説明

深い“C”形部品とその成形方法

実質的に“C”形断面形状の長い部品と、それを製造する方法とを提供する。当該部品は、射出成形することができ、表側の部品部分を塗膜で覆うことができる。この方法は、傾斜底壁を備える底端キャビティ部分(182)を有する金型キャビティを備え、雌型要素(106)を、定置雄型要素(104)から離れるように、幅方向すなわちY方向に対して約1〜20゜の角度をなすように動かすこと(358)を含む。この部品は、プラスチック基板と随意の塗膜とを有し、当該塗膜は、前記部品の表側主要面(406)の後方で底端壁(400)に沿って終わる一つのへり(204)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、アメリカ仮特許出願第60/505,459号(2003年9月24日出願)の優先的利点を主張するものである。
【0002】
本発明は、深い“C”形の断面の成形部品と該部品を製造する方法とに関する。
【背景技術】
【0003】
自動車の装備品と保護用成形品とが、しばしば射出成形法によって製造される。長い成形品の製造は、ガスを用いる射出成形法によって非常に簡単になる。ある種の用途のためには、長い部品の断面が“C”字に近い、深い成形部品を作るのが望ましい。
【0004】
たとえば、部品の表側の面(すなわち、“C”の大体水平の対向両端間の部品外表面)が、“C”の対向端間の部品の二分軸を大体横断して延びている、自動車用の深いサイドシルおよびロッカーパネル成形品を提供するのが望ましい。しばしば、塗膜が部品の表側の面に備えられ、部品上の塗膜の色および光沢性によって部品に必要な美的外観が与えられる。そのような塗膜は、市販されており、一般にロールから引き出され、必要な寸法と形状に切断され、金型キャビティ内に配置される。このとき、塗膜の塗料の塗られた側または美的に快い側が金型キャビティ外側面に面するようにされる。次に、溶融樹脂が金型キャビティ内に射出され、塗膜が所定の位置に配置された部品が作られる。冷却後、部品は金型キャビティから取り出される。
【0005】
塗膜の予備成形、および塗膜の挿入または塗膜と基板の同時成形のための技術は、たとえば、アメリカ特許第5,599,608号(Yamamotoほか)、第5,746,962号(Yamamoto)、第5,759,477号(Yamamoto)、5,783,287号(Yamamotoほか)、第5,968,444号(Yamamoto)、6,168,742号(Yamamoto)、および6,227,319号(Hardgroveほか)に開示されている。これらの特許明細書の記載事項を参照されたい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、前記のような実質的に“C”形断面の深いプラスチック部品の成形は、特に難しい。“C”の対向端が互いに近づきすぎていると、部品を金型キャビティから取り出すのが難しい。さらに、部品の金型からの取り出しにより、しばしば、部品の表側の面に沿って配置されている塗膜の引き裂き、波打ち、その他の変位が生じる。部品の対向端の好ましくない変形または損傷も、部品の金型キャビティからの取り出し中に起こりうる。その結果、部品の色、光沢、その他の仕上げ品質が損なわれうる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の方法においては、長い自動車部品が通常の成形方法によって製造される。金型キャビティは、底端キャビティ部分、頂端キャビティ部分、および主要面キャビティ部分を有する。主要面キャビティ部分は、表側前部および対向する後部を有する。底端キャビティ部分、頂端キャビティ部分、および主要面キャビティ部分が協同して実質的な“C”形を定める。
【0008】
金型キャビティは、部品に必要な“C”形断面を与えるようになっていて、縦軸(Z方向と呼ぶ)に沿って延びており、金型キャビティおよび得られる部品は、水平方向Yと垂直方向Xとを有し、X、Y、およびZ方向は、互いに直交している。
【0009】
金型の底端キャビティ部分は、傾斜底壁の前部境界から後部境界までの傾斜部分を有する。この傾斜は、底端キャビティの底壁の前部境界に接してX方向に直交するようにY方向に沿って後方に延びる接線に対して、約1〜20゜の必要角度に設定される。
【0010】
また、金型の雌型要素は、定置雄型要素から、底端部分の傾斜底壁の角度と大体同じ約1〜20゜の角度に引き離される。したがって、金型からの部品の突き出しまたは取り出し時に、底端キャビティ内に配置されている塗膜のへりの引きちぎり、波打ち、または引き裂きが最小限に抑えられる。
【0011】
本発明の長い自動車部品は、傾斜底端壁を有し、該壁の少なくとも一部が塗膜で覆われる、ということを特徴とする。この底端壁には、前述のように、前記接線に対する傾斜が与えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付の図面に即して、本発明の装置と方法の例としての実施形態について、詳しく説明する。
【0013】
図1には、本発明による長い部品12が使用できるタイプの自動車10が示してある。この図に示すように、部品12は、サイドシルガーニッシュであり、これはまたロッカーパネルと呼ばれることもある。部品12の上部は、隣接車体要素またはその他の外装要素14によって隠されている。
【0014】
図4に示すように、部品12は、底端壁400と頂端壁要素402、404との間に配置された表側主要面領域406を有する長い要素から成る。塗膜200が、表側主要面406の全体を被覆している。塗膜の底部へりまたは底部末端204が、部品の底端の背後に底端壁400に沿って配置されている。脚176と178とが、部品の表側の面から後方に離れて配置してある。塗膜の頂部へり206が、頂端壁要素404に沿う部品の外表面上に配置されている。
【0015】
示されているように、この部品は、Z方向すなわち部品の縦軸と、それぞれ部品の高さおよび幅を示すXおよびY方向とを有する。X、Y、およびZは、互いに直交している。全体として、形状は、実質的に裏返しの“C”であり(あるいは、図面の右側から部品を見た場合、“C”)、ここで“C”は、底端壁、頂端壁、および主要面輪郭によって定められる。通常、頂端壁要素402は、フレームに連結され、上にあるか重ねあわされている部品または装飾部材があるために隠されて見えない。部品の底部側に沿う脚178も、適当なフレームその他に連結されている。見る人は表面406の全部を見ることができる。塗膜の底部へり204は、主要面406の背後で底端壁400に沿って延びているので、見る人は、先行技術の部品では見えることもあった分離線または“波”線を見ることがない。また、塗膜の頂部へり206も、他の部品たとえば図1に示すものによって覆われていて、見る人から隠されているので、見る人はこの頂部へりによって生じる境界線を見ることができない。
【0016】
図2および2Aには、先行技術の塗膜被覆“C”形部品の成形に使用できる代表的な先行技術金型構造物を示す。ここでは、100で、この金型キャビティのYまたは幅寸法を示し、102で、この金型キャビティの高さまたはX寸法を示す。Z方向を、XおよびY軸の交点Zで示すが、このZ方向は、図2の平面から外に延びていると理解すべきである。すなわち、X、Y、およびZ方向は互いに直交している。
【0017】
この金型構造物は、定置雄型要素104、Y方向に動くことのできる雌型要素106、およびX方向に動くことのできるスライダー部分108から成る。雌型要素の雄型要素からの動きまたは引き離しのベクトルを、110で示し、またスライダーの雄型要素から離れる動きのベクトルを、112で示す。
【0018】
金型キャビティ140が、金型構造物の雄型、雌型、およびスライダー部分の間に備えられている。この金型キャビティは、150で示す頂端で終わり、またこの金型キャビティの底部側面160で終わっている。この金型キャビティの最下部を、170で示す。これを、金型キャビティの底端とも呼ぶ。第一の後脚176と連結のための第二の後脚キャビティ構造178とが、この底端部分から背後に延び出ている。頂端部分184が、この金型構造物の上部部分として備えられ、また対応する金型キャビティ底端がこの金型構造物の最下点に182で示されている。
【0019】
通常の技術により、塗膜200をキャビティの雌型側面に配置することができる。ここで使用する塗膜という言葉は、広く、必要なプラスチックと同時に成形することのできるすべての装飾フィルムを含むものとする。たとえば、この塗膜は、フィルムラミネートから成ることができ、このラミネートは、カラー、透明、および/または金属光沢もしくは金属粉層(すべて、部品の表側に必要な美的外観を与えることを意図する)とすることのできる複数の層から成る。あるいは、この塗膜は、単一層構造からなることもできる。
【0020】
図に示すように、この塗膜は、表側の面のためのキャビティ180の全体に沿って延びており、塗膜の一端206は頂端キャビティで終わっており、塗膜の底部へり204は底端キャビティで終わっている。示されているように、この金型は三分割金型であって、分割線を、PL2、PL4、およびPL6としてそれぞれ想像線で示す。スプルー210が雄型に備えられ、金型キャビティと連絡している。注意すべきことは、頂端キャビティの一部が頂部棚連結部220キャビティによって定められ、連結部220キャビティは、前方に突き出た棚202を有し、該棚には、上部脚キャビティ224および226が接続している。
【0021】
一般に、この金型キャビティは、三つの主要部分、(a)主要面キャビティ180、(b)底端キャビティ182、および(c)頂端キャビティ184から成る。図2に示すように、塗膜200は表側キャビティの表側(ここでは、雌型側)を覆い、金型の底端および頂端キャビティ部分の204、206で終わっている。
【0022】
図2Aに示す、ある種の先行技術で一般的な方法では、塗膜の末端へり204は、参照番号170で示すように、底端キャビティ内のキャビティの最下部分の後部まで配置されている。この構造は、問題が起こりやすい。というのは、図2Aに示すベクトル線110に沿う雌型要素の引出しまたは引き離しにより、塗膜のこの部分204の引きちぎりまたは引き裂きが起こることが多いからである。
【0023】
以下、図3および3Aにより、本発明を詳しく説明する。これらの図に示す金型構造物においては、当該金型の底端キャビティ部分182には、底壁面が備えられ、この底壁面は傾斜底壁320を有する(図3A)。底端キャビティの底壁320は、前部境界322から後部境界352まで延びている。図3Aに示すように、底壁320の前部境界322は、接線350に対して約1〜20゜、好ましくは1〜10゜、もっとも好ましくは5゜の角度傾斜している。接線350は、前部境界322に接し、図3に示すY方向線100に平行で、図3に示すX方向に直交している。示されているように、塗膜200の底部へり204は、金型キャビティの最下端170を通過して傾斜底壁320に沿って延びている。本発明の場合、分割線PL4は、傾斜底壁320の末端352に隣接して配置されている。
【0024】
図3からわかるように、図3Aにもっとも良く示されているような傾斜底端キャビティ面が備えられ、雌型引出しまたは引き離しベクトルが358で示されるようなもの(図3)であるので、部品を対応するキャビティから取り出すときに、塗膜のへり204の引きちぎりまたは引っかきを防ぐことができる。言い換えると、雌型要素のY方向引出しまたは移動も、100で示すY方向に対して約1〜20゜の角度でなされる。この角度は、底端キャビティの底壁の前記傾斜角に実質的に一致する。また、図3に示すように、上部棚連結部キャビティ220も、好ましくは、雄型要素から離れる雌型要素のY方向移動が容易になるように前記角度だけ傾けられる。これに対して、図2に示す先行技術の構造物においては、上部棚連結部キャビティ220がX方向に対して実質的に直交している。
【0025】
明らかに、本発明は、一つの側面において、実質的に“C”形の断面を有する長い部品の成形のための方法を提供するものである。一般に、この部品は、当該部品の底部へりを定める底端、当該部品の頂部へりを定める頂端、および、前記底端と頂端との間にあって、表側の面と対向後面とから成る主要面から成る。この方法においては、必要な“C”形の断面に一致する金型キャビティが備えられる。この金型キャビティ自体は、Z方向の縦軸に沿って延びており、水平方向Yと垂直方向Xとを有し、X、Y、およびZが互いに直交している。底端キャビティ、頂端キャビティ、および主要面キャビティのすべてが、協同する金型構造物内に備えられ、主要面キャビティは表側前部と対向後部とを有する。底端キャビティ、頂端キャビティ、および主要面キャビティは、協同して、“C”形または裏返し“C”形を定める。傾斜底壁が底端キャビティに備えられ、当該傾斜底壁は、主要面キャビティの表側の面に接する前部境界と主要面キャビティからY方向に離れた位置にある後部境界とを有する。この傾斜底壁は、底端キャビティの前部境界に接し、かつY方向に延びてX方向に直交する接線に対して、約1〜20゜の角度をなすように備えられている。
【0026】
この方法は、金型キャビティ内に溶融プラスチックを射出し、溶融プラスチックを冷却させて成形部品ができるようにすることから成る。得られる冷却プラスチック部品は、金型キャビティから、X方向に対して鋭角をなすように、取り出すか突き出す。
【0027】
一般に、塗膜が、金型キャビティ内に、主要面キャビティの表側前面に沿って、当該塗膜の一端が底端キャビティ内に延び出るように、配置されている。示されているように、この金型キャビティは、定置雄型要素、Y方向に動ける可動雌型要素、およびX方向に動けるスライダー部分から成る三分割金型構造物によって定められる。成形部品の金型キャビティからの取り出しは、前記接線に平行で、Y方向に延びている線に対して約1~20゜の角度でY方向に雌型要素を動かすことを含む。したがって、底端キャビティ内に配置されている塗膜のへりは、雌型要素がY方向に動くときに、引っかかれたり、引きちぎられたりすることがない。また、金型のスライダー部分は、雄型要素からX方向に動かされる。
【0028】
本発明による長い自動車部品は、実質的に“C”形の断面形状を有する。この部品は、当該部品の底部へりを定める底端壁部分、当該部品の頂部を定める頂端壁部分、および底端壁部分と頂端壁部分との間に延びる主要面から成る。この主要面は、表側の面と対向後面とから成る。前記底端壁部分は、主要面の表側の面から延び出ていて、また傾斜底壁面を有する。この底壁面は、主要面に隣接する前部境界と主要面から後方に離れた後部境界とを有する。この傾斜底壁は、Y方向に延びてX方向に直交する、前部境界に接する接線に対して、約1〜20゜の角度に配置されている。好ましくは、この傾斜は、約1〜10゜であり、もっとも好ましくは約5゜である。
【0029】
前記自動車部品は、その好ましい実施形態においては、表側の面全体を覆う塗膜を有するプラスチック基板から成り、この塗膜の第一のへりが、底端壁部分の少なくとも一部を覆い、底端部分の前部境界の後方で終わっている。また、この好ましい実施形態は、底端キャビティの傾斜底壁に沿って前部境界と後部境界との間で終わる塗膜の第一のへりを有している。塗膜の第二のへりは、頂端壁部分の少なくとも一部を覆っている。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明によって製造されたサイドシルガーニッシュ部品を有する自動車の斜視図である。
【図2】深い“C”形部品の製造に普通に使用される先行技術金型構造物の断面図である。
【図2A】図2において想像線Fig.2Aで円形に囲った図2の金型構造物部分の拡大断面図である。
【図3】本発明で使用する金型構造物の断面図である。
【図3A】図3において想像線Fig.3Aで円形に囲った図3の金型構造物部分の拡大図である。
【図4】本発明によって製造した長い部品の斜視図である。
【符号の説明】
【0031】
10 自動車
12 長い部品
14 外装要素
100 金型キャビティの幅方向
102 金型キャビティの高さ方向
104 定置雄型要素
106 雌型要素
108 スライダー部分
110 雌型要素引き離しベクトル
112 スライダー引き離しベクトル
140 金型キャビティ
150 頂端
160 底部側面
170 金型キャビティの最下端
176 第一の後脚
178 第二の後脚
180 主要面キャビティ
182 底端キャビティ
184 頂端キャビティ
200 塗膜
202 棚
204 塗膜の底部へり
206 塗膜の頂部へり
210 スプルー
220 連結部キャビティ
224 上部脚キャビティ
226 上部脚キャビティ
320 傾斜底壁
322 前部境界
350 接線
352 後部境界
358 雌型引き離しベクトル
400 底端壁
402 頂端壁要素
404 頂端壁要素
406 表側主要面
PL2 分割線
PL4 分割線
PL6 分割線
X 部品の高さ方向
Y 部品の幅方向
Z 部品の縦軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に“C”形の断面形状を有する、長い自動車部品を成形する方法であって、
当該部品が、当該部品の底部へりを定める底端、当該部品の頂部を定める頂端、当該底端と当該頂端との間に延びている、表側の面と対向後面とを有する主要面、を有する自動車部品である方法において、改良が、
(a)前記“C”形断面と一致するスペースを定める金型キャビティを備え、当該金型キャビティが、Z方向の縦軸に沿って延びており、また水平方向Yと垂直方向Xとを有し、X、Y、およびZが互いに直交し、
(b)前記金型キャビティに、底端キャビティ部分、頂端キャビティ部分、および主要面キャビティ部分を備え、当該主要面キャビティ部分が、表側前部と対向後部とを有し、前記底端キャビティ部分、頂端キャビティ部分、および主要面キャビティ部分が協同して前記“C”形形状を定め、
(c)前記底端キャビティ部分に傾斜底壁を備え、当該傾斜底壁が、前部境界と後部境界とを有し、当該前部境界が前記主要面キャビティ部分の前記表側前部に隣接し、当該後部境界が、前記前部境界に接して前記Y方向に延びて前記X方向に直交する接線に対して約1〜20゜の角度をなすように、前記前部境界からY方向に離れた位置にあり、
(d)溶融プラスチックを前記金型キャビティ内に射出し、
(e)前記溶融プラスチックを冷却させて前記成形部品ができるようにし、
(f)該成形部品を前記金型キャビティから取り出す、
ことから成る、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
当該角度が約1〜10゜であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
塗膜が、当該金型キャビティ内に、当該主要面キャビティの当該表側前面に沿って配置され、前記塗膜の一つのへりが当該底端キャビティ部分内まで延びることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
当該金型キャビティが、三分割金型構造物によって定められ、前記金型キャビティが、定置雄型要素、当該Y方向に動ける可動雌型要素、および当該X方向に動けるスライダー部分から成り、また、当該成形部品を前記金型キャビティから取り出す当該ステップ(f)が、前記雌型要素を、前記雄型要素から離れるように、前記Y方向に当該接線に平行に延びる線に対して約1〜20゜の角度をなすように前記Y方向に沿って動かすことを含み、当該底端キャビティ部分内に配置された当該塗膜の当該へりが、前記雌型要素を前記雄型要素から前記のように動かすときにひっかかれたり、あるいは引きちぎられたりしないようになっていることを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
当該成形部品を当該金型キャビティから取り出す当該ステップ(f)が、当該スライダー部分を当該X方向に沿って当該雄型要素から当該縦軸Zに対して鋭角をなして離れるように動かすことを含む請求項4に記載の方法。
【請求項6】
さらに、当該雄型要素に当該金型キャビティと連絡するようにスプルーを備え、当該ステップ(d)が、溶融プラスチックを前記スプルーを通して前記金型キャビティ内に射出することから成ることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
当該長い自動車部品がサイドシルガーニッシュであることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
実質的に“C”形または裏返し“C”形の断面形状を有するタイプの、長い自動車部品であって、
当該部品が、当該部品の底部へりを定める底端壁部分、当該部品の頂部を定める頂端壁部分、および当該底端壁部分と当該頂端壁部分との間に延びている主要面を有し、ここで、当該主要面が表側の面と対向後面とを有し、前記部品が、X、Y、およびZ方向に延びており、Zが前記部品の縦軸であり、Yが前記部品の水平方向であり、Xが前記部品の垂直方向であり、X、Y、およびZが互いに直交し、ここで、前記底端壁部分が、前記主要面の前記表側の面から延び出ていて、傾斜底壁面を有し、当該底壁面が、前記主要面に隣接する前部境界と前記主要面から前記Y方向に沿って後方に間隔をとって配置されている後部境界とを有し、前記傾斜底壁面が、前記前部境界に接して前記Y方向に延びて前記X方向に直交する接線に対して約1〜20゜の角度をなすように、配置されている、
ことを特徴とする長い自動車部品。
【請求項9】
当該角度が約1〜10゜であることを特徴とする請求項8に記載の長い自動車部品。
【請求項10】
当該底端壁部分、主要面、および頂端壁部分がプラスチック基板から成り、ここで、塗膜が、当該表側の面全体を覆い、該塗膜の第一のへりが、前記底端壁部分の少なくとも一部を覆って、当該前部境界の後方で終わっていることを特徴とする請求項8に記載の長い自動車部品。
【請求項11】
当該塗膜の当該第一のへりが、当該底壁面の当該前部境界と後部境界との間で終わっていることを特徴とする請求項10に記載の長い自動車部品。
【請求項12】
当該塗膜の第二のへりが、当該頂端壁部分の少なくとも一部を覆っていることを特徴とする請求項9に記載の長い自動車部品。
【請求項13】
当該塗膜がカラー層を有するラミネートであることを特徴とする請求項10に記載の長い自動車部品。
【請求項14】
当該塗膜が少なくとも一つの透明層を有するラミネートであることを特徴とする請求項10に記載の長い自動車部品。
【請求項15】
当該塗膜が金属または金属粉外観を有することを特徴とする請求項10に記載の長い自動車部品。
【請求項16】
当該部品がサイドシルガーニッシュであることを特徴とする請求項10に記載の長い自動車部品。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3】
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【図3A】
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【図4】
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【公表番号】特表2007−506581(P2007−506581A)
【公表日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−528030(P2006−528030)
【出願日】平成16年9月7日(2004.9.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/028991
【国際公開番号】WO2005/032918
【国際公開日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(505046994)グリーン トーカイ シーオー., エルティーディー. (1)
【Fターム(参考)】