説明

洗浄装置

【課題】 紙の抄造に用いられるドライヤカンバス等の被洗浄物に洗浄媒体を吹き付けて洗浄する際に、被洗浄物で反射した洗浄媒体を吸引するための吸引フードの内壁面に該洗浄媒体が付着することがなく、したがって、洗浄媒体が被洗浄物に落下してしまうことのない洗浄装置を提供する。
【解決手段】 吸引フード2内に収容された洗浄ノズル8(図4)から高圧洗浄水をドライヤカンバスCに向けて噴射し、反射した洗浄水を吸引フード2から吸引して回収する。吸引フード2の下端外周面にチャンバー部4を設け、このチャンバー部4の外壁の端部に吸引フード2の下端部と間隙Gを形成して該下端部を臨む位置まで伸張させた爪部10bを設け、該間隙Gから高圧空気を噴射する。吸引フード2の下端縁の形状を円弧状に形成して、噴射された高圧空気をコアンダ効果により吸引フード2の内壁面に沿って上昇させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、抄紙機におけるドライパートでドライヤシリンダに紙を巻回させて押圧させるドライヤカンバス等の走行中のシート状物を洗浄するのに適した洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、抄紙機では、ワイヤーパートにおいて無端循環移動する金網で形成されたワイヤに製紙材料が分散ならびに溶融された水が噴射され、ワイヤの走行に伴われて水分が脱水されながら紙層が形成される。その後、プレスパートでプレスロールにより圧潰されて搾水され、ドライパートで過熱蒸気が内部に供給されているドライヤシリンダに巻回されながら乾燥される。その後、カレンダーパートで平滑性や光沢が付与されて紙が製造される。次いで、製造された紙はリールパートでリールに巻き取られて巻取が形成される。
【0003】
前記ドライパートにおいては、紙をドライヤシリンダに巻回させて押圧するために、ドライヤカンバスが用いられている。このドライヤカンバスは、例えば、ポリエステル等の合成繊維による織布されたプラスチック製のものとされており、主に一つの群を構成する適宜本数のドライヤシリンダに巻回されて無端循環移動するようにしてある。紙はこのドライヤカンバスに重畳した状態でドライヤシリンダに巻回されることになる。
【0004】
前記ドライヤカンバスに紙が接触する面は一定となるため、乾燥途中にある紙の湿紙粉がドライヤカンバスの当該面に付着して汚染するおそれがある。湿紙粉が付着した状態で紙をドライヤシリンダに押圧すると、該湿紙粉が紙の表面を押圧して窪ませてしまったり、ドライヤカンバスの目詰まりを発生させて、乾燥効率を低下させて紙質を損なうおそれがある。
【0005】
このため、ドライヤカンバスに付着した湿紙粉等を除去するためのドライヤカンバスを洗浄する洗浄装置が設けられている。この種の洗浄装置は、ドライヤカンバスの紙との接触面は一定であるから、ドライヤカンバスの紙と接触する側の面に洗浄水を噴射することにより、接触面に付着した湿紙粉等を吹き飛ばして除去する。例えば、特許文献1にはこの種の洗浄装置が開示されており、この特許文献1に開示された洗浄装置は、被洗浄物体に一端が開口した容器と、前記容器の内部空間を吸引する外部吸引源と、前記内部空間を通して高圧下で洗浄媒体を被洗浄物体に向けて噴射するためのノズルからなる構造が採用されている。
【0006】
【特許文献1】特開2000−070888
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記洗浄装置では、前記容器内を吸引することによって、被洗浄物体に向けて噴射され、該被洗浄物体の表面で反射した洗浄媒体を容器内を通して吸引して排出するものである。このとき、洗浄媒体は、容器の下端部から吸引される該容器の周辺の空気と共に吸引されることになる。この場合、容器内を通過する洗浄媒体が十分に吸引されない場合には、容器の内壁面に付着する。この付着した被洗浄物体が徐々に生長して大きくなると容器の下端部から滴下して、被洗浄物体に落下する場合がある。落下した洗浄媒体が被洗浄物体に付着してしまい、洗浄された被洗浄物体を再び汚染するおそれがある。特に、被洗浄物体がドライヤカンバスの場合には無端循環移動するため、この汚染させられた部分が乾燥すべき紙に接触することになって、紙の乾燥を阻害する。また、断紙原因になるおそれがある。
【0008】
そこで、この発明は、洗浄媒体を確実に吸引して容器内壁に付着することを極力阻止でき、洗浄媒体が容器から滴下することをなくした洗浄装置であって、特に洗浄媒体として洗浄水を使用してドライヤカンバスに付着した湿紙粉等を除去するのに適した洗浄装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するための技術的手段として、この発明に係る洗浄装置は、一端部を被洗浄物に対向させて配する筒状の吸引フードの内部に洗浄媒体を噴射する洗浄ノズルを備え、前記洗浄ノズルから噴射した洗浄媒体を前記被洗浄物に吹き付けて被洗浄物に付着した汚染物質を除去すると共に、前記吸引フードの内部を吸引して該洗浄媒体の飛散を抑止する洗浄装置において、前記吸引フードの下端部の外周部にチャンバー部を設け、前記チャンバー部の壁体の下端部に、前記吸引フードの下端部に臨む位置まで伸張させた爪部を設け、前記爪部と前記吸引フードの下端部との間に間隙を形成し、前記チャンバー部に随伴媒体を供給して、前記間隙から吹き出させ、前記間隙から吹き出した随伴媒体が、該吸引フードの内壁面に沿って該吸引フードの軸方向であって、上昇方向に流動するよう案内する形状に該吸引フードの下端部を形成してあることを特徴としている。
【0010】
前記チャンバー部に圧縮空気等の随伴媒体を供給すると、前記間隙から随伴媒体が吹き出される。間隙から吹き出された随伴媒体は、前記吸引フードの下端部に案内されて吸引フードの内壁面に沿って上昇方向に流動する。この随伴媒体の流動を果たすために、例えば、吸引フードの端縁の断面形状を円弧の一部となる形状に形成して、随伴媒体がこの円弧面に案内される、いわゆるコアンダ効果を発揮するようにする。吸引された随伴媒体は、吸引フードの外部に排出されることになる。この場合、吸引フードに吸引管を接続させ、該吸引管を介して吸引フード内を吸引すれば、随伴媒体は吸引管内を流動して排出される。
【0011】
一方、前記洗浄ノズルからは洗浄媒体が噴射されて被洗浄物が洗浄される。被洗浄物に向けて噴射された洗浄媒体の一部は該被洗浄物に反射する。このとき、吸引フードの下端近傍に反射した洗浄媒体は、前記随伴媒体の流れに伴われて吸引され、該随伴媒体共に吸引フードの外部に排出されることになる。
【0012】
また、請求項2の発明に係る洗浄装置は、前記吸引フード内に該吸引フードの軸を中心として旋回する洗浄ノズルを備えた旋回ノズル装置を設け、洗浄ノズルの旋回を該洗浄ノズルを備えた回転ドラムの周壁面に配したドライブノズルから洗浄媒体を噴射させて行い、前記洗浄ノズルをこの回転ドラムの底面に配してあることを特徴としている。
【0013】
被洗浄物を効率的に洗浄するために、洗浄装置を被洗浄物に対して移動させる。この場合、簡単な構造で移動させるためには、洗浄装置を往復直線移動させることが好ましく、前記洗浄ノズルはこの洗浄装置の移動に伴われて往復直線移動しながら洗浄媒体を噴射することになる。この直線移動に加えて、洗浄ノズルを円運動させながら洗浄水を噴射することにより、より高効率で洗浄することができるようになる。このため、洗浄ノズルを吸引フード内で回転させる構造を有する洗浄装置がある。この種の洗浄装置では、回転ドラムの底面であって該回転ドラムの回転中心から偏倚させた位置に洗浄ノズルを配し、該回転ドラムの周壁面に該周壁面の接線方向に洗浄媒体を噴射するドライブノズルを設けて、該ドライブノズルから洗浄媒体を噴射する反力により回転ドラムを回転させる旋回ノズルを備えた構造としたものがある。なお、複数個の洗浄ノズルが設けられた構造としたものもある。このため、洗浄ノズルが回転ドラムの回転によって旋回しながら、洗浄装置に伴われて往復移動することになり、広範囲に洗浄媒体を噴射することができて、洗浄効率が向上する。このような構造では、前記ドライブノズルから噴射された洗浄媒体が吸引フードの内壁面に直接吹き付けられるため、洗浄媒体が吸引フードの内壁面に付着しやすい。しかし、内壁面に付着しようとする洗浄媒体は前記随伴媒体の流れに伴われて吸引フードの外部に排出されることになる。
【0014】
また、請求項3の発明に係る洗浄装置は、前記被洗浄物がドライヤカンバスであり、前記洗浄媒体を洗浄水として、ドライヤカンバスの洗浄を行うことを特徴としている。
【0015】
すなわち、この洗浄装置を抄紙機におけるドライパートに配設して、ドライヤカンバスの洗浄に用いるようにしたものである。ドライヤカンバスはドライヤシリンダに巻回されて無端循環移動しているから、一連の処理が終了した最終のドライヤシリンダに後続してこの洗浄装置を配設する。これにより、最初のドライヤシリンダまで戻った状態では、洗浄されたドライヤカンバスで紙を案内することになる。
【発明の効果】
【0016】
この発明に係る洗浄装置によれば、吸引フードから洗浄媒体が落下してしまうことを極力防止できる。したがって、洗浄された被洗浄物を再び汚染してしまうことをなくして、極力清浄な状態とされた被洗浄物で所定の処理を行わせることができる。このため、この被洗浄物により処理された製造物の歩留まりを向上させることができる。
【0017】
また、請求項2の発明に係る洗浄装置によれば、洗浄効率を向上させるために洗浄媒体を被洗浄物の洗浄以外に利用する場合、すなわち、洗浄媒体を回転ドラムを回転させるために吸引フードの内壁面に向けて噴射させる構造とした場合であっても、内壁面に吹き付けられた洗浄媒体が確実に吸引されて排出されるから、洗浄効率の向上を阻害することがなく、洗浄効率の良好な洗浄装置とすることができる。
【0018】
また、請求項3の発明に係る洗浄装置によれば、ドライヤカンバスを確実に洗浄することができて、該ドライヤカンバスを清浄にたもつことができる。このため、このドライヤカンバスを用いたドライパートにおける紙の乾燥効率を向上させると共に、製造された紙の品質を維持できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図示した好ましい実施の形態に基づいて、この発明に係る洗浄装置を具体的に説明する。なお、この実施形態では、抄紙機のドライパートで用いられるドライヤカンバス用の洗浄装置を例示している。
【0020】
この洗浄装置1は、図1および図2に示すように、ドライヤカンバスCに対向して配置され、このドライヤカンバスCの走行方向Pに対して直交する方向、すなわち図2の紙面と直交する方向に往復直線移動が可能となるように支持されている。この洗浄装置1は、主として円筒状の吸引フード2と、この吸引フード2の内部に収容されている旋回ノズル装置3と、前記吸引フード2の下端部の外周面に環状に配設されたチャンバー部4とから構成されている。
【0021】
前記吸引フード2の開放された下端部が、前記ドライヤカンバスCを臨んだ状態に配されている。この吸引フード2の上端部には吸引穴5a(図1示)を介して該吸引フード2の内部に連通させて吸引管5が接続されており、この吸引管5を介して、吸引フード2の内部が気液分離器6に連通させてある。また、吸引管5の中間部にはエゼクタ7が配されており、このエゼクタ7の動作によるエゼクタ効果で吸引フード2の内部が吸引されている。
【0022】
また、前記旋回ノズル装置3は有底の円筒状に形成された回転ドラム3aが、ドラム支持体3bに対して、吸引フード2の軸を中心として回転可能とされている。図4はこの回転ドラム3aの底面を示しており、回転軸Oに対して偏倚した位置に一対の洗浄ノズル8が設けられている。この洗浄ノズル8の噴射方向は前記底面に対して直交する方向とされている。また、回転ドラム3aの周壁には、一対のドライブノズル9が設けられている。これらドライブノズル9の噴射方向は、回転ドラム3aの周壁の接線方向であって偶力の方向としてある。なお、後述するように、これらドライブノズル9の噴射方向は図1において矢標Qで示すように斜め上方、すなわち、吸引フード2の開放された端部と反対方向を指向するようにしてあることが好ましい。
【0023】
また、前記ドラム支持体3bの上部にはホース等の管体を接続するための接続部3cが設けられており、この接続部3cが該ドラム支持体3bを通って回転ドラム3aの内部に連通させてある。このため、接続部3cに管体を接続し、該管体から高圧水等の洗浄媒体を供給すると回転ドラム3aの内部に至り、前記洗浄ノズル8とドライブノズル9とから該洗浄媒体が噴射されることになる。
【0024】
前記吸引フード2の側面の中央部にはフランジ部2aが形成されており、このフランジ部2aに環状のチャンバー蓋体10が取付ネジ11により取り付けられている。フランジ部2aの下部には受け座部2bが設けられ、チャンバー蓋体10の内周面をこの受け座部2bの外周面に、チャンバー蓋体10の上端面をフランジ部2aの下面に押圧されるようにしてある。また、受け座部2b外周面には凹部2cが形成され、この凹部2cにOリング等のシール部材12が収容されており、チャンバー蓋体10がこのシール部材12に押圧された状態で、該シール部材12の部分で気密性が確保されるようにしてある。前記受け座部2bの下側に位置して、前記チャンバー蓋体10と吸引フード2とで挟まれた部分に形成された空間部により前記チャンバー部4が形成されている。前記チャンバー蓋体10の外周部の適宜位置にはチャンバー部4に圧縮空気等の随伴媒体を供給するための供給口10aが設けられている。また、チャンバー蓋体10の下端部には、吸引フード2の下端縁に臨む位置まで伸張された爪部10bが形成されており、この爪部10bと吸引フード2とで間隙Gが形成されている。すなわち、チャンバー部4はこの間隙Gにより開放されている。一方、吸引フード2の下端縁は、断面ほぼ円弧状に形成されており、間隙Gから吹き出された随伴媒体が、この表面に沿って流動する、いわゆるコアンダ効果により吸引フード2の内壁面に沿って上昇方向に流れるよう案内されるようにしてある。なお、前記爪部10bの先端部を吸引フード2の下端部の形状に沿って湾曲させることにより、随伴媒体を確実に案内できるようにしても構わない。また、前記取付ネジ11によるチャンバー蓋体10の取付位置を調整して間隙Gの大きさを調整できるようにすれば好ましい。
【0025】
以上により構成されたこの発明に係る洗浄装置1を用いてドライヤカンバスの洗浄を行う場合の作用を、以下に説明する。
【0026】
前記接続部3cに接続された図示しない管体から洗浄媒体としての高圧の洗浄水が供給されると、前記回転ドラム3aの内部に供給される。回転ドラム3aの周壁に設けられた前記ドライブノズル9から洗浄媒体が噴射されると、その反力により回転ドラム3aがドラム支持体3bに対して回転する。また、この回転ドラム3aの底面に設けられた前記洗浄ノズル8から高圧洗浄水が噴射されて、ドライヤカンバスCに吹き付けられることになる。このとき、洗浄ノズル8は回転ドラム3aの回転に伴われて該回転ドラム3aの回転軸Oを中心として旋回しながら高圧洗浄水を噴射する。また、洗浄装置1がドライヤカンバスCの走行方向に直交する方向に移動しながら、洗浄ノズル8から高圧洗浄水を噴射する。これにより、効率よくドライヤカンバスCが洗浄されて、湿紙粉等の汚染物質が除去される。
【0027】
洗浄ノズル8から噴射されてドライヤカンバスCに吹き付けられた高圧洗浄水はドライヤカンバスCを通過して目詰まり等を解消させるが、一部はドライヤカンバスCの表面で反射して洗浄装置1に向かうものがある。洗浄装置1の前記吸引フード2内は前記吸引管5を介してエゼクタ7により吸引されているから、反射して洗浄装置1に向かった高圧洗浄水は吸引フード2内に吸引される。
【0028】
一方、前記チャンバー部4に供給口10aから随伴媒体として高圧空気が供給されている。チャンバー部4に供給された高圧空気は前記間隙Gから排出される。このとき、排出される高圧空気は、吸引フード2の下端縁の円弧面に沿って流れることになり、コアンダ効果によって吸引フード2の内壁面に沿って流れることになる。このため、吸引フード2内に吸引された前記高圧洗浄水は、この高圧空気の流れに伴われて、確実に吸引フード2内に吸引されることになる。また、前記ドライブノズル9から噴射された高圧洗浄水は吸引フード2の内壁面に吹き付けられるが、この吹き付けられた高圧洗浄水は、該内壁面に沿って流れる前記高圧空気に伴われて流れて、前記吸引管5から吸引されることになる。すなわち、ドライヤカンバスCで反射した高圧洗浄水とドライブノズル9から噴射された高圧洗浄水は、いずれも前記チャンバー部4から間隙Gを通って排出される高圧空気の流れに伴われて案内されることになり、前記吸引管5を通って効率よく吸引されることになる。したがって、吸引フード2の内壁面に付着することがなく、ドライヤカンバスCに落下することが極力防止される。
【0029】
なお、前述したように、ドライブノズル9の噴射方向を斜め上方に向かうようにしてあれば、吸引フード2の内壁面に沿って流れる前記高圧空気に良好に捕捉されて、該高圧空気の流れに随伴されることになって、より好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0030】
この発明に係る洗浄装置によれば、被洗浄物で反射した洗浄媒体を吸引フードから吸引することにより飛散を防止させる場合に、吸引フードの内壁に洗浄媒体が付着することがないから、付着した洗浄媒体が被洗浄物に落下することがない。このため、洗浄された被洗浄物が汚染されることがなく、被洗浄物を清浄な状態で用いることができる。特に、抄紙機におけるドライパートの無端循環移動するドライヤカンバスの洗浄に用いた場合に、ドライヤカンバスの洗浄を確実に行うことができて、抄造される紙質の安定化を図ることに寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】この発明に係る洗浄装置の概略構造を説明するための断面図である。
【図2】この発明に係る洗浄装置によりドライヤカンバスで反射した高圧洗浄水を吸引するシステムを説明する図である。
【図3】旋回ノズル装置を説明する斜視図である。
【図4】図3に示す回転ドラムの底面図である。
【符号の説明】
【0032】
C ドライヤカンバス(被洗浄物)
G 間隙
1 洗浄装置
2 吸引フード
2a フランジ部
3 旋回ノズル装置
3a 回転ドラム
3b ドラム支持体
3c 接続部
4 チャンバー部
5 吸引管
6 気液分離器
7 エゼクタ
8 洗浄ノズル
9 ドライブノズル
10 チャンバー蓋体
10a 供給口
10b 爪部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部を被洗浄物に対向させて配する筒状の吸引フードの内部に洗浄媒体を噴射する洗浄ノズルを備え、前記洗浄ノズルから噴射した洗浄媒体を前記被洗浄物に吹き付けて被洗浄物に付着した汚染物質を除去すると共に、前記吸引フードの内部を吸引して該洗浄媒体の飛散を抑止する洗浄装置において、
前記吸引フードの下端部の外周部にチャンバー部を設け、
前記チャンバー部の壁体の下端部に、前記吸引フードの下端部に臨む位置まで伸張させた爪部を設け、
前記爪部と前記吸引フードの下端部との間に間隙を形成し、
前記チャンバー部に随伴媒体を供給して、前記間隙から吹き出させ、
前記間隙から吹き出した随伴媒体が、該吸引フードの内壁面に沿って該吸引フードの軸方向であって、上昇方向に流動するよう案内する形状に該吸引フードの下端部を形成してあることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記吸引フード内に該吸引フードの軸を中心として旋回する洗浄ノズルを備えた旋回ノズル装置を設け、洗浄ノズルの旋回を該洗浄ノズルを備えた回転ドラムの周壁面に配したドライブノズルから洗浄媒体を噴射させて行い、前記洗浄ノズルをこの回転ドラムの底面に配してあることを特徴とする請求項1に記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記被洗浄物がドライヤカンバスであり、前記洗浄媒体を洗浄水として、ドライヤカンバスの洗浄を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−195788(P2009−195788A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−38503(P2008−38503)
【出願日】平成20年2月20日(2008.2.20)
【出願人】(000183484)日本製紙株式会社 (981)
【Fターム(参考)】