説明

測位情報処理装置、情報処理装置、測位情報処理方法、プログラム

【課題】GPS測位機能を搭載する各種機器が、測位情報取得のための処理負荷の増加により動作性能が低下してしまうなどの不都合を抑制して、信頼性も高める。
【解決手段】GPSデバイス3は本来は、1秒間隔ごとに、測位演算と、その測位結果の有効・無効(OK,NG)の情報とともに測位情報を送信出力する。これに対して本願発明では、1秒よりも長いt秒の時間間隔を設定し、このt秒の時間間隔が経過するごとに測位情報を送信出力させる。ただし、t秒の時間間隔の間に無効な測位情報しか得られなかったのであれば、そのt秒を経過した時点での測位情報の送信出力は行わないようにされる。これにより、測位情報の出力頻度が従来よりも低くなり、それだけGPSデバイスからの測位情報の受信を受けるCPU側の負荷が軽減される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばGPS(Global Positioning System)などに対応して測位の情報を取得することのできる測位情報処理装置とその方法、及びこのような測位情報処理装置が実行するプログラムに関する。また、上記測位情報処理装置としての構成を備える情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばGPSを利用して測位を行う機能を有した機器(GPS対応機器)が民生においても広く普及している状況にある。例えば、現状であれば、カーナビゲーション装置、登山用などの携帯型測位装置、及びGPS測位機能を搭載した携帯電話などがよく知られている。
【0003】
【特許文献1】特開2004−233150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなことを背景とすると、GPS機能の適用範囲は、上記したような機器以外にも拡がっていくことが考えられる。すると、GPS機能と、機器との組み合わせによっては、次のようなことが問題になる可能性がある。
GPS機能を実現するためには、GPSの衛星から送信される電波を受信して測位演算を行って位置情報その他の測位情報を得るためのデバイス(GPSデバイス)を実装することになる。このようなGPSデバイスは、その仕様として、一定時間(例えば1秒)ごとに測位情報を送信出力するようにされているのが通常である。GPSデバイスを実装した機器のCPU(Central Processing Unit)などは、このようにして一定時間ごとに送出される測位情報を取り込み、例えば所定のアプリケーションソフトウェアに従った応答処理を実行するようにされる。これにより、例えば移動に応じて逐次変化する現在位置の情報などを更新して、例えば地図などのインターフェイスにより現在位置などを適正に提示することが可能になる。
【0005】
しかしながら、上記のようなGPSデバイスとCPUとの間での測位情報の授受が行われるということは、CPUとしては、一定時間ごとに割り込み処理を実行しなければならないということを意味する。
機器によっては、GPS機能を付加しない段階での本来的な機能を実現するのにあたっても、相応に高いCPU負荷が要求されるようなものがある。このような機器にGPS機能を付加したとすると、CPUは、GPSデバイスからの測位情報送信に応じて、上記したような割り込み処理を比較的高頻度で実行することになるために、さらにCPUの処理負担が重くなる。このことが、例えば処理速度の低下を生じるなど、機器の動作性能に好ましくない影響を与える可能性がある。
そこで本発明としては上記した課題を考慮して、各種機器などについてGPSなどの測位システムに対応する機能を与えたとしても、これによる情報処理系の処理負担が軽減されるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために本発明は、測位情報処理装置として次のように構成する。
つまり、予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手段と、この測位情報取得手段により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して外部に送信するもので、測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手段とを備えることとした。
【0007】
また、予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手段と、この測位情報取得手段により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して送信するもので、測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手段と、上記データ通信経路を経由して送信されてきた測位情報を受信取得し、この受信取得した測位情報を利用して所定の機能動作が実現されるようにするための処理を実行するようにされた測位情報処理手段とを備えることとした。
【0008】
なお、ここでの測位情報についての「有効」とは、測位情報を形成する情報項目のうちで少なくとも位置情報が有効に得られていることを指す。逆にいえば、何らかの原因によって適正に位置情報が算出されなかったときに取得される測位情報は、「無効」なものとばる。ただし、ここでの測位情報の有効、無効の定義は、上記しているように測位情報に含む位置情報の有効性、無効性のみに基づくものである。従って、測位情報に基づいて何らかのアプリケーション的な処理を実行する側では、無効な測位情報であっても、有用となる場合があるものである。
【0009】
上記構成では、測位情報処理取得手段により測位情報を取得するようにされるが、この測位情報には、その内容が有効とされるものと、有効な位置情報を得ることができないことで、その内容が無効とされるものとに分けられる。そして本願発明にあっては、測位が成功して有効とされる測位情報が取得されたときにのみ、この有効な測位情報を送信するようにされ、無効な測位情報は送信しないようにされる。一方、従来にあっては、測位情報の取得周期である標準時間間隔ごとに、その内容が有効/無効であるとにかかわらず測位情報を送信するようにされる。
このことから、本願発明の構成では、従来の場合と比較して、単位時間あたりにおける測位情報の送信頻度は低下されることになる。
【発明の効果】
【0010】
このようにして本発明は、測位情報処理装置から測位情報を送信する頻度が従来よりも低くされることで、この測位情報の送信を受けて何らかの処理を実行する情報処理装置側の負荷は、それだけ低減されることになる。これにより、測位情報を利用して何らかの機能処理を実現する情報処理装置の動作性能の低下などを抑制することができ、機器の信頼性も高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態という)について説明する。
本実施の形態の測位情報処理装置はGPSモジュールとされて、例えば図1に示すようにして、ビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200などの携帯型の撮像装置に実装されるようにして内蔵される。ここでいうGPSモジュールとは、GPSの衛星から送出される電波を受信して測位演算を実行し、測位情報を取得することのできる部品装置とされる。
この図に示すようにして、ビデオカメラ100、及びデジタルスチルカメラ200は、内蔵のGPSモジュールにより、複数のGPS衛星(300A,300B,300C)から電波を受信し、所定の測位方式により測位演算を行い、測位情報として少なくとも現在位置の情報を取得することができる。
【0012】
図2は、ビデオカメラ100、又はデジタルスチルカメラ200により取得した測位情報を利用したアプリケーション例、機能例を示している。
先ず、本実施の形態のビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200は、地図情報データベース10を備えている。この地図情報データベース10には、地図の画像情報、その地図上の位置情報、各種付加情報などがデータベース化されて保存されている。また、地図情報データベース10の実際としては、例えばビデオカメラ100、又はデジタルスチルカメラ200が内蔵するフラッシュメモリ、ハードディスクなどの内蔵記憶媒体においてデータベース化された状態でデータとして記憶されているものとされる。
【0013】
撮像画像を記憶媒体に記録可能な撮影モードのときには、例えば図2(a)として示しているように、モニタ画面に対して、そのときに撮影を行っている場所を、地図画像上に示すような表示を行わせることができる。つまり、GPSモジュールにより取得された現在位置情報に基づいて地図情報データベース10から、その現在位置情報が示す位置を含む地図画像のデータを読み出して、例えば現在位置を示すマークなどと共に表示させるものである。
あるいは、図2(b)に示すようにして、モニタ画面に表示させている撮像モニタ画像に対して、その撮像位置に関連する文字等の情報を重畳表示させることができる。このような表示も、GPSモジュールにより取得された現在位置情報に基づいて地図情報データベース10から、その現在位置情報が示す位置の付加情報として、文字などによるガイド情報を読み出し、モニタ画像にオンスクリーン表示させるように表示制御処理を実行するようにされる。なお、このようにして付加情報が重畳表示された状態を、撮像画像として記録することも可能とされる。
【0014】
そして、本実施の形態としては、撮像モード時において撮像により記録を行う画像データは、図2(c)に示すようにして、そのときの測位情報(位置情報等)が付加情報として付加される所定構造を有しているものとされる。このような構造により、撮像により得られた画像データは、記憶済コンテンツデータベース11に対して記録される。
記憶済コンテンツデータベース11は、そのハードウェア資源としては、ビデオカメラ100、又はデジタルスチルカメラ200に内蔵、あるいはビデオカメラ100、又はデジタルスチルカメラ200に装填されるリムーバブル形態の記憶媒体とされる。
【0015】
ビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200の再生モード時においては、記憶済コンテンツデータベース11から画像データを読み出して、再生出力させることができるが、そのときに、画像データに付加されている測位情報を利用することで、例えば図2(d)(e)に示すような表示を行うことができる。
【0016】
例えば図2(d)には、再生対象の画像データに付加されている測位情報が示す位置を含む地図画像を、地図情報データベース10から読み出して表示画面に対して全体的に表示させる。そのうえで、地図上における位置と、再生対象の画像を撮影記録した位置との対応が採られるようにして、この再生対象の画像をサムネイル画像的に縮小して表示させる。
あるいは、図2(e)に示すようにして、再生対象の画像を表示画面に対して全体的に表示させたうえで、この再生対象の画像を撮影記録した位置を含む地図画像を、表示画面における一部領域に重畳表示させる。
このようにして、例えば本実施の形態のビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200などの撮像装置に測位機能を与えることで、図2にて説明したような、地図や、撮像位置のガイド情報などを組み合わせた多様な利用の態様が得られることになり、例えば娯楽性、利便性が高まる。
【0017】
図3は、本実施の形態の撮像装置(ビデオカメラ100又はデジタルスチルカメラ200)の内部構成例を主に、撮影機器システムと、GPSモジュールとの関係により示している。
撮影機器システム1は、主として、撮像装置(ビデオカメラ100又はデジタルスチルカメラ200)としての本来の機能を実現するシステム部位とされ、例えば実際には、レンズ光学系と撮像素子などから成る撮像部と、撮像部により得られた信号を撮像画像情報に変換して各種の信号処理を実行する信号処理部、撮像画像情報を記憶媒体に記録し、また表示出力などのために再生する記憶処理部などと、これらの部位を制御する制御部などを備える。そのうえで、撮影機器システム1は、GPSモジュールが実装されることに応じて、GPSモジュール(GPSデバイス3)との通信機能や、例えば図2により例示したような位置情報を利用したアプリケーションを実現するための機能が付加されることになる。
【0018】
この図では、撮影機器システム1において、そのなかの制御部を形成するホストCPU11を示している。ホストCPU11は、例えばフラッシュメモリ12に記憶保持されているプログラムを実行することで、各種制御処理としての動作が得られるようにされている。また、SDRAM13は、ホストCPU11が各種処理などを実行するときの作業領域として利用される。
【0019】
ここでは、ホストCPU11がプログラムを実行することにより実現される、GPS機能に関連する動作機能として、GPS対応アプリケーション11a、GPSモジュール操作ミドルウェア11b、通信ドライバ11cを、ホストCPU11内に備えられる機能ブロックとして示している。
GPS対応アプリケーション11aは、例えば図2(a)(b)(d)(e)として説明したような位置情報を利用したアプリケーション機能に対応する。
GPSモジュール操作ミドルウェア11bは、上記GPS対応アプリケーション11aと通信ドライバ11cとの間に介在して両者間の通信を制御する。通信ドライバ11cは、GPSデバイス3との通信を、GPS用通信バス6に応じたプロトコルレベルで実行するためのハードウェアデバイス、ファームウェアなどにより構成される。
【0020】
図3においては、本実施の形態のGPSモジュールの主体は、GPSデバイス3として示される。このGPSデバイス3により、GPS衛星からの電波の受信と、この受信した電波を利用した測位演算と、測位情報の出力処理とが行われる。また、GPSデバイス3は、GPSデバイス用電源部4から供給される電源Vccにより動作するようにされている。GPSデバイス用電源部4は、フロントパネルシステム2によりその動作がオン/オフコントロールされるようになっている。この図に関しては、GPSモジュールは、これらGPSデバイス3とGPSデバイス用電源部4からなるものとして見ることができる。
【0021】
フロントパネルシステム2は、撮影機器システム、GPSモジュール、また、実際においてはここで図示していないその他のモジュール、システムを含めて、本実施の形態の撮像装置(ビデオカメラ100又はデジタルスチルカメラ200)の全体を制御するもので、CPUを備えたマイクロコンピュータなどとして構成される。フロントパネルシステム2は、例えば撮像機器システム側のホストCPU11などとも、システム間バス5により接続されることで相互に通信可能とされている。
なお、本実施の形態としては、GPSデバイス3に対する電源のオン/オフ制御と、撮像機器システム1(ホストCPU11)に対する電源のオン/オフ制御とは、それぞれ独立して行えるようにされている。これにより、例えば節電のために撮影機器システム1の電源をオフとした状態においても、バックグラウンドでGPSデバイス3による測位を継続させて、その測位情報をSRAM31に保持させておくようにして、撮影機器システム1の電源がオンとなったときに、撮影機器システム1が、それまでSRAM31に保持されていた測位情報を利用できるようにするという使い方ができる。
【0022】
また、GPSデバイス3とホストCPU11との間の通信に使用されGPS用通信バス6の実際の規格としては特に限定されるべきものではないが、ここでは、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)を採用しているものとする。UARTは周知のようにして、コンピュータシステムにおけるシリアルポートなどとして広く採用されている。
また、このUARTとしてのGPS用通信バス6を経由してGPSデバイス3とホストCPU11が通信を行うためのプロトコルとしては、NMEA(National Marine Electronics Association)が採用される。NMEAも周知のようにして、例えばGPS受信機とナビゲーション機器との間で、シリアルポートを使用して通信をするために規定されたものであり、現状においても、GPS機能を実装する各種の民生機器で採用されている。
【0023】
本実施の形態としては、GPSデバイス3とホストCPU11との通信について特徴を有するが、本実施の形態との比較として、従来の手法を採用した場合の通信手順例について、図4を参照して説明する。なお、比較を分かりやすいものとするために、この図4には、図3に示した本実施の形態の構成を前提として、GPSデバイス3とホストCPU11との通信について従来の手法を採用した場合の例を示している。
【0024】
一般に、GPSデバイス3としてのモジュール部品は、測位演算の実行→測位演算により取得した測位情報の送信、という一連の処理を、1秒に1回の時間間隔(標準時間間隔)で実行するように設定されている。従来において通常は、この設定をそのまま利用して、1秒ごとに送信される測位情報を取り込んで、ナビゲーション機器側が何らかの応答処理を実行する。図4は、このような従来からの手法に応じたGPSデバイス3、通信ドライバ11c、GPSデバイス操作ミドルウェア11b、GPS対応アプリケーション11aの処理手順となる。
【0025】
先ず、GPSデバイス3は、或るタイミングで測位情報を得たことに応じて、ステップS1としての処理により、測位情報を送信出力する。この測位情報の送信は、通信ドライバ11cにおいては、通信割り込みのイベントが発生したものとして受け付けられる。通信ドライバ11cは、通信割り込みの発生に応じて、ステップS2として示すように、上位のGPSデバイス操作ミドルウェア11bに対して、GPSデバイス側からのメッセージを受信したことを知らせるメッセージ受信通知を送信する。この場合のGPSデバイス操作ミドルウェア11bは、メッセージ受信通知の受信に応答した処理として、ステップS3として示すように、通信ドライバ11cにアクセスして、測位情報であるメッセージのデータを取得する。そして、続くステップS4により、GPSデバイス操作ミドルウェア11bは、GPS対応アプリケーション11aに対して、受信情報内容として、取得した測位情報を送信する。受信内容として測位情報を受信取得したGPS対応アプリケーション11aでは、この測位情報を使用した所定の処理(受信応答処理)を実行する。
【0026】
そして、例えばGPSデバイス3がステップS1としての通信割り込み(測位情報送信出力)を実行して1秒が経過したとされると、同じく、GPSデバイス3は、ステップS11により通信割り込みを再実行することになる。このステップS11に応じては、先のステップS2〜S5と同様のシーケンスが、ステップS12〜15により実行される。そして、さらにステップS11から1秒が経過したとされると、ステップS21〜S25として示すようにして、ステップS1〜S5、ステップS11〜S15と同様のシーケンスが実行される。
このようにして、従来においては、GPSデバイス3から1秒ごとに測位情報が送信出力されるのに応じて、その都度、ホストCPU11側において割り込み処理によるメッセージ(測位情報)の受信と、受信した測位情報を利用した受信応答処理が行われるようにされる。
【0027】
なお、GPSデバイス3が送信出力する測位情報としては、先ず、ステータスとして、その測位情報が有効であるか否かを示す測位結果の情報を含む。GPSデバイス3は、1秒ごとの間隔で測位演算を定期的に実行して測位情報を出力するのであるが、例えば、GPS衛星からの電波を適正に受信取得できなかったような状況では、測位演算の処理を実行したとしてもその結果としては正しい位置情報を算出できないのでエラーが発生することになる。あるいはGPS衛星からの電波を適正に受信できていたとしても、何らかの要因で測位演算がエラーとなるようなこともあり得る。このような場合には、測位情報としては、その演算結果がエラーであり、従って、位置情報が無効(NG)であることのステータスが示されることになる。一方、GPS衛星からの電波を適正に受信取得でき、かつ、測位演算も正常に実行されたのであれば、位置情報が有効(OK)であることのステータスとともに、測定された位置の情報を有する測位情報が送信されることになる。
GPSデバイス3が、有効(OK)とされる測位情報を送信出力したのであれば、ホストCPU11側では、測定された位置情報を受信取得し、しかるべき受信応答処理を実行できる。これに対して、GPSデバイス3が、無効(NG)とされる測位情報を送信出力したのであれば、ホストCPU11側では、受信応答処理として、位置情報が取得できないことに対応した所要の処理を実行することになる。
【0028】
続いて、本実施の形態としてのGPSデバイス3とホストCPU11との通信手順について説明する。
本実施の形態としては、先ず、GPSデバイス3から測位情報を送信出力するタイミングについて、所定のt秒の時間間隔を設定する。この場合のt秒は1秒よりも大きな所定値が設定される。実際には、アプリケーションが測位情報をどのようにして使用するのかにもよるが、例えば図2(a)(b)(d)(e)などのアプリケーションとして利用するのであれば、10秒以上程度とされてもよいと想定される。そのうえで、GPSデバイス3から出力する測位情報は、無効(NG)を示すものについては送信出力しないものとして、有効(OK)を示すもののみを送信出力させるものとする。
【0029】
図5は、本実施の形態としてのGPSデバイス3とホストCPU11との通信手順として、有効な測位情報がt秒ごとに連続的に得られている、正常系としての状況に応じた手順例を示している。
例えばステップS1として示すようにして、或る時点でGPSデバイス3が有効な測位情報を送信出力するタイミングになったとする。すると、ステップS1に応じては、先の図4と同様にして、ステップS2〜S5に示す手順が実行されることになる。
【0030】
このステップS1による測位情報の送信出力を実行した後において、GPSデバイス3では、デフォルト(標準)で設定される1秒ごとに測位演算を行って測位情報を取得することは行っている。但し、本実施の形態では、一度、測位情報を送信出力したとされる時点からt秒を経過するまでは、内部で取得した測位情報を送信出力することはせずに、例えばSRAM31に保持しておくようにされる。そして、測位情報の送信出力時点からt秒を経過したタイミングで、SRAM31に保持されている測位情報の内容を参照して、有効とされる測位情報があれば、この測位情報を送信出力するようにされる。
図5においては、ステップS1において測位情報の送信出力を実行したとされる時点からt秒を経過するまでの間において、有効な測位情報が取得されてSRAM31に保持されていたものとしている。このために、ステップS1からt秒を経過したとされる時点において、ステップS11により、有効な測位情報を送信出力させている。そして、ステップS11により測位情報が送信出力されるのに応じて、ホストCPU11側では、ステップS12〜S15の手順を実行する。このステップS12〜S15の手順は、上記ステップS2〜S5と同様となる。
なお、SRAM31において有効な測位情報が複数保持されている場合においては、これらのうちから1つを選択して送信出力することとすればよい。また、このときにおける測位情報の選択規則についてはいくつか考えることができるが、例えば時間的に最も新しいものを選択するように規定することが考えられる。
【0031】
図6は、本実施の形態としてのGPSデバイス3とホストCPU11との通信手順として、有効な測位情報がt秒ごとに連続して得られていない、非正常系としての状況に応じた手順例を示している。
先ず、ステップS1としては、GPSデバイス3から有効な測位情報を送信出力している。従って、ステップS2〜S5としては、例えば先の図5のステップS2〜S5と同様となる。
そして、この場合のステップS1による測位情報の送信出力時点からt秒を経過するまでにおいて、GPSデバイス3が1秒ごとに取得してSRAM31に保持させた測位情報について、有効なものが無く、無効なもののみであったとする。
すると、GPSデバイス3は、ステップS11として示すように、タイムアウト処理として、t秒のカウントを再開させる。そして、このときには、測位情報をホストCPU11(通信ドライバ11c)に対して送信出力することは行わない。
そして、このステップS11としてのタイムアウト処理を実行したとされる時点からさらにt秒を経過するまでの期間においては、GPSデバイス3により有効な測位情報が取得保持されたこととする。この場合には、ステップS11の実行時点からt秒を経過したとされるタイミングで、ステップS21として示すようにして、有効な測位情報を送信出力するようにされる。これに応じたステップS22〜S25の手順は、上記ステップS2〜S5と同様となる。
【0032】
これまでの図5、図6による説明から理解されるように、本実施の形態としては、標準となる1秒の時間間隔(標準時間間隔)よりも長い、t秒の時間間隔(送信用時間間隔)が設定される。そして、原則的には、このt秒の時間間隔ごとに対応して1回の測位情報の送信出力タイミングが設定される。そのうえで、t秒の時間間隔において有効な測位情報が得られれば、上記した送信出力タイミングにより測位情報を送信出力し、得られなかったのであれば、その送信出力タイミングにおいては測位情報の送信出力を行わないようにしている。
【0033】
なお、上記のようにして例えばステップS11によりタイムアウト処理が実行されて、測位情報の送信出力が無い場合に対応して、GPS対応アプリケーション11a側でもこれに応答した処理を実行することが、そのアプリケーション内容によっては必要な場合がある。この場合には、GPS対応アプリケーション11aとしても、有効な測位情報が得られずにタイムアウトしたことが認識されるようにする必要がある。
そこでこのような場合の対策として、図6にあっては、ステップS11のタイムアウト処理のときに応じて、ホストCPU11側で独自に実行される処理手順として、ステップS12〜S14を示している。
例えばGPSデバイス操作ミドルウェア11bでは、GPSデバイス3側にてタイムアウト処理が行われたか否かについての判定(タイムアウト検知)を行うようにされている。このタイムアウト検知は、最後にメッセージ受信通知を受信した時点からほぼt秒が経過するまでの間に次のメッセージ受信通知が受信されるか否かを判定すれば可能となる。そして、図6の場合においては、ステップS2のメッセージ受信通知を受信してからt秒を経過したとされる時点で、次のメッセージ受信通知が得られなかったことで、ステップS12によりタイムアウトであることを検知している。そして、GPSデバイス操作ミドルウェア11bはタイムアウトを検知すると、ステップS13として示すように、GPS対応アプリケーション11aに対してタイムアウトを通知する。この通知を受けたGPS対応アプリケーション11aは、ステップS14により、タイムアウト応答処理を実行する。つまり、測位情報として正常な位置情報が取得できなかったという結果に対応した、しかるべき処理を実行する。
なお、GPSデバイス3による測位情報の送信出力について、図4から図5に示される動作となるように変更するのにあたっては、例えばGPS3が実装するファームウェアなどのプログラム内容を書き換えることで実現できる。つまり、本願発明としての基本構成は、GPSデバイスが、例えば上記ファームウェアなどに実装されるプログラムを実行することで実現される。
【0034】
ここで、従来の通信手順を示す図4と、本実施の形態の通信手順である図5、図6とを比較すると、次のようなことがいえる。
先ず、図4と図5の比較から明確に理解されるように、本実施の形態では、GPSデバイス3からの測位情報の送信が最短でも、標準の測位情報の出力間隔である1秒よりも長い、t秒の間隔となっている。また、有効な測位情報が得られなければ、t秒間を経過したとしても、測位情報の送信出力は行われない。
これにより、従来のようにして、1秒ごとに測位情報を必ず送信出力する場合と比較すれば、単位時間における測位情報の送信出力頻度が小さくなる。測位情報の送信出力頻度が小さくなるということは、例えばホストCPU11の通信ドライバ11c側での通信割り込みが発生する頻度も小さくなるものであり、その分、ホストCPU11の処理負荷が軽減されることになる。
【0035】
例えば本実施の形態のGPSデバイス3(GPSモジュール)が実装される機器は、図1に例示したように、ビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200などの撮像装置とされている。これらの撮像装置は、本来の機能である撮像機能のために相応のCPUパワーを消費する。つまり、図3との対応では、撮像機器システム1におけるホストCPU11は、撮像機能のために相応のCPUパワーを消費しているということがいえる。
このような状況において、GPS機能を付加したことに伴って、上記したようなGPSデバイス3からの通信割り込みが1秒ごとの頻度で発生するようなことになると、さらにCPUに負荷を与えることになる。そして、そのときのホストCPU11の処理によっては、GPSデバイス3からの通信割り込みが大きな負担となって、例えば撮像機能に関する或る動作速度が低下するなど、撮像機能の性能になんらかの好ましくない影響を与える可能性が生じてくる。
そこで、本実施の形態のようにして、GPSデバイス3からの割り込みが発生する頻度を低下させることができれば、上記したようなホストCPU11の負担増加が軽減され、良好な機器の動作性能を維持することが可能になる。
【0036】
また、例えばGPS機能をナビゲーションシステムなどのために利用するのであれば、例えば有効/無効のステータスとともに、測位情報を1秒ごとの間隔で毎回取得することが有効であり、また重要になってくる場合もあると考えられる。
しかしながら、機器の用途によっては、例えば1秒間隔程度の標準頻度で測位情報を取得することがオーバースペックとなる場合がある。本実施の形態のビデオカメラ100やデジタルスチルカメラ200におけるGPS機能の利用に関しても、例えば下記のような理由により、このことが当てはまる。
即ち、本実施の形態のビデオカメラ100やデジタルスチルカメラ200では、GPSにより得られる位置情報を、図2(a)(b)(c)(d)などの説明のようにして利用する。このような利用の仕方では、例えば撮像を行っている、あるいは、撮像を行った場所とのおおよそ対応がとれればよい。従って、或る程度の位置の誤差は許容されるし、また、無効な測位情報が取得されている状況であることを積極的に認識して迅速に対応するような必要も無い。つまり、無効な測位情報を積極的に取得する必要性は薄い。むしろ、無効な測位情報を取得することのほうが、CPUパワーが無駄に消費されるというデメリットを顕著化する。このようにして、本実施の形態のような用途では、例えばナビゲーション機器ほどには、正確で、高頻度で、詳細な測位情報は要求されなくともよい。
本実施の形態としては、このことに着目し、図5、図6にて説明したように、1秒(標準時間間隔)よりも長い時間間隔(送信用時間間隔)に基づいて、有効な測位情報のみを送信する通信手順とする構成に至ったものである。
【0037】
また、本実施の形態としてのGPSデバイス3とホストCPU11との通信手順についての、他の例を、図7及び図8に示す。
先ず図7には、図6により説明した非正常系の処理の変形例が示される。
図7においては、ステップS1によりGPSデバイス3が有効な測位情報を送信しており、これに応じて、ホストCPU11側では、ステップS2〜S5の手順を実行している。
そして、ステップS1による測位情報の送信出力を実行した時点からt秒を経過するまでの間において、GPSデバイス3において有効な測位情報が得られなかったとする。この状況に応じて、この場合のGPSデバイス3は、図示するようにして、ステップS11としてタイムアウト処理を実行して、t秒のカウントをリセットして測位情報を送信出力しないようにされたうえで、ステップS12により、ホストCPU11の通信ドライバ11cに対してタイムアウト通知を送信する。
【0038】
上記タイムアウト通知を受信した通信ドライバ11cは、ステップS13によりタイムアウト検知したことをGPSデバイス操作ミドルウェア11bに対して通知する。この通知を受けたGPSデバイス操作ミドルウェア11bはタイムアウトになったことを検知することになり、これに応じて、ステップS15として示すように、さらにGPS対応アプリケーション11aに対してタイムアウト通知を送信する。GPS対応アプリケーション11aは、この通知を受信したのに応じて、ステップS16により、タイムアウト応答処理を実行する。
なお、上記ステップS11としてのタイムアウト処理を実行したとされる時点からさらにt秒を経過するまでの期間においては、図6と同様にして、GPSデバイス3により有効な測位情報が取得保持されたこととなっており、図6と同じステップS21〜S25の手順が示される。
【0039】
このようにして、図7の例では、GPSデバイス3からホストCPU11に対してタイムアウト通知を行うようにしている。この場合、GPSデバイス3からのタイムアウト通知により、割り込みが発生することにはなるが、その頻度としては、正常系の動作として、t秒ごとに連続して有効な測位情報が得られる場合と同等となるのみであって、特にCPU処理負担が増加することには成らない。また、この場合には、タイムアウト通知をGPSデバイス3が出力する構成なので、タイムアウト認識のためのタイマカウントなどの処理をホストCPU11側が実行する必要がない。その分、ホストCPU11の処理負担は軽減される。これに対して、先の図6のタイムアウト対応のための処理構成の場合には、GPSデバイス側の処理負担が軽減されることになる。ホストCPU11はステップS12に対応したタイムアウト認識のための処理を実行する分の負荷が必要には成るが、例えば、ホストCPU11にそのための処理ルーチンのプログラムを実装すればよいので、GPSデバイス3にタイムアウト管理機能を与える場合よりも、プログラム実装は容易になる。
【0040】
ところで、前述もしているように、本実施の形態としては、ビデオカメラ100やデジタルスチルカメラ200などの用途を考慮して、標準の1秒よりも長い、t秒の時間間隔を設定し、このt秒間隔を測位情報送信出力の最短周期とさせている。
しかしながら、場合によっては、t秒よりも短い時間間隔により測位情報が得られるようにすることのほうが都合の良い場合もあると考えられる。例えば、本実施の形態のビデオカメラ100やデジタルスチルカメラ200を所持するユーザが乗り物に乗っているなどして、短時間のうちに大きく位置が変化するような状況では、t秒よりも短い時間間隔により測位情報が得られるようにすることが好ましくなる場合があると考えられる。また、一定時間以上継続して無効な測位情報のみしか得られないような状況では、できるだけ早期に有効な測位情報が得られるようにするために、t秒よりも短い時間間隔により測位情報が送信出力されるようにすることが必要になる場合もあると考えられる。
【0041】
そこで図8に、本実施の形態における他の通信手順の例として、GPSデバイス3からの測位情報送信出力の時間間隔について変更可能に構成した場合を示す。この図8の説明にあたり、GPSデバイス3に対してデフォルトで設定されている1秒の時間間隔により測位情報を送信出力することについては、これを「標準」であるものとして扱い、これまでの説明のようにして、1秒よりも長いt秒の時間間隔を測位情報送信出力の最短周期とすることについては、例えば撮影用途に向けて設定されたものであることにちなみ、ここでは「撮影用」として扱うことにする。
【0042】
この図8においては先ず、ステップS1〜S5までの手順は、これまでの図5〜図7などのステップS1〜S5と同様に、GPSデバイス3による有効な測位情報の送信と、これに応じたホストCPU11側の正常系の手順とが示されている。この場合においては、過去のあるときから、このステップS1が実行されるまでの間は、継続して、t秒の時間間隔を基とする図5、図6あるいは図7などに示した通信手順が実行されていたものとする。つまり、この図における1回目の通信手順(S1〜S5)までの間は、GPSデバイス3とホストCPU11との間の測位情報の通信モードとして、t秒の撮影用時間間隔を基として測位情報の通信を行う、「撮影用時間間隔モード」が設定されていたものである。
【0043】
そして、図8においては、ステップS1〜S5までの手順が行われた後の或るタイミングにおいて、ステップS11として示すように、GPS対応アプリケーション11aがこれまで設定されていたとする撮影用時間間隔モードの解除を指示するイベントを発生させている。
このイベント発生のトリガとしては、例えば、撮影用時間間隔モードから、次に説明する標準時間間隔モードへの切り換え操作を考えることができる。
また、GPS対応アプリケーション11aにより測位情報の取得状況を監視して、その取得状況が一定の条件を満たしたとき(あるいは満たさなくなったとき)の実行手順をこのトリガとすることが考えられる。例えば、上記の例に従えば、GPS対応アプリケーション11aは、逐次受信される測位情報の内容(位置情報)により、そのときのおおよその移動速度や、有効な測位情報取得の安定性などについて認識することが可能であり、この判定結果に応じて、撮影用時間間隔モード解除イベントを発生させることが可能とされる。なお、この図では、ステップS1により有効な測位情報が送信出力されてから、t秒が経過しないようなタイミングで撮影用時間間隔モード解除イベントが発生されているが、例えば、有効な測位情報が継続して、t秒を超過する一定時間以上受信されないような状況に応じて、撮影用時間間隔モード解除イベントを発生させるようなアルゴリズムとした場合には、ステップS11の撮影用時間間隔モード解除イベントが発生される以前の期間においては、例えば或る回数分のタイムアウト応答処理が実行されているような状況となるものである。
【0044】
上記のようにして発生された撮影用時間間隔モード解除イベントは、ステップS12として示すように、GPS対応アプリケーション11aから下の階層のGPSデバイス操作ミドルウェア11bに転送される。GPSデバイス操作ミドルウェア11bは、受信したイベントを、ステップS13によりGPSデバイス3側にて処理可能な撮影用時間間隔モードの解除コマンドに変換して通信ドライバ11cに送信する。通信ドライバ11cは、このモード解除コマンドをステップS14によりGPSデバイス3に対して送信する。そして、このモード解除コマンドを受信したGPSデバイス3は、ステップS15として示すように、これまで設定されていた撮影用時間間隔モードを解除して、標準時間間隔モードを設定する。つまり、t秒の時間間隔を最短周期として有効な測位情報のみをGPSデバイス3からホストCPU11に送信出力する動作モード(撮影用時間間隔モード)を停止させ、GPSデバイス3の初期設定に応じた標準的な動作である、1秒間隔でもって、その有効・無効の結果にかかわらず測位情報を定常的に送信出力する動作モードが以降において実行されるようにする。GPSデバイス3は、このような動作モード切り換えが行われるようにして、例えば内部ファームウェアの設定変更を行う。
【0045】
上記のようにして、標準時間間隔モードへの切り換え設定が行われた後は、GPSデバイス3は、この標準時間間隔モードとしての動作を実行していくことになる。図8では、ステップS15による切り換え設定の処理が実行されてから、或るx秒のタイムラグの後において、標準時間間隔モード変更後の最初の測位情報の送信出力を、ステップS21により実行している。確認のために述べておくと、この場合の標準時間間隔モードは、GPSデバイス3の初期設定にそのまま従っているので、上記もしているように測位結果が有効・無効であるとに関わらず、1秒ごとに測位情報を出力する。このステップS21に応じた以降のステップS22〜S25の処理は、例えば図4に示したステップS1〜S5、S11〜S15、あるいはS21〜S25などと同様となる。
【0046】
なお、図8に示した例では、撮影用時間間隔モードを解除して、標準時間間隔モードを設定することとしている。つまり、測位情報送信の時間間隔について、t秒の時間間隔から、これより短い1秒の時間間隔に変更しているものである。標準時間間隔モードはGPSデバイス3においてあらかじめ設定されているデフォルトの測位及び出力のための時間間隔であることから、このようなモードの切り換えは、そのためのアルゴリズムが複雑にならないなどの利点がある。
しかしながら、上記したようなアルゴリズムの問題を考慮しなければ、測位情報送信の時間間隔モードについて、例えばt秒の時間間隔と、m秒(1<m<t)の時間間隔との間で切り替えを行うような構成を考えることもできるものである。
【0047】
また、本願発明としては、これまでに説明した実施の形態としての構成に限定されるものではない。例えば、GPSデバイスとCPUとの間を接続する通信バス規格などは、UART以外とされてもよいし、また、これとともに、GPSデバイスとCPUとの間での通信プロトコルも、NMEA以外で、現在策定されている規格、あるいは将来的に策定される規格を採用して良いものである。また、GPSデバイスに対応してCPU(ホストCPU11)に実装されるプログラム階層構成などについても、図3に示したGPS対応アプリケーション11a、GPSデバイス操作ミドルウェア11b、通信ドライバ11cから成るものには限定されない。
また、本願発明としては、例えばビデオカメラ100、デジタルスチルカメラ200以外にも、GPS機能を実装するような機器全般に適用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態としての撮像装置とGPS衛星とから成るシステム構成を模式的に示す図である。
【図2】実施の形態の撮像装置におけるGPS機能のアプリケーション例を示す図である。
【図3】実施の形態の撮像装置の内部構成例を示す図である。
【図4】実施の形態の撮像装置に対して従来からのGPSデバイスの動作を適用した場合の、GPSデバイスとホストCPUとの通信手順例を示す図である。
【図5】実施の形態としてのGPSデバイスの動作を適用した場合の、GPSデバイスとホストCPUとの通信手順例(正常系)を示す図である。
【図6】実施の形態としてのGPSデバイスの動作を適用した場合の、GPSデバイスとホストCPUとの通信手順例(非正常系)を示す図である。
【図7】実施の形態としてのGPSデバイスの動作を適用した場合の、GPSデバイスとホストCPUとの通信手順例(非正常系)を示す図である。
【図8】実施の形態としてのGPSデバイスの動作を適用した場合として、測位情報の送信用時間間隔を可変可能に構成した場合の、GPSデバイスとホストCPUとの通信手順例を示す図である。
【符号の説明】
【0049】
1 撮影機器システム、2 フロントパネルシステム、3 GPSデバイスシステム、4 GPSデバイス用電源部、5 システム間バス、6 GPD用通信バス、11 ホストCPU、11a GPS対応アプリケーション、11b GPSデバイス操作ミドルウェア、11c 通信ドライバ、12 フラッシュメモリ、13 SDRAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手段と、
上記測位情報取得手段により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して外部に送信するもので、上記測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手段と、
を備えることを特徴とする測位情報処理装置。
【請求項2】
上記測位情報送信手段は、
上記標準時間間隔よりも長い所定の時間間隔である送信用時間間隔が、測位情報送信の最短時間間隔として設定され、
この送信用時間間隔の設定に応じた測位情報の送信動作として、
現送信用時間間隔において上記測位情報取得手段により有効な測位情報が取得された場合には、この現送信用時間間隔に応じた送信出力タイミングにより、上記有効な測位情報を送信するようにされ、
現送信用時間間隔において上記測位情報取得手段により有効な測位情報が取得されなかった場合には、この現送信用時間間隔に応じた送信出力タイミングにおける測位情報の送信を行わないようにされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の測位情報処理装置。
【請求項3】
上記測位情報送信手段は、
現送信用時間間隔において上記測位情報取得手段により有効な測位情報が取得されなかった場合には、この現送信用時間間隔に応じた送信出力タイミングにより、この現送信用時間間隔において有効な測位情報が取得されなかったことを、外部に通知するようにされる、
ことを特徴とする請求項2に記載の測位情報処理装置。
【請求項4】
上記測位情報送信手段は、
上記送信用時間間隔の設定に応じた測位情報の送信動作と、上記送信用時間間隔よりも短いとされる短縮送信用時間間隔の設定に応じた測位情報の送信動作とで切り換えが可能とされており、
上記短縮送信用時間間隔の設定に応じた測位情報の送信動作としては、
現短縮送信用時間間隔において測位情報取得手段により有効な測位情報が取得された場合には、この現短縮送信用時間間隔が終了したとされるタイミングに応じて、取得された上記有効な測位情報を送信するようにされ、
現短縮送信用時間間隔において測位情報取得手段により有効な測位情報が取得されなかった場合には、この現送信用時間間隔が終了したとされるタイミングにおいて、測位情報の送信を行わないようにされる、若しくは、この現短縮送信用時間間隔において測位情報取得手段により取得された無効な測位情報を送信するようにされる、
ことを特徴とする請求項2に記載の測位情報処理装置。
【請求項5】
予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手段と、
上記測位情報取得手段により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して送信するもので、上記測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手段と、
上記データ通信経路を経由して送信されてきた測位情報を受信取得し、この受信取得した測位情報を利用して所定の機能動作が実現されるようにするための処理を実行するようにされた測位情報処理手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
上記測位情報処理手段は、
上記測位情報が受信取得されない期間が一定以上継続した場合に、有効な測位情報が受信されなかったことに応じた所定の処理を実行するようにされる、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手順と、
上記測位情報取得手順により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して外部に送信するもので、上記測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手順と、
を実行することを特徴とする測位情報処理方法。
【請求項8】
予め設定された標準時間間隔により測位情報を取得するようにされた測位情報取得手順と、
上記測位情報取得手順により取得された測位情報を、所定のデータ通信経路を経由して外部に送信するもので、上記測位情報が有効なものである場合においてのみ、その測位情報を送信するように構成した測位情報送信手順と、
を測位情報処理装置に実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−156856(P2007−156856A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−351529(P2005−351529)
【出願日】平成17年12月6日(2005.12.6)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】