説明

欠陥検査システム及び欠陥検査補正方法

【課題】空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、事前に空間フィルタの設定状態を把握して補正し、欠陥検査精度を格段に向上させて信頼性の高い欠陥検査を実現することを可能とする。
【解決手段】空間フィルタ部12を有するDF欠陥検査装置1及び欠陥検査補正装置2を含み欠陥検査システムが構成される。欠陥検査補正装置2は、光強度の閾値THを設定する閾値設定部21と、閾値THが設定されており、補正用反射光の強度の閾値THとの大小を判定する判定部22と、判定部21により補正用反射光が閾値TH以上と判定された場合に、補正用反射光が閾値THより小さくなる空間フィルタ12aの設定状態を決定する決定部23とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査体の欠陥を検出する欠陥検査装置を補正する欠陥検査システム及び欠陥検査補正方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、例えば半導体デバイスに代表される微細構造が集積形成された基板等の表面性状を観察し、欠陥の有無を認定するために、欠陥検査装置が用いられている。
【0003】
欠陥検査装置には、被検査体を照明光、例えばレーザ光等のコヒーレント光で照射し、被検査体からの正反射光を撮像する明視野(Bright Field:BF)欠陥検査装置と、被検査体を照明光、例えばレーザ光等のコヒーレント光で照射し、被検査体からの乱反射光(散乱光)を撮像する暗視野(Dark Field:DF)欠陥検査装置が用いられている。
【0004】
近時では、DF欠陥検査装置において、例えば特許文献1のように、空間フィルタを用いて、被検査体における繰り返しパターンの形成部位からの散乱光による回折パターンのうちで、当該繰り返しパターンに相当する空間周波数を有する回折パターンを遮光して、繰り返しパターンの影響を除去する技術が案出されている。この技術によれば、空間フィルタで繰り返しパターンの影響を除去することにより、繰り返し性を有しない欠陥を強調として、これを容易に検出することができる。
【0005】
【特許文献1】特許第3599631号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置では、繰り返しパターンの影響を除去する所期の状態に空間フィルタを設定したとしても、当該DF欠陥検査装置の動作異常(ハードウェアの異常)や空間フィルタの設定条件の異常(ソフトウェアの異常)に起因して、空間フィルタの設定状態(設定パラメータ)にズレが発生することがある。
【0007】
このズレは、空間フィルタの設定条件を含む検査設定条件(検査レシピ)において検査当初から把握することはできない。従って、全ての被検査体について欠陥検査を終了した後、検査レシピの各パラメータを詳細にチェックした際に、各被検査体に当該ズレに起因した擬似(虚報)欠陥が発生していることが確認され、始めて空間フィルタの設定状態にズレが生じていたことが判明する。
【0008】
しかしながら、各被検査体について検査を終了した後に空間フィルタの設定状態にズレが生じていたという事実を確認できたとしても、このように事後的に判明したのでは欠陥検査装置として不十分である。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、事前に空間フィルタの設定状態を把握して補正し、欠陥検査精度を格段に向上させて信頼性の高い欠陥検査を実現することを可能とする欠陥検査システム及び欠陥検査補正方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の欠陥検査補正装置は、被検査体に平行光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射した前記被検査体からの反射光を検出する検出手段と、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有する空間フィルタとを備え、前記空間フィルタにより遮光した状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査する欠陥検査装置に適用される欠陥検査補正装置であって、前記欠陥検査装置による欠陥検査に先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得し、所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する判定手段と、前記判定手段により前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する決定手段とを含み、前記決定手段により決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査装置にフィードバックし、前記欠陥検査装置における前記空間フィルタの再設定に供する。
【0011】
本発明の欠陥検査システムは、被検査体に平行光を照射する照射手段と、前記照射手段により照射した前記被検査体からの反射光を検出する検出手段と、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有する空間フィルタとを備え、前記空間フィルタにより遮光した状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査する欠陥検査装置と、前記欠陥検査装置による欠陥検査に先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得し、所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する判定手段と、前記判定手段により前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する決定手段とを備えた欠陥検査補正装置とを含み、前記欠陥検査補正装置において決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査装置にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定する。
【0012】
本発明の欠陥検査補正方法は、被検査体に平行光を照射し、前記被検査体からの反射光を検出する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを空間フィルタにより遮光し、当該遮光状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査するに先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得する工程と、所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する工程と、前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する工程とを含み、決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定する工程とを含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、事前に空間フィルタの設定状態を把握して補正し、欠陥検査精度を格段に向上させて信頼性の高い欠陥検査を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
−本発明の基本骨子−
初めに、空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、空間フィルタの設定状態のズレに起因して擬似欠陥が発生するメカニズムについて、図1及び図2を用いて説明する。なお本実施形態では、被検査体として、半導体デバイスに代表される微細構造が集積形成された半導体基板を例示する。勿論、所定の素子が形成されてなるガラス基板等を被検査体としても良い。
【0015】
例えば、空間フィルタの設定前に、繰り返しパターンのフーリエ像(繰り返しパターンに照明光を照射した際に形成される回折の結果として生じる像)が図1(a)のようであったとする。ここで、は、半導体基板上の欠陥乃至は擬似欠陥(欠陥検査装置で検出される欠陥のうち、実際には存在しないと結論付けられるもの)に起因する回折光を表している。
【0016】
図1(a)のフーリエ像に基づき、図1(b)に示すように、空間フィルタを所期の設定状態とする。即ち、繰り返しパターンのピッチ及びその回折光の強度に基づいて、当該フーリエ像に適合した空間フィルタの遮光部の最適なピッチを決定する。
【0017】
図1(b)の状態に空間フィルタを設定した後、ハードウェアの異常やソフトウェアの異常に起因して空間フィルタの設定状態にズレが生じた様子を図1(c)に示す、このズレにより、空間空間フィルタの各遮光部の一側面から繰り返しパターン回折光の一部が漏れる。この漏れ光は、繰り返しパターンからの回折光の一部であるため、例えば図2(a),(b)に示すように、半導体基板100上で規則正しく繰り返す欠陥群(図2中、波線枠内に示す)として検出される。これらの欠陥は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)等で観察しても欠陥とは認められない擬似欠陥である。
【0018】
本発明では、この空間フィルタに生じた設定状態のズレを、実際の各半導体基板の欠陥検査(実検査)に先立って補正する。ここでは、試験対象となる半導体基板を用いる。なお、試験対象の半導体基板としては、試験専用の半導体基板を用いることを念頭においているが、後に実検査に供される製品となる半導体基板のうちから任意に選択されたものを用いても良い。以下では便宜上、試験対象の半導体基板をサンプル基板と呼ぶ。
【0019】
先ず、図3(a)に示すように、空間フィルタの設定段階において、図1(b)のように空間フィルタを設定した際に、繰り返しパターンを遮光部で遮光した状態における当該遮光部の光強度を例えば0とする。そして、空間フィルタのズレの許容範囲と見なせる若干の漏れ光を見込んで、この0レベルから適宜高い値に光強度の閾値THを設定しておく。なお、図示を判り易くすることを考慮して、図3(a)〜(c)の各図に、各光強度に対応する遮光部を付記する。
【0020】
そして、実検査を開始する前に、サンプル基板を用いて試験(実検査前試験)を行う。
具体的には、サンプル基板の少なくとも1つの半導体チップにおける繰り返しパターンの形成部位を対象として欠陥検査を行い、繰り返しパターンの散乱光(補正用散乱光)からフーリエ像を取得し、空間フィルタの各遮光部(側面部位を含む)の光強度を調べる。その結果、図3(b)に示すように、当該遮光部の光強度が閾値THよりも小値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じていないか、或いはズレが生じたとしても許容範囲であるため、空間フィルタの設定状態が良好と判断され、実検査が開始される。
【0021】
一方、図3(c)に示すように、当該遮光部の光強度が閾値TH以上の値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じ、そのズレが許容範囲以上であると判断される。このときのフーリエ像は例えば図1(c)のようになっている。図3(c)において、右端における強度の大きい部位は、図1(a)の右端における強度の大きい光に対応する。この場合、続いて補正用散乱光が閾値THより小さくなる空間フィルタの設定状態を決定する。そして、決定された設定状態をDF欠陥検査装置にフィードバックし、空間フィルタを再設定する。しかる後、空間フィルタの各遮光部の光強度が閾値THよりも小値と判定されるまで上記の実検査前試験を繰り返し行う。空間フィルタの設定状態が良好と判断された後に、実検査が開始される。
【0022】
このように本発明では、実検査前に空間フィルタの設定状態を把握して補正し、空間フィルタの最適な設定状態で実検査に臨むことができる。従って、空間フィルタの設定状態のズレに起因する擬似欠陥の発生を可及的に防止し、信頼性の高い欠陥検査が実現する。
【0023】
本発明では、空間フィルタを設定する際にフーリエ像を取得するためのサンプル基板における欠陥検査対象と同一の部分を、実検査前試験における補正試験対象としても良い。この構成により、補正用散乱光の強度の閾値THとの大小をより正確に判定することができ、更に確実に空間フィルタの設定状態のズレに起因する擬似欠陥の発生を防止することが可能となる。
【0024】
また、補正試験対象を、サンプル基板における複数の半導体チップ(例えばサンプル基板における横一列の半導体チップ)における各所定部分としても良い。被検査対象を特に大口径のサンプル基板とした場合、その中央部分と周辺部分とで同じ繰り返しパターンでも光強度が異なることがあり、異なる状態に空間フィルタを設定する必要も考えられる。このように場合に鑑み、補正試験対象を複数箇所とし、取得された補正用散乱光を、補正試験対象の各所定部分における反射光の強度変異傾向の把握に供する。この構成により、当該所定部分に対応して空間フィルタを設定することも可能となり、欠陥検査の信頼性が更に向上する。
【0025】
−本発明を適用した好適な実施形態−
以下、本発明を適用した好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図4は、本実施形態による欠陥検査システムの概略構成を示すブロック図である。
この欠陥検査システムは、空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置1と、DF欠陥検査装置1の空間フィルタの設定状態を適宜補正する欠陥検査補正装置2と、DF欠陥検査装置1及び欠陥検査補正装置2の各動作を統括制御する制御部3とを備えて構成されている。
【0027】
DF欠陥検査装置1は、図5に示すように、照明部11、空間フィルタ部12、検出部13、及び判定部14を備えて構成されている。
照明部11は、半導体基板を照明光、例えばレーザ光で照射する光源である。
【0028】
空間フィルタ部12は、空間フィルタ12aと、空間フィルタ調節部12bとを備えて構成されている。
空間フィルタ12aは、半導体基板における繰り返しパターンからの散乱光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有するものである。
空間フィルタ調節部12bは、空間フィルタ12aを所期の設定状態とするものであり、即ち、繰り返しパターンのピッチ及びその回折光の強度に基づいて、当該フーリエ像に適合した空間フィルタの遮光部の最適なピッチを決定し、遮光部でフーリエ像の所定部位をマスクする。
【0029】
検出部13は、照明部11から照射された照明光の被検査体からの乱反射光(散乱光)を検出し、フーリエ像を取得する。
判定部14は、検出部13で取得されたフーリエ像の画像データに基づいて、設定された所期の閾値を基準として反射光強度から欠陥の有無を判定する。
【0030】
欠陥検査補正装置2は、図6に示すように、閾値設定部21、判定部22、及び決定手段23を備えて構成されている。
この欠陥検査補正装置2では、実検査を開始する前に、試験対象となる半導体基板を用いて試験(実検査前試験)を行う。なお、試験対象の半導体基板としては、試験専用の半導体基板を用いることを念頭においているが、後に実検査に供される製品となる半導体基板のうちから任意に選択されたものを用いても良い。以下では便宜上、試験対象の半導体基板をサンプル基板と呼ぶ。
【0031】
閾値設定部21は、DF欠陥検査装置1において空間フィルタ調節部12bにより空間フィルタ12aを設定する際に、サンプル基板における繰り返しパターンからの散乱光により形成される回折光の強度に対応して、光強度の閾値THを設定するものである。即ち、空間フィルタ部11において空間フィルタを設定した際に、繰り返しパターンを遮光部で遮光した状態における当該遮光部の光強度を例えば0とする。そして、空間フィルタのズレの許容範囲と見なせる若干の漏れ光を見込んで、この0レベルから適宜高い値に光強度の閾値THを設定しておく。
【0032】
本実施形態では、DF欠陥検査装置1による半導体基板の実際の欠陥検査(実検査)に先立ち、DF欠陥検査装置1を用い、サンプル基板の繰り返しパターンの一部分のみ、ここでは少なくとも1つの半導体チップにおける繰り返しパターンの形成部位を補正試験対象として、空間フィルタ調節部12bにより空間フィルタ12aが設定された状態で検出部13により補正試験対象の反射光を補正用散乱光として取得する。
【0033】
判定部22は、閾値設定部21により所定の閾値THが設定されており、補正用散乱光の強度の閾値THとの大小を判定するものである。
判定部22により、空間フィルタ12aの遮光部の光強度が閾値THよりも小値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じていないか、或いはズレが生じたとしても許容範囲であるため、空間フィルタの設定状態が安定して良好であると判断される。一方、当該遮光部の光強度が閾値TH以上の値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じ、そのズレが許容範囲以上であると判断される。
【0034】
決定部23は、判定部22により補正用散乱光の光強度が閾値TH以上の値と判定された場合に、補正用散乱光の光強度が閾値THより小さくなる空間フィルタ12aの最適な設定状態を決定するものである。
決定部23により決定された空間フィルタ12aの設定状態は、DF欠陥検査装置1にフィードバックされ、空間フィルタ12aが再設定される。
【0035】
以下、上記の欠陥検査システムを用いた欠陥検査方法について説明する。
図7は、本実施形態による欠陥検査方法をステップ順に示すフロー図である。
【0036】
初めに、後に空間フィルタ12aの設定状態を調べるための光強度の閾値を設定する。
詳細には、先ず、DF欠陥検査装置1において空間フィルタ12aを設定する際に、照明部11により、サンプル基板の少なくとも1つの半導体チップにおける繰り返しパターンに照明光を照射し、その散乱光を検出部13により検出する(ステップS1)。
【0037】
次に、閾値設定部21により、検出部13で検出された散乱光により形成される回折光の強度に対応して、光強度の閾値THを設定する(ステップS2)。ここで、閾値設定部21を用いる代わりに、操作者の手作業により、閾値THを適宜設定するようにしても良い。
【0038】
続いて、当該サンプル基板を用いて実検査前試験を実行する。
詳細には、先ず、サンプル基板の繰り返しパターンの一部分のみ、ここでは少なくとも1つの半導体チップにおける繰り返しパターンの形成部位を補正試験対象として、照明部11により補正試験対象を照射し、その散乱光を補正用散乱光として検出部13により検出し、フーリエ像(1−scanフーリエ像)を取得する(ステップS3)。
【0039】
ここで、空間フィルタ11aを設定する際にフーリエ像を取得するためのサンプル基板における欠陥検査対象と同一の部分を、実検査前試験における補正試験対象としても良い。この構成により、補正用散乱光の強度の閾値THとの大小をより正確に判定することができ、更に確実に空間フィルタの設定状態のズレに起因する擬似欠陥の発生を防止することが可能となる。
【0040】
また、補正試験対象を、サンプル基板における複数の半導体チップ(例えばサンプル基板における横一列の半導体チップ)における各所定部分としても良い。被検査対象を特に大口径のサンプル基板とした場合、その中央部分と周辺部分とで同じ繰り返しパターンでも光強度が異なることがあり、異なる状態に空間フィルタ11aを設定する必要も考えられる。このように場合に鑑み、補正試験対象を複数箇所とし、取得された補正用散乱光を、補正試験対象の各所定部分における反射光の強度変異傾向の把握に供する。この構成により、当該所定部分に対応して空間フィルタ11aを設定することも可能となり、欠陥検査の信頼性が更に向上する。
【0041】
次に、判定部22により、補正用散乱光の強度の閾値THとの大小を判定する(ステップS4)。
ここで、空間フィルタ12aの遮光部の光強度が閾値THよりも小値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じていないか、或いはズレが生じたとしても許容範囲であるため、空間フィルタの設定状態が安定して良好であると判断され、ステップS7に進む。一方、当該遮光部の光強度が閾値TH以上の値であれば、空間フィルタの設定状態にズレが生じ、そのズレが許容範囲以上であり、空間フィルタの設定状態が不安定であると判断され、ステップS5へ進む。
【0042】
ステップS5では、決定部23により、定部22により補正用散乱光の光強度が閾値TH以上の値と判定された場合に、補正用散乱光の光強度が閾値THより小さくなる空間フィルタ12aの最適な設定状態を決定する。
【0043】
決定部23により決定された空間フィルタ12aの設定状態は、DF欠陥検査装置1にフィードバックされて既存の検査レシピに上書きされ、空間フィルタ12aが再設定されるステップS6)。
【0044】
そして、空間フィルタ12aの各遮光部の光強度が閾値THよりも小値と判定されるまで上記の実検査前試験(ステップS4〜S6)を繰り返し行う。ステップS5において空間フィルタの設定状態が良好と判断されると、ステップS7へ進む。
【0045】
ステップS7では、上記のステップS1〜S6(ステップS1〜S4の場合もある)により空間フィルタ12aの設定状態が安定に調節された状態で、製品となる半導体基板の実検査を実行する。
詳細には、照明部11により半導体基板の全面(全ての半導体チップ)を逐次照射し、その散乱光を補正用散乱光として検出部13により検出し、フーリエ像を取得する。そして、判定部14により、検出部13で取得されたフーリエ像の画像データに基づいて、設定された所期の閾値を基準として反射光強度から欠陥の有無を判定する。
【0046】
なお、本実施形態では、ステップS1〜S6が欠陥検査補正方法のカテゴリーに属し、ステップS1〜S6を含むステップS1〜S7が欠陥検査方法のカテゴリーに属する構成を採る。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、空間フィルタ部11を備えたDF欠陥検査装置1において、事前に空間フィルタ12aの設定状態を把握して補正し、欠陥検査精度を格段に向上させて信頼性の高い欠陥検査を実現することが可能となる。
【0048】
上述した本実施形態による欠陥検査システムを構成する各構成要素(DF欠陥検査装置1における光学系及び空間フィルタ部12を除く構成要素(検出部13、及び判定部14、欠陥検査補正装置2(閾値設定部21、判定部22、及び決定手段23)、及び制御部3等)の機能は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。同様に、欠陥検査方法の各ステップ(図7のステップS1〜S7等)は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は本発明に含まれる。
【0049】
具体的に、前記プログラムは、例えばCD−ROMのような記録媒体に記録し、或いは各種伝送媒体を介し、コンピュータに提供される。前記プログラムを記録する記録媒体としては、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、不揮発性メモリカード等を用いることができる。他方、前記プログラムの伝送媒体としては、プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワークシステムにおける通信媒体を用いることができる。ここで、コンピュータネットワークとは、LAN、インターネットの等のWAN、無線通信ネットワーク等であり、通信媒体とは、光ファイバ等の有線回線や無線回線等である。
【0050】
また、本発明に含まれるプログラムとしては、供給されたプログラムをコンピュータが実行することにより上述の実施形態の機能が実現されるようなもののみではない。例えば、そのプログラムがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。また、供給されたプログラムの処理の全て或いは一部がコンピュータの機能拡張ボードや機能拡張ユニットにより行われて上述の実施形態の機能が実現される場合にも、かかるプログラムは本発明に含まれる。
【0051】
例えば、図8は、パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。この図8において、1200はCPU1201を備えたパーソナルコンピュータ(PC)である。PC1200は、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶された、又はフレキシブルディスクドライブ(FD)1212より供給されるデバイス制御ソフトウェアを実行する。このPC1200は、システムバス1204に接続される各デバイスを総括的に制御する。
【0052】
PC1200のCPU1201、ROM1202またはハードディスク(HD)1211に記憶されたプログラムにより、本実施形態の図7におけるステップS1〜S7等の手順等が実現される。
【0053】
1203はRAMであり、CPU1201の主メモリ、ワークエリア等として機能する。1205はキーボードコントローラ(KBC)であり、キーボード(KB)1209や不図示のデバイス等からの指示入力を制御する。
【0054】
1206はCRTコントローラ(CRTC)であり、CRTディスプレイ(CRT)1210の表示を制御する。1207はディスクコントローラ(DKC)である。DKC1207は、ブートプログラム、複数のアプリケーション、編集ファイル、ユーザファイルそしてネットワーク管理プログラム等を記憶するハードディスク(HD)1211、及びフレキシブルディスク(FD)1212とのアクセスを制御する。ここで、ブートプログラムとは、起動プログラム:パソコンのハードやソフトの実行(動作)を開始するプログラムである。
【0055】
1208はネットワーク・インターフェースカード(NIC)で、LAN1220を介して、ネットワークプリンタ、他のネットワーク機器、あるいは他のPCと双方向のデータのやり取りを行う。
【0056】
以下、本発明の諸態様を付記としてまとめて記載する。
【0057】
(付記1)被検査体に平行光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射した前記被検査体からの反射光を検出する検出手段と、
前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有する空間フィルタと
を備え、前記空間フィルタにより遮光した状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査する欠陥検査装置に適用される欠陥検査補正装置であって、
前記欠陥検査装置による欠陥検査に先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得し、
所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する決定手段と
を含み、
前記決定手段により決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査装置にフィードバックし、前記欠陥検査装置における前記空間フィルタの再設定に供することを特徴とする欠陥検査補正装置。
【0058】
(付記2)前記補正用反射光の取得に先立ち、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光の強度に対応して前記光強度閾値を設定する閾値設定手段を更に含むことを特徴とする付記1に記載の欠陥検査補正装置。
【0059】
(付記3)前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に検査する前記被検査体の検査対象と同一の部分を、前記補正試験対象とすることを特徴とする付記1又は2に記載の欠陥検査補正装置。
【0060】
(付記4)前記被検査体が複数の半導体チップが形成されてなる半導体基板であることを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の欠陥検査補正装置。
【0061】
(付記5)前記補正試験対象が少なくとも1つの前記半導体チップにおける所定部分であることを特徴とする付記4に記載の欠陥検査補正装置。
【0062】
(付記6)前記補正試験対象が複数の前記半導体チップにおける各所定部分であり、取得された前記補正用反射光が前記各所定部分における前記反射光の強度変異傾向の把握に供されることを特徴とする付記4に記載の欠陥検査補正装置。
【0063】
(付記7)被検査体に平行光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射した前記被検査体からの反射光を検出する検出手段と、
前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有する空間フィルタと
を備え、前記空間フィルタにより遮光した状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査する欠陥検査装置と、
前記欠陥検査装置による欠陥検査に先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得し、
所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する決定手段と
を備えた欠陥検査補正装置と
を含み、
前記欠陥検査補正装置において決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査装置にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定することを特徴とする欠陥検査システム。
【0064】
(付記8)前記欠陥検査補正装置は、前記補正用反射光の取得に先立ち、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光の強度に対応して前記光強度閾値を設定する閾値設定手段を更に含むことを特徴とする付記7に記載の欠陥検査システム。
【0065】
(付記9)前記欠陥検査補正装置において、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に検査する前記被検査体の検査対象と同一の部分を、前記補正試験対象とすることを特徴とする付記7又は8に記載の欠陥検査システム。
【0066】
(付記10)前記被検査体が複数の半導体チップが形成されてなる半導体基板であることを特徴とする付記7〜9のいずれか1項に記載の欠陥検査システム。
【0067】
(付記11)前記補正試験対象が少なくとも1つの前記半導体チップにおける所定部分であることを特徴とする付記10に記載の欠陥検査システム。
【0068】
(付記12)前記補正試験対象が複数の前記半導体チップにおける各所定部分であり、取得された前記補正用反射光が前記各所定部分における前記反射光の強度変異傾向の把握に供されることを特徴とする付記10に記載の欠陥検査システム。
【0069】
(付記13)被検査体に平行光を照射し、前記被検査体からの反射光を検出する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを空間フィルタにより遮光し、当該遮光状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査するに先立ち、
前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得する工程と、
所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する工程と、
前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する工程と
を含み、
決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定する工程と
を含むことを特徴とする欠陥検査補正方法。
【0070】
(付記14)前記補正用反射光の取得に先立ち、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光の強度に対応して前記光強度閾値を設定する工程を更に含むことを特徴とする付記13に記載の欠陥検査補正方法。
【0071】
(付記15)前記欠陥検査時に、前記空間フィルタを設定する際に検査する前記被検査体の検査対象と同一の部分を、前記補正試験対象とすることを特徴とする付記13又は14に記載の欠陥検査補正方法。
【0072】
(付記16)前記被検査体が複数の半導体チップが形成されてなる半導体基板であることを特徴とする付記13〜15のいずれか1項に記載の欠陥検査補正方法。
【0073】
(付記17)前記補正試験対象が少なくとも1つの前記半導体チップにおける所定部分であることを特徴とする付記16に記載の欠陥検査補正方法。
【0074】
(付記18)前記補正試験対象を複数の前記半導体チップにおける各所定部分として、取得された前記補正用反射光を、複数の前記所定部分における前記反射光の強度変異傾向の把握に供することを特徴とする付記16に記載の欠陥検査補正方法。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、空間フィルタの設定状態のズレに起因して擬似欠陥が発生するメカニズムを説明するための写真を示す図である。
【図2】空間フィルタを備えたDF欠陥検査装置において、空間フィルタの設定状態のズレに起因して擬似欠陥が発生するメカニズムを説明するための概略平面図である。
【図3】実検査前試験の概略を説明するための模式図である。
【図4】本実施形態による欠陥検査システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態による欠陥検査システムのDF欠陥検査装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】本実施形態による欠陥検査システムの欠陥検査補正装置の概略構成を示すブロック図である。
【図7】本実施形態による欠陥検査方法をステップ順に示すフロー図である。
【図8】パーソナルユーザ端末装置の内部構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0076】
1 DF欠陥検査装置
2 欠陥検査補正装置
3 制御部
11 照明部
12 空間フィルタ部
12a 空間フィルタ
12b 空間フィルタ調節部
13 検出部
14 判定部
21 閾値設定部
22 判定部
23 決定手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査体に平行光を照射する照射手段と、
前記照射手段により照射した前記被検査体からの反射光を検出する検出手段と、
前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを遮光する複数の遮光部を有する空間フィルタと
を備え、前記空間フィルタにより遮光した状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査する欠陥検査装置と、
前記欠陥検査装置による欠陥検査に先立ち、前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得し、
所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する判定手段と、
前記判定手段により前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する決定手段と
を備えた欠陥検査補正装置と
を含み、
前記欠陥検査補正装置において決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査装置にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定することを特徴とする欠陥検査システム。
【請求項2】
前記欠陥検査補正装置は、前記補正用反射光の取得に先立ち、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光の強度に対応して前記光強度閾値を設定する閾値設定手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査システム。
【請求項3】
前記欠陥検査補正装置において、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に検査する前記被検査体の検査対象と同一の部分を、前記補正試験対象とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の欠陥検査システム。
【請求項4】
被検査体に平行光を照射し、前記被検査体からの反射光を検出する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光による回折パターンのうちで所定の空間周波数を有する回折パターンを空間フィルタにより遮光し、当該遮光状態で前記被検査体からの反射光を前記検出手段により検出し、前記被検査体の欠陥を検査するに先立ち、
前記被検査体の前記繰り返しパターンの一部分のみを補正試験対象として、前記空間フィルタが設定された状態で前記検出手段により前記補正試験対象の前記反射光を補正用反射光として取得する工程と、
所定の光強度閾値が設定されており、前記補正用反射光の強度の前記光強度閾値との大小を判定する工程と、
前記補正用反射光が前記光強度閾値以上と判定された場合に、前記補正用反射光が前記光強度閾値より小さくなる前記空間フィルタの設定状態を決定する工程と
を含み、
決定された前記空間フィルタの前記設定状態を前記欠陥検査にフィードバックし、前記空間フィルタを再設定する工程と
を含むことを特徴とする欠陥検査補正方法。
【請求項5】
前記補正用反射光の取得に先立ち、前記欠陥検査装置において前記空間フィルタを設定する際に、前記被検査体における繰り返しパターンからの前記反射光の強度に対応して前記光強度閾値を設定する工程を更に含むことを特徴とする請求項4に記載の欠陥検査補正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−273513(P2007−273513A)
【公開日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−93864(P2006−93864)
【出願日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】