説明

熱硬化性組成物

(a)97〜40重量%の、非置換又はそれぞれのヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも1つの非置換部位を有する置換ビスフェノール、ホルムアルデヒド、及び第1級アミンの反応によって製造される少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び(b)3〜60重量%の少なくとも1種類のビスフェノール(ここで、重量%は成分(a)及び(b)の合計量を基準とし、但し(a)及び(b)は合計して100重量%になる);並びに(c)場合によっては他の成分;を含む熱硬化性組成物。これらの組成物から製造される硬化生成物は、価値のある化学的、物理的、及び機械的特性を示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、(a)97〜40重量%のビスフェノールをベースとする1種類以上のビスジヒドロベンゾオキサジン;(b)3〜60重量%の少なくとも1種類のビスフェノール;及び(c)場合によっては硬化触媒;を含む熱硬化性組成物に関する。本発明は、また、この熱硬化性組成物の硬化樹脂による材料を製造するためのこの組成物の使用にも関する。
【背景技術】
【0002】
ベンゾオキサジン化合物は、含浸、被覆、積層、又は成形プロセスによって、プレプリグ、積層体、成形材料、RTM(樹脂トランスファー成形)系、シーラント、焼結粉末、注型物品、構造複合部品、ワニス、表面被覆、電気及び電子部品を製造するために満足に用いられている。かかる樹脂は寸法安定性であり、良好な電気及び機械抵抗、低い収縮性、低い吸水性、中〜高のガラス転移温度、及び機械特性に関して良好な保持特性を有する。
【0003】
ベンゾオキサジン化合物は、幾つかの周知の方法で、ビスフェノールと第1級アミン及びホルムアルデヒドを反応させることによって容易に製造することができ、ここではプロセスは溶媒の存在下(例えば、US5,152,993又はUS5,266,695を参照)、或いは溶媒の不存在下(例えばUS5,543,516を参照)で行うことができる。ノボラック、ポリエポキシド、又はポリアミンのような硬化剤を場合によっては触媒と一緒に用いるか、或いは接触及び/又は熱硬化を用いることによる共通した製造及び種々の硬化の可能性、並びに樹脂の価値のある特性により、この種の熱硬化性樹脂は魅力のあるものになっている。
【0004】
EP−0789056−A2においては、ノボラック又はビスフェノールA及びノボラックフェノール樹脂のようなポリフェノールのジヒドロベンゾオキサジンを含む向上した硬化性を有する熱硬化性樹脂組成物が記載されている。この組成物は、接着剤としてか、或いは、低い吸水性、向上した非燃焼性、及び高い耐熱性を有する成形物品、被覆、シーリング、印刷配線基板及び金属張り積層板用のプレプリグを製造するために用いられる。ポリヒドロキシ官能性ノボラックを用いると、場合によっては望ましくない高い反応性(低いゲル化時間)及び一般により脆性であるより高度に架橋した樹脂が形成される。
【0005】
WO−2006/035021−A1においては、高温安定性及び良好な非燃焼性を示すポリマーを製造するためのフェノールフタレインをベースとするビスベンゾオキサジンが記載されている。重合は、チオジプロピオン酸、フェノール類、又はスルホニルジフェノールのような触媒量の触媒の存在下で行うことができる。硬化剤としてビスフェノールを用いることは、WO−2006/035021−A1においては言及されていない。
【0006】
WO−00/27921−A1においては、10〜80重量%のベンゾオキサジンモノマー、10〜80重量%のエポキシ反応物質、及び1〜80重量%のフェノール樹脂又はフェノール化合物を含む三元組成物が開示されている。ビス(ジヒドロベンゾオキサジン)を含む熱硬化性組成物用の硬化剤としてビスフェノールを用いることは、WO−00/27921−A1には開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】US5,152,993
【特許文献2】US5,266,695
【特許文献3】US5,543,516
【特許文献4】EP−0789056−A2
【特許文献5】WO−2006/035021−A1
【特許文献6】WO−00/27921−A1
【発明の概要】
【0008】
ここで、驚くべきことに、ビスフェノールは、ビス(ジヒドロベンゾオキサジン)化合物の重合のための優れた硬化剤であり、向上した反応性及び相応してより低いゲル化時間を与えることが見出された。更に、触媒量のプロトン酸と更に組み合わせると反応性が更に向上し、ゲル化時間が更に大きく短縮されることが見出された。また、ビス(ジヒドロベンゾオキサジン)化合物、ビスフェノール、及び場合によってはプロトン酸のような触媒を含む組成物は、増加した反応性に関して非常に高い潜在性及び保存安定性を有することも見出された。したがって、混合された成分は1つの容器内で保存してユーザーまで輸送することができ、これは経済的な有利性であり、ユーザーにとって更に一層満足できるものである。更に、より高い反応性によって流動性が低下することにより、プレス処理のような成形操作中の処理性及び制御性が向上し、これにより向上した寸法正確性が得られる。ポリマーネットワーク中に二官能性に過ぎないビスフェノールを含ませることにより、それらの非常に高いガラス転移温度に由来する高温安定性、良好な機械特性、及び同様に良好な物理特性を示す熱硬化性ポリマーが得られる。モノマーの選択により、低下した燃焼性さえも達成することができる。
【0009】
本発明の第1の対象は、
(a)97〜40重量%の、非置換又はそれぞれのヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも1つの非置換部位を有する置換ビスフェノール、ホルムアルデヒド、及び第1級アミンの反応によって製造される少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)3〜60重量%の、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、又は式II:
【0010】
【化1】

【0011】
(式中、
は、水素;ジアルキルアミノ;アルキルチオ;アルキルスルホニル;C〜C18アルキル;C〜C18アルコキシ;C〜C18アルコキシアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12シクロアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アリール;或いは、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C13アラルキルであり;
は、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−SO−O−、−O−SO−O−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−NRSO−、−NR−SO−O−、−O−SONR−、−NRSO−NR−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−(O)P(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、−O−(O)P(R)−O−、C〜C18アルキレン、C〜C18アルキリデン、C〜C12シクロアルキリデン、−Si(OR−、及び−Si(R−から選択される二価の橋架基であり;
は、H、又はC〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである)
のビスフェノールから選択される少なくとも1種類のビスフェノール(ここで、重量%は成分(a)及び(b)の合計量を基準とし、但し(a)及び(b)は合計して100重量%になる);並びに
(c)場合によっては他の成分;
を含む熱硬化性組成物である。
【0012】
好ましくは、本熱硬化性組成物は更に
(c)硬化触媒、好ましくはプロトン酸硬化触媒;
を含む。
【発明を実施するための形態】
【0013】
好ましい態様においては、本発明の組成物は、
(a)95〜50、好ましくは95〜60、より好ましくは94〜70重量%の少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)5〜50、好ましくは5〜40、より好ましくは6〜30重量%の少なくとも1種類のビスフェノール;
を含む。
【0014】
ビスフェノールの低い含量を有する硬化樹脂は、それぞれより高いガラス転移温度及び熱安定性を有することが分かった。更に、かかる熱硬化性組成物は十分に高い反応性を有する。したがって、更なる好ましい態様においては、本発明の組成物は、
(a)97〜75、好ましくは96〜80、、より好ましくは95〜80、最も好ましくは94〜85重量%の少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)3〜25、好ましくは4〜20、より好ましくは5〜20、最も好ましくは6〜15重量%の少なくとも1種類のビスフェノール;
を含む。
【0015】
本発明の組成物は、130℃を超えるような高温において硬化させる。したがって、硬化触媒は硬化プロセスを促進させるために有用である。これらは、好ましくは、熱硬化性プラスチックの特性に影響を与える揮発性の分解生成物の形成を回避するために低いレベルで含ませる。硬化触媒の量は、成分(a)及び(b)の量を基準として、好ましくは最大で5、更に好ましくは0.001〜4、より好ましくは0.01〜3、特に好ましくは0.1〜2、特に0.1〜1.5重量%である。
【0016】
所定の温度において硬化速度を促進させる硬化触媒は周知であり、ルイス酸として作用することができる金属塩及び金属コンプレックスから選択することができる。かかる塩及びコンプレックス化合物は、例えばEP−A−0149987に記載されており、例えば、鉄(II)又は鉄(II)の塩化物又は臭化物;亜鉛、スズ、ジルコニウム、アルミニウム、及びホウ素のフッ化物、塩化物、及び臭化物;銅、コバルト、ニッケル、マンガン、鉛、亜鉛、スズ、及び鉄のカルボン酸塩;ニッケル、鉄、モリブデン、及びコバルトのカルボニル;並びに、鉄、コバルト、ニッケル、及びコバルトのアセチルアセトネート;が挙げられる。幾つかの具体例は、オクタン酸亜鉛、ジブチルスズジアセテート、酢酸銅(II)、及びジルコニウムジオクトエートである。
【0017】
好ましい硬化触媒は、プロトン酸、特に、1〜20個、好ましくは2〜12個の炭素原子を有する、脂肪族又は芳香族のモノ又はポリカルボン酸、スルホン酸、及びホスホン酸である。カルボキシル基と結合する脂肪族及び芳香族残基は、O、S、−N=、−NH−、及び−N(C〜Cアルキル)−のようなヘテロ原子及び基を含んでいてよい。脂肪族又は芳香族残基は、非置換であっても、或いは1つ以上のC〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、又はC〜Cアルコキシ基、ハロゲン(F又はCl)、ヒドロキシル、或いはアミノで置換されていてもよい。好ましい置換基は、C〜Cアルキル、C〜Cヒドロキシアルキル、又はC〜Cアルコキシ基、F又はClである。カルボン酸は、好ましくは1〜4つ、より好ましくは1又は2つのカルボキシル基を含んでいてよい。脂肪族又は芳香族残基は、アルカン、アルケン、シクロアルカン、ヘテロシクロアルカン、シクロアルケン、ヘテロシクロアルケン、炭環式又は複素環式芳香族化合物、例えばC〜C18アルキル、C〜C18アルケニル、C〜C12シクロアルキル、C〜C12ヘテロシクロアルキル、C〜C18アリール、C〜C18ヘテロアリールから選択することができる。カルボン酸の好ましい群は、式:X−C2n−COOH及びX−C〜C10アリーレン−COOH(ここで、Xは水素又は基:−COOHであり、nは1〜12、好ましくは1〜6の数である)のものから選択される。
【0018】
カルボン酸に関する幾つかの好ましい例は、酢酸、プロパン酸、ブタン酸、オクタン酸、ドデカン酸、オクタン酸、マレイン酸、コハク酸、ノニル−又はドデシル−コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及びナフタレンジカルボン酸である。他の例は、メチルスルホン酸、トリフルオロメチルスルホン酸、フェニルスルホン酸、トルイルスルホン酸、メチルホスホン酸、及びフェニルホスホン酸である。
【0019】
特に好ましい硬化触媒はアジピン酸である。
ビスフェノールをベースとするビス(ジヒドロベンゾオキサジン)は周知であり、商業的に入手することができ、周知で公開されている方法にしたがって製造することができる。ビスフェノールをベースとするビス(ジヒドロベンゾオキサジン)は式I:
【0020】
【化2】

【0021】
(式中、
は、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されている、C〜C18アルキル、又はC〜C12シクロアルキル、C〜C12シクロアルキル−C〜Cアルキル、C〜C18アリール、又はC〜C18アリール−C〜Cアルキルであり;
は、水素;ジアルキルアミノ;アルキルチオ;アルキルスルホニル;C〜C18アルキル;C〜C18アルコキシ;C〜C18アルコキシアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12シクロアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アリール;或いは、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C13アラルキルであり;
は、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−SO−O−、−O−SO−O−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−NRSO−、−NR−SO−O−、−O−SONR−、−NRSO−NR−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−(O)P(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、−O−(O)P(R)−O−、C〜C18アルキレン、C〜C18アルキリデン、C〜C12−シクロアルキレン又は−シクロアルキリデン、−Si(OR−、及び−Si(R−から選択される二価の橋架基であり;
は、H、又はC〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである)
に相当するものであってよい。
【0022】
基R〜Rが、アルキル、アルコキシ、又はアルコキシアルキルである場合には、これらのアルキル又はアルコキシ基は直鎖又は分岐であってよく、1〜12個、より好ましくは1〜8個、最も好ましくは1〜4個のC原子を含んでいてよい。
【0023】
アルキル基の例は、メチル、エチル、イソプロピル、n−プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、並びにペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、ヘプタデシル、及びオクタデシル基の種々の異性体である。
【0024】
好適なアルコキシ基は、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、n−プロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、並びにペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、及びオクタデシルオキシ基の種々の異性体である。
【0025】
アルコキシアルキル基の例は、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、及び4−エトキシブチルである。
【0026】
シクロアルキルは、好ましくはC〜Cシクロアルキル、特にC又はCシクロアルキルである。その幾つかの例は、シクロペンチル、メチルシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、及びシクロオクチルである。アリール基は、例えばフェニル、ナフチル、及びアントリルである。
【0027】
アラルキルは、好ましくは7〜12個の炭素原子、特に7〜11個の炭素原子を含む。これは、例えばベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α−メチルベンジル、4−フェニルブチル、又はα,α−ジメチルベンジルであってよい。
【0028】
は、好ましくは、非置換であるか、或いは1つ以上のC〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アルキル、C〜Cシクロアルキル、又はC〜Cシクロアルキル−C〜Cアルキル;非置換であるか、或いは1つ以上のC〜Cアルキル基又はC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C10アリール、又はC〜C10アリール−C〜Cアルキルである。
【0029】
本発明のより好ましい態様においては、Rは、非置換であるか或いは1つ以上のメチル基又はメトキシ基によって置換されているC〜Cアルキル、又はフェニル、又はベンジルである。
【0030】
本発明によれば、Rがイソプロピル、イソ−若しくはtert−ブチル、n−ペンチル、又はフェニルである式Iの化合物が好ましい。
式Iの化合物におけるRは、好ましくは水素である。
【0031】
シクロアルキレンXは、ビシクロ−[2,2,1]−ヘプタニレン又はトリシクロ−[2,1,0]−デカニレンのような2〜4つの縮合及び/又は橋架炭素環を有するポリシクロアルキレンであってよい。
【0032】
は、好ましくは直接結合であり、或いはより好ましくは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−OP(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、C〜Cアルキレン、及びC〜C12アルキリデンから選択される二価の橋架基であり;ここでRは、C〜Cアルキル、C若しくはCシクロアルキル、フェニル、又はベンジルである。
【0033】
S及びPを含む橋架基により燃焼抵抗性が向上することが見出され、かかる抵抗性が所望の場合にはこれらの基を選択することができる。
は、好ましくは、H、C〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである。Rが基:−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−OP(OR)−、−P(OR)−、及び−P(R)の一部である場合には、これは好ましくは水素ではない。
【0034】
好ましい態様においては、Rは、C〜Cアルキル、シクロヘキシル、フェニル、又はベンジルから選択される。
ビス(ジヒドロベンゾオキサジン)を製造するために用いるビスフェノールの幾つかの好ましい例は、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、(4−ヒドロキシフェニル)C(O)(DHBP)、ビ(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビ(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールE、ビスフェノールH、ビスフェノールF、ビスフェノールS、ビスフェノールZ、フェノールフタレイン、及びビ(4−ヒドロキシフェニル)トリシクロ−[2,1,0]−デカンである。
【0035】
ビスフェノール成分(b)は、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、又は式II:
【0036】
【化3】

【0037】
(式中、
は、水素;ジアルキルアミノ;アルキルチオ;アルキルスルホニル;C〜C18アルキル;C〜C18アルコキシ;C〜C18アルコキシアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12シクロアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アリール;或いは、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C13アラルキルであり;
は、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−SO−O−、−O−SO−O−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−NRSO−、−NR−SO−O−、−O−SONR−、−NRSO−NR−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−(O)P(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、−O−(O)P(R)−O−、C〜C18アルキレン、C〜C18アルキリデン、C〜C12シクロアルキリデン、−Si(OR−、及び−Si(R−から選択される二価の橋架基であり;
は、H、又はC〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである)
のビスフェノールから選択することができる。
【0038】
式IIにおけるRは、独立して、式IにおけるRと同じ好ましい意味を有していてよい。
式IIにおけるRは、独立して式IにおけるRと同じ好まし意味を有していてよい。Rは、特に、水素又はC〜Cアルキル、例えばメチル又はエチルである。
【0039】
は、好ましくは、直接結合、或いは、−O−、−S−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、C〜Cアルキレン(例えばメチレン又は1,2−エチレン)、C〜Cアルキリデン(例えば、エチリデン、1,1−若しくは2,2−プロピリデン、1,1−若しくは2,2−ブチリデン、1,1−、2,2−、若しくは3,3−ペンチリデン、又は1,1−、2,2−、若しくは3,3−ヘキシリデン)、或いはC〜Cシクロアルキリデン(シクロペンチリデン、シクロヘキシリデン、又はシクロオクチリデン)から選択される二価の橋架基であり、ここでRは好ましくは水素又はC〜Cアルキルである。
【0040】
向上した燃焼抵抗性を所望の場合には、Xは、−S−及び−S(O)−から選択される二価の橋架基である。
式IIの好ましいビスフェノールは、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、(4−ヒドロキシフェニル)C(O)(DHBP)、ビ(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビ(4−ヒドロキシフェニル)チオエーテル、ビスフェノールA、ビスフェノールAP、ビスフェノールE、ビスフェノールH、ビスフェノールF、ビスフェノールS、及びビスフェノールZである。高い燃焼抵抗性の向上を所望の場合には、イオウ含有橋架基を有するビスフェノールを選択することができる。
【0041】
通常の添加剤を加えることによって、熱硬化性樹脂の特性を或る用途に合わせて調整することができる。以下の添加剤が特に重要なものである:
短繊維、ステープルファイバー、撚糸、布帛、又はマットの通常の形態の強化繊維、例えばガラス、石英、炭素、無機、及び合成繊維(Keflar、Nomex)、天然繊維、例えば亜麻、黄麻、サイザル麻、麻;
可塑剤、特にリン化合物;
無機充填剤、例えば酸化物、炭化物、窒化物、ケイ酸塩、及び塩、例えば石英粉末、溶融シリカ、酸化アルミニウム、ガラス粉末、雲母、カオリン、ドロマイト、カーボンブラック、又はグラファイト;
顔料及び染料;
微細中空球体;
金属粉末;
難燃剤;
消泡剤;
滑剤;
チキソトロープ剤;
接着促進剤;及び
離型剤。
【0042】
また、驚くべきことに、熱硬化性樹脂組成物中に芳香族ポリアミン、例えば4,4’−ジアミノジフェニルスルホン又はメチレンビスアニリンのようなビスフェニルジアミンを存在させると、銅表面のような金属表面に対する硬化樹脂の接着性が向上することも見出された。したがって、本発明の更なる好ましい態様においては芳香族ポリアミンを存在させる。これらの量は、成分(a)及び(b)の合計量を基準として、0.01〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%、特に好ましくは0.5〜2重量%の範囲であってよい。好ましくは4,4’−ジアミノジフェニルスルホンを用いる。
【0043】
本発明の熱硬化性組成物には、また、特に積層又は表面被覆組成物として用いる場合には、溶媒又は溶媒混合物を含ませることができる。特に好適な溶媒の例としては、メチルエチルケトン、アセトン、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ペンタノール、ブタノール、ジオキソラン、イソプロパノール、メトキシプロパノール、メトキシプロパノールアセテート、ジメチルホルムアミド、グリコール、グリコールアセテート、及びトルエン、キシレンが挙げられる。ケトン及びグリコールが特に好ましい。通常は、積層組成物は、20〜30重量%、好ましくは30重量%の溶媒を含む。
【0044】
本発明の熱硬化性組成物は、プレプリグ、積層体を製造するため、又は熱溶融成形プロセスのために、約130〜240℃、好ましくは150〜220℃、特に160〜200℃の温度で硬化又は予備硬化させることができる。
【0045】
本発明の熱硬化性組成物は、例えば、プレプリグ又はBステージ樹脂、及びRTM(樹脂トランスファー成形)系から複合体を製造するために用いることができる。
本発明の熱硬化性組成物は、例えば、電気及び電子産業のため、自動車、及び航空機産業において、或いは多くの物品、例えばパイプ及びパイプラインの表面保護のための成形又は被覆物品或いは複合体を製造するための、溶媒を含まない注型樹脂、表面被覆樹脂、積層樹脂、成形樹脂、ポッティング樹脂、カプセル封入樹脂、及び接着剤として用いることができる。
【0046】
本組成物の硬化並びに含浸及び積層プロセスを以下に説明する。
(1)ロール塗布、浸漬、噴霧、他の公知の方法、及び/又はこれらの組み合わせによって、ベンゾオキサジン含有配合物を基材に施すか又は基材中に含浸させる。基材は、通常、例えばガラス繊維、炭素又は無機繊維、或いは紙を含む織成又は不織繊維マットである。
【0047】
(2)(存在する場合には)ベンゾオキサジン配合物中の溶媒を蒸発させ、ベンゾオキサジン配合物を部分的に硬化させるのに十分な温度で加熱することによって含浸基材を「Bステージ」にして、これにより含浸基材を容易に取り扱えるようにする。「Bステージ」工程は、通常、80℃〜220℃の温度で1分〜15分間行う。「Bステージ」から得られる含浸基材は「プレプリグ」と呼ばれる。温度は、最も通常的には、複合体に関しては100℃、電気積層体に関しては130℃〜200℃である。
【0048】
(3)1以上のプレプリグのシートを互いの頂部上に積層するか、或いは、電気積層体を所望の場合には、銅ホイルのような導電性材料の1以上のシートと交互に層を形成することができる。
【0049】
(4)積層したシートを、高温及び高圧において、樹脂を硬化させて積層体を形成するのに十分な時間加圧する。この積層工程の温度は、通常、100℃〜240℃の間であり、最も多くは165℃〜190℃の間である。また、積層工程は、100℃〜150℃の第1段階及び165℃〜190℃の第2段階のような2以上の段階で行うこともできる。圧力は、通常、50N/cm〜500N/cmである。積層工程は、通常、1分〜200分間、最も多くは45分間〜90分間行う。積層工程は、場合によっては、より高い温度においてより短い時間(例えば連続積層プロセス)、或いはより低い温度においてより長い時間(例えば低エネルギー加圧プロセス)行うことができる。
【0050】
(5)場合によっては、得られた積層体、例えば銅張積層板を、高温及び雰囲気圧力において一定時間加熱することによって後処理することができる。後処理の温度は、通常、120℃〜250℃の間である。後処理時間は、通常、30分〜12時間の間である。
【0051】
被覆目的のための固体基材は、金属、金属合金、木材、ガラス、無機物、例えばケイ酸塩、コランダム、又は窒化ホウ素、及びプラスチックから選択することができる。
硬化した樹脂は、高い耐化学薬品性、耐腐食性、機械耐性、耐久性、硬度、靱性、可撓性、耐温度性又は安定性(高いガラス転移温度)、低下した燃焼性、基材への接着性、及び耐層間剥離性を有する。
【0052】
本発明の他の対象は、成形物品、表面被覆、複合体、及び積層体を製造するための本発明の熱硬化性組成物の使用である。
本発明の更なる対象は、本発明の熱硬化性組成物から製造される硬化生成物である。
【実施例】
【0053】
以下の実施例により本発明を説明する。
(A)熱硬化性組成物の製造:
実施例A1〜10:
成分(a)のベンゾオキサジン、成分(b)のビスフェノール、及び場合によっては硬化触媒(c)の固体混合物(重量部)を、十分な撹拌下、130〜140℃において溶融した。かかる均一混合物のゲル化時間を180℃のホットプレート上で測定した。ゲル化時間は標準試験法:IPC−TM−650−2.3.18にしたがって測定したが、測定は171℃に代えて180℃のホットプレート上で行った。混合物を、200℃のオーブン内で90分間硬化させた。MettlerタイプのDSC機:DSC823(条件:30〜350℃;加熱速度20℃/分)上で、開始温度(開始T)、温度ピーク(Tピーク)、エンタルピー、及びガラス転移温度(Tg)を測定した。
【0054】
結果を下表1及び2に与える。
【0055】
【表1】

【0056】
【表2】

【0057】
注:表1及び2に要約する本発明の実施例(A1〜A10)は、更にプロトン酸触媒を用いると(A5及びA7)反応が促進される(より短いゲル化時間)ことを示す。特に触媒としてアジピン酸のようなジカルボン酸を用いると非常に高いガラス転移温度が得られる。
【0058】
式:
【0059】
【化4】

【0060】
(式中、Xは−CH−(ビスフェノールFベンゾオキサジン)、2,2−プロピリデン(ビスフェノールAベンゾオキサジン)、又は1(3H)−イソベンゾフラノン−3,3’−イリデンである)
に相当するベンゾオキサジンを用いた。
【0061】
C1及びC2は比較例である。C2をA2と比較すると、本発明の実施例A2に関し、比較例C2に対してより低いゲル化時間及びより高い反応性(より低いTピーク)が明瞭に示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)97〜40重量%の、非置換又はそれぞれのヒドロキシル基に対してオルト位の少なくとも1つの非置換部位を有する置換ビスフェノール、ホルムアルデヒド、及び第1級アミンの反応によって製造される少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)3〜60重量%の、ヒドロキノン、レゾルシノール、カテコール、又は式II:
【化1】

(式中、
は、水素;ジアルキルアミノ;アルキルチオ;アルキルスルホニル;C〜C18アルキル;C〜C18アルコキシ;C〜C18アルコキシアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12シクロアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アリール;或いは、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C13アラルキルであり;
は、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−SO−O−、−O−SO−O−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−NRSO−、−NR−SO−O−、−O−SONR−、−NRSO−NR−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−(O)P(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、−O−(O)P(R)−O−、C〜C18アルキレン、C〜C18アルキリデン、C〜C12シクロアルキリデン、−Si(OR−、及び−Si(R−から選択される二価の橋架基であり;
は、H、又はC〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである)
のビスフェノールから選択される少なくとも1種類のビスフェノール(ここで、重量%は成分(a)及び(b)の合計量を基準とし、但し(a)及び(b)は合計して100重量%になる);並びに
(c)場合によっては他の成分;
を含む熱硬化性組成物。
【請求項2】
更に(c)硬化触媒を含む、請求項1に記載の熱硬化性組成物。
【請求項3】
触媒がプロトン酸硬化触媒である、請求項2に記載の熱硬化性組成物。
【請求項4】
(a)95〜50、好ましくは95〜60、より好ましくは94〜70重量%の少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)5〜50、好ましくは5〜40、より好ましくは6〜30重量%の少なくとも1種類のビスフェノール;
を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項5】
(a)97〜75、好ましくは95〜80、より好ましくは94〜85重量%の少なくとも1種類のビス(ジヒドロベンゾオキサジン);及び
(b)3〜25、好ましくは5〜20、より好ましくは6〜15重量%の少なくとも1種類のビスフェノール;
を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項6】
成分(a)として、式I:
【化2】

(式中、
は、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されている、C〜C18アルキル、又はC〜C12シクロアルキル、C〜C12シクロアルキル−C〜Cアルキル、C〜C18アリール、又はC〜C18アリール−C〜Cアルキルであり;
は、水素;ジアルキルアミノ;アルキルチオ;アルキルスルホニル;C〜C18アルキル;C〜C18アルコキシ;C〜C18アルコキシアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12シクロアルキル;非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C12アリール;或いは、非置換か又は1つ以上のC〜Cアルキル基若しくはC〜Cアルコキシ基によって置換されているC〜C13アラルキルであり;
は、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、−O−C(O)−、−O−C(O)−O−、−SO−O−、−O−SO−O−、−NR−C(O)−、−NR−C(O)−O−、−NR−C(O)−NR−、−NRSO−、−NR−SO−O−、−O−SONR−、−NRSO−NR−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−(O)P(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、−O−(O)P(R)−O−、C〜C18アルキレン、C〜C18アルキリデン、C〜C12シクロアルキリデン、−Si(OR−、及び−Si(R−から選択される二価の橋架基であり;
は、H、又はC〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルである)
のビス(ジヒドロベンゾオキサジン)を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項7】
が、非置換か又は1つ以上のメチル基若しくはメトキシ基によって置換されているC〜Cアルキル又はフェニル又はベンジルである、請求項6に記載の熱硬化性組成物。
【請求項8】
式Iの化合物におけるRが水素である、請求項6又は7に記載の熱硬化性組成物。
【請求項9】
が、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)−、−C(O)−、−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−OP(OR)−、−P(OR)−、−P(R)−、C〜Cアルキレン、及びC〜C12アルキリデンから選択される二価の橋架基であり;Rが、C〜Cアルキル、C若しくはCシクロアルキル、フェニル、又はベンジルであり、Rは請求項6に与えたものと同じ意味を有する、請求項6〜8のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項10】
が、H、C〜C12アルキル、C若しくはCシクロアルキル、C若しくはCシクロアルキル−メチル若しくは−エチル、フェニル、ベンジル、又は1−フェニルエト−2−イルであり、但し、基:−P(O)(OR)O−、−OP(OR)O−、−OP(OR)−、−P(OR)−、及び−P(R)−においてはRは水素ではない、請求項6〜9のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項11】
式IIにおいてRが水素又はC〜Cアルキルである、請求項1〜10のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項12】
式IIにおいて、Xが、直接結合、或いは−O−、−S−、−S(O)−、−C(O)−、−NR−、C〜Cアルキレン、C〜Cアルキリデン、又はC〜Cシクロアルキリデンから選択される二価の橋架基であり;Rが、水素又はC〜Cアルキルである、請求項1〜11のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項13】
式IIにおいて、Xが−S−及び−S(O)−から選択される二価の橋架基である、請求項1〜12のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項14】
更に芳香族ポリアミンを含む、請求項1〜13のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項15】
硬化触媒がアジピン酸である、請求項2〜14のいずれかに記載の熱硬化性組成物。
【請求項16】
成形物品、表面被覆、複合体、又は積層体を製造するための請求項1〜15のいずれかに記載の熱硬化性組成物の使用。
【請求項17】
請求項1〜15のいずれかに記載の熱硬化性組成物から製造される硬化生成物。

【公表番号】特表2010−518207(P2010−518207A)
【公表日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−548656(P2009−548656)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【国際出願番号】PCT/EP2008/051085
【国際公開番号】WO2008/095837
【国際公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【出願人】(504177804)ハンツマン・アドヴァンスト・マテリアルズ・(スイッツランド)・ゲーエムベーハー (43)
【Fターム(参考)】