説明

機能性添加剤と組み合わされたミクロゲル

【課題】ミクロゲルおよび1種の機能性添加剤を含む組成物、その調製方法、組成物の使用法およびそれから調製された、ミクロゲルを含有する、ポリマー、ゴム、潤滑剤、コーティング剤などを提供する。
【解決手段】少なくとも1種の非架橋性有機媒質と1種のミクロゲルと1種の機能性添加剤からなる組成物。ミクロゲルは、1次粒子が5から500nmの平均粒径を有するほぼ球面形状であり、−100℃から+120℃のガラス転移温度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種のミクロゲルおよび少なくとも1種の機能性添加剤を含む組成物、その調製方法、組成物の使用法およびそれから調製された、ミクロゲルを含有する、ポリマー、ゴム、潤滑剤、コーティングなどに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車タイヤの製造において転がり抵抗を改善するために、適用性の広いゴムとの混合物中で、改変したゴムゲルを含むゴムゲルを使用することが知られている(例えば、DE 42 20 563、GB−PS 10 78 400 EP 405 216およびEP 854 171参照のこと)。
【0003】
シリコーン含有グラフトポリマーの液体アミド中への分散物は、水の格子から調製されることもあるが、このことはDE−A−3742180から知られている。しかしながら、文献に記載されている分散物の場合には、水はただ実質的に分離しているにすぎず、完全な分離は困難である。
【0004】
ミクロゲルと有機媒質とを含む組成物については、本出願者の、先行しない国際出願PCT/EP2004/052290に簡潔に記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の発明者は、特に液体の機能性添加剤中に、例えばホモジナイザーを用いて、ミクロゲルを微細に分散させることが可能であるということを見い出している。ミクロゲルを1次粒子の範囲に分離させることは、例えばミクロゲルの微小特性を特に有用にするための必要条件である。本発明による、特定のミクロゲルを含む組成物によって、これまでミクロゲル自体を入手できなかったミクロゲルの用途を、多数開拓することが可能になる。
【0006】
ミクロゲル/添加剤の配合物は、例えば、流動性、稠度、剪断安定性、濃厚化作用などの非常に有益な特性を有する。本発明者はこうして、従来市販されている、液体の潤滑性添加剤とミクロゲルとの、両系の有利な特性を組み合わせ、混和させた配合物を調製することができた。また、液体添加剤は、表面または網状組織内でミクロゲルと結合しており、結合した形で潤滑剤中に導入され得るが、例えば、そこから特定の条件下で再び解離することもあるということを見い出している。驚いたことに、添加剤によってペースト様または脂肪様の配合物が得られるだけでなく、その上これらの配合物は実際に相乗効果を発揮することも見い出している。不透明な脂肪構造とは対照的に、脂肪に特有の稠度値(滴点、針入度)を有する透明な「添加剤脂肪」は、例えば硫黄の官能基を有するオレフィンとミクロゲルとの配合から得られる。添加剤脂肪を従来の濃度の基液に導入すると、個々の成分、すなわち添加剤またはミクロゲルに対する測定値に関して相乗的に作用する潤滑剤が形成される。さらに、含硫黄添加剤または含リン添加剤との配合物も同様に、通常ペースト様の稠度を示し、場合によっては脂肪様の稠度を示す。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は少なくとも1種のミクロゲル(B)および少なくとも1種の機能性添加剤(C)を含む組成物を提供する。
【0008】
ミクロゲル(B)
本発明による組成物において使用するミクロゲル(B)は、架橋ミクロゲルである。好ましい実施形態では、ミクロゲルは高エネルギー放射線で架橋されたものではない。この文脈において、「高エネルギー」放射線という用語は、好都合には0.1μm未満の波長を有する電磁放射線を指す。高エネルギー放射線で架橋されたミクロゲルを使用することは、例えば、Chinese Journal of Polymer Science、Vol.20、No.2、(2002)、93〜98に記載されているように不利である。これは、高エネルギー放射線で架橋したミクロゲルを、工業規模で製造することが事実上不可能であるためである。その上、放射性コバルトなどの放射能源から高エネルギー放射線を使用することは、重大な安全性の問題を伴う。
【0009】
本発明の好ましい実施形態では、ミクロゲル(B)の1次粒子がほぼ球面形状を有する。DIN 53206:1992−08によると、ミクロゲルの粒子は、適当な物理的方法(電子顕微鏡)を用いると、個々に存在するものとして認識可能であり、凝集相において分散しているが、1次粒子と言われている(例えば、Rompp Lexikon、Lacke und Druckfarben、Georg Thieme Verlag、1998を参照のこと)。「ほぼ球面」形状という用語は、組成物を例えば電子顕微鏡を用いて観察すると、分散したミクロゲルの1次粒子が実質的に球状面を有していることがわかるであろうということを意味する。本発明による組成物の加工処理中に、ミクロゲルがその形状つまり形態を実質的にそれほど変えることはないので、上記および下記の言及は、本発明による組成物、例えば、可塑剤、コーティング剤、潤滑剤または同種のものなどを用いることにより得られる、含ミクロゲル組成物にも同様に適用される。
【0010】
本発明による組成物に含まれるミクロゲル(B)の1次粒子において、個々の粒子の直径の偏差は、下記式、
{(d1−d2)/d2}×100
(式中、d1およびd2は、1次粒子の2つの任意の直径であり、d1>d2である)で定義されるが、偏差は、好ましくは250%未満であり、より好ましくは100%未満であり、さらに好ましくは80%未満であり、なお一層好ましくは50%未満である。
【0011】
ミクロゲルの1次粒子のうち、好ましくは少なくとも80%が、より好ましくは少なくとも90%が、さらに好ましくは少なくとも95%が、下記式、
{(d1−d2)/d2}×100
(式中、d1およびd2は、1次粒子の2つの任意の直径であり、d1>d2である)で定義される直径の偏差が、250%未満であり、好ましくは100%未満であり、より好ましくは80%未満であり、さらに好ましくは50%未満であることを示す。
【0012】
個々の粒子の直径における上記偏差は、以下の方法で判定できる。まず第一に、本発明による密な組成物の薄片を準備する。次に、例えば10,000倍または200,000倍に拡大可能な透過型電子顕微鏡を準備する。833.7×828.8nmの範囲内で、ミクロゲルの1次粒子10個のうち、直径が最大のものをd1、最小のものをd2とする。測定したミクロゲルの1次粒子のうちの少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%において、上記定義の偏差が、いずれの場合にも、250%未満であり、好ましくは100%未満であり、より好ましくは80%未満であり、さらに好ましくは50%未満である場合、ミクロゲルの1次粒子は上記定義の偏差の特徴を示す。
【0013】
組成物中のミクロゲルの濃度が十分に高く、眼に見えるミクロゲルの1次粒子が明らかに重なり合っている場合には、評価が容易になるように、実験試料を事前に適切に希釈してもよい。
【0014】
本発明による組成物において、ミクロゲル(B)の1次粒子は、好ましくは5〜500nm、より好ましくは20〜400nm、より好ましくは20〜300nm、より好ましくは20〜250nm、さらに好ましくは20〜99nm、なお一層好ましくは40〜80nmの平均粒子直径を示す(直径はDIN 53206に準ずる)。エマルジョン重合による、特に微細に分離したミクロゲルの調製は、それ自体知られている方法(例えば、H.G.Elias、Makromolekuele、Vol.2、Technologie、fifth edition、 99ページ以下を参照のこと)で、反応パラメータを制御することによって行われる。
【0015】
本発明による組成物のさらなる加工処理中に、ミクロゲルの形態は基本的に変化しないので、この分散した1次粒子の平均粒子直径は、本発明による組成物、例えば、ミクロゲルを含有する、可塑剤、潤滑剤、コーティング剤などを用いて、さらに加工処理することにより得られる生成物中に分散した1次粒子の平均粒子直径に実質上一致する。このことは、本発明による組成物の特に有利な点である。場合によって、顧客は注文通りのミクロゲルの液体製剤を提供してもらうことが可能である。しかも、この製剤は倉庫で安定であり、明示されたミクロゲルの形態を有し、顧客が所望の用途に応じて容易に加工処理することが可能である。事前に行う、手間のかかる、分散、均質化またはミクロゲルの調製でさえ、もはや必要ではないので、このタイプのミクロゲルは、これまでその使用法が過度に複雑であるように思われていた分野においても、使用されるものと期待されている。
【0016】
本発明による組成物において、ミクロゲル(B)は好都合には、23℃でトルエンに不溶な画分を含み、その割合は、ゲル含量として少なくとも約70重量%、より好ましくは少なくとも約80重量%、さらに好ましくは少なくとも90重量%である。
【0017】
トルエンに不溶な画分は、トルエン中23℃で決定する。ミクロゲル250mgをトルエン20ml中に、23℃で振盪しながら24時間浸漬する。20,000rpmで遠心分離した後、不溶画分を分離し乾燥させる。ゲル含量は乾燥残渣と計量した部分との商から決定し、重量パーセント(重量%)として与えられる。
【0018】
本発明による組成物において、ミクロゲル(B)は好都合には、トルエン中23℃で約80未満、より好ましくは60未満、さらに好ましくは40未満の膨潤指数を示す。したがって、ミクロゲルの膨潤指数(Qi)は、1〜15と1〜10との間であることが特に好ましい可能性がある。膨潤指数(Qi)は、トルエン中23℃で24時間浸漬し、(20,000rpmでの遠心分離後の)含溶媒ミクロゲルの重量および乾燥ミクロゲルの重量から算出する。
Qi=ミクロゲルの湿潤重量/ミクロゲルの乾燥重量
膨潤指数を決定するために、ミクロゲル250mgをトルエン25ml中に、振盪しながら24時間浸漬する。ゲルを遠心分離し、計量し、次いで恒量に達するまで70℃で乾燥させ、再度乾燥させる。
【0019】
本発明による組成物において、ミクロゲル(B)は好都合には、−100℃〜+120℃、より好ましくは−100℃〜+100℃、さらに好ましくは−80℃〜+80℃のガラス転移温度Tgを示す。まれに、高程度の架橋のためにガラス転移温度を示さないミクロゲルが用いられることもある。
【0020】
その上、本発明による組成物において使用するミクロゲル(B)は好都合には、好ましくは5℃よりも大きく、より好ましくは10℃よりも大きく、さらに好ましくは20℃よりも大きいガラス転移温度範囲を示す。ガラス転移温度範囲を示すミクロゲルは、放射線で完全に均質的に架橋されたミクロゲルとは対照的に、通常完全に均質化されていない。結果として、例えば本発明による組成物から調製される、ミクロゲルを含有する可塑剤組成物において、マトリクス相から分散相への係数における変化は直接的ではない。したがって、これらの組成物に急激な応力がかかった場合、マトリクス相と分散相との間を分裂する作用はなく、その力学特性、すなわち膨潤作用および応力腐食割れなどが有利な影響を受ける。
【0021】
ミクロゲルのガラス転移温度(Tg)およびガラス転移温度範囲(ΔTg)は、示差走査熱量測定法(DSC)により以下の条件下で測定する。すなわち、TgおよびΔTgを測定するために2回の冷熱サイクルを行う。TgおよびΔTgは2回目の熱サイクルで測定する。これらの値を測定するために、選択した10〜12mgのミクロゲルをPerkin−Elmer DSCの試料容器(標準的なアルミパン)の中に置く。1回目のDSCサイクルは、まず液体窒素でサンプルを−100℃に冷却し、次いでサンプルを20K/minの速度で+150℃に加熱することにより行う。2回目のDSCサイクルは、サンプル温度が+150℃に到達したらできるだけ早くサンプルを冷却することにより開始する。冷却は約320K/minの速度で行う。2回目の熱サイクルでは、1回目のサイクルと同様に、サンプルを再度+150℃に加熱する。2回目のサイクルにおける加熱速度は、先ほどと同様に20K/minである。TgおよびΔTgは2回目の加熱過程でのDSC曲線上で、グラフを用いて測定する。このために、3本の直線をDSC曲線上に記入する。1本目の直線は、Tg未満でのDSC曲線の曲線部分に記入し、2本目の直線は、変曲点を有しTgを通過して伸びている曲線の分岐点に記入し、3本目の直線は、Tgを超えた範囲でのDSC曲線の分岐点に記入する。こうして2つの交点を持つ3本の直線が得られる。各交点は特性温度という特徴がある。ガラス転移温度Tgは、これら2つの温度の平均値として得られ、ガラス転移温度範囲ΔTgは2つの温度差から得られる。
【0022】
本発明による組成物に含まれ、好ましくは高エネルギー放射線で架橋されたものではないミクロゲルは、それ自体知られている方法で調製できる(例えば、EP−A−405 216、EP−A−854 171、DE−A 4220563、GB−PS 1078400、DE 197 01 489.5、DE 197 01 488.7、DE 198 34 804.5、DE 198 34 803.7、DE 198 34 802.9、DE 199 29 347.3、DE 199 39 865.8、DE 199 42 620.1、DE 199 42 614.7、DE 100 21 070.8、DE 100 38 488.9、DE 100 39 749.2、DE 100 52 287.4、DE 100 56 311.2およびDE 100 61 174.5を参照のこと)。特許(出願)EP−A−405 216、DE−A 4220563およびGB−PS 1078400では、CR、BRおよびNBRのミクロゲルを、二重結合を含むゴムとの混合物中で使用する方法が特許請求されている。DE 197 01 489.5には、NR、SBRおよびBRなどの二重結合を含むゴムとの混合物中で引続き改変したミクロゲルを使用する方法が開示されている。
【0023】
「ミクロゲル」という用語は好都合には、特に以下のゴムを架橋することによって得られるゴム粒子を指す。
BR:ポリブタジエン
ABR:ブタジエン/アクリル酸/C1〜4アルキルエステルコポリマー
IR:ポリイソプレン
SBR:1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%のスチレンを含有するスチレン/ブタジエンコポリマー
X−SBR:カルボキシル化スチレン/ブタジエンコポリマー
FKM:フッ素ゴム
ACM:アクリルゴム
NBR:5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%のアクリロニトリルを含有するポリブタジエン/アクリロニトリルコポリマー
X−NBR:カルボキシル化ニトリルゴム
CR:ポリクロロプレン
IIR:0.5〜10重量%のイソプレンを含有するイソブチレン/イソプレンコポリマー
BIIR:0.1〜10重量%の臭素を含有する臭素化イソブチレン/イソプレンコポリマー
CIIR:0.1〜10重量%の臭素を含有する塩素化イソブチレン/イソプレンコポリマー
HNBR:一部および完全に水素化されたニトリルゴム
EPDM:エチレン/プロピレン/ジエンコポリマー
EAM:エチレン/アクリル酸エステルコポリマー
EVM:エチレン/酢酸ビニルコポリマー
COおよびECO:エピクロロヒドリンゴム
Q:シリコーングラフトポリマーを除くシリコーンゴム
AU:ポリエステルウレタンポリマー
EU:ポリエーテルウレタンポリマー
ENR:エポキシド化天然ゴムまたはその混合物
架橋されていないミクロゲルの出発物は、好都合には、以下の方法で調製する。
1.エマルジョン重合
2.1の改変では得られないゴムの溶液重合
3.例えば天然ゴムラテックスなどの、自然に存在するラテックスも当然使用可能である。
【0024】
本発明による熱硬化性プラスチック組成物において、使用するミクロゲル(B)は、エマルジョン重合および架橋によって得ることができるものが好ましい。
【0025】
使用される、本発明による、エマルジョン重合によるミクロゲルの調製においては、例えば、以下のようなラジカル的に重合可能なモノマーを使用する:ブタジエン、スチレン、アクリロニトリル、イソプレン、アクリル酸およびメタクリル酸のエステル。テトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロペン、2−クロロブタジエン、2,3−ジクロロブタジエン、ならびに例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの二重結合を含むカルボン酸、例えばヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートなどの二重結合を含むヒドロキシ化合物、アミンの官能基を有する、アクリレート(メタクリレート)、アクロレイン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−アリル−尿素およびN−アリル−チオ尿素、第2級の、アミノアクリル(アミノメタクリル)酸エステルおよび2−tert−ブチルアミノエチルメタクリレートならびに2−tert−ブチルアミノエチルメタクリルアミドなど。ゴムゲルは、例えば、多官能化合物の架橋を伴う共重合、または下記のようにその後の架橋によって、エマルジョン重合中に直接的に架橋される。直接架橋は本発明の好ましい実施形態となっている。好ましい多官能コモノマーは、少なくとも2つ、好ましくは2〜4つの重合可能なC=C二重結合を含む化合物であり、例えば、ジイソプロペニルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルエーテル、ジビニルスルホン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、1,2−ポリブタジエン、N,N’−m−フェニレンマレイミド、2,4−トルイレンビス(マレイミド)および/またはトリアリルトリメリテートである。その他の適当な化合物としては、多価、好ましくは2価ないし4価のC2〜C10アルコールの、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルが含まれる。かかるアルコールには、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール−1,2、ブタンジオール、ヘキサンジオール、2〜20個、好ましくは2〜8個のオキシエチレン単位を含むポリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ビスフェノール−A、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなどがある。また、脂肪族ジオールおよび多価アルコールと、マレイン酸、フマル酸および/またはイタコン酸との不飽和ポリエステルも含まれる。
【0026】
エマルジョン重合中の、ゴムミクロゲルへの架橋は、転換率が高くなるまで重合を持続することによって、またはモノマーの供給過程において、高い内部転換率を伴う重合によっても行われる。調節剤を使用せずにエマルジョン重合を行うことでも可能である。
【0027】
架橋されていないか、または軽く架橋されたミクロゲルの出発物を、エマルジョン重合後に架橋するためには、エマルジョン重合中に得られるラテックスを使用することが最良である。原理上この方法は、異なった方法、例えば再溶解することにより得られる水性でないポリマーの分散にも適用できる。天然ゴムラテックスは、この方法で架橋することも可能である。
【0028】
適当な架橋化学物質の例としては、ジクミルペルオキシド、t−ブチルクミルペルオキシド、ビス−(t−ブチル−ペルオキシ−イソプロピル)ベンゼン、ジ−t−ブチルペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキシン−3,2,5−ジヒドロペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ビス−(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド、過安息香酸t−ブチルなどの有機過酸化物、また、アゾ−ビス−イソブチロニトリルおよびアゾ−ビス−シクロヘキサンニトリルなどの有機アゾ化合物、ジメルカプトエタン、1,6−ジメルカプトヘキサン、1,3,5−トリメルカプトトリアジンなどのジメルカプト化合物およびポリメルカプト化合物、ならびにビス−クロロエチルホルマールと多硫化ナトリウムとの反応による、末端メルカプト生成物などの末端メルカプト多硫化ゴムが含まれる。
【0029】
後硬化を行うための最適温度は、当然架橋剤の反応性に依存する。後硬化は、室温ないし約180℃の温度で、場合によっては高圧下で行うことができる(この件については、Houben−Weyl、Methoden der organischen Chemie、fourth edition、Vol.14/2、 848ページを参照のこと)。ペルオキシドは特に好ましい架橋剤である。
【0030】
C=C二重結合を含むゴムは、US5302696またはUS5442009に開示されているように、分散またはエマルジョン状態にあるミクロゲルに架橋することもできるが、同時に、C=C二重結合への部分的または完全な水素化が、ヒドラジンによって起こる。場合によっては、例えば有機金属ヒドリド錯体などの他の水素化剤も使用される。
【0031】
後硬化前、後硬化中または後硬化後、場合によっては、粒子を凝塊によって大きくすることも可能である。
【0032】
使用されることが好ましく、高エネルギー放射線を利用することのない、本発明による調製方法においては、完全に均質的に架橋されておらず、上記の利点を示すことが可能なミクロゲルが常に得られる。
【0033】
溶液重合によって調製されるゴムを、ミクロゲル調製用の出発物として使用することもできる。そのような場合には、これらのゴムの適当な有機溶液を出発物質として使用する。
【0034】
ミクロゲルの所望の粒径は、ゴム溶液を液体媒質、好ましくは水に混合することによって調製し、例えば界面活性剤などの適当な界面活性助剤を、適当な単位量で場合によって加える。このようにすると、ゴムが適当な粒径範囲で分散する。ゴムが分散した溶液を架橋する手順は、エマルジョンポリマーの引き続く架橋に対する前記と同じ手順である。適当な架橋剤には上記の化合物が含まれ、分散物を調製するために使用した溶媒は、架橋前に例えば蒸留によって、場合によっては除去することもある。
【0035】
特に表面に反応性の高い基を実質的に含まない、改変されていないミクロゲル、および特に表面に官能基を含む、改変されたミクロゲルは双方ともに、本発明による組成物の調製用ミクロゲルとして使用できる。改変されたミクロゲルは、既に、C=C二重結合に対して反応性の高い化学物質に架橋されているミクロゲルの化学反応によって調製できる。これらの反応性の高い化学物質は、特に、例えばアルデヒド基、水酸基、カルボニル基、ニトリル基などの極性基、ならびに、例えばメルカプト、ジチオカルバメート、ポリスルフィド、キサントゲナート、チオベンゾチアゾールおよび/またはジチオリン酸基などの含硫黄基、ならびに/あるいは不飽和のジカルボン酸基を持ち、その基によってミクロゲルに化学的に結合可能な化合物である。これは、N,N’−m−フェニレンジアミンにも適用される。本発明による組成物を、その後、ミクロゲルが混和したマトリクスの調製用に使用するか、または本発明による組成物をマトリクス中への混和用に使用し、調製過程中に有効な分散性を実現し、有効な結合を達成しようとする場合において、ミクロゲルを改変する目的は、ミクロゲルの相溶性を改良することである。
【0036】
特に好ましい改変方法には、ミクロゲルと官能モノマーとのグラフティング、およびミクロゲルと低分子試薬との反応が含まれる。
【0037】
ミクロゲルと官能モノマーとのグラフティング用の出発物質は、好都合にはミクロゲルの分散水である。この反応は、極性モノマーとのラジカル的なエマルジョン重合の条件下で行う。かかる極性モノマーには、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、ヒドロキシエチルアクリレート(メタクリレート)、ヒドロキシプロピルアクリレート(メタクリレート)、ヒドロキシブチルアクリレート(メタクリレート)、アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、アクロレイン、N−ビニル−2−ピロリドン、N−アリル−尿素およびN−アリル−チオ尿素、また、2−tert−ブチルアミノエチルメタクリレートなどの第2級のアミノアクリル(アミノメタクリル)酸エステル、ならびに2−tert−ブチルアミノエチルメタクリルアミドが挙げられる。こうして、核/殻形態を有するミクロゲルが得られる。殻はマトリクスとの高程度の相溶性を示すことが可能である。改変ステップにおいて使用するモノマーは、改変されていないミクロゲル上に、可能な限り定量的にグラフトすることが望ましい。好都合には、官能モノマーはミクロゲルを完全に架橋する前に加える。
【0038】
原理上、非水系におけるミクロゲルのグラフティングも考えられ得るし、イオン重合法を用いてモノマーを改変することも可能になる。
【0039】
以下の試薬は、低分子試薬を用いたミクロゲルの表面改質に特に適当である:元素硫黄、硫化水素および/または、1,2−ジメルカプトエタンもしくは1,6−ジメルカプトヘキサンなどのアルキルポリメルカプタン、また、ジアルキルおよびジアルキルアリールジチオカルバミン酸、ならびにジメチルジチオカルバミン酸および/もしくはジベンジルジチオカルバミン酸の、アルカリ金属塩、また、エチルキサントゲン酸カリウムおよびイソプロピルキサントゲン酸ナトリウムなどのアルキルおよびアリールキサントゲン酸塩、ならびにジブチルジチオリン酸、ジオクチルジチオリン酸およびドデシルジチオリン酸の、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩との反応。上記反応は、硫黄の存在下で有利に行うこともできる。硫黄は、ポリスルフィド結合の形成を伴って混和もされている。この化合物の添加に関しては、有機および無機ペルオキシドなどのラジカル開始剤、ならびに/またはアゾ開始剤を加えてもよい。
【0040】
二重結合を含むミクロゲルの改変は、例えばオゾン分解によって、ならびに塩素、臭素およびヨウ素とのハロゲン化によっても可能である。改変されたミクロゲルの後に続く反応、例えば、エポキシド化したミクロゲルから水酸基に改変したミクロゲルの調製も、ミクロゲルの化学修飾として理解される。
【0041】
好ましい実施形態では、ミクロゲルを特にその表面で、水酸基によって改変する。ミクロゲルの水酸基含量は、DIN 53240に準じて、無水酢酸との反応およびこれによってKOHとともに遊離した酢酸の滴定によって、mgKOH/gポリマーという単位を持つヒドロキシル価として測定する。ミクロゲルのヒドロキシル価は、好ましくは0.1〜100、より好ましくは0.5〜50mgKOH/gポリマーの間である。
【0042】
使用する改変試薬の量は、その効果および個々の必要条件によって決定し、使用したゴムミクロゲルの総量を基準として0.05〜30重量%の範囲にあり、0.5〜10重量%であることが特に好ましい。
【0043】
改変反応は0〜180℃、好ましくは20〜95℃の温度で、場合によっては1〜30barの圧力下で行うことができる。改変は、ゴムミクロゲルそのもので、またはその分散物の形で行い、後者の場合であれば、不活性な有機溶媒または水でさえも反応媒質として使用できる。改変は架橋されたゴムの分散水中で行うことが特に好ましい。
【0044】
調製したミクロゲルの平均直径は、例えば0.1ミクロン(100nm)+/−0.01ミクロン(10nm)にまで高精度に調節可能であるため、粒径分布は、例えば、全ミクロゲル粒子のうちの少なくとも75%が0.095ミクロンから0.105ミクロンの間にあるとすることが実現できる。特に5から500nmの間の範囲にある、ミクロゲルのその他の平均直径は、同等の精度(全粒子の少なくとも75重量%が、積分された粒径分布曲線(光散乱によって測定した)のピーク値の上下+10%の範囲にある)で調製され使用される。このことにより、本発明による組成物中に分散したミクロゲルの形態を、ほぼ「精密な」正確さで調節することが可能になる。したがって、例えば、本発明による組成物および組成物から調製される可塑剤の特性を調節することが可能になる。
【0045】
この方法で調製したミクロゲルは、BR、SBR、NBR、SNBRまたはアクリロニトリルまたはABRを基材とするのが好ましいが、例えば蒸発、凝固、さらにラテックスポリマーとの共凝固、凍結凝固(US−PS 2187146を参照のこと)、または噴霧乾燥によって処理できる。噴霧乾燥によって処理する場合には、CaCOまたはケイ酸などの、従来市販されている流動促進剤を加えてもよい。
【0046】
本発明による組成物の好ましい実施形態では、ミクロゲル(B)はゴムを基材とする。
【0047】
本発明による組成物の好ましい実施形態では、ミクロゲル(B)はC=C二重結合に対して反応性の高い官能基によって改変される。
【0048】
好ましい実施形態では、ミクロゲル(B)が、トルエン中23℃で1〜15の膨潤指数を有する。
【0049】
本発明による組成物は、円錐平板粘度計を用いて、DIN 53018に準じて20℃で測定した場合、5s−lの回転速度では、好ましくは2mPas〜50,000,000mPasまで、より好ましくは50mPas〜3,000,000mPasまでの粘度を有する。
【0050】
非架橋性有機媒質(A)
本発明による組成物は、120℃の温度で、30,000mPas未満、より好ましくは1,000mPas未満、より好ましくは200mPas未満、より好ましくは100mPas未満、さらに好ましくは20mPas未満の粘度を有する、1つまたは複数の有機媒質(A)を含むことができる。
【0051】
このタイプの媒質は、室温(20℃)で、好ましくは液体ないし固体状態、好ましくは液体ないし遊離状態にある。
【0052】
「有機媒質」という用語は、本発明において使用される場合、少なくとも1つの炭素原子を含む媒質を指す。
【0053】
「非架橋性媒質」という用語は、本発明において使用される場合、特に従来のモノマーまたはプレポリマーなどが有する、ヘテロ原子を含む官能基またはC=C基によって架橋可能な基のいずれも含まないタイプの媒質を指す。ここで、かかるプレポリマーは、従来の方法、すなわちラジカル的に、UV放射を用いて、熱的な方法で、および/または重付加もしくは重縮合、架橋添加剤(例えばポリイソシアネート、ポリアミン、酸無水物など)および、形成されたオリゴマーもしくはポリマーによって、架橋または重合されている。本発明によれば、使用した非架橋性有機媒質は、例えば、特定の割合の、不飽和結合(特定のポリエステル油、菜種油など)または水酸基(ポリエーテル)を含む媒質であることも可能であるが、オリゴマーまたはポリマーを形成する従来の方法で架橋または重合されない媒質である。非架橋性有機媒質は、特に溶媒、殊にDIN 55 945に準じる溶媒でもある。
【0054】
DIN 55 945に準じる、反応性のない溶媒は、ヘキサン、特定の沸点を有するアルコール、石油アルコール、キシレン、ソルベントナフサ、バルサムテレピン油、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、イソホロン、酢酸ブチル、酢酸1−メトキシプロピル、酢酸ブチルグリコール、酢酸エチルジグリコールおよびN−メチルピロリドンが好ましい(Brock、Thomas、Groteklaes、Michael、Mischke、Peter、Lehrbuch der Lacktechnologie、Curt R.Vincentz Verlag、Hanover、(1998)93ページ以下を参照のこと)。
【0055】
特に好ましい、非架橋性媒質には以下のものが含まれる:ポリエーテル、例えばBaylube 68CL、ナフテン酸油、例えばNynas T 110、パラフィン系高精製鉱物油、例えばShell Catenex S 932、エステル油、例えばメチルエステル SU、再生可能な粗原料を基材とした油、例えば、精製菜種油。非架橋性媒質(A)は、例えばポリ−α−オレフィン、水素化分解油、水素添加油などの主要な部類の炭化水素、ポリエーテル油および、DIN 55 945に準じる溶媒を含むことが特に好ましい。
【0056】
好ましい実施形態では、本発明による組成物は、成分(A)を含まない。
【0057】
さらに好ましい実施形態では、本発明による組成物は、成分(B)および(C)のみからなる。
【0058】
機能性添加剤(C)
「機能性添加剤(C)」という用語は、本明細書において使用される場合、他の物質または物質の混合物に対し、所望の方法でその特性を変える目的で、またはその加工可能性を促進させる目的で、少量を加えるすべての物質を指す。かかる添加剤は、特に必ずしも官能基を含む有機化合物のみであるとは限らない。
【0059】
機能性添加剤(C)は、硫黄、リン、窒素、ハロゲンおよび酸素からなる群から選択された、少なくとも1つのヘテロ原子、好ましくは少なくとも2つのヘテロ原子を含む、少なくとも1つの化合物であることが好ましい。
【0060】
機能性添加剤(C)は、好ましくは以下からなる群から選択された化合物である:極圧添加剤に適した化合物としては、硫化オレフィンを基にした有機ポリスルフィド、硫化トリグリセリド、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールなどを基にした有機ポリスルフィド、硫化油を基にした有機ポリスルフィド;キサントゲン酸エステル、チオ尿素誘導体などの他の含硫黄化合物;例えば、塩化パラフィンなどの有機塩素化合物;例えば、カルバミン酸エステルなどの有機窒素化合物;耐摩耗添加剤に適した化合物としては、例えば、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、アルキルアリールホスフィン、亜リン酸塩などの含リン化合物;例えば、金属のジアルキルジチオリン酸塩、ジアリールおよびジアルキルジチオリン酸エステル、モノアルキルおよびモノアリールジチオリン酸エステルなどの含リンおよび含硫黄誘導体;例えば、アミンで中和されたリン酸誘導体などの含リンおよび含窒素化合物;例えば含塩素リン化合物などの含リンおよび含塩素化合物;耐摩耗添加剤に適した化合物としては、例えば、中和されたスルホン酸のアルカリ塩およびアルカリ土類塩、ならびに例えばエステルなどのそれらの誘導体;例えば、ナフテン酸、サリチル酸などの中和されたモノカルボン酸およびジカルボン酸、ならびに例えば、アルカリ塩およびアルカリ土類塩、エステル、アミドなどのそれらの誘導体;脂肪油および脂肪酸誘導体;非鉄金属抑制剤に適した化合物としては、例えばベンゾトリアゾールなどのトリアゾール誘導体、例えばジメルカプトチアジアゾールなどのチアジアゾール誘導体;酸化防止剤に適した化合物としては、アルキル/アリール置換したフェノール誘導体、アルキル/アリール置換したアミン誘導体;その他の含リンまたは含硫黄の、フェノール/アミン誘導体など;摩擦調整剤に適した化合物としては、例えば、モリブデン、アンチモン、ジチオカルバミン酸塩、またはジチオリン酸塩などの含金属有機化合物;例えば、脂肪酸アミド、ポリオールエステル、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エステルなどの脂肪酸または脂肪族アルコールの誘導体;界面活性物質に適した化合物としては、例えば、アルキル/アリール脂肪酸の誘導体、アルキル/アリールスルホン酸の誘導体、アルキルフェノール誘導体などの合成洗剤;分散剤に適した化合物としては、例えば、ジカルボン酸およびグリコールなどのエステル化生成物;また、流動点降下剤、粘度指数向上剤、消泡剤、脱気剤、流動調節剤、粘着剤など;触媒に適した化合物としては、例えば、メルカプトベンゾチアジアゾール誘導体などの促進剤;架橋剤に適した化合物としては、例えば、尿素、トリアジン、カルバミン酸誘導体など。
【0061】
成分(C)は、以下の化合物のうちの1つであることが特に好ましい;極圧添加剤に適した化合物としては、硫化オレフィンを基にした有機ポリスルフィド、硫化トリグリセリド、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールなどを基にした有機ポリスルフィド、硫化油を基にした有機ポリスルフィド;例えば、塩化パラフィンなどの有機塩素化合物;例えば、カルバミン酸エステルなどの有機窒素化合物;耐摩耗添加剤に適した化合物としては、例えば、ホスホン酸エステル、亜リン酸塩などの含リン成分;例えば、金属のジアルキルジチオリン酸塩、ジアリールおよびジアルキルジチオリン酸エステルなどの含リンおよび含硫黄誘導体;例えば、アミンで中和されたリン酸誘導体などの含リンおよび含窒素化合物;耐摩耗添加剤に適した化合物としては、例えば、中和されたスルホン酸のアルカリ塩およびアルカリ土類塩、ならびに例えばエステルなどのそれらの誘導体、例えば、ナフテン酸、サリチル酸などの中和されたモノカルボン酸およびジカルボン酸、ならびに例えば、アルカリ塩およびアルカリ土類塩、エステル、アミドなどのそれらの誘導体;脂肪油および脂肪酸誘導体;非鉄金属抑制剤に適した化合物としては、例えばベンゾトリアゾールなどのトリアゾール誘導体、例えばジメルカプトチアジアゾールなどのチアジアゾール誘導体;酸化防止剤に適した化合物としては、アルキル/アリール置換したフェノール誘導体、アルキル/アリール置換したアミン誘導体など;摩擦調整剤に適した化合物としては、例えば、モリブデン、アンチモン、ジチオカルバミン酸塩、ジチオリン酸塩などの含金属有機化合物;例えば、脂肪酸アミド、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、アジピン酸エステルなどの脂肪酸または脂肪族アルコールの誘導体;界面活性物質に適した化合物としては、例えば、アルキル/アリールスルホン酸の誘導体、アルキルフェノール誘導体などの合成洗剤;分散剤に適した化合物としては、例えば、ジカルボン酸およびグリコールなどのエステル化生成物;また、消泡剤、脱気剤、流動調節剤、粘着剤など;触媒に適した化合物としては、例えば、メルカプトベンゾチアジアゾール誘導体などの促進剤;架橋剤に適した化合物としては、例えば、カルバミン酸誘導体など。
【0062】
機能性添加剤(C)は、120℃の温度で、1,000mPas未満の粘度を有することが好ましい。また、室温で液体または可流動状態にあるのが特に好ましい。
【0063】
本発明による組成物は、組成物の総量を基準として、好ましくは0.5〜99.9重量%、より好ましくは10〜90重量%、さらに好ましくは20〜70重量%のミクロゲル(B)を含む。ここで、上記上限値と下限値は、各々もう一方の値と無関係であることもある。
【0064】
本発明による組成物はまた、好ましくは0.1〜99.5重量%、より好ましくは10〜90重量%、より好ましくは30〜80重量%、より好ましくは40〜97重量%、さらに好ましくは50〜95重量%、なお一層好ましくは60〜90重量%の機能性添加剤(C)を含む。ここで、上記上限値と下限値は、各々もう一方の値と無関係であることもある。
【0065】
本発明による組成物は、ミクロゲル(B)および機能性添加剤からなることが好ましい。水の存在は、特に好ましくない。本発明による組成物は、好ましくは0.8重量%未満、さらに好ましくは0.5重量%未満の水を含む。水の存在を無視できるほどである(0.1重量%未満)のが最も好ましい。
【0066】
本発明による組成物は、1、2、3種またはそれ以上の機能性添加剤を含むことができる。本発明によれば、添加物パケットとして知られている、ミクロゲル(B)によって結合または吸収された、2種以上の機能性添加剤を含むものであることが特に好ましい。
【0067】
本発明による組成物は、無機および有機の顔料、カオリン、タルクなどのケイ酸含有のフィラー、炭酸カルシウムおよびドロマイトなどの炭酸塩、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムなどの金属酸化物、高分散シリカ(沈殿シリカおよび熱製造されたシリカ)、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物、ガラス繊維およびガラス繊維製品(スラット、ストランドまたはガラスミクロビーズ)、炭素繊維、熱可塑性繊維(ポリアミド、ポリエステル、アラミド)、ポリクロロプレンおよび/またはポリブタジエンを基材としたゴムゲル、あるいはその他に高程度の架橋および5〜1,000nmの粒径を有する、上記ゲル粒子以外のいずれの顔料ならびにフィラーも含むことができる。
【0068】
上記フィラーは単独で、または混合物中で使用することができる。好ましい実施形態では、本発明による組成物は、特に120℃の温度で30,000mPas未満の粘度を有する、少なくとも1種の機能性添加剤(C)と、少なくとも1種の乾燥ミクロゲル粉末(B)(揮発性の画分が、好ましくは1重量%未満、さらに好ましくは0.5重量%未満である。(成分(A)と(B)とを混合する場合、ミクロゲルラテックスは用いない。))とを、ホモジナイザー、ビーズミル、トリプルローラー、単軸または多軸の押出機、ニーダーおよび/またはディゾルバー、好ましくはホモジナイザー、ビーズミルまたはトリプルローラーを用いて混合することにより調製する。
【0069】
ニーダーは非常に高粘度(ほとんど固体対固体)の組成物にのみ使用するのが好ましいが、調製すべき組成物の粘性に関する限り、ニーダーは最も限られた選択肢である。すなわち、ニーダーは特別な場合にのみ使用してよい。
【0070】
ビーズミルの欠点は、粘性範囲が比較的制限されること(通常、低粘度の組成物)、ビーズミルを洗浄するのに必要とされる労力が多大であること、使用する可能性のある組成物製品の交換が複雑であること、また、ボールおよび粉砕器具が摩耗することである。
【0071】
本発明による組成物は、ホモジナイザーまたはトリプルローラーで均質化するのが特に好ましい。トリプルローラーの欠点は、粘性範囲が比較的制限されること(通常、非常に高粘度の組成物)、低スループットであること、稼動中の状態が未封入であること(稼動中の保護が不十分)である。したがって、本発明による組成物は、ホモジナイザーで均質化するのが非常に好ましい。ホモジナイザーを用いると、低粘度および高粘度の組成物を、高スループット(高程度の柔軟性)で加工処理することが可能になる。製品の交換が比較的迅速で、かつ容易である。
【0072】
ミクロゲル(B)は、驚くべき新規な方法で、液体添加剤中に分散することができる。たとえ1次粒子であっても分散可能であるという事実は、大いに驚くべきものである。
【0073】
ミクロゲル(B)は、ホモジナイザーにあるホモジナイジングバルブで、液体添加剤(C)中に分散される(図1参照のこと)。
【0074】
使用されることが好ましい、本発明による製法においては、凝塊物は凝集物および/または1次粒子に分けられる。凝塊物は物理的に分離可能な単位であり、分散物中でその1次粒子径は不変のままである。
【0075】
図1はホモジナイザーバルブの操作方法を示す図である。
図中、使用されている用語は、
「基本生成物」
「バルブシート」
「バルブ」
「均質化された生成物」
均質化すべき生成物は低速でホモジナイジングバルブに入り、ホモジナイザーギャップで加速され高速化する。分散はギャップの後方で、主に乱流およびキャビテーションの結果として行われる(William D. Pandolfe、Peder Baekgaard、Marketing Bulletin of the APV Homogeniser Group−“High−pressure Homogenisers:Processes、Product and Applications”)。
【0076】
ホモジナイザーに入れる際の、本発明による組成物の温度は、好都合には−40〜140℃、好ましくは20〜80℃である。
【0077】
本発明による、均質化すべき組成物は、20〜4,000bar、好ましくは100〜4,000bar、好ましくは200〜4,000bar、好ましくは200〜2,000bar、非常に好ましくは500〜1,500barの圧力の装置内で、好都合に均質化する。サイクル数は所望の分散の質によって決定し、1〜20、好ましくは1〜10、より好ましくは1〜4の間のサイクルで変更することができる。
【0078】
したがって、本発明によって調製された組成物は、特に優れた粒子分布を有し、かかる粒子分布は、殊にホモジナイザーを用いて実現されるものであり、液体添加剤および得られた組成物の粘性、ならびに必要な温度を変更することに関する製法の柔軟性の点、また分散の質の点から見て、かかるホモジナイザーもまた極めて有利である。
【0079】
本発明はさらに、ミクロゲルを含有する、ポリマーまたはプラスチックを調製するための、本発明による組成物の使用法に関する。
【0080】
本発明を以下の実施例を参照して、さらに詳しく説明する。言うまでもなく、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0081】
本発明による以下の添加剤/ミクロゲルの配合物を調製し、次いで潤滑油に混和する。
【0082】
鉱物油中の、添加剤とミクロゲルとの配合物を、純鉱物油と比較し、かつ鉱物油中の個々の添加剤の混合物または鉱物油中のミクロゲルの混合物とそれぞれ比較し、試験を行った。安定性を促進する分散剤をミクロゲルに加えた。
【0083】
応力作用および摩耗作用についての、潤滑剤の代表的な特性をDIN 51350に準じ、フォーボールテスターとして知られているもので試験した。試験装置および実施した試験の説明は、DIN 51350、Part 1〜Part 3から推論され得る。融解点までの負荷限界値は、融解負荷として知られており、DIN 51350、Part 2に準拠してN単位で測定した。
【0084】
摩耗特性は、キャップ径として知られており、DIN 51350、Part 3に準拠してmm単位で測定した。
【0085】
結果:
添加剤/鉱物油の配合物は、鉱物油と比較して、キャップ径に著しい影響を及ぼすことはなく融解負荷が向上したが、ミクロゲル/分散安定剤の配合物は、鉱物油と比較して、融解負荷が著しく減少することはなくキャップ径が著しく向上した。
【0086】
最後に、添加剤、ミクロゲル/分散安定剤および鉱物油の配合物は、鉱物油と比較して両変数が著しく向上する。すなわち、融解負荷が増加し、キャップ径が減少する。
【0087】
【表1】

【0088】
結論:
これらの試験は、使用したミクロゲル/添加剤配合物の相乗効果を立証するものである。ミクロゲルを加えることにより、添加剤は一部表面で結合し、一部拡散することで、一種の最高な構造を有する状態にあると考えられる。一方では、測定過程中の混合物において、添加剤は、均質的な混和の結果としてか、または緩やかな放出の結果として、目標としていた以上の効果を生ずることが可能なようである。
【0089】
潤滑剤、特に、主に脂肪様またはペースト様、その上溶液状の潤滑剤において、本発明による添加剤/ミクロゲル配合物は、例えば、目標としていた添加剤の放出によって、潤滑剤に対しより優れた効果をあげることが可能である。配合物は、液体添加剤およびミクロゲル粉末といった個々の成分と比較して、脂肪様/ペースト様であり、取り扱いが著しく容易であるため、注目に値すべきものである。潤滑グリースの場合には、特にこのタイプの配合物を用いると、別法では液体添加剤を加える際に脂肪中に発生する、稠度の損失を防ぐことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】ホモジナイザーバルブの操作方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のミクロゲル(B)および少なくとも1種の機能性添加剤(C)を含む組成物。
【請求項2】
少なくとも1種の非架橋性有機媒質(A)を含む請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
ミクロゲル(B)の1次粒子がほぼ球面の形状を有することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の組成物。
【請求項4】
下記式、
{(d1−d2)/d2}×100
(式中、d1およびd2は、1次粒子の2つの任意の直径であり、d1>d2である)で定義される、ミクロゲル(B)の個々の1次粒子の直径における偏差が、250%未満であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記偏差が50%未満である請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
ミクロゲル(B)の1次粒子が、5から500nmの平均粒径を有することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
ミクロゲル(B)の1次粒子が、99nm未満の平均粒径を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
ミクロゲル(B)が、23℃でトルエンに不溶な画分を少なくとも約70重量%含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
ミクロゲル(B)が、トルエン中23℃で80未満の膨潤指数を有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
ミクロゲル(B)が、−100℃から+120℃のガラス転移温度を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
ミクロゲル(B)が、高エネルギー放射線で架橋されたものではない、架橋ミクロゲルであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】
ミクロゲル(B)が、約5℃よりも大きいガラス転移温度範囲を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
ミクロゲル(B)が、エマルジョン重合によって得られることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】
ミクロゲル(B)が、ゴムを基材としたものであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項15】
ミクロゲル(B)が、ホモポリマーまたはランダムコポリマーを基材としたものであることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】
ミクロゲル(B)が、C=C二重結合に対して反応性の官能基によって、改変されたものであることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項17】
機能性添加剤(C)が、硫黄、リン、ハロゲン、酸素および金属からなる群から選択された、少なくとも1つのヘテロ原子を含む、少なくとも1つの化合物である請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項18】
機能性添加剤(C)が、硫黄、リン、ハロゲン、酸素および金属からなる群から選択された、少なくとも2つのヘテロ原子を含む、少なくとも1つの化合物である請求項1から17のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項19】
機能性添加剤(C)が、硫化オレフィンを基にした有機ポリスルフィド、硫化トリグリセリド、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールなどを基にした有機ポリスルフィド、硫化油を基にした有機ポリスルフィド;キサントゲン酸エステル、チオ尿素誘導体などの他の含硫黄化合物;例えば、塩化パラフィンなどの有機塩素化合物;例えば、カルバミン酸エステルなどの有機窒素化合物などの極圧添加剤に適した化合物;例えば、リン酸エステル、ホスホン酸エステル、アルキルアリールホスフィン、亜リン酸塩などのリン含有化合物;例えば金属のジアルキルジチオリン酸塩、ジアリールおよびジアルキルジチオリン酸エステル、モノアルキルおよびモノアリールジチオリン酸エステルなどのリンおよび硫黄含有誘導体;例えば、アミンで中和されたリン酸誘導体などのリンおよび窒素含有化合物;例えば、含塩素リン化合物などのリンおよび塩素含有化合物などの耐摩耗添加剤に適した化合物;中和されたスルホン酸のアルカリ塩およびアルカリ土類塩、ならびに例えばエステルなどのそれらの誘導体、例えば、ナフテン酸、サリチル酸などの中和されたモノカルボン酸およびジカルボン酸、ならびに例えば、アルカリ塩およびアルカリ土類塩、エステル、アミドなどのそれらの誘導体;脂肪油および脂肪酸誘導体などの耐摩耗添加剤に適した化合物;例えばベンゾトリアゾールなどのトリアゾール誘導体、例えばジメルカプトチアジアゾールなどのチアジアゾール誘導体などの非鉄金属抑制剤に適した化合物、アルキル/アリール置換したフェノール誘導体、アルキル/アリール置換したアミン誘導体;その他のリンまたは硫黄含有フェノール/アミン誘導体などの酸化防止剤に適した化合物;例えば、モリブデン、アンチモン、ジチオカルバミン酸塩、またはジチオリン酸塩などの金属含有有機化合物;例えば、脂肪酸アミド、ポリオールエステル、フタル酸エステル、セバシン酸エステル、安息香酸エステル、アジピン酸エステルなどの脂肪酸または脂肪族アルコールの誘導体などの摩擦調整剤に適した化合物;例えば、アルキル/アリール脂肪酸の誘導体、アルキル/アリールスルホン酸の誘導体、アルキルフェノール誘導体などの洗浄剤などの界面活性物質に適した化合物;例えば、ジカルボン酸およびグリコールなどのエステル化生成物などの分散剤に適した化合物;また、流動点降下剤、粘度指数向上剤、消泡剤、脱気剤、流動調節剤、粘着剤など;例えば、メルカプトベンゾチアジアゾール誘導体などの促進剤などの触媒に適した化合物;例えば、尿素、トリアジン、カルバミン酸誘導体などの架橋剤に適した化合物からなる群から選択された、少なくとも1つの化合物である請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項20】
120℃の温度で、機能性添加剤が、1,000mPas未満の粘度を有する請求項1から19のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項21】
成分(A)を含まない請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項22】
成分(B)および(C)からなる請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項23】
組成物の総量を基準として、0.1から99.9、好ましくは10から90重量%のミクロゲル(B)を含む請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項24】
0.1から99.9、好ましくは10から90重量%の機能性添加剤(C)を含むことを特徴とする請求項1から23のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項25】
さらにフィラーを含むことを特徴とする請求項1から24のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項26】
機能性添加剤(C)とミクロゲル(B)と、場合によっては非架橋性有機媒質(A)とを、ホモジナイザー、ビーズミル(アトリションミル)、トリプルローラー、単軸または多軸の押出機、ニーダー、Ultra−Turrax deviceおよび/またはディゾルバーを用いて混合することにより調製されることを特徴とする請求項1から21のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項27】
ホモジナイザー、ビーズミル(アトリションミル)、トリプルローラーまたはディゾルバーを用いて調製されることを特徴とする請求項26に記載の組成物。
【請求項28】
円錐平板粘度計を用いて、DIN 53018に準じて20℃で測定した場合、5s−lの回転速度で、2mPasから50,000,000mPasまでの粘度を有することを特徴とする請求項1から27のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項29】
ミクロゲル(B)が、トルエン中23℃で1から15の膨潤指数を有することを特徴とする請求項1から28のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項30】
ミクロゲル(B)が、23℃でトルエンに不溶な画分を少なくとも95重量%含むことを特徴とする請求項1から29のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項31】
ミクロゲルが水酸基によって改変されていないことを特徴とする請求項1から30のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項32】
ミクロゲルが改変されていないことを特徴とする請求項1から31のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項33】
熱可塑性ポリマー、ゴムまたは熱可塑性エラストマー中に混和するための請求項1から32のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項34】
ミクロゲルを含有するポリマーを調製するための請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項35】
ミクロゲルを含有するゴムを調製するための請求項34に記載の使用。
【請求項36】
ミクロゲルを含有する熱可塑性エラストマーを調製するための請求項34に記載の使用。
【請求項37】
潤滑剤、モールディングまたはコーティングを調製するための請求項1から32のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項38】
潤滑グリースまたは改変された潤滑油を調製するための請求項37に記載の組成物の使用。
【請求項39】
プラスチック、ゴム、コーティング剤または潤滑剤用の添加剤として請求項1から32のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【請求項40】
請求項1から32のいずれか一項に記載の組成物を含む、プラスチック、ゴム、熱可塑性エラストマー、コーティング剤または潤滑剤。

【図1】
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【公開番号】特開2006−274259(P2006−274259A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−70208(P2006−70208)
【出願日】平成18年3月15日(2006.3.15)
【出願人】(501074227)ライン ヘミー ライナウ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (15)
【出願人】(504419760)ランクセス ドイチュラント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (58)
【氏名又は名称原語表記】Lanxess Deutschland GmbH
【住所又は居所原語表記】D−51369 Leverkusen、 Germany
【Fターム(参考)】