説明

機能的に選択的なα2Cアドレナリン受容体アゴニストとしてのイミダゾール誘導体

1つの実施形態において、本発明は、α2Cアドレナリン受容体アゴニストの抑制剤であるイミダゾール誘導体、該化合物を製造する方法、該化合物を1種以上含有する医薬組成物、該化合物を1種以上含む医薬製剤を製造する方法、および該化合物または医薬組成物を使用する、α2Cアドレナリン受容体に関連する1種以上の状態の治療、予防、抑制または回復方法を提供する。1つの実施形態において、本発明は、式(I)の化合物を提供する。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、α2Cアドレナリン受容体アゴニストとして有用なインドリン化合物、該化合物を生成する方法、該化合物を含有する医薬組成物、および該化合物および組成物を使用して、疾患状態、たとえば、うっ血(鼻を含む)、片頭痛、うっ血性心不全、心臓虚血、緑内障、疼痛および精神病性障害を、α2A受容体アゴニスト治療に付随する実質的に有害な副作用を伴うことなく処置する、治療および予防方法に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
アドレナリン受容体のα−およびβ−ファミリーへの最初の分類は、1948年、Ahlquistによって初めて記載された(非特許文献1)。作用的には、α−アドレナリン受容体は、殆どの興奮作用(血管収縮、子宮の刺激および瞳孔拡張)に関連することが示された。β−アドレナリン受容体は、血管拡張、気管支拡張および心筋刺激に関係していた(非特許文献2)。この早期の研究から、α−アドレナリン受容体は、α1−およびα2−アドレナリン受容体に細分類されてきた。α−アドレナリン受容体のクローニングおよび発現により、α1−(α1A、α1B、α1D)およびα2−(α2A、α2B、α2C)アドレナリン受容体の複数のサブタイプの存在が確認されている(非特許文献3;非特許文献4)。
【0003】
α2アドレナリン受容体薬剤の現在の治療的用途は、内因性カテコールアミンの生理的作用の多くを仲介する該薬剤の能力と関連する。これらの受容体に作用し、高血圧、眼圧、眼の充血および鼻詰まりを制御し、鎮痛および麻酔を誘発する多くの薬剤がある。
【0004】
α2アドレナリン受容体は、腹側外側骨髄中に見出すことができ、神経伝達物質ノルエピネフリンおよび抗高血圧薬クロニジンに応答し、交感神経のアウトフローを減らし、動脈圧を下げることが知られている(非特許文献5;非特許文献6)。また、クロニジンおよび他のイミダゾリンは、イミダゾリン受容体(正式には、イミダゾリン−グアニジニウム受容部位、IGRSと言われる)に結合する(非特許文献6)。ある研究者は、血圧降下剤としてのイミダゾリン類の中枢効果および末梢効果は、イミダゾリン受容体に関連するかもしれないと推測している(非特許文献6;非特許文献7)。
【0005】
アドレナリン活性を有する化合物は、当該分野で周知であり、数多くの特許および科学刊行物に記載されている。アドレナリン活性は、ヒトを始めとする哺乳類種の動物を治療し、多数の疾患および状態の症状および状態を治癒し、緩和するのに有用であることは、一般的に知られている。言い換えれば、当該分野では、活性成分としてアドレナリン化合物を、または該化合物の複数を有する医薬組成物は、とりわけ、緑内障、慢性疼痛、片頭痛、心臓疾患および精神病性障害を治療するのに有用であることは、一般的に認められている。
【0006】
たとえば、公開されたPCT出願、特許文献1は、以下の一般式:
【0007】
【化23】

で表される、α2アゴニスト活性を有する化合物を開示する。
【0008】
α2−アゴニスト特性を有する他のクラスの化合物が、特許文献2に開示され、以下の一般式:
【0009】
【化24】

(式中、n=1〜2であり、R〜Rは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アルキルまたはアルコキシであり、Rは水素またはアルキルである)で表される。
【0010】
α2受容体に親和性を持つと報告される、他のクラスの化合物として、以下の2種の化合物が挙げられる(非特許文献8):
【0011】
【化25】

また、アドレナリン活性を有する化合物、たとえば、α2Aアゴニストは、望ましくない副作用を伴うことがあることも公知である。そのような副作用の例として、高血圧および低血圧、鎮静作用、自発運動および体温の変動が挙げられる。
【0012】
本発明によれば、α2A受容体サブタイプよりも、α2Cまたはα2B/α2C(以下、α2Cまたはα2B/2Cと言う)受容体サブタイプのアゴニストとして、選択的に、好ましくは特異的に作用するアドレナリン化合物、つまりα2A受容体サブタイプよりも、α2Cまたはα2B/2C受容体サブタイプに機能的に選択的なアゴニストであるアドレナリン化合物は、アドレナリン受容体に関連する、望ましい治療的特性を有するが、血圧の変化または鎮静のような1以上の望ましくない副作用がないことが発見された。本発明の目的に関し、α2C受容体での化合物の効力が≧30%Emax(GTPγS分析)であり、α2A受容体でのその効力が≦30%Emax(GTPγS分析)の場合、化合物は、α2A受容体サブタイプより、α2C受容体サブタイプに特異的な、あるいは少なくとも機能的に選択的なアゴニストであると定義される。
【特許文献1】国際公開第02/076950号パンフレット
【特許文献2】米国特許第5,658,938号明細書
【非特許文献1】Ahlquist RP、「A Study of the Adrenergic Receptors」Am.J.Physiol.153:586−600(1948)
【非特許文献2】Landsら、「Differentiation of Receptor Systems Activated by Sympathomimetic amines」、Nature 214:597−598(1967)
【非特許文献3】Michelら、「Classification of α1−Adrenoceptor Subtypes」、Naunyn−Schmiedeberg’s Arch.Pharmacol、352:1−10(1995)
【非特許文献4】Macdonaldら、「Gene Targeting−Homing in on α2−Adrenoceptor−Subtype Function」、TIPS,18:211 219(1997)
【非特許文献5】Bousquetら、「Role of the Ventral Surface of the Brain Stem in the Hypothesive Action of Clonidine」、Eur.J.Pharmacol.、34:151−156(1975)
【非特許文献6】Bousquetら、「Imidazoline Receptors:From Basic Concepts to Recent Developments」、26:S1−S6(1995)
【非特許文献7】Reisら、「The Imidazoline Receptor:Pharmacology,Functions,Ligands,and Relevance to Biology and Medicine」、Ann.N.Y.Acad.Sci.、763:1−703(1995)
【非特許文献8】Bagleyら,Med.Chem.Res.1994,4:346−364
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
有害な副作用を最小限にしつつ、α2Cアドレナリン受容体に関連する疾患および障害を治療するための新しい化合物、処方剤、治療および療法の必要がある。さらに、α2A受容体サブタイプに関し、α2Cまたはα2B/2C受容体サブタイプに機能的に選択的な化合物を開発する必要がある。したがって、本発明の目的は、そのような疾患および障害の治療、予防または回復に有用な化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(発明の要旨)
多くの実施形態において、本発明は、機能的に選択的なα2Cアドレナリン受容体アゴニストとしての、新規なクラスのヘテロ環化合物、その代謝物、立体異性体、塩、溶媒和物、または多形体、そのような化合物を生成する方法、そのような化合物を1種以上含む医薬組成物、そのような化合物を1種以上含む医薬製剤を製造する方法、およびそのような化合物または医薬組成物を使用して、α2C受容体に関連する1以上の状態を、治療、予防、抑制または回復する方法を適用する。
【0015】
一態様では、本願は、式Iで示される一般構造を有する化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または代謝物、溶媒和物または多形体を開示する。
【0016】
【化26】

(式中、
Aは、1〜3個のヘテロ原子を含有する5員複素環であって、場合によっては少なくとも1個のRで置換されている5員複素環であり;
、JおよびJは、独立して、−N−、−N(O)−または−C(R)−であり;
は、CまたはNであり;
は、−C(R)−または−N(R)−であり;
【0017】
【化27】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’、および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、Hおよび(=O)、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され、ただし、wが3の場合、2個以下のR基は(=O)でもよく;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、少なくとも1個のハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基で置換され;あるいは
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加えて、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択されるヘテロ原子を1または2個有する、3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;および
wは1〜3であり;
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合は、Yは結合以外であり;
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルの場合、Yは結合以外であり;
(c)JがNの場合、Jは−C(R)−であり;および
(d)JがCの場合、Jは−N(R)−である)。
【0018】
式Iの化合物は、α2Cアドレナリン受容体アゴニストとして有用でありえ、アレルギー性鼻炎、うっ血(鼻詰まり(これに限定されない)を含む)、片頭痛、うっ血性心不全、心臓虚血、緑内障、ストレス誘発性尿失禁、虚血症からの神経細胞障害、および精神病性障害の治療および予防において有用でありえる。さらに、式Iの化合物は、疼痛(慢性および急性の両方)、たとえば、炎症、神経障害、関節炎(リウマチ性関節炎を含む)、糖尿病(たとえば、真性糖尿病または尿崩症)によって起きる疼痛、または原因不明の疼痛の治療において有用でありえる。治療することができる他の疼痛は、侵害受容性疼痛および内臓が原因の疼痛、または原因不明の他の疾患または複数の疾患における炎症または神経の損傷に続発する疼痛がある。
【0019】
あるいは、本発明は、治療を必要とする哺乳類のうっ血を治療する方法であって、哺乳類に、アドレナリン活性を有する化合物であって、α2c受容体に機能的に選択的なアゴニストである化合物の少なくとも1種を、有効量投与することを含む方法を提供する。
【0020】
本発明のさらなる実施形態では、治療を必要とする哺乳類のうっ血を治療する方法であって、哺乳類に、アドレナリン活性を有する化合物であって、α2C受容体に機能的に選択的なアゴニストであり、GTPγS分析で分析された時、30%Emax以上の効力を有し、α2A受容体でのその効力は、≦30%Emax(GTPγS分析)である化合物の少なくとも1種を、有効量投与することを含む方法が提供される。
【0021】
本発明の他の実施形態は、治療用量で血圧を変化することなく、治療を必要とする哺乳類のうっ血を治療する方法であって、哺乳類に、アドレナリン活性を有する化合物であって、α2C受容体の選択的アゴニストである化合物の少なくとも1種を有効用量投与することを含む方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
(詳細な説明)
1実施形態では、本発明は、構造式Iで表される、あるヘテロ環化合物であって、種々の部分は上記の通りである化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を開示する。
【0023】
1実施形態では、J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは結合以外である。
【0024】
他の実施形態では、J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは結合以外である。
【0025】
他の実施形態では、JがNである場合、Jは−C(R)−である。
【0026】
他の実施形態では、JがCである場合、Jは−N(R)−である。
【0027】
他の実施形態では、J〜Jはそれぞれ−C(R)−である。
【0028】
他の実施形態では、Aは、少なくとも1個の環窒素を含有する5員複素環である。
【0029】
他の実施形態では、Rは、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’)および−P(=O)Rから選択される。
【0030】
他の実施形態では、Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−から選択される。
【0031】
他の実施形態では、Rは、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換される。
【0032】
他の実施形態では、Rは、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換される。
【0033】
他の実施形態では、Rは、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換される。
【0034】
他の実施形態では、Rは、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO2、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換される。
【0035】
他の実施形態では、Rは、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SO−NR7’の少なくとも1個で置換される。
【0036】
他の実施形態では、RまたはR7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換される。
【0037】
他の実施形態では、RおよびR7’は、これらが結合するN原子と一緒になって、アジリジン、アセチジン、ピロール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジンまたはモルフォリン環を形成し、これらはそれぞれ、場合によっては、Rで置換される。
【0038】
他の実施形態では、Rは、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換される。
【0039】
他の実施形態では、mは1である。
【0040】
他の実施形態では、nは1である。
【0041】
他の実施形態では、pは0〜2である。
【0042】
他の実施形態では、qは0〜3である。
【0043】
他の実施形態では、Aはイミダゾリルである。
【0044】
他の実施形態では、JはNである。
【0045】
他の実施形態では、Jは−N(R)−である。
【0046】
他の実施形態では、本発明は、構造式II〜V(種々の部分は、前記した通りである)で表される化合物、その医薬的に許容しうる塩、溶媒和物またはエステルを開示する。
【0047】
【化28】

(式中、Xは、ハロまたはHであり、zは0〜3である)。
【0048】
本発明の化合物の群を以下に示す。
【0049】
【化29】

【0050】
【化30】

【0051】
【化31】

前記およびこの開示の全てを通して、以下の用語は、特に断らない限り、以下の意味を持つものと理解すべきである。
【0052】
「患者」は、ヒトも動物も両方含む。
【0053】
「哺乳類」は、ヒトおよび他の哺乳動物を意味する。
【0054】
「うっ血」は、全ての種類のうっ血を言い、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、薬物性鼻炎、蓄膿症、急性副鼻腔炎または慢性副鼻腔炎に関連するうっ血、あるいはうっ血がポリープによって起こる場合、または通常の風邪に関連して起こる場合が挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
「アルキル」は、脂肪族炭化水素基であって、直鎖または分岐状でもよく、鎖中に約1〜約20個の炭素原子を含む基を意味する。好ましいアルキル基は、鎖中に、約1〜約12個の炭素原子を含有する。さらに好ましいアルキル基は、鎖中に、約1〜約6個の炭素原子を含有する。分岐状は、1個以上の低級アルキル基、たとえば、メチル、エチルまたはプロピルが、直鎖アルキル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキル」は、直鎖または分岐状でもよい鎖中に、約1〜約6個の炭素原子を有する基を意味する。用語「置換アルキル」は、アルキル基が、同じまたは異なってもよい置換基、1個以上によって置換されていることを意味し、各置換基は、独立して、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、−NH(アルキル)、−NH(シクロアルキル)、−N(アルキル)、カルボキシおよび−C(O)O−アルキルからなる群から選択される。適切なアルキル基の限定ではない例として、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルが挙げられる。
【0056】
「アルキニル」は、脂肪族炭化水素基であって、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含有し、直鎖または分岐状でもよく、鎖中に約2〜約15個の炭素原子を含む基を意味する。好ましいアルキニル基は、鎖中に約2〜約12個の炭素原子を、より好ましくは鎖中に、約2〜約4個の炭素原子を含む。分岐状は、1個以上の低級アルキル基、たとえば、メチル、エチルまたはプロピルが、直鎖アルキニル鎖に結合していることを意味する。「低級アルキニル」は、直鎖または分岐状でもよい鎖中の約2〜約6個の炭素原子を意味する。適切なアルキニル基の限定ではない例として、エチニル、プロピニル、2−ブチニルおよび3−メチルブチニルが挙げられる。用語「置換アルキニル」は、アルキニル基が、同じまたは異なってもよい置換基、1個以上によって置換されていることを意味し、各置換基は、独立して、アルキル、アリールおよびシクロアルキルからなる群から選択される。
【0057】
「アリール」は、約6〜約14個の炭素原子、好ましくは約6〜約10個の炭素原子を含む、芳香族単環式または多環式環構造を意味する。アリール基は、場合によっては、同じまたは異なってもよく、本明細書で規定される「環構造置換基」1個以上で置換される。適切なアリール基の限定ではない例として、フェニルおよびナフチルが挙げられる。
【0058】
「ヘテロアリール」は、約5〜約14個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む芳香族単環式または多環式環構造であって、環原子の1個以上が、炭素以外の元素、たとえば、窒素、酸素またはイオウ、単独、または組合せである環構造を意味する。約5〜約6個の環原子を含有するヘテロアリールが好ましい。「ヘテロアリール」は、場合によっては、同じまたは異なってもよく、本明細書で規定される「環構造置換基」1個以上で置換されうる。語根ヘテロアリールの前の接頭語アザ、オキサまたはチアは、それぞれ、少なくとも1個の窒素、酸素またはイオウ原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロアリールの窒素原子は、場合によっては、対応するN−オキシドに酸化されうる。適切なヘテロアリールの限定ではない例として、ピリジル、ピラジニル、フラニル、チエニル、ピリミジニル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、フラザニル、ピロリル、ピラゾリル、トリアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、ピラジニル、ピリダジニル、キノキサリニル、フタラジニル、イミダゾ[1,2−a]ピリジニル、イミダゾ[2,1−b]チアゾリル、ベンゾフラザニル、インドリル、アザインドリル、ベンズイミダゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イミダゾリル、チエノピリジル、キナゾリニル、チエノピリミジル、ピロロピリジル、イミダゾピリジル、イソキノリニル、ベンゾアザインドリル、1,2,4−トリアジニル、ベンゾチアゾリルなどが挙げられる。
【0059】
「アラルキル」または「アリールアルキル」は、アリールアルキル基(該基中、アリールおよびアルキルは先に記載された通りである)を意味する。低級アルキル基を含むアラルキルが好ましい。適切なアラルキル基の限定ではない例として、ベンジル、2−フェネチルおよびナフタレニルメチルが挙げられる。親部分への結合は、アルキルを介する。
【0060】
「アルキルアリール」は、アルキルアリール基(該基中、アルキルおよびアリールは先に記載された通りである)を意味する。低級アルキル基を含むアルキルアリールが好ましい。適切なアルキルアリール基の限定ではない例は、トリルである。親部分への結合は、アリールを介する。
【0061】
「シクロアルキル」は、約3〜約10個の炭素原子、好ましくは約5〜約10個の炭素原子を含む、非芳香族単環式または多環式環構造を意味する。約5〜約7個の環原子を含有するシクロアルキル環が好ましい。シクロアルキルは、場合によっては、同じまたは異なってもよく、本明細書で規定される「環構造置換基」1個以上で置換されうる。適切な単環式シクロアルキルの限定ではない例として、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルなどが挙げられる。適切な多環式シクロアルキルの限定ではない例として、1−デカリニル、ノルボルニル、アダマンチルなどが挙げられる。
【0062】
「ハロゲン」および「ハロ」は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を意味する。フッ素、塩素または臭素が好ましく、フッ素および塩素がより好ましい。
【0063】
「環構造置換基」は、芳香族または非芳香族環構造に結合する置換基であって、たとえば、環構造上の置換可能な水素を置換する置換基である。環構造置換基は、同じまたは異なってもよく、それぞれ、独立して、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アルキルアリール、ヘテロアラルキル、アルキルヘテロアリール、ヒドロキシ、ヒドロキシアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アルアルコキシ、アシル、アロイル、ハロ、ニトロ、シアノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルコキシカルボニル、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリールチオ、アラルキルチオ、ヘテロアラルキルチオ、シクロアルキル、ヘテロシクリル、YN−、YN−アルキル−、YNC(O)−およびYNSO−(式中、YおよびYは、同じまたは異なってもよく、独立して、水素、アルキル、アリールおよびアラルキルからなる群から選択される)からなる群から選択される。
【0064】
「ヘテロシクリル」は、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族飽和単環式または多環式環構造であって、該環構造中の1個以上の原子は、炭素以外の元素、たとえば、窒素、酸素またはイオウ、単独、または組合せである環構造を意味する。該環構造では、酸素および/またはイオウ原子が隣接することはない。約5〜約6個の環原子を含有するヘテロシクリルが好ましい。語根ヘテロシクリルの前の接頭語アザ、オキサまたはチアは、それぞれ、少なくとも1個の窒素、酸素またはイオウ原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロシクリル環においては、たとえば、−N(Boc)、−N(CBz)、−N(Tos)基などのように、任意の−NHに保護基が存在してもよく、そのような保護部分も本発明の一部と考えられる。ヘテロシクリルは、場合によっては、同じまたは異なってもよく、本明細書で規定された、「環構造置換基」1個以上で置換されうる。ヘテロシクリルの窒素またはイオウ原子は、場合によっては、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに酸化することができる。適切な単環式ヘテロシクリル基の限定ではない例として、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、1,4−ジオキサニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチオフェニルなどが挙げられる。
【0065】
本発明のヘテロシクリル含有構造において、N、OまたはSに隣接する炭素原子上の水酸基および他のヘテロ原子に隣接する炭素上のNおよびS基は存在しないことに留意すべきである。したがって、たとえば、環:
【0066】
【化32】

において、2および5の印がついた炭素に直接結合する−OHは存在しない。
【0067】
「アルキニルアルキル」は、アルキニル−アルキル基(該基中、アルキニルおよびアルキルは先に記載された通りである)を意味する。低級アルキニルおよび低級アルキル基を含有するアルキニルアルキルが好ましい。親部分への結合は、アルキルを介する。適切なアルキニルアルキル基の限定ではない例は、プロパルギルメチルが挙げられる。
【0068】
「ヘテロアラルキル」は、ヘテロアリール−アルキル基(該基中、ヘテロアリールおよびアルキルは先に記載された通りである)を意味する。低級アルキル基を含有するヘテロアラルキルが好ましい。適切なアラルキル基の限定ではない例として、ピリジルメチルおよびキノリン−3−イルメチルが挙げられる。親部分への結合はアルキルを介する。
【0069】
「ヘテロシクリルアルキル」は、ヘテロシクリルアルキル基(該基中、ヘテロシクリルおよびアルキルは先に記載された通りである)を意味する。低級アルキル基を含有するヘテロシクリルアルキルが好ましい。適切なヘテロシクリルアルキル基の限定ではない例として、ピペリジルメチル、ピペリジルエチル、ピロリジルメチル、モルホリニルプロピル、ピペラジニルエチル、アジンジルメチル、アゼチジルエチル、オキシラニルプロピルなどが挙げられる。親部分への結合はアルキル基を介する。
【0070】
「ヘテロシクレニル」(または「ヘテロシクロアルケネイル」)は、約3〜約10個の環原子、好ましくは約5〜約10個の環原子を含む非芳香族単環式または多環式環構造であって、環構造の1個以上の原子が、炭素以外の元素、たとえば、窒素、酸素またはイオウ原子の単独または組合せであり、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合または炭素−窒素二重結合を含有する環構造を意味する。環構造内で、酸素および/またはイオウ原子が隣接して存在することはない。約5〜約6個の環原子を含有するヘテロシクレニル環が好ましい。語根ヘテロシクレニルの前の接頭語アザ、オキサまたはチアは、それぞれ、少なくとも1個の窒素、酸素またはイオウ原子が、環原子として存在することを意味する。ヘテロシクレニルは、場合によっては、環構造置換基(該「環構造置換基」は前記の通りである)、1個以上で置換されうる。ヘテロシクレニルの窒素またはイオウ原子は、場合によっては、対応するN−オキシド、S−オキシドまたはS,S−ジオキシドに酸化されうる。適切な単環式アザヘテロシクレニル基の限定ではない例として、1,2,3,4−テトラヒドロピリジル、1,2−ジヒドロピリジル、1,4−ジヒドロピリジル、1,2,3,6−テトラヒドロピリジル、1,4,5,6−テトラヒドロピリミジル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、2−イミダゾリニル、2−ピラゾリニルなどが挙げられる。適切なオキサヘテロシクレニル基の限定ではない例として、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン、ジヒドロフラニル、フルオロジヒドロフラニルなどが挙げられる。適切な多環式オキサヘテロシクレニル基の限定ではない例は、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプテニルである。適切な単環式チアヘテロシクレニル環の限定ではない例として、ジヒドロチオフェニル、ジヒドロチオピラニルなどが挙げられる。
【0071】
「ヒドロキシアルキル」は、HO−アルキル基(該基中、アルキルは先に規定した通りである)を意味する。低級アルキルを含有するヒドロキシアルキルが好ましい。適切なヒドロキシアルキル基の限定ではない例として、ヒドロキシメチルおよび2−ヒドロキシエチルが挙げられる。
【0072】
「アシル」は、カルボキシル基の−OHがある他の置換基によって置き換えられた有機酸基を意味する。適切な限定ではない例として、H−C(O)−、アルキル−C(O)−、シクロアルキル−C(O)−、ヘテロシクリル−C(O)−およびヘテロアリール−C(O)−基(これらにおいて、種々の基は、先に記載された通りである)が挙げられる。親部分への結合は、カルボニルを介する。低級アルキルを含有するアシルが好ましい。適切なアシル基の限定ではない例として、ホルミル、アセチルおよびプロパノイルが挙げられる。
【0073】
「アロイル」は、アリール−C(O)基(該基中、アリール基は先に記載された通りである)を意味する。親部分への結合はカルボニルを介する。適切な基の限定ではない例として、ベンゾイルおよび1−ナフトイルが挙げられる。
【0074】
「アルコキシ」は、アルキル−O基(該基中、アルキル基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアルコキシ基の限定ではない例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシおよびn−ブトキシが挙げられる。親部分への結合はエーテル酸素を介する。
【0075】
「アリールオキシ」は、アリール−O基(該基中、アリール基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアリールオキシ基の限定ではない例として、フェノキシおよびナフトキシが挙げられる。親部分への結合はエーテル酸素を介する。
【0076】
「アラルキルオキシ」は、アラルキル−O基(該基中、アラルキル基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアラルキルオキシ基の限定ではない例として、ベンジルオキシ、および1−または2−ナフタレンメトキシが挙げられる。親部分への結合はエーテル酸素を介する。
【0077】
「アルキルチオ」は、アルキル−S基(該基中、アルキル基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアルキルチオ基の限定ではない例として、メチルチオおよびエチルチオが挙げられる。親部分への結合はイオウを介する。
【0078】
「アリールチオ」は、アリール−S基(該基中、アリール基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアリールチオ基の限定ではない例として、フェニルチオおよびナフチルチオが挙げられる。親部分への結合はイオウを介する。
【0079】
「アラルキルチオ」は、アラルキル−S基(該基中、アラルキル基は先に記載された通りである)を意味する。適切なアラルキルチオ基の限定ではない例は、ベンジルチオである。親部分への結合はイオウを介する。
【0080】
「アルコキシカルボニル」は、アルキル−O−CO−基を意味する。適切なアルコキシカルボニル基の限定ではない例として、メトキシカルボニルおよびエトキシカルボニルが挙げられる。親部分への結合はカルボニルを介する。
【0081】
「アリールオキシカルボニル」は、アリール−O−C(O)−基を意味する。適切なアリールオキシカルボニル基の限定ではない例として、フェノキシカルボニルおよびナフトキシカルボニルが挙げられる。親部分への結合はカルボニルを介する。
【0082】
「アラルコキシカルボニル」は、アラルキル−O−C(O)−基を意味する。適切なアラルコキシカルボニル基の限定ではない例は、ベンジルオキシカルボニルである。親部分への結合はカルボニルを介する。
【0083】
「アルキルスルホニル」は、アルキル−S(O)基を意味する。アルキル基が低級アルキルである基が好ましい。親部分への結合はスルホニルを介する。
【0084】
「アリールスルホニル」は、アリール−S(O)基を意味する。親部分への結合はスルホニルを介する。
【0085】
用語「置換した」は、指定された原子上の1個以上の水素が示された群から選択されたもので置き換わることを意味し、ただし、指定された原子の、現状での正常な原子価を超えることなく、および置換の結果、安定な化合物となることが条件である。置換基および/または変数の組合せは、そのような組合せの結果安定な化合物となる場合のみ可能である。「適切な化合物」または「適切な構造」は、反応混合物から有用な程度に精製された形態への単離および効果のある治療剤への製剤に十分耐える強さを持つ化合物を意味する。
【0086】
原子価の必要条件が全て満たされていれば、式(I)の炭素は、1〜3個のケイ素原子と置き換えることができることに留意されたい。
【0087】
用語「場合によっては、置換された」は、特定の基、ラジカルまたは部分による任意的な置換を意味する。
【0088】
本明細書の本文、スキーム、実施例および表中で、原子価が不十分なヘテロ原子は、原子価を満足するだけの水素原子を有することを想定することにも留意すべきである。
【0089】
化合物における官能基が「保護」と呼ばれている場合、これは、該化合物が反応する時、該基が、該保護部位における望ましくない副反応を排除するように改変された形態にあることを意味する。適切な保護基は、当業者によって、またたとえば、T.W.Greeneら,Protective Groups in organic Synthesis(1991),Wiley,New Yorkのような標準的な教科書を参照することによって、認識されるであろう。
【0090】
任意の変数(たとえば、アリール、複素環、Rなど)が構造または式において複数存在する場合、各部分におけるその定義は、他の全ての定義とは独立する。
【0091】
本明細書で使用される用語「組成物」は、特定された成分を特定量含む産物、および直接または間接的に、特定された成分を特定量組み合わせて得られる産物を包含するものである。
【0092】
また、本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もここで意図するものである。本明細書で使用される用語「プロドラッグ」は、対象に投与された時、代謝または化学的プロセスによって化学的変換を受け、式Iの化合物またはその塩および/または溶媒和物を産生する薬物前駆体である化合物を示す。プロドラッグに関する検討は、T.HiguchiおよびV.Stella,Pro−drugs、Novel Delivery Systems(1987)として、the A.C.S.Symposium Seriesの第14巻、およびBioreversible Carriers in Drug Design,(1987)Edward B.Roche,ed.,American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressにあり、これらは参照によって本明細書に組入れられる。
【0093】
たとえば、式(I)の化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩、水和物または溶媒和物がカルボン酸官能基を含有する場合、プロドラッグは、該酸基の水素原子を、たとえば、(C−C)アルキル、(C−C12)アルカノイルオキシメチル、4〜9個の炭素原子を有する1−(アルカノイルオキシ)エチル、5〜10個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルカノイルオキシ)−エチル、3〜6個の炭素原子を有するアルコキシカルボニルオキシメチル、4〜7個の炭素原子を有する1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、5〜8個の炭素原子を有する1−メチル−1−(アルコキシカルボニルオキシ)エチル、3〜9個の炭素原子を有するN−(アルコキシカルボニル)アミノメチル、4〜10個の炭素原子を有する1−(N−(アルコキシカルボニル)アミノ)エチル、3−フタリジル、4−クロトノラクトニル、ガンマ−ブチロラクトン−4−イル、ジ−N,N−(C−C)アルキルアミノ(C−C)アルキル(たとえば、β−ジメチルアミノエチル)、カルバモイル−(C−C)アルキル、N,N−ジ(C−C)アルキルカルバモイル−(C−C)アルキル、およびピペリジノ−、ピロリジノ−またはモルホリノ(C−C)アルキルなどのような基によって置き換えることによって形成するエステルを含むことができる。
【0094】
同様に、式Iの化合物が、アルコール官能基を含有する場合、プロドラッグは、アルコール基の水素原子を、たとえば、(C−C)アルカノイルオキシメチル、1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、1−メチル−1−((C−C)アルカノイルオキシ)エチル、(C−C)アルコキシカルボニルオキシメチル、N−(C−C)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C−C)アルカノイル、α−アミノ(C−C)アルカニル、アリールアシルおよびα−アミノアシル、またはα−アミノアシル−α−アミノアシル(ここで、各α−アミノアシル基は、独立して、天然のL−アミノ酸、−P(O)(OH)、−P(O)(O(C−C)アルキル)またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール型の水酸基の脱離によって得られるラジカル)から選択される)などのような基によって置き換えることによって形成することができる。
【0095】
式Iの化合物に第一および第二アミン、またはイミダゾールまたはピペラジン環のような窒素含有ヘテロ環におけるような−NH官能基が導入されている場合、プロドラッグは、アミン基の水素原子を、たとえば、R−カルボニル、RO−カルボニル、NRR’−カルボニル(ここで、RおよびR’は、それぞれ独立して、(C−C10)アルキル、(C−C)シクロアルキル、ベンジルであり、またR−カルボニルは、天然α−アミノアシルまたは天然α−アミノアシルである)、−C(OH)C(O)OY(式中、YはH、(C−C)アルキルまたはベンジルである)、−C(OY)Y(式中、Yは(C−C)アルキルであり、Yは(C−C)アルキル、カルボキシ(C−C)アルキル、アミノ(C−C)アルキル、あるいはモノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノアルキルである)、−C(Y)Y(式中、Yは、Hまたはメチルであり、Yは、モノ−N−またはジ−N,N−(C−C)アルキルアミノモルフォリノ、ピペリジン−1−イルまたはピロリジン−1−イルなどである)などのような基によって置き換えることによって形成することができる。
【0096】
「有効量」または「治療的に効果的な量」は、所望の治療的、緩和的、抑制的または予防的効果を生み出すのに有効な本発明の化合物または組成物の量を記載することを意味する。
【0097】
「カプセル」は、活性成分を含む組成物を保持するまたは含有するための、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、あるいは変性ゼラチンまたはデンプンで作られた特定の容器または封入物を記載することを意味する。硬質シェルカプセルは、普通、比較的高いゲル強度の骨とポークスキンゼラチンとのブレンドで作られている。カプセルそれ自身は、少量の色素、不透明剤、可塑剤、および防腐剤を含有してもよい。
【0098】
「錠剤」は、活性成分と適切な賦形剤とを含有する圧縮されたまたは成型された固体製剤を記載することを意味する。錠剤は、混合物または顆粒によって製造することができ、湿式造粒、乾式造粒または締固め法によって圧縮することによって得られる。
【0099】
「経口ゲル」は、親水性半固体マトリックス中に分散または可溶化させた活性成分を記載することを意味する。
【0100】
「形成用粉末」は、水または液汁中に分散することができる活性成分および適切な賦形剤を含有する粉末ブレンドを言う。
【0101】
「賦形剤」は、通常、組成物または剤形の主な部分を作りあげる物質を言う。適切な賦形剤として、糖類、たとえば、ラクトース、サッカロース、マンニトールおよびソルビトール;麦類、トウモロコシ、コメおよびジャガイモから誘導されるデンプン類;およびセルロース、たとえば、微結晶性セルロースが挙げられる。組成物中の賦形剤の量は、全組成物の約10〜約90重量%、好ましくは約25〜約75%、より好ましくは約30〜約60重量%、さらにより好ましくは約12〜約60%の範囲を変動しうる。
【0102】
「崩壊剤」は、錠剤をばらばらにして(崩壊して)、薬剤を放出するのを助けるために、組成物に加えられる物質を言う。適切な崩壊剤として、デンプン類;「冷水溶性」変性デンプン類、たとえば、ナトリウムカルボキシメチルデンプン;天然および合成ゴム類、たとえば、ローカストビーン、カラヤ、グア、トラガカントおよびアガー;セルロース誘導体、たとえば、メチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロース;微結晶性セルロースおよび架橋微結晶性セルロース類、たとえば、ナトリウムクロスカルメロース;アルギネート類、たとえば、アルギン酸およびアルギン酸ナトリウム;クレー、たとえば、ベントナイト;および発泡性混合物が挙げられる。組成物中の崩壊剤の量は、組成物の約2〜約15重量%、より好ましくは約4〜約10重量%の範囲を変動しうる。
【0103】
「結合剤」は、粉末を結合または「接着し」、顆粒を形成することによって、これらを凝集する、すなわち、製剤において「接着剤」として作用する物質を言う。結合剤は、賦形剤または増量剤ですでに得られている凝集強度を強化する。適切な結合剤として、糖類、たとえば、サッカロース;麦類、トウモロコシ、コメ、およびジャガイモから誘導されるデンプン類;天然ゴム、たとえば、アカシア、ゼラチンおよびトラガカント;アルギン酸、アルギン酸ナトリウムおよびアルギン酸アンモニウムカルシウムのような海草の誘導体;メチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースのようなセルロース物質およびヒドロキシプロピルメチルセルロース;ポリビニルピロリドン;および無機物、たとえば、ケイ酸マグネシウムアルミニウムが挙げられる。組成物中の結合剤の量は、組成物の約2〜約20重量%、より好ましくは約3〜約10重量%、さらにより好ましくは約3〜約6重量%の範囲を変動しうる。
【0104】
「滑剤」は、錠剤、顆粒剤などが圧縮された後、摩擦や磨耗を減らすことによって、これらをモールドまたはダイから取り出すことができるように、剤形に加えられる物質を記載することを意味する。適切な滑剤として、ステアリン酸金属塩、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、またはステアリン酸カリウム;ステアリン酸;高融点ワックス類;および水溶性滑剤、たとえば、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリエチレングリコールおよびd’l−ロイシンが挙げられる。滑剤は、顆粒の表面およびそれらと錠剤プレスの部分との間に存在しなければならないので、普通、圧縮の直前のステップで加えられる。組成物中の滑剤の量は、組成物の約0.2〜約5重量%、好ましくは約0.5〜約2%、より好ましくは約0.3〜約1.5重量%の範囲を変動しうる。
【0105】
「滑沢剤」は、固化を防ぎ、造粒の流れ特性を改善し、流れが平滑かつ均一になるようにする物質を意味する。適切な滑沢剤として、シリコンジオキシドおよびタルクが挙げられる。組成物中の滑沢剤の量は、組成物の約0.1%〜約5重量%、好ましくは約0.5〜約2重量%の範囲を変動しうる。
【0106】
「着色剤」は、組成物または剤形を着色する医薬品添加物を言う。そのような医薬品添加物として、食品用色素およびクレーや水酸化アルミニウムのような適切な吸着剤上に吸着させた食品用色素を挙げることができる。着色剤の量は、組成物の約0.1〜約5重量%、好ましくは約0.1〜約1%で変化することができる。
【0107】
「バイオアベイラビリティ」は、標準またはコントロールと比較した、活性薬剤成分または治療成分が投与剤形から体循環に吸収された割合または程度を言う。錠剤を製造する従来の方法は、公知である。そのような方法として、直接圧縮および締固めにより製造された造粒の圧縮のような乾燥方法、または湿式方法、他の特定な手順が挙げられる。たとえば、カプセル、坐薬などのような投与の他の形態を作る従来の方法もよく知られている。
【0108】
式Iの化合物は塩を形成することができ、これらも本発明の範囲内である。本明細書で式Iの化合物と記載される場合、特に断らない限り、その塩の記載も含まれると理解される。本明細書で使用される用語「塩(複数も含む)」は、無機および/または有機酸で形成される酸性塩、および無機および/または有機塩基で形成される塩基性塩を示す。さらに、式IIIの化合物が、ピリジンまたはイミダゾール(これらに限定されない)のような塩基部分と、およびカルボン酸(これに限定されない)のような酸部分との両方を含有する場合、双生イオン(「分子内塩」)を形成してもよく、これらも本明細書で使用する用語「塩(複数を含む)」の範囲内である。医薬的に許容しうる(すなわち、非毒性の生理的に許容しうる)塩が好ましいが、他の塩も有用である。式Iの化合物の塩は、たとえば、塩が析出するビヒクルのようなビヒクル中で、または水性ビヒクル中で、式Iの化合物を、ある量、たとえば等量の酸または塩基と反応させ、次いで凍結乾燥することによって生成してもよい。
【0109】
代表的な酸付加塩として、酢酸塩、アスコルビン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩、ショウノウスルホン酸塩、フマル酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(トシル酸塩としても知られている)などが挙げられる。さらに、医薬化合物から医薬的に有用な塩を形成するのに適切と一般的に考えられる酸が、たとえば、S.Bergeら,Journal of Pharmaceutical Sciences(1977)66(1)1−19;P.Gould,International J.of Pharmaceutics(1986)33 201−217;Andersonら,The Practice of Medicinal Chemistry(1996),Academic Press,New York;およびThe Orange Book(Food & Drug Administration,Washington,D.C.のウェブサイト)で検討されている。これらの開示は参照によって本明細書に組入れられる。
【0110】
代表的な塩基塩として、アンモニウム塩、ナトリウム、リチウムおよびカリウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウムおよびマグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、ジシクロヘキシルアミン、t−ブチルアミンのような有機塩基(たとえば、有機アミン類)との塩、およびアルギニン、リシンのようなアミノ酸との塩、などが挙げられる。塩基性窒素含有基は、低級アルキルハライド(たとえば、メチル、エチルおよびブチル塩化物、臭化物、およびヨウ化物)、硫酸ジアルキル(たとえば、硫酸ジメチル、ジエチルおよびジブチル)、長鎖ハライド(たとえば、デシル、ラウリル、およびステアリル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アラルキルハライド(たとえば、臭化ベンジルおよびフェネチル)、その他のような薬剤で、四級化してもよい。
【0111】
そのような酸性塩および塩基性塩は、全て、本発明の範囲内の医薬的に許容しうる塩であり、酸性塩および塩基性塩は全て、本発明の目的に関し、対応する化合物の遊離の形態と同等であると考えられる。
【0112】
式Iの化合物、ならびにその塩、溶媒和物およびプロドラッグは、それらの互変異性型(たとえば、アミドまたはイミノエーテルとして)で存在してもよい。そのような互変異性型は全て、本発明では、本発明の一部と想定する。たとえば、
【0113】
【化33】

である。
【0114】
本発明の化合物の全ての立体異性体(たとえば、幾何異性体、光学異性体など)(該化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグ、ならびにプロドラッグの塩および溶媒和物を含む)、たとえば、エナンチオマー型(不斉炭素の不存在下でも存在しうる)、回転異性体、アトロプ異性体およびジアステレオマー型を始めとする、種々の置換基上の不斉炭素またはイオウに起因して存在する異性体は、本発明の範囲内であると想定される。たとえば、式(I)の化合物に、二重結合または縮合環が導入されている場合、シス−およびトランス−型、および混合物は、本発明の範囲内に包含される。本発明の個々の立体異性体は、たとえば、実質的に他の異性体とは関係なく存在してもよく、あるいは、たとえば、ラセミ体として他の全ての、あるいは他の選択された立体異性体と混合されていてもよい。本発明のキラル中心は、IUPAC1974推奨事項によって規定されるSまたはR立体配置を有することができる。「塩」、「溶媒和物」、「プロドラッグ」などの用語の使用は、本発明の化合物のエナンチオマー、立体異性体、回転異性体、互変異性体、ラセミ体またはプロドラッグの塩、溶媒和物およびプロドラッグにも同様に適用されるものである。
【0115】
ジアステレオマー混合物は、当業者に周知の方法、たとえば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶法によって、物理的、化学的相違に基づいて個々のジアステレオマーに分離することができる。エナンチオマーは、適正な光学的活性化合物(たとえば、キラル補助剤、たとえば、キラルアルコールまたはモッシャーの酸塩化物)と反応させ、エナンチオマー混合物をジアステレオマー混合物に変換し、ジアステレオマーを分離し、個々のジアステレオマーを対応する純粋なエナンチオマーに変換すること(たとえば、加水分解)によって分離することができる。また、式(I)の化合物のあるものは、アトロプ異性体(たとえば、置換ビアリール類)でもよく、これらは本発明の一部と考えられる。エナンチオマーは、キラルHPLCカラムを使用して分離することもできる。
【0116】
式Iの化合物の多型形態、および式Iの化合物の塩、溶媒和物およびプロドラッグは、本発明に含まれるものである。
【0117】
また、本発明は、本発明の同位体標識された化合物であって、本明細書で挙げた化合物と同一であるが、1個以上の原子が、通常自然界で発見される原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子によって置き換えられている化合物も包含する。本発明の化合物に導入することができるアイソトープの例として、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素のアイソトープ、たとえば、それぞれ、H、H、13C、14C、15N、18O、17O、31P、32P、35S、18Fおよび36Clが挙げられる。
【0118】
ある同位体標識された式(I)の化合物(たとえば、Hおよび14Cで標識化されたもの)は、化合物および/または基質組織分布分析において有用である。トリチウム(すなわち、H)および炭素−14(すなわち、14C)アイソトープは、簡単に生成および検出できることから、特に好ましい。さらに、重水素(すなわちH)のようなより重いアイソトープを用いる置換により、より大きな代謝安定性(たとえば、半減期が長くなる、または必要用量が減る)ことに起因する、一定の治療的利点が与えられ、したがって、状況によっては好ましい場合がある。同位体標識された式(I)の化合物は、一般的に、適正に同位体標識された試薬で、同位体標識されていない試薬を置換することにより、本明細書の以下に記載のスキームおよび/または実施例に開示された手順に類似の手順に習って生成することができる。
【0119】
本発明による化合物は薬理学的特性を有し、特に式Iの化合物は、α2Cアドレナリン受容体アゴニストとして有用でありうる。
【0120】
式Iの化合物の好ましい用量は、約0.001〜500mg/体重1kg/日である。式Iの化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物の特に好ましい用量は、約0.01〜25mg/体重1kg/日である。
【0121】
また、本発明の化合物は、1種以上の治療剤、たとえば、ステロイド類、PDE−4抑制剤、抗ムスカリン様作動剤、クロモリンナトリウム、H受容体アンタゴニスト、5−HTアゴニスト、NSAID、アンギオテンシン変換酵素抑制剤、アンギオテンシンII受容体アゴニスト、β−遮断剤、β−アゴニスト(長時間作用型および短時間作用型の両方を含む)、ロイコトリエンアンタゴニスト、利尿剤、アルドステロンアンタゴニスト、イオンチャネル型薬剤、ナトリウム利尿ペプチド、疼痛管理/鎮痛剤、抗不安剤、抗片頭痛剤、および心臓の状態、精神病性障害および緑内障の治療に適切な治療剤との組み合わせ(一緒にまたは連続して投与される)においても有用である。
【0122】
適切なステロイド類として、プレドニソロン、フルカチゾン(プロピオン酸エステルまたはフロン酸エステルのような全てのエステルを含む)、トリアムシノロン、ベクロメタソン、モメタゾン(フロン酸モメタゾンのようないかなるエステル形態も含む)、ブダサミン(budasamine)、シクレソニド、ベタミサゾン、デキサメタゾン、プレドニソン、フルニソリドおよびコルチゾンが挙げられる。
【0123】
適切なPDE−4抑制剤として、ロフルミラスト、セオフィリン、ロリプラム、ピクラミラスト、シロミラスト、およびCDP−840が挙げられる。
【0124】
適切な抗ムスカリン剤として、イプラトロピウムブロマイドおよびチオトロピウムブロマイドが挙げられる。
【0125】
適切なHアンタゴニストとして、アステミゾール、アザタジン、アゼラスチン、アクリバスチン、ブロムフェニラミン、セチリジン、クロルフェニルアミン、クレマスチン、シクリジン、カレバスチン、シプロヘプタジン、カルビノキサミン、デスカルボエトキシロラチジン(descarboethoxyloratidine)、ジフェンヒドラミン、ドキシルアミン、ジメチンデン、エバステル、エピナスチン、エフレチリザイン(efletirizeine)、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラチジン、レボカバスチン、メクリジン、フェキソフェナジン、ヒドロキシジン、ケトチフェン、ロラタジン、レボカバスチン、メクリジン、ミゾラスチン、メキタジン、ミアンセリン、ノベラスチン、ノルアステミゾール、ピクマスト、ピリラミン、プロメタジン、テルフェナジン、トリペレナミン、テメラスチン、トリメプラジンまたはトリプロリジンが挙げられる。
【0126】
適切な抗炎症剤として、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルニサール、エトドラク、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、ナブメトン、ネプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダクおよびトルメチンが挙げられる。
【0127】
適切なアルドステロンアンタゴニストとして、スピロノラクトンが挙げられる。
【0128】
適切なイオンチャネル型薬剤として、ジギタリスが挙げられる。
【0129】
適切なアンギオテンシンII受容体アゴニストとして、イルベサルタンおよびロサルタンが挙げられる。
【0130】
適切な利尿剤として、スピロノラクトン、メチクロチアジド、ブメタニド、トルセミド、ヒドロフルメチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、トリアムテレン、エタクリン酸、メチクロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ベンズチアジド、ヒドロクロロチアジド、キネサゾン、ヒドロクロロチアジド、クロルサリドン、フロセミド、インダパミド、ヒドロクロロチアジド、トリアムテレン、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、アミロリドHCl、アミロリドHCl、メトラゾン、トリクロルメチアジド、ベンドロフルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ポリチアジド、ヒドロフルメチアジド、クロルサリドンおよび、メトラゾンが挙げられる。
【0131】
適切な疼痛管理/鎮痛剤として、セレコキシブ、アミトリプチリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ギャバペンチン、トラマドール、ロフェコキシブ、オキシコドンHCl、アセタミノフェノキシコドンHCl、カルバマゼピン、ジクロフェナク、ジクロフェナク、エトドラク、フェノプロフェンカルシウム、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラクトロメタミン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロキシカム、スリンダク、トルメチンナトリウム、バルデコキシブ、ジクロフェナク/ミソプロストール、オキシコンチン、ビコジン、ダルボセット、硫酸モルヒネ、ジラウジッド、スタドール、スタドールNS、アセタミノフェンおよびコデイン、アセタミノフェンおよびコデイン#4、Lidoderm(登録商標)パッチ、およびパーコセットが挙げられる。
【0132】
適切なβ−遮断剤として、アセブトロール、アテノロール、アテノロール/クロルサリドン、ベタキソロール、フマル酸ビソプロロール、ビソプロロール/HCTZ、ラベテロール、酒石酸メトプロロール、ナドロール、ピンドロール、プロプラノロール、プロプラノロール/HCTZ、ソタロールおよびチモロールが挙げられる。
【0133】
適切なβ−アゴニストとして、ドブタミン、リトドリン、サルブタモール、レバルブテロール、メタプロテモール(metaprotemol)、フォルモテロール、フェノテロール、バンブテロール、ブロカテロール(brocaterol)、クレンブテロール、テルブタリン、ツロブテロール、エピネフィリン、イソプレナリンおよびヘキソプレナリンが挙げられる。
【0134】
適切なロイコトリエンアンタゴニストとして、レバミソールが挙げられる。
【0135】
適切な抗片頭痛剤として、コハク酸ロバトリプタン(rovatriptan)、ナラトリプタンHCl、安息香酸リザトリプタン、コハク酸スマトリプタン、ゾルミトリプタン、マレイン酸アルモトリプタン、マレイン酸メチセルジド、メシル酸ジヒドロエルゴタミン、酒石酸エルゴタミン、酒石酸エルゴタミン/カフェイン、Fioricet(登録商標)、Fiorninal(登録商標)、Depakene(登録商標)、およびDepakote(登録商標)が挙げられる。
【0136】
適切な抗不安および抗うつ剤として、アミトリプトリンHCl、ブプロピオンHCl、臭化水素酸シタロプラム、クロミプラミンHCl、デシプラミン、フルオキセチン、マレイン酸フルボキサミン、マプロチリンHCl、ミルタザピン、ネファゾドンHCl、ノルトリプチリン、パロキセチンHCl、プロトリプチリンHCl、セルトラリンHCl、ドキセピン、およびマレイン酸トリミプラミンが挙げられる。
【0137】
適切なアンギオテンシン変換酵素抑制剤として、カプトプリル、エナラプリル、エナラプリル/HCTZ、リシノプリル、リシノプリル/HCTZ、およびAceon(登録商標)が挙げられる。
【0138】
本発明の化合物の薬理学的特性は、数多くの薬理学的分析によって確認される。後で記載する代表的な薬理学的分析は、本発明による化合物およびそれらの塩を用いて行われた。
【0139】
また、本発明は、少なくとも1種の式Iの化合物、あるいは該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物と、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体とを含む医薬組成物にも関する。
【0140】
本発明で記載される化合物から医薬組成物を製造するために用いられる不活性な医薬的に許容しうる担体は、固体状でも液体状でもあり得る。固体形態製剤として、粉末剤、錠剤、分散性顆粒剤、カプセル、カシェ剤および座剤が挙げられる。粉末剤および錠剤は、約5〜約95%の活性成分が含まれてもよい。適切な固体担体は、当該分野で公知であり、たとえば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖またはラクトースが挙げられる。錠剤、粉末剤、カシェ剤およびカプセルは、経口投与のために適切な固体剤形として使用することができる。医薬的に許容しうる担体および種々の組成物を造る方法の例は、A.Gennaro(ed.),Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18編,(1990),Mack Publishing社,Easton,Pennsylvaniaに見出すことができる。
【0141】
液体形態製剤として、溶液、懸濁液および乳液が挙げられる。例として、非経口注射剤のために、水溶液または水−プロピレングリコール溶液が挙げられ、経口の溶液、懸濁液および乳液のために、甘味剤および不透明化剤の添加が挙げられる。また、液体形態製剤は、鼻腔内投与用の溶液または懸濁液も含む。
【0142】
吸入に適切な噴霧製剤としては、溶液および粉末形態の固体が挙げられ、これは、医薬的に許容しうる担体、たとえば、不活性圧縮気体、たとえば窒素と組み合わされてもよい。
【0143】
また、使用の直前に、経口または非経口投与用のどちらかの液体形態製剤に変換されることが意図される固体形態製剤も含まれる。そのような液体形態として、溶液、懸濁液および乳液が挙げられる。
【0144】
また、本発明の化合物は、経皮的に送達されてもよい。経皮的組成物は、クリーム、ローション、エアロゾルおよび/または乳液の形態を取ることができ、この目的のために当該分野で従来から使われるマトリックスまたは貯蔵タイプの経皮パッチ剤も含みうる。
【0145】
本発明の化合物は、皮下的に送達してもよい。
【0146】
該化合物は経口投与されるのが好ましい。
【0147】
医薬製剤は単位剤形の形が好ましい。そのような形態では、製剤は、所望の目的を達成するために、活性成分の適正な量、たとえば、有効量を含有する、適切な大きさにされた単位用量に小分けされる。
【0148】
製剤の単位用量中の活性成分の量は、約1mg〜約100mg、好ましくは約1mg〜約50mg、より好ましくは約1mg〜約25mgで変化し、あるいは特定の用途に従って、該範囲で調整される。
【0149】
使用される投与量は、患者の需要および治療すべき状態の重篤度に依存して変化しうる。特定の状況での正しい投与量レジメンの決定は、当業者の技術範囲内である。便宜上、1日の総投与量を分割し、必要に応じて、1日の間に分けて投与してもよい。
【0150】
本発明の化合物および/またはその医薬的に許容しうる塩の投与量および回数は、年齢、患者の状態および大きさ、治療すべき症状の重篤度などの要因を考慮しながら、担当の医者の判断に従って調節されるであろう。典型的に推奨される経口投与用の1日の投与量レジメンは、2〜4回の分割用量で、約1mg/日〜約500mg/日、好ましくは1mg/日〜200mg/日の範囲で変化しうる。
【0151】
本発明の他の態様は、治療的に効果的な量の少なくとも1種の式Iの化合物、あるいは該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物と、医薬的に許容しうる担体、ビヒクルまたは賦形剤とを含むキットである。
【0152】
本発明のさらに他の態様は、ある量の少なくとも1種の式Iの化合物、あるいは該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物と、ある量の少なくとも1種の先に挙げた治療剤とを含むキットであって、この
2種以上の成分の量は、所望の治療的効果を得ることになる量であるキットである。
【0153】
本明細書で開示した発明を、以下の製造例および実施例によって説明するが、これらは、開示の範囲を限定すると解釈すべきではない。当業者には、代替の機構的経路および類似の構造が明らかであろう。
【0154】
NMRデータが存在する場合、Hスペクトルは、Varian VXR−200(200MHz,H)、Varian Gemini−300(300MHz)、Varian Mercury VX−400(400MHz)またはBruker−Biospin AV−500(500MHz)のいずれかを使用して得、プロトンの数および括弧( )で示した重複度とともに、ppmで報告する。LC/MSデータがある場合、分析は、Applied Biosystems API−100質量スペクトロメーターおよびC18カラム、10−95%CHCN−HO(0.05%TFAとともに)勾配を使用して行った。観察された親イオンを示す。
【0155】
以下の溶媒および試薬は、括弧( )でそれらの省略形で表す場合がある。
Me=メチル;Et=エチル;Pr=プロピル;Bu=ブチル;Ph=フェニル、およびAc=アセチル
μl=マイクロリッター
AcOEtまたはEtOAc=酢酸エチル
AcOHまたはHOAc=酢酸
ACN=アセトニトリル
atm=気圧
BocまたはBOC=tert−ブトキシカルボニル
DCMまたはCHCl:ジクロロメタン:
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン
DMF=ジメチルホルムアミド
DMS=ジメチルスルフィド
DMSO=ジメチルスルホキシド
EDCI=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル
g=グラム
h=時間
HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾル−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HOBt=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
LAH=リチウムアルミニウムヒドリド
LCMS=液体クロマトグラフィー質量スペクトル
min=分
mg=ミリグラム
mL=ミリリットル
mmol=ミリモル
MCPBA=3−クロロペルオキシ安息香酸
MeOH:メタノール
MS=質量分析
NMR=核磁気共鳴スペクトロスコピー
RTまたはrt=室温(周辺温度、約25℃)
TEAまたはEtN=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
THF=テトラヒドロフラン
TLC=薄層クロマトグラフィー
TMS=トリメチルシリル
Tosまたはtosyl=p−トルエンスルホニル
Tr=トリフェニルメチル
【実施例】
【0156】
本発明の化合物は、スキーム1および2で概略的に述べる一般的方法によって生成することができる。スキーム1は、S1およびS2を一緒に結合する方法を示す。これらの方法の例として、S1と、求電子性S2化合物との反応が挙げられる。種々の実施形態において、R’は、カルボキシアルデヒド(還元アミノ化によってカップリングに導く)、カルボン酸(アミドカップリングに導く)、または塩化メチレン(アルキル化によってカップリングに導く)である。
【0157】
【化34】

もう1つの実施形態に依れば、化合物S6は、S4のS5によるアルキル化によって生成される。種々のS1およびS4フラグメントの合成において採用される代表的な手順は、以下の実施例において記載する。
【0158】
【化35】

記載した化合物の生成において使用される出発物質および試薬は、Aldrich Chemical社(Wisconsin,USA)およびAcros Organics社(New Jersey,USA)のような商業的供給者から入手可能であるか、当業者に公知の文献記載の方法によって生成した。
【0159】
式S3およびS6の化合物は、先に概略を述べた一般的方法によって生成することができる。代表的な化合物は、以下の実施例で記載するように、あるいは当該分野で公知の出発物質から生成した。これらの実施例は、本発明をさらに説明するために載せるものである。これらは説明の目的だけのためのものであり、本発明の範囲をいかなる方法によっても限定するように考えるべきではない。
【0160】
(製造例1)
【0161】
【化36−1】

ステップ1〜2
【0162】
【化36−2】

撹拌した6−ニトロインドリン(8.0g,48.8mmol)のDCM(50mL)溶液に、ピリジン(9.9mL,122mmol)、(Boc)O(10.6g,48.6mmol)および触媒DMAPを加えた。混合物を一晩撹拌した。反応物を食塩水で洗浄し、有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により1−Boc−6−ニトロインドリン(10g,78%)を得た。
【0163】
撹拌した1−Boc−6−ニトロインドリン(3.5g,13.2mmol)のMeOH/EtOAc(80mL/40mL)溶液に、10%Pd/C(700mg)を加えた。反応物をH(1気圧)下で一晩撹拌した。混合物を、セライトでろ過し、濃縮し、1A(3.1g,100%)を得た。
【0164】
ステップ3〜4
【0165】
【化37】

撹拌した化合物1A(1.33g,5.68mmol)のジオキサン(36mL)およびHO(10mL)溶液に、0℃で、NaCO(66g,6.25mmol)およびFmoc−Cl(1.61g,6.25mmol)を加えた。反応物を、0℃で1.5時間、次いで室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣をHO(50mL)とDCM(50mL)との間で分配した。水相をDCM(50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をクロマトグラフィー(10〜30%EtOAc/ヘキサン)によって精製し、2.31g(90%)を得た。この化合物を、30%TFA/DCM(50mL)中で0.5時間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、飽和NaHCO溶液を加えた(50mL)。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、1B(1.6g,80%)を得た。
【0166】
ステップ5
【0167】
【化38】

樹脂結合イミダゾール−4−カルボキシアルデヒド(1C)を、以下のように生成した。2−クロロトリチルクロリド樹脂(1g,1.1〜1.6mmole/g,Novabiochem,100〜200メッシュ,1%DVB)を、乾燥DMF(5mL)および1,2−ジクロロエタン(5mL)中に懸濁し、次いで、4−イミダゾールカルボキシアルデヒド(0.28g,3.3mmol)およびTEA(0.46mL,3.3mmole)を加えた。混合物を一晩振盪した。樹脂をろ過し、DMF(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、およびDCM(4×10mL)で洗浄し、一晩高真空下で乾燥した。
【0168】
【化39】

樹脂1C(0.3g,0.42mmol)および1B(0.6g,1.68mmol)の1,2−ジクロロエタン(8mL)およびN,N−ジメチルアセタミド(2mL)懸濁液に、NaBH(OAc)(0.71g,3.36mmol)を加えた。混合物を一晩振盪した。樹脂をろ過し、DMF(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、およびDCM(4×10mL)で洗浄し、樹脂1Dを得た。
【0169】
【化40】

少量の樹脂1D(10mg)を、50%TFA/DCM中で1時間切断した。樹脂をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残渣をLC−MSで同定すると、所望の切断生成物1Eの単一ピークを得た。MS m/z437(MH+)。
【0170】
ステップ6〜8
【0171】
【化41】

樹脂1D(25mg)を、30%ピペリジン/DMF(5mL)中で2時間振盪した。樹脂をろ過し、DMF(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、およびDCM(4×10mL)で洗浄した。次いで、樹脂をDCM(4mL)に懸濁し、MeNCO(0.1g)を加えた。混合物を一晩振盪した。樹脂をDCM(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、およびDCM(4×10mL)で洗浄し、樹脂1Fを得た。
【0172】
樹脂1Fを50%TFA/DCM(10mL)中で3時間切断し、ろ過した。ろ液を減圧濃縮し、化合物1をTFA塩として得た。MS m/z272(MH+)
表1の化合物は、樹脂1Dを脱保護し、表に示す異なる試薬でキャッピングすることによって、上記と類似の方法で生成した。樹脂から切断後、最終化合物は、Gilson HPLC(YMC COMBI PREP ODS−AQ50x20mmI.D.、5ミクロン粒径,20mL/分、10分勾配:10〜90%ACN:HO、0.1%TFAで)によってさらに精製することができる。あるいは、化合物1Gおよび1Hは、以下の実施例4に記載するような手順によって生成することができる。また、化合物1、1Iおよび1Jは、以下の実施例5に記載するような手順によって生成することもできる。
【0173】
【表1】

(製造例2)
【0174】
【化42−1】

ステップ1
【0175】
【化42−2】

撹拌した1H−インドール−6−カルボン酸(1.5g,9.31mmol)のMeOH(200mL)溶液に、濃HSO(3mL)を加えた。反応物を15時間還流し、室温に冷却した。混合物を飽和NaHCOで中性とし、MeOHを減圧除去した。残った混合物を、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により、2A(1.4g,88%)を白色固体として得た。
【0176】
ステップ2
【0177】
【化43】

撹拌した2A(1g,5.7mmol)のDCM(20mL)およびTFA(10mL)溶液を、−20℃で、EtSiH(10mL)を用いて処理した。反応物を室温にゆっくりと暖め、その後17時間撹拌した。反応物を、2NのNaOHでpH8になるまでクエンチした。混合物をDCM(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)により2B(0.5g,49%)を得た。
【0178】
ステップ3
【0179】
【化44】

実施例1、ステップ5に見られる方法と類似の方法で、2Bと樹脂1Cを、樹脂2Cに変換した。
【0180】
ステップ4
【0181】
【化45】

樹脂2C(0.16g)を、KOH(7.2g)をHO(2mL)/MeOH(60mL)/ジオキサン(60mL)に溶解して生成した8mLの溶液で処理した。混合物を一晩振盪した。樹脂をろ過し、ジオキサン(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、DCM(4×10mL)で洗浄し、高真空でポンプ吸引し、樹脂2Dを得た。
【0182】
【化46】

少量の樹脂2D(10mg)を50%TFA/DCM中で1時間切断した。樹脂をろ過し、ろ液を減圧濃縮し、残渣が、所望の切断生成物2Eであることを、LC−MSで同定した。MSm/z271(MH+)
ステップ5〜6
【0183】
【化47】

樹脂2D(0.1g,0.16mmol)を、1:1のDCM:DMF(3mL)に懸濁し、MeNH(2M/THF,0.5mL)、EDCI(0.16mL,1mmol)およびHOBt(0.074g,0.48mmol)で処理した。混合物を一晩振盪した。樹脂をろ過し、DMF(3×10mL)、MeOH(3×10mL)、およびDCM(4×10mL)で洗浄し、樹脂2Fを得た。
【0184】
実施例1、ステップ8で見られる方法と類似の方法で、2Fを標題の化合物2に変換した。MSm/z257(MH+)
表2中の化合物は、樹脂2Dから出発して、表に示す異なる試薬でカップリングすることにより、同様に生成することができる。必要であれば、最終化合物を、実施例1に記載のように、さらに精製することができる。
【0185】
【表2】

(製造例3)
【0186】
【化48−1】

ステップ1
【0187】
【化48−2】

クロロスルホン酸(5g,42.9mmol)を氷浴で冷却し、1−(5−ブロモインドリン−1−イル)エタノン(2.4g,10mmol)で処理した。反応物を0℃で20分撹拌し、次いで7時間で70℃に加熱した。冷却した後、混合物を氷にゆっくりと注ぎ込んだ。析出物をろ過し、HOで洗浄し、一晩、高真空でポンプ吸引し、化合物3Aおよび出発物質を、H NMRで測定して、2:3の割合で含有する粗混合物を得た。
【0188】
ステップ2
【0189】
【化49】

前記混合物の1/3をDCM(10mL)に溶解し、MeNH(2M/THF,5mL)で処理した。反応物を室温で一晩撹拌し、濃縮し、EtOAcと水との間で分配した。水層を、EtOAc(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(60〜100%EtOAc/ヘキサン)により3B(0.39g)を得た。
【0190】
ステップ3
【0191】
【化50】

化合物3B(0.39g,1.17mmol)に、37%HCl(10mL)を加え、混合物を1.5時間還流した。反応物を冷却し、HOで希釈し、次いで、2NのNaOHで塩基性とした。EtOAc(2×50mL)による抽出の後、有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、3C(0.26g,76%)を得た。
【0192】
ステップ4〜5
【0193】
【化51】

実施例1、ステップ5および8に見られる方法と類似の方法で、3Cを化合物3Dに変換した。MSm/z371(MH+)。あるいは、3Cを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、実施例4、ステップ1で記載するように3Dに変換することもできる。
【0194】
ステップ6
3D(0.14g,0.37mmol)および10%Pd/C(20mg)の混合物を、MeOH(10mL)中、50psiのHで一晩水素化し、セライトでろ過した。ろ液を減圧濃縮した。残渣を、Glison215HPLC(YMC COMBI PREP ODS−AQ50x20mmI.D.、5ミクロン、20mL/分、10分勾配:10〜90ACN/HO、0.1%TFAで)により精製し、標題化合物3を得た。MSm/z293(MH+)。
【0195】
表3の化合物は、化合物3Aから出発して、表に示す異なるアミンとカップリングさせることにより、先に記載するのと同様に生成することができる。
【0196】
【表3】

(製造例4)
【0197】
【化52】

ステップ1〜2
【0198】
【化53】

撹拌した4A(5g,30mmol)の1,2−ジクロロエタン(100mL)溶液に、4−イミダゾールカルボキシアルデヒド(2.9g,30mmol)およびHOAc(3mL)を加えた。混合物を1時間撹拌し、NaBH(OAc)(13g,61mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、NaHCOおよび食塩水で洗浄した。有機層を乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮した(7g,94%)。
【0199】
得られた生成物を、実施例1、ステップ2に見られる方法と類似の方法で水素化し、4Bを得た。
【0200】
ステップ3
DCM(10mL)中の化合物4B(0.43g,2mmol)に、TEA(0.7mL,5mmol)およびEtCOCl(0.35mL,4mmol)を加えた。混合物を室温で1.5時間撹拌した。2NのNaOHを加えた後、混合物をDCM(3×30mL)で抽出した。有機層を乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(2〜5%の7NのNH−MeOH/DCM)によって、標題化合物4(0.173g)を得た。MSm/z271(MH+)。
【0201】
表4の化合物は、化合物4Bから出発して、類似の方法で生成した。
【0202】
【表4】

(製造例5)
【0203】
【化54−1】

ステップ1
【0204】
【化54−2】

撹拌した1A(0.96g,4.1mmol)のDCM(50mL)溶液に、ピリジン(0.33mL,4.1mmol)およびメタンスルホン酸無水物(0.71g,4.1mmol)を加えた。反応物を、室温で5時間撹拌した。水を加え、混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により、5A(1.2g,94%)を得た。
【0205】
ステップ2〜4
【0206】
【化55】

撹拌した5A(0.73g,2.34mmol)の1M NaOH(10mL)溶液に、MeI(0.44mL)を加えた。混合物を一晩撹拌し、水(20mL)で希釈し、DCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。次いで、残渣を、実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、脱保護し、5Bに変換した。MSm/z307(MH+)。
【0207】
以下の化合物は、化合物1Aを、それぞれ、クロロギ酸エチル, N,N−ジメチルスルファモイルクロリド、またはメタンスルホン酸無水物と反応させ、次いでBoc脱保護および還元アルキル化を行うことによって製造することができる。
【0208】
【表5】

(製造例6)
【0209】
【化56−1】

ステップ1
【0210】
【化56−2】

実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、6−ニトロインドリンを1−トリチルイミダゾール−4−カルボキシアルデヒドと反応させ、6Aに変換した。
【0211】
ステップ2
【0212】
【化57】

6A(3.0g,6.2mmol)のEtOHとの混合物を、10%Pd/Cで処理し、50psiのHで4時間水素化した。反応物をセライトでろ過し、濃縮し、6Bを黄褐色の発泡体として得た(2.75g,98%)。
【0213】
ステップ3
【0214】
【化58】

6B(1.1g,2.4mmol)のギ酸エチル溶液を一晩還流した。反応物を1/3の体積になるまで濃縮し、CHClで希釈し、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を食塩水で洗浄し、濃縮した。クロマトグラフィー(30〜100%EtOAc/ヘキサン)によって6Cを黄色発泡体として得た(0.41g,35%)。
【0215】
ステップ4〜5
【0216】
【化59】

6C(0.17g,0.35mmol)のTHF(10ml)溶液を、ゆっくりLAH(0.13g,3.5mmol)のTHF(10ml)スラリーに加えた。反応物を、1時間還流し、氷浴で冷却し、水、次いで10%NaOH水溶液でゆっくりクエンチした。混合物をEtOAcで希釈し、セライトでろ過し、濃縮し、黄褐色フィルムを得た。次いで、この物質を、ギ酸ブチルで一晩還流した。クロマトグラフィー(0〜5%7NのNH−MeOH/CHCl)により、6Dを黄色フィルムとして得た(0.020g,11%)。
【0217】
6D(0.014g,0.03mmol)のCHCl(3mL)溶液を、EtSiH(9μL,0.03mmol)およびTFA(28μL,0.3mmol)で処理し、20℃で2時間撹拌した。クロマトグラフィー(5%7NのNH−MeOH/CHCl)により、標題化合物6を黄色フィルム(0.006g,85%)として得た。LMCSm/z257(MH+)。
【0218】
(製造例7)
【0219】
【化60−1】

ステップ1
【0220】
【化60−2】

AcO(9.71mL,103mmol)のサンプルを0℃で冷却し、HCOH(3.95mL,103mmol)を滴下した。混合物を、0℃で5分撹拌し、次いで55℃で2時間加熱した。反応物を0℃に冷却し、1A(9g,38.4mmol)のTHF(100mL)溶液を加えた。混合物を0℃で30分撹拌し、溶媒を減圧下除去し、7Aを得た。
【0221】
ステップ2
【0222】
【化61】

化合物7AをTHF(100mL)に溶解し、THF(77mL,142.8mmol)中の2MのBH−SMeで処理し、2時間還流した。次いで、反応物を、MeOHで処理し、10分間還流した。次いで、混合物を室温に冷却し、減圧濃縮した。残渣を水に溶解し、EtOAc(3×120mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、7B(8.85g,93%)を得た。
【0223】
ステップ3〜5
【0224】
【化62】

7B(0.26g,1.05mmol)のTHF(10mL)溶液を、MeNCO(0.072g,1.26mmol)で一晩攪拌し、濃縮して、7Cを得た。
【0225】
実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、7Cを脱保護し、標題化合物7に変換した。MSm/z286(MH+)。
【0226】
表6の化合物7D〜7Nは、化合物7Bから出発して、イソシアネート、酸塩化物、またはクロロギ酸塩と反応させ、次いで、上記のように、脱保護および還元アルキル化を行うことにより、生成することができる。
【0227】
【表6】

【0228】
【化63】

実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1で見られる方法と類似の方法で、7Aを脱保護し、7Oに変換する。MSm/z243(MH+)。次いで、化合物7Oを、実施例7、ステップ2に記載するように、BH−MeSによって還元し、化合物7Nを得た。
【0229】
(製造例8)
【0230】
【化64】

ステップ1
【0231】
【化65】

実施例4、ステップ3に見られる方法と類似の方法で、1Aを5−クロロバレリルクロリドと反応させ、8Aを得た。
【0232】
ステップ2
【0233】
【化66】

撹拌した化合物8A(3.1g,8mmol)のTHF(10mL)溶液を、5NのNaOH(100mL)で処理し、一晩撹拌した。混合物を、DCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)により、8B(1.73g,68%)を得、8A(1.2g)を回収した。
【0234】
ステップ3〜5
【0235】
【化67】

実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似する方法で、8Bを脱保護し、8Cに変換した。(MSm/z297MH+)。次いで、8Cを、実施例7、ステップ2に見られる方法と類似の方法で、BH−THFと反応させ、標題化合物8を得た。MSm/z283(MH+)。
【0236】
(製造例9)
【0237】
【化68−1】

ステップ1
【0238】
【化68−2】

実施例4、ステップ3に見られる方法と類似の方法で、1Aを、クロロギ酸2−クロロエチルと反応させ、9Aを得た。
【0239】
ステップ2〜4
【0240】
【化69】

撹拌した化合物9A(0.41g,1.2mmol)のDMF(5mL)溶液に、NaH(0.1g,油中60%)を加えた。混合物を一晩撹拌した。溶媒を高真空下で除去し、EtOAc(20mL)を加えた。混合物を、1MのHClで素早く洗浄し、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(5%MeOH/DCM)で精製し、9B(0.23g)を得た。
【0241】
実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1に見られる方法に類似する方法で、9Bを脱保護し、標題化合物9に変換した。MSm/z285(MH+)。
【0242】
(製造例10)
【0243】
【化70−1】

ステップ1〜2
【0244】
【化70−2】

撹拌した1−ヒドロキシ−6−メチルスルホニルインドール10A(1.5g,7.1mmol)のTFA(20mL)溶液に、1MのBH−THF(20mL)を加えた。反応物を、室温で、30分撹拌した。反応物を濃縮し、1NのNaOHで処理した。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30〜50%EtOAc/ヘキサン)により10B(1.05g,75%)を得た。
【0245】
実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、10Bを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで反応させ、標題化合物10を得た。MSm/z278(MH+)。
【0246】
(製造例11)
【0247】
【化71−1】

ステップ1
【0248】
【化71−2】

KH(鉱物油中30%、ヘキサンで洗浄、0.68g,5.1mmol)の無水THF(10mL)懸濁液に、0℃で、アルゴン下、11A(1g,5.1mmol)のTHF(10mL)溶液を加えた。15分後、該溶液を−78℃に冷却し、t−BuLi(ペンタン中1.7M,6mL,10mmol)を滴下した。15分後(−78℃)、DMS(0.92mL,10.2mmol)を滴下した。溶液を室温まで徐々に温め、一晩撹拌した。次いで、反応物を、飽和NHCl(15mL)で留意深くクエンチした。ろ液を水で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(MgSO)し、ろ過し、真空濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(5〜25%EtOAc/ヘキサン)で精製し、化合物11B(1.2g)を得た。
【0249】
ステップ2〜3
【0250】
【化72】

実施例10、ステップ1および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、11BをBH−THFで還元し、次いで11Cに変換した。MS m/z 246(MH+)。
【0251】
ステップ4
【0252】
【化73】

撹拌し、0℃に冷却された化合物11C(0.69g,2.82mmol)のDCM(50mL)溶液に、MCPBA(0.63g,2.8mmol)を加えた。反応物を5分間撹拌し、1NのNaOH(10mL)/HO(20mL)を加えた。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(2〜5%の7NのNH−MeOH/DCM)により11(0.183g,25%)を得た。MSm/z262(MH+)。
【0253】
(製造例12)
【0254】
【化74−1】

ステップ1〜2
【0255】
【化74−2】

1−アセチル−6−シアノインドリン(2.4g,12.9mmol,Tetrahedron,1967,23,3823)を、5NのNaOH(20mL)、MeOH(60mL)およびジオキサン(60mL)を含有する溶液中で撹拌した。混合物を室温で週末にかけて撹拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣を水(100mL)とDCM(100mL)との間で分配した。水層をDCM(2×75mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(10〜30%EtOAc/ヘキサン)によって、6−シアノインドリン(0.95g,51%)を得、次いでこれを、実施例4、ステップ1に見られる方法と類似する方法で12Aに変換した。
【0256】
ステップ3
【0257】
【化75】

撹拌した化合物12A(0.1g,0.45mmol)のMeOH(60mL)溶液を、HClガスを使用し、0℃で15分間、バブリングした。反応物を一晩撹拌し、溶媒を減圧下除去した。残渣を2NのNH/MeOH(50mL)に溶解し、4時間撹拌した。混合物を濃縮し、クロマトグラフィー(7NのNH/MeOHを5〜15%含有するDCM)に供し、標題化合物12(0.062g,57%)を得た。MSm/z242(MH+)。
【0258】
【化76】

化合物12Bは、化合物12Aから、以下のようにして生成することができる。撹拌された12A(0.197g,0.88mmol)のEtOH(100mL)溶液に、NHOH(HO中50%,0.5mL,15mmol)を加えた。反応物を、24時間還流した。混合物を濃縮し、クロマトグラフィー(10〜15%の7NのNH/MeOHを含有するDCM)に供し、12B(0.22g,98%:収率)を得た。MSm/z258(MH+)。
【0259】
【化77】

化合物12Cは、化合物12Aから、以下のようにして生成することができる。化合物12A(0.1g,0.44mmol)を、EtOH(2mL)に溶解し、メチルアミン(HO中40%,1mL)を加えた。混合物を一晩還流した。溶媒を減圧下除去し、残渣を、HPLC(Waters SunFireTM Prep C18 5μM,19〜100mmカラムを使用し、勾配:5〜90%HO/CHCN)によって精製し、12C(0.028g,25%)を得た。MSm/z256(MH+)。
【0260】
【化78】

化合物12Dは化合物12Aから以下のようにして生成することができる。撹拌した化合物12A(0.3g,1.34mmol)のMeOH(30mL)溶液を、HClガスを用いて、0℃で15分間バブリングした。反応物を一晩撹拌し、溶媒を減圧下除去した。残渣をMeOH(30mL)に溶解し、TEA(3.4mL,24mmol)およびO−メチルヒドロキシルアミンヒドロクロリド(2g,24mmol)で処理し、24時間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、残渣を精製(逆相HPLC)し、12D(0.16g,44%)を得た。MSm/z272(MH+)。
【0261】
(製造例13)
【0262】
【化79−1】

ステップ1〜2
【0263】
【化79−2】

実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、2Bを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、13Aを得た。化合物13A(0.075g,0.3mmol)、1,2−アミノエタン(0.067mL)およびAlMe(トルエン中2M,0.5mL)の混合物を一晩還流した。反応物を濃縮し、分取HPLC(先に記載したような)によって精製し、標題化合物13を得た。MSm/z268(MH+)。
【0264】
(製造例14)
【0265】
【化80−1】

ステップ1
【0266】
【化80−2】

撹拌した化合物14A(0.28g,1.93mmol)のTHF(10mL)溶液に、TMS−CF(THF中0.5M,3.8mL,1.9mmol)およびCsF(0.61g,4mmol)を加えた。反応物を室温で4時間撹拌した。溶媒を減圧下除去し、HO(10mL)を加えた。水性混合物をEtOAc(3×15mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、粗14Bを得た。19F NMR(CDCl3):78.78(d)。
【0267】
ステップ2〜3
【0268】
【化81】

撹拌した化合物14B(0.2g,0.7mmol)のDCM(25mL)溶液に、NaCNBH(0.3g,4.76mmol)およびAcOH(0.1mL)を加えた。反応物を一晩撹拌し、飽和NaHCOでクエンチした。水層をEtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、14Cを得た。
【0269】
実施例4、ステップ1で見られる方法と類似の方法で、14Cを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、標題化合物14を得た。MSm/z298(MH+)。
【0270】
(製造例15)
【0271】
【化82−1】

ステップ1
【0272】
【化82−2】

ウォーターバスによって温度を20〜35℃に維持しながら、撹拌した3−フルオロフェニル酢酸(10.1g,65.5mmol)の濃HSO(20mL)溶液に、HNO(90%,12mL)および濃HSO(15mL)の溶液を、添加漏斗を使用して滴下した。反応物を35℃で一晩撹拌し、次いで、氷に注ぎいれた。析出物をろ過し、水洗し、次いで真空下、80℃で5時間乾燥した。固体をMeOHに溶解し、0.5mLの濃HSOを加えた。反応物を、5時間還流し、一晩、室温で冷却した。混合物を氷浴で冷却し、3NのNaOHをpH=5が得られるまで加えた。混合物を減圧濃縮し、水で希釈し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(5〜20%EtOAc/ヘキサン)によって15A(40%)を得た。
【0273】
ステップ2
【0274】
【化83】

撹拌した化合物15A(6.83g,26.5mmol)のMeOH(80mL)溶液に、10%Pd/C(0.68g)を加えた。反応物をH(1気圧)下、一晩撹拌した。混合物をセライトでろ過し、溶媒を減圧下除去し、5.05gの水素化生成物(96%)を得た。この物質を10%HCl(50mL)に溶解し、混合物を0.5時間還流した。反応物を室温に冷却し、50%NaOHで、pH=8の塩基性にし、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮し、15B(3.92g,93%)を得た。
【0275】
ステップ3〜4
【0276】
【化84】

化合物15B(0.305g,1.84mmol)の懸濁物に、ピリジン(0.3mL,3.68mmol)およびClCOMe(0.24mL,3.11mmol)を加えた。反応物を室温で2時間撹拌し、析出物をろ過した。析出物を、DCM、飽和NHCl、HOおよび3NのHClで洗浄した。DCM層を乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮し、析出物(高真空で乾燥)を合わせ、0.455gの対応するメチルカルバメートを得た。固体をTHF(10mL)に溶解し、BH−SMe(2M/THF,1.84mL,3.68mmol)を加えた。反応物を3時間還流し、MeOHでクエンチし、さらに10分還流した。溶媒を減圧除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10〜25%EtOAc/ヘキサン)で精製し、15C(0.24g,63%)を得た。
【0277】
実施例4、ステップ1で記載した方法に類似の方法で、化合物15Cを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、標題化合物15を得た。MSm/z291(MH+)。
【0278】
【化85】

化合物15Dは、化合物15Bから出発して、メタンスルホン酸無水物/ピリジンを用い、次いでBH還元および4−イミダゾールカルボキシアルデヒドを用いた還元アルキル化によって、先に記載したように、製造することができる。MSm/z311,(MH+)。
【0279】
【化86】

化合物15E(MSm/z307,MH+)は、3−クロロフェニル酢酸から出発して、以下に記載するように、ステップ2(ニトロ基の還元)を、ラネーNiを用いて行うこと以外、実施例15に記載した方法と類似の方法を使用して、生成することができる。撹拌した3−クロロ−4,6−ジニトロフェニル酢酸のEtOH溶液に、ラネーNiを加えた。反応物をH(1気圧)下、4時間撹拌した。混合物をセライトでろ過し、溶媒を減圧下除去した。この物質を10%のHCl(10mL)に溶解し、混合物を0.5時間還流した。反応物を室温に冷却し、50%NaOHでpH=8の塩基性として、EtOAc(30mL×5)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(60〜80%EtOAc/ヘキサン)で精製した。
【0280】
(製造例16)
【0281】
【化87−1】

ステップ1〜2
【0282】
【化87−2】

実施例15、ステップ3、4に見られる方法と類似の方法で、15Bをベンジルクロロホルメートと反応させ、次いでBH−SMeで還元して16Aを得た。
【0283】
ステップ3〜4
【0284】
【化88】

実施例1、ステップ1、2に見られる方法に類似の方法で、16Aを保護し、次いで水素化して、16Bを得た。
【0285】
ステップ5〜7
【0286】
【化89】

撹拌した化合物16B(170mg,0.67mmol)のDCM(10mL)溶液に、ピリジン(0.11mL,1.34mmol)およびAcO(0.076mL,0.8mmol)を加えた。反応物を1時間撹拌し、次いで、さらにAcO(0.02mL)を加えた。反応物を、一晩撹拌し、濃縮した。残渣を、水で希釈し、EtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、NHClおよび水で洗浄した。有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、化合物16C(200mg,100%)を得た。実施例1、ステップ4および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似する方法で、16Cを脱保護し、標題化合物16に変換した。MSm/z275(MH+)。
【0287】
化合物16Dおよび16E(表7)は、化合物16Bから出発して、メチルイソシアネートまたはN,N−ジメチルスルファモイルクロリド/2,6−ルチジンを使用し、次いで先に記載したように、Boc脱保護、および還元アルキル化によって、生成することができる。化合物16F(表7)は、化合物16Aから、先に記載したように、4−イミダゾールカルボキシアルデヒドを用いる還元アルキル化、および水素化によりCbz基を除去することにより生成することができる。
【0288】
【表7】

(製造例17)
【0289】
【化90−1】

ステップ1〜5
【0290】
【化90−2】

実施例7(ステップ1〜2)に見られる方法と類似の方法で、16Bを17Aに変換した。次いで、実施例15(ステップ3)、実施例1(ステップ4)および実施例4(ステップ1)に見られる方法と類似の方法で、17AをClCOMeと反応させ、脱保護し、標題化合物17に変換した。MSm/z305(MH+)。
【0291】
以下の化合物(表8)は、化合物17Aを、先に記載したように、それぞれ、AcO、メタンスルホン酸無水物、N,N−ジメチルスルファモイルクロリドまたはMeNCOで処理し、次いでBoc脱保護および還元アルキル化することによって生成することができる。
【0292】
【表8】

(製造例18)
【0293】
【化91−1】

ステップ1〜2
【0294】
【化91−2】

実施例16、ステップ5および実施例3、ステップ1に見られる方法に類似する方法で、18AをAcOおよびクロロスルホン酸で順番に処理し、18Bを得た。
【0295】
ステップ3〜5
【0296】
【化92】

撹拌したNaSO(1.15g,9.15mmol)およびNaHCO(0.81g,9.63mmol)のHO(16mL)溶液を、80℃で、18B(1.33g,4.82mmol)を用いて処理した。混合物を、80℃で1時間撹拌し、次いで、室温まで放冷し、一晩放置した。反応物を濃縮し、次いで残渣を高真空で乾燥した。水を、添加漏斗を介して加え、反応混合物を撹拌しながら、この残渣に、NaHCO(0.77g,9.15mmol)および硫酸ジメチル(0.69mL,7.33mmol)を留意深く加えた。反応物を、週末にかけて還流温度で加熱した。混合物を75℃に冷却した後、ベンゼン(5mL)を加えた。混合物を簡単に撹拌し、室温に冷却し、アンモニアを加えた。溶媒を減圧下除去し、残渣を2NのNaOHと混合し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(0〜5%MeOH/DCM)によって18C(0.399g,32%)を得た。
【0297】
実施例3、ステップ3および実施例4、ステップ1に見られる方法と類似の方法で、18Cを脱保護し、標題化合物18に変換した。MSm/z296(MH+)。
【0298】
(製造例19)
【0299】
【化93】

ステップ1
【0300】
【化94】

撹拌した化合物19A(0.86g,2.76mmol,Tetrahedron,2002,58,3605)のDMSO(10mL)溶液に、硫酸ナトリウム(0.37g,3.64mmol)および銅トリフラートベンゼン複合体(42mg,0.083mmol)を加えた。混合物を5分撹拌し、N,N’−ジメチルエチレン−ジアミン(0.32mL,3mmol)のDMSO(3mL)溶液を加えた。反応物を110℃で12時間加熱し、次いで濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)で精製し、化合物19B(0.6g,81%:収率)を得た。
【0301】
ステップ2
【0302】
【化95】

撹拌した化合物19B(0.1g,0.38mmol)のDMF(15mL)溶液に、NaH(0.08g)を加えた。混合物を5分間撹拌し、化合物19C(0.1g,J.Med.Chem.2002,45,533)を加えた。反応物を24時間撹拌した。溶媒を高真空下で除去し、残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(20%EtOAc/DCM)で精製し、19D(0.08g,36%:収率)を得た。
【0303】
ステップ3
化合物19DをEtOH(10mL)に溶解し、10%Pd/C(10mg)で処理した。反応物を、H(1気圧)下、45℃で16時間撹拌した。混合物をセライトでろ過し、ろ液を濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)で精製し、標題化合物19(30mg,63%)を得た。MSm/z344(MH+)。
【0304】
(製造例20)
【0305】
【化96−1】

ステップ1
【0306】
【化96−2】

20Aを、2−クロロ−4,6−ジニトロトルエン(J.Org.Chem.,1985,50,1041−1045)から、米国特許第5,969,155号明細書に記載のように生成した。
【0307】
アセトン(40mL)中の化合物20A(0.8g,4mmol)を、19C(1.74g,4.8mmol)およびKCO(0.67g,4.8mmol)で処理し、次いで48時間還流した。溶媒を減圧下除去し、残渣をDCM(600mL)に溶解し、水および食塩水で洗浄した。有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮した。残渣を、クロマトグラフィー(0.5%MeOH/DCM)で精製し、20B(1.9g,91%)を黄色固体として得た。
【0308】
【化97】

ステップ2〜3
【0309】
【化98】

撹拌した化合物20B(1.88g,3.62mmol)のEtOH(70mL)溶液に、SnCl−2HO(3.27g,14.48mmol)を加えた。反応物を3時間還流し、溶媒を減圧下除去した。残渣を飽和NaHCO(120mL)で希釈し、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCOおよび食塩水で洗浄し、次いで乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮して、1.8gの粗化合物20Cを得た。粗物質をさらに精製することなく、次の反応を行うことができる。少量の粗物質をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2〜4%の7NのNH/MeOHを含有するDCM)によって精製し、純粋な化合物20Cを得た。MSm/z247(MH+)。
【0310】
撹拌した粗化合物20C(0.6g,2.43mmol)のDCM(10mL)溶液に、TEA(0.34mL,2.46mmol)およびClCOMe(0.19mL,2.43mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、2NのNaOH(10mL)でクエンチした。溶媒を減圧下除去し、残渣をHOとEtOAcとの間で分配した。水層をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(2%の7NのNH/MeOHを含有するDCM)によって精製した。所望の生成物を含有する画分を、さらに、分取TLC(1000ミクロン)によって精製し、純粋な標題化合物20を得た。MSm/z305(MH+)。
【0311】
(製造例21)
【0312】
【化99−1】

ステップ1
【0313】
【化99−2】

化合物21Aを、実施例1、ステップ4で先に記載したように、化合物5AをTFAで処理することによって生成した。
【0314】
撹拌した化合物21A(0.5g,2.4mmol)および化合物21B(0.87g,2.4mmol,Bioconjugate Chem.2002,13,333)のDMF(25mL)溶液を、HATU(0.95g,2.5mmol)で処理し、一晩撹拌した。溶媒を高真空下で除去し、水(50mL)を加えた。混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(10%MeOH/DCM)で精製し、21C(1.2g,89%)を得た。
【0315】
ステップ2〜3
【0316】
【化100】

撹拌した化合物21C(1.2g,2.1mmol)のTHF(50mL)溶液に、BH−THF(2M,5mL)を加えた。混合物を80℃で12時間加熱した。反応物を室温に冷却し、MeOH(15mL)をゆっくり加えた。溶媒を減圧下除去し、残渣をEtOAcと水との間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、減圧濃縮し、21D(0.85g,74%)を得た。
【0317】
次いで、実施例19、ステップ3に記載の方法と類似の方法で、化合物21Dを、80℃で18時間水素化し、標題化合物21を得た。MSm/z307(MH+)。
【0318】
(製造例22)
【0319】
【化101−1】

ステップ1〜2
【0320】
【化101−2】

THF中の化合物6B(0.38g,0.84mmol)に、0℃で、Ar下、n−BuLi(ヘキサン中2.5M,1.01mL,2.53mmol)を加えた。混合物を、0℃で1時間撹拌し、次いでMeI(0.052mL,0.84mmol)で処理した。反応物を0℃で1時間撹拌し、次いで飽和NHCl水溶液で処理した。THFを減圧除去し、水層をEtOAc(3×50mL)で抽出した。有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。クロマトグラフィー(2〜2.5%の7%NH−MeOH/DCM)によって、22A(0.179g,44%)を得た。
【0321】
実施例6、ステップ5に見られる方法と類似の方法で、22Aを脱保護し、標題化合物22を得た。MSm/z243(MH+)。
【0322】
(製造例23)
【0323】
【化102−1】

ステップ1
【0324】
【化102−2】

実施例4、ステップ1で見られる方法に類似の方法で、23A(Tetrahedron1967,23,3823)を、4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、23Bを得た。
【0325】
ステップ2〜3
【0326】
【化103】

23B(0.050g,0.15mmol)の1MのNH−MeOH(30mL)溶液をラネーニッケルで処理し、2時間水素化(35psiのH)し、セライトでろ過した。クロマトグラフィー(3〜15%の7NのNH−MeOH/CHCl)によって、23Cを黄色フィルム(0.029g,85%)として得た。LMCSm/z271(MH+)
実施例4、ステップ3に見られる方法と類似の方法で、23CをAcClと反応させ、標題化合物23を得た。LMCSm/z229(MH+)。
【0327】
(製造例24)
【0328】
【化104−1】

ステップ1〜2
【0329】
【化104−2】

実施例14(ステップ2)および実施例4(ステップ1)に見られる方法と類似する方法で、6−ブロモインドールをNaCNBHで還元し、これを1−トリチルイミダゾール−4−カルボキシアルデヒドと反応させ、24Aを得た。
【0330】
ステップ3〜4
【0331】
【化105】

24A(0.5g,0.96mmol)のDMSO(5mL)スラリーを、亜リン酸ジメチル(0.2mL,2.2mmol)、DIPEA(0.7mL,3.8mmol)、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン(0.041g,0.1mmol)、およびPd(OAc)(0.022g,0.1mmol)で処理し、100℃で一晩撹拌した。反応物を水に注ぎ込み、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を食塩水で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮した。クロマトグラフィー(0〜100%EtOAc/ヘキサン)により、24Bを淡黄色固体(0.081g,15%)として得た。
【0332】
実施例6、ステップ5に見られる方法と類似の方法で、24Bを脱保護し、標題化合物24を得た。LMCSm/z308(MH+)。
【0333】
(製造例25)
【0334】
【化106】

1:1THF−HO(10mL)の化合物10(0.24g,0.87mmol)のよく撹拌した混合物に、クロロギ酸フェニル(0.29mL,2.3mmol)を滴下した。反応物を、20℃で4時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈した。有機層を単離し、NaSOで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、MeOHに溶解し、EtN(0.6mL,4.3mmol)で処理し、一晩撹拌した。溶液を、濃縮し、クロマトグラフィー(0〜20%の1NのNH−MeOH/EtOAc)に供し、標題化合物25を黄白色固体(0.079g,87%)として得た。LMCSm/z294(MH+)。
【0335】
(製造例26)
【0336】
【化107】

実施例25に見られる方法に類似した方法で、10をクロロチオノギ酸フェニルで処理し、化合物26を得た。LMCSm/z310(MH+)。
【0337】
(製造例27)
【0338】
【化108−1】

ステップ1
【0339】
【化108−2】

2−メトキシ−5−ニトロアニリン(14.4g,85mmol)のCHCl(100mL)溶液をClCOMe(8.0mL,103mmol)およびEtN(17.9mL,128mmol)で処理し、20℃で一晩撹拌し、濃縮した。クロマトグラフィー(20〜40%EtOAc/ヘキサン)によって、27Aを黄色固体(9.21g,48%)として得た。
【0340】
ステップ2
【0341】
【化109】

実施例6、ステップ2に見られる方法に類似した方法で、27Aを水素化し、27Bを得た。
【0342】
ステップ3
【0343】
【化110】

27B(7.8g,40mmol)のEtOH(100mL)溶液を、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール(6.7mL,44mmol)およびNaHCO(3.4g,40mmol)で処理し、3日間還流加熱した。反応物を、濃縮し、EtO中に取り、水洗した。有機層を、NaSOで乾燥し、濃縮した。クロマトグラフィー(0〜40%EtOAc/ヘキサン)によって、27C(6.4g,51%)を得た。
【0344】
ステップ4
【0345】
【化111】

27C(5.3g,17mmol)のTFA(70mL)溶液を、トリフルオロ酢酸無水物(90mL)で処理し、一晩加熱還流した。反応物を濃縮し、クロマトグラフィー(0〜40%EtOAc/ヘキサン)に供し、27D(2.9g,55%)を、黄白色固体として得た。
【0346】
ステップ5〜7
【0347】
【化112】

MeOH(20mL)中の27D(2.9g,9.2mmol)混合物を、飽和NaCO水溶液(5mL)で処理し、55℃で1日間加熱した。反応物を濃縮し、CHClで抽出し、NaSOで乾燥し、濃縮した。クロマトグラフィー(20〜40%EtOAc/ヘキサン)により、27E(1.6g,78%)を得た。
【0348】
実施例14、ステップ2および実施例4、ステップ1に見られる方法に類似した方法で、27Eを、NaCNBHと反応させ、次いで標題化合物27に変換した。LMCSm/z303(MH+)。
【0349】
(製造例28)
【0350】
【化113−1】

ステップ1
【0351】
【化113−2】

2−メトキシ−5−ニトロアニリン(10.8g,64mmol)およびDMS(10.6mL,96mmol)のCHCN(100mL)溶液を、亜硝酸イソアミル(10.3mL,77mmol)でゆっくり処理し、次いで45℃で1時間加熱した。反応物を濃縮し、クロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)に供し、28A(9.1g,71%)を得た。
【0352】
ステップ2〜4
【0353】
【化114】

実施例27、ステップ2〜4に見られる方法に類似した方法で、28Aを、水素化し、アルキル化し、環化して、28Bを得た。
【0354】
ステップ5〜8
【0355】
【化115】

28B(3.16g,11mmol)のCHCl(50mL)溶液を、尿素−過酸化水素(10.3g,109mmol)およびKHPO(17.1g,98mmol)で処理し、0.5時間撹拌した。次いで、トリフルオロ酢酸無水物(3.8mL,28mmol)をゆっくり加えた。反応混合物を20℃で一晩撹拌し、セライトパッドでろ過した。クロマトグラフィー(0〜40%EtOAc/ヘキサン)により、28C(1.5g,43%)を得た。
【0356】
実施例27、ステップ5〜7に見られる方法に類似した方法で、28Cを脱保護し、還元し、次いで標題化合物28に変換した。LMCSm/z292(MH+)。
【0357】
(製造例29)
【0358】
【化116−1】

ステップ1
【0359】
【化116−2】

4−ヒドロキシメチルイミダゾール(15g,111mmol)のトルエン(100mL)懸濁液を、添加漏斗を使用して、SOCl(8mL,144mmol)のトルエン(10mL)溶液で、ゆっくり処理した。次いで、混合物を1.5時間還流し、濃縮して、29Bを灰色固体(15.8g,93%)として得た。
【0360】
ステップ2〜3
【0361】
【化117】

DMF中の6−ニトロインドール(3.5g,21.8mmol)混合物を、60%NaH(1.3g,32.7mmol)で処理し、20℃で30分撹拌し、29B(4.0g,26.2mmol)で処理した。混合物を、70℃で一晩加熱し、セライトでろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(0〜7%の1NのNH−MeOH/EtOAc)により29Cを黄色固体(1.7g,32%)として得た。
【0362】
29C(0.46g,1.9mmol)のEtOH溶液を、ラネーニッケルで処理し、一晩水素化(1気圧H)した。混合物をセライトでろ過し、濃縮し、化合物29を灰色固体(0.39g,98%)として得た。LMCSm/z213(MH+)。
【0363】
(製造例30)
【0364】
【化118】

実施例27、ステップ1に見られる方法に類似した方法で、29をClCOMeと反応させ、30を得た。LMCSm/z271(MH+)。
【0365】
(製造例31)
【0366】
【化119−1】

ステップ1〜2
【0367】
【化119−2】

29B(6.9g,45.4mmol)のDMF(100mL)溶液を、5−ニトロインドール(14.7g,90.8mmol)およびKF(セライト上50重量%,15.8g,136mmol)で処理し、90℃で一晩加熱した。混合物を、セライトでろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(0〜10%の1NのNH−MeOH/EtOAc)により、31Aを黄色固体(3.72g,34%)として得た。
【0368】
実施例29、ステップ3に見られる方法に類似した方法で、31Aを水素化し、化合物31を得た。LMCSm/z213(MH+)
(製造例32)
【0369】
【化120】

実施例27、ステップ1に見られる方法に類似した方法で、31をClCOMeと反応させ、32を得た。LMCSm/z271(MH+)。
【0370】
(製造例33)
【0371】
【化121】

実施例14、ステップ2に見られる方法に類似した方法で、32を、NaCNBHで還元し、33を得た。LMCSm/z273(MH+)。
【0372】
(製造例34)
【0373】
【化122】

実施例31、ステップ1および実施例29、ステップ3に見られる方法に類似した方法で、N−メチル−5−ニトロインドール(Organic Process Research & Development2001,5,604)を、29Bでアルキル化し、水素化して、化合物34を得た。LMCSm/z227(MH+)。
【0374】
(製造例35)
【0375】
【化123−1】

ステップ1〜3
【0376】
【化123−2】

実施例14(ステップ2)、実施例4(ステップ1)、および実施例6(ステップ2)に見られる方法に類似した方法で、6−ベンジルオキシインドールをNaCNBHで還元し、4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、水素化して、35Aを得た。
【0377】
ステップ4
35A(0.12g,0.46mmol)およびEtN(0.20mL,1.12mmol)のジクロロエタン(10mL)溶液に、MeNCO(0.035g,0.61mmol)を滴下し、2時間還流した。次いで、反応物を20℃で一晩撹拌し、濃縮した。物質を、水で処理し、CHCl(3×)で抽出した。次いで、合わせた有機層を濃縮した。残渣をEtNH(1.5mL)に取り、一晩撹拌した。反応物を水で処理し、CHCl(3×)で抽出した。次いで、合わせた有機層を濃縮し、クロマトグラフィー(2〜5%MeOH/CHCl)に供し、35を白色発泡体(0.015g,10%)として得た。LMCSm/z273(MH+)。
【0378】
(製造例36)
【0379】
【化124】

実施例4(ステップ1)、実施例29(ステップ3)、および実施例27(ステップ1)に見られる方法に類似した方法で、7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(米国特許第5283336号明細書,1994)を、4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、水素化し、次いでClCOMeで処理し、36を得た。LMCSm/z287(MH+)。
【0380】
(製造例37)
【0381】
【化125−1】

ステップ1〜3
【0382】
【化125−2】

実施例1(ステップ1)、実施例29(ステップ3)、および実施例5(ステップ1)に見られる方法に類似した方法で、7−ニトロ−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン(米国特許第5283336号明細書,1994)を、(BOC)O/DMAPで処理し、水素化し、次いでメタンスルホン酸無水物/EtNで処理し、37Aを得た。
【0383】
ステップ4〜5
【0384】
【化126】

37C(0.49g,1.5mmol)のCHCl(20mL)溶液を、4MのHCl−ジオキサン(10mL)で処理し、20℃で1時間撹拌し、濃縮した。混合物をMeOH(10mL)に溶解し、ジメチルアミノメチルポリスチレン樹脂で処理し、20℃で1時間撹拌した。混合物を、ろ過し、濃縮し、37Dを黄色のガム状物質(0.33g,97%)として得た。実施例4、ステップ1に見られる方法に類似した方法で、37Dを4−イミダゾールカルボキシアルデヒドと反応させ、標題化合物37を得た。LMCSm/z307(MH+)。
【0385】
(製造例38)
【0386】
【化127−1】

ステップ1
【0387】
【化127−2】

撹拌した7−メトキシインドール(3g,20.4mmol)のTHF(80mL)溶液に、トルエンスルホニルクロリド(4g,21mmol)およびNaH(60%,1.22g)を加えた。混合物を室温で一晩撹拌し、水でクエンチし、減圧濃縮した。残渣を、水(100mL)とEtOAc(100mL)の間で分配した。次いで、有機層を乾燥(NaSO)し、ろ過し、濃縮し、38A(1.5g,24%)を得た。
【0388】
ステップ2
【0389】
【化128】

撹拌した38AのDCM(35mL)溶液に、HNO/SiO(17g,J.Org.Chem.1993,58,1666)を加えた。混合物を10分間超音波処理し、室温で1.5時間撹拌した。反応物を、ろ過し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(10〜40%EtOAc/ヘキサン)により、38B(0.49g,29%)を得た。
【0390】
ステップ3〜4
【0391】
【化129】

実施例1(ステップ2)および実施例15(ステップ3)に見られる方法に類似した方法で、38Bを水素化し、次いでClCOMeと反応させ、38Cを得た。
【0392】
ステップ5〜7
【0393】
【化130】

撹拌した38C(0.42g,1.14mmol)のMeOH(14mL)溶液に、Mg粉末(0.14g,5.7mmol)を加えた。得られた懸濁物を、20分間超音波処理し、反応物をTLCでモニターした。出発物質が消えた後、溶媒を減圧下除去した。残渣を、DCM(50mL)と0.5NのHCl(40mL)との間で分配した。有機相をNaHCO(40mL)および食塩水(40mL)で洗浄し、乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮して、38D(0.23g,92%)を得た。
【0394】
実施例14(ステップ2)および実施例4(ステップ1)に見られる方法に類似した方法で、38DをNaCNBH/AcOHで還元し、イミダゾール−4−カルボキシアルデヒドで処理して、標題化合物38を得た。MSm/z303(MH+)。
【0395】
(製造例39)
【0396】
【化131−1】

ステップ1
【0397】
【化131−2】

実施例38(ステップ1)に見られる方法に類似した方法で、20Aを、トルエンスルホニルクロリドおよびNaHで処理し、化合物39Aを得た。
【0398】
ステップ2
【0399】
【化132】

化合物39A(4.56g,13mmol)のEtOH(260mL)溶液を、SnCl−2HO(11.7g,52mmol)で処理した。反応物を、90℃で3時間還流し、次いで濃縮した。残渣を、飽和NaHCO水溶液(100mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、蒸発させ、茶色の固体39Bを得た。
【0400】
ステップ3〜5
【0401】
【化133】

実施例7(ステップ1〜3)に見られる方法に類似した方法で、39BをAcO/HCOHで処理し、BH−SMeで還元し、MeNCOで処理して、化合物39Cを得た。
【0402】
ステップ6〜8
【0403】
【化134】

39C(2.7g,7.0mmol)のMeOH(100mL)溶液を、KOH(5g)で処理し、室温で1時間撹拌し、濃縮した。次いで、混合物を水で処理し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、蒸発させ、39Dを得た。
【0404】
先に記載した方法と類似の方法で、39DをNaBHCN(実施例14,ステップ2,溶媒としてAcOHを使用)で還元し、次いで4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで処理し(実施例4,ステップ1)、標題化合物39を得た。MSm/z320(MH+)。
【0405】
(製造例40)
【0406】
【化135】

CHCl(5mL)中の10A(0.25g,1.3mmol)およびイミダゾール−4−カルボキシアルデヒド(1B,0.16g,1.7mmol)混合物を、Ti(OiPr)(0.75mL,2.6mmol)で処理し、20℃で一晩撹拌し、次いでEtAlCN(2.6mL,1M/トルエン)で処理した。18時間後、EtOAc、HOおよびセライトを加えた。ろ過、続いてクロマトグラフィー(CHCl中0〜10%の7NのNH−MeOH)を行い、40を黄色固体(0.07g,18%)として得た。LCMSm/z303(MH+)。
【0407】
(製造例41)
【0408】
【化136−1】

ステップ1〜2
【0409】
【化136−2】

DMF(4mL)中のプロピオン酸3−メトキシル(0.03mL,0.32mmol)混合物を、EDCI(61mg,0.32mmol)およびHOBt(43mg,0.32mmol)で処理した。10分撹拌後、化合物41A(100mg,0.21mmol,実施例6、ステップ4参照)を加えた。反応物を、室温で一晩撹拌し、NaHCO(50mL)で希釈し、CHCl(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、HO(2×60mL)で洗浄し、NaSOで乾燥し、濃縮し、41Bを得た。
【0410】
実施例6(ステップ5)に見られる方法に類似した方法で、41BをTFAおよびEtSiHで処理し、標題化合物41を得た。LCMSm/z315(MH+)。
【0411】
(製造例42)
【0412】
【化137−1】

ステップ1〜2
【0413】
【化137−2】

実施例41に見られる方法に類似した方法で、42A(Boc−Nle−OH)を41Aでカップリングし、42Bを得、Global脱保護(TFA/EtSiH)およびクロマトグラフィー(逆相HPLC,0.25%NH−MeOH/HOおよび0.25%NH−MeOH/アセトニトリルの0〜15%勾配)により、標題化合物42を得た。LCMSm/z342(MH+)。
【0414】
(製造例43)
【0415】
【化138−1】

ステップ1〜3
【0416】
【化138−2】

実施例7に見られる方法に類似した方法で、7Bを、アセトキシアセチルクロリド、TFA、次いで4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで順番に処理し、43Aを得た。MSm/z329(MH+)。
【0417】
ステップ4
メタノール(20mL)中のエステル43A(180mg,0.55mmol)混合物を、LiOH(200mg)で処理し、25℃で1時間撹拌し、次いで濃縮した。クロマトグラフィー(5%の7NのNH/MeOHを含有するDCM)により、標題化合物43(80mg,51%)を得た。MSm/z287(MH+)。
【0418】
(製造例44)
【0419】
【化139−1】

ステップ1〜2
【0420】
【化139−2】

実施例7に見られる方法に類似した方法で、1Aを、酢酸無水物/ピリジンでアシル化し、次いでBH−SMeで還元し、44Aを得た。
【0421】
ステップ3〜5
実施例7に見られる方法に類似した方法で、44AをClCOMe/ピリジンで処理し、次いで標題化合物44に変換した。MSm/z301(MH+)。
【0422】
(製造例45)
【0423】
【化140−1】

ステップ1
【0424】
【化140−2】

DCM(5mL)中の44A(100mg,0.38mmol)、EtN(0.11mL,0.76mmol)およびカルボニルジイミダゾール(92mg,0.38mmol)の混合物を、一晩撹拌した。次いで、追加のEtN(0.2mL,1.43mmol)およびカルボニルジイミダゾール(0.2g,1.2mmol)を加えた。18時間後、反応物を濃縮し、クロマトグラフィー(50〜80%EtOAc/ヘキサン)に供し、45A(155mg)を得た。
【0425】
ステップ2〜4
【0426】
【化141】

密封管中で、化合物45Aを、CHCN(5mL)およびMeI(3mL,48mmol)と混合し、55℃で3時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を高真空下で0.5時間乾燥した。THF(5mL)、MeONH−HCl(95mg,1.14mmol)およびDIPEA(0.2mL,1.14mmol)を順番に加えた。反応物を、2日間撹拌し、濃縮し、次いで水とDCMとの間で分配した。有機層を、乾燥(NaSO)し、ろ過し、蒸発させた。クロマトグラフィー(50〜60%EtOAc/ヘキサン)により45B(100mg)を得た。
【0427】
実施例1(ステップ4)および実施例4(ステップ1)に見られる方法に類似した方法で、化合物45Bを脱保護し、標題化合物45に変換した。MSm/z316(MH+)。
【0428】
(製造例46)
【0429】
【化142−1】

ステップ1
【0430】
【化142−2】

冷却器および温度計の付いた1L3つ口丸底フラスコに、2,4−ジニトロトルエン(46A,20g,0.11mol)、濃硫酸(50mL)、水(50mL)、および予め作られたKSO(KOH+濃HSO、100mgのKSOと等量)を充填した。混合物を80℃〜90℃に加熱し、温度を80℃〜90℃に維持しながら、NaBrO(17.24g,0.114mol)を断続的に加えた。次いで、混合物を85℃で一晩撹拌し、室温に冷却し、EtOAc(3×200mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和NaHCO水溶液および食塩水で洗浄した。有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(2〜5%EtOAc/ヘキサン)によって精製し、46B(8.02g,28%)を得た。
【0431】
ステップ2
【0432】
【化143】

化合物46B(13.86g,53.3mmol)に、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(79.5mL,533mmol)を加えた。反応物を115℃で還流加熱した。次いで、混合物を冷却し、濃縮した。粗生成物を、MeOH(250mL)に溶解し、HCl(10.5mL)で処理し、4時間還流した。反応物を、室温に冷却し、水で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(2.5〜8%EtOAc/ヘキサン)によって精製し、化合物46C(14.67g,82%)を得た。
【0433】
ステップ3
【0434】
【化144】

46C(4.04g,12.1mmol)の氷AcOH(40mL)溶液に、60℃で、鉄粉(2.03g,36.3mmol)を加えた。反応物を、110℃に加熱し、40分撹拌した。次いで、混合物を冷却し、冷水に注ぎ入れ、析出物をろ過した。ろ液をEtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、減圧濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(5〜15%EtOAc/ヘキサン)により精製し、46D(0.93g,32%)を得た。
【0435】
ステップ4〜5
【0436】
【化145】

先の実施例に記載した方法に類似する方法で、46DをTsClで保護し(実施例38、ステップ1)、SnCl−2HOで還元し(実施例39、ステップ2)、46Eを得た。
【0437】
ステップ6〜11
【0438】
【化146】

実施例7で記載の方法と類似する方法で、46EをAcO/HCOHで処理し、BHで還元し、ClCOMe/ピリジンで処理し、46Fを得た。
【0439】
次いで、化合物46FをMgで脱保護し(実施例38、ステップ5)、NaBHCNで還元し(実施例14、ステップ2、溶媒としてAcOHを使用)、および4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで処理し(実施例4、ステップ1)、46を得た。MSm/z365(MH+)。
【0440】
(製造例47)
【0441】
【化147−1】

ステップ1〜4
【0442】
【化147−2】

無水THF中の46F(121mg,0.28mmol)混合物に、−78℃で、アルゴン下、n−BuLi(ヘキサン中1.6M,0.17mL,0.28mmol)を滴下し、−78℃で8分撹拌し、次いでN−フルオロベンゼンスルホンイミド(87mg,0.28mmol,THF溶液,カニューレにより添加)で処理した。混合物を2時間で0℃まで暖め、水でクエンチし、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、乾燥(MgSO)し、ろ過し、濃縮した。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィー(0〜25%EtOAc/ヘキサン)により精製し、化合物47A(62mg,59%)を得た。
【0443】
先の実施例に見られる方法に類似した方法で、47Aを、KOHで脱保護し(実施例39、ステップ6)、NaBHCNで還元し(実施例14、ステップ2、溶媒としてAcOHを使用)、および4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで処理し(実施例4、ステップ1)、化合物47を得た。MSm/z305(MH+)。
【0444】
(製造例48)
【0445】
【化148−1】

ステップ1
【0446】
【化148−2】

実施例7に見られる方法に類似した方法で、化合物46Eを、ClCOMe/DIPEAで処理し、48Aを得た。
【0447】
ステップ2〜5
【0448】
【化149】

中間体48A(500mg,1.2mmol)、Zn(CN)(160mg,1.3mmol)、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(275mg,0.3mmol)およびPddba(55mg,0.1mmol)の混合物を、DMF(100mL)中、25℃、N雰囲気下で撹拌し、次いで120℃で12時間加熱した。懸濁液を室温に冷却し、濃縮した。残渣を、EtOAc(3×100mL)と飽和NHCl水溶液(50mL)との間で分配した。合わせた有機相を、NaSOで乾燥し、濃縮した。カラムクロマトグラフィー(DCM)により、48B(415mg,94%)を得た。
【0449】
先に記載した方法と類似の方法で、48BをKOHで脱保護し(実施例39、ステップ6)、NaBHCNで還元し(実施例14、ステップ2、溶媒としてAcOHを使用)、および4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで処理し(実施例4、ステップ1)、標題化合物48を得た。MSm/z298.4(MH+)。
【0450】
(製造例49)
【0451】
【化150−1】

ステップ1
【0452】
【化150−2】

撹拌したメチル6−アミノインドール−4−カルボキシレート(49A,0.5g,2.63mmol)のTHF(10mL)溶液を、Ar下、0℃で、NaH(0.095g,3.95mmol,滴下)およびTsCl(0.551g,3.16mmol,滴下)で順番に処理し、次いで、室温まで暖めた。2時間後、反応物を0℃で、MeOH(3.95mmol)を用いクエンチし、氷冷水(10mL)に注ぎ入れ、EtOAcで抽出した。有機層を、食塩水で洗浄し、(NaSO)で乾燥し、ろ過し、濃縮した。クロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)により、49B(0.51g,57%)を得た。
【0453】
ステップ2〜5
【0454】
【化151】

実施例7に見られる方法に類似した方法で、化合物49Bを、ClCOMe/ピリジンで処理した。生成物(0.45g,1.12mmol)を、DMF(5mL)に取り、LiOH(0.110g,4.48mmol)で処理した。10分後、チオグリコール酸(0.124g,1.34mmol)を加えた。得られた溶液を、室温で48時間撹拌し、EtOAcで希釈し、水洗した。水層をEtOAcで抽出した後、合わせた有機層を、飽和NaCO水溶液(2×)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過し、蒸発させた。クロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)により、49C(0.15g,54%)を得た。
【0455】
先に記載した方法と類似の方法で、49CをNaBHCNで還元し(実施例14,ステップ2,溶媒としてAcOHを使用)、4−イミダゾールカルボキシアルデヒドで処理し(実施例4,ステップ1)、化合物49を得た。MSm/z331(MH+)。
【0456】
(製造例50)
【0457】
【化152−1】

ステップ1
【0458】
【化152−2】

実施例14(ステップ2)に見られる方法に類似した方法で、化合物49CをNaBHCNで還元した。生成物(0.060g,0.24mmol)のTHF溶液を、LAH(0.027g,0.72mmol)を用い、0℃でAr下処理した。室温で2時間後、反応物を、飽和NaSOでクエンチし、ろ過した。析出物を酢酸エチル(50mL)で洗浄した。有機層を、食塩水で洗浄し、濃縮した。クロマトグラフィー(DCM中、2%の7NのNH−MeOH)により、50A(0.030g、57%)を得た。
【0459】
実施例4(ステップ1)に記載の方法で、50Aを標題化合物50に変換した。MSm/z303(MH+)。
【0460】
以下の化合物は、上記実施例と本質的に同じ手順によって生成された。
【0461】
【表9−1】

【0462】
【表9−2】

【0463】
【表9−3】

【0464】
【表9−4】

【0465】
【表9−5】

【0466】
【表9−6】

【0467】
【表9−7】

【0468】
【表9−8】

【0469】
【表9−9】

【0470】
【表9−10】

【0471】
【表9−11】

【0472】
【表9−12】

【0473】
【表9−13】

分析:
α2Aおよびα2Cに関するアゴニスト効力活性値(Emax、GTPγS分析)は、Umlandら(「Receptor reserve analysis of the human α2c−adrenoceptor using [35S]GTPγS and cAMP functional assay s」European Journal of Pharmacology2001,411,211−221)に詳細に記載されている一般的な手順に従って、測定した。本発明の目的に関して、α2C受容体での化合物の効力が≧30%Emax(GTPγS分析)であり、およびα2A受容体でのその効力が≦30%Emax(GTPγS分析)である場合、化合物は、α2C受容体サブタイプの特異的なあるいは少なくとも選択的なアゴニストであると定義される。
【0474】
以下の化合物に関して、先に規定した定義に基づいて、α2C受容体サブタイプの特異的あるいは少なくとも選択的なアゴニストであると評価した。1G、1H、1I、2G3、5C、5D、6、7、7D、7F、7G、7H、7I、7N、10、11、11C、12、12B、12D、14、15、17B、21、23C、30、32、39、43、45、46、113、114、115、120、122、123、124、125、128、129、132、142、146、151、168、169、170、171、174、175、186および187。
【0475】
本発明を、前記特定の実施形態とともに説明したが、それらの多くの代替例、修正例および他の変形例が、当業者には明らかになるであろう。そのような代替例、修正例および変形例は全て、本発明の精神および範囲内に包含されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式:
【化1】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物(式中、
Aは、1〜3個のヘテロ原子を含有する5員複素環であって、場合によっては少なくとも1個のRで置換されている5員複素環であり;
、JおよびJは、独立して、−N−、−N(O)−または−C(R)−であり;
は、CまたはNであり;
は、−C(R)−または−N(R)−であり;
【化2】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’、および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、Hおよび(=O)、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され、ただし、wが3の場合、2個以下のR基は(=O)でもよく;
は、独立して、Hおよび−CN、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−S(O)11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、少なくとも1個のハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基で置換され;あるいは
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加えて、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択されるヘテロ原子を1または2個有する、3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;および
wは1〜3であり;
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合は、Yは結合以外であり;
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルの場合、Yは結合以外であり;
(c)JがNの場合、Jは−C(R)−であり;および
(d)JがCの場合、Jは−N(R)−である)。
【請求項2】
〜Jは、それぞれ、−C(R)−であり;
Aは、少なくとも1個の環窒素を含有する5員複素環であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−S(O)11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリール、およびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され、
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO,、N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11)および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、Hおよびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択され;
mは1または2であり;
nは1または2であり;
pは0〜2であり;
qは0〜3であり;
wは1〜3であり、
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが、−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルの場合、Yは結合以外のものであり;
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルの場合、Yは、結合以外であり;
(c)JがNの場合、Jは−C(R)−であり;および
(d)JがCの場合、Jは−N(R)−である、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
Aがイミダゾリルである請求項2記載の化合物。
【請求項4】
がNである請求項2記載の化合物。
【請求項5】
が−N(R)−である請求項2記載の化合物。
【請求項6】
構造式:
【化3】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物(式中、
Xは、Hまたはハロであり;
【化4】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−S(O)11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;または
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;
wは1〜3であり;および
zは0〜3であり;
ただし、
(a)Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつzが0の場合、Yは、結合以外であり;および
(b)Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつzが0の場合、Yは結合以外である)。
【請求項7】
nが1であり、mが1であり、およびRがHである請求項6記載の化合物。
【請求項8】
nが1であり、mが1であり、wが0であり、およびRがHである請求項6記載の化合物。
【請求項9】
構造式:
【化5】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物(式中、
、JおよびJは、独立して、−N−または−C(R)−であり;
【化6】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−S(O)11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;または
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から独立して選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;
wは1〜3であり;および
zは0〜3であり、
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは結合以外であり;
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは、結合以外であり;
(c)JがNの場合、Jは−C(R)−であり;および
(d)JがCの場合、Jは−N(R)−である)。
【請求項10】
nが1であり、mが1であり、およびRがHである請求項9記載の化合物。
【請求項11】
nが1であり、mが1であり、wが0であり、およびRがHである請求項9記載の化合物。
【請求項12】
構造式:
【化7】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物(式中、
Xは、Hまたはハロであり;
【化8】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(Rおよび−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;または
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;
wは1〜3であり;および
zは0〜3であり;
ただし、
(a)Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつzが0の場合、Yは、結合以外であり;および
(b)Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつzが0の場合、Yは、結合以外である)。
【請求項13】
nが1であり、mが1であり、およびRおよびRがHである請求項12記載の化合物。
【請求項14】
nが1であり、mが1であり、wが0であり、およびRおよびRがHである請求項12記載の化合物。
【請求項15】
が、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHOYRおよび−(CHON=CR7’からなる群から選択される請求項12記載の化合物。
【請求項16】
構造式:
【化9】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物(式中、
、JおよびJは、独立して、−N−または−C(R)−であり;
【化10】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、Hおよび(=O)、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され、ただし、wが3の場合、2個以下のR基は、(=O)でもよく;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;または
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;
wは1〜3であり;および
zは0〜3であり、
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつzが0である場合、Yは結合以外であり;および
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつzが0である場合、Yは結合以外である)。
【請求項17】
nが1であり、mが1であり、かつRおよびRがHである請求項16記載の化合物。
【請求項18】
nが1であり、mが1であり、wが0であり、かつRおよびRがHである請求項16記載の化合物。
【請求項19】
が、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHOYRおよび−(CHON=CR7’からなる群から選択される請求項16記載の化合物。
【請求項20】
【化11】

【化12】

【化13】

からなる群から選択される化合物、またはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物。
【請求項21】
少なくとも1種の請求項1記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物と、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体、補助剤またはビヒクルと、を含む医薬組成物。
【請求項22】
少なくとも1種の請求項20記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物と、少なくとも1種の医薬的に許容しうる担体、補助剤またはビヒクルとを含む医薬組成物。
【請求項23】
さらに、1種以上の追加の治療剤を含む請求項21記載の医薬組成物。
【請求項24】
さらに、1種以上の追加の治療剤を含む請求項22記載の医薬組成物。
【請求項25】
前記追加の治療剤が、ステロイド類、PDE−4抑制剤、抗ムスカリン様作動剤、クロモリンナトリウム、H受容体アンタゴニスト、5−HTアゴニスト、NSAID、アンギオテンシン変換酵素抑制剤、アンギオテンシンII受容体アゴニスト、β−遮断剤、β−アゴニスト、ロイコトリエンアンタゴニスト、利尿剤、アルドステロンアンタゴニスト、イオンチャネル型薬剤、ナトリウム利尿ペプチド、疼痛管理薬剤、抗不安剤、抗片頭痛剤、および心臓の状態、精神病性障害および緑内障を治療するのに適した治療剤からなる群から選択される請求項23記載の医薬組成物。
【請求項26】
前記追加の治療剤が、ステロイド類、PDE−4抑制剤、抗ムスカリン様作動剤、クロモリンナトリウム、H受容体アンタゴニスト、5−HTアゴニスト、NSAID、アンギオテンシン変換酵素抑制剤、アンギオテンシンII受容体アゴニスト、β−遮断剤、β−アゴニスト、ロイコトリエンアンタゴニスト、利尿剤、アルドステロンアンタゴニスト、イオンチャネル型薬剤、ナトリウム利尿ペプチド、疼痛管理薬剤、抗不安剤、抗片頭痛剤、および心臓の状態、精神病性障害および緑内障を治療するのに適した治療剤からなる群から選択される請求項24記載の医薬組成物。
【請求項27】
α2Cアドレナリン受容体を選択的に刺激することを必要とする細胞において、該刺激を行うための方法であって、該細胞に、少なくとも1種の式I:
【化14】

で表される化合物、または該化合物の医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を、治療的に効果的な量で接触させることを含む方法(式中、
Aは、1〜3個のヘテロ原子を含有する5員複素環であって、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
、JおよびJは、独立して、−N−、−N(O)−または−C(R)−であり;
は、CまたはNであり;
は、−C(R)−または−N(R)−であり;
【化15】

は、単結合または二重結合であり;
は、−(CHYR、−(CHNRYR7’、−(CHNR7’、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)(NR7’および−P(=O)Rからなる群から選択され;
Yは、結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=O)O−、−C(=NR)−、−C(=NOR)−、−C(=NR)NR−、−C(=NR)NRO−、−S(O)−、−SONR−および−C(=S)NR−からなる群から選択され;
は、独立して、H、−OH、ハロ、−CN、−NO、−SR、−NR7’、−(CHYR、−(CHNRYR、−(CHOYR、−(CHON=CR7’、−P(=O)(OR)(OR7’)、−P(=O)NR7’および−P(=O)R、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、Hおよび(=O)、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され、ただし、wが3である場合、2個以下のR基は(=O)でもよく;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、場合によっては少なくとも1個のRで置換され;
は、独立して、H、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−S(O)置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−NR7’および−SR置換基、および−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR7’、−SOおよび−SONR7’の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
7’は、独立して、H、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;または
およびR7’は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、N原子に加え、O、N、−N(R)−およびSからなる群から選択される追加のヘテロ原子を1または2個有する3〜8員ヘテロシクリル、ヘテロシクレニルまたはヘテロアリール環を形成し、該環は、場合によっては、独立して選択される1〜5個のR部分で置換され;
は、独立して、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、アルコキシ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
は、独立して、H、−C(O)−R10、−C(O)−OR10および−S(O)−OR10、およびアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;および
10は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアリールおよびヘテロアリールアルキル基からなる群から選択され、これらはそれぞれ、場合によっては、ハロ、−OH、−CN、−NO、−N(R11および−SR11置換基の少なくとも1個で置換され;
11は、独立して、H、およびアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリールアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルおよびヘテロシクリルアルキルからなる群から選択される部分であり;
mは1〜5であり;
nは1〜3であり;
pは0〜2であり;
qは0〜6であり;および
wは1〜3であり;
ただし、
(a)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHOYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは結合以外であり;
(b)J〜Jが−C(H)−であり、Rが−(CHYRであり、qが0であり、かつAが非置換イミダゾリルである場合、Yは結合以外であり;
(c)JがNである場合、Jは−C(R)−であり;および
(d)JがCである場合、Jは−N(R)−である)。
【請求項28】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項1記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を投与することを含む方法。
【請求項29】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項6記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を投与することを含む方法。
【請求項30】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項9記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を投与することを含む方法。
【請求項31】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項12記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を投与することを含む方法。
【請求項32】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項16記載の化合物を投与することを含む方法。
【請求項33】
α2Cアドレナリン受容体が関連する1以上の状態を治療する方法であって、そのような治療を必要とする哺乳類に、請求項20記載の化合物、あるいはその医薬的に許容しうる塩または溶媒和物を投与することを含む方法。
【請求項34】
前記状態が、アレルギー性鼻炎、うっ血、疼痛、下痢、緑内障、うっ血性心不全、心臓虚血、うつ病、うつ状態、不安症、片頭痛、ストレス性尿失禁、虚血症による神経細胞障害および統合失調症からなる群から選択される請求項28記載の方法。
【請求項35】
前記状態がうっ血である請求項34記載の方法。
【請求項36】
前記うっ血が、通年性アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー性鼻炎、非アレルギー性鼻炎、血管運動神経性鼻炎、薬物性鼻炎、蓄膿症、急性副鼻腔炎または慢性副鼻腔炎と関連する請求項35記載の方法。
【請求項37】
前記うっ血が、ポリープにより起こる、または通常の風邪に関連する請求項35記載の方法。
【請求項38】
前記状態が疼痛である請求項34記載の方法。
【請求項39】
前記疼痛が、神経障害、炎症、関節炎、糖尿病に関連する請求項34記載の方法。
【請求項40】
単離および精製された形態の請求項1記載の化合物。
【請求項41】
式:
【化16】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項42】
式:
【化17】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項43】
式:
【化18】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項44】
式:
【化19】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項45】
式:
【化20】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項46】
式:
【化21】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項47】
式:
【化22】

で表される請求項1記載の化合物。
【請求項48】
治療を必要とする哺乳類のうっ血を治療する方法であって、哺乳類に、アドレナリン活性を有する化合物であって、α2c受容体に機能的に選択的なアゴニストである化合物の少なくとも1種を有効用量投与することを含む方法。
【請求項49】
前記α2c受容体に機能的に選択的なアゴニストが、GTPγSアッセイで分析した場合、30%Emax以上の効力を有する請求項42記載の方法。
【請求項50】
治療を必要とする哺乳類のうっ血を、血圧を変更することなく治療する方法であって、該哺乳類に、アドレナリン活性を含む化合物であって、α2c受容体アッセイに機能的に選択的なアゴニストであり、α2c受容体での効力が≦30%Emax(GTPγS分析)である化合物を、有効用量投与することを含む方法。

【公表番号】特表2009−506047(P2009−506047A)
【公表日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−528106(P2008−528106)
【出願日】平成18年8月23日(2006.8.23)
【国際出願番号】PCT/US2006/032911
【国際公開番号】WO2007/024944
【国際公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【出願人】(596129215)シェーリング コーポレイション (785)
【氏名又は名称原語表記】Schering Corporation
【出願人】(507195014)ファーマコピア, インコーポレイテッド (15)
【Fターム(参考)】