説明

災害時安否情報収集・管理システム,方法,携帯端末およびプログラム

【課題】災害時における携帯端末への安否確認通信において、輻輳の発生を防止する。
【解決手段】測位サーバ40は外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局20を抽出し、災害緊急情報を生成し基地局20の通信範囲に存在する全ての携帯端末10に基地局20の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、携帯端末10は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定し、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を測位サーバ40に送信し、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、災害時安否情報収集・管理システム,方法,携帯端末およびプログラムに関し、特に携帯端末を用いた災害時安否情報収集・管理システム,方法,携帯端末およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末を用いた災害発生時の安否確認方法の一例が、特開2003−248885号公報(特許文献1)に記載されている。この特許文献1においては、
・地域毎(基地局毎)に存在する加入者を格納したテーブルを備え、
・センタ・サーバが安否確認要求を含む一斉災害周知情報を災害発生地域の加入者携帯端末にメールで送信するか、または、メールに含まれるリンク先Webサーバにアクセスさせて提供し、
・加入者は携帯端末から安否情報を入力してセンタ・サーバに送信し、センタ・サーバは安否情報を加入者が存在する地域ID(基地局ID)と対応付けて登録する、
ことが記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2003−248885号公報(段落「0028」〜「0029」、「0032」、「0044」、図1、図6)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した特許文献1においては、安否情報とともにセンタ・サーバに登録される携帯端末の位置情報は地域ID(基地局ID)となっている。従って、その基地局がカバーする地域内に加入者が存在することは分かるが、地域内のどの場所に存在しているかということが分からないため、実際の救助活動等に支障を来すという問題がある。
【0005】
また、上述した特許文献1においては、安否確認要求をサーバから災害発生地域の携帯端末にメールで送信、または、メールに含まれるリンク先Webサーバにアクセスさせて提供している。このため、災害発生地域の基地局へのトラヒック集中により通信の輻輳等が生じる問題がある。
【0006】
また、上述した特許文献1においては、メールへの返信による安否情報の回答や、安否情報入力のためのリンク先Webサーバへのアクセスについても、安否内容による緊急度を考慮した優先送信等の制御が何らなされていない。このため、緊急度の高い安否情報(重度の負傷等)にも関わらず通信の輻輳により送信が遅れてしまい、結果として救助の遅れにつながってしまうといった問題がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した課題の少なくともいずれかを解決する災害時安否情報収集・管理システム,方法,携帯端末およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の災害時安否情報収集・管理システムは、相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有する。
【0009】
本発明の第2の災害時安否情報収集・管理システムは、相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合は位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する手段とを有する。
【0010】
本発明の第3の災害時安否情報収集・管理システムは、相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有する。
【0011】
本発明の第4の災害時安否情報収集・管理システムは、相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する手段と、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段と、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する手段とを有する。
【0012】
本発明の第5の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第2または第4の災害時安否情報収集・管理システムにおいて、前記携帯端末は、所定時間内に安否情報が入力されなかった場合は、予め設定された緊急度を満足する緊急度と判定する手段をさらに有する。
【0013】
本発明の第6の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第1〜第5のいずれかの災害時安否情報収集・管理システムにおいて、前記携帯端末は、安否確認情報の表示時に鳴音させる手段をさらに有する。
【0014】
本発明の第7の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第1〜第6のいずれかの災害時安否情報収集・管理システムにおいて、前記測位サーバは前記基地局毎にAssistance Dataを生成し災害緊急情報に含めて前記携帯端末に送信する手段をさらに有し、前
記携帯端末はAssistance Dataを受信しAssisted-GPS方式による測位演算を行って位置情
報を取得することを特徴とする。
【0015】
本発明の第8の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第1〜第7のいずれかの災害時安否情報収集・管理システムにおいて、位置・安否情報サーバをさらに備え、
前記測位サーバは、前記携帯端末から受信した位置情報と安否情報を前記位置・安否情報サーバに送信する手段をさらに有し、
前記位置・安否情報サーバは、受信した位置情報と安否情報を登録する手段と、安否情報の内容に基づいて報告の必要性を判断する手段と、必要性ありと判断した場合に該当ユーザの位置情報と安否情報を外部装置に通知する手段と、他の装置からの閲覧要求受信時に登録された情報を基に閲覧情報を生成,送信する手段とを有する。
【0016】
本発明の第9の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第8の災害時安否情報収集・管理システムにおいて、前記携帯端末は、一定時間内に位置情報が取得できなかった場合に、位置情報なしの情報と安否情報とを端末IDとともに前記測位サーバに送信する手段をさらに有し、
前記測位サーバは、位置情報なしの情報を受信した場合、端末IDを基に該当携帯端末が存在する基地局を取得し、その基地局の通信エリアを位置情報として安否情報,端末IDとともに前記位置・安否情報サーバに送信する手段をさらに有する。
【0017】
本発明の第10の災害時安否情報収集・管理システムは、本発明の第9の災害時安否情報収集・管理システムにおいて、前記位置・安否情報サーバは、受信した端末IDを基に該当ユーザの個人情報を取得する手段と、取得した個人情報を位置情報,安否情報と対応付けて登録する手段をさらに有する。
【0018】
本発明の第1の携帯端末は、測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有する。
【0019】
本発明の第2の携帯端末は、測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、 前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合に位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する手段とを有する。
【0020】
本発明の第3の携帯端末は、測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有する。
【0021】
本発明の第4の携帯端末は、測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する手段と、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段と、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する手段とを有する。
【0022】
本発明の第5の携帯端末は、本発明の第2または第4の携帯端末において、所定時間内に安否情報が入力されなかった場合は、予め設定された緊急度を満足する緊急度と判定する手段をさらに有する。
【0023】
本発明の第6の携帯端末は、本発明の第1〜第5のいずれかの携帯端末において、安否確認情報の表示時に鳴音させる手段をさらに有する。
【0024】
本発明の第7の携帯端末は、本発明の第1〜第6のいずれかの携帯端末において、災害緊急情報に含まれたAssistance Dataを受信しAssisted-GPS方式による測位演算を行って
位置情報を取得することを特徴とする。
【0025】
本発明の第1の災害時安否情報収集・管理方法は、ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信することを特徴とする。
【0026】
本発明の第2の災害時安否情報収集・管理方法は、ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合は位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御することを特徴とする。
【0027】
本発明の第3の災害時安否情報収集・管理方法は、ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信することを特徴とする。
【0028】
本発明の第4の災害時安否情報収集・管理方法は、ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定し、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御することを特徴とする。
【0029】
本発明の第1のプログラムは、外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記外部装置に送信する機能、をコンピュータに実現させる。
【0030】
本発明の第2のプログラムは、外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合に位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する機能、をコンピュータに実現させる。
【0031】
本発明の第3のプログラムは、外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する機能、をコンピュータに実現させる。
【0032】
本発明の第4のプログラムは、外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する機能、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する機能、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する機能、をコンピュータに実現させる。
【発明の効果】
【0033】
本発明は、基地局から報知用チャンネルを介した報知情報として測位指示や安否確認情報を含む災害緊急情報を携帯端末に送信し安否確認を行うようにしたため、安否確認依頼のための通信の輻輳を防止できるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は本発明の第1の実施の形態の構成を示す図であり、携帯端末10と、基地局20と、災害対策センター端末30と、測位サーバ40と、位置・安否情報サーバ50と、警察・消防・救急サーバ60とを備えている。そして、これらはインターネット等のネットワーク100により相互に接続される。
【0036】
携帯端末10は、携帯電話機,PHS(Personal Handyphone System),PDA(Personal Digital Assistance)等の携帯情報端末である。この携帯端末10は、通信部11と、
送受信アンテナ11Aと、GPS(Global Positioning System)測位部12と、GPSア
ンテナ12Aと、制御部13と、表示部14と、操作部15と、鳴音制御部16と、スピーカ17と、記憶部18とを備えている。通信部11は、基地局20との間で送受信アンテナ11Aを介して無線信号の送受信や通信の制御を行う通信装置である。GPS測位部12は、GPS衛星から到来する信号をGPSアンテナ12Aを介して補足し、測位サーバ40から受信したAssistance Dataを利用してAssisted-GPS方式により測位演算を行う
機能を備えている。ここで、Assistance Dataとは、GPSによる測位演算を行う際に利
用されるデータであり、GPS衛星軌道情報と補正パラメータ、電波遅延に関する補正パラメータ、GPS時刻情報、GPS衛星の状態情報等のデータが挙げられる。これらのデータは測位演算時間を短縮するために用いられる。制御部13はCPU(Central Processing Unit)等の制御装置であり、携帯端末10全体の制御を行う。この制御部13はプロ
グラムにより動作を制御される。表示部14はLCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置であり、操作部15はテンキー,機能キー,ポインティングデバイス等の入力装置である。鳴音制御部16は着信音等の音源を備えており、制御部13からの指示により着信音をスピーカ17に出力する。記憶部18はプログラムや端末ID等が予め格納された読み出し,書き込み可能な記憶装置であり、制御部13により位置情報や安否確認情報,安否情報(安否確認情報に対する安否入力情報)等が書き込まれる。
【0037】
基地局20は、携帯端末10との間で無線情報の送受信を行う基地局装置である。この基地局20は、測位サーバ40から受信した災害緊急情報(測位指示,Assistance Data
,安否確認情報)を報知情報として報知用チャンネルを介して携帯端末10に送信する機能を備えている。災害対策センター端末30は、国や自治体が運営する災害対策センターに設置されたパーソナルコンピュータ等の情報処理装置であり、災害情報(災害の内容,発生地域,発生時刻等)が登録されている。測位サーバ40は、ワークステーション・サーバ等の情報処理装置であり、
・基地局20と対応する地域(各基地局20の通信範囲)が登録された図示しない基地局データベース、
・災害地域に該当する基地局20を基地局データベースから抽出する機能、
・基地局20毎のAssistance Dataを生成する機能、
・測位指示,Assistance Data,安否確認情報を災害緊急情報として災害地域の基地局2
0に送信し、報知情報として携帯端末10に送信するよう要求する機能、
・携帯端末10からの位置情報が取得できなかった場合に、基地局20が担当する(通信範囲とする)地域情報を基地局データベースから取得する機能、
・携帯端末10から受信した位置情報または基地局20対応の地域情報,安否情報,端末IDを位置・安否情報サーバ50に送信する機能、
を備えている。
位置・安否情報サーバ50は、ワークステーション・サーバ等の情報処理装置であり、
・測位サーバ40から受信した端末IDを基に、携帯端末10の通信事業者サーバから氏名,電話番号等の個人情報を取得する機能、
・取得した携帯端末10の個人情報と測位サーバ40から受信した位置情報や基地局20地域情報,安否情報,端末IDとを対応付けて登録する機能、
・安否情報の内容を基に救助要請等の必要性を判定し、災害対策センター端末30に報告する機能、
を備えている。
警察・消防・救急サーバ60は、ワークステーション・サーバ等の情報処理装置であり、救助要請のあった災害地域や要救助者等の詳細情報を位置・安否情報サーバ50から閲覧,取得する機能を備えている。この警察・消防・救急サーバ60は一つのサーバでもよいし、警察,消防,救急のそれぞれに備えたサーバであってもよい。
【0038】
次に、本発明の第1の実施の形態の動作について図1〜図5を参照して説明する。なお、図2は安否確認情報入力画面の一例を示す図であり、図3は本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート(1)、図4は本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート(2)である。図5は位置・安否情報サーバ50に登録された位置情報・安否情報の閲覧表示例を示す図である。
【0039】
図3を参照すると、大規模災害発生時に、災害対策センター担当者は災害対策センター端末30から災害情報(災害発生地域,災害内容等)を測位サーバ40に送信し、災害緊急情報の配信を要求する(ステップA1)。測位サーバ40は、受信した災害発生地域を基に該当する(災害発生地域をカバーする)基地局20を抽出する(ステップA2)。そして、測位サーバ40は抽出した基地局20毎にAssistance Dataを生成し、予め登録さ
れた安否確認情報を取得する。この安否確認情報については、災害の内容に応じて複数種類登録しておき、受信した災害内容に対応するものを抽出する。図2に安否確認情報の一例を示す。その後、測位サーバ40は、Assistance Data,安否確認情報,測位指示を災
害緊急情報として、抽出した各基地局20に送信する(ステップA3)。
【0040】
災害緊急情報を受信した基地局20は、災害緊急情報(Assistance Data,安否確認情
報,測位指示)を報知情報として報知用チャンネルを介して、通信範囲内に存在する全ての携帯端末10に送信する(ステップA4)。
【0041】
災害緊急情報を報知情報として受信した携帯端末10の制御部13は、安否確認情報を記憶部18に格納する。その後、まず測位指示に対処し、受信したAssistance DataをG
PS測位部12に設定して測位を指示し(ステップA5)、GPS測位部12は測位を開始する(ステップA6)。制御部13は測位開始の指示後、図示しない時計部を参照して時間の経過を監視する。そして、GPS測位部12による測位が終了するか(ステップA7)、所定の時間(例えば、30秒)が経過しても測位が終了しなかったときに(ステップA8)、制御部13は強制鳴音を設定する。なお、強制鳴音の設定とは、マナーモード等で着信音等が鳴音しない設定となっている場合でも、強制的に鳴音するモードにすることを意味している。詳細には、制御部13が鳴音制御部16に鳴音指示を行い、鳴音制御部16が内蔵している着信音をスピーカ17に出力する。また、制御部13は測位終了時に、GPS測位部12により測位された位置情報を記憶部18に格納する(ステップA9)。スピーカ17からの鳴音とともに、制御部13はステップA5において記憶部18に格納された安否確認情報を読み出して表示部14に表示し、ユーザに安否情報の入力を促す。このとき、記憶部18に格納された安否確認情報、すなわち、測位サーバ40から基地局20を介して送信された安否確認情報は、図2に示すような画面情報であるが、テキスト情報であってもよい。テキスト情報の場合は、制御部13は記憶部18に予め格納したフォーマット情報を読み出し、テキスト情報とフォーマット情報を基に図2に示すような画面情報に加工,フォーマット化した後に表示部14に表示する(ステップA10)。
【0042】
制御部13は安否確認情報の表示後、図示しない時計部を参照して時間の経過を監視する。そして、制御部13はユーザによる操作部15からの安否情報の入力が終了したかを監視する。なお、安否情報の入力終了については、制御部13は図2に示す画面上の送信ボタンが操作部15により押下されたことを検出することにより入力終了と判断する(ステップA11)。安否情報の入力が終了するか、所定の時間(例えば、5分)が経過しても入力が終了しなかったときに(ステップA12)、制御部13は端末IDを記憶部18から読み出し、位置情報,安否情報とともに測位サーバ40に送信する。このとき、制御部13は記憶部18に予め格納された測位サーバ40のアドレスを取得し、ネットワーク100を介して測位サーバ40に接続する。また、位置情報,安否情報については、位置情報が取得できなかったり、安否情報が入力されなかったりする場合もあり、これらの場合はそれぞれ位置情報無し,安否情報無しとして送信される(ステップA13)。測位サーバ40は、位置情報,安否情報,端末IDを携帯端末10から受信する(ステップA14)。
【0043】
次に、図4を参照すると、測位サーバ40は受信した位置情報が位置情報無しとなっていないかを確認する(ステップB1)。位置情報無しの場合、測位サーバ40は図示しない通信事業者サーバにアクセスし、通信状況を格納しているデータベースから端末IDを基に携帯端末10が存在する基地局20を取得する(ステップB2)。そして、測位サーバ40は内部に備えた基地局データベースを参照し、該当基地局20対応の地域情報(通信エリア,通信可能地域)を抽出する(ステップB3)。ステップB1で位置情報を受信していた場合、またはステップB3で地域情報を抽出した後、測位サーバ40は位置情報(または、地域情報),安否情報と端末IDを位置・安否情報サーバ50に送信する(ステップB4)。
【0044】
位置・安否情報サーバ50は、図示しない通信事業者の個人情報データベースにアクセスし、受信した端末IDを基にユーザの氏名,電話番号等の情報を取得する(ステップB5)。そして、位置・安否情報サーバ50は、取得したユーザの個人情報を位置情報,安否情報,端末IDと対応付けて内部のデータベースに登録する(ステップB6)。次に、位置・安否情報サーバ50は安否情報を参照し、災害対策センター端末30への報告が必要かを判断する。この必要性の判断については、例えば、「重度の負傷(単独での行動が困難)」や「火災あり」をユーザが報告していた場合に必要性ありと判断する(ステップB7)。必要性なしと判断した場合は、位置・安否情報サーバ50は処理を終了する。必要性ありと判断した場合は、位置・安否情報サーバ50は該当ユーザの位置情報(または、地域情報),安否情報を災害対策センター端末30に送信する(ステップB8,B9)。災害対策センター端末30は受信した位置情報(または、地域情報),安否情報を表示し、災害対策センター担当者は安否情報を参照して警察・消防・救急サーバ60に救助要請を行う(ステップB10)。要請を見た警察・消防・救急担当者は位置・安否情報サーバ50にアクセスして検索を行い、ユーザや地域の詳細状況確認を行う。この状況確認は、例えば図5に示すように、地図上にユーザの位置,安否情報,氏名,電話番号等の連絡先や火災,崩壊場所等を表示することにより行う。図5においては、ユーザ状況毎に異なるアイコンで表示を行うことにより状況把握を容易にしている。また、位置情報が取得できず基地局20対応の地域情報で表示した場合も、色やアイコン等を分けることで位置に大きな誤差が含まれることが把握できる(ステップB11,B12)。この後、警察・消防・救急担当者は、必要に応じ、直接ユーザに電話する等の方法でさらに情報を収集することができる(ステップB13)。
【0045】
以上説明したように、本実施の形態においては、基地局20から報知情報として測位指示や安否確認情報を含む災害緊急情報を携帯端末10に送信し安否確認を行うようにしたため、安否確認依頼のための通信の輻輳を防止できるという効果が得られる。
【0046】
また、本実施の形態においては、Assistance Dataを報知情報として携帯端末10に送
信し、携帯端末10においてAssisted-GPS機能による測位を行っているため、測位演算時間を短縮でき安否確認の迅速化につながるという効果が得られる。
【0047】
また、本実施の形態においては、測位サーバ40が受信した安否情報の中から救助等の必要なものを選択して災害対策センター端末30に報告するようにした。このため、災害対策センターでは救助等の対応が必要な情報のみを参照でき迅速な救助につながるという効果が得られる。
【0048】
次に、本発明の第2の実施の形態について図1〜図3,図6〜図9を参照して説明する。なお、図6は本発明の第2の実施の形態で用いるデータベースを示す図であり、図7は緊急度判定データベース181に格納されるデータの一例を示す図、図8は緊急度別送信タイミングデータベース182に格納されるデータの一例を示す図、図9は本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0049】
上述した第1の実施の形態においては、携帯端末10においてユーザが安否情報を入力するとすぐに測位サーバ40に送信している。本実施の形態は、第1の実施の形態に比べ、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度に応じた送信待ち時間経過後に測位サーバ40に送信するようにした点が異なる。
【0050】
本実施の形態の構成は第1の実施の形態の構成(図1)とほぼ同じであるが、図6に示すように、携帯端末10の記憶部18に緊急度判定データベース181と緊急度別送信タイミングデータベース182を含めた点のみ異なっている。緊急度判定データベース181には、図7に示すように、安否情報の内容に応じた緊急度が予め登録されている。緊急度は1〜4に分けられ、1が最も緊急度が高く、4が最も緊急度が低いことを表している。例えば、「自身・周辺に重度の負傷あり」や「火災・建物崩壊あり」は救助や消防車の出動等に直結するため緊急度1であり、「自身・周辺に重度の負傷なし」や「火災・建物崩壊なし」は緊急度4と規定されている。「安否情報の回答なし」については、ユーザが回答できないほど深刻な状況にあると想定して緊急度を1としている。また、緊急度別送信タイミングデータベース182には、図8に示すように、緊急度対応の送信待ち時間が予め登録されている。例えば、最も緊急度の高い「緊急度1」は送信待ちがなく、安否情報が入力されるとすぐに測位サーバ40に送信される。最も緊急度の低い「緊急度4」は送信待ち時間が15分となっており、安否情報入力終了から15分後に測位サーバ40に送信される。
【0051】
次に、第2の実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態においては、図3,図4による第1の実施の形態の動作に対して、図9に示すステップC1〜ステップC4の動作を追加している。図9を参照すると、図3のステップA11,A12において、安否情報の入力が終了した場合、または、安否情報入力タイムアウトとなった場合、携帯端末10の制御部13は緊急度判定データベース181を参照し、安否情報の緊急度を判定する。例えば、図2に示す安否確認情報画面において、ユーザが「自身に中度の負傷あり」,「周辺に負傷なし」を入力,回答したとする。この場合、緊急度はそれぞれ2,4となるが、複数の異なった緊急度がある場合、その中で最も高い緊急度(この場合は2)に決定する。なお、安否情報入力タイムアウトとなった場合は、「安否情報の回答なし」となるため、図7の緊急度判定データベース181により緊急度1と判定する。この場合、安否情報の入力ができないほど深刻な状況であると想定されるため、最も高い緊急度1に設定している(ステップC1)。次に、制御部13は緊急度別送信タイミングデータベース182を参照し、判定した緊急度(例えば、緊急度2)に対応した送信待ち時間(例えば、7分)を取得する(ステップC2)。制御部13は緊急度の判定後、図示しない時計部を参照して送信待ち時間(例えば、7分)の経過を監視する(ステップC3)。そして、送信待ち時間の7分が経過したら、制御部13は位置情報,安否情報と端末IDを測位サーバ40に送信する(ステップC4→図3のステップA13)。
【0052】
以上説明したように、本実施の形態においては、携帯端末10から測位サーバ40に安否情報を送信するときに、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度に応じた送信待ち時間の経過後に送信するようにしている。このため、第1の実施の形態の効果に加え、緊急度の高い安否情報(例えば、重度の負傷等)を優先して送信できるという、さらなる効果が得られる。
【0053】
次に、本発明の第3の実施の形態について図1および図10を参照して説明する。なお、図10は本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0054】
第1の実施の形態においては、携帯端末10においてユーザが安否情報を入力するとすぐに測位サーバ40に送信し、第2の実施の形態においては、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度に応じた送信待ち時間経過後に測位サーバ40に送信している。本実施の形態は、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度によって測位サーバ40にすぐ送信するか送信を中止するかを決定するようにした点が、第1,第2の実施の形態と異なっている。
【0055】
本実施の形態の構成は第2の実施の形態の構成の記憶部18(図6)において、緊急度判定データベース181だけを含め、緊急度別送信タイミングデータベース182を削除した点が異なっている。
【0056】
次に、第3の実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態においては、図3,図4による第1の実施の形態の動作に対して、図10に示すステップD1〜ステップD2の動作を追加している。図10を参照すると、図3のステップA11,A12において、安否情報の入力が終了した場合、または、安否情報入力タイムアウトとなった場合、制御部13は緊急度判定データベース181を参照し、安否情報の緊急度を判定する(ステップD1)。次に、制御部13は、判定した緊急度が予め定めた緊急度nより緊急度が高いかを、(判定した緊急度<n)の比較により判定する。例えば、n=4と設定していたとすると、緊急度1,2,3の安否情報は測位サーバ40に送信するが、緊急度4の安否情報は送信せず処理を終了する(ステップD2、図3のステップA13)。
【0057】
以上説明したように、本実施の形態においては、緊急度の低い安否情報(例えば、緊急度4の「負傷なし」等)を測位サーバ40に送信しないようにしたため、災害時の通信の輻輳を緩和できるという効果が得られる。
【0058】
次に、本発明の第4の実施の形態について図1および図11を参照して説明する。なお、図11は本発明の第4の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【0059】
第1の実施の形態においては、携帯端末10においてユーザが安否情報を入力するとすぐに測位サーバ40に送信し、第2の実施の形態においては、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度に応じた送信待ち時間経過後に測位サーバ40に送信している。また、第3の実施の形態においては、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度によって測位サーバ40にすぐ送信するか送信を中止するかを決定するようにしている。本実施の形態は、安否情報の内容により緊急度を判定し、緊急度によって測位サーバ40に送信するか否かを決定し、送信する場合は緊急度に応じた送信待ち時間経過後に送信するようにした点が、第1〜第3の実施の形態と異なっている。本実施の形態の構成は第2の実施の形態の構成と同じである。
【0060】
次に、第4の実施の形態の動作について説明する。
本実施の形態においては、図3,図4による第1の実施の形態の動作に対して、図11に示すステップE1〜ステップE5の動作を追加している。図11を参照すると、図3のステップA11,A12において、安否情報の入力が終了した場合、または、安否情報入力タイムアウトとなった場合、制御部13は緊急度判定データベース181を参照し、安否情報の緊急度を判定する(ステップE1)。次に、制御部13は、判定した緊急度が予め定めた緊急度nより緊急度が高いかを、(判定した緊急度<n)の比較により判定する。例えば、n=4と設定していたとすると、緊急度1,2,3の安否情報は測位サーバ40に送信するが、緊急度4の安否情報は送信せず処理を終了する(ステップE2)。(判定した緊急度<n)であった場合、制御部13は緊急度別送信タイミングデータベース182を参照し、判定した緊急度に対応した送信待ち時間を取得する(ステップE3)。制御部13は緊急度の判定後、図示しない時計部を参照して送信待ち時間の経過を監視する(ステップE4)。そして、送信待ち時間が経過したら、制御部13は位置情報,安否情報と端末IDを測位サーバ40に送信する(ステップE5→図3のステップA13)。
【0061】
以上説明したように、本実施の形態においては、緊急度の低い安否情報(例えば、緊急度4の「負傷なし」等)を測位サーバ40に送信しないようにしたため、災害時の通信の輻輳を緩和できるという効果が得られる。
【0062】
また、本実施の形態においては、携帯端末10から測位サーバ40に安否情報を送信するときに、緊急度に応じた送信待ち時間の経過後に送信するようにしたため、緊急度の高い安否情報(例えば、重度の負傷等)を優先して送信できるという効果が得られる。
【0063】
次に、本発明の応用例,変形例等について説明する。
【0064】
・上述した第1〜第4の実施の形態においては、測位サーバ40は、受信した災害発生地域を基に該当する(災害発生地域をカバーする)基地局20を抽出し、抽出した各基地局20に災害緊急情報を送信するとして説明した。この基地局20の抽出にあたっては、災害発生地域対応の基地局20だけでなく隣接する基地局20を含めたり、災害発生地域から所定距離内の基地局20や、災害発生地域を通信範囲とする基地局20を抽出するようにしてもよい。
【0065】
・上述した第1〜第4の実施の形態においては、安否確認情報を基地局20から報知情報として携帯端末10に送信するとして説明したが、安否確認情報を携帯端末10の記憶部18に予め格納しておき、測位後に読み出して表示するようにしてもよい。
【0066】
・上述した第1〜第4の実施の形態においては、携帯端末10における測位後に着信音を強制鳴動させて安否確認情報を表示するとして説明したが、着信音の代わりに警告音を鳴動させるようにしてもよい。この場合は、鳴音制御部16に警告音の音源を格納しておくものとする。
【0067】
・上述した第1〜第4の実施の形態においては、測位サーバ40と位置・安否情報サーバ50をそれぞれ設置するとして説明したが、両サーバを一つのサーバに統合してもよい。
【0068】
・上述した第1〜第4の実施の形態においては、Assistance Dataを基地局20から報
知情報として携帯端末10に送信し、携帯端末10はAssisted-GPS機能により測位演算を行うとして説明したが、Assisted-GPSの代わりに通常のGPS方式で測位してもよい。この場合は、Assistance Dataの送信も不要となる。
【0069】
・上述した第2〜第4の実施の形態における緊急度の判定方法は一例を示したものであり、他の判定基準や送信タイミング等を適用してもよい。
【0070】
・なお、上述した第1〜第4の実施の形態のいずれの形態で位置情報や安否情報を通知すべきかを、携帯端末10に指示するようにしてもよい。この指示は、通信の輻輳状態を判断した基地局20が指示してもよいし、安否情報の収集を指示する際に災害対策センター端末30から指示しておくようにしてもよい。この場合、実施すべき形態情報を基地局20から報知情報として緊急災害情報に含めて携帯端末10に送信し、携帯端末10の制御部13は受信した形態情報に応じた制御を行う。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1の実施の形態の構成を示す図である。
【図2】安否確認情報入力画面の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート(1)である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の動作を示すフローチャート(2)である。
【図5】位置・安否情報サーバ50に登録された位置情報・安否情報の閲覧表示例を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態で用いるデータベースを示す図である。
【図7】緊急度判定データベース181に格納されるデータの一例を示す図である。
【図8】緊急度別送信タイミングデータベース182に格納されるデータの一例を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第3の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第4の実施の形態の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0072】
10 携帯端末
11 通信部
11A 送受信アンテナ
12 GPS測位部
12A GPSアンテナ
13 制御部
14 表示部
15 操作部
16 鳴音制御部
17 スピーカ
18 記憶部
181 緊急度判定データベース
182 緊急度別送信タイミングデータベース
20 基地局
30 災害対策センター端末
40 測位サーバ
50 位置・安否情報サーバ
60 警察・消防・救急サーバ
100 ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有することを特徴とする災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項2】
相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合は位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する手段とを有することを特徴とする災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項3】
相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有することを特徴とする災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項4】
相互にネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを備えた災害時安否情報収集・管理システムであって、
前記測位サーバは、外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出する手段と、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信する手段とを有し、
前記携帯端末は、前記測位サーバから送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する手段と、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段と、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する手段とを有することを特徴とする災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項5】
前記携帯端末は、所定時間内に安否情報が入力されなかった場合は、予め設定された緊急度を満足する緊急度と判定する手段をさらに有することを特徴とする請求項2または4記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項6】
前記携帯端末は、安否確認情報の表示時に鳴音させる手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項7】
前記測位サーバは前記基地局毎にAssistance Dataを生成し災害緊急
情報に含めて前記携帯端末に送信する手段をさらに有し、前記携帯端末はAssistance Dataを受信しAssisted-GPS方式による測位演算を行って位置情報を取得することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項8】
位置・安否情報サーバをさらに備え、
前記測位サーバは、前記携帯端末から受信した位置情報と安否情報を前記位置・安否情報サーバに送信する手段をさらに有し、
前記位置・安否情報サーバは、受信した位置情報と安否情報を登録する手段と、安否情報の内容に基づいて報告の必要性を判断する手段と、必要性ありと判断した場合に該当ユーザの位置情報と安否情報を外部装置に通知する手段と、他の装置からの閲覧要求受信時に登録された情報を基に閲覧情報を生成,送信する手段とを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項9】
前記携帯端末は、一定時間内に位置情報が取得できなかった場合に、位置情報なしの情報と安否情報とを端末IDとともに前記測位サーバに送信する手段をさらに有し、
前記測位サーバは、位置情報なしの情報を受信した場合、端末IDを基に該当携帯端末が存在する基地局を取得し、その基地局の通信エリアを位置情報として安否情報,端末IDとともに前記位置・安否情報サーバに送信する手段をさらに有することを特徴とする請求項8記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項10】
前記位置・安否情報サーバは、受信した端末IDを基に該当ユーザの個人情報を取得する手段と、取得した個人情報を位置情報,安否情報と対応付けて登録する手段をさらに有することを特徴とする請求項9記載の災害時安否情報収集・管理システム。
【請求項11】
測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項12】
測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、 前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合に位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項13】
測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項14】
測位サーバにネットワークを介して接続される携帯端末であって、前記測位サーバから基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する手段と、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する手段と、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する手段と、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する手段と、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する手段と、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する手段とを有することを特徴とする携帯端末。
【請求項15】
所定時間内に安否情報が入力されなかった場合は、予め設定された緊急度を満足する緊急度と判定する手段をさらに有することを特徴とする請求項12または14記載の携帯端末。
【請求項16】
安否確認情報の表示時に鳴音させる手段をさらに有することを特徴とする請求項11〜15のいずれか1項記載の携帯端末。
【請求項17】
災害緊急情報に含まれたAssistance Dataを受信しAssisted-GPS方
式による測位演算を行って位置情報を取得することを特徴とする請求項11〜16のいずれか1項記載の携帯端末。
【請求項18】
ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記測位サーバに送信することを特徴とする災害時安否情報収集・管理方法。
【請求項19】
ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合は位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御することを特徴とする災害時安否情報収集・管理方法。
【請求項20】
ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信することを特徴とする災害時安否情報収集・管理方法。
【請求項21】
ネットワークで接続される携帯端末と測位サーバとを用いた災害時安否情報収集・管理方法であって、
前記測位サーバは外部装置から災害発生地域を含む災害情報を受信したときに災害発生地域に該当する基地局を抽出し、災害緊急情報を生成し前記基地局の通信範囲に存在する携帯端末に前記基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信し、前記携帯端末は災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得し、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示し、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定し、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定し、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御することを特徴とする災害時安否情報収集・管理方法。
【請求項22】
外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、位置情報とユーザにより入力された安否情報を前記外部装置に送信する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項23】
外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足する場合に位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信し、満足しない場合は送信しないよう制御する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項24】
外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報または所定時間内に入力されなかった安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。
【請求項25】
外部装置から基地局の報知用チャンネルを介した報知情報として送信された災害緊急情報に含まれる測位指示情報を受信して位置情報を取得する機能、災害緊急情報に含まれる安否確認情報を表示する機能、ユーザにより入力された安否情報に基づいて緊急度を判定する機能、判定された緊急度が予め設定された緊急度を満足するかを判定する機能、満足する場合に緊急度に対応して予め設定された送信待ち時間を取得し、送信待ち時間が経過したときに位置情報と安否情報を前記測位サーバに送信する機能、満足しない場合は位置情報と安否情報の送信を行わないよう制御する機能、をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−87139(P2007−87139A)
【公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−275579(P2005−275579)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】