流れ攪拌器及び/又は複数電極を用いて微小特徴加工物を処理する方法及びシステム
【課題】流れ攪拌器及び/又は複数電極を用いる微小特徴加工物を処理する方法及びシステムを提供する。
【解決手段】位置合せシステムを備えた装着モジュールを有するツール。装着モジュールは、反応装置と加工物を反応装置まで及び反応装置のために移動する加工物搬送装置とを正確に配置するための位置決め要素を含む。反応装置の位置決め要素間の相対位置は、反応装置が取り外されて別の反応装置と交換される時に加工物搬送装置を再較正する必要がないように固定されている。反応装置は、加工物の処理表面での処理流体を攪拌するための攪拌器を含む。攪拌器と、反応装置と、反応装置内の電極とは、攪拌器及び/又は加工物が互いに対して往復する時に加工物の表面で攪拌器によって生じる電気遮断の可能性を軽減し、電界に対する三次元の影響に対処するように構成されている。
【解決手段】位置合せシステムを備えた装着モジュールを有するツール。装着モジュールは、反応装置と加工物を反応装置まで及び反応装置のために移動する加工物搬送装置とを正確に配置するための位置決め要素を含む。反応装置の位置決め要素間の相対位置は、反応装置が取り外されて別の反応装置と交換される時に加工物搬送装置を再較正する必要がないように固定されている。反応装置は、加工物の処理表面での処理流体を攪拌するための攪拌器を含む。攪拌器と、反応装置と、反応装置内の電極とは、攪拌器及び/又は加工物が互いに対して往復する時に加工物の表面で攪拌器によって生じる電気遮断の可能性を軽減し、電界に対する三次元の影響に対処するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2003年7月1日出願で係属中の米国特許仮出願第60/484,603号、2003年7月1日出願で係属中の米国特許仮出願第60/484,604号、2003年6月6日出願で係属中の米国特許仮出願第60/476,786号、2003年12月11日出願で係属中の米国特許出願第10/734,098号、及び2003年12月11日出願で係属中の米国特許出願第10/734,100号に対して優先権を主張するものであり、これらの全ては、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている。
本発明は、複数の電極及び/又は封入された往復運動式攪拌器を有する反応装置及びツールを含む、流れ攪拌器及び/又は複数電極を用いる微小特徴加工物を処理する方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微小デバイスは、多数の個々のデバイスを生成するために単一基板上に材料のいくつかの層を堆積して加工することにより製造される。例えば、フォトレジスト、導電材料、及び誘電材料の層が堆積され、パターン化され、成長させられ、エッチングされ、平坦化され、その他の方法で基板内及び/又は基板上に特徴部を形成するように操作される。特徴部は、集積回路、微小流体システム、及び他の構造を形成するように配列される。
【0003】
湿式化学処理は、微小特徴加工物上に特徴部を形成するために広く用いられている。湿式化学処理は、一般的に、材料の洗浄、エッチング、電気化学的堆積、又はこれらの処理の組合せの実行のための複数の個々の処理チャンバを有する湿式化学処理ツール内で実行される。各チャンバは、一般的に、湿式処理流体を受け取る容器と、処理中に容器内で加工物を支持する加工物支持体(例えば、持上げ−回転ユニット)とを含む。ロボットは、チャンバ内へ及びチャンバから加工物を移動させる。
【0004】
一体化した湿式化学処理ツールに関する1つの懸念は、処理チャンバを定期的に保守及び/又は修理する必要がある点である。例えば、電気化学堆積チャンバでは、消耗品である電極は、電極と電解液の間の反応が電極を分解するために時間の経過と共に劣化する。従って、消耗品電極の形状は変化し、電界の変動を引き起こす。その結果、消耗品電極は、加工物全体にわたって望ましい堆積パラメータを維持するために定期的に交換すべきである。加工物に接触する電気接点もまた、定期的に洗浄するか又は交換する必要がある場合がある。電気化学堆積チャンバを保守又は修理するために、これらは、通常はツールから取り外されて予備のチャンバと交換される。
【0005】
既存の湿式化学処理チャンバの修理又は保守に関する1つの問題は、処理チャンバを取り外して交換するために、ツールを長期間オフラインにする必要があることである。処理チャンバがツールから取り外されると、その場所には予め保守された処理チャンバが装着される。ロボット及び持上げ−回転ユニットが次に再較正され、新たな処理チャンバと共に作動する。ロボット及び持上げ−回転ユニットの再較正は、処理チャンバの修理又は保守のための作動停止時間を増大させる時間を費やす処理である。その結果、ツールのただ1つの処理チャンバが仕様に満たない場合は、より多くの処理チャンバが性能仕様を満たさなくなるまで、その1つの処理チャンバを修理するために停止することなく作動を続ける方がより効率的な場合が多い。従って、単一処理チャンバの処理能力の損失は、処理チャンバのうちの単一のものを修理又は保守するためにツールをオフラインにすることによって生じる処理能力の損失ほど深刻ではない。
【0006】
少なくとも2つの処理チャンバが仕様に満たなくなるまでツールを作動する慣習は、ツールの処理能力に重大な影響を与える。例えば、少なくとも2つ又は3つの処理チャンバが仕様外になるまでツールが修理又は保守されないと、ツールは、それが保守のためにオフラインにされる前のある一定の期間にわたってその最大容量の僅かに一部分で作動する。これは、湿式処理チャンバを交換してロボットの再較正を行うためにツールがオフラインになる間に処理能力が影響を受けるだけでなく、処理能力はまた、ツールがオンラインの間にその最大容量の僅かに一部分で作動するために低減されるので、ツールの作動コストを増大させる。更に、処理される加工物の特徴部サイズが減少すると、電気化学堆積チャンバは、常に遙かに高い性能仕様を満たさねばならない。これは、処理チャンバのより早い仕様落ちを引き起こし、この結果、ツールはより頻繁に停止されることになる。従って、電気化学堆積チャンバ及び他の種類の湿式化学処理チャンバの修理及び/又は保守に伴う停止時間は、湿式化学処理ツールの作動コストを著しく高めるものである。
【0007】
ツールに収容された電気化学堆積チャンバも、いくつかの欠点を被る場合がある。例えば、これらのチャンバ内の電解液処理中には、電解液に接触している加工物の表面で拡散層が発達する。加工物に付加されるか又はそこから除去される材料の濃度は、拡散層の厚さにわたって変化する。多くの場合に、加工物への材料の付加又はそこからの材料の除去の速度を増加させるために、拡散層の厚さを低減することが望ましい。他の場合では、加工物の表面における材料移送をその他の方法で制御することが望ましく、例えば、表面上に堆積する合金の組成を制御し、又は異なるアスペクト比を有する表面の凹部により均一に材料を堆積させる。
【0008】
拡散層厚みの低減の1つの手法は、加工物の表面における電解液の流速を高めることである。例えば、一部の容器は、加工物の近くで変形又は回転して加工物の表面で高速の攪拌流れを作り出すパドルを含む。1つの特定の構成では、加工物は、処理中にアノードから第1の軸線(加工物の表面に対してほぼ垂直)に沿って第1の距離だけ離間される。第1の軸線に沿った第1の距離の25%の高さを有するパドルは、第1の軸線を横切る第2の軸線に沿ってアノード内の加工物との間で振動する。他の構成では、パドルは、加工物に対して回転する。更に別の構成では、流体ジェットが加工物に向けられ、加工物表面における流れを攪拌する。
【0009】
以上の構成は、いくつかの欠点を被っている。例えば、加工物の表面で拡散層の厚さを著しく低減させるのに必要な流速を得ることは、1つ又はそれよりも多いパドル又は流体ジェットを用いたとしても困難である場合が多い。更に、微小特徴加工物に近接する流れの攪拌にパドルが用いられる場合には、それは、電解液内の電界に「影」を作り出し、材料の堆積又は微小特徴加工物からの材料の除去において望ましくない不均一性を発生させる可能性がある。更に、パドルを回転させることに付随する潜在的な欠点は、これらが材料付加/除去処理における半径方向変動を正確に制御できない場合があるいうことであり、その理由は、加工物に対するパドルの速度が、半径の関数として変化し、加工物の中心において特異点を有するからである。
【0010】
このようなパドルが配置された反応装置はまた、更にいくつかの欠点を被る場合がある。例えば、反応装置内の電極は、空間的に均一な方法で材料を付加又は加工物から除去しない場合があり、加工物の一部の区域で他よりも大きな速度で材料を得るか又は失わせる。既存のデバイスはまた、処理期間の間の長い非生産的な時間間隔を必要とせずに異なる種類の加工物へ及び/又はそこから材料を移送するように構成されておらず、その時間間隔中にデバイスの再設定が必要である(例えば、電解液内の電界を調整するために電極及び/又はシールドを移動させることにより)。別の欠点は、パドルが電極によって作り出された電界の均一性を乱す可能性があることであり、これは、更に、材料が加工物に付加されるか又はそこから除去される均一性に影響を与える。上述の構成の更に別の欠点は、容器はまた、加工物に印加される材料の磁気の向きを制御するために加工物の近くに配置された磁石を含むことがある点である。電極が保守や交換のために容器から取り外される時に、磁石と干渉する及び/又は損傷を与えることなくこれを行うのは困難である。
【0011】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/484,603号
【特許文献2】米国特許仮出願第60/484,604号
【特許文献3】米国特許仮出願第60/476,786号
【特許文献4】米国特許出願第10/734,098号
【特許文献5】米国特許出願第10/734,100号
【発明の開示】
【0012】
本発明は、攪拌器を有する処理チャンバと、加工物を処理チャンバへ又はそこから移動させるための加工物搬送装置と、処理チャンバ及び搬送装置を互いに対して配置するための位置合せシステムとを含むツールである。このツールは、チャンバ及び搬送装置を係合させるための位置決め要素と取付要素とを有する装着モジュールを含む。位置決め要素は、処理チャンバが取り除かれて別の処理チャンバと交換される時に搬送装置を再較正する必要がないように、それらの相対的な位置を維持するものである。
ツールの特に有用な実施形態では、装着モジュールは、剛性外側部材と、剛性内側部材と、外側部材と内側部材の間のブレーシングとを有するデッキを含む。処理チャンバは、次に、デッキに装着される。モジュールは、更に、搬送装置を配置するための位置決め要素を有するプラットフォームを含む。
【0013】
更に有用な実施形態では、処理チャンバ内の攪拌器は、流体攪拌を増すことによって加工物の表面での質量移送効果を高めるために、攪拌器の周りに緊密なクリアランスを有して攪拌器チャンバ内に位置決めされる。攪拌器は、複数の攪拌器要素を含むことができ、加工物を電気的に遮断する可能性を軽減するために、経時的に位置を変えるストロークを通して往復運動を行うことができる。複数の電極(例えば、シーブ電極を含む)は、加工物の表面における電流密度に対する空間的及び時間的な制御を提供する。電界制御要素は、チャンバの電極と処理位置との間に位置決めされ、処理位置の異なる部分における処理流体の電流密度を周方向に変化させ、これによってパドルが加工物に対して往復運動を行う時にパドルによって作り出される潜在的な三次元効果を打ち消すことができる。磁石は、加工物が処理される位置の近くに位置決めすることができるが(例えば、磁気的方向性材料の付加を制御するために)、電極が設置されるか又は取り除かれる時に電極が移動する経路の近くではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書で使用しているように、「微小特徴加工物」又は「加工物」という用語は、マイクロ電子デバイスがその上及び/又は中に集積的に形成された基板を意味する。一般的な微小デバイスは、マイクロ電子回路又は構成要素、薄膜記録ヘッド、データ記憶要素、微小流体デバイス、及び他の製品を含む。マイクロマシン又はマイクロメカニカルデバイスは、集積回路の加工に用いられるものと同じ技術の多くを使用して製造されるためにこの定義内に含まれる。基板は、半導体部分(例えば、ドープされたシリコンウェーハ又はガリウムヒ素ウェーハ)、非導電体部分(例えば、様々なセラミック基板)、又は導電体部分とすることができる。いくつかの場合では、加工物はほぼ円形であり、他の場合では、直線的な形状を含む他の形状を有する。
【0015】
湿式化学処理用の統合ツールの一部の実施形態を微小特徴加工物の構造内又は構造上への金属又は電気泳動レジストの堆積という関連において説明する。しかし、本発明による統合ツールは、エッチング、洗浄、又は半導体基板又は他の種類の加工物の上又は中への微小特徴物の加工における湿式化学処理の他の種類においても使用することができる。本発明の詳細な実施形態の完全なる理解を提供するために、本発明の実施形態によるツール及びチャンバのいくつかの例を図1〜19F及び以下の本文において説明する。解説は以下の部分に分かれており、これらは、(A)「装着モジュールを有する統合ツールの実施形態」、(B)「寸法安定性装着モジュールの実施形態」、(C)「複数電極及び封入攪拌器を有する反応装置の実施形態」、(D)「電界を周方向に変化させる電界制御要素を有する反応装置の実施形態」、(E)「攪拌器チャンバ向けの攪拌器の実施形態」、及び(F)「電界遮断を軽減する攪拌器及び往復工程を有する反応装置の実施形態」である。しかし、当業者は、本発明が付加的な実施形態を有することができ、本発明が図1〜19Fに示す実施形態の詳細のいくつかがなくても実施することができることを理解するであろう。
【0016】
A.装着モジュールを有する統合ツールの実施形態
図1は、1つ又はそれよりも多い湿式化学処理を実行することができる統合ツール100の概略を例示している。ツール100は、デッキ164、複数の湿式化学処理ステーション101、及び加工物搬送装置又は搬送システム105を封入するハウジング又はキャビネット102を含む。各処理ステーション101は、容器、チャンバ、又は反応装置110、並びに反応装置110へ及び反応装置110から微小特徴加工物Wを移す加工物支持体(例えば、持上げ−回転ユニット)113を含む。ステーション101は、洗浄/乾燥チャンバ、洗浄カプセル、エッチングカプセル、電気化学堆積チャンバ、又は湿式化学処理容器の他の種類を含むことができる。搬送システム105は、直線状の軌道104及びツール100内部で個々の加工物Wを搬送するために軌道104に沿って移動するロボット103を含む。統合ツール100は、加工物Wを支持するための複数の容器107を有する加工物装填/取出しユニット108を更に含む。作動状態においては、ロボット103は、ツール100内部の所定の流れ作業工程に従って容器107及び処理ステーション101へ/から加工物Wを搬送する。
【0017】
図2Aは、本発明の実施形態による統合ツール100の一部分を示している等角投影図である。統合ツール100は、フレーム162、フレーム162に装着された寸法安定性装着モジュール160、複数の湿式化学処理チャンバ110、及び複数の加工物支持体113を含む。装着モジュール160は、処理チャンバ110及び加工物支持体113に加えて搬送システム105を搭載している。
フレーム162は、当業技術で公知の方法に従って溶接された複数の柱163及び横棒161を含む。複数の外部パネル及びドア(図2Aには示されていない)は、一般的にフレーム162に取り付けられ、封入キャビネット102(図1)を形成している。装着モジュール160は、少なくとも部分的にはフレーム162内に収容されている。実施形態では、装着モジュール160は、フレーム162の横棒161によって支持されているが、装着モジュール160は、施設の床又は他の構造体上に直接立たせることができる。
【0018】
装着モジュール160は、湿式化学処理チャンバ110と、加工物支持体113と、搬送システム105の間の相対位置を維持する剛性の安定した構造体である。装着モジュール160の一態様は、湿式化学処理チャンバ110と、加工物支持体113と、搬送システム105との間の相対位置が経時的に変化しないように、フレーム162より大幅に剛性であり、著しく大きな構造的一体性を有するという点にある。装着モジュール160の別の態様は、処理チャンバ110及び加工物支持体113をデッキ164上の既知の位置に配置するために、装着モジュール160が、正確な位置に置かれた位置決め要素を伴う、寸法安定性デッキ164を含むという点にある。実施形態(図示しない)では、搬送システム105は、直接デッキ164に装着されている。図2Aに示されている構成では、装着モジュール160はまた、寸法安定性プラットフォーム165を有し、搬送システム105は、プラットフォーム165に装着されている。デッキ164及びプラットフォーム165は、デッキ164上の位置決め要素及びプラットフォーム165の位置決め要素が互いに相対的に移動しないように、互いに相対的に固定された位置に配置されている。従って、装着モジュール160は、交換構成要素をデッキ164上の正確な位置に配置する方法で湿式化学処理チャンバ110及び加工物支持体113を外すことができ、互換的な構成要素と交換することができるシステムを実現している。
【0019】
ツール100は、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、又は搬送システム105の頻繁な保守を必要とする高度な仕様を有する用途に特に適する。湿式化学処理チャンバ110は、単純に処理デッキ164からチャンバを取り外し、チャンバ110をデッキ164上の位置決め要素と接続するように構成されている取付金具を有する互換的なチャンバで置換することにより修理又は維持される。装着モジュール160は、寸法安定性であり、交換用処理チャンバ110の取付金具は、デッキ164と接続し、チャンバ110は、デッキ164上において搬送システム105の再較正なしに交換することができる。これによって、処理チャンバ110の修理又は維持に付随する作動停止時間が著しく減少することが期待され、ツール100は、厳しい性能仕様の用途において高い処理能力を維持することができる。
【0020】
図2Bは、ツール100の上面図であり、装着モジュール160に取り付けられている搬送システム105及び装填/取出しユニット108を例示している。図2A及び2Bを合わせて参照すると、軌道104は、プラットフォーム165に装着されており、特に、プラットフォーム165上の位置決め要素と接続し、デッキ164に装着されたチャンバ110及び加工物支持体113に対して正確に配置される。従って、ロボット103(加工物Wを掴むためのエンド・エフェクタ106を含む)は、装着モジュール160により確立された固定の寸法安定性基準フレームにおいて加工物Wを移動させることができる。図2Bを参照すると、ツール100は、フレーム162に取り付けられ装着モジュール160を取り囲む複数のパネル166、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、及びキャビネット102内の搬送システム105を含むことができる。代替的に、ツール100の片側又は両側にあるパネル166は、処理デッキ164より上の領域において取り外すことができ、開放型のツールが得られる。
【0021】
B.寸法安定性装着モジュールの実施形態
図3は、ツール100(図1〜2B)において使用するために本発明の実施形態に従って構成された装着モジュール160の等角投影図である。デッキ164は、剛性第1パネル166a及び第1パネル166aの下に重ねられた剛性第2パネル166bを含む。第1パネル166aは外側部材であり、第2パネル166bは、外側部材と並置された内側部材である。代替的に、第1及び第2パネル166a及び166bは、図3に示されているものとは異なる構成を有することができる。複数のチャンバレセプタクル167は、第1及び第2パネル166a及び166bに配置され、湿式化学処理チャンバ110(図2A)を受け入れる。
【0022】
デッキ164は、第1パネル166a全体にわたって正確なパターンで配列された複数の位置決め要素168及び取付け用要素169を更に含む。位置決め要素168は、第1パネル166a内の正確な位置に機械加工された穴、及び/又は穴の中に受容された合釘又はピンを含む。合釘もまた、湿式化学処理チャンバ110(図2A)と接続するように構成されている。例えば、合釘は、処理チャンバ110の対応する穴又は他の接続部材に受け取ることができる。別の実施形態では、位置決め要素168は、第1パネル166aにある穴の中に配置されずにパネル166aから上向きに突き出している円筒形のピン又は円錐形のピンのようなピンを含む。デッキ164は、個々の湿式化学処理チャンバを装着モジュール160上の正確な位置に配置するために、各チャンバレセプタクル167に設けられた一組の第1のチャンバ位置決め要素168aを有する。デッキ164はまた、個々の加工物支持体113(図2A)を装着モジュール160上の正確な位置に配置するために、各チャンバレセプタクル167の付近にある一組の第1の支持体位置決め要素168bを含むことができる。第1の支持体位置決め要素168bは、加工物支持体113の対応する位置決め要素と嵌合するように配置及び構成されている。取付要素169は、チャンバ110及び加工物支持体113をデッキ164に固定するボルトを受ける第1パネル166aにある穴を貫通することができる。
【0023】
装着モジュール160はまた、デッキ164の縦方向外縁に沿った外部側板170a、デッキ164の縦方向内縁に沿った内部側板170b、及びデッキ164の端に取り付けられた端板170cを含む。搬送用プラットフォーム165は、内部側板170b及び端板170cに取り付けられている。搬送プラットフォーム165は、装着モジュール160上の搬送システム105(図2A及び2B)の軌道104(図2A及び2B)を正確に配置するための軌道位置決め要素168cを含む。例えば、軌道位置決め要素168cは、軌道104の対応する穴、ピン、又は他の接続部材に嵌合するピン又は穴を含むことができる。搬送プラットフォーム165は、軌道104をプラットフォーム165に固定するボルトを受けるネジ穴のような取付要素169を更に含むことができる。
【0024】
図4は、デッキ164の内部構造の1つの適切な実施形態を例示している断面図であり、図5は、図4に示されているデッキ164の一部分の詳細図である。デッキ164は、外部側板170aと内部側板170bの間に横手方向に延びる梁のようなブレーシング171を含む。第1パネル166aは、ブレーシング171の上側に取り付けられており、第2パネル166bは、ブレーシング171の下側に取り付けられている。デッキ164は、第1及び第2パネル166a及び166bを固定する複数の貫通ボルト172及びナット173を更に含むことができる。図5に最も良く示されているように、ブレーシング171は、貫通ボルト172が通って延びる複数の穴174を有する。ナット173は、これらの構成要素間の接続を高めるためにボルト172に溶接することができる。
【0025】
デッキ164のパネル及びブレーシングは、ステンレス鋼、他の金属合金、一体成形材料、又は繊維強化複合材から作ることができる。例えば、パネル及び板は、「ニトロニック50」ステンレス鋼、「ハステロイ625」鋼合金、又はマイカ充填一体成形エポキシから作ることができる。繊維強化複合材は、硬化樹脂中の炭素繊維又は「ケブラー(登録商標)」メッシュを含むことができる。パネル166a及び166b用の材料は、高度に剛性であり、湿式化学処理において使用される化学物質に適合することができるべきである。ステンレス鋼は、強固であるが湿式化学処理において使用される電解質溶液又は洗浄用液の多くのものに影響を受けないために、多くの用途に対して良く適合している。一実施形態では、パネル及び板166a〜b及び170a〜bは、0.25〜0.375インチ厚のステンレス鋼であり、より具体的には、これらは、0.250インチ厚のステンレス鋼とすることができる。しかし、他の実施形態では、パネル及び板は、異なる厚さを有することができる。
【0026】
ブレーシング171もまた、ステンレス鋼、繊維強化複合材料、他の金属合金、及び/又は一体成形材料とすることができる。一実施形態では、ブレーシングは、0.5〜2.0インチ幅のステンレス鋼製の梁とすることができ、より具体的には、1.0インチ幅×2.0インチ高のステンレス鋼の梁とすることができる。別の実施形態では、ブレーシング171は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン等)、ポリマー、繊維ガラス、又は他の材料から成るハニカム芯又は他の構造とすることができる。
【0027】
装着モジュール160は、デッキ164の断片を組み立て、その後デッキ164の断片に端板170cを溶接又は接着することによって構成される。デッキ164の構成要素は、通常は、溶接せずに貫通ボルト172によって相互に固定される。外側板170a及び内部側板170bは、溶接及び/又は固定具を用いてデッキ164及び端板170cに取り付けられる。この後、プラットフォーム165が端板170c及び内部側板170bに確実に取り付けられる。装着モジュール160が組み立てられる順番は変更可能であり、上述の手順に限定されてはいない。
【0028】
図3に戻ると、装着モジュール160は、デッキ164上の位置決め要素168a〜bとプラットフォーム165上の位置決め要素168cとの間の相対位置を交換用処理チャンバ110又は加工物支持体113のデッキ164への装着時毎の搬送システム105の再較正を必要としない範囲内に維持するための頑丈な寸法安定性構造体を提供する。装着モジュール160は、一般的に、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、及び搬送システム105の装着モジュール160への装着時に位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を維持するに十分強固な剛性構造体である。一部の実施形態では、装着モジュール160は、位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を0.025インチ以内に維持するように構成されている。別の実施形態では、装着モジュールは、位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を約0.005〜0.015インチ以内に維持するように構成されている。従って、デッキ164は、多くの場合、均一に平坦な表面を約0.025インチ以内、更に、特定的な実施形態では、約0.005〜0.015インチに維持する。
【0029】
C.複数電極及び封入攪拌器を有する反応装置の実施形態
図6Aは、本発明の実施形態による特徴を有する処理ステーション101の等角投影図である。ステーション101は、電気化学処理流体を収容するように構成された容器112、処理流体と接触する微小特徴加工物Wを解除可能に担持するように配置された加工物支持体113、及び微小特徴加工物Wの表面近くで処理流体を攪拌するように配置された攪拌器140又は他の流れ制御装置を含む。攪拌器140は、1つ又はそれよりも多い攪拌器要素141(例えば、パドル又はパドル要素)を含むことができる。この実施形態の特定の態様では、加工物支持体113は、軌道187に沿って容器112に対して上向き及び下向きに移動するヘッド支持体186によって担持されたヘッド185を含む。導管188は、第1のコネクタ189a(加工物支持体113に取り付けられている)及び第2のコネクタ189b(ツール100に取り付けられている)を通じて加工物支持体113とツール100(図1)の残りの部分との間の流体及び電気連通を提供する。
【0030】
ヘッド185は、上向きの位置(微小特徴加工物Wの装填及び取外しのため)と下向きの位置(処理のため)の間で回転する。加工物Wが下向きの位置の時、ヘッド185は、降下して加工物Wを容器112内の処理流体との接触状態に至らせる。ヘッド185はまた、加工物Wの下向きの表面にほぼ垂直な軸線に関して加工物Wを回転させる。この実施形態の一態様では、ヘッド185は、処理の前に加工物Wを選択された向きに回転させる(例えば、磁気反応材料の堆積中を含む加工物Wの向きに敏感な処理の時)。別の実施形態では、ヘッド185は、処理中に加工物Wを回転させる(例えば、材料の付加、除去、及び/又は洗浄中に)。更に別の実施形態では、ヘッド185は、例えば、処理前、処理中、又は処理後の回転が実行される処理に対して有用でない場合は回転しない。これらの実施形態のどれにおいても、ヘッド185は、処理後に上昇し、その後、処理ステーション101から加工物Wを取り外すために反転する。
【0031】
図6Aに示されている実施形態の特定の態様では、処理ステーション101は、容器112の周囲に配置されたほぼ馬蹄形の磁石195を含む。磁石195は、加工物Wに付加される材料の分子を特定の方向に向けるように配置された永久磁石及び/又は電磁石を含む。例えば、このような構成は、パーマロイ及び/又は他の磁気的に方向性を有する材料を加工物Wに付加するために使用される。別の実施形態では、磁石195は取り外される。
【0032】
図6Bは、図6Aを参照して上述した処理ステーション101の実施形態の等角投影図であり、加工物支持体113が説明のために取り外されている。図6Bに示すように、攪拌器要素141は、チャンバ130(例えば、攪拌器チャンバ又は流れ制御チャンバ)内において微小特徴加工物W(図6Bにおいて二点鎖線で示されている)のすぐ下に配置されている。従って、微小特徴加工物Wは、攪拌器チャンバ130に対して上面の一部分を形成する。この実施形態の特定の態様では、処理流体は、攪拌器チャンバ130を横断するように横方向に攪拌器チャンバ130に導入され(矢印Aによって表されているように)、加工物Wの下から収集口139aを通じて現れる(矢印Bで示すように)。処理流体は、その後、矢印Cで示すようにチャンバ130を周回し、除去又は再循環に向けて一連の排液口へ収集される(矢印Dで示すように)。従って、一実施形態では、排液口139bは、容器内での処理流体の最大高における液面を形成する。攪拌器チャンバ130の少なくとも一部分(更に、図6Bに示すように攪拌器チャンバ130の全体)は、液面の下の処理流体に浸される。処理流体が攪拌器チャンバ130を通って移動する間、加工物Wのすぐ下に配置されている攪拌器要素141は、加工物Wの表面における質量移送過程を強化するために、ほぼ直線の運動経路に沿って前後に往復運動を行う(矢印Dで示すように)。
【0033】
図6Cは、本発明の実施形態に従って微小特徴加工物を処理するように構成された反応装置110の概略図である。反応装置110は、外側容器111の中に配置された内側容器112を含む。処理流体(例えば、電解液)は、注入口116において内側容器112に供給され、上向きに流れて堰118を超え、外側容器111へと流れる。処理流体は、排液管117において反応装置110を出る。電極121は、内側容器112内に配置され、攪拌器チャンバ130は、電極121の下流に配置される。攪拌器チャンバ130は、矢印Rで示すように、中央位置180に対して前後に往復運動を行う攪拌器要素141(例えば、パドル)を有する攪拌器140(例えば、パドル装置)を含む。チャンバ130はまた、処理位置Pを形成する開口131を有する。微小特徴加工物Wは、加工物Wの下向きの処理表面が処理流体と接触するように、加工物支持体113によって処理位置Pにおいて支持されている。加工物支持体113は、加工物Wに施される処理の性質により、回転可能又は不能とすることができる。加工物支持体113はまた、加工物Wの表面又は裏面に電流を供給する加工物接点115(例えば、リング接点)を含む。シール114は、加工物接点115の周囲に延びて、これを処理流体への露出から保護するものである。別の構成では、シール114は、取り外すことができる。
【0034】
電解堆積中には、加工物接点115及び加工物Wは、カソードとして機能し、電極121は、アノードとして機能する。処理流体は、電極121を通過し、パドルチャンバ130を通って流れ、加工物Wの処理表面109にイオンを供給する。電解エッチング中には、加工物Wは、アノードとして機能し、電極121は、カソードとして機能して処理表面109から材料を取り除く。別の実施形態では、質量移送過程は、他の堆積処理(非電解堆積)又は他の材料除去処理を含む。これらの構成のどれにおいても、処理表面109において起こる質量移送過程を強化するために攪拌器要素141が加工物Wの近隣で往復運動を行っている間に、処理流体は、攪拌器チャンバ130を通過して流れる。攪拌器要素141の形状、大きさ及び構成、それらの往復運動における方法、並びに攪拌器チャンバ130の容積の制限により、更に質量移送過程が強化され、反応装置110内の電界に対する攪拌器要素141の影響が軽減される。これらの特性の更に別の態様は、図7〜19Fを参照して後に説明を行うものとする。
【0035】
図6Dは、本発明の実施形態に従って構成された電極支持体120を有する反応装置110の概略図である。電極支持体120は、区画壁123によって隔離された複数のほぼ環状の電極区画122を含む。対応する複数の環状電極121は、電極区画122内に配置されている。区画壁123は、誘電材料から形成されており、区画壁123の上縁間の間隙は、攪拌器チャンバ130のすぐ下に複合仮想アノード位置Vを定めている。本明細書において使用されている通り、「仮想アノード位置」及び「仮想電極位置」は、1つ又はそれよりも多い電極又はアノードに対する全ての流束が通過する、物理的アノード又は電極から離間した位置にある平面を意味する。処理位置Pにおいて材料が加工物Wに付加されるか又は加工物Wから除去される方法を制御するために、電極121の各々に印加される電位の極性、及び/又は電極121の各々を通過して流れる電流は選択可能である。代替的に、反応装置110を使用して攪拌器140によってもたらされる処理表面109での質量移送効果の強化によって依然として恩典を受ける処理(非電解堆積処理のような)を実行する時には、電極121は除去される場合がある。
【0036】
図6Eは、本発明の実施形態に従って構成された攪拌器140を有する攪拌器システム142の部分概略等角投影図である。攪拌器140は、複数の攪拌器要素141(図3において6つが示されている)を含み、各々は、外向きの攪拌器表面147を有する。従って、隣接する攪拌器要素141の攪拌器表面147は、互いに離間している。攪拌器140は、矢印Rによって示すように、直線往復運動方式で攪拌器140を移動させるためのモータ143によって駆動される支持体144を更に含む。モータ143は、コネクタ145(例えば、親ネジ)によって支持体144に接続されている。蛇腹146がコネクタ145の周囲に配置され、コネクタ145の上述の処理流体への露出を防いでいる。コントローラ152は、攪拌器140の運動を命令するものである。細長い流れ制限器は、攪拌器要素141に対して横手方向に延びており、流体が攪拌器チャンバ130(図2)から直接こぼれ出ることを制限及び/又は防ぐものである。後に説明するように(例えば、図12A〜13を参照して)、攪拌器要素141は、処理流体を攪拌するように成形されており、これらは、局所電界に著しい影響を与えることなく往復運動を行う。
【0037】
図7は、本発明の実施形態に従って構成された反応装置710の部分概略切断図である。反応装置710は、下方部分719a、下方部分719aの上方にある上方部分719b、及び上方部分719bの上方にある攪拌器チャンバ730を含む。下方部分719aは、電極支持体又はパック720を収容しており、パック720は、複数の環状電極721(図7において電極721a〜721dとして示されている)を収容している。下方部分719aは、締め具726によって上方部分719bに接続されている。有孔ガスケット727は、下方部分719aと上方部分719bの間に配置され、これら2つの部分間での流体及び電気連通を許している。
【0038】
攪拌器チャンバ730は、基部733と、処理位置Pにおいて開口731を有する上端部734とを含む。攪拌器チャンバ730は、処理位置Pにおいて加工物W(図7において二点鎖線で示されている)のすぐ下で前後に往復運動を行う複数の攪拌器要素741を有する攪拌器740を収容する。磁石795は、処理位置Pの近くに配置され、処理流体によって加工物Wに堆積される磁気的に方向性を有する材料の方向を制御する。処理位置Pの上方に配置された上部環状部分796は、電気化学処理中に排気ガスを収集し、洗浄中に洗浄液を収集する。洗浄液は、1つ又はそれよりも多いノズル798によって供給される。一実施形態では、ノズル798は、上部環状部分796の壁から突き出ている。別の実施形態では、ノズル又は複数のノズル798は、壁と同一平面にあるか又は壁から後退している。これらの構成のどれにおいても、ノズル又は複数のノズル798は、加工物Wが処理位置Pの上方に持ち上げられた時、及び任意的に加工物Wが回転する間に、流体(例えば、洗浄液)の流れを加工物Wへと向けるように位置決めされている。従って、ノズル798は、原位置での洗浄機能をもたらし、選択された処理時間が経過した後に加工物Wから処理流体を迅速に洗い流すものである。これによって、洗浄前の比較的短い処理後の時間に対してさえも化学的活性流体が加工物Wに接触したままである場合に起こりうる経過時間後の不慮の処理が減少する。
【0039】
処理流体は、注入口716を通って反応装置710に入る。注入口716を通って進む流体は、下方部分719a及び上方部分719bを満たし、基部733の透過性部分733a及び基部733内の間隙を通過して攪拌器チャンバ730へ入ることができる。処理流体の一部は、第1及び第2の流れ収集器717a及び717bを通じて反応装置710を出る。追加の処理流体は、入口716aから直接攪拌器チャンバ730に入り、第1の壁732a内の間隙を通過し、攪拌器チャンバ730を横切り、第2の壁732b内の間隙へと進む。攪拌器チャンバ730内にある処理流体の少なくとも一部は、処理位置Pの上に上昇して排液口797を通って出る。
【0040】
反応装置710は、図2A〜5を参照して上述したものとほぼ同様な方法で剛性デッキ764に装着される。従って、デッキ764は、固定具及びブレーシング(図7には示されていない)によって第2パネルに対して支持されている第1パネル766aを含む。チャンバ位置決め要素768a(例えば、合釘ピン)は、第1パネル766aから上向きに突き出しており、反応装置710の基部プレート777にある正確に配置された穴に受容される。基部プレート777は、例えば、ナット及びボルトのような固定具(図7には図示しない)によってデッキ764に取り付けられている。基部プレート777はまた、反応装置710の残りの部分に整列し、かつ追加の合釘及び固定具によってそれに固定されている。従って、反応装置710は(及び、いかなる交換用反応装置710も)、デッキ764、対応する加工物支持体(図1)、及び対応する搬送システム105(図1)に対して正確に位置している。
【0041】
図7に示されている構成の1つの特徴は、矢印Fで示すように、下方部分719a(電極支持体720を収容している)が、電極支持体720を配置/撤去軸線Aに沿って移動させることにより、上方部分719bに接続され、かつ上方部分719bから切断される点である。従って、電極支持体720は、配置及び撤去の間に磁石795の開口中心を通過する必要がない。この特徴の利点は、電極支持体720及び/又は電極721(強磁性材料のような磁気反応性材料を含む場合がある)が、配置及び/又は撤去の間に磁石795に向けて引き寄せられる可能性が低くなる点にある。この特徴により、電極支持体720の配置を実質的に簡単にすることができる。例えば、この特徴により、磁石745の配置及び/又は撤去を扱う特別な持ち上げ機器の必要性が排除される。また、この特徴により、電極支持体720又は反応装置710の他の部分(磁石795を含めて)への損傷の可能性を軽減することができる。このような損傷は、磁石795と電極支持体720又は電極721との間の引力によって生じる衝突の結果で発生する可能性があるものである。
【0042】
図8は、図7の8−8線に実質的に沿って取られた反応装置710の実施形態の側断立面図である。下方部分及び上方部分719a及び719bは、これらの部分の内部にある容積を各々が電極721の1つを収容する対応する複数の環状区画822(4つが区画822a〜822dとして示されている)に分割する複数の区画壁823(4つが区画壁823a〜823dとして示されている)を含む。近接する区画壁823の間の間隙(例えば、区画壁823の上部における)は、これらの位置において「仮想電極」をもたらすものである。透過性基部部分733aはまた、仮想電極位置をもたらすことができる。
【0043】
電極721a〜721dは、電源828及びコントローラ829に接続される。電源828及びコントローラ829は、共に電極721a〜721dの各々及び加工物Wに印加される電位及び電流を制御する。従って、オペレータは、材料を空間的及び/又は時間的に変化する方法で加工物Wに付加する又は加工物Wから除去する速度を制御することができる。特に、オペレータは、最も外側の電極721dを電流シーフ(current thief)として作動するように選択することができる。従って、堆積処理中に、最も外側の電極721dは、加工物Wに引かれるイオンを引き寄せる。これによって、例えば、加工物接点115(図6)が加工物Wの周辺に接触する時に、中心よりも周辺においてより急速にメッキする加工物Wの傾向のような末端効果を打ち消すことができる。代替的に、オペレータは、付加材料の望ましい厚さ分布(例えば、平坦、縁厚、又は縁薄)を発生させるために、加工物Wにわたって電流分布を時間的及び/又は空間的に制御することができる。
【0044】
上述の構成の1つの利点は、複数の電極が、材料が加工物Wに付加される又は加工物Wから除去される速度及び方法のより優れた制御をオペレータにもたらすという点にある。別の利点は、オペレータが、物理的に反応装置710のパラメータを調節するのではなく、各電極に印加される電流及び/又は電位を調節することによって連続的に処理される加工物又は加工物バッチ間の差異に対処することができる点である。
【0045】
最も外側の電極721dが電流シーフとして作動する時、一方の最も外側の電極721dと他方の最も内側の電極721a〜721cとの間で電気的隔離を維持することが望ましい。従って、反応装置710は、第1の戻り流収集器717a及び第2の戻り流収集器717bを含む。第1の戻り流収集器717aは、最も内側の3つの電極区画822a〜822cからの流れを収集し、第2戻り流収集器717bは、最も外側の電極区画822dからの処理流体を収集し、最も外側の電極721dの電気的隔離を維持する。処理流体を電極721に向けて下向きに排液することにより、この構成は、更に、微粒子(例えば、消耗電極からの薄片)が攪拌器チャンバ730に侵入する可能性を軽減させることができる。最も外側の電極721dを処理位置Pから離れた位置に配置することにより、最も外側の電極721dは、処理位置Pに近接する構造体を妨害することなく、簡単に撤去及び配置することができる。この点は、処理位置のすぐ近くに配置された電流シーフを有するいくつかの既存の構成とは異なっている。
【0046】
図7及び8を参照して上述した反応装置710の一実施形態の特徴は、電極721が処理位置Pから離れた位置に配置されている点である。この特徴の利点は、加工物Wの処理表面109における望ましい電流密度分布が、電極721の形状が変化した時でさえも維持することができるという点にある。例えば、電極721が消耗電極を含み、メッキ処理中に形状を変える場合、電極721と処理位置Pの間の距離の増加は、処理位置の近くに配置された電極の効果と比べた場合に処理表面109における電流密度に対する形状変化の効果を軽減させる。この利点は、導電材料を消失するのではなく獲得することにより形状を変化させる電流シーフとして作動する電極にも当て嵌まる。従って、このような電極は、処理位置Pの近くに配置された電極ほど頻繁に洗浄する必要がない。別の利点は、電極721と処理位置Pの間の距離の増加により、電極721と加工物Wの間の流路の形態(例えば、ガスケット727)によってもたらされる遮断効果を低減することができる点である。
【0047】
別の構成では、電極721は、他の位置及び/又は構成を有する。例えば、1つの構成では、チャンバ基部733は、1つ又はそれよりも多い電極721を収容する。従って、チャンバ基部733は、複数の同心の環状透過性電極(例えば、焼結金属から成る)を有することができ、(a)処理位置Pにおける空間的及び/又は時間的制御可能な電界、及び(b)攪拌器チャンバ730への流路をもたらす。代替的に、攪拌器要素741自体は、特に、非消耗材料から形成されている場合には、電位に連結されて電極として機能することができる。更に別の構成では、反応装置710は、4つよりも多いか又は少ない電極を含むことができ、及び/又は電極を処理位置Pから離れた位置に配置することができ、処理位置Pとの流体及び電気連通を導管を通じて維持することができる。
【0048】
D.電界を周方向に変化させる電界制御要素を有する反応装置の実施形態
図9は、本発明の実施形態により攪拌器チャンバ930内に配置された攪拌器940を有する反応装置910を上から見た部分概略図である。攪拌器チャンバ930及び攪拌器940は、図6〜8を参照して上述した攪拌器チャンバ及び攪拌器とほぼ同様に配列されている。従って、攪拌器940は、攪拌器軸線990と平行に細長くなっており、攪拌器運動軸線991に沿って加工物W(図9において二点差線で示されている)に対して移動することができる複数の攪拌器要素941を含む。
【0049】
細長い攪拌器要素941は、円形の加工物Wの近くの電界の均一性に周方向に変化する方法で潜在的に影響を与える可能性がある。従って、反応装置910は、電流分布においてこの潜在的な円周上の変化を補うために、シーブ電極の効果を周方向に変化させる特徴部を含む。
図9に示されている攪拌器チャンバ930は、透過性基部部分933aと、下にある電極チャンバを分ける壁923(図9において第3の壁923c及び第4の壁923dを見ることができる)の上縁によって形成された基部933とを含む。第3の壁923cは、第3の壁の間隙925cによって透過性基部部分933aから離間しており、第4の壁923dは、周方向に変化している第4の壁の間隙925dによって第3の壁923cから離間している。両方の間隙925c及び925dは、例示目的で斜線が入れられている。斜線が入れられた開口はまた、この実施形態の一態様における最も外側の2つの電極に関する仮想アノード位置を表している。
【0050】
第4の壁の間隙925dは、図9に示されている3:00及び9:00の位置の近くに細幅部分999aを有し、図9に示されている12:00及び6:00の近くに幅広部分999bを有する。例示目的で、図9における細幅部分999aと幅広部分999bとの相違は誇張されている。特定の例では、細幅部分999aは、約0.16インチの幅であり、幅広部分999bは、約0.18インチ〜0.22インチの幅である。細幅部分999a及び幅広部分999bは、周方向に変化するシーフ電流分布(第4の壁の間隙925dの下に設けられた電流シーフによってもたらされる)を生み、これは、3:00及び9:00位置よりも12:00及び6:00位置で強い。特に、シーフ電流は、処理位置P及び/又は加工物Wの中心からの半径距離がほぼ等しい異なる円周上の位置において異なる値を有することができる。代替的に、周方向に変化する第4の壁の間隙925d又は周方向に変化する第3の壁の間隙925c又は他の間隙を故意に使用し、例えば、周方向に変化するメッキ又は剥離の要件を有する加工物W上などに三次元効果を生むことができる。このような加工物Wの一例は、周方向的に変化する開口区域(例えば、メッキのためにアクセス可能な)を有するパターン化されたウェーハを含む。更に別の実施形態では、間隙幅又は反応装置910の他の特性は、反応装置910における電解液の導電性を補うために調整される。
【0051】
図10は、第3の壁923cと第4の壁923dの間の領域が間隙ではなく、複数の穴1025によって占有されている構成を例示している。穴1025の間隔及び/又は大きさは、穴1025の下に配置された電流シーフが3:00及び9:00位置の近くよりも12:00及び6:00位置で強い効果を有するように周方向的に変化する。
図11は、攪拌器チャンバの一部ではない電界制御要素1192を有する反応装置1110の一部分の部分切断等角投影図である。反応装置1110は、図7に示されている上方部分719bを置換する上方部分1119bを含む。電界制御要素1192は、上方部分1119bの下端に配置されており、周方向に変化する開口区域をもたらすように配列されている開口部1189を有する。開口部1189は、3:00及び9:00位置よりも12:00及び6:00位置において大きくなっている。代替的に、図10を参照して上述したものとほぼ類似の方法で、開口部1189の相対的な数を(開口部1189の大きさの替わりに又は大きさに加えて)、12:00及び6:00の位置において多くすることができる。上方部分1119bはまた、電界制御要素1192によって発生した周方向に変化する電気特性を処理位置Pへ上向きに延びる方向に維持するための上向きに延びるベーン1188を含む。反応装置1110は、12個の垂直に延びるベーン1188又は例えば円周方向において開口区域が変化する角度によるなどで他の数のベーン1188を含むことができる。
【0052】
電界制御要素1192はまた、上方部分1119bと下方部分1119aの間のガスケットとして機能し、図7を参照して上述したガスケット727を置換して望ましい円周上の電界変化を得ることができる。代替的に、電界制御要素1192は、ガスケット727に加えて、例えば図7において示されているガスケット727の下の位置に備えることができる。どちらの場合にも、オペレータは、反応装置1110の上方部分1119bを妨害することなしに、特定の加工物(又は、加工物のバッチ)に対して構成された開口区域を有する電界制御要素1192を選択して配置することができる。この構成の利点は、オペレータが反応装置1110を修理点検し、及び/又は加工物Wの特定の種類に対して反応装置1110の電界特性を調整する時間を軽減する点にある。
【0053】
E.攪拌器チャンバ向けの攪拌器の実施形態
図12A〜12Gは、本発明の実施形態による形状及び他の特徴を有し、上述した反応装置110、710、及び1110のような反応装置における配置に適する攪拌器要素1241a〜1241gをそれぞれ例示している。攪拌器要素の各々(まとめて攪拌器要素1241と呼ぶ)は、処理位置Pに対して垂直に延びる線に対して鋭角に傾斜した対抗する攪拌器表面1247(攪拌器表面1247a〜1247gとして示されている)を有する。これによって、1つ又は複数の電極121(図12A)によって生成された電界を遮断するか又はその他の方法でそれに悪影響を与える可能性を軽減し、同時にパドルの構造的一体性を維持する下向きのテーバ形状が攪拌器要素1241に与えられる。一般的に、各攪拌器要素の全体の最大幅は、更に別の遮断の軽減のために可能な限り小さく保たれる。例えば、攪拌器要素1241a(図12A)は、平坦な攪拌器表面1247aを伴うほぼダイヤモンド形の断面構成を有する。攪拌器要素1241b(図12B)は、凹状の攪拌器表面1247bを有する。攪拌器要素1241c(図12C)は、凸状の攪拌器表面1247cを有し、攪拌器要素1241d(図12D)は、ほぼ三角形を形成するように配置された平坦な攪拌器表面1247dを有する。別の実施形態では、攪拌器要素1241は、同じく処理位置Pにおいて流れを攪拌し、近くにある1つ又は複数の電極121によって生成された電界をそれらが遮断する範囲を軽減又は除去する他の形状を有する。
【0054】
攪拌器要素1241によってもたらされる攪拌はまた、流体ジェットによって補足することができる。例えば、攪拌器要素1241e(図12E)は、ジェット開口1248を収容する傾斜した攪拌器表面1247eを有する。ジェット開口1248は、処理位置Pに対してほぼ直角に向けることができ(図12Eに示すように)、代替的に、ジェット開口1248は、処理位置Pに対して異なる角度で向けることができる。処理流体は、攪拌器要素1241eの内部のマニホールド1249を通じてジェット開口1248に供給される。ジェット開口1248を出る処理流体のジェットは、処理位置Pにおける攪拌を増加し、加工物Wの処理表面109(図6)で行われる質量移送過程を強化する。
【0055】
図12F及び12Gは、攪拌器要素が処理流体に対して移動する時に処理流体が一方の側から他方の側へ攪拌器要素の中を通過して流れることを許す穿孔又は他の開口部を有する攪拌器要素を例示している。例えば、図12Fを参照すると、攪拌器要素1241fは、各々が細孔1250fを伴う対抗する攪拌器表面1247fを有する。対抗する攪拌器表面1247f間の容積もまた多孔性であり、処理流体が一方の側の表面1247fから他方へ攪拌器要素1241fの中を通過して流れることを許すものである。攪拌器要素1241fは、多孔性金属(例えば、チタン)又は多孔性セラミック材料のような他の材料から形成することができる。図12Gは、本発明の別の実施形態によって配置された貫通孔1250gを伴う攪拌器表面1247gを有する攪拌器要素1241gを例示している。貫通孔1250gの各々は、孔軸1251に沿って一方の攪拌器表面1247gから対抗する攪拌器表面1247gへと攪拌器要素1241gの中を貫通して延びている。
【0056】
図12F及び12Gを参照して上述した攪拌器要素の1つの特徴は、穴又は細孔が近接する処理流体における電界に対する攪拌器要素の透過性を増大させる効果を有する点にある。この構成の利点は、細孔又は穴が、攪拌器要素が加工物Wに近い電界に三次元成分を追加する範囲及び/又は攪拌器要素が近接する加工物Wに遮断する範囲を軽減する点にある。それでもなお攪拌器要素は、加工物Wの表面において流れを攪拌することにより質量移送特性を増加する。例えば、攪拌器要素における穴又は細孔は、攪拌器要素の中の流れの粘性効果が高く、内部を通過する流れに対する攪拌器要素による対応する制限が比較的高くなるように大きさが決められる。従って、攪拌器要素の空隙率は、流体攪拌の望ましいレベルを維持しながら、電界透過性の望ましいレベルが得られるように選択することができる。
【0057】
図13は、攪拌器要素1341(図13に第1の攪拌器要素1341a及び第2の攪拌器要素1341bとして示されている)の三次元的な構成を有する攪拌器1340の部分概略図である。攪拌器要素1341a及び1341bは、格子を形成するように配列されており、攪拌器要素1341a及び1341bの各々が運動方向Rに対して鋭角になるように方向付けられている(運動方向Rに対して垂直であることに反して)。従って、攪拌器要素1341の格子配列は、攪拌器1340によって作り出される攪拌を増加し、より均一な電界を作り出すことができる。
【0058】
本発明の1つの態様は、攪拌器要素がどのような形状及び構成を有するかに関わらず、攪拌器要素が、嵌合する攪拌器チャンバの拘束範囲内において往復運動を行う点にある。攪拌器チャンバ容積の拘束により、加工物Wの表面における質量移送効果を更に増加させることができる。攪拌器チャンバ及び攪拌器要素が攪拌器チャンバと統合される方法の更に別の詳細は、図14〜19Fを参照して以下に説明を行うものとする。
【0059】
F.攪拌器と電界遮断を軽減して質量移送の均一性を改善する往復工程とを有する反応装置の実施形態
図14は、本発明の実施形態による緊密に閉じ込められた攪拌器チャンバ1430に配置された攪拌器1440を有する反応装置1410の上方部分の概略図である。チャンバ1430は、処理位置Pにおいて加工物Wを受け取るための開口1431を有する上端部1434を含む。対抗するチャンバ壁1432(左壁1432a及び右壁1432bとして示されている)は、処理位置Pへ向いている基部1433まで上端部1434から離れて下向きに延びている。
【0060】
攪拌器1440は、処理位置Pとチャンバ基部1433との間に配置されている複数の攪拌器要素1441を含む。攪拌器1430は、処理位置Pとチャンバ基部1433との間で高さH1を有し、攪拌器要素1441は、高さH2を有する。攪拌器要素1441の上端部は、処理位置Pから間隙距離D1によって離間しており、攪拌器要素1441の底は、間隙距離D2によってチャンバ基部1433から離間している。攪拌器チャンバ1430において、特に、処理位置Pにおいて攪拌のレベルを高めるために、攪拌器高H2は、チャンバ高H1のかなりの部分を占め、間隙距離D1及びD2は比較的小さい。ある特定の例では、攪拌器高H2は、チャンバ高H1の少なくとも30%である。更に特定の例では、攪拌器高H2は、チャンバ高H1の少なくとも70%、80%、90%又はそれ以上に等しい。チャンバ高H1は、30ミリメートル、又は例えば約10ミリメートル〜15ミリメートルのようにそれよりも小さくすることができる。チャンバ高H1が約15ミリメートルの時、攪拌器高H2は、約10ミリメートルとすることができ、間隙距離D1及びD2は、約1ミリメートル又はそれ以下から5ミリメートルまでになる。更に特定の例では、チャンバ高H1は、15ミリメートルであり、攪拌器高H2は約11.6ミリメートル、D1は約2.4ミリメートル、D2は約1ミリメートルである。他の構成は、これらの寸法に対して異なる値を有する。これらの構成のどのものにおいても、一般的に、攪拌器チャンバ1430内での流れ攪拌量は、攪拌器チャンバ1430の高さH1に対して攪拌器要素1441の高さH2と相関関係にあり、他の全ての変数が同じであれば、相対的な攪拌器要素高が大きくなる程、攪拌も増加される。
【0061】
複数の攪拌器要素1441は、より均一でより完全に攪拌器チャンバ1430内の流れを攪拌し(単一の攪拌器要素1441と比較して)、加工物Wの処理表面109における質量移送過程を強化する。攪拌器要素1441の縁と、(a)上方の加工物Wと、(b)下方のチャンバ基部1433との間の狭いクリアランスもまた、攪拌器チャンバ1430の拘束の範囲内において、処理表面109における攪拌のレベルを高める。特に、攪拌器チャンバ1430の小さな容積内における複数の攪拌器要素1441の移動は、処理流体が攪拌器要素1441と処理加工物(上方)及びチャンバ基部(下方)との間の狭い間隙を通るように強いるものである。攪拌器チャンバ1430の容積の拘束はまた、攪拌された流れを処理表面109の近くに保つことになる。
【0062】
上述の構成の利点は、処理表面109における質量移送過程が強化される点である。例えば、材料が加工物Wから除去されるか又は加工物Wへ付加される全体の速度が増大する。別の例では、処理表面109上に堆積される合金成分がより正確に制御され、及び/又は目標レベルに維持される。更に別の例では、上述の構成は、材料が異なる寸法(例えば、異なる深さ及び/又は異なるアスペクト比を有する凹部)及び/又は同様な寸法を有する特徴部上に堆積される均一性を増大させる。上述の結果は、拡散層厚の減少及び/又は処理流体の攪拌の増加から得られた他の質量移送強化に帰することができる。
【0063】
処理流体は、2つの流路の一方又は両方を通って攪拌器チャンバ1430へ入る。第1の経路を辿る処理流体は、下から攪拌器チャンバ1430へ入る。従って、処理流体は、攪拌器チャンバ1430の下に設けられた電極支持体1420の電極区画1422を通過する。処理流体は、区画壁1423とチャンバ基部1433の間の間隙を通って横手外方向へ通過する。チャンバ基部1433は、処理流体の少なくとも一部が攪拌器チャンバ1440へと上向きに通過する透過性基部部分1433aを含む。透過性基部部分1433aは、例えば、10ミクロン細孔開口部及び約50%の開口区域を伴う多孔性アルミニウムセラミックのような多孔性媒体を含む。代替的に、透過性基部部分1433aは、一連の貫通孔又は穿孔を有することができる。例えば、透過性基部部分1433aは、穿孔されたプラスチックシートを含むことができる。これらの構成のどれを有しても、攪拌器チャンバ1430に処理流体を供給するために、処理流体は、透過性基部部分1433aを通過することができ、又は(透過性基部部分1433aが高い流れ制限を有する場合は)、処理位置Pと電極支持体1420内に収容されている環状電極1421との間で流体及び電気連通をもたらすために、透過性基部部分1433aを通って高速度で流れることなく、処理流体は、透過性基部部分1433aを単に飽和させることができる。代替的に(例えば、透過性基部部分1433aが均一な流体流れ及び/又は電流分布を妨げる気泡を捕獲する場合)、透過性基部部分1433aは除去することができ、(a)不透過性基部部分と交換されるか又は(b)通常占有する容積が空き状態で残される。
【0064】
第2の流路を辿る処理流体は、流入口1435aを通じて攪拌器チャンバ1430に入る。処理流体は、攪拌器チャンバ1430を横手方向に流れ、流出口1435bから出る。第1及び第2の流路に沿って進む処理流体の相対的な容積は、(a)電極1421との電気連通を維持し、かつ(b)加工物Wが処理される時に攪拌器チャンバ1430内の処理流体を補充するように、設計により制御することができる。
【0065】
図15は、C及びDの章において上述した反応装置710の更に別の詳細を例示している。攪拌器チャンバ730は、上向きに傾斜した円錐形の下面1536を伴う透過性基部部分733aを有する。従って、基部733の下の処理流体内に気泡が存在する場合、これらの気泡は、基部733にある基部間隙1538を通過して攪拌器チャンバ730に入るまで、下面1536に沿って外向きに放射状に移動する傾向を有するようになる。気泡が攪拌器チャンバ730内に入った状態で、攪拌器740の攪拌器要素741は、これらの気泡が除去される出口間隙1535bへ向ってこれらを移動させる傾向を有する。結果的に、処理流体内の気泡が加工物Wの処理表面109における付加又は除去の処理を妨害する可能性は減少することになる。
【0066】
加工物W(例えば、150ミリメートル、300ミリメートル、又は他の値を有する円形の加工物W)は、加工物Wの周囲の回りに延びている支持シール1514を有する加工物支持体1513によって支持されている。加工物支持体1513が処理位置Pへと加工物Wを下げた時、支持シール1514は、攪拌器チャンバ730の上端部に位置するチャンバシール1537に対して密封することができる。代替的に、支持シール1514は、流体及び/又はガス気泡が攪拌器チャンバ730から外へ通過することを許し、及び/又は加工物Wがスピン又は回転することを許すために、チャンバシール1537から離間することができる。出口間隙を通じて攪拌器チャンバ730を出る処理流体は、反応装置710を出る前にチャンバシール1537のレベルを超えて上昇する。従って、チャンバシール1537は、乾燥し切らない傾向を有することになり、これによって処理を妨害する恐れのある結晶堆積物を形成する可能性が減少する。チャンバシール1537は、加工物支持体1513が処理位置Pから上向きに移動する時(図15に示すように)、及び任意的に加工物支持体1513が処理位置Pにおいて加工物Wを支持している時に湿ったままである。
【0067】
加工物Wは、磁気的方向性材料がそれに付加された時に(例えば、磁石795の使用と連携して)通常は回転されないので、複数の攪拌器要素741の直線往復運動は、それ以外では相当する非常に高速の加工物スピン速度を必要とするであろう量で拡散層厚の低減するための特に重要な方法である。例えば、6つの攪拌器要素741を有して2メートル/秒で移動するパドル装置では、パーマロイ槽中で18ミクロンよりも薄い厚さの鉄の拡散層を得ることができる。攪拌器要素なしでこのような低い拡散層厚を達成するには、加工物Wは、500rpmでスピンされる必要があると考えられ、これは、磁気反応性材料の堆積時には実現不能である。
【0068】
上述した直線形の細長い攪拌器要素741が円形の加工物Wの下で横手方向に往復運動を行うと、これらの攪拌器要素741は、加工物Wに近接する流れの場において三次元効果を生む傾向を有する場合がある。図16A〜18を参照して以下に説明を行う本発明の実施形態は、これらの影響に対処するものである。例えば、図16Aは、攪拌器チャンバ1630に収容され、攪拌器1640のすぐ上に配置された加工物Wを見上げている部分概略図である。図16Bは、攪拌器1630のチャンバ基部1633の上に配置された図16Aに示されている加工物W及び攪拌器1640の一部分の図16Aの16B−16B線に実質的に沿って取られた部分概略断面図である。以下に説明するように、攪拌器1640は、上述の三次元効果に対処するために異なる形状を有する攪拌器要素を含む。
【0069】
図16Aを参照すると、攪拌器1640は、複数の攪拌器要素1641(2つの外側攪拌器要素1641bの間に配置された4つの内側攪拌器要素1641aとして示されている)を含む。攪拌器要素1641は、攪拌器伸長方向軸線1690とほぼ平行に細長くなっており、上述したものとほぼ同様の方法で攪拌器運動軸1691に沿って前後に往復運動を行う。加工物Wは、電気接点アッセンブリ1615を封じるために、加工物Wの下を向いている処理表面109の周囲の下に周囲の回りに延びている支持シール1614を含む加工物支持体1613によって担持される。
【0070】
支持シール1614は、加工物Wの処理表面109から離れるように下向きに突き出しているために(すなわち、図16Aの平面から外向きに)、攪拌器要素1641は、処理表面109よりも支持シール1614により近く離間されている。攪拌器要素1614が支持シール1614のすぐ下を通過しながら前後に移動する時、流れが攪拌器要素1641と支持シール1614の間の比較的狭い間隙を通過して加速するために、これらは、渦1692及び/又は高速ジェットを生じさせる可能性がある。例えば、渦1692は、攪拌器要素1641が支持シール1614の下及び支持シール1614を超えて通過する時に生じる可能性があり、又は渦1692は、攪拌器要素1641が支持シールと整列状態になり、その後加工物Wの処理表面109の上へ戻る時に生じる可能性がある。これらの渦1692は、支持シール1614が攪拌器運動軸1691とほぼ平行である処理表面109(例えば、図16Aにおいて示されている12:00及び6:00位置の近く)では質量移送に重大な影響を与えないであろうが、支持シール1614が攪拌器運動軸1691を横切っている位置(例えば、図16Aの3:00及び9:00位置の近く)では、質量移送により実質的な影響を与える可能性がある。以下において図16Bを参照してより詳細に説明を行うように、この効果を打ち消すために、外側の攪拌器要素1641b(加工物W及び処理位置Pの外側領域に整列した)は、内側の攪拌器要素1641a(加工物W及び処理位置Pの内側領域に整列した)とは異なる大きさを有することができる。
【0071】
図16Bは、図16Aに示されている左の外側攪拌器要素1641b及び最も左の内側攪拌器要素1641aを例示している。内側攪拌器要素1641aは、加工物Wから間隙距離D1、及びチャンバ基部1633から間隙距離D2で離間されている。仮に内側攪拌器要素1641aが9:00位置において支持シール1614の下を前後に往復運動するようになっているとすれば、内側攪拌器要素1641aの有意な部分は、間隙距離D1よりも著しく小さい間隙距離D3で支持シール1614から離間されるであろう。上述したように、これは、渦1692(図16A)を発生させる可能性があり、このような渦は、他の位置(例えば、12:00又は6:00位置)よりもこの位置において加工物Wの処理表面109における質量移送特性をより大きく高める可能性がある。代替的に、渦は、処理表面109全体にわたって発生する可能性があるが、12:00(及び6:00)の位置におけるよりも9:00(及び3:00)においてより強くなる可能性がある。
【0072】
上述の効果を打ち消すために、外側攪拌器要素1641bは、内側攪拌器要素1641aと加工物Wの間の間隙距離D1とほぼ同じである間隙距離D4を置いて支持シール1614から離間されるように、内側攪拌器要素1641aと異なる(例えば、より小さな)大きさを有する。従って、加工物Wの周囲の質量移送効果の強化(特に、図16Aにおける3:00及び9:00位置近くの周囲における)は、加工物Wの残りの部分にわたる質量移送効果の強化と少なくともほぼ同じにすることができる。
【0073】
図17は、本発明の別の実施形態による攪拌器チャンバ1730内に配置された攪拌器1740の断面図である。攪拌器1740は、同じく加工物Wの周囲及び内部における質量移送特性の間の差異を軽減する方法で攪拌器チャンバ1730内を移動するように構成された攪拌器要素1741を含む。特に、攪拌器要素1741は、3:00及び9:00の位置に近い支持シール1714にわたって延びていない包絡線1781内で前後に移動する。従って、攪拌器要素1741が、3:00及び6:00位置に近い加工物Wに隣接して渦(又は異種の強い渦)又は他の流れの場の差異を形成する可能性は少ない。
【0074】
図18は、本発明の別の実施形態に従って構成された攪拌器要素1841の等角投影図である。攪拌器要素1841は、その端部の近くで高さH3を有し、端部間のある一定の位置においてH3よりも大きな高さH4を有する。より一般的には、攪拌器要素1841は、伸長方向軸線1890に沿った位置において異なる断面形状及び/又は大きさを有することができる。特定の例では、図16Aを参照して上述した内側攪拌器要素1641aは、図18において示されている攪拌器要素1841のものとほぼ同様な形状を有することができ、例えば、図16Aに示されている12:00及び6:00位置近くにおける質量移送効果の強化の差異を生じる可能性を軽減する。
【0075】
図6〜18を参照して上述した攪拌器のいずれも、変化する繰返し可能なパターンで往復運動を行うことができる。例えば、図19A〜19Fに示されている1つの構成においては、攪拌器140は、中央位置180から1つ又はそれよりも多い回数往復運動を行い、次の往復(又は一連の往復)に対する中央位置180が前の往復に対するものと異なるようにその後に横手方向にシフトする。図19A〜19Fにおいて示されている特定的な実施形態では、中央位置180は、その最初の位置に戻るまでに5点までシフトする。各点において次の点にシフトする前に、攪拌器140は、包絡線181内で往復運動を行う。他の特定の例では、中央位置181は、2から12又はそれ以上の点にシフトする。中央位置181が12点までシフトする時、攪拌器140は、各点において最も外側の攪拌器要素141を超えて約15〜75ミリメートル(及び、より具体的には約30ミリメートル)延びる包絡線181内で往復し、中央位置180は、1つの点から次の点へ約15ミリメートルづつシフトする。他の構成では、中央位置180は、その最初の位置へ戻る前に他の数の点にシフトする。
【0076】
攪拌器140が往復運動を行う点をシフトさせることにより、加工物W上の影又は他の望ましくないパターンの形成の可能性が軽減される。この効果は、少なくとも2つの因子から生じる。第1に、中央位置180のシフトにより、攪拌器要素141の物理的な構造により生成される電界遮断が軽減される。第2に、中央位置180のシフトにより、各攪拌器要素141が移動する時にそこから発せられる可能性がある渦のパターンをシフトさせることができる。これは、次に、加工物Wの処理表面109にわたってより均一に渦(又は、他の流れ構造)を分配する。攪拌器要素140は、遮断の可能性を更に軽減するために迅速に加速及び減速することができる(例えば、8メートル/秒2で)。攪拌器要素141の速度の制御はまた、拡散層厚に影響を及ぼすことになる。例えば、攪拌器要素141の速度を0.2メートル毎秒から2.0メートル毎秒へと増加させると、約3倍に拡散層厚が減少することが期待される。
【0077】
攪拌器要素141の数は、近接する攪拌器要素141の間の間隔を低減し、かつ各攪拌器要素141が往復する最小ストローク長を低減するように選択することができる。例えば、攪拌器140の攪拌器要素141の数を増すと、隣の攪拌器要素141の間の間隔を低減することができ、各攪拌器要素141に対する最小ストローク長を低減する。従って、各攪拌器要素141は、加工物Wの全直径にわたって走査するのではなく、加工物Wの一部分だけの近隣を移動する。更に別の特定の例では、各パドル141に対する最小ストローク長は、隣の攪拌器要素141との距離に等しいか又はそれよりも大きい。これらの構成のどれに対しても、攪拌器要素141の数の増加は、攪拌器要素141が極端な高速で移動することを要求することなく、加工物Wのいずれか1つの部分がその傍を通る攪拌器要素141を有する頻度を増大する。攪拌器要素141(及び、従ってパドル装置140)のストローク長を低減することにより、攪拌器要素141を移動させる駆動システムの機械的な複雑さもまた軽減される。
【0078】
以上により、本明細書において本発明の特定的な実施形態の説明を例示を目的として行ったが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが認められるであろう。例えば、電解処理反応装置という関連で上述した攪拌器及び攪拌器チャンバの特徴は、非電解処理反応装置を含む他の反応装置にも適用することができる。別の例では、加工物Wが攪拌器に対して往復運動を行う。更に別の例では、加工物W及び攪拌器は、互いに対して移動する必要はない。特に、攪拌器から発せられる流体ジェットは、質量移送過程を高める流体攪拌をもたらすことができる。それにも関わらず、加工物W及び/又は攪拌器の少なくとも一部の態様は、加工物Wの表面での流体攪拌及び対応する質量移送強化をもたらすために作動される。従って、本発明は、特許請求の範囲による以外は限定されないものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールの概略上面図である。
【図2A】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールの一部分を示している等角投影図である。
【図2B】本発明の実施形態に従って配列された湿式化学処理ツールの上面図である。
【図3】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールにおいて使用される装着モジュールの等角投影図である。
【図4】図3の4−4線に沿って取られた本発明の実施形態による湿式化学処理ツールにおいて使用される装着モジュールの断面図である。
【図5】装着モジュールのデッキの一部分をより詳細に示している断面図である。
【図6A】本発明の実施形態に従って構成された特徴部を有する処理ステーションの部分概略等角投影図である。
【図6B】図6Aに示されている処理ステーションの上面等角投影図である。
【図6C】本発明の実施形態に従って構成された攪拌器及び電極を有する反応装置の概略図である。
【図6D】本発明の実施形態に従って構成された攪拌器及び電極を有する反応装置の概略図である。
【図6E】本発明の実施形態に従って構成された作動した攪拌器の部分概略等角投影図である。
【図7】本発明の別の実施形態により攪拌器チャンバに対して位置決めされた電極及び磁石を有する反応装置の部分切断等角投影図である。
【図8】図7に示されている反応装置の部分概略断面図である。
【図9】本発明の実施形態に従って電極の影響を周方向に変化させるように構成された電界制御要素の概略図である。
【図10】電界制御要素の別の実施形態の部分概略図である。
【図11】本発明の実施形態によりガスケットとしても機能する電界制御要素の部分概略等角投影図である。
【図12A】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12B】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12C】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12D】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12E】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12F】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12G】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図13】格子構成を有する攪拌器の等角投影図である。
【図14】本発明の実施形態による攪拌器チャンバに出入りする流れの概略図である。
【図15】本発明の別の実施形態による攪拌器チャンバを有する反応装置の部分概略等角投影図である。
【図16A】本発明の更に別の実施形態による異なる大きさの攪拌器要素を有する攪拌器チャンバの一部分の底面図である。
【図16B】本発明の更に別の実施形態による異なる大きさの攪拌器要素を有する攪拌器チャンバの一部分の断面図である。
【図17】本発明の別の実施形態により包絡線内で往復運動を行う複数の攪拌器の断面図である。
【図18】長さ方向にわたって変化する高さを有する攪拌器要素の部分概略等角投影図である。
【図19A】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19B】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19C】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19D】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19E】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19F】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本出願は、2003年7月1日出願で係属中の米国特許仮出願第60/484,603号、2003年7月1日出願で係属中の米国特許仮出願第60/484,604号、2003年6月6日出願で係属中の米国特許仮出願第60/476,786号、2003年12月11日出願で係属中の米国特許出願第10/734,098号、及び2003年12月11日出願で係属中の米国特許出願第10/734,100号に対して優先権を主張するものであり、これらの全ては、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれている。
本発明は、複数の電極及び/又は封入された往復運動式攪拌器を有する反応装置及びツールを含む、流れ攪拌器及び/又は複数電極を用いる微小特徴加工物を処理する方法及びシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
微小デバイスは、多数の個々のデバイスを生成するために単一基板上に材料のいくつかの層を堆積して加工することにより製造される。例えば、フォトレジスト、導電材料、及び誘電材料の層が堆積され、パターン化され、成長させられ、エッチングされ、平坦化され、その他の方法で基板内及び/又は基板上に特徴部を形成するように操作される。特徴部は、集積回路、微小流体システム、及び他の構造を形成するように配列される。
【0003】
湿式化学処理は、微小特徴加工物上に特徴部を形成するために広く用いられている。湿式化学処理は、一般的に、材料の洗浄、エッチング、電気化学的堆積、又はこれらの処理の組合せの実行のための複数の個々の処理チャンバを有する湿式化学処理ツール内で実行される。各チャンバは、一般的に、湿式処理流体を受け取る容器と、処理中に容器内で加工物を支持する加工物支持体(例えば、持上げ−回転ユニット)とを含む。ロボットは、チャンバ内へ及びチャンバから加工物を移動させる。
【0004】
一体化した湿式化学処理ツールに関する1つの懸念は、処理チャンバを定期的に保守及び/又は修理する必要がある点である。例えば、電気化学堆積チャンバでは、消耗品である電極は、電極と電解液の間の反応が電極を分解するために時間の経過と共に劣化する。従って、消耗品電極の形状は変化し、電界の変動を引き起こす。その結果、消耗品電極は、加工物全体にわたって望ましい堆積パラメータを維持するために定期的に交換すべきである。加工物に接触する電気接点もまた、定期的に洗浄するか又は交換する必要がある場合がある。電気化学堆積チャンバを保守又は修理するために、これらは、通常はツールから取り外されて予備のチャンバと交換される。
【0005】
既存の湿式化学処理チャンバの修理又は保守に関する1つの問題は、処理チャンバを取り外して交換するために、ツールを長期間オフラインにする必要があることである。処理チャンバがツールから取り外されると、その場所には予め保守された処理チャンバが装着される。ロボット及び持上げ−回転ユニットが次に再較正され、新たな処理チャンバと共に作動する。ロボット及び持上げ−回転ユニットの再較正は、処理チャンバの修理又は保守のための作動停止時間を増大させる時間を費やす処理である。その結果、ツールのただ1つの処理チャンバが仕様に満たない場合は、より多くの処理チャンバが性能仕様を満たさなくなるまで、その1つの処理チャンバを修理するために停止することなく作動を続ける方がより効率的な場合が多い。従って、単一処理チャンバの処理能力の損失は、処理チャンバのうちの単一のものを修理又は保守するためにツールをオフラインにすることによって生じる処理能力の損失ほど深刻ではない。
【0006】
少なくとも2つの処理チャンバが仕様に満たなくなるまでツールを作動する慣習は、ツールの処理能力に重大な影響を与える。例えば、少なくとも2つ又は3つの処理チャンバが仕様外になるまでツールが修理又は保守されないと、ツールは、それが保守のためにオフラインにされる前のある一定の期間にわたってその最大容量の僅かに一部分で作動する。これは、湿式処理チャンバを交換してロボットの再較正を行うためにツールがオフラインになる間に処理能力が影響を受けるだけでなく、処理能力はまた、ツールがオンラインの間にその最大容量の僅かに一部分で作動するために低減されるので、ツールの作動コストを増大させる。更に、処理される加工物の特徴部サイズが減少すると、電気化学堆積チャンバは、常に遙かに高い性能仕様を満たさねばならない。これは、処理チャンバのより早い仕様落ちを引き起こし、この結果、ツールはより頻繁に停止されることになる。従って、電気化学堆積チャンバ及び他の種類の湿式化学処理チャンバの修理及び/又は保守に伴う停止時間は、湿式化学処理ツールの作動コストを著しく高めるものである。
【0007】
ツールに収容された電気化学堆積チャンバも、いくつかの欠点を被る場合がある。例えば、これらのチャンバ内の電解液処理中には、電解液に接触している加工物の表面で拡散層が発達する。加工物に付加されるか又はそこから除去される材料の濃度は、拡散層の厚さにわたって変化する。多くの場合に、加工物への材料の付加又はそこからの材料の除去の速度を増加させるために、拡散層の厚さを低減することが望ましい。他の場合では、加工物の表面における材料移送をその他の方法で制御することが望ましく、例えば、表面上に堆積する合金の組成を制御し、又は異なるアスペクト比を有する表面の凹部により均一に材料を堆積させる。
【0008】
拡散層厚みの低減の1つの手法は、加工物の表面における電解液の流速を高めることである。例えば、一部の容器は、加工物の近くで変形又は回転して加工物の表面で高速の攪拌流れを作り出すパドルを含む。1つの特定の構成では、加工物は、処理中にアノードから第1の軸線(加工物の表面に対してほぼ垂直)に沿って第1の距離だけ離間される。第1の軸線に沿った第1の距離の25%の高さを有するパドルは、第1の軸線を横切る第2の軸線に沿ってアノード内の加工物との間で振動する。他の構成では、パドルは、加工物に対して回転する。更に別の構成では、流体ジェットが加工物に向けられ、加工物表面における流れを攪拌する。
【0009】
以上の構成は、いくつかの欠点を被っている。例えば、加工物の表面で拡散層の厚さを著しく低減させるのに必要な流速を得ることは、1つ又はそれよりも多いパドル又は流体ジェットを用いたとしても困難である場合が多い。更に、微小特徴加工物に近接する流れの攪拌にパドルが用いられる場合には、それは、電解液内の電界に「影」を作り出し、材料の堆積又は微小特徴加工物からの材料の除去において望ましくない不均一性を発生させる可能性がある。更に、パドルを回転させることに付随する潜在的な欠点は、これらが材料付加/除去処理における半径方向変動を正確に制御できない場合があるいうことであり、その理由は、加工物に対するパドルの速度が、半径の関数として変化し、加工物の中心において特異点を有するからである。
【0010】
このようなパドルが配置された反応装置はまた、更にいくつかの欠点を被る場合がある。例えば、反応装置内の電極は、空間的に均一な方法で材料を付加又は加工物から除去しない場合があり、加工物の一部の区域で他よりも大きな速度で材料を得るか又は失わせる。既存のデバイスはまた、処理期間の間の長い非生産的な時間間隔を必要とせずに異なる種類の加工物へ及び/又はそこから材料を移送するように構成されておらず、その時間間隔中にデバイスの再設定が必要である(例えば、電解液内の電界を調整するために電極及び/又はシールドを移動させることにより)。別の欠点は、パドルが電極によって作り出された電界の均一性を乱す可能性があることであり、これは、更に、材料が加工物に付加されるか又はそこから除去される均一性に影響を与える。上述の構成の更に別の欠点は、容器はまた、加工物に印加される材料の磁気の向きを制御するために加工物の近くに配置された磁石を含むことがある点である。電極が保守や交換のために容器から取り外される時に、磁石と干渉する及び/又は損傷を与えることなくこれを行うのは困難である。
【0011】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/484,603号
【特許文献2】米国特許仮出願第60/484,604号
【特許文献3】米国特許仮出願第60/476,786号
【特許文献4】米国特許出願第10/734,098号
【特許文献5】米国特許出願第10/734,100号
【発明の開示】
【0012】
本発明は、攪拌器を有する処理チャンバと、加工物を処理チャンバへ又はそこから移動させるための加工物搬送装置と、処理チャンバ及び搬送装置を互いに対して配置するための位置合せシステムとを含むツールである。このツールは、チャンバ及び搬送装置を係合させるための位置決め要素と取付要素とを有する装着モジュールを含む。位置決め要素は、処理チャンバが取り除かれて別の処理チャンバと交換される時に搬送装置を再較正する必要がないように、それらの相対的な位置を維持するものである。
ツールの特に有用な実施形態では、装着モジュールは、剛性外側部材と、剛性内側部材と、外側部材と内側部材の間のブレーシングとを有するデッキを含む。処理チャンバは、次に、デッキに装着される。モジュールは、更に、搬送装置を配置するための位置決め要素を有するプラットフォームを含む。
【0013】
更に有用な実施形態では、処理チャンバ内の攪拌器は、流体攪拌を増すことによって加工物の表面での質量移送効果を高めるために、攪拌器の周りに緊密なクリアランスを有して攪拌器チャンバ内に位置決めされる。攪拌器は、複数の攪拌器要素を含むことができ、加工物を電気的に遮断する可能性を軽減するために、経時的に位置を変えるストロークを通して往復運動を行うことができる。複数の電極(例えば、シーブ電極を含む)は、加工物の表面における電流密度に対する空間的及び時間的な制御を提供する。電界制御要素は、チャンバの電極と処理位置との間に位置決めされ、処理位置の異なる部分における処理流体の電流密度を周方向に変化させ、これによってパドルが加工物に対して往復運動を行う時にパドルによって作り出される潜在的な三次元効果を打ち消すことができる。磁石は、加工物が処理される位置の近くに位置決めすることができるが(例えば、磁気的方向性材料の付加を制御するために)、電極が設置されるか又は取り除かれる時に電極が移動する経路の近くではない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本明細書で使用しているように、「微小特徴加工物」又は「加工物」という用語は、マイクロ電子デバイスがその上及び/又は中に集積的に形成された基板を意味する。一般的な微小デバイスは、マイクロ電子回路又は構成要素、薄膜記録ヘッド、データ記憶要素、微小流体デバイス、及び他の製品を含む。マイクロマシン又はマイクロメカニカルデバイスは、集積回路の加工に用いられるものと同じ技術の多くを使用して製造されるためにこの定義内に含まれる。基板は、半導体部分(例えば、ドープされたシリコンウェーハ又はガリウムヒ素ウェーハ)、非導電体部分(例えば、様々なセラミック基板)、又は導電体部分とすることができる。いくつかの場合では、加工物はほぼ円形であり、他の場合では、直線的な形状を含む他の形状を有する。
【0015】
湿式化学処理用の統合ツールの一部の実施形態を微小特徴加工物の構造内又は構造上への金属又は電気泳動レジストの堆積という関連において説明する。しかし、本発明による統合ツールは、エッチング、洗浄、又は半導体基板又は他の種類の加工物の上又は中への微小特徴物の加工における湿式化学処理の他の種類においても使用することができる。本発明の詳細な実施形態の完全なる理解を提供するために、本発明の実施形態によるツール及びチャンバのいくつかの例を図1〜19F及び以下の本文において説明する。解説は以下の部分に分かれており、これらは、(A)「装着モジュールを有する統合ツールの実施形態」、(B)「寸法安定性装着モジュールの実施形態」、(C)「複数電極及び封入攪拌器を有する反応装置の実施形態」、(D)「電界を周方向に変化させる電界制御要素を有する反応装置の実施形態」、(E)「攪拌器チャンバ向けの攪拌器の実施形態」、及び(F)「電界遮断を軽減する攪拌器及び往復工程を有する反応装置の実施形態」である。しかし、当業者は、本発明が付加的な実施形態を有することができ、本発明が図1〜19Fに示す実施形態の詳細のいくつかがなくても実施することができることを理解するであろう。
【0016】
A.装着モジュールを有する統合ツールの実施形態
図1は、1つ又はそれよりも多い湿式化学処理を実行することができる統合ツール100の概略を例示している。ツール100は、デッキ164、複数の湿式化学処理ステーション101、及び加工物搬送装置又は搬送システム105を封入するハウジング又はキャビネット102を含む。各処理ステーション101は、容器、チャンバ、又は反応装置110、並びに反応装置110へ及び反応装置110から微小特徴加工物Wを移す加工物支持体(例えば、持上げ−回転ユニット)113を含む。ステーション101は、洗浄/乾燥チャンバ、洗浄カプセル、エッチングカプセル、電気化学堆積チャンバ、又は湿式化学処理容器の他の種類を含むことができる。搬送システム105は、直線状の軌道104及びツール100内部で個々の加工物Wを搬送するために軌道104に沿って移動するロボット103を含む。統合ツール100は、加工物Wを支持するための複数の容器107を有する加工物装填/取出しユニット108を更に含む。作動状態においては、ロボット103は、ツール100内部の所定の流れ作業工程に従って容器107及び処理ステーション101へ/から加工物Wを搬送する。
【0017】
図2Aは、本発明の実施形態による統合ツール100の一部分を示している等角投影図である。統合ツール100は、フレーム162、フレーム162に装着された寸法安定性装着モジュール160、複数の湿式化学処理チャンバ110、及び複数の加工物支持体113を含む。装着モジュール160は、処理チャンバ110及び加工物支持体113に加えて搬送システム105を搭載している。
フレーム162は、当業技術で公知の方法に従って溶接された複数の柱163及び横棒161を含む。複数の外部パネル及びドア(図2Aには示されていない)は、一般的にフレーム162に取り付けられ、封入キャビネット102(図1)を形成している。装着モジュール160は、少なくとも部分的にはフレーム162内に収容されている。実施形態では、装着モジュール160は、フレーム162の横棒161によって支持されているが、装着モジュール160は、施設の床又は他の構造体上に直接立たせることができる。
【0018】
装着モジュール160は、湿式化学処理チャンバ110と、加工物支持体113と、搬送システム105の間の相対位置を維持する剛性の安定した構造体である。装着モジュール160の一態様は、湿式化学処理チャンバ110と、加工物支持体113と、搬送システム105との間の相対位置が経時的に変化しないように、フレーム162より大幅に剛性であり、著しく大きな構造的一体性を有するという点にある。装着モジュール160の別の態様は、処理チャンバ110及び加工物支持体113をデッキ164上の既知の位置に配置するために、装着モジュール160が、正確な位置に置かれた位置決め要素を伴う、寸法安定性デッキ164を含むという点にある。実施形態(図示しない)では、搬送システム105は、直接デッキ164に装着されている。図2Aに示されている構成では、装着モジュール160はまた、寸法安定性プラットフォーム165を有し、搬送システム105は、プラットフォーム165に装着されている。デッキ164及びプラットフォーム165は、デッキ164上の位置決め要素及びプラットフォーム165の位置決め要素が互いに相対的に移動しないように、互いに相対的に固定された位置に配置されている。従って、装着モジュール160は、交換構成要素をデッキ164上の正確な位置に配置する方法で湿式化学処理チャンバ110及び加工物支持体113を外すことができ、互換的な構成要素と交換することができるシステムを実現している。
【0019】
ツール100は、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、又は搬送システム105の頻繁な保守を必要とする高度な仕様を有する用途に特に適する。湿式化学処理チャンバ110は、単純に処理デッキ164からチャンバを取り外し、チャンバ110をデッキ164上の位置決め要素と接続するように構成されている取付金具を有する互換的なチャンバで置換することにより修理又は維持される。装着モジュール160は、寸法安定性であり、交換用処理チャンバ110の取付金具は、デッキ164と接続し、チャンバ110は、デッキ164上において搬送システム105の再較正なしに交換することができる。これによって、処理チャンバ110の修理又は維持に付随する作動停止時間が著しく減少することが期待され、ツール100は、厳しい性能仕様の用途において高い処理能力を維持することができる。
【0020】
図2Bは、ツール100の上面図であり、装着モジュール160に取り付けられている搬送システム105及び装填/取出しユニット108を例示している。図2A及び2Bを合わせて参照すると、軌道104は、プラットフォーム165に装着されており、特に、プラットフォーム165上の位置決め要素と接続し、デッキ164に装着されたチャンバ110及び加工物支持体113に対して正確に配置される。従って、ロボット103(加工物Wを掴むためのエンド・エフェクタ106を含む)は、装着モジュール160により確立された固定の寸法安定性基準フレームにおいて加工物Wを移動させることができる。図2Bを参照すると、ツール100は、フレーム162に取り付けられ装着モジュール160を取り囲む複数のパネル166、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、及びキャビネット102内の搬送システム105を含むことができる。代替的に、ツール100の片側又は両側にあるパネル166は、処理デッキ164より上の領域において取り外すことができ、開放型のツールが得られる。
【0021】
B.寸法安定性装着モジュールの実施形態
図3は、ツール100(図1〜2B)において使用するために本発明の実施形態に従って構成された装着モジュール160の等角投影図である。デッキ164は、剛性第1パネル166a及び第1パネル166aの下に重ねられた剛性第2パネル166bを含む。第1パネル166aは外側部材であり、第2パネル166bは、外側部材と並置された内側部材である。代替的に、第1及び第2パネル166a及び166bは、図3に示されているものとは異なる構成を有することができる。複数のチャンバレセプタクル167は、第1及び第2パネル166a及び166bに配置され、湿式化学処理チャンバ110(図2A)を受け入れる。
【0022】
デッキ164は、第1パネル166a全体にわたって正確なパターンで配列された複数の位置決め要素168及び取付け用要素169を更に含む。位置決め要素168は、第1パネル166a内の正確な位置に機械加工された穴、及び/又は穴の中に受容された合釘又はピンを含む。合釘もまた、湿式化学処理チャンバ110(図2A)と接続するように構成されている。例えば、合釘は、処理チャンバ110の対応する穴又は他の接続部材に受け取ることができる。別の実施形態では、位置決め要素168は、第1パネル166aにある穴の中に配置されずにパネル166aから上向きに突き出している円筒形のピン又は円錐形のピンのようなピンを含む。デッキ164は、個々の湿式化学処理チャンバを装着モジュール160上の正確な位置に配置するために、各チャンバレセプタクル167に設けられた一組の第1のチャンバ位置決め要素168aを有する。デッキ164はまた、個々の加工物支持体113(図2A)を装着モジュール160上の正確な位置に配置するために、各チャンバレセプタクル167の付近にある一組の第1の支持体位置決め要素168bを含むことができる。第1の支持体位置決め要素168bは、加工物支持体113の対応する位置決め要素と嵌合するように配置及び構成されている。取付要素169は、チャンバ110及び加工物支持体113をデッキ164に固定するボルトを受ける第1パネル166aにある穴を貫通することができる。
【0023】
装着モジュール160はまた、デッキ164の縦方向外縁に沿った外部側板170a、デッキ164の縦方向内縁に沿った内部側板170b、及びデッキ164の端に取り付けられた端板170cを含む。搬送用プラットフォーム165は、内部側板170b及び端板170cに取り付けられている。搬送プラットフォーム165は、装着モジュール160上の搬送システム105(図2A及び2B)の軌道104(図2A及び2B)を正確に配置するための軌道位置決め要素168cを含む。例えば、軌道位置決め要素168cは、軌道104の対応する穴、ピン、又は他の接続部材に嵌合するピン又は穴を含むことができる。搬送プラットフォーム165は、軌道104をプラットフォーム165に固定するボルトを受けるネジ穴のような取付要素169を更に含むことができる。
【0024】
図4は、デッキ164の内部構造の1つの適切な実施形態を例示している断面図であり、図5は、図4に示されているデッキ164の一部分の詳細図である。デッキ164は、外部側板170aと内部側板170bの間に横手方向に延びる梁のようなブレーシング171を含む。第1パネル166aは、ブレーシング171の上側に取り付けられており、第2パネル166bは、ブレーシング171の下側に取り付けられている。デッキ164は、第1及び第2パネル166a及び166bを固定する複数の貫通ボルト172及びナット173を更に含むことができる。図5に最も良く示されているように、ブレーシング171は、貫通ボルト172が通って延びる複数の穴174を有する。ナット173は、これらの構成要素間の接続を高めるためにボルト172に溶接することができる。
【0025】
デッキ164のパネル及びブレーシングは、ステンレス鋼、他の金属合金、一体成形材料、又は繊維強化複合材から作ることができる。例えば、パネル及び板は、「ニトロニック50」ステンレス鋼、「ハステロイ625」鋼合金、又はマイカ充填一体成形エポキシから作ることができる。繊維強化複合材は、硬化樹脂中の炭素繊維又は「ケブラー(登録商標)」メッシュを含むことができる。パネル166a及び166b用の材料は、高度に剛性であり、湿式化学処理において使用される化学物質に適合することができるべきである。ステンレス鋼は、強固であるが湿式化学処理において使用される電解質溶液又は洗浄用液の多くのものに影響を受けないために、多くの用途に対して良く適合している。一実施形態では、パネル及び板166a〜b及び170a〜bは、0.25〜0.375インチ厚のステンレス鋼であり、より具体的には、これらは、0.250インチ厚のステンレス鋼とすることができる。しかし、他の実施形態では、パネル及び板は、異なる厚さを有することができる。
【0026】
ブレーシング171もまた、ステンレス鋼、繊維強化複合材料、他の金属合金、及び/又は一体成形材料とすることができる。一実施形態では、ブレーシングは、0.5〜2.0インチ幅のステンレス鋼製の梁とすることができ、より具体的には、1.0インチ幅×2.0インチ高のステンレス鋼の梁とすることができる。別の実施形態では、ブレーシング171は、金属(例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、チタン等)、ポリマー、繊維ガラス、又は他の材料から成るハニカム芯又は他の構造とすることができる。
【0027】
装着モジュール160は、デッキ164の断片を組み立て、その後デッキ164の断片に端板170cを溶接又は接着することによって構成される。デッキ164の構成要素は、通常は、溶接せずに貫通ボルト172によって相互に固定される。外側板170a及び内部側板170bは、溶接及び/又は固定具を用いてデッキ164及び端板170cに取り付けられる。この後、プラットフォーム165が端板170c及び内部側板170bに確実に取り付けられる。装着モジュール160が組み立てられる順番は変更可能であり、上述の手順に限定されてはいない。
【0028】
図3に戻ると、装着モジュール160は、デッキ164上の位置決め要素168a〜bとプラットフォーム165上の位置決め要素168cとの間の相対位置を交換用処理チャンバ110又は加工物支持体113のデッキ164への装着時毎の搬送システム105の再較正を必要としない範囲内に維持するための頑丈な寸法安定性構造体を提供する。装着モジュール160は、一般的に、湿式化学処理チャンバ110、加工物支持体113、及び搬送システム105の装着モジュール160への装着時に位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を維持するに十分強固な剛性構造体である。一部の実施形態では、装着モジュール160は、位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を0.025インチ以内に維持するように構成されている。別の実施形態では、装着モジュールは、位置決め要素168a〜bと168cの間の相対位置を約0.005〜0.015インチ以内に維持するように構成されている。従って、デッキ164は、多くの場合、均一に平坦な表面を約0.025インチ以内、更に、特定的な実施形態では、約0.005〜0.015インチに維持する。
【0029】
C.複数電極及び封入攪拌器を有する反応装置の実施形態
図6Aは、本発明の実施形態による特徴を有する処理ステーション101の等角投影図である。ステーション101は、電気化学処理流体を収容するように構成された容器112、処理流体と接触する微小特徴加工物Wを解除可能に担持するように配置された加工物支持体113、及び微小特徴加工物Wの表面近くで処理流体を攪拌するように配置された攪拌器140又は他の流れ制御装置を含む。攪拌器140は、1つ又はそれよりも多い攪拌器要素141(例えば、パドル又はパドル要素)を含むことができる。この実施形態の特定の態様では、加工物支持体113は、軌道187に沿って容器112に対して上向き及び下向きに移動するヘッド支持体186によって担持されたヘッド185を含む。導管188は、第1のコネクタ189a(加工物支持体113に取り付けられている)及び第2のコネクタ189b(ツール100に取り付けられている)を通じて加工物支持体113とツール100(図1)の残りの部分との間の流体及び電気連通を提供する。
【0030】
ヘッド185は、上向きの位置(微小特徴加工物Wの装填及び取外しのため)と下向きの位置(処理のため)の間で回転する。加工物Wが下向きの位置の時、ヘッド185は、降下して加工物Wを容器112内の処理流体との接触状態に至らせる。ヘッド185はまた、加工物Wの下向きの表面にほぼ垂直な軸線に関して加工物Wを回転させる。この実施形態の一態様では、ヘッド185は、処理の前に加工物Wを選択された向きに回転させる(例えば、磁気反応材料の堆積中を含む加工物Wの向きに敏感な処理の時)。別の実施形態では、ヘッド185は、処理中に加工物Wを回転させる(例えば、材料の付加、除去、及び/又は洗浄中に)。更に別の実施形態では、ヘッド185は、例えば、処理前、処理中、又は処理後の回転が実行される処理に対して有用でない場合は回転しない。これらの実施形態のどれにおいても、ヘッド185は、処理後に上昇し、その後、処理ステーション101から加工物Wを取り外すために反転する。
【0031】
図6Aに示されている実施形態の特定の態様では、処理ステーション101は、容器112の周囲に配置されたほぼ馬蹄形の磁石195を含む。磁石195は、加工物Wに付加される材料の分子を特定の方向に向けるように配置された永久磁石及び/又は電磁石を含む。例えば、このような構成は、パーマロイ及び/又は他の磁気的に方向性を有する材料を加工物Wに付加するために使用される。別の実施形態では、磁石195は取り外される。
【0032】
図6Bは、図6Aを参照して上述した処理ステーション101の実施形態の等角投影図であり、加工物支持体113が説明のために取り外されている。図6Bに示すように、攪拌器要素141は、チャンバ130(例えば、攪拌器チャンバ又は流れ制御チャンバ)内において微小特徴加工物W(図6Bにおいて二点鎖線で示されている)のすぐ下に配置されている。従って、微小特徴加工物Wは、攪拌器チャンバ130に対して上面の一部分を形成する。この実施形態の特定の態様では、処理流体は、攪拌器チャンバ130を横断するように横方向に攪拌器チャンバ130に導入され(矢印Aによって表されているように)、加工物Wの下から収集口139aを通じて現れる(矢印Bで示すように)。処理流体は、その後、矢印Cで示すようにチャンバ130を周回し、除去又は再循環に向けて一連の排液口へ収集される(矢印Dで示すように)。従って、一実施形態では、排液口139bは、容器内での処理流体の最大高における液面を形成する。攪拌器チャンバ130の少なくとも一部分(更に、図6Bに示すように攪拌器チャンバ130の全体)は、液面の下の処理流体に浸される。処理流体が攪拌器チャンバ130を通って移動する間、加工物Wのすぐ下に配置されている攪拌器要素141は、加工物Wの表面における質量移送過程を強化するために、ほぼ直線の運動経路に沿って前後に往復運動を行う(矢印Dで示すように)。
【0033】
図6Cは、本発明の実施形態に従って微小特徴加工物を処理するように構成された反応装置110の概略図である。反応装置110は、外側容器111の中に配置された内側容器112を含む。処理流体(例えば、電解液)は、注入口116において内側容器112に供給され、上向きに流れて堰118を超え、外側容器111へと流れる。処理流体は、排液管117において反応装置110を出る。電極121は、内側容器112内に配置され、攪拌器チャンバ130は、電極121の下流に配置される。攪拌器チャンバ130は、矢印Rで示すように、中央位置180に対して前後に往復運動を行う攪拌器要素141(例えば、パドル)を有する攪拌器140(例えば、パドル装置)を含む。チャンバ130はまた、処理位置Pを形成する開口131を有する。微小特徴加工物Wは、加工物Wの下向きの処理表面が処理流体と接触するように、加工物支持体113によって処理位置Pにおいて支持されている。加工物支持体113は、加工物Wに施される処理の性質により、回転可能又は不能とすることができる。加工物支持体113はまた、加工物Wの表面又は裏面に電流を供給する加工物接点115(例えば、リング接点)を含む。シール114は、加工物接点115の周囲に延びて、これを処理流体への露出から保護するものである。別の構成では、シール114は、取り外すことができる。
【0034】
電解堆積中には、加工物接点115及び加工物Wは、カソードとして機能し、電極121は、アノードとして機能する。処理流体は、電極121を通過し、パドルチャンバ130を通って流れ、加工物Wの処理表面109にイオンを供給する。電解エッチング中には、加工物Wは、アノードとして機能し、電極121は、カソードとして機能して処理表面109から材料を取り除く。別の実施形態では、質量移送過程は、他の堆積処理(非電解堆積)又は他の材料除去処理を含む。これらの構成のどれにおいても、処理表面109において起こる質量移送過程を強化するために攪拌器要素141が加工物Wの近隣で往復運動を行っている間に、処理流体は、攪拌器チャンバ130を通過して流れる。攪拌器要素141の形状、大きさ及び構成、それらの往復運動における方法、並びに攪拌器チャンバ130の容積の制限により、更に質量移送過程が強化され、反応装置110内の電界に対する攪拌器要素141の影響が軽減される。これらの特性の更に別の態様は、図7〜19Fを参照して後に説明を行うものとする。
【0035】
図6Dは、本発明の実施形態に従って構成された電極支持体120を有する反応装置110の概略図である。電極支持体120は、区画壁123によって隔離された複数のほぼ環状の電極区画122を含む。対応する複数の環状電極121は、電極区画122内に配置されている。区画壁123は、誘電材料から形成されており、区画壁123の上縁間の間隙は、攪拌器チャンバ130のすぐ下に複合仮想アノード位置Vを定めている。本明細書において使用されている通り、「仮想アノード位置」及び「仮想電極位置」は、1つ又はそれよりも多い電極又はアノードに対する全ての流束が通過する、物理的アノード又は電極から離間した位置にある平面を意味する。処理位置Pにおいて材料が加工物Wに付加されるか又は加工物Wから除去される方法を制御するために、電極121の各々に印加される電位の極性、及び/又は電極121の各々を通過して流れる電流は選択可能である。代替的に、反応装置110を使用して攪拌器140によってもたらされる処理表面109での質量移送効果の強化によって依然として恩典を受ける処理(非電解堆積処理のような)を実行する時には、電極121は除去される場合がある。
【0036】
図6Eは、本発明の実施形態に従って構成された攪拌器140を有する攪拌器システム142の部分概略等角投影図である。攪拌器140は、複数の攪拌器要素141(図3において6つが示されている)を含み、各々は、外向きの攪拌器表面147を有する。従って、隣接する攪拌器要素141の攪拌器表面147は、互いに離間している。攪拌器140は、矢印Rによって示すように、直線往復運動方式で攪拌器140を移動させるためのモータ143によって駆動される支持体144を更に含む。モータ143は、コネクタ145(例えば、親ネジ)によって支持体144に接続されている。蛇腹146がコネクタ145の周囲に配置され、コネクタ145の上述の処理流体への露出を防いでいる。コントローラ152は、攪拌器140の運動を命令するものである。細長い流れ制限器は、攪拌器要素141に対して横手方向に延びており、流体が攪拌器チャンバ130(図2)から直接こぼれ出ることを制限及び/又は防ぐものである。後に説明するように(例えば、図12A〜13を参照して)、攪拌器要素141は、処理流体を攪拌するように成形されており、これらは、局所電界に著しい影響を与えることなく往復運動を行う。
【0037】
図7は、本発明の実施形態に従って構成された反応装置710の部分概略切断図である。反応装置710は、下方部分719a、下方部分719aの上方にある上方部分719b、及び上方部分719bの上方にある攪拌器チャンバ730を含む。下方部分719aは、電極支持体又はパック720を収容しており、パック720は、複数の環状電極721(図7において電極721a〜721dとして示されている)を収容している。下方部分719aは、締め具726によって上方部分719bに接続されている。有孔ガスケット727は、下方部分719aと上方部分719bの間に配置され、これら2つの部分間での流体及び電気連通を許している。
【0038】
攪拌器チャンバ730は、基部733と、処理位置Pにおいて開口731を有する上端部734とを含む。攪拌器チャンバ730は、処理位置Pにおいて加工物W(図7において二点鎖線で示されている)のすぐ下で前後に往復運動を行う複数の攪拌器要素741を有する攪拌器740を収容する。磁石795は、処理位置Pの近くに配置され、処理流体によって加工物Wに堆積される磁気的に方向性を有する材料の方向を制御する。処理位置Pの上方に配置された上部環状部分796は、電気化学処理中に排気ガスを収集し、洗浄中に洗浄液を収集する。洗浄液は、1つ又はそれよりも多いノズル798によって供給される。一実施形態では、ノズル798は、上部環状部分796の壁から突き出ている。別の実施形態では、ノズル又は複数のノズル798は、壁と同一平面にあるか又は壁から後退している。これらの構成のどれにおいても、ノズル又は複数のノズル798は、加工物Wが処理位置Pの上方に持ち上げられた時、及び任意的に加工物Wが回転する間に、流体(例えば、洗浄液)の流れを加工物Wへと向けるように位置決めされている。従って、ノズル798は、原位置での洗浄機能をもたらし、選択された処理時間が経過した後に加工物Wから処理流体を迅速に洗い流すものである。これによって、洗浄前の比較的短い処理後の時間に対してさえも化学的活性流体が加工物Wに接触したままである場合に起こりうる経過時間後の不慮の処理が減少する。
【0039】
処理流体は、注入口716を通って反応装置710に入る。注入口716を通って進む流体は、下方部分719a及び上方部分719bを満たし、基部733の透過性部分733a及び基部733内の間隙を通過して攪拌器チャンバ730へ入ることができる。処理流体の一部は、第1及び第2の流れ収集器717a及び717bを通じて反応装置710を出る。追加の処理流体は、入口716aから直接攪拌器チャンバ730に入り、第1の壁732a内の間隙を通過し、攪拌器チャンバ730を横切り、第2の壁732b内の間隙へと進む。攪拌器チャンバ730内にある処理流体の少なくとも一部は、処理位置Pの上に上昇して排液口797を通って出る。
【0040】
反応装置710は、図2A〜5を参照して上述したものとほぼ同様な方法で剛性デッキ764に装着される。従って、デッキ764は、固定具及びブレーシング(図7には示されていない)によって第2パネルに対して支持されている第1パネル766aを含む。チャンバ位置決め要素768a(例えば、合釘ピン)は、第1パネル766aから上向きに突き出しており、反応装置710の基部プレート777にある正確に配置された穴に受容される。基部プレート777は、例えば、ナット及びボルトのような固定具(図7には図示しない)によってデッキ764に取り付けられている。基部プレート777はまた、反応装置710の残りの部分に整列し、かつ追加の合釘及び固定具によってそれに固定されている。従って、反応装置710は(及び、いかなる交換用反応装置710も)、デッキ764、対応する加工物支持体(図1)、及び対応する搬送システム105(図1)に対して正確に位置している。
【0041】
図7に示されている構成の1つの特徴は、矢印Fで示すように、下方部分719a(電極支持体720を収容している)が、電極支持体720を配置/撤去軸線Aに沿って移動させることにより、上方部分719bに接続され、かつ上方部分719bから切断される点である。従って、電極支持体720は、配置及び撤去の間に磁石795の開口中心を通過する必要がない。この特徴の利点は、電極支持体720及び/又は電極721(強磁性材料のような磁気反応性材料を含む場合がある)が、配置及び/又は撤去の間に磁石795に向けて引き寄せられる可能性が低くなる点にある。この特徴により、電極支持体720の配置を実質的に簡単にすることができる。例えば、この特徴により、磁石745の配置及び/又は撤去を扱う特別な持ち上げ機器の必要性が排除される。また、この特徴により、電極支持体720又は反応装置710の他の部分(磁石795を含めて)への損傷の可能性を軽減することができる。このような損傷は、磁石795と電極支持体720又は電極721との間の引力によって生じる衝突の結果で発生する可能性があるものである。
【0042】
図8は、図7の8−8線に実質的に沿って取られた反応装置710の実施形態の側断立面図である。下方部分及び上方部分719a及び719bは、これらの部分の内部にある容積を各々が電極721の1つを収容する対応する複数の環状区画822(4つが区画822a〜822dとして示されている)に分割する複数の区画壁823(4つが区画壁823a〜823dとして示されている)を含む。近接する区画壁823の間の間隙(例えば、区画壁823の上部における)は、これらの位置において「仮想電極」をもたらすものである。透過性基部部分733aはまた、仮想電極位置をもたらすことができる。
【0043】
電極721a〜721dは、電源828及びコントローラ829に接続される。電源828及びコントローラ829は、共に電極721a〜721dの各々及び加工物Wに印加される電位及び電流を制御する。従って、オペレータは、材料を空間的及び/又は時間的に変化する方法で加工物Wに付加する又は加工物Wから除去する速度を制御することができる。特に、オペレータは、最も外側の電極721dを電流シーフ(current thief)として作動するように選択することができる。従って、堆積処理中に、最も外側の電極721dは、加工物Wに引かれるイオンを引き寄せる。これによって、例えば、加工物接点115(図6)が加工物Wの周辺に接触する時に、中心よりも周辺においてより急速にメッキする加工物Wの傾向のような末端効果を打ち消すことができる。代替的に、オペレータは、付加材料の望ましい厚さ分布(例えば、平坦、縁厚、又は縁薄)を発生させるために、加工物Wにわたって電流分布を時間的及び/又は空間的に制御することができる。
【0044】
上述の構成の1つの利点は、複数の電極が、材料が加工物Wに付加される又は加工物Wから除去される速度及び方法のより優れた制御をオペレータにもたらすという点にある。別の利点は、オペレータが、物理的に反応装置710のパラメータを調節するのではなく、各電極に印加される電流及び/又は電位を調節することによって連続的に処理される加工物又は加工物バッチ間の差異に対処することができる点である。
【0045】
最も外側の電極721dが電流シーフとして作動する時、一方の最も外側の電極721dと他方の最も内側の電極721a〜721cとの間で電気的隔離を維持することが望ましい。従って、反応装置710は、第1の戻り流収集器717a及び第2の戻り流収集器717bを含む。第1の戻り流収集器717aは、最も内側の3つの電極区画822a〜822cからの流れを収集し、第2戻り流収集器717bは、最も外側の電極区画822dからの処理流体を収集し、最も外側の電極721dの電気的隔離を維持する。処理流体を電極721に向けて下向きに排液することにより、この構成は、更に、微粒子(例えば、消耗電極からの薄片)が攪拌器チャンバ730に侵入する可能性を軽減させることができる。最も外側の電極721dを処理位置Pから離れた位置に配置することにより、最も外側の電極721dは、処理位置Pに近接する構造体を妨害することなく、簡単に撤去及び配置することができる。この点は、処理位置のすぐ近くに配置された電流シーフを有するいくつかの既存の構成とは異なっている。
【0046】
図7及び8を参照して上述した反応装置710の一実施形態の特徴は、電極721が処理位置Pから離れた位置に配置されている点である。この特徴の利点は、加工物Wの処理表面109における望ましい電流密度分布が、電極721の形状が変化した時でさえも維持することができるという点にある。例えば、電極721が消耗電極を含み、メッキ処理中に形状を変える場合、電極721と処理位置Pの間の距離の増加は、処理位置の近くに配置された電極の効果と比べた場合に処理表面109における電流密度に対する形状変化の効果を軽減させる。この利点は、導電材料を消失するのではなく獲得することにより形状を変化させる電流シーフとして作動する電極にも当て嵌まる。従って、このような電極は、処理位置Pの近くに配置された電極ほど頻繁に洗浄する必要がない。別の利点は、電極721と処理位置Pの間の距離の増加により、電極721と加工物Wの間の流路の形態(例えば、ガスケット727)によってもたらされる遮断効果を低減することができる点である。
【0047】
別の構成では、電極721は、他の位置及び/又は構成を有する。例えば、1つの構成では、チャンバ基部733は、1つ又はそれよりも多い電極721を収容する。従って、チャンバ基部733は、複数の同心の環状透過性電極(例えば、焼結金属から成る)を有することができ、(a)処理位置Pにおける空間的及び/又は時間的制御可能な電界、及び(b)攪拌器チャンバ730への流路をもたらす。代替的に、攪拌器要素741自体は、特に、非消耗材料から形成されている場合には、電位に連結されて電極として機能することができる。更に別の構成では、反応装置710は、4つよりも多いか又は少ない電極を含むことができ、及び/又は電極を処理位置Pから離れた位置に配置することができ、処理位置Pとの流体及び電気連通を導管を通じて維持することができる。
【0048】
D.電界を周方向に変化させる電界制御要素を有する反応装置の実施形態
図9は、本発明の実施形態により攪拌器チャンバ930内に配置された攪拌器940を有する反応装置910を上から見た部分概略図である。攪拌器チャンバ930及び攪拌器940は、図6〜8を参照して上述した攪拌器チャンバ及び攪拌器とほぼ同様に配列されている。従って、攪拌器940は、攪拌器軸線990と平行に細長くなっており、攪拌器運動軸線991に沿って加工物W(図9において二点差線で示されている)に対して移動することができる複数の攪拌器要素941を含む。
【0049】
細長い攪拌器要素941は、円形の加工物Wの近くの電界の均一性に周方向に変化する方法で潜在的に影響を与える可能性がある。従って、反応装置910は、電流分布においてこの潜在的な円周上の変化を補うために、シーブ電極の効果を周方向に変化させる特徴部を含む。
図9に示されている攪拌器チャンバ930は、透過性基部部分933aと、下にある電極チャンバを分ける壁923(図9において第3の壁923c及び第4の壁923dを見ることができる)の上縁によって形成された基部933とを含む。第3の壁923cは、第3の壁の間隙925cによって透過性基部部分933aから離間しており、第4の壁923dは、周方向に変化している第4の壁の間隙925dによって第3の壁923cから離間している。両方の間隙925c及び925dは、例示目的で斜線が入れられている。斜線が入れられた開口はまた、この実施形態の一態様における最も外側の2つの電極に関する仮想アノード位置を表している。
【0050】
第4の壁の間隙925dは、図9に示されている3:00及び9:00の位置の近くに細幅部分999aを有し、図9に示されている12:00及び6:00の近くに幅広部分999bを有する。例示目的で、図9における細幅部分999aと幅広部分999bとの相違は誇張されている。特定の例では、細幅部分999aは、約0.16インチの幅であり、幅広部分999bは、約0.18インチ〜0.22インチの幅である。細幅部分999a及び幅広部分999bは、周方向に変化するシーフ電流分布(第4の壁の間隙925dの下に設けられた電流シーフによってもたらされる)を生み、これは、3:00及び9:00位置よりも12:00及び6:00位置で強い。特に、シーフ電流は、処理位置P及び/又は加工物Wの中心からの半径距離がほぼ等しい異なる円周上の位置において異なる値を有することができる。代替的に、周方向に変化する第4の壁の間隙925d又は周方向に変化する第3の壁の間隙925c又は他の間隙を故意に使用し、例えば、周方向に変化するメッキ又は剥離の要件を有する加工物W上などに三次元効果を生むことができる。このような加工物Wの一例は、周方向的に変化する開口区域(例えば、メッキのためにアクセス可能な)を有するパターン化されたウェーハを含む。更に別の実施形態では、間隙幅又は反応装置910の他の特性は、反応装置910における電解液の導電性を補うために調整される。
【0051】
図10は、第3の壁923cと第4の壁923dの間の領域が間隙ではなく、複数の穴1025によって占有されている構成を例示している。穴1025の間隔及び/又は大きさは、穴1025の下に配置された電流シーフが3:00及び9:00位置の近くよりも12:00及び6:00位置で強い効果を有するように周方向的に変化する。
図11は、攪拌器チャンバの一部ではない電界制御要素1192を有する反応装置1110の一部分の部分切断等角投影図である。反応装置1110は、図7に示されている上方部分719bを置換する上方部分1119bを含む。電界制御要素1192は、上方部分1119bの下端に配置されており、周方向に変化する開口区域をもたらすように配列されている開口部1189を有する。開口部1189は、3:00及び9:00位置よりも12:00及び6:00位置において大きくなっている。代替的に、図10を参照して上述したものとほぼ類似の方法で、開口部1189の相対的な数を(開口部1189の大きさの替わりに又は大きさに加えて)、12:00及び6:00の位置において多くすることができる。上方部分1119bはまた、電界制御要素1192によって発生した周方向に変化する電気特性を処理位置Pへ上向きに延びる方向に維持するための上向きに延びるベーン1188を含む。反応装置1110は、12個の垂直に延びるベーン1188又は例えば円周方向において開口区域が変化する角度によるなどで他の数のベーン1188を含むことができる。
【0052】
電界制御要素1192はまた、上方部分1119bと下方部分1119aの間のガスケットとして機能し、図7を参照して上述したガスケット727を置換して望ましい円周上の電界変化を得ることができる。代替的に、電界制御要素1192は、ガスケット727に加えて、例えば図7において示されているガスケット727の下の位置に備えることができる。どちらの場合にも、オペレータは、反応装置1110の上方部分1119bを妨害することなしに、特定の加工物(又は、加工物のバッチ)に対して構成された開口区域を有する電界制御要素1192を選択して配置することができる。この構成の利点は、オペレータが反応装置1110を修理点検し、及び/又は加工物Wの特定の種類に対して反応装置1110の電界特性を調整する時間を軽減する点にある。
【0053】
E.攪拌器チャンバ向けの攪拌器の実施形態
図12A〜12Gは、本発明の実施形態による形状及び他の特徴を有し、上述した反応装置110、710、及び1110のような反応装置における配置に適する攪拌器要素1241a〜1241gをそれぞれ例示している。攪拌器要素の各々(まとめて攪拌器要素1241と呼ぶ)は、処理位置Pに対して垂直に延びる線に対して鋭角に傾斜した対抗する攪拌器表面1247(攪拌器表面1247a〜1247gとして示されている)を有する。これによって、1つ又は複数の電極121(図12A)によって生成された電界を遮断するか又はその他の方法でそれに悪影響を与える可能性を軽減し、同時にパドルの構造的一体性を維持する下向きのテーバ形状が攪拌器要素1241に与えられる。一般的に、各攪拌器要素の全体の最大幅は、更に別の遮断の軽減のために可能な限り小さく保たれる。例えば、攪拌器要素1241a(図12A)は、平坦な攪拌器表面1247aを伴うほぼダイヤモンド形の断面構成を有する。攪拌器要素1241b(図12B)は、凹状の攪拌器表面1247bを有する。攪拌器要素1241c(図12C)は、凸状の攪拌器表面1247cを有し、攪拌器要素1241d(図12D)は、ほぼ三角形を形成するように配置された平坦な攪拌器表面1247dを有する。別の実施形態では、攪拌器要素1241は、同じく処理位置Pにおいて流れを攪拌し、近くにある1つ又は複数の電極121によって生成された電界をそれらが遮断する範囲を軽減又は除去する他の形状を有する。
【0054】
攪拌器要素1241によってもたらされる攪拌はまた、流体ジェットによって補足することができる。例えば、攪拌器要素1241e(図12E)は、ジェット開口1248を収容する傾斜した攪拌器表面1247eを有する。ジェット開口1248は、処理位置Pに対してほぼ直角に向けることができ(図12Eに示すように)、代替的に、ジェット開口1248は、処理位置Pに対して異なる角度で向けることができる。処理流体は、攪拌器要素1241eの内部のマニホールド1249を通じてジェット開口1248に供給される。ジェット開口1248を出る処理流体のジェットは、処理位置Pにおける攪拌を増加し、加工物Wの処理表面109(図6)で行われる質量移送過程を強化する。
【0055】
図12F及び12Gは、攪拌器要素が処理流体に対して移動する時に処理流体が一方の側から他方の側へ攪拌器要素の中を通過して流れることを許す穿孔又は他の開口部を有する攪拌器要素を例示している。例えば、図12Fを参照すると、攪拌器要素1241fは、各々が細孔1250fを伴う対抗する攪拌器表面1247fを有する。対抗する攪拌器表面1247f間の容積もまた多孔性であり、処理流体が一方の側の表面1247fから他方へ攪拌器要素1241fの中を通過して流れることを許すものである。攪拌器要素1241fは、多孔性金属(例えば、チタン)又は多孔性セラミック材料のような他の材料から形成することができる。図12Gは、本発明の別の実施形態によって配置された貫通孔1250gを伴う攪拌器表面1247gを有する攪拌器要素1241gを例示している。貫通孔1250gの各々は、孔軸1251に沿って一方の攪拌器表面1247gから対抗する攪拌器表面1247gへと攪拌器要素1241gの中を貫通して延びている。
【0056】
図12F及び12Gを参照して上述した攪拌器要素の1つの特徴は、穴又は細孔が近接する処理流体における電界に対する攪拌器要素の透過性を増大させる効果を有する点にある。この構成の利点は、細孔又は穴が、攪拌器要素が加工物Wに近い電界に三次元成分を追加する範囲及び/又は攪拌器要素が近接する加工物Wに遮断する範囲を軽減する点にある。それでもなお攪拌器要素は、加工物Wの表面において流れを攪拌することにより質量移送特性を増加する。例えば、攪拌器要素における穴又は細孔は、攪拌器要素の中の流れの粘性効果が高く、内部を通過する流れに対する攪拌器要素による対応する制限が比較的高くなるように大きさが決められる。従って、攪拌器要素の空隙率は、流体攪拌の望ましいレベルを維持しながら、電界透過性の望ましいレベルが得られるように選択することができる。
【0057】
図13は、攪拌器要素1341(図13に第1の攪拌器要素1341a及び第2の攪拌器要素1341bとして示されている)の三次元的な構成を有する攪拌器1340の部分概略図である。攪拌器要素1341a及び1341bは、格子を形成するように配列されており、攪拌器要素1341a及び1341bの各々が運動方向Rに対して鋭角になるように方向付けられている(運動方向Rに対して垂直であることに反して)。従って、攪拌器要素1341の格子配列は、攪拌器1340によって作り出される攪拌を増加し、より均一な電界を作り出すことができる。
【0058】
本発明の1つの態様は、攪拌器要素がどのような形状及び構成を有するかに関わらず、攪拌器要素が、嵌合する攪拌器チャンバの拘束範囲内において往復運動を行う点にある。攪拌器チャンバ容積の拘束により、加工物Wの表面における質量移送効果を更に増加させることができる。攪拌器チャンバ及び攪拌器要素が攪拌器チャンバと統合される方法の更に別の詳細は、図14〜19Fを参照して以下に説明を行うものとする。
【0059】
F.攪拌器と電界遮断を軽減して質量移送の均一性を改善する往復工程とを有する反応装置の実施形態
図14は、本発明の実施形態による緊密に閉じ込められた攪拌器チャンバ1430に配置された攪拌器1440を有する反応装置1410の上方部分の概略図である。チャンバ1430は、処理位置Pにおいて加工物Wを受け取るための開口1431を有する上端部1434を含む。対抗するチャンバ壁1432(左壁1432a及び右壁1432bとして示されている)は、処理位置Pへ向いている基部1433まで上端部1434から離れて下向きに延びている。
【0060】
攪拌器1440は、処理位置Pとチャンバ基部1433との間に配置されている複数の攪拌器要素1441を含む。攪拌器1430は、処理位置Pとチャンバ基部1433との間で高さH1を有し、攪拌器要素1441は、高さH2を有する。攪拌器要素1441の上端部は、処理位置Pから間隙距離D1によって離間しており、攪拌器要素1441の底は、間隙距離D2によってチャンバ基部1433から離間している。攪拌器チャンバ1430において、特に、処理位置Pにおいて攪拌のレベルを高めるために、攪拌器高H2は、チャンバ高H1のかなりの部分を占め、間隙距離D1及びD2は比較的小さい。ある特定の例では、攪拌器高H2は、チャンバ高H1の少なくとも30%である。更に特定の例では、攪拌器高H2は、チャンバ高H1の少なくとも70%、80%、90%又はそれ以上に等しい。チャンバ高H1は、30ミリメートル、又は例えば約10ミリメートル〜15ミリメートルのようにそれよりも小さくすることができる。チャンバ高H1が約15ミリメートルの時、攪拌器高H2は、約10ミリメートルとすることができ、間隙距離D1及びD2は、約1ミリメートル又はそれ以下から5ミリメートルまでになる。更に特定の例では、チャンバ高H1は、15ミリメートルであり、攪拌器高H2は約11.6ミリメートル、D1は約2.4ミリメートル、D2は約1ミリメートルである。他の構成は、これらの寸法に対して異なる値を有する。これらの構成のどのものにおいても、一般的に、攪拌器チャンバ1430内での流れ攪拌量は、攪拌器チャンバ1430の高さH1に対して攪拌器要素1441の高さH2と相関関係にあり、他の全ての変数が同じであれば、相対的な攪拌器要素高が大きくなる程、攪拌も増加される。
【0061】
複数の攪拌器要素1441は、より均一でより完全に攪拌器チャンバ1430内の流れを攪拌し(単一の攪拌器要素1441と比較して)、加工物Wの処理表面109における質量移送過程を強化する。攪拌器要素1441の縁と、(a)上方の加工物Wと、(b)下方のチャンバ基部1433との間の狭いクリアランスもまた、攪拌器チャンバ1430の拘束の範囲内において、処理表面109における攪拌のレベルを高める。特に、攪拌器チャンバ1430の小さな容積内における複数の攪拌器要素1441の移動は、処理流体が攪拌器要素1441と処理加工物(上方)及びチャンバ基部(下方)との間の狭い間隙を通るように強いるものである。攪拌器チャンバ1430の容積の拘束はまた、攪拌された流れを処理表面109の近くに保つことになる。
【0062】
上述の構成の利点は、処理表面109における質量移送過程が強化される点である。例えば、材料が加工物Wから除去されるか又は加工物Wへ付加される全体の速度が増大する。別の例では、処理表面109上に堆積される合金成分がより正確に制御され、及び/又は目標レベルに維持される。更に別の例では、上述の構成は、材料が異なる寸法(例えば、異なる深さ及び/又は異なるアスペクト比を有する凹部)及び/又は同様な寸法を有する特徴部上に堆積される均一性を増大させる。上述の結果は、拡散層厚の減少及び/又は処理流体の攪拌の増加から得られた他の質量移送強化に帰することができる。
【0063】
処理流体は、2つの流路の一方又は両方を通って攪拌器チャンバ1430へ入る。第1の経路を辿る処理流体は、下から攪拌器チャンバ1430へ入る。従って、処理流体は、攪拌器チャンバ1430の下に設けられた電極支持体1420の電極区画1422を通過する。処理流体は、区画壁1423とチャンバ基部1433の間の間隙を通って横手外方向へ通過する。チャンバ基部1433は、処理流体の少なくとも一部が攪拌器チャンバ1440へと上向きに通過する透過性基部部分1433aを含む。透過性基部部分1433aは、例えば、10ミクロン細孔開口部及び約50%の開口区域を伴う多孔性アルミニウムセラミックのような多孔性媒体を含む。代替的に、透過性基部部分1433aは、一連の貫通孔又は穿孔を有することができる。例えば、透過性基部部分1433aは、穿孔されたプラスチックシートを含むことができる。これらの構成のどれを有しても、攪拌器チャンバ1430に処理流体を供給するために、処理流体は、透過性基部部分1433aを通過することができ、又は(透過性基部部分1433aが高い流れ制限を有する場合は)、処理位置Pと電極支持体1420内に収容されている環状電極1421との間で流体及び電気連通をもたらすために、透過性基部部分1433aを通って高速度で流れることなく、処理流体は、透過性基部部分1433aを単に飽和させることができる。代替的に(例えば、透過性基部部分1433aが均一な流体流れ及び/又は電流分布を妨げる気泡を捕獲する場合)、透過性基部部分1433aは除去することができ、(a)不透過性基部部分と交換されるか又は(b)通常占有する容積が空き状態で残される。
【0064】
第2の流路を辿る処理流体は、流入口1435aを通じて攪拌器チャンバ1430に入る。処理流体は、攪拌器チャンバ1430を横手方向に流れ、流出口1435bから出る。第1及び第2の流路に沿って進む処理流体の相対的な容積は、(a)電極1421との電気連通を維持し、かつ(b)加工物Wが処理される時に攪拌器チャンバ1430内の処理流体を補充するように、設計により制御することができる。
【0065】
図15は、C及びDの章において上述した反応装置710の更に別の詳細を例示している。攪拌器チャンバ730は、上向きに傾斜した円錐形の下面1536を伴う透過性基部部分733aを有する。従って、基部733の下の処理流体内に気泡が存在する場合、これらの気泡は、基部733にある基部間隙1538を通過して攪拌器チャンバ730に入るまで、下面1536に沿って外向きに放射状に移動する傾向を有するようになる。気泡が攪拌器チャンバ730内に入った状態で、攪拌器740の攪拌器要素741は、これらの気泡が除去される出口間隙1535bへ向ってこれらを移動させる傾向を有する。結果的に、処理流体内の気泡が加工物Wの処理表面109における付加又は除去の処理を妨害する可能性は減少することになる。
【0066】
加工物W(例えば、150ミリメートル、300ミリメートル、又は他の値を有する円形の加工物W)は、加工物Wの周囲の回りに延びている支持シール1514を有する加工物支持体1513によって支持されている。加工物支持体1513が処理位置Pへと加工物Wを下げた時、支持シール1514は、攪拌器チャンバ730の上端部に位置するチャンバシール1537に対して密封することができる。代替的に、支持シール1514は、流体及び/又はガス気泡が攪拌器チャンバ730から外へ通過することを許し、及び/又は加工物Wがスピン又は回転することを許すために、チャンバシール1537から離間することができる。出口間隙を通じて攪拌器チャンバ730を出る処理流体は、反応装置710を出る前にチャンバシール1537のレベルを超えて上昇する。従って、チャンバシール1537は、乾燥し切らない傾向を有することになり、これによって処理を妨害する恐れのある結晶堆積物を形成する可能性が減少する。チャンバシール1537は、加工物支持体1513が処理位置Pから上向きに移動する時(図15に示すように)、及び任意的に加工物支持体1513が処理位置Pにおいて加工物Wを支持している時に湿ったままである。
【0067】
加工物Wは、磁気的方向性材料がそれに付加された時に(例えば、磁石795の使用と連携して)通常は回転されないので、複数の攪拌器要素741の直線往復運動は、それ以外では相当する非常に高速の加工物スピン速度を必要とするであろう量で拡散層厚の低減するための特に重要な方法である。例えば、6つの攪拌器要素741を有して2メートル/秒で移動するパドル装置では、パーマロイ槽中で18ミクロンよりも薄い厚さの鉄の拡散層を得ることができる。攪拌器要素なしでこのような低い拡散層厚を達成するには、加工物Wは、500rpmでスピンされる必要があると考えられ、これは、磁気反応性材料の堆積時には実現不能である。
【0068】
上述した直線形の細長い攪拌器要素741が円形の加工物Wの下で横手方向に往復運動を行うと、これらの攪拌器要素741は、加工物Wに近接する流れの場において三次元効果を生む傾向を有する場合がある。図16A〜18を参照して以下に説明を行う本発明の実施形態は、これらの影響に対処するものである。例えば、図16Aは、攪拌器チャンバ1630に収容され、攪拌器1640のすぐ上に配置された加工物Wを見上げている部分概略図である。図16Bは、攪拌器1630のチャンバ基部1633の上に配置された図16Aに示されている加工物W及び攪拌器1640の一部分の図16Aの16B−16B線に実質的に沿って取られた部分概略断面図である。以下に説明するように、攪拌器1640は、上述の三次元効果に対処するために異なる形状を有する攪拌器要素を含む。
【0069】
図16Aを参照すると、攪拌器1640は、複数の攪拌器要素1641(2つの外側攪拌器要素1641bの間に配置された4つの内側攪拌器要素1641aとして示されている)を含む。攪拌器要素1641は、攪拌器伸長方向軸線1690とほぼ平行に細長くなっており、上述したものとほぼ同様の方法で攪拌器運動軸1691に沿って前後に往復運動を行う。加工物Wは、電気接点アッセンブリ1615を封じるために、加工物Wの下を向いている処理表面109の周囲の下に周囲の回りに延びている支持シール1614を含む加工物支持体1613によって担持される。
【0070】
支持シール1614は、加工物Wの処理表面109から離れるように下向きに突き出しているために(すなわち、図16Aの平面から外向きに)、攪拌器要素1641は、処理表面109よりも支持シール1614により近く離間されている。攪拌器要素1614が支持シール1614のすぐ下を通過しながら前後に移動する時、流れが攪拌器要素1641と支持シール1614の間の比較的狭い間隙を通過して加速するために、これらは、渦1692及び/又は高速ジェットを生じさせる可能性がある。例えば、渦1692は、攪拌器要素1641が支持シール1614の下及び支持シール1614を超えて通過する時に生じる可能性があり、又は渦1692は、攪拌器要素1641が支持シールと整列状態になり、その後加工物Wの処理表面109の上へ戻る時に生じる可能性がある。これらの渦1692は、支持シール1614が攪拌器運動軸1691とほぼ平行である処理表面109(例えば、図16Aにおいて示されている12:00及び6:00位置の近く)では質量移送に重大な影響を与えないであろうが、支持シール1614が攪拌器運動軸1691を横切っている位置(例えば、図16Aの3:00及び9:00位置の近く)では、質量移送により実質的な影響を与える可能性がある。以下において図16Bを参照してより詳細に説明を行うように、この効果を打ち消すために、外側の攪拌器要素1641b(加工物W及び処理位置Pの外側領域に整列した)は、内側の攪拌器要素1641a(加工物W及び処理位置Pの内側領域に整列した)とは異なる大きさを有することができる。
【0071】
図16Bは、図16Aに示されている左の外側攪拌器要素1641b及び最も左の内側攪拌器要素1641aを例示している。内側攪拌器要素1641aは、加工物Wから間隙距離D1、及びチャンバ基部1633から間隙距離D2で離間されている。仮に内側攪拌器要素1641aが9:00位置において支持シール1614の下を前後に往復運動するようになっているとすれば、内側攪拌器要素1641aの有意な部分は、間隙距離D1よりも著しく小さい間隙距離D3で支持シール1614から離間されるであろう。上述したように、これは、渦1692(図16A)を発生させる可能性があり、このような渦は、他の位置(例えば、12:00又は6:00位置)よりもこの位置において加工物Wの処理表面109における質量移送特性をより大きく高める可能性がある。代替的に、渦は、処理表面109全体にわたって発生する可能性があるが、12:00(及び6:00)の位置におけるよりも9:00(及び3:00)においてより強くなる可能性がある。
【0072】
上述の効果を打ち消すために、外側攪拌器要素1641bは、内側攪拌器要素1641aと加工物Wの間の間隙距離D1とほぼ同じである間隙距離D4を置いて支持シール1614から離間されるように、内側攪拌器要素1641aと異なる(例えば、より小さな)大きさを有する。従って、加工物Wの周囲の質量移送効果の強化(特に、図16Aにおける3:00及び9:00位置近くの周囲における)は、加工物Wの残りの部分にわたる質量移送効果の強化と少なくともほぼ同じにすることができる。
【0073】
図17は、本発明の別の実施形態による攪拌器チャンバ1730内に配置された攪拌器1740の断面図である。攪拌器1740は、同じく加工物Wの周囲及び内部における質量移送特性の間の差異を軽減する方法で攪拌器チャンバ1730内を移動するように構成された攪拌器要素1741を含む。特に、攪拌器要素1741は、3:00及び9:00の位置に近い支持シール1714にわたって延びていない包絡線1781内で前後に移動する。従って、攪拌器要素1741が、3:00及び6:00位置に近い加工物Wに隣接して渦(又は異種の強い渦)又は他の流れの場の差異を形成する可能性は少ない。
【0074】
図18は、本発明の別の実施形態に従って構成された攪拌器要素1841の等角投影図である。攪拌器要素1841は、その端部の近くで高さH3を有し、端部間のある一定の位置においてH3よりも大きな高さH4を有する。より一般的には、攪拌器要素1841は、伸長方向軸線1890に沿った位置において異なる断面形状及び/又は大きさを有することができる。特定の例では、図16Aを参照して上述した内側攪拌器要素1641aは、図18において示されている攪拌器要素1841のものとほぼ同様な形状を有することができ、例えば、図16Aに示されている12:00及び6:00位置近くにおける質量移送効果の強化の差異を生じる可能性を軽減する。
【0075】
図6〜18を参照して上述した攪拌器のいずれも、変化する繰返し可能なパターンで往復運動を行うことができる。例えば、図19A〜19Fに示されている1つの構成においては、攪拌器140は、中央位置180から1つ又はそれよりも多い回数往復運動を行い、次の往復(又は一連の往復)に対する中央位置180が前の往復に対するものと異なるようにその後に横手方向にシフトする。図19A〜19Fにおいて示されている特定的な実施形態では、中央位置180は、その最初の位置に戻るまでに5点までシフトする。各点において次の点にシフトする前に、攪拌器140は、包絡線181内で往復運動を行う。他の特定の例では、中央位置181は、2から12又はそれ以上の点にシフトする。中央位置181が12点までシフトする時、攪拌器140は、各点において最も外側の攪拌器要素141を超えて約15〜75ミリメートル(及び、より具体的には約30ミリメートル)延びる包絡線181内で往復し、中央位置180は、1つの点から次の点へ約15ミリメートルづつシフトする。他の構成では、中央位置180は、その最初の位置へ戻る前に他の数の点にシフトする。
【0076】
攪拌器140が往復運動を行う点をシフトさせることにより、加工物W上の影又は他の望ましくないパターンの形成の可能性が軽減される。この効果は、少なくとも2つの因子から生じる。第1に、中央位置180のシフトにより、攪拌器要素141の物理的な構造により生成される電界遮断が軽減される。第2に、中央位置180のシフトにより、各攪拌器要素141が移動する時にそこから発せられる可能性がある渦のパターンをシフトさせることができる。これは、次に、加工物Wの処理表面109にわたってより均一に渦(又は、他の流れ構造)を分配する。攪拌器要素140は、遮断の可能性を更に軽減するために迅速に加速及び減速することができる(例えば、8メートル/秒2で)。攪拌器要素141の速度の制御はまた、拡散層厚に影響を及ぼすことになる。例えば、攪拌器要素141の速度を0.2メートル毎秒から2.0メートル毎秒へと増加させると、約3倍に拡散層厚が減少することが期待される。
【0077】
攪拌器要素141の数は、近接する攪拌器要素141の間の間隔を低減し、かつ各攪拌器要素141が往復する最小ストローク長を低減するように選択することができる。例えば、攪拌器140の攪拌器要素141の数を増すと、隣の攪拌器要素141の間の間隔を低減することができ、各攪拌器要素141に対する最小ストローク長を低減する。従って、各攪拌器要素141は、加工物Wの全直径にわたって走査するのではなく、加工物Wの一部分だけの近隣を移動する。更に別の特定の例では、各パドル141に対する最小ストローク長は、隣の攪拌器要素141との距離に等しいか又はそれよりも大きい。これらの構成のどれに対しても、攪拌器要素141の数の増加は、攪拌器要素141が極端な高速で移動することを要求することなく、加工物Wのいずれか1つの部分がその傍を通る攪拌器要素141を有する頻度を増大する。攪拌器要素141(及び、従ってパドル装置140)のストローク長を低減することにより、攪拌器要素141を移動させる駆動システムの機械的な複雑さもまた軽減される。
【0078】
以上により、本明細書において本発明の特定的な実施形態の説明を例示を目的として行ったが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく様々な修正を行うことができることが認められるであろう。例えば、電解処理反応装置という関連で上述した攪拌器及び攪拌器チャンバの特徴は、非電解処理反応装置を含む他の反応装置にも適用することができる。別の例では、加工物Wが攪拌器に対して往復運動を行う。更に別の例では、加工物W及び攪拌器は、互いに対して移動する必要はない。特に、攪拌器から発せられる流体ジェットは、質量移送過程を高める流体攪拌をもたらすことができる。それにも関わらず、加工物W及び/又は攪拌器の少なくとも一部の態様は、加工物Wの表面での流体攪拌及び対応する質量移送強化をもたらすために作動される。従って、本発明は、特許請求の範囲による以外は限定されないものである。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールの概略上面図である。
【図2A】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールの一部分を示している等角投影図である。
【図2B】本発明の実施形態に従って配列された湿式化学処理ツールの上面図である。
【図3】本発明の実施形態による湿式化学処理ツールにおいて使用される装着モジュールの等角投影図である。
【図4】図3の4−4線に沿って取られた本発明の実施形態による湿式化学処理ツールにおいて使用される装着モジュールの断面図である。
【図5】装着モジュールのデッキの一部分をより詳細に示している断面図である。
【図6A】本発明の実施形態に従って構成された特徴部を有する処理ステーションの部分概略等角投影図である。
【図6B】図6Aに示されている処理ステーションの上面等角投影図である。
【図6C】本発明の実施形態に従って構成された攪拌器及び電極を有する反応装置の概略図である。
【図6D】本発明の実施形態に従って構成された攪拌器及び電極を有する反応装置の概略図である。
【図6E】本発明の実施形態に従って構成された作動した攪拌器の部分概略等角投影図である。
【図7】本発明の別の実施形態により攪拌器チャンバに対して位置決めされた電極及び磁石を有する反応装置の部分切断等角投影図である。
【図8】図7に示されている反応装置の部分概略断面図である。
【図9】本発明の実施形態に従って電極の影響を周方向に変化させるように構成された電界制御要素の概略図である。
【図10】電界制御要素の別の実施形態の部分概略図である。
【図11】本発明の実施形態によりガスケットとしても機能する電界制御要素の部分概略等角投影図である。
【図12A】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12B】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12C】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12D】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12E】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12F】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図12G】本発明の更に別の実施形態による形状及び構成を有する攪拌器の図である。
【図13】格子構成を有する攪拌器の等角投影図である。
【図14】本発明の実施形態による攪拌器チャンバに出入りする流れの概略図である。
【図15】本発明の別の実施形態による攪拌器チャンバを有する反応装置の部分概略等角投影図である。
【図16A】本発明の更に別の実施形態による異なる大きさの攪拌器要素を有する攪拌器チャンバの一部分の底面図である。
【図16B】本発明の更に別の実施形態による異なる大きさの攪拌器要素を有する攪拌器チャンバの一部分の断面図である。
【図17】本発明の別の実施形態により包絡線内で往復運動を行う複数の攪拌器の断面図である。
【図18】長さ方向にわたって変化する高さを有する攪拌器要素の部分概略等角投影図である。
【図19A】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19B】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19C】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19D】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19E】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【図19F】本発明の実施形態により攪拌器要素の往復ストロークをシフトするためのパターンの概略図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小特徴加工物を湿式化学処理するためのツールであって、
処理支持体と、
処理流体を受け取るように構成された処理容器と、該容器の処理位置で加工物を処理流体に少なくとも部分的に浸漬けするように構成された加工物支持体と、該容器内の少なくとも該処理位置の近くに位置する処理流体攪拌器とを含む、前記処理支持体によって担持された湿式化学処理反応装置と、
を含み、
前記処理流体攪拌器は、前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方が処理流体を少なくとも前記処理位置の近くで攪拌するように該処理位置に対して移動可能である少なくとも1つの細長い攪拌器表面を有し、前記反応装置は、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結したアクチュエータを更に含み、
前記処理支持体によって担持され、前記反応装置に対して加工物を移動させるために該反応装置に対して移動可能な加工物搬送装置、
を更に含むことを特徴とするツール。
【請求項2】
前記処理支持体は、
複数の位置決め要素及び取付要素を有する装着モジュール、
を含み、
前記加工物支持体は、前記装着モジュールによって担持されており、
前記処理容器は、前記位置決め要素の1つと係合した第1の接続部材及び前記取付要素の1つと係合した第1の固定具を有しており、
前記加工物搬送装置は、前記位置決め要素の1つと係合した第2の接続部材及び前記取付要素の1つと係合した第2の固定具を有しており、
前記装着モジュールは、前記処理容器が別の処理容器に交換される時に前記加工物搬送装置を再較正する要がないように、位置決め要素間の相対位置を維持するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記装着モジュールは、
前記位置決め要素の少なくともいくつか及び前記取付要素の少なくともいくつかが載った剛性外側部材と、該外側部材に並置された剛性内側部材と、該外側部材と該内側部材の間にあり該外側部材及び該内側部材と共に相互に固定されたブレーシングとを含んで前記反応装置が取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項4】
前記装着モジュールは、
前記位置決め要素の少なくともいくつか及び前記取付要素の少なくともいくつかが載った剛性第1パネルと、該第1パネルに並置された剛性第2パネルと、該第1及び第2パネルの間にあり寸法安定性であるように該第1パネル及び該第2パネルと共に相互に固定されたブレースとを含んで前記反応装置が取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項5】
前記装着モジュールは、
複数のブレースと、該ブレースの1つの側面に取り付けられて(a)前記位置決め要素及び(b)前記取付要素の少なくともいくつかを有する剛性第1パネルと、該第1パネルに並置されて該ブレースの別の側面に取り付けられた剛性第2パネルとを含んで前記反応装置が第1パネルに取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項6】
前記装着モジュールは、
(a)前記位置決め要素及び(b)前記取付要素の少なくともいくつかを有する上部パネルと、該上部パネルの下にある下部パネルと、該上部及び下部パネルの間に取り付けられたブレースとを含む処理デッキ、
を更に含み、
前記反応装置の前記第1の接続部材は、前記処理デッキの前記上部パネルの対応する位置決め要素に係合しており、
前記装着モジュールは、更に、
前記位置決め要素の少なくともいくつかを有し、前記処理デッキに対してツールに固定的に配置されたプラットフォーム、
を含み、
前記加工物搬送装置の前記第2の接続部材は、前記プラットフォームの対応する位置決め要素に係合している、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項7】
前記装着モジュールは、前記反応装置を担持するためのデッキと、前記加工物搬送装置を担持するためのプラットフォームと、該装着モジュールを前記フレームに調節可能に取り付けるための調節可能フーチングとを含み、
前記デッキは、複数のブレースと、該ブレースの1つの側面に取り付けられ、前記位置決め要素の第1の組と前記取付要素の第1の組とを有する剛性第1パネルと、該第1パネルに並置され、該ブレースの別の側面に取り付けられた剛性第2パネルとを含み、
前記プラットフォームは、位置決め要素の第2の組と取付要素の第2の組とを含み、
前記反応装置は、前記デッキによって担持され、前記第1の組の位置決め要素の対応する位置決め要素に係合した複数の第1の接続部材と、前記第1の組の取付要素の対応する取付要素に係合した複数の第1の固定具とを含み、
前記加工物搬送装置は、前記プラットフォームによって担持され、前記第2の組の位置決め要素の対応する位置決め要素に係合した複数の第2の接続部材と、前記第2の組の取付要素の対応する取付要素に係合した複数の第2の固定具とを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項8】
前記装着モジュールは、前記位置決め要素間の相対位置を0.025インチ以内に維持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項9】
前記装着モジュールは、前記位置決め要素間の相対位置を約0.005から0.015インチ以内に維持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項10】
前記反応装置は、第1の容器と、加工物を処理溶液中に保持するように該第1の容器に対して配置された第1の加工物支持体と、該第1の容器及び該第1の加工物支持体の一方に配置された第1のカソード電極と、該第1の容器及び該第1の加工物支持体の他方に配置された第1のアノード電極とを含む第1の電気化学堆積チャンバであり、
第2の容器と、加工物を処理溶液中に保持するように該第2の容器に対して配置された第2の加工物支持体と、該第2の容器又は該第2の加工物支持体の一方に配置された第2のカソード電極と、該第2の容器又は該第2の加工物支持体の他方に配置された第2のアノード電極とを備えた第2の電気化学堆積チャンバを更に含み、更に、前記加工物搬送装置が、前記第1の電気化学堆積チャンバ及び前記第2の電気堆積チャンバの両方と連通するように移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項11】
前記反応装置は、前記容器及び前記加工物支持体の一方に配置されたカソード電極と、該容器及び該加工物支持体の他方に配置されたアノード電極とを含む第1の湿式化学処理チャンバであり、
洗浄液を加工物上に向ける流体送出システムを有する洗浄チャンバを含む第2の湿式化学処理チャンバを更に含み、更に、前記加工物搬送装置が、該第1及び第2の湿式化学処理チャンバの両方と連通するように移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項12】
前記容器の前記処理位置は、該処理位置で最大幅を有する微小特徴加工物を受け取るように位置決めされ、
前記システムは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、該コントローラは、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な経路に沿って前記最大幅よりも少ない距離だけ移動させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項13】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
前記システムは、前記攪拌器要素の各々を移動して前記攪拌器が移動する時に隣接する攪拌器要素間の間隔が一定のままであるように、該攪拌器と作動的に連結されたコントローラを更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項14】
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、
前記コントローラは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復する方法で移動させてその相対運動のストロークが少なくとも2つの連続する往復間で変化するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項15】
前記反応装置は、前記処理位置の平面とほぼ直角な第1の距離にわたって延びている攪拌器チャンバ容積を含み、
前記攪拌器は、前記攪拌器チャンバ容積内に配置されており、
前記少なくとも1つの攪拌器の表面は、前記処理位置とほぼ直角な第2の距離にわたって延びており、該第2の距離は、該第1の距離の少なくとも30%である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項16】
前記攪拌器チャンバは、前記処理位置から離れるように下向きに延びる複数の側壁部分を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、少なくとも該処理位置の近くに流体入口を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、更に、少なくとも該処理位置の近くに流体出口を含み、前記攪拌器が、該流体入口と該流体出口の間に位置決めされていることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項17】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも70%であることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項18】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも90%であることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項19】
前記処理位置と前記少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さいことを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項20】
前記チャンバ容積は、基部部分によって境界を引かれていることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項21】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であることを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項22】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であり、
前記処理位置と前記少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の第1の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さく、
前記基部と前記少なくとも1つの攪拌器表面の下端との間の第2の間隙も、約5ミリメートル又はそれよりも小さい、
ことを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項23】
前記基部部分の少なくとも一部は、多孔性であることを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項24】
前記チャンバ容積は、前記処理位置から離れるように下に向かって前記基部部分に延びる複数の側壁部分によって境界を引かれており、
前記基部部分は、前記処理位置の方向に面した第1の表面と該第1表面の反対方向に面した第2の表面とを含み、
前記第2の表面は、前記処理位置の周囲に向かって該処理位置の中心に向かうよりも高くなるように傾斜している、
ことを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項25】
前記攪拌器は、離間した表面を有してほぼ直線の運動軸線に沿って前記処理位置に対して往復移動可能である複数の攪拌器要素を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項26】
前記反応装置は、前記処理位置で微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置の近くに位置決めされた磁石を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項27】
前記磁石は、永久磁石を含むことを特徴とする請求項26に記載のツール。
【請求項28】
前記反応装置は、
少なくとも前記処理位置の近くに配置され、微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置に磁場を印加するように位置決めされた磁石と、
少なくとも1つの電極を前記処理位置と流体連通状態で担持するように位置決めされ、該処理位置を通過しない運動経路に沿って処理場所と撤去場所の間で前記容器に対して移動可能な電極支持体と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項29】
前記攪拌器は、第1の表面と該第1の表面の反対方向に面した第2の表面とを有する攪拌器要素を含み、該第1及び第2の表面は、該表面間に位置決めされて前記処理位置に直角な軸線から離れるように外向き及び下向きに傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項30】
前記攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼダイヤモンド形の断面を有することを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項31】
前記攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼ三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項32】
前記第1及び第2の表面の少なくとも一方は、湾曲していることを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項33】
前記攪拌器は、前記処理流体が該攪拌器を通過することを可能にするために該処理流体に対して少なくとも部分的には透過性であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項34】
前記攪拌器は、ほぼ多孔性の材料を含むことを特徴とする請求項33に記載のツール。
【請求項35】
前記攪拌器は、前記第1の表面から前記第2の表面に延びる複数の高度に流れ制限的な開口を含むことを特徴とする請求項33に記載のツール。
【請求項36】
前記攪拌器は、導電材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項37】
前記攪拌器は、電気絶縁性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項38】
前記攪拌器は、軸線に沿って細長くなった少なくとも1つの攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素は、前記軸線に沿った2点において異なる断面形状、異なる大きさの断面、又は異なる断面形状及び大きさの両方を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項39】
前記攪拌器は、1の攪拌器要素及び第2の攪拌器要素を含み、該第2の攪拌器要素の少なくとも一部分は、該第1の攪拌器要素から離間されており、該第1の攪拌器要素は、第1の形状及び大きさを有し、該第2の攪拌器要素は、第2の形状及び大きさを有し、該第1の形状が該第2の形状と異なるか又は該第1の大きさが該第2の大きさと異なるか又はその両方であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項40】
前記処理位置は、前記微小特徴加工物の内側領域のほぼ近くになるように位置決めされた内側領域と、該微小特徴加工物の外側領域のほぼ近くになるように位置決めされた外側領域とを有し、
前記第2攪拌器要素は、前記第1攪拌器要素から内側に位置決めされ、該第1の攪拌器要素は、該第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項41】
前記第1の形状は、幾何学的に前記第2の形状に類似しており、
前記第1の大きさは、前記第2の大きさと異なっている、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項42】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の周囲領域の回りに延びるように位置決めされたほぼ円形のシールを含み、
前記第1の攪拌器要素は、伸長方向軸線に沿って細長くなっており、かつ前記シールの上を通過して該伸長方向軸線が該シールの一部分とほぼ接線をなすように位置決めされており、
前記第2の攪拌器要素は、前記第1の攪拌器要素から内側に位置決めされており、
更に、前記第1の攪拌器要素は、前記第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項43】
前記攪拌器は、複数の攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の少なくとも第1のものは、第1の軸線に沿って細長くなっており、該攪拌器要素の少なくとも第2のものは、該第1の軸線と平行ではない第2の軸線に沿って細長くなっている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項44】
前記攪拌器は、第1の軸線に沿って細長くなった第1の攪拌器要素と、該第1の軸線にほぼ直交する第2の軸線に沿って細長くなった第2の攪拌器要素とを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、前記第1の軸線に対して第1の鋭角で傾いているほぼ直線の運動経路に沿って他方に対して移動可能であり、該ほぼ直線の運動経路は、前記第2の軸線に対して第2の鋭角で傾いている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項45】
前記処理位置は、ほぼ平坦な処理平面の一部分を含み、
前記反応装置は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極を担持するように位置決めされた電極支持体を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項46】
前記反応装置は、前記処理位置と流体連通した少なくとも1つの電極を担持するように構成された電極支持体を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項47】
前記電極支持体は、誘電障壁によって互いから少なくとも部分的に分離された複数の電極チャンバを有し、該誘電障壁間の間隙は、前記処理位置がら離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項46に記載のツール。
【請求項48】
前記対応する複数の電極チャンバに配置された複数の電極を更に含むことを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項49】
前記処理平面から離間した電極シーフ(electrode thief)を更に含み、該電極シーフは、前記処理流体からの、そうでなければ前記微小特徴加工物に付着するであろうイオンを受け取るために前記処理位置と流体連通するように位置決めされていることを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項50】
前記電極支持体は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極(thieving electrode)を担持するように位置決めされていることを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項51】
前記シーブ電極を更に含むことを特徴とする請求項50に記載のツール。
【請求項52】
前記シーブ電極と、
前記加工物支持体によって担持され、該加工物支持体が前記微小特徴加工物を担持する時に該微小特徴加工物と電気接触するように位置決めされた接触電極と、
前記処理位置から離間した少なくとも1つのアノードと、
前記接触電極、前記シーブ電極、及び前記少なくとも1つのアノードの間に連結され、該シーブ電極及び該接触電極に供給する電位よりも高い電位で該少なくとも1つのアノードに電流を供給する1つ又はそれよりも多い電源と、
を更に含むことを特徴とする請求項50に記載のツール。
【請求項53】
前記攪拌器は、前記処理位置に対してほぼ直線の運動経路に沿って前後に移動可能な複数の攪拌器要素を含み、
前記反応装置は、前記電極支持体と前記処理位置の間に位置決めされて少なくとも部分的に封入された攪拌器チャンバを更に含み、該攪拌器チャンバは、前記複数の攪拌器要素を収容している、
ことを特徴とする請求項46に記載のツール。
【請求項54】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に該処理位置の平面にほぼ直角な軸線に関して該処理位置で微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項55】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項56】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に静止していることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項57】
前記反応装置は、
少なくとも1つの電極を担持するように構成されて前記処理位置と流体連通している電極支持体と、
前記電極支持体と前記処理位置の間の流路に沿って位置決めされ、該処理位置で前記処理流体内の電流密度を制御して該処理位置の第1の円周上の場所で第1の値及び該処理位置の第2の円周上の場所で該第1の値とは異なる第2の値を有するように構成された電界制御要素と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項58】
前記電界制御要素は、第1の幅を有する第1の領域と該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域とを有する溝を含むことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項59】
前記電界制御要素は、複数の開口を含み、該電界制御要素の第1の領域の開口は、第1の開口区域を形成し、該電界制御要素の第2の領域の開口は、該第1の開口区域よりも大きい第2の開口区域を形成することを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項60】
前記容器は、前記電界制御要素と前記処理位置の間に延びる軸線に沿って整列したベーンを含むことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項61】
前記容器は、第1の部分と該第1の部分に密封可能に連結した第2の部分とを含み、
前記電界制御要素は、前記第1及び第2の部分の間に密封可能に配置されたガスケットを含む、
ことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項62】
前記処理流体は、第1の処理流体を含み、
前記反応装置は、第2の処理流体の供給源に連結可能であって前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物に向けて該第2の処理流体の流れを向けるために前記処理位置の上方に位置決めされたノズルを更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項63】
前記加工物支持体は、前記処理位置で前記第1の処理流体と接触して微小特徴加工物を担持するための第1の位置と、該第1の位置の上方にあって前記ノズルによって向けられた前記第2の処理流体の流れの経路に該微小特徴加工物を置くための第2の位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項62に記載のツール。
【請求項64】
処理流体を受け取るように構成され、処理位置を有する処理容器と、
前記容器の前記処理位置で加工物を処理流体に少なくとも部分的に浸漬けするように構成された加工物支持体と、
前記容器内の少なくとも前記処理位置の近くに位置して複数の攪拌器表面を有する処理流体攪拌器と、
を含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、少なくとも前記処理位置の近くで処理流体を攪拌するために該処理位置に対して移動可能であり、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方に作動的に連結されたアクチュエータと、
前記処理容器内に位置決めされ、少なくとも1つの電極を前記処理位置と流体連通して担持するように構成された電極支持体と、
を更に含むことを特徴とする湿式化学処理反応装置。
【請求項65】
前記電極支持体は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極を担持するように位置決めされていることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項66】
前記シーブ電極を更に含むことを特徴とする請求項65に記載の反応装置。
【請求項67】
前記シーブ電極と、
前記加工物支持体によって担持され、該加工物支持体が前記微小特徴加工物を担持する時に該微小特徴加工物と電気接触するように位置決めされた接触電極と、
前記処理位置から離間した少なくとも1つのアノードと、
前記接触電極、前記シーブ電極、及び前記少なくとも1つのアノードの間に連結され、該シーブ電極及び該接触電極に供給する電位よりも高い電位で該少なくとも1つのアノードに電流を供給する1つ又はそれよりも多い電源と、
を更に含むことを特徴とする請求項65に記載の反応装置。
【請求項68】
前記攪拌器は、前記処理位置に対してほぼ直線の運動経路に沿って前後に移動可能な複数の攪拌器要素を含み、
システムが、前記電極支持体と前記処理位置の間に位置決めされて少なくとも部分的に封入された攪拌器チャンバを更に含み、該攪拌器チャンバは、前記複数の攪拌器要素を収容している、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項69】
前記処理流体は、第1の処理流体を含み、
システムが、第2の処理流体の供給源に連結可能であって前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物に向けて該第2の処理流体の流れを向けるために前記処理位置の上方に位置決めされたノズルを更に含む、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項70】
前記加工物支持体は、前記処理位置で前記第1の処理流体と接触して微小特徴加工物を担持するための第1の位置と、該第1の位置の上方にあって前記ノズルによって向けられた前記第2の処理流体の流れの経路に該微小特徴加工物を置くための第2の位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項71】
前記電極支持体は、障壁によって互いから少なくとも部分的に分離された複数の電極チャンバを有し、該障壁間の間隙は、処理平面がら離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項72】
前記対応する複数の電極チャンバに配置された複数の電極を更に含むことを特徴とする請求項71に記載の反応装置。
【請求項73】
前記処理平面から離間した電極シーフを更に含み、該電極シーフは、前記処理流体からの、そうでなければ前記微小特徴加工物に付着するであろうイオンを受け取るために前記処理位置と流体連通するように位置決めされていることを特徴とする請求項71に記載の反応装置。
【請求項74】
少なくとも前記処理位置の近くに配置され、微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置に磁場を印加するように位置決めされた磁石を更に含み、
前記電極支持体は、処理平面を通過しない運動経路に沿って処理場所と撤去場所の間を前記容器に対して移動可能である、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項75】
前記磁石は、永久磁石を含むことを特徴とする請求項74に記載の反応装置。
【請求項76】
前記電極支持体と前記処理位置の間の流路に沿って位置決めされ、該処理位置で前記処理流体内の電流密度を制御して該処理位置の第1の円周上の場所で第1の値及び該処理位置の第2の円周上の場所で該第1の値とは異なる第2の値を有するように構成された電界制御要素を更に含み、
前記第1及び第2の円周上の場所は、前記処理位置の中心からほぼ同じ距離である、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項77】
前記電界制御要素は、第1の幅を有する第1の領域と該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域とを有する溝を含むことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項78】
前記電界制御要素は、複数の開口を含み、該電界制御要素の第1の領域の開口は、第1の開口区域を形成し、該電界制御要素の第2の領域の開口は、該第1の開口区域よりも大きい第2の開口区域を形成することを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項79】
前記容器は、前記電界制御要素と前記処理位置の間に延びる軸線に沿って整列したベーンを含むことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項80】
前記容器は、第1の部分と該第1の部分に密封可能に連結した第2の部分とを含み、
前記電界制御要素は、前記第1及び第2の部分の間に密封可能に配置されたガスケットを含む、
ことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項81】
前記加工物支持体は、前記容器に対して前記微小特徴加工物を回転させるように回転可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項82】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に該処理位置の平面にほぼ直角な軸線に関して該処理位置で微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項83】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に移動可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項84】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に静止していることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項85】
微小特徴加工物を処理するためのシステムであって、
処理流体を担持するように構成され、微小特徴加工物を受け取るように位置決めされた処理位置を有する容器と、
少なくとも前記容器の近くに配置され、処理中に該容器の前記処理位置で微小特徴加工物を担持するように位置決めされた加工物支持体と、
少なくとも前記処理位置の近くに位置決めされた複数の離間した攪拌器表面を有する攪拌器と、
を含み、
前記加工物支持体及び前記攪拌器の少なくとも一方は、該加工物支持体が微小特徴加工物を担持している間に他方に対してほぼ直線の経路に沿って前後に移動可能である、
ことを特徴とするシステム。
【請求項86】
前記容器は、前記処理位置の平面とほぼ直角に第1の距離にわたって延びる攪拌器チャンバ容積を含み、
前記攪拌器は、前記攪拌器チャンバ容積内に配置されており、
前記攪拌器表面は、前記第1の距離の少なくとも30%である第2の距離にわたって前記処理位置とほぼ直角に延びている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
前記攪拌器チャンバは、前記処理位置から離れるように下向きに延び複数の側壁部分を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、少なくとも該処理位置の近くに流体入口を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、更に、少なくとも該処理位置の近くに流体出口を含み、前記攪拌器が、該流体入口と該流体出口の間に位置決めされていることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも70%であることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項89】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも90%であることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項90】
前記処理位置と少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さいことを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項91】
前記チャンバ容積は、基部部分によって境界を引かれていることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項92】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であることを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項93】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であり、
前記処理位置と前記攪拌器表面の上端との間の第1の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さく、
前記基部と前記攪拌器表面の下端との間の第2の間隙も、約5ミリメートル又はそれよりも小さい、
ことを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項94】
前記基部部分の少なくとも一部は、多孔性であることを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項95】
前記チャンバ容積は、前記処理位置から離れるように下に向かって前記基部部分に延びる複数の側壁部分によって境界を引かれており、
前記基部部分は、前記処理位置の方向に面した第1の表面と該第1表面の反対方向に面した第2の表面とを含み、
前記第2の表面は、前記処理位置の周囲に向かって該処理位置の中心に向かうよりも高くなるように傾斜している、
ことを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項96】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の面にほぼ直角な軸線に関して該微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項97】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
少なくとも1つの攪拌器要素は、第1の表面と該第1の表面の反対方向に面した第2の表面とを有し、該第1及び第2の表面は、該表面間に位置決めされて前記処理位置に直角な軸線から離れるように外向き及び下向きに傾斜している、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項98】
前記少なくとも1つの攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼダイヤモンド形の断面を有することを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項99】
前記少なくとも1つの攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼ三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項100】
前記第1及び第2の表面の少なくとも一方は、湾曲していることを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項101】
前記処理位置は、該処理位置で最大幅を有する微小特徴加工物を受け取るように位置決めされ、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、該コントローラは、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な経路に沿って前記最大幅よりも少ない距離だけ移動させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項102】
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、
前記コントローラは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復する方法で移動させてその相対運動のストロークが少なくとも2つの連続する往復間で変化するように構成されている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項103】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の各々を移動して前記攪拌器が移動する時に隣接する攪拌器要素間の間隔が一定のままであるように、該攪拌器と作動的に連結されたコントローラを更に含む、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項104】
前記攪拌器は、複数の攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の少なくとも第1のものは、第1の軸線に沿って細長くなっており、該攪拌器要素の少なくとも第2のものは、該第1の軸線と平行ではない第2の軸線に沿って細長くなっている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項105】
前記複数の攪拌器要素は、第1の軸線に沿って細長くなった第1の攪拌器要素と、該第1の軸線にほぼ直交する第2の軸線に沿って細長くなった第2の攪拌器要素とを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、前記第1の軸線に対して第1の鋭角で傾いているほぼ直線の運動経路に沿って他方に対して移動可能であり、該ほぼ直線の運動経路は、前記第2の軸線に対して第2の鋭角で傾いている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項106】
前記攪拌器は、第1の形状及び大きさを有する第1の攪拌器要素と、第2の形状及び大きさを有する第2の攪拌器要素とを含み、該第1の形状が該第2の形状と異なるか又は該第1の大きさが該第2の大きさと異なるか又はその両方であることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項107】
前記処理位置は、前記微小特徴加工物の内側領域のほぼ近くになるように位置決めされた内側領域と、該微小特徴加工物の外側領域のほぼ近くになるように位置決めされた外側領域とを有し、
前記第2攪拌器要素は、前記第1攪拌器要素から内側に位置決めされ、該第1の攪拌器要素は、該第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項108】
前記第1の形状は、幾何学的に前記第2の形状に類似しており、
前記第1の大きさは、前記第2の大きさと異なっている、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項109】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の周囲領域の回りに延びるように位置決めされたほぼ円形のシールを含み、
前記第1の攪拌器要素は、伸長方向軸線に沿って細長くなっており、かつ前記シールの上を通過して該伸長方向軸線が該シールの一部分とほぼ接線をなすように位置決めされており、
前記第2の攪拌器要素は、前記第1の攪拌器要素から内側に位置決めされており、
更に、前記第1の攪拌器要素は、前記第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項110】
前記攪拌器は、前記処理流体が該攪拌器を通過することを可能にするように該処理流体に対して少なくとも部分的には透過性であることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項111】
前記攪拌器は、ほぼ多孔性の材料を含むことを特徴とする請求項110に記載のシステム。
【請求項112】
前記攪拌器は、前記第1の表面から前記第2の表面に延びる複数の高度に流れ制限的な開口を含むことを特徴とする請求項110に記載のシステム。
【請求項113】
前記攪拌器は、導電材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項114】
前記攪拌器は、電気絶縁性材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項115】
前記攪拌器は、軸線に沿って細長くなった少なくとも1つの攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素は、前記軸線に沿った2点において異なる断面形状、異なる大きさの断面、又は異なる断面形状及び大きさの両方を有する、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項116】
サブミクロン特徴部を有する微小特徴加工物を湿式化学処理するための統合ツールを作動させる方法であって、
処理流体を処理位置で微小特徴加工物と接触させ、該加工物及び該加工物の近くに位置決めされた攪拌器の少なくとも一方を他方に対して移動することによって該処理流体を攪拌することにより、微小特徴加工物を湿式化学処理チャンバ内で処理する段階、
を含み、
前記攪拌器は、少なくとも1つの攪拌器表面を有し、前記湿式化学処理チャンバは、統合ツール内の第1の場所に位置しており、
前記ツールから前記湿式化学処理チャンバを取り除く段階と、
交換用湿式化学処理チャンバを前記第1の場所で前記ツールに装着することにより、前記湿式化学処理チャンバを該交換用湿式化学処理チャンバと交換する段階と、
自動加工物搬送システムを用いて、前記湿式化学処理ステーションの交換後に該自動加工物搬送機構を較正することなく、別の微小特徴加工物を前記交換用湿式化学処理装置に装填する段階と、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項117】
前記湿式化学処理チャンバをツールから取り除く段階は、前記湿式化学処理チャンバを該ツールの位置決め要素及び取付要素から取り外す段階を含み、
前記湿式化学処理チャンバを交換用湿式化学処理チャンバと交換する段階は、該交換用湿式化学処理チャンバを前記位置決め要素及び取付要素に係合させる段階を含む、
ことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記処理位置は、ほぼ平坦な処理平面の一部分を含み、
前記微小特徴加工物を処理する段階は、該微小特徴加工物を少なくとも1つの電極と流体連通した状態に置き、該微小特徴加工物が前記処理平面で磁場を受けている間及び該微小特徴加工物が該少なくとも1つの電極と流体連通した状態にある間に、該微小特徴加工物上に磁気感応材料を電解的に堆積させる段階を含み、
前記少なくとも1つの電極を、該少なくとも1つの電極を前記処理平面に通過させることなく該処理平面との流体連通から取り除く段階、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項119】
前記微小特徴加工物を処理する段階は、前記処理流体の少なくとも一部分を該微小特徴加工物の方向に及び誘電障壁によって少なくとも部分的には互いから分離された複数の電極チャンバ内に位置決めされた複数の電極の近くに向けることにより、該微小特徴加工物上に材料を電解的に堆積させる段階を含み、該誘電障壁間の間隙は、前記処理位置から離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項120】
前記微小特徴加工物は、最大幅を有し、
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線の運動経路に沿って、該運動の少なくとも2つの時間的に隣接するストロークの各々が前記最大幅よりも短い距離に及ぶように往復させる段階、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項121】
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復させる段階と、
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方の往復運動を、該往復運動の少なくとも1つのストロークが次のストロークによって網羅される包絡線とは異なる包絡線に及ぶように変化させる段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項122】
微小特徴加工物を処理する方法であって、
微小特徴加工物を処理容器の処理平面で処理流体と接触するように位置決めする段階と、
前記処理流体の少なくとも一部分を前記微小特徴加工物の方向に向け、該微小特徴加工物が前記処理平面で磁場を受けている間及び該微小特徴加工物が該微小特徴加工物から離間した少なくとも1つの電極と流体連通した状態にある間に磁気感応材料を該微小特徴加工物上に電解的に堆積させることにより、微小特徴加工物を処理平面で処理する段階と、
前記少なくとも1つの電極を、該少なくとも1つの電極を前記処理平面に通過させることなく該処理平面との流体連通から取り除く段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項123】
前記少なくとも1つの電極を取り除く段階は、複数の電極を担持する電極ハウジングを取り除く段階を含むことを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項124】
微小特徴加工物のための処理装置を製造する方法であって、
処理流体を受け取るように構成された容器の少なくとも近くに、該容器の処理位置に微小特徴加工物を担持するように構成された加工物支持体を位置決めする段階と、
前記微小特徴加工物に隣接して前記処理流体の拡散層に対する選択された効果を有するように攪拌器の特性を選択する段階と、
を含み、
前記攪拌器は、少なくとも1つの攪拌器要素を含み、前記特性は、該攪拌器の攪拌器要素の数、前記処理位置と該少なくとも1つの攪拌器要素の間の間隔、該処理位置に対する該少なくとも1つの攪拌器要素のストローク包絡線、及び該処理位置に対する該少なくとも1つの攪拌器要素のストローク工程のうちの少なくとも1つを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方が他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って移動可能であるように該攪拌器を少なくとも前記処理位置の近くに装着する段階、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項125】
各々が2つの対向して下向きに傾斜した攪拌器表面を有する、6つの攪拌器要素を含むように前記攪拌器を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記少なくとも1つの攪拌器要素のストローク包絡線をほぼ直線的であるように、かつ前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物の最大直径よりも短い長さを有するように選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項124に記載の方法。
【請求項1】
微小特徴加工物を湿式化学処理するためのツールであって、
処理支持体と、
処理流体を受け取るように構成された処理容器と、該容器の処理位置で加工物を処理流体に少なくとも部分的に浸漬けするように構成された加工物支持体と、該容器内の少なくとも該処理位置の近くに位置する処理流体攪拌器とを含む、前記処理支持体によって担持された湿式化学処理反応装置と、
を含み、
前記処理流体攪拌器は、前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方が処理流体を少なくとも前記処理位置の近くで攪拌するように該処理位置に対して移動可能である少なくとも1つの細長い攪拌器表面を有し、前記反応装置は、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結したアクチュエータを更に含み、
前記処理支持体によって担持され、前記反応装置に対して加工物を移動させるために該反応装置に対して移動可能な加工物搬送装置、
を更に含むことを特徴とするツール。
【請求項2】
前記処理支持体は、
複数の位置決め要素及び取付要素を有する装着モジュール、
を含み、
前記加工物支持体は、前記装着モジュールによって担持されており、
前記処理容器は、前記位置決め要素の1つと係合した第1の接続部材及び前記取付要素の1つと係合した第1の固定具を有しており、
前記加工物搬送装置は、前記位置決め要素の1つと係合した第2の接続部材及び前記取付要素の1つと係合した第2の固定具を有しており、
前記装着モジュールは、前記処理容器が別の処理容器に交換される時に前記加工物搬送装置を再較正する要がないように、位置決め要素間の相対位置を維持するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項3】
前記装着モジュールは、
前記位置決め要素の少なくともいくつか及び前記取付要素の少なくともいくつかが載った剛性外側部材と、該外側部材に並置された剛性内側部材と、該外側部材と該内側部材の間にあり該外側部材及び該内側部材と共に相互に固定されたブレーシングとを含んで前記反応装置が取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項4】
前記装着モジュールは、
前記位置決め要素の少なくともいくつか及び前記取付要素の少なくともいくつかが載った剛性第1パネルと、該第1パネルに並置された剛性第2パネルと、該第1及び第2パネルの間にあり寸法安定性であるように該第1パネル及び該第2パネルと共に相互に固定されたブレースとを含んで前記反応装置が取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項5】
前記装着モジュールは、
複数のブレースと、該ブレースの1つの側面に取り付けられて(a)前記位置決め要素及び(b)前記取付要素の少なくともいくつかを有する剛性第1パネルと、該第1パネルに並置されて該ブレースの別の側面に取り付けられた剛性第2パネルとを含んで前記反応装置が第1パネルに取り付けられたデッキ、
を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項6】
前記装着モジュールは、
(a)前記位置決め要素及び(b)前記取付要素の少なくともいくつかを有する上部パネルと、該上部パネルの下にある下部パネルと、該上部及び下部パネルの間に取り付けられたブレースとを含む処理デッキ、
を更に含み、
前記反応装置の前記第1の接続部材は、前記処理デッキの前記上部パネルの対応する位置決め要素に係合しており、
前記装着モジュールは、更に、
前記位置決め要素の少なくともいくつかを有し、前記処理デッキに対してツールに固定的に配置されたプラットフォーム、
を含み、
前記加工物搬送装置の前記第2の接続部材は、前記プラットフォームの対応する位置決め要素に係合している、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項7】
前記装着モジュールは、前記反応装置を担持するためのデッキと、前記加工物搬送装置を担持するためのプラットフォームと、該装着モジュールを前記フレームに調節可能に取り付けるための調節可能フーチングとを含み、
前記デッキは、複数のブレースと、該ブレースの1つの側面に取り付けられ、前記位置決め要素の第1の組と前記取付要素の第1の組とを有する剛性第1パネルと、該第1パネルに並置され、該ブレースの別の側面に取り付けられた剛性第2パネルとを含み、
前記プラットフォームは、位置決め要素の第2の組と取付要素の第2の組とを含み、
前記反応装置は、前記デッキによって担持され、前記第1の組の位置決め要素の対応する位置決め要素に係合した複数の第1の接続部材と、前記第1の組の取付要素の対応する取付要素に係合した複数の第1の固定具とを含み、
前記加工物搬送装置は、前記プラットフォームによって担持され、前記第2の組の位置決め要素の対応する位置決め要素に係合した複数の第2の接続部材と、前記第2の組の取付要素の対応する取付要素に係合した複数の第2の固定具とを含む、
ことを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項8】
前記装着モジュールは、前記位置決め要素間の相対位置を0.025インチ以内に維持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項9】
前記装着モジュールは、前記位置決め要素間の相対位置を約0.005から0.015インチ以内に維持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載のツール。
【請求項10】
前記反応装置は、第1の容器と、加工物を処理溶液中に保持するように該第1の容器に対して配置された第1の加工物支持体と、該第1の容器及び該第1の加工物支持体の一方に配置された第1のカソード電極と、該第1の容器及び該第1の加工物支持体の他方に配置された第1のアノード電極とを含む第1の電気化学堆積チャンバであり、
第2の容器と、加工物を処理溶液中に保持するように該第2の容器に対して配置された第2の加工物支持体と、該第2の容器又は該第2の加工物支持体の一方に配置された第2のカソード電極と、該第2の容器又は該第2の加工物支持体の他方に配置された第2のアノード電極とを備えた第2の電気化学堆積チャンバを更に含み、更に、前記加工物搬送装置が、前記第1の電気化学堆積チャンバ及び前記第2の電気堆積チャンバの両方と連通するように移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項11】
前記反応装置は、前記容器及び前記加工物支持体の一方に配置されたカソード電極と、該容器及び該加工物支持体の他方に配置されたアノード電極とを含む第1の湿式化学処理チャンバであり、
洗浄液を加工物上に向ける流体送出システムを有する洗浄チャンバを含む第2の湿式化学処理チャンバを更に含み、更に、前記加工物搬送装置が、該第1及び第2の湿式化学処理チャンバの両方と連通するように移動可能である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項12】
前記容器の前記処理位置は、該処理位置で最大幅を有する微小特徴加工物を受け取るように位置決めされ、
前記システムは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、該コントローラは、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な経路に沿って前記最大幅よりも少ない距離だけ移動させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項13】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
前記システムは、前記攪拌器要素の各々を移動して前記攪拌器が移動する時に隣接する攪拌器要素間の間隔が一定のままであるように、該攪拌器と作動的に連結されたコントローラを更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項14】
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、
前記コントローラは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復する方法で移動させてその相対運動のストロークが少なくとも2つの連続する往復間で変化するように構成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項15】
前記反応装置は、前記処理位置の平面とほぼ直角な第1の距離にわたって延びている攪拌器チャンバ容積を含み、
前記攪拌器は、前記攪拌器チャンバ容積内に配置されており、
前記少なくとも1つの攪拌器の表面は、前記処理位置とほぼ直角な第2の距離にわたって延びており、該第2の距離は、該第1の距離の少なくとも30%である、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項16】
前記攪拌器チャンバは、前記処理位置から離れるように下向きに延びる複数の側壁部分を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、少なくとも該処理位置の近くに流体入口を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、更に、少なくとも該処理位置の近くに流体出口を含み、前記攪拌器が、該流体入口と該流体出口の間に位置決めされていることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項17】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも70%であることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項18】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも90%であることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項19】
前記処理位置と前記少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さいことを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項20】
前記チャンバ容積は、基部部分によって境界を引かれていることを特徴とする請求項15に記載のツール。
【請求項21】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であることを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項22】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であり、
前記処理位置と前記少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の第1の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さく、
前記基部と前記少なくとも1つの攪拌器表面の下端との間の第2の間隙も、約5ミリメートル又はそれよりも小さい、
ことを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項23】
前記基部部分の少なくとも一部は、多孔性であることを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項24】
前記チャンバ容積は、前記処理位置から離れるように下に向かって前記基部部分に延びる複数の側壁部分によって境界を引かれており、
前記基部部分は、前記処理位置の方向に面した第1の表面と該第1表面の反対方向に面した第2の表面とを含み、
前記第2の表面は、前記処理位置の周囲に向かって該処理位置の中心に向かうよりも高くなるように傾斜している、
ことを特徴とする請求項20に記載のツール。
【請求項25】
前記攪拌器は、離間した表面を有してほぼ直線の運動軸線に沿って前記処理位置に対して往復移動可能である複数の攪拌器要素を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項26】
前記反応装置は、前記処理位置で微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置の近くに位置決めされた磁石を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項27】
前記磁石は、永久磁石を含むことを特徴とする請求項26に記載のツール。
【請求項28】
前記反応装置は、
少なくとも前記処理位置の近くに配置され、微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置に磁場を印加するように位置決めされた磁石と、
少なくとも1つの電極を前記処理位置と流体連通状態で担持するように位置決めされ、該処理位置を通過しない運動経路に沿って処理場所と撤去場所の間で前記容器に対して移動可能な電極支持体と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項29】
前記攪拌器は、第1の表面と該第1の表面の反対方向に面した第2の表面とを有する攪拌器要素を含み、該第1及び第2の表面は、該表面間に位置決めされて前記処理位置に直角な軸線から離れるように外向き及び下向きに傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項30】
前記攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼダイヤモンド形の断面を有することを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項31】
前記攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼ三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項32】
前記第1及び第2の表面の少なくとも一方は、湾曲していることを特徴とする請求項29に記載のツール。
【請求項33】
前記攪拌器は、前記処理流体が該攪拌器を通過することを可能にするために該処理流体に対して少なくとも部分的には透過性であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項34】
前記攪拌器は、ほぼ多孔性の材料を含むことを特徴とする請求項33に記載のツール。
【請求項35】
前記攪拌器は、前記第1の表面から前記第2の表面に延びる複数の高度に流れ制限的な開口を含むことを特徴とする請求項33に記載のツール。
【請求項36】
前記攪拌器は、導電材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項37】
前記攪拌器は、電気絶縁性材料を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項38】
前記攪拌器は、軸線に沿って細長くなった少なくとも1つの攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素は、前記軸線に沿った2点において異なる断面形状、異なる大きさの断面、又は異なる断面形状及び大きさの両方を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項39】
前記攪拌器は、1の攪拌器要素及び第2の攪拌器要素を含み、該第2の攪拌器要素の少なくとも一部分は、該第1の攪拌器要素から離間されており、該第1の攪拌器要素は、第1の形状及び大きさを有し、該第2の攪拌器要素は、第2の形状及び大きさを有し、該第1の形状が該第2の形状と異なるか又は該第1の大きさが該第2の大きさと異なるか又はその両方であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項40】
前記処理位置は、前記微小特徴加工物の内側領域のほぼ近くになるように位置決めされた内側領域と、該微小特徴加工物の外側領域のほぼ近くになるように位置決めされた外側領域とを有し、
前記第2攪拌器要素は、前記第1攪拌器要素から内側に位置決めされ、該第1の攪拌器要素は、該第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項41】
前記第1の形状は、幾何学的に前記第2の形状に類似しており、
前記第1の大きさは、前記第2の大きさと異なっている、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項42】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の周囲領域の回りに延びるように位置決めされたほぼ円形のシールを含み、
前記第1の攪拌器要素は、伸長方向軸線に沿って細長くなっており、かつ前記シールの上を通過して該伸長方向軸線が該シールの一部分とほぼ接線をなすように位置決めされており、
前記第2の攪拌器要素は、前記第1の攪拌器要素から内側に位置決めされており、
更に、前記第1の攪拌器要素は、前記第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項39に記載のツール。
【請求項43】
前記攪拌器は、複数の攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の少なくとも第1のものは、第1の軸線に沿って細長くなっており、該攪拌器要素の少なくとも第2のものは、該第1の軸線と平行ではない第2の軸線に沿って細長くなっている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項44】
前記攪拌器は、第1の軸線に沿って細長くなった第1の攪拌器要素と、該第1の軸線にほぼ直交する第2の軸線に沿って細長くなった第2の攪拌器要素とを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、前記第1の軸線に対して第1の鋭角で傾いているほぼ直線の運動経路に沿って他方に対して移動可能であり、該ほぼ直線の運動経路は、前記第2の軸線に対して第2の鋭角で傾いている、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項45】
前記処理位置は、ほぼ平坦な処理平面の一部分を含み、
前記反応装置は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極を担持するように位置決めされた電極支持体を更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項46】
前記反応装置は、前記処理位置と流体連通した少なくとも1つの電極を担持するように構成された電極支持体を含むことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項47】
前記電極支持体は、誘電障壁によって互いから少なくとも部分的に分離された複数の電極チャンバを有し、該誘電障壁間の間隙は、前記処理位置がら離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項46に記載のツール。
【請求項48】
前記対応する複数の電極チャンバに配置された複数の電極を更に含むことを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項49】
前記処理平面から離間した電極シーフ(electrode thief)を更に含み、該電極シーフは、前記処理流体からの、そうでなければ前記微小特徴加工物に付着するであろうイオンを受け取るために前記処理位置と流体連通するように位置決めされていることを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項50】
前記電極支持体は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極(thieving electrode)を担持するように位置決めされていることを特徴とする請求項47に記載のツール。
【請求項51】
前記シーブ電極を更に含むことを特徴とする請求項50に記載のツール。
【請求項52】
前記シーブ電極と、
前記加工物支持体によって担持され、該加工物支持体が前記微小特徴加工物を担持する時に該微小特徴加工物と電気接触するように位置決めされた接触電極と、
前記処理位置から離間した少なくとも1つのアノードと、
前記接触電極、前記シーブ電極、及び前記少なくとも1つのアノードの間に連結され、該シーブ電極及び該接触電極に供給する電位よりも高い電位で該少なくとも1つのアノードに電流を供給する1つ又はそれよりも多い電源と、
を更に含むことを特徴とする請求項50に記載のツール。
【請求項53】
前記攪拌器は、前記処理位置に対してほぼ直線の運動経路に沿って前後に移動可能な複数の攪拌器要素を含み、
前記反応装置は、前記電極支持体と前記処理位置の間に位置決めされて少なくとも部分的に封入された攪拌器チャンバを更に含み、該攪拌器チャンバは、前記複数の攪拌器要素を収容している、
ことを特徴とする請求項46に記載のツール。
【請求項54】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に該処理位置の平面にほぼ直角な軸線に関して該処理位置で微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項55】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に移動可能であることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項56】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に静止していることを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項57】
前記反応装置は、
少なくとも1つの電極を担持するように構成されて前記処理位置と流体連通している電極支持体と、
前記電極支持体と前記処理位置の間の流路に沿って位置決めされ、該処理位置で前記処理流体内の電流密度を制御して該処理位置の第1の円周上の場所で第1の値及び該処理位置の第2の円周上の場所で該第1の値とは異なる第2の値を有するように構成された電界制御要素と、
を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項58】
前記電界制御要素は、第1の幅を有する第1の領域と該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域とを有する溝を含むことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項59】
前記電界制御要素は、複数の開口を含み、該電界制御要素の第1の領域の開口は、第1の開口区域を形成し、該電界制御要素の第2の領域の開口は、該第1の開口区域よりも大きい第2の開口区域を形成することを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項60】
前記容器は、前記電界制御要素と前記処理位置の間に延びる軸線に沿って整列したベーンを含むことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項61】
前記容器は、第1の部分と該第1の部分に密封可能に連結した第2の部分とを含み、
前記電界制御要素は、前記第1及び第2の部分の間に密封可能に配置されたガスケットを含む、
ことを特徴とする請求項57に記載のツール。
【請求項62】
前記処理流体は、第1の処理流体を含み、
前記反応装置は、第2の処理流体の供給源に連結可能であって前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物に向けて該第2の処理流体の流れを向けるために前記処理位置の上方に位置決めされたノズルを更に含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のツール。
【請求項63】
前記加工物支持体は、前記処理位置で前記第1の処理流体と接触して微小特徴加工物を担持するための第1の位置と、該第1の位置の上方にあって前記ノズルによって向けられた前記第2の処理流体の流れの経路に該微小特徴加工物を置くための第2の位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項62に記載のツール。
【請求項64】
処理流体を受け取るように構成され、処理位置を有する処理容器と、
前記容器の前記処理位置で加工物を処理流体に少なくとも部分的に浸漬けするように構成された加工物支持体と、
前記容器内の少なくとも前記処理位置の近くに位置して複数の攪拌器表面を有する処理流体攪拌器と、
を含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、少なくとも前記処理位置の近くで処理流体を攪拌するために該処理位置に対して移動可能であり、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方に作動的に連結されたアクチュエータと、
前記処理容器内に位置決めされ、少なくとも1つの電極を前記処理位置と流体連通して担持するように構成された電極支持体と、
を更に含むことを特徴とする湿式化学処理反応装置。
【請求項65】
前記電極支持体は、前記処理平面から遠隔にシーブ電極を担持するように位置決めされていることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項66】
前記シーブ電極を更に含むことを特徴とする請求項65に記載の反応装置。
【請求項67】
前記シーブ電極と、
前記加工物支持体によって担持され、該加工物支持体が前記微小特徴加工物を担持する時に該微小特徴加工物と電気接触するように位置決めされた接触電極と、
前記処理位置から離間した少なくとも1つのアノードと、
前記接触電極、前記シーブ電極、及び前記少なくとも1つのアノードの間に連結され、該シーブ電極及び該接触電極に供給する電位よりも高い電位で該少なくとも1つのアノードに電流を供給する1つ又はそれよりも多い電源と、
を更に含むことを特徴とする請求項65に記載の反応装置。
【請求項68】
前記攪拌器は、前記処理位置に対してほぼ直線の運動経路に沿って前後に移動可能な複数の攪拌器要素を含み、
システムが、前記電極支持体と前記処理位置の間に位置決めされて少なくとも部分的に封入された攪拌器チャンバを更に含み、該攪拌器チャンバは、前記複数の攪拌器要素を収容している、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項69】
前記処理流体は、第1の処理流体を含み、
システムが、第2の処理流体の供給源に連結可能であって前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物に向けて該第2の処理流体の流れを向けるために前記処理位置の上方に位置決めされたノズルを更に含む、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項70】
前記加工物支持体は、前記処理位置で前記第1の処理流体と接触して微小特徴加工物を担持するための第1の位置と、該第1の位置の上方にあって前記ノズルによって向けられた前記第2の処理流体の流れの経路に該微小特徴加工物を置くための第2の位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項71】
前記電極支持体は、障壁によって互いから少なくとも部分的に分離された複数の電極チャンバを有し、該障壁間の間隙は、処理平面がら離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項72】
前記対応する複数の電極チャンバに配置された複数の電極を更に含むことを特徴とする請求項71に記載の反応装置。
【請求項73】
前記処理平面から離間した電極シーフを更に含み、該電極シーフは、前記処理流体からの、そうでなければ前記微小特徴加工物に付着するであろうイオンを受け取るために前記処理位置と流体連通するように位置決めされていることを特徴とする請求項71に記載の反応装置。
【請求項74】
少なくとも前記処理位置の近くに配置され、微小特徴加工物上に堆積した材料を配向するために該処理位置に磁場を印加するように位置決めされた磁石を更に含み、
前記電極支持体は、処理平面を通過しない運動経路に沿って処理場所と撤去場所の間を前記容器に対して移動可能である、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項75】
前記磁石は、永久磁石を含むことを特徴とする請求項74に記載の反応装置。
【請求項76】
前記電極支持体と前記処理位置の間の流路に沿って位置決めされ、該処理位置で前記処理流体内の電流密度を制御して該処理位置の第1の円周上の場所で第1の値及び該処理位置の第2の円周上の場所で該第1の値とは異なる第2の値を有するように構成された電界制御要素を更に含み、
前記第1及び第2の円周上の場所は、前記処理位置の中心からほぼ同じ距離である、
ことを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項77】
前記電界制御要素は、第1の幅を有する第1の領域と該第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2の領域とを有する溝を含むことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項78】
前記電界制御要素は、複数の開口を含み、該電界制御要素の第1の領域の開口は、第1の開口区域を形成し、該電界制御要素の第2の領域の開口は、該第1の開口区域よりも大きい第2の開口区域を形成することを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項79】
前記容器は、前記電界制御要素と前記処理位置の間に延びる軸線に沿って整列したベーンを含むことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項80】
前記容器は、第1の部分と該第1の部分に密封可能に連結した第2の部分とを含み、
前記電界制御要素は、前記第1及び第2の部分の間に密封可能に配置されたガスケットを含む、
ことを特徴とする請求項76に記載の反応装置。
【請求項81】
前記加工物支持体は、前記容器に対して前記微小特徴加工物を回転させるように回転可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項82】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に該処理位置の平面にほぼ直角な軸線に関して該処理位置で微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項83】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に移動可能であることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項84】
前記加工物支持体は、前記攪拌器が前記処理位置に対して移動する間に静止していることを特徴とする請求項64に記載の反応装置。
【請求項85】
微小特徴加工物を処理するためのシステムであって、
処理流体を担持するように構成され、微小特徴加工物を受け取るように位置決めされた処理位置を有する容器と、
少なくとも前記容器の近くに配置され、処理中に該容器の前記処理位置で微小特徴加工物を担持するように位置決めされた加工物支持体と、
少なくとも前記処理位置の近くに位置決めされた複数の離間した攪拌器表面を有する攪拌器と、
を含み、
前記加工物支持体及び前記攪拌器の少なくとも一方は、該加工物支持体が微小特徴加工物を担持している間に他方に対してほぼ直線の経路に沿って前後に移動可能である、
ことを特徴とするシステム。
【請求項86】
前記容器は、前記処理位置の平面とほぼ直角に第1の距離にわたって延びる攪拌器チャンバ容積を含み、
前記攪拌器は、前記攪拌器チャンバ容積内に配置されており、
前記攪拌器表面は、前記第1の距離の少なくとも30%である第2の距離にわたって前記処理位置とほぼ直角に延びている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項87】
前記攪拌器チャンバは、前記処理位置から離れるように下向きに延び複数の側壁部分を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、少なくとも該処理位置の近くに流体入口を含み、該側壁部分の少なくとも1つは、更に、少なくとも該処理位置の近くに流体出口を含み、前記攪拌器が、該流体入口と該流体出口の間に位置決めされていることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項88】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも70%であることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項89】
前記第2の距離は、前記第1の距離の少なくとも90%であることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項90】
前記処理位置と少なくとも1つの攪拌器表面の上端との間の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さいことを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項91】
前記チャンバ容積は、基部部分によって境界を引かれていることを特徴とする請求項86に記載のシステム。
【請求項92】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であることを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項93】
前記攪拌器は、前記基部部分に対して移動可能であり、
前記処理位置と前記攪拌器表面の上端との間の第1の間隙は、約5ミリメートル又はそれよりも小さく、
前記基部と前記攪拌器表面の下端との間の第2の間隙も、約5ミリメートル又はそれよりも小さい、
ことを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項94】
前記基部部分の少なくとも一部は、多孔性であることを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項95】
前記チャンバ容積は、前記処理位置から離れるように下に向かって前記基部部分に延びる複数の側壁部分によって境界を引かれており、
前記基部部分は、前記処理位置の方向に面した第1の表面と該第1表面の反対方向に面した第2の表面とを含み、
前記第2の表面は、前記処理位置の周囲に向かって該処理位置の中心に向かうよりも高くなるように傾斜している、
ことを特徴とする請求項91に記載のシステム。
【請求項96】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の面にほぼ直角な軸線に関して該微小特徴加工物を回転させるように位置決めされていることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項97】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
少なくとも1つの攪拌器要素は、第1の表面と該第1の表面の反対方向に面した第2の表面とを有し、該第1及び第2の表面は、該表面間に位置決めされて前記処理位置に直角な軸線から離れるように外向き及び下向きに傾斜している、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項98】
前記少なくとも1つの攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼダイヤモンド形の断面を有することを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項99】
前記少なくとも1つの攪拌器要素は、前記処理位置にほぼ直角な平面によって切断された時にほぼ三角形の断面形状を有することを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項100】
前記第1及び第2の表面の少なくとも一方は、湾曲していることを特徴とする請求項97に記載のシステム。
【請求項101】
前記処理位置は、該処理位置で最大幅を有する微小特徴加工物を受け取るように位置決めされ、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、該コントローラは、該攪拌器及び該加工物支持体の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な経路に沿って前記最大幅よりも少ない距離だけ移動させるように構成されている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項102】
前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方と作動的に連結されたコントローラを更に含み、
前記コントローラは、前記攪拌器及び前記加工物支持体の前記少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復する方法で移動させてその相対運動のストロークが少なくとも2つの連続する往復間で変化するように構成されている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項103】
前記攪拌器は、複数の細長い攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の各々を移動して前記攪拌器が移動する時に隣接する攪拌器要素間の間隔が一定のままであるように、該攪拌器と作動的に連結されたコントローラを更に含む、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項104】
前記攪拌器は、複数の攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素の少なくとも第1のものは、第1の軸線に沿って細長くなっており、該攪拌器要素の少なくとも第2のものは、該第1の軸線と平行ではない第2の軸線に沿って細長くなっている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項105】
前記複数の攪拌器要素は、第1の軸線に沿って細長くなった第1の攪拌器要素と、該第1の軸線にほぼ直交する第2の軸線に沿って細長くなった第2の攪拌器要素とを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方は、前記第1の軸線に対して第1の鋭角で傾いているほぼ直線の運動経路に沿って他方に対して移動可能であり、該ほぼ直線の運動経路は、前記第2の軸線に対して第2の鋭角で傾いている、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項106】
前記攪拌器は、第1の形状及び大きさを有する第1の攪拌器要素と、第2の形状及び大きさを有する第2の攪拌器要素とを含み、該第1の形状が該第2の形状と異なるか又は該第1の大きさが該第2の大きさと異なるか又はその両方であることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項107】
前記処理位置は、前記微小特徴加工物の内側領域のほぼ近くになるように位置決めされた内側領域と、該微小特徴加工物の外側領域のほぼ近くになるように位置決めされた外側領域とを有し、
前記第2攪拌器要素は、前記第1攪拌器要素から内側に位置決めされ、該第1の攪拌器要素は、該第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項108】
前記第1の形状は、幾何学的に前記第2の形状に類似しており、
前記第1の大きさは、前記第2の大きさと異なっている、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項109】
前記加工物支持体は、前記微小特徴加工物の周囲領域の回りに延びるように位置決めされたほぼ円形のシールを含み、
前記第1の攪拌器要素は、伸長方向軸線に沿って細長くなっており、かつ前記シールの上を通過して該伸長方向軸線が該シールの一部分とほぼ接線をなすように位置決めされており、
前記第2の攪拌器要素は、前記第1の攪拌器要素から内側に位置決めされており、
更に、前記第1の攪拌器要素は、前記第2の攪拌器要素よりも小さい、
ことを特徴とする請求項106に記載のシステム。
【請求項110】
前記攪拌器は、前記処理流体が該攪拌器を通過することを可能にするように該処理流体に対して少なくとも部分的には透過性であることを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項111】
前記攪拌器は、ほぼ多孔性の材料を含むことを特徴とする請求項110に記載のシステム。
【請求項112】
前記攪拌器は、前記第1の表面から前記第2の表面に延びる複数の高度に流れ制限的な開口を含むことを特徴とする請求項110に記載のシステム。
【請求項113】
前記攪拌器は、導電材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項114】
前記攪拌器は、電気絶縁性材料を含むことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項115】
前記攪拌器は、軸線に沿って細長くなった少なくとも1つの攪拌器要素を含み、
前記攪拌器要素は、前記軸線に沿った2点において異なる断面形状、異なる大きさの断面、又は異なる断面形状及び大きさの両方を有する、
ことを特徴とする請求項85に記載のシステム。
【請求項116】
サブミクロン特徴部を有する微小特徴加工物を湿式化学処理するための統合ツールを作動させる方法であって、
処理流体を処理位置で微小特徴加工物と接触させ、該加工物及び該加工物の近くに位置決めされた攪拌器の少なくとも一方を他方に対して移動することによって該処理流体を攪拌することにより、微小特徴加工物を湿式化学処理チャンバ内で処理する段階、
を含み、
前記攪拌器は、少なくとも1つの攪拌器表面を有し、前記湿式化学処理チャンバは、統合ツール内の第1の場所に位置しており、
前記ツールから前記湿式化学処理チャンバを取り除く段階と、
交換用湿式化学処理チャンバを前記第1の場所で前記ツールに装着することにより、前記湿式化学処理チャンバを該交換用湿式化学処理チャンバと交換する段階と、
自動加工物搬送システムを用いて、前記湿式化学処理ステーションの交換後に該自動加工物搬送機構を較正することなく、別の微小特徴加工物を前記交換用湿式化学処理装置に装填する段階と、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項117】
前記湿式化学処理チャンバをツールから取り除く段階は、前記湿式化学処理チャンバを該ツールの位置決め要素及び取付要素から取り外す段階を含み、
前記湿式化学処理チャンバを交換用湿式化学処理チャンバと交換する段階は、該交換用湿式化学処理チャンバを前記位置決め要素及び取付要素に係合させる段階を含む、
ことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項118】
前記処理位置は、ほぼ平坦な処理平面の一部分を含み、
前記微小特徴加工物を処理する段階は、該微小特徴加工物を少なくとも1つの電極と流体連通した状態に置き、該微小特徴加工物が前記処理平面で磁場を受けている間及び該微小特徴加工物が該少なくとも1つの電極と流体連通した状態にある間に、該微小特徴加工物上に磁気感応材料を電解的に堆積させる段階を含み、
前記少なくとも1つの電極を、該少なくとも1つの電極を前記処理平面に通過させることなく該処理平面との流体連通から取り除く段階、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項119】
前記微小特徴加工物を処理する段階は、前記処理流体の少なくとも一部分を該微小特徴加工物の方向に及び誘電障壁によって少なくとも部分的には互いから分離された複数の電極チャンバ内に位置決めされた複数の電極の近くに向けることにより、該微小特徴加工物上に材料を電解的に堆積させる段階を含み、該誘電障壁間の間隙は、前記処理位置から離間した対応する複数の仮想電極位置を形成することを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項120】
前記微小特徴加工物は、最大幅を有し、
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線の運動経路に沿って、該運動の少なくとも2つの時間的に隣接するストロークの各々が前記最大幅よりも短い距離に及ぶように往復させる段階、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項121】
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方を他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って往復させる段階と、
前記微小特徴加工物及び前記攪拌器の少なくとも一方の往復運動を、該往復運動の少なくとも1つのストロークが次のストロークによって網羅される包絡線とは異なる包絡線に及ぶように変化させる段階と、
を更に含むことを特徴とする請求項116に記載の方法。
【請求項122】
微小特徴加工物を処理する方法であって、
微小特徴加工物を処理容器の処理平面で処理流体と接触するように位置決めする段階と、
前記処理流体の少なくとも一部分を前記微小特徴加工物の方向に向け、該微小特徴加工物が前記処理平面で磁場を受けている間及び該微小特徴加工物が該微小特徴加工物から離間した少なくとも1つの電極と流体連通した状態にある間に磁気感応材料を該微小特徴加工物上に電解的に堆積させることにより、微小特徴加工物を処理平面で処理する段階と、
前記少なくとも1つの電極を、該少なくとも1つの電極を前記処理平面に通過させることなく該処理平面との流体連通から取り除く段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項123】
前記少なくとも1つの電極を取り除く段階は、複数の電極を担持する電極ハウジングを取り除く段階を含むことを特徴とする請求項122に記載の方法。
【請求項124】
微小特徴加工物のための処理装置を製造する方法であって、
処理流体を受け取るように構成された容器の少なくとも近くに、該容器の処理位置に微小特徴加工物を担持するように構成された加工物支持体を位置決めする段階と、
前記微小特徴加工物に隣接して前記処理流体の拡散層に対する選択された効果を有するように攪拌器の特性を選択する段階と、
を含み、
前記攪拌器は、少なくとも1つの攪拌器要素を含み、前記特性は、該攪拌器の攪拌器要素の数、前記処理位置と該少なくとも1つの攪拌器要素の間の間隔、該処理位置に対する該少なくとも1つの攪拌器要素のストローク包絡線、及び該処理位置に対する該少なくとも1つの攪拌器要素のストローク工程のうちの少なくとも1つを含み、
前記攪拌器及び前記加工物支持体の少なくとも一方が他方に対してほぼ直線的な軸線に沿って移動可能であるように該攪拌器を少なくとも前記処理位置の近くに装着する段階、
を更に含むことを特徴とする方法。
【請求項125】
各々が2つの対向して下向きに傾斜した攪拌器表面を有する、6つの攪拌器要素を含むように前記攪拌器を選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記少なくとも1つの攪拌器要素のストローク包絡線をほぼ直線的であるように、かつ前記加工物支持体によって担持された微小特徴加工物の最大直径よりも短い長さを有するように選択する段階を更に含むことを特徴とする請求項124に記載の方法。
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【図3】
【図4】
【図5】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図17】
【図18】
【公表番号】特表2007−527948(P2007−527948A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−515180(P2006−515180)
【出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/017670
【国際公開番号】WO2004/110698
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(503437107)セミトゥール インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月4日(2004.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2004/017670
【国際公開番号】WO2004/110698
【国際公開日】平成16年12月23日(2004.12.23)
【出願人】(503437107)セミトゥール インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】
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