説明

無線通信方法、情報配信装置及び無線通信端末

【課題】マルチキャストまたはブロードキャスト配信サービスを行う無線通信システムにおいて、暗号化情報を配信する際の無線資源の使用効率低下を抑制しつつ、安全性を向上する。
【解決手段】情報配信装置から無線通信端末へ配信情報を送信する無線通信方法であって、前記情報配信装置側で、前記配信情報を暗号化するステップと、前記暗号化に使用する暗号化情報を特定の無線通信端末に配信するための、暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、前記暗号化情報配信用のチャネルを用いて暗号化情報を送信するステップと、前記特定の無線通信端末で、前記暗号化情報配信用のチャネルで暗号化情報を受信するステップと、前記暗号化情報に基づき、暗号化された配信情報を復号するステップとを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信方法、情報配信装置及び無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットにおける映像や音楽等のコンテンツ情報の配信サービスの1つとして、複数のサービス加入者の端末に同一のコンテンツ情報を配信するマルチキャスト配信サービスが知られている。無線通信システムにおけるマルチキャスト配信サービスでは、基地局がマルチキャストチャネルと呼ばれる共通の通信チャネルを用いて、通信エリア内に存在するサービス加入ユーザの端末(例えば携帯電話機等の無線通信端末)に同一のコンテンツ情報を送信するため、基地局−端末間で1対1の通信を行うサービスと比べて無線資源の使用効率が高いという利点がある。なお、同様に共通の通信チャネルであるブロードキャストチャネルを用いて、通信エリア内に存在する不特定多数の端末に対してコンテンツ情報を配信するサービスをブロードキャスト配信サービスという。
【0003】
上記のように、マルチキャスト配信サービスでは共通の通信チャネルを用いるため、サービスに未加入のユーザであってもコンテンツ情報を受信してしまう、といった状況が起こり得る。この問題を解決するために、例えば、特開2004−032711号公報では、共通の通信チャネルでコンテンツ情報を配信する場合に、コンテンツ情報を暗号化し、サービス加入ユーザ(つまり課金ユーザ)のみに暗号を復号するための暗号化情報を配信することで、未加入のユーザがコンテンツ情報を解読できないようにし、サービスの有料化を図る技術が開示されている。
【特許文献1】特開2004−032711号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のマルチキャスト配信サービスでは同一に暗号化されたコンテンツ情報が配信されるため、悪意の未加入ユーザが暗号化情報を何らかの方法で入手した場合、コンテンツ情報が解読されてしまうことになり、安全上の課題が残る。これを解決するためには、暗号化情報の更新頻度を上げる方法や、課金ユーザ毎にそれぞれ異なる暗号化情報を提供する方法が挙げられるが、これらの方法を採用した場合、基地局と端末間の通信回数が増え、無線資源の使用効率が低下してしまい、マルチキャスト配信サービスの利点が損なわれてしまう。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、マルチキャストまたはブロードキャスト配信サービスを行う無線通信システムにおいて、暗号化情報を配信する際の無線資源の使用効率低下を抑制しつつ、安全性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明では、無線通信方法に係る第1の解決手段として、情報配信装置から無線通信端末へ配信情報を送信する無線通信方法であって、前記情報配信装置側は、前記配信情報を暗号化するステップと、前記暗号化に使用する暗号化情報を特定の無線通信端末に配信するための、暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、前記暗号化情報配信用のチャネルを用いて暗号化情報を送信するステップと、前記特定の無線通信端末で、前記暗号化情報配信用のチャネルで暗号化情報を受信するステップと、前記暗号化情報に基づき、暗号化された配信情報を復号するステップとを有する、という手段を採用する。
【0007】
また、本発明では、無線通信方法に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記情報配信装置側では、前記無線通信端末からの情報配信要求に基づいて、当該要求をしてきた無線通信端末が特定の無線通信端末か否かを判定するステップと、前記無線通信端末が特定の無線通信端末であった場合、前記暗号化情報配信用のチャネルの使用を許可するための使用許可情報を、前記特定の無線通信端末に送信するステップと、前記特定の無線通信端末が、前記使用許可情報を受信した場合に、暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、検出された暗号化情報配信用のチャネルで暗号化情報を受信するステップと、を更に含む、ことを特徴とする。
【0008】
また、本発明では、無線通信方法に係る第3の解決手段として、上記第1または2の解
決手段において、前記情報配信装置側では、一定期間で前記暗号化情報を変えるように更新するステップと、更新した前記暗号化情報を、特定の無線通信端末へ配信するための新たな暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、前記情報配信装置から前記特定の無線通信端末へ、前記更新した暗号化情報を前記検出した暗号化情報配信用のチャネルで配信するステップと、前記特定の無線通信端末が、前記暗号化情報配信用のチャネルで、更新された暗号化情報を受信するステップと、前記更新された暗号化情報に基づいて、暗号化された配信情報を復号するステップと、を更に含む、ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明では、無線通信方法に係る第4の解決手段として、上記第2または3の解決手段において、前記使用許可情報には所定の有効期限が設定されており、当該有効期限が経過した場合、前記特定の無線通信端末は、前記暗号化情報配信用のチャネルを検知しないことを特徴とする。
【0010】
また、本発明では、無線通信方法に係る第5の解決手段として、上記第1〜4のいずれかの解決手段において、前記情報配信装置は、通信状況に応じて前記暗号化情報配信用のチャネルを検出することを特徴とする。
【0011】
一方、本発明では、情報配信装置に係る第1の解決手段として、無線通信端末に配信情報を送信する情報配信装置であって、前記配信情報を暗号化する暗号化手段と、前記暗号化に使用する暗号化情報を特定の無線通信端末に配信するための、暗号化情報配信用のチャネルを検出する暗号化情報配信チャネル検出手段と、前記暗号化情報配信用のチャネルを用いて暗号化情報を送信する通信制御手段とを具備する、という手段を採用する。
【0012】
さらに、本発明では、無線通信端末に係る第1の解決手段として、情報配信装置から配信情報を受信することができる無線通信端末であって、前記情報配信装置から配信される、前記配信情報の暗号化に使用される暗号化情報を、暗号化情報配信用のチャネルで受信する端末側通信制御手段と、前記暗号化情報に基づき、暗号化された前記配信情報を復号する復号手段とを備える、という手段を採用する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、マルチキャストまたはブロードキャスト配信サービスを行う無線通信システムにおいて、暗号化情報を配信する際の無線資源の使用効率の低下を抑制しつつ、安全性を向上することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るマルチキャスト配信サービスを行うための基地局B(情報配信装置)と当該サービスを受ける無線通信端末T(例えば携帯電話機等)とで構成された無線通信システムを示すブロック図である。
【0015】
この図に示すように、基地局Bは、無線通信部1、ユーザ認証部2、認証情報データベース3、視聴用鍵生成部4、継続利用鍵生成部5、記憶部6、暗号化部7、コンテンツ情報格納部8、視聴用鍵配信チャネル選択部9(暗号化情報配信チャネル検出手段)及び通信制御部10から構成されている。また、無線通信端末Tは、無線通信部20、キー入力部21、記憶部22、復号化部23、音声出力部24、表示部25、視聴用鍵配信チャネル検知部26及び通信制御部27から構成されている。
【0016】
基地局Bにおいて、無線通信部1は、通信制御部10による制御の下にマルチキャリア通信方式を用いて無線通信端末Tとの間で無線通信を行うものである。ユーザ認証部2は、
通信制御部10から入力される無線通信端末Tの個体情報及び加入者情報(これら個体情報及び加入者情報は、基地局Bに対しマルチキャスト配信サービスへの接続要求{情報配信要求}を行う際に無線通信端末Tから無線通信部1を介して通信制御部10に送信されたものである)と、認証情報データベース3に記憶されている複数の個体情報及び加入者情報とに基づいて、無線通信端末Tを有するユーザがマルチキャスト配信サービスの加入者か否かの認証処理を行い、当該認証処理結果を通信制御部10に出力する。認証情報データベース3は、事前に複数のユーザ毎に無線通信端末の個体情報及び加入者情報を記憶しており、上記ユーザ認証部2の要求に応じてこれら個体情報及び加入者情報をユーザ認証部2に出力する。
【0017】
視聴用鍵生成部4は、通信制御部10の要求に応じて、コンテンツ情報(配信情報)の暗号化及び復号化に用いられる視聴用鍵(暗号化情報)と、当該視聴用鍵の有効期限を示す視聴期限情報とを生成し、これら視聴用鍵及び視聴期限情報を記憶部6及び通信制御部10に出力すると共に、視聴用鍵を暗号化部7に出力する。継続利用鍵生成部5は、通信制御部10の要求に応じて、視聴用鍵配信チャネルへのアクセス権を示す継続利用鍵(使用許可情報)と、当該継続利用鍵の有効期限を示す継続利用期限情報とを生成し、これら継続利用鍵及び継続利用期限情報を記憶部6及び通信制御部10に出力する。記憶部6は、上記視聴用鍵、視聴期限情報、継続利用鍵及び継続利用期限情報を記憶すると共に、通信制御部10で用いられる制御プログラムやコンテンツ配信チャネルを示す情報(コンテンツ配信チャネル情報)、その他の各種データを記憶する。
【0018】
暗号化部7は、通信制御部10の要求に応じて、上記視聴用鍵生成部4から入力される視聴用鍵を用いて、コンテンツ情報格納部8に格納されているコンテンツ情報の暗号化を行い、暗号化されたコンテンツ情報を通信制御部10に出力する。コンテンツ情報格納部
8は、コンテンツ情報を配信するサーバ(図示せず)からのマルチキャスト配信サービス用の映像や音楽等のコンテンツ情報を格納しており、上記暗号化部7の要求に応じてコンテンツ情報を暗号化部7に出力する。
【0019】
視聴用鍵配信チャネル選択部9は、通信制御部10の要求に応じて、記憶部6から視聴用鍵及び継続利用鍵を取得し、これらをパラメータとする視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、視聴用鍵の配信チャネルを決定(検出)すると共に、視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部10に出力する。この視聴用鍵配信チャネルは、基地局Bの通信エリア内に存在する無線通信端末に共通の通信チャネル(つまりマルチキャストチャネル)である。なお、コンテンツ情報を配信するために使用するコンテンツ配信チャネルもマルチキャストチャネルであるが、上記視聴用鍵配信チャネルとは周波数帯が異なる。
【0020】
通信制御部10は、記憶部6に記憶されている制御プログラム及び無線通信部1の通信状態等に基づいて、本基地局Bの全体動作を制御するものである。また、この通信制御部10は、上記制御プログラムに基づく特徴的な制御処理として、ユーザ認証部2による認証処理結果に基づいて、無線通信端末Tのユーザがマルチキャスト配信サービスの加入者の場合、視聴用鍵生成部4に対し視聴用鍵及び視聴期限情報の生成を要求すると共に、継続利用鍵生成部5に対し継続利用鍵及び継続利用期限情報の生成を要求し、これらのデータと、記憶部6に記憶されているコンテンツ配信チャネル情報とを、レジストレーションチャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する。
【0021】
一方、ユーザがサービス未加入者であった場合、通信制御部10は、視聴用鍵生成部4に対し視聴用鍵及び視聴期限情報の生成を要求し、これらのデータとコンテンツ配信チャネル情報とを、レジストレーションチャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する。
【0022】
また、この通信制御部10は、暗号化部7によって暗号化されたコンテンツ情報を、コンテンツ配信チャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(より詳細には、基地局Bの通信エリア内に存在する複数の無線通信端末にコンテンツ情報をマルチキャスト配信する)。さらに、通信制御部10は、記憶部6に記憶されている視聴期限情報に基づき、視聴用鍵の有効期限が切れると、視聴用鍵生成部4に対して、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報の生成を要求すると共に、視聴用鍵配信チャネル選択部9に対して視聴用鍵配信チャネルを決定するように要求し、当該視聴用鍵配信チャネルを用いて、新たな(つまり更新された)視聴用鍵及びその視聴期限情報を無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(より詳細には、基地局Bの通信エリア内に存在する複数の無線通信端末に新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報をマルチキャスト配信する)。なお、このような通信制御部10の制御処理についての詳細は後述する。
【0023】
一方、無線通信端末Tにおいて、無線通信部20は、通信制御部27による制御の下に基地局Bとの間で無線通信を行うものである。キー入力部21は、ダイヤルキー、ファンクションキー、電源キー等から構成されており、これらキーの操作情報を操作信号として通信制御部27に出力する。記憶部22は、無線通信端末Tの個体情報及び加入者情報や、通信制御部27で用いられる制御プログラム、その他の各種データを事前に記憶していると共に、通信制御部27の要求に応じて、基地局Bから送信される視聴用鍵、視聴期限情報、継続利用鍵、継続利用期限情報、コンテンツ配信チャネル情報、コンテンツ情報を記憶する。
【0024】
復号化部23は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵及びコンテンツ情報を取得し、視聴用鍵を用いて暗号化されたコンテンツ情報を復号して通信制御部27に出力する。音声出力部24は、通信制御部27から入力される音声信号に基づいて音声や音楽を外部に出力する。表示部25は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等であり、通信制御部27から入力される表示信号に基づいて映像等を表示する。
【0025】
視聴用鍵配信チャネル検知部26は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵及び継続利用鍵を取得し、これらをパラメータとする視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、視聴用鍵配信チャネルを検知すると共に、視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部27に出力する。つまり、無線通信端末T側では、基地局Bが決定する視聴用鍵配信チャネルと同一の通信チャネルを検知する。
【0026】
通信制御部27は、記憶部22に記憶されている制御プログラム、キー入力部21から入力される操作信号及び無線通信部20の通信状態等に基づいて、無線通信端末Tの全体動作を制御するものである。また、この通信制御部27は、基地局Bに対しマルチキャスト配信サービスへの接続要求を行う際に、記憶部22に記憶されている個体情報及び加入者情報を、レジストレーションチャネルを用いて基地局Bに送信するように無線通信部20を制御する。
【0027】
また、この通信制御部27は、コンテンツ配信チャネルにアクセスしてコンテンツ情報を基地局Bから受信するように無線通信部20を制御すると共に、取得したコンテンツ情報の復号を復号化部23に要求し、当該復号化部23によって復号されたコンテンツ情報に基づいて、音声信号や表示信号を生成し、音声出力部24、表示部25に出力する。
さらに、通信制御部27は、記憶部22に記憶されている視聴期限情報に基づき、視聴用鍵の有効期限が切れると、視聴用鍵配信チャネル検知部26に対して視聴用鍵配信チャネルを検知するように要求し、当該視聴用鍵配信チャネルにアクセスして、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を基地局Bから受信するように無線通信部20を制御する。
【0028】
次に、このような基地局B及び無線通信端末Tで構成された無線通信システムの動作について、図2及び3のフローチャートを用いて説明する。
【0029】
〔ユーザがサービス加入者の場合〕
始めに、図2のフローチャートを用いて、無線通信端末Tのユーザがサービス加入者、つまり課金ユーザであった場合(特定の無線通信端末Tの場合)の動作について説明する。なお、ユーザは予めマルチキャスト配信サービスを行っているプロバイダに有料配信サービスへの加入料を支払い、課金ユーザであることを証明する加入者情報を取得しているものとする(この加入者情報は記憶部22に記憶されている)。
【0030】
まず、無線通信端末Tの通信制御部27は、キー入力部21から入力される操作信号に基づいて、ユーザからのマルチキャスト配信サービスへの接続指示を検知すると、記憶部22に記憶されている個体情報及び加入者情報を取得し、これらのデータをレジストレーションチャネルを用いて基地局Bに送信するように無線通信部20を制御し、基地局Bに対してマルチキャスト配信サービスへの接続要求を行う(ステップS1)。
【0031】
基地局Bの無線通信部1にて受信された上記個体情報及び加入者情報は、通信制御部10を介してユーザ認証部2に出力される。そして、ユーザ認証部2は、認証情報データベース3に記憶されている複数の個体情報及び加入者情報と、無線通信端末Tの個体情報及び加入者情報とに基づいて、基地局Bにアクセスしてきたユーザがマルチキャスト配信サービスの加入者(課金ユーザ)か否かの認証処理を行い、当該認証処理結果を通信制御部10に出力する(ステップS2)。ここで、ユーザは加入者情報を有しているので、サービス加入者であると認証される。
【0032】
通信制御部10は、ユーザはサービス加入者であるとの認証処理結果に基づいて、視聴用鍵生成部4に対して視聴用鍵及びその有効期限を示す視聴期限情報の生成を要求し、また、継続利用鍵生成部5に対して継続利用鍵及びその有効期限を示す継続利用期限情報の生成を要求する(ステップS3)。視聴用鍵生成部4は、通信制御部10の要求に応じて、視聴用鍵及び視聴期限情報を生成して記憶部6及び通信制御部10に出力すると共に、視聴用鍵を暗号化部7に出力する。また、継続利用鍵生成部5は、通信制御部10の要求に応じて、継続利用鍵及び継続利用期限情報を生成して記憶部6及び通信制御部10に出力する。なお、視聴用鍵の有効期限は、無料でコンテンツ情報を視聴可能な期間(例えば3分)に設定され、また、継続利用鍵の有効期限は、有料でコンテンツ情報を視聴可能な期間(例えば1週間)に設定される。
【0033】
そして、通信制御部10は、記憶部6からコンテンツ配信チャネル情報を取得し、当該コンテンツ配信チャネル情報と、上記視聴用鍵、視聴期限情報、継続利用鍵及び継続利用期限情報とをレジストレーションチャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS4)。
【0034】
続いて、通信制御部10は、暗号化部7に対してコンテンツ情報格納部8に格納されているコンテンツ情報の暗号化を行うように要求する(ステップS5)。暗号化部7は、通信制御部10の要求に応じて、視聴用鍵生成部4から入力される視聴用鍵を用いてコンテンツ情報の暗号化を行い、暗号化されたコンテンツ情報を通信制御部10に出力する。通信制御部10は、暗号化されたコンテンツ情報を、マルチキャストチャネルであるコンテンツ配信チャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS6)。つまり、コンテンツ情報は基地局Bの通信エリアに存在する複数の無線通信端末にマルチキャスト配信される。
【0035】
一方、無線通信端末Tにおいて、通信制御部27は、無線通信部20を介して基地局Bから取得した視聴用鍵、視聴期限情報、継続利用鍵、継続利用期限情報及びコンテンツ配信チャネル情報を記憶部22に記憶する。そして、通信制御部27は、コンテンツ配信チャネル情報に基づいて、コンテンツ配信チャネルにアクセスしてコンテンツ情報を受信するように無線通信部20を制御する。
【0036】
通信制御部27は、無線通信部20を介してコンテンツ情報を取得すると、記憶部22に記憶すると共に、復号化部23に対してコンテンツ情報を復号するように要求する(ステップS7)。復号化部23は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵及びコンテンツ情報を取得し、視聴用鍵を用いて暗号化されたコンテンツ情報の復号を行い、復号したコンテンツ情報を通信制御部27に出力する。通信制御部27は、上記のように復号されたコンテンツ情報に基づいて、音声信号や表示信号を生成し、音声出力部24、表示部25に出力する。ユーザは、音声出力部24から出力される音声や音楽、表示部25が表示する映像等により、コンテンツ情報の内容を視聴することができる。
【0037】
続いて、基地局Bにおいて、通信制御部10は視聴期限情報に基づいて、視聴用鍵の有効期限(3分)が経過したか否かを判断する(ステップS8)。このステップS8において、「NO」、つまり視聴用鍵の有効期限が経過していない場合、通信制御部10はステップS5の動作に戻り、また、「YES」、つまり視聴用鍵の有効期限が経過したと判断された場合、視聴用鍵生成部4に対して、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報の生成を要求すると共に(ステップS9)、視聴用鍵配信チャネル選択部9に対して視聴用鍵配信チャネルを決定するように要求する(ステップS10)。
【0038】
視聴用鍵生成部4は、通信制御部10の要求に応じて、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を生成して記憶部6及び通信制御部10に出力すると共に、新たな視聴用鍵を暗号化部7に出力する。視聴用鍵配信チャネル選択部9は、通信制御部10の要求に応じて、記憶部6から前回の(更新される前の)視聴用鍵及び継続利用鍵を取得し、これらをパラメータとする視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、更新された視聴用鍵の配信チャネルを決定すると共に、視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部10に出力する。
なお、継続利用鍵は視聴用鍵配信チャネルへのアクセス権をユーザが有していることを証明するパラメータであり、この継続利用鍵を保持していない場合、視聴用鍵配信チャネルを決定不可能となる。このようにユーザが継続利用鍵を保持していない場合については、後で詳細に説明する。
【0039】
視聴用鍵配信チャネルは、コンテンツ配信チャネルとは周波数帯の異なるマルチキャストチャネルであり、その決定時において基地局Bの通信エリア内で使用されていない通常通信用のチャネルが選ばれる。従って、視聴用鍵配信チャネルは固定化されたチャネルではなく、通信エリア内での通信状況によって変化するものである。
【0040】
一方、無線通信端末Tの通信制御部27も、同様に視聴用鍵の有効期限が経過したか否かの判断を行う(ステップ11)。このステップS11において、視聴用鍵の有効期限が経過していない場合、通信制御部27はステップS7の動作に戻り、また、視聴用鍵の有効期限が経過したと判断された場合、視聴用鍵配信チャネル検知部26に対して視聴用鍵配信チャネルを検知するように要求する(ステップS12)。視聴用鍵配信チャネル検知部26は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵及び継続利用鍵を取得し、これらをパラメータとする視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、視聴用鍵配信チャネルを検知すると共に、視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部27に出力する。
【0041】
このような基地局B側のステップS8〜S10の動作と、無線通信端末T側のステップS11〜S12の動作とは、ほぼ同時並行的に行われる。そして、基地局B及び無線通信端末T共に、同一の視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、同一の視聴用鍵配信チャネルを使用する。
【0042】
そして、基地局Bの通信制御部10は、視聴用鍵配信チャネルを用いて新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS13)。つまり、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報は、基地局Bの通信エリアに存在する複数の無線通信端末にマルチキャスト配信される。
【0043】
無線通信端末Tの通信制御部27は、上記視聴用鍵配信チャネルにアクセスして新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を受信するように無線通信部20を制御する。通信制御部27は、無線通信部20を介して取得した新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を記憶部22に記憶する。
【0044】
一方、基地局Bの通信制御部10は、暗号化部7に対して新たな視聴用鍵を用いてコンテンツ情報を暗号化するように要求する(ステップS14)。暗号化部7は、その要求に応じて、視聴用鍵生成部4から入力される新たな視聴用鍵を用いて、コンテンツ情報の暗号化を行い、暗号化されたコンテンツ情報を通信制御部10に出力する。通信制御部10は、新たな視聴用鍵で暗号化されたコンテンツ情報を、コンテンツ配信チャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS15)。
【0045】
無線通信端末Tの通信制御部27は、コンテンツ配信チャネルにアクセスしてコンテンツ情報を受信するように無線通信部20を制御する。通信制御部27は、無線通信部20を介してコンテンツ情報を取得すると、記憶部22に記憶すると共に、復号化部23に対してコンテンツ情報を復号するように要求する(ステップS16)。
【0046】
復号化部23は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から新たな視聴用鍵及びコンテンツ情報を取得し、新たな視聴用鍵を用いて暗号化されたコンテンツ情報の復号を行い、復号したコンテンツ情報を通信制御部27に出力する。通信制御部27は、上記のように復号されたコンテンツ情報に基づいて、音声信号や表示信号を生成し、音声出力部24、表示部25に出力する。
【0047】
以降、基地局BはステップS8の動作に戻り、再び視聴用鍵の更新時期がくれば視聴用鍵を更新し、視聴用鍵配信チャネルを用いて新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を無線通信端末Tにマルチキャスト配信する。一方、無線通信端末TはステップS11の動作に戻り、再び視聴用鍵の更新時期がくれば、視聴用鍵配信チャネルにアクセスして新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を受信する。このように、視聴用鍵が更新された場合でも、課金ユーザは継続的にコンテンツ情報を視聴することが可能である。
【0048】
なお、図2には示していないが、基地局Bは、継続利用期限情報に基づいて継続利用鍵の有効期限(1週間)が経過したと判断した場合、無線通信端末Tに対して有料配信サービスの終了を報知するメッセージを送信する。一方、無線通信端末T側では、継続利用鍵の有効期限(1週間)が経過した場合、継続利用鍵が使用不可状態となり、視聴用鍵配信チャネルにアクセスして新たな視聴用鍵を取得することできず、コンテンツ情報の復号が不可能になる。このように継続利用鍵の有効期限が経過した場合、ユーザは再度マルチキャスト配信サービスを行っているプロバイダに有料配信サービスへの加入料を支払って新たな加入者情報を取得し、基地局Bとの認証処理を行うことによって新たな継続利用鍵を取得してコンテンツ情報の視聴を行うことができる。
【0049】
〔ユーザがサービス未加入者の場合〕
次に、図3のフローチャートを用いて、無線通信端末Tのユーザがサービス未加入者、つまり非課金ユーザであった場合の動作について説明する。なお、この場合、ユーザは課金ユーザであることを証明する加入者情報を取得していないものとする(無線通信端末Tの記憶部22に記憶されていない)。
【0050】
まず、無線通信端末Tの通信制御部27は、キー入力部21から入力される操作信号に基づいて、ユーザからのマルチキャスト配信サービスへの接続指示を検知すると、記憶部22に記憶されている個体情報を取得し、これらのデータをレジストレーションチャネルを用いて基地局Bに送信するように無線通信部20を制御し、基地局Bに対してマルチキャスト配信サービスへの接続要求を行う(ステップS20)。
【0051】
基地局Bの無線通信部1にて受信された上記個体情報は、通信制御部10を介してユーザ認証部2に出力される。そして、ユーザ認証部2は、認証情報データベース3に記憶されている複数の個体情報及び加入者情報と、無線通信端末Tの個体情報とに基づいて、基地局Bにアクセスしてきたユーザがマルチキャスト配信サービスの加入者(課金ユーザ)か否かの認証処理を行い、当該認証処理結果を通信制御部10に出力する(ステップS21)。ここで、無線通信端末Tから加入者情報が送信されないので、ユーザ認証部2は、ユーザはサービス未加入者(非課金ユーザ)であると認証する。
【0052】
通信制御部10は、ユーザはサービス未加入者であるとの認証処理結果に基づいて、視聴用鍵生成部4に対して視聴用鍵及びその有効期限を示す視聴期限情報の生成を要求する(ステップS22)。なお、ユーザがサービス未加入者である場合、通信制御部10は、継続利用鍵生成部5に対して継続利用鍵及びその有効期限を示す継続利用期限情報の生成を要求しない。
【0053】
視聴用鍵生成部4は、通信制御部10の要求に応じて、視聴用鍵及び視聴期限情報を生成して記憶部6及び通信制御部10に出力すると共に、視聴用鍵を暗号化部7に出力する。なお、視聴用鍵の有効期限は、無料でコンテンツ情報を視聴可能な期間(例えば3分)に設定される。
【0054】
そして、通信制御部10は、記憶部6からコンテンツ配信チャネル情報を取得し、当該コンテンツ配信チャネル情報と、上記視聴用鍵及び視聴期限情報をレジストレーションチャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS23)。
【0055】
続いて、通信制御部10は、暗号化部7に対してコンテンツ情報格納部8に格納されているコンテンツ情報の暗号化を行うように要求する(ステップS24)。暗号化部7は、通信制御部10の要求に応じて、視聴用鍵生成部4から入力される視聴用鍵を用いてコンテンツ情報の暗号化を行い、暗号化されたコンテンツ情報を通信制御部10に出力する。通信制御部10は、暗号化されたコンテンツ情報を、マルチキャストチャネルであるコンテンツ配信チャネルを用いて無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS25)。
【0056】
一方、無線通信端末Tにおいて、通信制御部27は、無線通信部20を介して基地局Bから取得した視聴用鍵、視聴期限情報及びコンテンツ配信チャネル情報を記憶部22に記憶する。そして、通信制御部27は、コンテンツ配信チャネル情報に基づいて、コンテンツ配信チャネルにアクセスしてコンテンツ情報を受信するように無線通信部20を制御する。
【0057】
通信制御部27は、無線通信部20を介してコンテンツ情報を取得すると、記憶部22に記憶すると共に、復号化部23に対してコンテンツ情報を復号するように要求する(ステップS26)。復号化部23は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵及びコンテンツ情報を取得し、視聴用鍵を用いて暗号化されたコンテンツ情報の復号を行い、復号したコンテンツ情報を通信制御部27に出力する。通信制御部27は、上記のように復号されたコンテンツ情報に基づいて、音声信号や表示信号を生成し、音声出力部24、表示部25に出力する。非課金ユーザは、音声出力部24から出力される音声や音楽、表示部25が表示する映像等により、コンテンツ情報の内容を視聴することができる。
【0058】
続いて、基地局Bにおいて、通信制御部10は視聴期限情報に基づいて、視聴用鍵の有効期限(3分)が経過したか否かを判断する(ステップS27)。このステップS27において、「NO」、つまり視聴用鍵の有効期限が経過していない場合、通信制御部10はステップS24の動作に戻り、また、「YES」、つまり視聴用鍵の有効期限が経過したと判断された場合、視聴用鍵生成部4に対して、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報の生成を要求すると共に(ステップS28)、視聴用鍵配信チャネル選択部9に対して視聴用鍵配信チャネルを決定するように要求する(ステップS29)。
【0059】
視聴用鍵生成部4は、通信制御部10の要求に応じて、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を生成して記憶部6及び通信制御部10に出力すると共に、新たな視聴用鍵を暗号化部7に出力する。視聴用鍵配信チャネル選択部9は、通信制御部10の要求に応じて、記憶部6から更新される前の視聴用鍵及び継続利用鍵を取得し、これらをパラメータとする視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて、更新された視聴用鍵の配信チャネルを決定すると共に、視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部10に出力する。ここで使用される継続利用鍵は、他の課金ユーザに配信されたものである。
【0060】
一方、無線通信端末Tの通信制御部27も、同様に視聴用鍵の有効期限切れの判断を行う(ステップ30)。このステップS30において、視聴用鍵の有効期限が経過していない場合、通信制御部27はステップS26の動作に戻り、また、視聴用鍵の有効期限が経過したと判断された場合、視聴用鍵配信チャネル検知部26に対して視聴用鍵配信チャネルを決定するように要求する(ステップS31)。視聴用鍵配信チャネル検知部26は、通信制御部27の要求に応じて、記憶部22から視聴用鍵を取得し、視聴用鍵配信チャネル選択アルゴリズムに基づいて視聴用鍵配信チャネルの検知を試みるが、継続利用鍵が存在しないため、視聴用鍵配信チャネルの決定不可を示す視聴用鍵配信チャネル情報を通信制御部27に出力する。
【0061】
このような基地局B側のステップS27〜S29の動作と、無線通信端末T側のステップS30〜S31の動作とは、ほぼ同時並行的に行われる。そして、基地局B側では、視聴用鍵配信チャネルの決定が行われるが、非課金ユーザである無線通信端末T側では視聴用鍵配信チャネルの検知は行われない。
【0062】
そして、基地局Bの通信制御部10は、視聴用鍵配信チャネルを用いて新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を無線通信端末Tに送信するように無線通信部1を制御する(ステップS32)。つまり、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報は、基地局Bの通信エリアに存在する複数の無線通信端末にマルチキャスト配信され、課金ユーザのみが新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を取得できる。
【0063】
一方、非課金ユーザである無線通信端末Tの通信制御部27は、上記視聴用鍵配信チャネルにアクセスできず、新たな視聴用鍵及びその視聴期限情報を取得できない。
このように、非課金ユーザは、視聴用鍵の有効期限である3分間のみ無料でコンテンツ情報を視聴可能であるが、3分間を経過すると新たな視聴用鍵を取得することができず、
以降のコンテンツ情報を取得しても復号して視聴することが不可能となる。
【0064】
また、基地局B側において、アクセスしてきた非課金ユーザの無線通信端末Tの個体情報を記憶しておき、一度視聴用鍵を配信した非課金ユーザが再度アクセスしてきた場合には、認証処理の時点で視聴用鍵を送信しないようにする機能を備えることが望ましい。
【0065】
以上のように、本実施形態によれば、更新された視聴用鍵を、課金ユーザのみがアクセス可能な視聴用鍵配信チャネルを用いて配信し、且つ視聴用鍵配信チャネルを通信エリア内の通信状態に応じて逐次変化させることによって安全性を向上することが可能である。また、視聴用鍵配信チャネルはマルチキャストチャネルであるため、視聴用鍵をマルチキャスト配信することにより、無線資源の効率利用と安全性向上とを両立することが可能である。さらに、本実施形態によれば、非課金ユーザに対して無料視聴サービスを容易に提供することが可能となる。
【0066】
なお、上記実施形態では、マルチキャスト配信サービスを行う無線通信システムを例示して説明したが、これに限定されず、ブロードキャスト配信サービスを行う無線通信システムにも同様に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの構成ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの動作を示す第1のフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態に係る無線通信システムの動作を示す第2のフローチャートである。
【符号の説明】
【0068】
B…基地局、1…無線通信部、2…ユーザ認証部、3…認証情報データベース、4…視聴用鍵生成部、5…継続利用鍵生成部、6…記憶部、7…暗号化部、8…コンテンツ情報格納部、9…視聴用鍵配信チャネル選択部、10…通信制御部、T…無線通信端末、20…無線通信部、21…キー入力部、22…記憶部、23…復号化部、24…音声出力部、25…表示部、26…視聴用鍵配信チャネル検知部、27…通信制御部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報配信装置から無線通信端末へ配信情報を送信する無線通信方法であって、
前記情報配信装置側で、
前記配信情報を暗号化するステップと、
前記暗号化に使用する暗号化情報を特定の無線通信端末に配信するための、暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、
前記暗号化情報配信用のチャネルを用いて暗号化情報を送信するステップと、
前記特定の無線通信端末で、
前記暗号化情報配信用のチャネルで暗号化情報を受信するステップと、
前記暗号化情報に基づき、暗号化された配信情報を復号するステップと
を備えることを特徴とする無線通信方法。
【請求項2】
前記情報配信装置側で、
前記無線通信端末からの情報配信要求に基づいて、当該要求をしてきた無線通信端末が特定の無線通信端末か否かを判定するステップと、
前記無線通信端末が特定の無線通信端末であった場合、前記暗号化情報配信用のチャネルの使用を許可するための使用許可情報を、前記特定の無線通信端末に送信するステップと、
前記特定の無線通信端末が、
前記使用許可情報を受信した場合に、暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、
検出された暗号化情報配信用のチャネルで暗号化情報を受信するステップと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項1記載の無線通信方法。
【請求項3】
前記情報配信装置側で、
一定期間で前記暗号化情報を変えるように更新するステップと、
更新した前記暗号化情報を、特定の無線通信端末へ配信するための新たな暗号化情報配信用のチャネルを検出するステップと、
前記情報配信装置から前記特定の無線通信端末へ、前記更新した暗号化情報を前記検出した暗号化情報配信用のチャネルで配信するステップと、
前記特定の無線通信端末が、
前記暗号化情報配信用のチャネルで、更新された暗号化情報を受信するステップと、
前記更新された暗号化情報に基づいて、暗号化された配信情報を復号するステップと、を更に含む、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信方法。
【請求項4】
前記使用許可情報には所定の有効期限が設定されており、当該有効期限が経過した場合、
前記特定の無線通信端末は、前記暗号化情報配信用のチャネルを検知しないことを特徴とする請求項2または3に記載の無線通信方法。
【請求項5】
前記情報配信装置は、通信状況に応じて前記暗号化情報配信用のチャネルを検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の無線通信方法。
【請求項6】
無線通信端末に配信情報を送信する情報配信装置であって、
前記配信情報を暗号化する暗号化手段と、
前記暗号化に使用する暗号化情報を特定の無線通信端末に配信するための、暗号化情報配信用のチャネルを検出する暗号化情報配信チャネル検出手段と、
前記暗号化情報配信用のチャネルを用いて暗号化情報を送信する通信制御手段と
を具備することを特徴とする情報配信装置。
【請求項7】
情報配信装置から配信情報を受信することができる無線通信端末であって、
前記情報配信装置から配信される、前記配信情報の暗号化に使用される暗号化情報を、暗号化情報配信用のチャネルで受信する端末側通信制御手段と、
前記暗号化情報に基づき、暗号化された前記配信情報を復号する復号手段と
を備えることを特徴とする無線通信端末。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−180659(P2007−180659A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−374051(P2005−374051)
【出願日】平成17年12月27日(2005.12.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】