説明

構成部品、特に車両用ハイブリッド支持体と、この種の構成部品を形成する方法と、この種の構成部品の使用

【課題】 媒体、たとえば空気を案内するのに適した、特に簡単に構成された構成部品を提供する。さらに、構成部品を形成するための特に簡単な方法と構成部品の使用を提供する。
【解決手段】 少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を有する、中空室(H)を備えた基体(2)を備えた構成部品(1)、特に車両内の支持体のためのハイブリッド構成部品であって、プラスチック被覆が、基体(2)の中空室(H)内に配置されている、プラスチックからなるフィルム通路(3、3a)によって形成されている。前述の構成部品を形成する方法であって、プラスチック被覆として、基体(2)の中空室(H)内にプラスチックからなるフィルム通路(3、3a)が挿入される。そのような構成部品を、中空構造部分として使用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、構成部品、特に車両の支持体用のハイブリッド構成部品に関する。さらに、本発明は、この種の構成部品の形成方法と使用に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車製造からは、パイプから形成された横支持体が知られており、それは金属からなり、然るべき大きさの肉厚を有している。その場合に肉厚は、十分な形状強度、曲げ強度、折れ強度および捻り強度のために、それに応じた厚みで形成されている。パイププロフィールまたは中空プロフィールとして形成された横支持体は、原理的に、たとえば車両のフロント領域の中央に配置された空調設備から側方の流出部へ、空気を案内するのに適している。
【0003】
構成部品、特に支持体の必要な強度とそれからもたらされる横断面によって、構成部品のそれに応じた大きさの重量が生じる。さらに、必要とされる組込み空間が大きく、提供される組込み空間は車両のボディによって制限されている。構成部品を小型化すると、通路断面の小型化ももたらされ、それは重量削減を意味するが、増大された流れ速度ももたらす。これが、増大された騒音形成をもたらし、従って快適性を損なうことになる。
【0004】
さらに、空気通路を有する構成部品の在庫管理と形成のための費用と手間が大きい。というのは、構成部品は、予め形成しておくブロー成形部品または射出成形部品だからである。事故の場合には、さらに、頭部を打ち付けた場合のための複雑な安全措置が必要であって、それはたとえば空気案内通路の流出ノズルを引っ込めることである。
【0005】
従来技術(たとえば、特許文献1を参照)は、ほぼパイプ状の基体を有し、その中に少なくとも1つの通路が設けられている、構成部品、特に自動車のAピラーの間に配置するための横支持体を記述しており、その場合に基体の内部は、プラスチックからなる通路壁を形成するためのプラスチックで被覆されている。その場合に構成部品はプラスチックの射出または鋳造によって被覆され、その場合にこのプラスチックが通路壁を形成する。この種の方法は、多くの作業ステップとそれに伴って高い製造の手間と費用を必要とする。この構成部品は、さらに、大きい重量を有している。
【0006】
他の従来技術(たとえば、特許文献2を参照)からは、流体通路または流れ通路としての、柔軟な材料から形成された気密のチューブが知られている。この種のチューブは、接着または溶接によってしか結合できず、それは、提供される組込み空間が小さいために正確な位置決めに関して極めて複雑である。ここでも、複数の流体を同時に給送することは、不可能である。
【特許文献1】ドイツ公開公報DE10064522A1
【特許文献2】ドイツ実用新案DE20021556U1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って本発明の課題は、媒体、たとえば空気を案内するのに適した、特に簡単に構成された構成部品を提供することである。さらに、構成部品を形成するための特に簡単な方法と構成部品の使用を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、課題は、構成部品に関しては、請求項1の特徴(すなわち、少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を有する、中空室を備えた基体を有する、構成部品、特に車両内の支持体のためのハイブリッド構成部品であって、その場合にプラスチック被覆が、基体の中空室内に配置されている、プラスチックからなるフィルム通路によって形成されている、構成部品)によって解決され、方法に関しては、課題は、請求項17の特徴(すなわち、少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を有する、中空室を備えた基体を有する構成部品を形成する方法であって、その場合にプラスチック被覆として、基体の中空室内にプラスチックからなるフィルム通路が挿入されている、構成部品を形成する方法)によって解決され、この種の構成部品の使用に関しては、課題は、請求項30の特徴(すなわち、構成部品を、フィルム通路を有する、特に少なくとも1つの空気案内通路および/またはケーブル通路を有する、自動車内の計器パネル支持体として使用)、請求項31の特徴(すなわち、構成部品を、車両内の構造部分として、特に中空構造部分として、縦支持体、ドアステップ、中央トンネル構造、フロント構造支持体、縦支持体または横支持体、垂直構造部分、Aピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラーまたはルーフ構造部分として使用)、および請求項32の特徴(すなわち、構成部品を、車両内の構造部分として、特に、それを通して暖房装置、冷房装置、空調装置または通気装置の空気が案内される、中空構造部分として使用)によって解決される。
【0009】
本発明の好ましい展開が、従属請求項の対象である。
【発明の実施の形態】
【0010】
本発明は、構成部品、特にハイブリッド構成部品を、車両の室内で空気分配するための適性を有する支持体として、特に形成が簡単で、交換が容易で、構成部品内に著しく重量を削減する空気案内通路が配置されるように、単純化する、という考えに基づいている。特に、通路案内の単純化の他に、まさに重量を著しく削減しようとしている。そのために、構成部品の、中空室を有する基体が、少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を少なくとも領域的に有しており、かつ/または少なくとも領域的に穿孔して形成されている。できるだけ大きい重量削減のために、プラスチック被覆は、基体の中空室内に配置された、プラスチックからなるフィルム通路によって形成されている。
【0011】
好ましくは基体は、少なくとも2つの部材、たとえばカバーを有するハーフシェル、あるいは2つのハーフシェルから形成されている。構成部品の閉鎖された状態において、閉鎖された基体の中空室とその中に配置されたフィルム通路によって、簡単な方法で、流れ通路、特に空気案内通路が形成される。基体は、金属、軽金属またはその合金から、特にアルミニウム、マグネシウム、チタンあるいはスチールシートから形成され、0.4mmから2.0mmまで、あるいは3mmまで、特に0.7mmから1.2mmの肉厚を有している。その場合に肉厚は、ほぼ均一に維持することができ、あるいは基体の縦および/または横の広がりにわたって、強度または剛性の要請に合わせて変化することができる。複数の部材、たとえばハーフシェルからなるこの種の肉薄の金属の基体と、プラスチックからなるフィルム通路によって、ハイブリッド支持体の従来の肉厚のコンパクトな壁を、簡単に取り付けるべき軽い絶縁を有する、薄いコンパクトな壁に代えることが可能である。ハイブリッド支持体全体が、ずっと軽くなり、より少ない手間と費用で形成される。その場合に1つのフィルム通路を同時に複数の、あるいはすべての流出点のために利用することができ、それによって様々な流体を様々な流出点へ給送するためにフィルム通路を時間的にずらして利用することも可能である。変形場合において、流出ノズルが1つまたは複数のフィルム通路内へ引っ込むことができ、その場合に特にプラスチックフィルムから形成されるフィルム通路は、わずかな抵抗しかしない。さらに、わずかな肉厚を有する薄板ハーフシェルから形成された基体は、構成部品の高い安定性に寄与する。
【0012】
好ましくはフィルム通路は、サーモプラスト、特にポリエチレンプラスチックまたはポリプロピレンプラスチックから形成されている。たとえば、フィルム通路を物理的または化学的に発泡されて押出し成形されたプラスチックから、特に1層または複数層で成形して形成することができる。好ましい実施形態においては、たとえば、ポリプロピレンまたはポリエチレンからなる発泡フィルムを設けることができる。その場合にプラスチックは好ましくは発泡されて、押出し成形され、それによって高い負荷耐性においてわずかな密度が与えられる。代替的に、フィルム通路を、場合によってはプラスチック繊維または金属繊維からなる織物を有するコンパクトなフィルムから形成することができる。その例が、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン、熱可塑性ポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタンからなるフィルムである。この種のコンパクトなプラスチックフィルムによって、高い安定性と強度、特に折れ強度において、わずかなフィルム厚みが可能である。ポリエチレンプラスチックまたはポリプロピレンプラスチックによって、フィルム通路の極めてわずかな重量を得ることができる。
【0013】
フィルム通路のためにこの種の材料を使用することによって、たとえば部分的にフィルム通路のためのプラスチックの層構造をそれに応じて形成することによって、たとえば音響的および/または熱的な絶縁のような、音響的および/または熱的特性を、任意に調節することができる。好ましくはフィルム通路は、少なくとも1バールの過圧の引裂き強度と85℃から少なくとも120℃までの温度耐性を備えた通路壁を有している。それによって、過圧の場合、たとえば流れ通路の出口ノズルが閉鎖され、ベンチレータがオンになっている場合も、たとえば太陽光入射によって、熱負荷が特に高い場合でも、フィルム通路は形状が安定し、かつ機能的に安定していることが保証される。
【0014】
可能な実施形態において、フィルム通路は0.2mmから0.5mmの肉厚と60g/lから200g/lあるいは300g/lまでのプラスチックの密度を有している。その場合にフィルム通路は、壁安定の構造を有している。たとえば、表皮または変形可能な材料が然るべく柔軟に、特に弾性的に形成されているので、フィルム通路の通路壁のしわ形成とそれに伴って固着が、確実に回避されている。同時に、特に良好な音響的減衰特性を有する弾性的な、特にゴム状の材料を使用することによって、騒音発生が抑圧され、従って走行快適性が向上する。
【0015】
単純な実施形態においては、フィルム通路は少なくとも2つのプラスチック層またはプラスチックフィルムから形成されており、それらが中空室を形成しながらできるだけ重なり合うように配置されている。好ましくはフィルム通路は熱的に接着および/または付着するように基体に、特にその内壁に固定されている。その代りに、あるいはそれに加えて、フィルム通路を固定部材によって基体に保持することができる。
【0016】
流れ通路をいわゆるマルチチャンバ通路として形成するために、フィルム通路には仕切壁、特に弾性的で成形可能および/または折畳み可能な仕切壁が設けられている。この種のフレキシブルに成形可能な仕切壁によって、個々のチャンバ通路のために可変の断面を調節することができる。その場合に仕切壁は、フィルム通路の2つのプラスチック層の間に配置された、別体のプラスチックフィルムによって形成することができる。それぞれ少なくとも1つの、プラスチックフィルムの形状の仕切壁によって互いに分離されている、複数のチャンバ通路を通して、様々な流れ媒体、たとえば暖かい空気、冷たい空気、新しい空気を種々の流出点へ案内することができる。
【0017】
仕切壁の代りに、あるいはそれに加えて、基体内にマルチチャンバ通路を形成するために、フィルム通路は、基体の横断面よりも小さい横断面を有することができる。より小さい断面を有するフィルム通路を然るべく配置することによって、少なくとも1つのダブルチャンバ通路を形成することができる。そのためにフィルム通路は、少なくとも、基体の内壁に添接する。フィルム通路が基体に添接しない配置においては、2つより多いチャンバ通路を形成することができる。付加的な仕切壁または分離フィルムを省くことができる。
【0018】
基体をできるだけ良好にしっかりさせるため、特に折れ強度、凹み強度および/または捻り強度のために、基体の内壁を、付加的に少なくとも部分的に、射出形成されたプラスチックによって被覆することができる。
【0019】
それによって、付加的な絶縁および/または改良された力伝達と力安定性が得られる。
【0020】
さらに、フィルム通路の、基体へ向いた外側に補強部材、たとえばリブ、突起を設けることができる。それによってフィルム通路がより支持力を持ち、かつより安定的に形成される。
【0021】
他の形態において、基体内に複数のフィルム通路を配置することができる。たとえば、これらのフィルム通路は、マルチチャンバ通路を形成するために互いに入り組むように挿入し、あるいは並べて配置することができる。それによって通路とチャンバの互いに対する絶縁を改良することができる。それに加えて、あるいはその代りに、フレキシブルなフィルム通路において、その表面に、通路壁の互いの付着を阻止する構造を設けることができる。
【0022】
他の実施形態においては、フィルム通路は、フィルムチューブの代りに、少なくとも2つの深絞りされたハーフシェルとして形成することができ、それらのハーフシェルがフィルム通路を形成するために互いに重なりあうように配置される。深絞りされたハーフシェルは、たとえば、プラリネボックスのプラスチックの形式の、コンパクトなプラスチックから形成されており、十分に良好な固有強度と固有剛性を有している。
【0023】
フィルム通路を簡単に形成して挿入するために、種々の方法がある。
【0024】
たとえば、基体の中空室内へプラスチックからなるフィルム通路が挿入され、特に機械的および/または熱的に、圧力によって、あるいは圧力なしで、挿入される。
【0025】
その場合にフィルム通路を、基体自体の中に接合することができる。代替的に、フィルム通路を別体の変形工具内で予め接合し、次に基体内へ挿入することができる。
【0026】
可能な形成方法において、少なくとも2つのプラスチック層が互いに重なるように配置されて、その長手方向に延びる側方の端縁において互いに結合され、特にプレスまたは溶接される。2つのプラスチック層またはプラスチックフィルムの代りに、最初はフラットになっている一重のチューブフィルムを使用することができ、その両方の端縁が同様に結合される。次に、予熱後に、端縁が互いに近づくように移動されるので、2つのプラスチック層またはプラスチックフィルムが互いに逆方向に湾曲し、ないしはホースフィルムが湾曲する。この方法は、いわゆる「ツインシート方法」とも称される。その代りに、あるいはそれに加えて、それぞれのプラスチック層の上の外側に取り付けられたばね部材の短縮によって、2つのプラスチック層の湾曲を達成することができる。
【0027】
従ってプラスチック層の互いに離れる湾曲は、種々の方法で極めて簡単かつ効果的に実施することができる:たとえば、プレスされた端縁を互いに近づくように移動させ、、層ないしチューブが膨らんで、基体または変形工具(画成)の内壁に湾曲して付着するまで、少なくとも2つの層の間へ暖かい空気を流入させ、あるいは個別のフラットなチューブ内へ導入することによって。
【0028】
湾曲は、基体または変形工具の少なくとも1つの切欠きを通して空気が搬出される場合に、より容易かつ正確になる。その代りに、あるいはそれに加えて、基体または変形工具の切欠きの外部に、負圧を印加することによって湾曲を作動させることができ、その場合に、プラスチック層またはプラスチックチューブの伸張が切欠きにおいて制限される場合に、精度が向上する。
【0029】
それぞれ形成方法および使用されるプラスチックの種類に従って、プラスチック層を湾曲された状態において硬化させて、フィルム通路を形成することができ、その場合に基体の内壁との接触点において付着をもたらすことができる。プラスチックが極めてフレキシブルでソフトな場合には、それが基体の内壁に付着するので、フィルム通路が形成される。
【0030】
代替的な実施形態において、フィルム通路は少なくとも2つの深絞りされたハーフシェルから形成されて、それらが基体内へ接合される。その場合にそれぞれ形成方法に応じて、基体が、2つの深絞りされたハーフシェルを形成するための変形工具として使用される。その場合に、フィルム通路は、少なくとも2つの深絞りされた、基体の少なくとも1つの部材内へ挿入されて、そこに固定されたプラスチック層またはプラスチックフィルムによって形成される。さらに、挿入された、深絞りされたハーフシェルの間に少なくとも1つのプラスチック層またはプラスチックフィルムを付加的に挿入することができ、それによってフィルム通路を2つのチャンバ通路に分割することが可能であって、それらの中で種々の流体、たとえば新しい空気または暖かい空気を同時に案内することができる。挿入された、深絞りされたハーフシェルの間に少なくとも2つのフラットなプラスチックフィルムが付加的に挿入されて、それらの間に、流入された暖かい空気によって少なくとも1つの湾曲が形成されることにより、簡単な手段で3つまたはそれより多いチャンバ通路を備えたフィルム通路を形成することができる。
【0031】
フィルム通路が基体に自己付着するのに加えて、フィルム通路を固定部材によって基体に保持することができる。基体の少なくとも1つの部材にフィルム通路を付加的に固定することが、特に流れ通路としての駆動中に基体に対してフィルム通路が摺動することに対しても、安定性を向上させる。
【0032】
構成部品のできるだけ良好な支持構造と支持構成のために、基体を付加的に、少なくとも部分的に、特にその長手方向の広がりに沿ってプラスチックでコーティングし、特に射出被覆することができる。好ましくは基体の内側および/または外側にプラスチックが設けられる。また、プラスチックは1層または複数層で、かつ/または領域的に異なる厚みで設けられる。構成部品のできるだけ良好な曲げ強度、凹み強度および捻り強度のために、プラスチックは好ましくは相補形状で平面的に設けられる。プラスチック層は、良好な構造強度の他に、プラスチック構造が、ガス状または液状の媒体によって貫流される通路として形成されている場合に、熱絶縁および/または遮音ももたらす。付加的に、プラスチック層の1つに、補強、特に補強織物、繊維、球または他の材料、たとえばガラス繊維織物を設けることができる。より良い熱的および音響的絶縁のために、プラスチック層を発泡形成することができる。その場合にPU泡、ハード泡またはソフト泡、一体泡が、物理的または化学的に発泡され(TSG 熱可塑性泡射出成形、ミューセル方法など)、あるいは多層で形成され、その場合に個々の層が異なる密度を有することができる。
【0033】
好ましくは金属または軽金属、特にアルミニウム、マグネシウムあるいは鋼シートから形成された、0.4mmから1.5mmまで、2.0mmまで、あるいは3.0mmまでの肉厚を有する基体が使用される。それぞれ構成部品の種類と機能に応じて、基体を領域的に変化する肉厚で成形することができる。たとえば、構成部品を横支持体として使用する場合には、車両内の保持および力導入領域内、たとえばAピラーへの取付け領域、ステアリング領域、空調設備の結合領域あるいは、いわゆるフロントエンド構成部品の場合に、縦軸受、エンジン支持体あるいはボンネットロックの領域内のこの構成部品を、構成部品が単に空気案内通路として、取付け支持体としてあるいは他の機能のために用いられる領域におけるよりも、より厚い肉厚で形成することができる。基体のために使用されるこの種の薄板は、「テーラードブランク(領域的に溶接)」、「テーラードロールドバンド(圧延方向に異なる厚みで圧延)」、「プロフィールドバンド(たとえば端縁が厚く、中央が薄い)」あるいは「パッチワーク薄板(パズルにおけるように、しかし各部分が異なる肉厚でプレートに接合)」として提供可能である。この種の金属の基体またはこの種の薄板部品は、特にコスト的に好ましく、かつ車両製造において重量削減に合わせて設計された軽構造に特に適している。
【0034】
好ましくは、上述した構成部品は、車両内で計器パネル支持体として使用され、その場合にプラスチックコアまたはプラスチック構造が1つまたは複数の通路、特に空気案内通路および/またはケーブル通路を形成する。代替的に、この種の構成部品を車両内の横支持体として、特に車両のAピラーの間の横支持体として使用することができる。
【0035】
本発明によって得られる利点は、特に、フィルム通路を搭載した基体によって、特に小さい組込み体積を有する極めて軽い構成部品が与えられることにある。さらに、この構成部品は、特に簡単な変形工具によって形成することができる。従って構成部品は、その材料コストおよび構成部品コストに基づいて空気案内通路として特に安価である。構成部品は、さらに、特に小さい重量を有している。フィルム通路のフレキシブルな形態によって、種々の流れ通路が可能である。
【実施例】
【0036】
本発明の実施例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0037】
図において、互いに相当する部分には、同一の参照符号が設けられている。
【0038】
図1には、構成部品1、特に詳しく図示されていない車両の詳しく図示されていないAピラーの間に配置するための支持体用ハイブリッド構成部品が、斜視図で示されている。
【0039】
構成部品1は、たとえば2つの継ぎ合わされた部材から形成された基体2を有しており、その基体がフィルム通路3によって被覆されている。構成部品1は、さらに、車両の室内を換気するために複数の開口部Oを有しており、それらの開口部は空気入口および/または空気出口として用いられる。中央の領域には、たとえば空調設備および/または暖房から空気供給するための開口部Oと、中央の排出ノズルのための開口部Oが設けられている。支持体1の端部には、外側の排出ノズルのための開口部Oが設けられている。
【0040】
フィルム通路3は、たとえば空気を案内し、あるいはケーブルを案内するための流れ通路として用いられる。フィルム通路3は、可能な実施形態においては、発泡された、あるいは押出し成形されたポリプロピレン泡フィルムから形成されている。好ましくはフィルム通路3は、60g/lから200g/lあるいは300g/lの密度で、0.4mmから0.5mmの肉厚を有している。付加的に、フィルム通路3に熱絶縁性のカバー層を設けることができる。
【0041】
基体2は、好ましくは薄板、特に軽金属薄板から、たとえばアルミニウム薄板、マグネシウム薄板または鋼シートから形成されている。基体2は、本実施例においては、中空プロフィールとして、特にパイプ状の中空プロフィールとして形成されている。代替的に、基体をボックス形状の断面を有する中空プロフィールとして形成することもできる。その場合に基体2の一方の部材EがU字プロフィールまたはハーフシェルあるいはアンダーシェルを形成し、他方の部材Eがカバーとして形成されている。基体2は、0.7mmから1.2mmの肉厚を有している。基体2は、さらに、内側にプラスチックを設けることができる。プラスチックは、プラスチック被覆の形式で接合され、挿入され、あるいは射出形成されている。
【0042】
媒体、たとえば車両室内を空調するための空気を案内し、あるいは導管またはケーブルを案内するためのフィルム通路3をできるだけ良好に利用するために、2つの部材Eが端縁Rを介して互いに十分にしっかりと結合される。その場合に端縁Rは、2つの部材Eの分離平面を形成する。そのために部材Eは、基体2の閉鎖された状態において、互いに重なり合う端縁Rにおいて互いに機械的および/または材料により結合されている。その場合に基体2は、部材Eの互いに添接する端縁Rにおいて突き合わせることによってリベット止め、ねじ止め、溶接、接着、フランジ止め、強く押し当て、クリンチし、あるいは同様な方法で結合することができる。付加的に、基体2、特にその2つの部材Eを、端縁Rの詳しく図示されていない開口部、たとえばカラーにおいて、プラスチックを介してまとめることもできる。
【0043】
プラスチックから形成された内壁のプラスチック被覆は、特に、基体2の強度を増大させるために用いられる。特に肉薄に形成された基体2は、空気によって貫流された場合に騒音発生をもたらし、それが基体2をプラスチックによって被覆することによって、特に効果的に減衰される。すなわち、プラスチックは、遮音と、場合によっては熱絶縁も引き受ける。
【0044】
図2A、2Bおよび2Cは、いわゆるツインシート方法を示している。その場合に中空室Hを有する別体の変形工具7内で、フィルム通路3を成形して形成するために、2つの平坦なプラスチック層8またはプラスチックフィルムが張り渡される。プラスチック層8として、たとえばポリプロピレン泡フィルムまたはポリエチレン泡フィルムが張り渡される。プラスチック層8は、その端縁Rにおいて結合部材9によって互いに結合され、たとえばねじ止めされ、プレスされ、あるいは溶接される。変形工具7は、長孔の形式の複数の切欠き10を有しており、それらの切欠きを通して外部から、たとえば負圧を印加することができ、その負圧が変形工具7の室内(=中空室H)に作用する。変形工具7の中空室Hの内壁には、格子11が配置されている。
【0045】
図2Aにおいて、プラスチック層8が予熱され、それによって同層はパン生地状態に達し、伸張可能になる。次に、2つのプラスチック層8の間に暖かい空気または熱い空気が吹き込まれ、従って過圧が発生される。切欠き10を介して外部から印加された負圧によって、プラスチック層8が図2Bに見られるように互いに離れるように湾曲されて、変形工具7の互いに対向するキャビティ内へ圧入され、ないしは吸い込まれる。
【0046】
プロセスは、プラスチック層8が図2Cに示すように、変形工具7の内壁へ湾曲して接するまで、続行される。格子11によって、切欠き10内への伸張は阻止される。変形工具7の材料は、フィルム材料との接着が行われないような性質である。変形工具7を冷却して開放し、締付け装置を除去した後に、プラスチック8は十分な自己強度に基づいて、図2Dに示すように、その通路の形状を維持し、その通路がフィルム通路3を形成する。プラスチック層8は、コンパクトな、発泡された、および/または1層および/または多層の形成物とすることができる。チューブフィルムも、使用することができる。
【0047】
フィルム通路3の垂れ下がりを回避するために、フィルム上に付加的な補強部材、たとえば、付加的に基体2の内壁への付着をもたらす接着細片を設けることができる。その代りに、あるいはそれに加えて、より厚いプラスチックの細片または織物の面形成物を使用することができる。
【0048】
フィルム通路3を膨出させるための過圧および/または負圧の代りに、結合された端縁R、たとえば溶接され、あるいはまたプレスされたフィルム端縁を単純に互いに近づくように移動させることも可能である。同様に、プラスチック層8上に取り付けられたばね部材の短縮によって、プラスチックフィルムまたはプラスチック層8を変形工具7のキャビティ内へ、特にそのハーフシェル内へ湾曲させることもできる。
【0049】
図3Aには、どのようにしてフィルム通路3が基体2の部材E、たとえば2つの薄板ハーフシェル内へ挿入されるか、が示されている。部材Eを突き合わせた後に、構成部品1、ハイブリッド支持体が完成され、その段階を図3Bが示している。フィルム通路3は、たとえば基体2の接着点にたとえば熱による付着するように結合される。代替的に、フィルム通路3のその端縁Rを固定部材12によって基体2の端縁に、あるいは他の方法でそれに固定することができる。
【0050】
ツインシート方法で形成されるフィルム通路3の代りに、コンパクトで薄いプラスチックまたは発泡されたプラスチックからなる2つの深絞りされたハーフシェルを、部材E内へ挿入して、そこに固定することもできる。これらの深絞りされたハーフシェルの間に、フィルム通路3の内部空間を2つまたは適当な複数のチャンバに分割する、1つまたは複数の他のプラスチックフィルムあるいはプラスチック層または深絞りされた層を挿入することができる。
【0051】
フィルム通路3を別体の変形工具7内で前もって形成する代りに、フィルム通路3を基体2自体の中で成形することができる。図4Aに示すように、変形工具7と同様に、2つのプラスチックフィルムまたはプラスチック層8が基体2の中空室H内へ張り渡されて、端縁Rにおいて結合部材9によって結合され、たとえばねじ止めされ、あるいはプレスされる。まず、プラスチック層8が予熱される。次に、図4Bに示すように、過圧によってプラスチック層8が互いに離れるように湾曲される。これは、図4Cに示すように、プラスチック層8が部材Eに添接するまで、行われる。その場合に熱によって部材Eの内側へのプラスチックの接着効果がもたらされ、それによってすでに、このように形成されたフィルム通路3の自己付着する、あるいは自己接着する固定がもたらされる。固定部材12による付加的な固定が可能である。
【0052】
変形工具7と同様に、このやり方においては、部材Eが切欠きを有することができるので、一方で、プラスチック層8の均一な伸張が改良され、他方では過圧に加えて、あるいはその代りに、外部からの暖かい空気の流入によって、負圧を印加することができる。
【0053】
フィルム通路3は、空気案内通路として、たとえば通路内の復水において、フロントガラスの乾燥または迅速な除霜をもたらすために、新しい空気、冷たい空気または暖かい空気によって貫流されることができる。
【0054】
原則的に、然るべき幾何学的比率で伸張および/または成形された、複数のプラスチックフィルムによって、あるいはまたフラットな、または深絞りされたプラスチックハーフシェルによって、フィルム通路3の内部に複数のチャンバまたはチャンバ通路を形成することができ、その中で様々な媒体、たとえば新しい空気、暖かい空気、冷たい空気が案内される。
【0055】
そのために図5Aは、構成部品1を示しており、その中でフィルム通路3は基体2の一方の部材の方向だけに完全に湾曲されて、内壁に付着している。しかし他の部材Eの方向においては、中空室H内へ流入する空気によって、該当する部材Eの内壁とフィルム通路3の間に湾曲が画成されるので、プラスチックの硬化後に該当する部材Eと部分的にだけ湾曲されたフィルム通路3との間に中空室Hが形成され、それが付加的なチャンバKとして、従ってガイド通路として、利用できる。
【0056】
図5Bは、他のフィルム通路3aを有する基体2を示しており、すなわち基体2内に複数のフィルム通路3と3aが配置されている。フィルム通路3aは、十分に高い自己強度と、外側のフィルム通路3よりも小さい断面で形成されている。付加的に、部材Eの内側を射出形成されたプラスチックで被覆することができる。
【0057】
一方の部材Eにコンパクトな、あるいは発泡されたプラスチックを吹付け、他方の部材Eは弾性的な材料または弾性的なプラスチックシェルで被覆することによって、より大きい力または他の課題を引き受けることのできる、ホルダ、クリップまたは収容部のような構成部品を一体化することもできる。
【0058】
フィルム通路3は、一般に、閉鎖された中空プロフィールを有する基体2内で、ハーフシェルからなる中空円筒の形式で使用されるだけでなく、任意の中空プロフィールで、特に平坦なカバーを有するU字状プロフィールでも使用される。
【0059】
構成部品1は、たとえば空調設備および/または暖房設備のための計器パネル支持体として用いられる。その代りに、構成部品1を車両内で風防ガラスの下方に配置された横支持体として用いることもでき、その横支持体は車両室内の空調のため、および風防ガラスまたはフロントガラスの除霜のための空気案内通路として設けられている。そのために基体2には、長手方向に見て互いに対して間隔をおいて配置された、フィルム通路3内で案内される媒体、たとえば空気を流入および/または流出させるための開口部Oを備えた、複数の流れ取出し部が設けられている。もちろん、入口と出口の数と配置は、任意に変化させることができる。さらに、流入または流出を端縁Rの領域内で行うこともでき、基体2の一方のシェル内に延びることも、2つのシェルにわたって延びることもできる。
【0060】
さらに、この種の構成部品1は、車両内の他の箇所にも使用することができる。たとえば:Aピラー、Bピラー、Cピラー、縦支持体、ドアステップ、屋根の梁など。また、この構成部品1によって、空調設備(HVACと略称)の空気を場所をとらずに案内し、かつ分配することができ、その場合に構成部品は車両内の構造部分として、特に中空構造部分として形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】構成部品、特にハイブリッド支持体の全体を図式的に示している。
【図2A】フィルム通路を有する構成部品の形成を、変形工具内で図式的に示す断面図である。
【図2B】フィルム通路を有する構成部品の形成を、変形工具内で図式的に示す断面図である。
【図2C】フィルム通路を有する構成部品の形成を、変形工具内で図式的に示す断面図である。
【図2D】フィルム通路を有する構成部品の形成を、変形工具内で図式的に示す断面図である。
【図3A】構成部品の基体内へのフィルム通路の挿入を図式的に示す断面図である。
【図3B】構成部品の基体内へのフィルム通路の挿入を図式的に示す断面図である。
【図4A】構成部品の基体内にフィルム通路を形成して配置することを図式的に示す断面図である。
【図4B】構成部品の基体内にフィルム通路を形成して配置することを図式的に示す断面図である。
【図4C】構成部品の基体内にフィルム通路を形成して配置することを図式的に示す断面図である。
【図5A】2つのチャンバ通路としてのフィルム通路を有する2つの構成部品、特にハイブリッド支持体を図式的に示す断面図である。
【図5B】2つのチャンバ通路としてのフィルム通路を有する2つの構成部品、特にハイブリッド支持体を図式的に示す断面図である。
【符号の説明】
【0062】
1 構成部品、特にハイブリッド構成部品
2 基体
3 フィルム通路
7 変形工具
8 プラスチック層、特にプラスチックフィルム
9 接続部材
10 切欠き、特に孔
11 格子
12 固定部材
H 中空室
K チャンバ、特にチャンバ通路
O 開口部、特に空気流入および/または空気流出用
R 端縁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を有する、中空室(H)を備えた基体(2)を含む構成部品(1)、特に車両内の支持体のためのハイブリッド構成部品であって、プラスチック被覆が、基体(2)の中空室(H)内に配置されている、プラスチックからなるフィルム通路(3、3a)によって形成されている、構成部品。
【請求項2】
基体(2)が、少なくとも2つの部材(E)、特にカバーを有するハーフシェルまたは2つのハーフシェルから形成されている、請求項1に記載の構成部品。
【請求項3】
基体(2)が、0.7mmから1.2mmの肉厚を有している、請求項1または2に記載の構成部品。
【請求項4】
フィルム通路(3、3a)が、サーモプラストから、特にポリエチレンまたはポリプロピレンから形成されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項5】
フィルム通路(3、3a)が、物理的または化学的に発泡されて押出し成形されたプラスチックから、特に1層または多層で、成形されて形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項6】
フィルム通路(3、3a)が、コンパクトな薄いプラスチック、特に1層または多層のプラスチックから形成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項7】
フィルム通路(3、3a)の肉厚が0.2mmから0.5mmであって、プラスチックの密度が60g/lから200g/lまたは300g/lである、請求項1から6のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項8】
フィルム通路(3、3a)が、少なくとも2つのプラスチック層(8)から形成されている、請求項1から7のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項9】
フィルム通路(3、3a)が、熱的接着および/または付着で基体(2)に固定されている、請求項1から8のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項10】
フィルム通路(3、3a)が、固定部材(12)によって基体(2)に配置されている、請求項1から9のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項11】
フィルム通路(3、3a)に、仕切壁が設けられている、請求項1から10のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項12】
フィルム通路(3、3a)が、基体(2)の横断面よりも小さい横断面を有し、かつ、少なくとも2つのチャンバ通路(K)が形成されるように、基体内に配置されている、請求項1から11のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項13】
基体(2)が、付加的に内壁において、少なくとも部分的に射出形成されたプラスチックによって被覆されている、請求項1から12のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項14】
フィルム通路(3、3a)が、基体(2)へ向いた外側に、補強部材を有している、請求項1から13のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項15】
基体(2)内に、互いに入り組むように接合された複数のフィルム通路(3、3a)が配置されている、請求項1から14のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項16】
少なくとも1つのフィルム通路(3、3a)が、深絞りされたハーフシェルとして形成されている、請求項1から15のいずれか1項に記載の構成部品。
【請求項17】
少なくとも内側に位置するプラスチック被覆を有する、中空室(H)を備えた基体(2)を有する、請求項1から16のいずれか1項に記載の構成部品を形成する方法であって、プラスチック被覆として、基体(2)の中空室(H)内にプラスチックからなるフィルム通路(3、3a)が挿入されている、構成部品を形成する方法。
【請求項18】
フィルム通路(3、3a)が、基体(2)自体内に接合され、あるいは別体の変形工具(7)内で前もって接合されて、次に基体(2)内に挿入される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも2つのプラスチック層(8)が重ねて配置されて、その、長手方向に延びる側方の端縁(R)においてプレスされ、あるいは溶接され、その場合に次に、予熱後に端縁(R)が互いに近づくように移動されるので、2つのプラスチック層(8)が互いに逆の方向に湾曲する、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
プラスチック層(8)を互いに離れるように湾曲させるために、プラスチック層(8)が互いに逆方向に湾曲するまで、前記プラスチック層の間へ暖かい空気が流入される、請求項17から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
基体(2)内、あるいは変形工具(7)内の少なくとも1つの切欠き(10)を通して空気が搬出される、請求項17から20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
プラスチック層(8)を互いに離れるように湾曲させるために、切欠き(10)の外部に負圧が印加される、請求項17から21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
プラスチック層(8)が、湾曲された状態において硬化し、あるいは基体(2)の内壁に付着する、請求項17から22のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
フィルム通路(3、3a)が、少なくとも2つの深絞りされたハーフシェルから形成され、それらが基体(2)内に挿入される、請求項17から23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
挿入された、深絞りされたハーフシェルの間に、付加的に、少なくとも1つのプラスチック層(8)が挿入される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
挿入された、深絞りされたハーフシェルの間に、少なくとも2つのフラットなプラスチック層(8)、特にプラスチックフィルムが付加的に挿入され、それらの間に暖かい空気の流入によって少なくとも1つの膨出部が形成される、請求項24または25に記載の方法。
【請求項27】
フィルム通路(3、3a)が、自己付着に加えて、固定部材(12)によって基体(2)に固定される、請求項17から26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
基体(2)が付加的に、少なくとも部分的にコンパクトな、あるいは発泡されたプラスチックを噴射される、請求項17から27のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
プラスチック層(8)として、1層または複数層のプラスチックフィルムが使用される、請求項17から28のいずれか1項に記載の方法。
【請求項30】
請求項1から17のいずれか1項に記載の構成部品(1)を、フィルム通路(3、3a)を有する、特に少なくとも1つの空気案内通路および/またはケーブル通路を有する、自動車内の計器パネル支持体として使用。
【請求項31】
請求項1から17のいずれか1項に記載の構成部品(1)を、車両内の構造部分として、特に中空構造部分として、縦支持体、ドアステップ、中央トンネル構造、フロント構造支持体、縦支持体または横支持体、垂直構造部分、Aピラー、Bピラー、Cピラー、Dピラーまたはルーフ構造部分として使用。
【請求項32】
請求項1から17のいずれか1項に記載の構成部品(1)を、車両内の構造部分として、特に、それを通して暖房装置、冷房装置、空調装置または通気装置の空気が案内される、中空構造部分として使用。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5A】
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【図5B】
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【公表番号】特表2007−508175(P2007−508175A)
【公表日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530127(P2006−530127)
【出願日】平成16年10月8日(2004.10.8)
【国際出願番号】PCT/EP2004/011280
【国際公開番号】WO2005/035286
【国際公開日】平成17年4月21日(2005.4.21)
【出願人】(594042033)ベール ゲーエムベーハー ウント コー カーゲー (222)
【Fターム(参考)】