説明

液晶パネル、液晶パネル装置、表示装置およびプロジェクタ

【課題】画素間のクロストークの影響を抑制した液晶パネル、液晶パネル装置、その液晶パネルあるいは液晶パネル装置を使用した表示装置およびプロジェクタを提供する。
【解決手段】本発明の液晶パネル1は、配向方向が設定された液晶15と、入射する光を複数の色成分に分解する色分解フィルタを複数有する色フィルタ13A〜13Cと、複数の色分解フィルタの間に設けられた複数の白色フィルタ13Dと、液晶の配向を制御して色分解フィルタおよび白色フィルタを透過する光の光量を調節する光量調節電極12A〜13Dとを含み、複数の色分解フィルタ13A〜13Cに対応する複数の画素と複数の白色フィルタ13Dに対応する複数の画素により表示用画素配列を構成することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネル、液晶パネル装置、表示装置およびプロジェクタに関する。
【背景技術】
【0002】
信号線によるクロストーク現象を防止するため、信号線方向に沿ったスリットを共通電極に形成したアクティブマトリックス型の液晶パネルが従来技術として知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−118447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
画素サイズの微細化にともない、信号線によるクロストークの他に画素電極によるクロストークの影響を抑制する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)請求項1の発明の液晶パネルは、配向方向が設定された液晶と、入射する光を複数の色成分に分解する色分解フィルタを複数有する色フィルタと、複数の色分解フィルタの間に設けられた複数の白色フィルタと、液晶の配向を制御して色分解フィルタおよび白色フィルタを透過する光の光量を調節する光量調節電極とを含み、複数の色分解フィルタに対応する複数の画素と複数の白色フィルタに対応する複数の画素により表示用画素配列を構成することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の液晶パネルにおいて、光量調節電極は、色分解フィルタおよび白色フィルタごとに設けた画素電極および各画素電極に共通の共通電極を含むことを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項2に記載の液晶パネルにおいて、共通電極側に設けられ、液晶を第1方向に配向する第1配向膜および画素電極側に設けられ、液晶を第2方向に配向する第2配向膜を備え、白色フィルタは、色分解フィルタに関して、第2配向膜側の液晶配向である第2方向と略直交する方向に隣接して配置されることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項2に記載の液晶パネルにおいて、白色フィルタは、白色フィルタが配置されない場合、隣接する画素電極に印加される画素信号による液晶の配向の乱れで当該画素を透過する光の光量が所定値以上低下する領域に配置されることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、色分解フィルタの形状は、角の数が6以上の多辺角形であることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、白色フィルタの形状は、三角形または四角形であることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、複数の色分解フィルタはデルタ配列され、白色フィルタの形状が平行四辺形であり、白色フィルタの短辺、該対角線および色分解フィルタの白色フィルタに接していない辺が組み合わさり、矩形形状を形成する場合、白色フィルタの対角線の長さは、矩形形状の長辺の長さの2分の1であることを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項3に記載の液晶パネルにおいて、白色フィルタの形状が長辺を有する四角形である場合、白色フィルタの長辺と第2方向とのなす角は0°または鋭角であることを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、色分解フィルタの全面積に対する白色フィルタの全面積の割合は、20%以下であることを特徴とする。
(10)請求項10の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、白色フィルタの全面積は、複数の色分解フィルタ毎の全面積以下であることを特徴とする。
(11)請求項11の発明の液晶パネル装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、白色フィルタを挟んで隣接する2つの色分解フィルタによって表示される画素が黒以外を表示する場合、白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調は、白色フィルタを挟んで隣接する2つの色分解フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値以下の値となるように画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする。
(12)請求項12の発明の液晶パネル装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、白色フィルタを囲む4つの色分解フィルタのうち3つが各色成分に対応する色分解フィルタであり、4つの色分解フィルタによってそれぞれ表示される各画素の明るさの階調の値が同じである場合、白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は、4つの色分解フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値と等しくなるように画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする。
(13)請求項13の発明の液晶パネル装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、白色フィルタの形状が長辺を有する四角形であり、白色フィルタの長辺に接している色分解フィルタによって表示される画素が黒を表示する場合、白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は0より大きくなるように画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする。
(14)請求項14の発明の液晶パネル装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、黒を表示する画素に対応する色分解フィルタが、第1のラビング方向と略直交をなす側において白色フィルタと接する場合、白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は0より大きくなるように画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする。
(15)請求項15の発明の液晶パネル装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、白色フィルタの形状が長辺を有する四角形であり、白色フィルタの長辺に接している色分解フィルタによって表示される画素が黒を表示する場合、白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値を0となるように画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする。
(16)請求項16の発明の表示装置は、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルを備えることを特徴とする。
(17)請求項17の発明の表示装置は、請求項11乃至15のいずれか1項に記載の液晶パネル装置を備えることを特徴とする。
(18)請求項18の発明のプロジェクタは、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルを備えることを特徴とする。
(19)請求項19の発明のプロジェクタは、請求項11乃至15のいずれか1項に記載の液晶パネル装置を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、画素間の電界の影響により、液晶パネルの表示の明るさが低減するのを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
−液晶パネル−
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。本発明の実施形態における液晶パネルでは、色フィルタを備えた画素間に白色光を出射する画素(以下、サブ画素と呼ぶ。)を備え、これにより、画素間の電界の影響により、液晶パネルの表示の明るさが低減してしまうのを抑制することができる。
【0007】
図1は、本発明の実施形態による液晶パネル1の構造を説明するための図である。本発明の第1の実施形態による液晶パネル1は反射型の液晶パネルであり、液晶パネル1に入射する入射光を利用して表示素子としての機能を実現する。また、液晶パネル1はTN(Twisted Nematic)方式の液晶パネルであり、液晶パネル1の面方向を軸として液晶分子が反射により90°ねじれる配列になっている。さらに、液晶パネル1はTFT(Thin Film Transistor)を使用したアクティブ・マトリクス方式の液晶パネルであり、それぞれの画素にTFTによるオン/オフスイッチが形成されている。
【0008】
液晶パネル1は、TFT素子形成Si基板11、画素電極12、色フィルタ集合体13、配向膜14、液晶15、配向膜16、共通電極17およびガラス基板18から構成される。この液晶パネル1はPBS(偏光ビームスプリッタ)ブロックと組み合わせて使用する。ここで、PBSブロックは、たとえば、直角のプリズムの斜面に偏光分離膜を蒸着し、斜面(偏光面)同士で接着した立方体状の偏光子である。PBSブロックに入射した光のうち、所定振動方向の光は偏光面を透過し、他の所定振動方向の光は偏光面を反射する。
【0009】
以下、液晶パネル1をプロジェクタに使用した場合を例にあげて説明する。図2(a)は液晶パネル1を使用したプロジェクタ3を説明する図である。符号2は、プロジェクタ3により投射された投射像を示す。図2(b)を参照してプロジェクタ3を説明すると、プロジェクタ3は、LED光源31、集光光学系32、PBSブロック33、液晶パネル1および投射光学系34を含む。プロジェクタ3では、不図示のハーネスおよびパターンを介してLED光源31に駆動電流が供給される。LED光源31は、駆動電流に応じた明るさの光を集光光学系32へ向けて射出する。集光光学系32はLED光を略平行光にしてPBSブロック33へ入射させる。PBSブロック33へ入射された光束のうち、P偏光はPBSブロック33を透過して液晶パネル1を照明する。照射した光は液晶パネル1で反射する。液晶パネル1を反射した反射光はPBSブロック33へ入射する。この入射光はS偏光であり、PBSブロック33の偏光面33aで反射し、投射光学系34へ向けて投射光として射出される。投射光学系34に入射した光束は、プロジェクタ前方へ投射される。
【0010】
次に、図1を参照して液晶パネル1の各構成について説明する。TFT素子形成Si基板11は、表面にTFT素子を形成したSi基板である。TFT素子は、各画素電極に対応して形成され、後述する画素電極における電荷(画素信号)の充電を制御するオン/オフスイッチである。TFT素子がオン状態のとき、画素電極に電流が流れ、画素電極に電荷が充電され、液晶15に電圧が印加される。TFT素子がオフ状態になると、画素電極に充電された電荷は外部へ流れないので、画素電極に充電された電荷は保持され、液晶15の電圧印加は保持される。その後、TFT素子がオン状態になると、画素電極から電流が流れ、画素電極に充電された電荷は放電され、液晶15の電圧印加は解除される。
【0011】
後述する画素ごとに設けられる画素電極12は、アルミニウム板などの反射性を有する金属電極であり、液晶15に電圧を印加する。画素電極12はTFT素子形成Si基板11上に形成される。複数の画素電極12は縦横に並列配置され、画素電極12に充電される電荷は、上述のTFT素子のオン/オフ状態により1画素電極ずつ順次制御される。
【0012】
色フィルタ集合体13は、入射する光を複数の色成分に分解する複数の色分解フィルタと、白色フィルタとの集合体である。色フィルタ集合体13は、フォトリソグラフィー工程により作製され、赤色光のみを透過する赤(R)フィルタ13A、緑色光のみを透過する緑(G)フィルタ13B、青色光のみを透過する青(B)フィルタおよび全ての色を透過する白(W)フィルタ13Dから構成される。Rフィルタ13A、Gフィルタ13BおよびBフィルタ13Cの形状は六角形である(図3(a)参照)。以下、これらのフィルタ13A〜13Cを総称するとき、色フィルタと呼ぶ。白色フィルタ13Dの形状は平行四辺形である(図3(a)参照)。色フィルタ13A〜13Cおよび白色フィルタ13Dは、各画素電極12上に形成される。
【0013】
色フィルタ13A〜13Cは、図3(a)に示すようにデルタ配列される。すなわち、Rフィルタ13A、Gフィルタ13BおよびBフィルタ13Cは、それぞれの中心位置が三角形となるように配列されている。一つの色フィルタ13A〜13Cと、それに対応するTFT素子形成Si基板11、画素電極12、配向膜14、液晶15、配向膜16、共通電極17およびガラス基板18から1つの画素が構成される。加法混色の原理に基づいて、Rフィルタ13A、Gフィルタ13BおよびBフィルタ13Cを通して透過する光の組み合わせにより全ての色彩を再現することができる。
【0014】
白色フィルタ13Dは、図3(a)に示すように、長辺が色フィルタ13A〜13Cの所定方向の辺と隣接するように配列される。一つの白色フィルタ13Dと、それに対応するTFT素子形成Si基板11、画素電極12、配向膜14、液晶15、配向膜16、共通電極17およびガラス基板18から1つのサブ画素が構成される。なお、Rフィルタ13Aの画素をR画素、Gフィルタ13Bの画素をG画素、Bフィルタ13Cの画素をB画素と呼ぶ。液晶パネル1は、R画素、G画素、B画素およびサブ画素の集合体として構成される。
【0015】
配向膜14,16は、液晶分子を所定方向に配向させるための膜である。配向膜14,16は、0.1μm程度の厚さであり、ポリイミドなどの高分子膜から成る。配向膜14,16は、上述の高分子膜の表面にラビング処理を施すことにより作製される。ラビング処理とは、ローラに巻きつけた布で高分子膜の表面を擦る処理である。液晶15と配向膜14,16の界面において配向膜14,16に接した液晶分子は擦った方向に配向する。以下、液晶分子を配向させる方向をラビング方向と呼ぶ。この場合、ローラに巻きつけた布で高分子膜の表面を擦った方向がラビング方向となる。2つの配向膜14,16のラビング方向は45°の角度をなす。液晶分子は同じ方向に配向しようとする性質を有するため、液晶分子の配向方向は配向膜14のラビング方向から配光膜16の配向膜のラビング方向へ徐々に変化する。これにより、液晶分子は、液晶パネル1の面方向を軸とした45°ねじれる配列になる。液晶パネル1は反射型であるため、液晶15に入射した光は往復光路となり、液晶を往復して90°ねじれ相当の偏光変化となる。
【0016】
共通電極17は、画素電極12と対向して設けられた、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明電極である。共通電極17もプラズマCVDやスパッタにより形成される。共通電極17は、グランド電位に接続され、共通電極17と電荷が充電された画素電極12との間の電位差で液晶内に電界が生じる。
【0017】
図1を参照して、液晶パネル1の各画素の投影面に対する表示/非表示の原理を説明する。
【0018】
液晶パネル1の画素を投影面に表示させる場合、画素電極12に電荷を充電しない。このとき、液晶15における液晶分子の配列は、上述の45°ねじれた配列になる。
【0019】
LED光源31からの光をPBSブロック33に照射するとP偏光のみが液晶パネル1に入射する。そして、P偏光は、ガラス基板18、共通電極17および配向膜16を透過する。その後、液晶15、配向膜14、色フィルタ(白色フィルタ)13A〜13C(13D)を透過し、画素電極12で反射する。
【0020】
画素電極12の反射により最終的に反射光は、液晶15における液晶分子のねじれ配列により入射したP偏光に対して振動方向が90°回転したS偏光になる。そして、P偏光は、偏光面33aを反射し、プロジェクタ3から出射される。
【0021】
一方、液晶パネル1の画素を投影面に表示させない場合、反射画素電極12に電荷を充電する。このとき、液晶15における液晶分子は電界の向きに配向した配列になる。この場合、液晶パネル1を反射したP偏光の振動方向は90°回転しないため、液晶パネル1の反射光はP偏光であり、PBSブロックの偏光面33aで反射せずに透過するので、プロジェクタ3から出射されない。
【0022】
以上のように画素電極12における電荷の充電を制御することにより、R画素のみを投影面に表示させたり、R画素およびG画素のみを投影面に表示させたりするなどして、液晶パネル1により全ての色彩を投影面に再現することができる。
【0023】
同様に、サブ画素についても画素電極12における電荷の充電を制御することにより、投影面にサブ画素の表示を表示させたりさせなかったりすることができる。
【0024】
図3〜図5を参照して、各画素において、各画素に隣接する画素電極による電界の影響を抑制する抑制手段について説明する。ここで、Gフィルタ13Bの画素のみを投影面に表示させ、R画素およびB画素については表示させないものとして説明する。この場合、R画素およびB画素における画素電極12に電荷を充電し、G画素における画素電極12に電荷を充電しない。
【0025】
図3(a)は本発明の実施形態における色フィルタ集合体13を説明するための図である。上述したように色フィルタ13A〜13Cの形状は六角形であり、色フィルタ13A〜13Cはデルタ配列される。また、白色フィルタ13Dの形状は平行四辺形であり、白色フィルタ13Dは、その長辺が色フィルタ13A〜13Cの所定方向の辺と接するように配列される。図3(b)は、本発明の実施形態における画素電極12側の配向膜14のラビング方向を説明するための図である。画素電極12側の配向膜14のラビング方向は、色フィルタ13A〜13Cの左下から右上に進む対角線の方向(DL)である。図3(c)は、本発明の実施形態における共通電極17側の配向膜16のラビング方向を説明するための図である。共通電極17側の配向膜16のラビング方向は、配向膜14のラビング方向と45°の角度をなす方向(PL)である。
【0026】
図3(a)および図3(b)に示すように、白色フィルタ13Dの長辺は、色フィルタ13A〜13Cにおける、画素電極12側の配向膜14のラビング方向(DL)と略直交する方向に位置する辺と接するように配列される。また、白色フィルタ13Dの長辺の向きは、画素電極12側の配向膜14のラビング方向(DL)と同じである。
【0027】
図4は、投影面に投影した投射像2を拡大したものである。G画素の表示光量は、隣接するR画素およびB画素の画素電極における充電電荷の影響で低減する(後述する図5(b)参照)。しかし、Gフィルタ13Bと長辺が接する白色フィルタ13D1,13D2のサブ画素を発光させることにより、G画素の表示における輝度の低減を抑制することができる。
【0028】
図5を参照して、本発明の実施形態の液晶パネル1の比較例について説明する。比較例の液晶パネル1Aにおける配向膜14,16のラビング方向は、実施形態のラビング方向と同一であるものとして説明する。図5(a)は、比較例における色フィルタ集合体13を説明するための図である。色フィルタは矩形形状であり、色フィルタ集合体13には白色フィルタが形成されていない。この場合、図5(b)の投射像2Aの拡大図が示すように、Gフィルタ13Bの左上の角および右下の角を中心に画素の表示光量が低減し、画素の表示光量は小さくなる。
【0029】
比較例の液晶パネル1Aでは、以下の作用により表示光量が低下する。Rフィルタ13Aの画素およびBフィルタ13Cの画素を発光させない場合、図6(a)に示すように、画素電極12A,12Cに電荷を充電させ、液晶分子を画素電極12A,12Cから共通電極17の方向へ配向させる。この画素電極12A,12Cから発生する電界は、共通電極17へ向かって発生するとともに、G画素の画素電極12Bへ向かっても発生し、G画素の画素電極12B近傍の液晶分子15a,15bの45°ねじれ配列を崩してしまう。その結果、Gフィルタ13Bへ入射した光のうち、Rフィルタ13AおよびBフィルタ13Cの近傍に入射した光の振動方向が90°回転しなくなり、G画素の表示光量が低減する。G画素の画素電極12B側のラビング方向(DL)と略直交する側の角の部分では、角に接する2つの画素からの電界が合成され、ラビング方向(DL)と略直角方向の強い電界が発生するので、液晶分子の45°ねじれ配列の崩れる程度が大きくなる。このため、図5(b)に示すように、Gフィルタ17Bの左上の角および右下の角を中心に画素の表示光量が低減するものと考えられる。
【0030】
本発明の実施形態では、G画素の表示光量低減の程度が比較例に比べて小さい。これは、図6(b)に示すように、R画素の画素電極12AおよびB画素の画素電極12Cとの間に白色フィルタ13Dの画素電極12Dが設けられ、これにより、R画素およびB画素の画素電極12A,12CからのG画素に対する電界の影響を緩和しているためと考えられる。つまり、サブ画素は画素間の電界緩和領域の役割を果たしているためである。たとえば、図6(b)では、白色フィルタ13Dの画素電極12D近傍の液晶分子15c,15dは、R画素の画素電極12AおよびB画素の画素電極12Cからの電界の影響を受けるものの、白色フィルタ13Dの画素電極12Dの配置により画素電極12Aと画素電極Cとの間の間隔が広がり、G画素の画素電極12B上の液晶分子は、R画素の画素電極12AおよびB画素の画素電極12Cからの電界の影響を受けない。
【0031】
−液晶パネル装置−
図8を参照して、本発明の実施形態による液晶パネル装置100を説明する。液晶パネル装置100は、液晶パネル1および液晶パネル制御回路110を含む。液晶パネル制御回路110は、液晶パネル1に駆動信号を出力し、画素やサブ画素を制御する。これにより、液晶パネル1はその駆動信号に応じて画像を生成する。
【0032】
次に、図9〜図12を参照して液晶パネル制御回路110によるサブ画素の制御について説明する。図9に示すように、サブ画素62Dを挟んで隣接する2つの色画素62A,62Bの表示が黒表示(明るさの階調が0)以外のとき、2つの色画素62A,62Bに挟まれるサブ画素62Dの明るさの階調を、2つの色画素62A,62Bの明るさの階調のいずれの値以下にする。これにより、サブ画素62Dの表示により液晶パネル1の表示が白っぽくなるのを抑制することができる。たとえば、色画素62Aの階調が100、色画素62Bの階調が200の場合、サブ画素62Dの階調を100以下の値にする。
【0033】
図10に示すように、サブ画素63Dを囲む3つの色画素が各色フィルタ13A〜13Cの画素63A〜63Cであり、その3つの色画素63A〜63Cの明るさの階調が等しいとき、サブ画素63Dの明るさの階調をそれらの階調と同じ値にする。これにより、周囲の色画素63A〜63Cに対するサブ画素63Dの明るさのバランスを維持することができる。たとえば、色画素63A〜63Cの階調が100の場合、サブ画素62Dの階調を100にする。
【0034】
図11に示すように、隣接する色画素64Cが黒表示(明るさの階調の値が0)のとき、サブ画素64Dの明るさの階調の値を0より大きくする。画素の階調が大きいことからサブ画素64Dの画素電極12Dから発生する電界強度は、色画素64Cの画素電極12Cから発生する電界強度に比べて小さくなるので、色画素64Cの電界が色画素64Aに与える影響を弱くすることができる。とくに、画素電極12側のラビング方向(DL)と略直交する方向に隣接する画素に与える影響は大きいので、長辺を有する四角形の形状であるサブ画素64Dの長辺と接している色画素64Cが黒表示のとき、サブ画素64Dの明るさの階調の値を0より大きくする。つまり、黒表示の色画素64Cの画素電極12側のラビング方向(DL)と略直交する方向に形成されたサブ画素64Dの明るさの階調の値を0より大きくする。たとえば、色画素63Cの階調が0の場合、サブ画素64Dの階調を1以上にする。
【0035】
隣接する色画素64Cが黒表示(明るさの階調の値が0)のとき、サブ画素64Dの明るさの階調の値を0より大きくする代りに、図12に示すように、サブ画素65D1,65D2の長辺が接している色画素65Cが黒表示(明るさの階調の値が0)のとき、サブ画素65D1,65D2の明るさの階調の値を0とするようにしてもよい。黒い色画素65Cの中で、白いサブ画素65D1,65D2が浮き上がって見えてしまうのを抑制するためである。
【0036】
以上説明した実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)色フィルタ13A〜13Cを備えた画素の、画素電極12側の配向膜14におけるラビング方向(DL)と略直交をなす方向側に隣接して白色フィルタ13Dの画素(サブ画素)を形成するようにした。これにより、色フィルタを備えた画素における画素間の影響により、液晶パネル1の表示の明るさが低減してしまうのを抑制することができる。また、白色フィルタ13Dを備えたサブ画素は、色フィルタを備えた画素における画素間の電界の影響を緩和させる緩和領域としての役割も果たす。
【0037】
(2)サブ画素の色フィルタとして白色フィルタを用いたので、サブ画素の発光により、表示の色相が変わらない。サブ画素を発光すると、図7の色度座標を表したグラフに示すように、液晶パネル1に表示される赤の色度がRからR’へ移動し、緑の色度がGからG’へ移動し、青の色度がBからB’へ移動する。ここで、R、G、Bは白色フィルタ13Dを表示させないときに投射面に投射される赤、緑および青の色度である。このように、白色フィルタ13Dを表示させることにより、液晶パネル1が表示することができる色度が白の色度(W)側へ移動し、表示できる色の範囲は狭くなる。しかし、色全体のバランスは維持されるので、白色フィルタ13Dの発光により表示の色相が変わることはない。
【0038】
−変形例−
以上の実施形態を次のように変形することができる。
(1)以上の実施形態では、白色フィルタ13Dの画素(サブ画素)の形状は平行四辺形であったが、特に限定されない。たとえば、図13(a)、図13(a)に示すようにサブ画素の形状は四角形であってもよいし、図13(b)、図13(b)に示すように三角形であってもよい。
【0039】
(2)色フィルタ13A〜13Cの画素(色画素)の形状は6角形であったが、角の数が6以上の多辺角形であれば、実施形態に限定されない。たとえば、図13(a)、図14(b)に示すように8角形であってもよい。色画素の形状を角の数が6以上の多辺角形にすることにより、サブ画素を隣接させても液晶パネルにすき間をほとんど生じさせないで画素を配置することができる。
【0040】
(3)図15に示すようにサブ画素61Dの平行四辺形の対角線および短辺と、6角形である色画素61Aの辺のうちのサブ画素61Dと接していない辺とを組み合わせると矩形形状(太線61E)になる場合、サブ画素61Dの平行四辺形の対角線長さは、上記矩形形状61Eの長辺の長さの1/2であることが好ましい。これにより、サブ画素61Dを液晶パネル1に規則的に配列することができる。
【0041】
(4)サブ画素の形状が矩形形状または平行四辺形である場合、長辺の向きは、画素電極12側のラビング方向(DL)とのなす角が鋭角であれば、ラビング方向(DL)と平行である必要はない。これにより、サブ画素の長辺と、色画素のラビング方向(DL)と直角をなす側の辺とが接触する長さを長くすることができ、サブ画素の効果を大きくすることができる。
【0042】
(5)液晶パネル1における白色フィルタ13Dの面積の合計は、色フィルタ13A〜13Cの面積の合計の20%以下であることが好ましい。20%より大きくなると、図7に示すRからR’へのシフト量、GからG’へのシフト量およびBからB’へのシフト量が大きくなりすぎてしまい、液晶パネル1が表示できる色の範囲が狭くなりすぎてしまうからである。また、同様の理由により、サブ画素の合計面積も色画素の合計面積の20%以下であることが好ましい。
【0043】
(6)液晶パネル1における白色フィルタ13Dの面積の合計は、各色フィルタ13A〜13Cの面積の合計以下であることが好ましい。具体的には、白色フィルタ13Dの面積の合計は赤フィルタ13Aの面積の合計以下であり、かつ、緑フィルタ13Bの面積の合計以下であり、かつ、青赤フィルタ13Cの面積の合計以下であることが好ましい。同様に、サブ画素の面積の合計は、各色フィルタ13A〜13Cの色画素(R画素、G画素、B画素)の面積の合計以下であることが好ましい。
【0044】
(7)色フィルタを備えた画素(色画素)の配置は、デルタ配置に限定されない。たとえば、図15に示すように、格子状の配列でもよい。図15(b)は、画素電極12側の配向膜14のラビング方向(DL)を説明するための図であり、図15(c)は、共通電極17側の配向膜16のラビング方向(PL)を説明するための図である。この場合も、色画素における画素電極12側の配向膜14のラビング方向(DL)と略直交する方向に色画素と隣接してサブ画素66Dが形成される。
【0045】
(8)図16(a)に示すように、サブ画素を設けないと表示されている色画素の中で隣接する画素の影響で暗くなる部分が生じる。図16(b)に示すように、このように暗くなる部分に対応する位置にサブ画素67Dを設けるものであれば、サブ画素67Dの形成する位置は実施形態に限定されない。サブ画素67Dを設けることにより、画素の暗くなる部分が明るくなるからである。この場合、画素電極側のラビング方向に関係なく、画素が暗くなる部分にサブ画素を設ける。
【0046】
(9)以上の実施形態による液晶パネル1,1Aを反射型液晶パネルとして説明したが、透過型の液晶パネルであってもよい。また、以上の実施形態による液晶パネル1の表示原理は、TN方式であったが、実施形態に限定されない。たとえば、STN(Super Twisted Nematic)方式や垂直配向の液晶を用いたものであってもよい。液晶パネル1,1Aの駆動方式は、TFTを使用したアクティブ・マトリクス方式として説明したが、アクティブ・マトリクス方式であれば実施形態に限定されない。たとえば、MIM(Metal Insulated Metal)を使用したアクティブ・マトリクス方式であってもよい。
【0047】
(10)液晶分子の並ぶ方向を所定の方向に保持する処理は、以上の実施形態によるラビング処理に限定されない。たとえば、ガラス基板に酸化ケイ素を蒸着させる斜め蒸着法でもよい。
【0048】
(11)透過型液晶パネルの場合、液晶を挟んで設けられる一対の偏光板の偏光軸が相互に直交する液晶パネル(ノーマルホワイト型)でもよいし、一対の偏光板の偏光軸の方向が揃った液晶パネル(ノーマルブラック型)でもよい。
【0049】
(12)液晶パネル1とPBSブロック33とを組み合わせて使用する一例を示したが、PBSブロック33の代りに、液晶パネルが偏光板を有するようにしてもよい。
【0050】
(13)以上の実施形態による液晶パネル1は、プロジェクタ以外に小型表示装置に使用することできる。液晶パネル1を高解像度で小型化するにともない、画素も小型化され、隣接する画素による電界の影響が大きくなるからである。たとえば、図17に示すように、上面表示装置41は、カメラ4の上面に設置されるので、液晶パネル1を小さくする必要があり、さらに高解像度で表示することが好ましい。したがって、隣接する画素による電界の影響が大きくなるので、本発明は上面表示装置41の液晶パネルに好適である。この場合、PBSブロックを設けないので液晶パネル1は偏光板を備えることになる。また、本発明の液晶パネル1を電子ビューファインダやヘッドマウントディスプレイにも適用することができる。
【0051】
実施形態と変形例の一つ、もしくは複数を組み合わせることも可能である。変形例同士をどのように組み合わせることも可能である。
【0052】
以上の説明はあくまで一例であり、本発明は上記実施形態の構成に何ら限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1の実施形態による液晶パネルの構造を説明するための図である。
【図2】本発明の液晶パネルを使用しプロジェクタを説明するための図である。
【図3】本発明の実施形態における配向膜のラビング方向を説明するための図である。
【図4】本発明の実施形態における投影面に投影された画素を説明するための図である。
【図5】本発明の実施形態における比較例を説明するための図である。
【図6】液晶分子の配列を説明するための図である。
【図7】色度座標を表したグラフである。
【図8】本発明の実施形態における液晶パネル装置を説明するための図である。
【図9】サブ画素の表示における明るさの階調の一例を説明するための図である。
【図10】サブ画素の表示における明るさの階調の一例を説明するための図である。
【図11】サブ画素の表示における明るさの階調の一例を説明するための図である。
【図12】サブ画素の表示における明るさの階調の一例を説明するための図である。
【図13】白色フィルタの形状の変形例を説明するための図である。
【図14】白色フィルタの形状の変形例を説明するための図である。
【図15】白色フィルタの対角線の長さを説明するための図である。
【図16】画素の配置の変形例を説明するための図である。
【図17】サブ画素の配置の変形例を説明するための図である。
【図18】本発明の液晶パネルを使用した表示装置を説明するための図である。
【符号の説明】
【0054】
1 液晶パネル 2 投射像
3 プロジェクタ 4 カメラ
11 TFT素子形成Si基板 12 画素電極
13 色フィルタ集合体 13A〜13C 色フィルタ
13D 白色フィルタ 14,16 配向膜
31 LED光源 33 PBSブロック 33a 偏光面 41 上面表示装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配向方向が設定された液晶と、
入射する光を複数の色成分に分解する色分解フィルタを複数有する色フィルタと、
前記複数の色分解フィルタの間に設けられた複数の白色フィルタと、
前記液晶の配向を制御して前記色分解フィルタおよび前記白色フィルタを透過する光の光量を調節する光量調節電極とを含み、
前記複数の色分解フィルタに対応する複数の画素と前記複数の白色フィルタに対応する複数の画素により表示用画素配列を構成することを特徴とする液晶パネル。
【請求項2】
請求項1に記載の液晶パネルにおいて、
前記光量調節電極は、前記色分解フィルタおよび白色フィルタごとに設けた画素電極および各画素電極に共通の共通電極を含むことを特徴とする液晶パネル。
【請求項3】
請求項2に記載の液晶パネルにおいて、
前記共通電極側に設けられ、前記液晶を第1方向に配向する第1配向膜および前記画素電極側に設けられ、前記液晶を第2方向に配向する第2配向膜を備え、
前記白色フィルタは、前記色分解フィルタに関して、前記第2配向膜側の液晶配向である前記第2方向と略直交する方向に隣接して配置されることを特徴とする液晶パネル。
【請求項4】
請求項2に記載の液晶パネルにおいて、
前記白色フィルタは、前記白色フィルタが配置されない場合、隣接する画素電極に印加される画素信号による前記液晶の配向の乱れで当該画素を透過する光の光量が所定値以上低下する領域に配置されることを特徴とする液晶パネル。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、
前記色分解フィルタの形状は、角の数が6以上の多辺角形であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、
前記白色フィルタの形状は、三角形または四角形であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、
前記複数の色分解フィルタはデルタ配列され、
前記白色フィルタの形状が平行四辺形であり、前記白色フィルタの短辺、該対角線および前記色分解フィルタの前記白色フィルタに接していない辺が組み合わさり、矩形形状を形成する場合、前記白色フィルタの対角線の長さは、前記矩形形状の長辺の長さの2分の1であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項8】
請求項3に記載の液晶パネルにおいて、
前記白色フィルタの形状が長辺を有する四角形である場合、前記白色フィルタの長辺と前記第2方向とのなす角は0°または鋭角であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、
前記色分解フィルタの全面積に対する前記白色フィルタの全面積の割合は、20%以下であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか1項に記載の液晶パネルにおいて、
前記白色フィルタの全面積は、前記複数の色分解フィルタ毎の全面積以下であることを特徴とする液晶パネル。
【請求項11】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
前記光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、前記白色フィルタを挟んで隣接する2つの色分解フィルタによって表示される画素が黒以外を表示する場合、前記白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調は、前記白色フィルタを挟んで隣接する2つの色分解フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値以下の値となるように前記画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
前記光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、前記白色フィルタを囲む4つの色分解フィルタのうち3つが各色成分に対応する色分解フィルタであり、前記4つの色分解フィルタによってそれぞれ表示される各画素の明るさの階調の値が同じである場合、前記白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は、前記4つの色分解フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値と等しくなるように前記画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項13】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
前記光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、前記白色フィルタの形状が長辺を有する四角形であり、前記白色フィルタの長辺に接している色分解フィルタによって表示される画素が黒を表示する場合、前記白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は0より大きくなるように前記画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項14】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
前記光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、黒を表示する画素に対応する色分解フィルタが、前記第1のラビング方向と略直交をなす側において白色フィルタと接する場合、前記白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値は0より大きくなるように前記画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項15】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルと、
前記光量制御電極へ印加する画素信号を生成する画素信号生成手段であって、前記白色フィルタの形状が長辺を有する四角形であり、前記白色フィルタの長辺に接している色分解フィルタによって表示される画素が黒を表示する場合、前記白色フィルタによって表示される画素の明るさの階調の値を0となるように前記画素信号を生成する画素信号生成手段とを備えることを特徴とする液晶パネル装置。
【請求項16】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルを備えることを特徴とする表示装置。
【請求項17】
請求項11乃至15のいずれか1項に記載の液晶パネル装置を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項18】
請求項1乃至10のいずれか1項に記載の液晶パネルを備えることを特徴とするプロジェクタ。
【請求項19】
請求項11乃至15のいずれか1項に記載の液晶パネル装置を備えることを特徴とするプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−265240(P2009−265240A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−112559(P2008−112559)
【出願日】平成20年4月23日(2008.4.23)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】