説明

樹脂成形装置

【課題】様々な成形品を製造するに際し未成形の液状樹脂の取り扱いを容易にし、無駄な液状樹脂の消費を減らす。
【解決手段】樹脂成形装置101の筐体102の内部には、待機室124とプレス室125とが横並びに設けられて、これら二室は断熱性を有するシャッタ128が開閉して連通したり遮断されたりする。作業者は、製造しようとする成形品に用いる熱硬化性の液状樹脂を封入したシリンジ131を待機室124内の装着部132に装着し、操作ボタン部103を操作して樹脂成形装置101に成形命令を入力する。この操作により、樹脂成形装置101内では、シャッタ128が開かれてシリンジ131がプレス室125まで搬送され、プレス部134に液状樹脂の滴下が行われた後、シリンジ131は待機室124まで復帰してシャッタ128が閉じられ、プレス部134での成形が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱硬化性の液状樹脂を成形するために用いる樹脂成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、リードフレームや基板などの薄板を上型と下型とでクランプし、ポットに供給された液状樹脂をプランジャで押し出してキャビティに送り出し、液状樹脂を成形して硬化させ半導体素子を封止する樹脂成形装置がある。このような樹脂成形装置では、液状樹脂の供給元である供給部から装置へ液状樹脂を供給するに際し、供給配管内に液状樹脂が残留して無駄になるという問題があった。この点、特許文献1に記載の樹脂モールド装置では、ディスペンサを用いて所定量の液状樹脂を供給することで、液状樹脂が無駄にならないようにしている。
【0003】
【特許文献1】特開平10−305438号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、樹脂成形装置では、半導体素子等の成形品を一種類のみ大量に生産する以外にも、製造ニーズに応じて多種の成形品を生産することが求められている。そして、薄板の封止に用いる液体樹脂は、製造する成形品に応じたものを用いる必要がある。
【0005】
ここで問題となるのが、熱硬化性の液状樹脂の取り扱いである。例えば、容器から液状樹脂を導く配管が取り付けられた樹脂成形装置を用いて異なる種類の成形品を製造する場合、液状樹脂を入れ替えるために容器や配管の内部を洗浄し清掃しなければならず、その手間に数日間要するばかりか、清掃時に容器や配管に残留していた液状樹脂が無駄になるという第一の問題がある。この場合、特に、液状樹脂としてA液(主剤)とB液(硬化剤)とを混ぜるタイプのものを用いる場合、製造ラインが停止し時間が経過すると混ぜた後の液状樹脂が成形品の生産に用いられることなく硬化してしまうという第二の問題も生じる。また、液状樹脂を金型の近傍に位置付けておくと、成形の際に金型から発生する熱の影響を受けて硬化してしまうという第三の問題もある。このような問題があるために、樹脂成形装置で様々な成形品を製造する際には、未成形の液状樹脂の取り扱いが難しく、液状樹脂が無駄に消費されてしまう。
【0006】
これらの問題に対し、特許文献1には液状の樹脂12をディスペンサ60までどのように導いているかという点が記載されておらず、上記の第一の問題及び第二の問題の解決に寄与していない。また、特許文献1には、上型16a、下型16b及びキャビティピース20a、20bの設定すべき温度についての記載があるものの(特許文献の段落番号0019)、ディスペンサ60内の液状の樹脂12の温度管理については記載されておらず、上記の第三の問題の解決に寄与していない。
【0007】
本発明は、以上の点を鑑みてなされたものであり、様々な成形品を製造するに際し未成形の液状樹脂の取り扱いを容易にし、無駄な液状樹脂の消費を減らすことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の樹脂成形装置は、待機室とプレス室とを連通部によって互いに連通させて内部に横並びに設ける筐体と、断熱性を有し、前記連通部を開閉するシャッタと、前記待機室に設けられ、熱硬化性の液状樹脂を封入させたシリンダと当該シリンダに装着されたピストンとを備えるシリンジを装着する装着部と、前記プレス室に設けられ、液状樹脂を溜めるポット部を有する下型とこれに対向配置される上型とを装着させこれらを上下に開閉して当該ポット部内の液状樹脂を用いた成形動作を行うプレス部と、前記装着部に装着されたシリンジを、前記待機室内の待機位置と当該シリンジの先端から前記プレス部に装着された下型のポット部に液状樹脂を滴下する滴下位置との間で搬送するシリンジ搬送機構と、前記ピストンを前記シリンジのシリンダ内で進退させるピストン進退機構と、前記シャッタの駆動源を駆動制御して前記連通部を開放し、前記シリンジ搬送機構の駆動源を駆動制御して前記装着部に装着されたシリンジを前記滴下位置に位置付け、前記ピストン進退機構の駆動源を駆動制御して当該シリンジ内の液状樹脂を押し出し、前記シリンジ搬送機構の駆動源を駆動制御して当該シリンジを前記待機位置に復帰させ、前記シャッタの駆動源を駆動制御して前記連通部を閉じる制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、待機室内の空間はシャッタによってプレス部で発生する熱の影響を受けず、この待機室内に液状樹脂を成形に必要な量だけ封入したシリンジを設置することができ、このシリンジは液状樹脂を成形する際にのみプレス室に搬送されるため、樹脂の無駄や配管掃除の手間を省略でき、従って、様々な成形品を製造するに際し未成形の液状樹脂の取り扱いを容易にし、無駄な液状樹脂の消費を減らすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の実施の一形態について、図1ないし図9に基づいて説明する。
【0011】
図1は、樹脂成形装置101の内部構造を示す正面図である。樹脂成形装置101は、箱型の筐体102を有する。筐体102の前面には、操作者が樹脂成形装置101に対し操作命令を入力するための操作ボタン部103(図6参照)が設けられている。この操作ボタン部103には、液状樹脂セット開始ボタン、クリーニング開始ボタン及び緊急停止ボタンを含む、樹脂成形装置101に成形動作を行わせるために必要な各種のボタン(図示せず)が配置されている。また、筐体102の前面右側には、プレス部駆動制御部185(図6参照)を動力源として上下にスライドしプレス室125を開閉するプレス室扉104が設けられている。このプレス室扉104の中央は開口し、透明なアクリル板がはめ込まれて窓部105が設けられている。また、プレス室扉104に対して横並びとなる筐体102の前面左側には、待機室124を開閉する待機室扉(図示せず)が設けられている。さらに、筐体102の前面には、タッチパネル116が積層された液晶ディスプレイ115、及び、個々のサーボモータ152(図2、図3及び図6参照)を駆動制御する操作を行うための操作ボックス117が設けられている。なお、図1では、プレス室扉104が上がった状態を示している。また、図1では、待機室扉を省略している。
【0012】
樹脂成形装置101の筐体102の内部には、待機室124とプレス室125とが横並びに形成されている。待機室124は、成形前の液状樹脂を待機させておくための空間であり、待機室扉(図示せず)の奥側に設けられている。この待機室124には、熱硬化性の液状樹脂が封入されたシリンジ131を装着する装着部132と、待機室124内を冷却する冷却部133とが配置される。そして、この待機室124の上方に当たる筐体102の上面には、報知部としての警告ポール121が立設されている。警告ポール121は発光部122を有し、マイクロコンピュータ120(図6参照)の制御を受けて発光警告動作を行う。
【0013】
一方、プレス室125は、待機室124に待機させておいた液状樹脂を用いて成形を行うための空間であり、プレス室扉104の奥側に設けられている。このプレス室125には、液状樹脂を成形するプレス部134と、成形後にプレス部134に装着される上型135及び下型136をクリーニングするクリーニング部137(図6参照)が配置される。クリーニング部137は、各種のモータで構成されるクリーニング部駆動制御部206(図6参照)を動力源として、駆動制御される。
【0014】
待機室124とプレス室125とは、仕切壁126及び奥側壁181(いずれも、図4も参照)によって仕切られていて、双方の内部の空気が往来できないようになっている。このように仕切られることで、プレス室125は、プレス部134の奥側で左方に延びる平面視略L字型の空間を形成する。このプレス室125のうち、奥側壁181の奥側にあたる箇所には、クリーニング部137が位置付けられる。
【0015】
仕切壁126には、待機室124とプレス室125とを連通する連通部127が設けられ、さらにこの連通部127を開閉するシャッタ128が取り付けられている。シャッタ128は断熱性を有する素材で形成されており、上側シャッタ129と下側シャッタ130とにより構成される。上側シャッタ129は上辺を仕切壁126に支持され、下側シャッタ130は下辺を仕切壁126に支持され、いずれもプレス室125の方向に開くように仕切壁126に取り付けられている。図1では、連通部127を閉止する状態にあるシャッタ128の位置を点線及び符号CLで、連通部127を開放する状態にあるシャッタ128の位置を一点鎖線及び符号OPで、それぞれ示している。
【0016】
本実施の形態の樹脂成形装置101では、液状樹脂の成形を行うための成形命令が操作ボタン部103から入力されるまでは、液状樹脂は待機室124に位置付けられている。そして、操作ボタン部103から成形命令が入力された場合、樹脂成形装置101では、シャッタ128が開いて、装着部132に装着されたシリンジ131がプレス室125に搬送されてシリンジ131内の液状樹脂がプレス部134に装着された下型136に滴下される。液状樹脂の滴下後、シリンジ131は待機室124に復帰してシャッタ128が閉じられる。そして、プレス室125では、滴下された液状樹脂を用いた成形が行われる。
【0017】
このような制御を実現する樹脂成形装置101の詳細について、以下、待機室124内の各部の構成、プレス部134の構成、樹脂成形装置101の電気的構成及び制御の流れという順に説明する。
【0018】
[待機室内の各部]
図2は、装着部132を示す正面図である。装着部132に装着されるシリンジ131は、熱硬化性の液状樹脂を蓄えておくものであり、シリンジ131は、液状樹脂が封入されるシリンダ131aと、このシリンダ131aの開口端から装着されるピストン131b(図3参照)とにより構成される。シリンダ131a及びピストン131bは、シリンダ131aに封入される液状樹脂に溶解されない素材で形成される。一例として、シリンダ131a及びピストン131bは、フッ素樹脂加工されたものを採用することができる。シリンジ131の先端には、このシリンジ131の長さ方向に延出し、途中で90度曲げられた形状の金属製のノズル139が取り付けられている。ピストン131bの外周面にはシール部材(図示せず)が取り付けられており、シリンダ131aの開口端側からの液状樹脂の漏れが防止されている。ピストン131bには、シリンジ131の長さ方向に延びるピストンロッド141が取り付けられている。ピストンロッド141のピストン131bとは反対側の一端には、把手142が取り付けられている。
【0019】
装着部132は、二つの装着ユニット143を有する。装着ユニット143はそれぞれ、シリンジ131を載置する装着基部144と、装着基部144に接続軸145を介して樹脂成形装置101の手前方向に開閉自在に接続されシリンジ131が装着基部144から外れないように固定する装着蓋部146と、装着基部144をスライド自在に載置する基礎板147とにより構成される。装着基部144と装着蓋部146とは、パチン錠178(図3参照)によってその開閉がロックされる。これらの装着基部144及び装着蓋部146は、シリンジ131が上型135や下型136から受ける熱を遮断する働きもある。このような熱対策として、他にも、シリンジ131の素材を耐熱素材にする方法や、もしくは耐熱素材にてシリンジ131を覆う方法を採用することができる。
【0020】
基礎板147の上面には、ピストンロッド141の下方に、樹脂成形装置101の幅方向に伸びるスライドガイドレール153が設けられている。スライドガイドレール153には、樹脂成形装置101の正面からみて右側に位置する右側スライドガイドブロック154と、同じく正面から見て左側に位置する左側スライドガイドブロック155とがスライド自在に取り付けられている。右側スライドガイドブロック154と左側スライドガイドブロック155とに挟まれて、押圧力センサとしてのロードセル156(図3参照)が取り付けられている。右側スライドガイドブロック154の装着基部144側の一端側は上方に突出する突部157が形成されている。突部157の装着基部144側の側面は、ピストンロッド141の把手142が嵌合できるよう平面視コ字形状に取付孔158が形成されている。また、突部157の上面には、ノブ159の雄ネジ160を螺合する雌ネジ孔161が設けられている。右側スライドガイドブロック154には、突部157の取付孔158にピストンロッド141の把手142を突き当てて、上面に雄ネジ160を貫通可能な貫通孔(図示せず)が設けられた正面視L字形状の把手押え部材162を把手142の上方から被せ、突部157と把手押え部材162とをノブ159の雌ネジ孔161を用いてネジ留めすることにより固定することができる。
【0021】
また、基礎板147の上面には、スライドガイドレール153に対し手前側に、板状のボールネジ押さえ148が固定取付されている。ボールネジ押さえ148は、ピストンロッド141に対して平行となるように樹脂成形装置101の幅方向に水平に向けられたボールネジ149の一端を支持する。このボールネジ149の他端は、ボールネジナット150に支持されている。ボールネジナット150は、カップリング151を介してサーボモータ152に接続されている。サーボモータ152は、駆動することによってボールネジナット150をボールネジ149に対して進退させる。ボールネジナット150は、左側スライドガイドブロック155と接続しており、ボールネジナット150が進退するとともに左側スライドガイドブロック155も進退する。
【0022】
このように構成される装着ユニット143は、樹脂成形装置101の待機室124内で前後方向に二つ並べられて、可動板163の上面に取り付けられている。そして、二つの装着ユニット143では、マイクロコンピュータ120(図6参照)の制御によって、個々独立にサーボモータ152が駆動し左側スライドガイドブロック155が樹脂成形装置101の幅方向に進退する。この左側スライドガイドブロック155の推進力は、ロードセル156を介してピストン131bに伝達され、ピストン131bをシリンジ131のシリンダ131a内で進退させる。つまり、カップリング151とボールネジナット150と左側スライドガイドブロック155とロードセル156と右側スライドガイドブロック154とピストンロッド141とその把手142とは、ピストン進退機構164を構成する。
【0023】
二つの装着ユニット143を上面に取り付ける可動板163は、樹脂成形装置101の幅方向に延びる回動軸165を介してスライド基体166に水平軸回りに回動自在に取り付けられており、可動板163の奥側部分を持ち上げて可動板163を起こすことができるようになっている。スライド基体166は、樹脂成形装置101の幅方向に向けて待機室124の底面に配設されている基礎レール167にスライド自在に取り付けられている。基礎レール167には、その長さ方向に沿ってラックギア168が配置されている。スライド基体166には、このラックギア168に噛合するピニオンギア169が取り付けられている。ピニオンギア169は、マイクロコンピュータ120(図6参照)の制御によって駆動されるシリンジ搬送用モータ170(図6参照)を動力源として回転駆動し、スライド基体166を基礎レール167に沿って搬送する。装着部132に装着されたシリンジ131は、このシリンジ搬送用モータ170の駆動によって、樹脂成形装置101の幅方向に、待機室124内の待機位置と、シリンジ131のノズル139からプレス部134に装着された下型136のポット部190(図5及び図8に基づいて後述)に液状樹脂を滴下する滴下位置との間でスライド移動する。ラックギア168とピニオンギア169とスライド基体166と基礎レール167とは、シリンジ搬送機構184を構成する。
【0024】
可動板163には、二つの装着ユニット143よりも手前側に、固定ノブ171の雄ネジ172を螺合する二つの貫通孔173(図3も参照)が設けられている。そして、スライド基体166の上面には、一方の貫通孔173に対応させて、水平向きに倒された状態の可動板163を固定ノブ171によって螺子止めするための第1雌ネジ孔174が、上面開口で設けられている。さらに、スライド基体166の前面には、他方の貫通孔173に対応させて、手前側に起こされた状態の可動板163を固定ノブ171に固定するための第2雌ネジ孔175が設けられている。固定ノブ171と可動板163の貫通孔173とスライド基体166の第1雌ネジ孔174及び第2雌ネジ孔175とは、装着部132の回動変位をロックするロック機構176を構成する。
【0025】
図3は、立設状態にある装着部132を示す正面図である。図3に示す可動板163は、固定ノブ171がスライド基体166の第2雌ネジ孔175に取り付けられることで、手前側に起こされた状態のまま固定されている。また、図3中、下方の装着ユニット143では、装着蓋部146が装着基部144に対して下方に開かれている。
【0026】
作業者は、装着部132にシリンジ131を装着する場合、まず、固定ノブ171を第1雌ネジ孔174から取り外して可動板163の奥側を持ち上げて163を起こし、固定ノブ171を第2雌ネジ孔175に装着して可動板163を立設状態のまま固定する。続いて、作業者は、パチン錠178のロックを解除して装着蓋部146を開き、装着基部144に設けられたノズルガイド孔177にノズル139を挿入させてシリンジ131を装着基部144に装着し、装着蓋部146を閉じてパチン錠178をロックする。続いて、作業者は、装着蓋部146から左方に飛び出しているピストンロッド141の把手142を持ちながら操作ボックス117(図6参照)を操作して右側スライドガイドブロック154の取付孔158を左右方向に動かして右側スライドガイドブロック154と把手142とを当接させ、把手押え部材162を把手142に被せてノブ159で固定する。続いて作業者は、固定ノブ171を第2雌ネジ孔175(図2参照)から取り外して可動板163を奥側に倒し、この可動板163を水平に向けた状態で固定ノブ171を第1雌ネジ孔174(図2参照)に取り付ける。
【0027】
図4は、待機室124の内部を示す斜視図である。シリンジ131が装着される装着基部144は、スライド基体166から右側に迫り出している。そして、装着基部144にシリンジ131が装着されて可動板163が水平に向けられると、装着基部144のノズルガイド孔177(図3参照)に挿入されたノズル139は下方に向く。ここで、ノズル139の下方には、容器179を設置するための容器設置空間180が確保されている。この容器設置空間180に容器179を置くことで、シリンジ131の先端であるノズル139から垂れ落ちてしまう液状樹脂を受け止めたり、装着部132にシリンジ131を装着した状態でサーボモータ152を駆動しピストン131bを推し進めてシリンジ131のシリンダ131a内の空気を抜いたりすることができる。
【0028】
待機室124の奥側壁181は開口しており、樹脂成形装置101の近傍に設置され冷風を送り出す冷却機182(図6参照)と連通している。冷却機182は、マイクロコンピュータ120(図6参照)の制御によって駆動し、樹脂成形装置101の待機室124内に冷風を送り込む。冷却機182によって調整される待機室124内の温度は、シリンジ131内の熱硬化性の樹脂が硬化せず、かつ、冷却しすぎて高粘度にならないよう、摂氏20度〜25度程度が望ましい。
【0029】
待機室124の右側には、プレス室125(図1参照)と空間を仕切る仕切壁126が設けられている。この仕切壁126は開口してプレス室125に連通する連通部127が設けられており、さらには、プレス室125に開閉する断熱性を有するシャッタ128が仕切壁126に取り付けられている。シャッタ128は、マイクロコンピュータ120(図6参照)の制御によって駆動するシャッタ開閉用モータ183を動力源として開閉する。
【0030】
[プレス部]
再び図1を参照する。プレス室125には、プレス部134が設けられている。プレス部134は、プレス室125の四隅に立設されている四本のタイバー186と、タイバー186の上方に固定取付される固定プラテン187と、固定プラテン187に対向配置され上下方向にスライド自在にタイバー186に取り付けられている可動プラテン188と、により構成される。タイバー186のうち、樹脂成形装置101の正面から見て右側の二本には、樹脂成形装置101の前後方向に伸びるレール189が取り付けられている。同様のレール189は、樹脂成形装置101の正面から見て左側の二本のタイバー186にも取り付けられている。固定プラテン187の下面には、上型135が取り付けられる。可動プラテン188の上面には、下型136が取り付けられる。
【0031】
図5は、下型136の一例を示す平面図である。下型136の略中央位置には、平面視において真円形状のポット部190が、筒状に上下方向に貫通して開口されている。ポット部190は、装着部132に装着されるシリンジ131に対応するよう、樹脂成形装置101の前後方向に並べて二箇所に設けられている。このような下型136の上面は、上型135(図1、図8及び図9参照)とともに、液体樹脂の成形を行う際に接合するパーティング面195となる。このパーティング面195をなす下型136の上面には、各々のポット部190から左右に複数延びるランナー191と、ポット部190に滴下された液状樹脂が各ランナー191を流れて到達する複数のキャビティ192と、キャビティ192を覆う位置に薄板198(図8参照)を嵌め込んで取り付ける二つの薄板取付部193とが、パーティング面195から凹んで形成されている。薄板取付部193の深さは、キャビティ192の深さよりも浅い。そして、薄板取付部193には、薄板を位置決めするピン194が設けられている。
【0032】
下型136のポット部190の内部には、このポット部190の底面をなすようにプランジャ196が配置されている。プランジャ196(図8参照)は、ポット部190の内周面に沿って上下に摺動変位する。そして、上型135(図1、図8及び図9参照)の下面と下型136の上面とが接合された状態でプランジャ196が上方に摺動変位することによって、ポット部190に滴下された液状樹脂197(図8参照)を、ランナー191を経由してキャビティ192に流し込み、薄板取付部193に取り付けられた薄板198を液状樹脂197で覆わせる。
【0033】
このように構成されるプレス部134において、可動プラテン188の上下方向のスライド移動、プランジャ196の上下方向の摺動変位、及び、キャビティ192に流し込まれた液状樹脂197に対する加熱等の成形動作は、モータやヒータ等で構成されマイクロコンピュータ120によって制御されるプレス部駆動制御部185(図6参照)を動力源として行われる。
【0034】
[電気的構成及び制御の流れ]
図6は、樹脂成形装置101の電気的構成を示すブロック図である。樹脂成形装置101は、各部の制御を司る主制御部としてのマイクロコンピュータ120を備える。マイクロコンピュータ120には、図7に示す処理や、液晶ディスプレイ115に各種の情報を表示する処理等の各種の処理の手順が記述されたプログラムが記憶されている。また、マイクロコンピュータ120には、下型136のポット部190に液状樹脂を滴下させるために駆動させるサーボモータ152のステップ数が書換自在に記憶されている。このステップ数を書き換えるためのプログラムも、マイクロコンピュータ120に記憶されている。
【0035】
マイクロコンピュータ120は、各種の入出力回路(図示せず)を介して、操作ボタン部103、液晶ディスプレイ115、タッチパネル116、サーボモータ152、操作ボックス117、警告ポール121、シャッタ開閉用モータ183、プレス部駆動制御部185、クリーニング部駆動制御部206、ロードセル156、シリンジ搬送用モータ170及び外部機器インタフェイス207のそれぞれに接続されている。外部機器インタフェイス207は、冷却機182及び集塵機205を樹脂成形装置101に接続し、マイクロコンピュータ120による冷却機182や集塵機205の制御を可能にする。
【0036】
図7は、樹脂成形装置101で行われる成形処理の流れを示すフローチャートである。樹脂成形装置101のマイクロコンピュータ120は、機器の起動中、操作ボタン部103やタッチパネル116からの成形命令の入力を待機している(ステップS101)。成形命令の入力は、操作ボタン部103の液状樹脂セット開始ボタン(図示せず)の押下や、タッチパネル116を介して液晶ディスプレイ115に表示される各種のメニューの中から液状樹脂セット開始ボタン(図示せず)をタッチ指定することによりなされる。
【0037】
成形命令が入力されたと判定した場合(ステップS101のY)、マイクロコンピュータ120は、シャッタ開閉用モータ183を駆動制御してシャッタ128(上側シャッタ129及び下側シャッタ130)を開き、連通部127を開放して待機室124とプレス室125とを連通させる(ステップS102)。
【0038】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、シリンジ搬送用モータ170を駆動制御してスライド基体166に備わるピニオンギア169を回転させ、シリンジ131を待機室124内の待機位置からプレス室125内の滴下位置まで搬送する(ステップS103)。
【0039】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、サーボモータ152を駆動制御してピストン131bを押し込み、シリンジ131のノズル139から下型136のポット部190に液状樹脂を滴下する(ステップS104)。ステップS104におけるサーボモータ152のステップ数は、マイクロコンピュータ120に予め記憶されているステップ数であり、タッチパネル116を介してこのステップ数を所望の値に設定することにより、プレス部134に取り付けた薄板を封止するのに必要な量だけ液状樹脂をシリンジ131から滴下するようにすることができる。
【0040】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、サーボモータ152を、ステップS104で行った駆動とは反対の方向に数ステップ駆動して、シリンジ131のシリンダ131a内でピストン131bを若干距離だけ引き戻す(ステップS105)。ステップS105の処理によって、シリンジ131のノズル139から余分な液状樹脂を切って、次に続くステップS106の処理において下型136の上面に液状樹脂が垂れ落ちることを防ぐことができる。
【0041】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、シリンジ搬送用モータ170を駆動してスライド基体166に備わるピニオンギア169を回転させ、シリンジ131をプレス室125内の滴下位置から待機室124内の待機位置に復帰させる(ステップS106)。
【0042】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、シャッタ開閉用モータ183を駆動制御してシャッタ128(上側シャッタ129及び下側シャッタ130)を閉じ、連通部127を閉じて待機室124とプレス室125とを遮断する(ステップS107)。
【0043】
続く処理として、マイクロコンピュータ120は、プレス部駆動制御部185を駆動制御して、プレス部134にポット部190に滴下した液状樹脂を用いた成形動作を行わせる(ステップS108)。このステップS108の処理を行う直前に、マイクロコンピュータ120は、プレス部駆動制御部185を駆動してプレス室扉104を下ろす。また、このステップS108の処理を行った直後に、マイクロコンピュータ120は、プレス部駆動制御部185を駆動してプレス室扉104を上方にスライド移動してプレス室125を開放する。
【0044】
ステップS108の処理を行いプレス室125を開放した後、マイクロコンピュータ120は、一連の成形処理を終了する。
【0045】
図8は、プレス部134で行われる成形の工程を示す説明図である。プレス部134では、成形処理(図7参照)によって、下型136のポット部190に滴下された液状樹脂を用いて薄板198を封止し成形する成形動作が行われる。
【0046】
プレス部134に装着された下型136のポット部190には、図7中のステップS103の処理及びステップS104の処理によって液状樹脂197が滴下され、その液状樹脂197がポット部190に溜まった状態となる(図8(a))。その後、ステップS106の処理によってシリンジ131が上型135と下型136との間から退避し、ステップS108の処理が開始されると、プレス部駆動制御部185に対するマイクロコンピュータ120の駆動制御によって、可動プラテン188が上方にスライド移動し(図8(b))、ついには下型136の上面と上型135の下面とが接合する。続いて、プレス部駆動制御部185に対するマイクロコンピュータ120の駆動制御によって、プランジャ196が上方に摺動変位する(図8(c))。これにより、ポット部190に溜まっている液状樹脂197は、ランナー191を通ってキャビティ192に流れ込み、薄板198を覆った状態になる。その後、プレス部駆動制御部185に対するマイクロコンピュータ120の駆動制御によって、上型135及び下型136が加熱され、所定時間経過後に可動プラテン188が下降して型開きされ、エジェクタピン(図示せず)によって成形された薄板198が突き上げられて薄板198が取り出しやすい状態となる。
【0047】
また、樹脂成形装置101のマイクロコンピュータ120は、機器の起動中、操作ボタン部103やタッチパネル116からのクリーニング命令の入力も待機している。クリーニング命令の入力によって、樹脂成形装置101では上型135及び下型136のクリーニングが行われる。クリーニングは、例えば、クリーニング部137に備わるブラシ材(図示せず)が上型135の下面と下型136の上面とのいずれにも接触した状態にし、ブラシ体203を回転駆動させることにより行われる。このとき、マイクロコンピュータ120は、プレス部駆動制御部185(図6参照)を制御してブラシ材を回転駆動させるとともに、集塵機205を制御して、ブラシ材によって落とされたバリ等の汚れを吸引する。ブラシ材を所定時間回転駆動させた後、マイクロコンピュータ120は、プレス部駆動制御部185を制御してクリーニング部137を待機室124の奥側に位置する初期位置に復帰させる。
【0048】
また、マイクロコンピュータ120は、ロードセル156から出力される電気信号に基づいて、サーボモータ152が駆動することによりロードセル156に加わる押圧力の大きさを判定している。そして、この押圧力が所定値以上であると判定した場合、マイクロコンピュータ120は、警告ポール121に発光動作を行わせ、液晶ディスプレイ115に警告表示を行わせる処理を実行する。つまり、液晶ディスプレイ115は報知部としても機能する。
【0049】
以上のように構成される本実施の形態の樹脂成形装置101を用いることで、作業者は、様々な成形品を製造するに際し未成形の液状樹脂の取り扱いを容易にし、無駄な液状樹脂の消費を減らすことができる。以下、作業者が樹脂成形装置101を用いて成形品を製造する手順の一例を述べる。
【0050】
まず、作業者は、薄板198の封止に用いる液状樹脂の主剤と硬化剤とを計量し、これらを混合して遠心分離機を用い攪拌する。
【0051】
続いて、作業者は、このようにして空気を抜いた混合物をシリンダ131aに注ぎ入れ、シリンダ131aの開口端にピストン131bを装着し、ノズル139を上方に向けてピストン131bを押し込み、シリンダ131a内に混入した空気を抜く。その後、作業者は、樹脂成形装置101の待機室扉(図示せず)を開いて装着部132にシリンジ131を装着し、操作ボックス117を操作してピストンロッド141の把手142を右側スライドガイドブロック154に突き当て、把手押え部材162を用いてピストン131bの位置を固定する。このとき、作業者は、固定ノブ171を取り外して装着部132の可動板163を立設状態に起こし、再び固定ノブ171を取り付けて固定することにより、シリンジ131を装着部132に装着したり、ピストンロッド141の把手142を固定する作業を行いやすくすることができる。
【0052】
続いて、作業者は、待機室扉(図示せず)を閉じ、プレス室125の前に移動して薄板198を下型136の薄板取付部193に取り付け、操作ボタン部103の液状樹脂セット開始ボタン(図示せず)を押下する。この液状樹脂セット開始ボタンの押下によって、樹脂成形装置101では、成形処理(図7参照)が行われ、下型136に装着した薄板198が樹脂成形される。
【0053】
続いて、作業者は、この成形された薄板198を取り出して、操作ボタン部103のクリーニング開始ボタン(図示せず)を押下する。このクリーニング開始ボタンの押下によって、樹脂成形装置101では、上型135及び下型136のクリーニングが行われる。
【0054】
図9は、成形の工程における装着部132の動きを示す樹脂成形装置の内部構造の正面図である。なお、図9では、プレス室扉104は省略して示している。作業者が操作ボタン部103の液状樹脂セット開始ボタンを押下する前では、装着部132は、図1に示したように、待機室124内の待機位置に位置付けられている。この待機室124は、シャッタ128によってプレス部134で発生する熱が遮られ、さらに冷却部133によって冷やされている。このため、本実施の形態の樹脂成形装置101では、シリンジ131のシリンダ131a内に封入された液状樹脂がプレス部134で発生する熱の影響を受けて硬化することを防ぐことができる。
【0055】
作業者が操作ボタン部103の液状樹脂セット開始ボタンを押下すると、図9(a)に示すように、シャッタ128が開いてシリンジ131がプレス室125に進出し、液状樹脂197が下型136のポット部190に滴下される。そして、液体樹脂の滴下が終了すると、シリンジ131は、図9(b)に示すように、待機室124内に退避してシャッタ128が閉じられる。このように、本実施の形態の樹脂成形装置101では、シリンジ131が液状樹脂を成形する際にのみプレス部134に搬送されるため、シリンジ131のシリンダ131a内に封入された液状樹脂が受けるプレス部134の熱の影響を最小限に食い止めることができる。
【0056】
その後、引き続き行われる成形処理(図7参照)によってプレス部134での成形が終了すると、樹脂成形装置101では、可動プラテン188が下がってプレス室扉104が開き、図1に示したような、液状樹脂セット開始ボタンを押下する前における状態に戻る。この状態において、作業者は、操作ボタン部103のクリーニング開始ボタン(図示せず)を押下してクリーニング部137を動かし、プレス部134で発生したバリをクリーニングすることができる。このとき、シリンジ131は、シャッタ128によってプレス室125から隔離されており、クリーニングの際にプレス室125で発生するバリがシリンジ131、特にノズル139に付着することを防ぐことができる。
【0057】
このように、本実施の形態の樹脂成形装置101では、シリンジ131に封入された液状樹脂が硬化することを防ぐのみならず、液状樹脂が封入されたシリンジ131を装着部132に装着することで、配管によって液状樹脂を送って成形を行っていた従来の樹脂成形装置に比べて多種の成形品を製造することが可能になる。さらには、シリンジ131を付け替えることで樹脂成形装置101に対する液状樹脂の入れ替えを行うことができ、別の成形品を製造する際の樹脂の無駄がなくなるばかりでなく、配管掃除の手間を省略することもできる。
【0058】
さらに本実施の形態の樹脂成形装置101では、シリンジ131を水平に向けて装着部132に装着することができ、可動プラテン188のスライド可能範囲を小さくすることができるため、樹脂成形装置101の小型化を図ることができる。
【0059】
さらに、本実施の形態の樹脂成形装置101によれば、サーボモータ152が駆動してピストン131bが押される際に、所定以上の押圧力がピストン131bにかかっていると判定された場合には、警告ポール121や液晶ディスプレイ115で行われるエラー報知を通じて作業者がシリンジ131に封入された液状樹脂の混成に何らかの不具合があることを素早く知ることができ、成形品の製造における不良品の生成を減らすことができる。なお、本実施の形態の樹脂成形装置101においては、ピストン131bの押圧力を測定するためにロードセル156を用いたが、ロードセル以外にも、例えば半導体圧力センサを用いてもよい。
【0060】
なお、本実施の形態では、シリンジ131に熱硬化性の液体樹脂を封入して薄板の成形を行うことについて説明した。本実施の形態の樹脂成形装置101は、この熱硬化性の液状樹脂に限ることなく、一例として、熱可塑性樹脂や光エネルギー線硬化性樹脂を用いて成形する場合にも用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】樹脂成形装置の内部構造を示す正面図である。
【図2】装着部を示す正面図である。
【図3】立設状態にある装着部を示す正面図である。
【図4】待機室の内部を示す斜視図である。
【図5】下型の一例を示す平面図である。
【図6】樹脂成形装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】樹脂成形装置で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】プレス部で行われる成形の工程を示す説明図である。
【図9】成形の工程における装着部の動きを示す樹脂成形装置の正面図である。
【符号の説明】
【0062】
101 樹脂成形装置
102 筐体
115 液晶ディスプレイ(報知部)
120 マイクロコンピュータ(制御部)
121 警告ポール(報知部)
124 待機室
125 プレス室
127 連通部
128 シャッタ
131 シリンジ
131a シリンダ
131b ピストン
132 装着部
133 冷却部
134 プレス部
135 上型
136 下型
139 ノズル(シリンジの先端)
156 ロードセル(押圧力センサ)
164 ピストン進退機構
184 シリンジ搬送機構
190 ポット部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
待機室とプレス室とを連通部によって互いに連通させて内部に横並びに設ける筐体と、
断熱性を有し、前記連通部を開閉するシャッタと、
前記待機室に設けられ、熱硬化性の液状樹脂を封入させたシリンダと当該シリンダに装着されたピストンとを備えるシリンジを装着する装着部と、
前記プレス室に設けられ、液状樹脂を溜めるポット部を有する下型とこれに対向配置される上型とを装着させこれらを上下に開閉して当該ポット部内の液状樹脂を用いた成形動作を行うプレス部と、
前記装着部に装着されたシリンジを、前記待機室内の待機位置と当該シリンジの先端から前記プレス部に装着された下型のポット部に液状樹脂を滴下する滴下位置との間で搬送するシリンジ搬送機構と、
前記ピストンを前記シリンジのシリンダ内で進退させるピストン進退機構と、
前記シャッタの駆動源を駆動制御して前記連通部を開放し、前記シリンジ搬送機構の駆動源を駆動制御して前記装着部に装着されたシリンジを前記滴下位置に位置付け、前記ピストン進退機構の駆動源を駆動制御して当該シリンジ内の液状樹脂を押し出し、前記シリンジ搬送機構の駆動源を駆動制御して当該シリンジを前記待機位置に復帰させ、前記シャッタの駆動源を駆動制御して前記連通部を閉じる制御部と、
を備える樹脂成形装置。
【請求項2】
前記待機室内を冷却する冷却部を備える、請求項1記載の樹脂成形装置。
【請求項3】
前記ピストン進退機構が前記ピストンに加える押圧力をセンシングする押圧力センサと、
報知動作を行う報知部と、
を備え、
前記制御部は、前記押圧力センサのセンシング結果に基づいて前記ピストン進退機構が前記ピストンに加える押圧力が所定値以上であると判定した場合、前記報知部に報知動作を行わせる、
請求項1又は2記載の樹脂成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−76146(P2010−76146A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244602(P2008−244602)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(392009191)株式会社多加良製作所 (5)
【Fターム(参考)】