説明

樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置

【課題】本発明は、多層プリント配線板の絶縁層に使用した場合に、耐熱性、低熱膨張性、難燃性、ドリル加工性、成形性を兼ね備えた信頼性の高い多層プリント配線板を製造することができる樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置を提供する。
【解決手段】略立方体状のベーマイトを必須成分とすることを特徴とする樹脂組成物、並びに、当該樹脂組成物を用いたプリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の高機能化等の要求に伴い、高密度実装対応のプリント配線板は、小型化かつ高密度化が求められており、プリント配線板に形成される導体回路幅、又は導体回路間幅はさらに狭くなる傾向にある。例えば、多層プリント配線板で用いられる内層回路基板は、導体回路幅と導体回路間幅(L/S)が従来の100μm/100μmから、50μm/50μm、更には20μm/20μmまで狭配線化される傾向にあることから、特に多層プリント配線板の外層回路においては、L/Sが15μm/15μmの実用化が検討されている。L/Sが狭くなると、多層プリント配線板に用いられる絶縁層は、従来よりも優れた信頼性が求められる。具体的には、エポキシ樹脂組成物等の樹脂組成物より形成された絶縁層の更なる低熱膨張率化が求められている。
【0003】
多層プリント配線板を低熱膨張化する手法としては無機充填材を高充填する方法が提案されている(例えば、特許文献1に記載。)。しかしながら、無機充填材を樹脂組成物中に大量に充填すると樹脂組成物の流動性が低下し、多層プリント配線板製造時において、成形性が悪化するなどの問題があった。このため樹脂組成物の流動性を低下させないために球状シリカを高充填させる方法も提案されているが、シリカは硬度が高いためシリカのみを高充填した場合はドリルの磨耗が激しく、加工性が低下する問題があった。
【0004】
さらに、近年の環境問題への意識の高まりから、多層プリント配線板にはハロゲン系難燃剤やリン系難燃剤を含まないことが求められている。多層プリント配線板に難燃性を付与するため、難燃剤として水酸化アルミニウムの三水和物であるギブサイトが一般的に使用されている(例えば、特許文献2に記載。)。ところが、ギブサイトは結晶水の放出温度が鉛フリー半田の融点より低いために、半田実装時の耐熱性に問題がある場合がある。そこで、より放出温度の高い水酸化アルミニウムの一水和物であるベーマイトを使用することで多層プリント配線板の耐熱性を向上させることが提案されている。
【0005】
しかしながら、従来のベーマイトは一水和物であるためにギブサイトと同等の難燃効果が得られないという問題があった。
【0006】
【特許文献1】特開2002−28501号公報
【特許文献2】特開2001−316499号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、多層プリント配線板の絶縁層に使用した場合に、耐熱性、低熱膨張性、難燃性、ドリル加工性、成形性を兼ね備えた信頼性の高い多層プリント配線板を製造することができる樹脂組成物、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板、及び半導体装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このような目的は、下記(1)〜(11)項に記載の本発明により達成される。
(1)略立方体状のベーマイトを必須成分とすることを特徴とする樹脂組成物。
(2)前記略立方体状のベーマイトのBET比表面積が1m/g以上20m/g以下である(1)項に記載の樹脂組成物。
(3)前記略立方体状のベーマイトの平均粒子径が0.5μm以上10μm以下である(1)または(2)項に記載の樹脂組成物。
(4)前記略立方体状のベーマイトの含有量が、樹脂組成物全体の10重量%以上70重量%以下である(1)ないし(3)項のいずれかに記載の樹脂組成物。
(5)(1)ないし(4)項のいずれかの樹脂組成物は、シリカを含むものである樹脂組成物。
(6)前記シリカの平均粒子径が0.1um以上2um以下である(5)項に記載の樹脂組成物。
(7)(1)ないし(6)項のいずれかに記載の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含むものである樹脂組成物。
(8)(1)ないし(7)項のいずれかに記載の樹脂組成物を繊維基材に含浸させてなるプリプレグ。
(9)(8)項に記載のプリプレグを1枚以上成形してなる積層板。
(10)(8)項に記載のプリプレグ、及び/または(9)項に記載の積層板を用いてなる多層プリント配線板。
(11)(10)項に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。
【発明の効果】
【0009】
本発明の樹脂組成物は、多層プリント配線板の絶縁層に使用した場合に、耐熱性、低熱膨張性、難燃性、ドリル加工性、及び成形性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に本発明の樹脂組成物、プリプレグ、積層板、及び半導体装置について詳細に説明する。
【0011】
まず、本発明の樹脂組成物について説明する。
【0012】
本発明の樹脂組成物は、略立方体状のベーマイトを必須成分として含むことを特徴とする。
前記略立方体状とは、立方体状のもの、及びそれらの近似形状をいう。前記略立方体状は、例えば、各辺の長さがほぼ等しい「さいころ状」のものなどが相当する。これにより樹脂組成物中への高充填化が可能となり、また積層板の寸法安定性も向上する。
【0013】
本発明の樹脂組成物に用いる略立方体状のベーマイトのBET比表面積は、1m/g以上20m/gの物が好ましい。
ここで、BET表面積とは、試料表面に吸着する窒素等のガスの量から求めることができる試料の表面積いい、例えば、Micromeritics 社製フローソーブIII2305などを用いて測定することができる。
略立方体状のベーマイトのBET比表面積は、より好ましくは、2.0〜10.0m/gのものであり、最も好ましくは、3.0〜7.0m/gのものである。BET比表面積が下限値未満であると、Bステージ化状態、又は硬化状態の樹脂組成物よりなるプリプレグの表面を化学的及び/または物理的な処理によって粗化した際の樹脂表面粗さが大きくなり、多層プリント配線板に用いた際に、絶縁信頼性が低下する場合がある。また、上限値を超えると、樹脂ワニスの粘度が高くなりすぎるため、無機充填剤を高充填するのが困難になる。またプリプレグに用いた際に、流動性が低下するため積層板製造時の成形性の低下や、多層プリント配線板の製造において、内層回路の埋め込み性が低下する場合があった。
【0014】
本発明の樹脂組成物に用いる略立方体状のベーマイトの平均粒径は0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。より好ましくは1.0μm以上7.0μm以下であり、最も好ましくは1.5μm以上3.0μm以下が好ましい。このような略立方体状のベーマイトとしては大明化学工業製C−20などが上げられる。ベーマイトの平均粒径が前記下限値未満では、樹脂組成物からなるワニスの粘度が高くなるため繊維基材への含浸しにくくなり、プリプレグの作製が困難となる。また、前記上限値を超えると、ワニス中でベーマイトが沈降しやすくなり、生産性が低下する。
平均粒径は、例えば粒度分布計(HORIBA製、LA−500)により測定することができる。
【0015】
略立方体状のベーマイトの配合量は、30重量%以上60重量%以下が好ましい。
【0016】
本発明の樹脂組成物は、略立方体状のベーマイト以外の無機充填剤を併用することができる。ベーマイト以外の無機充填材としては、例えば水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、タルク、焼成タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラス等のケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカ等の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト等の炭酸塩、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム等の硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウム等のホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素等の窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等のチタン酸塩等を挙げることができる。これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、2種類以上を併用したりすることもできる。この中でもシリカが好ましい。特に好ましくは球状シリカであある。
【0017】
前記略立方体状のベーマイト以外の無機充填材の平均粒径は0.1μm以上2μm以下であることが好ましい。より好ましくは0.3μm以上1.0μm以下である。これによって、耐熱性、難燃性を損なわずに、効果的に流動性、低熱膨張性を付与することができる。
前記下限値未満では、プリプレグ製造時において、樹脂組成物からなる樹脂ワニスの粘度が高くなるため高充填が難しく、プリプレグの低熱膨張化が困難となる場合がある。また、前記上限値を超えると、プリプレグをドリル加工する際の加工性が低下する場合がある。
【0018】
前記無機充填剤の配合量は樹脂組成物全体の50重量%以上80重量%以下が好ましい。より好ましくは55重量%以上75重量%以下であり、最も好ましくは60重量%以上70重量%以下である。無機充填剤の配合量が前記下限値未満では、十分な低膨張性得られない場合が有り、また前記上限値を超えると、流動性が低下し、成形性、埋め込み性が得られずボイドが発生し耐熱性が低下する恐れがある。
【0019】
本発明の樹脂組成物に含まれる樹脂成分としては、特に限定されないが、例えば、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体等のポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマ−、ポリブタジエン、エポキシ変性ポリブタジエン、アクリル変性ポリブタジエン、メタクリル変性ポリブタジエン等のジエン系エラストマー、やエポキシ樹脂、フェノール樹脂、シアネート樹脂、ベンゾオキサジン樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられる。これらは単独で用いても良く、複数を併用して用いても良い。本発明の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含む樹脂組成物であることが好ましい。これにより、樹脂組成物の耐熱性を向上させることができる。
【0020】
前記熱硬化性樹脂としては、例えばフェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂等のノボラック型フェノール樹脂、未変性のレゾールフェノール樹脂、桐油、アマニ油、クルミ油等で変性した油変性レゾールフェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、ユリア(尿素)樹脂、メラミン樹脂等のトリアジン環を有する樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾオキサジン環を有する樹脂、シアネート樹脂等が挙げられる。
これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。複数種類有した構造のフェノキシ樹脂を用いることもできる。またこれらを単独、又は複数種併用してもよい。
【0021】
前記熱硬化性樹脂の中で、好ましくはエポキシ樹脂(実質的にハロゲン原子を含まない)を用いることが好ましい。前記エポキシ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂 ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂等のアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂として、これらの中の1種類を単独で用いることもできるし、異なる重量平均分子量を有する2種類以上を併用したり、1種類または2種類以上と、それらのプレポリマーを併用したりすることもできる。
【0022】
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて、硬化促進剤を用いることができる。
【0023】
前記硬化促進剤としては、特に限定されないが、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン等の3級アミン類、2−エチル−4−エチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドルキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2,4−ジアミノ−6−〔2’−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−〔2’−エチル−4−メチルイミダゾリル−(1’)〕−エチル−s−トリアジン、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール等のイミダゾール系化合物、トリフェニルホスフィン等のホスフィン系化合物が挙げられる。
【0024】
前記硬化促進剤の含有量は、特に限定されないが、前記樹脂組成物全体の0.05〜5重量%が好ましく、特に0.2〜2重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると硬化を促進する効果が現れない場合があり、前記上限値を超えるとプリプレグの保存性が低下する場合がある。
【0025】
前記樹脂組成物は、特に限定されないが、カップリング剤を用いることが好ましい。前記カップリング剤は、前記熱硬化性樹脂と、前記無機充填材との界面の濡れ性を向上させることにより、基材に対して熱硬化性樹脂等および無機充填材を均一に定着させ、耐熱性を向上させることができる。中でも特に、吸湿後の半田耐熱性を向上させることができる。
【0026】
前記カップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、エポキシシランカップリング剤、カチオニックシランカップリング剤、アミノシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤およびシリコーンオイル型カップリング剤の中から選ばれる1種以上のカップリング剤を使用することが好ましい。これにより、無機充填材の界面との濡れ性を良くすることができ、耐熱性をより向上させることできる。
【0027】
前記カップリング剤の添加量は、前記無機充填材の比表面積に依存するので特に限定されないが、無機充填材に対して0.05〜3重量%が好ましく、特に0.1〜2重量%が好ましい。含有量が前記下限値未満であると無機充填材を十分に被覆できないため耐熱性を向上する効果が低下する場合があり、前記上限値を超えると反応に影響を与え、曲げ強度等が低下する場合がある。
【0028】
本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、顔料、染料、消泡剤、レベリング剤、紫外線吸収剤、発泡剤、酸化防止剤、難燃剤、イオン捕捉剤等の上記成分以外の添加物を添加しても良い。
【0029】
次に、プリプレグについて説明する。
【0030】
本発明のプリプレグは、前記樹脂組成物を基材に含浸させてなるものである。これにより、誘電特性、高温多湿下での機械的、電気的接続信頼性等の各種特性に優れたプリント配線板を製造するのに好適なプリプレグを得ることができる。
【0031】
前記基材としては、ガラス織布、ガラス不織布等のガラス繊維基材、ポリアミド樹脂繊維、芳香族ポリアミド樹脂繊維、全芳香族ポリアミド樹脂繊維等のポリアミド系樹脂繊維、ポリエステル樹脂繊維、芳香族ポリエステル樹脂繊維、全芳香族ポリエステル樹脂繊維等のポリエステル系樹脂繊維、ポリイミド樹脂繊維、フッ素樹脂繊維等を主成分とする織布または不織布で構成される合成繊維基材、クラフト紙、コットンリンター紙、リンターとクラフトパルプの混抄紙等を主成分とする紙基材等の有機繊維基材等が挙げられる。これらの中でもガラス繊維基材が好ましい。これにより、プリプレグの強度、吸水率を向上することができる。また、プリプレグの熱膨張係数を小さくすることができる。
【0032】
前記樹脂組成物を基材に含浸させる方法は、例えば、本発明の樹脂組成物を用いて樹脂ワニスを調製し、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法、各種コーターによる塗布する方法、スプレーによる吹き付ける方法等が挙げられる。これらの中でも、基材を樹脂ワニスに浸漬する方法が好ましい。これにより、繊維基材に対する樹脂組成物の含浸性を向上することができる。なお、基材を樹脂ワニスに浸漬する場合、通常の含浸塗布設備を使用することができる。
【0033】
前記樹脂ワニスに用いられる溶媒は、前記樹脂組成物中の樹脂成分に対して良好な溶解性を示すことが望ましいが、悪影響を及ぼさない範囲で貧溶媒を使用しても構わない。良好な溶解性を示す溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、エチレングリコール、セルソルブ系、カルビトール系等が挙げられる。
【0034】
前記樹脂ワニスの固形分は、特に限定されないが、前記樹脂組成物の固形分40〜80重量%が好ましく、特に50〜75重量%が好ましい。これにより、樹脂ワニスの繊維基材への含浸性を更に向上できる。前記繊維基材に前記樹脂組成物を含浸させ、所定温度、例えば80〜200℃等で乾燥させることによりプリプレグを得ることが出来る。
【0035】
次に、積層板について説明する。
【0036】
本発明の積層板は、前記のプリプレグを少なくとも1枚成形してなるものである。これにより、誘電特性、高温多湿化での機械的、電気的接続信頼性に優れた積層板を得ることができる。
プリプレグ1枚のときは、その上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。また、プリプレグを2枚以上積層することもできる。プリプレグ2枚以上積層するときは、積層したプリプレグの最も外側の上下両面もしくは片面に金属箔あるいはフィルムを重ねる。次に、プリプレグと金属箔等とを重ねたものを加熱、加圧することで積層板を得ることができる。前記加熱する温度は、特に限定されないが、120〜240℃が好ましく、特に150〜230℃が好ましい。また、前記加圧する圧力は、特に限定されないが、2〜5MPaが好ましく、特に2.5〜4MPaが好ましい。
【0037】
前記金属箔は、例えば、銅及び銅系合金、アルミ及びアルミ系合金、銀及び銀系合金、金及び金系合金、亜鉛及び亜鉛系合金、ニッケル及びニッケル系合金、錫及び錫系合金、鉄および鉄系合金等より得られるものが挙げられる。
また、前記フィルムは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、フッ素系樹脂等を挙げることができる。
【0038】
次に、多層プリント配線板について説明する。
【0039】
前記上下面に銅箔を有する積層板を用意し、その両面に、エッチング等により所定の導体回路(内層回路)を形成し、導体回路を黒化処理等の粗化処理することにより内層回路基板を作製する。
【0040】
次に前記内層回路基板の上下面に、市販の樹脂シート、または前述したプリプレグを形成し、加熱加圧成形する。
【0041】
具体的には、樹脂シート、またはプリプレグと、内層回路基板とを合わせて、真空加圧式ラミネーター装置などを用いて真空加熱加圧成形させる。その後、熱風乾燥装置等で加熱硬化させることにより内層回路基板上に絶縁層を形成することができる。
ここで加熱加圧成形する条件としては特に限定されないが、一例を挙げると、温度60〜160℃、圧力0.2〜3MPaで実施することができる。また、加熱硬化させる条件としては特に限定されないが、一例を挙げると、温度140〜240℃、時間30〜120分間で実施することができる。
【0042】
また、他の方法としては、樹脂シート、またはプリプレグを内層回路基板に重ね合わせ、これを平板プレス装置などを用いて加熱加圧成形することにより内層回路基板上に絶縁層を形成することもできる。
ここで加熱加圧成形する条件としては、特に限定されないが、一例を挙げると、温度140〜240℃、圧力1〜4MPaで実施することができる。
【0043】
前記の方法により得られた基板は、絶縁層表面を過マンガン酸塩、重クロム酸塩等の酸化剤などにより粗化処理した後、金属メッキにより新たな導電配線回路を形成することができる。
【0044】
その後、前記絶縁層を加熱することにより硬化させる。硬化させる温度は、特に限定されないが、例えば、100℃〜250℃の範囲で硬化させることができる。好ましくは150℃〜200℃で硬化させることである。
【0045】
次に、絶縁層に、炭酸レーザー装置を用いて開口部を設け、電解銅めっきにより絶縁層表面に外層回路形成を行い、外層回路と内層回路との導通を図る。なお、外層回路には、半導体素子を実装するための接続用電極部を設ける。
【0046】
その後、最外層にソルダーレジスト層を形成し、露光・現像により半導体素子が実装できるよう接続用電極部を露出させ、ニッケル金メッキ処理を施し、所定の大きさに切断し、多層プリント配線板を得ることができる。
【0047】
次に、半導体装置について説明する。
【0048】
半導体装置は、前記方法にて製造された多層プリント配線板に半導体素子を実装し、製造することができる。
【0049】
前記半導体素子の実装方法、及び封止方法は、特に限定されないが、例えば、半導体素子と多層プリント配線板とを用い、フリップチップボンダーなどを用いて多層プリント配線板上の接続用電極部と半導体素子の半田バンプとの位置合わせを行う。その後、IRリフロー装置、熱板、その他加熱装置を用いて半田バンプを融点以上に加熱し、多層プリント配線板と半田バンプとを溶融接合することにより接続する。そして、多層プリント配線板と半導体素子との間に液状封止樹脂を充填し、硬化させることで半導体装置を得ることができる。
【0050】
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【実施例】
【0051】
以下、本発明を実施例および比較例により詳細に説明する。
【0052】
実施例及び比較例において用いた原材料は以下の通りである。
(1)無機充填剤A/略立方体状ベーマイトA;大明化学工業社製C60 平均粒子径6.0μm BET比表面積3.0m/g
(2)無機充填剤B/略立方体状ベーマイトB;大明化学工業社製C20 平均粒子径1.9μm BET比表面積4.0m/g
(3)無機充填剤C/略立方体状ベーマイトC;大明化学工業社製C06 平均粒子径0.6μm BET比表面積15m/g
(4)無機充填剤D/シリカ;アドマテックス社製SO−C2、平均粒子径0.5μm
(5)無機充填剤E/シリカ;アドマテックス社製SO−C4、平均粒子径1.0μm
(6)無機充填剤F/シリカ;電気化学工業社製SFP−20M、平均粒子径0.3μm
(7)無機充填剤G/水酸化アルミニウム;日本軽金属社製BE033、平均粒子径2.2μm
(8)無機充填剤H/板状ベーマイト;河合石灰工業社製BMT 平均粒径4.0μm
(9)無機充填剤I/針状ベーマイト;河合石灰工業社製BMI 平均粒径4.0μm
(10)エポキシ樹脂A/ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂;DIC社製 「HP7200H」
(11)エポキシ樹脂B/メトキシナフタレンジメチレン型エポキシ樹脂;DIC社製 「HP−4032D」
(12)エポキシ樹脂C/ビフェニルジメチレン型エポキシ樹脂:日本化薬社製「NC−3000」
(13)シアネート樹脂/ノボラック型シアネート樹脂:ロンザジャパン社製・「プリマセットPT−30」
(14)フェノール樹脂A/トリアジンノボラック樹脂;DIC社製「KA−1356」
(15)フェノール樹脂B/トリアジンノボラック樹脂;DIC社製「LA−3018」
(16)フェノール樹脂C/フェノールノボラック樹脂;日本化薬社製「GPH−103」
(17)硬化促進剤/イミダゾール化合物;四国化成工業社製「2PHZ」
(18)カップリング剤/エポキシシランカップリング剤:GE東芝シリコーン社製「A-187」
【0053】
<実施例1>
(1)樹脂ワニスの調製
エポキシ樹脂A 33.1重量部、フェノール樹脂A 6.7重量部、硬化促進剤 0.2重量部、カップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填剤A 39.8重量部、無機充填剤E 19.9重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌し、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
【0054】
(2)プリプレグの作製
上記の樹脂ワニスをガラス織布1(厚さ94μm、日東紡績社製、WEA−2116)に含浸し、150℃の加熱炉で2分間乾燥して、プリプレグ中の樹脂組成物分が約50重量%のプリプレグ1を得た。同様にしてガラス織布2(厚さ24μm、日東紡績社製、WEA―1037)を用いて、プリプレグ中の樹脂組成物分が約60%のプリプレグ2を得た。同様にしてガラス織布3(厚さ20μm、日東紡績社製、WEA―1027)を用いて、プリプレグ中の樹脂組成物分が約75%のプリプレグ3を得た。
【0055】
(3)積層板の作製
上記のプリプレグ1を2枚重ね、両面に18μmの銅箔(三井金属社製)を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形することによって、両面に銅箔を有する厚さ0.2mmの積層板1を得た。同様にしてプリプレグ2の両面に12μmの銅箔(三井金属社製)を重ねて、圧力4MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形することによって、両面に銅箔を有する厚さ30μmの積層板2を得た。
【0056】
(4)多層プリント配線板の作製
前記で得られた積層板1に、0.1mmのドリルビットを用いてスルーホール加工を行った後、メッキによりスルーホールを充填した。さらに、両面をエッチングにより回路形成し、内層回路基板として用いた。前記内層回路基板の表裏に、前記で得られたプリプレグ3を重ね合わせ、両面に12μmの銅箔(三井金属社製)を重ねて、圧力3MPa、温度200℃で2時間加熱加圧成形させることによって、多層プリント配線板を得た。
【0057】
<実施例2>
エポキシ樹脂B 22.4重量部、フェノール樹脂B 12.4重量部、硬化促進剤 0.2重量部、カップリング剤0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填剤B 39.8重量部と無機充填材F 19.9重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0058】
<実施例3>
エポキシ樹脂C 8.4重量部、シアネート樹脂B 15.0重量部、フェノール樹脂C 6.6重量部、シランカップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填剤B 29.9重量部と無機充填材G 39.8重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0059】
<実施例4>
エポキシ樹脂C 11.2重量部、シアネート樹脂 20.0重量部、フェノール樹脂C 8.8重量部、カップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材C 19.9重量部と無機充填材D 9.9重量部、無機充填材G 29.9重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて10分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0060】
<実施例5>
エポキシ樹脂C 11.2重量部、シアネート樹脂20.0重量部、フェノール樹脂C 8.8重量部、カップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材A 59.7重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0061】
<比較例1>
エポキシ樹脂C 11.2重量部、シアネート樹脂20.0重量部、フェノール樹脂C8.8重量部、をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材H 39.8重量部、無機充填材F 19.9重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0062】
<比較例2>
エポキシ樹脂C11.2重量部、シアネート樹脂20.0重量部、フェノール樹脂C8.8重量部、をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材I 39.8重量部、無機充填材F 19.9重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0063】
<比較例3>
エポキシ樹脂C11.2重量部、シアネート樹脂20.0重量部、フェノール樹脂C8.8重量部、をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材H 9.9重量部、無機充填材F 49.8重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0064】
<比較例4>
エポキシ樹脂C11.2重量部、シアネート樹脂20.0重量部、フェノール樹脂C8.8重量部、をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填材I 9.9重量部、無機充填材F 49.8重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0065】
<比較例5>
エポキシ樹脂B 19.2重量部、フェノール樹脂B 10.6重量部、硬化促進剤0.2重量部、シランカップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填剤G 69.7重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌して、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0066】
<比較例6>
エポキシ樹脂A 33.1重量部、フェノール樹脂A 6.7重量部、硬化促進剤 0.2重量部、カップリング剤 0.3重量部をメチルエチルケトンに溶解、分散させた。さらに、無機充填剤D 59.7重量部を添加して、高速攪拌装置を用いて30分間攪拌し、固形分60重量%の樹脂ワニスを調製した。
この樹脂ワニスを用い、実施例1と同様にして、プリプレグ、積層板、多層プリント配線板を得た。
【0067】
実施例および比較例で得られた積層板、多層プリント配線板について、特性の評価を行った。結果を表1、及び表2に示す。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
評価方法は、以下で説明する。
【0071】
(1)熱膨張係数
厚さ0.2mmの積層板1の銅箔を全面エッチングし、得られた積層板から4mm×20mmのテストピースを切り出し、TMAを用いて10℃/分の条件で、50℃〜150℃での面方向の線膨張係数(平均線膨張係数)を測定した。
【0072】
(2)成形性
得られた多層プリント配線板の回路部分の断面を観察し、回路埋め込み性を確認した。各符号は以下のとおりである。
○:異常無し。
×:埋め込み不良有り。
【0073】
(3)ドリル加工性
厚さ0.2mmの積層板1を、0.1mmのドリル刃を用い、30万回転で、2000回穴を開けた後の、刃先の状態を評価した。各符号は以下のとおりである。
○:再研磨によるドリル刃の再生が可能
×:ドリル刃の再生が不可能
【0074】
(4)半田耐熱性
得られた多層プリント配線板から50mm角にサンプルを切り出し、3/4エッチングし、プレッシャークッカーを用いて121℃2時間処理後、288℃の半田に30秒浸漬させ、膨れ、ミーズリングの有無を観察した。各符号は以下のとおりである。
○:異常なし
×:膨れ、ミーズリング発生
【0075】
(5)難燃性試験
UL−94規格に従い、厚さ30μmの積層板2の銅箔をエッチングし、規格に従った試験片を作製した。その試験片を用い、垂直法により測定した。
【0076】
実施例1〜5は、本発明の略立方体状のベーマイトを含む樹脂組成物を用いたものである。評価全般にわたり良好であった。一方、比較例1、比較例2は、略立方体状のベーマイトを用いなかったため、多層プリント配線板の成形時に不具合が見られた。比較例3、及び比較例4は、比較例1、及び2の成形性を向上させるため球状シリカの配合量を増やしたためドリル加工性と難燃性が低下した。比較例5はベーマイトを使用せず、高硬度であるシリカのみを使用しているためドリル加工性が低下した。比較例6は水酸化アルミニウムのみを使用しているため、成形性、及び耐熱性が劣る結果であった。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明によれば、吸湿劣化がなく、優れた絶縁信頼性を有し、熱寸法安定性に優れる積層板ならびに多層プリント配線板を製造することができる。これらは電子機器の高機能化等の要求に伴う、高密度実装対応の多層プリント配線板に有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略立方体状のベーマイトを必須成分とすることを特徴とする樹脂組成物。
【請求項2】
前記略立方体状のベーマイトのBET比表面積が1m/g以上20m/g以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記略立方体状のベーマイトの平均粒子径が0.5μm以上10μm以下である請求項1または2に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記略立方体状のベーマイトの含有量が、樹脂組成物全体の10重量%以上70重量%以下である請求項1ないし3のいずれかに記載の樹脂組成物。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかの樹脂組成物は、さらにシリカを含むものである樹脂組成物。
【請求項6】
前記シリカの平均粒子径が0.1um以上2um以下である請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の樹脂組成物は、熱硬化性樹脂を含むものである樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれかに記載の樹脂組成物を基材に含浸させてなるプリプレグ。
【請求項9】
請求項8に記載のプリプレグを1枚以上成形してなる積層板。
【請求項10】
請求項8に記載のプリプレグ、及び/または請求項9に記載の積層板を用いてなる多層プリント配線板。
【請求項11】
請求項10に記載の多層プリント配線板に半導体素子を搭載してなる半導体装置。

【公開番号】特開2010−106125(P2010−106125A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278557(P2008−278557)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】