説明

樹脂フィルムの接着方法及びこれを用いたメンブレンスイッチの作製方法

【課題】溶着すべき樹脂部材が増えても、一括して溶着作業が行なえる方法を提供する。
【解決手段】所定部分にレーザ吸収物質を付着させた第1及び第2の樹脂フィルム1、2をスペーサとなる第3の樹脂フィルム3を介して所定部分同士が対向するように密着させてレーザ光26を照射し、レーザ光26の一部を第1の樹脂フィルム1に付着させたレーザ吸収物質4に吸収させ、残部を透過させて第2の樹脂フィルム2に付着させたレーザ吸収物質4に吸収させることによりレーザ吸収物質4を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより第1の樹脂フィルム1と第2の樹脂フィルム2とを第3の樹脂フィルム3を介して密着させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂フィルムの接着方法に係り、さらに詳しくはメンブレンスイッチの作製方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の樹脂フィルムの接着方法は、重合した溶着すべき樹脂部材の接合界面に色素等のレーザ光吸収物質を塗布し、或いは一方の樹脂フィルムに色素等を混入し、レーザ光を照射して、界面でレーザ光を全て吸収することで発生する熱により溶融して溶着する方法が一般的であった。
具体的には、上下樹脂フィルムの間に光吸収物質を挟み込み、レーザ光を照射し、該レーザ光を吸収した光吸収物質からの熱が上下樹脂フィルムに伝導し、上下樹脂フィルムの溶融温度を超えると上下樹脂フィルムが溶融し、上下から加えた力により、混合,再凝結させ、上下樹脂フィルムを接着する接着層を形成する技術が、特許文献1に開示されている。
さらに、合わせ面にレーザ光吸収材を付着させた2枚一組のレーザ光に対する透過性を有するシート状部材を、重合した溶接すべき樹脂部材の上面と加圧パレットとの間に介装し、レーザ光に対する透過性を有するシート状部材を介してレーザ光吸収材を配設する技術が、特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−067164号公報
【特許文献2】特開2009−039872号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし上記の接着方法では、溶着すべき樹脂部材は2枚が限度であった。3枚の樹脂フィルムを接着する場合には、まず上部樹脂部材下面と中部樹脂部材の上面を上部樹脂部材の上面側上方よりレーザ光を照射して溶着し、次に裏返して、下部樹脂部材の上面と中部樹脂部材の下面を下部樹脂部材の下面側下方よりレーザ光を照射して溶着しなければならなかった。よって、溶着すべき樹脂部材が増加すると、溶着回数も増加するという問題があった。
【0005】
また、図4は従来のメンブレンスイッチの構造を模式的に示すものであるが、一般的にメンブレンスイッチは3枚の樹脂フィルムを溶着する必要がある。樹脂フィルムに銀インキで導体(スイッチ接点35)を印刷した第1の樹脂フィルムである上部基板31と第2の樹脂フィルムである下部基板32において、絶縁材料からなる第3の樹脂フィルムの表裏に両面テープ或いは接着材を付着したスペーサ33を、上下基板に介在させ、スペーサの表裏に接着した両面テープにより、上部基板下面とスペーサ上面を、下部基板上面とスペーサ下面を接着し、中折30する方法であった。
この接着方法では、両面テープ或いは接着材で貼り合せる為、耐薬試験や耐油試験等で、テープ自体或いは接着材が侵されてしまい、剥離するという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑み、溶着すべき樹脂部材が増えても、一括して溶着作業が行なえる方法を提案するものである。
さらには、本発明による樹脂フィルムの接着方法により作製されるメンブレンスイッチの構成において、両面テープ或いは接着材の付着が不要となる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による樹脂フィルムの接着方法は、所定部分にレーザ吸収物質を付着させた第1及び第2の樹脂フィルムをスペーサとなる第3の樹脂フィルムを介して前記所定部分同士が対向するように密着させてレーザ光を照射し、レーザ光の一部を第1の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて第2の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させることによりレーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムとを第3の樹脂フィルムを介して密着させることを特徴とする。
【0008】
さらにレーザ吸収物質は、レーザ光吸収性黒色着色剤であるカーボンブラックで印刷され、その厚さは0.5〜15μであることを特徴とする。
【0009】
また、樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、レーザ吸収物質のレーザ光吸収率は30〜70%であり、レーザ吸収物質のレーザ光透過率は0〜50%であることを特徴とする。
【0010】
なお、照射するレーザ光は、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかであることを特徴とする。
【0011】
本発明を用いるメンブレンスイッチの作製方法に関しては、周辺部にレーザ吸収物質をフィルタ印刷し、スイッチの接点を含む回路パターンをレジスト印刷した第1及び第2の樹脂フィルムをスペーサとなる第3の樹脂フィルムを介してフィルタ印刷部と接点同士が対向するように密着させて周辺部にレーザ光を照射し、レーザ光の一部を第1の樹脂フィルムのフィルタ印刷部のレーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて第2の樹脂フィルムのフィルタ印刷部のレーザ吸収物質に吸収させることによりレーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムとを第3の樹脂フィルムを介して接着させることを特徴とする。
【0012】
レーザ吸収物質はレーザ光吸収性黒色着色剤であるカーボンブラックで印刷され、その厚さは0.5〜15μであることを特徴とし、メンブレンスイッチを作製する。
【0013】
フィルタに印刷されたレーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、レーザ吸収物質のレーザ光吸収率は30〜70%であり、レーザ吸収物質のレーザ光透過率は0〜50%であることを特徴とし、メンブレンスイッチを作製する。
【0014】
レーザ光は、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかであることを特徴とし、メンブレンスイッチを作製する。
【発明の効果】
【0015】
本発明による樹脂フィルムの接着方法によれば、溶着すべき樹脂部材が増えても、樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質の半透過する特性により、一括して溶着することが可能となる。
さらに、本発明による樹脂フィルムの接着方法により作製されるメンブレンスイッチの構成においては、両面テープ或いは接着材の付着が不要となるだけでなく、3枚以上の樹脂フィルムの溶着が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明による樹脂フィルムの溶着を示す側面図
【図2】本発明による実施例を示すメンブレンスイッチの模式図
【図3】本発明による実施例を示すメンブレンスイッチの側面図
【図4】従来のメンブレンスイッチの構造を示す模式図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明による樹脂フィルムの接着方法を図を用いて説明する。より詳細には、実施例として本発明により作製されるメンブレンスイッチの作製方法を記載する。
図1は本発明による樹脂フィルムの溶着を示す側面図、図2は本発明による実施例を示すメンブレンスイッチの模式図、図3は本発明による実施例を示すメンブレンスイッチの側面図、図4は従来のメンブレンスイッチの構造を示す模式図である。
【0018】
図1において、第1の樹脂フィルム1の下面にレーザ吸収物質4を付着させ、第2の樹脂フィルム2の上面にレーザ吸収物質4を付着させ、第3の樹脂フィルム3を介して、所定部分同士が対向するように密着させている。
レーザ光26を上方より照射し、レーザ光の一部を第1の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて、第2の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させることにより、レーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させ、第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムとを第3の樹脂フィルムを介して密着させることができる。
また、上方をガラス部材28により、下方をクッション材29によって挟み込むことで、圧力27が付加され、接着力を高めている。
【0019】
第1乃至第3の樹脂フィルムは、PET樹脂フィルムである。
また、第1及び第2の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質は、レーザ光吸収性黒色着色剤であるカーボンブラックで印刷し、その厚さは0.5〜15μとする。
一般的にスクリーン印刷でレーザ吸収発熱用インキを印刷すると、9μとなる。この値を流用しても良い。
【0020】
第1及び第2の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、レーザ吸収物質のレーザ光吸収率を30〜70%とし、レーザ吸収物質のレーザ光透過率を0〜50%とする。
ここで、レーザ吸収物質は、レーザ光を30〜70%吸収し、レーザ光0〜50%を透過すると例示したが、抵抗値が高いカーボンブラックの希釈率により、その割合は適宜異なる。
溶着すべき樹脂フィルムが増加する場合には、希釈率を高め、透過率を高めることも可能である。
より溶着性を強める場合には、第2の樹脂フィルムの上面に印刷されたレーザ吸収物質は、レーザ光を全部吸収するインキとしても良い。
【0021】
レーザ光26については、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかであり、電流:10A,速さ:15nm/secで照射するものとする。
その結果、第1の樹脂フィルムの下面に印刷されたレーザ吸収物質は、レーザ光30〜70%を吸収し、充分に発熱され、その発熱により、第1の樹脂フィルムの下面と第3の樹脂フィルムの上面とを溶着した。
透過したレーザ光0〜50%は、第2の樹脂フィルムの上面に付着されたレーザ吸収物質により吸収され、充分に発熱し、その発熱により、第2の樹脂フィルム上面と第3の樹脂フィルムの下面とを溶着した。
【実施例】
【0022】
以下、メンブレンスイッチの作製方法に適用させた実施例を記載する。
図2(a)において、第1の樹脂フィルムである上部基板1と、第2の樹脂フィルムである下部基板2とは、連結する樹脂フィルムである。
スイッチ接点5は、まず導体である銀インキで厚さ9μに印刷され、さらにカーボンブラックにて厚さ9μで印刷される二重構造である。回路パターン6も同様に、二重構造で印刷されており、厚さ9μを有する。
図2(b)で示すように、連結する第1及び第2の樹脂フィルムの周辺部分には、レーザ吸収物質4をフィルタ印刷する。レーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈したインクであり、厚さ0.5〜15μに印刷する。
図2(c)は、絶縁材料からなる第3の樹脂フィルムであるスペーサ3を示す。ここで、第1乃至第3の樹脂フィルムは、PET樹脂フィルムである。
【0023】
図2(d)は、その周辺部にレーザ吸収物質4をフィルタ印刷し、スイッチ接点5を含む回路パターン6をレジスト印刷した第1の樹脂フィルム1及び第2の樹脂フィルム2をスペーサとなる第3の樹脂フィルム3を介して、フィルタ印刷部と接点同士が対向するように密着させ、連結する第1樹脂フィルムと第2樹脂フィルムを中折10し、周辺部にレーザ光を照射する以前の状態を示す。
ここで、第3の樹脂フィルムであるスペーサ3には、スイッチ接点に対向する穴7を有する。第1及び第2の樹脂フィルムに、スペーサ3を介在させることで、スイッチ接点は接触することなく対向するが、スイッチ接点を押下すれば、容易に導電する構造である。
【0024】
これらの構造を有する樹脂フィルムの周辺部にレーザ光を照射し、レーザ光の一部を第1の樹脂フィルムのフィルタ印刷部のレーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて、第2の樹脂フィルムのフィルタ印刷部のレーザ吸収物質に吸収させることにより、レーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融さて、第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムとを第3の樹脂フィルムを介して接着させる。つまり、第1乃至第3の樹脂フィルムの一括溶着が、可能となる。
【0025】
図3において、周辺部にレーザ吸収物質24をフィルタ印刷し、スイッチの接点25を含む回路パターンをレジスト印刷した第1の樹脂フィルム21及び第2の樹脂フィルム22をスペーサとなる第3の樹脂フィルム23を介してフィルタ印刷部とスイッチ接点同士が対向するように密着させ20、周辺部にレーザ光26を照射し、レーザ光の一部を第1の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて第2の樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質に吸収させることによりレーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより第1の樹脂フィルムと第2の樹脂フィルムとを第3の樹脂フィルムを介して密着させることができる。
また、上方をガラス部材28により、下方をクッション材29によって挟み込むことで、圧力27が付加され、接着力を高める。
【0026】
本発明による樹脂フィルムの接着方法により作製されるメンブレンスイッチにおける印刷工程で言及すると、PET樹脂のフィルムに、銀インキにて導体(スイッチ接点)を9μの厚さで印刷し、厚さ15μのレジストで覆い、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈したレーザ吸収物質を厚さ9μで印刷する。
【0027】
本発明による樹脂フィルムの接着方法により作製されるメンブレンスイッチで用いるカーボンブラックは、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、レーザ光吸収率は30〜70%,レーザ光透過率は0〜50%とする。
【0028】
図3において、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかのレーザ光26を照射する。
具体的には、波長1064nm(YAGレーザ)のレーザ光を、電流:10A,速さ:15nm/secで溶着させた。
その結果、第1の樹脂フィルム21の下面に印刷されたレーザ吸収物質24は、レーザ光を50%吸収し、レーザ光50%を透過した。
レーザ光50%を吸収したレーザ吸収物質24は、充分に発熱され、その発熱により、第1の樹脂フィルム21の下面とスペーサ23の上面とを溶着した。
透過したレーザ光50%は、第2の樹脂フィルム22の上面に印刷されたレーザ吸収物質24により吸収され、充分に発熱し、その発熱により、第2の樹脂フィルム22の上面とスペーサ23の下面とを溶着した。
【0029】
ここで、レーザ吸収物質24はレーザ光を30〜70%吸収し、レーザ光0〜50%を透過すると例示したが、抵抗値が高いカーボンブラックの希釈率により、その割合は適宜異なる。
溶着すべき樹脂フィルムが増加する場合には、希釈率を高め、透過率を高めることも可能である。つまり、3枚以上の樹脂フィルムの溶着が可能となる。
より溶着性を強める場合には、第2の樹脂フィルム22の上面に印刷されたレーザ吸収物質24は、レーザ光を全部吸収するインキとしても良い。
【0030】
溶着すべき樹脂部材が増えても、樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質の半透過する特性により、一括して溶着することが可能であることから、溶着時間は短縮できる。
つまり、3枚以上の樹脂フィルムの溶着時間が短縮可能である。
【0031】
また、本発明を用いるメンブレンスイッチの作製方法では、レーザ溶着であることから、耐薬試験や耐油試験等での剥離は確認されていない。
さらに、従来技術にある両面テープは付帯しないので、防水,防塵に適したスイッチである。
【符号の説明】
【0032】
1:第1の樹脂フィルム
2:第2の樹脂フィルム
3:第3の樹脂フィルム
4:レーザ吸収物質
26:レーザ光
27:圧力
28:ガラス部材
29:クッション材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定部分にレーザ吸収物質を付着させた第1及び第2の樹脂フィルムをスペーサとなる第3の樹脂フィルムを介して前記所定部分同士が対向するように密着させてレーザ光を照射し、
前記レーザ光の一部を前記第1の樹脂フィルムに付着させた前記レーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて前記第2の樹脂フィルムに付着させた前記レーザ吸収物質に吸収させることにより前記レーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより前記第1の樹脂フィルムと前記第2の樹脂フィルムとを前記第3の樹脂フィルムを介して密着させることを特徴とする樹脂フィルムの接着方法。
【請求項2】
前記レーザ吸収物質はレーザ光吸収性黒色着色剤であるカーボンブラックで印刷され、その厚さは0.5〜15μであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂フィルムの接着方法。
【請求項3】
前記樹脂フィルムに付着させたレーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、
前記レーザ吸収物質のレーザ光吸収率は30〜70%であり、
前記レーザ吸収物質のレーザ光透過率は0〜50%であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂フィルムの接着方法。
【請求項4】
前記レーザ光は、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の樹脂フィルムの接着方法。
【請求項5】
周辺部にレーザ吸収物質をフィルタ印刷し、スイッチの接点を含む回路パターンをレジスト印刷した第1及び第2の樹脂フィルムをスペーサとなる第3の樹脂フィルムを介して前記フィルタ印刷部と前記接点同士が対向するように密着させて前記周辺部にレーザ光を照射し、
前記レーザ光の一部を前記第1の樹脂フィルムのフィルタ印刷部の前記レーザ吸収物質に吸収させ、残部を透過させて前記第2の樹脂フィルムのフィルタ印刷部の前記レーザ吸収物質に吸収させることにより前記レーザ吸収物質を発熱させ、この発熱により密着部を溶融させることにより前記第1の樹脂フィルムと前記第2の樹脂フィルムとを前記第3の樹脂フィルムを介して接着させることを特徴とするメンブレンスイッチの作製方法。
【請求項6】
前記レーザ吸収物質はレーザ光吸収性黒色着色剤であるカーボンブラックで印刷され、その厚さは0.5〜15μであることを特徴とする請求項2に記載のメンブレンスイッチの作製方法。
【請求項7】
前記フィルタに印刷されたレーザ吸収物質は、抵抗値が高いカーボンブラックを希釈することで半透過するレーザ吸収物質に変換し、
前記レーザ吸収物質のレーザ光吸収率は30〜70%であり、
前記レーザ吸収物質のレーザ光透過率は0〜50%であることを特徴とする請求項3に記載のメンブレンスイッチの作製方法。
【請求項8】
前記レーザ光は、走査波長が810nm,940nm,1064nm(YAGレーザ)のいずれかであることを特徴とする請求項2に記載のメンブレンスイッチの作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−126103(P2011−126103A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−285902(P2009−285902)
【出願日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願人】(391043974)株式会社ユー・コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】