型的な単語に類似する単語を当該典型的な単語に修正する。なお、ここで、典型的な単語は、例えば、施設情報30bに対応付けられた数が所定数以上である単語や頻繁に使用される単語等を想定可能である。以上の処理によって文字列が複数個構成された場合には、当該複数個の文字列のそれぞれを修正文字列とする。また、上述の修正文字列の生成法は例であり、他の生成法を利用して修正文字列を生成しても良い。さらに、修正文字列を生成するために検索文字列から修正される修正文字数は任意であり、例えば、検索文字列の文字数や検索文字列に対する修正比率等によって修正文字数を決定する構成であっても良い。
【0046】
以上のようにして修正文字列が決定されると、制御部20は、第2検索部21cの処理により、修正文字列の後に第1選択肢となっていない文字を加えた文字列を検索文字列として第2文字列を検索する(ステップS130)。すなわち、制御部20は、第1選択肢の文字となっていない文字を特定する。そして、特定された文字のそれぞれを修正文字列に対して加えた文字列を生成し、施設情報30bを参照して生成された文字列を含む第2文字列を検索する。例えば、図3Aに示す例においては、丸ボタンC内の文字のうち、実線の枠線内において白い背景に黒い文字で示された文字以外の文字は第1選択肢の文字となっていない。従って、本例においては、これらの文字のそれぞれを修正文字列の後に加えた文字列によって第2文字列が検索される。
【0047】
次に、制御部20は、表示制御部21dの処理により、第2選択肢を特定する(ステップS135)。すなわち、制御部20は、ステップS130の検索によって第2文字列が検索された場合、その検索のために生成された文字列において修正文字列の後に加えられた文字列を特定し、第2選択肢の文字とする。また、制御部20は、ステップS130の検索によって第2文字列が検索され、かつ、修正文字列に続く文字を修正文字列に加えて生成した文字列が上述の単語に該当する場合には、当該単語を示す文字列を第2選択肢の文字列とする。
【0048】
次に、制御部20は、表示制御部21dの処理により、第2選択肢を第2態様で表示する(ステップS140)。すなわち、制御部20は、第2選択肢の文字に対応する丸ボタンCのそれぞれを第2態様で表示する。また、制御部20は、当該第2選択肢の文字列に対応するボックスCsのそれぞれを第2態様で表示する。なお、図3Aにおいては、破線の枠線内においてグレーの背景に黒い文字を表示する態様が第2態様である例を示している。また、第1選択肢の文字列および第2選択肢の文字列を表示するためのボックスCsが第1選択肢の文字列および第2選択肢の文字列の数よりも少ない場合には、第1選択肢の文字列および第2選択肢の文字列について所定の基準によって決められた優先度が高い順にボックスCsに対して第1選択肢の文字列および第2選択肢の文字列を表示していく構成とすればよい。
【0049】
なお、検索結果が絞り込まれると、第1選択肢と第2選択肢とのいずれにも該当しない文字が存在する状態になり得る。すなわち、ステップS130において、修正文字列の後に第1選択肢となっていない文字を加えた文字列を検索文字列とした検索の結果、文字列が検出されなかった場合、すなわち、第2文字列が検索されなかった場合、修正文字列の後に加えられた文字は第1選択肢と第2選択肢のいずれにも該当しない。この場合、制御部20は、第1選択肢と第2選択肢とのいずれにも該当しない文字を、第1態様および第2態様と異なる態様で表示する。このような、第1選択肢と第2選択肢のいずれにも該当しない文字は、選択不可能な文字となる。図3Aにおいては、実線の枠線内において黒の背景に白い文字を表示する態様によって、第1選択肢と第2選択肢とのいずれにも該当しない文字を示している。
【0050】
以上の処理によって、第1選択肢を第1態様で表示し、第2選択肢を第2態様で表示すると、制御部20は、当該第1選択肢と第2選択肢とによって選択結果を絞り込むことを可能にするためにステップS100以降の処理を繰り返す。この結果、利用者は、第1検索の結果得られた第1選択肢と第2検索の結果得られた第2選択肢とを区別しながら検索結果の絞込を行うことが可能になる。
【0051】
さらに、以上の処理によれば、ユーザインタフェース画面の遷移によって利用者に対して誤入力があることをより明確に示すことも可能になる。すなわち、本実施形態においては、上述のように、検索文字列の入力過程において第2選択肢の文字が選択されることによって、検索文字列に誤入力された文字が含まれると推定される状態であっても、検索文字列表示エリアAにおいては誤入力を修正せずに入力された文字を表示していく。そして、当該検索文字列表示エリアAに表示された文字列が検索文字列となる。このため、第2選択肢の文字が選択された後には当該選択された文字を含む文字列が検索文字列となり、当該検索文字列は第1選択肢となっていない文字を含む。従って、当該検索文字列で検索が行われても、第1文字列は検索されず、検索結果として第1選択肢は表示されず、選択可能な選択肢は第2選択肢のみとなる。
【0052】
例えば、図3Aに示すユーザインタフェースにおいて検索文字列表示エリアAに当該図3Aに示す3文字が入力済みである状況において、利用者がステップS100にて、第2選択肢として表示された丸ボタンC1に対応する文字を選択した場合を想定する。この場合、当該選択に応じて、制御部20はステップS105にて表示文字列が更新される。すなわち、図3Bに示すように、図3Aにおける検索文字列表示エリアAに示す3文字と丸ボタンC1に対応する文字とからなる文字列が検索文字列表示エリアAに表示された状態となる。
【0053】
さらに、この状態において、当該表示文字列が検索文字列となってステップS110,S115の処理が行われるが、当該検索文字列は第1選択肢となっていない文字(丸ボタンC1に対応する文字)を含んでいるため、第1文字列は検索されず、第1選択肢も存在しない状態となる。従って、当該検索文字列を修正した修正文字列に基づくステップS125,S130の処理によって第2文字列が検索されることで第2選択肢のみが存在する状態となる。このため、ステップS140の処理によって第2選択肢が第2態様で表示されるとともに、第2選択肢となっていない文字については第1選択肢と第2選択肢とのいずれにも該当しない文字を表示するための態様で表示される。
【0054】
例えば、図3Bに示すように、丸ボタンC2に対応する文字が第2態様で表示されるとともに他の文字に対応する丸ボタンが第1選択肢と第2選択肢とのいずれにも該当しない文字を表示するための態様で表示され、ボックスCsにて文字列が第2態様で表示される状態となる。従って、利用者は、図3Aに示すユーザインタフェースから、図3Bに示すインタフェースに画面が遷移し、誤入力がない場合の選択肢である第1選択肢が全く存在しない状態を認識することにより、自らの入力に誤入力が含まれることを認識することができる。
【0055】
(3)他の実施形態:
以上の実施形態は、本発明を実施するための一例であり、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とを異なる態様で表示する限りにおいて他にも種々の実施形態を採用可能である。例えば、修正文字列は、検索文字列の文字間に1文字以上の文字を挿入して生成しても良い。検索結果を絞り込むための選択肢を表示する態様は特に限定されない。例えば、文字の色や文字の種類、強調程度など、各種の態様によって表示可能である。
【0056】
さらに、検索結果を絞り込むために選択された1文字が修正文字列に続く文字(第2選択肢の文字)であった場合、当該修正文字列に当該選択された1文字が追加された文字列を新たな検索文字列としてもよい。例えば、ステップS100にて、第2選択肢の文字が選択された場合、修正文字列に、当該選択された文字を加えた文字列によって検索文字列表示エリアAの表示文字列を更新する構成となる。また、ステップS100にて、第2選択肢の文字列が選択された場合、当該選択された文字列によって検索文字列表示エリアAの表示文字列を更新する構成となる。この構成によれば、検索文字列の誤入力を逐次修正しながら検索結果を絞り込むことが可能である。
【0057】
さらに、修正文字列の後に文字を加えることなく第2検索を行っても良い。この場合、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とが同一となり得る。そこで、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とが同一である場合には、当該同一の選択肢を第1態様および第2態様と異なる第3態様によって表示部に表示することが好ましい。この構成によれば、第1態様で表示された選択肢が、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢ではないことを明示することができる。また、第2態様で表示された選択肢が、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢ではないことを明示することができる。さらに、第3態様で表示された選択肢が、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であり、かつ、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢であることを明示することができる。
【0058】
さらに、第2選択肢の文字列は、第2文字列から修正文字列に続く文字を含む文字列を抽出することによって特定されればよい。従って、第2選択肢の文字列は、修正文字列の後のみに続く文字列であっても良いし、修正文字列を含む文字列であっても良い。後者の場合、修正文字列を含む文字列が表示されることで、検索文字列に対して行った修正の内容とともに第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を明示することが可能になる。修正の内容を示すための例としては、例えば、修正によって削除された文字を括弧内に明示する等の構成を採用可能である。
【0059】
さらに、検索文字列を入力するためのユーザインタフェースは、日本語を入力するためのインタフェースに限らず、任意の言語の文字を検索文字列として設定するユーザインタフェースに適用可能である。例えば、図4に示すような英語のアルファベットを入力するユーザインタフェースに本発明を適用することも可能である。すなわち、アルファベットを入力するユーザインタフェースにおいて、検索文字列の入力を受け付け、記録媒体から検索文字列を含む第1文字列を検索し、記録媒体から検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する構成とする。そして、第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様と異なる第2態様によって表示部に表示する構成としても良い。図4においては、実線の枠線内において白い背景に黒い文字を表示する態様を第1態様とし、破線の枠線内においてグレーの背景に黒い文字を表示する態様が第2態様を第2態様としている。また、第1選択肢と第2選択肢のいずれにも該当しない文字は選択不可能な文字であり、実線の枠線内において黒い背景に白い文字を表示する態様で示されている。
【符号の説明】
【0060】
10…ナビゲーション装置、20…制御部、21…検索支援プログラム、21a…検索文字列受付部、21b…第1検索部、21c…第2検索部、21d…表示制御部、30…記録媒体、30a…地図情報、30b…施設情報、40…GPS受信部、41…車速センサ、42…ジャイロセンサ、43…ユーザI/F部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検索対象となる文字列が記録された記録媒体と、
検索文字列の入力を受け付ける検索文字列受付手段と、
前記記録媒体から前記検索文字列を含む第1文字列を検索する第1検索手段と、
前記記録媒体から前記検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する第2検索手段と、
前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を前記第1態様と異なる第2態様によって前記表示部に表示する表示制御手段と、
を備える検索支援装置。
【請求項2】
前記検索文字列受付手段は、前記検索結果を絞り込むための選択肢として前記表示部に表示された文字の入力を1文字ずつ受け付けることで前記検索文字列の入力を受け付け、
前記表示制御手段は、前記第1文字列に含まれる前記検索文字列に続く文字を前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とし、前記第2文字列に含まれる前記修正文字列に続く文字を前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする、
請求項1に記載の検索支援装置。
【請求項3】
前記第2検索手段は、前記修正文字列の後に、前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢となっていない文字を加えて生成した文字列を含む前記第2文字列を検索し、
前記表示制御手段は、前記修正文字列の後に加えられた文字を前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする、
請求項2に記載の検索支援装置。
【請求項4】
前記検索文字列受付手段は、前記検索結果を絞り込むための選択肢として前記表示部に表示された文字列の選択を受け付けることで前記検索文字列の入力を受け付け、
前記表示制御手段は、前記第1文字列から前記検索文字列に続く文字を含む文字列を抽出して前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とし、前記第2文字列から前記修正文字列に続く文字を含む文字列を抽出して前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とする、
請求項2または請求項3のいずれかに記載の検索支援装置。
【請求項5】
前記表示制御手段は、前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢と、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢とが同一の選択肢である場合、当該同一の選択肢を前記第1態様および前記第2態様と異なる第3態様によって前記表示部に表示する、
請求項1、請求項2、請求項4のいずれかに記載の検索支援装置。
【請求項6】
検索文字列の入力を受け付ける検索文字列受付工程と、
検索対象となる文字列が記録された記録媒体から前記検索文字列を含む第1文字列を検索する第1検索工程と、
前記記録媒体から前記検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する第2検索工程と、
前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を前記第1態様と異なる第2態様によって前記表示部に表示する表示制御工程と、
を含む検索支援方法。
【請求項7】
検索文字列の入力を受け付ける検索文字列受付機能と、
検索対象となる文字列が記録された記録媒体から前記検索文字列を含む第1文字列を検索する第1検索機能と、
前記記録媒体から前記検索文字列を修正した修正文字列を含む第2文字列を検索する第2検索機能と、
前記第1文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を第1態様によって表示部に表示し、前記第2文字列の中から検索結果を絞り込むための選択肢を前記第1態様と異なる第2態様によって前記表示部に表示する表示制御機能と、
をコンピュータに実現させる検索支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−78897(P2012−78897A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220879(P2010−220879)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】