説明

構造粘性の硬化可能な混合物、この製造方法及び使用

(A)少なくとも1種の反応生成物であって、
(a1)
(a11)少なくとも1種のオレフィン性不飽和カルボン酸と
(a12)不飽和カルボン酸(a121)のグリシジルエステル少なくとも1種 との反応生成物少なくとも1種と
(a2)少なくとも1種のポリイソシアナートとの
反応生成物(エポキシド基の含量(M=42ダルトンとして計算)<0.2質量%および酸価<10mg KOH/gを有する)並びに
(B)少なくとも1種のレオロジー制御助剤
を含有する構造粘性の硬化可能な混合物及びこの製造方法及びこの使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の構造粘性の硬化可能な混合物に関する。更に本発明は構造粘性の硬化可能な混合物の新規の製造方法に関する。とりわけ本発明は、新規の構造粘性の硬化可能な混合物及び前記の新規の方法により製造された構造粘性の硬化可能な混合物の、シート、成形品の製造のための、並びにコーティング、接着層及びシールの製造のためのコーティング物質、接着剤及びシーラントとしての使用に関する。
【0002】
3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルメタクリラート及びポリイソシアナートの反応生成物(A)並びにより詳細には特定されていない増粘剤(B)を含有する、熱により及びUV線を用いて硬化可能な(即ちデュアルキュア硬化可能な)コーティング物質は、ドイツ国特許出願DE 198 60 041 A1から公知である。このコーティング物質は、非常に迅速に硬化し、かつ
−機械的負荷、例えば引張、伸び、衝撃又は摩耗に対して抵抗性
−湿分(例えば、水蒸気の形での)、溶媒及び希釈した化学薬品に対して抵抗性、かつ
−環境の影響、例えば温度変動及びUV線に対して安定性であり、かつ
−高い光沢及び
−様々な基材に対する良好な付着
を示すコーティングを提供する。
【0003】
実際にはしかしながら、この公知のコーティングはその耐凝縮水性の点で多いに不満があることが示されている。これは特に、新車が保護−又は輸送シート中で包装されて発送される場合に問題である。シートの下で集積することができる凝縮水は、新規の塗装を不利に損なうことができ、特に、更なる影響、例えば熱さ及び真夏の太陽光線が更に加わる場合に特に損なうことができる。このような損傷は、ちょうど顧客のための新車では紛れもなく不愉快なものである。
【0004】
更に、このレベリング特性、特にタレ安定性、即ち、この公知のコーティング物質のタレ形成の傾向は更に改善されなくてはならないことが示された。両方の特性は、というのも、このコーティングの光学的な全体の印象(外観)に重要な影響を有する。
【0005】
"タレ形成"は、設けられたコーティング物質が鉛直面又は傾斜面で流れることを示し、これにより得られたコーティングの外観が美しくなくなる。この流れ現象が広範囲に生じると、それは"たるみ形成"とも呼ばれる。一般に、縁部、角部及び開口部(初期点)にタレができることと、表面上でコーティングが広範囲に流れることとは異なり、これはまた"流れ"とも呼ばれる。タレ形成はその原因を、コーティング物質の誤った組成又は誤った適用に帰することがある。"タレ限界"として、一般に、鉛直に立てられた有孔板に吹付け適用した後に初めてタレを生ずる、適用されたコーティング物質の乾燥塗膜厚(μm)が示される(これに関して、Roempp-Online 2002,≫Laeuferbildung≪, ≫Laeufergrenze≪ und ≫Gardinenbildung≪をも参照のこと)。
【0006】
本発明の課題は、シート、成形体の製造のために、並びにコーティング物質、接着剤及びシーラントとして又はこれらの製造に適し、その際特にコーティング物質が卓越したレベリングを示し、かつ特に有利にはタレ形成のわずかな傾向を有する、新規の構造粘性の硬化可能な混合物を調整することである。ここから製造される新規のコーティングは、依然として
−機械的負荷、例えば引張、伸び、衝撃又は摩耗に対して抵抗性
−湿分(例えば、水蒸気の形での)、溶媒及び希釈した化学薬品に対して抵抗性、かつ
−環境の影響、例えば温度変動及びUV線に対して安定性であり、かつ
−高い光沢及び
−様々な基材に対する良好な付着
を示すことが望ましいが、このコーティングはその耐凝縮水性及びそのレベリングに関して著しく改善されていることが望ましい。
【0007】
これに応じて、
(A)少なくとも1種の反応生成物であって、
(a1)
(a11)少なくとも1種のオレフィン性不飽和カルボン酸と
(a12)不飽和カルボン酸(a121)のグリシジルエステル少なくとも1種 との反応生成物少なくとも1種と
(a2)少なくとも1種のポリイソシアナートとの
反応生成物(エポキシド基の含量(M=42ダルトンとして計算)<0.2質量%および酸価<10mg KOH/gを有する)並びに
(B)少なくとも1種のレオロジー制御助剤
を含有する新規の構造粘性の硬化可能な混合物が見出され、この混合物は以下において"本発明による混合物"と呼称される。
【0008】
更に、成分(A)及び(B)並びに場合により少なくとも1種の更なる成分(C)を相互に混合し、かつこの生じる混合物を均質化する構造粘性の硬化可能な混合物の新規の製造方法が見出され、この方法は以下において"本発明による方法"と呼称される。
【0009】
更に、本発明による混合物の、シート及び成形品の製造のための、並びにコーティング物質、接着剤及びシーラントとしての、又はこれらの製造のための新規の使用が見出された。
【0010】
他の本発明の主題は発明の詳細な説明から明らかである。
【0011】
先行技術を考慮して、本発明の根底をなす課題が、本発明による混合物及び本発明による方法を用い解決できることは意外でありかつ当業者に予想できなかった。
【0012】
特に、本発明による混合物が傑出して、新規のシート及び成形品の製造に、並びに新規のコーティング物質、接着剤及びシーラントとして、特に新規のコーティング物質として、又はこれらの製造に適したことは意外であった。
【0013】
全体として、本発明によるコーティング物質は傑出して、一層及び多層の塗膜の製造に適したものであって、その際前記コーティング物質は特に、電着塗料、サーフェイサー(Fueller)及び下塗塗料、ソリッドカラー塗料、ベース塗料及びクリアー塗料として、電着塗膜、サーフェイサー塗膜及びストンガード下塗、ソリッドカラー塗膜、ベース塗膜及びクリアー塗膜の製造のために考慮された。この際、本発明によるコーティング物質が、傑出したレベリングを示し、かつ特に特別のタレ形成の少ない傾向を示すことは意外であった。
【0014】
本発明によるコーティング物質から製造された新規のコーティングは、依然として、
−機械的負荷、例えば引張、伸び、衝撃又は摩耗に対して抵抗性
−湿分(例えば、水蒸気の形での)、溶媒及び希釈した化学薬品に対して抵抗性、かつ
−環境の影響、例えば温度変動及びUV線に対して安定性であり、かつ
−高い光沢及び
−様々な基材に対する良好な付着
を示したが、前記コーティングは、その耐凝縮水性及びそのレベリングに関して著しく改善されているものである。
【0015】
更に、本発明による混合物から製造された成形品及びシートは機械的に抜群に安定であることは意外であった。
【0016】
更に、本発明による接着剤から製造された接着シートはまた、機械的及び化学的負荷、照射、温度変動及び空気湿分に長時間課せられる際に又はこの後に、特別に高い接着力を有することは意外であった。
【0017】
とりわけ、本発明によるシーラントから製造されたシールは、機械的及び化学的負荷、照射、温度変動及び空気湿分に長時間課せられる際に又はこの後に、この被封止基材を攻撃的な化学薬品に対しても抜群に封止する。
【0018】
本発明による混合物は、構造粘性である。これは、本発明による混合物の粘度が、より高い剪断応力又はより高い速度落差の際に少ない値のときよりもより少ないことを意味する(参照、Roempp Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Strukturviskositaet≪)。
【0019】
本発明による混合物は、硬化可能である。この際、前記混合物は、酸化により、熱により及び/又は化学線を用いて硬化されることができる。
【0020】
酸化による硬化は、公知の様式で、空気酸素の影響下で、脂肪族二重結合での酸素架橋を介したフィルム形成性成分の連結により行われ、重合による連結化が伴う(参照、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Haertung≪,274〜276頁, 特に275頁, 左段)。
【0021】
熱により硬化可能な本発明による混合物は、自体架橋性及び/又は異種架橋性(fremdvernetzend)であってよい。
【0022】
本発明の枠内において、概念"自体架橋性"(この概念に関しては、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Bindemittel≪, 73及び74頁を参照のこと)とは、自体で架橋反応する、存在するバインダーの特性を指す。このための前提は、このバインダー中に既に、相補的な反応性官能基の両方の種類、架橋のために必要である反応性官能基又は"自体"で反応する反応性官能基が含有されているということである。異種架橋性としてはこれに対して、相補的な反応性官能基の1種類は存在するバインダー中に、そしてもう1種は存在する硬化剤又は架橋剤中に存在する本発明による混合物を指す。補足的にこれに関して、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Haertung≪、274〜276頁、特に275頁〜が参照される。適した相補性の反応性官能基の例は、特許出願DE 100 42 152 A1,7頁,段落[0078]〜9頁, 段落[0081]から公知である。
【0023】
本発明による混合物は、化学線を用いて硬化可能であってよい。この際、この硬化は、化学線を用いて活性化することが可能である結合を含有する基を介して行われる。本発明の枠内において化学線とは、電磁線、例えば近赤外線(NIR)、可視光線、UV線、X線又はγ線、特にUV線、及び粒子線、例えば電子線、α線、β線又は中性子線、特に電子線であると解釈される。適した、化学線を用いて活性化可能である結合の例は、特許出願DE 100 42 152 A1, 3頁, 段落[0021]〜[0027]から公知である。
【0024】
本発明による混合物は、熱により、及び化学線を用いて硬化可能であってよい。熱硬化及び化学線を用いた硬化が本発明による混合物で一緒に適用される場合には、"デュアルキュア"及び"デュアルキュア混合物"についても述べられている。
【0025】
この硬化機構の他に、本発明による混合物は、更に物理的に硬化可能であってもよい。本発明の枠内において、概念"物理的硬化"とは、本発明による混合物からの層のフィルム形成による硬化を意味し、その際、この連結は層内で、存在するバインダーのポリマー粒子のループ形成を介して行われる。又はこのフィルム形成は、バインダー粒子の合一を介して行われる(参照、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Haertung≪,274及び275頁)。従って、物理的な硬化は場合により、本発明による混合物の硬化を空気酸素、加熱により又は化学線を用いた照射により援助してよい。
【0026】
本発明による混合物の第一の本質的な成分は、少なくとも1種の反応生成物(A)であって、
(a1)
(a11)少なくとも1種のオレフィン性不飽和カルボン酸と
(a12)不飽和カルボン酸(a121)のグリシジルエステル少なくとも1種
との反応生成物少なくとも1種と
(a2)少なくとも1種のポリイソシアナートとの
反応生成物(A)であり、その際これは、エポキシド基の含量(M=42ダルトンとして計算)<0.2質量%及び酸価<10、有利には<6、特に<4mg KOH/gを有する。
【0027】
反応生成物(a1)並びにグリシジルエステル(a12)の製造のためには、根本において、全ての通常かつ公知のオレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)が、これらがオレフィン性不飽和カルボン酸(a11)とグリシジルエステル(a12)との反応又はこの生じる反応生成物(a1)とポリイソシアナート(a2)との反応を少しでも妨げる、例えば阻害するか又は分解反応及び/又は副反応、例えば重合反応を誘起する基を含有しない限りは使用される。
【0028】
この際、オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)が相互に同一又は相違してよい;有利にはこれらは相互に相違する。
【0029】
有利には、オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)は、ジ−及びモノカルボン酸からなるグループから選択される;特にこれはモノカルボン酸である。
【0030】
特に良好に適したモノカルボン酸(a11)及び(a121)の例は、アクリル酸、二量体アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸及びケイ皮酸である。特に良好に適するのは、アクリル酸及びメタクリル酸である。特に、オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)は、アクリル酸であり、そしてオレフィン性不飽和カルボン酸(a121)はメタクリル酸である。
【0031】
特に良好に適した反応生成物(a1)のための例は、アクリル酸(a1)とグリシジルメタクリラート(a12)との反応生成物である。特にとりわけ良好に適する、この類の反応生成物(a1)は、そのつどこのそれぞれの全体量に対して、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルメタクリラート及び2−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−プロピルメタクリラートからなる混合物少なくとも60質量%、有利には少なくとも70質量%、特に少なくとも80質量%を含有する。
【0032】
有利には、とりわけ特に良好に適する反応生成物(a1)は、二重結合へのヒドロキシル基のマイケル−アナログ付加により生じるオリゴマーのみを、この主たる又は唯一の副生成物として含有する。特に前記反応生成物は、エポキシド基の重合から生じるオリゴマー及びポリマーを、ポリマー化学の通常かつ公知の検出方法により検出可能でない量でのみ含有する。
【0033】
有利には、ゲル濾過クロマトグラフィーにより算出される、オリゴマー及びポリマー成分に関する反応生成物(a1)の含量は、そのつど反応生成物(a1)に対して、<40質量%、特に有利には<30質量%、特に<20質量%である。
【0034】
有利には、オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)とグリシジルエステル(a12)との反応は、当量比0.9:1〜1.3:1、有利には1.01:1〜1.2:1で行われる。
【0035】
有利にはこの反応は触媒作用され、その際、触媒の少量の部分量を、可能な限り完全な反応を達成するために反応の終了近くに添加することが有利である。
【0036】
触媒として、グリシジル化合物及びカルボン酸との間の反応を触媒作用する全ての通常かつ公知の化合物が考慮される。適した触媒の例は、第三級アミン、第三級ホスフィン、アンモニウム−又はホスホニウム化合物、チオジグリコール並びにスズ−、クロム−、及びカリウム−及びセシウム化合物である。良好に適した触媒の例は、テトラブチルアンモニウム水酸化物、テトラブチルホスホニウム臭化物、トリメチルベンジルアンモニウム塩化物、トリエチルアミン、ジアザビシクロオクタン、ジメチルアミノピリジン、ジブチルホスファート、トリフェニルホスフィン、チオジグリコール、塩化セシウム又はスズ(II)オクトアート、特にトリフェニルホスフィンである。
【0037】
有利には、アクリラート及びメタクリラートのための安定剤の存在下で反応が実施される。酸素含有ガス、特に空気の他に、そのつどオレフィン性不飽和化合物の量に対して0.01〜1質量%、有利には0.1〜0.5質量%の量での予定より早い重合の回避のための通常かつ公知の安定剤が適する。適した安定剤は、例えばHouben-Weyl, Methoden der organischen Chemie, 4版, XIV/1巻, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, 1961,433頁〜に記載されている。良好に適した安定剤の例は、亜二チオン酸ナトリウム、硫化水素ナトリウム、硫黄、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、ヒドラゾベンゼン、N−フェニル−β−ナフチルアミン、N−フェニル−エタノールジアミン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、p−ニトロソ−ジメチルアニリン、ジフェニルニトロソアミン、フェノール、特にp−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、p−tert−ブチル−ブレンツカテヒン、又は2,5−ジ−tert−アミル−ヒドロキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、2−メルカプトベンズチアゾール、ジメチル−ジチオカルバミン酸−ナトリウム塩、フェノチアジン又はN−オキシル−化合物、例えば2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシド(TEMPO)又はその誘導体である。特に良好に適した安定剤の例は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール及びp−メトキシフェノール及びこれらの混合物である。
【0038】
この反応は、出発材料(a11)及び(a12)及びこの生成物に対して不活性な、有利にはイソシアナートに対しても不活性な有機溶媒の存在下で実施されてよい。適した溶媒の例は、塗料溶媒、例えば酢酸ブチル、Exxon-Chemie社のSolventnaphtha(R)、酢酸メトキシプロピル又は炭化水素、例えばシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン又はイソオクタンである。反応後に、前記溶媒は例えば蒸留により除去されてよく、又は前記反応生成物(a1)中に残留してよい。有利には、この反応は物質中で、即ち有機溶媒無しで実施される。
【0039】
出発材料(a11)及び(a12)を、任意の順番で反応させてよい。有利には出発材料1種が装入され、触媒の主要量と及び安定剤と混合され、この後に、この生じる混合物は撹拌下で加熱される。その他の出発材料は引き続き、一回又は有利には徐々に計量供給され、その際有利には一定の反応温度に維持される。
【0040】
有利には、この変換を反応の間に分析により算出する。これは、分光により、例えばIR−又はNIR分光器により行われてよい。取り出した試料に関する化学的分析もまた実施されてよい。特に、反応混合物の酸含有量もエポキシド含有量も、変換のための尺度として適する。有利にはこの計量供給及び反応は、60〜140℃、有利には80〜95℃の温度で実施される。
【0041】
この変換は、エポキシド基の含量(M=42ダルトンとして計算)が、<0.2質量%、特に<0.1質量%、そして酸価が<10、有利には<6、特に<4mg KOH/gに達するまで実施される。反応がそれより前に中断される場合には、出発材料の残留含量は、例えば真空の適用又は有利には酸素含有ガスの導通により減少されてよく、この結果必要よされる低いエポキシド−及び酸含量が達成される。このエポキシド含量を、エポキシド反応性化合物、例えば強酸、例えばブチルホスファートの少量の添加により減少させることも同様に可能である。類似して、酸の残留含量を、例えばカルボジイミド又はアジリジンとの反応により減少させることも可能である。
【0042】
生じる反応生成物(a1)は、直ぐに更にポリイソシアナート(a2)と、反応生成物(A)へと反応させられてよい。前記反応生成物(a1)はまたしかし、その更なる使用まで貯蔵及び/又は輸送されてもよい。有利には反応生成物(a1)は、更なる精製無しに使用される。
【0043】
ポリイソシアナート(a2)として、通常塗料分野で使用されるポリイソシアナート、即ちいわゆる塗料ポリイソシアナートが使用されてよい。有利には、これは平均のイソシアナート官能性2〜≦6、特に>2〜≦6を有する。適したポリイソシアナート(a2)の例は、例えばドイツ国特許出願DE 100 42 152 A1, 4頁, 段落[0037]〜6頁,[0063]に記載されている。ポリイソシアナート(a2)のイソシアナート基は、部分的に通常かつ公知のブロック化剤、例えばドイツ国特許出願DE 100 42 152 A1, 6頁, 段落[0062]に記載されているブロック化剤でブロック化されていてよい。
【0044】
反応生成物(a1)とポリイソシアナート(a2)との、反応生成物(A)への反応は、有利にはウレタン化である。ウレタン化の他に、例えば、オキサジアジントリオン基を含有するポリイソシアナート(a2)と反応生成物(a1)とのアロファネート化も可能であり、この際適した分析下で二酸化炭素が遊離される。(a1)と(a2)との反応に引き続き、生じる反応生成物(A)を用いて、更なる、ポリイソシアナート化学から公知である反応が実施されてよく、例えば、更なるウレタン化及び/又はアロファネート化、ビウレット化、三量体化、尿素形成、及び/又はウレトジオン化が、場合によりイソシアナート反応性化合物、例えばヒドロキシル−又はアミノ化合物の添加下で実施されてよい。特に、更に遊離のイソシアナート基が、前記したブロッキング剤でブロック化されてよい。更に、反応生成物(A)が水性の本発明による混合物中で使用されることが望ましい場合に、親水性化又は潜在的に親水性化に作用する基、例えばポリオキシアルキレン基、特にポリオキシエチレン基が導入されてよい。
【0045】
有利には、反応生成物(a1)とポリイソシアナート(a2)との、反応生成物(A)への反応は、イソシアナート付加反応の促進のための適した触媒、例えば第三級アミン、スズ−、亜鉛、又はビスマス化合物、特にトリメチルアミン、1,4−ジアザビシクロ−[2,2,2]−オクタン、ビスマスオクトアート又はジブチルスズジラウラートの存在下で実施されてよく、これらは出発材料と一緒に装入されるか又は反応の過程で計量供給されてよい。
【0046】
有利にはこの反応は安定剤の存在下で実施される。適した安定剤は、前記した化合物並びにイソシアナートを所望の反応を除く反応に対して安定化する化合物である。前述した種類の適した安定剤の例は、酸又は酸誘導体、例えば塩化ベンゾイル、塩化フタロイル、ホスフィン性、ホスホン性及び/又はリン性の酸、ホスフィン酸、ホスホン酸及び/又はリン酸並びに前述の6つの酸のタイプの酸性エステル、硫酸、及びこの酸性エステル及び/又はスルホン酸である。安定剤の添加は、この反応の前、間及び/又は後に行われてよい。
【0047】
反応は、有機溶媒及び/又は反応性希釈剤中で実施されてよく、これらは前記出発材料及び生成物に対して不活性である。
【0048】
適した溶媒の例は、特に塗料溶媒、例えば酢酸エチル、酢酸ブチル、芳香族溶媒としてExxon-Chemie社のSolventnaphta(R)、酢酸メトキシプロピル、アセトン及び/又はメチルエチルケトンである。反応の終了後に、溶媒は例えば蒸留により除去されてよく、又は反応生成物(A)中に残留してよい。
【0049】
適した反応性希釈剤の例は、例えばドイツ国特許出願DE 199 20 799 A1, 7頁 56行〜8頁, 6行又はRoempp Lexikon Chemie, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 10版,1998,491頁に記載されている。
【0050】
反応生成物(a1)とポリイソシアナート(a2)との反応生成物(A)への反応の際に、そのつどのポリイソシアナート(a2)中に存在するイソシアナート基全て又はこの一部のみが、反応生成物(a1)と反応させられてよい。
【0051】
反応生成物(a1)とポリイソシアナート(a2)との反応生成物(A)への反応は、連続的に、例えば固定ミキサー中で、又は非連続的に、例えば適した撹拌容器中で実施されてよい。非連続的運転様式では(a1)又は(a2)が装入され、かつそのつどこの他の出発材料は室温又は高温で計量供給されてよい。有利には反応は高温で、特に40〜130℃、特に60〜80℃で実施され、その際この温度範囲は加熱により調整されるか、又は反応の発熱により調整される。この反応の程度は、前記したように、分光により算出されてよい。しかしながら試料を取り出し、かつ化学的に分析してもよい。特に、反応混合物のイソシアナート−及び場合によりヒドロキシル含量も、反応のための尺度として適する。
【0052】
有利には、この生じる反応生成物(A)は、そのつど(A)に対してモノマーのジイソシアナートに関して<0.5質量%、特に<0.2質量%を含有する。
【0053】
反応生成物(A)は、イソシアナート基を有しなくてよく、即ち前記生成物はイソシアナート含量<0.1質量%、有利には検出限度を下回るイソシアナート含量を有する。
【0054】
反応生成物(A)はまたしかしながら、統計学的平均で、まだなお少なくとも1つの反応性官能基を含有してもよい。有利には、これはこの際、遊離の及び/又はブロック化したイソシアナートである。この場合には、反応生成物(A)は有利には、そのつど(A)に対して、遊離のイソシアナート基の含量(M=42ダルトンとして計算)0.5〜25、特に3.0〜12.0質量%を含有する。
【0055】
特にとりわけ有利には、反応生成物(A)はイソシアナート基を有しない。
【0056】
特に反応生成物(A)は、そのつどこの非揮発性成分に対して、二重結合含量又は二重結合密度(アクリラート基又はメタクリラート基)少なくとも1equ.C=C/kg、有利には少なくとも2equ.C=C/kgを示す。
【0057】
本発明による混合物の、本発明により使用される反応生成物(A)の含量は、非常に幅広く変動してよく、かつ個々のケースの必要性に従う。有利には、この含有量は、そのつど本発明による混合物に対して、1〜80質量%、有利には5〜70質量%、特に有利には5〜60質量%、特に5〜50質量%である。
【0058】
本発明による混合物の更なる本質的な成分は、少なくとも1種のレオロジー制御助剤(B)である。レオロジー制御助剤(B)として、通常かつ公知の化合物及び混合物が考慮され、これらを用いて、物質混合物、有利にはコーティング物質、接着剤又はシーラント、特にコーティング物質が構造粘性に調整される。
【0059】
有利には、レオロジー制御助剤(B)は、尿素誘導体;架橋したポリマーミクロ粒子;無機層状ケイ酸塩;ケイ酸;イオン性及び/又は会合性に作用する基を有する合成ポリマー;セルロース誘導体;デンプン誘導体;水素化したひまし油;過塩基性スルホナート及びポリウレタンベースの会合性増粘剤からなるグループから選択される。
【0060】
有利には、無機層状ケイ酸塩(B)が、アルミニウム−マグネシウム−ケイ酸塩及びモンモリロナイトタイプのナトリウム−マグネシウム−及びナトリウム−マグネシウム−フッ素−リチウム−層状ケイ酸塩からなるグループから選択され;ケイ酸(B)が、ナノスケールの熱分解二酸化ケイ素及びゾル−ゲル技術を用いて製造された二酸化ケイ素からなるグループから選択されて;合成ポリマー(B)が、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸−及びエチレン−無水マレイン酸−コポリマー及びこの誘導体並びにポリアクリラートからなるグループから選択されて;そしてポリウレタンベースの会合性に作用する増粘剤(B)が、疎水性に改質されたエトキシル化されたポリウレタン(これに関して、Roempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, ≫Verdickungsmittel≪, 599〜600頁, 及びJohan Bielemanによる教本≫Lackadditive≪(Wiley-VCH, Weinheim, New York, 1998)中の51〜59頁及び65頁を参照のこと)のグループから選択される。
【0061】
有利には、イオン性及び非イオン性増粘剤(B)の組み合わせ、例えば特許出願 DE 198 41 842 A1, 4頁,45行〜5頁, 4行中の、粉体スラリーの構造粘性挙動の制御のために記載された組み合わせ、又はポリウレタンベースの会合性増粘剤(B)及びポリウレタンベースの湿潤剤の組み合わせが使用される。
【0062】
特に有利には、尿素誘導体(B)又は前記尿素誘導体を含有する混合物(B)が使用され、これは例えば、特許出願WO 94/22968, EP 0 276 501 A1, EP 0 249 201 A 1, WO 97/12945, DE 199 24 170 A1, 2段, 3行〜7段, 24行, DE 199 24 171 A1, 2頁, 44行〜5頁,53行, DE 199 24 172 A1, 2頁, 44行〜3頁,32行, DE 100 42 152 A1, 2頁,段落[0010]〜6頁,段落[0066]及びDE 101 26 647 A1, 2頁,段落[0009]〜6頁, 段落[0066]に記載されている。
【0063】
本発明による混合物の、レオロジー制御助剤(B)に関する含量は、同様に非常に幅広く変動してよい。この含量は、そのつど使用されるレオロジー制御助剤(B)の性質及び調節したい構造粘性効果の強度に従う。有利には、レオロジー制御助剤(B)は公知技術において記載された、通常かつ公知の、有効量で使用される。一般的にはこれは、そのつど本発明による混合物に対して、0.1〜40質量%、特に0.5〜30質量%である。
【0064】
本発明による混合物は更に少なくとも1種の更なる成分(C)を含有してよい。本質的な成分(A)及び(B)の含量が加算して100質量%にならない場合には、本発明による混合物は必ず少なくとも1種の成分(C)を含有する。
【0065】
有利には、成分(C)が、物理的に、熱により、化学線を用いて、及び熱により及び化学線を用いて硬化可能なバインダー、熱により及び熱により及び化学線を用いて硬化可能な架橋剤、熱により、化学線を用いて、及び熱により及び化学線を用いて硬化可能な低分子の及びオリゴマーの反応性希釈剤並びに成分(B)とは相違する添加剤からなるグループから選択される。
【0066】
有利には、添加剤(C)は、色及び/又は効果を付与する顔料、分子分散溶解性着色剤;光安定剤、例えばUV吸収剤及び可逆的ラジカル捕捉剤(HALS);酸化防止剤;低沸点性及び高沸点性(「長鎖」)有機溶媒;脱気剤;湿潤剤;乳化剤;スリップ剤;重合抑制剤;熱による架橋のための触媒;熱不安定性ラジカル性開始剤;付着促進剤;レベリング剤;フィルム形成性助剤;難燃剤:腐食抑制剤;流動助剤;ロウ;乾燥剤;殺生物剤及び艶消し剤からなるグループから選択される。
【0067】
適した成分(C)の例は、特許出願DE 199 24 171 A1, 5頁,48行〜9頁,32行, DE 100 42 152 A1, 7頁,段落[0071]〜11頁, 段落[0093]及びDE 101 54 030 A1, 11段, 段落[0064]〜12段, 段落[0071]から公知である。
【0068】
本発明による混合物の成分(C)に関する含量は、抜群に幅広く変動でき、かつそのつど使用される成分(C)の性質に従う。有利には、成分(C)は通常かつ公知の有効量で使用される。
【0069】
有利には、本発明による混合物は、その成分(A)及び(B)並びに場合により(C)を相互に混合し、かつこの生じる混合物を均質化することにより製造される。有利にはこの際、通常かつ公知の混合方法及び装置、例えば撹拌槽、撹拌ミル、押出機、ニーダー、ウルトラチュラックス、インラインディゾルバー、固定ミキサー、マイクロミキサー、歯車分散機(Zahnkranzdispergator)、圧力除去ノズル及び/又はマイクロフルイダイザー(Microfluidizer)が、有利には化学線の排除下で使用される。
【0070】
この生じる本発明による混合物は、慣用の有機溶媒を含有する混合物、水性混合物、実質的に又は完全に溶媒−及び水不含の液状混合物(100%系)、実質的に又は完全に溶媒−及び水不含の固体粉体又は実質的に又は完全に溶媒不含の粉体懸濁物(粉体スラリー)である。更に、前記混合物は、バインダー及び架橋剤が同時に存在する一成分系、又はバインダー及び架橋剤が適用の直前まで相互に分離して存在する二−又は多成分系であってよい。
【0071】
本発明による混合物は抜群に多様に使用されてよい。有利には、前記混合物は、シート及び成形品の製造に、並びにコーティング物質、接着剤及びシーラントとして又はコーティング物質、接着剤及びシーラントの製造に用いられる。
【0072】
有利には本発明による混合物はコーティング物質である。
【0073】
特に有利には、本発明によるコーティング物質は、電着塗料、プライマー層、サーフェイサー又はストンガード下塗剤、ベース塗料、ソリッドカラー塗料及びクリアー塗料として、電着塗膜、プライマー塗膜、サーフェイサー塗膜、又はストンガード下塗、ベース塗膜、ソリッドカラー塗膜及びクリアー塗膜の製造のために使用される。これらの塗膜は、一層又は多層であってよい。特にとりわけ有利には、前記塗膜は多層であり、かつこの際少なくとも2つの塗膜、特に少なくとも1つの電着塗膜、少なくとも1つのサーフェイサー塗膜又はストンガード下塗り並びに少なくとも1つのベース塗膜及び少なくとも1つのクリアー塗膜又は少なくとも1つのソリッドカラー塗膜を含む。特に有利には前記多層塗膜は、少なくとも1つのベース塗膜及び少なくとも1つのクリアー塗膜を含む。
【0074】
多層塗膜のクリアー塗膜が、本発明による混合物から製造できることが特別な利点である。クリアー塗膜とは、多層塗膜の最も外側の層であり、前記層は実質的に光学的な総合的な印象(外観)を決定し、かつ色及び/又は効果を付与するベース塗膜を、機械的及び化学的損傷及び放射による損傷から保護する。本発明によるクリアー塗膜は、この際
−機械的負荷、例えば引張、伸び、衝撃又は摩耗に対して抵抗性
−湿分(例えば、水蒸気の形での)、溶媒及び希釈した化学薬品に対して抵抗性であり、かつ
−環境の影響、例えば温度変動及びUV線に対して安定性であることが証明され、かつ
−高い光沢及び
−様々な基材に対する良好な付着を示し、
その際前記塗膜は、その耐凝縮水性及びそのレベリングに関して著しく改善されている。
【0075】
使用目的に応じて、本発明による混合物は、通常かつ公知の、一時的又は永久的な基材に設けられる。
【0076】
有利には、本発明によるシート及び成形品の製造のために通常かつ公知の、一時的な基材、例えば金属−及びプラスチックテープ又は金属、ガラス、プラスチック、木又はセラミックからなる中空体が使用され、これらは本発明によるシート及び成形品が損なわれること無しに容易に取り除かれることができる。
【0077】
本発明による混合物が、コーティング、接着剤及びシールの製造のために使用される場合には、永久的な基材、例えば移動手段のボディ、特に自動車のボディ及びこの一部、屋内領域及び屋外領域での建築物並びにこの部分、ドア、窓及び家具が、並びにガラス中空体、コイル、容器、梱包材、小部品、電気工業的、機械的及び光学的部材及び白物製品のための部材の工業塗装の範囲内で使用される。本発明によるシート及び成形品は、同様に基材として用いられてよい。
【0078】
方法上では、本発明による混合物の適用は特徴を有さず、全ての通常かつ公知の、それぞれの混合物に適した適用法、例えば電着塗装、流動床、吹き付け、噴霧、ナイフ塗布、刷毛塗り、フローコーティング、浸漬、滴下(Traeufeln)又はローラーによって行うことができる。有利には、吹き付け適用法が適用され、この際前記混合物は粉体である。
【0079】
粉体の適用もまた、方法上の特徴を有さず、例えば通常かつ公知の流動床法、例えばBASF Coatings AGの社報、≫Pulverlacke fuer industrielle Anwendungen≪,2000年1月又は≫Coatings Partner, Pulverlack Spezial≪, 1/2000又はRoempp Lexikon Lacke und Druckfarben, Georg Thieme Verlag, Stuttgart, New York, 1998, 187及び 188頁, ≫Elektrostatisches Pulverspruehen≪,≫Elektrostatisches Spruehen≪及び≫Elektrostatisches Wirbelbadverfahren≪から公知である方法により行うことができる。
【0080】
適用の際には、本発明による混合物の予定より早い架橋を回避すべく化学線の排除下で作業することが推奨される。
【0081】
多層塗膜の製造のためには、ウェット・オン・ウェット方法及び増成法(Aufbauten)が適用でき、これは例えばドイツ国特許出願 DE 199 30 067 A 1, 15頁, 23行〜16頁, 36行から公知である。本発明による使用の特に重要な利点は、本発明による多層塗膜の全体の層が本発明による混合物から製造できることである。
【0082】
本発明による混合物の硬化は、一般には所定の休止時間又はフラッシュオフ時間後に行われる。これは30秒〜2時間、有利には1分〜1時間、特に1〜45分間の期間であってよい。この休止時間は例えば、適用された本発明による混合物のレベリング及び脱ガスのために、及び揮発性成分、例えば場合により存在する溶媒の蒸発のために用いられる。フラッシュオフは、硬化にはなお不十分な高められた温度によって及び/又は減少させた空気湿分により促進させることができる。
【0083】
設けられた混合物の熱硬化は、例えばガス状、液状及び/又は固体の、高温の媒体、例えば高温の空気、加熱油又は加熱ローラを用いて、又はマイクロ波放射線、赤外光及び/又は近赤外光(NIR)を用いて行われる。有利には、加熱は、強制空気循環炉(Umluftofen)中で、又はIRランプ及び/又はNIRランプでの照射によって行われる。化学線を用いた硬化の際と同様に、熱硬化もまた段階的に行われてよい。有利には、熱硬化は室温乃至200℃の温度で行われる。
【0084】
有利には化学線を用いた硬化の際には、103〜3×104、有利には2×103〜2×104、有利には3×103〜1.5×104、特に5×103〜1.2×104Jm-2の放射線量が使用される。この際、この放射強度は、1×10゜〜3×105、有利には2×10゜〜2×105、有利には3×10゜〜1.5×105、特に5×10゜〜1.2×105Wm-2である。
【0085】
化学線を用いた硬化のために、通常かつ公知の放射線源及び光学的な補助手段が使用される。適した放射線源の例は、VISIT社のフラッシュランプ、水銀高圧蒸発ランプ又は水銀低圧蒸発ランプであり、これは場合によりドープされていて、又は電子線供給源である。それらの装置は原則的に公知であり、そして加工物の条件と方法パラメータに適合されることができる。自動車ボディのような複雑に成形された加工物の場合に、放射線が直接到達しない領域(影の領域)、例えば中空室、褶曲部及び他の構造に依存するアンダーカット部は、点状−、小面積−又は周囲照射装置を用いて、この放射装置用の自動的な運動装置と接続して、中空室又は縁部を硬化させることができる。
【0086】
これらの硬化方法の装置及び条件は、例えばR. Holmes, U.V. and E.B. Curing Formulations for Printing Inks, Coatings and Paints, SITA Technology, Academic Press, London, United Kindom 1984, ドイツ国特許出願DE 198 18 735 A 1, 10段, 31行〜11段, 16行、R. Stephen Davidson, ≫Exploring the Science, Technology and Applications of U.V. and E.B. Curing≪, Sita Technology Ltd., London, 1999又はDipl.-Ing. Peter Klamann, ≫eltosch System-Kompetenz, UV-Technik, Leitfaden fuer Anwender≪, 2頁,1998年10月に記載されている。特に有利には、化学線を用いて酸素除去された雰囲気中で硬化が実施される。"酸素除去された"とは、雰囲気中の酸素の含量が空気の酸素含量(20.95容量%)よりも低いことを意味する。有利には、酸素除去された雰囲気の最大含量は18容量%、有利には16容量%、特に有利には14容量%、殊に有利には10容量%、特に6.0容量%である。
【0087】
熱硬化も、化学線を用いた硬化も段階的に実施できる。この際、これを相互に続けて(連続的に)又は同時に行ってよい。本発明により、連続的な硬化が有利であり、従って有利に使用される。この際、特に有利には、熱硬化を化学線を用いた硬化の後に実施することである。
【0088】
生じる本発明による熱硬化性材料は、特に本発明によるシート、成形品、コーティング、接着層及びシールは、傑出して、
−屋内領域及び屋外領域での全ての種類の移動手段並びにこの部分
−屋内領域及び屋外領域での建築物並びにこの部分、及び
−ドア、窓及び家具並びに
−工業塗装の範囲内で、特にガラス中空体、コイル、容器、梱包材、小部品、例えばナット、ボルト、リム又はホイールキャップ、電気工業的部材、例えば、巻体及び巻き取り体(Wickelgut)(コイル、固定子、回転子)、機械的部材、光学的部材及び白物製品、例えばラジエーター、家庭用品、冷蔵庫化粧材又は洗濯機化粧材のための部材の工業塗装の範囲内で
のコーティング、接着、封止、被覆及び包装に適する。
【0089】
本発明によるコーティングでコーティングされ、本発明による接着層で接着され、本発明によるシールで封止され、かつ/又は本発明によるシート及び/又は成形品で被覆又は包装されている本発明による基材は、特別に長期の使用期間と関連した卓越した使用特性を示す。
【0090】
実施例
製造例1
レオロジー制御助剤(B)の製造のためのメタクリラート共重合体(C1)の製造
攪拌機、モノマー混合物及び開始剤溶液のための2つの供給部、窒素導通管、温度計及び還流冷却機を備えた、適した反応器中で、158〜172℃の沸点範囲を有する芳香族炭化水素の分画808質量部を装入し、140℃に加熱した。この後に撹拌下で、4時間の間にシクロヘキシルメタクリラート679質量部、n−アクリル酸ブチル480質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリラート335質量部及びメタクリル酸31質量部からなるモノマー混合物を、そして4.75時間の間に前記芳香族溶媒46質量部中のtert−ブチルペルエチルヘキサノアート121質量部からなる開始剤溶液を一定に反応器中に計量供給した。前記モノマー混合物の計量供給を、開始剤溶液の計量供給開始の15分後に開始した。開始剤溶液の計量供給の終了後に、この反応混合物を更に2時間の間140℃で後重合させ、引き続き冷却した。
【0091】
メタクリラート共重合体(C1)のこの生じる溶液は、固体含量66質量%(1時間強制空気循環炉/130℃)を示した。前記メタクリラート共重合体(A1)は、OH価95mg KOH/g固体、ガラス転移温度Tg、+22℃、数平均分子量3336ダルトン、質量平均分子量7975ダルトン及び分子量の不均一性2.4を示した。
【0092】
製造例2
メタクリラート共重合体(C1)及び尿素誘導体(=レオロジー制御助剤B)からなる混合物の製造
2lのガラスビーカー中に、製造例1のメタクリラート共重合体(C1)の溶液485質量部、エチレンジアミン2.24質量部、及びメトキシプロピルアミン3.33質量部を装入した。初期装入物に、実験室溶解機を用いた強力な撹拌下で、酢酸ブチル100質量部中のヘキサメチレンジイソシアナート9.43質量部の溶液を5分間の間に計量供給した。この反応混合物を更に15分間の間強力に撹拌した。生じるレオロジー制御助剤(B)は、強制空気循環炉(1h、130℃で)中で測定して固形物含量55%を有した。
【0093】
製造例3
メタクリラート共重合体(C2)(=バインダーC)の製造
攪拌機、モノマー混合物及び開始剤溶液のための2つの供給部、窒素導通管、温度計及び還流冷却機を備えた、適した反応器中で、158〜172℃の沸点範囲を有する芳香族炭化水素の分画769質量部を装入し、140℃に加熱した。この後に撹拌下で、4時間の間に、4−ヒドロキシブチルアクリラート240質量部及びアクリル酸24質量部中のシクロヘキシルメタクリラート160質量部、エチルヘキシルアクリラート745質量部、ヒドロキシエチルメタクリラート433質量部からなるモノマー混合物を、そして4.75時間の間に前記芳香族溶媒96質量部中のtert−ブチルペルエチルヘキサノアート32質量部からなる開始剤溶液を一定に反応器中に計量供給した。前記モノマー混合物の計量供給を、開始剤溶液の計量供給開始の15分後に開始した。開始剤溶液の計量供給の終了後に、この反応混合物を更に2時間の間140℃で後重合させ、引き続き冷却した。
【0094】
メタクリラート共重合体(C2)のこの生じる溶液は、固体含量66質量%(1時間強制空気循環炉/130℃)を示した。前記メタクリラート共重合体(C2)は、OH価175mg KOH/g固体、ガラス転移温度Tg、−22℃、数平均分子量3908ダルトン、質量平均分子量10170ダルトン及び分子量の不均一性2.6を示した。
【0095】
製造例4
反応生成物(a1)の製造
グリシジルメタクリラート9290g、トリフェニルホスフィン70g及び2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール14gを、適した撹拌槽中に装入した。5l/hの空気を混合物中に、そして10l/hの空気を混合物中に導通した。この混合物を撹拌下で70℃に加熱した。この温度で、5時間の間にアクリル酸4710gを計量供給した。この温度は開始時に81℃に上昇した。発熱反応が収まった後に、この反応混合物を65〜70℃に維持した。添加の終了後に、この温度は90℃に上昇した。6時間後に90℃で、取り出された試料に関して酸価9.4mg KOH/gが測定された。引き続き、更なるトリフェニルホスフィン14gを添加した。更なる6時間後に90℃で、取り出された試料に関して酸価1.8mg KOH/gが測定された。この反応混合物を更なる24時間90℃で撹拌し、かつ引き続きそのエポキシド含量を測定した。これは0.1質量%であった。
【0096】
製造例5
反応生成物(A1)の製造
攪拌機及びガス導通管を有するポリイソシアナートの反応のために適した反応容器中に、0.3l/hの空気の導通下で、ヘキサメチレンジイソシアナートベースのポリイソシアナート(Desmodur(R) XP 2410 、Bayer AG社)1724.22g、酢酸ブチル1155g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール4.09g及びスズ含有触媒(Desmorapid(R) Z 、Bayer AG社)2.04gを装入し、撹拌下で60℃に加熱した。この温度で撹拌下で、製造例4の反応生成物(a1)2304.65gを、2時間の間に、初期装入物に計量供給した。生じる反応混合物を、イソシアナート含量<0.1質量%が達成されるまで更に10時間の間60℃で撹拌した。生じる反応生成物(A1)は、固体含量76.6質量%を示した。
【0097】
製造例6
反応生成物(A2)の製造
攪拌機及びガス導通管を有するポリイソシアナートの反応のために適した反応容器中に、0.3l/hの空気の導通下で、ヘキサメチレンジイソシアナートベースのポリイソシアナート(Desmodur(R) N 3600 、Bayer AG社)1752.78g、酢酸ブチル1155g、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール4.09g及びスズ含有触媒(Desmorapid(R) Z 、Bayer AG社)2.04gを装入し、撹拌下で60℃に加熱した。この温度で撹拌下で、製造例4の反応生成物(a1)2336.08gを、2時間の間に、初期装入物に計量供給した。生じる反応混合物を、イソシアナート含量<0.1質量%が達成されるまで更に10時間の間60℃で撹拌した。生じる反応生成物(A1)は、固体含量75.8質量%を示した。
【0098】
例1及び2
クリアー塗料1及び2の製造
クリアー塗料1及び2を、表1に挙げた成分を挙げたとおりの順番で混合し、かつこの生じる混合物を均質化することにより製造した。
表1:例1及び2のクリアー塗料1及び2の材料組成
【表1】

【表2】

【0099】
クリアー塗料1及び2は、極めて良好なポットライフ及び極めて良好な適用挙動を示した。特に、前記塗料は、傑出したレベリング及び特にとりわけ、タレ形成の少ない傾向を示したので、前記塗料は問題なく厚い層厚でも適用することができた。
【0100】
クリアー塗料1及び2から、独立の、ポリプロピレン上に設けた、層厚40±10μmを有するフィルムを製造し、動的機械熱分析(DMTA)(これに関してMurayama, T., Dynamic Mechanical Analysis of Polymeric Materials, Eisevier, New York, 1978及びLoren W. Hill, Journal of Coatings Technology, 64巻, No. 808, 1992年5月, 31〜33頁; Th. Frey, K.-H. Grosse Brinkhaus及びU. Roeckrath in Cure Monitoring Of Therrnoset Coatings, Progress In Organic Coatings 27 (1996), 59-66; ドイツ国特許出願 DE 44 09 715 A 1又はドイツ国特許公報DE 197 09 467 C 2を参照されたい)を用いて検査した。フィルムの硬化をこの際、1000mJcm-2の線量及び83Wm-2の放射線強度を有するUV光を用いた、IST社の鉄ドープした水銀蒸発ランプを用いた照射、及び30分間の120℃での引き続く熱硬化により行った。前記の均質な、硬化した独立フィルムのうち、DMTA測定を用いて粘弾性の特性パラメータ及びガラス転移温度Tgを、次の条件下で算出した:
1.装置: DMA MK IV(Rheometric Scientific社)
2.条件 引張モード、増幅0.2%、周波数1Hz
3.温度上昇:室温から200℃まで1℃/min。
【0101】
この結果は表2中に見出される。
【0102】
表2:クリアー塗料1及び2のフィルムの粘弾性特性パラメータ及びガラス転移温度Tg
【表3】

【0103】
例3及び4
白色の多層塗膜1及び2の製造
例3の白色多層塗膜を製造するために例1のクリアー塗料1を使用した。
【0104】
例4の白色多層塗膜を製造するために例2のクリアー塗料2を使用した。
【0105】
多層塗膜1及び2の製造のために、鋼プレートをカソード電着しかつ20分間170℃で焼き付けた、18〜22μmの乾燥層厚の電着塗膜でコーティングした。
【0106】
引き続き、この鋼プレートを、プラスチック基材のために通常に使用される、市販の二成分系水サーフェイサー(BASF Coatings AG)でコーティングした。この生じるサーフェイサー層を、30分間90℃で焼き付け、この結果35〜40μmの乾燥層厚が生じた。この後で、BASF Coatings AGの市販の白色の水ベース塗料(純白)をそのつど12〜15μmの層厚で設け、この後に生じる水ベース塗料層を10分間の間に80℃でフラッシュオフした。引き続き、前記クリアー塗料1及び2を、クロス塗り回数(kreuzgang)1回でそのつど40〜45μmの層厚で粘度カップタイプガン(Fliessbecherpistole)を用いて空気により設けた。
【0107】
この水ベース塗料層及びクリアー塗料層1及び2の硬化を、5分間の間室温で、10分間の間80℃で、線量104Jm-2(1000mJm-2)及び放射線強度83Wm-2を有するUV光を用いた、IST社の鉄ドープした水銀蒸発ランプを用いた照射が引き続き、かつ最後に20分間の間140℃で行った。白色多層塗膜1及び2が生じた。
【0108】
この硬度、耐引掻性、耐化学薬品性及び耐光性及び光沢は極めて良好であった。この黄色度値はDIN6167により、焼き付けの直後に1.0単位であった。この多層塗膜1及び2の過剰焼き付けでは、この黄色度値はわずかにのみ上昇した。これに応じて、多層塗膜1及び2は、高い耐黄変性を示した。前記多層塗膜1及び2のレベリングは抜群であり、また、通常かつ公知の凝縮水−一定気候試験(SSK)を用いて測定したこの耐凝縮水性も同様であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)少なくとも1種の反応生成物であって、
(a1)
(a11)少なくとも1種のオレフィン性不飽和カルボン酸と
(a12)不飽和カルボン酸(a121)のグリシジルエステル少なくとも1種 との反応生成物少なくとも1種と
(a2)少なくとも1種のポリイソシアナートとの
反応生成物(エポキシド基の含量(M=42ダルトンとして計算)<0.2質量%および酸価<10mg KOH/gを有する)並びに
(B)少なくとも1種のレオロジー制御助剤
を含有する構造粘性の硬化可能な混合物。
【請求項2】
熱により、化学線を用いて、又は熱により及び化学線を用いて硬化可能であることを特徴とする、請求項1記載の混合物。
【請求項3】
オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及びグリシジルエステル(a12)の製造のために使用されるオレフィン性不飽和カルボン酸(a121)が、ジ−及びモノカルボン酸からなるグループから選択されていることを特徴とする、請求項1又は2記載の混合物。
【請求項4】
オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)がモノカルボン酸であることを特徴とする、請求項3記載の混合物。
【請求項5】
オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)が、相互に相違することを特徴とする、請求項1から4までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項6】
オレフィン性不飽和カルボン酸(a11)及び(a121)が、アクリル酸及びメタクリル酸から選択されていることを特徴とする、請求項3から5までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項7】
オレフィン性不飽和モノカルボン酸(a121)がメタクリル酸であることを特徴とする、請求項6記載の混合物。
【請求項8】
オレフィン性不飽和モノカルボン酸(a11)がアクリル酸であることを特徴とする、請求項6又は7記載の混合物。
【請求項9】
反応生成物(a1)が、この全体量に対して、3−アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシ−プロピルメタクリラート及び2−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシ−プロピルメタクリラートからなる混合物少なくとも60質量%を含有することを特徴とする、請求項6から8までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項10】
ポリイソシアナート(a2)が、平均のイソシアナート官能性>2〜≦6を有することを特徴とする、請求項1から9までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項11】
ポリイソシアナート(a2)のイソシアナート基の全部又は一部のみが、反応生成物(a1)と反応していることを特徴とする、請求項1から10までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項12】
反応生成物(A)が、遊離の及びブロック化されたイソシアナート基からなるグループから選択される反応性官能基を平均でまだなお少なくとも1つ含有することを特徴とする、請求項11記載の混合物。
【請求項13】
レオロジー制御助剤(B)が、尿素誘導体;架橋したポリマーミクロ粒子;無機層状ケイ酸塩;ケイ酸;イオン性及び/又は会合性に作用する基を有する合成ポリマー;セルロース誘導体;デンプン誘導体;水素化したひまし油;過塩基性スルホナート及びポリウレタンベースの会合性増粘剤からなるグループから選択されていることを特徴とする、請求項1から12までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項14】
無機層状ケイ酸塩(B)が、アルミニウム−マグネシウム−ケイ酸塩及びモンモリロナイトタイプのナトリウム−マグネシウム−及びナトリウム−マグネシウム−フッ素−リチウム−層状ケイ酸塩からなるグループから選択されていて、ケイ酸(B)が、ナノスケールの熱分解二酸化ケイ素及びゾル−ゲル技術を用いて製造された二酸化ケイ素からなるグループから選択されていて;合成ポリマー(B)が、ポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸−及びエチレン−無水マレイン酸−コポリマー及びこの誘導体並びにポリアクリラートからなるグループから選択されていて;そしてポリウレタンベースの会合性に作用する増粘剤(B)が、疎水性に改質されたエトキシル化されたポリウレタンのグループから選択されていることを特徴とする、請求項13記載の混合物。
【請求項15】
少なくとも1種の更なる成分(C)を含有することを特徴とする、請求項1から13までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項16】
成分(C)が、物理的に、熱により、化学線を用いて、及び熱により及び化学線を用いて硬化可能なバインダー、熱により及び熱により及び化学線を用いて硬化可能な架橋剤、熱により、化学線を用いて、及び熱により及び化学線を用いて硬化可能な低分子の及びオリゴマーの反応性希釈剤並びに成分(B)とは相違する添加剤からなるグループから選択されていることを特徴とする、請求項1から14までのいずれか1項記載の混合物。
【請求項17】
添加剤(C)が、色及び/又は効果を付与する顔料、分子分散溶解性着色剤;光安定剤、例えばUV吸収剤及び可逆的ラジカル捕捉剤(HALS);酸化防止剤;低沸点性及び高沸点性(「長鎖」)有機溶媒;脱気剤;湿潤剤;乳化剤;スリップ剤;重合抑制剤;熱による架橋のための触媒;熱不安定性ラジカル性開始剤;付着促進剤;レベリング剤;フィルム形成性助剤;難燃剤:腐食抑制剤;流動助剤;ロウ;乾燥剤;殺生物剤及び艶消し剤からなるグループから選択されていることを特徴とする、請求項15記載の混合物。
【請求項18】
請求項1から17までのいずれか1項記載の構造粘性の硬化可能な混合物の製造方法において、前記混合物の成分(A)及び(B)並びに場合により(C)を相互に混合し、かつこの生じる混合物を均質化することを特徴とする、製造方法。
【請求項19】
請求項1から17までのいずれか1項記載の構造粘性の硬化可能な混合物及び請求項18記載の方法により製造される構造粘性の硬化可能な混合物の、シート及び成形品の製造のための、並びにコーティング物質、接着剤及びシーラントとしての、又はこれらの製造のための使用。
【請求項20】
コーティング物質が、一層又は多層の塗膜の製造に用いられることを特徴とする、請求項19記載の使用。
【請求項21】
コーティング物質が、電着塗料、プライマー塗料、クリアー塗料、ソリッドカラー塗料、ベース塗料、サーフェイサー及びストンガード下塗剤であり、電着塗膜、プライマー塗膜、サーフェイサー塗膜、及びストンガード下塗、ベース塗膜、ソリッドカラー塗膜及びクリアー塗膜の製造のためであることを特徴とする、請求項19又は20記載の使用。
【請求項22】
成形品及びシート並びにコーティング物質、接着剤及びシーラントから製造されるコーティング、接着層及びシールが、
−屋内領域及び屋外領域での移動手段並びにこの部分
−屋内領域及び屋外領域での建築物並びにこの部分
−ドア、窓及び家具並びに
−ガラス中空体、コイル、容器、梱包材、小部品、電気工業的、機械的及び光学的部材及び白物製品のための部材の工業塗装の範囲内で
の被覆、包装、塗装、接着及び封止のために使用されることを特徴とする、請求項19から21までのいずれか1項記載の使用。

【公表番号】特表2008−524359(P2008−524359A)
【公表日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−546034(P2007−546034)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【国際出願番号】PCT/EP2005/056687
【国際公開番号】WO2006/063976
【国際公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【出願人】(390008981)ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト (155)
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings AG
【住所又は居所原語表記】Glasuritstrasse 1, D−48165 Muenster,Germany
【Fターム(参考)】