説明

水性界面活性剤に基づく製剤のためのレオロジー調整剤

本発明は、水溶性合成骨格と共有結合した疎水性末端を含むポリマーが、塩による増粘が有効でない濃度で界面活性剤を含む界面活性剤製剤に「塩のような」レオロジーをもたらすことができる、パーソナルケア、口腔ケア、家庭用、及び団体用の応用に有用な水性製剤に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2009年2月12日に出願された米国仮出願第61/207,448号の利益を主張し、その開示の全体をここに援用することとする。
【0002】
本発明は、パーソナルケア、口腔ケア、家庭用、及び団体用の応用、例えば、ヘアケア、スキンケア、家庭用の洗浄剤、ワイプ、及び洗剤のための、界面活性剤に基づく製剤のレオロジー調整に関する。
【背景技術】
【0003】
パーソナルケア、口腔ケア、家庭用、及び団体用の様々な応用に関する製剤の粘度制御は、こうした製品の消費者使用のための重要な属性である。
【0004】
こうした製剤の粘度を制御するためのいくつかのアプローチが、当分野では既知である。典型的には、所定量の高分子量合成もしくは天然ポリマー、例えば、直鎖状もしくは架橋のアクリル酸ベースのポリマー類、キサンタンガム、様々なセルロース誘導体、または別の多糖類誘導体を、所望のレオロジーを付与するために前記製剤に導入する。
【0005】
これらの高分子量合成もしくは天然ポリマーによってもたらされるレオロジーは、通常は、低剪断速度では高粘度であるが高剪断速度では比較的低粘度を示す、強度ずり減粘である。こうした製剤は通常はニュートンもしくは剪断独立粘性平坦域(viscosity plateau)を示さないが、これらの製剤がニュートン平坦域を示すならば、これは1s-1未満の剪断においてである。
【0006】
製剤に粘度をもたらす一般的且つ安価な方法は、塩、例えば、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、または塩化アンモニウムを製剤に添加することによる。界面活性剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムまたはラウリル硫酸アンモニウムを含む洗浄製剤中へのこうした塩の0.1乃至5重量%の範囲の量での添加は、この洗浄製剤の粘度を増大させる。製剤を増粘させるための塩の使用の1つの利点は、得られる増粘された洗浄製剤が比較的に透明なことである。
【0007】
塩で増粘された製剤は一般的に使用され、特徴的なレオロジー特性を示す。これらの塩で増粘された製剤の特徴的レオロジー特性は、約10乃至100s-1のオーダーの剪断速度までは剪断独立(もしくはニュートン)粘度を示し、次いで剪断速度が100s-1超に増大するにつれ粘度の減少を示すことと説明できる。この現象は、「ずり減粘」として既知である。しかしながら、製剤の塩による増粘は、製剤を増粘させるための塩の有効性が、製剤中に含まれる界面活性剤の量が減少するにつれて迅速に低減されるという重要な欠点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第7,550,542号
【特許文献2】米国特許第5,574,127号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
低量の界面活性剤を含む、様々な量の界面活性剤の使用を許容する一方で、より低い剪断速度ではニュートン粘度を示し、より高い剪断速度ではずり減粘を示す、界面活性剤に基づく水性製剤の需要が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
出願人は、本明細書中に挙げられた全ての参考文献の全内容を、特に援用する。さらに、量、濃度、または別の値もしくはパラメーターが、範囲、好ましい範囲、または好ましい上限値と好ましい下限値との列挙として与えられた場合には、これは〜と理解されるべきである。
【0011】
パーソナルケア、口腔ケア、家庭用、及び団体用の応用に有用な水性製剤は、(i)重合可能な環状モノマーを含むアルキル及びアリール部分、(ii)重合可能二重結合、及び(iii)(i)及び(ii)の誘導体からなる群から選択される、オリゴマー疎水性物質の共有結合した末端及び/または中間体ブロックを有する水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有するポリマー組成物を含む、一定量の会合性増粘剤を含み、ここで前記ブロックは同一または相違する疎水性物質の二つもしくはそれ以上のユニットであることが判明している。水性製剤はまた、一定量の界面活性剤及び水を含む。水性製剤中に含まれる会合性増粘剤の量は、約0.1乃至約5重量%であり、水性製剤中に含まれる界面活性剤の量は、約5乃至約50重量%である。
【0012】
増粘は、約5乃至約50重量%の範囲の濃度で界面活性剤を含む水性相の連続内で起こる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、本発明の製剤、並びに比較のための通常の市販のボディウォッシュ製剤の、粘度−剪断速度のグラフである。
【0014】
レオロジー調整剤は、界面活性剤に基づく製剤において有効であると判明したが、これは親水性コア及び会合性疎水性末端に基づく会合性増粘剤である。このタイプのレオロジー調整剤は、水ベースの増粘性被覆製剤中に使用されている。
【0015】
レオロジー調整剤は、界面活性剤の存在下で、その疎水性末端の溶解のために増粘有効性を喪失することが知られている。理論に縛られるものではないが、疎水性〜の溶解が〜と考えられる。
【0016】
界面活性剤の、会合性増粘剤の有効性に対する負の影響は、水ベースの被覆剤の分野では既知である。この負の影響は、しばしば高濃度で界面活性剤を含む塗料製剤において、着色剤の添加の際に塗料の粘度の低下として現れる。
【0017】
しかしながら、通常使用される界面活性剤による溶解に耐性である疎水性物質を備えた会合性ポリマーが存在する。こうした会合性増粘剤は、米国特許第7,550,542号に記載されており、この開示はその全体をここに援用することとする。好ましい会合性ポリマーは、エチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGE)変性ポリアセタールポリエーテル(PAPE)である。
【0018】
本発明によれば、会合性ポリマー組成物は、ポリマーの上限が約10,000,000、好ましくは約1,000,000、更に好ましくは約100,000である重量平均分子量(Mw)を有する。ポリマーの重量平均分子量の下限は、約400、好ましくは約1,00、更に好ましくは約4,000である。
【0019】
米国特許第7,550,542号に記載された会合性増粘剤が、界面活性剤に基づく製剤中において有効なレオロジー調整剤として使用可能なことが判明している。これらの会合性増粘剤の有効性は、一定量の塩と共に使用された場合に増幅されうる。本発明の製剤中に含まれる塩の量は、約0.1乃至約5重量%の範囲内である。この塩は、生理学的に耐性のあらゆる塩、例えば、硫酸ナトリウム、塩化カリウム、または塩化ナトリウム、好ましくは塩化ナトリウムであってよく、界面活性剤に基づく製剤の粘度を調整する。
【0020】
所望のレオロジー調整は、製剤全体の約0.1乃至約5重量%の範囲、好ましくは約0.1乃至約3重量%、更に好ましくは約0.2乃至約2重量%のポリマー濃度で達成される。得られる製剤は、広範なニュートン(すなわち、剪断独立)平坦域に次いで、より高い剪断速度ではずり粘減を示す。
【0021】
本発明の製剤中に含まれる界面活性剤の量は、全製剤の約5乃至約50重量%、好ましくは約7乃至約48重量%の範囲内である。本発明の製剤中において使用される界面活性剤は、パーソナルケア、口腔ケア、家庭用、及び団体用の応用に通常使用されるあらゆる界面活性剤であってよい。この界面活性剤は、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、及びコカミドプロピルベタインからなる群より選択してよい。
【0022】
本発明によれば、界面活性剤に基づく製剤は、使用者に何らかの利益をもたらすために典型的に導入される別の活性成分を更に含んで良い。本発明によって配合してよい物質の例は、これらに限定されるものではないが以下の通りである:
1)香料(これは、芳香応答を提供するのみならず臭気を低減しうる、芳香及び脱臭香料の形態で嗅覚応答を引き起こす);
2)その機能が昆虫を特定の領域から遠ざけるか、またはその皮膚への攻撃を妨げることである、防虫剤;
3)気泡発生剤、例えば、泡沫または泡を発生させる界面活性剤;
4)ペットの脱臭剤、例えばペットの臭気を低減させるピレトリン類;
5)ペットのシャンプー剤及び活性剤(その機能が、汚れ、異物、及び細菌を皮膚及び毛表面から除去し、且つ皮膚及び毛を整えることであるもの);
6)細菌、汚れ、脂、及び油を皮膚から除去し、皮膚を清潔にし、且つ皮膚を整える、工業グレードのバー、シャワーゲル、及び液体石鹸活性剤;
7)台所、浴室、公的機関などの領域の表面から、汚れ、油、脂、細菌を除去する万能洗浄剤;
8)家庭または公的機関において細菌を殺すかまたはその成長を阻止する消毒成分;
9)汚れ及び異物粒子を表面から持ち上げて除去し、さらに柔軟剤及び香料を供給する、ラグ及び布張りの洗浄活性剤;
10)静電気を低減し、且つ生地の肌触りをより柔らかにする、洗濯用柔軟剤;
11)汚れ、油、脂、染みを除去し、且つ細菌を殺す、洗濯用洗浄成分;
12)染み、食品、細菌を除去する、食洗機用洗剤;
13)染みを除去し、細菌を殺し、且つ脱臭する、便器用洗浄剤;
14)布地からの染みの除去を補助する、洗濯前染み抜き活性剤;
15)生地の外観を構造させる布地糊付け剤;
17)汚れ、脂などを車両及び装置から除去する、車両洗浄活性剤;
19)布地製品、例えば、埃取りまたは殺菌用ワイプ。
【0023】
特に興味が寄せられるものは、シリコーンオイル、シリコーン誘導体、精油、油、脂肪、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、ワックス、ポリオール、炭化水素、及びこれらの混合物からなる群より選択される皮膚軟化剤である。皮膚軟化剤は、上述の会合性ポリマーの使用によって安定化される。
【0024】
パーソナルケア及び家庭用の活性成分の上記リストは例に過ぎず、使用可能な活性成分の完全なリストではない。これらのタイプの製品において使用される別の成分は、当分野で周知である。
【0025】
本発明は、以下の実施例によってさらに説明される。実施例は、本発明を詳説するために提示される。全てのパーセンテージ、部、及び割合は、特記のない限り本発明の組成物の全重量に基づく。
【実施例】
【0026】
(実施例1:低界面活性剤製剤)
水溶性または水膨潤性〜を有するポリマー組成物を含む会合性増粘剤が〜シャンプー製剤を製造した。
【0027】
シャンプー製剤中のレオロジー調整剤としてのこの会合性増粘剤の有効性を、以下のシャンプー製剤を用いて示した:ラウレス硫酸ナトリウムSLES−7.7%、コカミドプロピルベタインCAPB−1.3%、エチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGE)変性PAPE(Aquaflow(登録商標)XLS500 XLS500 非イオン性合成会合性レオロジー調整剤、Hercules Incorporatedより入手可能)−1%、NaCl−0.6%。シャンプー製剤の残量は水である。上記原料を、注意深く撹拌して混合した。最終シャンプー製剤のレオロジーを、Brookfield LVT粘度計を用い、4のスピンドルを用い、20℃の温度で、様々なRPMで測定して、このシャンプー製剤に対する剪断速度の影響を示した。シャンプー製剤中に使用されるレオロジー調整剤の量または使用される塩の量を最適化する試みはなされなかった。
【0028】
図1に見られるように、本発明の製剤のフロープロフィールは、10s-1の速度にまで拡がるニュートン平坦域及び、これに次ぐずり減粘を示している。比較のために、図1には市販のボディーウォッシュ製剤(High Endurance Body Wash by Old Spice、Proctor and Gambleより入手可能)のフロープロフィールも含まれ、これは本願発明の製剤と類似のプロフィールを示すが、より高い剪断速度ではやや大幅なずり粘減を示す。
【0029】
本発明のシャンプー製剤中におけるレオロジー調整剤としての会合性増粘剤は、低い界面活性剤レベルを有するボディウォッシュ/シャンプー製剤中でのレオロジー調整剤としての有効性を示した。実施例1は、より低い界面活性剤量での現行の洗浄剤系のレオロジー動作を示す。
【0030】
(実施例2:高界面活性剤製剤、シリコーン不使用)
シリコーンを含まない洗浄製剤であって、シャンプー並びにボディウォッシュ用に使用可能であり、実施例1の非イオン性合成会合性増粘剤(Aquaflow(登録商標)XLS500 非イオン性合成会合性レオロジー調整剤、Hercules Incorporatedより入手可能)を含むものを以下のように製造した。以下に挙げる実施例のそれぞれにおいて、合計0.20重量%のレオロジー調整剤を使用した。これはシリコーンを含まない製剤の例であった。
【0031】
実施例2aでは、25%の実施例1の非イオン性合成会合性レオロジー調整剤、15%のイソ-C10-オキソアルコールポリグリコールエーテル(6EO)、及び60%の水を含む溶液を製造した。
【0032】
実施例2bでは、さらなる界面活性剤を使用せず、実施例2aの会合性増粘剤を使用して製造した。
【0033】
比較例2では、米国特許第5,574,127号に開示された、Mw〜24000ダルトンのC12/C16疎水性変性ポリ(アセタールポリエーテル)を使用した。米国特許第5,574,127号の開示はここにその全体を援用することとする。
【0034】
【表1】

参照用シャンプーはポリマーを含まない。
様々なシャンプーを表1に挙げる。
【0035】
【表2】

【0036】
上記試料は全て均一な外観をもって安定性を示した。実施例2a及び2bはいずれも、比較例2のC12/C16疎水性変性PAPEレオロジー調整剤を含むシャンプー組成物に対しておよそ6倍(6x)となる、38,000mPas及び32,500mPasの粘度をそれぞれ示した。実施例2は、実施例1で使用したものよりも高い界面活性剤レベルでの、界面活性剤系中におけるEHGH変性PAPEの高い増粘有効性を示す。
【0037】
(実施例3:高界面活性剤製剤、シリコーン使用)
実施例2と同様の製剤にジメチコノールのシリコーンエマルション(DC 1785エマルション、Dow Corning Corporationより入手可能)を加えたものにおいて、実施例3a及び実施例3bの会合性増粘剤は、比較例3に対して改善された安定性を示した(シリコーンの不安定化を回避した)。
【0038】
【表3】

【0039】
参照用シャンプーはポリマーを含まない。
様々なシャンプーを表2に挙げる。
【0040】
【表4】

【0041】
上記実施例は、均一な外観をもって安定性を示した。実施例3a及び3bはいずれも、比較例3のC12/C16疎水性変性PAPEレオロジー調整剤を含むシャンプー組成物に対しておよそ6倍(6x)となる、30,750mPas及び30,500mPasの粘度をそれぞれ示した。
【0042】
(実施例4:高界面活性剤製剤、シリコーン使用)
実施例3bと同様の製剤であって、エチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGE)変性PAPE会合性増粘剤の濃度を増大させたもの、試料製剤、並びに比較用製剤を調製した。これらの製剤の結果を表3に示す。
【0043】
【表5】

【0044】
実施例4の製剤は45℃で安定を維持した。このことは、従来のアルキル末端封止ポリエチレングリコール類、例えば比較例4のC12/C16疎水性変性PAPEが室温(25℃)でさえ安定化をもたらすことができなかった一方で、本発明の製剤を含む変性PAPE化学が、界面活性剤系中のシリコーンの安定化をもたらすことができたことを示す。本発明の界面活性剤に基づく製剤中における油エマルションの安定化性能は、実施例3及び4に明らかに示された。
【0045】
(実施例5:高低のpHでの製剤)
広いpH有効性を示すために、実施例2bのエチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGE)変性PAPEを含む会合性増粘剤を、SLES/CAPBを含むシャンプーボディウォッシュ製剤中で試験したが、ここで、pHは乳酸で3.7に調製し、次いで水酸化ナトリウムでpH10に調整した。
【0046】
【表6】

【0047】
【表7】

【0048】
【表8】

【0049】
【表9】

【0050】
より極端なpHでのシャンプーの安定性が良好であると観察された。このことは、上記の表4及び表5で確認できる。これらの粘度は、1週間後に室温(25℃)にて測定した。粘度変化は、pH3.7の製剤並びにpH10の製剤のいずれでも10%未満であった。このことは、本発明の製剤が広範囲のpH値に亘って比較的に安定であることを示す。
【0051】
(実施例6:家庭用清浄化製剤)
清浄化製剤の別の例は、以下の処方の家庭用洗剤である。
【0052】
【表10】

【0053】
1/3のA相を2/3のB相に加え、十分に混合する。粘度は、B相中の(EHGE)変性PAPEの量を変化させることによって調整できる。
【0054】
さらなる塩(NaCl)を使用しなかったところ、ポリマー1が1重量%では粘度は20mPas未満に維持された。4-8重量%の塩化ナトリウムを添加したところ、洗浄剤の粘度は、50mPas(4%のNaCl)乃至450mPas(8%のNaCl)の範囲に増大しえた。ポリマー及び8%のNaClを含まない洗浄剤は、30mPasの粘度を有するのみであった。粘度は、Brrokfield LVTの30rpm、スピンドル2号で測定した。
【0055】
(実施例7:コンディショナーリンス製剤)
実施例2の(EHGE)変性PAPEを含むコンディショナーリンス中における界面活性剤製剤の使用を以下に示す。
【0056】
【表11】

【0057】
実施例6及び7は、様々な水性製剤、例えば、家庭用清浄化製剤及びコンディショナーリンス製剤中における(EHGE)変性PAPEの有効性を示す。
【0058】
本発明は上記実施例によって詳説されたが、これらによって制限されるものではなく、本発明は以上に開示される全体的な領域を包含する。本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変形及び実施態様を実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.(i)重合可能な環状モノマーを含むアルキル及びアリール部分、(ii)重合可能二重結合、及び(iii)(i)及び(ii)の誘導体からなる群から選択される、オリゴマー疎水性物質の共有結合した末端及び/または中間体ブロックを有する水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有し、ここで前記ブロックが同一または相違する疎水性物質の二つもしくはそれ以上のユニットであるポリマー組成物を含む、一定量の会合性増粘剤;
b.一定量の界面活性剤;及び
c.水
を含む水性製剤であって、この水性製剤中に含まれる会合性増粘剤の量が約0.1乃至約5重量%であり、この水性製剤中に含まれる界面活性剤の量が約5乃至約50重量%である、パーソナルケア、家庭用、及び団体用の応用に有用な水性製剤。
【請求項2】
硫酸ナトリウム、塩化カリウム、及び塩化ナトリウムからなる群より選択される生理学的に耐性の塩の一定量を更に含み、その含む塩の量が、約0.1乃至約0.5重量%である、請求項1の水性製剤。
【請求項3】
前記生理学的に耐性の塩が塩化ナトリウムを含む、請求項2に記載の水性製剤。
【請求項4】
その含む前記会合性増粘剤の量が、約0.1乃至約3重量%の範囲である、請求項1に記載の水性製剤。
【請求項5】
その含む前記会合性増粘剤の量が、約0.2乃至約2重量%の範囲である、請求項4に記載の水性製剤。
【請求項6】
その含む前記界面活性剤の量が、約7乃至約48重量%である、請求項1に記載の水性製剤。
【請求項7】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、上限が約10,000,000であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項1の水性製剤。
【請求項8】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、上限が約1,000,000であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項7の水性製剤。
【請求項9】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、上限が約100,000であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項8の水性製剤。
【請求項10】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、下限が約400であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項7の水性製剤。
【請求項11】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、下限が約1,000であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項10の水性製剤。
【請求項12】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、下限が約4,000であるポリマーの重量平均分子量(Mw)を有する、請求項11の水性製剤。
【請求項13】
水溶性または水膨潤性合成ポリマー骨格を有する前記ポリマー組成物が、エチルヘキシルグリシジルエーテル(EHGH)変性ポリアセタールポリエーテルを更に含む、請求項1の水性製剤。
【請求項14】
前記界面活性剤が、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、及びコカミドプロピルベタインからなる群より選択される、請求項1の水性製剤。
【請求項15】
シリコーンオイル、シリコーン誘導体、精油、油、脂肪、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪アルコール、ワックス、ポリオール、炭化水素、及びこれらの混合物からなる群より選択される皮膚軟化剤の一定量を更に含む、請求項1の水性製剤。
【請求項16】
前記皮膚軟化剤がシリコーンオイルを含む、請求項15の水性製剤。

【図1】
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【公表番号】特表2012−517520(P2012−517520A)
【公表日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−550258(P2011−550258)
【出願日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際出願番号】PCT/US2010/024031
【国際公開番号】WO2010/093875
【国際公開日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【出願人】(591020249)ハーキュリーズ・インコーポレーテッド (75)
【氏名又は名称原語表記】HERCULES INCORPORATED
【Fターム(参考)】